説明

電子キーシステム

【課題】手荷物等で両手が塞がっている状態でも、車両のドアのロック/アンロックを行うことができる電子キーシステムを提供する。
【解決手段】電子キーシステムの車載装置は、車両の各タイヤの空気圧についての情報を含む空気圧情報を取得する空気圧情報取得部と、各タイヤのそれぞれについて、検出した空気圧の変動の有無を検知する空気圧変動検知部と、検知した空気圧の変動が、予め定められた変動パターンと一致するか否かを判定する変動パターン判定部と、をさらに有し、動作許可部は、照合が正しく行われたとき、かつ、空気圧の変動が変動パターンと一致したと判定されたときに、車両のドアのロックあるいはアンロックを許可する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の電子キーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車関連技術の分野においては、車両に搭載されて様々な制御を実行するシステムが種々実用化されている。そして、2種類の異なるシステムを統合した複合システムも既に提案されている。
【0003】
例えば、リモートキーレスエントリーシステムの携帯機とTPMSの連携動作により、運転者が車外から車両に乗り込む際に、または車中から車外に出る際に、タイヤ空気圧の異常を警告するようにして、乗車または降車の機会をとらえて、タイヤ空気圧の異常警告とタイヤ異常の確認を効率良く実施することができるタイヤ空気圧異常の警告装置が考案されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、電子キーシステム(スマートエントリーシステムともいう)としての機能とタイヤ空気圧監視システムとしての機能とを兼ね備え、それぞれのシステムの構成の一部を兼用し、双方のシステムを効率よく動作制御することにより、システムのコストダウンを図ることができる車両用複合制御システムが考案されている(特許文献2参照)。
【0005】
また、電子キーシステムがエアバッグシステムと連携して、エアバッグシステムのGセンサの衝撃検出状態に基づいてスライドドアを開状態とするようにして、両手が塞がった状態でもドアを開けることのできる車両用の自動ドアオープナーシステムが考案されている(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3964764号公報
【特許文献2】特許第4552995号公報
【特許文献3】特開2004−316231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1および特許文献2の構成は、リモートキーレスエントリーシステムあるいは電子キーシステム本来の機能であるドアのロック/アンロックを、他のシステムと連携して行う構成とはなっていない。また、荷物等で両手が塞がった状態では、キーの操作スイッチを操作することができないという問題もある。
【0008】
特許文献3の構成は、ユーザが車両のサイドシルに衝撃を加える方法であるため、誤ってサイドシル以外の箇所に衝撃を加えて、車両に傷をつけてしまうという問題がある。
【0009】
上記問題点を背景として、本発明の課題は、手荷物等で両手が塞がっている状態でも、車両のドアのロック/アンロックを行うことができる電子キーシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0010】
上記課題を解決するための電子キーシステムは、
ユーザが所持する携帯機に含まれる携帯機側通信部と、車両に搭載された車載装置に含まれる車両側通信部との間で通信を行い、車載装置は、車両側通信部が携帯機から受信したデータと、車載装置内に予め記憶された照合用データとを照合する照合部と、照合部における照合結果に基づいて、車両における予め定められた動作を許可する動作許可部を備える電子キーシステムであって、
車載装置は、車両の各タイヤの空気圧についての情報を含む空気圧情報を取得する空気圧情報取得部と、各タイヤのそれぞれについて、検出した空気圧の変動の有無を検知する空気圧変動検知部と、検知した空気圧の変動が、予め定められた変動パターンと一致するか否かを判定する変動パターン判定部と、をさらに有し、動作許可部は、照合が正しく行われたとき、かつ、空気圧の変動が変動パターンと一致したと判定されたときに、車両のドアのロックあるいはアンロックを許可することを特徴とする。
【0011】
タイヤの空気圧を変動させるには、例えば、タイヤを踏むこと、あるいはタイヤを蹴ることにより可能である。上記構成によって、手荷物等で手が塞がっている状態でも、車両のドアのロック/アンロックを行うことができる。また、従来技術の金属部材であるサイドシルに衝撃を加える(つまり、サイドシルを蹴る)構成に比べ、ゴムであるタイヤに衝撃を加える方が、ユーザの足への負担を抑えることができる。さらに、携帯機(すなわち、電子キー)と車載機器との間で照合を行っているので、第三者による車両への侵入、車両盗難を防止できる。
