説明

電子キーの紛失記憶システム

【課題】制御対象に設けられた制御装置の通信範囲外で電子キーを紛失した場合であっても、電子キーの場所を絞り込みやすくすることができる電子キーの紛失記憶システムを提供すること。
【解決手段】携帯通信機器30の制御部35は、電子キー20からの応答信号を受信できたか否かによって、電子キー20との通信が途絶えたか否かを判定するとともに、通信が途絶えたと判定した場合、通信が途絶えたと判定した時点での自身の位置及び日時の少なくとも一方を含む紛失履歴情報を記憶部36に記憶する。そして、携帯通信機器30の通知部38は、制御部35からの指示に応じて、記憶部36に記憶された紛失履歴情報を携帯通信機器30の表示画面に表示することでユーザーに通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子キーの紛失記憶システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、移動体(制御対象)に設けられた制御装置とユーザーが携帯している電子キーとの無線通信によって移動体のドアの施解錠(施錠及び解錠)やエンジン始動制御(許可及び禁止)などを行う電子キーシステムがある。なお、この電子キーシステムは、移動体のドアの施解錠及びエンジン始動許可に限らず、建屋(制御対象)のドアの施錠及び解錠などに適用することも考えられる。
【0003】
このような電子キーシステムの一例として、特許文献1に開示された乗物用電子キー装置がある。乗物用電子キー装置は、紛失した電子キーを容易に捜すことができるようにするものであり、乗物(制御対象)に設けられた制御装置(車載機)と、乗物のユーザーが保有する電子キー(携帯機)とを備える。
【0004】
制御装置は、乗物の走行距離を記憶する距離記憶手段と、電子キーとの間で通信が行われなくなった場合に、電子キーが存在しなくなったことを警報報知するための警報手段とを含む。そして、制御装置は、乗物の走行中に、所定距離を走行する毎に電子キーとの間で通信を行い、電子キーとの通信毎の時点での乗物の走行距離を距離記憶手段にて記憶する。また、電子キーからの送信信号が途絶えたことを検出した場合に、警報手段を駆動して、送信信号が途絶える直前に距離記憶手段にて記憶された前回の走行距離と、送信信号が途絶えた時点の走行距離との間の未検出領域を警告報知する。
【0005】
また、制御装置は、経過時間に対応した時刻を記憶する時刻記憶手段と、携帯機との間で通信が行われなくなった場合に、携帯機が存在しなくなったことを警告報知するための警報手段とを含む。そして、制御装置は、乗物の停車中に、所定時間の経過毎に電子キーとの間で通信を行い、電子キーとの通信毎の時刻を時刻記憶手段にて記憶する。また、電子キーからの送信信号が途絶えたことを検出した場合に、警報手段を駆動して、送信信号が途絶える直前に時刻記憶手段に記憶された前回の時刻と、送信信号が途絶えた時点の時刻との間の未検出期間を警告報知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開第4110167号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、乗物用電子キー装置は、乗物(制御対象)に設けられた制御装置と電子キーとの通信が途絶えた距離範囲又は期間を警報報知するものに過ぎない。よって、ユーザーが制御対象から離れた場所(制御装置の通信範囲外)で電子キーを紛失してしまった場合には、電子キーを紛失した場所を絞り込むことができないという問題がある。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、制御対象に設けられた制御装置の通信範囲外で電子キーを紛失した場合であっても、電子キーの場所を絞り込みやすくすることができる電子キーの紛失記憶システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために請求項1に記載の紛失記憶システムは、
ユーザーが携帯可能であり且つ制御対象に設けられた制御装置の通信範囲内において該制御装置に対して制御信号を送信可能な電子キーと、ユーザーが携帯可能であり且つ前記電子キーと通信可能な携帯通信機器と、を含む電子キーの紛失記憶システムであって、
前記電子キーは、
前記携帯通信機器から送信される要求信号に応答して、前記携帯通信機器に対して応答信号を返送する電子キー側通信手段を備え、
前記携帯通信機器は、
自身の周辺の所定範囲において、所定時間毎に要求信号を送信するとともに、要求信号に応答して前記電子キーから送信された応答信号を受信する通信機器側通信手段と、
前記通信機器側通信手段にて応答信号を受信できたか否かによって、前記通信機器側通信手段と前記電子キー側通信手段との通信が途絶えたか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段にて通信が途絶えたと判定された場合、通信が途絶えたと判定された時点での自身の位置及び日時の少なくとも一方を含む紛失履歴情報を記憶する記憶手段と、
前記紛失履歴情報をユーザーに通知する紛失履歴通知手段と、
を備えることを特徴とする電子キーの紛失記憶システム。
【0010】
携帯通信機器(例えば、携帯電話機、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)など)は、ユーザーが携帯可能なものであるため、電子キーとともに、ユーザーによって持ち歩かれることが考えられる。そこで、請求項1に係る発明においては、携帯通信機器は、自身の周辺の所定範囲において、電子キーに対して所定時間毎に要求信号を送信するとともに、電子キーからの応答信号を受信できたか否かによって、電子キー(電子キー側通信手段)との通信が途絶えたか否かを判定する。つまり、このようにして、ユーザーが、電子キーを紛失したか否かを判定する。
【0011】
また、携帯通信機器は、電子キーとの通信が途絶えた時点での自身の位置及び日時の少なくとも一方を含む紛失履歴情報を記憶するので、制御装置の通信範囲外であっても、紛失履歴情報を記憶しておくことができる。そして、携帯通信機器は、このように記憶した紛失履歴情報をユーザーに通知するので、制御装置の通信範囲外で電子キーを紛失した場合であっても、電子キーの場所を絞り込むための情報をユーザーに通知することができる。よって、制御装置の通信範囲外で電子キーを紛失した場合であっても、電子キーの場所を絞り込みやすくすることができる。
【0012】
しかしながら、携帯通信機器及び電子キーの周辺環境などによっては、携帯通信機器の周辺の所定範囲に電子キーがあったとしても、携帯通信機器(通信機器側通信手段)と電子キー(電子キー側通信手段)とが通信できないこともありうる。このような場合、電子キーを紛失していないにもかかわらず、電子キーを紛失したと誤判定することになる。
【0013】
そこで、請求項2に示すように、判定手段は、通信機器側通信手段にて応答信号を連続で複数回受信できなかった場合に、通信機器側通信手段と電子キー側通信手段との通信が途絶えたと判定するようにしてもよい。
【0014】
このようにすることによって、誤判定を抑制することができる。
【0015】
また、請求項2に示すようにする際には、請求項3に示すように、通信機器側通信手段は、通信機器側通信手段にて応答信号を受信できなかった場合、所定時間毎に送信していた要求信号の送信間隔を短くするようにしてもよい。
【0016】
