説明

電力変換装置

【課題】スイッチング素子の特性のばらつきに影響されることなく、温度を精度よく推定することができる電力変換装置を提供する。
【解決手段】マイクロコンピュータ124は、メモリ123に記憶されているIGBT110e、110fのそれぞれのオン抵抗R0、R1から、IGBT110eとIGBT110fのオン抵抗の差ΔRを求める。そして、メモリ123に記憶されているIGBTのオン抵抗の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータと、求めたオン抵抗の差ΔRから、IGBT110eのオン抵抗R0を基準としてオン抵抗の差ΔRに伴う温度差ΔTを求める。さらに、検出されたIGBT110eの温度に求めた温度差ΔTを加算して、温度を検出していないIGBT110fの温度を推定する。そのため、IGBTの特性のばらつきに影響されることなく、温度を精度よく推定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のスイッチング素子と、スイッチング素子の温度を検出する温度検出素子とを備えた電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のスイッチング素子と、スイッチング素子の温度を検出する温度検出素子とを備えた電力変換装置として、例えば特許文献1に開示されている半導体モジュールがある。
【0003】
この半導体モジュールは、複数のIGBT素子と、温度検出用ダイオードと、温度推定手段とを備えている。温度検出用ダイオードは、選択した1つのIGBT素子の温度を検出する。温度推定手段は、予め設定されている、温度を検出しているIGBT素子と温度を検出していない特定のIGBT素子の温度に関する相関データと、検出したIGBT素子の温度に基づいて、温度を検出していない特定のIGBT素子の温度を推定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4032746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、IGBT素子には特性にばらつきがあり、それに伴って温度もばらつく。そのため、IGBT素子の温度を精度よく推定するために、特性に応じて相関データを設定しなければならない。しかし、相関データは、固定されている。そのため、IGBT素子の温度を精度よく推定することができないという問題があった。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、スイッチング素子の特性のばらつきに影響されることなく、温度を精度よく推定することができる電力変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、本発明者らは、この課題を解決すべく鋭意研究し試行錯誤を重ねた結果、記憶部に記憶されている複数のスイッチング素子のそれぞれの特性情報に基づいて、温度を検出していないスイッチング素子の温度を推定することで、スイッチング素子の特性のばらつきに影響されることなく、温度を精度よく推定できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、請求項1に記載の電力変換装置は、複数のスイッチング素子と、1つのスイッチング素子の温度を検出する温度検出素子と、温度検出素子の検出結果に基づいて、温度を検出していないスイッチング素子の温度を推定する温度推定回路と、を備えた電力変換装置において、温度推定回路は、スイッチング素子のそれぞれの特性情報を記憶する記憶部を有し、温度検出素子の検出結果と記憶部に記憶されている特性情報に基づいて、温度を検出していないスイッチング素子の温度を推定することを特徴とする。この構成によれば、スイッチング素子の特性情報に基づいて、温度を検出していないスイッチング素子の温度を推定する。そのため、スイッチング素子の特性のばらつきに影響されることなく、温度を精度よく推定することができる。
【0009】
請求項2に記載の電力変換装置は、特性情報は、オン抵抗であり、温度推定回路は、記憶部に記憶されているオン抵抗に基づいて、温度を検出しているスイッチング素子と温度を検出していないスイッチング素子のオン抵抗の差を求め、温度検出素子の検出結果と求めたオン抵抗の差に基づいて温度を推定することを特徴とする。この構成によれば、スイッチング素子がオンした後の定常状態におけるスイッチング素子の温度は、スイッチング素子のオン抵抗によって変化する。スイッチング素子のオン抵抗が小さいと、定常状態における損失が小さくなり、それに伴ってスイッチング素子の温度上昇も小さくなる。一方、スイッチング素子のオン抵抗が大きいと、定常状態における損失が大きくなり、それに伴ってスイッチング素子の温度上昇も大きくなる。そのため、温度を検出しているスイッチング素子と温度を検出していないスイッチング素子のオン抵抗の差に基づいて温度を推定することで、スイッチング素子の特性のばらつきに影響されることなく、温度を精度よく推定することができる。
【0010】
請求項3に記載の電力変換装置は、温度推定回路は、求めたオン抵抗の差からそれに伴う温度差を求め、温度検出素子の検出結果と求めた温度差に基づいて温度を推定することを特徴とする。この構成によれば、温度を検出していないスイッチング素子の温度を確実に推定することができる。