【0012】
また、本発明の電子キーシステムにおける空気圧情報取得部は、予め定められた取得開始条件が成立したときに、空気圧情報の取得を開始する。
【0013】
上記構成によって、必要なときのみに空気圧情報を取得するため、空気圧変動の誤検知やドアロックアクチュエータの誤作動を防止することができる。また、タイヤの空気圧は、周知のタイヤ空気圧センサを含むタイヤ空気圧センサユニットにより検出している。取得開始条件が成立したときのみに、タイヤ空気圧センサを起動するようにすれば、一般的に電池で駆動するタイヤ空気圧センサユニットの電池への負担を低減することができる。
【0014】
また、本発明の電子キーシステムは、車両側通信部が携帯機に対して信号の送信を行ったことを取得開始条件とする。
【0015】
車両側通信部は、予め定められた周期あるいはタイミングで、携帯機に対して信号の送信を行うことが多い。上記構成によって、既存の構成を用いて取得開始条件設定でき、空気圧情報の取得を開始することができる。
【0016】
また、本発明の電子キーシステムは、車両側通信部が携帯機からの信号を受信したことを取得開始条件とする。
【0017】
車両側通信部から携帯機への信号の送信は、携帯機の有無にかかわらず常時行っていることが多い。そのため、信号の送信をトリガーとする構成では、ユーザ(すなわち携帯機)が車両の近くにいなくてもタイヤ空気圧センサユニットは起動してしまい効率的とはいえず、タイヤ空気圧センサユニットの電池への負担も少なくない。一方、上記構成では、信号の送信を取得開始条件とする場合に比べて、タイヤ空気圧センサユニットの起動回数は少なくなり、電池への負担をさらに低減することができる。
【0018】
また、本発明の電子キーシステムにおける空気圧情報取得部は、予め定められた取得終了条件が成立したときに、空気圧情報の取得を終了する。
【0019】
上記構成によって、空気圧変動の誤検知やドアロックアクチュエータの誤作動を防止することができるとともに、タイヤ空気圧センサユニットの電池への負担をさらに低減することができる。
【0020】
また、本発明の電子キーシステムは、空気圧情報取得部が空気圧の変動の有無の検知を開始してから、空気圧の変動を検出しない状態が予め定められた時間が経過したことを取得終了条件とする。
【0021】
上記構成によって、空気圧の変動を検出しないことを取得終了条件とすることで、車載装置における処理の負荷を低減することができる。また、タイヤ空気圧センサユニットの電池への負担をさらに低減することができる。
【0022】
また、本発明の電子キーシステムは、車両のドアの開閉を検知するドア開閉検知部を備え、空気圧情報取得部が空気圧の変動の有無の検知を実行中にドアの開閉を検知したことを取得終了条件とする。
【0023】
ドアが開閉するということは、ユーザが乗降あるいは手荷物の積み降ろしを行っているということであり、空気圧の変動の有無の検知をこれ以上続ける必要はない。上記構成によって、車載装置における処理の負荷を低減することができる。また、タイヤ空気圧センサユニットの電池への負担をさらに低減することができる。
【0024】
また、本発明の電子キーシステムは、空気圧変動検知部が、単位時間あたりの空気圧の変化量が予め定められた閾値を上回ったことを検知したときに、変動パターン判定部は、空気圧の変動が変動パターンと一致したと判定する。
【0025】
上記構成によって、ユーザが単にタイヤに接触したための空気圧変動か、ドアのロック/アンロックを行いたいがための空気圧変動かを判別でき、空気圧の変動の誤判定を防ぐことができる。
【0026】
また、本発明の電子キーシステムは、空気圧変動検知部が、単位時間あたりの空気圧の変化量が予め定められた閾値を上回り、かつ、その後その閾値を下回る状態を、予め定められた期間内に予め定められた回数繰り返したことを検知したときに、変動パターン判定部は、空気圧の変動が変動パターンと一致したと判定する。
【0027】
上記構成によって、例えば上記回数を複数回に設定しておけば、車両に接近しつつあるユーザが蹴った石がタイヤに当たったようなときの空気圧変動は変動パターンと見なされないため、空気圧の変動の誤判定を防ぐことができる。
【0028】
また、本発明の電子キーシステムにおける動作許可部は、変動パターンに基づいて、車両のドアの少なくとも1つを選択し、その選択したドアについてロックあるいはアンロックを許可する。
【0029】
上記構成によって、ユーザは、ロックあるいはアンロックしたいドアを選択することができる。また、必要でないドアのアンロックを行わないため、防犯性も低下しない。
【0030】
また、本発明の電子キーシステムにおける車載装置は、車載装置は、車両の各タイヤの空気圧を検出する空気圧センサを識別するためのセンサIDと、タイヤの取り付け位置とを関連付けたセンサ取付位置情報を取得するセンサ取付位置情報取得部を有し、動作許可部は、空気圧の変動が生じたタイヤの取り付け位置に応じて、ロックあるいはアンロックを許可するドアを決定する。
