説明

電化製品制御システムおよび電化製品制御方法

【課題】宅内の電化製品の復旧を可能にする。
【解決手段】
ホームゲートウェイ装置1は、情報処理サーバ5から命令指示データを受信すると、障害電化製品に対して、命令指示データに基づいて命令を実行する命令指示データ受信手段121と、命令の実行結果がエラーの場合、電化製品の不具合を診断する自己診断手段122と、結果データを情報処理サーバ5に送信する結果データ送信手段と、を備える。情報処理装置5は、ホームゲートウェイ装置1から、障害電化製品の識別子と、結果データを受信すると、障害電化製品の識別子に対応づけられた通知方法定義データ532aと結果データとに基づいて通知データを作成する診断手段522と、通知データを出力する通知データ送信手段523と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、宅内に設けられ、宅内に設置された電化製品を制御するホームゲートウェイ装置と、通信ネットワークを介してホームゲートウェイ装置に接続される情報処理サーバと、を備える電化製品制御システムおよび電化製品制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の情報通信ネットワークの発達に伴い、宅内の電化製品を遠隔操作する方法が開発されている(例えば、非特許文献1参照)。この方法では、宅内に、電化製品を制御するホームゲートウェイ装置を設置し、電化製品とホームゲートウェイ装置をBluetooth(登録商標)やLAN(Local Area Network)等の通信ネットワークで接続する。一方、宅外に、ホームゲートウェイ装置を制御する情報処理サーバを設置し、ホームゲートウェイ装置と情報処理サーバをインターネット等の通信ネットワークで接続する。
【0003】
ユーザは、携帯電話やパーソナルコンピュータ等のユーザ端末を用いて情報処理サーバに接続し、ユーザの宅内の電化製品に対する指示を情報処理サーバに送信する。情報処理サーバは、ユーザ端末から入力された指示をホームゲートウェイ装置に送信し、ホームゲートウェイがその指示を電化製品に送信して、電化製品がその指示を実行する。
【0004】
この指示は例えば、冷暖房器具の入/切、お風呂のお湯張り、照明器具の入/切等である。インターホンに来訪者が来た際に、ホームゲートウェイ装置がその情報を取得して情報処理サーバに送信し、情報処理サーバがその情報をユーザ端末に送信しても良い。
【0005】
このように、非特許文献1に記載の方法によれば、ユーザは宅外にいながら宅内の電化製品をチェックしたり制御したりすることができるので、ユーザに快適で安心な生活を提供することができる。
【0006】
一方、故障解析を行うことができるシステムがある(例えば、特許文献1参照。)この特許文献1に記載のシステムは、複数の故障に関する対応内容が各故障を特定可能な事象コード別に登録されたデータベースと、上記複数の故障の診断が可能な自己診断回路を備える電子機器を備える。携帯通信端末から、事象コードを含む故障解析要求メールが送信されると、故障解析回答装置は、故障解析要求メールに含まれている事象コードに基づいてデータベースを検索して該当する対応内容を取得するとともに、該取得した対応内容を含むメールを携帯通信端末に返信する。
【特許文献1】特開2006−133868号公報
【非特許文献1】”東芝ネットワーク電化製品 フェミニティ”、[online]、[平成20年10月10日検索]、インターネット<http://feminity.toshiba.co.jp/feminity/>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の非特許文献1に記載の方法において、ユーザ端末から入力された指示を電化製品で実行できない場合がある。この原因としては、電化製品の電源が投入されていない等のユーザの不注意によるものや、ネットワーク接続が切断されていたりソフトウェアが異常状態であるなどのシステム障害によるものなどが考えられる。
【0008】
このような状況の場合、電源の入れ直しや機器のリセット等の方法で復旧させることができることになるが、現状では、一般のユーザが復旧方法を独自に判断することは困難である。また、宅外から電化製品に指示を出そうとする場合、ユーザ自身がその場におらず復旧のための対応を取ることができない場合がある。
【0009】
ここで、特許文献1に記載の方法によれば、故障の原因を突き止めることはできるものの、その故障の復旧については、何ら開示されていない。従ってユーザは、復旧のための手段を自身で考えなければならず、また、ユーザ自身がその場にいない場合は、復旧のための対応を取ることができない場合がある。
【0010】
そこで、ユーザの手を煩わせることなく電化製品の復旧を可能にする電化製品制御システムおよび電化製品制御方法が期待されている。
【0011】