【0011】
請求項4に記載の電力変換装置は、記憶部には、オン抵抗の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータが記憶され、温度推定回路は、記憶部に記憶されているオン抵抗の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータに基づいて、求めたオン抵抗の差からそれに伴う温度差を求めることを特徴とする。この構成によれば、オン抵抗の差に伴う温度差を確実に求めることができる。
【0012】
請求項5に記載の電力変換装置は、特性情報は、制御端子の入力容量であり、温度推定回路は、記憶部に記憶されている制御端子の入力容量に基づいて、温度を検出しているスイッチング素子と温度を検出していないスイッチング素子の制御端子の入力容量の差を求め、温度検出素子の検出結果と求めた制御端子の入力容量の差に基づいて温度を推定することを特徴とする。この構成によれば、スイッチング素子がオフからオンする際の過渡状態におけるスイッチング素子の温度は、スイッチング素子のスイッチング速度によって変化する。スイッチング速度が速いと、過渡状態における損失が小さくなり、それに伴ってスイッチング素子の温度上昇も小さくなる。一方、スイッチング速度が遅いと、過渡状態における損失が大きくなり、それに伴ってスイッチング素子の温度上昇も大きくなる。ところで、スイッチング素子の制御端子の入力容量が小さいと、その充電時間が短くなり、スイッチング速度が速くなる。一方、スイッチング素子の制御端子の入力容量が大きいと、その充電時間が長くなり、スイッチング速度が遅くなる。そのため、温度を検出しているスイッチング素子と温度を検出していないスイッチング素子の制御端子の入力容量の差に基づいて温度を推定することで、スイッチング素子の特性のばらつきに影響されることなく、温度を精度よく推定することができる。
【0013】
請求項6に記載の電力変換装置は、温度推定回路は、求めた制御端子の入力容量の差からそれに伴う温度差を求め、温度検出素子の検出結果と求めた温度差に基づいて温度を推定することを特徴とする。この構成によれば、温度を検出していないスイッチング素子の温度を確実に推定することができる。
【0014】
請求項7に記載の電力変換装置は、記憶部には、制御端子の入力容量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータが記憶され、温度推定回路は、記憶部に記憶されている制御端子の入力容量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータに基づいて、求めた制御端子の入力容量の差からそれに伴う温度差を求めることを特徴とする。この構成によれば、制御端子の入力容量の差に伴う温度差を確実に求めることができる。
【0015】
請求項8に記載の電力変換装置は、特性情報は、端子間の蓄積可能電荷量であり、温度推定回路は、記憶部に記憶されている温度を検出しているスイッチング素子と温度を検出していないスイッチング素子の端子間の蓄積可能電荷量の差を求め、温度検出素子の検出結果と求めた端子間の蓄積可能電荷量の差に基づいて温度を推定することを特徴とする。この構成によれば、スイッチング素子がオフからオンする際の過渡状態におけるスイッチング素子の温度は、スイッチング素子のスイッチング速度によって変化する。スイッチング速度が速いと、過渡状態における損失が小さくなり、それに伴ってスイッチング素子の温度上昇も小さくなる。一方、スイッチング速度が遅いと、過渡状態における損失が大きくなり、それに伴ってスイッチング素子の温度上昇も大きくなる。ところで、スイッチング素子の端子間の蓄積可能電荷量が小さいと、電荷の蓄積時間が短くなり、スイッチング速度が速くなる。一方、スイッチング素子の端子間の蓄積可能電荷量が大きいと、電荷の蓄積時間が長くなり、スイッチング速度が遅くなる。そのため、温度を検出しているスイッチング素子と温度を検出していないスイッチング素子の端子間の蓄積可能電荷量の差に基づいて温度を推定することで、スイッチング素子の特性のばらつきに影響されることなく、温度を精度よく推定することができる。
【0016】
請求項9に記載の電力変換装置は、温度推定回路は、求めた端子間の蓄積可能電荷量の差からそれに伴う温度差を求め、温度検出素子の検出結果と求めた温度差に基づいて温度を推定することを特徴とする。この構成によれば、温度を検出していないスイッチング素子の温度を確実に推定することができる。
【0017】
請求項10に記載の電力変換装置は、記憶部には、端子間の蓄積可能電荷量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータが記憶され、温度推定回路は、記憶部に記憶されている端子間の蓄積可能電荷量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータに基づいて、求めた端子間の蓄積可能電荷量の差からそれに伴う温度差を求めることを特徴とする。この構成によれば、端子間の蓄積可能電荷量の差に伴う温度差を確実に求めることができる。
【0018】
