説明

電力変換器制御装置

【課題】電力変換器を構成する複数個の半導体素子の寿命が平均化するように、電力変換制御を行う電力変換器制御装置を提供することである。
【解決手段】出力制御手段17は電力変換器を構成する複数個の半導体素子11をオンオフして電力変換出力指令Prを満たすように電力変換器の負荷出力を制御する。一方、複数個の半導体素子11のうち寿命延伸対象の半導体素子を素子選別手段20で選別し、寿命延伸制御手段19は電力変換器の負荷出力が定格電力より小さいときは、素子選別手段20で選別された半導体素子を寿命延伸制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数個の半導体素子により構成される電力変換器の半導体素子の寿命延伸が図れる電力変換器制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電力変換器では、1個の半導体素子だけでは容量が不足する場合、複数個の半導体素子を並列接続したり直列接続したりして所定容量を得るようにしている。また、並列接続と直列接続とを組み合わせた電力変換器も採用されている。
【0003】
図5は、複数個の半導体素子を並列接続および直列接続した従来の電力変換器の1アームの回路構成図である。図5では2個の半導体素子を並列接続して並列素子群を形成し、その並列素子群を3個直列に接続したものを示している。すなわち、第1段の並列素子群12xは2個の半導体素子11a1、11b1を並列接続して形成され、第2段の並列素子群12yは2個の半導体素子11a2、11b2を並列接続して形成され、同様に、第3段の並列素子群12zは2個の半導体素子11a3、11b3をそれぞれ並列接続して形成されている。半導体素子11a1〜11b3としては、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などの絶縁ゲート形パワー半導体素子が用いられる。
【0004】
このような複数の半導体素子11a1〜11b3で構成された電力変換器の1つのアームは、本来的に1個の半導体素子と同様な動作をする必要があるため、1つのアームの各々の半導体素子11a1〜11b3のゲート駆動回路13a1〜13b3には制御装置14から同じタイミングでゲート制御信号が出力される。従って、図6に示すように、A列の半導体素子11a1〜11a3およびB列の半導体素子11b1〜11b3には、均等に負荷電流が流れるように制御され、これにより、電力変換出力指令Prを満たすように制御される。
【0005】
また、電力変換器は定格出力運転の付近で最大効率が得られるように設計されているため、低出力領域では効率が低下する。そこで、出力電流が小さい場合にはむやみに過大なゲートのドライブ電圧を必要としないという特性を利用して、負荷率に対応してゲートドライブ電圧を変化させゲート回路の損失の低減を図ったものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
並列接続された半導体素子の主電流が小さいときには、並列接続された各々の半導体素子のターンオフするタイミングを調整して、短いターンオフ時間でかつ小さいターンオフ損失で半導体素子をターンオフさせるようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
また、電力変換回路の出力が減少したときは、並列接続された複数のスイッチング素子のうち配線での電圧降下による駆動電圧の低下が大きいもの又は上昇が小さいものから順に駆動を停止させ、電力変換回路の出力が増加したときは、複数のスイッチング素子のうち配線での電圧降下による駆動電圧の低下が小さいもの又は上昇が大きいものから順に駆動を開始させ、スイッチングによる電力損失を低減するようにしたものがある(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平7−194109号公報
【特許文献2】特開2002−17080号公報
【特許文献3】特開2005−354766号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1のものは、並列接続された半導体素子の出力電流によってゲートドライブ電圧を変化させゲートを段階的に切り離しゲート回路の損失を低減できるようにしたものであり、半導体素子の寿命を延伸させるようにしたものではない。
【0009】