従って本発明の目的は、電化製品の復旧を可能にする電化製品制御システムおよび電化製品制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明の第1の特徴は、宅内に設けられ、宅内に設置された電化製品を制御するホームゲートウェイ装置と、通信ネットワークを介してホームゲートウェイ装置に接続される情報処理サーバと、を備える電化製品制御システムに関する。即ち本発明の第1の特徴に係る情報処理サーバは、宅内の電化製品の識別子と、電化製品の不具合を復旧するための命令指示データとを関連づけた電化製品データを、記憶装置に記憶する電化製品データ記憶手段と、電化製品の不具合に関する状況を通知するためのテンプレートである通知方法定義データを、電化製品の識別子に関連づけて記憶装置に記憶する通知方法定義データ記憶部と、電化製品を操作する命令指示データを、ホームゲートウェイ装置に送信する命令指示送信手段と、命令指示データに基づく操作の結果がエラーとなった場合、記憶装置から当該電化製品の識別子に対応づけられた通知方法定義データを読み出して、当該通知方法定義データと結果データとに基づいて通知データを作成する診断手段と、診断手段によって生成された通知データを出力する通知データ送信手段と、を備える。またホームゲートウェイ装置は、情報処理サーバから命令指示データを受信すると、電化製品に対して、命令指示データに基づいて命令を実行する命令指示データ受信手段と、命令の実行結果がエラーの場合、電化製品の不具合を診断する自己診断手段と、電化製品の識別子と、自己診断手段による結果である結果データを、情報処理サーバに送信する結果データ送信手段と、を備える。
【0013】
ここで、情報処理サーバは、電化製品に対する操作指示データを受信すると、電化製品の識別子と当該命令指示データとを関連づけて、操作履歴データとして記憶装置に記憶する操作履歴取得手段をさらに備えても良い。この場合、診断手段はさらに、記憶装置から操作履歴データを読み出して、電化製品の識別子に関連づけられた命令指示データを抽出し、さらに抽出された当該操作指示データに基づいて通知データを作成することが好ましい。
【0014】
また、情報処理サーバは、気象データを含む外部情報データを、記憶装置に記憶する外部情報データ記憶手段をさらに備えても良い。この場合、診断手段はさらに、記憶装置から外部情報データを読み出して、外部情報データに基づいて通知データを作成することが好ましい。
【0015】
本発明の第2の特徴は、宅内に設けられ、宅内に設置された電化製品を制御するホームゲートウェイ装置と、通信ネットワークを介してホームゲートウェイ装置に接続される情報処理サーバと、を備える電化製品制御システムに用いられる電化製品制御方法に関する。即ち本発明の第2の特徴に係る電化製品制御方法は、情報処理サーバが、電化製品を操作する命令指示データを、ホームゲートウェイ装置に送信する命令指示送信ステップと、ホームゲートウェイ装置が、情報処理サーバから命令指示データを受信すると、電化製品に対して、命令指示データに基づいて命令を実行する命令指示データ受信ステップと、
命令の実行結果がエラーの場合、ホームゲートウェイ装置が、電化製品の不具合を診断する自己診断ステップと、ホームゲートウェイ装置が、電化製品の識別子と、自己診断ステップによる結果である結果データを、情報処理サーバに送信する結果データ送信ステップと、情報処理サーバが、記憶装置から当該電化製品の識別子に対応づけられ、電化製品の不具合に関する状況を通知するためのテンプレートである通知方法定義データを読み出して、当該通知方法定義データと結果データとに基づいて通知データを作成する診断ステップと、情報処理サーバが、診断ステップによって生成された通知データを出力する通知データ送信ステップと、を備える。
【0016】
ここで、情報処理サーバが、電化製品に対する命令指示データを受信すると、電化製品の識別子と当該命令指示データとを関連づけて、操作履歴データとして記憶装置に記憶する操作履歴取得ステップをさらに備えても良い。この場合、診断ステップはさらに、記憶装置から操作履歴データを読み出して、電化製品の識別子に関連づけられた命令指示データを抽出し、さらに抽出された当該命令指示データに基づいて通知データを作成するのが好ましい。
【0017】
また、情報処理サーバが、気象データを含む外部情報データを、記憶装置に記憶する外部情報データ記憶ステップをさらに備えても良い。この場合、診断ステップはさらに、記憶装置から外部情報データを読み出して、外部情報データに基づいて通知データを作成するのが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、電化製品の復旧を可能にする電化製品制御システムおよび電化製品制御方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
【0020】
(最良の実施の形態)
(電化製品制御システム)
本発明の最良の実施の形態に係る電化製品制御システム10は、ユーザ端末4a、4b、情報処理サーバ5、および宅内システム9を備える。
【0021】
ユーザ端末4aおよび4bは、ユーザの所有する端末である。ユーザ端末4aおよび4bは、携帯電話機、PDA(Personal Data Assistance)、ノートパソコン等の電子機器である。ユーザが、ユーザ端末4a等に、ユーザ自身の宅内の電化製品3に対する命令指示を入力すると、ユーザ端末4a等は、情報処理サーバ5にその命令指示データを送信する。さらに、ユーザ端末4a等は、情報処理サーバ5から、その命令指示データのレスポンスを取得しても良い。
【0022】
情報処理サーバ5は、通信ネットワーク6を介してホームゲートウェイ装置1に接続され、ホームゲートウェイ装置1を制御する。情報処理サーバ5は、ユーザ端末4a等から命令指示データを受信すると、命令指示データをこのユーザの宅内システム9に送信する。また、宅内システム9から電化製品3の状態等のレスポンスがあった場合、情報処理サーバ5は、そのレスポンスデータをユーザ端末4a等に送信する。
【0023】
通信ネットワーク6は、インターネット等の相互に通信可能なネットワークである。情報処理サーバ5、ユーザ端末4a、4b、および宅内システム9は、通信ネットワーク6を介して、相互に接続されている。
【0024】