請求項11に記載の電力変換装置は、特性情報は、温度を検出しているスイッチング素子と温度を検出していないスイッチング素子の損失の差であり、温度推定回路は、温度検出素子の検出結果と、記憶部に記憶されている温度を検出しているスイッチング素子と温度を検出していないスイッチング素子の損失の差に基づいて温度を推定することを特徴とする。この構成によれば、スイッチング素子の特性のばらつきに影響されることなく、温度を精度よく推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】第1実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。
【図2】図1における制御装置の回路図である。
【図3】第1実施形態における温度推定動作を説明するためのグラフである。
【図4】第2実施形態における温度推定動作を説明するためのグラフである。
【図5】第3実施形態における温度推定動作を説明するためのグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。本実施形態では、本発明に係る電力変換装置を、車両に搭載され、車両駆動用モータを制御するモータ制御装置に適用した例を示す。
【0021】
(第1実施形態)
まず、図1を参照して第1実施形態のモータ制御装置の構成について説明する。ここで、図1は、第1実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。
【0022】
図1に示すモータ制御装置1(電力変換装置)は、車体から絶縁された高電圧バッテリB1の出力する直流高電圧(例えば288V)を3相交流電圧に変換して車両駆動用モータM1に供給し、車両駆動用モータM1を制御する装置である。モータ制御装置1は、平滑コンデンサ10と、インバータ装置11と、制御装置12とを備えている。
【0023】
平滑コンデンサ10は、高電圧バッテリB1の直流高電圧を平滑化するための素子である。平滑コンデンサ10の一端は、高電圧バッテリB1の正極端子に接続されている。また、他端は、高電圧バッテリB1の負極端子に接続されている。さらに、高電圧バッテリB1の負極端子は、車体から絶縁された高電圧バッテリ用のグランドに接続されている。
【0024】
インバータ装置11は、平滑コンデンサ10によって平滑化された直流電圧を3相交流電圧に変換して車両駆動用モータM1に供給する装置である。インバータ装置11は、IGBT110a〜110f(スイッチング素子)と、電流センス抵抗111a〜111fと、感温ダイオード112a〜112c(温度検出素子)とを備えている。
【0025】
IGBT110a〜110fは、ゲート(制御端子)の電圧を制御することで駆動され、オン、オフすることで平滑コンデンサ10に平滑化された直流電圧を3相交流電圧に変換するためのスイッチング素子である。IGBT110a〜110fは、コレクタ電流に比例し、コレクタ電流より小さい電流が流れる電流センス端子を備えている。IGBT110a、110d、IGBT110b、110e及びIGBT110c、110fはそれぞれ直列接続されている。具体的には、IGBT110a〜110cのエミッタが、IGBT110d〜110fのコレクタにそれぞれ接続されている。直列接続された3組のIGBT110a、110d、IGBT110b、110e及びIGBT110c、110fは並列接続されている。IGBT110a〜110cのコレクタは平滑コンデンサ10の一端に、IGBT110d〜110fのエミッタは平滑コンデンサ10の他端にそれぞれ接続されている。また、IGBT110a〜110fのゲートとエミッタは制御装置12にそれぞれ接続されている。さらに、直列接続されたIGBT110a、110d、IGBT110b、110e及びIGBT110c、110fの直列接続点は、車両駆動用モータM1にそれぞれ接続されている。
【0026】
電流センス抵抗111a〜111fは、IGBT110a〜110fに流れる電流を電圧に変換するための素子である。具体的には、電流センス端子に流れる電流を電圧に変換する素子である。電流センス抵抗111a〜111fの一端はIGBT110a〜110fの電流センス端子に、他端はIGBT110a〜110fのエミッタにそれぞれ接続されている。また、電流センス抵抗111a〜111fの両端は、制御装置12にそれぞれ接続されている。
【0027】
感温ダイオード112a〜112cは、インバータ装置11を構成する複数のIGBT110a〜110fのうち、1つのIGBT110eの温度を検出するための素子である。具体的には、定電流を流すことで温度に応じた電圧を出力する素子である。感温ダイオード112a〜112cは、IGBT110eに一体的に構成され、直列接続されている。直列接続された感温ダイオード112a〜112cのうち、一端側の感温ダイオード112aのアノードは制御装置12に、多端側の感温ダイオード112cのカソードはIGBT110eのエミッタにそれぞれ接続されている。
【0028】
制御装置12は、IGBT110a〜110fを制御する装置である。制御装置12は、IGBT110a〜110fのゲートとエミッタにそれぞれ接続されている。また、IGBT110a〜110fに流れる電流を検出するため、電流センス抵抗111a〜111fの両端にそれぞれ接続されている。さらに、IGBT110eの温度を検出するため、感温ダイオード112aのアノードに接続されている。
【0029】