【0031】
空気圧センサユニットを含むタイヤ空気圧監視システムは、空気圧に異常が発生した車輪(タイヤおよびホイールにより構成)を特定するために、空気圧センサを識別するためのセンサIDと、タイヤの取り付け位置とを関連付けて記憶している。タイヤ空気圧監視システムと連携して、この記憶された情報(センサ取付位置情報)を取得することで、ユーザがタイヤを所定のパターンで何回も蹴ることなく、少なくとも2回蹴れば所望のドアのロックあるいはアンロックを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】電子キーシステムの構成を示すブロック図。
【図2】タイヤ空気圧監視システムの構成を示すブロック図。
【図3】ドア施錠状態制御処理を説明するフロー図。
【図4】ドア施錠状態制御処理の別例を説明するフロー図。
【図5】ドア施錠状態制御処理を説明するタイミングチャート。
【0033】
以下、本発明の電子キーシステムについて、図面を用いて説明する。図1に、電子キーシステム100の構成を示す。電子キーシステム100は、車両10に搭載された車載装置101,およびユーザが所持する携帯機102を含んで構成される。
【0034】
車載装置101は、ECU110,LF送信部111,UHF受信部112,フラッシュメモリ等の不揮発性記憶媒体であるメモリ113,エンジンスイッチ115,ドアアンテナ116(116FR,116FL,116RR,116RLの総称),室内アンテナ117,トランク内アンテナ118,トランク外アンテナ119などを備えている。
【0035】
ECU110は、周知のCPU,各種プログラム(「車載装置制御プログラム」と総称する)が格納されたROMやRAM,および信号入出力回路(いずれも図示せず)等を含むコンピュータとして構成される。そして、CPUが車載装置制御プログラムを実行することで、車載装置101としての各種機能を実現する。なお、ECU110が本発明の照合部,動作許可部,空気圧情報取得部,空気圧変動検知部,変動パターン判定部,センサ取付位置情報取得部に相当する。
【0036】
LF送信部111は、携帯機102に対し、LF帯の電波にて無線信号を送信する。また、LF送信部111から送信される無線信号は、4箇所の例えばヒンジ式のドア140(140FR,140FL,140RR,140RLの総称、以下同じ)にあるドアアンテナ116と、室内アンテナ117,トランク内アンテナ118,およびトランク外アンテナ119を介して、ドア近傍(車室外),車室内,トランク内,トランク外近傍の、限られた通信エリア内に対してのみ到達するようになっている。なお、LF送信部111が本発明の車両側通信部に相当する。
【0037】
UHF受信部112は、携帯機102からUHF帯の電波にて送信されてくる無線信号を受信する。これにより、携帯機102の出力レベルが比較的微弱でも相応に通信距離が得られ、車載装置101側へより確実に応答信号を伝達できる。なお、UHF受信部112が本発明の車両側通信部,空気圧情報取得部,センサ取付位置情報取得部に相当する。
【0038】
エンジンスイッチ115は、エンジンを始動する際に利用者が操作するスイッチで、ユーザがエンジンスイッチ115を操作したことが検知された場合、ECU110はエンジン始動が許可される状態にあるか否かを判断し、エンジン始動が許可される状態にあれば、ECU110からエンジン制御系へエンジン始動信号が伝達されるようになっている。
【0039】
携帯機102は、制御部120,LF受信部121,UHF送信部122,操作部124,表示器127,ブザー128,バイブレータ129,フラッシュメモリ等の不揮発性記憶媒体で構成されるメモリ130などを備えている。
【0040】
制御部120は、例えば、周知のCPU,各種プログラム(「携帯機制御プログラム」と総称する)が格納されたROMやRAM,および信号入出力回路(いずれも図示せず)等を含むマイクロコンピュータとして構成される。そして、CPUが携帯機制御プログラムを実行することで、携帯機102としての各種機能を実現する。
【0041】
LF受信部121は、車載装置101からLF帯の電波にて送信されてくる無線信号を受信する。UHF送信部122は、車載装置101に対しUHF帯の電波にて無線信号を送信する。なお、LF受信部121,UHF送信部122が本発明の携帯機側通信部に相当する。
【0042】
操作部124は、例えば、主にリモートキーレスエントリー機能を利用するためのトリガーとなるプッシュスイッチ群として構成され、ワンプッシュ操作をした場合、操作したスイッチに応じて、ドアのロック、アンロック、トランクのみのアンロック等が行われるようになっている。
【0043】
表示器127は、例えば、LCD,LED,あるいは表示中に消費電力が不要または極小で済む電子ペーパーによって構成され、携帯機102の動作状態を表示する。ブザー128は、携帯機102の動作状態を音で報知するものである。バイブレータ129は、携帯機102の動作状態を振動で報知するものである。