また、特許文献2のものは、短いターンオフ時間でかつ小さいターンオフ損失で半導体素子をターンオフするものであり、主電流が小さいときに並列接続された半導体素子のうちの1つの半導体素子で電流をまとめてターンオフするので、1つの半導体素子に負担がかかり、当該半導体素子の寿命が短くなる可能性がある。特許文献3のものは、並列接続された半導体素子の切り離す順番をゲート駆動電圧の値により決めるものであり、同様に半導体素子の寿命を延伸させるようにしたものではない。
【0010】
電力変換器は、複数個の半導体素子でアームが形成され、さらに複数個のアームにより電力変換回路が構成されている。そして、1つの半導体素子が正常に動作しなくなると、その他の半導体素子は使用可能であってもアーム単位で交換することが一般的である。半導体素子が正常に動作しなくなる原因には、初期故障(製造上の問題による故障)、外的要因による故障、寿命等がある。寿命に至る前の特性変化として、漏れ電流の増大、飽和電圧の上昇等があり、寿命に至ると短絡故障や断線故障になる。それらのうち飽和電圧の上昇による寿命の場合には、通常、寿命が来た半導体素子だけではなく、電力変換器を構成する他の半導体素子も寿命時期であるが、半導体素子の寿命については、使用頻度、環境、特性等により差が生じるので、1つの半導体素子が寿命となっても他の半導体素子は使用可能であることが多い。
【0011】
例えば、1つのアームを形成する複数個の半導体素子は同じ冷却系統で冷却されることが多く、冷却水入口近傍に位置する半導体素子の放熱フィンの温度は低く、冷却水出口近傍に位置する半導体素子の放熱フィンは温度が高くなる。一般に放熱フィンの温度が低い方が寿命が長い。このように1つのアームでは、放熱フィンの温度が高い半導体素子と放熱フィンの温度が低い半導体素子とが混在し半導体素子の寿命に差が生じている。従って、1つの半導体素子の寿命によって電力変換器を停止しアーム単位で交換することは経済的でない。
【0012】
本発明の目的は、電力変換器を構成する複数個の半導体素子の寿命が平均化するように、電力変換制御を行う電力変換器制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1の発明に係わる電力変換器制御装置は、電力変換器を構成する複数個の半導体素子をオンオフして電力変換出力指令を満たすように電力変換器の負荷出力を制御する出力制御手段と、複数個の半導体素子のうち寿命延伸対象の半導体素子を選別する素子選別手段と、前記素子選別手段で選別された半導体素子を寿命延伸制御する寿命延伸制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明に係わる電力変換器制御装置は、請求項1の発明において、前記素子選別手段は、導通時の電圧降下が高い半導体素子を寿命延伸対象の半導体素子として選択することを特徴とする。
【0015】
請求項3の発明に係わる電力変換器制御装置は、請求項1の発明において、前記素子選別手段は、導通時の電圧降下の変化率が大きい半導体素子を寿命延伸対象の半導体素子として選択することを特徴とする。
【0016】
請求項4の発明に係わる電力変換器制御装置は、請求項1の発明において、前記素子選別手段は、温度が高い半導体素子を寿命延伸対象の半導体素子として選択することを特徴とする。
【0017】
請求項5の発明に係わる電力変換器制御装置は、請求項1の発明において、前記素子選別手段は、スイッチング回数が多い半導体素子または導通時間が長い半導体素子を寿命延伸対象の半導体素子として選択することを特徴とする。
【0018】
請求項6の発明に係わる電力変換器制御装置は、請求項1ないし5のいずれか一の発明において、前記寿命延伸制御手段は、寿命延伸対象の半導体素子をゲートブロックして停止することを特徴とする。
【0019】
請求項7の発明に係わる電力変換器制御装置は、請求項1ないし5のいずれか一の発明において、前記寿命延伸制御手段は、寿命延伸対象の半導体素子の導通時間を非寿命延伸対象の半導体素子の導通時間より短くすることを特徴とする。
【0020】
請求項8の発明に係わる電力変換器制御装置は、請求項1ないし5のいずれか一の発明において、前記寿命延伸制御手段は、非寿命延伸対象の半導体素子を導通させた状態で、寿命延伸対象の半導体素子を部分的に導通させることを特徴とする。
【0021】