次に、図2及び図3を参照して制御装置について詳細に説明する。ここで、図2は、図1における制御装置の回路図である。具体的には、1つのIGBTに対する回路部分を示す回路図である。図3は、第1実施形態における温度推定動作を説明するためのグラフである。
【0030】
図2に示すように、制御装置12は、IGBT110eに対して、変換回路120と、フォトカプラ121と、駆動回路122とを備えている。また、IGBT110a〜110d、110fに対して、それぞれ、変換回路と、フォトカプラと、駆動回路とを備えている。さらに、IGBT110a〜110fに対してメモリ123(温度推定回路、記憶部)と、マイクロコンピュータ124(温度推定回路)とを備えている。
【0031】
変換回路120は、電流センス抵抗111eの電圧を、その電圧に応じた周期のパルス信号に変換して出力する回路である。また、感温ダイオード112a〜112cの電圧を、その電圧に応じた周期のパルス信号に変換して出力する回路でもある。なお、IGBT110a〜110d、110fに対する変換回路は、電流センス抵抗111a〜111d、111fの電圧だけを、その電圧に応じた周期のパルス信号に変換して出力する回路である。変換回路120の入力端子は、電流センス抵抗111eの一端と感温ダイオード112aのアノードにそれぞれ接続されている。また、出力端子は、フォトカプラ121に接続されている。
【0032】
フォトカプラ121は、変換回路120の出力するパルス信号を電気的に絶縁してマイクロコンピュータ124に伝達する素子である。フォトカプラ121の入力端子は、変換回路120の出力端子に接続されている。また、出力端子は、マイクロコンピュータ124に接続されている。
【0033】
駆動回路122は、マイクロコンピュータ124によって制御され、IGBT110eを駆動する回路である。駆動回路122は、マイクロコンピュータ124に接続されている。また、IGBT110eのゲートに接続されている。
【0034】
メモリ123は、IGBT110a〜110d、110fの温度を推定するための情報を記憶する素子である。メモリ123には、IGBT110a〜110fの特性情報として、事前に測定しておいたそれぞれのオン抵抗が記憶されている。また、図3に示すように、事前に測定しておいたIGBTのオン抵抗の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータが記憶されている。具体的には、IGBTに流れる電流がI1、I2(>I1)、I3(>I2)の場合における、IGBTのオン抵抗と温度の関係を示すデータが記憶されている。メモリ123は、マイクロコンピュータ124に接続されている。
【0035】
マイクロコンピュータ124は、外部から入力される駆動信号とIGBT110a〜110fに流れる電流に基づいて駆動回路を制御して、IGBT110a〜110fを駆動する素子である。また、IGBT110eに流れる電流と、IGBT110a〜110fの特性情報と、IGBTのオン抵抗の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータに基づいて、IGBT110a〜110d、110fの温度を推定して、IGBTを保護する素子でもある。マイクロコンピュータ124は、フォトカプラ121の出力端子に接続されている。また、メモリ123に接続されている。さらに、駆動回路122に接続されている。
【0036】
次に、図1を参照してモータ制御装置の動作について説明する。車両のイグニッションスイッチ(図略)がオンすると、図1に示すモータ制御装置1が動作を開始する。高電圧バッテリB1の直流高電圧は、平滑コンデンサ10によって平滑化される。制御装置12は、外部から入力される駆動信号と、電流センス抵抗111a〜111fの検出結果に基づいて、インバータ装置11を構成するIGBT110a〜110fを制御する。具体的には、IGBT110a〜110fを所定周期でオン、オフする。インバータ装置11は、平滑コンデンサ10によって平滑化された直流高電圧を3相交流電圧に変換して車両駆動用モータM1に供給する。このようにして、モータ制御装置1が車両駆動用モータM1を制御する。
【0037】
また、制御装置12は、感温ダイオード112a〜112cによって検出したIGBT110eの温度と、内部に記憶されているIGBT110a〜110fの特性情報に基づいて、温度を検出していないIGBT110a〜110d、110fの温度を推定する。そして、検出したIGBT110eの温度と、推定したIGBT110a〜110d、110f温度に基づいて、IGBTの温度異常の有無を判断し、異常がある場合、インバータ装置11の動作を停止する。
【0038】
次に、図2及び図3を参照してIGBTの温度推定動作について説明する。具体的には、IGBT110fの温度を推定する場合を例に挙げて説明する。
【0039】