【0044】
上述のような構成により、電子キーシステム100は、車載装置101のLF送信部111を介して、予め定められたタイミングあるいは周期で、携帯機102に対して信号(例えば、応答要求信号)を、ドアアンテナ116,室内アンテナ117,トランク内アンテナ118,トランク外アンテナ119から携帯機102へ順次送信する。そして、携帯機102からの応答信号をUHF受信部112が受信する。
【0045】
携帯機102からの信号(例えば、応答要求信号に対する応答信号)を正しく受信したとき、その応答信号(IDコード)とメモリ113に記憶されたマスターコードとを照合し、その照合結果に基づいてドアのアンロックやエンジンスイッチ115のオン指示に基づくエンジン始動の許可、照合処理のリトライなどが行われる。これらは本発明に直接関係しないため、詳細は割愛する。
【0046】
図1に戻り、車両10のドア140には、それぞれ、ECU110からの制御信号に応じて、そのドアをロック/アンロック状態に制御するドアロック制御部141(141FR,141FL,141RR,141RLの総称、以下同じ)と、ドアの開閉状態を検出するドアスイッチ142(142FR,142FL,142RR,142RLの総称、以下同じ)を備えている。なお、ドアスイッチ142が本発明のドア開閉検知部に相当する。
【0047】
またトランクハッチ150も、ECU110からの制御信号に応じて、トランクハッチ150をロック/アンロック状態に制御するロック制御部151と、トランクハッチ150の開閉状態を検出するスイッチ152を備えている。
【0048】
図2に、タイヤ空気圧監視システム200の構成の概略を示す。タイヤ空気圧監視システム200は、タイヤとホイールからなる、車両10の4個の車輪260a(右前輪),260b(左前輪),260c(右後輪),260d(左側後輪)に設けられたタイヤ空気圧センサユニット250a〜250dと、車両10に搭載された制御ユニット270とを含んで構成される。
【0049】
タイヤ空気圧センサユニット250(250a〜250dの総称,以下同じ)は、例えば、タイヤへの空気注入用バルブと一体化されたTPMSバルブとして構成され、それぞれ監視すべきタイヤの空気圧を検出するタイヤ空気圧センサ(「空気圧センサ」と略称することもある)230a〜230d、メモリ231a〜231d、通信機240a〜240d、およびこれらが接続された制御部232a〜232dが設けられている。
【0050】
タイヤ空気圧センサ230(230a〜230dの総称,以下同じ)は、タイヤ空気室の圧力を検出するように構成され、例えば、歪みゲージ式,ダイアフラム式,または半導体式の圧力センサを使用することができる。検出されたタイヤ空気圧は通信機240(240a〜240dの総称,以下同じ)に送られる。
【0051】
通信機240は、UHF帯の電波にてタイヤ空気圧情報を車両側通信機271(後述)へ送信する。また、UHF帯の電波にて車両側通信機271からの各種指令信号を受信する。なお、空気圧センサ230,通信機240は電池(図示せず)を電源として駆動される。
【0052】
メモリ231(231a〜231dの総称,以下同じ)は、例えばフラッシュメモリのような不揮発性記憶媒体により構成され、空気圧センサを識別するためのセンサIDを記憶している。また、タイヤ空気圧センサユニット250の動作に必要なデータも記憶している。
【0053】
制御部232(232a〜232dの総称,以下同じ)は、図示しない周知のCPU、ROM、RAM、および入出力回路等の周辺回路を含み、CPUがROMに記憶された空気圧センサ制御プログラムを実行することで、タイヤ空気圧センサユニットとしての機能を実現する。例えば、空気圧センサ230でタイヤ空気圧を取得するとともに、取得したタイヤ空気圧情報をセンサIDとともに定期的に通信機240から制御ユニット270へ送る。なお、空気圧センサ230による空気圧の検出は常時行ってもよいし、指示があったときのような予め定められたタイミングに行ってもよい。
【0054】
制御ユニット270は、車体に取り付けられ、車両側通信機271,メモリ274,LAN I/F276,およびこれらが接続された制御部273を含んで構成される。また、制御ユニット270には、操作部275,スピーカ277,およびLCDなどで構成されるディスプレイ278が接続されている。
【0055】
車両側通信機271は、UHF帯の電波にて通信機240からタイヤ空気圧情報を受信し、受信したタイヤ空気圧情報を制御部273に送る。また、制御部273からの各種指令信号を、UHF帯の電波にて通信機240へ送信する。
【0056】
制御部273は、CPU,ROM,RAM(いずれも図示せず)等からなる周知のマイクロコンピュータと、その周辺回路にて構成される。そして、CPUが自身のROMに格納されるタイヤ空気圧監視制御プログラムを実行することで、タイヤ空気圧監視システム200の機能を実現する。
【0057】