宅内システム9は、ユーザの宅内に設けられ、通信ネットワーク6を介して入力されたユーザの命令指示データに基づいて、宅内の電化製品3a、3b…を制御するシステムである。宅内システム9は、ホームゲートウェイ装置1、ユーザ端末4c、アダプタ2a、2b、2c…および電化製品3a、3b、3c…を備えている。
【0025】
電化製品3は、宅内に設けられた家庭用電化製品等で、具体的には、冷蔵庫、エアコン、インターホン等である。アダプタ2は、電化製品3をホームゲートウェイ装置1に接続するためのインタフェースである。アダプタ2とホームゲートウェイ装置1とは、Bluetooth(登録商標)、無線LAN、有線LAN等で接続される。
【0026】
ユーザ端末4cは、ユーザの所有する端末である。ユーザ端末4cは、パーソナルコンピュータ等の入力装置および表示装置を備えた電子機器である。ユーザ端末4cは、ホームゲートウェイ装置1にLAN等を介して接続されている。ユーザ端末4cは、ホームゲートウェイ装置1の操作指示や状況などの情報を、ユーザ端末4cの表示装置に表示したり、ユーザ端末4cの入力装置からの入力指示をホームゲートウェイ装置1に入力する。また、ユーザ端末4cも、ユーザ端末4aおよびユーザ端末4bと同様に、通信ネットワーク6に接続して、ユーザ自身の宅内の電化製品3に対する指示データを、情報処理サーバ5に送信しても良い。
【0027】
ホームゲートウェイ装置1は、宅内に設けられ、宅内に設置された電化製品3を制御する装置である。さらにホームゲートウェイ装置1は、情報処理サーバ1から電化製品3に送信された命令指示データを受信し、所定の電化製品に送信する。詳細は後述する。
【0028】
図2を参照して、本発明の最良の実施の形態に係る電化製品制御システム10の処理の概要を説明する。
【0029】
宅外から宅内の電化製品3を操作する場合、ステップS1においてユーザ端末4は、情報処理サーバ5にログインする。このとき、ユーザ端末4は情報処理サーバ5に、ユーザの識別子を送信する。ここでユーザ端末4は、図1に示すユーザ端末4a、4bおよび4cのうちのいずれでも良い。ユーザ端末4が情報処理サーバ5にログインすると、ステップS2において情報処理サーバ5は、ユーザ端末4に、当該ユーザの宅内に設置された電化製品のリストを提示する。このとき情報処理サーバ5は、ユーザの識別子と、ユーザ所有の電化製品の識別子と、その電化製品の情報等が対応づけられたデータから、ログインしたユーザの識別子に関連づけられた電化製品のリストを抽出して、ユーザ端末4に送信する。ここで、電化製品の識別子は、情報処理サーバ5が採番した識別子でも良いし、電化製品に対応するハードウェアアドレスでも良い。
【0030】
ユーザ端末4の表示装置に電化製品リストが表示されると、ユーザは、その電化製品リストから操作対象となる電化製品を選択する。ユーザ端末4は、ステップS3において、ユーザによって選択された電化製品の識別子を含む命令指示データを、情報処理サーバ5に送信する。この命令指示データには、選択された電化製品を操作するためのデータも含まれる。具体的には、ユーザが宅内のエアコンをオンしたい場合、命令指示データには、このエアコンの識別子と、「エアコンをオン」する操作を示すデータと、が含まれる。このデータにはさらに、エアコンをオンする際の設定温度等のパラメータが含まれても良い。この命令指示データは、情報処理サーバ5が読取可能な形式で送信される。
【0031】
ステップS4において情報処理サーバ5は、電化製品を操作する命令指示データを、ホームゲートウェイ装置1に送信する。この命令指示データには、命令指示データを識別する命令指示書識別子、例えばハードウェアアドレス等の操作対象となる電化製品の識別子および操作内容が含まれる。操作内容は、電化製品のオンまたはオフ等の操作を示すデータ、設定変更する際のパラメータ等が含まれる。この命令指示データは、ホームゲートウェイ装置1が読取可能な形式で送信される。
【0032】
ホームゲートウェイ装置1は、命令指示データを受信すると、ステップS5において、命令指示データに含まれたハードウェアアドレスに対応する電化製品3に対して、操作内容を実行する。その後、ホームゲートウェイ装置1は、ステップS6において、ステップS5のレスポンスとして操作結果データを受信する。操作結果データは、例えば、正常に操作を終了した否かを示すデータである。本発明の最良の実施の形態においては、電化製品3から、正常に操作が終了せず、不具合が発生した場合について説明する。
【0033】
ステップS7においてホームゲートウェイ装置1は、ステップS5の操作実行の結果から自己診断を実行し、不具合の原因を特定する。この自己診断は、ユーザが電化製品3等に対して実行する操作、ホームゲートウェイ装置1が電化製品3等に対して実行する操作、および電化製品3がホームゲートウェイ装置1から受信し、電化製品3が実行する操作等が含まれる。
【0034】
さらにステップS8においてホームゲートウェイ装置1は、ステップS7の自己診断結果に基づいて、結果データを生成して、情報処理サーバ5に送信する。結果データには、ステップS4で送信された命令指示データの識別子と同一の識別子および同一のハードウェアアドレスと、ステップS7の結果である自己診断結果データが含まれている。
【0035】
情報処理サーバ5は、結果データを受信すると、ステップS9において、結果データに含まれる自己診断結果データに基づいて通知データを生成し、ユーザ端末4に送信する。
【0036】
(ホームゲートウェイ装置)
図3を参照して、ホームゲートウェイ装置1を説明する。
【0037】
ホームゲートウェイ装置1は、通信制御装置110、処理制御装置120、記憶装置130および電化製品通信制御装置140を備える。