図2において、電流センス抵抗111eによって検出されたIGBT110eに流れている電流と、感温ダイオード112a〜112cによって検出されたIGBT110eの温度が、変換回路120によってパルス信号に変換され、フォトカプラ123を介してマイクロコンピュータ124に入力される。マイクロコンピュータ124は、メモリ123に記憶されているIGBT110e、110fのそれぞれのオン抵抗R0、R1から、IGBT110eとIGBT110fのオン抵抗の差ΔRを求める。そして、検出されたIGBT110eに流れている電流に基づいて、図3に示す、メモリ123に記憶されているIGBTのオン抵抗の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータの中から、温度推定に用いるデータを特定する。例えば、IGBT110eに流れている電流がI2である場合、メモリ123に記憶されているIGBTのオン抵抗の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータの中から、電流I2に対応するデータを特定する。さらに、特定した電流I2に対応するIGBTのオン抵抗の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータと、求めたオン抵抗の差ΔRから、IGBT110eのオン抵抗R0を基準としてオン抵抗の差ΔRに伴う温度差ΔTを求める。そして、検出されたIGBT110eの温度に求めた温度差ΔTを加算して、温度を検出していないIGBT110fの温度を推定する。同様にして、温度を検出していないIGBT110a〜IGBT110dの温度も推定する。
【0040】
次に、効果について説明する。第1実施形態によれば、IGBT110a〜110fの特性情報に基づいて、温度を検出していないIGBT110a〜110d、110fの温度を推定する。そのため、IGBTの特性のばらつきに影響されることなく、温度を精度よく推定することができる。
【0041】
第1実施形態によれば、IGBTがオンした後の定常状態におけるIGBTの温度は、IGBTのオン抵抗によって変化する。IGBTのオン抵抗が小さいと、定常状態における損失が小さくなり、それに伴ってIGBTの温度上昇も小さくなる。一方、IGBTのオン抵抗が大きいと、定常状態における損失が大きくなり、それに伴ってIGBTの温度上昇も大きくなる。そのため、温度を検出しているIGBT110eと温度を検出していないIGBT110a〜110d、110fのオン抵抗の差に基づいて温度を推定することで、IGBTの特性のばらつきに影響されることなく、温度を精度よく推定することができる。
【0042】
第1実施形態によれば、マイクロコンピュータ124は、オン抵抗の差ΔRからそれに伴う温度差ΔTを求め、感温ダイオード112a〜112cの検出結果と求めた温度差ΔTに基づいて温度を推定する。そのため、温度を検出していないIGBT110a〜110d、110fの温度を確実に推定することができる。
【0043】
第1実施形態によれば、図3に示すように、マイクロコンピュータ124は、メモリ123に記憶されているオン抵抗の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータに基づいて、オン抵抗の差ΔRからそれに伴う温度差ΔTを求める。そのため、オン抵抗の差ΔRに伴う温度差ΔTを確実に求めることができる。
【0044】
なお、第1実施形態では、メモリ123に記憶されているIGBTのオン抵抗の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータが、IGBTに流れる電流毎に設けられている例を挙げているが、これに限られるものではない。IGBTに流れる電流が異なる場合であっても、IGBTのオン抵抗の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータに差異がない場合、IGBTのオン抵抗の差とそれに伴う温度差の関係を示す1組のデータに基づいて温度を推定してもよい。
【0045】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態のモータ制御装置について説明する。第2実施形態のモータ制御装置は、第1実施形態のモータ制御装置が、IGBTの特性情報としてオン抵抗を用い温度を推定するのに対して、IGBTの特性情報としてゲートの入力容量を用い温度を推定するようにしたものである。第2実施形態のモータ制御装置は、メモリに記憶されるIGBTの特性情報と、温度推定動作を除いて第1実施形態のモータ制御装置と同一構成である。
【0046】
まず、図2及び図4を参照して制御回路の温度推定動作について説明する。ここで、図4は、第2実施形態における温度推定動作を説明するためのグラフである。
【0047】
図2に示すメモリ123には、IGBT110a〜110fの特性情報として、事前に測定しておいたそれぞれのゲートの入力容量が記憶されている。具体的には、ゲート−コレクタ間容量とゲート−エミッタ間容量の合成容量が記憶されている。また、図4に示すように、事前に測定しておいたIGBTのゲートの入力容量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータが記憶されている。具体的には、IGBTに流れる電流がI1、I2(>I1)、I3(>I2)の場合における、IGBTのゲートの入力容量と温度の関係を示すデータが記憶されている。
【0048】
