説明

電子マニュアル表示装置、電子マニュアル表示方法、及びプログラム

【課題】 電子マニュアルにおいて使用される栞機能の利便性を向上させる。
【解決手段】 目次表示手段1は、文書データで構成されており項目分けされて文章が記載されている電子マニュアルにおける各項目の題目を目次として表示する。栞印表示手段2は、目次表示手段1により目次として表示されている題目のうち栞の情報が関連付けられている項目についての題目に対し当該情報の関連付けを表わす印を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ管理技術に関し、特に、文書データで構成されている電子マニュアルで栞(付箋)を利用する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
本の読みかけの所に挟んでおく栞(しおり、付箋)のように、膨大なデータ群から一旦見つけ出したデータに対して栞に相当する目印を付しておくことで、当該データの次回以降の検索作業を素早く行えるようにする技術は、従来から多数の提案がされている。
【0003】
例えば特許文献1には、階層構造を有している複数の画面のうちの上位階層の画面に付されているマーク選択ボタンを操作すると、途中の階層の画面の表示が省略されて、栞マークが予め付されている下位階層の画面を直ちに表示するという技術が開示されている。
【0004】
また、例えば特許文献2には、WWW(World Wide Web)システムにおけるウェブページ内の任意の文字列を選択すると、その文字列とそのウェプページのURL(Uniform Resource Locator)とを対応付けた付箋情報が生成され、その後にその付箋情報が選択されると、そのURLに基づいてウェブページを表示すると共に、そのページからその文字列の存在位置の検索が行われてその位置までウェブページの表示をスクロールするという技術が開示されている。
【0005】
また、例えば特許文献3には、表示画像から切り出した画像部にタイトル部とメモ部とを関連付けて電子付箋紙を作成する技術が開示されている。
また、例えば特許文献4には、画像ファイリング装置における各ページに、削除用、印刷用、表示用などといった目的に応じた栞を付加することで、目的別の一括編集を可能とする技術が開示されている。
【0006】
また、例えば特許文献5には、階層構造で管理されているデータファイルのメニュー画面を、本(ブック)を模した形式とし、当該本の左側に貼られている付箋(タグ)によって、各頁にアイコン表示されるデータファイルの上位階層を表わすという技術が開示されている。
【0007】
また、例えば特許文献6には、ユーザが利用可能なオブジェクトに対応した関連情報を書き込む領域を設け、指示に応じて当該関連情報を表示する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2002−278375号公報
【特許文献2】特開2003−281141号公報
【特許文献3】特開2003−287559号公報
【特許文献4】特開平5−342270号公報
【特許文献5】特開平8−249155号公報
【特許文献6】特開平4−51337号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
各種の機器の取扱説明書などのマニュアルは、項目分けされて文章が記載されていて、各項目にはその説明内容を端的に示す題目(タイトル)が付されており、マニュアルの巻頭にはこの題目を纏めた目次が備えられているという体裁が一般的である。そして、マニュアルの各項目は大概階層構造が形成されており、上位階層のある項目に括られている下位階層の各項目は相互に関連した内容の説明がなされている。これは、文書データで構成されている電子マニュアルにおいても何ら変わるものではない。
【0009】
電子マニュアルで上述したような栞機能を利用すると、以前に見つけ出していた項目の説明を再度参照するときには確かに便利である。しかし、その項目に関連した項目としてどのようなものがマニュアルで説明されているのかを調べるには、その栞が付されていた項目の説明が記載されている頁の前若しくは後に並べられている頁を順に1頁ずつ表示させていかなければならず、不便であった。
【0010】
本発明は上述した問題に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、電子マニュアルにおいて使用される栞機能の利便性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
まず図1について説明する。同図は本発明に係る電子マニュアル表示装置の原理構成を示している。
図1において、目次表示手段1は、文書データで構成されており項目分けされて文章が記載されている電子マニュアルにおける各項目の題目を目次として表示する。
【0012】
栞印表示手段2は、目次表示手段1により目次として表示されている題目のうち栞の情報が関連付けられている項目についての題目に対し当該情報の関連付けを表わす印を表示する。
【0013】
目次では関連する項目の題目が近くに並べられているので、上述した構成のように、目次における題目に栞の情報が付されていることを示す印を表示することにより、栞が付されたものに関連する項目の存在を素早く認識することができるので、栞機能の利便性が向上する。
【0014】
なお、この電子マニュアル表示装置において、目次表示手段1が、電子マニュアルにおいて予め定義されている前述した各項目の相互間での階層構造に基づいて、目次として表示される各題目相互間の階層関係を更に表示するように構成してもよい。
【0015】
この構成によれば、マニュアルに記載されている項目各々の位置付けを容易に把握することができるようになる。
なお、このとき、栞印表示手段2が、階層構造での下層の項目に栞の情報が関連付けられている場合には、目次として表示される題目のうち当該階層構造での上層の項目についての題目に対しても前述の印を表示するように構成してもよい。
【0016】
この構成によれば、目次のうち上層の階層の題目のみを参照するだけで、栞の情報の存在を把握することができるようになる。
なお、このとき、栞印表示手段2は、階層構造での上層の項目についての題目に対して表示する印を、当該階層構造での下層の項目についての題目に対して表示するものとは異なる形態とするように構成してもよい。