請求項9の発明に係わる電力変換器制御装置は、電力変換器を構成する複数個の半導体素子をオンオフして電力変換出力指令を満たすように電力変換器の負荷出力を制御する出力制御手段と、複数個の半導体素子のうち寿命延伸対象の半導体素子を選別する素子選別手段と、前記素子選別手段で選別された半導体素子のうち直列接続されたいずれかの半導体素子を常時導通状態とする寿命延伸制御手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、並列接続または直列接続された複数個の半導体素子のうち寿命延伸対象の半導体素子を選別し、選別された半導体素子を寿命延伸制御するので、半導体素子の寿命を平均化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1は本発明の実施の形態に係わる電力変換器制御装置の1アームの回路構成図である。本発明の実施の形態は、図5に示した従来例に対し、各々の半導体素子11a1〜11b3の飽和電圧を検出する飽和電圧検出器15a1〜15b3、各々の半導体素子11a1〜11b3の放熱フィンの温度を検出する温度検出器16a1〜16b3をそれぞれ設け、制御装置14はこれら飽和電圧検出器15a1〜15b3および温度検出器16a1〜16b3の検出信号に基づいて、寿命延伸対象の半導体素子を選別し、その半導体素子に対して寿命延伸制御を行うようにしたものである。図5と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0024】
電力変換器への電力変換出力指令Prは制御装置14の出力制御手段17および負荷出力判定手段18に入力される。出力制御手段17は各々の半導体素子11a1〜11b3のゲート駆動回路13a1〜13b3にゲート制御信号を出力し、半導体素子11a1〜11b3をオンオフして電力変換出力指令Prを満たすように電力変換器の負荷出力を制御する。また、負荷出力判定手段18は電力変換器の負荷出力が定格電力P1より小さいか否かを判定し、電力変換器の負荷出力が定格電力P1より小さいときは寿命延伸制御手段19にその旨を通知する。
【0025】
一方、素子選別手段20は、飽和電圧検出器15a1〜15b3および温度検出器16a1〜16b3の検出信号に基づいて、寿命延伸対象の半導体素子を選別するものである。例えば、電力変換器での電力変換の1周期ごとに、飽和電圧検出器15a1〜15b3で検出された各々の半導体素子11a1〜11b3の飽和電圧を入力・保存し、保存してある最近10周期分の飽和電圧の平均値から飽和電圧が高い順に半導体素子11a1〜11b3を並べ、飽和電圧が高い半導体素子を寿命延伸対象の半導体素子として選択する。半導体素子11a1〜11b3の飽和電圧は、半導体素子11a1〜11b3が導通したときの半導体素子11a1〜11b3の電圧降下であり、この飽和電圧が高いほど導通損失の大きな半導体素子である。従って、導通損失の大きな半導体素子を寿命延伸対象の半導体素子とし、後述するように、寿命延伸制御手段19によりその動作責務を軽減させる。
【0026】
また、飽和電圧に代えて、飽和電圧の変化率が高い半導体素子を寿命延伸対象の半導体素子として選択することも可能である。電力変換器の運転開始時の各々の半導体素子11a1〜11b3の初期飽和電圧を予め記憶しておき、運転開始後における飽和電圧の変化率を監視し、飽和電圧の変化率が大きい順に半導体素子11a1〜11b3並べる。そして、飽和電圧の変化率が大きい半導体素子を寿命延伸対象の半導体素子として選択する。
【0027】
また、素子選別手段20は、あらかじめ定められた周期ごとに、温度検出器16a1〜16b3で検出された半導体素子11a1〜11b3の放熱フィンの温度を入力し、温度が高い順に半導体素子11a1〜11b3を並べ、温度が高い半導体素子を寿命延伸対象の半導体素子として選択する。これは、一般に放熱フィンの温度が高いものほどが寿命が短いからである。
【0028】
また、素子選別手段20は、所定の周期ごとに、半導体素子のスイッチング回数または半導体素子の導通時間を積算する。そして、スイッチング回数の多い順に半導体素子を並べる、または、導通時間の長い順に半導体素子を並べ、スイッチング回数が多い半導体素子または導通時間が長い半導体素子を寿命延伸対象の半導体素子として選択する。これは、スイッチング回数が多い半導体素子や通電時間の長い半導体素子には動作上の負担が大きいと判断できるからである。
【0029】
寿命延伸制御手段19は、負荷出力判定手段18で電力変換器の負荷出力が定格電力P1より小さいと判定されたときに、並列接続された半導体素子11a1、11b1、半導体素子11a2、11b2、半導体素子11a3、11b3のいずれかの半導体素子を寿命延伸制御する。
【0030】
まず、並列接続された半導体素子を寿命延伸制御する場合には、寿命延伸対象の半導体素子の動作を休止させ、寿命延伸対象の半導体素子に並列接続された他方の半導体素子に対し全負荷電流を負担させる。
