説明

電子機器およびインターフェイスシステム

【課題】一方の接続機器に対する電源オン操作を不要にすること。
【解決手段】電子機器は、デバイス機器20およびホスト機器10を接続するUSB接続部RC2、PL1と、USB接続部RC2、PL1に含まれる識別用端子IDを介して電源制御信号を送る信号出力手段21とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、USB(Universal Serial Bus)をインターフェイスとする電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
パソコン(Personal Computer)やその周辺機器を接続するインターフェイスとしてUSBが知られている。USBで接続された機器は、ホスト役を担うホスト機器とホスト機器以外のデバイス機器とに分けられる。USB接続された機器は、通常、ホスト機器からデバイス機器へ電力が供給されるが、デバイス機器からホスト機器へ電力を供給する技術も知られている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特許第3959374号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
デバイス機器およびホスト機器の双方がそれぞれ電源を備えている場合、デバイス機器およびホスト機器に対してそれぞれ電源オン操作が必要で煩わしいという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)請求項1に記載の発明による電子機器は、デバイス機器およびホスト機器を接続するUSB接続部と、USB接続部に含まれる識別用端子を介して電源制御信号を送る信号出力手段とを備えることを特徴とする。
(2)請求項6に記載の発明による電子機器は、デバイス機器およびホスト機器を接続するUSB接続部と、USB接続部に含まれる識別用端子を介して電源制御信号を受ける信号入力手段と、電源制御信号に応じて電源オン/オフを切り替える電源制御手段とを備えることを特徴とする。
(3)請求項10に記載の発明によるインターフェイスシステムは、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子機器と、請求項6〜9のいずれか一項に記載の電子機器とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、一方の接続機器に対する電源オン操作を不要にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は、本発明の一実施の形態によるインターフェイスシステムを説明する図である。図1において、インターフェイスシステムはUSB接続部を有する電子機器で構成される。本実施形態では、USBデバイス20およびUSBホスト10をケーブルを介さずに直接接続する。USBデバイス20およびUSBホスト10は、それぞれに装填される電池を電源とする。
【0008】
USBデバイス20は、たとえば電子カメラで構成し、USBホスト10は、たとえば無線LANモジュールで構成する。無線LANモジュールを電子カメラに直接接続することにより、電子カメラ内に蓄積された画像データをパソコンなどを介さずにネットワーク上のサーバなどへ転送することが可能となる。
【0009】
USB(Universal Serial Bus)は、電源用のVBUSラインと、マイナス側データ用のD−ラインと、プラス側データ用のD+ラインと、基準電位用のGNDラインと、デュアルロールデバイスにおいて「ホスト機器」または「デバイス機器」の判別に用いられるIDラインとによって構成されている。デュアルロールデバイスは、USB−OTG(USB On-the-Go)規格に準拠する機器であり、IDラインから検出される電圧レベルによって「ホスト機器」としても「デバイス機器」としても動作する機器をいう。
【0010】
USB接続された機器間で電力供給が行われる場合は、VBUSラインを通して行われる。本実施形態では、図1に例示した機器間の電力供給は行わない。USB接続された機器間の通信は、D+ラインおよびD−ラインによる一対のデータラインを介したシリアル通信で行われる。
【0011】
<デバイス機器>
図1のUSBデバイス20は、DC/DCコンバータ、制御回路を含む制御部22と、トランジスタ21と、抵抗器23および24と、表示部26と、コネクタRC2とを含み、電池25が装填される。DC/DCコンバータは電圧変換回路である。なお、USBデバイス20においてカメラの撮影処理に必要なブロック(撮像光学系、撮像素子、画像処理部、メモリ、操作部材および記録媒体など)については説明を省略する。
【0012】
電池25は、制御部22をはじめとするUSBデバイス20の各ブロックへ電力を供給する。制御部22はマイクロコンピュータを含み、USBデバイス20(本例では電子カメラ)内の各ブロックの動作を制御するとともに、USBデバイス20が「デバイス機器」として動作するための制御を行う。制御部22はさらに、USBホスト10とのデータ通信の制御も行う。