【0017】
この構成によれば、目次のうち上層の階層の題目のみを参照するだけで、栞の情報がその題目に対応する項目、若しくはその下位の階層の項目のどちらに存在するのかを素早く把握することができる。
【0018】
また、図1に示した電子マニュアル表示装置において、栞の情報にはコメントを示す文書データが含まれており、栞印表示手段2は、目次の表示中に当該コメントを併せて表示するように構成してもよい。
【0019】
この構成によれば、紙媒体のマニュアルのように、マニュアルの途中に覚書の書き込みを行うことができるようになる。
また、図1に示した電子マニュアル表示装置において、目次としての題目の表示の変更の指示に応じ、当該題目のうち前述した印が表示されているもののみを表示する目次変更表示手段を更に有するように構成してもよい。
【0020】
この構成によれば、栞の情報を付した項目の題目を一覧できるので、便利である。
なお、図1に示した電子マニュアル表示装置において使用されている電子マニュアルの表示方法についても、この電子マニュアル表示装置と同様の作用効果が得られる結果、前述した課題が解決される。
【0021】
また、上述した電子マニュアルの表示方法をコンピュータに行わせるためのプログラムについても、当該プログラムをコンピュータで実行させることにより、この電子マニュアル表示装置と同様の作用効果が当該コンピュータから得られる結果、前述した課題が解決される。
【発明の効果】
【0022】
以上のように、本発明によれば、電子マニュアルにおいて使用される栞機能の利便性が向上するという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず図2について説明する。同図は本発明を実施する電子マニュアル表示装置の構成を示している。
【0024】
図2において、CPU11、RAM12、ROM13、HDD14、入力部15、及び出力部16はバス17を介して相互に接続されており、CPU61の管理の下で各種のデータを相互に授受することができる。
【0025】
CPU(Central Processing Unit )11は図2に示した装置全体の動作制御を司る中央処理装置である。
RAM(Random Access Memory)12は、各種の制御プログラムをCPU11が実行するときにワークメモリとして使用され、また各種のデータの一時的な格納領域として必要に応じて用いられるメインメモリとしても使用されるメモリである。
【0026】
ROM(Read Only Memory)13は、CPU11によって実行される基本制御プログラムが予め格納されているメモリであり、このコンピュータの起動時にCPU11がこの基本制御プログラムを実行することによってこのコンピュータシステム全体の動作の基本的な制御がCPU11によって行なわれる。
【0027】
HDD(Hard Disk Drive :ハードディスク記憶装置)14は、CPU11によって実行される制御プログラム格納されている記憶装置であり、併せて後述する各種のデータの保存にも使用される。
【0028】
入力部15は外部からの入力を受け取ってその入力の内容をCPU11に渡すものである。入力部15としては、例えばキーボードやマウスなどといった、ユーザからの指示を受け取る入力装置を備えており、更に、FD(Flexible Disk)、CD−ROM(Compact Disc-ROM)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc-ROM)、MO(Magneto-Optics)ディスクなどといった可搬型の記録媒体の読出装置を必要に応じて備えて構成される。文書データで構成されている電子マニュアルは例えばこのような記録媒体によって供給され、必要に応じて読み出されてHDD14に格納される。
【0029】
出力部16はCPU11からの指示に応じた出力を行うものであり、各種データを表示する例えばCRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)などの表示装置を備える他に、各種データを印刷して表示するプリンタ装置なども必要に応じて備えて構成される。
【0030】
以上のように、この電子マニュアル表示装置は、ごく標準的なコンピュータと同様の構成を有している。従って、このような標準的な構成のコンピュータを利用して電子マニュアル表示装置を構成することもできる。
【0031】
次に図3について説明する。同図は出力部16で表示される電子マニュアル表示画面の画面例を示している。この画面例には、項目分けされて文章が記載されている電子マニュアルの各項目の題目を目次として表示する目次表示領域21と、電子マニュアルの各項目の文章を表示する本文表示領域22と、「しおり」や「目次」などと記載されているアイコンが並べられているナビゲーション領域23とが備えられている。なお、ナビゲーション領域23に並べられているアイコンは、装置のユーザが入力部15のマウス等を操作することによって押下操作される。
【0032】
次に図4について説明する。同図は、図1に示した電子マニュアル表示装置でその内容が表示される電子マニュアルの実体である、電子マニュアルデータファイルのデータ構造例を示している。
【0033】
同図に示すように、このデータファイルの先頭の領域には、この電子マニュアルの表題を表わしている文字列データである表題データ30の格納領域が配置されており、この表題データ30の格納領域の後には、項目A、項目B、項目C、…というように、各項目についてのデータ格納領域が順に並べられている。この各項目については、階層情報31、題目データ32、及び本文データ33の各格納領域を有している。
【0034】
階層情報31は、電子マニュアルの作成時に予め定義されている各項目相互間での階層構造において、その項目が位置している階層を示している。
例えば、図5に示す階層情報31の例において、項目Aは「A1」なる上位階層に位置している。また、項目Bは「A1−1」なる階層に位置しており、これは、上述した項目Aの「A1」階層よりも下位の階層であることを示している。また、項目Cは「A1−2」なる階層に位置しており、これは、前述した項目Aの「A1」階層よりも下位の階層であり、且つ、上述した項目Bの「A1−1」階層と同位の階層であることを示している。