【0031】
例えば、第3段の並列素子群12zの半導体素子11b3を寿命延伸対象の半導体素子として選択したときには、図2に示すように、半導体素子11b3をゲートブロックして休止させ、半導体素子11b3に並列接続された半導体素子11a3をオン状態とし全負荷電流を流す。これにより、休止状態の半導体素子11b3は動作責務が軽減され、全負荷電流を負担している半導体素子11a3の動作責務が増すことになる。
【0032】
そして、次の電力変換周期において、半導体素子11a1〜11b3のうち寿命が比較的短いと推定される半導体素子を休止させ、逆に、半導体素子11a1〜11b3のうち寿命が比較的長いと推定される半導体素子に新たに動作責務を負担させる。これにより、各々の半導体素子11a1〜11b3の寿命を均一化させる。
【0033】
ここで、負荷出力判定手段18で電力変換器の負荷出力が定格電力P1より小さいと判定されたときに寿命延伸制御を行うようにしているのは、負荷出力が定格電力P1である場合には、並列接続された一方の半導体素子を休止させてしまうと、他方の1個の半導体素子に定格以上の電流が流れるためで、1個の半導体素子に過大な負担が掛からないようにするためである。
【0034】
以上の説明では、寿命延伸制御手段19での並列接続された半導体素子の寿命延伸制御として、寿命延伸対象の半導体素子をゲートブロックして休止させるようにしたが、図3に示すように、寿命延伸対象の半導体素子の導通時間を短くし、寿命延伸対象の半導体素子に並列接続された半導体素子の導通時間を長くするようにしてもよい。例えば、第2段の並列素子群12yの半導体素子11b2を寿命延伸対象の半導体素子として選択したときには、寿命延伸対象の半導体素子11b2に並列接続された半導体素子11a2の導通時間をt0〜t2と長くし、寿命延伸対象の半導体素子11b2の導通時間をt1〜t3と短くする。ここで、切換時において時点t1〜t2のラップ時間ΔTを設けている。これは、半導体素子11a2と半導体素子11b2との切り換えを寸断なく行うためである。
【0035】
また、図4に示すように、寿命延伸対象の半導体素子に流れる負荷電流を小さくするようにしてもよい。図4(a)では、寿命延伸対象の半導体素子に並列接続された半導体素子の負荷電流をt1〜t3において小さくし、その小さくした負荷電流分を寿命延伸対象の半導体素子で負担するようにしたものである。同様に、図4(b)では、寿命延伸対象の半導体素子に並列接続された半導体素子の負荷電流をt1〜t2において小さくし、その小さくした負荷電流分を寿命延伸対象の半導体素子で負担するようにしたものであり、図4(c)では、寿命延伸対象の半導体素子に並列接続された半導体素子の負荷電流をt0〜t1において小さくし、その小さくした負荷電流分を寿命延伸対象の半導体素子で負担するようにしたものである。
【0036】
以上の説明では、並列接続される半導体素子が2個である場合について説明したが、3個以上の半導体素子を並列接続してもよい。また、並列接続される半導体素子の寿命延伸制御について説明したが、並列接続がなく直列接続のみの場合にも、寿命延伸制御手段19は素子選別手段20で選別された寿命延伸対象の半導体素子に対し寿命延伸制御を行うことができる。
【0037】
なお、直列接続のみの場合には、寿命延伸制御として半導体素子をゲートブロックし休止状態とすると負荷電流が流れなくなるので、寿命延伸制御手段19は素子選別手段20で選別された寿命延伸対象の半導体素子を常時導通状態とする。これにより、寿命延伸対象の半導体素子は常時導通状態を保持するので、ゲートのオンオフ動作がなくなり、スイッチング損失が軽減され寿命延伸が可能となる。この場合、寿命延伸対象の半導体素子は常時導通状態であるので、負荷電流を遮断するときには、直列接続された他の残りの半導体素子で負荷電流を遮断することになる。従って、他の残りの半導体素子のオンオフ時の負担が大きくなる。
【0038】
このように、複数個の半導体素子が直列接続のみで構成された電力変換器において、定格容量以下で運転している場合には、ターンオフする電流が小さくなり、ターンオフピーク電圧が小さくなるので、直列接続された半導体素子の一部を常時導通状態としても、その他の残りの半導体素子で負荷電圧を分担できる。
【0039】