このようにすることによって、誤判定を抑制しつつ、早急に通信機器側通信手段と電子キー側通信手段との通信が途絶えたと判定することができる。つまり、誤判定を抑制しつつ、電子キーの紛失を早急に判定することができる。また、このように電子キーの紛失を早急に判定できると、紛失履歴情報(電子キーを紛失した位置や時間)の精度を向上させることができる。
【0017】
また、請求項4に示すように、
電子キーは、電池から電源供給されて動作するものであって、
電池の残量を計測する残量計測手段を備え、
電子キー側通信手段は、応答信号とともに、残量計測手段の計測結果である電池残量情報を送信するものであり、
携帯通信機器は、電池残量情報をユーザーに通知する電池残量通知手段を備えるようにしてもよい。
【0018】
本発明における電子キーは、制御装置及び携帯通信機器と通信を行なうため、制御装置のみと通信を行なう場合よりも通信頻度が高くなる。よって、電子キーにおける消費エネルギー量も増える。そこで、請求項4に示すように、電子キーの電池残量をユーザーに知らせると好ましい。
【0019】
ところで、ユーザーは、電子キーを紛失して、紛失履歴情報が通知された場合、この紛失履歴情報に基づいて電子キーを捜すことが考えられる。しかしながら、電子キーが目に付く場所にないこともある。
【0020】
そこで、請求項5に示すように、
携帯通信機器は、
電子キーまでの距離を計測する距離計測手段と、
距離計測手段の計測結果である距離情報をユーザーに通知する距離通知手段と、
を備えるようにしてもよい。
【0021】
このようにすることによって、ユーザーが紛失した電子キーを捜す際に、電子キーも見つけやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態における電子キーの紛失記憶システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態における電子キーの紛失記憶システム(携帯通信機器)の処理動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施形態における電子キーの紛失記憶システム(電子キー)の処理動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態における電子キーの紛失記憶システムの通知例を示すイメージ図であり、(a)は紛失履歴情報の通知例を示すものであり、(b)は電池残量情報の通知例を示すものである。
【図5】(a),(b)は、本発明の実施形態における電子キーの紛失記憶システムの紛失履歴情報の変形例を示すものである。
【図6】変形例1における電子キーの紛失記憶システム(携帯通信機器)の処理動作を示すフローチャートである。
【図7】変形例2における電子キーの紛失記憶システム(携帯通信機器)の処理動作を示すフローチャートである。
【図8】変形例2における電子キーの紛失記憶システム(電子キー)の処理動作を示すフローチャートである。
【図9】変形例3における電子キーの紛失記憶システム(携帯通信機器)の処理動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0024】
図1に示すように、本実施形態の電子キーの紛失記憶システムは、ユーザーが携帯可能であり且つ制御対象に設けられた制御装置の通信範囲内において該制御装置に対して制御信号を送信可能な電子キー20と、ユーザーが携帯可能であり且つ電子キー20と通信可能な携帯通信機器30とを備えて構成されている。なお、本実施形態においては、制御対象の一例として車両を採用し、制御対象に設けられた制御装置としての車載機10が行う所定の制御の一例として車両のドアの施錠及び解錠制御及びエンジン始動許可及び禁止制御を採用して説明する。
【0025】
車載機10は、マイコン、記憶装置、通信装置(アンテナ11を含む)などを備えて構成されている。この車載機10は、図1に示すように、機能ブロックとして、電波生成部12、電波送信部13、電波受信部14、制御部15を備えている。また、車載機10は、ボデーECU(Electronic control unit)110及びエンジンECU120に電気的に接続されている。
【0026】
電子キー20は、電池(図示省略)から電源供給されて動作するものであり、CPUや通信装置(アンテナ21(電子キー側通信手段)を含む)などを備えて構成されている。この電子キー20は、図1に示すように、機能ブロックとして、電波生成部22(電子キー側通信手段)、電波送信部23(電子キー側通信手段)、電波受信部24(電子キー側通信手段)、電池残量計測部25を備えている。なお、この電子キー20は、予め車載機10に登録されたものである。
【0027】
電波生成部22は、後ほど説明する携帯通信機器30からの要求信号に応じて応答信号を生成する(電子キー側通信手段)。電波送信部23は、電波生成部22にて生成された要求信号をアンテナ21を介して携帯通信機器30に送信する(電子キー側通信手段)。電波受信部24は、アンテナ21を介して要求信号を受信するとともに、受信した応答信号を電波生成部22に出力する(電子キー側通信手段)。
【0028】
また、電子キー20の電池残量計測部25は、電子キー20に設けられた電池の残量を計測する(残量計測手段)。そして、電子キー20は、後述の応答信号とともに、電池残量計測部25の計測結果である電池残量情報(電子キー20の電池の残量を示す情報)を送信する。なお、本実施形態においては、応答信号と電池残量情報を含む電波を登録電子キー電波とも称する。
【0029】
なお、電子キー20は、車載機10とも相互通信を行なうものである。よって、電波受信部24は、車載機10からのリクエスト信号を受信する。電波生成部22電波送信部23は、リクエスト信号に応じてレスポンス信号(制御信号)を生成する。そして、電波送信部23は、レスポンス信号をアンテナ21を介して車載機10に送信する。
【0030】
つまり、車載機10と電子キー20とは、電子キーシステムを構成するものである。車載機10は、電子キー20との相互通信を行なうとともに、ボデーECU110及びエンジンECU120に制御信号を出力することによって、車両のドアの施錠及び解錠制御及びエンジン始動許可及び禁止制御を行う。
【0031】
具体的には、車載機10は、電波生成部12が制御部15からの指示に応じてリクエスト信号を生成して、電波送信部13からアンテナ11を介してリクエスト信号(電波)を送信する。このとき、車載機10(電波送信部13)は、所定時間毎に車両の周辺の所定範囲(例えば0.8〜1.5m程度、制御装置の通信範囲、車両周辺検知エリアとも言い換えることができる)においてリクエスト信号を送信する。
【0032】
一方、電子キー20は、車両周辺検知エリアにおいてアンテナ21を介して電波受信部24にてリクエスト信号を受信すると、電波生成部22がリクエスト信号に応答して固有の識別符号を含むレスポンス信号(制御信号)を生成する。そして、電子キー20は、電波送信部23からアンテナ21を介してレスポンス信号(電波)を返送する。
【0033】
また、車載機10は、アンテナ11を介して電波受信部14にてレスポンス信号を受信すると、制御部15がレスポンス信号に含まれる識別符号と、予め記憶している登録符号とを照合する。そして、車載機10の制御部15は、識別符号と登録符号とが所定の対応関係(例えば一致)を満たすとの照合結果が得られたことを条件として、ボデーECU110にドアロックの施錠又は解錠を示す制御信号を出力する。