【0013】
トランジスタ21は、抵抗器23、24により、制御部22からの制御信号の電圧に応じてオン/オフが制御される。具体的には、出力ポートPoから出力される制御信号の論理レベルがHの場合にオンし、制御信号の論理レベルがLの場合にオフする。トランジスタ21は、オン状態でIDラインの電圧をGNDレベルにし、オフ状態でIDラインとトランジスタ21(コレクタ端子)とを非接続の状態にする。
【0014】
制御部22は、検出ポートPvによりVBUSラインの電圧レベルを検出可能に構成される。制御部22は、検出した電圧レベルが所定値より高い場合にトランジスタ21をオンさせる上記制御信号を出力ポートPoから出力する。制御部22は、検出した電圧レベルが所定値以下の場合にはトランジスタ21をオフさせる制御信号を出力ポートPoから出力する。
【0015】
表示部26は、たとえば液晶表示器によって構成され、電子カメラ(USBデバイス20)で撮影した画像を再生表示したり、USBデバイス20に対する設定内容をメニュー表示したりする。
【0016】
コネクタRC2は、ミニBタイプレセプタクル(Mini-Bレセプタクル)で構成される。ミニBタイプレセプタクルは、「デバイス機器」専用のコネクタである。コネクタRC2には、「ホスト機器」または「USBケーブル」が有するミニBタイププラグ(Mini-Bプラグ)が嵌合する。コネクタRC2は、VBUSラインに対応するVBUS端子、D−ラインに対応するD−端子、D+ラインに対応するD+端子、GNDラインに対応するGND端子、IDラインに対応するID端子をそれぞれ含む。
【0017】
<ホスト機器>
USBホスト10は、制御部11と、DC/DCコンバータ12と、電圧レギュレータ13と、コネクタPL1とを含み、電池14が装填される。なお、USBホスト10において無線通信処理に必要なブロックは図示を省略している。電池14は、DC/DCコンバータ12をはじめとするUSBホスト10の各ブロックへ電力を供給する。
【0018】
制御部11はマイクロコンピュータを含み、USBホスト10(本例では無線LANモジュール)内の各ブロックの動作を制御する。制御部11は、USBホスト10が「ホスト機器」として動作するための制御を行う。制御部11の制御により、バスで起こる処理はすべてUSBホスト10から開始される。
【0019】
DC/DCコンバータ12は、電池14の電圧を制御部11で必要な電圧へ変換して制御部11へ供給する。DC/DCコンバータ12は、制御端子CがIDラインと接続されている。DC/DCコンバータ12は、制御端子Cへ入力される信号がGNDレベルの場合に制御部11への電源供給を開始し、制御端子Cへ入力される信号がGNDレベルでない場合に制御部11への電源供給を停止する。
【0020】
電圧レギュレータ13は、電池14の電圧を所定電圧(たとえば、+5V)に変換してVBUSラインに印加する。USBホスト10に電池14が装填されている場合は、VBUSラインへ常に上記電圧が印加される。
【0021】
コネクタPL1は、ミニBタイププラグ(Mini-Bプラグ)で構成される。ミニBタイププラグは、「ホスト機器」専用のコネクタである。コネクタPL1には、「デバイス機器」が有するミニBタイプレセプタクル(Mini-Bレセプタクル)が嵌合する。コネクタPL1は、VBUSラインに対応するVBUS端子、D−ラインに対応するD−端子、D+ラインに対応するD+端子、GNDラインに対応するGND端子、IDラインに対応するID端子をそれぞれ含む。なお、GND端子およびID端子間は、USBホスト10内で接続されている。
【0022】
以上説明した構成により、本実施形態ではUSBデバイス20(電子カメラ)側からUSBホスト10(無線LANモジュール)側の制御部11に対する通電(電源供給)の開始/終了を制御する。通電制御は以下のように行う。
【0023】
USBデバイス20の制御部22は、初期状態として、(a)検出ポートPvを用いたVBUSラインの電圧レベルの検出を無効にし、(b)出力ポートPoから論理レベルLの制御信号を出力してトランジスタ21をオフ状態にする。この初期状態により、USBデバイス20によってIDラインがハイ・インピーダンス状態(いずれの論理レベルの信号とも接続されていない状態)にされるので、USBホスト10において制御部11に対する通電を停止する。ここで、VBUSラインの電圧レベルの検出を無効にするとは、電圧レベルの検出そのものを停止してもよいし、電圧レベルの検出を行うものの検出結果を無視するようにしてもよい。
【0024】
(1)通電を開始させる場合
(1-1)手動操作による開始
<ユーザー操作1>USBデバイス20およびUSBホスト10が、コネクタRC2およびコネクタPL1を介して接続される。
<ユーザー操作2>USBデバイス20は、たとえば操作部材を用いたメニュー操作により、無線LANモジュールの電源制御についての項目が「オン」設定される。
【0025】
