電子機器、テキスト表示方法、およびテキスト表示プログラム
【課題】予め第1の言語で記載されたテキストの各部と第2の言語で記載されたテキストの各部とが対応付けられていない場合であっても、第1の言語で記載されたテキストの一部と当該一部に対応する第2の言語で記載されたテキストの一部とを表示することができる電子機器を提供するを提供する。
【解決手段】電子書籍端末100は、第1のテキストを解析することによって、第1のテキストの構成を示す第1の木構造を取得し、第2のテキストを解析することによって、第2のテキストの構成を示す第2の木構造を取得し、第1のテキストのうちの一部をディスプレイに表示させるとともに、第1および第2の木構造を参照することによって、表示されている第1のテキストの一部に対応する第2のテキストのうちの一部をディスプレイに表示させる。
【解決手段】電子書籍端末100は、第1のテキストを解析することによって、第1のテキストの構成を示す第1の木構造を取得し、第2のテキストを解析することによって、第2のテキストの構成を示す第2の木構造を取得し、第1のテキストのうちの一部をディスプレイに表示させるとともに、第1および第2の木構造を参照することによって、表示されている第1のテキストの一部に対応する第2のテキストのうちの一部をディスプレイに表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイに電子書籍などのテキストを表示する電子機器、テキスト表示方法、およびテキスト表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが所望する小説や雑誌などの電子書籍をダウンロードして、ディスプレイに当該小説や雑誌を表示する電子機器が知られている。
【0003】
たとえば、特開2003−067099号公報(特許文献1)には、情報処理装置および情報処理方法、記憶媒体、並びにプログラムが開示されている。特開2003−067099号公報(特許文献1)によると、コンテンツデータは、例えば、XMLなどのマークアップ言語で記載されている。タグは、マーク表示モードにおいて、それぞれのテキストの代わりに、pict IDで示される所定の絵文字(マーク)を読み出して表示させるためのものである。マーク表示モードにおいて、絵文字が選択された場合、対応するテキストが表示されたポップアップウィンドウが表示される。テキスト表示モードにおいては、タグが読み飛ばされて、テキストデータのみが抽出されたデータが生成されて表示される。
【0004】
また、特開2001−287483号公報(特許文献2)には、多重表現文章による書籍等の文書が開示されている。特開2001−287483号公報(特許文献2)によると、音声・感情・男女・自然現象・思想などの万象を、文字のスタイル(書体・太さ・大きさ・変形・色や模様・下地の色や模様など)や各文字の間隔で多重表現した文章によって書籍等の文書を構成する。また、上記の文字のスタイルや各文字の間隔を種々変化させて感情等の万象の時間的変化(移り変り)などを多重表現した文章によって書籍等の文書を構成する。また、複数の著者ごとに異なる文字のスタイルを定めて、その各自のスタイルの字で複数の著者が一つの書籍等の文書を構成する。
【0005】
また、特開2001−018556号公報(特許文献3)には、ページ集合体、ページ検索装置、記憶媒体が開示されている。特開2001−018556号公報(特許文献3)によると、天、底、小口の中から選ばれる少なくとも一つに設けられた第1のインデックスと、第1のインデックスの下位概念を表わす第2のインデックスとを有し、この第2のインデックスが、これと同位概念の別カテゴリーの概念を表わすインデックスを一通り含んだ文字セット又はアイコンセットとして各ページ内に共通に表示されると共に、該文字セット又はアイコンセットは、各ページ中でそのページの内容と関連付けられた文字又はアイコンのみ強調される。
【0006】
また、特開2008−051872号公報(特許文献4)には、言語学習用教材が開示されている。特開2008−051872号公報(特許文献4)によると、書籍体の表裏の表紙のうち一方を右綴じ表紙、他方を左綴じ表紙とし、この書籍体の各ページを構成する多数の紙片をこの右綴じ表紙側からめくって読み進める右綴じ漫画編と、左綴じ表紙側からめくって読み進める左綴じ漫画編とを備え、この相反する側から読み進める右綴じ漫画編と左綴じ漫画編とは、漫画を構成する人物像や背景などの絵図要素は互いに同一内容で同一コマ割りの同一漫画構成とし、且つ漫画を構成するセリフや図中解説文などの文字要素は互いに同一内容でありながら一方は所定の言語(例えば母国語)でこの文字要素を表記し、他方はこの所定の言語とは異なる他の言語(例えば母国語以外の言語)でこの文字要素を表記する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−067099号公報
【特許文献2】特開2001−287483号公報
【特許文献3】特開2001−018556号公報
【特許文献4】特開2008−051872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、第1の言語で記載されたテキストの一部と当該一部に対応する第2の言語で記載されたテキストの一部とを表示するためには、予め第1の言語で記載されたテキストの各部と第2の言語で記載されたテキストの各部とが対応付けられている必要がある。また、翻訳ソフトを利用することによって第1の言語のテキストを翻訳する場合には、翻訳者によって書かれた翻訳書のような上手い文章を表示することができない。
【0009】
本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、予め第1の言語で記載されたテキストの各部と第2の言語で記載されたテキストの各部とが対応付けられていない場合であっても、第1の言語で記載されたテキストの一部と当該一部に対応する第2の言語で記載されたテキストの一部とを表示することができる電子機器、テキスト表示方法、およびテキスト表示プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明のある局面に従うと、第1の言語で記載された第1のテキストと第2の言語で記載された第2のテキストとを記憶するメモリと、ディスプレイと、プロセッサとを含む電子機器が提供される。プロセッサは、第1のテキストを解析することによって、第1のテキストの構成を示す第1の木構造を取得し、第2のテキストを解析することによって、第2のテキストの構成を示す第2の木構造を取得し、第1のテキストのうちの一部をディスプレイに表示させるとともに、第1および第2の木構造を参照することによって、表示されている第1のテキストの一部に対応する第2のテキストのうちの一部をディスプレイに表示させる。
【0011】
好ましくは、プロセッサは、表示される第1のテキストのうちの一部の最初の文と表示される第2のテキストのうちの一部の最初の文とが対応するように、ディスプレイに第1のテキストの一部と第2のテキストの一部とを表示させる。
【0012】
好ましくは、プロセッサは、ページを送る命令を受け付けた際に、第1および第2の木構造を参照することによって、現在表示されている第1のテキストの最後の文と現在表示されている第2のテキストの最後の文のいずれが前であるかを判断し、現在表示されている第1のテキストの最後の文が現在表示されている第2のテキストの最後の文よりも前である場合に、第1のテキストのページを進め、現在表示されている第1のテキストの最後の文が現在表示されている第2のテキストの最後の文よりも後である場合に、第2のテキストのページを進め、現在表示されている第1のテキストの最後の文と現在表示されている第2のテキストの最後の文とが対応する場合に、第1のテキストと第2のテキストのページを進める。
【0013】
好ましくは、プロセッサは、ページを戻す命令を受け付けた際に、第1および第2の木構造を参照することによって、現在表示されている第1のテキストの最初の文と現在表示されている第2のテキストの最初の文のいずれが後であるかを判断し、現在表示されている第1のテキストの最初の文が現在表示されている第2のテキストの最初の文よりも後である場合に、第1のテキストのページを戻し、現在表示されている第1のテキストの最初の文が現在表示されている第2のテキストの最初の文よりも前である場合に、第2のテキストのページを戻し、現在表示されている第1のテキストの最初の文と現在表示されている第2のテキストの最初の文とが対応する場合に、第1のテキストと第2のテキストのページを戻す。
【0014】
好ましくは、プロセッサは、表示される第1のテキストのうちの一部の最後の文と表示される第2のテキストのうちの一部の最後の文とが対応するように、ディスプレイに第1のテキストの一部と第2のテキストの一部とを表示させる。
【0015】
この発明の別の局面に従うと、第1の言語で記載された第1のテキストと第2の言語で記載された第2のテキストとを記憶するメモリとディスプレイとプロセッサとを含む電子機器におけるテキスト表示方法が提供される。テキスト表示方法は、プロセッサが、第1のテキストを解析することによって、第1のテキストの構成を示す第1の木構造を取得するステップと、プロセッサが、第2のテキストを解析することによって、第2のテキストの構成を示す第2の木構造を取得するステップと、プロセッサが、第1のテキストのうちの一部をディスプレイに表示させるとともに、第1および第2の木構造を参照することによって、表示されている第1のテキストの一部に対応する第2のテキストのうちの一部をディスプレイに表示させるステップとを備える。
【0016】
この発明の別の局面に従うと、第1の言語で記載された第1のテキストと第2の言語で記載された第2のテキストとを記憶するメモリとディスプレイとプロセッサとを含む電子機器にテキストを表示させるためのテキスト表示プログラムが提供される。テキスト表示プログラムは、プロセッサに、第1のテキストを解析することによって、第1のテキストの構成を示す第1の木構造を取得するステップと、第2のテキストを解析することによって、第2のテキストの構成を示す第2の木構造を取得するステップと、第1のテキストのうちの一部をディスプレイに表示させるとともに、第1および第2の木構造を参照することによって、表示されている第1のテキストの一部に対応する第2のテキストのうちの一部をディスプレイに表示させるステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、この発明によれば、予め第1の言語で記載されたテキストの各部と第2の言語で記載されたテキストの各部とが対応付けられていない場合であっても、第1の言語で記載されたテキストの一部と当該一部に対応する第2の言語で記載されたテキストの一部とを表示することができる電子機器、テキスト表示方法、およびテキスト表示プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施の形態に係る電子書籍端末100の第1の動作概要を示すイメージ図である。
【図2】本実施の形態に係る電子書籍端末100の第2の動作概要を示すイメージ図である。
【図3】本実施の形態に係る電子書籍端末100のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【図4】本実施の形態に係る原著木構造データ1311を示すイメージ図である。
【図5】本実施の形態に係る翻訳書木構造データ1321を示すイメージ図である。
【図6】本実施の形態に係る原著のうちの表示されている最初の文、最後の文、または指定された文に関して、文と段落と章とを特定するための方法を示すイメージ図である。
【図7】本実施の形態に係る表示されている原著の文に対応する翻訳書の文を特定するための情報(たとえば、当該文が翻訳書の何ページ目の何行目の何文字目から始まるかを示す情報など)を特定するための方法を示すイメージ図である。
【図8】本実施の形態に係る原著データ分析処理を示すフローチャートである。
【図9】本実施の形態に係るページ表示処理を示す第1のフローチャートである。
【図10】本実施の形態に係るページ表示処理を示す第2のフローチャートである。
【図11】本実施の形態に係るリンク処理を示すフローチャートである。
【図12】本実施の形態に係るページ送り処理を示すフローチャートである。
【図13】本実施の形態に係るページ戻し処理を示すフローチャートである。
【図14】本実施の形態に係る文書指定処理を示すフローチャートである。
【図15】本実施の形態に係るリンク先変更処理を示すフローチャートである。
【図16】本実施の形態に係るページめくり処理の変形例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。以下では、電子書籍端末を「電子機器」の代表例として説明を行う。ただし、「電子機器」は、パーソナルコンピュータ、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)などのような、ディスプレイを有する他の情報端末によっても実現可能である。
【0020】
<電子書籍端末100の動作概要>
まず、本実施の形態に係る電子書籍端末100の動作概要について説明する。図1は、本実施の形態に係る電子書籍端末100の第1の動作概要を示すイメージ図である。より詳細には、図1(a)は、電子書籍端末100が原著データ131と翻訳書データ132とを取得する状態を示すイメージ図である。図1(b)は、電子書籍端末100が原著と翻訳書とを並べて表示する状態を示すイメージ図である。図1(c)は、ページ送り命令を受け付けることによって電子書籍端末100が原著と翻訳書のページを送った状態を示すイメージ図である。図1(d)は、ページ戻し命令を受け付けることによって電子書籍端末100が原著と翻訳書のページを戻した状態を示すイメージ図である。
【0021】
図1(a)を参照して、電子書籍端末100のユーザは、自分が読みたい電子書籍を電子書籍端末100にダウンロードする。たとえば、電子書籍端末100は、外部のサーバや記憶媒体などから、小説の原著データ131をダウンロードする。ユーザは、原著の翻訳書を閲覧したい場合には、外部のサーバなどから、小説の翻訳書データ132もダウンロードする。本実施の形態においては、第1の言語(たとえば、英語)で記載された原著内の各テキストに第2の言語(たとえば、日本語)の(翻訳後の)テキストが予め対応付けられている必要はない。
【0022】
図1(b)を参照して、電子書籍端末100は、ディスプレイ121の左部に原著の一部(25文目から45文目)を表示し、ディスプレイ121の右部に翻訳書の一部(25文目から48文目)を表示する。本実施の形態においては、電子書籍端末100は、表示されている原著のうちの一番前の文(章番号、段落番号、文番号)を特定することによって、翻訳書の表示開始箇所を決定する。すなわち、電子書籍端末100は、表示されている原著のうちの一番前の文と表示されている翻訳書のうちの一番前の文とが一致(対応)するように、原著と翻訳書とを表示する。
【0023】
なお、電子書籍端末100は、表示されている原著のうちの一番後の文(章番号、段落番号、文番号)を特定することによって、翻訳書の表示終了箇所を決定する。すなわち、電子書籍端末100は、表示されている原著のうちの一番後の文と表示されている翻訳書のうちの一番後の文とが一致(対応)するように、原著と翻訳書とを表示する。
【0024】
図1(c)を参照して、ユーザが電子書籍端末100に「ページ送り命令」を入力すると、電子書籍端末100は、表示されている原著の一番後の文(章番号、段落番号、文番号)と、表示されている翻訳書の一番後の文(章番号、段落番号、文番号)と、を特定する。電子書籍端末100は、表示されている原著の一番後の文と、表示されている翻訳書の一番後の文との、いずれが前であるかを判断する。
【0025】