【0034】
また、車載機10と電子キー20とは、車室内において相互通信を行なう。そして、車載機10の制御部15は、登録符号と車室内における相互通信で受信したレスポンス信号に含まれる識別符号とが所定の対応関係(例えば一致)を満たすとの照合結果が得られたことを条件として、エンジンECU120にエンジン始動許可又は禁止を示す制御信号を出力する。
【0035】
このように、電子キーシステムにおいては、ユーザーは、自身が身につけているカバンや服のポケットの中に電子キー20を入れておくだけで(すなわち、電子キー20を手にもって所定の操作を行うことなく)、ドアの施錠及び解錠などを行うことができる。
【0036】
携帯通信機器30は、ユーザーが携帯可能であり、且つ、電子キー20と通信可能なものであり、例えば、携帯電話機、スマートフォン、PDAなどを採用することができる。この携帯通信機器30は、マイコン、記憶装置、表示装置(表示画面)、通信装置(アンテナ31(通信機器側通信手段)を含む)などを備えて構成されている。そして、携帯通信機器30は、図1に示すように、機能ブロックとして、電波生成部32、電波送信部33、電波受信部34、制御部35、記憶部36、紛失履歴情報管理部37(時間管理部371、位置情報管理部372)、通知部38、操作入力部39を備えている。
【0037】
携帯通信機器30と電子キー20は、携帯通信機器30から送信される要求信号(電波)に応答して、電子キー20が登録電子キー電波を携帯通信機器30に返送する相互通信を行なう。
【0038】
電波生成部32は、制御部35からの指示に応じて要求信号を生成する(通信機器側通信手段)。電波送信部33は、制御部35からの指示に応じて電波生成部32にて生成された要求信号をアンテナ31を介して携帯通信機器30の周辺の所定範囲(例えば、0.3〜数m程度、通信機器周辺検知エリアとも言い換えることができる)に送信する(通信機器側通信手段)。電波受信部34は、アンテナ31を介して登録電子キー電波(応答信号及び電池残量情報を含む)を受信するとともに、受信した登録電子キー電波を制御部35に出力する(通信機器側通信手段)。このように、携帯通信機器30は、電子キー20と相互通信を行なうために、自身の周辺の所定範囲において、所定時間毎に要求信号を送信するとともに、要求信号に応答して電子キー20から送信された登録電子キー電波を受信する(通信機器側通信手段)。
【0039】
制御部35は、電波受信部34から出力された登録電子キー電波や操作入力部39から出力された操作信号などに応じて、例えば、携帯通信機器30と電子キー20との通信が途絶えたか否かの判定処理、要求信号の送信指示、紛失履歴情報や電池残量情報の記憶指示、紛失履歴情報や電池残量情報の通知指示などの各種処理を実行する。
【0040】
記憶部36は、制御部35からの指示に応じて、紛失履歴情報や電池残量情報を記憶する(記憶手段)。なお、紛失履歴情報は、制御部35によって携帯通信機器30と電子キー20との通信が途絶えたと判定された時点での、日時及び携帯通信機器30の位置の少なくとも一方を含む情報である。ここでは、紛失履歴情報として、日時と携帯通信機器30の位置の両方を含む情報を採用する。なお、記憶部36には、表示装置(表示画面)に道路地図を表示するための道路地図データなども記憶されている。
【0041】
紛失履歴情報管理部37は、ユーザーが電子キー20を紛失した時点(すなわち、携帯通信機器30と電子キー20との通信が途絶えた時点)での情報である紛失履歴情報を管理するものである。この紛失履歴情報管理部37は、携帯通信機器30と電子キー20との通信が途絶えた時点での日時(日付と時刻)を管理する時間管理部371と、携帯通信機器30と電子キー20との通信が途絶えた時点での携帯通信機器30の位置を管理する位置情報管理部372とを含む。時間管理部371は、現在の日時を出力するカレンダーと時計などを含む。一方、位置情報管理部372は、携帯通信機器30の現在位置を検出するGPS(Global Positioning System)のためのGPS受信機などを含む。
【0042】
通知部38は、制御部35からの指示に応じて、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置(表示画面)に画像表示することによって、ユーザーに各種情報を通知するものである。通知する各種情報としては、紛失履歴情報、電池残量情報、距離情報などを採用することができる。つまり、携帯通信機器30は、紛失履歴情報をユーザーに通知したり(紛失履歴通知手段)、電池残量情報をユーザーに通知したり(電池残量通知手段)、距離情報をユーザーに通知したりする(距離通知手段)。なお、本実施形態においては、画像によって各種通知を行なう例を採用するが、音声によって通知するようにしてもよい。
【0043】
操作入力部39は、ユーザーによって操作される押しボタンやタッチパネルなどからなるものであり、ユーザー操作に対応した操作信号を制御部35に出力する。
【0044】
ここで、図2〜図4を参照しつつ、本実施形態における電子キーの紛失記憶システムの処理動作に関して説明する。なお、ここでは、電子キーの紛失記憶システムの特徴的な部分を重点的に説明する。よって、車載機10と電子キー20との相互通信などに関しては、説明を省略する。
【0045】
まず、図2に基づいて、携帯通信機器30の処理動作に関して説明する。携帯通信機器30は、電源がオンとなった時点で図2のフローチャートに示す処理をスタートする。
【0046】
なお、ユーザーは、意図して電子キー20を家やオフィスなどに置いていたり、電子キー20を人に貸したりして、電子キー20を持ち歩かないこともありうる。このような場合、ユーザーが電子キー20を紛失する可能性はない。そこで、携帯通信機器30は、操作入力部39がユーザーによって操作され、電子キー20の紛失検知処理の開始を示す操作信号を出力した時点で図2のフローチャートに示す処理をスタート(すなわち、ユーザーからの指示でスタート)するようにしてもよい。
【0047】
図2のステップS10では、電波(要求信号)を送信する。このとき、携帯通信機器30の制御部35は、電波生成部32及び電波送信部33に対して電波(要求信号)の送信指示を行う。携帯通信機器30の電波生成部32は、制御部35からの指示に応じて要求信号を生成する(通信機器側通信手段)。そして、携帯通信機器30の電波送信部33は、電波生成部32にて生成された要求信号をアンテナ31を介して携帯通信機器30の周辺の所定範囲に送信する(通信機器側通信手段)。
【0048】
なお、この電波(要求信号)の送信範囲は、ある決まった範囲に固定されていてもよいし、決まった範囲内(例えば、0.3〜数m内)においてユーザーが自由に設定できるようにしてもよい。なお、電波(要求信号)の送信範囲は、電波強度(送信強度)によって変更することができる。
【0049】
ここで、図3に基づいて、電子キー20の処理動作に関して説明する。電子キー20は、電源がオン状態のとき所定時間毎に、図3のフローチャートに示す処理を実行する。
【0050】
まず、図3のステップS30では、電波を受信したか否かを判定する。このとき、電子キー20の電波受信部24は、アンテナ21を介して要求信号を受信したか否かを判定する。なお、電波受信部24は、図3の処理をスタートしてから所定時間内に要求信号を受信した場合に要求信号を受信したと判定し、所定時間内に要求信号を受信できなかった場合に要求信号を受信してないと判定する。そして、要求信号を受信したと判定(YES判定)した場合はステップS31へ進み、要求信号を受信してないと判定(NO判定)した場合は処理を終了(エンド)する。