【0038】
通信制御装置110は、通信ネットワーク6に接続するためのインタフェースであって、例えばLANカードやモデムなどの装置である。通信制御装置110を介して通信ネットワーク6と送受信したデータは入力信号または出力信号として、処理制御装置120に送受信される。
【0039】
電化製品通信制御装置140は、電化製品3またはアダプタ2に接続するためのインタフェースであって、例えばLANカードや、USBポートなどの装置である。ホームゲートウェイ装置1とアダプタ2との間の通信をBluetooth(登録商標)を使っている場合、電化製品通信制御装置110は、Bluetooth(登録商標)制御装置であっても良い。
【0040】
処理制御装置120は、入力装置(図示せず)や通信制御装置110からの入力信号に基づいて、ホームゲートウェイ装置1に含まれる各種装置の制御を行ったり、RAM(図示せず)や記憶装置130などに記憶されたプログラムおよびデータを読み出してロードするとともに、プログラムのコマンドに基づいて、データの計算または加工など、後述する一連の処理を実現する処理装置である。処理制御装置120の各手段は、回路として実装されても良く、ソフトウェアやファームウェアによって実装されても良い。
【0041】
記憶装置130は、半導体記憶装置や磁気ディスク装置であって、処理制御装置120で実行されるプログラムやデータが記憶されている。記憶装置130は、回路上の記憶領域により実装されても良い。
【0042】
本発明の最良の実施の形態に係るホームゲートウェイ装置1の記憶装置130は、電化製品アドレステーブル記憶部131を備える。また、処理制御装置120には、命令指示データ受信手段121、操作実行手段122、自己診断手段123、結果データ送信手段124および電化製品通信制御手段125が実装されている。
【0043】
電化製品アドレステーブル記憶部131には、電化製品アドレステーブルデータ131aが記憶されている。電化製品アドレステーブルデータ131aは、ホームゲートウェイ装置1に接続された電化製品に関するデータである。電化製品アドレステーブルデータ131aは、図4に示すように、電化製品のハードウェアアドレス、通信アドレス、登録日時および更新日時を関連づけている。電化製品のハードウェアアドレスは、電化製品をユニークに識別する識別子でもあって、例えば、通信装置のMACアドレスや、製造番号でも良い。通信アドレスは、例えば、ホームゲートウェイ装置1と電化製品3とを接続するために必要な番号で、例えばポート番号である。
【0044】
命令指示データ受信手段121は、情報処理サーバ5から、命令指示データを受信する。命令指示データは、例えば、操作対象となる電化製品3の識別子と、その操作内容が含まれる。
【0045】
操作実行手段122は、命令指示データ受信手段121が受信した命令指示データに含まれる操作内容に従って、操作を実行する。操作実行手段122は、受信した命令指示データを家電制御プロトコルに変換して、対象となる電化製品3に命令指示データを送信する。ここで、家電制御プロトコルは、電化製品3が読取可能な命令指示データの形式である。操作実行手段122は、送信した命令指示データによる結果データ(レスポンス)を、電化製品3から受信する。この結果データに正常に操作を終了できなかった内容が含まれている場合、操作実行手段122は、自己診断手段123に処理を実行させる。本発明の最良の実施の形態において、この不具合の発生した電化製品を、障害電化製品と称す。
【0046】
自己診断手段123は、障害電化製品の不具合を診断する。自己診断手段123は、操作実行手段122による結果がエラーとなった場合、さらに操作を実行して不具合の箇所を特定し、不具合を識別するコードを出力する。また、自己診断手段123は、表示装置等に不具合を復旧するための情報を表示する。自己診断手段123は、ユーザに、表示装置を参照させながら、リセットボタンを押下など、不具合の復旧作業を促すことができる。
【0047】
例えば、操作実行手段122が電化製品に接続を試みて、タイムアウトにより接続が成立しなかった場合、自己診断手段123は、ホームゲートウェイ装置1に接続されたその他の電化製品に対しても接続を試みる。他の電化製品とは接続ができて障害電化製品とのみ接続できなかった場合、自己診断手段123は、障害電化製品に不具合があると判定する。一方、障害電化製品および他の電化製品ともに接続できなかった場合、自己診断手段123は、ホームゲートウェイ装置1の電化製品通信制御手段125に不具合があると診断する。この際、自己診断手段123は、この不具合を修正するための指示を表示装置やユーザ端末等に表示し、ユーザに、リセットや再起動等の操作を促しても良い。
【0048】
この自己診断の方法は、命令指示データとして、情報処理サーバ5から取得されても良いし、予めホームゲートウェイ装置1の記憶装置130に記憶されていても良い。
【0049】
自己診断手段123は、ユーザが電化製品3等に対して実行するための操作のデータを表示装置に表示して、ユーザに操作を促し、その操作結果に基づいて、不具合を診断しても良い。ここで、ユーザに促す操作は、例えば、障害電化製品に対して、ユーザが、電源を入れ直しする、設定を変更するなどの操作である。この操作のデータは、ホームゲートウェイ装置1の表示装置、またはユーザ端末4cにの表示装置等に表示可能で、ユーザが読取可能な形式で格納される。
【0050】
また、自己診断手段123が、電化製品3等に対して操作を実行しても良い。この指示は、ホームゲートウェイ装置1が実行可能な形式で格納される。
【0051】