電子書籍端末100は、表示されている原著の一番後の文が、表示されている翻訳書の一番後の文よりも前である場合、原著のみを次ページへ送る。ただし、電子書籍端末100は、表示されている原著の一番後の文が、表示されている翻訳書の一番後の文よりも前である場合、原著を次ページへ送るとともに、表示される原著のうちの一番前の文と表示される翻訳書のうちの一番前の文とが一致するように翻訳書も送ってもよい。
【0026】
電子書籍端末100は、表示されている原著の一番後の文が、表示されている翻訳書の一番後の文よりも後である場合、翻訳書のみを次ページへ送る。ただし、電子書籍端末100は、表示されている原著の一番後の文が、表示されている翻訳書の一番後の文よりも後である場合、翻訳書を次ページへ送るとともに、表示される翻訳書のうちの一番前の文と表示される原著のうちの一番前の文とが一致するように原著も送ってもよい。
【0027】
電子書籍端末100は、表示されている原著の一番後の文と、表示されている翻訳書の一番後の文とが一致(対応)している場合、原著と翻訳書とを次ページへ送る。なお、次ページに送る際には、表示されていた最後の文を、最初の文として表示し直してもよいし、表示されていた最後の文の次の文を、最初の文として表示し直してもよい。
【0028】
図1(d)を参照して、ユーザが電子書籍端末100に「ページ戻し命令」を入力すると、電子書籍端末100は、表示されている原著の一番前の文(章番号、段落番号、文番号)と、表示されている翻訳書の一番前の文(章番号、段落番号、文番号)と、を特定する。電子書籍端末100は、表示されている原著の一番前の文と、表示されている翻訳書の一番前の文との、いずれが前であるかを判断する。
【0029】
電子書籍端末100は、表示されている原著の一番前の文が、表示されている翻訳書の一番前の文よりも後である場合、原著のみを前ページへ戻す。ただし、電子書籍端末100は、表示されている原著の一番前の文が、表示されている翻訳書の一番後の文よりも後である場合、原著を前ページへ戻すとともに、表示される原著のうちの一番後の文と表示される翻訳書のうちの一番後の文とが一致するように翻訳書も戻してもよい。
【0030】
電子書籍端末100は、表示されている原著の一番前の文が、表示されている翻訳書の一番前の文よりも前である場合、翻訳書のみを前ページへ戻す。ただし、電子書籍端末100は、表示されている原著の一番前の文が、表示されている翻訳書の一番前の文よりも前である場合、翻訳書を前ページへ戻すとともに、表示される翻訳書のうちの一番後の文と表示される原著のうちの一番後の文とが一致するように原著も戻してもよい。
【0031】
電子書籍端末100は、表示されている原著の一番前の文と、表示されている翻訳書の一番前の文とが一致(対応)している場合、原著と翻訳書とを前ページへ戻す。なお、前ページに戻す際には、表示されていた最初の文を、最後の文として表示し直してもよいし、表示されていた最初の文の前の文を、最後の文として表示し直してもよい。
【0032】
このように、本実施の形態に係る電子書籍端末100は、予め第1の言語で記載されたテキストの各部と第2の言語で記載されたテキストの各部とが対応付けられていない場合であっても、第1の言語で記載されたテキストの木構造と第2の言語で記載されたテキストの木構造とを利用することによって、第1の言語で記載されたテキストの一部と当該一部に対応する第2の言語で記載されたテキストの一部とを同時に並べて表示することができる。
【0033】
特に、本実施の形態に係る電子書籍端末100は、ページめくりの際に原著の一部や翻訳書の一部がスキップされる(表示されない)ことを防止することができる。
【0034】
また、本実施の形態に係る電子書籍端末100は、以下のようにも動作する。図2は、本実施の形態に係る電子書籍端末100の第2の動作概要を示すイメージ図である。より詳細には、より詳細には、図2(a)は、電子書籍端末100が原著データ131と翻訳書データ132とを取得する状態を示すイメージ図である。図2(b)は、ユーザが電子書籍端末100に表示されている原著の一部を指定するための命令を入力する状態を示すイメージ図である。図2(c)は、電子書籍端末100が、指定された原著の一部に対応する翻訳書の一部の表示態様を変更した状態を示すイメージ図である。
【0035】
図2(a)および(b)を参照して、電子書籍端末100が原著データ131と翻訳書データ132とをダウンロードする動作と、電子書籍端末100が原著の一部と翻訳書の一部とを表示する動作とは、図1(a)および(b)のそれらと同様であるため、説明を繰り返さない。
【0036】
図2(b)を参照して、ユーザは、原著と翻訳書とを閲覧中に、表示されている原著のうちの一部を選択する。たとえば、ユーザは、原著の文をクリックしたり、ドラッグ操作によって原著の範囲を指定したりする。換言すれば、電子書籍端末100は、ユーザから、文を指定する命令または文字列を指定する命令を受け付ける。
【0037】
図2(c)を参照して、電子書籍端末100は、指定された原著の文または文の一部に対応する翻訳書の文または文の一部の表示態様を変更する。
【0038】
このように、本実施の形態に係る電子書籍端末100は、第1の言語のテキストに含まれる各部と第2の言語の(翻訳後の)テキストの各部とが対応付けられていなくても、指定された第1の言語のテキストの一部に対応する第2の言語のテキストの一部の表示態様を変更することができる。
【0039】
なお、本実施の形態においては、電子書籍端末100が、ディスプレイ121の左部に原著の一部を表示し、ディスプレイ121の右部に翻訳書の一部を表示する場合について説明する。しかしながら、電子書籍端末100が、ディスプレイ121の左部に翻訳書の一部を表示し、ディスプレイ121の右部に原著またはさらに他の(中国語などの第3の言語の)翻訳書の一部を表示することも可能である。
【0040】
以下、このような機能を実現するための電子書籍端末100の具体的な構成について詳述する。
【0041】
<電子書籍端末100のハードウェア構成>
次に、電子書籍端末100の具体的構成の一態様について説明する。図3は、本実施の形態に係る電子書籍端末100のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【0042】
図3を参照して、電子書籍端末100は、主たる構成要素として、CPU110と、タッチパネル120と、メモリ130と、メモリインターフェイス140と、通信インターフェイス150と、ボタン170とを含む。
【0043】
タッチパネル120は、ディスプレイ121とタブレット122とを含む。タッチパネル120は、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式などのいずれのタイプであってもよい。タッチパネル120は、光センサ液晶を含んでもよい。
【0044】
タッチパネル120は、CPU110からの命令(信号)に基づいて、文字や画像を表示する。CPU110は、原著データ131や翻訳書データ132に基づいて、タッチパネル120に原著や翻訳書を表示させる。また、CPU110は、プログラムに基づいて、タッチパネル120に各種のソフトウェアボタンを表示させたりする。
【0045】
タッチパネル120は、所定時間毎に外部の物体によるタッチパネル120へのタッチ操作を検知して、タッチ座標(接触座標)をCPU110に入力する。換言すれば、CPU110は、タッチパネル120から順次タッチ座標を取得する。CPU110は、タッチ座標に基づいて、ユーザからの命令の入力を受け付ける。
【0046】
メモリ130は、各種のRAM(Random Access Memory)や、ROM(Read-Only Memory)や、ハードディスクなどによって実現される。メモリ130は、CPU110によって実行されるプログラム、原著データ131、翻訳書データ132、原著木構造データ1311、翻訳書木構造データ1321、原著と翻訳書との対応関係133などを記憶する。
【0047】
メモリインターフェイス140は、外部の記憶媒体141からデータを読み出す。換言すれば、CPU110は、メモリインターフェイス140を介して外部の記憶媒体141に格納されているデータを読み出して、当該データをメモリ130に格納する。逆に、CPU110は、メモリ130からデータを読み出して、メモリインターフェイス140を介して当該データを外部の記憶媒体141に格納する。
【0048】
なお、記憶媒体141としては、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk - Read Only Memory)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、メモリカード、FD(Flexible Disk)、ハードディスク、磁気テープ、カセットテープ、MO(Magnetic Optical Disc)、MD(Mini Disc)、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを除く)、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの、不揮発的にプログラムを格納する媒体が挙げられる。
【0049】
通信インターフェイス150は、アンテナやコネクタによって実現される。通信インターフェイス150は、有線通信あるいは無線通信によって他の装置300との間でデータをやり取りする。換言すれば、CPU110は、通信インターフェイス150を介して、他の装置300からプログラムやテキストデータや画像データなどを受信したり、他の装置300にテキストデータや画像データを送信したりする。
【0050】
ボタン170は、電子書籍端末100の表面に配置される。電子書籍端末100には、文字キー、テンキー、十字キー、決定キーなどの複数のボタンが配置されても良い。ボタン170は、ユーザからの命令や解答などを受け付ける。ボタン170は、ユーザからの命令をCPU110に入力する。たとえば、ユーザは、十字キーを利用することによって、電子書籍端末100に、文や文の一部を指定するための命令を入力する。
【0051】
CPU110は、メモリ130あるいは記憶媒体141に記憶されているプログラムを実行することによって、電子書籍端末100の各部を制御する。すなわち、CPU110は、メモリ130あるいは記憶媒体141に記憶されているプログラムを実行することによって、図8〜16に記載の処理を実行したりする。
【0052】
具体的には、本実施の形態に係るCPU110は、メモリ130に記憶されているプログラムに基づいて、以下の処理を実行する。
【0053】
CPU110は、通信インターフェイス150を介して、外部のサーバなどから電子書籍データ(原著データ131や翻訳書データ132など)を取得する。あるいは、CPU110は、メモリインターフェイス140を介して、記憶媒体141などから電子書籍データを取得する。CPU110は、電子書籍データをメモリ130に格納する。
【0054】
CPU110は、原著データ131に基づいて、原著のテキスト構造を把握する。図4は、本実施の形態に係る原著木構造データ1311を示すイメージ図である。
【0055】
図4を参照して、たとえば、CPU110は、原著データ131から原著の言語の種類や題名を取得する。ただし、CPU110は、タッチパネル120やボタン170を介して、ユーザから原著の言語の種類や題名を受け付けも良い。
【0056】
CPU110は、原著データ131を参照して、空白ページ、空白行、または章番号に基づいて、各章の位置や範囲(章要素)を取得する。なお、CPU110は、各章の位置として、当該各章が原著の何ページ目の何行目の何文字目から始まるかを示す情報と、当該各章が原著の何ページ目の何行目の何文字目で終わるかを示す情報とを取得する。CPU110は、章要素を原著木構造データ1311としてメモリ130に記憶する。
【0057】
同様に、CPU110は、改行または空白行に基づいて、各段落の位置や範囲(段落要素)を取得する。CPU110は、段落要素を原著木構造データ1311としてメモリ130に記憶する。CPU110は、句点に基づいて、各文の位置や範囲(文要素)を取得する。CPU110は、鍵括弧や疑問符などに基づいて、各文の種類(説明文、会話文、会話疑問文)を取得する。CPU110は、文要素と文の種類とを原著木構造データ1311としてメモリ130に記憶する。
【0058】
CPU110は、翻訳書データ132に基づいて、翻訳書のテキスト構造を把握する。図5は、本実施の形態に係る翻訳書木構造データ1321を示すイメージ図である。
【0059】
図5を参照して、たとえば、CPU110は、翻訳書データ132から翻訳書の言語の種類や題名を取得する。ただし、CPU110は、タッチパネル120やボタン170を介して、ユーザから翻訳書の言語の種類や題名を受け付けも良い。
【0060】
CPU110は、翻訳書データ132を参照して、空白ページ、空白行、または章番号に基づいて、章要素を取得する。CPU110は、章要素を翻訳書木構造データ1321としてメモリ130に記憶する。CPU110は、改行または空白行に基づいて、段落要素を取得する。CPU110は、段落要素を翻訳書木構造データ1321としてメモリ130に記憶する。CPU110は、句点に基づいて、文要素を取得する。CPU110は、鍵括弧や疑問符などに基づいて、各文の種類を取得する。CPU110は、文要素と文の種類とを翻訳書木構造データ1321としてメモリ130に記憶する。
【0061】
CPU110は、原著データ131に基づいて、ディスプレイ121の左部に原著の一部を表示させる。CPU110は、タッチパネル120またはボタン170を介して、表示中の原著のページを送るための命令(ページ送り命令)、表示中の原著のページを戻すための命令(ページ戻し命令)、原著の中の文または文の一部を指定するための命令を受け付ける。
【0062】
図6は、本実施の形態に係る原著のうちの表示されている最初の文、最後の文、または指定された文に関して、文と段落と章とを特定するための方法を示すイメージ図である。図6を参照して、CPU110は、原著木構造データ1311を参照することによって、原著のうちの現在表示されている最初の文、最後の文、または指定された文を特定するための、段落番号と章番号と文番号とを特定する。
【0063】
図7は、本実施の形態に係る表示されている原著の文に対応する翻訳書の文を特定するための情報(たとえば、当該文が翻訳書の何ページ目の何行目の何文字目から始まるかを示す情報など)を特定するための方法を示すイメージ図である。図7を参照して、CPU110は、翻訳書木構造データ1321を参照することによって、原著のうちの現在表示されている最初の文、最後の文、または指定された文に対応する翻訳書の文を特定するための情報を取得する。
【0064】
CPU110は、翻訳書データ132と、原著のうちの現在表示されている最初の文、および/または最後の文に対応する翻訳書の文を特定するための情報とに基づいて、現在表示されている原著の一部に対応する翻訳書の一部をディスプレイ121の右部に表示させる。本実施の形態においては、CPU110は、翻訳書データ132と、原著のうちの指定された文に対応する翻訳書の文を特定するための情報とに基づいて、ディスプレイ121に原著のうちの指定された文に対応する翻訳書の文の表示態様を変更して表示させる。
【0065】
なお、CPU110は、原著の表示中に、「ページ送り命令」や「ページ戻し命令」が入力されたときに、タッチパネル120やボタン170を介して、原著データ131に対応する翻訳書データ132(原著と翻訳書との対応関係)を指定する命令を受け付けてもよい。あるいは、CPU110は、原著データ131や翻訳書データ132をダウンロードした際に、原著データ131に対応する翻訳書データ132(原著と翻訳書との対応関係)を指定する命令を受け付けてもよい。CPU110は、原著データ131と翻訳書データ132との対応関係133をメモリ130に記憶する。
【0066】
<原著データ分析処理>