メモリ274は、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶媒体により構成され、タイヤ空気圧監視システム200の動作に必要な情報を記憶する。
【0058】
操作部275は、例えば、タイヤ空気圧に関する警告報知をどのように行うかといったような、ユーザがタイヤ空気圧監視システム200の機能に関する設定を行うためのものである。操作部275は、メカニカルスイッチ群として構成してもよいし、ディスプレイ278の表面に備えられたタッチパネルとして構成してもよい。また、操作部275を含まない構成としてもよい。
【0059】
LAN I/F276は、車内LAN279を介して、電子キーシステム100のECU110などの、他の車載機器との間でデータ通信を行うためのインターフェース回路である。
【0060】
スピーカ277は、制御ユニット270に含まれた図示しない音声合成回路に接続され、例えばメモリ274に記憶された音声メッセージデータを、音声合成回路で音声データに変換したものを送出する。
【0061】
上述の構成により、タイヤ空気圧監視システム200は、制御部273で、車輪260(260a〜260dの総称,以下同じ)から送信されてきたタイヤ空気圧情報およびセンサIDと、車輪260の装着位置とを結びつけて定期的にタイヤ空気圧を監視し、タイヤ空気圧情報に基づいて車輪260の状態を判断する。そして、タイヤ空気圧が所定の下限値を下回っていた場合には、ディスプレイ278あるいはスピーカ277を用いて、タイヤ空気圧が低下している旨の警告報知をする。タイヤ空気圧が所定の上限値を上回っていた場合にも警告表示をしてもよい。
【0062】
図3を用いて、電子キーシステム100のECU110において行われる、ドア施錠状態制御処理について説明する。なお、本処理は、上述の車載装置制御プログラムに含まれ、該プログラムに含まれる他の処理とともに、予め定められたタイミングで繰り返し実行される。まず、車両10が駐車中であるか否かを判定する。例えば、エンジンスイッチ115がオフ状態のとき、車両10が駐車中であると判定する。車速がゼロのとき、あるいはシフトレバー(図示せず)の位置が「パーキング」の位置にあるときに、車両10が駐車中であると判定してもよい。
【0063】
車両10が駐車中であると判定したとき(S10:Yes)、以下のうちの少なくとも一つを用いて、空気圧情報の取得開始条件が成立したか否かを判定する(S11)。
・LF送信部111が携帯機102に対して信号を送信したとき、空気圧情報の取得開始条件が成立したと判定する。
・携帯機102を検知したとき、すなわち、UHF受信部112が携帯機からの信号を受信したとき、空気圧情報の取得開始条件が成立したと判定する。
・例えば500msec毎のような、予め定められた取得開始タイミングが到来したとき、空気圧情報の取得開始条件が成立したと判定する。
【0064】
空気圧情報の取得開始条件が成立したと判定したとき(S12:Yes)、タイヤ空気圧変動検知モードを開始する。まず、以下のうちのいずれかの方法を用いて、空気圧センサユニット250の空気圧センサ230を起動(すなわち、空気圧の検出が可能な)状態とする(S13)。
・車内LAN279を介してタイヤ空気圧監視システム200の制御ユニット270に指令信号を送り、車両側通信機271から、空気圧センサ230を起動させる(すなわち、タイヤ空気圧変動検知モードを開始させる)指令信号を空気圧センサユニット250に送信させる。
・空気圧センサユニット250の通信機240がLF帯の電波を受信可能な構成であるときには、LF送信部111から、空気圧センサ230を起動させる指令信号を空気圧センサユニット250に送信する。
そして、空気圧センサユニット250が該指令信号を受信したときには、制御部232が空気圧センサ230を起動状態とする。
【0065】
次に、以下のうちのいずれかの方法を用いて、空気圧情報を取得する(S14)。
・車内LAN279を介してタイヤ空気圧監視システム200の制御ユニット270のメモリ274に記憶されている各車輪260の直近の空気圧情報を取得する。
・空気圧センサユニット250の通信機240が制御ユニット270に送信するタイヤ空気圧の検出値を、UHF受信部112が空気圧情報として受信する。
【0066】
次に、取得した空気圧情報(すなわち、空気圧の検出値)の履歴から、以下のうちのいずれかの方法を用いて、空気圧の変動が予め定められた変動パターンと一致したか否かを判定する(S15)。
・空気圧の検出値の変動幅が予め定められた閾値を超えたとき、変動パターンと一致したと判定する。
・単位時間あたりの空気圧の検出値の変化量が予め定められた閾値を超えたとき、変動パターンと一致したと判定する。
・空気圧の検出値の変動幅が予め定められた閾値を超え、かつ、その後その閾値を下回る状態を、予め定められた期間内に予め定められた回数検知したときに、変動パターンと一致したと判定する。
