説明

電子機器、表示方法、及びプログラム

【課題】画面に表示された表示内容の一部を固定し、それ以外の領域をスクロールする、直感的で簡易なタッチパネル操作方法の提供。
【解決手段】タッチパネルを備えた表示部5上で、中指でタッチされた第1接触点を含む領域Fを固定領域として表示されている表示内容を固定する。それ以外の領域NFで、例えば人差し指を第2接触点としてタッチ&ドラッグ操作を行うと、領域NFに表示されている表示内容をドラッグした方向に応じてスクロール表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面に表示された情報を固定領域と固定領域外とに分割し、固定領域外の表示領域に表示された情報をスクロールする電子機器、表示方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば文書作成アプリケーション、表計算アプリケーション又はメールアプリケーション等において、鉛直方向又は水平方向の2方向に表示画面を分割することができる。図44及び図45を参照して、従来のアプリケーションにおける表示画面を鉛直方向又は水平方向に分割する例を説明する。図44は、従来の文書作成アプリケーションにおける表示画面を鉛直方向の2方向に分割する前後の表示画面の一例を示した説明図である。同図の状態A0は鉛直方向の分割前の表示画面を示し、同図の状態B0は鉛直方向の分割後の表示画面を示す。図45は、従来の表計算アプリケーションにおける表示画面を水平方向に分割する前後の表示画面の一例を示した説明図である。同図の状態C0は水平方向の分割前の表示画面を示し、同図の状態D0は水平方向の分割後の表示画面を示す。
【0003】
図45の状態A0に示すように、表示画面を鉛直方向に分割するためには、ユーザは、対象の文書作成アプリケーションにおいて画面分割用のアンカー200を表示する操作、当該アンカー200を鉛直方向に移動する操作、及び、所望の画面分割位置においてアンカー200をクリックする操作を行う。これにより、図44の状態B0に示すように、アンカー200は画面分割バー202に変更すると共に、当該文書作成アプリケーションの表示画面において、鉛直方向に画面分割された表示画面が表示される。なお、状態A0において表示画面の右端に表示されたスクロールバー201は、表示画面の画面分割に伴い、状態B0に示す画面分割された上側画面の右端にスクロールバー203が、状態B0に示す画面分割された下側画面の右端にスクロールバー204がそれぞれ表示される。
【0004】
また、図45の状態C0に示すように、表示画面を水平方向に分割するためには、ユーザは、対象の表計算アプリケーションにおいて画面分割用のアンカー205を表示する操作、当該アンカー200を水平方向に移動する操作、及び、所望の画面分割位置においてアンカー205をクリックする操作を行う。これにより、図45の状態D0に示すように、アンカー205は画面分割バー208に変更すると共に、当該表計算アプリケーションの表示画面において、水平方向に画面分割された表示画面が表示される。なお、状態C0において表示画面の右端及び下端にそれぞれ表示されたスクロールバー206及びスクロールバー207は、表示画面の画面分割に伴い、状態D0に示す画面分割された左側画面の下端にスクロールバー210が、状態D0に示す画面分割された右側画面の右端及び下端にスクロールバー209及びスクロールバー211がそれぞれ表示される。
【0005】
前述したような画面分割は、特にキーボード又はマウスを介した操作に限定されず、例えばタッチパネルが搭載された電子機器の表示画面上にユーザにより行われたタッチ入力操作に応じても行うことができる。なお、このような画面分割又はタッチパネルの操作に応じた表示制御に関連して、特許文献1及び特許文献2がそれぞれ開示されている。
【0006】
特許文献1には、表示画面上に画像を表示し、表示画面上のオペレータの指の接触位置を検出し、オペレータの指の接触開始点Sから接触終了点Eまでの移動量Laを算出し、移動量Laが基準移動量Lsを上回っているか否かを判定し、オペレータの指の位置ずれδを算出し、位置ずれ量δが予め設定した基準位置ずれ量δsを下回っているか否かを判定し、La>Ls且つδ<δsの場合に表示画面を2分割する表示装置が開示されている。このような特許文献1に開示されている表示装置によれば、オペレータが表示画面に触れた指を表示画面上でなぞって所定量移動させるという極めて容易な操作により表示画面を2分割することができる。
【0007】
また、特許文献2には、ユーザ・インターフェースがタッチされた際に、当該タッチされたときのユーザ・インターフェース・モードを判定すると共に、当該判定されたユーザ・インターフェース・モードに基づいて、検出されたタッチに応答して1つ又は複数のGUI要素を活性化するタッチ・センシティブ入力デバイスのためのモード・ベースのグラフィカル・ユーザ・インターフェースが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−257220号公報
【特許文献2】特表2008−508600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前述したアプリケーションにおける画面分割の方法、特許文献1又は特許文献2に開示されている方法では、表示画面に表示された情報の一部を固定した状態で当該固定の対象外となった他の部分をスクロールする際には、ユーザは、次の操作を行う必要があった。具体的には、ユーザは、固定したい情報が表示されている表示領域の前後で表示画面を分割したり、又は、当該表示画面内における対象の一部の固定位置を指定した上でスクロールしたりする必要がある。このため、ユーザに求められる操作が非常に煩雑であるという問題があった。
【0010】
前述した表示画面の一部を固定した状態とは、表示画面を2分割した場合の片側の表示画面部分を固定した状態、表示画面内に存在しているオブジェクトの一部を固定した状態、映像等の一連の時系列データを再生する際の1つ若しくは一連の部分的なシーンを固定した状態、又は、画像等のリストデータの連続表示の際の1つ若しくは連続の部分的な表示を固定した状態が含まれる。従って、表示画面の一部を固定した上で他の部分をスクロールする際にユーザに必要とされる操作性は、ユーザ自身にとって直感的で且つ簡易であることが求められる。
【0011】
本発明は、前述の従来の事情に鑑みてなされたもので、直感的且つ簡易な操作に応じて、表示画面に表示された情報のうち一部を固定し、当該固定の対象外となった情報をスクロールする電子機器、表示方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の電子機器は、画像を表示する表示部と、表示部の上に配置されて、タッチ入力操作を検出するタッチ入力操作検出部と、タッチ入力操作検出部にて検出されたタッチ入力操作の接触点が2箇所である場合において、第1の接触点が固定であって第2の接触点が所定方向に移動したとき、第1の接触点と第2の接触点とに基づいて、第1の接触点を含む固定領域と、第2の接触点を含む固定領域外とを判定する固定領域判定処理部と、固定領域判定処理部により判定された固定領域に対応する画像を生成する固定領域表示処理部と、固定領域判定処理部により判定された固定領域外に対応する画像に対して、第2の接触点が移動した所定方向にスクロールさせた画像を生成する固定領域外表示処理部と、固定領域表示処理部及び固定領域外表示処理部によりそれぞれ生成された画像に基づいて表示部に表示させる画像を生成する表示画像生成部と、表示画像生成部により生成された画像を表示部に表示するように制御する表示制御部と、を備える。
【0013】
また、本発明の表示方法は、表示部に画像を表示するステップと、表示部の上で所定のタッチ入力操作を検出するステップと、検出されたタッチ入力操作の接触点が2箇所である場合において、第1の接触点が固定であって第2の接触点が所定方向に移動したとき、第1の接触点と第2の接触点とに基づいて、第1の接触点を含む固定領域と、第2の接触点を含む固定領域外とを判定するステップと、判定された固定領域に対応する画像を生成するステップと、判定された固定領域外に対応する画像に対して、第2の接触点が移動した所定方向にスクロールさせた画像を生成するステップと、生成された各々の画像に基づいて表示部に表示させる画像を生成するステップと、生成された画像を表示部に表示するように制御するステップと、を備える。
【0014】
また、本発明のプログラムは、表示部を有するコンピュータに、表示部に画像を表示するステップと、表示部の上で所定のタッチ入力操作を検出するステップと、検出されたタッチ入力操作の接触点が2箇所である場合において、第1の接触点が固定であって第2の接触点が所定方向に移動したとき、第1の接触点と第2の接触点とに基づいて、第1の接触点を含む固定領域と、第2の接触点を含む固定領域外とを判定するステップと、判定された固定領域に対応する画像を生成するステップと、判定された固定領域外に対応する画像に対して、第2の接触点が移動した所定方向にスクロールさせた画像を生成するステップと、生成された各々の画像に基づいて表示部に表示させる画像を生成するステップと、生成された画像を表示部に表示するように制御するステップと、を実現させる。
【0015】
前述した構成によれば、直感的且つ簡易な操作に応じて、表示画面に表示された情報のうち一部を固定し、当該固定の対象外となった情報をスクロールすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る電子機器、表示方法、及びプログラムは、直感的且つ簡易な操作に応じて、表示画面に表示された情報のうち一部を固定し、当該固定の対象外となった情報をスクロールすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1の実施形態の携帯電話機の内部構成を示すブロック図
【図2】第1の実施形態における固定領域と固定領域外との分割前後の様子の一例を示す説明図
【図3】第1の実施形態における固定領域と固定領域外との分割前後の様子の別の一例を示す説明図
【図4】第1の実施形態における固定領域と固定領域外との分割前後の様子の更なる別の一例を示す説明図
【図5】第1の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図6】第1の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図7】第2の実施形態の携帯電話機の内部構成を示すブロック図
【図8】第2の実施形態における固定領域と固定領域外との分割前後の様子の一例を示す説明図
【図9】第2の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図10】第2の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図11】第2の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図12】第2の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図13】第3の実施形態の携帯電話機の構成を示すブロック図
【図14】第3の実施形態における固定領域と固定領域外との分割前後の様子の一例を示す説明図
【図15】第3の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図16】第3の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図17】第3の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図18】第3の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図19】第4の実施形態の携帯電話機の内部構成を示すブロック図
【図20】第4の実施形態におけるスクロールホイールを用いたタッチ入力操作の一例を示す説明図
【図21】第4の実施形態におけるスクロールホイールを用いたタッチ入力操作の別の一例を示す説明図
【図22】第4の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図23】第4の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図24】第4の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図25】第4の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図26】第4の実施形態の変形例1の携帯電話機の内部構成を示すブロック図
【図27】第4の実施形態の変形例1におけるスクロールホイールを用いたタッチ入力操作の一例を示す説明図
【図28】第4の実施形態の変形例1におけるスクロールホイール処理部の一部の動作を説明するフローチャート
【図29】第4の実施形態の変形例2の携帯電話機の内部構成を示すブロック図
【図30】第4の実施形態の変形例2におけるスクロールホイールを用いたタッチ入力操作の一例を示す説明図
【図31】第4の実施形態の変形例2において、第2の指が固定領域外の或る位置でダブルクリックなるタッチ入力操作によりスクロールホイールの表示又は非表示を行う場合の動作を説明するフローチャート
【図32】第4の実施形態の変形例2において、第3の指が固定領域外の或る位置でダブルクリック又はクリックなるタッチ入力操作によりスクロールホイールの表示又は非表示を行う場合の動作を説明するフローチャート
【図33】第5の実施形態の携帯電話機の内部構成を示すブロック図
【図34】第5の実施形態におけるタッチ入力操作の一例を示す説明図
【図35】第5の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図36】第5の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図37】第5の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図38】第6の実施形態の携帯電話機の内部構成を示すブロック図
【図39】第6の実施形態におけるタッチ入力操作の一例を示す説明図
【図40】第6の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図41】第6の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図42】第6の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図43】第6の実施形態の携帯電話機の動作を説明するフローチャート
【図44】従来の画面分割の一例を示す説明図
【図45】従来の画面分割の別の一例を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照して説明する。以下の各実施形態においては、本発明の電子機器として、図1に示す構成を有する携帯電話機10を例に挙げて説明する。但し、本発明の電子機器は、図1に示す携帯電話機10に限定されない。なお、本発明は、図1に示す携帯電話機10のような装置、又は当該装置であるコンピュータを動作させるための「プログラム」として表現することも可能であり、更に、携帯電話機10により実行されるステップを含む「方法」として表現することも可能である。即ち、本発明は、装置、方法及びプログラムのうちいずれのカテゴリーでも表現可能である。
【0019】
以下の各実施形態において、スクロールとは、周知のように、図1に示す携帯電話機10が表示部5である表示画面に表示対象の情報全体を表示することができずに当該情報の一部のみが表示されている場合に、当該携帯電話機10を操作することにより、当該表示された一部の情報を除く他の部分を表示可能にする操作である。従って、スクロールすることにより、携帯電話機10の表示画面内に一度に全体を表示することができない情報を鉛直方向、水平方向、又は斜め方向に移動して、当初の状態で表示不可な部分を表示することができる。また、以下、携帯電話機10が表示部5に表示する情報として「画像」を例示して説明するが、「画像」の他に当該表示する情報として「動画」を例示しても良い。
【0020】
また、本発明における表示画面に表示されるべき全情報の一例について簡単に説明する。例えば、閲覧又は編集対象としている文書ファイルの一部のページの内容が表示されている場合に、スクロールにより、表示されていない部分の文書ファイルの表示が可能となる。また、例えば、閲覧又は編集対象としている複数の画像データの一部が表示されている場合に、スクロールにより、対象としている複数の画像データの残りを順番に表示することが可能となる。また、例えば、閲覧又は編集対象としている動画データ(例えば1/30[秒]ごとの動画フレームの集まり)の一部の動画データが表示されている場合に、スクロールにより、1フレーム毎に動画フレームを順番に表示することが可能となる。
【0021】
また、例えば、閲覧又は編集対象としている地図データの一部データが表示されている場合に、スクロールにより、表示されていない部分の地域データの表示が可能となる。また、例えば、所定の位置にアイコンが置かれた仮想空間中の一部が表示画面に表示されている場合に、スクロールにより、表示画面に表示する範囲又は仮想空間の表示角度等を順次変化し、アイコンの表示位置を時間に応じて変化し、一度に画面に表示できるよりも多くのアイコンを順次表示することが可能となる。また、例えば、所定のフォルダー内のファイル名の一部が表示されている場合に、スクロールにより、表示されていない部分のファイル名のリストの一覧表示が可能となる。
【0022】
(第1の実施形態)
1.第1の実施形態の携帯電話機10の構成
図1は、本発明の電子機器の一例である携帯電話機10の内部構成を示すブロック図である。図1に示すように、携帯電話機10は、表示部5と、タッチ入力操作検出部11と、操作内容判定処理部12と、表示処理部13と、情報格納媒体25とを少なくとも備える。表示処理部13は、スクロール動作処理部14と、表示画像生成部18と、表示制御部19とを備える。スクロール動作処理部14は、固定領域判定処理部15と、固定領域表示処理部16と、固定領域外表示処理部17とを備える。
【0023】
表示部5は、携帯電話機10のディスプレイで構成され、タッチ入力操作検出部11により検出されたタッチ入力操作に応じて、表示制御部19を介して表示画像生成部18により生成された画像を表示する。
【0024】
タッチ入力操作検出部11は、表示部5の上に配置されるタッチパネル等のハードウェアで構成され、ユーザの指が表示部5上にタッチしたという入力イベントであるタッチ入力操作を検出する。タッチ入力操作検出部11は、タッチ入力操作が行われた旨の情報を操作内容判定処理部12に出力する。
【0025】
操作内容判定処理部12は、タッチ入力操作検出部11により出力されたタッチ入力操作が行われた旨の情報を取得すると共に、当該取得された情報に対応するタッチ入力操作の内容を判定する。このタッチ入力操作の内容には、例えば、ユーザの指が表示部5を1回タッチ(クリック)した旨の情報、ユーザの指が表示部5を2回連続してタッチ(ダブルクリック)した旨の情報、及び、ユーザの指が表示部5をタッチした後に所定方向に所定距離ドラッグ(移動)をした旨の情報等が含まれる。更に、タッチ入力操作の内容には、ユーザの複数の指が同時に又は所定の時間差を持って別々に表示部5をそれぞれタッチした旨の情報を含むことも可能である。操作内容判定処理部12は、当該判定されたタッチ入力操作の内容を表示処理部13に出力する。
【0026】
表示処理部13は、操作内容判定処理部12により出力されたタッチ入力操作の内容を取得すると共に、当該取得されたタッチ入力操作の内容に応じて、後述する固定領域Fと判定された表示領域に表示された固定画像と、後述する固定領域外NFと判定された表示領域に表示された画像がスクロールされたスクロールド画像(後述)に対し、これらを合成した合成画像を生成する。表示処理部13は、当該生成された合成画像を表示部5に表示するように制御する。
【0027】
スクロール動作処理部14の各構成要素について説明する。前述したように、スクロール動作処理部14は、固定領域判定処理部15と、固定領域表示処理部16と、固定領域外表示処理部17とを備える。
【0028】
固定領域判定処理部15は、操作内容判定処理部12により出力されたタッチ入力操作の内容に応じて表示部5の表示画面に表示されている画像のうち、固定領域Fの表示領域と固定領域外NFの表示領域とを判定する。ここで、固定領域Fとは、操作内容判定処理部12により出力されたタッチ入力操作の内容に応じて、表示部5の表示画面に表示されている画像のうち一部が固定されたときの表示領域である。また、固定領域外NFとは、操作内容判定処理部12により出力されたタッチ入力操作の内容に応じて、表示部5の表示画面に表示されている画像のうち固定領域Fの表示領域を除く他の表示領域である。なお、固定領域Fと固定領域外NFとを指定する際のタッチ入力操作の内容には、タッチ入力操作検出部11により検出されたタッチ入力操作の接触点が表示部5の表示画面上に2箇所であって、ユーザの第1の指又はスタイラスペン等によって第1接触点がタッチされた状態が固定維持されて、ユーザの第2の指又はスタイラスペン等によって第1接触点と異なる第2接触点がタッチされた後に所定方向に所定距離ドラッグしたという内容が含まれる。以下の説明において、指によるタッチの場合を用いて説明し、第1接触点をタッチする指を「第1の指」、及び第2接触点をタッチ及びドラッグする指を「第2の指」とそれぞれ称する。
【0029】
また、固定領域判定処理部15は、表示部5の表示画面における第2接触点の座標、及び第2接触点からのドラッグによる座標変化量及びドラッグ方向に応じて、固定領域外NFの表示領域に表示されている画像をスクロールさせるためのスクロール方向を判定する。このスクロール方向は、鉛直方向、水平方向、及び斜め方向のうちいずれかの方向が該当する。固定領域判定処理部15は、当該判定されたスクロール方向に関する情報を固定領域外表示処理部17に出力する。
【0030】
固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域Fの表示領域に表示される画像(以下、「固定画像」という)を生成する。また、固定領域表示処理部16は、固定領域Fの表示領域に表示する固定画像として、予めプログラムとして規定された動作内容に従って、第1接触点が検出されたときの所定の矩形領域の範囲内の画像と同一の大きさの画像、又は所定の拡大若しくは縮小された画像を生成しても良い。固定領域表示処理部16は、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。
【0031】
固定領域外表示処理部17は、表示部5の表示画面に表示されている画像のうち前述した固定領域Fを除いた他の部分の画像を、固定領域判定処理部15により判定されたスクロール方向にスクロールさせた画像(以下、「スクロールド画像」という)を生成する。固定領域外表示処理部17は、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。
【0032】
表示画像生成部18は、固定領域表示処理部16により生成された固定画像と、固定領域外表示処理部17により生成されたスクロールド画像とを取得すると共に、当該取得された固定画像とスクロールド画像とに基づいて、表示部5に表示するための画像(以下、「合成画像」という)を生成する。表示画像生成部18は、この生成された合成画像を表示制御部19に出力する。
【0033】
表示制御部19は、表示画像生成部18により出力された合成画像を取得すると共に、当該取得された合成画像を表示部5に表示するように制御する。
【0034】
情報格納媒体25は、ROM、RAM、又はハードディスク等の記憶媒体で構成され、操作内容判定処理部12及び表示処理部13の動作が予め規定されたプログラムが予め記憶されている。また、情報格納媒体25は、操作内容判定処理部12及び表示処理部13の動作におけるそれぞれのワークメモリとしても動作する。なお、操作内容判定処理部12及び表示処理部13は、ハードウェア又はソフトウェアで構成することが可能であり、特にソフトウェアにより構成される際には、当該操作内容判定処理部12及び表示処理部13の動作が予め規定されたプログラムがCPU(Central Processing Unit)により読み込まれることにより、操作内容判定処理部12及び表示処理部13が動作可能となる。
【0035】
また、以下の説明において、表示部5の表示画面の上でタッチされた座標、ドラッグされる前の座標、ドラッグされた後の座標、当該ドラッグの方向、当該ドラッグに応じて定まる角度等に関する情報は、情報格納媒体25に一時的に記憶されている。
【0036】
2.スクロール動作処理部14の動作例
次に、固定領域判定処理部15と、固定領域表示処理部16と、固定領域外表示処理部17とを備えるスクロール動作処理部14の動作例について図2〜図4を参照して説明する。図2は、第1の実施形態における固定領域Fと固定領域外NFとの表示分割前後の様子の一例を示す説明図である。図2は、状態A及び状態Bにおいて文書作成アプリケーションが動作している例である。図3は、第1の実施形態における固定領域Fと固定領域外NFとの表示分割前後の様子の別の一例を示す説明図である。図3は、状態C、状態D及び状態Eにおいて画像閲覧アプリケーションが動作している例である。図4は、第1の実施形態における固定領域Fと固定領域外NFとの分割前後の様子の更なる別の一例を示す説明図である。図4は、状態F、状態G及び状態Hにおいて地図閲覧アプリケーションが動作している例である。なお、図2〜図4に示された各々の画像は、いずれも携帯電話機10の表示部5の表示画面に表示されている。
【0037】
例えば、先ず、図2の状態Aに示すようにユーザの中指(第1の指)が表示画面内のある位置(第1接触点)に1回タッチし、続けて図2の状態Bに示すように人指し指(第2の指)が中指と異なる位置(第2接触点)にタッチして鉛直下方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたとする。この場合、固定領域判定処理部15は、状態Aにおける中指がタッチした第1接触点を含む所定の矩形領域の範囲ARを、表示部5の表示画面に表示されている情報に対する固定領域Fと判定し、状態Bにおける人指し指がタッチした第2接触点を含み表示画面全体のうち固定領域Fを除く表示領域を固定領域外NFと判定する。なお、所定の矩形領域の範囲ARの大きさは、固定領域判定処理部15の動作又は情報格納媒体25において予め規定されていることが好ましく、例えば状態Bに示す矩形領域の範囲ARの一部の範囲の大きさでも良い。更に、表示部5の表示画面に表示されている画像のうち固定画像を除いた他の部分の画像に対するスクロールは、第2接触点をタッチしたユーザの人指し指がドラッグした所定距離が、予め固定領域判定処理部15の動作又は情報格納媒体25において予め規定された閾値を超えた場合に行われるとする。以下の各実施形態においても同様である。また、固定領域判定処理部15は、第2の指の第2接触点の表示部5の表示画面に対する位置、及び第2の指である人指し指のドラッグ方向及び距離に応じてスクロール方向を鉛直下方向と判定し、当該スクロール方向に関する情報を固定領域外表示処理部17に出力する。
【0038】
固定領域表示処理部16は、固定領域Fの表示領域に表示する固定画像として、状態Bにおいて中指のタッチによる第1接触点が検出されたときの所定の矩形領域の範囲AR内の画像と同一の大きさの画像、又は所定の拡大若しくは縮小された画像を生成する。
【0039】
固定領域外表示処理部17は、固定領域外NFの表示領域に表示するスクロールド画像として、状態Bにおいて人指し指のタッチした第2接触点を含み表示画面全体のうち固定領域Fを除く表示領域である固定領域外NFの画像を、固定領域判定処理部15により判定されたスクロール方向である鉛直下方向にスクロールさせた画像を生成する。これにより、状態Aに示されるスクロールバー201に関して、状態Bの固定領域Fにおいてスクロールバーは表示されず、状態Bの固定領域外NFにおけるスクロールバー202のみが表示される。
【0040】
また例えば、先ず、図3の状態Cに示すようにユーザの第1の指が表示画面内のある位置(第1接触点。同図内の×印参照)に1回タッチし、続けて第2の指が中指と異なる位置(第2接触点)にタッチして水平左方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたとする。この場合、固定領域判定処理部15は、状態Dに示すように、状態Cにおける中指がタッチした第1接触点を含む所定の矩形領域の範囲ARを固定領域Fと判定し、状態Cにおける第2の指がタッチした第2接触点を含み表示画面全体のうち固定領域Fを除く表示領域を固定領域外NFと判定する。なお、図3の説明において、携帯電話機10の情報格納媒体25には、花壇画像(画像ID=1)、建物画像(画像ID=2)、動物画像(画像ID=3)、窓画像(画像ID=4)、夜景画像(画像ID=5)、及び文房具画像(画像ID=6)の順番で予め記憶されている。
