電化製品の種別を決定する情報処理装置、方法、サーバ
【課題】ネットワークに接続された電化製品の機器識別を行う装置、方法、サーバを提供する。
【解決手段】電化製品20がネットワーク2により通信可能に接続された情報処理装置50は、電化製品20から、パッシブパケットを含む少なくとも二種類のパケットを受信する。情報処理装置50は、予め電化製品20ごとに定められた定義ファイルを記憶しておき、受信したパケットと電化製品ごとの定義ファイルを比較し、得点化し、得点が高い定義ファイルを抽出し、抽出した定義ファイルの電化製品情報を、電化製品20の電化製品情報とする。
【解決手段】電化製品20がネットワーク2により通信可能に接続された情報処理装置50は、電化製品20から、パッシブパケットを含む少なくとも二種類のパケットを受信する。情報処理装置50は、予め電化製品20ごとに定められた定義ファイルを記憶しておき、受信したパケットと電化製品ごとの定義ファイルを比較し、得点化し、得点が高い定義ファイルを抽出し、抽出した定義ファイルの電化製品情報を、電化製品20の電化製品情報とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電化製品の種別を決定する情報処理装置、方法、サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭内ネットワークに接続される電化製品として、コンピュータや電話機のみならず、デジタルテレビ、冷蔵庫、洗濯機等の家庭用電化製品全般が、適用可能となってきている。
【0003】
さらに、近年のIT化により、家庭で使用される電化製品の絶対的な数も増加してきており、ユーザにとっては、全ての家庭電化製品を詳細に管理することが困難となってきている。
【0004】
このような状況において、インターネットを経由したサポートサービスに加入して、家庭内の家庭電化製品を管理する方法も開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−305145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の方法では、インターネットを経由したサポートサービスに加入することが条件となっており、ユーザが自分の所有する電化製品に関する情報を、他人に知られることなく、容易に電化製品を管理することはできない。
【0007】
また、サポートサービスを利用しても、ユーザが新規の電化製品を購入した場合に、サポートサービスへ購入した電化製品の登録等が必要となる場合があり、サポートサービスからの連絡待ちとなってしまい、ユーザ手動で管理することはできない。
【0008】
本発明の目的は、ネットワークに接続された電化製品の機器識別を行う情報処理装置、方法、サーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0010】
(1) 電化製品が通信可能に接続された情報処理装置であって、
前記電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信するパケット受信手段と、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされる少なくとも二種類のパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する記憶手段と、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行う得点化手段と、
前記得点化手段の得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対応する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報とする電化製品種別決定手段と、
を備える情報処理装置。
【0011】
(1)の発明において、情報処理装置は、前記電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、電化製品から受信し、電化製品の種類を判別するため、電化製品であれば受信するとされるパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する。そして、電化製品から受信したパケットと、一のパケットを比較して、定義ファイル毎に得点化を行い、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対応する電化製品情報を、パケットを受信した電化製品の電化製品情報とする。
【0012】
したがって、(1)の発明によれば、通信可能に接続された電化製品の種別(電化製品の種類を特定する機器名等)を、ユーザが関与することなく自動的に特定することが可能である。
【0013】
(2) (1)の情報処理装置であって、さらに、前記パケット受信手段は、前記電化製品が当該情報処理装置に通信可能に接続されて、所定時間が経過した後に、前記電化製品からパケットを受信することで、前記電化製品を検知する情報処理装置。
【0014】
(3) (2)の情報処理装置であって、さらに、前記電化製品が当該情報処理装置に通信可能に接続されて、所定時間が経過した後に、前記電化製品に対して、当該電化製品の種別を判別するためのパケットを送信するリクエストパケット送信手段をさらに備え、前記パケット受信手段は、前記リクエストパケット送信手段が送信したパケットからの応答として、前記電化製品からレスポンスパケットを受信することで、前記電化製品を検知する情報処理装置。
【0015】
したがって、(2)、(3)の発明によれば、情報処理装置は、所定時間経過後に、電化製品に対して、リクエストパケットを送信するため、ユーザが新たな電化製品を接続した場合には、この新たに接続された電化製品が、送信されたリクエストパケットを受信して、自動的に検知される。このため、ユーザにとっては、ネットワークに接続さえすれば、電化製品に関する情報(電化製品情報)を得ることが可能となるため、管理が容易となる。
【0016】
(4) (1)の情報処理装置であって、前記記憶手段が記憶する定義ファイルを構成するパケットは、当該電化製品のメーカを特定するパケットと、当該電化製品の機器名を特定するパケットと、を少なくとも含む情報処理装置。
【0017】
(5) 前記得点化手段は、前記パケットと前記電化製品ごとの定義ファイルを比較し、前記パケットと前記定義ファイルとの類似度により得点化する請求項1乃至4に記載の情報処理装置。
【0018】
したがって、(5)の発明によれば、レスポンスパケットと定義ファイルの類似度により得点化するため、レスポンスパケットと定義ファイルとが、完全に同一でなくても、得点化し、電化製品の機器名等をある範囲まで特定することが可能である。例えば、新製品により定義ファイルが存在しない電化製品であっても、定義ファイルが存在する既成製品の定義ファイルを利用して、この類似度から、電化製品情報を特定することが可能である。
【0019】
(6) 電化製品が通信可能に接続された情報処理装置が実行する方法であって、
前記電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信するステップと、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされるパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する記憶手段と、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行う得点化手段と、
前記得点化による得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対応する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報とするステップと、
を備える方法。
【0020】
(7) 電化製品が通信可能に接続された情報処理装置に、
前記電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信するステップ、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされるパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶するステップと、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行うステップと、
前記得点化による得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対応する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報とするステップ、
を実行させるためのプログラム。
【0021】
(8) 電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバであって、
前記情報処理装置が前記電化製品から送信された所定のパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信する受信手段と、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされるパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する記憶手段と、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行う得点化手段と、
前記得点化手段の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信する電化製品種別決定手段と、
を備える機器認識サーバ。
【0022】
(8)の発明において、機器認識サーバは、情報処理装置が電化製品から送信された所定のパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、電化製品から受信し、電化製品の種類を判別するため、電化製品であれば受信するとされるパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する。そして、電化製品から受信したパケットと、一のパケットを比較して、定義ファイル毎に得点化を行い、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、情報処理装置に送信する。
【0023】
したがって、(8)の発明によれば、通信可能に接続された電化製品の種別(電化製品の種類を特定する機器名等)を、ユーザが関与することなく自動的に特定することが可能であるが、(1)の発明と異なり、機器認識サーバが電化製品情報を決定するため、定義ファイルが新たに更新されても、機器認識サーバのデータベースのみを更新すればよく、情報処理装置の定義ファイルを更新する必要がない。結果として、電化製品の種別を決定するための情報の管理の一元化を図ることが可能である。定義ファイルは、電化製品の種別が増える度に更新されるため、一元化により利便性が大いに高まる。
【0024】
(9) 電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバが実行する方法であって、
前記情報処理装置が前記電化製品から送信された所定のパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記情報処理装置から受信するステップと、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされるパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶するステップと、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行うステップと、
前記得点化の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信する電化製品種別決定ステップと、
を備える方法。
【0025】
したがって、(9)の発明によれば、通信可能に接続された電化製品の種別(電化製品の種類を特定する機器名等)を、ユーザが関与することなく自動的に特定することが可能であるが、(1)の発明と異なり、機器認識サーバが電化製品情報を決定するため、定義ファイルが新たに更新されても、機器認識サーバのデータベースのみを更新すればよく、情報処理装置の定義ファイルを更新する必要がない。結果として、電化製品の種別を決定するための情報の管理の一元化を図ることが可能である。定義ファイルは、電化製品の種別が増える度に更新されるため、一元化により利便性が大いに高まる。
【0026】
(10) 電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバに、
前記情報処理装置が前記電化製品から送信された所定のパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記情報処理装置から受信するステップ、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされるパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶するステップ、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行うステップ、
前記得点化の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信する電化製品種別決定ステップ、
を実行させるためのプログラム。
【0027】
したがって、(10)の発明によれば、通信可能に接続された電化製品の種別(電化製品の種類を特定する機器名等)を、ユーザが関与することなく自動的に特定することが可能であるが、(1)の発明と異なり、機器認識サーバが電化製品情報を決定するため、定義ファイルが新たに更新されても、機器認識サーバのデータベースのみを更新すればよく、情報処理装置の定義ファイルを更新する必要がない。結果として、電化製品の種別を決定するための情報の管理の一元化を図ることが可能である。定義ファイルは、電化製品の種別が増える度に更新されるため、一元化により利便性が大いに高まる。
【0028】
(11)電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と、当該情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバと、から構成される電化製品種別決定システムであって、
前記情報処理装置は、
当該電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを前記電化製品から受信するパケット受信手段と、
前記パケットを前記機器認識サーバに送信することで、前記電化製品の種別に関する情報を要求する種別情報要求手段と、を備え、
