説明

電子機器および撮像装置

【課題】照射時には照射部の有する色に光り、非照射時には着色された色に透過部材が見え、外観側から内部が見えない操作ユニットおよび撮像装置を提供する。
【解決手段】照射部3と、光を透過または反射する着色部材2と、着色部材を装着する部材を有し、着色部材2は、照射部3からの照射光を透過し照射部の有する光の色に光り、照射部が非照射時には可視光線を反射する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照射部により光る透過部材を有する電子機器および撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
操作部材において、操作部材には透過部材が設けてあり、その部分が照射部により光る構造は一般的に見られ、照射時の透過部材の色は照射部が有する色となる。また、非照射時には透過部材は透明および乳白色であるのが一般的である。
【0003】
これに関連する技術を開示する。
【0004】
例えば、引用文献1では、液晶表示部を裏側面から照射し発光させる液晶発光部と、操作キー部を発光させるキー発行部とを有し、部分的に発光可能で、消費電力を抑え、製造コストを安くすることができる技術が開示されている。
【特許文献1】特開2001−209328号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、操作部材で見られる透過部材は一般的に透明および乳白色であり、照射時には照射部が有する光の色に見え、非照射部には乳白色に見える。
【0006】
このように、透過部材に乳白色を使用している理由として、透明部材の外観側から照射部などといった内部を見えなくするためである。
【0007】
しかし、乳白色ではデザインにおいて印象が弱いという問題が挙げられる。
【0008】
そこで本発明は、照射時には照射部の有する色に光り、非照射時には着色された色に透過部材が見え、外観側から内部が見えない電子機器および撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、照射部と、光を透過または反射する着色部材と、前記着色部材を装着する部材を有し、前記着色部材は、前記照射部からの照射光を透過し前記照射部の有する光の色に光り、前記照射部が非照射時には可視光線を反射する電子機器であることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子機器において、前記照射部は、前記着色部材の真下に配置されていることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の電子機器において、前記着色部材は、前記照射部側または非照射部側の面のいずれか一方に前記照射部の光を透過し、かつ、可視光線を反射する粗しによる反射面を有することを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の電子機器において、前記着色部材は、突部を有することを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の電子機器において、前記照射部は、緑色の光を照射することを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の電子機器において、前記着色部材は、緑色に着色されていることを特徴とする。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の電子機器を備える撮像装置であることを特徴とする。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の撮像装置において、前記部材は、前記撮像装置の操作部材であることを特徴とする。
【0017】
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の撮像装置において、前記照射部は、光の強さを調節可能とし、照射および非照射を設定可能とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、照射時には照射部の有する色に光り、非照射時には着色された色に透過部材が見え、外観側から内部が見えない電子機器および撮像装置を提供することを可能とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明は、以下を実現する。
【0020】
外観側から内部が見えてしまうという問題点を改善し、かつ、デザインの良い電子機器および撮像装置を提供する。
【0021】
上記を実現するために本発明は、以下の好適な態様を有する。
【0022】
着色された透過部材を使用する。しかし、この材料をそのまま利用したのでは、外観側から内部が見えるという問題が生じる。また、一般的に、ある部材が他の操作部材に囲まれると、実際の色よりも暗くなるという問題が生じる。そこで、非照射時に可視光線を透過するのではなく、反射する必要がある。本発明においては、透過部材に粗しを施すことで可視光線をさせる。また、外観からの見えの防止を行う。
【0023】
上記の態様により、外観側から内部の見えの防止および非照射時に透過部材は着色された色に見える。それにより、デザイン性の強い操作部材とすることが可能である。
【0024】
上述した態様を有する電子機器の好適な構成について以下の実施例について説明する。
以下に示す用語は、その要旨を逸脱しない範囲内において当業者が修正や代用を行い、種々の変更を施し、構築することを可能とする。
【実施例】
【0025】
本発明に係る電子機器の第1の構成について図1を用いて説明する。
図1は、本発明に係る電子機器を示す第1の断面図である。
【0026】
図1に示すように、部材1に着色部材2が配設されている。
【0027】
着色部材2の真下に照射部3が配設されている。
【0028】
また、着色部材2にはブラスト処理や、やすりがけにより反射面4が配設されている。
【0029】
このように、電子機器を図1のような構成にしたことで、着色部材2から内部が見えなくなるおよび着色部材は非照射時に反射光により着色された色に見えやすいという作用が得られる。
【0030】