・単位時間あたりの空気圧の検出値の変化量が予め定められた閾値を超え、かつ、その後その閾値を下回る状態を、予め定められた期間内に予め定められた回数検知したときに、変動パターンと一致したと判定する。
【0067】
そして、変動パターンと一致したと判定したとき(S16:Yes)、UHF受信部112が携帯機102から受信したIDコード(データ)とメモリ113に記憶されたマスターコード(照合用データ)とを照合し、照合が正しく行われたか否かを判定する。
【0068】
照合が正しく行われたとき(S17:Yes)、空気圧の検出値の変動状態を解析し(S18)、その結果およびドアのロック/アンロックの状態に基づいて、例えば、以下のようにドアのロック/アンロックの制御を行う(S19)。
・空気圧の変動回数が1回のときは全ドアをロック、2回のときは全ドアをアンロックというように、変動回数に基づいてロック/アンロックを行う。
・空気圧の変動回数が1回のときは運転席(前部右側席)のドアのみをロック、2回のときは運転席のドアのみをアンロック、3回のときは助手席(前部左側席)のドアのみをロック、4回のときは助手席のドアのみをアンロック、…というように、変動の回数に基づいて対象とするドアおよび動作を指定する。
【0069】
また、空気圧センサを識別するためのセンサIDと、タイヤの取り付け位置とを関連付けたセンサ取付位置情報を、制御ユニット270のメモリ274あるいは空気圧センサユニット250のメモリ231に記憶しているときには、上述の空気圧情報取得のときと同様に、車内LAN279あるいはUHF受信部212を介してセンサ取付位置情報を取得し、空気圧の変動が発生した車輪(260)から最も近い位置にあるドア(140)のロック/アンロックを行うようにしてもよい。例えば、右後輪260cのタイヤの空気圧の変動を検知したときは、右後部ドア140RRを制御の対象とし、その変動回数に基づいてロック/アンロックを行う。
【0070】
次に、以下のうちの少なくとも一つを用いて、空気圧情報の取得終了条件が成立したか否かを判定する(S20)。
・上述の変動パターン解析に基づいて、ドアのロック/アンロックの制御が実施されたとき、空気圧情報の取得終了条件が成立したと判定する。
・タイヤ空気圧変動検知モードを開始してから、予め定められた時間が経過しても、タイヤ空気圧の変動を検知しないとき、空気圧情報の取得終了条件が成立したと判定する。
・車両10の各ドア140のドアスイッチ142のいずれか1つが、ドアが開状態→閉状態あるいは閉状態→開状態に遷移したとき、空気圧情報の取得終了条件が成立したと判定する。
・エンジンスイッチ115(あるいは、イグニッションスイッチ)がオフ状態→オン状態に遷移したとき、空気圧情報の取得終了条件が成立したと判定する。
・UHF受信部112が携帯機102からの応答信号を受信しなくなったとき、空気圧情報の取得終了条件が成立したと判定する。
【0071】
空気圧情報の取得終了条件が成立しないと判定したとき(S21:No)、ステップS14へ戻りタイヤ空気圧変動検知モードを継続する。一方、空気圧情報の取得終了条件が成立したと判定したとき(S21:Yes)、以下のいずれかの方法を用いて、タイヤ空気圧変動検知モードを終了する(S22)。
・車内LAN279を介してタイヤ空気圧監視システム200の制御ユニット270に指令信号を送り、車両側通信機271から、空気圧センサ230を停止させる(すなわち、タイヤ空気圧変動検知モードを終了させる)指令信号を空気圧センサユニット250に送信させる。
・空気圧センサユニット250の通信機240がLF帯の電波を受信可能な構成であるときには、LF送信部111から、空気圧センサ230を停止させる指令信号を空気圧センサユニット250に送信する。
そして、空気圧センサユニット250が該指令信号を受信したときには、制御部232が空気圧センサ230を停止状態とする。あるいは、制御ユニット270からの指令による間歇動作等の、タイヤ空気圧監視システム200本来の動作モードに遷移させる。
【0072】
図4を用いて、ドア施錠状態制御処理の別例を説明する。なお、本処理は、図3の変形例であってステップS19のみが異なり、その他の処理ステップは図3と同様であるため、ここではステップS19の変形例のみ図示・説明し、他のステップについての図示および説明は割愛する。
【0073】
また、本構成例では、車両10の後席左右のドア(140RR,140RL)はスライドドアとして構成され、トランクハッチに代わりバックドアが備えられている。スライドドアには、それぞれ、モータを駆動源とする右スライドドア駆動部143RR,左スライドドア駆動部143RLが設けられており、ECU110からの開扉/閉扉信号に従って、モータを駆動して各スライドドア140RR,140RLを開扉/閉扉することが可能である。
【0074】
また、150は、トランクハッチに代わりバックドアとなり、バックドアにも、モータを駆動源とするバックドア駆動部153が設けられており、ECU110からの開扉/閉扉信号に従って、モータを駆動してバックドア150を開扉/閉扉することができる。さらに、ロック制御部151は、ECU110からの制御信号に応じて、バックドア150をロック/アンロック状態に制御するものとなり、スイッチ152はバックドア150の開閉状態を検出するものとなる。