前記機器認識サーバは、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされるパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する記憶手段と、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行う得点化手段と、
前記得点化手段の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信する電化製品種別決定手段と、
を備える電化製品種別決定システム。
【0029】
したがって、(11)の発明によれば、通信可能に接続された電化製品の種別(電化製品の種類を特定する機器名等)を、ユーザが関与することなく自動的に特定することが可能であるが、(1)の発明と異なり、機器認識サーバが電化製品情報を決定するため、定義ファイルが新たに更新されても、機器認識サーバのデータベースのみを更新すればよく、情報処理装置の定義ファイルを更新する必要がない。結果として、電化製品の種別を決定するための情報の管理の一元化を図ることが可能である。定義ファイルは、電化製品の種別が増える度に更新されるため、一元化により利便性が大いに高まる。
【0030】
(12) 電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と、当該情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバと、から構成される電化製品種別決定システムが実行する方法であって、
前記情報処理装置が、
当該電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信するステップと、
前記パケットを前記機器認識サーバに送信することで、前記電化製品の種別に関する情報を要求するステップと、を実行し、
前記機器認識サーバが、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされるパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶するステップと、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行うステップと、
前記得点化の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信するステップと、
を実行する方法。
【0031】
したがって、(12)の発明によれば、通信可能に接続された電化製品の種別(電化製品の種類を特定する機器名等)を、ユーザが関与することなく自動的に特定することが可能であるが、(1)の発明と異なり、機器認識サーバが電化製品情報を決定するため、定義ファイルが新たに更新されても、機器認識サーバのデータベースのみを更新すればよく、情報処理装置の定義ファイルを更新する必要がない。結果として、電化製品の種別を決定するための情報の管理の一元化を図ることが可能である。定義ファイルは、電化製品の種別が増える度に更新されるため、一元化により利便性が大いに高まる。
【発明の効果】
【0032】
本願発明によれば、ネットワークに接続された電化製品の機器識別を行う情報処理装置、方法、サーバを提供する。さらに、通信可能に接続された電化製品を自動的に検知し、この電化製品の機器に関する情報を、得点化(スコアリング)により、段階的に特定することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】図1は、ネットワークシステム1の全体構成を示す図である。
【図2】図2は、情報処理装置50と電化製品20の機能ブロック図である。
【図3】図3は、種別決定処理のフローチャート図である。
【図4】図4は、MACアドレスの一例を示す図である。
【図5】図5は、MACアドレスメーカテーブルの一例を示す図である。
【図6】図6は、MACアドレス機種テーブルの一例を示す図である。
【図7】図7は、ポート番号の一例を示す図である。
【図8】図8は、ポート番号テーブルの一例を示す図である。
【図9】図9は、得点化処理と電化製品を特定する処理の一例を示す概念図である。
【図10】図10は、表示装置360に表示される画面イメージの一例を示す図である。
【図11】図11は、情報処理装置50のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図12】図12は、第2実施形態に係る電化製品種別決定システム5の一例を示す図である。
【図13】図13は、第2実施形態に係るホームネットワーク管理テーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0035】
[第1実施形態]:[全体構成]
図1は、ネットワークシステム1の全体構成を示す図である。
【0036】
ネットワークシステム1は、ホームネットワーク又はオフィスのネットワークシステム(ローカルネットワーク)であって、情報処理装置50と、電化製品20−a,20−b,20−cと、ネットワーク2と、により構成される。情報処理装置50は、有線・無線LAN等のネットワーク2を介して、電化製品20−a,20−b,20−cに通信可能に接続される。
【0037】
電化製品20−a,20−b,20−cとは、ネットワーク接続機能を備える電化製品であって、例えば、記録メディア録画再生装置20−a(DVD、HD録画再生装置)、電話機20−b、コンピュータ20−cに加えて、冷蔵庫、オーディオ、洗濯機、ルータ、テレビ、プリンタ、複合機を含む。これらの電化製品20−a,20−b,20−cは、ネットワーク1を介して、情報処理装置50とTCP/IP等のプロトコルで通信する機能を備える。
【0038】
[情報処理装置、電化製品の機能]
図2は、情報処理装置50と電化製品20の機能ブロック図である。
【0039】
情報処理装置50は、リクエストパケット送信手段51と、レスポンスパケット受信手段52と、定義ファイル記憶手段53と、得点化手段54と、電化製品種別決定手段55とを備える。情報処理装置50は、図11にて説明するように、制御部10、メインメモリ340を備えた情報機器であり、コンピュータ、ルータであってよい。上記の各手段は、これを実現するプログラムがメインメモリ340に読み込まれて、制御部10により実行され実現される。すなわち、情報処理装置50は、上記手段を備える専用の情報機器でもよいし、パソコン等の他の機能を有する情報機器であってもよい。
【0040】
リクエストパケット送信手段51は、後述するリクエストパケットを送信する機能を有し、通信I/F330と、制御部10により実現される。
【0041】
レスポンスパケット受信手段52は、後述するレスポンスパケットを受信する機能を有し、通信I/F330と、制御部10により実現される。
【0042】
定義ファイル記憶手段53は、後述する定義ファイルを記憶する機能を有し、ハードディスク390、メインメモリ340等により実現される。
【0043】
得点化手段54は、定義ファイルに基づいて、各定義ファイルを得点化する機能を有し、制御部10、ハードディスク390、メインメモリ340等により実現される。
【0044】
電化製品種別決定手段55は、最終的に電化製品の種別を決定する機能を有し、制御部10、ハードディスク390、メインメモリ340等により実現される。
【0045】
電化製品20は、CPUにより実現される制御部21と、通信I/Fにより実現される通信部24と、ハードディスク、メインメモリにより実現される記憶部22と、を少なくとも備え、マウス等の入力デバイスである操作部23を備えてもよい。
【0046】
[種別決定処理のフローチャート]
図3は、種別決定処理のフローチャートである。まず、情報処理装置50のリクエストパケット送信手段51は、電化製品20に対して、リクエストパケットを送信する(ステップS10)。
【0047】
リクエストパケットとは、電化製品20の種別を判別するためのレスポンスパケットを受信するために、情報処理装置50が、電化製品20に送信するパケットデータである。
【0048】
リクエストパケットは、例えば、ARP(Address Resolution Protocol)、ICMP(Internet Control Message Protocol)、SNMP(Simple Network Manegement Protocol)等のコマンドであってよく、uPnP(Universal Plug and Play)、DLNA(Digital Living Network Alliance)準拠のプロトコルであってよい。
【0049】
なお、リクエストパケット送信手段51は、定期的に電化製品20に対して、リクエストパケットを送信する態様であってよい。すなわち、リクエストパケット送信手段51が、数十秒毎、数分毎、数時間毎に、リクエストパケットを送信することで、通信可能に接続された電化製品20を、所定のタイミングで検知する。
【0050】
すなわち、ネットワークシステム1に新たな電化製品20が接続された場合に、この電化製品20を検知するために、情報処理装置50は、定期的に、所定のタイミングで、リクエストパケットを送信する。これによれば、情報処理装置50は、ユーザが新たな電化製品20を接続した場合に、電化製品20に関する情報を得ることが可能となるため、ネットワークシステム1内の電化製品20の管理が容易となる。
【0051】
電化製品情報とは、電化製品に関する情報であって、電化製品の種別(電化製品の種類を特定するためのメーカ名、機器名等)が少なくとも含まれる情報である。
【0052】
次に、情報処理装置50のレスポンスパケット受信手段52は、所定の電化製品20からレスポンスパケットを受信する(ステップS11)。
【0053】
レスポンスパケットとは、電化製品20から送信されるパケットであって、電化製品20の種別を判別する、あるいは、電化製品20の種別を判別する手がかりとなる、パケットデータである。第1実施形態では、レスポンスパケットとは、情報処理装置50から送信されたリクエストパケットを受信した電化製品20から送信される応答パケットである。第3実施形態で、レスポンスパケットが、リクエストパケットの応答パケットでない場合について説明する。
【0054】
次に、情報処理装置50は、定義ファイル参照処理を行う(ステップS12)。情報処理装置50の制御部10は、定義ファイル記憶手段53に記憶された定義ファイルを参照し、比較して、次の得点化処理(ステップS13)を行う。
【0055】
定義ファイルとは、電化製品20ごとに予め定められたデータであって、電化製品20の種別を特定するために必要なデータである。後述する図9を参照すると、定義ファイル(電化製品A定義ファイル)は、1以上の定義項目(X5,Y2,Z3)からなり、定義項目の一つ一つを得点化して比較し、電化製品20(この場合、電化製品A)を特定する。定義項目とは、一つのリクエストパケット及びレスポンスパケットで電化製品20の種別を特定するための定義データである。
【0056】
次に、情報処理装置50の得点化手段54は、定義ファイルとレスポンスパケットを比較して、得点化(スコアリング)を行う(ステップS13)。
【0057】
得点化について、図9を参照して説明する。情報処理装置50は、1以上のリクエストパケット(A1,B1,C1)を送信し、これに対するレスポンスパケット(X5,Y8,Z9)を受信する。そして、情報処理装置50は、定義ファイル記憶手段53に記憶された、電化製品毎の定義ファイル(電化製品A定義ファイル、電化製品B定義ファイル、電化製品C定義ファイル)の定義項目を参照し、レスポンスパケットと比較する。
【0058】
例えば、リクエストパケットとして、ARPコマンドを送信し、このレスポンスをある電化製品20から受信した場合で説明する。ARPコマンドをターゲットの電化製品20に送信することで、ターゲットの電化製品20のMACアドレスの情報を含むパケットをレスポンスパケットとして受信する。
【0059】
図4に示すように、MACアドレスは、48Bitの符号からなり、上位24BitがベンダーIDとして、ベンダー固有のIDが付与され、次の8Bitが機種IDである。
【0060】
そして、定義ファイル記憶手段53には、電化製品毎の定義ファイルを構成するための、テーブルが記憶されていてよい。例えば、図5に示すように、MACアドレスメーカテーブルとして、上位24Bitの符号と、電化製品20のメーカ名(必ずしも、製造元のベンダー名でなくてよく、通信I/Fを備える電化製品20全体のベンダー(メーカ)名であってよい)と、得点化のためのポイントと、IDとが関係付けられている。さらに、図6に示すように、MACアドレス機種テーブルとして、上位24Bitの符号と、電化製品20の機種名と、得点化のためのポイントと、IDとが関係付けられている。
【0061】
このMACアドレスメーカテーブルと、MACアドレス機種テーブルの、各要素を抽出することで、定義項目となり、電化製品毎の定義ファイルを構成する。例えば、MACアドレスメーカテーブルのID001が、電化製品A定義ファイルのX5(図9参照)(定義項目X5)に該当し、MACアドレス機器テーブルのID010が、電化製品A定義ファイルのY2(定義項目Y2)に該当する。
【0062】
リクエストパケットとして送信されたA1のパケットを受けて、電化製品20は、レスポンスパケットを送信する。このレスポンスパケット(X5)と、電化製品Aの定義ファイルの定義項目を比較して、同一であれば、各テーブルを参照して、ポイントを付与する。
【0063】
例えば、上記の例で、レスポンスパケットX5が、ターゲットのMACアドレスの情報を含むパケットであって、48Bitの符号が「04−A3−43−5F−43−23」である場合で説明する。上位24Bitが定義項目X5(ID001)と同一であるため、0.3のポイントを付与する。さらに、次の8Bitにおいても、定義項目(ID010)と同一であるため、0.3のポイントを付与する。したがって、電化製品A定義ファイルは、合計0.6ポイントを取得することができる。
【0064】
なお、上記の例では、一のリクエストパケット(A1)に対して、レスポンスパケット(X5)により、2つの定義項目(ID001、ID010)に対して得点化しているが、このように、一のレスポンスパケットから複数の定義項目を得点化する態様であってよい。
【0065】
次に、情報処理装置50は、レスポンスパケットY8を、電化製品A定義ファイルのY2と比較して、レスポンスパケットZ9を、電化製品A定義ファイルのZ3と比較して、各ポイントを取得する(図9参照)。電化製品A定義ファイルの総合点は、このようにして求めた全てのポイントを足し合わせたものである。これを、電化製品A定義ファイル、電化製品B定義ファイル、電化製品C定義ファイル・・と、全ての電化製品ごとの定義ファイルに対して、総合点を求める。
【0066】
上記の説明では、レスポンスパケットX5と定義項目X5が同一である場合で説明したが、同一に限らず、類似度で判断してもよい。
【0067】
類似度で判断する例として、レスポンスパケットX5の上位24Bitの上位16Bitまでが同一であれば0.2ポイントを付与し、上位8Bitまでが同一であれば、0.1ポイントを付与する態様(パケットの文字列の類似度で判断する)であってよい。このようにすることで、レスポンスパケットと定義項目の類似度が高いとポイントを高くするといったように、ポイントの値を調整することができる。