USBデバイス20の制御部22は、上記「オン」設定されると、(c)検出ポートPvによるVBUSラインの電圧レベルの検出を有効にする。これにより、USBデバイス20は電圧レベルの検出を所定の間隔で繰り返し行う。
【0026】
USBホスト10に電池14が装填されている場合、上述したようにVBUSラインへ+5Vの電圧が印加される。USBデバイス20の制御部22は、検出したVBUSラインの電圧レベルが+5Vの場合に、(d)出力ポートPoから論理レベルHの制御信号を出力してトランジスタ21をオンさせる。これにより、トランジスタ21のオン前にハイ・インピーダンス状態であったIDラインがGNDレベルにされるので、USBホスト10において制御部11への通電が開始される。
【0027】
(1-2)USBデバイス20のスリープモード解除に伴う開始
スリープモード中のUSBデバイス20の制御部22は、操作部材から操作信号を受け付けた場合に、(e)スリープモードへの移行時に停止したUSBデバイス20内への通電を開始する。制御部22はさらに、(f)検出ポートPvによるVBUSラインの電圧レベルの検出を有効にし、検出したVBUSラインの電圧レベルが+5Vの場合に、(g)出力ポートPoから論理レベルHの制御信号を出力してトランジスタ21をオンさせる。これにより、USBデバイス20はIDラインをGNDレベルにするので、USBホスト10において制御部11への通電が開始される。
【0028】
(1-3)USBデバイス20のメインスイッチオン操作による開始
USBデバイス20の制御部22は、メインスイッチのオン操作信号を受け付けた場合に、(h)所定の電源オン処理を行ってUSBデバイス20内への通電を開始する。制御部22はさらに、上記メニュー操作によって無線LANモジュールの電源制御についての項目が「オン」設定されている場合に、(i)検出ポートPvによるVBUSラインの電圧レベルの検出を有効にし、検出したVBUSラインの電圧レベルが+5Vの場合に、(j)出力ポートPoから論理レベルHの制御信号を出力してトランジスタ21をオンさせる。これにより、USBデバイス20はIDラインをGNDレベルにするので、USBホスト10において制御部11への通電が開始される。
【0029】
(2)通電を開始させない場合
(2-1)電池電圧が不足する場合
<ユーザー操作1>USBデバイス20およびUSBホスト10が、コネクタRC2およびコネクタPL1を介して接続される。
<ユーザー操作2>USBデバイス20は、たとえば操作部材を用いたメニュー操作により、無線LANモジュールの電源制御についての項目が「オン」設定される。
【0030】
USBデバイス20の制御部22は、上記「オン」設定されると、(k)検出ポートPvによるVBUSラインの電圧レベルの検出を有効にする。これにより、USBデバイス20は電圧レベルの検出を所定の間隔で繰り返し行う。
【0031】
USBホスト10に電池14が装填されていない場合、または電池14の電圧が不十分の場合は、VBUSラインへ+5Vの電圧が印加されない。USBデバイス20の制御部22は、検出したVBUSラインの電圧レベルが+5Vでない場合に上記初期状態を維持するので、USBホスト10において制御部11への通電は開始されない。
【0032】
(2-2)手動操作されない場合
また、上記ユーザー操作2がなされない場合、すなわち、無線LANモジュールの電源制御についての項目が「オン」設定されない場合にも制御部22が上記初期状態を維持するので、USBホスト10において制御部11への通電は開始されない。
【0033】
(3)通電中に該通電を停止させる場合
(3-1)手動操作による停止
<ユーザー操作1>USBデバイス20は、たとえば操作部材を用いたメニュー操作により、無線LANモジュールの電源制御についての項目が「オフ」設定される。
【0034】
USBデバイス20の制御部22は、上記「オフ」設定されると、(l)検出ポートPvによるVBUSラインの電圧レベルの検出を無効にし、(m)出力ポートPoから論理レベルLの制御信号を出力してトランジスタ21をオフ状態にする。これにより、USBデバイス20はIDラインをハイ・インピーダンス状態にするので、USBホスト10において制御部11への通電が停止される。
【0035】
(3-2)電池14の電圧低下による停止
また、電池14の電圧が低下して電圧レギュレータ13の動作条件を下回った場合は、VBUSラインへ+5Vの電圧が印加されなくなる。USBデバイス20の制御部22は、検出したVBUSラインの電圧レベルが+5Vでなくなると、(n)出力ポートPoから論理レベルLの制御信号を出力してトランジスタ21をオフ状態にする。これにより、USBデバイス20はIDラインをハイ・インピーダンス状態にするので、USBホスト10において制御部11への通電が停止される。
【0036】
(3-3)USBデバイス20のスリープモード移行に伴う停止