【0035】
このように、階層情報31では、階層の上下関係をハイフン(−)の数で示すようにしている。
なお、この階層情報31は、目次の表示においては、段落番号(章、節、項等の番号)として利用することもできる。
【0036】
なお、題目データ32は、その項目に付されている題目を表わしている文字列データであり、本文データ33は、その項目の本文である文章を表わしている文字列データである。
【0037】
次に図5について説明する。同図は、図1に示した電子マニュアル表示装置のCPU11が後述する処理を実行することによって生成され編集される、栞データファイルのデータ構造例を示している。なお、このデータファイルはHDD14に格納されて保持される。
【0038】
同図に示すように、このデータファイルには、栞A、栞B、…というように、各栞についてのデータ格納領域が順に並べられており、各栞について、階層情報41と覚書データ42との格納領域を有している。
【0039】
このうち、階層情報41の格納領域には、前述した電子マニュアルデータファイルにおいてこの栞が付されている項目に定義されていた階層情報31が格納される。従って、図5の例では、「A1−3−2」の項目と「A1−5」の項目に栞が付されていることが表わされている。
【0040】
覚書データ42はコメントを示す文書データであり、より具体的には、後述する処理においてその栞に対して与えられた覚書の文章を表わしている文字列データである。
以下、図1に示した電子マニュアル表示装置のCPU11によって行われる各種の制御処理について説明する。なお、これらの処理は、HDD14に予め格納されている所定の制御プログラムをCPU11に読み出させて実行させることにより実現される。
【0041】
まず図6について説明する。同図は、マニュアル初期表示処理の処理内容を示すフローチャートである。この処理は、図3に例示した電子マニュアル表示画面による電子マニュアルの初期表示を出力部16に行わせるための処理であり、入力部15へ入力された電子マニュアルの表示開始の指示をCPU11が取得することによって開始される。
【0042】
図6において、まず、S101では、図3に例示したような、電子マニュアル表示画面を出力部16で表示させる処理が行われる。
続くS102では、入力部15に入力された(若しくはHDD14に格納されている)、図4に示したデータ構造を有する電子マニュアルデータファイルを読み込んで取得する処理が行われる。
【0043】
S103では、取得された電子マニュアルデータファイルの格納領域の先頭から階層情報31を探索する処理が行われる。
続くS104からS113にかけての処理は、電子マニュアル表示画面の目次表示領域21に目次を表示させるための処理である。
【0044】
ここで図7について説明する。同図は、目次表示領域21に表示される目次表示の例である。
この目次表示は電子マニュアルの各項目の題目を表示するものであるが、電子マニュアルにおいて予め定義されている各項目の相互間での階層構造に基づき、各題目の相互間の関係をツリー構造により階層化して表示している。
【0045】
図7において、「A1」、「A1−1」、「A1−2」などの文字は、電子マニュアルデータファイルの各項目についてのデータに予め定義されている階層情報31である。また、この階層情報31の右側に表示されている×印は、電子マニュアルデータファイルの各項目についてのデータにおける題目データ32によって表わされているその項目の題目である。
【0046】
また、図7で目次として表示されている各題目のうち、「A1−3−2」及び「A1−5」の項目の題目には黒色の四角印が付されている。この印は、これらの項目には栞が付されていること、すなわち、栞データファイルに格納されている栞の情報がこれらの項目に関連付けられていることを表わしている。
【0047】
目次では関連する項目の題目が近くに並べられているので、このような印を表示することにより、栞が付されたものに関連する項目の存在を素早く認識することができるようになり、栞機能の利便性が向上する。
【0048】
更に、図7で目次として表示されている各題目のうち、「A1」及び「A1−3」の項目の題目には、上述した黒色の四角印とは形態が異なっている、白色の四角印が付されている。この印は、電子マニュアルの各項目間で定義されている階層構造での下層の項目に栞が付されている(栞の情報が関連付けられている)場合に、目次として表示される題目のうち階層構造での上層の項目についての題目に対して表示する印である。
【0049】
このような印を表示することにより、目次のうち上層の階層の題目のみを参照するだけで、栞の情報の存在を把握することができるようになる。
なお、後述する図6において繰り返し実行されるS105からS111にかけての処理が一回り実行される度に、図7に例示した目次表示における横行1行分の表示が行われる。
【0050】
図6へ戻り、S104以降の処理を説明する。
S104では、直前に行われた探索の処理によって電子マニュアルデータファイルから階層情報31を見つけたか否かを判定する処理が行われ、見つけたと判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS105に処理を進め、未だ見つけられていないと判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS113に処理を進める。
【0051】
S105では、見つけた階層情報31に基づき、その階層情報31を有している項目と、この時点までに実行した処理によって目次表示領域21に既に表示している題目についての項目との階層関係を線で目次表示領域21に表示する処理が行われる。
【0052】
図7に例示した目次表示において、階層情報31の左側に表示されている線が、このS105の処理によって表示される、各項目間の階層関係を表示している線である。この線により、例えば、「A1」の項目の下位階層には、「A1−1」、「A1−2」、「A1−3」、「A1−4」、及び「A1−5」の各項目が位置しており、このなかで「A1−3」の項目の下位階層には、「A1−3−1」、「A1−3−2」、及び「A1−3−3」の各項目が位置していること、また、「A1」の項目と同位の階層には「A2」の項目が位置していること、等が表わされている。