図2において、マイクロコンピュータ124は、メモリ123に記憶されているIGBT110e、110fのそれぞれのゲートの入力容量Cin0、Cin1から、IGBT110eとIGBT110fのゲートの入力容量の差ΔCinを求める。そして、検出されたIGBT110eに流れている電流に基づいて、図4に示す、メモリ123に記憶されているIGBTのゲートの入力容量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータの中から、温度推定に用いるデータを特定する。例えば、IGBT110eに流れている電流がI2である場合、メモリ123に記憶されているIGBTのゲートの入力容量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータの中から電流I2に対応するデータを特定する。さらに、特定した電流I2に対応するIGBTのゲートの入力容量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータと、求めたゲートの入力容量の差ΔCinから、IGBT110eのゲートの入力容量Cin0を基準としてゲートの入力容量の差ΔCinに伴う温度差ΔTを求める。そして、検出されたIGBT110eの温度に求めた温度差ΔTを加算して、温度を検出していないIGBT110fの温度を推定する。同様にして、温度を検出していないIGBT110a〜IGBT110dの温度も推定する。
【0049】
次に、効果について説明する。第2実施形態によれば、IGBTがオフからオンする際の過渡状態におけるIGBTの温度は、IGBTのスイッチング速度によって変化する。スイッチング速度が速いと、過渡状態における損失が小さくなり、それに伴ってIGBTの温度上昇も小さくなる。一方、スイッチング速度が遅いと、過渡状態における損失が大きくなり、それに伴ってIGBTの温度上昇も大きくなる。ところで、IGBTのゲートの入力容量が小さいと、その充電時間が短くなり、スイッチング速度が速くなる。一方、IGBTのゲートの入力容量が大きいと、その充電時間が長くなり、スイッチング速度が遅くなる。そのため、温度を検出しているIGBTと温度を検出していないIGBTゲートの入力容量の差に基づいて温度を推定することで、IGBTの特性のばらつきに影響されることなく、温度を精度よく推定することができる。
【0050】
第2実施形態によれば、マイクロコンピュータ124は、ゲートの入力容量の差ΔCinからそれに伴う温度差ΔTを求め、感温ダイオード112a〜112cの検出結果と、求めた温度差ΔTに基づいて温度を推定する。そのため、温度を検出していないIGBT110a〜110d、110fの温度を確実に推定することができる。
第2実施形態によれば、マイクロコンピュータ124は、メモリ123に記憶されているゲートの入力容量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータに基づいて、ゲートの入力容量の差ΔCinからそれに伴う温度差ΔTを求める。そのため、ゲートの入力容量の差ΔCinに伴う温度差ΔTを確実に求めることができる。
【0051】
なお、第2実施形態では、メモリ123に記憶されているIGBTのゲートの入力容量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータが、IGBTに流れる電流毎に設けられている例を挙げているが、これに限られるものではない。IGBTに流れる電流が異なる場合であっても、IGBTのゲートの入力容量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータに差異がない場合、IGBTのゲートの入力容量の差とそれに伴う温度差の関係を示す1組のデータに基づいて温度を推定してもよい。
【0052】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態のモータ制御装置について説明する。第3実施形態のモータ制御装置は、第1実施形態のモータ制御装置が、IGBTの特性情報としてオン抵抗を用い温度を推定するのに対して、IGBTの端子間の蓄積可能電荷量を用い温度を推定するようにしたものである。第2実施形態のモータ制御装置は、メモリに記憶されるIGBTの特性情報と、温度推定動作を除いて第1実施形態のモータ制御装置と同一構成である。
【0053】
まず、図2及び図5を参照して制御回路の温度推定動作について説明する。ここで、図5は、第3実施形態における温度推定動作を説明するためのグラフである。
【0054】
図2に示すメモリ123には、IGBT110a〜110fの特性情報として、事前に測定しておいたそれぞれの端子間の蓄積可能電荷量が記憶されている。具体的には、ゲート、コレクタ、エミッタの各端子間の蓄積可能電荷量が記憶されている。また、図5に示すように、事前に測定しておいたIGBTの端子間の蓄積可能電荷量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータが記憶されている。具体的には、IGBTに流れる電流がI1、I2(>I1)、I3(>I2)の場合における、IGBTの端子間の蓄積可能電荷量と温度の関係を示すデータが記憶されている。
【0055】