【0075】
まず、図3で説明したように、空気圧の変動パターンあるいは、空気圧の変動が発生したタイヤの取り付け位置から、動作制御の対象となるドア位置を特定する(S191)。
【0076】
次に、特定したドアがスライドドア(140RR,140RL)あるいはバックドア150であるか否かを判定し、スライドドアあるいはバックドアであるとき(S192:Yes)、変動パターンに応じて、該当するドアを開扉/閉扉する(S193)。例えば、アンロック指示があったときは、ドアロック制御部(141RR,141RL)あるいはロック制御部150により該当するドアをアンロック状態に遷移させるとともに、スライドドア駆動部(143RR,143RL)あるいはバックドア駆動部153のモータを駆動して該当するドアを開扉する。また、ロック指示があったときは、スライドドア駆動部(143RR,143RL)あるいはバックドア駆動部153のモータを駆動して該当するドアを閉扉するとともに、ドアロック制御部(141RR,141RL)あるいはロック制御部150によりロック状態に遷移させる。
【0077】
一方、特定したドアがスライドドア(140RR,140RL)あるいはバックドア150のいずれでもないとき、すなわち、ヒンジ式の前席ドア(140FR,140FL)であるとき(S192:No)、上述のステップS19と同様に、変動パターンに応じて、該当するドアをロック状態あるいはアンロック状態に遷移させる(S194)。
【0078】
図5を用いて、LF送信部111からの送信信号,タイヤ空気圧の変動,およびタイヤ空気圧変動検知モード(図5では、「変動検知モード」と略記)との関係の詳細について説明する。まず、図5(a)に、LF送信部111が携帯機102に対して信号を送信したときに空気圧情報の取得開始条件が成立するときの例を示す。LF送信部111からの送信信号は、例えば送信時間T1=150msec,送信周期T2=500msecで送信される。そして、該送信信号を送信したときに変動検知モードを開始する。変動検知モードを開始してから、予め定められた時間T3(例えば350msec)を経過してもタイヤ空気圧の変動を検知しないときには、変動検知モードを終了する。
【0079】
また、変動検知モードを開始してから、タイヤ空気圧の変動を検知したときには、時間T3を経過しても変動検知モードを継続し、変動パターンと一致するか否かの判定を行った後(判定後から所定時間経過した後でもよい)に、変動検知モードを終了する。
【0080】
なお、予め定められた取得開始タイミングが到来したときに、変動検知モードを開始するときは、図5(a)において、LF送信部111からの送信信号の代わりに起動タイマ(例えば、制御部273に含まれるCPUのカウンタを基に動作するもの)を用い、そのタイマ値が例えば500msecのような取得開始タイミングに相当する閾値に一致したとき、タイマ値をゼロにするとともに、変動検知モードを開始する。そして、上述と同様に、変動検知モードを開始してから予め定められた時間T3を経過してもタイヤ空気圧の変動を検知しないときには、変動検知モードを終了する。また、タイヤ空気圧の変動を検知したときには、タイマ値に関係なく変動検知モードを継続し、変動パターンと一致するか否かの判定を行った後に、変動検知モードを終了する。
【0081】
図5(b)に、携帯機102を検知したときに空気圧情報の取得開始条件が成立するときの例を示す。携帯機102を検知しないとき、すなわち、UHF受信部112が携帯機102からの信号を受信しないときには、変動検知モードを開始しない。一方、携帯機102を検知したとき、すなわち、UHF受信部112が携帯機102からの信号を受信したとき、変動検知モードを開始する。変動検知モードを開始してから予め定められた時間T3を経過してもタイヤ空気圧の変動を検知しないときには、変動検知モードを終了する。そして、タイヤ空気圧の変動を検知したときには、変動検知モードを継続し、変動パターンと一致するか否かの判定を行った後に、変動検知モードを終了する。
【0082】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0083】
10 車両
100 電子キーシステム
101 車載装置
102 携帯機
110 ECU(照合部,動作許可部,空気圧情報取得部,空気圧変動検知部,変動パターン判定部,センサ取付位置情報取得部)
111 LF送信部(車両側通信部)
112 UHF受信部(車両側通信部,空気圧情報取得部,センサ取付位置情報取得部)
113 メモリ
116(116FR,116RR,116FL,116RL) ドアアンテナ
120 制御部
121 LF受信部(携帯機側通信部)
122 UHF送信部(携帯機側通信部)
142(142FR,142FL,142RR,142RL) ドアスイッチ(ドア開閉検知部)