また、自己診断手段123が、電化製品3が実行するべき操作のデータを電化製品3に実行しても良い。この場合、電化製品3がホームゲートウェイ装置1から受信して、操作を実行する。この操作は、例えば、電化製品3が、ホームゲートウェイ装置1から設定変更の指示を受信し、電化製品3がその指示に基づいて設定を変更するなどの操作である。この操作のデータは、電化製品3が実行可能な形式で格納される。
【0052】
図5を参照して、自己診断手段123の処理の一例を説明する。図5に示す例では、ホームゲートウェイ装置1の自己診断手段123が、障害電化製品の一例として、電気錠に不具合が発生した場合を説明している。
【0053】
まずステップS101において自己診断手段123は、ホームゲートウェイ装置1の電化製品通信制御装置140から、電気錠の状態を取得可能か否かを判定する。具体的には自己診断手段123は、電気錠の状態を取得するコマンドを送信し、その結果が正常に戻った場合に取得可能であると判定し、エラーで戻る場合や結果が戻らない場合は、取得が不可能であると判定する。ステップS101により取得可能であると判定された場合、自己診断手段123は、診断結果を「施錠不能」とし、「施錠不能」を示すコードを発行する。
【0054】
一方、ステップS101により取得不能と判定された場合、ステップS103において、ホームゲートウェイ装置1と電気錠とのネットワーク通信が可能であるか判定する。具体的には自己診断手段123は、電化製品通信制御装置140と電気錠とでネットワークリンクを確立できるか試みる。
【0055】
ステップS103において確立できると判定された場合、ステップS104において、ホームゲートウェイ装置1の電化製品通信制御装置140から、他の電化製品の状態を取得可能か否かを判定する。取得可能である場合、電気錠とのみネットワーク通信ができないので、自己診断手段123は、電気錠に接続されているアダプタに対して、再起動を要求する。取得不可能である場合、全ての電化製品とのネットワーク通信ができないので、自己診断手段123は、ホーム下とウェイ装置1の電化製品通信制御手段125について、ソフトウェアの初期化(リセット)をする。
【0056】
一方、ステップS103において確立できないと判定された場合、ステップS107において、ホームゲートウェイ装置1と他の電化製品とのネットワーク通信が可能であるか判定する。不可能な場合、ステップS108において、自己診断手段123は、診断結果を「ネットワーク全体の異常」とし、「ネットワーク全体の異常」を示すコードを発行する。可能な場合、ステップS109において、自己診断手段123は、診断結果を「電子錠との通信不能」とし、「電子錠との通信不能」を示すコードを発行する。
【0057】
結果データ送信手段124は、障害電化製品の識別子と、自己診断手段123による結果である結果データを、情報処理サーバ5に送信する。この結果データには、操作実行手段122による実行結果が含まれても良い。
【0058】
電化製品通信制御手段125は、電化製品通信制御装置140を制御するためのソフトウェアプログラムである。自己診断手段123によって、ホームゲートウェイ装置1と全ての電化製品とが通信できないと判定された場合、電化製品通信制御手段125のソフトウェアを初期化することにより、不具合の復旧を試みる。
【0059】
(情報処理サーバ)
図6を参照して、情報処理サーバ5を説明する。
【0060】
情報処理サーバ5は、通信制御装置510、処理制御装置520および記憶装置530を備える。
【0061】
通信制御装置510は、通信ネットワーク6に接続するためのインタフェースであって、例えばLANカードやモデムなどの装置である。通信制御装置510を介して通信ネットワーク6と送受信したデータは入力信号または出力信号として、処理制御装置520に送受信される。
【0062】
処理制御装置520は、入力装置(図示せず)や通信制御装置510からの入力信号に基づいて、情報処理サーバ5に含まれる各種装置の制御を行ったり、RAM(図示せず)や記憶装置530などに記憶されたプログラムおよびデータを読み出してロードするとともに、プログラムのコマンドに基づいて、データの計算または加工など、後述する一連の処理を実現する処理装置である。処理制御装置520の各手段は、回路として実装されても良く、ソフトウェアやファームウェアによって実装されても良い。
【0063】
記憶装置530は、半導体記憶装置や磁気ディスク装置であって、処理制御装置520で実行されるプログラムやデータが記憶されている。記憶装置530は、回路上の記憶領域により実装されても良い。
【0064】
本発明の最良の実施の形態に係る情報処理サーバ5の記憶装置530は、電化製品情報データ記憶部531、通知方法定義データ記憶部532、操作履歴データ記憶部533および外部情報データ記憶部534を備える。また、処理制御装置120には、障害受信手段521、診断手段522、通信データ送信手段523、操作履歴取得手段524および外部情報記憶手段525が実装されている。
【0065】
電化製品データ記憶部531には、電化製品データ531aが記憶されている。電化製品データ531aは、ユーザの宅内にある電化製品に関するデータである。電化製品データ記憶部531aは、宅内の電化製品の識別子と、電化製品の不具合を復旧するための命令指示データとを関連づけたデータである。
【0066】
電化製品データ531aは、図7に示すように、電化製品のハードウェアアドレス、機器種別、製造メーカ、型番、製造番号および登録日時が関連づけられている。電化製品のハードウエアアドレスは、電化製品をユニークに識別する識別子でもあって、例えば、通信装置のMACアドレスや、製造番号でも良い。登録日時は、ユーザが当該電化製品を電化製品データに登録した日時である。