図2において、マイクロコンピュータ124は、メモリ123に記憶されているIGBT110e、110fのそれぞれの端子間の蓄積可能電荷量Qg0、Qg1から、IGBT110eとIGBT110fの端子間の蓄積可能電荷量の差ΔQgを求める。そして、検出されたIGBT110eに流れている電流に基づいて、図5に示す、メモリ123に記憶されているIGBTの端子間の蓄積可能電荷量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータの中から、温度推定に用いるデータを特定する。例えば、IGBT110eに流れている電流がI2である場合、メモリ123に記憶されているIGBTの端子間の蓄積可能電荷量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータの中から電流I2に対応するデータを特定する。さらに、特定した電流I2に対応するIGBTの端子間の蓄積可能電荷量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータと、求めた端子間の蓄積可能電荷量の差ΔQgから、IGBT110eの端子間の蓄積可能電荷量Qg0を基準として端子間の蓄積可能電荷量の差ΔQgに伴う温度差ΔTを求める。そして、検出されたIGBT110eの温度に求めた温度差ΔTを加算して、温度を検出していないIGBT110fの温度を推定する。同様にして、温度を検出していないIGBT110a〜IGBT110dの温度も推定する。
【0056】
次に、効果について説明する。第3実施形態によれば、IGBTがオフからオンする際の過渡状態におけるIGBTの温度は、IGBTのスイッチング速度によって変化する。スイッチング速度が速いと、過渡状態における損失が小さくなり、それに伴ってIGBTの温度上昇も小さくなる。一方、スイッチング速度が遅いと、過渡状態における損失が大きくなり、それに伴ってIGBTの温度上昇も大きくなる。ところで、IGBTの端子間の蓄積可能電荷量が小さいと、電荷の蓄積時間が短くなり、スイッチング速度が速くなる。一方、IGBTの端子間の蓄積可能電荷量が大きいと、電荷の蓄積時間が長くなり、スイッチング速度が遅くなる。そのため、温度を検出しているIGBTと温度を検出していないIGBTの端子間の蓄積可能電荷量の差に基づいて温度を推定することで、IGBTの特性のばらつきに影響されることなく、温度を精度よく推定することができる。
【0057】
第3実施形態によれば、マイクロコンピュータ124は、端子間の蓄積可能電荷量の差ΔQgからそれに伴う温度差ΔTを求め、感温ダイオード112a〜112cの検出結果と、求めた温度差ΔTに基づいて温度を推定する。そのため、温度を検出していないIGBT110a〜110d、110fの温度を確実に推定することができる。
【0058】
第3実施形態によれば、マイクロコンピュータ124は、メモリ123に記憶されている端子間の蓄積可能電荷量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータに基づいて、端子間の蓄積可能電荷量の差ΔQgからそれに伴う温度差ΔTを求める。そのため、端子間の蓄積可能電荷量のΔQgに伴う温度差ΔTを確実に求めることができる。
【0059】
なお、第3実施形態では、メモリ123に記憶されているIGBTの端子間の蓄積可能電荷量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータが、IGBTに流れる電流毎に設けられている例を挙げているが、これに限られるものではない。IGBTに流れる電流が異なる場合であっても、IGBTの端子間の蓄積可能電荷量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータに差異がない場合、IGBTの端子間の蓄積可能電荷量の差とそれに伴う温度差の関係を示す1組のデータに基づいて温度を推定してもよい。
【0060】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態のモータ制御装置について説明する。第4実施形態のモータ制御装置は、第1実施形態のモータ制御装置が、IGBTの特性情報としてオン抵抗を用い温度を推定するのに対して、IGBTの特性情報として、温度を検出しているIGBTと温度を検出していないIGBTの損失の差を用い温度を推定するようにしたものである。第4実施形態のモータ制御装置は、メモリに記憶されるIGBTの特性情報と、温度推定動作を除いて第1実施形態のモータ制御装置と同一構成である。
【0061】
まず、図2を参照して制御回路の温度推定動作について説明する。 図2に示すメモリ123には、IGBT110a〜110fの特性情報として、事前に測定しておいた、温度を検出しているIGBT110eと温度を検出していないIGBT110a〜110d、110fの損失の差が記憶されている。マイクロコンピュータ124は、検出されたIGBT110eの温度に、メモリ123に記憶されているIGBT110eとIGBT110fの損失の差から求めた温度差を加算して、温度を検出していないIGBT110fの温度を推定する。同様にして、温度を検出していないIGBT110a〜IGBT110dの温度も推定する。
【0062】
次に、効果について説明する。第4実施形態によれば、IGBTの特性のばらつきに影響されることなく、温度を精度よく推定することができる。
【符号の説明】
【0063】
1・・・モータ制御装置(電力変換装置)、10・・・平滑コンデンサ、11・・・インバータ装置、110a〜110d・・・IGBT(スイッチング素子)、111a〜111f・・・電流センス抵抗、112a〜112c・・・感温ダイオード(温度検出素子)、12・・・制御装置、120・・・変換回路、121・・・フォトカプラ、122・・・駆動回路、123・・・メモリ(温度推定回路、記憶部)、124・・・マイクロコンピュータ(温度推定回路)、B1・・・高電圧バッテリ、M1・・・車両駆動用モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のスイッチング素子と、