【0053】
S105の処理では、例えば図7の「A1」の項目のように、それまで目次表示領域21に何も表示されていない場合には、横T字型の線を横行の先頭に表示する。また、「A1−1」の項目のように、上位階層の項目が既に目次表示領域21に表示されている場合には、右横方向への字下げを行った上で横T字型の線を、以降の処理によって表示される階層情報31の左側に表示する。
【0054】
更に、「A1−2」や「A1−3」の項目のように、直前に表示された項目(図7の例では「A1−1」の項目)が同位の階層の項目である場合には、その直前に表示された項目と同様の字下げを行ってその直前に表示された項目に表示した線と繋がるようにして横T字型の線を階層情報31(若しくは栞の印)の左側に表示する。
【0055】
一方、例えば「A1−4」の項目のように、同位の階層の項目が直前よりも更に前から目次表示領域21に表示されていた場合には、その同位階層項目(図7の例では「A1−3」の項目)についての下位階層の各項目(図7の例では、「A1−3−1」、「A1−3−2」、及び「A1−3−3」の各項目)の行を右横方向へ更に字下げを行った上で、その同位階層項目と同様の字下げを行って横T字型の線を階層情報31の左側に表示し、更にその横T字型の線と同位階層項目の線とを直線で繋ぐようにする。
【0056】
S106では、図5に例示した栞データファイルを参照する処理が行われ、続くS107において、前述したS104の処理によって電子マニュアルデータファイルから見つけたと判定された階層情報31と同一のものが、階層情報41として栞データファイルに存在しているか否かを判定する処理が行われる。ここで、存在していると判定されたとき(判定結果がYesのとき)には、S108において、前述した黒色の四角印を表示する処理が行われ、その後はS111に処理を進める。
【0057】
一方、S107の判定処理において、上述したような階層情報41が栞データファイルに存在していないと判定されたとき(判定結果がNoのとき)には、S109において、前述したS104の処理によって電子マニュアルデータファイルから見つけたと判定された階層情報31で表わされているものよりも下位の階層を表わしている階層情報41が栞データファイルに存在しているか否かを判定する処理が行われる。ここで、存在していると判定されたとき(判定結果がYesのとき)にのみ、S110において、前述した白色の四角印を表示する処理が行われる。
【0058】
S111では、電子マニュアルデータファイルから見つけたと判定された階層情報31と、その階層情報31についての項目の題目データ32によって表わされているその項目の題目とを表示し、その後はその表示行を改行する処理が行われる。
【0059】
S112では、S102の処理によって取得された電子マニュアルデータファイルの格納領域から次の階層情報31を探索する処理が行われ、その後はS104へと処理を戻して上述した処理が繰り返される。
【0060】
ところで、前述したS104の判定処理において、階層情報31を電子マニュアルデータファイルから未だ見つけられていないと判定されたときには、S113において、電子マニュアルデータファイルの最後まで階層情報31の探索を済ませたか否かを判定する処理が行われる。ここで、探索を済ませたと判定されたとき(判定結果がYesのとき)にはS114に処理を進める。一方、探索をまだ済ませていないと判定されたとき(判定結果がNoのとき)には、S104へと処理を戻し、上述した処理が繰り返される。
【0061】
S114では、以上までの処理によって目次表示領域21に表示された目次表示のうちの先頭に題目が表示されている項目についての本文データ33を電子マニュアルデータファイルから読み出し、当該項目の本文を電子マニュアル表示画面の本文表示領域22に表示させる処理が行われ、その後は、このマニュアル初期表示処理を終了する。
【0062】
以上までの処理がマニュアル初期表示処理であり、この処理をCPU11が行うことにより、図3に例示したような電子マニュアル表示画面の目次表示領域21で図7に例示したような目次表示が表示される。
【0063】
次に図8について説明する。同図は、マニュアル表示処理の処理内容を示すフローチャートである。この処理は、前述したマニュアル初期表示処理の実行によって図3に例示した電子マニュアル表示画面による電子マニュアルの初期表示が出力部16で行われているときに、装置のユーザからの指示に応じ、本文の表示を切り替えて当該指示に係る項目の本文を表示させる処理である。
【0064】
この図8の処理は、例えばユーザが入力部15のマウス等を操作して、目次表示領域21に目次として表示されている題目のうちのひとつがダブルクリック操作されて選択されることよって開始される。
【0065】
まず、S201では、上述したようにして選択された題目に対応付けられて表示されている階層情報31を目次表示領域21の表示から取得する処理が行われる。
S202では、電子マニュアルデータファイルを参照する処理が行われ、続くS203において、前ステップの処理によって取得された階層情報31が付されている項目の本文データ33を電子マニュアルデータファイルから読み出し、当該項目の本文を電子マニュアル表示画面の本文表示領域22に表示させる処理が行われ、その後は、このマニュアル表示処理を終了する。
【0066】
以上までの処理がマニュアル表示処理であり、この処理をCPU11が行うことにより、図3に例示したような電子マニュアル表示画面でユーザからの指示に応じた項目の本文が表示される。
【0067】
次に図9について説明する。同図は、階層表示開閉処理の処理内容を示すフローチャートである。この処理は、目次表示において、下位階層の項目についての題目の表示を消去し(この動作を「ツリーを閉じる」と呼ぶこととする)、若しくは下位階層の項目についての題目の表示が消去されている場合に当該題目を復元表示させる(この動作を「ツリーを開く」と呼ぶこととする)ための処理である。
【0068】
図7に例示した目次表示のツリーを全て閉じた状態の画面例を図10に示す。図10においては、図7に示されていた目次としての題目の表示のうち、最上位の階層のものである「A1」と「A2」との項目についての題目のみが表示されている。
【0069】