以下では、CPU110によって実行される原著データ分析処理について説明する。図8は、本実施の形態に係る原著データ分析処理を示すフローチャートである。CPU110は、原著データ131を開いた場合、または原著データの一部を指定した場合、または原著データ131をダウンロードした場合に以下の処理を実行する。
【0067】
図8を参照して、CPU110は、原著データ131に対応する原著木構造データ(木構造ファイル)1311が既に作成されているか否かを判断する(ステップS102)。CPU110は、原著木構造データ1311が既に作成されている場合(ステップS102においてYESである場合)、原著データ分析処理を終了する。
【0068】
CPU110は、原著木構造データ1311が未だ作成されていない場合(ステップS102においてNOである場合)、原著の親要素(言語の種類や題名)を原著木構造データ1311としてメモリ130に記憶する(ステップS104)。
【0069】
CPU110は、原著に「目次」という語が存在するか否かを判断する(ステップS106)。CPU110は、原著に「目次」という語が存在しない場合(ステップS106においてNOである場合)、ステップS112からの処理を実行する。
【0070】
CPU110は、原著に「目次」という語が存在した場合(ステップS106においてYESである場合)、当該文字列以降の章の番号と章の名称と開始ページとから各章の木構造要素(章要素)を作成する(ステップS108)。CPU110は、原著木構造データ1311として、原著の親要素の下位に各章要素をリンクさせる(ステップS110)。
【0071】
CPU110は、原著データ131に基づいて、原著データ131の本文の開始位置を特定する(ステップS112)。CPU110は、原著データ131から次の文を読み込む(ステップS114)。CPU110は、文に含まれる記号(鍵括弧や疑問符)に基づいて、文の種類を特定する(ステップS116)。CPU110は、原著木構造データ1311として、文の種類と文の位置とをメモリ130に格納する(ステップS118)。
【0072】
CPU110は、目次に基づいて既に章要素が作成されているか否かを判断する(ステップS120)。CPU110は、目次に基づいて既に章要素が作成されている場合(ステップS120においてYESである場合)、現在対象となっている文の前に改行が有るか否かを判断する(ステップS122)。対象となっている文の前に改行が有る場合(ステップS122においてYESである場合)、CPU110は、ステップS130からの処理を実行する。対象となっている文の前に改行がない場合(ステップS122においてNOである場合)、CPU110は、ステップS134からの処理を実行する。
【0073】
CPU110は、目次に基づいて未だ章要素が作成されていない場合(ステップS120においてNOである場合)、対象となっている文の前に改ページが有るか否かを判断する(ステップS124)。対象となっている文の前に改ページがない場合(ステップS124においてNOである場合)、ステップS122からの処理を繰り返す。
【0074】
対象となっている文の前に改ページが有る場合(ステップS124においてYESである場合)、CPU110は、対象となっている文が含まれる章の木構造要素を作成する(ステップS126)。CPU110は、親要素の下位に対象となっている章の木構造をリンクさせる(ステップS128)。
【0075】
CPU110は、対象となっている段落の木構造要素(段落要素)を作成する(ステップS130)。CPU110は、対象となっている章要素の下位に対象となっている段落要素をリンクさせる(ステップS132)。CPU110は、対象となっている段落要素の下位に対象となっている文の木構造(文要素)をリンクさせる(ステップS134)。
【0076】
CPU110は、対象となっている文に当該文の特定を容易にするための容易情報(数値、日付、固有名詞、記号、指定文字など)が含まれているか否かを判断する(ステップS136)。対象となっている文に容易情報が含まれていない場合(ステップS136においてNOである場合)、ステップS142からの処理を実行する。
【0077】
対象となっている文に容易情報が含まれている場合(ステップS136においてYESである場合)、CPU110は、当該情報の木構造要素を作成する(ステップS138)。CPU110は、対象となっている文要素の下位に当該情報をリンクさせる(ステップS140)。
【0078】
CPU110は、対象となっている文が原著データ131の最後の文であるか否かを判断する(ステップS142)。対象となっている文が原著データ131の最後の文でない場合(ステップS142においてNOである場合)、ステップS114からの処理を繰り返す。対象となっている文が原著データ131の最後の文である場合(ステップS142においてYESである場合)、CPU110は、原著分析処理を終了する。
【0079】
<ページめくり処理>
以下では、CPU110によって実行されるページ表示処理について説明する。図9は、本実施の形態に係るページ表示処理を示す第1のフローチャートである。図10は、本実施の形態に係るページ表示処理を示す第2のフローチャートである。CPU110は、電子書籍を表示する命令を受け付けた際に、以下の処理を実行する。
【0080】
図9および図10を参照して、CPU110は、電子書籍(以下では、原著とする。)を表示する命令を受け付けると、表示されようとしている原著に翻訳書が既に対応付けられているか否かを判断する(ステップS202)。原著に翻訳書が対応付けられている場合(ステップS202においてYESである場合)、ステップS204からの処理を実行する。
【0081】
CPU110は、原著に翻訳書が対応付けられていない場合(ステップS202においてNOである場合)、文書指定処理(ステップS500)を実行する。文書指定処理については、後述する。CPU110は、文書指定処理(ステップS500)が終了すると、原著のページをディスプレイ121に表示させる(ステップS204)。たとえば、CPU110は、前回最後に表示されていた原著のページを読み出して、当該ページをディスプレイ121の左部に表示させる。
【0082】
CPU110は、表示されている原著のページに関して、リンク処理(ステップS400)を実行する。リンク処理(ステップS400)については後述する。CPU110は、リンク処理(ステップS400)が終了すると、当該リンク処理で特定された翻訳書のページをディスプレイ121の右部に表示させる(ステップS206)。
【0083】
CPU110は、タッチパネル120を介してタッチ操作が入力されたか否かを判断する(ステップS212)。CPU110は、タッチ操作が入力されていない場合(ステップS212においてNOである場合)、ステップS212の処理を繰り返す。
【0084】
CPU110は、タッチ操作が入力された場合(ステップS212においてYESである場合)、原著の一部を指定する命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS214)。CPU110は、原著の一部を指定する命令を受け付けた場合(ステップS214においてYESである場合)、文を指定するための命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS216)。より詳細には、CPU110は、原著のいずれかの文がタッチ(クリック)された場合に、当該文を選択するための命令を受け付けたと判断する。
【0085】
CPU110は、当該文を選択するための命令を受け付けた場合(ステップS216においてYESである場合)、当該文に関するリンク処理(ステップS400)を実行する。CPU110は、リンク処理(ステップS400)が終了すると、指定された文に対応する翻訳文の表示態様を変更する(ステップS220)。CPU110は、ステップS232からの処理を実行する。
【0086】
なお、CPU110は、文を選択するための命令を受け付けなかった場合(ステップS216においてNOである場合)、単語を選択するための命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS218)。より詳細には、CPU110は、原著の一部がドラッグされた場合に、当該ドラッグされた領域の文字列が選択されたと判断する。
【0087】
CPU110は、単語を選択するための命令を受け付けた場合(ステップS218においてYESである場合)、辞書モードへと移行する(ステップS300)。より詳細には、CPU110は、辞書を起動して、選択された単語を検索する。CPU110は、検索結果をディスプレイ121に表示させる。CPU110は、タッチパネル120またはボタン170を介して、戻るボタンが押下されると、ステップS212からの処理を繰り返す。
【0088】
CPU110は、単語を選択するための命令を受け付けなかった場合(ステップS218)、リンク処理(ステップS400)を実行する。
【0089】
一方、CPU110は、原著の一部を指定する命令を受け付けていない場合(ステップS214においてNOである場合)、ページ送り命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS222)。CPU110は、ページ送り命令を受け付けた場合(ステップS222においてYESである場合)、ページ送り処理(ステップS500)を実行する。ページ送り処理(ステップS500)については後述する。CPU110は、ステップS232からの処理を実行する。
【0090】
CPU110は、ページ送り命令を受け付けていない場合(ステップS222においてNOである場合)、ページ戻し命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS224)。CPU110は、ページ戻し命令を受け付けた場合(ステップS224においてYESである場合)、ページ戻し処理(ステップS600)を実行する。ページ戻し処理(ステップS600)については後述する。CPU110は、ステップS212からの処理を実行する。
【0091】
CPU110は、ページ戻し命令を受け付けていない場合(ステップS224においてNOである場合)、ステップS232からの処理を繰り返す。
【0092】
CPU110は、翻訳書の表示態様の変更(ステップS220)が終了する、ページ送り処理(ステップS500)を終了する、または、ページ戻し処理(ステップS600)を終了すると、タッチパネル120またはボタン170を介して、対応する翻訳書を指定し直すための命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS232)。CPU110は、対応する翻訳書を指定し直すための命令を受け付けた場合(ステップS232においてYESである場合)、文書指定処理(ステップS700)を実行する。文書指定処理(ステップS700)については後述する。CPU110は、文書指定処理(ステップS700)が終了すると、図9のステップS400からの処理を繰り返す。
【0093】
CPU110は、対応する翻訳書を指定し直すための命令を受け付けていない場合(ステップS232においてNOである場合)、翻訳書の別の一部を指定する(リンク先を変更する)ための命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS234)。CPU110は、翻訳書の一部を指定する命令を受け付けた場合(ステップS234においてYESである場合)、リンク変更処理(ステップS800)を実行する。リンク変更処理(ステップS800)については後述する。CPU110は、リンク変更処理(ステップS800)が終了すると、ステップS212からの処理を繰り返す。
【0094】
CPU110は、翻訳書の別の一部を指定する命令を受け付けていない場合(ステップS234においてNOである場合)、ステップS212からの処理を繰り返す。
【0095】
<リンク処理>
以下では、CPU110によって実行されるリンク処理について説明する。図11は、本実施の形態に係るリンク処理を示すフローチャートである。CPU110は、原著のいずれかの文がクリックされたとき、または原著の文の一部が選択されたとき、以下の処理を実行する。
【0096】
図11を参照して、CPU110は、原著のうちの表示されている最初の文の位置、または原著のうちの表示されている最後の文の位置を取得する。または、CPU110は、タッチパネル120を介して、指定された位置を取得する。以下では、これらの位置を指定された位置と総称する。
【0097】
CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、表示されている原著の親要素を特定する(ステップS402)。CPU110は、指定された位置に基づいて、指定された章要素を特定する(ステップS404)。CPU110は、指定された位置に基づいて、段落要素を特定する(ステップS406)。CPU110は、指定された位置に基づいて、文要素を特定する(ステップS408)。
【0098】
ただし、CPU110は、指定された位置に基づいて、指定された文要素を特定し、特定された文要素に基づいて段落要素を特定し、特定された段落要素に基づいて章要素を特定してもよい。
【0099】
CPU110は、指定された文要素に翻訳書へのリンクが張られているか否かを判断する(ステップS410)。指定された文要素に翻訳書へのリンクが張られている場合(ステップS410においてYESである場合)、ステップS428からの処理を実行する。
【0100】
指定された文要素に翻訳書へのリンクが張られていない場合(ステップS410においてNOである場合)、CPU110は、翻訳書木構造データ1321を参照して、特定された原著の親要素に対応する翻訳書の親要素を特定する(ステップS412)。CPU110は、特定された原著の章要素に対応する翻訳書の章要素を特定する(ステップS414)。CPU110は、特定された原著の段落要素に対応する翻訳書の段落要素を特定する(ステップS416)。CPU110は、特定された原著の文要素に対応する翻訳書の文要素を特定する(ステップS418)。
【0101】
CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、原著の特定された文要素に容易情報が対応付けられているか否かを判断する(ステップS420)。CPU110は、原著の特定された文要素に容易情報が含まれていない場合(ステップS420においてNOである場合)、ステップS426からの処理を実行する。
【0102】
CPU110は、原著の特定された文要素に容易情報が含まれている場合(ステップS420においてYESである場合)、翻訳書木構造データ1321を参照して、翻訳書の特定された文要素に容易情報が対応付けられているか否かを判断する(ステップS422)。翻訳書の特定された文要素に容易情報が対応付けられていない場合(ステップS422においてNOである場合)、CPU110は、ステップS426からの処理を実行する。
【0103】
翻訳書の特定された文要素に容易情報が含まれている場合(ステップS422においてYESである場合)、翻訳書の特定された段落内のうち容易情報に対応付けられた文要素まで特定範囲を広げる(ステップS424)。CPU110は、原著木構造データ1311の原著の特定された文要素に翻訳書の特定された文要素を対応付け、翻訳書木構造データ1321の翻訳書の特定された文要素に原著の特定された文要素を対応付ける(ステップS426)。すなわち、CPU110は、原著の特定された文要素に翻訳書の特定された文要素のリンクを張り、翻訳書木構造データ1321の翻訳書の特定された文要素に原著の特定された文要素のリンクを張る。CPU110は、リンク処理を終了する。
【0104】
<ページ送り処理>
以下では、CPU110によって実行されるページ送り処理について説明する。図12は、本実施の形態に係るページ送り処理を示すフローチャートである。CPU110は、ページ送り命令が入力されたときに以下の処理を実行する。
【0105】