【0068】
情報処理装置50は、複数種類のリクエストパケットを送信することで、複数のレスポンスパケットを電化製品20から受信する。
【0069】
次に、情報処理装置50の電化製品種別決定手段55が、電化製品20(機器)の種別を決定する(ステップS14)。すなわち、上記のような得点化を、全ての電化製品の定義ファイルで行い、取得した得点を比較して、得点が高い定義ファイルを抽出することで、電化製品20の種別を決定する。
【0070】
例えば、前述の説明のように、電化製品A定義ファイル、電化製品B定義ファイル、電化製品C定義ファイル・・と、全ての電化製品ごとの定義ファイルに対して、総合点を求め、最も得点の高い電化製品の定義ファイルを抽出して、電化製品20を特定する。
【0071】
図9を用いて説明すると、例えば、レスポンスパケット(X5,Y8,Z9)と電化製品A定義ファイル(X5,Y2,Z3)のX5が同一であるため、電化製品A定義ファイルでは、0.6ポイントを取得するとする。これに対して、電化製品B定義ファイルの各定義項目(X1,Y7,Z1)は、レスポンスパケット(X5,Y8,Z9)と、どれも同一ではないが、類似度を考慮して、0.3ポイントを取得できたとする。
【0072】
そして、電化製品C定義ファイル(X5,Y8,Z8)は、レスポンスパケット(X5,Y8,Z9)と、定義項目Y8が同一であるため、電化製品A定義ファイルでは、0.9ポイントを取得したとする。この場合には、電化製品AからCの定義ファイルのうち、電化製品Cの定義ファイルが最も高い総合点(0.9ポイント)であると決定し、定義ファイルCを抽出するため、電化製品20の種別は、電化製品Cと決定される。
【0073】
一例として、電化製品A定義ファイルを、A社というメーカ名までの定義ファイルとして、電化製品B定義ファイルを、A社というメーカ名に加えて、機器の種別の一つである(AB−01)まで特定できる定義ファイルとする。この場合は、ある電化製品20が、A社製で、AB−01という種別である場合には、電化製品A定義ファイルよりも、電化製品B定義ファイルの方が、ポイントが高くなる。したがって、電化製品20は、総合点が高くなる、電化製品B(A社のAB−01)であると決定される。
【0074】
逆に、ある電化製品20が、A社製で、BC−03という種別である場合には、A社製というところまで、電化製品Aもしくは電化製品Bの定義ファイルにより特定できる。したがって、機器名は特定できないが、少なくとも、メーカ名までは特定が可能であり、段階的に、電化製品情報を特定することができる。
【0075】
MACアドレス以外の得点化のための判断要素として、図7、図8を用いてTCP/IPのポートにより判断する例について説明する。電化製品20ウェルノウンポートその電化製品20で特別に使用(バインド)されるポート番号の使用状況により、電化製品20の種別を特定する。
【0076】
図7に示すように、電化製品Xは、ポート番号5000、5002番は、使用中であり、5001番は使用していないとする。例えば、NETSTATコマンドにより、このステイタスを検知する。そして、図8に示すように、定義ファイル記憶手段53に記憶されたポート番号テーブルを参照して、使用中(バインド中)のポート番号を比較して、ID100の定義項目との同一を判断して、ポイントを付与する。ポート番号5000、5002番は、使用中であり、5001番は使用していない場合は、ポイントが0.2付与される。
【0077】
NETSTATコマンドを使用する場合は、リクエストパケットとして、NETSTATコマンドが、相手となる電化製品20にパケットを送信してもよいが、第3実施形態で説明するように、情報処理装置50は、電化製品20から、ブロードキャスト又はマルチキャストのパケットを予め受信しており、これらの受信したパケットを利用して、NETSTATのコマンド結果を得てもよい。
【0078】
すなわち、情報処理装置50が、リクエストパケットとなるNETSTATコマンドを、電化製品20に対して送信しなくても、これまでに受信していた電化製品20から送信されるブロードキャスト又はマルチキャストのパケット(ポート番号のバインド状態を通知するパケット等)に基づいて、上記の得点化処理が行われてもよい。
【0079】
なお、ポイントの付与は、ポート番号テーブルのポート番号とバインドの状態が完全に同一の場合のみではなく、存在するポートの何割が使用中であり、何割が不使用であるかということを判別して、使用程度(使用程度が完全に同一ではないが類似の程度)に応じてポイントが付与されてもよい。例えば、テーブルとして、ポートの使用程度とポイントが対応付けられて予め記憶されているとする。この場合、ポート番号5000、5002番は、使用中であり、5001番は使用していないときに、66%のポートが使用中である。したがって、66%のポートが使用中のときに、テーブルを参照して、所定のポイントを付与するといった処理である。
【0080】
さらに、OS(Operating System)のバージョンを確定して、ポイントの付与を実行してもよい。例えば、第3実施形態で説明するように、ブロードキャストに送信されるレスポンスパケットとして、nbns(Net BIOS Name Server)パケットを受信して、OSのバージョン情報を取得し、これに基づいて、OSを特定し、特定されたOSのバージョンに基づいて、ポイントが付与されてもよい。
【0081】
例えば、電化製品AB−01の定義ファイルに、定義項目として、「OSのバージョンが「X型」を使用している場合には、ポイントを0.5加算する」と登録されているとする。このとき、nbnsパケットにより、OSのバージョンが「X型」と特定されれば、電化製品AB−01のポイントを0.5加算するという態様である。
【0082】
[画面イメージ図]
図10は、情報処理装置50が、表示装置360を有する場合に、ネットワークシステム1に接続された、電化製品20−b,20−d,20−e,20−fの電化製品情報(メーカ名、機器名)がアイコンとともに表示されたことを示す画面イメージ図である。電化製品情報が特定されると、リアルタイムに、この画面に電化製品情報が表示されてよい。
【0083】
なお、電化製品20が特定されると、対応する電化製品20の情報を表示してもよい。すなわち、電化製品情報として、メーカ名、機器名に加えて、情報処理装置50に予め対応付けられて記憶されている電化製品のメーカーホームページをメーカ名、機器名の近傍に表示してもよい。
【0084】
[ハードウェア構成図]
図11は、情報処理装置50のハードウェア構成を示す図である。本発明が実施されるサーバは標準的なものでよく、以下に構成の一例を示す。
【0085】
情報処理装置50は、制御部10を構成するCPU310(マルチプロセッサ構成ではCPU320等複数のCPUが追加されてもよい)、バスライン490、通信I/F(I/F:インターフェイス)330、メインメモリ340、BIOS(Basic Input Output System)350、表示装置360、I/Oコントローラ370、キーボード及びマウス等の入力装置380、ハードディスク390、光ディスクドライブ400、並びに半導体メモリ420を備える。なお、ハードディスク390、光ディスクドライブ400、並びに半導体メモリ420をまとめて記憶部120と呼ぶ。
【0086】
制御部10は、情報処理装置50を統括的に制御する部分であり、ハードディスク390に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0087】
通信I/F330は、情報処理装置50が、上述したネットワーク1を介して電化製品20と情報、データを送受信する場合のネットワーク・アダプタである。通信I/F330は、モデム、ケーブル・モデム及びイーサネット(登録商標)・アダプタを含んでよい。
【0088】
BIOS350は、情報処理装置50の起動時にCPU310が実行するブートプログラムや、情報処理装置50のハードウェアに依存するプログラム等を記録する。
【0089】
表示装置360は、ブラウン管表示装置(CRT)、液晶表示装置(LCD)等のディスプレイ装置を含む。
【0090】
I/Oコントローラ370には、ハードディスク390、光ディスクドライブ400、及び半導体メモリ420等の記憶装置である記憶部120を接続することができる。
【0091】
入力装置380は、情報処理装置50の管理者による入力の受け付けを行うものである。
【0092】
ハードディスク390は、本ハードウェアを情報処理装置50として機能させるための各種プログラム、本発明の機能を実行するプログラム及び後述するテーブル及びレコードを記憶する。なお、情報処理装置50は、外部に別途設けたハードディスク(図示せず)を外部記憶装置として利用することもできる。
【0093】
光ディスクドライブ400としては、例えば、DVD−ROMドライブ、CD−ROMドライブ、DVD−RAMドライブ、CD−RAMドライブを使用することができる。この場合は、各ドライブに対応した光ディスク410を使用する。光ディスク410から光ディスクドライブ400によりプログラム又はデータを読み取り、I/Oコントローラ370を介してメインメモリ340又はハードディスク390に提供することもできる。
【0094】
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置、制御部等を備えた情報処理装置をいい、情報処理装置50は、制御部10、記憶部120等を備えた情報処理装置により構成され、この情報処理装置は、本発明のコンピュータの概念に含まれる。
【0095】
[第2実施形態:機器認識サーバ]
上記の第1実施形態では、情報処理装置50が電化製品20の種別を決定する実施態様について説明したが、これに限られず、電化製品20の種別を、公衆回線を介して接続された機器認識サーバ500が決定する態様を第2実施形態として、以下に説明する。
【0096】
図12に示すように、電化製品種別決定システム5は、情報処理装置20と、電化製品20と、機器認識サーバ500とから構成される。好適な実施形態では、電化製品20と情報処理装置が、ローカルネットワーク(ホームネットワーク)で通信可能に接続され、機器認識サーバ500とは、公衆回線(インターネット等)を介して、通信可能に接続されている。
【0097】
情報処理装置50は、リクエストパケット送信手段51と、レスポンスパケット受信手段52と、電化製品種別情報要求手段56と、電化製品種別情報受信手段57と、を備える。情報処理装置50のハードウェア構成は、第1実施形態と同様である。情報処理装置50は、例えば、JavaVM(Java Virtual Machine)とOSGi(Open Services Gateway Initiative)フレームワークが動作する機器上でならば動作させることが可能である。
【0098】
リクエストパケット送信手段51は、電化製品20に対して、リクエストパケットを送信する機能を有し、通信I/F330(図11参照)と、制御部10により実現される。
【0099】
レスポンスパケット受信手段52は、電化製品20からレスポンスパケットを受信する機能を有し、通信I/F330と、制御部10により実現される。
【0100】
電化製品種別情報要求手段56は、機器認識サーバ500に対して、電化製品種別を特定する情報(電化製品情報)を要求する機能を有し、通信I/F330と、制御部10により実現される。具体的には、情報処理装置50から、電化製品20に送信されたリクエストパケット、これに対して電化製品20が応答したレスポンスパケットを機器認識サーバ500に送信して、電化製品情報を要求する。
【0101】
電化製品種別情報受信手段57は、機器認識サーバ500が特定した電化製品種別を特定する情報(電化製品情報)を受信する機能を有し、通信I/F330と、制御部10により実現される。
【0102】
機器認識サーバ500は、情報処理装置50からの要求を受付ける要求受付手段501と、得点化手段502と、定義ファイルデータベース503と、電化製品種別決定手段504と、を備える。機器認識サーバ500は、コンピュータであり、ハードウェアの基本的な構成は、情報処理装置50と同一であってよい。
【0103】
要求受付手段501は、情報処理装置50からの電化製品情報の要求を受け付ける機能を有し、制御部と通信I/Fにより実現される。具体的には、情報処理装置50から、電化製品20に送信されたリクエストパケット、これに対して電化製品20が応答したレスポンスパケットを情報処理装置50から受信し、得点化手段502に処理を促す。
【0104】
得点化手段502は、定義ファイルに基づいて、各定義ファイルを得点化する機能を有し、制御部、ハードディスクにより実現される。本機能は、第1実施形態と同様である。
【0105】
定義ファイルデータベース(定義ファイル記憶手段)503は、後述する定義ファイルを記憶するデータベース機能を有し、制御部、ハードディスクにより実現される。本機能は、第1実施形態の定義ファイル記憶手段と同様であるが、定義ファイルデータベース503は専用のサーバであることから、情報処理装置50で管理するよりも、取扱うことが可能な定義ファイルのデータ量を多くすることが可能である。なお、データベース言語として、SQLを使用してもよい。
【0106】
電化製品種別決定手段55は、最終的に電化製品の種別を決定し、情報処理装置50に送信する機能を有し、制御部、ハードディスクにより実現される。本機能は、第1実施形態とは、最終的に決定された電化製品の種別についての情報である電化製品情報を、情報処理装置50に送信する機能を除いて、同様である。
【0107】
電化製品20は、第1実施形態と同様の機能構成である。
【0108】
電化製品20が通信可能に接続された情報処理装置50と、情報処理装置50と通信可能に接続された機器認識サーバ500と、から構成される電化製品種別決定システム5が以下を実行する。
【0109】
情報処理装置50が、電化製品20に対して、所定のリクエストパケットを送信するリクエストパケット送信ステップと、リクエストパケットを送信した電化製品20から、この電化製品20の種別を判別するためのレスポンスパケットを受信するレスポンスパケット受信ステップと、レスポンスパケットを機器認識サーバ500に送信することで、電化製品20の種別に関する情報を要求する種別情報要求ステップと、を実行する。
【0110】
これに対して、機器認識サーバ500が、電化製品20ごとに定められた定義ファイルを記憶する記憶ステップと、情報処理装置50からの要求に応じて、レスポンスパケットと電化製品20ごとの定義ファイルを比較し、得点化する得点化ステップと、得点化ステップにより得点が高い定義ファイルを抽出し、定義ファイルの電化製品情報を、電化製品20の電化製品情報として、情報処理装置50に、電化製品情報を送信する電化製品種別決定ステップと、を実行する。
【0111】
したがって、上記の発明によれば、通信可能に接続された電化製品の種別(電化製品の種類を特定する機器名等)を、ユーザが関与することなく自動的に特定することが可能であるが、さらに、機器認識サーバ500が電化製品情報を決定するため、定義ファイルが新たに更新されても、機器認識サーバ500の定義ファイルデータベース503のみを更新すればよく、情報処理装置50の定義ファイルを更新する必要がない。