【0051】
図3のステップS31では、電池残量を計測する。このとき、電子キー20の電池残量計測部25は、電子キー20の電池残量を計測する(残量計測手段)。なお、電池残量の計測方法に関しては、周知技術であるため説明は省略する。
【0052】
図3のステップS32では、登録電子キー電波を送信する。このとき、電子キー20の電波生成部22は、応答信号と、電池残量計測部25の計測結果である電子キー20の電池残量を示す電池残量情報とを含む登録電子キー電波を生成する(電子キー側通信手段)。そして、電子キー20の電波送信部23は、電波生成部22にて生成された登録電子キー電波をアンテナ21を介して携帯通信機器30に送信する(電子キー側通信手段)。
【0053】
ここで、図2のフローチャートに示す、携帯通信機器30の処理動作の説明に戻る。図2のステップS11では、登録電子キー電波(応答信号及び電池残量情報を含む電波)を受信したか否かを判定する。このとき、携帯通信機器30の制御部35は、アンテナ31を介して電波受信部34で登録電子キー電波(つまり、応答信号)を受信したか否かを判定する。なお、制御部35は、要求信号を送信してから所定時間内に登録電子キー電波を受信した場合に登録電子キー電波を受信したと判定し、要求信号を送信してから所定時間内に登録電子キー電波を受信できなかった場合に登録電子キー電波を受信してないと判定する。そして、登録電子キー電波を受信したと判定(YES判定)した場合はステップS12へ進み、登録電子キー電波を受信してないと判定(NO判定)した場合はステップS16へ進む。
【0054】
図2のステップS12では、電池残量情報を記憶する。このとき、携帯通信機器30の制御部35は、記憶部36に対して、登録電子キー電波に含まれる電池残量情報の記憶指示を行う。これによって、携帯通信機器30の記憶部36は、電子キー20から送信された電池残量情報を記憶する。
【0055】
このように記憶部36に記憶された電池残量情報は、通知部38によって携帯通信機器30の表示画面に表示される(電池残量通知手段)。つまり、通知部38は、制御部35からの指示に応じて、記憶部36に記憶された電池残量情報を携帯通信機器30の表示画面に表示する(電池残量通知手段)。このようにして、携帯通信機器30は、電子キー20の電池残量を示す電池残量情報をユーザーに通知する(電池残量通知手段)。
【0056】
なお、制御部35は、記憶部36に電池残量情報を記憶させた時点で、通知部38に対して電池残量情報の通知指示を行うようにする。つまり、制御部35は、ステップS11でYES判定すると、電子キー20から受信した電池残量情報の記憶指示を記憶部36に行うとともに、電池残量情報の通知指示を通知部38に行う。電池残量情報を表示画面に表示する際には、例えば、図4(b)に示すように、電池残量○○%(ここでは70%)などのように文字を表示する。
【0057】
本実施形態における電子キー20は、車載機10との相互通信のみならず、携帯通信機器30とも相互通信を行なう。よって、電子キー20は、車載機10のみと通信を行なう場合よりも通信頻度が高くなる。つまり、電子キー20における消費エネルギー量も増える。そこで、このように、電子キー20の電池残量をユーザーに知らせると好ましい。
【0058】
図2のステップS13では、リトライ回数をクリアする。携帯通信機器30の制御部35は、記憶部36又はマイコンのRAMなどに記憶しているリトライ回数をクリアする。このリトライの回数とは、後ほど説明するが、登録電子キー電波が受信できなった場合に、電子キー20に対して登録電子キー電波を送信させるために、要求信号を送信した回数である。つまり、電子キー20から登録電子キー電波を受信する処理をリトライした回数である。
【0059】
ところで、携帯通信機器30が電子キー20から登録電子キー電波(応答信号を含む)を受信できた場合(ステップS11でYES判定)、ユーザーが電子キー20を保有しているとみなすことができる。そこで、図2のステップS14では、ユーザーが電子キー20を保有中である状態を示す情報を記憶する。このとき、携帯通信機器30の制御部35は、ユーザーが電子キー20を保有中である状態を示す情報を、記憶部36、マイコンのRAM、レジスタなどに記憶する。このように、携帯通信機器30は、電子キー20の状態(ユーザーが保有中、紛失中)を示す情報を記憶しておく。例えば、ユーザーが電子キー20を保有中であるとみなした場合はフラグ0をセットし、ユーザーが電子キー20を紛失中であるとみなした場合はフラグ1をセットする。
【0060】
図2のステップS15では、保有中電波送信待ち処理を実行する。これは、次の電波(要求信号)を送信するタイミングまで、電波(要求信号)の送信を待つ処理である。ここでは、携帯通信機器30は、電子キー20がユーザーによって保有されている状態であるため、この状態に対応して設定された待ち時間(保有中待ち時間A)の間、電波(要求信号)の送信を停止する。このとき、携帯通信機器30の制御部35は、ステップS14での処理が終了すると、時間の計時を開始する。そして、制御部35は、ステップS14での処理が終了してからの経過時間が保有中待ち時間Aに達したと判定した場合に、ステップS10へ戻る。なお、この保有中待ち時間Aは、携帯通信機器30の記憶部36、又はマイコンのROMやRRPROMなどに記憶しておくことができる。また、保有中待ち時間Aは、例えば1秒〜1時間の間で設定することができる。さらに、この保有中待ち時間Aは、ユーザーが設定可能なようにしてもよい。
【0061】
このように、携帯通信機器30は、現在の状態に応じて、次の電波(要求信号)を送信するまでの待ち時間が予め設定されている。その他の状態における待ち時間は、ステップS18、ステップS22で説明する。
【0062】
一方、ステップS11において登録電子キー情報を受信できなかったと判定(NO判定)した場合は、ステップS16の判定を行う。図2のステップS16では、リトライ回数がn回以上であるか否かを判定する。このとき、携帯通信機器30の制御部35は、記憶部36又はマイコンのRAMなどに記憶しているリトライ回数がn回以上であるか否かを判定する(判定手段)。そして、n回以上であると判定した場合は、ユーザーが電子キー20を紛失したとみなして、ステップS19へ進む(判定手段)。一方、n回以上でないと判定した場合は、ユーザーが電子キー20を紛失したとみなすことなくステップS17へ進む(判定手段)。なお、nは、2以上の自然数である。つまり、本実施形態においては、リトライ回数がn回以上で、携帯通信機器30(通信機器側通信手段)と電子キー20との通信が途絶えたと判定する(換言すると、ユーザーが電子キー20を紛失したとみなす(判定する))。
【0063】
図2のステップS17では、リトライ回数をインクリメントする。このとき、携帯通信機器30は、リトライ回数を記憶部36又はマイコンのRAMなどに記憶しておく。
【0064】
このようにリトライ回数を記憶しておくのは、電子キー20からの登録電子キー電波がn回受信できなかった場合に、ユーザーが電子キー20を紛失したとみなす(判定する)ためである。携帯通信機器30及び電子キー20の周辺環境などによっては、携帯通信機器30の周辺の所定範囲に電子キー20があったとしても、携帯通信機器30と電子キー20とが通信できないこともありうる。このような場合、ユーザーが電子キー20を紛失していないにもかかわらず、電子キー20を紛失したと誤判定することになる。
