説明

電子機器、及びその動作モードの移行方法

【課題】ユーザーが誤って特殊モードで電子機器を起動するおそれを低下する。
【解決手段】電子機器は、電子機器の起動時に、電源スイッチとタッチパネルの第一所
定領域とが第一所定時間押された場合に、仮モードに移行する処理を行い、仮モード中に
、電源スイッチとタッチパネル対する所定操作がされた場合に、特殊モードに移行する処
理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器における動作モードの移行に関し、特に、タッチパネルを備える電
子機器における動作モードの移行に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、プリンター、スキャナー、コピー機、複合機、携帯端末、パーソナルコンピュ
ーターなどの電子機器において、ディスプレイやキーなどを含む操作パネルを備えるもの
が知られている(例えば、特許文献1)。また、タッチパネルを備える電子機器も知られ
ている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−53779号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タッチパネルを備える電子機器の中には、ユーザーが操作できるインターフェイスとし
て、タッチパネルと電源スイッチを備えるものがある。タッチパネルは、例えば、1点の
タッチを検出する抵抗膜方式や1以上の点のタッチを検出する静電容量方式である。電源
スイッチは、例えば、押圧された状態(長押し)を検出可能な押しボタン式スイッチであ
る。
【0005】
また、上記のようなタッチパネル及び電源スイッチを有する電子機器には、通常の動作
モード(以下、「通常モード」ともいう。)に加え、例えば、電子機器の設定値変更や検
査処理などを行うための動作モード(以下、「特殊モード」ともいう。)を有するものが
ある。特殊モードは、例えば、電子機器のメンテナンスに使用される動作モードであり、
電子機器の通常の使用においてはユーザーに使用されない動作モードである。
【0006】
ここで、特殊モードに移行するためには、所定の操作が必要である。例えば、電子機器
の電源を投入する際に、電源スイッチとタッチパネルの所定の領域とを長押しすることに
より、電子機器を特殊モードで起動することができる。
【0007】
しかしながら、上記のような所定の操作は、単純な操作であるため、ユーザーが誤って
電子機器を特殊モードで起動させてしまうおそれがある。例えば、ユーザーの手がタッチ
パネルに触れていたり、ゴミなどの物体がタッチパネルに触れていたりした場合、電子機
器が特殊モードで起動してしまう。
【0008】
そこで、本発明は、ユーザーが誤って特殊モードで電子機器を起動するおそれを低下す
ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するための本発明の一態様は、
電源スイッチとタッチパネルとを備える電子機器であって、
通常モード及び特殊モードのいずれかで動作し、
前記電子機器の起動時に、前記電源スイッチと前記タッチパネルの第一所定領域とが第
一所定時間押された場合に、仮モードに移行する処理を行い、前記仮モード中に、前記電
源スイッチと前記タッチパネル対する所定操作がされた場合に、前記特殊モードに移行す
る処理を行う制御手段、を備える、
ことを特徴とする。
【0010】
ここで、上記の電子機器において、
前記制御手段は、前記仮モードに移行してから第二所定時間の間に前記所定操作がされ
た場合、前記特殊モードに移行する処理を行う、
ことを特徴としていてもよい。
【0011】
また、上記のいずれかの電子機器において、
前記制御手段は、前記仮モードに移行してから第二所定時間の間に、前記所定操作以外
の操作がされた場合、又は操作が何もされなかった場合に、前記通常モードに移行する処
理を行う、
ことを特徴としていてもよい。
【0012】
また、上記のいずれかの電子機器において、
前記所定操作は、前記電源スイッチと前記タッチパネルの第二所定領域とが第三所定時
間押される操作である、
ことを特徴としていてもよい。
【0013】
また、上記のいずれかの電子機器において、
前記第一所定領域と前記第二所定領域とは、異なる領域である、
ことを特徴としていてもよい。
【0014】
また、上記のいずれかの電子機器において、
前記第一所定領域と前記第二所定領域とは、同じ領域であり、
前記制御手段は、前記電子機器の起動時から前記仮モード中まで前記第一所定領域が継
続して押されている場合、前記第二所定領域を前記第一所定領域とは異なる領域に設定す
る、
ことを特徴としていてもよい。
【0015】
また、上記のいずれかの電子機器において、
前記第一所定領域は、前記タッチパネルと前記ディスプレイとが重ならない領域又は重
なる領域であり、
前記第二所定領域は、前記タッチパネルと前記ディスプレイとが重なる領域又は重なら
ない領域である、
ことを特徴としていてもよい。
【0016】
上記の課題を解決するための本発明の他の態様は、
電源スイッチとタッチパネルを備え、通常モード及び特殊モードのいずれかで動作する
電子機器における動作モードの移行方法であって、