【0112】
すなわち、情報処理装置50は、ユーザの家庭や企業内に少なくとも1台配置されるため、これらの個々の情報処理装置50の定義ファイルを更新することは、効率的ではない場合がある。これに対して、機器認識サーバ500の定義ファイルデータベース503のみの更新で、更新を行うことができるため、結果として、電化製品20の種別を決定するための情報の管理の一元化を図ることが可能である。定義ファイルは、電化製品20の種別が増える度(新しい電化製品20がリリースされる度)に更新されるため、一元化により利便性が大いに高まる。
【0113】
[機器認識サーバによる電化製品情報の管理]
なお、電化製品20の種別が決定した後に、機器認識サーバ500が、情報処理装置50ごとに、電化製品20の種別を記憶し、管理してもよい。
【0114】
機器認識サーバ500は、図13に示すようなホームネットワーク管理テーブルが機器認識サーバ500のデータベースに記憶され、ホームネットワークごとに、情報処理装置50から取得した電化製品情報を記憶し、管理する。ホームネットワークIDは、ホームネットワークごとに管理される一のIDであり、一の情報処理装置50に対して、対応した一のホームネットワークIDが付与されてよい。
【0115】
図13の例では、ホームネットワークID500では、電化製品20として、AB−01、DE−02、PC−01が検知され、機器認識サーバ500に登録されている。このように、機器認識サーバ500に、ホームネットワークごとの電化製品が記憶されることで、機器認識サーバ500が、ホームネットワークごとに、電化製品20の管理をすることが可能である。
【0116】
[第3実施形態:パッシブパケットの実施態様]
第3実施形態では、情報処理装置50が、リクエストパケットを電化製品20に対して送信せずに(情報処理装置50がリクエストパケット送信手段51を備えない)、種別決定処理(ステップS11からS14)を実行する実施形態である。
【0117】
すなわち、電化製品20が所定のタイミングで情報処理装置50に対して送信するブロードキャストのパケット及び、マルチキャストのパケット(パッシブパケット)を、(レスポンス)パケットとして処理を行う。
【0118】
情報処理装置50は、電化製品20の種別を決定する際に、電化製品20に対してリクエストパケットを送信することなく、電化製品20からブロードキャスト又はマルチキャストのパケットを受信して、これらのパケットに基づいて、定義ファイルを参照し、得点化処理を行い、電化製品20の種別を決定する(図3の種別決定処理のステップS12からS14)。
【0119】
ブロードキャストのパケットとは、ネットワーク上にある、全ての端末に対して、同時に送信するデータパケットである。マルチキャストのパケットとは、ブロードキャストのパケットのように、全ての端末ではないが、ネットワーク上の所定の複数の端末に、同時に送信するデータパケットである。
【0120】
例えば、パッシブパケットであるnbnsパケットを受信して、OSのバージョン情報を取得し、これに基づいて、OSを特定し、特定されたOSのバージョンに基づいて、ポイントが付与されてもよい。例えば、電化製品AB-01の定義ファイルに、定義項目として、「OSのバージョンが「X型」を使用している場合には、ポイントを0.5加算する」と登録されているとする。このとき、nbnsパケットにより、OSのバージョンが「X型」と特定されれば、電化製品AB-01のポイントを0.5加算するという態様である。
【0121】
なお、情報処理装置50が、複数種類のブロードキャスト又はマルチキャストのパケットを受信して、個々に得点化した総合点に基づいて、電化製品20を特定してもよい。
【0122】
情報処理装置50が、リクエストパケットを送信し、これに対するレスポンスパケットを受信して得点化処理を行った結果と、ブロードキャスト又はマルチキャストのパケットを受信して得点化処理を行った結果と、を組み合わせて、電化製品20の種別を特定してもよい。
【0123】
機器認識サーバ500が電化製品20の種別を決定する場合も同様に、情報処理装置50が、電化製品20に対してリクエストパケットを送信することなく、電化製品20からブロードキャスト又はマルチキャストのパケットを受信して、これらのパケットに基づいて、機器認識サーバ500が得点化処理を行い、電化製品20の種別を決定してもよい。
【0124】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0125】
1 ネットワークシステム
5 電化製品種別決定システム
20 電化製品
50 情報処理装置
51 リクエストパケット送信手段
52 レスポンスパケット受信手段
53 定義ファイル記憶手段
54 得点化手段
55 電化製品種別決定手段
500 機器認識サーバ
【技術分野】
【0001】
本発明は、電化製品の種別を決定する情報処理装置、方法、サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭内ネットワークに接続される電化製品として、コンピュータや電話機のみならず、デジタルテレビ、冷蔵庫、洗濯機等の家庭用電化製品全般が、適用可能となってきている。
【0003】
さらに、近年のIT化により、家庭で使用される電化製品の絶対的な数も増加してきており、ユーザにとっては、全ての家庭電化製品を詳細に管理することが困難となってきている。
【0004】
このような状況において、インターネットを経由したサポートサービスに加入して、家庭内の家庭電化製品を管理する方法も開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−305145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の方法では、インターネットを経由したサポートサービスに加入することが条件となっており、ユーザが自分の所有する電化製品に関する情報を、他人に知られることなく、容易に電化製品を管理することはできない。
【0007】
また、サポートサービスを利用しても、ユーザが新規の電化製品を購入した場合に、サポートサービスへ購入した電化製品の登録等が必要となる場合があり、サポートサービスからの連絡待ちとなってしまい、ユーザ手動で管理することはできない。
【0008】
本発明の目的は、ネットワークに接続された電化製品の機器識別を行う情報処理装置、方法、サーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0010】
(1) 電化製品が通信可能に接続された情報処理装置であって、
前記電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信するパケット受信手段と、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされる少なくとも二種類のパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する記憶手段と、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行う得点化手段と、
前記得点化手段の得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対応する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報とする電化製品種別決定手段と、
を備える情報処理装置。
【0011】
(1)の発明において、情報処理装置は、前記電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、電化製品から受信し、電化製品の種類を判別するため、電化製品であれば受信するとされるパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する。そして、電化製品から受信したパケットと、一のパケットを比較して、定義ファイル毎に得点化を行い、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対応する電化製品情報を、パケットを受信した電化製品の電化製品情報とする。
【0012】
したがって、(1)の発明によれば、通信可能に接続された電化製品の種別(電化製品の種類を特定する機器名等)を、ユーザが関与することなく自動的に特定することが可能である。
【0013】
(2) (1)の情報処理装置であって、さらに、前記パケット受信手段は、前記電化製品が当該情報処理装置に通信可能に接続されて、所定時間が経過した後に、前記電化製品からパケットを受信することで、前記電化製品を検知する情報処理装置。
【0014】
(3) (2)の情報処理装置であって、さらに、前記電化製品が当該情報処理装置に通信可能に接続されて、所定時間が経過した後に、前記電化製品に対して、当該電化製品の種別を判別するためのパケットを送信するリクエストパケット送信手段をさらに備え、前記パケット受信手段は、前記リクエストパケット送信手段が送信したパケットからの応答として、前記電化製品からレスポンスパケットを受信することで、前記電化製品を検知する情報処理装置。
【0015】
したがって、(2)、(3)の発明によれば、情報処理装置は、所定時間経過後に、電化製品に対して、リクエストパケットを送信するため、ユーザが新たな電化製品を接続した場合には、この新たに接続された電化製品が、送信されたリクエストパケットを受信して、自動的に検知される。このため、ユーザにとっては、ネットワークに接続さえすれば、電化製品に関する情報(電化製品情報)を得ることが可能となるため、管理が容易となる。
【0016】
(4) (1)の情報処理装置であって、前記記憶手段が記憶する定義ファイルを構成するパケットは、当該電化製品のメーカを特定するパケットと、当該電化製品の機器名を特定するパケットと、を少なくとも含む情報処理装置。
【0017】
(5) 前記得点化手段は、前記パケットと前記電化製品ごとの定義ファイルを比較し、前記パケットと前記定義ファイルとの類似度により得点化する請求項1乃至4に記載の情報処理装置。
【0018】
したがって、(5)の発明によれば、レスポンスパケットと定義ファイルの類似度により得点化するため、レスポンスパケットと定義ファイルとが、完全に同一でなくても、得点化し、電化製品の機器名等をある範囲まで特定することが可能である。例えば、新製品により定義ファイルが存在しない電化製品であっても、定義ファイルが存在する既成製品の定義ファイルを利用して、この類似度から、電化製品情報を特定することが可能である。
【0019】
(6) 電化製品が通信可能に接続された情報処理装置が実行する方法であって、
前記電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信するステップと、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされるパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する記憶手段と、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行う得点化手段と、
前記得点化による得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対応する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報とするステップと、
を備える方法。
【0020】
(7) 電化製品が通信可能に接続された情報処理装置に、
前記電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信するステップ、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされるパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶するステップと、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行うステップと、
前記得点化による得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対応する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報とするステップ、
を実行させるためのプログラム。
【0021】
(8) 電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバであって、
前記情報処理装置が前記電化製品から送信された所定のパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信する受信手段と、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされるパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する記憶手段と、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行う得点化手段と、
前記得点化手段の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信する電化製品種別決定手段と、
を備える機器認識サーバ。
【0022】
(8)の発明において、機器認識サーバは、情報処理装置が電化製品から送信された所定のパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、電化製品から受信し、電化製品の種類を判別するため、電化製品であれば受信するとされるパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する。そして、電化製品から受信したパケットと、一のパケットを比較して、定義ファイル毎に得点化を行い、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、情報処理装置に送信する。
【0023】
したがって、(8)の発明によれば、通信可能に接続された電化製品の種別(電化製品の種類を特定する機器名等)を、ユーザが関与することなく自動的に特定することが可能であるが、(1)の発明と異なり、機器認識サーバが電化製品情報を決定するため、定義ファイルが新たに更新されても、機器認識サーバのデータベースのみを更新すればよく、情報処理装置の定義ファイルを更新する必要がない。結果として、電化製品の種別を決定するための情報の管理の一元化を図ることが可能である。定義ファイルは、電化製品の種別が増える度に更新されるため、一元化により利便性が大いに高まる。
【0024】
(9) 電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバが実行する方法であって、