【0067】
ホームゲートウェイ装置1において自己診断する際に、情報処理サーバ5が自己診断に関するデータをホームゲートウェイ装置1に送信する場合が考えられる。この場合、図7に示す電化製品531aに、自己診断に関するデータが関連づけられていても良い。
【0068】
また電化製品データ531aは、各レコードについて、ユーザ識別子のカラムを備えていても良い。これにより、情報処理サーバ5は、複数のユーザのために、命令指示データの送信等に対応することができる。
【0069】
通知方法定義データ記憶部532には、情報処理サーバ5がユーザ端末4に、不具合を診断した結果を通知するための通知方法定義データ532aが記憶されている。通知方法定義データ532aは、電化製品の不具合に関する状況を通知するためのテンプレートである。通知方法定義データ532aには、機器種別、製造メーカおよび型番に対応づけられて記憶される。さらに、機器種別、製造メーカ、型番および不具合を識別するコードに対応づけて、通知方法定義データ532aが記憶されても良い。
【0070】
通知方法定義データ532aは、例えば、図8に示すようなデータである。図8に示す通知方法定義データ532aには、この通知方法定義データ532aに基づいてユーザに通知する条件と、通知する文言が含まれている。通知する条件としては、"error.no"が、「施錠不能」であることと、"error.operation"が、「open」であることが含まれる。この通知する条件は、情報処理サーバ5が、ホームゲートウェイ装置1から取得する。図8に示す通知方法定義データ532aを出力する際は、「施錠できません。」、「解錠状態になっていることは確認できました。」および「扉が開いたままになっている可能性があります。」という文言が、ユーザのユーザ端末4等の表示装置に表示される。
【0071】
また、通知方法定義データ532aには、不具合の特定が正常にできなかった場合に備え、その際に適切な通知データも含まれていることが好ましい。具体的には、扉が閉まっているのに開いたままになっていると自己診断した場合、「もしも扉が閉まっている場合は結線異常の疑いがありますのでサービスセンターに連絡してください。」と、自己診断では解消できない不具合を考慮した通知データが含まれていることが好ましい。
【0072】
さらに、後述するように、その電化製品に対する行動履歴などに基づいて、通知データを生成しても良い。例えば、電化製品が電子扉の場合、その扉に最終解錠した時刻やカード番号を通知データに含めることにより、ユーザに不具合の特定を容易にすることができる。この際、最終解錠した時刻やカード番号を変数として通知データに含めておき、情報処理サーバ5がユーザ端末4等に通知する際に、変数を実データに置換する。
【0073】
操作履歴データ記憶部533には、操作履歴データ533aが記憶されている。操作履歴データ533aは、ユーザ端末4等から情報処理サーバ5およびホームゲートウェイ装置1を介して、電化製品3等に対して送信した命令指示データの履歴データである。例えば、命令指示データとしては、お風呂のお湯張りや、エアコンの入/切、エアコンの設定温度の取得等が含まれる。
【0074】
操作履歴データ533aは、図9に示すように、その操作が発生した日時、操作の対象となる電化製品のハードウェアアドレス、操作内容およびそのパラメータが関連づけられている。
【0075】
また操作指示データ533aは、各レコードについて、ユーザ識別子のカラムを備えていても良い。これにより、情報処理サーバ5は、複数のユーザのために操作履歴データを記憶することができる。
【0076】
外部情報データ記憶部534には、外部情報データ534aが記憶されている。外部情報データ534aは、外気温や湿度など、電化製品の不具合の原因となりうる気象情報等である。外部情報データ534aは、図10に示すように、日、天気、最高気温、最低気温および湿度が関連づけられている。またさらに、最高気温および最低気温の時間が関連づけられていても良い。
【0077】
命令指示送信手段521は、電化製品を操作する命令指示データを、ホームゲートウェイ装置1に送信する。命令指示データは、例えば、ユーザによってユーザ端末4等から通信ネットワーク6を介して入力される。
【0078】
診断手段522は、ホームゲートウェイ装置1から、命令指示データに基づく操作の結果がエラーとなった場合、ホームゲートウェイ装置1から、障害電化製品の識別子と自己診断結果を受信する。ここで自己診断結果は、例えば、不具合を識別するコードである。さらに診断手段522は、記憶装置530から障害電化製品の識別子に対応づけられた通知方法定義データ532aを読み出して、通知方法定義データ532aと結果データとに基づいて通知データを作成する。通知方法定義データ532aが、電化製品の識別子と不具合を識別するコード毎に設定されている場合、診断手段522は、記憶装置530から障害電化製品の識別子および不具合のコードに対応づけられた通知方法定義データ532aを読み出して、通知方法定義データ532aと結果データとに基づいて通知データを作成する。
【0079】
ここで診断手段522は、さらに、記憶装置530から操作履歴データ533aを読み出して、障害電化製品の識別子に関連づけられた操作指示データを抽出し、さらに抽出された当作指示データに基づいて通知データを作成する。このとき、診断手段522は、不具合が発生した時刻より前の操作指示データを抽出するのが好ましい。例えば、図8に示す例の場合、障害電化製品に最後に施錠された情報を抽出し、通知方法定義データ532aの変数に、解錠時刻、解錠されたカードキー番号を挿入して、通知データを生成する。