【0065】
そこで、このように、携帯通信機器30(通信機器側通信手段)が要求信号に対する電子キー20からの登録電子キー電波(応答信号を含む)を連続で複数回受信できなかった場合に、携帯通信機器30(通信機器側通信手段)と電子キー20との通信が途絶えたと判定する。つまり、ユーザーが電子キー20を紛失したとみなす。このようにすることによって、誤判定を抑制することができる。
【0066】
図2のステップS18では、リトライ時電波送信待ち処理を実行する。これは、上述のように次の電波(要求信号)を送信するタイミングまで、電波(要求信号)の送信を待つ処理である。ここでは、携帯通信機器30は、リトライを実行する状態(登録電子キー電波を受信できない回数が1回以上n回未満である状態)であるため、この状態に対応して設定された待ち時間(リトライ時待ち時間B)の間、電波(要求信号)の送信を停止する。このとき、携帯通信機器30の制御部35は、ステップS17での処理が終了すると、時間の計時を開始する。そして、制御部35は、ステップS17での処理が終了してからの経過時間がリトライ時待ち時間Bに達したと判定した場合に、ステップS10へ戻る。なお、このリトライ時待ち時間Bは、携帯通信機器30の記憶部36、又はマイコンのROMやRRPROMなどに記憶しておくことができる。また、リトライ時待ち時間Bは、例えば1秒〜1時間の間で設定することができる。さらに、このリトライ時待ち時間Bは、ユーザーが設定可能なようにしてもよい。
【0067】
ただし、携帯通信機器30(通信機器側通信手段)は、電子キー20からの登録電子キー電波(応答信号を含む)を受信できない場合、所定時間毎(保有中待ち時間A毎)に送信していた要求信号の送信間隔を短くすると好ましい。つまり、保有中待ち時間A>リトライ時待ち時間Bに設定すると好ましい。
【0068】
このようにすることによって、誤判定を抑制しつつ、早急に携帯通信機器30(通信機器側通信手段)と電子キー20との通信が途絶えたと判定することができる。つまり、誤判定を抑制しつつ、電子キー20の紛失を早急に判定することができる。また、このように電子キー20の紛失を早急に判定できると、紛失履歴情報(電子キー20を紛失した位置と時間)の精度を向上させることができる。
【0069】
また、ステップS16においてリトライ回数がn回以上と判定(YES判定))した場合は、ステップS19の判定を行う。図2のステップS19では、紛失中であるか否かを判定する。つまり、ユーザーが電子キー20を紛失している状態であるか否かを判定する。換言すると、携帯通信機器30は、電子キー20が紛失状態であることを記憶しているか否かを判定する。このとき、携帯通信機器30の制御部35は、例えば、フラグ0がセットされているか、フラグ1がセットされているかによって、ユーザーが電子キー20を紛失している状態であるか否かを判定する。なお、ユーザーが電子キー20を紛失している状態であることを示す情報(例えばフラグ1)は、後ほど説明するステップS21で記憶されるものである。さらに、この情報は、リトライ回数がn回になった場合のみ(すなわち、電子キー20を紛失中であると判定した初回のみ)記憶されるものである。
【0070】
そして、携帯通信機器30の制御部35は、ユーザーが電子キー20を紛失している状態(紛失中)が記憶されてないと判定した場合はステップS20へ進み、ユーザーが電子キー20を紛失している状態(紛失中)が既に記憶されていると判定した場合はステップS22へ進む。つまり、携帯通信機器30は、ユーザーが電子キー20を紛失している状態であると既に判定している場合はステップS22に進むことになり、ユーザーが電子キー20を紛失している状態であると初めて判定した場合はステップS20に進むことになる。
【0071】
このように、ユーザーが電子キー20を紛失している状態であるか否かを判定するのは、リトライ回数がn回になった場合のみ(すなわち、電子キー20を紛失中であると判定した初回のみ)、紛失履歴情報を記憶するためである。
【0072】
図2のステップS20では、紛失履歴情報を記憶する。このとき、携帯通信機器30の制御部35は、時間管理部371から現在の日時を取得するとともに、位置情報管理部372から携帯通信機器30の現在位置を取得する。そして、制御部35は、取得した日時及び現在位置を含む紛失履歴情報の記憶指示を記憶部36に行う。これによって、携帯通信機器30の記憶部36は紛失履歴情報を記憶する。なお、ステップS20が実行されるのは、リトライ回数がn回になった場合のみ(すなわち、電子キー20を紛失中であると判定した初回のみ)である。よって、紛失履歴情報は、リトライ回数がn回になった場合のみ(すなわち、電子キー20を紛失中であると判定した初回のみ)記憶されることになる。
【0073】
また、このように記憶部36に記憶された紛失履歴情報は、通知部38によって携帯通信機器30の表示画面に表示される(紛失履歴通知手段)。つまり、通知部38は、制御部35からの指示に応じて、記憶部36に記憶された紛失履歴情報を携帯通信機器30の表示画面に表示する(紛失履歴通知手段)。
【0074】
つまり、制御部35は、ステップS19でNO判定すると、時間管理部371から現在の日時を取得するとともに、位置情報管理部372から携帯通信機器30の現在位置を取得する。そして、制御部35は、取得した日時及び現在位置を含む紛失履歴情報の記憶指示を記憶部36に行うとともに、紛失履歴情報の通知指示を通知部38に行う(紛失履歴通知手段)。
【0075】
紛失履歴情報を表示画面に表示する際には、例えば、図4(a)に示すように、道路地図上に電子キーの位置を示すマーク(ここでは星マーク)を表示するとともに、電子キー20を紛失した位置及び日時を示す文字を表示する。さらに、電子キー20を紛失した旨を表示するようにしてもよい。
【0076】
また、近年、携帯電話機やスマートフォンのなかには、現在位置から目的地までの経路を案内するナビゲート機能が搭載されたものがある。そこで、携帯通信機器30にナビゲート機能を搭載して、現在位置から目的地(電子キー20の位置)までの経路案内を行うようにしてもよい。
【0077】
なお、紛失履歴情報の表示例は、これに限定されるものではない。例えば、図4(a)において、道路地図や電子キーの位置を示すマーク(ここでは星マーク)を表示することなく、電子キー20を紛失した位置及び日時を示す文字のみを表示してもよい。逆に、図4(a)において、電子キー20を紛失した位置及び日時を示す文字を表示することなく、道路地図上に電子キーの位置を示すマーク(ここでは星マーク)のみを表示してもよい。
【0078】
また、紛失履歴情報としては、ユーザーが電子キー20を紛失した時点(すなわち、携帯通信機器30と電子キー20との通信が途絶えた時点)での日時のみを含む情報を採用することもできる。このような場合は、紛失履歴情報を表示画面に表示する際には、図5(a)に示すように、電子キー20を紛失した日時を示す文字のみを表示する。なお、このときも、電子キー20を紛失した旨を表示するようにしてもよい。
【0079】
また、紛失履歴情報としては、ユーザーが電子キー20を紛失した時点(すなわち、携帯通信機器30と電子キー20との通信が途絶えた時点)での位置のみを含む情報を採用することもできる。このような場合は、紛失履歴情報を表示画面に表示する際には、図5(b)に示すように、電子キー20を紛失した位置を示す文字のみを表示する。なお、このときも、電子キー20を紛失した旨を表示するようにしてもよい。