前記情報処理装置が前記電化製品から送信された所定のパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記情報処理装置から受信するステップと、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされるパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶するステップと、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行うステップと、
前記得点化の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信する電化製品種別決定ステップと、
を備える方法。
【0025】
したがって、(9)の発明によれば、通信可能に接続された電化製品の種別(電化製品の種類を特定する機器名等)を、ユーザが関与することなく自動的に特定することが可能であるが、(1)の発明と異なり、機器認識サーバが電化製品情報を決定するため、定義ファイルが新たに更新されても、機器認識サーバのデータベースのみを更新すればよく、情報処理装置の定義ファイルを更新する必要がない。結果として、電化製品の種別を決定するための情報の管理の一元化を図ることが可能である。定義ファイルは、電化製品の種別が増える度に更新されるため、一元化により利便性が大いに高まる。
【0026】
(10) 電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバに、
前記情報処理装置が前記電化製品から送信された所定のパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記情報処理装置から受信するステップ、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされるパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶するステップ、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行うステップ、
前記得点化の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信する電化製品種別決定ステップ、
を実行させるためのプログラム。
【0027】
したがって、(10)の発明によれば、通信可能に接続された電化製品の種別(電化製品の種類を特定する機器名等)を、ユーザが関与することなく自動的に特定することが可能であるが、(1)の発明と異なり、機器認識サーバが電化製品情報を決定するため、定義ファイルが新たに更新されても、機器認識サーバのデータベースのみを更新すればよく、情報処理装置の定義ファイルを更新する必要がない。結果として、電化製品の種別を決定するための情報の管理の一元化を図ることが可能である。定義ファイルは、電化製品の種別が増える度に更新されるため、一元化により利便性が大いに高まる。
【0028】
(11)電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と、当該情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバと、から構成される電化製品種別決定システムであって、
前記情報処理装置は、
当該電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを前記電化製品から受信するパケット受信手段と、
前記パケットを前記機器認識サーバに送信することで、前記電化製品の種別に関する情報を要求する種別情報要求手段と、を備え、
前記機器認識サーバは、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされるパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する記憶手段と、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行う得点化手段と、
前記得点化手段の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信する電化製品種別決定手段と、
を備える電化製品種別決定システム。
【0029】
したがって、(11)の発明によれば、通信可能に接続された電化製品の種別(電化製品の種類を特定する機器名等)を、ユーザが関与することなく自動的に特定することが可能であるが、(1)の発明と異なり、機器認識サーバが電化製品情報を決定するため、定義ファイルが新たに更新されても、機器認識サーバのデータベースのみを更新すればよく、情報処理装置の定義ファイルを更新する必要がない。結果として、電化製品の種別を決定するための情報の管理の一元化を図ることが可能である。定義ファイルは、電化製品の種別が増える度に更新されるため、一元化により利便性が大いに高まる。
【0030】
(12) 電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と、当該情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバと、から構成される電化製品種別決定システムが実行する方法であって、
前記情報処理装置が、
当該電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信するステップと、
前記パケットを前記機器認識サーバに送信することで、前記電化製品の種別に関する情報を要求するステップと、を実行し、
前記機器認識サーバが、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされるパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶するステップと、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行うステップと、
前記得点化の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信するステップと、
を実行する方法。
【0031】
したがって、(12)の発明によれば、通信可能に接続された電化製品の種別(電化製品の種類を特定する機器名等)を、ユーザが関与することなく自動的に特定することが可能であるが、(1)の発明と異なり、機器認識サーバが電化製品情報を決定するため、定義ファイルが新たに更新されても、機器認識サーバのデータベースのみを更新すればよく、情報処理装置の定義ファイルを更新する必要がない。結果として、電化製品の種別を決定するための情報の管理の一元化を図ることが可能である。定義ファイルは、電化製品の種別が増える度に更新されるため、一元化により利便性が大いに高まる。
【発明の効果】
【0032】
本願発明によれば、ネットワークに接続された電化製品の機器識別を行う情報処理装置、方法、サーバを提供する。さらに、通信可能に接続された電化製品を自動的に検知し、この電化製品の機器に関する情報を、得点化(スコアリング)により、段階的に特定することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】図1は、ネットワークシステム1の全体構成を示す図である。
【図2】図2は、情報処理装置50と電化製品20の機能ブロック図である。
【図3】図3は、種別決定処理のフローチャート図である。
【図4】図4は、MACアドレスの一例を示す図である。
【図5】図5は、MACアドレスメーカテーブルの一例を示す図である。
【図6】図6は、MACアドレス機種テーブルの一例を示す図である。
【図7】図7は、ポート番号の一例を示す図である。
【図8】図8は、ポート番号テーブルの一例を示す図である。
【図9】図9は、得点化処理と電化製品を特定する処理の一例を示す概念図である。
【図10】図10は、表示装置360に表示される画面イメージの一例を示す図である。
【図11】図11は、情報処理装置50のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図12】図12は、第2実施形態に係る電化製品種別決定システム5の一例を示す図である。
【図13】図13は、第2実施形態に係るホームネットワーク管理テーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0035】
[第1実施形態]:[全体構成]
図1は、ネットワークシステム1の全体構成を示す図である。
【0036】
ネットワークシステム1は、ホームネットワーク又はオフィスのネットワークシステム(ローカルネットワーク)であって、情報処理装置50と、電化製品20−a,20−b,20−cと、ネットワーク2と、により構成される。情報処理装置50は、有線・無線LAN等のネットワーク2を介して、電化製品20−a,20−b,20−cに通信可能に接続される。
【0037】
電化製品20−a,20−b,20−cとは、ネットワーク接続機能を備える電化製品であって、例えば、記録メディア録画再生装置20−a(DVD、HD録画再生装置)、電話機20−b、コンピュータ20−cに加えて、冷蔵庫、オーディオ、洗濯機、ルータ、テレビ、プリンタ、複合機を含む。これらの電化製品20−a,20−b,20−cは、ネットワーク1を介して、情報処理装置50とTCP/IP等のプロトコルで通信する機能を備える。
【0038】
[情報処理装置、電化製品の機能]
図2は、情報処理装置50と電化製品20の機能ブロック図である。
【0039】
情報処理装置50は、リクエストパケット送信手段51と、レスポンスパケット受信手段52と、定義ファイル記憶手段53と、得点化手段54と、電化製品種別決定手段55とを備える。情報処理装置50は、図11にて説明するように、制御部10、メインメモリ340を備えた情報機器であり、コンピュータ、ルータであってよい。上記の各手段は、これを実現するプログラムがメインメモリ340に読み込まれて、制御部10により実行され実現される。すなわち、情報処理装置50は、上記手段を備える専用の情報機器でもよいし、パソコン等の他の機能を有する情報機器であってもよい。
【0040】
リクエストパケット送信手段51は、後述するリクエストパケットを送信する機能を有し、通信I/F330と、制御部10により実現される。
【0041】
レスポンスパケット受信手段52は、後述するレスポンスパケットを受信する機能を有し、通信I/F330と、制御部10により実現される。
【0042】
定義ファイル記憶手段53は、後述する定義ファイルを記憶する機能を有し、ハードディスク390、メインメモリ340等により実現される。
【0043】
得点化手段54は、定義ファイルに基づいて、各定義ファイルを得点化する機能を有し、制御部10、ハードディスク390、メインメモリ340等により実現される。
【0044】
電化製品種別決定手段55は、最終的に電化製品の種別を決定する機能を有し、制御部10、ハードディスク390、メインメモリ340等により実現される。
【0045】
電化製品20は、CPUにより実現される制御部21と、通信I/Fにより実現される通信部24と、ハードディスク、メインメモリにより実現される記憶部22と、を少なくとも備え、マウス等の入力デバイスである操作部23を備えてもよい。
【0046】
[種別決定処理のフローチャート]
図3は、種別決定処理のフローチャートである。まず、情報処理装置50のリクエストパケット送信手段51は、電化製品20に対して、リクエストパケットを送信する(ステップS10)。
【0047】
リクエストパケットとは、電化製品20の種別を判別するためのレスポンスパケットを受信するために、情報処理装置50が、電化製品20に送信するパケットデータである。
【0048】
リクエストパケットは、例えば、ARP(Address Resolution Protocol)、ICMP(Internet Control Message Protocol)、SNMP(Simple Network Manegement Protocol)等のコマンドであってよく、uPnP(Universal Plug and Play)、DLNA(Digital Living Network Alliance)準拠のプロトコルであってよい。
【0049】
なお、リクエストパケット送信手段51は、定期的に電化製品20に対して、リクエストパケットを送信する態様であってよい。すなわち、リクエストパケット送信手段51が、数十秒毎、数分毎、数時間毎に、リクエストパケットを送信することで、通信可能に接続された電化製品20を、所定のタイミングで検知する。
【0050】
すなわち、ネットワークシステム1に新たな電化製品20が接続された場合に、この電化製品20を検知するために、情報処理装置50は、定期的に、所定のタイミングで、リクエストパケットを送信する。これによれば、情報処理装置50は、ユーザが新たな電化製品20を接続した場合に、電化製品20に関する情報を得ることが可能となるため、ネットワークシステム1内の電化製品20の管理が容易となる。
【0051】
電化製品情報とは、電化製品に関する情報であって、電化製品の種別(電化製品の種類を特定するためのメーカ名、機器名等)が少なくとも含まれる情報である。
【0052】
次に、情報処理装置50のレスポンスパケット受信手段52は、所定の電化製品20からレスポンスパケットを受信する(ステップS11)。
【0053】
レスポンスパケットとは、電化製品20から送信されるパケットであって、電化製品20の種別を判別する、あるいは、電化製品20の種別を判別する手がかりとなる、パケットデータである。第1実施形態では、レスポンスパケットとは、情報処理装置50から送信されたリクエストパケットを受信した電化製品20から送信される応答パケットである。第3実施形態で、レスポンスパケットが、リクエストパケットの応答パケットでない場合について説明する。
【0054】
次に、情報処理装置50は、定義ファイル参照処理を行う(ステップS12)。情報処理装置50の制御部10は、定義ファイル記憶手段53に記憶された定義ファイルを参照し、比較して、次の得点化処理(ステップS13)を行う。
【0055】
定義ファイルとは、電化製品20ごとに予め定められたデータであって、電化製品20の種別を特定するために必要なデータである。後述する図9を参照すると、定義ファイル(電化製品A定義ファイル)は、1以上の定義項目(X5,Y2,Z3)からなり、定義項目の一つ一つを得点化して比較し、電化製品20(この場合、電化製品A)を特定する。定義項目とは、一つのリクエストパケット及びレスポンスパケットで電化製品20の種別を特定するための定義データである。
【0056】
次に、情報処理装置50の得点化手段54は、定義ファイルとレスポンスパケットを比較して、得点化(スコアリング)を行う(ステップS13)。
【0057】
得点化について、図9を参照して説明する。情報処理装置50は、1以上のリクエストパケット(A1,B1,C1)を送信し、これに対するレスポンスパケット(X5,Y8,Z9)を受信する。そして、情報処理装置50は、定義ファイル記憶手段53に記憶された、電化製品毎の定義ファイル(電化製品A定義ファイル、電化製品B定義ファイル、電化製品C定義ファイル)の定義項目を参照し、レスポンスパケットと比較する。