また、着色部材に粗しが施されていることから、外観から内部が見えないおよび着色部材は着色された色に見えやすいという作用が得られる。そのため、着色部材が乳白色のものよりも印象の強いものとすることが可能となる。
【0031】
本発明に係る電子機器の第2の構成について図2を用いて説明する。
図2は、本発明に係る電子機器を示す第2の断面図である。本構成では、部材1に着色部材2が配設されている。
【0032】
部材1および着色部材2の真下に照射部3が配設されている。
【0033】
ここで着色部材2には突起部5が配設されている。
【0034】
この構成により、着色部材2は操作部材1に引っ掛かる作用が得られる。
【0035】
このように、電子機器を図2のような構成にしたことで、着色部材に突起が設けられていることから、部材に引っ掛かるという作用が得られる。そのため、着色部材は抜けることがない。
【0036】
また、部材に対する高さの規制をすることが可能である。
【0037】
本発明に係る電子機器の第3の構成について図3を用いて説明する。
図3は、本発明に係る電子機器を示す第3の断面図である。本構成では、部材1に着色部材6が配設されている。
【0038】
図3に示すように、部材1に緑色部材6が配設されている。
【0039】
また、緑色部材2の真下に照射部3が配設されている。
【0040】
また、緑色部材6にはブラスト処理や、やすりがけにより反射面4が配設されている。
【0041】
このように、電子機器を図3のような構成にしたことで、緑色部材6から内部が見えなくなるおよび非照射時に緑色部材が緑色に見えやすい作用が得られる。
【0042】
また、緑色部材に粗しが施されていることから、外観から内部が見えないおよび着色部材が緑色に見えやすい作用が得られる。そのため、透過部材が乳白色の操作部材よりも印象の強いものとすることが可能である。
【0043】
本発明に係る撮像装置について図1から図4を用いて説明する。
図4は、本発明に係る撮像装置を示す斜視図である。
本発明に係る撮像装置は、上述した電子機器を備える。
【0044】
図4に示す撮像装置7の上面に操作部材1が配設されている。
【0045】
また、操作部材1に緑色部材6が配設されている。
【0046】
また、緑色部材6の真下に照射部3が配設されている(図4になし、図1から図3に示す照射部3)。
【0047】
照射部3は、ユーザにより、光の強さを調節可能とし、照射および非照射を設定可能とする。
【0048】
また、緑色部材6にはブラスト処理や、やすりがけにより反射面4が配設されている。
【0049】
この構成により、撮像装置7の緑色部材6は照射時には緑色に光り、非照射時には緑色に見えやすい作用が得られる。
【0050】
また、撮像装置の電源ボタンは照射時には緑色に光り、非照射時には緑色に見えやすい作用が得られるため、デザイン性の強さを印象付けることが可能である。
【0051】
緑色部材6の真下の照射部3において、照射部のON/OFFおよび強さはソフトおよびエレキにより連動される構成としてもよい。
【0052】
この構成により、背面操作部材8および液晶部9により、照射部の光の強さおよびON/OFFの設定が可能である作用が得られる。
【0053】
また、照射部の光の強さおよびON/OFFの設定が可能である作用が得られるため、ユーザーの好みに設定が可能な撮像装置とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明に係る電子機器を示す第1の断面図である。
【図2】本発明に係る電子機器を示す第2の断面図である。
【図3】本発明に係る電子機器を示す第3の断面図である。
【図4】本発明に係る撮像装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0055】
1 部材/操作部材
2 着色部材
3 照射部
4 反射面
5 突起部
6 緑色部材
7 撮像装置本体
8 背面操作部材
9 液晶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光する照射部と、
光を透過する着色部材と、
前記着色部材に設けられた可視光線を反射する反射面と、
前記着色部材を固定する固定部材を有する電子機器であって、
前記照射部が発光している時は、前記着色部材が、前記照射部からの照射光を前記電子機器の外へ透過し、
前記照射部が発光していない時は、前記反射面が、前記電子機器の外からの可視光線を反射することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記照射部は、前記着色部材の真下に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記着色部材は、前記照射部側または非照射部側の面のいずれか一方に前記照射部の光を透過し、かつ、可視光線を反射する粗しによる反射面を有することを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記着色部材は、突部を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
前記照射部は、緑色の光を照射することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記着色部材は、緑色に着色されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の電子機器を備える撮像装置。
【請求項8】
前記部材は、前記撮像装置の操作部材であることを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記照射部は、光の強さを調節可能とし、照射および非照射を設定可能とすることを特徴とする請求項7または8に記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−69183(P2009−69183A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−234310(P2007−234310)
【出願日】平成19年9月10日(2007.9.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】