【0080】
なお、ここでは、携帯通信機器30は、ステップS19でNO判定になると、紛失履歴情報を表示画面に表示する例を採用したが、本発明はこれに限定されるものではない。つまり、携帯通信機器30は、自動的に紛失履歴情報を表示画面に表示する例に限定されるものではない。例えば、携帯通信機器30は、操作入力部39がユーザーによって操作され、紛失履歴情報の通知を示す操作信号が出力されると、紛失履歴情報を表示画面に表示するようにしてもよい。
【0081】
上述のように、携帯通信機器30が電子キー20から登録電子キー電波(応答信号を含む)をn回以上受信できなかった場合(ステップS16でYES判定)、ユーザーが電子キー20を紛失中であるとみなす。そこで、図2のステップS21では、ユーザーが電子キー20を紛失中であること(状態)を示す情報を記憶する。このとき、携帯通信機器30の制御部35は、ユーザーが電子キー20を紛失中である状態を示す情報を、記憶部36、マイコンのRAM、レジスタなどに記憶する。上述のように、例えばフラグ1をセットする。これまで説明したように、携帯通信機器30の制御部35は、ユーザーが電子キー20を紛失している状態であると初めて判定した場合に、電子キー20を紛失中であることを示す情報を記憶する。
【0082】
なお、ステップS19において紛失中と判定(YES判定)した場合は、ステップS22の処理を行う。図2のステップS22では、紛失中電波送信待ち処理を実行する。これは、次の電波(要求信号)を送信するタイミングまで、電波(要求信号)の送信を待つ処理である。ここでは、携帯通信機器30は、ユーザーが電子キー20を紛失している状態であるため、この状態に対応して設定された待ち時間(紛失中待ち時間C)の間、電波(要求信号)の送信を停止する。このとき、携帯通信機器30の制御部35は、ステップS19での判定が終了すると、時間の計時を開始する。そして、制御部35は、ステップS19での処理が終了してからの経過時間が紛失中待ち時間Cに達したと判定した場合に、ステップS10へ戻る。なお、この紛失中待ち時間Cは、携帯通信機器30の記憶部36、又はマイコンのROMやRRPROMなどに記憶しておくことができる。また、紛失中待ち時間Cは、例えば1秒〜1時間の間で設定することができる。さらに、この紛失中待ち時間Cは、ユーザーが設定可能なようにしてもよい。なお、保有中待ち時間A=紛失中待ち時間Cとしてもよい。
【0083】
上述のように、携帯電話機、スマートフォン、PDAなどの携帯通信機器30は、ユーザーが携帯可能なものであるため、電子キー20とともに、ユーザーによって持ち歩かれることが考えられる。そこで、携帯通信機器30は、自身の周辺の所定範囲において、電子キー20に対して所定時間毎に要求信号を送信するとともに、電子キー20からの登録電子キー電波(応答信号を含む)を受信できたか否かによって、電子キー20との通信が途絶えたか否かを判定する。つまり、このようにして、ユーザーが、電子キー20を紛失したか否かを判定する。
【0084】
また、携帯通信機器30は、電子キー20との通信が途絶えた時点での自身の位置や日時を含む紛失履歴情報を記憶するので、車載機10の通信範囲(リクエスト信号の送信範囲)外であっても、紛失履歴情報を記憶しておくことができる。そして、携帯通信機器30は、このように記憶した紛失履歴情報をユーザーに通知するので、車載機10の通信範囲外で電子キー20を紛失した場合であっても、電子キー20の場所を絞り込むための情報をユーザーに通知することができる。よって、車載機10の通信範囲外で電子キー20を紛失した場合であっても、電子キー20の場所を絞り込みやすくすることができる。
【0085】
なお、本実施形態においては、リトライ回数がn回になった場合のみ(すなわち、電子キー20を紛失中であると判定した初回のみ)、紛失履歴情報を記憶する例を採用したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、リトライ回数がn回になった以降であっても、リトライ回数がn回以上であれば、登録電子キー電波を受信できなかった場合は紛失履歴情報を記憶するようにしてもよい。
【0086】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能である。
【0087】
(変形例1)
上述の実施形態においては、リトライ回数がn回になった場合に、紛失履歴情報を記憶する例を採用したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の電子キーの紛失記憶システムは、携帯通信機器30が一度でも電子キー20から登録電子キー電波を受信できなかったら紛失履歴情報を記憶するようにしてもよい(変形例1)。つまり、本発明の電子キーの紛失記憶システムは、携帯通信機器30が一度でも電子キー20から登録電子キー電波を受信できなかったら、ユーザーが電子キー20を紛失したとみなすようにしてもよい。
【0088】
ここで、図6に基づいて、変形例1における電子キーの紛失記憶システムの携帯通信機器30の処理動作に関して説明する。なお、ここでは、上述の実施形態と異なる点に関して説明する。つまり、変形例1における電子キーの紛失記憶システムの構成は、上述の実施形態によるものと同様であるため説明は省略する。また、電子キー20の処理動作に関しては、上述の実施形態と同様であるため説明は省略する。
【0089】
図6のステップS40では、携帯通信機器30は、図2のステップS10と同様に電波を送信する。また、図6のステップS41では、携帯通信機器30は、携帯通信機器30は、図2のステップS11と同様に登録電子キー電波を受信できたか否かを判定する。そして、受信できたと判定した場合はユーザーが電子キー20を紛失したとみなすことなくステップS42へ進み、受信できなかったと判定した場合はユーザーが電子キー20を紛失したとみなしてステップS44へ進む(判定手段)。
【0090】
図6のステップS42では、携帯通信機器30は、図2のステップS12と同様に電池残量情報を記憶する。このように記憶部36に記憶された電池残量情報は、上述の実施形態と同様に、通知部38によって携帯通信機器30の表示画面に表示される(電池残量通知手段)。そして、図6のステップS43では、携帯通信機器30は、図2のステップS15と同様に保有中電波送信待ち処理を実行する。
【0091】
一方、図6のステップS44では、携帯通信機器30は、図2のステップS20と同様に紛失履歴情報を記憶する。このように記憶部36に記憶された紛失履歴情報は、上述の実施形態と同様に、通知部38によって携帯通信機器30の表示画面に表示される(紛失履歴通知手段)。そして、図6のステップS45では、携帯通信機器30は、図2のステップS22と同様に紛失中電波送信待ち処理を実行する。
【0092】
このように、変形例1における携帯通信機器30は、リトライ回数、状態を示す情報(保有中又は紛失中)を記憶しておく必要がない。よって、リトライ回数のクリアや、リトライ回数がn回以上であるか否かの判定や、紛失中であるか否かの判定などを行う必要もない。
【0093】
変形例1における携帯通信機器30は、自身の周辺の所定範囲において、電子キー20に対して所定時間毎に要求信号を送信するとともに、電子キー20からの登録電子キー電波(応答信号を含む)を受信できたか否かによって、電子キー20との通信が途絶えたか否かを判定する。つまり、このようにして、ユーザーが、電子キー20を紛失したか否かを判定する。