【0058】
例えば、リクエストパケットとして、ARPコマンドを送信し、このレスポンスをある電化製品20から受信した場合で説明する。ARPコマンドをターゲットの電化製品20に送信することで、ターゲットの電化製品20のMACアドレスの情報を含むパケットをレスポンスパケットとして受信する。
【0059】
図4に示すように、MACアドレスは、48Bitの符号からなり、上位24BitがベンダーIDとして、ベンダー固有のIDが付与され、次の8Bitが機種IDである。
【0060】
そして、定義ファイル記憶手段53には、電化製品毎の定義ファイルを構成するための、テーブルが記憶されていてよい。例えば、図5に示すように、MACアドレスメーカテーブルとして、上位24Bitの符号と、電化製品20のメーカ名(必ずしも、製造元のベンダー名でなくてよく、通信I/Fを備える電化製品20全体のベンダー(メーカ)名であってよい)と、得点化のためのポイントと、IDとが関係付けられている。さらに、図6に示すように、MACアドレス機種テーブルとして、上位24Bitの符号と、電化製品20の機種名と、得点化のためのポイントと、IDとが関係付けられている。
【0061】
このMACアドレスメーカテーブルと、MACアドレス機種テーブルの、各要素を抽出することで、定義項目となり、電化製品毎の定義ファイルを構成する。例えば、MACアドレスメーカテーブルのID001が、電化製品A定義ファイルのX5(図9参照)(定義項目X5)に該当し、MACアドレス機器テーブルのID010が、電化製品A定義ファイルのY2(定義項目Y2)に該当する。
【0062】
リクエストパケットとして送信されたA1のパケットを受けて、電化製品20は、レスポンスパケットを送信する。このレスポンスパケット(X5)と、電化製品Aの定義ファイルの定義項目を比較して、同一であれば、各テーブルを参照して、ポイントを付与する。
【0063】
例えば、上記の例で、レスポンスパケットX5が、ターゲットのMACアドレスの情報を含むパケットであって、48Bitの符号が「04−A3−43−5F−43−23」である場合で説明する。上位24Bitが定義項目X5(ID001)と同一であるため、0.3のポイントを付与する。さらに、次の8Bitにおいても、定義項目(ID010)と同一であるため、0.3のポイントを付与する。したがって、電化製品A定義ファイルは、合計0.6ポイントを取得することができる。
【0064】
なお、上記の例では、一のリクエストパケット(A1)に対して、レスポンスパケット(X5)により、2つの定義項目(ID001、ID010)に対して得点化しているが、このように、一のレスポンスパケットから複数の定義項目を得点化する態様であってよい。
【0065】
次に、情報処理装置50は、レスポンスパケットY8を、電化製品A定義ファイルのY2と比較して、レスポンスパケットZ9を、電化製品A定義ファイルのZ3と比較して、各ポイントを取得する(図9参照)。電化製品A定義ファイルの総合点は、このようにして求めた全てのポイントを足し合わせたものである。これを、電化製品A定義ファイル、電化製品B定義ファイル、電化製品C定義ファイル・・と、全ての電化製品ごとの定義ファイルに対して、総合点を求める。
【0066】
上記の説明では、レスポンスパケットX5と定義項目X5が同一である場合で説明したが、同一に限らず、類似度で判断してもよい。
【0067】
類似度で判断する例として、レスポンスパケットX5の上位24Bitの上位16Bitまでが同一であれば0.2ポイントを付与し、上位8Bitまでが同一であれば、0.1ポイントを付与する態様(パケットの文字列の類似度で判断する)であってよい。このようにすることで、レスポンスパケットと定義項目の類似度が高いとポイントを高くするといったように、ポイントの値を調整することができる。
【0068】
情報処理装置50は、複数種類のリクエストパケットを送信することで、複数のレスポンスパケットを電化製品20から受信する。
【0069】
次に、情報処理装置50の電化製品種別決定手段55が、電化製品20(機器)の種別を決定する(ステップS14)。すなわち、上記のような得点化を、全ての電化製品の定義ファイルで行い、取得した得点を比較して、得点が高い定義ファイルを抽出することで、電化製品20の種別を決定する。
【0070】
例えば、前述の説明のように、電化製品A定義ファイル、電化製品B定義ファイル、電化製品C定義ファイル・・と、全ての電化製品ごとの定義ファイルに対して、総合点を求め、最も得点の高い電化製品の定義ファイルを抽出して、電化製品20を特定する。
【0071】
図9を用いて説明すると、例えば、レスポンスパケット(X5,Y8,Z9)と電化製品A定義ファイル(X5,Y2,Z3)のX5が同一であるため、電化製品A定義ファイルでは、0.6ポイントを取得するとする。これに対して、電化製品B定義ファイルの各定義項目(X1,Y7,Z1)は、レスポンスパケット(X5,Y8,Z9)と、どれも同一ではないが、類似度を考慮して、0.3ポイントを取得できたとする。
【0072】
そして、電化製品C定義ファイル(X5,Y8,Z8)は、レスポンスパケット(X5,Y8,Z9)と、定義項目Y8が同一であるため、電化製品A定義ファイルでは、0.9ポイントを取得したとする。この場合には、電化製品AからCの定義ファイルのうち、電化製品Cの定義ファイルが最も高い総合点(0.9ポイント)であると決定し、定義ファイルCを抽出するため、電化製品20の種別は、電化製品Cと決定される。
【0073】
一例として、電化製品A定義ファイルを、A社というメーカ名までの定義ファイルとして、電化製品B定義ファイルを、A社というメーカ名に加えて、機器の種別の一つである(AB−01)まで特定できる定義ファイルとする。この場合は、ある電化製品20が、A社製で、AB−01という種別である場合には、電化製品A定義ファイルよりも、電化製品B定義ファイルの方が、ポイントが高くなる。したがって、電化製品20は、総合点が高くなる、電化製品B(A社のAB−01)であると決定される。
【0074】
逆に、ある電化製品20が、A社製で、BC−03という種別である場合には、A社製というところまで、電化製品Aもしくは電化製品Bの定義ファイルにより特定できる。したがって、機器名は特定できないが、少なくとも、メーカ名までは特定が可能であり、段階的に、電化製品情報を特定することができる。
【0075】
MACアドレス以外の得点化のための判断要素として、図7、図8を用いてTCP/IPのポートにより判断する例について説明する。電化製品20ウェルノウンポートその電化製品20で特別に使用(バインド)されるポート番号の使用状況により、電化製品20の種別を特定する。
【0076】
図7に示すように、電化製品Xは、ポート番号5000、5002番は、使用中であり、5001番は使用していないとする。例えば、NETSTATコマンドにより、このステイタスを検知する。そして、図8に示すように、定義ファイル記憶手段53に記憶されたポート番号テーブルを参照して、使用中(バインド中)のポート番号を比較して、ID100の定義項目との同一を判断して、ポイントを付与する。ポート番号5000、5002番は、使用中であり、5001番は使用していない場合は、ポイントが0.2付与される。
【0077】
NETSTATコマンドを使用する場合は、リクエストパケットとして、NETSTATコマンドが、相手となる電化製品20にパケットを送信してもよいが、第3実施形態で説明するように、情報処理装置50は、電化製品20から、ブロードキャスト又はマルチキャストのパケットを予め受信しており、これらの受信したパケットを利用して、NETSTATのコマンド結果を得てもよい。
【0078】
すなわち、情報処理装置50が、リクエストパケットとなるNETSTATコマンドを、電化製品20に対して送信しなくても、これまでに受信していた電化製品20から送信されるブロードキャスト又はマルチキャストのパケット(ポート番号のバインド状態を通知するパケット等)に基づいて、上記の得点化処理が行われてもよい。
【0079】
なお、ポイントの付与は、ポート番号テーブルのポート番号とバインドの状態が完全に同一の場合のみではなく、存在するポートの何割が使用中であり、何割が不使用であるかということを判別して、使用程度(使用程度が完全に同一ではないが類似の程度)に応じてポイントが付与されてもよい。例えば、テーブルとして、ポートの使用程度とポイントが対応付けられて予め記憶されているとする。この場合、ポート番号5000、5002番は、使用中であり、5001番は使用していないときに、66%のポートが使用中である。したがって、66%のポートが使用中のときに、テーブルを参照して、所定のポイントを付与するといった処理である。
【0080】
さらに、OS(Operating System)のバージョンを確定して、ポイントの付与を実行してもよい。例えば、第3実施形態で説明するように、ブロードキャストに送信されるレスポンスパケットとして、nbns(Net BIOS Name Server)パケットを受信して、OSのバージョン情報を取得し、これに基づいて、OSを特定し、特定されたOSのバージョンに基づいて、ポイントが付与されてもよい。
【0081】
例えば、電化製品AB−01の定義ファイルに、定義項目として、「OSのバージョンが「X型」を使用している場合には、ポイントを0.5加算する」と登録されているとする。このとき、nbnsパケットにより、OSのバージョンが「X型」と特定されれば、電化製品AB−01のポイントを0.5加算するという態様である。
【0082】
[画面イメージ図]
図10は、情報処理装置50が、表示装置360を有する場合に、ネットワークシステム1に接続された、電化製品20−b,20−d,20−e,20−fの電化製品情報(メーカ名、機器名)がアイコンとともに表示されたことを示す画面イメージ図である。電化製品情報が特定されると、リアルタイムに、この画面に電化製品情報が表示されてよい。
【0083】
なお、電化製品20が特定されると、対応する電化製品20の情報を表示してもよい。すなわち、電化製品情報として、メーカ名、機器名に加えて、情報処理装置50に予め対応付けられて記憶されている電化製品のメーカーホームページをメーカ名、機器名の近傍に表示してもよい。
【0084】
[ハードウェア構成図]
図11は、情報処理装置50のハードウェア構成を示す図である。本発明が実施されるサーバは標準的なものでよく、以下に構成の一例を示す。
【0085】
情報処理装置50は、制御部10を構成するCPU310(マルチプロセッサ構成ではCPU320等複数のCPUが追加されてもよい)、バスライン490、通信I/F(I/F:インターフェイス)330、メインメモリ340、BIOS(Basic Input Output System)350、表示装置360、I/Oコントローラ370、キーボード及びマウス等の入力装置380、ハードディスク390、光ディスクドライブ400、並びに半導体メモリ420を備える。なお、ハードディスク390、光ディスクドライブ400、並びに半導体メモリ420をまとめて記憶部120と呼ぶ。
【0086】
制御部10は、情報処理装置50を統括的に制御する部分であり、ハードディスク390に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0087】
通信I/F330は、情報処理装置50が、上述したネットワーク1を介して電化製品20と情報、データを送受信する場合のネットワーク・アダプタである。通信I/F330は、モデム、ケーブル・モデム及びイーサネット(登録商標)・アダプタを含んでよい。
【0088】
BIOS350は、情報処理装置50の起動時にCPU310が実行するブートプログラムや、情報処理装置50のハードウェアに依存するプログラム等を記録する。
【0089】
表示装置360は、ブラウン管表示装置(CRT)、液晶表示装置(LCD)等のディスプレイ装置を含む。
【0090】
I/Oコントローラ370には、ハードディスク390、光ディスクドライブ400、及び半導体メモリ420等の記憶装置である記憶部120を接続することができる。
【0091】
入力装置380は、情報処理装置50の管理者による入力の受け付けを行うものである。
【0092】
ハードディスク390は、本ハードウェアを情報処理装置50として機能させるための各種プログラム、本発明の機能を実行するプログラム及び後述するテーブル及びレコードを記憶する。なお、情報処理装置50は、外部に別途設けたハードディスク(図示せず)を外部記憶装置として利用することもできる。
【0093】
光ディスクドライブ400としては、例えば、DVD−ROMドライブ、CD−ROMドライブ、DVD−RAMドライブ、CD−RAMドライブを使用することができる。この場合は、各ドライブに対応した光ディスク410を使用する。光ディスク410から光ディスクドライブ400によりプログラム又はデータを読み取り、I/Oコントローラ370を介してメインメモリ340又はハードディスク390に提供することもできる。
【0094】
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置、制御部等を備えた情報処理装置をいい、情報処理装置50は、制御部10、記憶部120等を備えた情報処理装置により構成され、この情報処理装置は、本発明のコンピュータの概念に含まれる。
【0095】
[第2実施形態:機器認識サーバ]
上記の第1実施形態では、情報処理装置50が電化製品20の種別を決定する実施態様について説明したが、これに限られず、電化製品20の種別を、公衆回線を介して接続された機器認識サーバ500が決定する態様を第2実施形態として、以下に説明する。
【0096】
図12に示すように、電化製品種別決定システム5は、情報処理装置20と、電化製品20と、機器認識サーバ500とから構成される。好適な実施形態では、電化製品20と情報処理装置が、ローカルネットワーク(ホームネットワーク)で通信可能に接続され、機器認識サーバ500とは、公衆回線(インターネット等)を介して、通信可能に接続されている。
【0097】
情報処理装置50は、リクエストパケット送信手段51と、レスポンスパケット受信手段52と、電化製品種別情報要求手段56と、電化製品種別情報受信手段57と、を備える。情報処理装置50のハードウェア構成は、第1実施形態と同様である。情報処理装置50は、例えば、JavaVM(Java Virtual Machine)とOSGi(Open Services Gateway Initiative)フレームワークが動作する機器上でならば動作させることが可能である。
【0098】
リクエストパケット送信手段51は、電化製品20に対して、リクエストパケットを送信する機能を有し、通信I/F330(図11参照)と、制御部10により実現される。
【0099】
レスポンスパケット受信手段52は、電化製品20からレスポンスパケットを受信する機能を有し、通信I/F330と、制御部10により実現される。
【0100】