【0041】
固定領域表示処理部16は、固定領域Fの表示領域に表示する固定画像として、状態Cにおいて第1の指のタッチによる第1接触点が検出されたときの花壇画像を当該矩形領域の範囲AR内に当該花壇画像全体を表示可能に縮小された花壇画像を生成する(状態D参照)。また、固定領域表示処理部16は、固定領域Fの表示領域に表示する固定画像を、状態Cにおいて第1の指のタッチによる第1接触点が検出されたときの花壇画像のうち当該矩形領域の範囲AR内の大きさと同一の大きさを有する花壇画像を当該花壇画像の任意の場所から抜粋して生成しても良い。
【0042】
固定領域外表示処理部17は、固定領域外NFの表示領域に表示するスクロールド画像として、状態Cにおいて人指し指のタッチした第2接触点を含み表示画面全体のうち固定領域Fの表示領域を除く固定領域外NFに表示されている花壇画像を、固定領域判定処理部15により判定されたスクロール方向である水平左方向にスクロールさせた建物画像を生成する。
【0043】
更に、固定画像として花壇画像が表示されて、スクロールド画像として建物画像が表示されている状態Dにおいて、第1の指のタッチが固定維持され且つ第2の指が新たに左側方向に続けて3回所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたとする。この場合、固定領域判定処理部15は、状態Dにおける第1接触点に対する第1の指のタッチが固定維持されているために表示画面の固定領域Fは変更しないと判定し、状態Dにおける第2の指がタッチした第2接触点を含み表示画面全体のうち固定領域Fを除く表示領域を、表示部5の表示画面に表示されている画像に対する固定領域外NFと判定する。また、固定領域判定処理部15は、第2の指の第2接触点の表示部5の表示画面に対する位置、第2の指のドラッグ方向及び距離に応じてスクロール方向を水平左方向と判定し、当該スクロール方向に関する情報を固定領域外表示処理部17に出力する。
【0044】
固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により固定領域Fは変更しないと判定されているため、固定画像を新たに生成せずに現時点の固定画像である花壇画像をそのまま表示画像生成部18に出力する。
【0045】
固定領域外表示処理部17は、固定領域外NFの表示領域に表示するスクロールド画像として、状態Dにおいて第2の指がタッチした第2接触点を含み表示画面全体のうち固定領域Fを除く固定領域外NFに表示されている建物画像を、固定領域判定処理部15により判定されたスクロール方向である水平左方向に3回のドラッグに従って3つの画像データをスクロールさせた夜景画像を生成する(図3の状態E参照)。
【0046】
固定領域外表示処理部17は、第2の指の第2接触点の表示部5の表示画面に対する位置、及び第2の指である人指し指のドラッグ方向及び距離に応じた量だけスクロールさせた画像として、例えば、水平左方向に3回のドラック操作が、画像1枚半分のスクロール量の場合は、窓画像半分と夜景画像半分とを生成しても良い。この場合、ドラッグ距離と画像のスクロール量との関係が固定領域外表示処理部17の動作又は情報格納媒体25において予め規定されていることが好ましい。
【0047】
また例えば、先ず、図4の状態Fに示すようにユーザの第1の指が表示画面内のある位置(第1接触点。同図内の×印参照)に1回タッチし、続けて第2の指が第1の指と異なる位置(第2接触点)にタッチして斜め右下方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたとする。この場合、固定領域判定処理部15は、状態Gに示すように、状態Fにおける第1の指がタッチした第1接触点を含む所定の矩形領域の範囲ARを表示部5の表示画面に表示されている地図画像に対する固定領域Fと判定し、状態Fにおける第2の指がタッチした第2接触点を含み表示画面全体のうち固定領域Fの表示領域を除く表示領域を固定領域外NFと判定する。また、固定領域判定処理部15は、第2の指の第2接触点の表示部5の表示画面に対する位置、第2の指のドラッグ方向及び距離に応じてスクロール方向を斜め右下方向と判定し、当該スクロール方向に関する情報を固定領域外表示処理部17に出力する。
【0048】
固定領域表示処理部16は、固定領域Fの表示領域に表示する固定画像として、状態Fにおいて第1の指のタッチによる第1接触点が検出されたときの地図画像を抜粋して当該矩形領域の範囲AR内の大きさに相当する地図画像を生成する。
【0049】
固定領域外表示処理部17は、固定領域外NFの表示領域に表示するスクロールド画像として、状態Fにおいて第2の指がタッチした第2接触点を含み表示画面全体のうち固定領域Fを除く固定領域外NFに表示されている地図画像を、固定領域判定処理部15により判定されたスクロール方向である斜め右下方向にスクロールさせた地図画像を生成する。
【0050】
更に、固定画像として所定の矩形領域の範囲ARで囲まれた地図画像が表示されて、スクロールド画像として状態Fにおいて固定領域外NFに表示されている画像が斜め右下方向にスクロールされた地図画像が表示されている状態Gにおいて、中指のタッチが固定維持され且つ人指し指が新たに斜め右下方向に続けて所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたとする。この場合には、固定領域判定処理部15は、状態Gにおける第1接触点に対する第1の指のタッチが固定維持されているために表示画面の固定領域Fは変更しないと判定し、状態Gにおける第2の指がタッチした第2接触点を含み表示画面全体のうち固定領域Fを除く表示領域を固定領域外NFと判定する。また、固定領域判定処理部15は、第2の指の第2接触点の表示部5の表示画面に対する位置、第2の指のドラッグ方向及び距離に応じてスクロール方向を水平左方向と判定し、当該スクロール方向に関する情報を固定領域外表示処理部17に出力する。
【0051】
固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により固定領域Fは変更しないと判定されているため、固定画像を新たに生成せずに現時点の固定画像である地図画像をそのまま表示画像生成部18に出力する。
【0052】
固定領域外表示処理部17は、固定領域外NFの表示領域に表示するスクロールド画像として、状態Gにおいて第2の指がタッチした第2接触点を含み表示画面全体のうち固定領域Fを除く固定領域外NFに表示されている地図画像を、固定領域判定処理部15により判定されたスクロール方向である斜め右下方向にスクロールさせた地図画像を生成する(図4の状態H参照)。
【0053】
3.第1の実施形態の携帯電話機10の動作に関する説明
図5及び図6は、それぞれ第1の実施形態の携帯電話機10の動作を示すフローチャートである。また、以下の説明において、携帯電話機10の表示部5の表示画面には任意の画像が予め表示されているものとする。
【0054】
図5において、操作内容判定処理部12は、ユーザの第1の指が表示部5の表示画面をタッチしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S1)。ステップS1における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、操作内容判定処理部12は、当該タッチ入力操作に基づいて第1の指がタッチした第1接触点の座標(X1、Y1)の情報を取得し、当該第1接触点の座標情報及び「初期フラグ(Init_Flg)=1」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S2)。
【0055】
なお、初期フラグが「1」であるとは、第1の指のみが表示部5の表示画面をタッチしたという状態を示す。初期フラグが「0」であるとは、ユーザの指が表示部5の表示画面を全くタッチしていない状態、又は、第1の指がタッチして第2の指が既にタッチしてドラッグした状態を示す。なお、この初期フラグに関する説明は、以下の各実施形態においても同様である。
【0056】
操作内容判定処理部12は、ステップS1により判定された第1の指のタッチに続いて第2の指が表示部5の表示画面をタッチしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S3)。ステップS3における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、操作内容判定処理部12は、第2の指が表示部5の表示画面をタッチした後に所定方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S4)。なお、この所定方向には、水平左方向、水平右方向、鉛直上方向、鉛直下方向、及び斜め方向のうちいずれかが含まれ、以下の説明においても同様である。
【0057】
ステップS4における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、操作内容判定処理部12は、当該タッチ入力操作に基づいてドラッグされた第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報を取得し、当該座標変化量の情報を情報格納媒体25に書き込む(S5)。なお、操作内容判定処理部12は、第2の指が表示部5の表示画面をタッチしたときの第2接触点のドラッグ前座標(X2s、Y2s)及び第2接触点のドラッグ後座標(X2e、Y2e)に基づいて、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報を取得することにより、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報を取得する。
【0058】
ステップS5により第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報が取得された後、図6において、操作内容判定処理部12は、第2の指のドラッグが最初のドラッグであるか否か、即ち初期フラグが「1」であるか否かを判定する(S6)。第2の指のドラッグが最初のドラッグであると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指による第2接触点の表示部5の表示画面に対する座標、並びに当該第2接触点からのドラッグ方向及び距離に応じて、当該第2接触点を含み且つ表示部5の表示画面全体から第1接触点を含む所定の固定領域Fを除いた固定領域外NFに表示されている画像に対するスクロール方向を判定する(S7)。
【0059】
なお、固定領域判定処理部15は、表示部5の表示画面上の第2接触点の座標、及びステップS5により取得された第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)に基づいて、当該第2接触点を含む固定領域外NFの画像のスクロール方向を判定することが好ましい。例えば、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)のΔX2がほぼゼロである場合には、固定領域判定処理部15は、スクロール方向を鉛直方向のみであると判定する。また、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)のΔY2がほぼゼロである場合には、固定領域判定処理部15は、スクロール方向を水平方向のみであると判定する。また、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)のΔX2及びΔY2が共にほぼゼロでない場合には、固定領域判定処理部15は、スクロール方向を斜め方向であると判定する。
【0060】
ステップS7におけるスクロール方向が斜め方向であると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指のドラッグに応じて第2接触点を含む固定領域外NFの画像に対して斜め方向へのスクロールを行うと判定すると共に、第1接触点を含む所定の矩形領域を固定領域Fと判定する(S8)。同時に、固定領域判定処理部15は、第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する(S8)。
【0061】
更に、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域Fに表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5の表示画面に表示する(S8)。固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=斜め方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S9)。
【0062】
ステップS7におけるスクロール方向が水平方向のみであると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指のドラッグに応じて第2接触点を含む固定領域外NFの画像に対して水平方向へのスクロールを行うと判定すると共に、第1接触点を含む所定の矩形領域を固定領域Fと判定する(S10)。同時に、固定領域判定処理部15は、第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する(S10)。
【0063】
更に、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域Fに表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5の表示画面に表示する(S10)。固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=水平方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S11)。
【0064】
ステップS7におけるスクロール方向が鉛直方向のみであると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指のドラッグに応じて第2接触点を含む固定領域外NFの画像に対して鉛直方向へのスクロールを行うと判定すると共に、第1接触点を含む所定の矩形領域を固定領域Fと判定する(S12)。同時に、固定領域判定処理部15は、第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する(S12)。
【0065】
更に、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域Fに表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5の表示画面に表示する(S12)。固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=鉛直方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S13)。
【0066】
ステップS9、ステップS11又はステップS13によりスクロールフラグが情報格納媒体25に書き込まれた後、操作内容判定処理部12は、「初期フラグ=0」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込むことにより、当該初期フラグの情報を更新する(S14)。
【0067】
ステップS14により初期フラグの情報が更新された後、図5において、固定領域外表示処理部17は、情報格納媒体25に記憶されているスクロールフラグに応じて(S15)、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を、固定領域判定処理部15により判定されたスクロール方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成して表示させる(S16〜S18)。
【0068】
具体的には、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが斜め方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を斜め方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S16)。
【0069】
また、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが水平方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されている画像を水平方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S17)。
【0070】
また、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが鉛直方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されている画像を鉛直方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S18)。
【0071】
なお、ユーザの第1の指が固定領域をタッチしている状態であって第2の指が固定領域外をタッチして新たに所定方向に所定距離ドラッグした場合には、前述したステップS5〜S18の動作が繰り返される。
【0072】
以上説明したように、第1の実施形態の携帯電話機10は、表示部5の表示画面に表示されている画像に対し、第1の指がタッチした第1接触点を含む所定の矩形領域を当該画像全体のうちの固定領域Fと判定し、第2の指がタッチした第2の接触点を含む当該画像全体のうち当該固定領域Fを除く表示領域を固定領域外NFと判定する。
【0073】
また、携帯電話機10は、固定領域Fと判定された所定の矩形領域の固定画像を生成し、固定領域外NFと判定された表示領域に表示されている画像を、表示部5の表示画面に対する第2接触点の座標、並びに第2の指のドラッグ方向及び距離に応じて判定されたスクロール方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成する。携帯電話機10は、当該生成された固定画像とスクロールド画像とを合成した合成画像を表示部5の表示画面に表示する。
【0074】
従って、第1の実施形態の携帯電話機10によれば、直感的且つ簡易な操作に応じて、表示画面に表示された内容のうち一部の領域を固定すると共に、当該表示画面のうち固定の対象外となった他の領域をスクロールさせることができる。このため、ユーザは、表示部5の表示画面に表示された画像の固定箇所若しくは表示分割箇所、又は固定領域外NFに表示されている画像に対するスクロール方向を指のタッチとドラッグという直感的且つ簡易な操作によって操作することができ、少なくとも2本の指の操作だけで固定領域Fの選択及び当該固定領域外NFのスクロールを簡単に実現することができる。
【0075】
(第2の実施形態)
4.第2の実施形態の携帯電話機10aの構成
図7は、本発明の電子機器の一例である携帯電話機10aの内部構成を示すブロック図である。図7に示すように、携帯電話機10aは、第1の実施形態の携帯電話機10の表示処理部13に、スクロール停止処理部21と慣性スクロール判定処理部20とを更に備えた表示処理部13aを備える。これらスクロール停止処理部21及び慣性スクロール判定処理部20を除く他の構成は第1の実施形態の携帯電話機10と同一であるため、当該同一内容に関する説明は省略する。
【0076】
以下の各実施形態における慣性スクロールの定義について説明する。表示部5の表示画面に表示されているドキュメントをユーザが直接ドラッグ操作して当該表示画面における表示範囲を変更する場合、当該表示画面のサイズ以上のスクロールを一度に行うことができない。このため、ユーザは、大容量のドキュメントを広範にスクロールする際、当該ドキュメントに対して表示画面上でドラッグを何度も繰り返さなければならなかった。
【0077】
そこで、滑らかな机の上で紙を弾いて滑らせるように、表示画面上のドキュメントを指で弾いて滑らせるフリック操作により、指又はスタイラスペン等によって直接スクロールするという操作が実用的になっている。タッチパネルが搭載された表示画面上に触れた指又はスタイラスペン等で表示画面上を素早く払うフリック操作により、表示画面を当該払った方向に連続的にスクロールさせると共に、当該表示画面を払う速度に応じてスクロール速度を規定することにより表示画面の範囲を連続的に変更するためのスクロールを「慣性スクロール」と定義する。なお、慣性スクロールには、当該表示画面を払う速度に応じてスクロール速度を規定する際に、スクロール速度が一定である場合に加え、スクロール時間の経過に伴って表示画面のスクロール速度を徐々に変化させる(例えば、減少又は増加させる)場合も含まれる。
【0078】
慣性スクロール判定処理部20は、第1の指が第1接触点をタッチした状態で且つ第2の指が第2接触点をタッチして所定方向に所定距離ドラッグしたとき、表示部5の表示画面に表示されている画像に対して慣性スクロールが実行されているか否か又は当該慣性スクロールの実行が指示されたか否かを判定する。なお、慣性スクロールの実行が指示された場合とは、慣性スクロール判定処理部20が、前述した慣性スクロールを実行するためのフリック操作であるタッチ入力操作が行われたという旨の情報を操作内容判定処理部12から取得した場合である。
【0079】
慣性スクロール判定処理部20は、表示部5の表示画面に表示されている画像に対する慣性スクロールの実行が指示されたと判定された場合には、情報格納媒体25に「慣性スクロールフラグ(Inertia_Flg)=1」の旨の情報を書き込む。なお、慣性スクロールフラグが「1」であるとは、表示部5の表示画面に表示されている画像が慣性スクロールしている状態を示す。慣性スクロールフラグが「0」は、表示部5の表示画面に表示されている画像が慣性スクロールしていない状態を示す。従って、慣性スクロール判定処理部20は、情報格納媒体25に記憶されている慣性スクロールフラグに応じて、慣性スクロールが実行されているか否かを判定する。
【0080】
慣性スクロール判定処理部20は、慣性スクロールフラグが「1」である場合に、第2接触点をタッチした第2の指が当該第2接触点から所定方向に所定距離ドラッグしたときの座標変化量(ΔX2、ΔY2)、及びドラッグ時間(ΔT2)を操作内容判定処理部12から取得する。更に、慣性スクロール判定処理部20は、当該取得された座標変化量(ΔX2、ΔY2)、及びドラッグ時間(ΔT2)に基づいて、慣性スクロール速度S1を算出する。例えば、慣性スクロール速度S1は、慣性スクロール速度S1=√((ΔX2)+(ΔY2))/ΔT2により算出可能である。慣性スクロール判定処理部20は、当該算出された慣性スクロール速度S1の情報を固定領域外表示処理部17に出力する。なお、慣性スクロール判定処理部20は、第2の指のドラッグ操作に基づいて慣性スクロールではない通常のスクロールが実行されているか否かを判定しても良い。当該通常のスクロールが実行されていないと判定された場合、慣性スクロール判定処理部20は、当該通常のスクロールが実行されていないことを示す「スクロールフラグ=0」の旨の情報を情報格納媒体25に記憶することが好ましい。
【0081】
スクロール停止処理部21は、慣性スクロールが既に実行されている状態であると慣性スクロール判定処理部20により判定された場合に、第1の指及び第2の指がそれぞれ表示部5の表示画面をタッチしたときに当該慣性スクロールの実行を停止する。また、スクロール停止処理部21は、表示部5の表示画面の固定領域外NFに表示されているスクロールド画像が通常のスクロール又は慣性スクロールしていないときにユーザの指が表示部5の表示画面をタッチしているとき、当該タッチしている指が第1の指及び第2の指のうちいずれであるかを判定する。
【0082】
スクロール停止処理部21は、表示部5の表示画面の固定領域外NFに表示されているスクロールド画像が通常のスクロール又は慣性スクロールしていないときに第1の指が表示部5をタッチしていると判定された場合、固定画像とスクロールド画像との表示分割状態を解除して当該第1の指がタッチしている固定画像を表示部5の全体に表示する。また、スクロール停止処理部21は、表示部5の表示画面の固定領域外NFに表示されているスクロールド画像が通常のスクロール又は慣性スクロールしていないときに第2の指のみが表示部5をタッチしていると判定された場合、固定画像とスクロールド画像との表示分割状態を解除して当該第2の指がタッチしているスクロールド画像を表示部5の全体に表示する。
【0083】
なお、スクロール停止処理部21は、表示部5の表示画面に表示されているスクロールド画像が通常のスクロール又は慣性スクロールしていないときにユーザの指が表示部5を全くタッチしていないと判定された場合、固定画像又はスクロールド画像が表示部5に表示される。この場合に固定画像又はスクロールド画像のどちらが表示部5に表示されるかは、スクロール停止処理部21の動作において予め規定されていることが好ましい。
【0084】
5.慣性スクロール判定処理部20及びスクロール停止処理部21の動作例
次に、慣性スクロール判定処理部20及びスクロール停止処理部21の動作例について図8を参照して説明する。図8は、第2の実施形態における固定領域Fと固定領域外NFとの表示分割前後の様子の一例を示す説明図である。図8では、状態I、状態J、状態K及び状態Lにおいて画像閲覧アプリケーションが動作している。また、状態J’については後述する。なお、図8に示された各々の画像は、携帯電話機10aの表示部5の表示画面に表示されている。なお、図8の状態Iの説明において、携帯電話機10の情報格納媒体25には、花壇画像(画像ID=1)、建物画像(画像ID=2)、動物画像(画像ID=3)、窓画像(画像ID=4)、夜景画像(画像ID=5)、及び文房具画像(画像ID=6)の順番で予め記憶されている。
【0085】
例えば、図8の状態Iにおいて、慣性スクロール判定処理部20は、前述したフリック操作に基づいて水平左方向に慣性スクロールが実行されている状態であると判定したとする。このときには、慣性スクロール判定処理部20により、情報格納媒体25に「慣性スクロールフラグ=1」である旨の情報が書き込まれる。そこで、図8の状態Iは、固定領域Fに対応する固定画像として花壇画像が表示され、且つ、水平左方向に慣性スクロールが実行されている瞬間のスクロールド画像として夜景画像が固定領域外NFに表示されている状態であるとする。
【0086】
この様な状態Iにおいて、ユーザの第2の指が表示部5の表示画面内でスクロールド画像が表示されている固定領域外NFの任意の位置をタッチした場合、スクロール停止処理部21は、固定領域外NFに対して実行されている水平左方向の慣性スクロールの実行を停止する(状態J参照)。スクロール停止処理部21は、当該水平左方向への慣性スクロールの実行が停止された瞬間のスクロールド画像として表示されていた夜景画像を固定領域外NFに表示するように固定領域外表示処理部17に指示する。
【0087】
なお、固定領域外表示処理部17は、当該スクロール停止処理部21により出力された指示に基づいて固定領域外NFの表示領域に表示されているスクロールド画像を生成する。固定領域外表示処理部17は、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は、当該出力されたスクロールド画像を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、当該出力されたスクロールド画像を表示部5の表示画面上に表示する。
【0088】
他に、例えば、図8の状態Iにおいて、慣性スクロール判定処理部20は、表示部5の表示画面の固定領域外NFにおいて通常のスクロール又は慣性スクロールが実行されていない状態又は当該実行が停止された状態であると判定したとする。このときには、第1の指は第1接触点を含む固定領域Fをタッチし、第2の指は第2接触点を含む固定領域外NFをタッチしている。更に、慣性スクロール判定処理部20により、情報格納媒体25に「慣性スクロールフラグ=0」である旨の情報が書き込まれている。そこで、図8の状態Iは、固定領域Fに対応する固定画像として花壇画像が表示され、且つ、固定領域外NFに対応するスクロールド画像として夜景画像が表示されている状態であるとする。
【0089】
この様な状態Iにおいて、第2の指が固定領域外NFに対するタッチを解除した場合、スクロール停止処理部21は、表示部5の表示画面に対する固定領域Fと固定領域外NFとの表示分割を解除すると共に、表示部5をタッチしている残りの第1の指がタッチしている固定領域Fの固定画像である花壇画像を表示部5の全体に表示するように固定領域外表示処理部17に指示する(状態K参照)。
【0090】
なお、固定領域外表示処理部17は、当該スクロール停止処理部21により出力された指示に基づいて固定領域Fに表示されている固定画像である花壇画像をスクロールド画像として生成する。固定領域外表示処理部17は、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は、当該出力されたスクロールド画像を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、当該出力されたスクロールド画像を表示部5の表示画面上に表示する。