図9の処理は、例えばユーザが入力部15のマウス等を操作して、図3に例示したような電子マニュアル表示画面の目次表示領域21に目次として表示されている題目のうちのひとつが選択された状態の下で、ナビゲーション領域23の「目次」と記載されているアイコンがクリック操作されることによって開始される。
【0070】
まず、S301では、上述したようにして選択されている題目についての項目よりも下層の階層である項目の題目が電子マニュアル表示画面の目次表示領域21に目次として現在表示されているか否かを判定する処理が行われる。ここで、下層の階層である項目の題目が表示されていると判定されたとき(判定結果がYesのとき)は、S302において、ツリーを閉じるための処理、すなわち、その下層の階層である項目に関する表示行を全て削除し、残された表示行をその削除した行分だけ上方向へ移動する処理が行われ、その後はS309に処理を進める。一方、下層の階層である項目の題目が表示されていないと判定されたとき(判定結果がNoのとき)は、ツリーを開くための処理を行うべく、S303に処理を進める。
【0071】
S303では、現在選択されている題目に対応付けられて表示されている階層情報31を目次表示領域21の表示から取得する処理が行われる。
S304では、電子マニュアルデータファイルを読み込んで取得する処理が行われ、続くS305において、取得された電子マニュアルデータファイルの格納領域において、S303の処理によって取得された階層情報31が付されている項目の格納領域の次から階層情報31を探索する処理が行われる。
【0072】
S306では、直前に行われた探索の処理によって電子マニュアルデータファイルから階層情報31を見つけたか否かを判定する処理が行われ、見つけたと判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS307に処理を進め、未だ見つけられていないと判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS308に処理を進める。
【0073】
S307では、図6に示したマニュアル初期表示処理におけるS105からS112にかけての処理を実行して、図7に例示した目次表示における横行1行分の表示が行われ、その後はS306へと処理を戻して上述した処理が繰り返される。
【0074】
S308では、この処理の最初のS303の処理によって取得した階層情報31と同一の階層の項目まで、階層情報31の探索を済ませた否かを判定する処理が行われ、探索を済ませたと判定されたとき(判定結果がYesのとき)にはS309に処理を進める。一方、探索をまだ済ませていないと判定されたとき(判定結果がNoのとき)には、S306へと処理を戻し、上述した処理が繰り返される。
【0075】
S309では、この処理の最初のS303の処理によって取得した階層情報31が付されていた項目についての本文データ33を電子マニュアルデータファイルから読み出し、当該項目の本文を電子マニュアル表示画面の本文表示領域22に表示させる処理が行われ、その後は、この階層表示開閉処理を終了する。
【0076】
以上までの処理が階層表示開閉処理である。
次に図11について説明する。同図は、栞登録処理の処理内容を示すフローチャートである。この処理は、電子マニュアルに新たに栞を挟みこむ処理、より具体的には、新たな栞についての情報を、図5に例示した栞データファイルへ登録する処理である。
【0077】
この図11の処理は、例えばユーザが入力部15のマウス等を操作して、図3に例示したような電子マニュアル表示画面の目次表示領域21に目次として表示されている題目のうちのひとつが選択された状態の下でナビゲーション領域23の「しおり」と記載されているアイコンがクリック操作されたときに表示される、図12に例示するような、栞についての操作指示のためのプルダウンメニューにおいて、「しおりをはさむ」の項目が更にクリック操作されることによって開始される。
【0078】
まず、S401では、栞登録表示画面を出力部16に表示させる処理が行われる。
この栞登録画面の画面例を図13に示す。この画面には、ユーザによる入力部15に対する操作に応じて覚書の文章が表示される覚書入力表示欄51と、栞の登録を実行する指示のために押下操作される登録アイコン52と、栞の登録の実行を中止する指示のために押下操作されるキャンセルアイコン55とが備えられている。
【0079】
図11の説明へ戻ると、S402では、入力部15に対する操作によって入力された文字列を取得する処理が行われ、続くS403において、出力部16で表示中の栞登録画面の覚書入力表示欄51に、取得した文字列を表示させる処理が行われる。
【0080】
S404では、入力部15に対する操作によって、登録アイコン52に対する押下操作がなされたか否かを判定する処理が行われ、当該押下操作がなされたと判定したとき(判定結果がYesのとき)には、S405において、この栞登録処理の開始時に電子マニュアル表示画面の目次表示領域21で選択されていた題目に対応付けられて表示されている階層情報31と、覚書入力表示欄51に表示されている文字列(すなわち覚書の文章)を表している文字データとをそれぞれ栞の階層情報41と覚書データ42とし、HDD14に格納されている栞データファイルに追加登録する処理が行われる。なお、ここで、栞データファイルがHDD14に格納されてない場合には、栞データファイルを新規に作成した上で栞の情報を登録し、HDD14に格納する。
【0081】
一方、S404の判定処理において、登録アイコン52に対する押下操作がなされていないと判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S406において、キャンセルアイコン53に対する押下操作がなされたか否かを判定する処理が行われ、当該押下操作がなされたと判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS407に処理を進め、当該押下操作がなされていないと判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS402へと処理を戻して上述した処理が繰り返される。
【0082】