図12を参照して、CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、現在表示されている原著の最後の文を特定する(ステップS502)。たとえば、CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、当該最後の文を特定するための、章番号、段落番号、文番号を特定する。
【0106】
CPU110は、翻訳書木構造データ1321を参照して、現在表示されている翻訳書の最後の文を特定する(ステップS504)。たとえば、CPU110は、翻訳書木構造データ1321を参照して、当該最後の文を特定するための、章番号、段落番号、文番号を特定する。
【0107】
CPU110は、原著の最後の文と翻訳書の最後の文と、いずれが前であるか(章番号、段落番号、文番号が若い方)を判断する(ステップS506)。原著の最後の文が翻訳書の最後の文よりも前である場合、CPU110は、原著データ131に基づいて、原著のみを次のページへ進める(ステップS508)。翻訳書の最後の文が原著の最後の文よりも前である場合、CPU110は、翻訳書データ132に基づいて、翻訳書のみを次のページへ進める(ステップS510)。翻訳書の最後の文と原著の最後の文とが同じで場合、CPU110は、原著データ131に基づいて原著を次のページへ進めるとともに、翻訳書データ132に基づいて翻訳書を次のページへ進める(ステップS512)。CPU110は、ページ送り処理を終了する。
【0108】
<ページ戻し処理>
以下では、CPU110によって実行されるページ戻し処理について説明する。図13は、本実施の形態に係るページ戻し処理を示すフローチャートである。CPU110は、ページ戻し命令が入力されたときに以下の処理を実行する。
【0109】
図13を参照して、CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、現在表示されている原著の最初の文を特定する(ステップS602)。たとえば、CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、当該最初の文を特定するための、章番号、段落番号、文番号を特定する。
【0110】
CPU110は、翻訳書木構造データ1321を参照して、現在表示されている翻訳書の最初の文を特定する(ステップS604)。たとえば、CPU110は、翻訳書木構造データ1321を参照して、当該最初の文を特定するための、章番号、段落番号、文番号を特定する。
【0111】
CPU110は、原著の最初の文と翻訳書の最初の文と、いずれが後であるかを判断する(ステップS606)。原著の最初の文が翻訳書の最初の文よりも後である場合、CPU110は、原著データ131に基づいて、原著のみを前のページへ進める(ステップS608)。翻訳書の最初の文が原著の最初の文よりも後である場合、CPU110は、翻訳書データ132に基づいて、翻訳書のみを前のページへ進める(ステップS610)。翻訳書の最初の文と原著の最初の文とが同じで場合、CPU110は、原著データ131に基づいて原著を前のページへ進めるとともに、翻訳書データ132に基づいて翻訳書を前のページへ進める(ステップS612)。CPU110は、ページ戻し処理を終了する。
【0112】
<文書指定処理>
以下では、CPU110によって実行される文書指定処理(ステップS700)について説明する。図14は、本実施の形態に係る文書指定処理を示すフローチャートである。
【0113】
図14を参照して、CPU110は、ディスプレイ121に翻訳書(検索対象)の候補を選択可能に表示させる(ステップS702)。CPU110は、タッチパネル120またはボタン170を介して、ユーザからの翻訳書の指定命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS704)。CPU110は、翻訳書の指定命令を受け付けなかった場合(ステップS704においてNOである場合)、ステップS704の処理を繰り返す。
【0114】
CPU110は、翻訳書の指定命令を受け付けた場合(ステップS704においてYESである場合)、原著データ131と指定された翻訳書データ132との対応関係133をメモリ130に格納する(ステップS706)。CPU110は、文指定処理を終了する。
【0115】
<リンク先変更処理>
以下では、CPU110によって実行されるリンク先変更処理(ステップS800)について説明する。図15は、本実施の形態に係るリンク先変更処理を示すフローチャートである。CPU110は、タッチパネル120またはボタン170を介して、翻訳書の別の部分が指定されたときに、以下の処理を実行する。
【0116】
図15を参照して、CPU110は、タッチパネル120またはボタン170を介して、翻訳書の単語が選択されたか否かを判断する(ステップS802)。CPU110は、翻訳書の単語が選択された場合(ステップS802においてYESである場合)、辞書モードへと移行する(ステップS300)。より詳細には、CPU110は、辞書を起動して、選択された単語を検索する。CPU110は、検索結果をディスプレイ121に表示させる。CPU110は、リンク先変更処理を終了する。
【0117】
CPU110は、翻訳書の文または(単語よりも長い)文の一部が選択された場合(ステップS802においてNOである場合)、原著木構造データ1311の特定された文要素と翻訳書木構造データ1321の特定された文要素との対応関係をクリアする(ステップS804)。CPU110は、翻訳書のうちの新たに指定された位置に基づいて文要素を特定し、特定された文要素に基づいて段落要素を特定し、特定された段落要素に基づいて章要素を特定する(ステップS806)。
【0118】
CPU110は、原著木構造データ1311の既に特定されていた文要素に、翻訳書木構造データ1321の新たに特定された文要素を対応付け、翻訳書木構造データ1321の新たに特定された文要素に原著木構造データ1311の既に特定されていた文要素を対応付ける(ステップS808)。すなわち、CPU110は、原著の特定されていた文要素に翻訳書の新たに特定された文要素のリンクを張り、翻訳書の新たに特定された文要素に原著の特定されていた文要素のリンクを張る。
【0119】
CPU110は、原著から翻訳書の新たなリンク先へとジャンプする(ステップS810)。すなわち、CPU110は、ディスプレイ121に、翻訳書のうちの、特定された章の、特定された段落の、特定された文を表示させる。CPU110は、指定された原著の文または文の一部に対応する翻訳書の文または文の一部を他の部分とは異なる表示態様でディスプレイ121に表示させる。CPU110は、リンク先変更処理を終了する。
【0120】
<ページめくり処理の変形例>
電子書籍端末100は、原著の表示範囲が変更された場合に、変更後に表示されている原著の範囲に対応する翻訳書の範囲を全て表示してもよい。たとえば、電子書籍端末100は、ページ送り命令を受け付けたとき、ページ戻し命令を受け付けたとき、または原著の一部が選択されたときに、ディスプレイ121の左部(原著ウィンドウ)の一番前に表示されている文に対応する翻訳書の文をディスプレイ121の右部(翻訳書ウィンドウ)の一番前に表示し、ディスプレイ121の左部の一番後に表示されている文に対応する翻訳書の文をディスプレイ121の右部の一番後に表示してもよい。
【0121】
以下では、CPU110によって実行されるページめくり処理の変形例について説明する。図16は、本実施の形態に係るページめくり処理の変形例を示すフローチャートである。CPU110は、ページ送り命令を受け付けたとき(ステップS222においてYESである場合)、ページ戻し命令を受け付けたとき(ステップS224においてYESである場合)、または原著の一部が選択されたとき(ステップS216においてYESである場合)、以下の処理を実行する。
【0122】
図16を参照して、CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、現在表示されている原著の最初の文を特定する(ステップS902)。たとえば、図6および図11のステップS402〜ステップS408と同様に、CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、当該最初の文を特定するための、章番号、段落番号、文番号を特定する。図7および図11のステップS412〜ステップS426と同様に、CPU110は、翻訳書木構造データ1321を参照して、原著の最初の文に対応する翻訳書の文を表示開始位置として特定する(ステップS904)。
【0123】
CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、現在表示されている原著の最後の文を特定する(ステップS906)。たとえば、図6および図11のステップS402〜ステップS408と同様に、CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、当該最後の文を特定するための、章番号、段落番号、文番号を特定する。図6および図11のステップS412〜ステップS426と同様に、CPU110は、翻訳書木構造データ1321を参照して、原著の最後の文に対応する翻訳書の文を表示終了位置として特定する(ステップS908)。
【0124】
CPU110は、特定された翻訳書の表示開始位置から表示終了位置まで(対応部分という。)がディスプレイ121の右部(翻訳書ウィンドウ)いっぱいに収まるように、文字サイズやウィンドウサイズなどを調整することによって当該対応部分をディスプレイ121に表示させる(ステップS910)。
【0125】
<その他の応用例>
本発明は、システム或いは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適用できることはいうまでもない。そして、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した外部の記憶媒体141(メモリ130)を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が外部の記憶媒体141(メモリ130)に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0126】
この場合、外部の記憶媒体141(メモリ130)から読出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した外部の記憶媒体141(メモリ130)は本発明を構成することになる。
【0127】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0128】
さらに、外部の記憶媒体141(メモリ130)から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる他の記憶媒体に書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0129】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0130】
100 電子書籍端末、110 CPU、120 タッチパネル、121 ディスプレイ、122 タブレット、130 メモリ、131 原著データ、132 翻訳書データ、133 対応関係、140 メモリインターフェイス、141 記憶媒体、150 通信インターフェイス、170 ボタン、1311 原著木構造データ、1321 翻訳書木構造データ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイに電子書籍などのテキストを表示する電子機器、テキスト表示方法、およびテキスト表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが所望する小説や雑誌などの電子書籍をダウンロードして、ディスプレイに当該小説や雑誌を表示する電子機器が知られている。
【0003】
たとえば、特開2003−067099号公報(特許文献1)には、情報処理装置および情報処理方法、記憶媒体、並びにプログラムが開示されている。特開2003−067099号公報(特許文献1)によると、コンテンツデータは、例えば、XMLなどのマークアップ言語で記載されている。タグは、マーク表示モードにおいて、それぞれのテキストの代わりに、pict IDで示される所定の絵文字(マーク)を読み出して表示させるためのものである。マーク表示モードにおいて、絵文字が選択された場合、対応するテキストが表示されたポップアップウィンドウが表示される。テキスト表示モードにおいては、タグが読み飛ばされて、テキストデータのみが抽出されたデータが生成されて表示される。
【0004】
また、特開2001−287483号公報(特許文献2)には、多重表現文章による書籍等の文書が開示されている。特開2001−287483号公報(特許文献2)によると、音声・感情・男女・自然現象・思想などの万象を、文字のスタイル(書体・太さ・大きさ・変形・色や模様・下地の色や模様など)や各文字の間隔で多重表現した文章によって書籍等の文書を構成する。また、上記の文字のスタイルや各文字の間隔を種々変化させて感情等の万象の時間的変化(移り変り)などを多重表現した文章によって書籍等の文書を構成する。また、複数の著者ごとに異なる文字のスタイルを定めて、その各自のスタイルの字で複数の著者が一つの書籍等の文書を構成する。
【0005】
また、特開2001−018556号公報(特許文献3)には、ページ集合体、ページ検索装置、記憶媒体が開示されている。特開2001−018556号公報(特許文献3)によると、天、底、小口の中から選ばれる少なくとも一つに設けられた第1のインデックスと、第1のインデックスの下位概念を表わす第2のインデックスとを有し、この第2のインデックスが、これと同位概念の別カテゴリーの概念を表わすインデックスを一通り含んだ文字セット又はアイコンセットとして各ページ内に共通に表示されると共に、該文字セット又はアイコンセットは、各ページ中でそのページの内容と関連付けられた文字又はアイコンのみ強調される。
【0006】
また、特開2008−051872号公報(特許文献4)には、言語学習用教材が開示されている。特開2008−051872号公報(特許文献4)によると、書籍体の表裏の表紙のうち一方を右綴じ表紙、他方を左綴じ表紙とし、この書籍体の各ページを構成する多数の紙片をこの右綴じ表紙側からめくって読み進める右綴じ漫画編と、左綴じ表紙側からめくって読み進める左綴じ漫画編とを備え、この相反する側から読み進める右綴じ漫画編と左綴じ漫画編とは、漫画を構成する人物像や背景などの絵図要素は互いに同一内容で同一コマ割りの同一漫画構成とし、且つ漫画を構成するセリフや図中解説文などの文字要素は互いに同一内容でありながら一方は所定の言語(例えば母国語)でこの文字要素を表記し、他方はこの所定の言語とは異なる他の言語(例えば母国語以外の言語)でこの文字要素を表記する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−067099号公報
【特許文献2】特開2001−287483号公報
【特許文献3】特開2001−018556号公報
【特許文献4】特開2008−051872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、第1の言語で記載されたテキストの一部と当該一部に対応する第2の言語で記載されたテキストの一部とを表示するためには、予め第1の言語で記載されたテキストの各部と第2の言語で記載されたテキストの各部とが対応付けられている必要がある。また、翻訳ソフトを利用することによって第1の言語のテキストを翻訳する場合には、翻訳者によって書かれた翻訳書のような上手い文章を表示することができない。
【0009】