前記電子機器の起動時に、前記電源スイッチと前記タッチパネルの第一所定領域とが第
一所定時間押されたか否かを判定するステップと、
前記電源スイッチと前記タッチパネルの前記第一所定領域とが前記第一所定時間押され
た場合に、仮モードに移行するステップと、
前記仮モード中に、前記電源スイッチと前記タッチパネル対する所定操作がされたか否
かを判定するステップと、
前記電源スイッチと前記タッチパネル対する前記所定操作がされた場合に、前記特殊モ
ードに移行するステップと、を含む、
ことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第一実施形態の一例に係るプリンターの、ハードウェアの概略構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第一実施形態の一例に係るプリンターの、機能構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第一実施形態の一例に係るプリンターの、タッチパネルの領域の一例を説明する図である。
【図4】本発明の第一実施形態の一例に係るプリンターの、起動処理の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の第一実施形態の一例について、図面を参照して説明する。
【0019】
本実施形態では、電子機器として、プリンターを例に挙げて説明する。もちろん、電子
機器は、プリンターに限られず、スキャナー、コピー機、複合機、携帯端末、パーソナル
コンピューターなどの電子機器であってもよい。
【0020】
図1は、本発明の第一実施形態の一例に係るプリンターの、ハードウェアの概略構成例
を示すブロック図である。
【0021】
プリンター100は、例えば、インクジェット方式やレーザー方式のプリンターである
。プリンター100は、コントローラー110と、操作パネル120と、印刷エンジン1
30と、ネットワークインターフェイス(I/F)140とを有する。
【0022】
コントローラー110は、プリンター100の主要機能を搭載したチップ(SoC:Sy
stem on Chip)などで構成され、プリンター100全体の動作を制御する。
【0023】
例えば、コントローラー110は、ネットワークI/F140を介して印刷データを受
信すると、当該印刷データに基づいて印刷エンジン130に出力する印字データを生成し
、印刷エンジン130を制御して印字データに基づく印刷を実行させる。また、コントロ
ーラー110は、操作パネル120を介してユーザーの指示を受け付け、印刷処理の停止
/開始、各種パラメータの変更、各種パラメータの操作パネル120への表示などを行う

【0024】
詳細は後述するが、本実施形態では、コントローラー110は、操作パネル120に対
する所定の操作に応じた動作モード(通常モード又は特殊モード)でプリンター100を
起動し、制御する。
【0025】
上記のような処理を実現するために、コントローラー110は、CPU(Central Proc
essing Unit)111と、RAM(Random Access Memory)112と、ROM(Read Only
Memory)113とを備える。なお、コントローラー110は、上記処理を専用に行うよ
うに設計されたASICで構成されていてもよい。
【0026】
CPU111は、各種プログラムを実行する。RAM112は、印刷データや印字デー
タなどの各種データおよびプログラム等を一時的に記憶する。ROM113には、プリン
ター100を制御するための各種データ、各種プログラム等があらかじめ不揮発的に記憶
されている。
【0027】
操作パネル120は、ユーザーとプリンター100のインターフェイスとして機能する
。操作パネル120は、例えば、電源のオン/オフを受け付けたり、文字や画像を表示し
たり、ユーザーの操作を受け付けたりする。上記のような処理を実現するために、操作パ
ネル120は、電源スイッチ121と、タッチパネル122と、ディスプレイ123とを
備える。
【0028】
電源スイッチ121は、プリンター100の主電源のスイッチとして機能するユニット
である。電源スイッチ121は、例えば、押下された状態(長押し)を検出可能な押しボ
タン式スイッチである。
【0029】
タッチパネル122は、ユーザーの操作を受け付けるユニットである。タッチパネル1
22は、例えば、ディスプレイ123の表示面側に貼られた透過性のあるパネルである。
タッチパネル122は、例えば、ディスプレイ123に表示された画像のXY座標と対応
したタッチ位置を特定し、タッチ位置を座標に変換してコントローラー110に出力する
。タッチパネル122は、例えば、1点のタッチ位置の座標を検出可能な抵抗膜方式であ
る。もちろん、方式はこれに限られず、複数点のタッチ位置の座標を検出可能な静電容量
方式などであってもよい。
【0030】
ディスプレイ123は、コントローラー110で生成されたグラフィックス情報を表示
するユニットである。ディスプレイ123は、例えば、液晶ディスプレイ(Liquid Cryst
al Display)、有機ELディスプレイ(Electro-Luminescence Display)などで構成され
る。