S407では,S401の処理によって出力部16に表示させた栞登録画面を消去する処理が行われ、続くS408において、前述したマニュアル初期表示処理(図6)が行われ、その後はこの図11の処理を終了する。なお、このS408で行われるマニュアル初期表示処理では、図6のS114の処理において、目次表示において先頭に題目が表示されている項目についての本文を表示する代わりに、この栞登録処理の開始時に電子マニュアル表示画面の目次表示領域21で選択されていた題目についての本文を表示するようにする。
【0083】
以上までの処理が栞登録処理である。
次に図14について説明する。同図は、覚書表示処理の処理内容を示すフローチャートである。この処理は、前述した処理によって栞に付された覚書を表示するための処理である。
【0084】
この図14の処理は、例えばユーザが入力部15のマウス等を操作して、目次表示領域21に目次として表示されている題目であって栞の情報が関連付けられていることを表している黒色四角印が付されているもののうちのひとつがシングルクリック操作されて選択されることよって開始される。
【0085】
まず、S501では、上述したようにして選択され題目に対応付けられて表示されている階層情報31を取得する処理が行われる。
S502では、図5に例示した栞データファイルを参照する処理が行われ、続くS503において、S501の処理によって取得した階層情報31と同一の階層情報41が示されている栞における覚書データ42が読み出され、当該覚書データ42で表されている覚書の文章を、図15に例示するように、出力部16で現在表示中の電子マニュアル表示画面の目次表示領域21に重ねて表示させる処理が行われる。
【0086】
S504では、ユーザによって入力部15に対してなされる操作入力を取得する処理が行われ、続くS505において、何らかの操作入力を取得したか否かを判定する処理が行われる。ここで、何らかの操作入力を取得したと判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS506に処理を進め、操作入力を何ら取得していないと判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS504へと処理を戻して操作入力の取得処理が繰り返される。
【0087】
S506では、S503の処理によって図15の覚書表示領域にさせた覚書の文章の表示を消去して元の画面表示へと戻す処理が行われ、その後はこの覚書表示処理を終了する。
【0088】
以上までの処理が覚書表示処理であり、この処理をCPU11が行うことにより、図3に例示したような電子マニュアル表示画面の目次表示領域21で図7に例示したような目次表示が表示中であるときに、栞に対して与えられた覚書の文章が併せて表示されるようになり、紙媒体のマニュアルであるかのような、マニュアルの途中に覚書の書き込みを行うような機能を提供することができるようになる。
【0089】
次に図16について説明する。同図は、栞削除処理の処理内容を示すフローチャートである。この処理は、電子マニュアルに挟み込まれている栞を取り除く処理、より具体的には、図5に例示した栞データファイルから、登録されている栞の情報を削除する処理である。
【0090】
この図16の処理は、例えばユーザが入力部15のマウス等を操作して、図3に例示したような電子マニュアル表示画面の目次表示領域21に目次として表示されている題目のうちのひとつが選択された状態の下でナビゲーション領域23の「しおり」と記載されているアイコンがクリック操作されたときに表示される、図12に例示するような、栞についての操作指示のためのプルダウンメニューにおいて、「しおりを削除する」の項目が更にクリック操作されることによって開始される。
【0091】
まず、S601において、上述したようにして選択され題目に対応付けられて表示されている階層情報31を取得する処理が行われる。
S602では、図5に例示した栞データファイルを参照する処理が行われ、続くS603において、S601の処理によって取得した階層情報31と同一の階層情報41が示されている栞についての情報(階層情報41及び覚書データ42)を削除する処理が行われる。
【0092】
S604では前述したマニュアル初期表示処理(図6)が行われ、その後はこの図16の処理を終了する。
以上までの処理が栞削除処理である。
【0093】
次に、マイ・マニュアル(My Manual)の表示について説明する。
マイ・マニュアルの表示とは、電子マニュアルのうち、栞が付されている項目、及び、階層項目におけるその項目の上層の項目についての題目のみを表示させる、より具体的には、図17に例示するように、電子マニュアル表示画面の目次表示領域21に表示される目次表示のうち、前述した黒色若しくは白色のいずれかの四角印が付されている題目のみを表示させるようにするものであり、利便性の向上を狙ったものである。
【0094】
図1に示した電子マニュアル表示装置でこのようなマイ・マニュアルの表示を行わせるためには、図6に示したマニュアル初期表示処理におけるS104の処理とS105の処理との間に、図18にフローチャートで示した処理を挿入し、この挿入後の図6の処理を、例えばユーザから入力部15への操作によって指示される目次表示の変更指示を取得したときに開始すればよい。
【0095】
図18について説明する。
図6のS104において、直前に行われた探索の処理によって電子マニュアルデータファイルから階層情報31を見つけたとの判定がされると、処理はS701に進み、図5に例示した栞データファイルを参照する処理が行われ、続くS702において、見つけた階層情報31と同一のものが、栞データファイルに階層情報41として存在するか否かを判定する処理が行われる。ここで、同一のものが存在すると判定したとき(判定結果がYesのとき)には、図6のS105に処理を進め、見つけた階層情報31を有する項目についての題目を目次表示領域21で表示するための処理が行われる。一方、同一のものは存在しないと判定したとき(判定結果がNoのとき)には、図6のS113に処理を進め、次の階層情報31を電子マニュアルデータファイルから探索するための処理が行われる。
【0096】
上述した処理を図6に示した処理に加えて上述した処理をCPU11が行うことにより、目次表示としての題目のうち前述したどちらかの印が表示されているもののみが電子マニュアル表示画面の目次表示領域21に表示される。