本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、予め第1の言語で記載されたテキストの各部と第2の言語で記載されたテキストの各部とが対応付けられていない場合であっても、第1の言語で記載されたテキストの一部と当該一部に対応する第2の言語で記載されたテキストの一部とを表示することができる電子機器、テキスト表示方法、およびテキスト表示プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明のある局面に従うと、第1の言語で記載された第1のテキストと第2の言語で記載された第2のテキストとを記憶するメモリと、ディスプレイと、プロセッサとを含む電子機器が提供される。プロセッサは、第1のテキストを解析することによって、第1のテキストの構成を示す第1の木構造を取得し、第2のテキストを解析することによって、第2のテキストの構成を示す第2の木構造を取得し、第1のテキストのうちの一部をディスプレイに表示させるとともに、第1および第2の木構造を参照することによって、表示されている第1のテキストの一部に対応する第2のテキストのうちの一部をディスプレイに表示させる。
【0011】
好ましくは、プロセッサは、表示される第1のテキストのうちの一部の最初の文と表示される第2のテキストのうちの一部の最初の文とが対応するように、ディスプレイに第1のテキストの一部と第2のテキストの一部とを表示させる。
【0012】
好ましくは、プロセッサは、ページを送る命令を受け付けた際に、第1および第2の木構造を参照することによって、現在表示されている第1のテキストの最後の文と現在表示されている第2のテキストの最後の文のいずれが前であるかを判断し、現在表示されている第1のテキストの最後の文が現在表示されている第2のテキストの最後の文よりも前である場合に、第1のテキストのページを進め、現在表示されている第1のテキストの最後の文が現在表示されている第2のテキストの最後の文よりも後である場合に、第2のテキストのページを進め、現在表示されている第1のテキストの最後の文と現在表示されている第2のテキストの最後の文とが対応する場合に、第1のテキストと第2のテキストのページを進める。
【0013】
好ましくは、プロセッサは、ページを戻す命令を受け付けた際に、第1および第2の木構造を参照することによって、現在表示されている第1のテキストの最初の文と現在表示されている第2のテキストの最初の文のいずれが後であるかを判断し、現在表示されている第1のテキストの最初の文が現在表示されている第2のテキストの最初の文よりも後である場合に、第1のテキストのページを戻し、現在表示されている第1のテキストの最初の文が現在表示されている第2のテキストの最初の文よりも前である場合に、第2のテキストのページを戻し、現在表示されている第1のテキストの最初の文と現在表示されている第2のテキストの最初の文とが対応する場合に、第1のテキストと第2のテキストのページを戻す。
【0014】
好ましくは、プロセッサは、表示される第1のテキストのうちの一部の最後の文と表示される第2のテキストのうちの一部の最後の文とが対応するように、ディスプレイに第1のテキストの一部と第2のテキストの一部とを表示させる。
【0015】
この発明の別の局面に従うと、第1の言語で記載された第1のテキストと第2の言語で記載された第2のテキストとを記憶するメモリとディスプレイとプロセッサとを含む電子機器におけるテキスト表示方法が提供される。テキスト表示方法は、プロセッサが、第1のテキストを解析することによって、第1のテキストの構成を示す第1の木構造を取得するステップと、プロセッサが、第2のテキストを解析することによって、第2のテキストの構成を示す第2の木構造を取得するステップと、プロセッサが、第1のテキストのうちの一部をディスプレイに表示させるとともに、第1および第2の木構造を参照することによって、表示されている第1のテキストの一部に対応する第2のテキストのうちの一部をディスプレイに表示させるステップとを備える。
【0016】
この発明の別の局面に従うと、第1の言語で記載された第1のテキストと第2の言語で記載された第2のテキストとを記憶するメモリとディスプレイとプロセッサとを含む電子機器にテキストを表示させるためのテキスト表示プログラムが提供される。テキスト表示プログラムは、プロセッサに、第1のテキストを解析することによって、第1のテキストの構成を示す第1の木構造を取得するステップと、第2のテキストを解析することによって、第2のテキストの構成を示す第2の木構造を取得するステップと、第1のテキストのうちの一部をディスプレイに表示させるとともに、第1および第2の木構造を参照することによって、表示されている第1のテキストの一部に対応する第2のテキストのうちの一部をディスプレイに表示させるステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、この発明によれば、予め第1の言語で記載されたテキストの各部と第2の言語で記載されたテキストの各部とが対応付けられていない場合であっても、第1の言語で記載されたテキストの一部と当該一部に対応する第2の言語で記載されたテキストの一部とを表示することができる電子機器、テキスト表示方法、およびテキスト表示プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施の形態に係る電子書籍端末100の第1の動作概要を示すイメージ図である。
【図2】本実施の形態に係る電子書籍端末100の第2の動作概要を示すイメージ図である。
【図3】本実施の形態に係る電子書籍端末100のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【図4】本実施の形態に係る原著木構造データ1311を示すイメージ図である。
【図5】本実施の形態に係る翻訳書木構造データ1321を示すイメージ図である。
【図6】本実施の形態に係る原著のうちの表示されている最初の文、最後の文、または指定された文に関して、文と段落と章とを特定するための方法を示すイメージ図である。
【図7】本実施の形態に係る表示されている原著の文に対応する翻訳書の文を特定するための情報(たとえば、当該文が翻訳書の何ページ目の何行目の何文字目から始まるかを示す情報など)を特定するための方法を示すイメージ図である。
【図8】本実施の形態に係る原著データ分析処理を示すフローチャートである。
【図9】本実施の形態に係るページ表示処理を示す第1のフローチャートである。
【図10】本実施の形態に係るページ表示処理を示す第2のフローチャートである。
【図11】本実施の形態に係るリンク処理を示すフローチャートである。
【図12】本実施の形態に係るページ送り処理を示すフローチャートである。
【図13】本実施の形態に係るページ戻し処理を示すフローチャートである。
【図14】本実施の形態に係る文書指定処理を示すフローチャートである。
【図15】本実施の形態に係るリンク先変更処理を示すフローチャートである。
【図16】本実施の形態に係るページめくり処理の変形例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。以下では、電子書籍端末を「電子機器」の代表例として説明を行う。ただし、「電子機器」は、パーソナルコンピュータ、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)などのような、ディスプレイを有する他の情報端末によっても実現可能である。
【0020】
<電子書籍端末100の動作概要>
まず、本実施の形態に係る電子書籍端末100の動作概要について説明する。図1は、本実施の形態に係る電子書籍端末100の第1の動作概要を示すイメージ図である。より詳細には、図1(a)は、電子書籍端末100が原著データ131と翻訳書データ132とを取得する状態を示すイメージ図である。図1(b)は、電子書籍端末100が原著と翻訳書とを並べて表示する状態を示すイメージ図である。図1(c)は、ページ送り命令を受け付けることによって電子書籍端末100が原著と翻訳書のページを送った状態を示すイメージ図である。図1(d)は、ページ戻し命令を受け付けることによって電子書籍端末100が原著と翻訳書のページを戻した状態を示すイメージ図である。
【0021】
図1(a)を参照して、電子書籍端末100のユーザは、自分が読みたい電子書籍を電子書籍端末100にダウンロードする。たとえば、電子書籍端末100は、外部のサーバや記憶媒体などから、小説の原著データ131をダウンロードする。ユーザは、原著の翻訳書を閲覧したい場合には、外部のサーバなどから、小説の翻訳書データ132もダウンロードする。本実施の形態においては、第1の言語(たとえば、英語)で記載された原著内の各テキストに第2の言語(たとえば、日本語)の(翻訳後の)テキストが予め対応付けられている必要はない。
【0022】
図1(b)を参照して、電子書籍端末100は、ディスプレイ121の左部に原著の一部(25文目から45文目)を表示し、ディスプレイ121の右部に翻訳書の一部(25文目から48文目)を表示する。本実施の形態においては、電子書籍端末100は、表示されている原著のうちの一番前の文(章番号、段落番号、文番号)を特定することによって、翻訳書の表示開始箇所を決定する。すなわち、電子書籍端末100は、表示されている原著のうちの一番前の文と表示されている翻訳書のうちの一番前の文とが一致(対応)するように、原著と翻訳書とを表示する。
【0023】
なお、電子書籍端末100は、表示されている原著のうちの一番後の文(章番号、段落番号、文番号)を特定することによって、翻訳書の表示終了箇所を決定する。すなわち、電子書籍端末100は、表示されている原著のうちの一番後の文と表示されている翻訳書のうちの一番後の文とが一致(対応)するように、原著と翻訳書とを表示する。
【0024】
図1(c)を参照して、ユーザが電子書籍端末100に「ページ送り命令」を入力すると、電子書籍端末100は、表示されている原著の一番後の文(章番号、段落番号、文番号)と、表示されている翻訳書の一番後の文(章番号、段落番号、文番号)と、を特定する。電子書籍端末100は、表示されている原著の一番後の文と、表示されている翻訳書の一番後の文との、いずれが前であるかを判断する。
【0025】
電子書籍端末100は、表示されている原著の一番後の文が、表示されている翻訳書の一番後の文よりも前である場合、原著のみを次ページへ送る。ただし、電子書籍端末100は、表示されている原著の一番後の文が、表示されている翻訳書の一番後の文よりも前である場合、原著を次ページへ送るとともに、表示される原著のうちの一番前の文と表示される翻訳書のうちの一番前の文とが一致するように翻訳書も送ってもよい。
【0026】
電子書籍端末100は、表示されている原著の一番後の文が、表示されている翻訳書の一番後の文よりも後である場合、翻訳書のみを次ページへ送る。ただし、電子書籍端末100は、表示されている原著の一番後の文が、表示されている翻訳書の一番後の文よりも後である場合、翻訳書を次ページへ送るとともに、表示される翻訳書のうちの一番前の文と表示される原著のうちの一番前の文とが一致するように原著も送ってもよい。
【0027】
電子書籍端末100は、表示されている原著の一番後の文と、表示されている翻訳書の一番後の文とが一致(対応)している場合、原著と翻訳書とを次ページへ送る。なお、次ページに送る際には、表示されていた最後の文を、最初の文として表示し直してもよいし、表示されていた最後の文の次の文を、最初の文として表示し直してもよい。
【0028】
図1(d)を参照して、ユーザが電子書籍端末100に「ページ戻し命令」を入力すると、電子書籍端末100は、表示されている原著の一番前の文(章番号、段落番号、文番号)と、表示されている翻訳書の一番前の文(章番号、段落番号、文番号)と、を特定する。電子書籍端末100は、表示されている原著の一番前の文と、表示されている翻訳書の一番前の文との、いずれが前であるかを判断する。
【0029】
電子書籍端末100は、表示されている原著の一番前の文が、表示されている翻訳書の一番前の文よりも後である場合、原著のみを前ページへ戻す。ただし、電子書籍端末100は、表示されている原著の一番前の文が、表示されている翻訳書の一番後の文よりも後である場合、原著を前ページへ戻すとともに、表示される原著のうちの一番後の文と表示される翻訳書のうちの一番後の文とが一致するように翻訳書も戻してもよい。
【0030】
電子書籍端末100は、表示されている原著の一番前の文が、表示されている翻訳書の一番前の文よりも前である場合、翻訳書のみを前ページへ戻す。ただし、電子書籍端末100は、表示されている原著の一番前の文が、表示されている翻訳書の一番前の文よりも前である場合、翻訳書を前ページへ戻すとともに、表示される翻訳書のうちの一番後の文と表示される原著のうちの一番後の文とが一致するように原著も戻してもよい。
【0031】
電子書籍端末100は、表示されている原著の一番前の文と、表示されている翻訳書の一番前の文とが一致(対応)している場合、原著と翻訳書とを前ページへ戻す。なお、前ページに戻す際には、表示されていた最初の文を、最後の文として表示し直してもよいし、表示されていた最初の文の前の文を、最後の文として表示し直してもよい。
【0032】
このように、本実施の形態に係る電子書籍端末100は、予め第1の言語で記載されたテキストの各部と第2の言語で記載されたテキストの各部とが対応付けられていない場合であっても、第1の言語で記載されたテキストの木構造と第2の言語で記載されたテキストの木構造とを利用することによって、第1の言語で記載されたテキストの一部と当該一部に対応する第2の言語で記載されたテキストの一部とを同時に並べて表示することができる。
【0033】
特に、本実施の形態に係る電子書籍端末100は、ページめくりの際に原著の一部や翻訳書の一部がスキップされる(表示されない)ことを防止することができる。
【0034】
また、本実施の形態に係る電子書籍端末100は、以下のようにも動作する。図2は、本実施の形態に係る電子書籍端末100の第2の動作概要を示すイメージ図である。より詳細には、より詳細には、図2(a)は、電子書籍端末100が原著データ131と翻訳書データ132とを取得する状態を示すイメージ図である。図2(b)は、ユーザが電子書籍端末100に表示されている原著の一部を指定するための命令を入力する状態を示すイメージ図である。図2(c)は、電子書籍端末100が、指定された原著の一部に対応する翻訳書の一部の表示態様を変更した状態を示すイメージ図である。
【0035】
図2(a)および(b)を参照して、電子書籍端末100が原著データ131と翻訳書データ132とをダウンロードする動作と、電子書籍端末100が原著の一部と翻訳書の一部とを表示する動作とは、図1(a)および(b)のそれらと同様であるため、説明を繰り返さない。
【0036】
図2(b)を参照して、ユーザは、原著と翻訳書とを閲覧中に、表示されている原著のうちの一部を選択する。たとえば、ユーザは、原著の文をクリックしたり、ドラッグ操作によって原著の範囲を指定したりする。換言すれば、電子書籍端末100は、ユーザから、文を指定する命令または文字列を指定する命令を受け付ける。
【0037】
図2(c)を参照して、電子書籍端末100は、指定された原著の文または文の一部に対応する翻訳書の文または文の一部の表示態様を変更する。
【0038】
このように、本実施の形態に係る電子書籍端末100は、第1の言語のテキストに含まれる各部と第2の言語の(翻訳後の)テキストの各部とが対応付けられていなくても、指定された第1の言語のテキストの一部に対応する第2の言語のテキストの一部の表示態様を変更することができる。
【0039】
なお、本実施の形態においては、電子書籍端末100が、ディスプレイ121の左部に原著の一部を表示し、ディスプレイ121の右部に翻訳書の一部を表示する場合について説明する。しかしながら、電子書籍端末100が、ディスプレイ121の左部に翻訳書の一部を表示し、ディスプレイ121の右部に原著またはさらに他の(中国語などの第3の言語の)翻訳書の一部を表示することも可能である。
【0040】
以下、このような機能を実現するための電子書籍端末100の具体的な構成について詳述する。