【0091】
他に、例えば、図8の状態Iにおいて、慣性スクロール判定処理部20は、表示部5の表示画面の固定領域外NFにおいて通常のスクロール又は慣性スクロールが実行されていない状態又は当該実行が停止された状態であると判定したとする。このときには、第1の指は第1接触点を含む固定領域Fをタッチし、第2の指は第2接触点を含む固定領域外NFをタッチしている。更に、慣性スクロール判定処理部20により、情報格納媒体25に「慣性スクロールフラグ=0」である旨の情報が書き込まれている。そこで、図8の状態Iは、固定領域Fに対応する固定画像として花壇画像が表示され、且つ、固定領域外NFに対応するスクロールド画像として夜景画像が表示されている状態であるとする。
【0092】
この様な状態Iにおいて、第1の指が固定領域Fに対するタッチを解除した場合、スクロール停止処理部21は、表示部5の表示画面に対する固定領域Fと固定領域外NFとの表示分割を解除すると共に、表示部5にタッチしている残りの第2の指がタッチしている固定領域外NFのスクロールド画像である夜景画像を表示部5の全体に表示するように固定領域外表示処理部17に指示する(状態L参照)。
【0093】
なお、固定領域外表示処理部17は、当該スクロール停止処理部21により出力された指示に基づいて固定領域外NFに表示されているスクロールド画像である夜景画像を生成する。固定領域外表示処理部17は、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は、当該出力されたスクロールド画像を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、当該出力されたスクロールド画像を表示部5の表示画面上に表示する。
【0094】
6.第2の実施形態の携帯電話機10aの動作に関する説明
図9〜図12は、それぞれ第2の実施形態の携帯電話機10aの動作を示すフローチャートである。また、以下の説明において、携帯電話機10aの表示部5の表示画面には任意の画像が予め表示されているものとする。
【0095】
図9において、操作内容判定処理部12は、ユーザの第1の指が表示部5の表示画面をタッチしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S21)。ステップS21における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、操作内容判定処理部12は、当該タッチ入力操作に基づいて第1の指がタッチした第1接触点の座標(X1、Y1)の情報を取得し、当該第1接触点の座標情報及び「初期フラグ(Init_Flg)=1」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S22)。
【0096】
操作内容判定処理部12は、ステップS21により判定された第1の指のタッチに続いて第2の指が表示部5の表示画面をタッチしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S23)。ステップS23における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、操作内容判定処理部12は、第2の指が表示部5の表示画面をタッチした後に所定方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S24)。
【0097】
ステップS24における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、慣性スクロール判定処理部20は、当該タッチ入力操作が慣性スクロールの実行を指示する操作であるか否かを判定する(S25)。
【0098】
ステップS25における当該タッチ入力操作が慣性スクロールの実行を指示する操作であると判定された場合、慣性スクロール判定処理部20は、「慣性スクロールフラグ(Inertia_Flg)=1」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S26)。このとき、慣性スクロール判定処理部20は、第2の指が当該第2接触点から所定距離ドラッグしたときの座標変化量(ΔX2、ΔY2)、及びドラッグ時間(ΔT2)を操作内容判定処理部12から取得する(S27)。更に、慣性スクロール判定処理部20は、前述したように、当該取得された座標変化量(ΔX2、ΔY2)、及びドラッグ時間(ΔT2)に基づいて、慣性スクロール速度S1を算出する(S28)。
【0099】
ステップS24における当該タッチ入力操作が慣性スクロールの実行を指示する操作ではないと判定された場合、操作内容判定処理部12は、ステップS24における当該タッチ入力操作に基づいてドラッグされた第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報を取得し、当該座標変化量の情報を情報格納媒体25に書き込む(S29)。
【0100】
なお、操作内容判定処理部12は、第2の指が表示部5の表示画面をタッチしたときの第2接触点のドラッグ前座標(X2s、Y2s)及び第2接触点のドラッグ後座標(X2e、Y2e)に基づいて、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報を取得することにより、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報を取得する。
【0101】
ステップS29により第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報が取得された後、図10において、操作内容判定処理部12は、第2の指のドラッグが最初のドラッグであるか否か、即ち初期フラグが「1」であるか否かを判定する(S30)。第2の指のドラッグが最初のドラッグであると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指による第2接触点の表示部5の表示画面に対する座標、並びに当該第2接触点からのドラッグ方向及び距離に応じて、当該第2接触点を含み且つ表示部5の表示画面全体から第1接触点を含む所定の固定領域Fを除いた固定領域外NFに表示されている画像に対するスクロール方向を判定する(S31)。
【0102】
なお、固定領域判定処理部15は、表示部5の表示画面上の第2接触点の座標、及びステップS29により取得された第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)に基づいて、当該第2接触点を含む固定領域外NFの画像のスクロール方向を判定することが好ましい。例えば、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)のΔX2がほぼゼロである場合には、固定領域判定処理部15は、スクロール方向を鉛直方向のみであると判定する。また、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)のΔY2がほぼゼロである場合には、固定領域判定処理部15は、スクロール方向を水平方向のみであると判定する。また、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)のΔX2及びΔY2が共にほぼゼロでない場合には、固定領域判定処理部15は、スクロール方向を斜め方向であると判定する。
【0103】
ステップS31におけるスクロール方向が斜め方向であると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指のドラッグに応じて第2接触点を含む固定領域外NFの画像に対して斜め方向へのスクロールを行うと判定すると共に、第1接触点を含む所定の矩形領域を固定領域Fと判定する(S32)。同時に、固定領域判定処理部15は、第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する(S32)。
【0104】
更に、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域Fに表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5の表示画面に表示する(S32)。固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=斜め方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S33)。
【0105】
ステップS31におけるスクロール方向が水平方向のみであると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指のドラッグに応じて第2接触点を含む固定領域外NFの画像に対して水平方向へのスクロールを行うと判定すると共に、第1接触点を含む所定の矩形領域を固定領域Fと判定する(S34)。同時に、固定領域判定処理部15は、第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する(S34)。
【0106】
更に、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域Fに表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5の表示画面に表示する(S34)。固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=水平方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S35)。
【0107】
ステップS31におけるスクロール方向が鉛直方向のみであると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指のドラッグに応じて第2接触点を含む固定領域外NFの画像に対して鉛直方向へのスクロールを行うと判定すると共に、第1接触点を含む所定の矩形領域を固定領域Fと判定する(S36)。同時に、固定領域判定処理部15は、第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する(S36)。
【0108】
更に、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域に表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5の表示画面に表示する(S36)。固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=鉛直方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S37)。
【0109】
ステップS33、ステップS35又はステップS37によりスクロールフラグが情報格納媒体25に書き込まれた後、操作内容判定処理部12は、「初期フラグ=0」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込むことにより、当該初期フラグの情報を更新する(S38)。
【0110】
ステップS38により初期フラグの情報が更新された後、図11において、慣性スクロール判定処理部20は、表示部5の表示画面に表示されている固定領域外NFのスクロールド画像が慣性スクロールしているか否かを判定する(S39)。
【0111】
表示部5の表示画面に表示されている固定領域外NFのスクロールド画像が慣性スクロールしていないと判定された場合、固定領域外表示処理部17は、情報格納媒体25に記憶されているスクロールフラグに応じて(S40)、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を、固定領域判定処理部15により判定されたスクロール方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成して表示させる(S41〜S43)。
【0112】
具体的には、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが斜め方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を斜め方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S41)。
【0113】
また、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが水平方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を水平方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S42)。
【0114】
また、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが鉛直方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を鉛直方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S43)。
【0115】
表示部5の表示画面に表示されている固定領域外NFのスクロールド画像が慣性スクロールしていると判定された場合、固定領域外表示処理部17は、情報格納媒体25に記憶されているスクロールフラグに応じて(S44)、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を、固定領域判定処理部15により判定されたスクロール方向に慣性スクロール速度S1で慣性スクロールさせたスクロールド画像を生成して表示させる(S45〜S47)。
【0116】
具体的には、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが斜め方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を斜め方向に慣性スクロール速度S1で慣性スクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S45)。
【0117】
また、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが水平方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を水平方向に慣性スクロール速度S1で慣性スクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S46)。
【0118】
また、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが鉛直方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を鉛直方向に慣性スクロール速度S1で慣性スクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S47)。
【0119】
スクロールド画像が表示された後、第1の指が固定領域Fをタッチし且つ第2の指が固定領域外NFをタッチしているがドラッグしていない場合、慣性スクロール判定処理部20は、表示部5の表示画面の固定領域外NFに表示されているスクロールド画像が慣性スクロールしているか否かを判定する(S48)。表示部5の表示画面の固定領域外NFに表示されているスクロールド画像が慣性スクロールしていると判定された場合、スクロール停止処理部21は、第1の指及び第2の指が共にタッチしている状態により当該慣性スクロールの実行を停止する(S49)。このとき、慣性スクロール判定処理部20は、情報格納媒体25に記憶されている慣性スクロールフラグを「0」として書き込むことにより、当該慣性スクロールフラグに関する情報を更新する(S50)。
【0120】
表示部5の表示画面の固定領域外NFに表示されているスクロールド画像が慣性スクロールしていないときであってユーザの指が表示部5をタッチしているとき、スクロール停止処理部21は、当該タッチしている指が第1の指及び第2の指のうちいずれであるかを判定する(S51)。
【0121】
ステップS51において第1の指が表示部5をタッチしていると判定された場合、スクロール停止処理部21は、固定画像とスクロールド画像との表示分割状態を解除して当該第1の指がタッチしている固定画像を表示部5の全体に表示するように固定領域外表示処理部17に指示する(S52)。なお、固定領域外表示処理部17は、当該スクロール停止処理部21により出力された指示に基づいて固定領域Fに表示されている固定画像をスクロールド画像として生成する。固定領域外表示処理部17は、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は、当該出力されたスクロールド画像を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、当該出力されたスクロールド画像を表示部5の表示画面上に表示する。なお、第1の指が表示部5をタッチしているときの座標は、ステップS22で取得された第1接触点(X1、Y1)の座標と同一であることが好ましいが、当該座標の近傍でも良い。
【0122】
ステップS51において第2の指が表示部5をタッチしていると判定された場合、スクロール停止処理部21は、固定画像とスクロールド画像との表示分割状態を解除して当該第2の指がタッチしているスクロールド画像を表示部5の全体に表示するように固定領域外表示処理部17に指示する(S53)。なお、固定領域外表示処理部17は、当該スクロール停止処理部21により出力された指示に基づいて固定領域外NFに表示されているスクロールド画像を生成する。固定領域外表示処理部17は、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は、当該出力されたスクロールド画像を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、当該出力されたスクロールド画像を表示部5の表示画面上に表示する。なお、第2の指が表示部5をタッチしているときの座標は、ステップS29で取得された第2接触点(X2、Y2)の座標と同一であることが好ましいが、当該座標の近傍でも良い。
【0123】
なお、スクロール停止処理部21は、表示部5の表示画面の固定領域外NFに表示されているスクロールド画像が慣性スクロールしていないときにユーザの指が表示部5をタッチしていないと判定された場合、固定画像又はスクロールド画像が表示部5の表示画面に表示される。この場合に固定画像又はスクロールド画像が表示部5に表示されるかは、スクロール停止処理部21の動作において予め規定されていることが好ましい。その後、前述したステップS21〜S53の動作が繰り返される。
【0124】
以上説明したように、第2の実施形態の携帯電話機10aは、表示部5の表示画面に表示されている画像に対し、第1の指がタッチした第1接触点を含む所定の矩形領域を当該画像全体のうちの固定領域Fと判定し、第2の指がタッチした第2の接触点を含む当該画像全体のうち当該固定領域Fを除く表示領域を固定領域外NFと判定する。
【0125】
また、携帯電話機10aは、固定領域Fと判定された所定の矩形領域の固定画像を生成し、固定領域外NFと判定された表示領域に表示されている画像を、表示部5の表示画面に対する第2接触点の座標、並びに第2の指のドラッグ方向及び距離に応じて判定されたスクロール方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成する。携帯電話機10aは、当該生成された固定画像とスクロールド画像とを合成した合成画像を表示部5の表示画面に表示する。
【0126】
更に、携帯電話機10aは、表示部5の表示画面の固定領域外NFに表示されているスクロールド画像が通常のスクロール又は慣性スクロールの実行がされている場合に、第2の指がタッチした場合に当該通常のスクロール又は慣性スクロールの実行を停止すると共に、その後に表示部5をタッチしている第1の指又は第2の指に応じて、固定画像又は、通常のスクロール若しくは慣性スクロールされたスクロールド画像を表示部5の表示画面全体に表示する。
【0127】
従って、第2の実施形態の携帯電話機10aによれば、直感的且つ簡易な操作に応じて、表示画面に表示された内容のうち一部の領域を固定すると共に、当該表示画面のうち固定の対象外となった他の領域をスクロールさせることができる。このため、ユーザは、表示部5の表示画面に表示された画像の固定箇所若しくは表示分割箇所、又は固定領域外NFに表示されている画像に対するスクロール方向を指のタッチとドラッグという直感的且つ簡易な操作によって操作することができ、少なくとも2本の指の操作だけで固定領域Fの選択及び当該固定領域外NFのスクロールを簡単に実現することができる。
【0128】
更に、携帯電話機10aによれば、通常のスクロール又は慣性スクロールの操作の開始又は停止を2本の指の操作のみで、直感的且つ簡易に行うことができる。よって、通常のスクロール又は慣性スクロールの操作を停止したときに、第1の指又は第2の指をタッチするという直感的且つ簡易な操作により、初期状態の固定画像を表示するか、又はスクロールされた状態のスクロールド画像を表示することができる。
【0129】
(第3の実施形態)
7.第3の実施形態の携帯電話機10bの構成
図13は、本発明の電子機器の一例である携帯電話機10bの内部構成を示すブロック図である。図13に示すように、携帯電話機10bは、第2の実施形態の携帯電話機10aの表示処理部13aに、固定領域移動/コピー処理部22を更に備えた表示処理部13bを備える。この固定領域移動/コピー処理部22を除く他の構成は第2の実施形態の携帯電話機10aと同一であるため、当該同一内容に関する説明は省略する。
【0130】
固定領域移動/コピー処理部22は、第1の指が表示部5の表示画面に表示されている固定画像をタッチし且つ第2の指が表示部5の表示画面に表示されているスクロールド画像をタッチしている状態において、第1の指が所定方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する。当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、固定領域移動/コピー処理部22は、当該固定画像を当該スクロールド画像の直前に割込み的に表示されるように移動するか又はコピーするかをユーザに選択させるためのダイアログウィンドウを表示部5に表示する。
【0131】
固定領域移動/コピー処理部22は、ユーザの選択に応じて当該固定画像を当該スクロールド画像の直前に割込み的に表示されるように移動又はコピーして、情報格納媒体25に記憶されている画像データの順番を更新する。
【0132】
8.固定領域移動/コピー処理部22の動作例
次に、固定領域移動/コピー処理部22の動作例について図14を参照して説明する。図14は、第3の実施形態における固定領域Fと固定領域外NFとの表示分割前後の様子の一例を示す説明図である。図14では、図3に示した状態C、状態D及び状態E、並びに状態Mにおいて画像閲覧アプリケーションが動作している。なお、図14に示された各々の画像は、携帯電話機10bの表示部5の表示画面に表示されている。なお、図14の状態C及び状態Dについては図3に示す状態C及び状態Dと同様であるため、当該状態C及び状態Dについては説明を省略する。なお、図14の状態C〜状態Eの説明において、携帯電話機10の情報格納媒体25には、花壇画像(画像ID=1)、建物画像(画像ID=2)、動物画像(画像ID=3)、窓画像(画像ID=4)、夜景画像(画像ID=5)、及び文房具画像(画像ID=6)の順番で予め記憶されている。
【0133】
例えば、図14の状態Eにおいて、表示部5には、第1の指がタッチした固定領域Fを示す所定の矩形領域の範囲AR内に固定画像である花壇画像が表示され、第2の指がタッチした第2接触点を含み表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域である固定領域外NFに通常のスクロール又は慣性スクロールされたスクロールド画像である夜景画像が表示されている。
【0134】
この状態Eにおいて、第1の指が所定方向に所定距離ドラッグした場合、固定領域移動/コピー処理部22は、固定領域Fに表示されている固定画像を当該スクロールド画像の直前に割込み的に表示されるように移動するか又はコピーするかをユーザに選択させるためのダイアログウィンドウを表示部5に表示する。
【0135】
例えば、このダイアログウィンドウに対してユーザが移動を選択した場合、固定領域移動/コピー処理部22は、スクロールド画像である夜景画像の直前、即ち当該夜景画像の1つ前の画像IDの位置に固定画像である花壇画像を移動することにより、情報格納媒体25に記憶されている画像データの画像IDのうち当該移動に関連する画像の画像IDの順番を更新する。具体的に図14の状態Mにおいては、建物画像(画像ID=1)、動物画像(画像ID=2)、窓画像(画像ID=3)、花壇画像(画像ID=4)、夜景画像(画像ID=5)、及び文房具画像(画像ID=6)の順番に更新される。このとき、固定領域移動/コピー処理部22は、固定画像である花壇画像をスクロールド画像である夜景画像の直前に移動した旨を固定領域判定処理部15に出力する。
【0136】
固定領域判定処理部15は、移動された花壇画像を表示部5の全体に表示するように固定領域表示処理部16及び固定領域外表示処理部17にそれぞれ指示する。この場合、固定領域表示処理部16は固定画像を生成せず、固定領域外表示処理部17は移動された花壇画像を固定領域外NFの表示領域(表示部5の表示画面全体)に表示可能なサイズにした花壇画像を生成して表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は、当該出力された花壇画像を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、当該出力された花壇画像を表示部5の表示画面全体に表示する。
【0137】
例えば、このダイアログウィンドウに対してユーザがコピーを選択した場合、固定領域移動/コピー処理部22は、スクロールド画像である夜景画像の直前、即ち当該夜景画像の1つ前の画像IDの位置に固定画像である花壇画像をコピーすることにより、情報格納媒体25に記憶されている画像データの画像IDの順番のうち当該コピーされた花壇画像以降の画像の画像IDを1つ増加するように更新する。具体的に図14の状態Mにおいては、花壇画像(画像ID=1)、建物画像(画像ID=2)、動物画像(画像ID=3)、窓画像(画像ID=4)、花壇画像(画像ID=5)、夜景画像(画像ID=6)、及び文房具画像(画像ID=7)の順番に更新される。このとき、固定領域移動/コピー処理部22は、固定画像である花壇画像をスクロールド画像である夜景画像の直前にコピーした旨を固定領域判定処理部15に出力する。
【0138】
固定領域判定処理部15は、コピーされた花壇画像を表示部5の全体に表示するように固定領域表示処理部16及び固定領域外表示処理部17にそれぞれ指示する。この場合、固定領域表示処理部16は固定画像を生成せず、固定領域外表示処理部17は移動された花壇画像を固定領域外NFの表示領域(表示部5の表示画面全体)に表示可能なサイズにした花壇画像を生成して表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は、当該出力された花壇画像を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、当該出力された花壇画像を表示部5の表示画面全体に表示する。
【0139】
9.第3の実施形態の携帯電話機10bの動作に関する説明
図15〜図18は、それぞれ第3の実施形態の携帯電話機10bの動作を示すフローチャートである。また、以下の説明に先立ち、携帯電話機10bの表示部5の表示画面には任意の画像が予め表示されているものとする。
【0140】
図15において、操作内容判定処理部12は、ユーザの第1の指が表示部5の表示画面をタッチしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S61)。ステップS61における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、操作内容判定処理部12は、当該タッチ入力操作に基づいて第1の指がタッチした第1接触点の座標(X1、Y1)の情報を取得し、当該第1接触点の座標情報及び「初期フラグ(Init_Flg)=1」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S62)。
【0141】