【0094】
また、携帯通信機器30は、電子キー20との通信が途絶えた時点での自身の位置や日時を含む紛失履歴情報を記憶するので、車載機10の通信範囲(リクエスト信号の送信範囲)外であっても、紛失履歴情報を記憶しておくことができる。そして、携帯通信機器30は、このように記憶した紛失履歴情報をユーザーに通知するので、車載機10の通信範囲外で電子キー20を紛失した場合であっても、電子キー20の場所を絞り込むための情報をユーザーに通知することができる。よって、車載機10の通信範囲外で電子キー20を紛失した場合であっても、電子キー20の場所を絞り込みやすくすることができる。このように、変形例1における電子キーの紛失記憶システムであっても、本発明の目的は達成することができる。
【0095】
(変形例2)
上述の変形例1においては、電子キー20の電池残量情報をユーザーに通知する例を採用したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の電子キーの紛失記憶システムにおける携帯通信機器30は、電池残量情報をユーザーに通知しなくてもよい(変形例2)。
【0096】
ここで、図7に基づいて、変形例2における電子キーの紛失記憶システムの携帯通信機器30の処理動作に関して説明する。なお、ここでは、上述の実施形態と異なる点に関して説明する。つまり、変形例2における電子キーの紛失記憶システムの構成は、上述の実施形態によるものと略同様であるため図示は省略する。異なる構成は、変形例2における電子キー20が電池残量計測部25を備えていない点である。
【0097】
図7のステップS50では、携帯通信機器30は、図2のステップS10と同様に電波を送信する。
【0098】
ここで、図8に基づいて、変形例2における電子キー20の処理動作に関して説明する。電子キー20は、電源がオン状態のとき所定時間毎に、図8のフローチャートに示す処理を実行する。
【0099】
まず、図8のステップS60では、図3のステップS30と同様に電波を受信したか否かを判定する。そして、要求信号を受信したと判定(YES判定)した場合はステップS61へ進み、要求信号を受信してないと判定(NO判定)した場合は処理を終了(エンド)する。次に、図8のステップS61では、図3のステップS32と同様に登録電子キー電波を送信する。なお、ここでは、電子キー20は、電池残量を計測しない。よって、電子キー20の電波生成部22は、応答信号を含む(電池残量情報を含まない)登録電子キー電波を生成する(電子キー側通信手段)。そして、電子キー20の電波送信部23は、電波生成部22にて生成された登録電子キー電波をアンテナ21を介して携帯通信機器30に送信する(電子キー側通信手段)。
【0100】
ここで、図7のフローチャートに示す、携帯通信機器30の処理動作の説明に戻る。図7のステップS51では、携帯通信機器30は、携帯通信機器30は、図2のステップS11と同様に登録電子キー電波を受信できたか否かを判定する。そして、受信できたと判定した場合はユーザーが電子キー20を紛失したとみなすことなくステップS52へ進み、受信できなかったと判定した場合はユーザーが電子キー20を紛失したとみなしてステップS53へ進む(判定手段)。
【0101】
図7のステップS52では、携帯通信機器30は、図2のステップS15と同様に保有中電波送信待ち処理を実行する。このように、変形例2における携帯通信機器30は、電池残量情報を記憶しない。
【0102】
一方、図7のステップS53では、携帯通信機器30は、図2のステップS20と同様に紛失履歴情報を記憶する。このように記憶部36に記憶された紛失履歴情報は、上述の実施形態と同様に、通知部38によって携帯通信機器30の表示画面に表示される(紛失履歴通知手段)。そして、図7のステップS54では、携帯通信機器30は、図2のステップS22と同様に紛失中電波送信待ち処理を実行する。
【0103】
このように、携帯通信機器30は、電池残量情報を記憶しておく必要がない。また、電子キー20は、電池残量を計測する必要がない。
【0104】
変形例2における携帯通信機器30は、自身の周辺の所定範囲において、電子キー20に対して所定時間毎に要求信号を送信するとともに、電子キー20からの登録電子キー電波(応答信号)を受信できたか否かによって、電子キー20との通信が途絶えたか否かを判定する。つまり、このようにして、ユーザーが、電子キー20を紛失したか否かを判定する。
【0105】
また、携帯通信機器30は、電子キー20との通信が途絶えた時点での自身の位置や日時を含む紛失履歴情報を記憶するので、車載機10の通信範囲(リクエスト信号の送信範囲)外であっても、紛失履歴情報を記憶しておくことができる。そして、携帯通信機器30は、このように記憶した紛失履歴情報をユーザーに通知するので、車載機10の通信範囲外で電子キー20を紛失した場合であっても、電子キー20の場所を絞り込むための情報をユーザーに通知することができる。よって、車載機10の通信範囲外で電子キー20を紛失した場合であっても、電子キー20の場所を絞り込みやすくすることができる。このように、変形例2における電子キーの紛失記憶システムであっても、本発明の目的は達成することができる。
【0106】
(変形例3)
ところで、ユーザーは、電子キーを紛失して、紛失履歴情報が通知された場合、この紛失履歴情報に基づいて電子キーを捜すことが考えられる。このとき、ユーザーは、紛失履歴情報に基づいて電子キーの近くまで行くことができる。しかしながら、電子キーが目に付く場所にないこともある。例えば、ユーザーが落とした電子キー20が草むらなどの物陰にあった場合などは、電子キーが目に付きにくい。
【0107】
そこで、変形例3における電子キーの紛失記憶システムは、携帯通信機器30が電子キー20までの距離を計測し(距離計測手段)、この計測結果である携帯通信機器30から電子キー20までの距離を示す距離情報をユーザーに通知するようにしてもよい(距離通知手段)。
【0108】
なお、変形例3における携帯通信機器30は、電波の送信強度(電波強度)を数段階(例えば10段階)にかえることで、電波の送信範囲(通信機器周辺検知エリア)を数段階にかえるものである。例えば、携帯通信機器30は、電波の送信範囲を段階的(例えば10段階)に広げていく。しかしながら、携帯通信機器30は、電波の送信範囲を段階的(例えば10段階)に狭くしてもよい。
【0109】
また、携帯通信機器30の記憶部36には、電波の送信強度と電波の送信範囲(携帯通信機器30と電子キー20との距離)とが関連付けられたマップが記憶されている。そして、携帯通信機器30は、このマップを用いて電子キー20までの距離を計測する。つまり、携帯通信機器30は、電子キー20からの応答信号を受信すると、このときの送信強度に関連付けられた電波の送信範囲を検索することで、電子キー20までの距離を計測する。なお、電子キー20までの距離の計測方法はこれに限定されるものではない。
【0110】
ここで、図9に基づいて、変形例3における電子キーの紛失記憶システム(携帯通信機器30)の処理動作に関して説明する。携帯通信機器30は、電源がオン状態のとき所定時間毎に、図9のフローチャートに示す処理を実行する。又は、携帯通信機器30は、紛失履歴情報を記憶しているとき所定時間毎に、図9のフローチャートに示す処理を実行する。又は、携帯通信機器30は、操作入力部39がユーザーによって操作され、電子キー20の紛失探索処理の開始を示す操作信号が出力されたとき所定時間毎に、図9のフローチャートに示す処理を実行する。