【0041】
<電子書籍端末100のハードウェア構成>
次に、電子書籍端末100の具体的構成の一態様について説明する。図3は、本実施の形態に係る電子書籍端末100のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【0042】
図3を参照して、電子書籍端末100は、主たる構成要素として、CPU110と、タッチパネル120と、メモリ130と、メモリインターフェイス140と、通信インターフェイス150と、ボタン170とを含む。
【0043】
タッチパネル120は、ディスプレイ121とタブレット122とを含む。タッチパネル120は、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式などのいずれのタイプであってもよい。タッチパネル120は、光センサ液晶を含んでもよい。
【0044】
タッチパネル120は、CPU110からの命令(信号)に基づいて、文字や画像を表示する。CPU110は、原著データ131や翻訳書データ132に基づいて、タッチパネル120に原著や翻訳書を表示させる。また、CPU110は、プログラムに基づいて、タッチパネル120に各種のソフトウェアボタンを表示させたりする。
【0045】
タッチパネル120は、所定時間毎に外部の物体によるタッチパネル120へのタッチ操作を検知して、タッチ座標(接触座標)をCPU110に入力する。換言すれば、CPU110は、タッチパネル120から順次タッチ座標を取得する。CPU110は、タッチ座標に基づいて、ユーザからの命令の入力を受け付ける。
【0046】
メモリ130は、各種のRAM(Random Access Memory)や、ROM(Read-Only Memory)や、ハードディスクなどによって実現される。メモリ130は、CPU110によって実行されるプログラム、原著データ131、翻訳書データ132、原著木構造データ1311、翻訳書木構造データ1321、原著と翻訳書との対応関係133などを記憶する。
【0047】
メモリインターフェイス140は、外部の記憶媒体141からデータを読み出す。換言すれば、CPU110は、メモリインターフェイス140を介して外部の記憶媒体141に格納されているデータを読み出して、当該データをメモリ130に格納する。逆に、CPU110は、メモリ130からデータを読み出して、メモリインターフェイス140を介して当該データを外部の記憶媒体141に格納する。
【0048】
なお、記憶媒体141としては、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk - Read Only Memory)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、メモリカード、FD(Flexible Disk)、ハードディスク、磁気テープ、カセットテープ、MO(Magnetic Optical Disc)、MD(Mini Disc)、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを除く)、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの、不揮発的にプログラムを格納する媒体が挙げられる。
【0049】
通信インターフェイス150は、アンテナやコネクタによって実現される。通信インターフェイス150は、有線通信あるいは無線通信によって他の装置300との間でデータをやり取りする。換言すれば、CPU110は、通信インターフェイス150を介して、他の装置300からプログラムやテキストデータや画像データなどを受信したり、他の装置300にテキストデータや画像データを送信したりする。
【0050】
ボタン170は、電子書籍端末100の表面に配置される。電子書籍端末100には、文字キー、テンキー、十字キー、決定キーなどの複数のボタンが配置されても良い。ボタン170は、ユーザからの命令や解答などを受け付ける。ボタン170は、ユーザからの命令をCPU110に入力する。たとえば、ユーザは、十字キーを利用することによって、電子書籍端末100に、文や文の一部を指定するための命令を入力する。
【0051】
CPU110は、メモリ130あるいは記憶媒体141に記憶されているプログラムを実行することによって、電子書籍端末100の各部を制御する。すなわち、CPU110は、メモリ130あるいは記憶媒体141に記憶されているプログラムを実行することによって、図8〜16に記載の処理を実行したりする。
【0052】
具体的には、本実施の形態に係るCPU110は、メモリ130に記憶されているプログラムに基づいて、以下の処理を実行する。
【0053】
CPU110は、通信インターフェイス150を介して、外部のサーバなどから電子書籍データ(原著データ131や翻訳書データ132など)を取得する。あるいは、CPU110は、メモリインターフェイス140を介して、記憶媒体141などから電子書籍データを取得する。CPU110は、電子書籍データをメモリ130に格納する。
【0054】
CPU110は、原著データ131に基づいて、原著のテキスト構造を把握する。図4は、本実施の形態に係る原著木構造データ1311を示すイメージ図である。
【0055】
図4を参照して、たとえば、CPU110は、原著データ131から原著の言語の種類や題名を取得する。ただし、CPU110は、タッチパネル120やボタン170を介して、ユーザから原著の言語の種類や題名を受け付けも良い。
【0056】
CPU110は、原著データ131を参照して、空白ページ、空白行、または章番号に基づいて、各章の位置や範囲(章要素)を取得する。なお、CPU110は、各章の位置として、当該各章が原著の何ページ目の何行目の何文字目から始まるかを示す情報と、当該各章が原著の何ページ目の何行目の何文字目で終わるかを示す情報とを取得する。CPU110は、章要素を原著木構造データ1311としてメモリ130に記憶する。
【0057】
同様に、CPU110は、改行または空白行に基づいて、各段落の位置や範囲(段落要素)を取得する。CPU110は、段落要素を原著木構造データ1311としてメモリ130に記憶する。CPU110は、句点に基づいて、各文の位置や範囲(文要素)を取得する。CPU110は、鍵括弧や疑問符などに基づいて、各文の種類(説明文、会話文、会話疑問文)を取得する。CPU110は、文要素と文の種類とを原著木構造データ1311としてメモリ130に記憶する。
【0058】
CPU110は、翻訳書データ132に基づいて、翻訳書のテキスト構造を把握する。図5は、本実施の形態に係る翻訳書木構造データ1321を示すイメージ図である。
【0059】
図5を参照して、たとえば、CPU110は、翻訳書データ132から翻訳書の言語の種類や題名を取得する。ただし、CPU110は、タッチパネル120やボタン170を介して、ユーザから翻訳書の言語の種類や題名を受け付けも良い。
【0060】
CPU110は、翻訳書データ132を参照して、空白ページ、空白行、または章番号に基づいて、章要素を取得する。CPU110は、章要素を翻訳書木構造データ1321としてメモリ130に記憶する。CPU110は、改行または空白行に基づいて、段落要素を取得する。CPU110は、段落要素を翻訳書木構造データ1321としてメモリ130に記憶する。CPU110は、句点に基づいて、文要素を取得する。CPU110は、鍵括弧や疑問符などに基づいて、各文の種類を取得する。CPU110は、文要素と文の種類とを翻訳書木構造データ1321としてメモリ130に記憶する。
【0061】
CPU110は、原著データ131に基づいて、ディスプレイ121の左部に原著の一部を表示させる。CPU110は、タッチパネル120またはボタン170を介して、表示中の原著のページを送るための命令(ページ送り命令)、表示中の原著のページを戻すための命令(ページ戻し命令)、原著の中の文または文の一部を指定するための命令を受け付ける。
【0062】
図6は、本実施の形態に係る原著のうちの表示されている最初の文、最後の文、または指定された文に関して、文と段落と章とを特定するための方法を示すイメージ図である。図6を参照して、CPU110は、原著木構造データ1311を参照することによって、原著のうちの現在表示されている最初の文、最後の文、または指定された文を特定するための、段落番号と章番号と文番号とを特定する。
【0063】
図7は、本実施の形態に係る表示されている原著の文に対応する翻訳書の文を特定するための情報(たとえば、当該文が翻訳書の何ページ目の何行目の何文字目から始まるかを示す情報など)を特定するための方法を示すイメージ図である。図7を参照して、CPU110は、翻訳書木構造データ1321を参照することによって、原著のうちの現在表示されている最初の文、最後の文、または指定された文に対応する翻訳書の文を特定するための情報を取得する。
【0064】
CPU110は、翻訳書データ132と、原著のうちの現在表示されている最初の文、および/または最後の文に対応する翻訳書の文を特定するための情報とに基づいて、現在表示されている原著の一部に対応する翻訳書の一部をディスプレイ121の右部に表示させる。本実施の形態においては、CPU110は、翻訳書データ132と、原著のうちの指定された文に対応する翻訳書の文を特定するための情報とに基づいて、ディスプレイ121に原著のうちの指定された文に対応する翻訳書の文の表示態様を変更して表示させる。
【0065】
なお、CPU110は、原著の表示中に、「ページ送り命令」や「ページ戻し命令」が入力されたときに、タッチパネル120やボタン170を介して、原著データ131に対応する翻訳書データ132(原著と翻訳書との対応関係)を指定する命令を受け付けてもよい。あるいは、CPU110は、原著データ131や翻訳書データ132をダウンロードした際に、原著データ131に対応する翻訳書データ132(原著と翻訳書との対応関係)を指定する命令を受け付けてもよい。CPU110は、原著データ131と翻訳書データ132との対応関係133をメモリ130に記憶する。
【0066】
<原著データ分析処理>
以下では、CPU110によって実行される原著データ分析処理について説明する。図8は、本実施の形態に係る原著データ分析処理を示すフローチャートである。CPU110は、原著データ131を開いた場合、または原著データの一部を指定した場合、または原著データ131をダウンロードした場合に以下の処理を実行する。
【0067】
図8を参照して、CPU110は、原著データ131に対応する原著木構造データ(木構造ファイル)1311が既に作成されているか否かを判断する(ステップS102)。CPU110は、原著木構造データ1311が既に作成されている場合(ステップS102においてYESである場合)、原著データ分析処理を終了する。
【0068】
CPU110は、原著木構造データ1311が未だ作成されていない場合(ステップS102においてNOである場合)、原著の親要素(言語の種類や題名)を原著木構造データ1311としてメモリ130に記憶する(ステップS104)。
【0069】
CPU110は、原著に「目次」という語が存在するか否かを判断する(ステップS106)。CPU110は、原著に「目次」という語が存在しない場合(ステップS106においてNOである場合)、ステップS112からの処理を実行する。
【0070】
CPU110は、原著に「目次」という語が存在した場合(ステップS106においてYESである場合)、当該文字列以降の章の番号と章の名称と開始ページとから各章の木構造要素(章要素)を作成する(ステップS108)。CPU110は、原著木構造データ1311として、原著の親要素の下位に各章要素をリンクさせる(ステップS110)。
【0071】
CPU110は、原著データ131に基づいて、原著データ131の本文の開始位置を特定する(ステップS112)。CPU110は、原著データ131から次の文を読み込む(ステップS114)。CPU110は、文に含まれる記号(鍵括弧や疑問符)に基づいて、文の種類を特定する(ステップS116)。CPU110は、原著木構造データ1311として、文の種類と文の位置とをメモリ130に格納する(ステップS118)。
【0072】
CPU110は、目次に基づいて既に章要素が作成されているか否かを判断する(ステップS120)。CPU110は、目次に基づいて既に章要素が作成されている場合(ステップS120においてYESである場合)、現在対象となっている文の前に改行が有るか否かを判断する(ステップS122)。対象となっている文の前に改行が有る場合(ステップS122においてYESである場合)、CPU110は、ステップS130からの処理を実行する。対象となっている文の前に改行がない場合(ステップS122においてNOである場合)、CPU110は、ステップS134からの処理を実行する。
【0073】
CPU110は、目次に基づいて未だ章要素が作成されていない場合(ステップS120においてNOである場合)、対象となっている文の前に改ページが有るか否かを判断する(ステップS124)。対象となっている文の前に改ページがない場合(ステップS124においてNOである場合)、ステップS122からの処理を繰り返す。
【0074】
対象となっている文の前に改ページが有る場合(ステップS124においてYESである場合)、CPU110は、対象となっている文が含まれる章の木構造要素を作成する(ステップS126)。CPU110は、親要素の下位に対象となっている章の木構造をリンクさせる(ステップS128)。
【0075】
CPU110は、対象となっている段落の木構造要素(段落要素)を作成する(ステップS130)。CPU110は、対象となっている章要素の下位に対象となっている段落要素をリンクさせる(ステップS132)。CPU110は、対象となっている段落要素の下位に対象となっている文の木構造(文要素)をリンクさせる(ステップS134)。
【0076】
CPU110は、対象となっている文に当該文の特定を容易にするための容易情報(数値、日付、固有名詞、記号、指定文字など)が含まれているか否かを判断する(ステップS136)。対象となっている文に容易情報が含まれていない場合(ステップS136においてNOである場合)、ステップS142からの処理を実行する。
【0077】
対象となっている文に容易情報が含まれている場合(ステップS136においてYESである場合)、CPU110は、当該情報の木構造要素を作成する(ステップS138)。CPU110は、対象となっている文要素の下位に当該情報をリンクさせる(ステップS140)。
【0078】
CPU110は、対象となっている文が原著データ131の最後の文であるか否かを判断する(ステップS142)。対象となっている文が原著データ131の最後の文でない場合(ステップS142においてNOである場合)、ステップS114からの処理を繰り返す。対象となっている文が原著データ131の最後の文である場合(ステップS142においてYESである場合)、CPU110は、原著分析処理を終了する。
【0079】
<ページめくり処理>
以下では、CPU110によって実行されるページ表示処理について説明する。図9は、本実施の形態に係るページ表示処理を示す第1のフローチャートである。図10は、本実施の形態に係るページ表示処理を示す第2のフローチャートである。CPU110は、電子書籍を表示する命令を受け付けた際に、以下の処理を実行する。
【0080】
図9および図10を参照して、CPU110は、電子書籍(以下では、原著とする。)を表示する命令を受け付けると、表示されようとしている原著に翻訳書が既に対応付けられているか否かを判断する(ステップS202)。原著に翻訳書が対応付けられている場合(ステップS202においてYESである場合)、ステップS204からの処理を実行する。
【0081】
CPU110は、原著に翻訳書が対応付けられていない場合(ステップS202においてNOである場合)、文書指定処理(ステップS500)を実行する。文書指定処理については、後述する。CPU110は、文書指定処理(ステップS500)が終了すると、原著のページをディスプレイ121に表示させる(ステップS204)。たとえば、CPU110は、前回最後に表示されていた原著のページを読み出して、当該ページをディスプレイ121の左部に表示させる。