【0080】
さらに診断手段522は、記憶装置530から外部情報データ534aを読み出して、外部情報データ534aに基づいて通知データを作成する。このとき、診断手段522は、不具合が発生した時刻より前の外部情報データを抽出するのが好ましい。例えば、通知方法定義データ534aに、「本日の最高気温は".temperature"でした。高温のため不具合が発生した疑いがありますので、サービスセンターに連絡してください。」と含まれていた場合、診断手段522は、外部情報データ534aから本日の最高気温を取得し、その最高気温のデータを".temperature"と置換して、通知データを作成する。
【0081】
診断手段522が生成する通知データは、例えば、図11に示すようなデータである。図11に示す通知データは、図8に示す通知方法定義データ532aに基づいて生成される。図11に示す通知データにおいては、図8において変数として指定されていた"target.time"および"target.keyno"について、それぞれ"17時20分"および"1"のデータが挿入されている。
【0082】
通知データ送信手段523は、診断手段522によって生成された通知データを出力する。通知データを出力する方法としては、障害電化製品の所有者であるユーザ端末4に、通知データを送信する方法が考えられる。この場合、ユーザ端末4は、表示装置に通知データを表示する。
【0083】
操作履歴取得手段524は、ユーザ端末4から電化製品3に対する操作指示データを受信すると、電化製品の識別子と操作指示データとを関連づけて、操作履歴データ533aとして記憶装置530に記憶する。操作指示データには、お風呂のお湯張りや、エアコンの入/切、エアコンの設定温度の取得等が考えられる。この他にも、ユーザが電化製品3に対して直接した操作のデータも含まれる。例えば、電化製品3が電子錠の場合、操作指示データには、その電子錠を施錠または解錠した時間およびカード番号等が含まれる。操作履歴取得手段524は、これらの操作履歴をユーザ端末4またはホームゲートウェイ装置1から受信して、日時と関連づけて、操作履歴データ記憶部533に操作履歴データ533aとして記憶する。
【0084】
外部情報記憶手段525は、気象データ等を含む外部情報データ534aを、日時と関連づけて、記憶装置530に記憶する。外部情報記憶手段525は、通信ネットワーク6を介して、気象データを提供するサーバ等からデータを取得しても良い。
【0085】
このように本発明の最良の実施の形態による電化製品制御システム10によれば、トラブル時にトラブル内容や家庭用電化製品の種類、ユーザの設定等に応じて、トラブルを自動的に復旧したり、ユーザに対して適切な復旧へのヒントを画面で伝えることにより、トラブルの原因を絞ることができる。これにより、ユーザがサービスセンターに連絡することなく、ユーザ自身が自力で復旧できるよう支援することにより、サービス不能時間を短縮するとともに電化製品制御システムの信頼性を高めることができる。
【0086】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の最良の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなる。
【0087】
例えば、本発明の最良の実施の形態に記載した情報処理サーバ5は、図6に示すように一つのハードウェア上に構成されても良いし、その機能や処理数に応じて複数のハードウェア上に構成されても良い。また、既存の電化製品制御システム上に実現されても良い。
【0088】
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】図1は、本発明の最良の実施の形態に係る電化製品制御システムのシステム構成を説明する図である。
【図2】図2は、本発明の最良の実施の形態に係る電化製品制御システムにおける処理の概要を説明する図である。
【図3】図3は、本発明の最良の実施の形態に係るホームゲートウェイ装置の機能ブロックを説明する図である。
【図4】図4は、本発明の最良の実施の形態に係るホームゲートウェイ装置の電化製品アドレステーブルデータのデータ構造とデータの一例を説明する図である。
【図5】図5は、本発明の最良の実施の形態に係るホームゲートウェイ装置の自己診断手段の処理を説明する図である。
【図6】図6は、本発明の最良の実施の形態に係る情報処理サーバの機能ブロックを説明する図である。
【図7】図7は、本発明の最良の実施の形態に係る情報処理サーバの電化製品データのデータ構造とデータの一例を説明する図である。
【図8】図8は、本発明の最良の実施の形態に係る情報処理サーバの通知方法定義データの一例を説明する図である。
【図9】図9は、本発明の最良の実施の形態に係る情報処理サーバの操作履歴データのデータ構造とデータの一例を説明する図である。
【図10】図10は、本発明の最良の実施の形態に係る情報処理サーバの外部情報データのデータ構造とデータの一例を説明する図である。
【図11】図11は、本発明の最良の実施の形態に係る情報処理サーバの通知データの一例を説明する図である。
【符号の説明】
【0090】
1 ホームゲートウェイ装置1
2 アダプタ
3 電化製品
4 ユーザ端末
5 情報処理サーバ
6 通信ネットワーク
110、510 通信制御装置
120、520 処理制御装置
121 命令指示データ受信手段
122 操作実行手段
123 自己診断手段
124 結果データ送信手段
125 電化製品通信制御手段
130、530 記憶装置
131 電化製品アドレステーブル記憶部