並列接続または直列接続される半導体素子は、必ずしも同容量の半導体素子である必要はなく、異なる容量の半導体素子を並列接続または直列接続としてもよい。また、異なる半導体素子の組合せも可能である。例えば、IGBTとMOSFETとが混在していてもよい。さらに、予め半導体素子に冗長を持たせておき、寿命延伸制御することにより、電力変換器としての寿命をさらに延ばすことも可能である。また、本実施形態では例示的に半導体素子としてIGBTを用いたが、これに限定されるものではなく、他のサイリスタやトランジスタ等の半導体素子にも適用できる。
【0040】
本発明の実施の形態によれば、寿命に影響のある半導体素子を寿命延伸対象として選別し、その寿命延伸対象の半導体素子の動作責務を緩和するために、並列接続の半導体素子に対しては、選別された半導体素子の導通時間を短くして、それ以外の並列接続された半導体素子の動作責務を上げるので、寿命を均一にすることが可能となる。また、直列接続の半導体素子に対しては、選別された半導体素子を常時導通状態としてスイッチング損失を軽減し、他の直列接続の半導体素子でスイッチングを負担するので、寿命を均一にすることができる。これにより、半導体素子間での寿命が均一化されるので、全体として電力変換器の寿命を延伸できる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施の形態に係わる電力変換器制御装置の1アームの回路構成図。
【図2】本発明の実施の形態における寿命延伸制御手段での寿命延伸制御の一例の説明図。
【図3】本発明の実施の形態における寿命延伸制御手段での寿命延伸制御の他の一例の説明図。
【図4】本発明の実施の形態における寿命延伸制御手段での寿命延伸制御の別の他の一例の説明図。
【図5】従来の電力変換器の1アームの回路構成図。
【図6】従来の負荷電流制御の説明図。
【符号の説明】
【0042】
11…半導体素子、12…並列素子群、13…ゲート駆動回路、14…制御装置、15…飽和電圧検出器、16…温度検出器、17…出力制御手段、18…負荷出力判定手段、19…寿命延伸制御手段、20…素子選別手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力変換器を構成する複数個の半導体素子をオンオフして電力変換出力指令を満たすように電力変換器の負荷出力を制御する出力制御手段と、複数個の半導体素子のうち寿命延伸対象の半導体素子を選別する素子選別手段と、前記素子選別手段で選別された半導体素子を寿命延伸制御する寿命延伸制御手段とを備えたことを特徴とする電力変換器制御装置。
【請求項2】
前記素子選別手段は、導電時の電圧降下が高い半導体素子を寿命延伸対象の半導体素子として選択することを特徴とする請求項1記載の電力変換器制御装置。
【請求項3】
前記素子選別手段は、導通時の電圧降下の変化率が大きい半導体素子を寿命延伸対象の半導体素子として選択することを特徴とする請求項1記載の電力変換器制御装置。
【請求項4】
前記素子選別手段は、温度が高い半導体素子を寿命延伸対象の半導体素子として選択することを特徴とする請求項1記載の電力変換器制御装置。
【請求項5】
前記素子選別手段は、スイッチング回数が多い半導体素子または導通時間が長い半導体素子を寿命延伸対象の半導体素子として選択することを特徴とする請求項1記載の電力変換器制御装置。
【請求項6】
前記寿命延伸制御手段は、寿命延伸対象の半導体素子をゲートブロックして停止することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載の電力変換器制御装置。
【請求項7】
前記寿命延伸制御手段は、寿命延伸対象の半導体素子の導通時間を非寿命延伸対象の半導体素子の導通時間より短くすることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載の電力変換器制御装置。
【請求項8】
前記寿命延伸制御手段は、非寿命延伸対象の半導体素子を導通させた状態で、寿命延伸対象の半導体素子を部分的に導通させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載の電力変換器制御装置。
【請求項9】
電力変換器を構成する複数個の半導体素子をオンオフして電力変換出力指令を満たすように電力変換器の負荷出力を制御する出力制御手段と、複数個の半導体素子のうち寿命延伸対象の半導体素子を選別する素子選別手段と、前記素子選別手段で選別された半導体素子を常時導通状態とする寿命延伸制御手段とを備えたことを特徴とする電力変換器制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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