1つのスイッチング素子の温度を検出する温度検出素子と、
前記温度検出素子の検出結果に基づいて、温度を検出していないスイッチング素子の温度を推定する温度推定回路と、
を備えた電力変換装置において、
前記温度推定回路は、スイッチング素子のそれぞれの特性情報を記憶する記憶部を有し、前記温度検出素子の検出結果と前記記憶部に記憶されている前記特性情報に基づいて、前記温度を検出していないスイッチング素子の温度を推定することを特徴とする電力変換装置。
【請求項2】
前記特性情報は、オン抵抗であり、
前記温度推定回路は、前記記憶部に記憶されているオン抵抗に基づいて、前記温度を検出しているスイッチング素子と前記温度を検出していないスイッチング素子のオン抵抗の差を求め、前記温度検出素子の検出結果と求めたオン抵抗の差に基づいて温度を推定することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記温度推定回路は、求めたオン抵抗の差からそれに伴う温度差を求め、前記温度検出素子の検出結果と求めた温度差に基づいて温度を推定することを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記記憶部には、オン抵抗の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータが記憶され、
前記温度推定回路は、前記記憶部に記憶されているオン抵抗の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータに基づいて、求めたオン抵抗の差からそれに伴う温度差を求めることを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記特性情報は、制御端子の入力容量であり、
前記温度推定回路は、前記記憶部に記憶されている制御端子の入力容量に基づいて、前記温度を検出しているスイッチング素子と前記温度を検出していないスイッチング素子の制御端子の入力容量の差を求め、前記温度検出素子の検出結果と求めた制御端子の入力容量の差に基づいて温度を推定することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記温度推定回路は、求めた制御端子の入力容量の差からそれに伴う温度差を求め、前記温度検出素子の検出結果と求めた温度差に基づいて温度を推定することを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記記憶部には、制御端子の入力容量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータが記憶され、
前記温度推定回路は、前記記憶部に記憶されている制御端子の入力容量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータに基づいて、求めた制御端子の入力容量の差からそれに伴う温度差を求めることを特徴とする請求項6に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記特性情報は、端子間の蓄積可能電荷量であり、
前記温度推定回路は、前記記憶部に記憶されている前記温度を検出しているスイッチング素子と前記温度を検出していないスイッチング素子の端子間の蓄積可能電荷量の差を求め、前記温度検出素子の検出結果と求めた端子間の蓄積可能電荷量の差に基づいて温度を推定することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項9】
前記温度推定回路は、求めた端子間の蓄積可能電荷量の差からそれに伴う温度差を求め、前記温度検出素子の検出結果と求めた温度差に基づいて温度を推定することを特徴とする請求項8に記載の電力変換装置。
【請求項10】
前記記憶部には、端子間の蓄積可能電荷量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータが記憶され、
前記温度推定回路は、前記記憶部に記憶されている端子間の蓄積可能電荷量の差とそれに伴う温度差の関係を示すデータに基づいて、求めた端子間の蓄積可能電荷量の差からそれに伴う温度差を求めることを特徴とする請求項9に記載の電力変換装置。
【請求項11】
前記特性情報は、前記温度を検出しているスイッチング素子と前記温度を検出していないスイッチング素子の損失の差であり、
前記温度推定回路は、前記温度検出素子の検出結果と、前記記憶部に記憶されている前記温度を検出しているスイッチング素子と前記温度を検出していないスイッチング素子の損失の差に基づいて温度を推定することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−186968(P2012−186968A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−49871(P2011−49871)
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】