操作内容判定処理部12は、ステップS61により判定された第1の指のタッチに続いて第2の指が表示部5の表示画面をタッチしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S63)。ステップS63における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、操作内容判定処理部12は、第2の指が表示部5をタッチした後に第1の指が表示部5の第1接触点から所定方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S64)。
【0142】
ステップS64における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、固定領域移動/コピー処理部22は、固定領域Fに表示されている固定画像を固定領域外NFの表示領域に表示されているスクロールド画像の直前に割込み的に表示されるように移動するか又はコピーするかをユーザに選択させるためのダイアログウィンドウを表示部5に表示する(S65)。
【0143】
固定領域移動/コピー処理部22は、ユーザの選択であるタッチ入力操作に応じて(S66)、当該固定画像を当該スクロールド画像の直前に割込み的に表示されるように移動又はコピーする(S67、S68)。
【0144】
具体的には、固定領域移動/コピー処理部22は、ユーザが移動を選択した場合(S66)、現在の固定領域外NFに表示されているスクロールド画像の直前に割込み的に表示されるように、固定領域Fに表示されていた固定画像を移動する(S67)。このとき、固定領域移動/コピー処理部22は、固定画像をスクロールド画像の直前に割込み的に表示されるように固定画像を移動することにより、情報格納媒体25に記憶されている画像データの画像IDのうち当該移動に関連する画像の画像IDの順番を更新する。このとき、固定領域移動/コピー処理部22は、固定画像をスクロールド画像の直前に移動した旨を固定領域判定処理部15に出力する。
【0145】
固定領域判定処理部15は、移動された固定画像を表示部5の全体に表示するように固定領域表示処理部16及び固定領域外表示処理部17にそれぞれ指示する。この場合、固定領域表示処理部16は固定画像を生成せず、固定領域外表示処理部17は移動された固定画像を表示部5の全体に表示可能なサイズにした画像を生成して表示画像生成部18に出力する。その結果、表示画像生成部18は固定領域外表示処理部17により出力された画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該出力された画像を表示部5の表示画面全体に表示する(S69)。
【0146】
固定領域移動/コピー処理部22は、ユーザがコピーを選択した場合(S66)、現在の固定領域外NFに表示されているスクロールド画像の直前に割込み的に表示されるように、固定領域Fに表示されていた固定画像をコピーする(S68)。このとき、固定領域移動/コピー処理部22は、固定画像をスクロールド画像の直前に割込み的に表示されるように固定画像をコピーすることにより、情報格納媒体25に記憶されている画像データの画像IDの順番のうち当該コピーされた花壇画像以降の画像の画像IDを1つ増加するように更新する。また、固定領域移動/コピー処理部22は、固定画像をスクロールド画像の直前にコピーした旨を固定領域判定処理部15に出力する。
【0147】
固定領域判定処理部15は、コピーされた固定画像を表示部5の全体に表示するように固定領域表示処理部16及び固定領域外表示処理部17にそれぞれ指示する。この場合、固定領域表示処理部16は固定画像を生成せず、固定領域外表示処理部17はコピーされた固定画像を表示部5の全体に表示可能なサイズにした画像を生成して表示画像生成部18に出力する。その結果、表示画像生成部18は固定領域外表示処理部17により出力された画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該出力された画像を表示部5の表示画面全体に表示する(S69)。
【0148】
ステップS69により移動又はコピーされた固定画像が表示部5の表示画面全体に表示された後、操作内容判定処理部12は、ユーザの第1の指が表示部5をタッチしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S61)。ステップS61における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、操作内容判定処理部12は、当該タッチ入力操作に基づいて第1の指がタッチした第1接触点の座標(X1、Y1)の情報を取得し、当該第1接触点の座標情報及び「初期フラグ(Init_Flg)=1」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S62)。
【0149】
操作内容判定処理部12は、ステップS61により判定された第1の指のタッチに続いて第2の指が表示部5をタッチしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S63)。ステップS63における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、操作内容判定処理部12は、第2の指が表示部5をタッチした後に第1の指が表示部5の第1接触点から所定方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S64)。
【0150】
ステップS64における当該タッチ入力操作が行われていないと判定された場合、操作内容判定処理部12は、第2の指が表示部5をタッチした後に所定方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S70)。
【0151】
ステップS70における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、慣性スクロール判定処理部20は、当該タッチ入力操作が慣性スクロールの実行を指示する操作であるか否かを判定する(S71)。
【0152】
ステップS71における当該タッチ入力操作が慣性スクロールの実行を指示する操作であると判定された場合、慣性スクロール判定処理部20は、「慣性スクロールフラグ=1」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S72)。このとき、慣性スクロール判定処理部20は、第2の指が当該第2接触点から所定距離ドラッグしたときの座標変化量(ΔX2、ΔY2)、及びドラッグ時間(ΔT2)を操作内容判定処理部12から取得する(S73)。更に、慣性スクロール判定処理部20は、前述したように、当該取得された座標変化量(ΔX2、ΔY2)、及びドラッグ時間(ΔT2)に基づいて、慣性スクロール速度S1を算出する(S74)。
【0153】
ステップS71における当該タッチ入力操作が慣性スクロールの実行を指示する操作ではないと判定された場合、操作内容判定処理部12は、ステップS70によるタッチ入力操作に基づいて当該ドラッグされた第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報を取得し、当該座標変化量の情報を情報格納媒体25に書き込む(S75)。
【0154】
なお、操作内容判定処理部12は、第2の指が表示部5の表示画面をタッチしたときの第2接触点のドラッグ前座標(X2s、Y2s)及び第2接触点のドラッグ後座標(X2e、Y2e)に基づいて、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報を取得することにより、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報を取得する。
【0155】
操作内容判定処理部12は、第2の指のドラッグが最初のドラッグであるか否か、即ち初期フラグが「1」であるか否かを判定する(S76)。第2の指のドラッグが最初のドラッグであると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指による第2接触点の表示画面に対する座標、並びに当該第2接触点からのドラッグ方向及び距離に応じて、当該第2接触点を含み且つ表示部5の表示画面全体から第1接触点を含む所定の固定領域Fを除いた固定領域外NFに表示されている画像に対するスクロール方向を判定する(S77)。
【0156】
なお、固定領域判定処理部15は、表示部5の表示画面上の第2接触点の座標、及びステップS29により取得された第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)に基づいて、当該第2接触点を含む固定領域外NFの画像のスクロール方向を判定することが好ましい。例えば、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)のΔX2がほぼゼロである場合には、固定領域判定処理部15は、スクロール方向を鉛直方向のみであると判定する。また、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)のΔY2がほぼゼロである場合には、固定領域判定処理部15は、スクロール方向を水平方向のみであると判定する。また、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)のΔX2及びΔY2が共にほぼゼロでない場合には、固定領域判定処理部15は、スクロール方向を斜め方向であると判定する。
【0157】
ステップS77におけるスクロール方向が斜め方向であると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指のドラッグに応じて第2接触点を含む固定領域外NFの画像に対して斜め方向へのスクロールを行うと判定すると共に、第1接触点を含む所定の矩形領域を固定領域Fと判定する(S78)。同時に、固定領域判定処理部15は、第2の指の第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する(S78)。
【0158】
更に、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域Fに表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5の表示画面に表示する(S78)。固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=斜め方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S79)。
【0159】
ステップS77におけるスクロール方向が水平方向のみであると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指のドラッグに応じて第2接触点を含む固定領域外NFの画像に対して水平方向へのスクロールを行うと判定すると共に、第1接触点を含む所定の矩形領域を固定領域Fと判定する(S80)。同時に、固定領域判定処理部15は、第2の指の第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する(S80)。
【0160】
更に、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域Fに表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5の表示画面に表示する(S80)。固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=水平方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S81)。
【0161】
ステップS77におけるスクロール方向が鉛直方向のみであると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指のドラッグに応じて第2接触点を含む固定領域外NFの画像に対して鉛直方向へのスクロールを行うと判定すると共に、第1接触点を含む所定の矩形領域を固定領域Fと判定する(S82)。同時に、固定領域判定処理部15は、第2の指の第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する(S82)。
【0162】
更に、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域Fに表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5の表示画面に表示する(S82)。固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=鉛直方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S82)。
【0163】
ステップS79、ステップS81又はステップS83によりスクロールフラグが情報格納媒体25に書き込まれた後、操作内容判定処理部12は、「初期フラグ=0」である旨を情報格納媒体25に書き込むことにより、当該初期フラグの情報を更新する(S84)。
【0164】
ステップS84により初期フラグの情報が更新された後、図17において、慣性スクロール判定処理部20は、表示部5の表示画面に表示されている固定領域外NFのスクロールド画像が慣性スクロールしているか否かを判定する(S85)。
【0165】
表示部5の表示画面に表示されている固定領域外NFのスクロールド画像が慣性スクロールしていないと判定された場合、固定領域外表示処理部17は、情報格納媒体25に記憶されているスクロールフラグに応じて(S86)、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を、固定領域判定処理部15により判定されたスクロール方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成して表示させる(S87〜S89)。
【0166】
具体的には、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが斜め方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を斜め方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S87)。
【0167】
更に、また、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが水平方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を水平方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S88)。
【0168】
更に、また、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが鉛直方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を鉛直方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S89)。
【0169】
表示部5の表示画面に表示されている固定領域外NFのスクロールド画像が慣性スクロールしていると判定された場合、固定領域外表示処理部17は、情報格納媒体25に記憶されているスクロールフラグに応じて(S90)、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を、固定領域判定処理部15により判定されたスクロール方向に慣性スクロール速度S1で慣性スクロールさせたスクロールド画像を生成して表示させる(S91〜S93)。
【0170】
具体的には、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが斜め方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を斜め方向に慣性スクロール速度S1で慣性スクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S91)。
【0171】
また、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが水平方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を水平方向に慣性スクロール速度S1で慣性スクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S92)。
【0172】
また、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが鉛直方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を鉛直方向に慣性スクロール速度S1で慣性スクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S93)。
【0173】
スクロールド画像が表示された後、第1の指が固定領域Fをタッチし且つ第2の指が固定領域外NFをタッチしているがドラッグしていない場合、慣性スクロール判定処理部20は、表示部5の表示画面の固定領域外NFに表示されているスクロールド画像が慣性スクロールしているか否かを判定する(S94)。表示部5の表示画面の固定領域外NFに表示されているスクロールド画像が慣性スクロールしていると判定された場合、スクロール停止処理部21は、第1の指及び第2の指が共にタッチしている状態により当該慣性スクロールの実行を停止する(S95)。このとき、慣性スクロール判定処理部20は、情報格納媒体25に記憶されている慣性スクロールフラグを「0」として書き込むことにより、当該慣性スクロールフラグに関する情報を更新する(S96)。
【0174】
表示部5の表示画面の固定領域外NFに表示されているスクロールド画像が慣性スクロールしていないときであってユーザの指が表示部5をタッチしているとき、スクロール停止処理部21は、当該タッチしている指が第1の指及び第2の指のうちいずれであるかを判定する(S97)。
【0175】
ステップS97において第1の指が表示部5をタッチしていると判定された場合、スクロール停止処理部21は、固定画像とスクロールド画像との表示分割状態を解除して当該第1の指がタッチしている固定画像を表示部5の全体に表示するように固定領域外表示処理部17に指示する(S98)。なお、固定領域外表示処理部17は、当該スクロール停止処理部21により出力された指示に基づいて固定領域Fに表示されている固定画像をスクロールド画像として生成する。固定領域外表示処理部17は、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は、当該出力されたスクロールド画像を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、当該出力されたスクロールド画像を表示部5の表示画面上に表示する。なお、第1の指が表示部5をタッチしているときの座標は、ステップS62で取得された第1接触点(X1、Y1)の座標と同一又は近傍で良い。
【0176】
ステップS97において第2の指が表示部5をタッチしていると判定された場合、スクロール停止処理部21は、固定画像とスクロールド画像との表示分割状態を解除して当該第2の指がタッチしているスクロールド画像を表示部5の全体に表示するように固定領域外表示処理部17に指示する(S99)。なお、固定領域外表示処理部17は、当該スクロール停止処理部21により出力された指示に基づいて固定領域外NFに表示されているスクロールド画像を生成する。固定領域外表示処理部17は、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は、当該出力されたスクロールド画像を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、当該出力されたスクロールド画像を表示部5の表示画面上に表示する。
【0177】
なお、スクロール停止処理部21は、表示部5の表示画面の固定領域外NFに表示されているスクロールド画像が慣性スクロールしていないときにユーザの指が表示部5をタッチしていないと判定された場合、固定画像又はスクロールド画像が表示部5の表示画面に表示される。この場合に固定画像又はスクロールド画像が表示部5に表示されるかは、スクロール停止処理部21の動作において予め規定されていることが好ましい。その後、前述したステップS61〜S99の動作が繰り返される。
【0178】
以上説明したように、第3の実施形態の携帯電話機10bは、表示部5の表示画面に表示されている画像に対し、第1の指がタッチした第1接触点を含む所定の矩形領域を当該画像全体のうちの固定領域Fと判定し、第2の指がタッチした第2の接触点を含む当該画像全体のうち当該固定領域Fを除く表示領域を固定領域外NFと判定する。
【0179】
更に、携帯電話機10bは、固定領域Fと判定された所定の矩形領域の固定画像を生成し、固定領域外NFと判定された表示領域に表示されている画像を、表示部5の表示画面に対する第2接触点の座標、並びに第2の指のドラッグ方向及び距離に応じて判定されたスクロール方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成する。携帯電話機10bは、当該生成された固定画像とスクロールド画像とを合成した合成画像を表示部5の表示画面に表示する。
【0180】
更に、携帯電話機10bは、表示部5の表示画面の固定領域外NFに表示されているスクロールド画像が通常のスクロール又は慣性スクロールの実行がされている場合に、第2の指がタッチした場合に当該通常のスクロール又は慣性スクロールの実行を停止すると共に、その後に表示部5をタッチしている第1の指又は第2の指に応じて、固定画像又は、通常のスクロール若しくは慣性スクロールされたスクロールド画像を表示部5の全体に表示する。
【0181】
更に、携帯電話機10bは、第1の指と第2の指とが表示部5をそれぞれタッチしている場合に第1の指が所定方向に所定距離ドラッグした場合に、当該第1の指のタッチしている固定領域Fの固定画像を第2の指のタッチしている固定領域外NFのスクロールド画像の直前に割込み的に表示されるように移動又はコピーするためのダイアログウィンドウを表示部5に表示する。携帯電話機10bは、移動又はコピーに対するユーザの選択に応じて、当該移動又はコピーして画像データの順番を更新する。携帯電話機10bは、スクロールド画像の直前に割込み的に表示されるように移動又はコピーされた固定画像を表示部5の表示画面全体に表示する。
【0182】
従って、第3の実施形態の携帯電話機10bによれば、直感的且つ簡易な操作に応じて、表示画面に表示された内容のうち一部の領域を固定すると共に、当該表示画面のうち固定の対象外となった他の領域をスクロールさせることができる。このため、ユーザは、表示部5の表示画面に表示された画像の固定箇所若しくは表示分割箇所、又は固定領域外NFに表示されている画像に対するスクロール方向を指のタッチとドラッグという直感的且つ簡易な操作によって操作することができ、少なくとも2本の指の操作だけで固定領域Fの選択及び当該固定領域外NFのスクロールを簡単に実現することができる。
【0183】
更に、携帯電話機10bによれば、通常のスクロール又は慣性スクロールの操作の開始又は停止を2本の指の操作のみで、直感的且つ簡易に行うことができる。よって、通常のスクロール又は慣性スクロールの操作を停止したときに、第1の指又は第2の指をタッチするという直感的且つ簡易な操作により、初期状態の固定画像を表示するか、又はスクロールされた状態のスクロールド画像を表示することができる。
【0184】
更に、携帯電話機10bによれば、第1の指を所定方向に所定距離ドラッグするという直感的且つ簡易な操作により、第1の指がタッチしている固定画像をスクロールド画像の直前に割込み的に表示されるように固定画像を容易に移動又はコピーして、当該移動又はコピーされた固定画像を表示部5の表示画面全体に表示することができる。
【0185】
(第4の実施形態)
10.第4の実施形態の携帯電話機10cの構成
図19は、本発明の電子機器の一例である携帯電話機10cの内部構成を示すブロック図である。図19に示すように、携帯電話機10cは、第1の実施形態の携帯電話機10の表示処理部13に、スクロールホイール処理部23を更に備えた表示処理部13cを備える。このスクロールホイール処理部23を除く他の構成は第1の実施形態の携帯電話機10と同一であるため、当該同一内容に関する説明は省略する。
【0186】
11.スクロールホイール処理部23の動作概要
スクロールホイール処理部23の動画概要について図20及び図21を参照して説明する。図20は、第4の実施形態におけるスクロールホイールSWを用いたタッチ入力操作の一例を示す説明図であり、固定領域外NFに表示されているスクロールド画像を水平方向又は鉛直方向にスクロールさせるときの一例が示されている。図21は、第4の実施形態におけるスクロールホイールSWを用いたタッチ入力操作の別の一例を示す説明図であり、固定領域外NFに表示されているスクロールド画像を斜め方向にスクロールさせるときの一例が示されている。なお、図20及び図21では、携帯電話機10cの表示部5において画像閲覧アプリケーションが動作している。なお、図20及び図21に示す携帯電話機10cの表示部5の表示画面には、情報格納媒体25に記憶されている画像データが表示されている。なお、図20及び図21においては、ユーザの「人指し指」を第1の指、「中指」を第2の指として説明する。
【0187】
図20の状態Nでは、表示部5には、第1の指がタッチした固定領域Fを示す所定の矩形領域の範囲AR内に固定画像が表示され、第2の指がタッチした第2接触点を含み表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域である固定領域外NFにスクロールされたスクロールド画像が表示されている。
【0188】
この状態Nにおいて、スクロールホイール処理部23は、第2の指が固定領域外NF内の或る位置でダブルクリックしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する。当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、スクロールホイール処理部23は、状態Oに示すように、当該第2の指がタッチしている第2接触点を中心部とする所定長の径をそれぞれ有する同心円状のスクロールホイールSWを表示する。このスクロールホイールSWのそれぞれの径の長さは、スクロールホイール処理部23の動作又は情報格納媒体25において予め規定されていることが好ましい。
【0189】
また、状態Oにおいて、スクロールホイール処理部23は、状態P又は状態Qに示すように第2の指が当該スクロールホイールSWの中心部から周辺部へ向かって右回り(又は左回り)に回転したとするタッチ入力操作が行われたか否かを判定する。当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、スクロールホイール処理部23は、固定領域外NFの表示領域に表示されているスクロールド画像を水平右方向若しくは鉛直下方向(、又は水平左方向若しくは鉛直上方向)にスクロールさせたスクロールド画像を生成するように固定領域外表示処理部17に指示する。
【0190】
なお、固定領域外表示処理部17は、当該スクロールホイール処理部23による指示に基づいて固定領域外NFの表示領域に表示されているスクロールド画像を水平右方向若しくは鉛直下方向(、又は水平左方向若しくは鉛直上方向)にスクロールさせたスクロールド画像を生成する。固定領域外表示処理部17は、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は、当該出力されたスクロールド画像を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、当該出力されたスクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する。
【0191】
また、状態Oにおいて、スクロールホイール処理部23は、状態R又は状態Sに示すように第2の指が当該スクロールホイールSWの中心部から周辺部へ向かって小さい回転角度若しくは大きい回転角度で以って右回り(又は左回り)に回転したとするタッチ入力操作が行われたか否かを判定する。当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、スクロールホイール処理部23は、固定領域外NFの表示領域に表示されているスクロールド画像を当該回転角度に応じたスクロール速度S2で水平右方向若しくは鉛直下方向(、又は水平左方向若しくは鉛直上方向)にスクロールさせたスクロールド画像を生成するように固定領域外表示処理部17に指示する。
【0192】