【0082】
CPU110は、表示されている原著のページに関して、リンク処理(ステップS400)を実行する。リンク処理(ステップS400)については後述する。CPU110は、リンク処理(ステップS400)が終了すると、当該リンク処理で特定された翻訳書のページをディスプレイ121の右部に表示させる(ステップS206)。
【0083】
CPU110は、タッチパネル120を介してタッチ操作が入力されたか否かを判断する(ステップS212)。CPU110は、タッチ操作が入力されていない場合(ステップS212においてNOである場合)、ステップS212の処理を繰り返す。
【0084】
CPU110は、タッチ操作が入力された場合(ステップS212においてYESである場合)、原著の一部を指定する命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS214)。CPU110は、原著の一部を指定する命令を受け付けた場合(ステップS214においてYESである場合)、文を指定するための命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS216)。より詳細には、CPU110は、原著のいずれかの文がタッチ(クリック)された場合に、当該文を選択するための命令を受け付けたと判断する。
【0085】
CPU110は、当該文を選択するための命令を受け付けた場合(ステップS216においてYESである場合)、当該文に関するリンク処理(ステップS400)を実行する。CPU110は、リンク処理(ステップS400)が終了すると、指定された文に対応する翻訳文の表示態様を変更する(ステップS220)。CPU110は、ステップS232からの処理を実行する。
【0086】
なお、CPU110は、文を選択するための命令を受け付けなかった場合(ステップS216においてNOである場合)、単語を選択するための命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS218)。より詳細には、CPU110は、原著の一部がドラッグされた場合に、当該ドラッグされた領域の文字列が選択されたと判断する。
【0087】
CPU110は、単語を選択するための命令を受け付けた場合(ステップS218においてYESである場合)、辞書モードへと移行する(ステップS300)。より詳細には、CPU110は、辞書を起動して、選択された単語を検索する。CPU110は、検索結果をディスプレイ121に表示させる。CPU110は、タッチパネル120またはボタン170を介して、戻るボタンが押下されると、ステップS212からの処理を繰り返す。
【0088】
CPU110は、単語を選択するための命令を受け付けなかった場合(ステップS218)、リンク処理(ステップS400)を実行する。
【0089】
一方、CPU110は、原著の一部を指定する命令を受け付けていない場合(ステップS214においてNOである場合)、ページ送り命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS222)。CPU110は、ページ送り命令を受け付けた場合(ステップS222においてYESである場合)、ページ送り処理(ステップS500)を実行する。ページ送り処理(ステップS500)については後述する。CPU110は、ステップS232からの処理を実行する。
【0090】
CPU110は、ページ送り命令を受け付けていない場合(ステップS222においてNOである場合)、ページ戻し命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS224)。CPU110は、ページ戻し命令を受け付けた場合(ステップS224においてYESである場合)、ページ戻し処理(ステップS600)を実行する。ページ戻し処理(ステップS600)については後述する。CPU110は、ステップS212からの処理を実行する。
【0091】
CPU110は、ページ戻し命令を受け付けていない場合(ステップS224においてNOである場合)、ステップS232からの処理を繰り返す。
【0092】
CPU110は、翻訳書の表示態様の変更(ステップS220)が終了する、ページ送り処理(ステップS500)を終了する、または、ページ戻し処理(ステップS600)を終了すると、タッチパネル120またはボタン170を介して、対応する翻訳書を指定し直すための命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS232)。CPU110は、対応する翻訳書を指定し直すための命令を受け付けた場合(ステップS232においてYESである場合)、文書指定処理(ステップS700)を実行する。文書指定処理(ステップS700)については後述する。CPU110は、文書指定処理(ステップS700)が終了すると、図9のステップS400からの処理を繰り返す。
【0093】
CPU110は、対応する翻訳書を指定し直すための命令を受け付けていない場合(ステップS232においてNOである場合)、翻訳書の別の一部を指定する(リンク先を変更する)ための命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS234)。CPU110は、翻訳書の一部を指定する命令を受け付けた場合(ステップS234においてYESである場合)、リンク変更処理(ステップS800)を実行する。リンク変更処理(ステップS800)については後述する。CPU110は、リンク変更処理(ステップS800)が終了すると、ステップS212からの処理を繰り返す。
【0094】
CPU110は、翻訳書の別の一部を指定する命令を受け付けていない場合(ステップS234においてNOである場合)、ステップS212からの処理を繰り返す。
【0095】
<リンク処理>
以下では、CPU110によって実行されるリンク処理について説明する。図11は、本実施の形態に係るリンク処理を示すフローチャートである。CPU110は、原著のいずれかの文がクリックされたとき、または原著の文の一部が選択されたとき、以下の処理を実行する。
【0096】
図11を参照して、CPU110は、原著のうちの表示されている最初の文の位置、または原著のうちの表示されている最後の文の位置を取得する。または、CPU110は、タッチパネル120を介して、指定された位置を取得する。以下では、これらの位置を指定された位置と総称する。
【0097】
CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、表示されている原著の親要素を特定する(ステップS402)。CPU110は、指定された位置に基づいて、指定された章要素を特定する(ステップS404)。CPU110は、指定された位置に基づいて、段落要素を特定する(ステップS406)。CPU110は、指定された位置に基づいて、文要素を特定する(ステップS408)。
【0098】
ただし、CPU110は、指定された位置に基づいて、指定された文要素を特定し、特定された文要素に基づいて段落要素を特定し、特定された段落要素に基づいて章要素を特定してもよい。
【0099】
CPU110は、指定された文要素に翻訳書へのリンクが張られているか否かを判断する(ステップS410)。指定された文要素に翻訳書へのリンクが張られている場合(ステップS410においてYESである場合)、ステップS428からの処理を実行する。
【0100】
指定された文要素に翻訳書へのリンクが張られていない場合(ステップS410においてNOである場合)、CPU110は、翻訳書木構造データ1321を参照して、特定された原著の親要素に対応する翻訳書の親要素を特定する(ステップS412)。CPU110は、特定された原著の章要素に対応する翻訳書の章要素を特定する(ステップS414)。CPU110は、特定された原著の段落要素に対応する翻訳書の段落要素を特定する(ステップS416)。CPU110は、特定された原著の文要素に対応する翻訳書の文要素を特定する(ステップS418)。
【0101】
CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、原著の特定された文要素に容易情報が対応付けられているか否かを判断する(ステップS420)。CPU110は、原著の特定された文要素に容易情報が含まれていない場合(ステップS420においてNOである場合)、ステップS426からの処理を実行する。
【0102】
CPU110は、原著の特定された文要素に容易情報が含まれている場合(ステップS420においてYESである場合)、翻訳書木構造データ1321を参照して、翻訳書の特定された文要素に容易情報が対応付けられているか否かを判断する(ステップS422)。翻訳書の特定された文要素に容易情報が対応付けられていない場合(ステップS422においてNOである場合)、CPU110は、ステップS426からの処理を実行する。
【0103】
翻訳書の特定された文要素に容易情報が含まれている場合(ステップS422においてYESである場合)、翻訳書の特定された段落内のうち容易情報に対応付けられた文要素まで特定範囲を広げる(ステップS424)。CPU110は、原著木構造データ1311の原著の特定された文要素に翻訳書の特定された文要素を対応付け、翻訳書木構造データ1321の翻訳書の特定された文要素に原著の特定された文要素を対応付ける(ステップS426)。すなわち、CPU110は、原著の特定された文要素に翻訳書の特定された文要素のリンクを張り、翻訳書木構造データ1321の翻訳書の特定された文要素に原著の特定された文要素のリンクを張る。CPU110は、リンク処理を終了する。
【0104】
<ページ送り処理>
以下では、CPU110によって実行されるページ送り処理について説明する。図12は、本実施の形態に係るページ送り処理を示すフローチャートである。CPU110は、ページ送り命令が入力されたときに以下の処理を実行する。
【0105】
図12を参照して、CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、現在表示されている原著の最後の文を特定する(ステップS502)。たとえば、CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、当該最後の文を特定するための、章番号、段落番号、文番号を特定する。
【0106】
CPU110は、翻訳書木構造データ1321を参照して、現在表示されている翻訳書の最後の文を特定する(ステップS504)。たとえば、CPU110は、翻訳書木構造データ1321を参照して、当該最後の文を特定するための、章番号、段落番号、文番号を特定する。
【0107】
CPU110は、原著の最後の文と翻訳書の最後の文と、いずれが前であるか(章番号、段落番号、文番号が若い方)を判断する(ステップS506)。原著の最後の文が翻訳書の最後の文よりも前である場合、CPU110は、原著データ131に基づいて、原著のみを次のページへ進める(ステップS508)。翻訳書の最後の文が原著の最後の文よりも前である場合、CPU110は、翻訳書データ132に基づいて、翻訳書のみを次のページへ進める(ステップS510)。翻訳書の最後の文と原著の最後の文とが同じで場合、CPU110は、原著データ131に基づいて原著を次のページへ進めるとともに、翻訳書データ132に基づいて翻訳書を次のページへ進める(ステップS512)。CPU110は、ページ送り処理を終了する。
【0108】
<ページ戻し処理>
以下では、CPU110によって実行されるページ戻し処理について説明する。図13は、本実施の形態に係るページ戻し処理を示すフローチャートである。CPU110は、ページ戻し命令が入力されたときに以下の処理を実行する。
【0109】
図13を参照して、CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、現在表示されている原著の最初の文を特定する(ステップS602)。たとえば、CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、当該最初の文を特定するための、章番号、段落番号、文番号を特定する。
【0110】
CPU110は、翻訳書木構造データ1321を参照して、現在表示されている翻訳書の最初の文を特定する(ステップS604)。たとえば、CPU110は、翻訳書木構造データ1321を参照して、当該最初の文を特定するための、章番号、段落番号、文番号を特定する。
【0111】
CPU110は、原著の最初の文と翻訳書の最初の文と、いずれが後であるかを判断する(ステップS606)。原著の最初の文が翻訳書の最初の文よりも後である場合、CPU110は、原著データ131に基づいて、原著のみを前のページへ進める(ステップS608)。翻訳書の最初の文が原著の最初の文よりも後である場合、CPU110は、翻訳書データ132に基づいて、翻訳書のみを前のページへ進める(ステップS610)。翻訳書の最初の文と原著の最初の文とが同じで場合、CPU110は、原著データ131に基づいて原著を前のページへ進めるとともに、翻訳書データ132に基づいて翻訳書を前のページへ進める(ステップS612)。CPU110は、ページ戻し処理を終了する。
【0112】
<文書指定処理>
以下では、CPU110によって実行される文書指定処理(ステップS700)について説明する。図14は、本実施の形態に係る文書指定処理を示すフローチャートである。
【0113】
図14を参照して、CPU110は、ディスプレイ121に翻訳書(検索対象)の候補を選択可能に表示させる(ステップS702)。CPU110は、タッチパネル120またはボタン170を介して、ユーザからの翻訳書の指定命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS704)。CPU110は、翻訳書の指定命令を受け付けなかった場合(ステップS704においてNOである場合)、ステップS704の処理を繰り返す。
【0114】
CPU110は、翻訳書の指定命令を受け付けた場合(ステップS704においてYESである場合)、原著データ131と指定された翻訳書データ132との対応関係133をメモリ130に格納する(ステップS706)。CPU110は、文指定処理を終了する。
【0115】
<リンク先変更処理>
以下では、CPU110によって実行されるリンク先変更処理(ステップS800)について説明する。図15は、本実施の形態に係るリンク先変更処理を示すフローチャートである。CPU110は、タッチパネル120またはボタン170を介して、翻訳書の別の部分が指定されたときに、以下の処理を実行する。
【0116】
図15を参照して、CPU110は、タッチパネル120またはボタン170を介して、翻訳書の単語が選択されたか否かを判断する(ステップS802)。CPU110は、翻訳書の単語が選択された場合(ステップS802においてYESである場合)、辞書モードへと移行する(ステップS300)。より詳細には、CPU110は、辞書を起動して、選択された単語を検索する。CPU110は、検索結果をディスプレイ121に表示させる。CPU110は、リンク先変更処理を終了する。
【0117】
CPU110は、翻訳書の文または(単語よりも長い)文の一部が選択された場合(ステップS802においてNOである場合)、原著木構造データ1311の特定された文要素と翻訳書木構造データ1321の特定された文要素との対応関係をクリアする(ステップS804)。CPU110は、翻訳書のうちの新たに指定された位置に基づいて文要素を特定し、特定された文要素に基づいて段落要素を特定し、特定された段落要素に基づいて章要素を特定する(ステップS806)。
【0118】