電化製品種別情報要求手段56は、機器認識サーバ500に対して、電化製品種別を特定する情報(電化製品情報)を要求する機能を有し、通信I/F330と、制御部10により実現される。具体的には、情報処理装置50から、電化製品20に送信されたリクエストパケット、これに対して電化製品20が応答したレスポンスパケットを機器認識サーバ500に送信して、電化製品情報を要求する。
【0101】
電化製品種別情報受信手段57は、機器認識サーバ500が特定した電化製品種別を特定する情報(電化製品情報)を受信する機能を有し、通信I/F330と、制御部10により実現される。
【0102】
機器認識サーバ500は、情報処理装置50からの要求を受付ける要求受付手段501と、得点化手段502と、定義ファイルデータベース503と、電化製品種別決定手段504と、を備える。機器認識サーバ500は、コンピュータであり、ハードウェアの基本的な構成は、情報処理装置50と同一であってよい。
【0103】
要求受付手段501は、情報処理装置50からの電化製品情報の要求を受け付ける機能を有し、制御部と通信I/Fにより実現される。具体的には、情報処理装置50から、電化製品20に送信されたリクエストパケット、これに対して電化製品20が応答したレスポンスパケットを情報処理装置50から受信し、得点化手段502に処理を促す。
【0104】
得点化手段502は、定義ファイルに基づいて、各定義ファイルを得点化する機能を有し、制御部、ハードディスクにより実現される。本機能は、第1実施形態と同様である。
【0105】
定義ファイルデータベース(定義ファイル記憶手段)503は、後述する定義ファイルを記憶するデータベース機能を有し、制御部、ハードディスクにより実現される。本機能は、第1実施形態の定義ファイル記憶手段と同様であるが、定義ファイルデータベース503は専用のサーバであることから、情報処理装置50で管理するよりも、取扱うことが可能な定義ファイルのデータ量を多くすることが可能である。なお、データベース言語として、SQLを使用してもよい。
【0106】
電化製品種別決定手段55は、最終的に電化製品の種別を決定し、情報処理装置50に送信する機能を有し、制御部、ハードディスクにより実現される。本機能は、第1実施形態とは、最終的に決定された電化製品の種別についての情報である電化製品情報を、情報処理装置50に送信する機能を除いて、同様である。
【0107】
電化製品20は、第1実施形態と同様の機能構成である。
【0108】
電化製品20が通信可能に接続された情報処理装置50と、情報処理装置50と通信可能に接続された機器認識サーバ500と、から構成される電化製品種別決定システム5が以下を実行する。
【0109】
情報処理装置50が、電化製品20に対して、所定のリクエストパケットを送信するリクエストパケット送信ステップと、リクエストパケットを送信した電化製品20から、この電化製品20の種別を判別するためのレスポンスパケットを受信するレスポンスパケット受信ステップと、レスポンスパケットを機器認識サーバ500に送信することで、電化製品20の種別に関する情報を要求する種別情報要求ステップと、を実行する。
【0110】
これに対して、機器認識サーバ500が、電化製品20ごとに定められた定義ファイルを記憶する記憶ステップと、情報処理装置50からの要求に応じて、レスポンスパケットと電化製品20ごとの定義ファイルを比較し、得点化する得点化ステップと、得点化ステップにより得点が高い定義ファイルを抽出し、定義ファイルの電化製品情報を、電化製品20の電化製品情報として、情報処理装置50に、電化製品情報を送信する電化製品種別決定ステップと、を実行する。
【0111】
したがって、上記の発明によれば、通信可能に接続された電化製品の種別(電化製品の種類を特定する機器名等)を、ユーザが関与することなく自動的に特定することが可能であるが、さらに、機器認識サーバ500が電化製品情報を決定するため、定義ファイルが新たに更新されても、機器認識サーバ500の定義ファイルデータベース503のみを更新すればよく、情報処理装置50の定義ファイルを更新する必要がない。
【0112】
すなわち、情報処理装置50は、ユーザの家庭や企業内に少なくとも1台配置されるため、これらの個々の情報処理装置50の定義ファイルを更新することは、効率的ではない場合がある。これに対して、機器認識サーバ500の定義ファイルデータベース503のみの更新で、更新を行うことができるため、結果として、電化製品20の種別を決定するための情報の管理の一元化を図ることが可能である。定義ファイルは、電化製品20の種別が増える度(新しい電化製品20がリリースされる度)に更新されるため、一元化により利便性が大いに高まる。
【0113】
[機器認識サーバによる電化製品情報の管理]
なお、電化製品20の種別が決定した後に、機器認識サーバ500が、情報処理装置50ごとに、電化製品20の種別を記憶し、管理してもよい。
【0114】
機器認識サーバ500は、図13に示すようなホームネットワーク管理テーブルが機器認識サーバ500のデータベースに記憶され、ホームネットワークごとに、情報処理装置50から取得した電化製品情報を記憶し、管理する。ホームネットワークIDは、ホームネットワークごとに管理される一のIDであり、一の情報処理装置50に対して、対応した一のホームネットワークIDが付与されてよい。
【0115】
図13の例では、ホームネットワークID500では、電化製品20として、AB−01、DE−02、PC−01が検知され、機器認識サーバ500に登録されている。このように、機器認識サーバ500に、ホームネットワークごとの電化製品が記憶されることで、機器認識サーバ500が、ホームネットワークごとに、電化製品20の管理をすることが可能である。
【0116】
[第3実施形態:パッシブパケットの実施態様]
第3実施形態では、情報処理装置50が、リクエストパケットを電化製品20に対して送信せずに(情報処理装置50がリクエストパケット送信手段51を備えない)、種別決定処理(ステップS11からS14)を実行する実施形態である。
【0117】
すなわち、電化製品20が所定のタイミングで情報処理装置50に対して送信するブロードキャストのパケット及び、マルチキャストのパケット(パッシブパケット)を、(レスポンス)パケットとして処理を行う。
【0118】
情報処理装置50は、電化製品20の種別を決定する際に、電化製品20に対してリクエストパケットを送信することなく、電化製品20からブロードキャスト又はマルチキャストのパケットを受信して、これらのパケットに基づいて、定義ファイルを参照し、得点化処理を行い、電化製品20の種別を決定する(図3の種別決定処理のステップS12からS14)。
【0119】
ブロードキャストのパケットとは、ネットワーク上にある、全ての端末に対して、同時に送信するデータパケットである。マルチキャストのパケットとは、ブロードキャストのパケットのように、全ての端末ではないが、ネットワーク上の所定の複数の端末に、同時に送信するデータパケットである。
【0120】
例えば、パッシブパケットであるnbnsパケットを受信して、OSのバージョン情報を取得し、これに基づいて、OSを特定し、特定されたOSのバージョンに基づいて、ポイントが付与されてもよい。例えば、電化製品AB-01の定義ファイルに、定義項目として、「OSのバージョンが「X型」を使用している場合には、ポイントを0.5加算する」と登録されているとする。このとき、nbnsパケットにより、OSのバージョンが「X型」と特定されれば、電化製品AB-01のポイントを0.5加算するという態様である。
【0121】
なお、情報処理装置50が、複数種類のブロードキャスト又はマルチキャストのパケットを受信して、個々に得点化した総合点に基づいて、電化製品20を特定してもよい。
【0122】
情報処理装置50が、リクエストパケットを送信し、これに対するレスポンスパケットを受信して得点化処理を行った結果と、ブロードキャスト又はマルチキャストのパケットを受信して得点化処理を行った結果と、を組み合わせて、電化製品20の種別を特定してもよい。
【0123】
機器認識サーバ500が電化製品20の種別を決定する場合も同様に、情報処理装置50が、電化製品20に対してリクエストパケットを送信することなく、電化製品20からブロードキャスト又はマルチキャストのパケットを受信して、これらのパケットに基づいて、機器認識サーバ500が得点化処理を行い、電化製品20の種別を決定してもよい。
【0124】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0125】
1 ネットワークシステム
5 電化製品種別決定システム
20 電化製品
50 情報処理装置
51 リクエストパケット送信手段
52 レスポンスパケット受信手段
53 定義ファイル記憶手段
54 得点化手段
55 電化製品種別決定手段
500 機器認識サーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電化製品が通信可能に接続された情報処理装置であって、
前記電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信するパケット受信手段と、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされる少なくとも二種類のパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する記憶手段と、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行う得点化手段と、
前記得点化手段の得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対応する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報とする電化製品種別決定手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記パケット受信手段は、前記電化製品が当該情報処理装置に通信可能に接続されて、所定時間が経過した後に、前記電化製品からパケットを受信することで、前記電化製品を検知する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記電化製品が当該情報処理装置に通信可能に接続されて、所定時間が経過した後に、前記電化製品に対して、当該電化製品の種別を判別するためのパケットを送信するリクエストパケット送信手段をさらに備え、前記パケット受信手段は、前記リクエストパケット送信手段が送信したパケットからの応答として、前記電化製品からレスポンスパケットを受信することで、前記電化製品を検知する請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記憶手段が記憶する定義ファイルを構成する二種類のパケットは、当該電化製品のメーカを特定するパケットと、当該電化製品の機器名を特定するパケットと、を少なくとも含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記得点化手段は、前記パケットと前記電化製品ごとの定義ファイルを比較し、前記パケットと前記定義ファイルとの類似度により得点化する請求項1乃至4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
電化製品が通信可能に接続された情報処理装置が実行する方法であって、
前記電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信するステップと、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされる少なくとも二種類のパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する記憶ステップと、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行う得点化ステップと、
前記得点化による得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対応する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報とするステップと、
を備える方法。
【請求項7】
電化製品が通信可能に接続された情報処理装置に、
前記電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信するステップ、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされる少なくとも二種類のパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶するステップと、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行うステップと、
前記得点化による得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対応する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報とするステップ、
を実行させるためのプログラム。
【請求項8】
電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバであって、
前記情報処理装置が前記電化製品から送信された所定のパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記情報処理装置から受信する受信手段と、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされる少なくとも二種類のパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する記憶手段と、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行う得点化手段と、
前記得点化手段の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信する電化製品種別決定手段と、
を備える機器認識サーバ。
【請求項9】
電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバが実行する方法であって、
前記情報処理装置が前記電化製品から送信された所定のパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記情報処理装置から受信するステップと、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされる少なくとも二種類のパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶するステップと、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行うステップと、
前記得点化の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信する電化製品種別決定ステップと、
を備える方法。