【0031】
印刷エンジン130は、コントローラー110からの指示に基づいて、コントローラー
110から出力された印字データを印刷媒体に印刷する。印刷エンジン130は、例えば
、インクジェット方式やレーザー方式である。
【0032】
ネットワークI/F140は、LANなどのネットワークに接続して、パーソナルコン
ピューターなどのホストと通信するユニットである。
【0033】
以上が、本発明の第一実施形態の一例に係るプリンターの、ハードウェアの概略構成の
一例である。ただし、この構成は、本願発明の特徴を説明するにあたって主要構成を説明
したのであって、上記の構成に限られない。また、一般的なプリンターが備える構成を排
除するものではない。
【0034】
図2は、本発明の第一実施形態の一例に係るプリンターの、機能構成の一例を示すブロ
ック図である。
【0035】
プリンター100は、操作受付部210と、印刷制御部220とを有する。
【0036】
これらの機能部は、例えば、CPU111がROM113からRAM112にロードし
た所定のプログラムを実行することにより実現される。この所定のプログラムは、予め記
ROM113に格納される。もちろん、ネットワークI/F140を介してネットワーク
上からダウンロードされてインストールおよび/または更新されてもよい。また、プリン
ター100が可搬型の記憶媒体を読み取る装置を有する場合は、当該記憶媒体から読み出
されてインストールおよび/または更新されてもよい。
【0037】
操作受付部210は、操作パネル120に対する入力制御、操作パネル120に対する
表示制御を行う機能部である。
【0038】
例えば、操作受付部210は、プリンター100の電源投入時に、電源スイッチ121
及びタッチパネル122に対する操作を検出する。電源スイッチ121の押圧とタッチパ
ネル122の所定領域の押圧とを所定時間(長押しを検出するための所定時間)検出した
場合、電源スイッチ121の押圧が検出されなくなったのを契機に、動作モードを仮モー
ドとして、印刷制御部220に通知する。ここで、仮モードとは、通常モード又は特殊モ
ードに移行する前段階の動作モードである。一方、電源スイッチ121の押圧が、所定時
間経過する前に検出されなくなった場合、動作モードを通常モードとして、印刷制御部2
20に通知する。
【0039】
仮モードでプリンター100が起動された場合、操作受付部210は、起動開始からの
起動時間の計測と、電源スイッチ121及びタッチパネル122に対する操作の検出とを
行う。起動時間が所定時間(ユーザが何らかの操作を行うための時間)を経過する前に、
電源スイッチ121の押圧とタッチパネル122の所定領域の押圧とを所定時間検出した
場合、電源スイッチ121の押圧が検出されなくなったのを契機に、動作モードを特殊モ
ードとして、印刷制御部220に通知する。一方、起動時間が所定時間を経過する前に上
記以外の操作を検出した場合、又は、何も操作を検出せずに起動時間が所定時間を経過し
た場合、動作モードを通常モードとして、印刷制御部220に通知する。
【0040】
より具体的な操作内容の一例について、図3を参照して説明する。仮モードでプリンタ
ー100を起動するためのタッチパネル122の所定領域は、例えば、図4(A)に示す
ように、タッチパネル122の3つの領域A〜Cのうち、ディスプレイ123と重ならな
い領域A又はCとすることができる。一方、仮モードから特殊モードでプリンター100
を起動するためのタッチパネル122の所定領域は、図5(B)に示すように、タッチパ
ネル122の6つの領域1〜6のうち、ディスプレイ123と重なる領域3又は4とする
ことができる。もちろん、仮モードでプリンター100を起動するためのタッチパネル1
22の所定領域と、仮モードから特殊モードでプリンター100を起動するためのタッチ
パネル122の所定領域とは、逆であってもよい。
【0041】
このように、仮モードでプリンター100を起動するためのタッチパネル122の所定
領域と、仮モードから特殊モードでプリンター100を起動するためのタッチパネル12
2の所定領域とを異ならせることにより、プリンター100が誤って特殊モードで起動さ
れにくくすることができる。
【0042】
もちろん、仮モードでプリンター100を起動するためのタッチパネル122の所定領
域と、仮モードから特殊モードでプリンター100を起動するためのタッチパネル122
の所定領域とは、同じであってもよい。ここで、操作受付部210は、仮モードで起動さ
れる前から継続的にタッチパネル122の所定領域が押圧されているか否かを判定し、継
続的に当該所定領域が押圧されている場合、仮モードから特殊モードでプリンター100
を起動するためのタッチパネル122の所定領域を他の領域に変更して設定するようにし
てもよい。このようにすれば、プリンター100が誤って特殊モードで起動されにくくす
ることができる。
【0043】
なお、上述した仮モードでプリンター100を起動するための操作内容、及び仮モード
から特殊モードでプリンター100を起動するための操作内容は、一例であり、上記に限
られない。
【0044】
例えば、タッチパネル122の押圧の位置ではなく、押圧箇所の数を用いるようにして