【0097】
なお、標準的な構成のコンピュータを利用して本発明を実施する電子マニュアル表示装置を構成するには、以上までに説明した図6、図8、図9、図11、図14、図16、及び図18の各処理をコンピュータに行わせる制御プログラムを作成してコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録させておき、その制御プログラムを記録媒体からコンピュータに読み出させて実行させるようにすればよい。
【0098】
記録させた制御プログラムをコンピュータで読み取ることの可能な記録媒体の例を図19に示す。同図に示すように、記録媒体としては、例えば、コンピュータ61に内蔵若しくは外付けの付属装置として備えられるRAM若しくはROM又はハードディスク装置などのメモリ62、あるいはフレキシブルディスク、MO、CD−ROM、DVD−ROMなどといった可搬型記録媒体63等が利用できる。
【0099】
また、記録媒体は通信回線64を介してコンピュータ61と接続される、プログラムサーバ65として機能するコンピュータが備えている記憶装置66であってもよい。この場合には、制御プログラムを表現するデータ信号で搬送波を変調して得られる伝送信号を、プログラムサーバ65から伝送媒体である通信回線64を通じて伝送するようにし、コンピュータ61では受信した伝送信号を復調して制御プログラムを再生することで当該制御プログラムを実行できるようになる。
【0100】
その他、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良・変更が可能である。
なお、上記した実施の形態から次のような構成の技術的思想が導かれる。
【0101】
(付記1) 文書データで構成されており項目分けされて文章が記載されている電子マニュアルにおける各項目の題目を目次として表示する目次表示手段と、
前記目次として表示されている題目のうち栞の情報が関連付けられている項目についての題目に対し当該情報の関連付けを表わす印を表示する栞印表示手段と、
を有することを特徴とする電子マニュアル表示装置。
【0102】
(付記2) 前記目次表示手段は、前記電子マニュアルにおいて予め定義されている前記各項目相互間での階層構造に基づいて、前記目次として表示される各題目相互間の階層関係を更に表示することを特徴とする付記1に記載の電子マニュアル表示装置。
【0103】
(付記3) 前記栞印表示手段は、前記階層構造での下層の項目に前記情報が関連付けられている場合には、前記目次として表示される前記題目のうち当該階層構造での上層の項目についての題目に対しても前記印を表示することを特徴とする付記2に記載の電子マニュアル表示装置。
【0104】
(付記4) 前記栞印表示手段は、前記階層構造での上層の項目についての題目に対して表示する前記印を、当該階層構造での下層の項目についての題目に対して表示するものとは異なる形態とすることを特徴とする付記3に記載の電子マニュアル表示装置。
【0105】
(付記5) 前記栞の情報にはコメントを示す文書データが含まれており、
前記栞印表示手段は、前記目次の表示中に前記コメントを併せて表示する、
ことを特徴とする付記1に記載の電子マニュアル表示装置。
【0106】
(付記6) 前記目次としての前記題目の表示の変更の指示に応じ、当該題目のうち前記印が表示されているもののみを表示する目次変更表示手段を更に有することを特徴とする付記1に記載の電子マニュアル表示装置。
【0107】
(付記7) 文書データで構成されており項目分けされて文章が記載されている電子マニュアルにおける各項目の題目を目次として表示し、
前記目次として表示されている題目のうち栞の情報が関連付けられている項目についての題目に対し当該情報の関連付けを表わす印を表示する、
を有することを特徴とする電子マニュアルの表示方法。
【0108】
(付記8) 前記印の表示と共に、前記電子マニュアルにおいて予め定義されている前記各項目相互間での階層構造に基づいて、前記目次として表示される各題目相互間の階層関係を更に表示することを特徴とする付記7に記載の電子マニュアルの表示方法。
【0109】
(付記9) 前記階層構造での下層の項目に前記情報が関連付けられている場合には、前記印の表示と共に、前記目次として表示される前記題目のうち当該階層構造での上層の項目についての題目に対しても印を表示することを特徴とする付記8に記載の電子マニュアルの表示方法。
【0110】
(付記10) 前記階層構造での上層の項目についての題目に対して表示する前記印を、当該階層構造での下層の項目についての題目に対して表示するものとは異なる形態とすることを特徴とする付記9に記載の電子マニュアルの表示方法。
【0111】
(付記11) 前記栞の情報にはコメントを示す文書データが含まれており、
前記栞印表示手段は、前記目次の表示中に前記コメントを併せて表示する、
ことを特徴とする付記7に記載の電子マニュアルの表示方法。
【0112】
(付記12) 前記目次としての前記題目の表示の変更の指示に応じ、当該題目のうち前記印が表示されているもののみを表示することを特徴とする付記7に記載の電子マニュアルの表示方法。
【0113】
(付記13) 文書データで構成されており項目分けされて文章が記載されている電子マニュアルにおける各項目の題目を目次として表示部に表示させる目次表示処理と、
前記目次として表示されている題目のうち栞の情報が関連付けられている項目についての題目に対し当該情報の関連付けを表わす印を更に表示させる栞印表示処理と、
をコンピュータに行わせるためのプログラム。
【0114】
(付記14) 前記目次表示処理は、前記電子マニュアルにおいて予め定義されている前記各項目相互間での階層構造に基づいて、前記目次として表示される各題目相互間の階層関係を更に表示する処理を前記コンピュータに行わせることを特徴とする付記13に記載のプログラム。
【0115】
(付記15) 前記栞印表示処理は、前記階層構造での下層の項目に前記情報が関連付けられている場合には、前記目次として表示される前記題目のうち当該階層構造での上層の項目についての題目に対しても前記印を表示する処理を前記コンピュータに行わせることを特徴とする付記14に記載のプログラム。
【0116】