200 タイヤ空気圧監視システム
230(230a〜230d) タイヤ空気圧センサ
231(231a〜231d) メモリ
232(232a〜232d) 制御部
240(240a〜240d) 通信機
250(250a〜250d) 空気圧センサユニット
260(260a〜260d) 車輪
270 制御ユニット
271 車両側通信機
273 制御部
274 メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが所持する携帯機に含まれる携帯機側通信部と、車両に搭載された車載装置に含まれる車両側通信部との間で通信を行い、前記車載装置は、前記車両側通信部が前記携帯機から受信したデータと、前記車載装置内に予め記憶された照合用データとを照合する照合部と、前記照合部における照合結果に基づいて、前記車両における予め定められた動作を許可する動作許可部を備える電子キーシステムであって、
前記車載装置は、
前記車両の各タイヤの空気圧についての情報を含む空気圧情報を取得する空気圧情報取得部と、
前記各タイヤのそれぞれについて、検出した前記空気圧の変動の有無を検知する空気圧変動検知部と、
検知した前記空気圧の変動が、予め定められた変動パターンと一致するか否かを判定する変動パターン判定部と、
をさらに有し、
前記動作許可部は、照合が正しく行われたとき、かつ、前記空気圧の変動が前記変動パターンと一致したと判定されたときに、前記車両のドアのロックあるいはアンロックを許可することを特徴とする電子キーシステム。
【請求項2】
前記空気圧情報取得部は、予め定められた取得開始条件が成立したときに、前記空気圧情報の取得を開始する請求項1に記載の電子キーシステム。
【請求項3】
前記車両側通信部が前記携帯機に対して信号の送信を行ったことを前記取得開始条件とする請求項2に記載の電子キーシステム。
【請求項4】
前記車両側通信部が前記携帯機からの信号を受信したことを前記取得開始条件とする請求項2または請求項3に記載の電子キーシステム。
【請求項5】
前記空気圧情報取得部は、予め定められた取得終了条件が成立したときに、前記空気圧情報の取得を終了する請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電子キーシステム。
【請求項6】
前記空気圧情報取得部が前記空気圧の変動の有無の検知を開始してから、前記空気圧の変動を検出しない状態が予め定められた時間が経過したことを前記取得終了条件とする請求項5に記載の電子キーシステム。
【請求項7】
前記車両のドアの開閉を検知するドア開閉検知部を備え、
前記空気圧情報取得部が前記空気圧の変動の有無の検知を実行中に前記ドアの開閉を検知したことを前記取得終了条件とする請求項5または請求項6に記載の電子キーシステム。
【請求項8】
前記空気圧変動検知部が、単位時間あたりの前記空気圧の変化量が予め定められた閾値を上回ったことを検知したときに、
前記変動パターン判定部は、前記空気圧の変動が前記変動パターンと一致したと判定する請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の電子キーシステム。
【請求項9】
前記空気圧変動検知部が、単位時間あたりの前記空気圧の変化量が予め定められた閾値を上回り、かつ、その後その閾値を下回る状態を、予め定められた期間内に予め定められた回数繰り返したことを検知したときに、
前記変動パターン判定部は、前記空気圧の変動が前記変動パターンと一致したと判定する請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の電子キーシステム。
【請求項10】
前記動作許可部は、前記変動パターンに基づいて、前記車両のドアの少なくとも1つを選択し、その選択したドアについてロックあるいはアンロックを許可する請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の電子キーシステム。
【請求項11】
前記車載装置は、前記車両の各タイヤの空気圧を検出する空気圧センサを識別するためのセンサIDと、前記タイヤの取り付け位置とを関連付けたセンサ取付位置情報を取得するセンサ取付位置情報取得部を有し、
前記動作許可部は、前記空気圧の変動が生じたタイヤの取り付け位置に応じて、ロックあるいはアンロックを許可するドアを決定する請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の電子キーシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−112196(P2012−112196A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−263229(P2010−263229)
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】