USBデバイス20の制御部22は、操作部材が操作されない状態で所定時間を計時した場合に、(o)検出ポートPvによるVBUSラインの電圧レベルの検出を無効にし、(p)出力ポートPoから論理レベルLの制御信号を出力してトランジスタ21をオフ状態にする。これにより、USBデバイス20はIDラインをハイ・インピーダンス状態にするので、USBホスト10において制御部11への通電が停止される。制御部22はさらに、(q)操作部材からの操作信号の受け付けに必要な制御部22の一部機能を除き、USBデバイス20内の各ブロックの機能を停止するようにUSBデバイス20内への通電を停止してスリープモードへ移行する。
【0037】
(3-4)USBデバイス20のメインスイッチオフ操作による停止
USBデバイス20の制御部22は、メインスイッチのオン操作信号を受け付けた場合に、上記メニュー操作によって無線LANモジュールの電源制御についての項目が「オン」設定されていれば、(r)検出ポートPvによるVBUSラインの電圧レベルの検出を無効にし、(s)出力ポートPoから論理レベルLの制御信号を出力してトランジスタ21をオフ状態にする。これにより、USBデバイス20はIDラインをハイ・インピーダンス状態にするので、USBホスト10において制御部11への通電が停止される。制御部22はさらに、(t)所定の電源オフ処理を行ってUSBデバイス20内への通電を停止する。
【0038】
以上説明した実施形態によれば、以下の作用効果が得られる。
(1)本発明によるデバイス機器20は、デバイス機器20およびホスト機器10を接続するコネクタRC2と、該コネクタRC2に含まれるID端子を介して電源制御信号を送るトランジスタ21とを備えるようにしたので、ユーザーによるホスト機器10に対する電源オン操作を不要にすることができる。
【0039】
(2)デバイス機器20において、コネクタRC2で接続されているホスト機器10へデバイス機器20の電源オン時に電源制御信号を送るようにしたので、デバイス機器20の電源オンの際、ユーザーによるホスト機器10に対する電源オン操作を不要にすることができる。
【0040】
(3)デバイス機器20において、コネクタRC2に含まれるVBUS端子の電圧レベルに応じてトランジスタ21による電源制御信号を変化させるようにした。たとえば、ホスト機器10からVBUS端子へ電圧が印加されるように構成する場合には、デバイス機器20およびホスト機器10間の接続を検出した上で電源制御信号を送ることができる。
【0041】
(4)デバイス機器20において、VBUS端子の電圧レベルが+5Vか否かに応じてトランジスタ21による電源制御信号をGNDレベルにする/しないを切り替えるようにした。電源制御信号の状態をGNDレベルか否かで判定できるようにすることで、デバイス機器20およびホスト機器10がそれぞれ異なる電源電圧で動作する場合には、上記判定に必要な回路の構成を簡単にすることができる。
【0042】
(5)デバイス機器20およびホスト機器10がそれぞれの電源により動作するようにしたので、両機器間でコネクタRC2を介した電源供給が不要になる。
【0043】
(6)本発明によるホスト機器10は、デバイス機器20およびホスト機器10を接続するコネクタPL1と、該コネクタPL1に含まれるID端子を介して電源制御信号を受け、当該電源制御信号に応じて電源オン/オフを切り替える制御部11とを備えるようにした。これにより、ホスト機器10に対するユーザーによる電源オン操作を不要にすることができる。
【0044】
(7)ホスト機器10において、電源制御信号がGNDレベルか否かで電源のオン/オフを切り替えるようにした。GNDレベルか否かで判定できるようにすることで、デバイス機器20およびホスト機器10がそれぞれ異なる電源電圧で動作する場合には、上記判定に必要な回路の構成を簡単にすることができる。
【0045】
(8)ホスト機器10において、制御部11による電源オン/オフにかかわらずコネクタPL1に含まれるVBUS端子に+5Vの電圧を印加するようにした。これにより、デバイス機器20およびホスト機器10間が接続される際に、デバイス機器20側においてVBUS端子を接続検出用として用いることができる。
【0046】
(9)デバイス機器20およびホスト機器10がそれぞれの電源により動作するようにしたので、両機器間でコネクタPL1を介した電源供給が不要になる。
【0047】
(変形例1)
以上の説明では、IDラインがGNDレベルにされた場合にUSBホスト10において制御部11への通電を開始する構成を説明したが、IDラインが所定の電圧レベル(たとえば、+5V)にされた場合にUSBホスト10において制御部11への通電を開始するようにしてもよい。また、IDラインの電圧レベルが所定値か否かの代わりに、該IDラインの電圧レベルが所定の判定閾値より高いか否か(あるいは所定範囲内か否か)によって制御部11への通電を開始する/しないを切り替えてもよい。
【0048】
(変形例2)
また、上記の説明では、IDラインがGNDレベルかハイ・インピーダンス状態かによってUSBホスト10において制御部11へ通電をする/しないを切り替えるようにした。この代わりに、IDラインがハイ・インピーダンス状態かGNDレベル(あるいは所定の電圧レベル)か否かによってUSBホスト10において制御部11へ通電をする/しないを切り替えるように構成してもよい。