なお、固定領域外表示処理部17は、当該スクロールホイール処理部23による指示に基づいて固定領域外NFの表示領域に表示されているスクロールド画像を当該回転角度に応じたスクロール速度S2で水平右方向若しくは鉛直下方向(、又は水平左方向若しくは鉛直上方向)にスクロールさせたスクロールド画像を生成する。固定領域外表示処理部17は、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は、当該出力されたスクロールド画像を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、当該出力されたスクロールド画像を表示部5の表示画面上に表示する。
【0193】
なお、第2の指がスクロールホイールSWの中心部から周辺部へ向かって右回りに回転したとするタッチ入力操作が行われたと判定された場合、スクロールホイール処理部23は、表示部5の表示画面に対する第2の指の第2接触点の座標、及び、スクロールホイールSW表示後の第2接触点の座標変化量及び当該座標変化量により定まる傾きに応じて、スクロールド画像のスクロール方向として水平右方向及び鉛直下方向のうちいずれかを判定する。また、同様に、第2の指がスクロールホイールSWの中心部から周辺部へ向かって左回りに回転したとするタッチ入力操作が行われたと判定された場合、スクロールホイール処理部23は、表示部5の表示画面に対する第2の指の第2接触点の座標、及び、スクロールホイールSW表示後の第2接触点の座標変化量及び当該座標変化量により定まる傾きに応じて、スクロールド画像のスクロール方向として水平左方向及び鉛直上方向のうちいずれかを判定する。
【0194】
更に、スクロールホイールSWの中心部から周辺部へ向かって第2の指が回転した回転角度と、当該回転角度に応じたスクロール速度との関係は、スクロールホイール処理部23の動作又は情報格納媒体25に予め規定されていることが好ましい。
【0195】
また、スクロールホイール処理部23は、状態Tに示すように第2の指が当該スクロールホイールSWの周辺部から中心部にドラッグしたとするタッチ入力操作が行われたか否かを判定する。当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合には、スクロールホイール処理部23は、固定領域外NFの表示領域に表示されているスクロールド画像に対するスクロールの実行を停止する。スクロールホイール処理部23は、当該スクロールド画像に対して実行されていたスクロールの実行が停止された瞬間のスクロールド画像を固定領域外NFに表示するように固定領域外表示処理部17に指示する。
【0196】
なお、固定領域外表示処理部17は、当該スクロールホイール処理部23による指示に基づいて固定領域外NFの表示領域に表示されていたスクロールド画像を生成する。固定領域外表示処理部17は、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は、当該出力されたスクロールド画像を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、当該出力されたスクロールド画像を表示部5の表示画面上に表示する。
【0197】
図21の状態Uでは、表示部5には、第1の指がタッチした固定領域Fを示す所定の矩形領域の範囲AR内に固定画像が表示され、第2の指がタッチした第2接触点を含み表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域である固定領域外NFにスクロールされたスクロールド画像が表示されている。
【0198】
この状態Uにおいて、スクロールホイール処理部23は、情報V又は状態Wに示すように第2の指が当該スクロールホイールSWの中心部から周辺部へ向かって斜め方向にドラッグし且つ状態X又は状態Yに示すように当該ドラッグ後の位置を起点として小さい回転角度若しくは大きい回転角度で以って右回り(又は左回り)に回転したとするタッチ入力操作が行われたか否かを判定する。当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、スクロールホイール処理部23は、固定領域外NFの表示領域に表示されているスクロールド画像を当該回転角度に応じたスクロール速度S2で当該ドラッグされた斜め方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成するように固定領域外表示処理部17に指示する。
【0199】
なお、固定領域外表示処理部17は、当該スクロールホイール処理部23による指示に基づいて固定領域外NFの表示領域に表示されているスクロールド画像を当該回転角度に応じたスクロール速度S2で斜め方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成する。固定領域外表示処理部17は、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は、当該出力されたスクロールド画像を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、当該出力されたスクロールド画像を表示部5の表示画面上に表示する。
【0200】
12.第4の実施形態の携帯電話機10cの動作に関する説明
図22〜図25は、それぞれ第4の実施形態の携帯電話機10cの動作を示すフローチャートである。また、以下の説明において、携帯電話機10cの表示部5の表示画面には任意の画像が予め表示されているものとする。
【0201】
図22において、操作内容判定処理部12は、ユーザの第1の指が表示部5をタッチしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S101)。ステップS101における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、操作内容判定処理部12は、当該タッチ入力操作に基づいて第1の指がタッチした第1接触点の座標(X1、Y1)の情報を取得し、当該第1接触点の座標情報及び「初期フラグ(Init_Flg)=1」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S102)。
【0202】
スクロールホイール処理部23は、「ホイールフラグ(Wheel_Flg)=0」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S103)。なお、ホイールフラグが「0」であるとは、表示部5の表示画面にスクロールホイールSWが表示されていない状態を示す。また、ホイールフラグが「1」であるとは、表示部5の表示画面にスクロールホイールSWが表示されている状態を示す。
【0203】
ホイールフラグが「0」である旨の情報が情報格納媒体25に書き込まれた後、操作内容判定処理部12は、ステップS101により判定された第1の指のタッチに続いて第2の指が表示部5の表示画面をタッチしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S104)。ステップS104における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、操作内容判定処理部12は、第2の指が表示部5の表示画面をタッチした後に所定方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S105)。
【0204】
ステップS105における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、スクロールホイール処理部23は、当該タッチ入力操作がスクロールホイールSW上における操作であるか否かを判定する(S106)。なお、後述するように、スクロールホイール処理部23は、スクロールホイールSWを表示部5の表示画面に表示した際、当該表示されたスクロールホイールSWの表示範囲を示す座標情報を情報格納媒体25に記憶する。スクロールホイール処理部23は、ステップS105におけるタッチ入力操作の対象座標を操作内容判定処理部12から取得し、当該取得された対象座標とスクロールホイールSWの表示範囲を示す座標情報とを比較することにより、スクロールホイールSW上における操作であるか否かを判定する。
【0205】
ステップS106における当該タッチ入力操作がスクロールホイールSW上における操作でないと判定された場合には、操作内容判定処理部12は、当該タッチ入力操作に基づいてドラッグされた第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報を取得し、当該座標変化量の情報を情報格納媒体25に書き込む(S107)。なお、操作内容判定処理部12は、第2の指が表示部5の表示画面をタッチしたときの第2接触点のドラッグ前座標(X2s、Y2s)及び第2接触点のドラッグ後座標(X2e、Y2e)に基づいて、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報を取得することにより、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報を取得する。
【0206】
ステップS106における当該タッチ入力操作がスクロールホイールSW上における操作であると判定された場合には、スクロールホイール処理部23は、第2接触点の最初のドラッグ開始座標(X2s、Y2s)とステップS105のタッチ入力操作によるドラッグ後の現在のドラッグ終了座標(X2e、Y2e)との変化によるドラッグによる座標変化角度量(Δ∠α)を取得し、当該ドラッグ前後における座標情報と座標変化角度量を情報格納媒体25に書き込む(S108)。
【0207】
また、このステップS108において、スクロールホイール処理部23は、ステップS106における当該タッチ入力操作であるスクロールホイールSWを用いた操作の内容を操作内容判定処理部12から取得する。この操作内容判定処理部12から取得されたスクロールホイールSWを用いたタッチ入力操作の内容としては次のいずれかが該当する。
【0208】
例えば、第2の指が当該スクロールホイールSWの中心部から周辺部へ向かって斜め方向にドラッグし且つ当該ドラッグ後の位置を起点として小さい回転角度若しくは大きい回転角度で以って右回り(又は左回り)に回転したとする「タッチ入力操作A」が該当する。
【0209】
また、第2の指が当該スクロールホイールSWの中心部から周辺部へ向かって小さい回転角度若しくは大きい回転角度で以って右回りに回転したとする「タッチ入力操作B」が該当する。
【0210】
また、第2の指が当該スクロールホイールSWの中心部から周辺部へ向かって小さい回転角度若しくは大きい回転角度で以って左回りに回転したとする「タッチ入力操作C」が該当する。
【0211】
スクロールホイール処理部23は、後述する第2の指の最初のドラック操作によるスクロール方向判定処理(S110〜S116)により、これらのタッチ入力操作A、タッチ入力操作B又はタッチ入力操作Cのいずれかを判断し、当該タッチ入力操作であるスクロールホイールSWを用いた操作の内容を操作内容判定処理部12から取得し、当該スクロール情報を情報格納媒体25に書き込む。
【0212】
具体的には、スクロールホイール処理部23は、後述するS110〜S116のスクロール方向判定処理により情報格納媒体25に「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=斜め方向」が書き込まれている場合にタッチ入力操作Aと判断する。更に、斜め方向の詳細な方向については、スクロールホイール処理部23は、ステップS108における第2接触点の最初のドラッグ開始座標(X2s、Y2s)とドラッグ後のドラッグ終了座標(X2e、Y2e)で定まる座標変化角度量(Δ∠α)の傾きの方向と定めることが好ましい。例えば、スクロールホイール処理部23は、図21の状態Vに示すようなスクロールホイールSW上の操作がされた場合には、斜め左上方向をスクロール方向と判定し、情報格納媒体25に「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=斜め左上方向」を書き込む。また、スクロールホイール処理部23は、図21の状態Wに示すようなスクロールホイールSW上の操作がされた場合には、斜め右下方向をスクロール方向と判定し、情報格納媒体25に「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=斜め右下方向」を書き込む。
【0213】
また、スクロールホイール処理部23は、後述するS110〜S116のスクロール方向判定処理により情報格納媒体25に「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=水平方向又は垂直方向」が書き込まれている場合に、タッチ入力操作Bもしくはタッチ入力操作Cと判断する。
【0214】
また、スクロールホイール処理部23は、タッチ入力操作Bに応じて、スクロール方向を水平右方向又は鉛直下方向と判定し、情報格納媒体25に「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=水平右方向」又は「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=鉛直下方向」を書き込む。水平右方向又は鉛直下方向のいずれが判定されるかは、後述するS110〜S116のスクロール方向判定処理により情報格納媒体25に「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=水平方向」が書き込まれている場合にはスクロール方向は水平右方向と判定され、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=鉛直方向」が書き込まれている場合にはスクロール方向は鉛直下方向と判定される。
【0215】
また、スクロールホイール処理部23は、タッチ入力操作Cに応じて、スクロール方向を水平左方向又は鉛直上方向と判定し、情報格納媒体25に「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=水平左方向」又は「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=鉛直上方向」を書き込む。水平左方向又は鉛直上方向のいずれが判定されるかは、後述するS110〜S116のスクロール方向判定処理により情報格納媒体25に「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=水平方向」が書き込まれている場合にはスクロール方向は水平左方向と判定され、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=鉛直方向」が書き込まれている場合にはスクロール方向は鉛直上方向と判定される。
【0216】
ステップS107又はステップS108の後、操作内容判定処理部12は、第2の指のドラッグが最初のドラッグであるか否か、即ち初期フラグが「1」であるか否かを判定する(S109)。第2の指のドラッグが最初のドラッグであると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指による第2接触点の表示画面に対する座標、並びに当該第2接触点からのドラッグ方向及び距離に応じて、当該第2接触点を含み且つ表示部5の表示画面全体から第1接触点を含む所定の固定領域Fを除いた固定領域外NFに表示されている画像に対するスクロール方向を判定する(S110)。
【0217】
ステップS110におけるスクロール方向が斜め方向であると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指のドラッグに応じて第2接触点を含む固定領域外NFの画像に対して斜め方向へのスクロールを行うと判定すると共に、第1接触点を含む所定の矩形領域を固定領域Fと判定する(S111)。同時に、固定領域判定処理部15は、第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する(S111)。
【0218】
更に、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域に表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5の表示画面に表示する(S111)。固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=斜め方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S112)。
【0219】
ステップS110におけるスクロール方向が水平方向のみであると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指のドラッグに応じて第2接触点を含む固定領域外NFの画像に対して水平方向へのスクロールを行うと判定すると共に、第1接触点を含む所定の矩形領域を固定領域Fと判定する(S113)。同時に、固定領域判定処理部15は、第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する(S113)。
【0220】
更に、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域に表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5の表示画面に表示する(S113)。固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=水平方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S114)。
【0221】
ステップS110におけるスクロール方向が鉛直方向のみであると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指のドラッグに応じて第2接触点を含む固定領域外NFの画像に対して鉛直方向へのスクロールを行うと判定すると共に、第1接触点を含む所定の矩形領域を固定領域Fと判定する(S115)。同時に、固定領域判定処理部15は、第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する(S115)。
【0222】
更に、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域に表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5の表示画面に表示する(S115)。固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=鉛直方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S116)。
【0223】
ステップS112、ステップS114又はステップS116によりスクロールフラグが情報格納媒体25に書き込まれた後、操作内容判定処理部12は、「初期フラグ=0」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込むことにより、当該初期フラグの情報を更新する(S117)。
【0224】
ステップS117により初期フラグの情報が更新された後、図22において、スクロールホイール処理部23は、第2の指が表示部5の表示画面の固定領域外NF内の或る位置で所定方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたと判定された場合、当該タッチ入力操作がスクロールホイールSW上における操作であるか否かを判定する(S118)。
【0225】
ステップS118における当該タッチ入力操作がスクロールホイールSW上における操作ではないと判定された場合、固定領域外表示処理部17は、情報格納媒体25に記憶されているスクロールフラグに応じて(S119)、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を、固定領域判定処理部15により判定されたスクロール方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成して表示させる(S120〜S122)。
【0226】
具体的には、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが斜め方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を斜め方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5に表示する(S120)。
【0227】
また、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが水平方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されている画像を水平方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5に表示する(S121)。
【0228】
また、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが鉛直方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されている画像を鉛直方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5に表示する(S122)。
【0229】
ステップS118におけるタッチ入力操作がスクロールホイールSW上における操作であると判定された場合、図24に示すように、スクロールホイール処理部23は、当該タッチ入力操作がスクロールホイールSWの中心部に向かってドラッグする操作であるか否かを判定する(S123)。具体的には、スクロールホイール処理部23は、ステップS118における当該タッチ入力操作による第2接触点のドラッグ後座標(X2e、Y2e)がスクロールホイールの中心部の座標とほぼ同一であるか否かを判定する(S123)。
【0230】
ステップS123における当該タッチ入力操作による第2接触点のドラッグ後座標(X2e、Y2e)がスクロールホイールSWの中心部の座標とほぼ同一でないと判定された場合には、スクロールホイール処理部23は、情報格納媒体25に記憶されているスクロールフラグに応じて(S124)、スクロールホイールSW上の第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を、当該スクロールフラグに対応するスクロール方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成して表示させる(S125〜S127)。
【0231】
具体的には、ステップS124において、スクロールホイール処理部23は、ステップS108により判定されたスクロールフラグが記憶されている情報格納媒体25を参照し、当該情報格納媒体25に記憶されているスクロールフラグに対応したスクロール方向を判定する(S124)。
【0232】
スクロールホイール処理部23は、ステップS124にて判定されたスクロール方向である斜め方向(例えば、図21の状態Vに示すようなスクロールホイールSW上の操作がされた場合には斜め左上方向、図21の状態Wに示すようなスクロールホイールSW上の操作がされた場合には斜め右下方向)に、固定領域外NFに表示されているスクロールド画像をステップS118のタッチ入力操作による回転角度に応じたスクロール速度S2でスクロールさせたスクロールド画像を生成するように固定領域外表示処理部17に指示する(S125)。
【0233】
固定領域外表示処理部17は、当該スクロールホイール処理部23による指示に基づいて固定領域外NFの表示領域に表示されているスクロールド画像を当該回転角度に応じたスクロール速度S2で斜め方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成する(S125)。固定領域外表示処理部17は、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する(S125)。表示画像生成部18は、当該出力されたスクロールド画像を表示制御部19に出力する(S125)。表示制御部19は、当該出力されたスクロールド画像を表示部5の表示画面上に表示する(S125)。
【0234】
また、スクロールホイール処理部23は、ステップS124にて判定されたスクロール方向である水平右方向又は鉛直下方向に、固定領域外NFに表示されているスクロールド画像をステップS118のタッチ入力操作による回転角度に応じたスクロール速度S2でスクロールさせたスクロールド画像を生成するように固定領域外表示処理部17に指示する(S126)。
【0235】
固定領域外表示処理部17は、当該スクロールホイール処理部23による指示に基づいて固定領域外NFの表示領域に表示されているスクロールド画像を当該回転角度に応じたスクロール速度S2で水平右方向又は鉛直下方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成する(S126)。固定領域外表示処理部17は、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する(S126)。表示画像生成部18は、当該出力されたスクロールド画像を表示制御部19に出力する(S126)。表示制御部19は、当該出力されたスクロールド画像を表示部5の表示画面上に表示する(S126)。
【0236】
また、スクロールホイール処理部23は、ステップS124にて判定されたスクロール方向である水平左方向又は鉛直上方向に、固定領域外NFに表示されているスクロールド画像をステップS118のタッチ入力操作による回転角度に応じたスクロール速度S2でスクロールさせたスクロールド画像を生成するように固定領域外表示処理部17に指示する(S127)。
【0237】
固定領域外表示処理部17は、当該スクロールホイール処理部23による指示に基づいて固定領域外NFの表示領域に表示されているスクロールド画像を当該回転角度に応じたスクロール速度S2で水平左方向又は鉛直上方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成する(S127)。固定領域外表示処理部17は、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する(S127)。表示画像生成部18は、当該出力されたスクロールド画像を表示制御部19に出力する(S127)。表示制御部19は、当該出力されたスクロールド画像を表示部5の表示画面上に表示する(S127)。
【0238】
ステップS125〜ステップS127のいずれかに応じてスクロールド画像が表示された後、図25において、スクロールホイール処理部23は、第1の指が固定領域Fをタッチしている状態であって第2の指が固定領域外NFをダブルクリックしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S128)。
【0239】
ステップS128における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、スクロールホイール処理部23は、最初のドラッグ操作が行われた、即ち初期フラグが「1」であるか否かを判定する(S129)。
【0240】
スクロールホイール処理部23は、ステップS128における当該タッチ入力操作がスクロールホイールSWを用いた操作であるか否かを判定する(S130)。ステップS130における当該タッチ入力操作がスクロールホイールSWを用いた操作ではないと判定された場合には、スクロールホイール処理部23は、「ホイールフラグ=1」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込み(S131)、第2の指がダブルクリックした固定領域外NFの当該第2の指を中心部とするスクロールホイールSWを表示する(S132)。
【0241】
なお、ユーザの第1の指が固定領域Fをタッチしている状態であって第2の指が固定領域外NFをタッチして新たに所定方向に所定距離ドラッグした場合には、前述したステップS101〜S132の動作が繰り返される。
【0242】
以上説明したように、第4の実施形態の携帯電話機10cは、表示部5の表示画面に表示されている画像に対して、第1の指がタッチした第1接触点を含む所定の矩形領域を当該画像全体のうちの固定領域Fと判定し、第2の指がタッチした第2の接触点を含む当該画像全体のうち当該固定領域Fを除く表示領域を固定領域外NFと判定する。
【0243】
更に、携帯電話機10cは、固定領域Fと判定された所定の矩形領域の固定画像を生成し、固定領域外NFと判定された表示領域に表示されている画像を、表示部5の表示画面に対する第2接触点の座標、並びに第2の指のドラッグ方向及び距離に応じて判定されたスクロール方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成する。携帯電話機10は、当該生成された固定画像とスクロールド画像とを合成した合成画像を表示部5の表示画面に表示する。