もよい。具体的には、仮モードでプリンター100を起動するためのタッチパネル122
の押圧箇所の数を1つ、仮モードから特殊モードでプリンター100を起動するためのタ
ッチパネル122の押圧箇所の数を2つ、のようにである。また、例えば、押圧箇所の数
と押圧箇所の位置を組み合わせるようにしてもよい。具体的には、仮モードでプリンター
100を起動するためのタッチパネル122の所定領域の押圧を1つ、仮モードから特殊
モードでプリンター100を起動するためのタッチパネル122の第一所定領域の押圧を
1つ、第二所定領域の押圧を1つ、のようにである。
【0045】
また、例えば、仮モードから特殊モードでプリンター100を起動するための操作内容
は、より単純化して、電源スイッチ121の所定時間の押圧としたり、タッチパネル12
2の所定領域の所定時間の押圧としたりしてもよい。
【0046】
図2に戻って説明を続ける。
【0047】
印刷制御部220は、プリンター100の起動制御、起動後の動作モードに応じたプリ
ンター100の制御を行う機能部である。
【0048】
例えば、印刷制御部220は、プリンター100の起動時に操作受付部210から仮モ
ードの通知を受けた場合、プリンター100を仮モードで起動し、次の動作モードの通知
を待つ。この場合、仮モードであること示す情報をディスプレイ123に表示するように
操作受付部210に指示するようにしてもよい。また、印刷制御部220は、操作受付部
210から特殊モードの通知を受けた場合、プリンター100を特殊モードで起動する。
この場合、印刷制御部220は、特殊モードにおいて受け付けるメニュー項目をディスプ
レイ123に表示するように操作受付部210に指示してもよい。また、印刷制御部22
0は、操作受付部210から通常モードの通知を受けた場合、プリンター100を通常モ
ードで起動する。
【0049】
以上の各構成要素は、プリンター100の構成を理解容易にするために、主な処理内容
に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限さ
れることはない。プリンター100の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素
に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分
類することもできる。また、各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよ
いし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
【0050】
次に、上記のプリンター100により実現される特徴的な処理について説明する。
【0051】
図4は、本発明の第一実施形態の一例に係るプリンターの、起動処理の一例を示すフロ
ー図である。本フローは、例えば、プリンター100の電源がオフの状態で、電源スイッ
チ121が押圧された場合に開始される。
【0052】
S10では、操作受付部210は、第一の操作があったか否かを判定する。具体的には
、操作受付部210は、電源スイッチ121の押圧とタッチパネル122の所定領域の押
圧とが所定時間以上されたかを監視する。電源スイッチ121の押圧とタッチパネル12
2の所定領域の押圧とが所定時間以上検出された場合(S10:Yes)、電源スイッチ
121の押圧が検出されなくなったのを契機に、処理をS20へ進める。一方、電源スイ
ッチ121の押圧が所定時間未満であった場合(S10:No)、処理をS60へ進める

【0053】
S20では、操作受付部210は、仮モードに移行し、仮モードを印刷制御部220に
通知し、処理をS30へ進める。なお、印刷制御部220は、仮モードに応じた起動処理
を実行する。
【0054】
S30では、操作受付部210は、仮モードに移行してから所定時間内にユーザーの操
作を検出したか否かを判定する。ここでの操作は、後述する第二の操作や、単なるタッチ
パネルのタッチなどを含む。所定時間内に操作を検出できなかった場合(S30:No)
、処理をS60に進める。一方、所定時間内に操作を検出した場合(S30:Yes)、
処理をS40に進める。
【0055】
S40では、操作受付部210は、第二の操作があったか否かを判定する。具体的には
、操作受付部210は、電源スイッチ121の押圧とタッチパネル122の所定領域の押
圧とが所定時間以上されたかを監視する。電源スイッチ121の押圧とタッチパネル12
2の所定領域の押圧とが所定時間以上検出された場合(S40:Yes)、電源スイッチ
121の押圧が検出されなくなったのを契機に、処理をS50へ進める。一方、電源スイ
ッチ121の押圧が所定時間未満であった場合、又は、上記以外の操作を検出した場合(
S40:No)、処理をS60へ進める。
【0056】
S50では、操作受付部210は、特殊モードに移行し、特殊モードを印刷制御部22
0に通知し、本フローを終了する。なお、印刷制御部220は、特殊モードに応じた起動
処理を実行する。
【0057】
S60では、操作受付部210は、通常モードに移行し、通常モードを印刷制御部22
0に通知し、本フローを終了する。なお、印刷制御部220は、通常モードに応じた起動
処理を実行する。
【0058】