【0111】
まず、図9のステップS70では、携帯通信機器30は、図2のステップS10と同様に電波を送信する。また、図9のステップS71では、携帯通信機器30は、携帯通信機器30は、図2のステップS11と同様に登録電子キー電波を受信できたか否かを判定する。そして、受信できたと判定した場合はステップS72へ進み、受信できなかったと判定した場合はステップS74へ進む。
【0112】
図9のステップS72では、携帯通信機器30の制御部35は、電子キー20までの距離を計測する(距離計測手段)。なお、携帯通信機器30の制御部35は、記憶部36に記憶されているマップから、このときの電波強度に関連付けられた電波の送信範囲を検索することで、電子キー20までの距離を計測する。
【0113】
図9のステップS73では、携帯通信機器30の制御部35は、ステップS72で計測した電子キー20までの距離を通知する(距離通知手段)。このように計測された電子キー20までの距離は、通知部38によって携帯通信機器30の表示画面に表示される(距離通知手段)。つまり、通知部38は、制御部35からの指示に応じて、計測された距離を携帯通信機器30の表示画面に表示する(距離通知手段)。
【0114】
一方、ステップS71において登録電子キー情報を受信できなかったと判定(NO判定)した場合は、ステップS74の判定を行う。図9のステップS74では、送信範囲が最大であるか否かを判定する。携帯通信機器30の制御部35は、段階的に広げた電波の送信範囲が予め設定された最大範囲(例えば10段階目)であるか否かを判定する。そして、送信範囲が最大であると判定した場合はステップS76へ進み、送信範囲が最大でないと判定した場合はステップS75へ進む。
【0115】
図9のステップS74では、携帯通信機器30の制御部35は、送信範囲を1段階広げてステップS70へ戻る。つまり、携帯通信機器30の制御部35は、次回の電波の送信範囲を1段階広げた範囲に設定する。
【0116】
図9のステップS76では、携帯通信機器30の制御部35は、電子キー20無しを通知する(距離通知手段)。つまり、現在位置の近く(携帯通信機器30の電波の送信範囲内)には、電子キー20がないことをユーザーに通知する。この電子キー20が無い旨は、通知部38によって携帯通信機器30の表示画面に表示される。つまり、通知部38は、制御部35からの指示に応じて、電子キー20が無い旨を携帯通信機器30の表示画面に表示する(距離通知手段)。
【0117】
このようにすることによって、携帯通信機器30と電子キー20とのある程度の距離をユーザーに知らせることができる。よって、ユーザーが紛失した電子キー20を捜す際に、電子キー20も見つけやすくすることができる。
【0118】
なお、変形例3における電子キーの紛失記憶システムは、上述の実施形態及び変形例1,2の少なくとも一つと組み合わせて実施することができる。
【0119】
また、上述の実施形態及び変形例1〜3においては、制御対象の一例として車両を採用し、車載機10(制御装置)が行う所定の制御の一例として車両のドアの施錠及び解錠制御及びエンジン始動許可及び禁止制御を採用したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、制御対象の一例として建屋を採用し、制御装置が行う所定の制御の一例として建屋のドアの施錠及び解錠制御を採用することもできる。
【符号の説明】
【0120】
10 車載機(制御装置)、11 アンテナ、12 電波生成部、13 電波送信部、14 電波受信部、15 制御部、110 ボデーECU、120 エンジンECU、20 電子キー、21 アンテナ(電子キー側通信手段)、22 電波生成部(電子キー側通信手段)、23 電波送信部(電子キー側通信手段)、24 電波受信部(電子キー側通信手段)、25 電池残量計測部、30 携帯通信機器、31 アンテナ(通信機器側通信手段)、32 電波生成部(通信機器側通信手段)、33 電波送信部(通信機器側通信手段)、34 電波受信部(通信機器側通信手段)、35 制御部、36 記憶部(記憶手段)、37 紛失履歴情報管理部、371 時間管理部、372 位置情報管理部、38 通知部(紛失履歴通知手段、電池残量通知手段、距離通知手段)、39 操作入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーが携帯可能であり且つ制御対象に設けられた制御装置の通信範囲内において該制御装置に対して制御信号を送信可能な電子キーと、ユーザーが携帯可能であり且つ前記電子キーと通信可能な携帯通信機器と、を含む電子キーの紛失記憶システムであって、
前記電子キーは、
前記携帯通信機器から送信される要求信号に応答して、前記携帯通信機器に対して応答信号を返送する電子キー側通信手段を備え、
前記携帯通信機器は、
自身の周辺の所定範囲において、所定時間毎に要求信号を送信するとともに、要求信号に応答して前記電子キーから送信された応答信号を受信する通信機器側通信手段と、
前記通信機器側通信手段にて応答信号を受信できたか否かによって、前記通信機器側通信手段と前記電子キー側通信手段との通信が途絶えたか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段にて通信が途絶えたと判定された場合、通信が途絶えたと判定された時点での自身の位置及び日時の少なくとも一方を含む紛失履歴情報を記憶する記憶手段と、
前記紛失履歴情報をユーザーに通知する紛失履歴通知手段と、
を備えることを特徴とする電子キーの紛失記憶システム。
【請求項2】
前記判定手段は、前記通信機器側通信手段にて応答信号を連続で複数回受信できなかった場合に、前記通信機器側通信手段と前記電子キー側通信手段との通信が途絶えたと判定することを特徴とする請求項1に記載の電子キーの紛失記憶システム。
【請求項3】
前記通信機器側通信手段は、前記通信機器側通信手段にて応答信号を受信できなかった場合、所定時間毎に送信していた要求信号の送信間隔を短くすることを特徴とする請求項2に記載の電子キーの紛失記憶システム。
【請求項4】
前記電子キーは、電池から電源供給されて動作するものであって、
前記電池の残量を計測する残量計測手段を備え、
前記電子キー側通信手段は、応答信号とともに、前記残量計測手段の計測結果である電池残量情報を送信するものであり、
前記携帯通信機器は、前記電池残量情報をユーザーに通知する電池残量通知手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子キーの紛失記憶システム。
【請求項5】
前記携帯通信機器は、
前記電子キーまでの距離を計測する距離計測手段と、
前記距離計測手段の計測結果である距離情報をユーザーに通知する距離通知手段と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電子キーの紛失記憶システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2013−68058(P2013−68058A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209205(P2011−209205)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】