【0244】
更に、携帯電話機10cは、第2の指が固定領域外NFをダブルクリックした場合に当該固定領域外NFにスクロールホイールSWを表示する。携帯電話機10cは、このスクロールホイールSWの上で左右方向への回転又は所定方向へのドラッグというタッチ入力操作がなされた場合に、当該回転角度に応じたスクロール速度S2で固定領域外NFに表示されたスクロールド画像をスクロールさせたスクロールド画像を生成して表示させる。
【0245】
従って、第4の実施形態の携帯電話機10cによれば、直感的且つ簡易な操作に応じて、表示画面に表示された内容のうち一部の領域を固定すると共に、当該表示画面のうち固定の対象外となった他の領域をスクロールさせることができる。このため、ユーザは、表示部5の表示画面に表示された画像の固定箇所若しくは表示分割箇所、又は固定領域外NFに表示されている画像に対するスクロール方向を指のタッチとドラッグという直感的且つ簡易な操作によって操作することができ、少なくとも2本の指の操作だけで固定領域Fの選択及び当該固定領域外NFのスクロールを簡単に実現することができる。
【0246】
更に、携帯電話機10cによれば、固定領域外NFに表示されているスクロールド画像に対するスクロール方向を当該スクロールホイールSWに対する指の動作方向のみで、スクロール速度S2は当該スクロールホイール周辺への移動角度でという可視的にも直感的な操作により、スクロール方向及びスクロール速度をユーザの嗜好に合わせて規定することができる。このため、携帯電話機10cによれば、スクロールする側の指の頻繁なドラッグ操作の負荷を低減することが可能となる。
【0247】
(第4の実施形態の変形例1)
13.第4の実施形態の変形例1の携帯電話機10c1の構成
図26は、第4の実施形態の変形例1の携帯電話機10c1の動作概要を説明するための説明図である。第4の実施形態の変形例1の携帯電話機10c1は、図26に示した第4の実施形態の携帯電話機10cのスクロールホイール処理部23をスクロールホイール処理部23c1に置き換えた構成である。スクロールホイール処理部23c1は、第4の実施形態のスクロールホイール処理部23に、スクロールホイールSWを表示するための機能を更に含む。当該スクロールホイールSWを表示するための機能について、図27を参照して説明する。
【0248】
14.スクロールホイール処理部23c1の動作概要
スクロールホイール処理部23c1の動作概要のうち、スクロールホイール処理部23との差異について図27を参照して説明する。図27は、第4の実施形態の変形例1におけるスクロールホイールSWを用いたタッチ入力操作の一例を示す説明図である。なお、図27においては、ユーザの「人指し指」を第1の指、「中指」を第2の指、「薬指」を第3の指として説明する。
【0249】
図27の状態Zでは、表示部5には、第1の指がタッチした固定領域Fを示す所定の矩形領域の範囲AR内に固定画像が表示され、第2の指がタッチした第2接触点を含み表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域である固定領域外NFにスクロールされたスクロールド画像が表示されている。
【0250】
この状態Zにおいて、スクロールホイール処理部23c1は、第3の指が固定領域外NF内の或る位置でダブルクリック又はクリックしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する。当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、スクロールホイール処理部23c1は、状態A1に示すように、当該第2の指がタッチしている位置を中心部とする所定長の径をそれぞれ有する同心円状のスクロールホイールSWを表示する。このスクロールホイールSWのそれぞれの径の長さは、スクロールホイール処理部23c1の動作又は情報格納媒体25において予め規定されていることが好ましい。なお、第4の実施形態の変形例1においては、第1の指が固定領域をタッチし、第2の指が固定領域外をタッチし、且つ、第3の指が固定領域外をダブルクリック又はクリックしたというタッチ入力操作がスクロールホイールSWを用いた操作された場合に、スクロールホイール処理部23c1は、「ホイールフラグ=1」である旨を情報格納媒体25に書き込む。また、第3の指はダブルクリック又はクリックした後に、表示部5の表示画面にタッチしていないことが好ましい。
【0251】
15.第4の実施形態の変形例1の携帯電話機10c1の動作に関する説明
図28は、第4の実施形態の変形例1における携帯電話機10c1のスクロールホイール処理部23c1の一部の動作を説明するフローチャートである。なお、携帯電話機10c1は、図22、図23及び図24に示す動作内容を行うと共に、図25に示す動作内容を図28に示す動作内容に置き換えた内容の動作を行う。即ち、携帯電話機10c1は、図22、図23、図24及び図28に示す動作内容を行う。従って、図22、図23及び図24に示した動作内容に関する説明は第4の実施形態で説明しているため、当該内容については説明を省略する。
【0252】
図28において、スクロールホイール処理部23c1は、第1の指が固定領域Fをタッチし、第2の指が固定領域外NFをタッチし、且つ、第3の指が固定領域外NFをダブルクリック又はクリックしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S133)。当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、スクロールホイール処理部23c1は、最初のドラッグ操作が行われた、即ち初期フラグが「1」であるか否かを判定する(S129)。
【0253】
スクロールホイール処理部23c1は、ステップS133で第3の指が固定領域外をダブルクリック又はクリックしたというタッチ入力操作がスクロールホイールを用いた操作、即ち、ホイールフラグが「1」であるか否かを判定する(S130)。ステップS130における当該タッチ入力操作がスクロールホイールを用いた操作ではないと判定された場合には、スクロールホイール処理部23c1は、「ホイールフラグ=1」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込み(S131)、第3の指がダブルクリック又はクリックした固定領域外NFの任意の位置にスクロールホイールSWを表示する(S132)。但し、スクロールホイール処理部23c1は、第2の指がタッチしている第2接触点を中心部としてスクロールホイールを表示することが好ましい。
【0254】
従って、第4の実施形態の変形例1の携帯電話機10c1によれば、第1の指が固定領域Fをタッチし、第2の指が固定領域外NFをタッチし、且つ、第3の指が固定領域外NFをダブルクリック又はクリックするという直感的且つ簡易な操作により、第4の実施形態のスクロールホイール処理部23の同等手段として、スクロールホイールSWを表示部5の表示画面に表示することができる。
【0255】
(第4の実施形態の変形例2)
16.第4の実施形態の変形例2の携帯電話機10c2の構成
図29は、第4の実施形態の変形例2の携帯電話機10c2の動作概要を説明するための説明図である。第4の実施形態の変形例2の携帯電話機10c2は、図23に示した第4の実施形態の携帯電話機10cのスクロールホイール処理部23、又は図26に示した第4の実施形態の変形例1の携帯電話機10c1のスクロールホイール処理部23c1をスクロールホイール処理部23c2に置き換えた構成である。スクロールホイール処理部23c2は、第4の実施形態の携帯電話機10cのスクロールホイール処理部23、又は第4の実施形態の変形例1のスクロールホイール処理部23c1に、スクロールホイールを非表示するための機能を更に含む。当該スクロールホイールSWを非表示するための機能について、図30を参照して説明する。
【0256】
17.スクロールホイール処理部23c2の動作概要
スクロールホイール処理部23c2の動作概要のうち、前述したスクロールホイール処理部23又はスクロールホイール処理部23c1との差異について図30を参照して説明する。図30は、第4の実施形態の変形例2におけるスクロールホイールSWを用いたタッチ入力操作の一例を示す説明図である。なお、図30においては、ユーザの「人指し指」を第1の指、「中指」を第2の指、「薬指」を第3の指として説明する。
【0257】
図30の状態B1では、表示部5には、第1の指がタッチした固定領域Fを示す所定の矩形領域の範囲AR内に固定画像が表示され、第2の指がタッチした第2接触点を含み表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域である固定領域外NFにスクロールされたスクロールド画像が表示されている。
【0258】
この状態B1において、スクロールホイール処理部23c2は、第2の指が固定領域外NF内の或る位置でダブルクリックしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する。当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、スクロールホイール処理部23c2は、状態C1に示すように、当該第2の指がタッチした位置を中心部とする所定長の径をそれぞれ有する同心円状のスクロールホイールSWを表示する。このスクロールホイールSWのそれぞれの径の長さは、スクロールホイール処理部23c2の動作又は情報格納媒体25において予め規定されていることが好ましい。また、第2の指はダブルクリックした後に、表示部5の表示画面にタッチしていることが好ましい。
【0259】
図30の状態F1では、表示部5には、第1の指がタッチした固定領域Fを示す所定の矩形領域の範囲AR内に固定画像が表示され、第2の指がタッチした第2接触点を含み表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域である固定領域外NFにスクロールされたスクロールド画像が表示されている。
【0260】
この状態F1において、スクロールホイール処理部23c2は、第3の指が固定領域外NF内の或る位置でダブルクリック又はクリックしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する。当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、スクロールホイール処理部23c2は、状態G1に示すように、当該第2の指がタッチした位置を中心部とする所定長の径をそれぞれ有する同心円状のスクロールホイールSWを表示する。このスクロールホイールSWのそれぞれの径の長さは、スクロールホイール処理部23c2の動作又は情報格納媒体25において予め規定されていることが好ましい。また、第3の指はダブルクリック又はクリックした後に、表示部5の表示画面にタッチしていないことが好ましい。
【0261】
また、状態D1において、スクロールホイール処理部23c2は、第2の指がスクロールホイールSWの上でダブルクリックしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する。当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、スクロールホイール処理部23c2は、状態E1に示すように、状態D1において表示されていたスクロールホイールSWを非表示する。また、第2の指はダブルクリックした後に、表示部5の表示画面にタッチしていることが好ましい。
【0262】
また、状態H1において、スクロールホイール処理部23c2は、第3の指が固定領域外NF内の或る位置でダブルクリック又はクリックしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する。当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、スクロールホイール処理部23c2は、状態J1に示すように、状態H1において表示されていたスクロールホイールSWを非表示する。また、第3の指はダブルクリック又はクリックした後に、表示部5の表示画面にタッチしていないことが好ましい。
【0263】
なお、第4の実施形態の変形例2においては、スクロールホイールSWが表示された場合に、スクロールホイール処理部23c2は、「ホイールフラグ=1」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む。また、スクロールホイールが非表示された場合に、スクロールホイール処理部23bは、「ホイールフラグ=0」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む。
【0264】
18.第4の実施形態の変形例2の携帯電話機10c2の動作に関する説明
図31は、第4の実施形態の変形例2における図30の状態B1、C1、D1、E1に対応するすなわち、第2の指が固定領域外NF内の或る位置でダブルクリックしたというタッチ入力操作によりスクロールホイールSWの表示又は非表示を行う場合の携帯電話機10c2のスクロールホイール処理部23c2の一部の動作を説明するフローチャートである。なお、当該操作の場合の携帯電話機10c2は、図22、図23及び図24に示す動作内容を行うと共に、図25に示す動作内容を図31に示す動作内容に置き換えた内容の動作を行う。即ち、携帯電話機10c2は、図22、図23、図24及び図31に示す動作内容を行う。
【0265】
図32は、第4の実施形態の変形例2における図30の状態F1、G1、H1、J1に対応するすなわち、第3の指が固定領域外NF内の或る位置でダブルクリック又はクリックしたというタッチ入力操作によりスクロールホイールSWの表示又は非表示を行う場合の携帯電話機10c2のスクロールホイール処理部23c2の一部の動作を説明するフローチャートである。なお、当該操作の場合の携帯電話機10c2は、図22、図23及び図24に示す動作内容を行うと共に、図28に示す動作内容を図31に示す動作内容に置き換えた内容の動作を行う。即ち、携帯電話機10c2は、図22、図23、図24及び図32に示す動作内容を行う。従って、図22、図23及び図24に示した動作内容に関する説明は第4の実施形態で説明しているため、当該内容については説明を省略する。
【0266】
図31又は図32において、スクロールホイール処理部23c2は、第1の指が固定領域Fをタッチし、第2の指が固定領域外NFをタッチし、且つ、図30の状態B1又は状態F1に示すように第2の指が固定領域外NF内の或る位置でダブルクリックしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S135)、又は第3の指が固定領域外NFをダブルクリック又はクリックしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S137)。ステップS135又はステップS137における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、スクロールホイール処理部23c2は、最初のドラッグ操作が行われた、即ち初期フラグが「1」であるか否かを判定する(S129)。
【0267】
ステップS129において初期フラグが「1」ではないと判定された場合、スクロールホイール処理部23c2は、ステープS135で第2の指が固定領域外をダブルクリックした又はステップS137で第3の指が固定領域外をダブルクリック若しくはクリックしたというタッチ入力操作がスクロールホイールを用いた操作、即ち、ホイールフラグが「1」であるか否かを判定する(S130)。当該タッチ入力操作がスクロールホイールSWを用いた操作ではないと判定された場合には、スクロールホイール処理部23c2は、「ホイールフラグ=1」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込み(S131)、固定領域外NF内の或る位置にスクロールホイールSWを表示する(S132)。但し、スクロールホイール処理部23は、図30の状態C1又は状態G1に示すように第2の指がタッチした位置を中心部とスクロールホイールSWを表示することが好ましい。
【0268】
また、スクロールホイール処理部23c2は、特にステップS130におけるスクロールホイールSWを用いた操作として、図30の状態C1又は状態G1に示すようにスクロールホイールSWの上で第2の指がダブルクリックした、又は第3の指がダブルクリック若しくはクリックしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S130)。
【0269】
ステップS130における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合には、スクロールホイール処理部23bは、「ホイールフラグ=0」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込み(S134)、図30の状態D1又は状態H1に示すように第2の指の第2接触点を中心に表示されていたスクロールホイールSWを、図30の状態E1又は状態J1に示すように非表示する(S135)。
【0270】
従って、第4の実施形態の変形例2の携帯電話機10c2によれば、スクロールホイールが表示されていない状態で、第1の指が固定領域Fをタッチし、第2の指が固定領域外NFをダブルクリックするという直感的且つ簡易な操作により、第4の実施形態のスクロールホイール処理部23と同等手段として、スクロールホイールSWを表示することができる。
【0271】
また、携帯電話機10c2によれば、スクロールホイールSWが表示されていない状態で、第1の指が固定領域Fをタッチし、第2の指が固定領域外NFをタッチし、且つ、第3の指が固定領域外NFをダブルクリック又はクリックするという直感的且つ簡易な操作により、第4の実施形態のスクロールホイール処理部23の同等手段として、スクロールホイールSWを表示することができる。
【0272】
また、携帯電話機10c2によれば、スクロールホイールSWが表示されている状態で、第1の指が固定領域Fをタッチし、第2の指が固定領域外NFに表示されたスクロールホイールSWの上でダブルクリックするという直感的且つ簡易な操作により、スクロールホイールSWを非表示することができる。
【0273】
また、携帯電話機10c2によれば、スクロールホイールSWが表示されている状態で、第1の指が固定領域Fをタッチし、第2の指が固定領域外NFをタッチし、且つ、第3の指が固定領域外NFをダブルクリック又はクリックするという直感的且つ簡易な操作により、スクロールホイールSWを非表示することができる。
【0274】
(第5の実施形態)
19.第5の実施形態の携帯電話機10dの構成に関する説明
図33は、本発明の電子機器の一例である携帯電話機10dの内部構成を示すブロック図である。図33に示すように、携帯電話機10dは、第1の実施形態の携帯電話機10のスクロール動作処理部14に、分割位置判定処理部24を更に含むスクロール動作処理部14dを有する表示処理部13dを備える。この分割位置判定処理部24を除く他の構成は第1の実施形態の携帯電話機10と同一であるため、当該同一内容に関する説明は省略する。
【0275】
20.分割位置判定処理部24の動作概要に関する説明
図34は、第5の実施形態におけるタッチ入力操作の一例を示す説明図であり、第1の指が表示部5の表示画面の上で水平方向又は鉛直方向のドラッグを行うときの一例が示されている。なお、図34では、携帯電話機10dの表示部5において画像閲覧アプリケーションが動作している。なお、図34に示す携帯電話機10dの表示部5の表示画面には、情報格納媒体25に記憶されている画像データが表示されている。
【0276】
図34の状態I1では、第1の指が表示部5の表示画面の或る位置をタッチしている様子が示されている。分割位置判定処理部24は、状態I1において表示部5の表示画面で第1の指がタッチした第1接触点を鉛直下方向にドラッグしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する。当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、分割位置判定処理部24は、状態J1に示すように、第1の指がドラッグした鉛直下方向に表示分割境界線BRを表示する。更に、分割位置判定処理部24は、当該表示された表示分割境界線BRにより表示部5の表示画面を固定領域Fと固定領域外NFとに表示分割する。分割位置判定処理部24は、当該表示分割した旨の情報を固定領域判定処理部15に出力する。なお、分割位置判定処理部24は、表示分割境界線BRを固定領域Fに含める旨の情報も併せて固定領域判定処理部15に出力することが好ましい。
【0277】
表示分割境界線BRにより表示分割された場合、固定領域判定処理部15は、分割位置判定処理部24により出力された情報に基づいて、状態J1において表示分割境界線BRを含み第1の指がタッチしている第1接触点を含む所定の矩形領域の表示領域を固定領域Fと判定し、表示部5の表示画面全体のうち当該固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する。また、分割位置判定処理部24は、表示分割境界線BRが表示された鉛直方向に対して垂直な方向である水平方向を、固定領域外NFに表示されたスクロールド画像に対するスクロール方向と判定する。
【0278】
一方、図34の状態K1では、第1の指が表示部5の表示画面の或る位置をタッチしている様子が示されている。分割位置判定処理部24は、状態K1において表示部5の表示画面で第1の指がタッチした第1接触点を水平右方向にドラッグしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する。当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、分割位置判定処理部24は、状態L1に示すように、第1の指がドラッグした水平右方向に表示分割境界線BRを表示する。更に、分割位置判定処理部24は、当該表示された表示分割境界線BRにより表示部5の表示画面を固定領域Fと固定領域外NFとに表示分割する。分割位置判定処理部24は、当該表示分割した旨の情報を固定領域判定処理部15に出力する。分割位置判定処理部24は、表示分割境界線BRを固定領域Fに含める旨の情報も併せて固定領域判定処理部15に出力することが好ましい。
【0279】
表示分割境界線BRにより表示分割された場合、固定領域判定処理部15は、分割位置判定処理部24により出力された情報に基づいて、状態L1において表示分割境界線BRを含み第1の指がタッチしている第1接触点を含む所定の矩形領域の表示領域を固定領域Fと判定し、表示部5の表示画面全体のうち当該固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する。また、分割位置判定処理部24は、表示分割境界線BRが表示された水平方向に対して垂直な方向である鉛直方向を、固定領域外NFに表示されたスクロールド画像に対するスクロール方向と判定する。
【0280】
21.第5の実施形態の携帯電話機10dの動作に関する説明
図35〜図37は、それぞれ第5の実施形態の携帯電話機10dの動作を示すフローチャートである。また、以下の説明に先立ち、携帯電話機10dの表示部5の表示画面には任意の画像が予め表示されているものとする。
【0281】
図35において、操作内容判定処理部12は、第1の指が表示部5をタッチしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S141)。ステップS141における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、操作内容判定処理部12は、当該タッチ入力操作に基づいて第1の指がタッチした第1接触点の座標(X1、Y1)の情報を取得し、当該第1接触点の座標情報及び「初期フラグ(Init_Flg)=1」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S142)。
【0282】
初期フラグが「1」である旨の情報が情報格納媒体25に書き込まれた後、図37において、分割位置判定処理部24は、表示部5の表示画面で第1の指がタッチした第1接触点を所定方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S143)。ステップS143における当該タッチ入力操作が行われていないと判定された場合、操作内容判定処理部12は、第1の指及び第2の指が共に表示部5の表示画面をタッチしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S144)。
【0283】
ステップS144における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、操作内容判定処理部12は、第2の指が表示部5をタッチした後に所定方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S145)。
【0284】
ステップS145における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、操作内容判定処理部12は、当該タッチ入力操作に基づいてドラッグされた第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報を取得し、当該座標変化量の情報を情報格納媒体25に書き込む(S146)。
【0285】
なお、操作内容判定処理部12は、第2の指が表示部5をタッチしたときの第2接触点のドラッグ前座標(X2s、Y2s)及び第2接触点のドラッグ後座標(X2e、Y2e)に基づいて第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報を取得することにより、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報を取得する。
【0286】
ステップS146により第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報が取得された後、図36において、操作内容判定処理部12は、第2の指のドラッグが最初のドラッグであるか否か、即ち初期フラグが「1」であるか否かを判定する(S147)。ステップS147において第2の指のドラッグが最初のドラッグであると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指による第2接触点の表示画面に対する座標、並びに当該第2接触点からのドラッグ方向及び距離に応じて、当該第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から第1接触点を含む固定領域Fを除いた固定領域外NFに表示されている画像に対するスクロール方向を判定する(S148)。
【0287】
なお、固定領域判定処理部15は、表示部5の表示画面上の第2接触点の座標、及びステップS146により取得された第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)に基づいて、当該第2接触点を含む固定領域外NFの画像のスクロール方向を判定することが好ましい。例えば、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)のΔX2がほぼゼロである場合には、固定領域判定処理部15は、スクロール方向を鉛直方向のみであると判定する。また、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)のΔY2がほぼゼロである場合には、固定領域判定処理部15は、スクロール方向を水平方向のみであると判定する。また、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)のΔX2及びΔY2が共にほぼゼロでない場合には、固定領域判定処理部15は、スクロール方向を斜め方向であると判定する。
【0288】
ステップS148におけるスクロール方向が斜め方向であると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指のドラッグに応じて第2接触点を含む固定領域外NFの画像に対して斜め方向へのスクロールを行うと判定すると共に、第1接触点を含む所定の矩形領域を固定領域Fと判定する(S149)。同時に、固定領域判定処理部15は、第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する(S149)。
【0289】
更に、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域Fに表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5の表示画面に表示する(S149)。固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=斜め方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S150)。