140 電化製品通信制御装置
521 障害受信手段
522 診断手段
523 通知データ送信手段
524 操作履歴取得手段
525 外部情報記憶手段
531 電化製品データ記憶部
532 通知方法定義データ記憶部
533 操作履歴データ記憶部
534 外部情報データ記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
宅内に設けられ、前記宅内に設置された電化製品を制御するホームゲートウェイ装置と、通信ネットワークを介して前記ホームゲートウェイ装置に接続される情報処理サーバと、を備える電化製品制御システムであって、
前記情報処理サーバは、
前記電化製品の不具合に関する状況を通知するためのテンプレートである通知方法定義データを、前記電化製品の識別子に関連づけて前記記憶装置に記憶する通知方法定義データ記憶部と、
前記電化製品を操作する命令指示データを、前記ホームゲートウェイ装置に送信する命令指示送信手段と、
前記命令指示データに基づく操作の結果がエラーとなった場合、前記記憶装置から当該電化製品の識別子に対応づけられた通知方法定義データを読み出して、当該通知方法定義データと前記結果データとに基づいて通知データを作成する診断手段と、
前記診断手段によって生成された前記通知データを出力する通知データ送信手段と、を備え、
前記ホームゲートウェイ装置は、
前記情報処理サーバから前記命令指示データを受信すると、前記電化製品に対して、前記命令指示データに基づいて命令を実行する命令指示データ受信手段と、
前記命令の実行結果がエラーの場合、前記電化製品の不具合を診断する自己診断手段と、
前記電化製品の識別子と、前記自己診断手段による結果である前記結果データを、前記情報処理サーバに送信する結果データ送信手段と、を備える
ことを特徴とする電化製品制御システム。
【請求項2】
前記情報処理サーバは、
前記電化製品に対する命令指示データを受信すると、前記電化製品の識別子と当該命令指示データとを関連づけて、操作履歴データとして前記記憶装置に記憶する操作履歴取得手段をさらに備え、
前記診断手段はさらに、前記記憶装置から前記操作履歴データを読み出して、前記電化製品の識別子に関連づけられた命令指示データを抽出し、さらに抽出された当該命令指示データに基づいて前記通知データを作成する
ことを特徴とする請求項1に記載の電化製品制御システム。
【請求項3】
前記情報処理サーバは、
気象データを含む外部情報データを、前記記憶装置に記憶する外部情報データ記憶手段をさらに備え、
前記診断手段はさらに、前記記憶装置から前記外部情報データを読み出して、前記外部情報データに基づいて前記通知データを作成する
ことを特徴とする請求項1に記載の電化製品制御システム。
【請求項4】
宅内に設けられ、前記宅内に設置された電化製品を制御するホームゲートウェイ装置と、通信ネットワークを介して前記ホームゲートウェイ装置に接続される情報処理サーバと、を備える電化製品制御システムに用いられる電化製品制御方法であって、
前記情報処理サーバが、電化製品を操作する命令指示データを、前記ホームゲートウェイ装置に送信する命令指示送信ステップと、
前記ホームゲートウェイ装置が、前記情報処理サーバから前記命令指示データを受信すると、前記電化製品に対して、前記命令指示データに基づいて命令を実行する命令指示データ受信ステップと、
前記命令の実行結果がエラーの場合、前記ホームゲートウェイ装置が、前記電化製品の不具合を診断する自己診断ステップと、
前記ホームゲートウェイ装置が、前記電化製品の識別子と、前記自己診断ステップによる結果である前記結果データを、前記情報処理サーバに送信する結果データ送信ステップと、
前記情報処理サーバが、前記記憶装置から当該電化製品の識別子に対応づけられ、前記電化製品の不具合に関する状況を通知するためのテンプレートである通知方法定義データを読み出して、当該通知方法定義データと前記結果データとに基づいて通知データを作成する診断ステップと、
前記情報処理サーバが、前記診断ステップによって生成された前記通知データを出力する通知データ送信ステップと、
を備えることを特徴とする電化製品制御方法。
【請求項5】
前記情報処理サーバが、前記電化製品に対する命令指示データを受信すると、前記電化製品の識別子と当該命令指示データとを関連づけて、操作履歴データとして前記記憶装置に記憶する操作履歴取得ステップをさらに備え、
前記診断ステップはさらに、前記記憶装置から前記操作履歴データを読み出して、前記電化製品の識別子に関連づけられた命令指示データを抽出し、さらに抽出された当該命令指示データに基づいて前記通知データを作成する
ことを特徴とする請求項4に記載の電化製品制御方法。
【請求項6】
前記情報処理サーバが、気象データを含む外部情報データを、前記記憶装置に記憶する外部情報データ記憶ステップをさらに備え、
前記診断ステップはさらに、前記記憶装置から前記外部情報データを読み出して、前記外部情報データに基づいて前記通知データを作成する
ことを特徴とする請求項4に記載の電化製品制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−108412(P2010−108412A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−282293(P2008−282293)
【出願日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝ホームアプライアンス株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】