上述のフローの各処理単位は、プリンター100の処理を理解容易にするために、主な
処理内容に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって、本願発明
が制限されることはない。プリンター100の処理は、処理内容に応じて、さらに多くの
処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むよう
に分割することもできる。
【0059】
以上、本発明の第一実施形態について説明した。本実施形態によれば、ユーザーが誤っ
て特殊モードで電子機器を起動するおそれを低下することができる。
【0060】
なお、上記の本発明の実施形態は、本発明の要旨と範囲を例示することを意図し、限定
するものではない。多くの代替物、修正および変形例が当業者にとって明らかである。
【0061】
例えば、仮モードを複数の設けるようにしてもよい。このようにすれば、ユーザーが誤
って特殊モードで電子機器を起動するおそれを更に低下することができる。
【符号の説明】
【0062】
100:プリンター、110:コントローラー、111:CPU、112:RAM、11
3:ROM、120:操作パネル、121:電源スイッチ、122:タッチパネル、12
3:ディスプレイ、130:印刷エンジン、140:ネットワークI/F、210:操作
受付部、220:印刷制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源スイッチとタッチパネルとを備える電子機器であって、
通常モード及び特殊モードのいずれかで動作し、
前記電子機器の起動時に、前記電源スイッチと前記タッチパネルの第一所定領域とが第
一所定時間押された場合に、仮モードに移行する処理を行い、前記仮モード中に、前記電
源スイッチと前記タッチパネル対する所定操作がされた場合に、前記特殊モードに移行す
る処理を行う制御手段、を備える、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器であって、
前記制御手段は、前記仮モードに移行してから第二所定時間の間に前記所定操作がされ
た場合、前記特殊モードに移行する処理を行う、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項3】
請求項2に記載の電子機器であって、
前記制御手段は、前記仮モードに移行してから第二所定時間の間に、前記所定操作以外
の操作がされた場合、又は操作が何もされなかった場合に、前記通常モードに移行する処
理を行う、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項4】
請求項1〜3いずれか一項に記載の電子機器であって、
前記所定操作は、前記電源スイッチと前記タッチパネルの第二所定領域とが第三所定時
間押される操作である、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項5】
請求項4に記載の電子機器であって、
前記第一所定領域と前記第二所定領域とは、異なる領域である、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項6】
請求項4に記載の電子機器であって、
前記第一所定領域と前記第二所定領域とは、同じ領域であり、
前記制御手段は、前記電子機器の起動時から前記仮モード中まで前記第一所定領域が継
続して押されている場合、前記第二所定領域を前記第一所定領域とは異なる領域に設定す
る、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項7】
請求項4又は5に記載の電子機器であって、
前記第一所定領域は、前記タッチパネルと前記ディスプレイとが重ならない領域又は重
なる領域であり、
前記第二所定領域は、前記タッチパネルと前記ディスプレイとが重なる領域又は重なら
ない領域である、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項8】
電源スイッチとタッチパネルを備え、通常モード及び特殊モードのいずれかで動作する
電子機器における動作モードの移行方法であって、
前記電子機器の起動時に、前記電源スイッチと前記タッチパネルの第一所定領域とが第
一所定時間押されたか否かを判定するステップと、
前記電源スイッチと前記タッチパネルの前記第一所定領域とが前記第一所定時間押され
た場合に、仮モードに移行するステップと、
前記仮モード中に、前記電源スイッチと前記タッチパネル対する所定操作がされたか否
かを判定するステップと、
前記電源スイッチと前記タッチパネル対する前記所定操作がされた場合に、前記特殊モ
ードに移行するステップと、を含む、
ことを特徴とする動作モードの移行方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−84047(P2012−84047A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−231415(P2010−231415)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】