【0290】
ステップS148におけるスクロール方向が水平方向のみであると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指のドラッグに応じて第2接触点を含む固定領域外NFの画像に対して水平方向へのスクロールを行うと判定すると共に、第1接触点を含む所定の矩形領域を固定領域Fと判定する(S151)。同時に、固定領域判定処理部15は、第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する(S151)。
【0291】
更に、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域Fに表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5の表示画面に表示する(S151)。固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=水平方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S152)。
【0292】
ステップS148におけるスクロール方向が鉛直方向のみであると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指のドラッグに応じて第2接触点を含む固定領域外NFの画像に対して鉛直方向へのスクロールを行うと判定すると共に、第1接触点を含む所定の矩形領域を固定領域Fと判定する(S153)。同時に、固定領域判定処理部15は、第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する(S153)。
【0293】
更に、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域Fに表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5の表示画面に表示する(S153)。固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=鉛直方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S154)。
【0294】
ステップS149、ステップS151又はステップS153によりスクロールフラグが情報格納媒体25に書き込まれた後、操作内容判定処理部12は、「初期フラグ=0」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込むことにより、当該初期フラグの情報を更新する(S155)。
【0295】
ステップS155により初期フラグの情報が更新された後、図35において、固定領域外表示処理部17は、情報格納媒体25に記憶されているスクロールフラグに応じて(S156)、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を、固定領域判定処理部15により判定されたスクロール方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成して表示させる(S157〜S159)。
【0296】
具体的には、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが斜め方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を斜め方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S157)。
【0297】
また、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが水平方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を水平方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S158)。
【0298】
また、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが鉛直方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を鉛直方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S159)。
【0299】
スクロールド画像が表示部5に表示された後、操作内容判定処理部12は、第2の指が表示部5をタッチした後に新たに所定方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S145)。
【0300】
ステップS145における当該タッチ入力操作は行われていないと判定された場合、操作内容判定処理部12は、第1の指が表示部5をタッチしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S141)。
【0301】
ステップS141における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、操作内容判定処理部12は、当該タッチ入力操作に基づいて第1の指がタッチした第1接触点の座標(X1、Y1)の情報を取得し、当該第1接触点の座標情報及び「初期フラグ(Init_Flg)=1」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S142)。
【0302】
その後、分割位置判定処理部24は、表示部5の表示画面で第1の指がタッチした第1接触点を所定方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S143)。ステップS143における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、分割位置判定処理部24は、当該第1の指がドラッグした方向を判定する(S160)。この第1の指のドラッグした方向は、分割位置判定処理部24が操作内容判定処理部12から取得可能である。
【0303】
ステップS160における第1の指のドラッグ方向が水平方向であると判定された場合、分割位置判定処理部24は、第1の指がドラッグした水平方向に表示分割境界線BRを表示する。分割位置判定処理部24は、当該表示された表示分割境界線BRにより表示部5の表示画面を固定領域Fと固定領域外NFとに表示分割する。分割位置判定処理部24は、当該表示分割した旨の情報を固定領域判定処理部15に出力する。
【0304】
更に、表示分割境界線BRにより表示分割された場合、固定領域判定処理部15は、分割位置判定処理部24により出力された情報に基づいて、表示分割境界線BRを含み第1の指がタッチしている第1接触点を含む所定の矩形領域の表示領域を固定領域Fと判定し、表示部5の表示画面全体のうち当該固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する。なお、表示分割境界線BRにより表示分割された2つの表示領域のうちどちらが固定領域Fであるかは、分割位置判定処理部24の動作において予め規定されていることが好ましい。また、表示分割境界線BRにより表示分割された2つの表示領域のうちどちらが固定領域Fであるかは、分割位置判定処理部24により仮判定されると共に、後述するステップS145において接触点が2箇所すなわち第2の指のタッチがあると判定された場合に、固定領域判定処理部15により、第2の指による第2接触点の表示画面に対する座標より、当該第2の接触点の座標を含む表示領域を固定領域外NFとし、当該第2の接触点の座標を含まない表示領域を固定領域Fと正式に判定しても良い。なお、この判定された結果は、固定領域判定処理部15により固定領域外表示処理部17ならびに固定領域表示処理部16に通知され、当該通知に応じて、正式に判定された固定領域Fと固定領域外NFとにそれぞれ表示される固定画像とスクロールド画像とがそれぞれ表示される。
【0305】
また、分割位置判定処理部24は、表示分割境界線BRが表示された水平方向に対して垂直な方向である鉛直方向を、固定領域外に表示されるスクロールド画像に対するスクロール方向と判定する(S161)。
【0306】
このとき、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域Fに表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5に表示する(S161)。
【0307】
固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=鉛直方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S162)。
【0308】
また、ステップS160における第1の指のドラッグした方向が鉛直方向であると判定された場合、分割位置判定処理部24は、第1の指がドラッグした鉛直方向に表示分割境界線BRを表示する。分割位置判定処理部24は、当該表示された表示分割境界線BRにより表示部5の表示画面を固定領域Fと固定領域外NFとに表示分割する。分割位置判定処理部24は、当該表示分割した旨の情報を固定領域判定処理部15に出力する。
【0309】
更に、表示分割境界線BRにより表示分割された場合、固定領域判定処理部15は、分割位置判定処理部24により出力された情報に基づいて、表示分割境界線BRを含み第1の指がタッチしている第1接触点を含む所定の矩形領域の表示領域を固定領域Fと判定し、表示部5の表示画面全体のうち当該固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する。なお、表示分割境界線BRにより表示分割された2つの表示領域のうちどちらが固定領域Fであるかは、分割位置判定処理部24の動作において予め規定されていることが好ましい。また、表示分割境界線BRにより表示分割された2つの表示領域のうちどちらが固定領域Fであるかは、分割位置判定処理部24により仮判定されると共に、後述するステップS145において接触点が2箇所すなわち第2の指のタッチがあると判定された場合に、固定領域判定処理部15により、第2の指による第2接触点の表示画面に対する座標より、当該第2の接触点の座標を含む表示領域を固定領域外NFとし、当該第2の接触点の座標を含まない表示領域を固定領域Fと正式に判定しても良い。なお、この判定された結果は、固定領域判定処理部15により固定領域外表示処理部17ならびに固定領域表示処理部16に通知され、当該通知に応じて、正式に判定された固定領域Fと固定領域外NFとにそれぞれ表示される固定画像とスクロールド画像とがそれぞれ表示される。
【0310】
また、分割位置判定処理部24は、表示分割境界線BRが表示された鉛直方向に対して垂直な方向である水平方向を、固定領域外に表示されるスクロールド画像に対するスクロール方向と判定する(S163)。
【0311】
このとき、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域に表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5に表示する(S163)。
【0312】
固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=水平方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S164)。
【0313】
ステップS162又はステップS164によりスクロールフラグが情報格納媒体25に書き込まれた後、操作内容判定処理部12は、「初期フラグ=0」である旨を情報格納媒体25に書き込むことにより、当該初期フラグの情報を更新する(S165)。
【0314】
なお、第1の指及び第2の指が共に表示部5をタッチした状態で当該第2の指が所定方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたと判定された場合、前述したステップS146〜S165の動作が繰り返される。
【0315】
以上説明したように、第5の実施形態の携帯電話機10dは、表示部5の表示画面に表示されている画像に対して、第1の指がタッチした第1接触点を含む所定の矩形領域を当該画像全体のうちの固定領域Fと判定し、第2の指がタッチした第2の接触点を含む当該画像全体のうち当該固定領域Fを除く表示領域を固定領域外NFと判定する。
【0316】
更に、携帯電話機10dは、固定領域Fと判定された所定の矩形領域の固定画像を生成し、固定領域外NFと判定された表示領域に相当する画像を、表示部5の表示画面に対する第2接触点の座標、並びに第2の指のドラッグ方向及び距離に応じて判定されたスクロール方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成する。携帯電話機10dは、当該生成された固定画像とスクロールド画像とを合成した合成画像を表示部5の表示画面に表示する。
【0317】
更に、携帯電話機10dは、第1の指のみが表示画面をタッチしている状態もしくは第1の指が固定領域をタッチし第2の指が固定領域外をタッチしている状態において、第1の指を所定距離ドラッグした方向に応じて、固定領域Fと固定領域外NFとの表示分割状態を示す表示分割境界線BRを表示する。携帯電話機10dは、第2の指の所定距離のドラッグに応じて、この表示分割境界線BRの表示方向と垂直な方向に固定領域外NFに表示されたスクロールド画像をスクロールする。
【0318】
従って、第5の実施形態の携帯電話機10dによれば、直感的且つ簡易な操作に応じて、表示画面に表示された内容のうち一部の領域を固定すると共に、当該表示画面のうち固定の対象外となった他の領域をスクロールさせることができる。このため、ユーザは、表示部5の表示画面に表示された画像の固定箇所若しくは表示分割箇所、又は固定領域外NFに表示されている画像に対するスクロール方向を指のタッチとドラッグという直感的且つ簡易な操作によって操作することができ、少なくとも2本の指の操作だけで固定領域の選択及び当該固定領域外のスクロールを簡単に実現することができる。
【0319】
また、携帯電話機10dによれば、第1の指の所定距離ドラッグした方向に沿って、固定領域Fと固定領域外NFとの表示分割を直感的且つ簡易な操作で実現することができる。
【0320】
なお、携帯電話機10dにおいて、第1の指のみが表示画面をタッチしている状態において、第1の指を所定距離ドラッグした方向に応じて固定領域Fと固定領域外NFとの表示分割状態を示す表示分割境界線BRを表示する当該処理の場合と、第1の指の所定距離のドラッグによる表示画面全体の単純なスクロール処理の場合と区別が付かない場合は、第1の指のドラックの開始位置を表示画面のエッジ部分より開始するもしくは、別途当該処理を行うことを明示するメニュー操作を設けることで回避することができる。
【0321】
(第6の実施形態)
22.第6の実施形態の携帯電話機10eの構成に関する説明
図38は、本発明の電子機器の一例である携帯電話機10eの内部構成を示すブロック図である。図38に示すように、携帯電話機10eは、第5の実施形態の携帯電話機10dのスクロール動作処理部14dに、接触手段入替処理部26を更に含むスクロール動作処理部14eを有する表示処理部13eを備える。この接触手段入替処理部26を除く他の構成は第5の実施形態の携帯電話機10dと同一であるため、当該同一内容に関する説明は省略する。
【0322】
23.接触手段入替処理部26の動作概要に関する説明
図39は、第6の実施形態におけるタッチ入力操作の一例を示す説明図であり、表示分割境界線BRを接触しているユーザの第1の指を第2の指に付け替えるときの一例が示されている。なお、第6の実施形態において、接触手段とは、表示分割境界線BRをタッチしている手段である。以下、接触手段の一例としてユーザの指を例として説明するが、例えば指の代わりにスタイラスペンでも良い。なお、図39では、携帯電話機10eの表示部5の表示画面において画像閲覧アプリケーションが動作している。また、図39に示す携帯電話機10eの表示部5の表示画面には、情報格納媒体25に記憶されている画像データが表示されている。更に、図39の説明において、スクロールド画像に対するスクロール方向は水平方向であると固定領域判定処理部15により判定されているとする。
【0323】
図39の状態M1では、第1の指が固定領域Fに含まれる表示分割境界線BRの上である第1接触点の座標(X1、Y1)をタッチし、第2の指が表示部5の表示画面のうち固定領域Fを除く固定領域NFの第2接触点の座標(X0、Y0)をタッチしている様子が示されている。状態N1に示すように第2の指が表示分割境界線BRの上である座標(X2、Y2)にタッチを遷移した場合、接触手段入替処理部26は、表示分割境界線BRを視覚的に強調可能な態様で表示する。例えば、表示分割境界線BRが黒で表示されている場合、接触手段入替処理部26は、当該表示分割境界線BRを赤色に表示する。他には、接触手段入替処理部26は、当該表示分割境界線BRを点滅して表示しても良い。その他種々の視覚的に強調可能な態様が適用可能である。
【0324】
接触手段入替処理部26は、第2の指のタッチ遷移後の座標(X2、Y2)と第1の指のタッチしている第1接触点(X1、Y1)とを比較する。第2の指のタッチ遷移後の座標のX座標(X2)と第1の指のタッチしている第1接触点のX座標(X1)とがほぼ等しいと判定された場合、接触手段入替処理部26は、状態O1に示すように第2の指のタッチ遷移後の座標(X2、Y2)を新たな第1接触点の座標(X1、Y1)として入れ替える。これにより、新たに入れ替えられた第1接触点の座標(X1、Y1)をタッチしている第2の指が新たな第1の指として付け替えられたことになり、当該付替え前の第1の指の動きを解放することができる。なお、図39では、表示分割境界線BRが鉛直方向に表示されている例を示したが、当該表示分割境界線BRが水平方向に表示されているときも、前述した説明を同様に適用することができる。
【0325】
24.第6の実施形態の携帯電話機10eの動作に関する説明
図40〜図43は、それぞれ第6の実施形態の携帯電話機10eの動作を示すフローチャートである。また、以下の説明に先立ち、携帯電話機10eの表示部5の表示画面には任意の画像が予め表示されているものとする。
【0326】
図40において、操作内容判定処理部12は、第1の指が表示部5をタッチしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S171)。ステップS171における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、操作内容判定処理部12は、当該タッチ入力操作に基づいて第1の指がタッチした第1接触点の座標(X1、Y1)の情報を取得し、当該第1接触点の座標情報及び「初期フラグ(Init_Flg)=1」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S172)。
【0327】
初期フラグが「1」である旨の情報が情報格納媒体25に書き込まれた後、図42において、分割位置判定処理部24は、表示部5の表示画面で第1の指がタッチした第1接触点を所定方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S173)。ステップS173における当該タッチ入力操作が行われていないと判定された場合、操作内容判定処理部12は、第1の指及び第2の指が共に表示部5の表示画面をタッチしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S174)。
【0328】
ステップS174における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、接触手段入替処理部26は、第1の指のタッチした第1接触点の座標(X1、Y1)と第2の指のタッチした第2接触点(X2、Y2)とを比較する(S175)。具体的に、この比較においては、第1接触点のX座標(X1)と第2接触点のX座標(X2)とがほぼ等しいか否か、及び、第1接触点のY座標(Y1)と第2接触点のY座標(Y2)とがほぼ等しいか否かのうちいずれかが成立するか否かが判定される。
【0329】
第1接触点のX座標(X1)と第2接触点のX座標(X2)とが全く異なり、且つ、第1接触点のY座標(Y1)と第2接触点のY座標(Y2)とが全く異なると判定された場合、接触手段入替処理部26は、当該第2接触点の座標(X2、Y2)を変更せずに当該座標(X2、Y2)をそのまま固定維持する(S176)。即ち、この場合には、接触手段であるユーザの第1の指と第2の指との相互的な付替えは行われない。
【0330】
ステップS176の後に、図43において、操作内容判定処理部12は、ステップS176の後に第2の指が所定方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S177)。ステップS177における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、操作内容判定処理部12は、当該タッチ入力操作に基づいてドラッグされた第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報を取得し、当該座標変化量の情報を情報格納媒体25に書き込む(S178)。
【0331】
なお、操作内容判定処理部12は、第2の指が表示部5をタッチしたときの第2接触点のドラッグ前座標(X2s、Y2s)及び第2接触点のドラッグ後座標(X2e、Y2e)に基づいて、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報を取得することにより、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)の情報を取得する。
【0332】
操作内容判定処理部12は、第2の指のドラッグが最初のドラッグであるか否か、即ち初期フラグが「1」であるか否かを判定する(S179)。ステップS179において第2の指のドラッグが最初のドラッグであると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指による第2接触点の表示画面に対する座標、並びに当該第2接触点からのドラッグ方向及び距離に応じて、当該第2接触点を含み且つ表示部5の表示画面全体から第1接触点を含む固定領域Fを除いた固定領域外NFに表示されている画像に対するスクロール方向を判定する(S180)。
【0333】
なお、固定領域判定処理部15は、表示部5の表示画面上の第2接触点の座標、及びステップS146により取得された第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)に基づいて、当該第2接触点を含む固定領域外NFの画像のスクロール方向を判定することが好ましい。例えば、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)のΔX2がほぼゼロである場合には、固定領域判定処理部15は、スクロール方向を鉛直方向のみであると判定する。また、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)のΔY2がほぼゼロである場合には、固定領域判定処理部15は、スクロール方向を水平方向のみであると判定する。また、第2接触点の座標変化量(ΔX2、ΔY2)のΔX2及びΔY2が共にほぼゼロでない場合には、固定領域判定処理部15は、スクロール方向を斜め方向であると判定する。
【0334】
ステップS180におけるスクロール方向が斜め方向であると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指のドラッグに応じて第2接触点を含む固定領域外NFの画像に対して斜め方向へのスクロールを行うと判定すると共に、第1接触点を含む所定の矩形領域を固定領域Fと判定する(S181)。同時に、固定領域判定処理部15は、第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する(S181)。
【0335】
更に、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域に表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5の表示画面に表示する(S181)。固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=斜め方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S182)。
【0336】
ステップS180におけるスクロール方向が水平方向のみであると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指のドラッグに応じて第2接触点を含む固定領域外NFの画像に対して水平方向へのスクロールを行うと判定すると共に、第1接触点を含む所定の矩形領域を固定領域Fと判定する(S183)。同時に、固定領域判定処理部15は、第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する(S183)。
【0337】
更に、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域に表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5の表示画面に表示する(S183)。固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=水平方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S184)。
【0338】
ステップS180におけるスクロール方向が鉛直方向のみであると判定された場合、固定領域判定処理部15は、第2の指のドラッグに応じて第2接触点を含む固定領域外NFの画像に対して鉛直方向へのスクロールを行うと判定すると共に、第1接触点を含む所定の矩形領域を固定領域Fと判定する(S185)。同時に、固定領域判定処理部15は、第2接触点を含み表示部5の表示画面全体から固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する(S185)。
【0339】
更に、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域に表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5の表示画面に表示する(S186)。固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=鉛直方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S186)。
【0340】
ステップS182、ステップS184又はステップS186によりスクロールフラグが情報格納媒体25に書き込まれた後、操作内容判定処理部12は、「初期フラグ=0」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込むことにより、当該初期フラグの情報を更新する(S187)。
【0341】
ステップS187により初期フラグの情報が更新された後、図41において、固定領域外表示処理部17は、情報格納媒体25に記憶されているスクロールフラグに応じて(S188)、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を、固定領域判定処理部15により判定されたスクロール方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成して表示させる(S189〜S191)。
【0342】
具体的には、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが斜め方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されていた画像を斜め方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S189)。
【0343】
また、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが水平方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されている画像を水平方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S190)。
【0344】