(付記16) 前記栞印表示処理は、前記階層構造での上層の項目についての題目に対して表示する前記印を、当該階層構造での下層の項目についての題目に対して表示するものとは異なる形態とすることを特徴とする付記15に記載のプログラム。
【0117】
(付記17) 前記栞の情報にはコメントを示す文書データが含まれており、
前記栞印表示処理は、前記目次の表示中に前記コメントを併せて表示する処理を前記コンピュータに行わせる、
ことを特徴とする付記13に記載のプログラム。
【0118】
(付記18) 前記目次としての前記題目の表示の変更の指示に応じ、当該題目のうち前記印が表示されているもののみを表示する目次変更表示処理を更に前記コンピュータに行わせることを特徴とする付記13に記載のプログラム。
【図面の簡単な説明】
【0119】
【図1】本発明に係る電子マニュアル表示装置の原理構成を示す図である。
【図2】本発明を実施する電子マニュアル表示装置の構成を示す図である。
【図3】電子マニュアル表示画面の画面例を示す図である。
【図4】電子マニュアルデータファイルのデータ構造例を示す図である。
【図5】栞データファイルのデータ構造例を示す図である。
【図6】マニュアル初期表示処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図7】目次表示の例を示す図である。
【図8】マニュアル表示処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図9】階層表示開閉処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図10】目次表示のツリーを全て閉じた状態の画面例を示す図である。
【図11】栞登録処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図12】栞についての操作指示のためのプルダウンメニューの表示例を示す図である。
【図13】栞登録画面の画面例を示す図である。
【図14】覚書表示処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図15】覚書表示の画面例を示す図である。
【図16】栞削除処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図17】マイ・マニュアルの表示画面例を示す図である。
【図18】図8に示したマニュアル表示処理に対するマイ・マニュアルの表示のための変更の内容を示す図である。
【図19】記録させた制御プログラムをコンピュータで読み取ることの可能な記録媒体の例を示す図である。
【符号の説明】
【0120】
1 目次表示手段
2 栞表示手段
11 CPU
12 RAM
13 ROM
14 HDD
15 入力部
16 出力部
17 バス
21 目次表示領域
22 本文表示領域
23 ナビゲーション領域
30 表題データ
31、41 階層情報
32 題目データ
33 本文データ
52 覚書データ
51 覚書入力表示欄
52 登録アイコン
53 キャンセルアイコン
61 コンピュータ
62 メモリ
63 可搬型記録媒体
64 通信回線
65 プログラムサーバ
66 記憶装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書データで構成されており項目分けされて文章が記載されている電子マニュアルにおける各項目の題目を目次として表示する目次表示手段と、
前記目次として表示されている題目のうち栞の情報が関連付けられている項目についての題目に対し当該情報の関連付けを表わす印を表示する栞印表示手段と、
を有することを特徴とする電子マニュアル表示装置。
【請求項2】
前記目次表示手段は、前記電子マニュアルにおいて予め定義されている前記各項目相互間での階層構造に基づいて、前記目次として表示される各題目相互間の階層関係を更に表示することを特徴とする請求項1に記載の電子マニュアル表示装置。
【請求項3】
前記栞印表示手段は、前記階層構造での下層の項目に前記情報が関連付けられている場合には、前記目次として表示される前記題目のうち当該階層構造での上層の項目についての題目に対しても前記印を表示することを特徴とする請求項2に記載の電子マニュアル表示装置。
【請求項4】
前記栞印表示手段は、前記階層構造での上層の項目についての題目に対して表示する前記印を、当該階層構造での下層の項目についての題目に対して表示するものとは異なる形態とすることを特徴とする請求項3に記載の電子マニュアル表示装置。
【請求項5】
前記栞の情報にはコメントを示す文書データが含まれており、
前記栞印表示手段は、前記目次の表示中に前記コメントを併せて表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子マニュアル表示装置。
【請求項6】
前記目次としての前記題目の表示の変更の指示に応じ、当該題目のうち前記印が表示されているもののみを表示する目次変更表示手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の電子マニュアル表示装置。
【請求項7】
文書データで構成されており項目分けされて文章が記載されている電子マニュアルにおける各項目の題目を目次として表示し、
前記目次として表示されている題目のうち栞の情報が関連付けられている項目についての題目に対し当該情報の関連付けを表わす印を表示する、
を有することを特徴とする電子マニュアルの表示方法。
【請求項8】
文書データで構成されており項目分けされて文章が記載されている電子マニュアルにおける各項目の題目を目次として表示部に表示させる目次表示処理と、
前記目次として表示されている題目のうち栞の情報が関連付けられている項目についての題目に対し当該情報の関連付けを表わす印を更に表示させる栞印表示処理と、
をコンピュータに行わせるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−277397(P2006−277397A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−96203(P2005−96203)
【出願日】平成17年3月29日(2005.3.29)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】