【請求項10】
電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバに、
前記情報処理装置が前記電化製品から送信された所定のパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記情報処理装置から受信するステップと、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされる少なくとも二種類のパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶するステップ、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行うステップ、
前記得点化の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信する電化製品種別決定ステップ、
を実行させるためのプログラム。
【請求項11】
電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と、当該情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバと、から構成される電化製品種別決定システムであって、
前記情報処理装置は、
当該電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信するパケット受信手段と、
前記パケットを前記機器認識サーバに送信することで、前記電化製品の種別に関する情報を要求する種別情報要求手段と、を備え、
前記機器認識サーバは、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされる少なくとも二種類のパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する記憶手段と、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行う得点化手段と、
前記得点化手段の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信する電化製品種別決定手段と、
を備える電化製品種別決定システム。
【請求項12】
電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と、当該情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバと、から構成される電化製品種別決定システムが実行する方法であって、
前記情報処理装置が、
当該電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信するステップと、
前記パケットを前記機器認識サーバに送信することで、前記電化製品の種別に関する情報を要求するステップと、を実行し、
前記機器認識サーバが、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされる少なくとも二種類のパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶するステップと、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行うステップと、
前記得点化の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信するステップと、
を実行する方法。
【請求項1】
電化製品が通信可能に接続された情報処理装置であって、
前記電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信するパケット受信手段と、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされる少なくとも二種類のパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する記憶手段と、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行う得点化手段と、
前記得点化手段の得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対応する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報とする電化製品種別決定手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記パケット受信手段は、前記電化製品が当該情報処理装置に通信可能に接続されて、所定時間が経過した後に、前記電化製品からパケットを受信することで、前記電化製品を検知する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記電化製品が当該情報処理装置に通信可能に接続されて、所定時間が経過した後に、前記電化製品に対して、当該電化製品の種別を判別するためのパケットを送信するリクエストパケット送信手段をさらに備え、前記パケット受信手段は、前記リクエストパケット送信手段が送信したパケットからの応答として、前記電化製品からレスポンスパケットを受信することで、前記電化製品を検知する請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記憶手段が記憶する定義ファイルを構成する二種類のパケットは、当該電化製品のメーカを特定するパケットと、当該電化製品の機器名を特定するパケットと、を少なくとも含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記得点化手段は、前記パケットと前記電化製品ごとの定義ファイルを比較し、前記パケットと前記定義ファイルとの類似度により得点化する請求項1乃至4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
電化製品が通信可能に接続された情報処理装置が実行する方法であって、
前記電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信するステップと、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされる少なくとも二種類のパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する記憶ステップと、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行う得点化ステップと、
前記得点化による得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対応する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報とするステップと、
を備える方法。
【請求項7】
電化製品が通信可能に接続された情報処理装置に、
前記電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信するステップ、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされる少なくとも二種類のパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶するステップと、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行うステップと、
前記得点化による得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対応する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報とするステップ、
を実行させるためのプログラム。
【請求項8】
電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバであって、
前記情報処理装置が前記電化製品から送信された所定のパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記情報処理装置から受信する受信手段と、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされる少なくとも二種類のパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する記憶手段と、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行う得点化手段と、
前記得点化手段の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信する電化製品種別決定手段と、
を備える機器認識サーバ。
【請求項9】
電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバが実行する方法であって、
前記情報処理装置が前記電化製品から送信された所定のパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記情報処理装置から受信するステップと、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされる少なくとも二種類のパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶するステップと、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行うステップと、
前記得点化の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信する電化製品種別決定ステップと、
を備える方法。
【請求項10】
電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバに、
前記情報処理装置が前記電化製品から送信された所定のパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記情報処理装置から受信するステップと、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされる少なくとも二種類のパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶するステップ、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行うステップ、
前記得点化の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信する電化製品種別決定ステップ、
を実行させるためのプログラム。
【請求項11】
電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と、当該情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバと、から構成される電化製品種別決定システムであって、
前記情報処理装置は、
当該電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信するパケット受信手段と、
前記パケットを前記機器認識サーバに送信することで、前記電化製品の種別に関する情報を要求する種別情報要求手段と、を備え、
前記機器認識サーバは、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされる少なくとも二種類のパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶する記憶手段と、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行う得点化手段と、
前記得点化手段の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信する電化製品種別決定手段と、
を備える電化製品種別決定システム。
【請求項12】
電化製品が通信可能に接続された情報処理装置と、当該情報処理装置と通信可能に接続された機器認識サーバと、から構成される電化製品種別決定システムが実行する方法であって、
前記情報処理装置が、
当該電化製品の種別を判別するためのパケットであって、かつ、パッシブパケットを少なくとも一つ含むパケットを、前記電化製品から受信するステップと、
前記パケットを前記機器認識サーバに送信することで、前記電化製品の種別に関する情報を要求するステップと、を実行し、
前記機器認識サーバが、
前記電化製品の種類を判別するため、前記電化製品であれば受信するとされる少なくとも二種類のパケットにより定められる定義ファイルを、当該パケットを構成する一のパケット毎に対応付けられた得点とともに、前記電化製品の種別を判別するための電化製品情報毎に記憶するステップと、
前記電化製品から受信したパケットと、前記一のパケットを比較して、前記定義ファイル毎に得点化を行うステップと、
前記得点化の結果として、得点が高い定義ファイルを抽出し、当該定義ファイルに対する電化製品情報を、前記パケットを受信した電化製品の電化製品情報として、前記情報処理装置に送信するステップと、
を実行する方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−80548(P2012−80548A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−234536(P2011−234536)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【分割の表示】特願2009−130552(P2009−130552)の分割
【原出願日】平成21年5月29日(2009.5.29)
【特許番号】特許第4882036号(P4882036)
【特許公報発行日】平成24年2月22日(2012.2.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
【出願人】(500521522)株式会社オプティム (73)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【分割の表示】特願2009−130552(P2009−130552)の分割
【原出願日】平成21年5月29日(2009.5.29)
【特許番号】特許第4882036号(P4882036)
【特許公報発行日】平成24年2月22日(2012.2.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
【出願人】(500521522)株式会社オプティム (73)
【Fターム(参考)】
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