また、固定領域外表示処理部17は、スクロールフラグが鉛直方向である場合に、第2の指のドラッグ直前に固定領域外NFに表示されている画像を鉛直方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成し、当該生成されたスクロールド画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該スクロールド画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該スクロールド画像を表示部5の表示画面に表示する(S191)。
【0345】
スクロールド画像が表示部5に表示された後、操作内容判定処理部12は、第2の指が表示部5をタッチした後に新たに所定方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S177)。
【0346】
ステップS177における当該タッチ入力操作は行われていないと判定された場合、操作内容判定処理部12は、第1の指が表示部5をタッチしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S171)。
【0347】
ステップS171における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、操作内容判定処理部12は、当該タッチ入力操作に基づいて第1の指がタッチした第1接触点の座標(X1、Y1)の情報を取得し、当該第1接触点の座標情報及び「初期フラグ(Init_Flg)=1」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S172)。
【0348】
その後、分割位置判定処理部24は、表示部5の表示画面で第1の指がタッチした第1接触点を所定方向に所定距離ドラッグしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S173)。ステップS173における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、分割位置判定処理部24は、当該第1の指がドラッグした方向を判定する(S197)。この第1の指のドラッグした方向は、分割位置判定処理部24が操作内容判定処理部12から取得可能である。
【0349】
ステップS197における第1の指のドラッグ方向が水平方向であると判定された場合、分割位置判定処理部24は、第1の指がドラッグした水平方向に表示分割境界線BRを表示する。分割位置判定処理部24は、当該表示された表示分割境界線BRにより表示部5の表示画面を固定領域Fと固定領域外NFとに表示分割する。分割位置判定処理部24は、当該表示分割した旨の情報を固定領域判定処理部15に出力する。
【0350】
更に、表示分割境界線BRにより表示分割された場合、固定領域判定処理部15は、分割位置判定処理部24により出力された情報に基づいて、表示分割境界線BRを含み第1の指がタッチしている第1接触点を含む所定の矩形領域の表示領域を固定領域Fと判定し、表示部5の表示画面全体のうち当該固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する。なお、表示分割境界線BRにより表示分割された2つの表示領域のうちどちらが固定領域Fであるかは、分割位置判定処理部24の動作において予め規定されていることが好ましい。また、表示分割境界線BRにより表示分割された2つの表示領域のうちどちらが固定領域Fであるかは、分割位置判定処理部24により仮判定されると共に、後述するステップS176において接触手段であるユーザの第1の指と第2の指との相互的な付替えが行われない状態で接触点が2箇所あると判定された場合に、固定領域判定処理部15により、第2の指による第2接触点の表示画面に対する座標より、当該第2の接触点の座標を含む表示領域を固定領域外NFとし、当該第2の接触点の座標を含まない表示領域を固定領域Fと正式に判定しても良い。なお、この判定された結果は、固定領域判定処理部15により固定領域外表示処理部17ならびに固定領域表示処理部16に通知され、当該通知に応じて、正式に判定された固定領域Fと固定領域外NFとにそれぞれ表示される固定画像とスクロールド画像とがそれぞれ表示される。
【0351】
また、分割位置判定処理部24は、表示分割境界線BRが表示された水平方向に対して垂直な方向である鉛直方向を、固定領域外に表示されるスクロールド画像に対するスクロール方向と判定する(S198)。
【0352】
このとき、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域に表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5に表示する(S198)。
【0353】
固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=鉛直方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S199)。
【0354】
また、ステップS197における第1の指のドラッグした方向が鉛直方向であると判定された場合、分割位置判定処理部24は、第1の指がドラッグした鉛直方向に表示分割境界線BRを表示する。分割位置判定処理部24は、当該表示された表示分割境界線BRにより表示部5の表示画面を固定領域Fと固定領域外NFとに表示分割する。分割位置判定処理部24は、当該表示分割した旨の情報を固定領域判定処理部15に出力する。
【0355】
更に、表示分割境界線BRにより表示分割された場合、固定領域判定処理部15は、分割位置判定処理部24により出力された情報に基づいて、表示分割境界線BRを含み第1の指がタッチしている第1接触点を含む所定の矩形領域の表示領域を固定領域Fと判定し、表示部5の表示画面全体のうち当該固定領域Fを除いた表示領域を固定領域外NFと判定する。なお、表示分割境界線BRにより表示分割された2つの表示領域のうちどちらが固定領域Fであるかは、分割位置判定処理部24の動作において予め規定されていることが好ましい。また、表示分割境界線BRにより表示分割された2つの表示領域のうちどちらが固定領域Fであるかは、分割位置判定処理部24により仮判定されると共に、後述するステップS176において接触手段であるユーザの第1の指と第2の指との相互的な付替えが行われない状態で接触点が2箇所あると判定された場合に、固定領域判定処理部15により、第2の指による第2接触点の表示画面に対する座標より、当該第2の接触点の座標を含む表示領域を固定領域外NFとし、当該第2の接触点の座標を含まない表示領域を固定領域Fと正式に判定しても良い。なお、この判定された結果は、固定領域判定処理部15により固定領域外表示処理部17ならびに固定領域表示処理部16に通知され、当該通知に応じて、正式に判定された固定領域Fと固定領域外NFとにそれぞれ表示される固定画像とスクロールド画像とがそれぞれ表示される。
【0356】
また、分割位置判定処理部24は、表示分割境界線BRが表示された鉛直方向に対して垂直な方向である水平方向を、固定領域外に表示されるスクロールド画像に対するスクロール方向と判定する(S200)。
【0357】
このとき、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により判定された固定領域に表示する固定画像を生成し、当該生成された固定画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は当該固定画像を表示制御部19に出力し、表示制御部19は当該固定画像を表示部5に表示する(S200)。
【0358】
固定領域判定処理部15は、「スクロールフラグ(Scroll_Flg)=水平方向」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S201)。
【0359】
ステップS162又はステップS164によりスクロールフラグが情報格納媒体25に書き込まれた後、操作内容判定処理部12は、「初期フラグ=0」である旨の情報を情報格納媒体25に書き込む(S202)。
【0360】
「初期フラグ=0」である旨の情報が情報格納媒体25に書き込まれた後、操作内容判定処理部12は、第1の指及び第2の指が共に表示部5をタッチしたというタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S174)。
【0361】
ステップS174における当該タッチ入力操作が行われたと判定された場合、接触手段入替処理部26は、第1の指のタッチした第1接触点の座標(X1、Y1)と第2の指のタッチした第2接触点(X2、Y2)とを比較する(S175)。前述したように、この比較においては、第1接触点のX座標(X1)と第2接触点のX座標(X2)とがほぼ等しいか否か、及び、第1接触点のY座標(Y1)と第2接触点のY座標(Y2)とがほぼ等しいか否かのうちいずれかが成立するか否かが判定される。
【0362】
第1接触点のX座標(X1)と第2接触点のX座標(X2)とがほぼ等しいと判定された場合、接触手段入替処理部26は、ステップS200において情報格納媒体25にスクロールフラグが水平方向である旨の情報が記憶されているか否かを判定する(S194)。ステップS200において情報格納媒体25にスクロールフラグが水平方向である旨の情報が記憶されていないと判定された場合、接触手段入替処理部26は、当該第2接触点の座標(X2、Y2)を変更せずに当該座標(X2、Y2)をそのまま固定維持する(S176)。即ち、この場合には、接触手段であるユーザの第1の指と第2の指との相互的な付替えは行われない。
【0363】
一方、ステップS200において情報格納媒体25にスクロールフラグが水平方向である旨の情報が記憶されていると判定された場合、接触手段入替処理部26は、ステップS200において表示部5の表示画面に表示された表示分割境界線BRを視覚的に強調可能な態様で表示する(S193)。
【0364】
また、第1接触点のY座標(Y1)と第2接触点のY座標(Y2)とがほぼ等しいと判定された場合、接触手段入替処理部26は、ステップS199において情報格納媒体25にスクロールフラグが鉛直方向である旨の情報が記憶されているか否かを判定する(S192)。ステップS199において情報格納媒体25にスクロールフラグが鉛直方向である旨の情報が記憶されていないと判定された場合、接触手段入替処理部26は、当該第2接触点の座標(X2、Y2)を変更せずに当該座標(X2、Y2)をそのまま固定維持する(S176)。即ち、この場合には、接触手段であるユーザの第1の指と第2の指との相互的な付替えは行われない。
【0365】
一方、ステップS199において情報格納媒体25にスクロールフラグが鉛直方向である旨の情報が記憶されていると判定された場合、接触手段入替処理部26は、ステップS199において表示部5の表示画面に表示された表示分割境界線BRを視覚的に強調可能な態様で表示する(S193)。
【0366】
表示分割境界線BRが視覚的に強調可能な態様で表示された後、接触手段入替処理部26は、表示部5の表示画面にタッチしている指が第2の指の接触点の1箇所となるタッチ入力操作が行われたか否かを判定する(S195)。即ち、このステップS195では、当該タッチ入力操作により、第1の指の第1接触点が解放されて第2の指の第2接触点が新たな第1の指の第1接触点として入れ替えされたか否かが判定される。
【0367】
ステップS195におけるタッチ入力操作が行われたと判定された場合、接触手段入替処理部26は、当該タッチ入力操作においてステップS175の比較における第2の指の第2接触点の座標(X2、Y2)を新しい第1の指の第1接触点の座標(X1、Y1)として入れ替える(S196)。これにより、ステップS196の入れ替え前までは第2の指として用いていた指を当該入れ替え後に第1の指として用いることができ、ステップS196の入れ替え前まで第1の指として用いていた指を当該入れ替え後に用いる必要がなくなり、他の操作等に用いることができる。
【0368】
なお、ステップS174において第1の指及び第2の指が共に表示部5の表示画面をタッチしたというタッチ入力操作が行われたと判定された場合、ステップS175〜S202までの処理が繰り返される。
【0369】
以上説明したように、第6の実施形態の携帯電話機10eは、表示部5の表示画面に表示されている画像に対して、第1の指がタッチした第1接触点を含む所定の矩形領域を当該画像全体のうちの固定領域Fと判定し、第2の指がタッチした第2の接触点を含む当該画像全体のうち当該固定領域Fを除く表示領域を固定領域外NFと判定する。
【0370】
更に、携帯電話機10eは、固定領域Fと判定された所定の矩形領域の固定画像を生成し、固定領域外NFと判定された表示領域に相当する画像を、表示部5の表示画面に対する第2接触点の座標、並びに第2の指のドラッグ方向及び距離に応じて判定されたスクロール方向にスクロールさせたスクロールド画像を生成する。携帯電話機10eは、当該生成された固定画像とスクロールド画像とを合成した合成画像を表示部5の表示画面に表示する。
【0371】
更に、携帯電話機10eは、第1の指のみが表示画面をタッチしている状態もしくは第1の指が固定領域をタッチし第2の指が固定領域外をタッチしている状態において、第1の指を所定距離ドラッグした方向に応じて、固定領域Fと固定領域外NFとの表示分割状態を示す表示分割境界線BRを表示する。携帯電話機10eは、第2の指の所定距離のドラッグに応じて、この表示分割境界線BRの表示方向と垂直な方向に固定領域外に表示されたスクロールド画像をスクロールする。
【0372】
更に、携帯電話機10eは、表示分割境界線BRが表示されている際、第2の指が新たにタッチした第2接触点のX座標又はY座標が第1の指のタッチしている第1接触点のX座標又はY座標とほぼ等しいと判定された場合に、当該第2接触点をタッチした第2の指を第1接触点をタッチしていた第1の指として入れ替える。
【0373】
従って、第6の実施形態の携帯電話機10eによれば、直感的且つ簡易な操作に応じて、表示画面に表示された内容のうち一部の領域を固定すると共に、当該表示画面のうち固定の対象外となった他の領域をスクロールさせることができる。このため、ユーザは、表示部5の表示画面に表示された画像の固定箇所若しくは表示分割箇所、又は固定領域外NFに表示されている画像に対するスクロール方向を指のタッチとドラッグという直感的且つ簡易な操作によって操作することができ、少なくとも2本の指の操作だけで固定領域Fの選択及び当該固定領域外NFのスクロールを簡単に実現することができる。
【0374】
また、携帯電話機10eによれば、第1の指の所定距離ドラッグした方向に沿って、固定領域Fと固定領域外NFとの表示分割を直感的且つ簡易な操作で実現することができる。
【0375】
また、携帯電話機10eによれば、第2接触点と第1接触点とを入れ替えるという直感的且つ簡易な操作により、第2の指を第1の指として相互的に付け替えることができる。更に、当該付替えされた第1の指を他の操作に用いることができる。
【0376】
以上、添付図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本発明の電子機器、表示法及びプログラムはかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種実施形態の変更例または修正例、更に各種実施形態の組み合わせ例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0377】
なお、前述した各実施形態では、固定領域判定処理部15は、表示部5の表示画面に対する第2接触点の座標、並びに第2接触点のドラッグ方向及び距離に応じて、斜め方向、水平方向、又は鉛直方向のいずれかにスクロール可能な場合に、当該スクロール可能な方向に合わせてスクロールフラグ(Scroll_Flg)を情報格納媒体25に設定するように説明した。しかしながら、固定領域判定処理部15は、第2の指の明示的なドラッグ方向に従って、斜め方向、水平方向、又は鉛直方向にスクロールフラグを情報格納媒体25に設定するようにしても良い。
【0378】
なお、前述した各実施形態では、表示部5に表示されている画像のうち固定領域を示す所定の範囲ARを矩形で表すように説明した。しかし、固定領域を示す所定の範囲ARは、特に矩形に限定されず、円形又は雲型等の予め設定された任意の形状でも良い。
【0379】
なお、前述した第2の実施形態において、図8の状態Iにおいて、慣性スクロール判定処理部20は、前述したフリック操作に基づいて水平左方向に慣性スクロールが実行されていると判定したとする。即ち、図8の状態Iは、固定領域Fに対応する固定画像として花壇画像が表示されて、且つ、水平左方向に慣性スクロールが実行されている瞬間のスクロールド画像として夜景画像が表示されている状態であるとする。この様な状態Iにおいて、第2の指が表示画面内のスクロールド画像が表示されている固定領域外NF内の或る位置をタッチした場合、スクロール停止処理部21は、固定領域外NFに対して実行されている水平左方向の慣性スクロールの実行を停止する。ここで、状態J’に示すように、スクロール停止処理部21は、当該水平左方向への慣性スクロールの実行が停止された瞬間のスクロールド画像として表示されていた夜景画像と、固定領域Fに表示されていた花壇画像とをそれぞれ同一の大きさを有するように表示部5に表示するように固定領域表示処理部16及び固定領域外表示処理部17にそれぞれ指示しても良い。
【0380】
この場合、固定領域表示処理部16は、固定領域判定処理部15により出力された指示に基づいて固定領域Fに表示されていた花壇画像を生成し、当該花壇画像を表示画像生成部18に出力する。また、固定領域外表示処理部17は、当該固定領域判定処理部15により出力された指示に基づいて固定領域外NFに表示されているスクロールド画像である夜景画像を生成し、当該夜景画像を表示画像生成部18に出力する。表示画像生成部18は、当該出力された固定画像及びスクロールド画像をそれぞれ同一の大きさを有するようにした合成画像(状態J’参照)を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、当該出力された合成画像を表示部5の表示画面上に表示する。
【0381】
なお、前述した各実施形態では、携帯電話機10〜10eを例に挙げて説明した。しかし、本発明の電子機器は、携帯電話機10〜10eに限定されず、例えば、PC(Personal Computer)、デジタルカメラ等の電子機器にも広く適用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0382】
本発明は、表示画面に表示された情報を固定領域と固定領域外とに分割し、固定領域外の表示領域に表示された情報をスクロールすることが可能な電子機器、表示方法及びプログラムして有用である。
【符号の説明】
【0383】
5 表示部
10、10a、10b、10c、10c1、10c2、10d、10e 携帯電話機
11 タッチ入力操作検出部
12 操作内容判定処理部
13、13a、13b、13c、13c1、13c2、13d、13e 表示処理部
14、14d、14e スクロール動作処理部
15 固定領域判定処理部
16 固定領域表示処理部
17 固定領域外表示処理部
18 表示画像生成部
19 表示制御部
20 慣性スクロール判定処理部
21 スクロール停止処理部
22 固定領域移動/コピー処理部
23、23c1、23c2 スクロールホイール処理部
24 分割位置判定処理部
25 情報格納媒体
26 接触手段入替処理部
201、202 スクロールバー
AR 矩形領域の範囲
BR 表示分割境界線
F 固定領域
NF 固定領域外
SW スクロールホイール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示部と、
前記表示部の上に配置されて、タッチ入力操作を検出するタッチ入力操作検出部と、
前記タッチ入力操作検出部により検出されたタッチ入力操作の接触点が2箇所である場合において、第1の接触点が固定であって第2の接触点が所定方向に移動したとき、前記第1の接触点と前記第2の接触点とに基づいて、前記第1の接触点を含む固定領域と、前記第2の接触点を含む固定領域外とを判定する固定領域判定処理部と、
前記固定領域判定処理部により判定された固定領域に対応する画像を生成する固定領域表示処理部と、
前記固定領域判定処理部により判定された固定領域外に対応する画像を、前記第2の接触点が移動した前記所定方向にスクロールさせた画像を生成する固定領域外表示処理部と、
前記固定領域表示処理部及び前記固定領域外表示処理部によりそれぞれ生成された画像に基づいて前記表示部に表示させる画像を生成する表示画像生成部と、
前記表示画像生成部により生成された画像を前記表示部に表示するように制御する表示制御部と、
を備える電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器であって、
前記第2の接触点に対する接触が維持された状態における当該第2の接触点の移動に基づいて、前記固定領域外表示処理部により生成された画像が慣性スクロールしているか否かを判定する慣性スクロール判定部と、
前記慣性スクロールしていると前記慣性スクロール判定部により判定された場合において、前記タッチ入力操作検出部が新たなタッチ入力操作を検出したときに前記慣性スクロールを停止するスクロール停止処理部と、を更に備える電子機器。
【請求項3】
請求項1に記載の電子機器であって、
前記第2の接触点に対する接触が解除された場合には、前記固定領域判定処理部により判定された前記固定領域と前記固定領域外との分割表示状態を解除して、前記固定領域表示処理部により生成された画像を前記表示部に表示させる画像として前記表示画像生成部に生成するように指示するスクロール停止処理部と、を更に備える電子機器。
【請求項4】
請求項1に記載の電子機器であって、
前記第1の接触点に対する接触が解除された場合には、前記固定領域判定処理部により判定された前記固定領域と前記固定領域外との分割表示状態を解除して、前記固定領域外表示処理部により生成された画像を前記表示部に表示させる画像として前記表示画像生成部に生成するように指示するスクロール停止処理部と、を更に備える電子機器。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子機器であって、
前記第1の接触点に対する接触が維持された状態で当該第1の接触点が所定方向に移動した場合には、前記固定領域判定処理部により判定された前記固定領域と前記固定領域外との分割表示状態を解除して、前記固定領域表示処理部により生成された画像を、前記固定領域外表示処理部により生成された画像の直前に移動又はコピーした画像を前記表示画像生成部に生成するように指示する固定領域移動コピー処理部と、を更に備える電子機器。
【請求項6】
請求項5に記載の電子機器であって、
前記タッチ入力操作検出部により検出された所定のタッチ入力操作に基づいて、前記第2の接触点の近傍にスクロールホイールを表示するスクロールホイール処理部と、を更に備える電子機器。
【請求項7】
請求項6に記載の電子機器であって、
前記スクロールホイール処理部は、前記タッチ入力操作検出部により検出された所定のタッチ入力操作に基づいて、前記第2の接触点の近傍に表示されたスクロールホイールを非表示する電子機器。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の電子機器であって、
前記スクロールホイールの周辺部における右方向への移動を示すタッチ入力操作に基づいて、前記スクロールホイール処理部は、前記固定領域外表示処理部により生成された画像を右方向又は下方向にスクロールさせた画像を生成するように前記固定領域外表示処理部に指示する電子機器。
【請求項9】
請求項6又は7に記載の電子機器であって、
前記スクロールホイールの周辺部における左方向への移動を示すタッチ入力操作に基づいて、前記スクロールホイール処理部は、前記固定領域外表示処理部により生成された画像を左方向又は上方向にスクロールさせた画像を生成するように前記固定領域外表示処理部に指示する電子機器。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の電子機器であって、
前記スクロールホイールの周辺部における所定の移動角度を含むタッチ入力操作に基づいて、前記スクロールホイール処理部は、前記固定領域外表示処理部により生成された画像を前記移動角度に対応するスクロール速度でスクロールさせた画像を生成するように前記固定領域外表示処理部に指示する電子機器。
【請求項11】
請求項6又は7に記載の電子機器であって、
前記スクロールホイールの中心部から周辺部への所定の移動方向及び移動角度を含むタッチ入力操作に基づいて、前記スクロールホイール処理部は、前記固定領域外表示処理部により生成された画像を前記タッチ入力操作に対応する前記移動方向に及び前記移動角度に応じたスクロール速度でスクロールさせた画像を生成するように前記固定領域外表示処理部に指示する電子機器。
【請求項12】
請求項6〜11のうちいずれか一項に記載の電子機器であって、
前記スクロールホイールの中心部への移動を示すタッチ入力操作に基づいて、前記スクロールホイール処理部は、前記固定領域外表示処理部により生成された画像に対するスクロールを停止させた画像を生成するように前記固定領域外表示処理部に指示する電子機器。
【請求項13】
請求項12に記載の電子機器であって、
前記第1の接触点に対する接触が維持された状態における当該第1の接触点の上下方向の移動に基づいて、前記表示部を前記移動後の第1の接触点を上端又は下端として含む固定領域と、前記第2の接触点を含む固定領域外とに画面分割する分割位置判定処理部と、を更に備え、
前記分割位置判定処理部は、前記画面分割された固定領域と固定領域外とを前記固定領域判定処理部に出力する電子機器。
【請求項14】
請求項12に記載の電子機器であって、
前記第1の接触点に対する接触が維持された状態における当該第1の接触点の左右方向の移動に基づいて、前記表示部を前記移動後の第1の接触点を左端又は右端として含む固定領域と、前記第2の接触点を含む固定領域外とに画面分割する分割位置判定処理部と、を更に備え、
前記分割位置判定処理部は、前記画面分割された固定領域と固定領域外とを前記固定領域判定処理部に出力する電子機器。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の電子機器であって、
前記第1の接触点が前記分割位置判定処理部により画面分割された前記固定領域と前記固定領域外との境界である場合において、前記タッチ入力操作検出部により検出されたタッチ入力操作により前記第2の接触点が前記境界と水平軸又は鉛直軸と同軸上に移動したとき、前記境界を識別可能に表示する接触指入替え処理部と、を更に備える電子機器。
【請求項16】
請求項15に記載の電子機器であって、
前記識別可能に表示された境界上において前記第1の接触点と前記第2の接触点とが同一位置になったとき、前記接触指入替え処理部は、前記第2の接触点をタッチする指を前記第1の接触点をタッチする指と入替え可能とする電子機器。
【請求項17】
表示部に画像を表示するステップと、
前記表示部の上で所定のタッチ入力操作を検出するステップと、
前記検出されたタッチ入力操作の接触点が2箇所である場合において、第1の接触点が固定であって第2の接触点が所定方向に移動したとき、前記第1の接触点と前記第2の接触点とに基づいて、前記第1の接触点を含む固定領域と、前記第2の接触点を含む固定領域外とを判定するステップと、
前記判定された固定領域に対応する画像を生成するステップと、
前記判定された固定領域外に対応する画像に対して、前記第2の接触点が移動した前記所定方向にスクロールさせた画像を生成するステップと、
前記生成された各々の画像に基づいて前記表示部に表示させる画像を生成するステップと、
前記生成された画像を前記表示部に表示するように制御するステップと、
を備える表示方法。
【請求項18】
表示部を有するコンピュータに、
前記表示部に画像を表示するステップと、
前記表示部の上で所定のタッチ入力操作を検出するステップと、
前記検出されたタッチ入力操作の接触点が2箇所である場合において、第1の接触点が固定であって第2の接触点が所定方向に移動したとき、前記第1の接触点と前記第2の接触点とに基づいて、前記第1の接触点を含む固定領域と、前記第2の接触点を含む固定領域外とを判定するステップと、
前記判定された固定領域に対応する画像を生成するステップと、
前記判定された固定領域外に対応する画像に対して、前記第2の接触点が移動した前記所定方向にスクロールさせた画像を生成するステップと、
前記生成された各々の画像に基づいて前記表示部に表示させる画像を生成するステップと、
前記生成された画像を前記表示部に表示するように制御するステップと、
を実現させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【公開番号】特開2011−242820(P2011−242820A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−111545(P2010−111545)
【出願日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】