【0049】
(変形例3)
USBホスト10にメインスイッチSWを設けてもよい。この場合には、図2に例示するように、DC/DCコンバータ12の受電端子側に設ける。該メインスイッチSWを常時オン操作しておくことで、上記実施形態と同様の作用効果が得られる。反対に、該メインスイッチSWをオフ操作した場合には、IDラインの電圧レベルにかかわらず、制御部11へ通電しないように強制的に切替えることができる。
【0050】
(変形例4)
電圧レギュレータ13として+5V出力のものを例にあげたが、+5V以外の他の電圧を出力するものを用いてもよい。
【0051】
(変形例5)
上記実施形態ではUSBデバイス20(電子カメラ)側からUSBホスト10(無線LANモジュール)側の制御部11に対する通電(電源供給)の開始/終了を制御した。これとは反対に、USBホスト側からUSBデバイス側へ、USBデバイス内の通電(電源供給)の開始/終了を制御するように構成してもよい。
【0052】
以上の説明では、USBデバイス20として電子カメラを例にあげて説明したが、携帯電話機やPDAなどの携帯型電子機器として構成してもよい。
【0053】
また、USBホスト10として無線LANモジュールを例にあげて説明したが、チューナーやGPS受信部などのモジュールとして構成してもよい。
【0054】
以上の説明はあくまで一例であり、上記の実施形態の構成に何ら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の一実施の形態によるインターフェイスシステムを説明する図である。
【図2】変形例3によるインターフェイスシステムを説明する図である。
【符号の説明】
【0056】
10…ホスト機器
11、22…制御部
12…DC/DCコンバータ
13…電圧レギュレータ
14、25…電池
20…デバイス機器
21…トランジスタ
26…表示部
PL1、RC2…コネクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイス機器およびホスト機器を接続するUSB接続部と、
前記USB接続部に含まれる識別用端子を介して電源制御信号を送る信号出力手段とを備えることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器において、
前記信号出力手段は、前記USB接続部で接続されている他の機器へ当該電子機器の電源オン時に前記電源制御信号を送ることを特徴とする電子機器。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電子機器において、
前記信号出力手段は、前記USB接続部に含まれる電源用端子の電圧レベルに応じて前記電源制御信号を変化させることを特徴とする電子機器。
【請求項4】
請求項3に記載の電子機器において、
前記信号出力手段は、前記電源用端子の電圧レベルが所定値か否かに応じて前記電源制御信号について所定電圧レベルか否かを切り替えることを特徴とする電子機器。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子機器において、
前記デバイス機器および前記ホスト機器は、各機器がそれぞれの電源により動作することを特徴とする電子機器。
【請求項6】
デバイス機器およびホスト機器を接続するUSB接続部と、
前記USB接続部に含まれる識別用端子を介して電源制御信号を受ける信号入力手段と、
前記電源制御信号に応じて電源オン/オフを切り替える電源制御手段とを備えることを特徴とする電子機器。
【請求項7】
請求項6に記載の電子機器において、
前記電源制御手段は、前記電源制御信号が所定電圧レベルか否かで前記電源のオン/オフを切り替えることを特徴とする電子機器。
【請求項8】
請求項6または7に記載の電子機器において、
前記電源制御手段による電源オン/オフにかかわらず前記USB接続部に含まれる電源用端子に所定の電圧を印加する電圧印加手段を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれか一項に記載の電子機器において、
前記デバイス機器および前記ホスト機器は、各機器がそれぞれの電源により動作することを特徴とする電子機器。
【請求項10】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子機器と、
請求項6〜9のいずれか一項に記載の電子機器とを有することを特徴とするインターフェイスシステム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−20549(P2010−20549A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−180510(P2008−180510)
【出願日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】