CPU110は、原著木構造データ1311の既に特定されていた文要素に、翻訳書木構造データ1321の新たに特定された文要素を対応付け、翻訳書木構造データ1321の新たに特定された文要素に原著木構造データ1311の既に特定されていた文要素を対応付ける(ステップS808)。すなわち、CPU110は、原著の特定されていた文要素に翻訳書の新たに特定された文要素のリンクを張り、翻訳書の新たに特定された文要素に原著の特定されていた文要素のリンクを張る。
【0119】
CPU110は、原著から翻訳書の新たなリンク先へとジャンプする(ステップS810)。すなわち、CPU110は、ディスプレイ121に、翻訳書のうちの、特定された章の、特定された段落の、特定された文を表示させる。CPU110は、指定された原著の文または文の一部に対応する翻訳書の文または文の一部を他の部分とは異なる表示態様でディスプレイ121に表示させる。CPU110は、リンク先変更処理を終了する。
【0120】
<ページめくり処理の変形例>
電子書籍端末100は、原著の表示範囲が変更された場合に、変更後に表示されている原著の範囲に対応する翻訳書の範囲を全て表示してもよい。たとえば、電子書籍端末100は、ページ送り命令を受け付けたとき、ページ戻し命令を受け付けたとき、または原著の一部が選択されたときに、ディスプレイ121の左部(原著ウィンドウ)の一番前に表示されている文に対応する翻訳書の文をディスプレイ121の右部(翻訳書ウィンドウ)の一番前に表示し、ディスプレイ121の左部の一番後に表示されている文に対応する翻訳書の文をディスプレイ121の右部の一番後に表示してもよい。
【0121】
以下では、CPU110によって実行されるページめくり処理の変形例について説明する。図16は、本実施の形態に係るページめくり処理の変形例を示すフローチャートである。CPU110は、ページ送り命令を受け付けたとき(ステップS222においてYESである場合)、ページ戻し命令を受け付けたとき(ステップS224においてYESである場合)、または原著の一部が選択されたとき(ステップS216においてYESである場合)、以下の処理を実行する。
【0122】
図16を参照して、CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、現在表示されている原著の最初の文を特定する(ステップS902)。たとえば、図6および図11のステップS402〜ステップS408と同様に、CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、当該最初の文を特定するための、章番号、段落番号、文番号を特定する。図7および図11のステップS412〜ステップS426と同様に、CPU110は、翻訳書木構造データ1321を参照して、原著の最初の文に対応する翻訳書の文を表示開始位置として特定する(ステップS904)。
【0123】
CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、現在表示されている原著の最後の文を特定する(ステップS906)。たとえば、図6および図11のステップS402〜ステップS408と同様に、CPU110は、原著木構造データ1311を参照して、当該最後の文を特定するための、章番号、段落番号、文番号を特定する。図6および図11のステップS412〜ステップS426と同様に、CPU110は、翻訳書木構造データ1321を参照して、原著の最後の文に対応する翻訳書の文を表示終了位置として特定する(ステップS908)。
【0124】
CPU110は、特定された翻訳書の表示開始位置から表示終了位置まで(対応部分という。)がディスプレイ121の右部(翻訳書ウィンドウ)いっぱいに収まるように、文字サイズやウィンドウサイズなどを調整することによって当該対応部分をディスプレイ121に表示させる(ステップS910)。
【0125】
<その他の応用例>
本発明は、システム或いは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適用できることはいうまでもない。そして、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した外部の記憶媒体141(メモリ130)を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が外部の記憶媒体141(メモリ130)に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0126】
この場合、外部の記憶媒体141(メモリ130)から読出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した外部の記憶媒体141(メモリ130)は本発明を構成することになる。
【0127】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0128】
さらに、外部の記憶媒体141(メモリ130)から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる他の記憶媒体に書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0129】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0130】
100 電子書籍端末、110 CPU、120 タッチパネル、121 ディスプレイ、122 タブレット、130 メモリ、131 原著データ、132 翻訳書データ、133 対応関係、140 メモリインターフェイス、141 記憶媒体、150 通信インターフェイス、170 ボタン、1311 原著木構造データ、1321 翻訳書木構造データ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の言語で記載された第1のテキストと第2の言語で記載された第2のテキストとを記憶するメモリと、
ディスプレイと、
プロセッサとを備え、前記プロセッサは、
前記第1のテキストを解析することによって、前記第1のテキストの構成を示す第1の木構造を取得し、
前記第2のテキストを解析することによって、前記第2のテキストの構成を示す第2の木構造を取得し、
前記第1のテキストのうちの一部を前記ディスプレイに表示させるとともに、前記第1および第2の木構造を参照することによって、表示されている前記第1のテキストの一部に対応する前記第2のテキストのうちの一部を前記ディスプレイに表示させる、電子機器。
【請求項2】
前記プロセッサは、表示される前記第1のテキストのうちの一部の最初の文と表示される前記第2のテキストのうちの一部の最初の文とが対応するように、前記ディスプレイに第1のテキストの一部と前記第2のテキストの一部とを表示させる、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記プロセッサは、
ページを送る命令を受け付けた際に、前記第1および第2の木構造を参照することによって、現在表示されている第1のテキストの最後の文と現在表示されている第2のテキストの最後の文のいずれが前であるかを判断し、
現在表示されている第1のテキストの最後の文が現在表示されている第2のテキストの最後の文よりも前である場合に、前記第1のテキストのページを進め、
現在表示されている第1のテキストの最後の文が現在表示されている第2のテキストの最後の文よりも後である場合に、前記第2のテキストのページを進め、
現在表示されている第1のテキストの最後の文と現在表示されている第2のテキストの最後の文とが対応する場合に、前記第1のテキストと前記第2のテキストのページを進める、請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記プロセッサは、
ページを戻す命令を受け付けた際に、前記第1および第2の木構造を参照することによって、現在表示されている第1のテキストの最初の文と現在表示されている第2のテキストの最初の文のいずれが後であるかを判断し、
現在表示されている第1のテキストの最初の文が現在表示されている第2のテキストの最初の文よりも後である場合に、前記第1のテキストのページを戻し、
現在表示されている第1のテキストの最初の文が現在表示されている第2のテキストの最初の文よりも前である場合に、前記第2のテキストのページを戻し、
現在表示されている第1のテキストの最初の文と現在表示されている第2のテキストの最初の文とが対応する場合に、前記第1のテキストと前記第2のテキストのページを戻す、請求項1から3のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
前記プロセッサは、表示される前記第1のテキストのうちの一部の最後の文と表示される前記第2のテキストのうちの一部の最後の文とが対応するように、前記ディスプレイに第1のテキストの一部と前記第2のテキストの一部とを表示させる、請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項6】
第1の言語で記載された第1のテキストと第2の言語で記載された第2のテキストとを記憶するメモリとディスプレイとプロセッサとを含む電子機器におけるテキスト表示方法であって、
前記プロセッサが、前記第1のテキストを解析することによって、前記第1のテキストの構成を示す第1の木構造を取得するステップと、
前記プロセッサが、前記第2のテキストを解析することによって、前記第2のテキストの構成を示す第2の木構造を取得するステップと、
前記プロセッサが、前記第1のテキストのうちの一部を前記ディスプレイに表示させるとともに、前記第1および第2の木構造を参照することによって、表示されている前記第1のテキストの一部に対応する前記第2のテキストのうちの一部を前記ディスプレイに表示させるステップとを備える、テキスト表示方法。
【請求項7】
第1の言語で記載された第1のテキストと第2の言語で記載された第2のテキストとを記憶するメモリとディスプレイとプロセッサとを含む電子機器にテキストを表示させるためのテキスト表示プログラムであって、前記プロセッサに、
前記第1のテキストを解析することによって、前記第1のテキストの構成を示す第1の木構造を取得するステップと、
前記第2のテキストを解析することによって、前記第2のテキストの構成を示す第2の木構造を取得するステップと、
前記第1のテキストのうちの一部を前記ディスプレイに表示させるとともに、前記第1および第2の木構造を参照することによって、表示されている前記第1のテキストの一部に対応する前記第2のテキストのうちの一部を前記ディスプレイに表示させるステップとを実行させる、テキスト表示プログラム。
【請求項1】
第1の言語で記載された第1のテキストと第2の言語で記載された第2のテキストとを記憶するメモリと、
ディスプレイと、
プロセッサとを備え、前記プロセッサは、
前記第1のテキストを解析することによって、前記第1のテキストの構成を示す第1の木構造を取得し、
前記第2のテキストを解析することによって、前記第2のテキストの構成を示す第2の木構造を取得し、
前記第1のテキストのうちの一部を前記ディスプレイに表示させるとともに、前記第1および第2の木構造を参照することによって、表示されている前記第1のテキストの一部に対応する前記第2のテキストのうちの一部を前記ディスプレイに表示させる、電子機器。
【請求項2】
前記プロセッサは、表示される前記第1のテキストのうちの一部の最初の文と表示される前記第2のテキストのうちの一部の最初の文とが対応するように、前記ディスプレイに第1のテキストの一部と前記第2のテキストの一部とを表示させる、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記プロセッサは、
ページを送る命令を受け付けた際に、前記第1および第2の木構造を参照することによって、現在表示されている第1のテキストの最後の文と現在表示されている第2のテキストの最後の文のいずれが前であるかを判断し、
現在表示されている第1のテキストの最後の文が現在表示されている第2のテキストの最後の文よりも前である場合に、前記第1のテキストのページを進め、
現在表示されている第1のテキストの最後の文が現在表示されている第2のテキストの最後の文よりも後である場合に、前記第2のテキストのページを進め、
現在表示されている第1のテキストの最後の文と現在表示されている第2のテキストの最後の文とが対応する場合に、前記第1のテキストと前記第2のテキストのページを進める、請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記プロセッサは、
ページを戻す命令を受け付けた際に、前記第1および第2の木構造を参照することによって、現在表示されている第1のテキストの最初の文と現在表示されている第2のテキストの最初の文のいずれが後であるかを判断し、
現在表示されている第1のテキストの最初の文が現在表示されている第2のテキストの最初の文よりも後である場合に、前記第1のテキストのページを戻し、
現在表示されている第1のテキストの最初の文が現在表示されている第2のテキストの最初の文よりも前である場合に、前記第2のテキストのページを戻し、
現在表示されている第1のテキストの最初の文と現在表示されている第2のテキストの最初の文とが対応する場合に、前記第1のテキストと前記第2のテキストのページを戻す、請求項1から3のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
前記プロセッサは、表示される前記第1のテキストのうちの一部の最後の文と表示される前記第2のテキストのうちの一部の最後の文とが対応するように、前記ディスプレイに第1のテキストの一部と前記第2のテキストの一部とを表示させる、請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項6】
第1の言語で記載された第1のテキストと第2の言語で記載された第2のテキストとを記憶するメモリとディスプレイとプロセッサとを含む電子機器におけるテキスト表示方法であって、
前記プロセッサが、前記第1のテキストを解析することによって、前記第1のテキストの構成を示す第1の木構造を取得するステップと、
前記プロセッサが、前記第2のテキストを解析することによって、前記第2のテキストの構成を示す第2の木構造を取得するステップと、
前記プロセッサが、前記第1のテキストのうちの一部を前記ディスプレイに表示させるとともに、前記第1および第2の木構造を参照することによって、表示されている前記第1のテキストの一部に対応する前記第2のテキストのうちの一部を前記ディスプレイに表示させるステップとを備える、テキスト表示方法。
【請求項7】
第1の言語で記載された第1のテキストと第2の言語で記載された第2のテキストとを記憶するメモリとディスプレイとプロセッサとを含む電子機器にテキストを表示させるためのテキスト表示プログラムであって、前記プロセッサに、
前記第1のテキストを解析することによって、前記第1のテキストの構成を示す第1の木構造を取得するステップと、
前記第2のテキストを解析することによって、前記第2のテキストの構成を示す第2の木構造を取得するステップと、
前記第1のテキストのうちの一部を前記ディスプレイに表示させるとともに、前記第1および第2の木構造を参照することによって、表示されている前記第1のテキストの一部に対応する前記第2のテキストのうちの一部を前記ディスプレイに表示させるステップとを実行させる、テキスト表示プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2013−3839(P2013−3839A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−134248(P2011−134248)
【出願日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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