説明

電子機器および電子機器の制御方法、プログラム、並びに記録媒体

【課題】ネットワークへの接続インタフェースを有していない機器に対して情報を通知したり、更新して提供したりできるようにする。
【解決手段】リムーバブルマスストレージ32に記録される情報は、所定のディレクトリに対応付けられて記憶される。CE機器31は、リムーバブルマスストレージ32が装着された場合、予め定められた所定のディレクトリに記録されている情報を読み込み、予め定められた所定のディレクトリにCE機器情報を書き込む。ネットワーク接続機器33は、リムーバブルマスストレージ32が装着されたとき、予め定められた所定のディレクトリにアクセスして上述したCE機器情報を読み込み、インターネット20を介して配信サーバ34にアクセスし、CE機器31に通知すべき新たな情報を検索させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器および電子機器の制御方法、プログラム、並びに記録媒体に関し、特に、ネットワークへの接続インタフェースを有していない機器に対して情報を通知したり、更新して提供したりできるようにする電子機器および電子機器の制御方法、プログラム、並びに記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、いわゆるデジタルカメラや携帯型音楽プレーヤなどのCE(Consumer Electronics)機器が多く開発されており、このようなCE機器は、日常生活において幅広く用いられている。
【0003】
一方で近年インターネットの普及が進んでおり、インターネットを通じた情報収集などが広く一般に行われている。例えば、各種の電子機器の基本ソフトのバージョンアップなどを行う際には、インターネットを介して最新のバージョンの基本ソフトをダウンロードしてインストールするなどされている。
【0004】
このような状況において、CE機器からのインターネット接続も期待されている。
【0005】
また、インターネットに接続していないオフライン状態で、機器内に情報を蓄積し、オンライン接続時にサーバと通信して情報を通知したり、更新して提供したりする技術も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2005−208685号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1では、ネットワークへの接続インタフェースを有していない機器に対して情報を通知したり、更新して提供したりすることはできなかった。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、ネットワークへの接続インタフェースを有していない機器に対して情報を通知したり、更新して提供したりできるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面は、着脱可能な記録媒体であるリムーバブルストレージを装着するドライブと、前記ドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに記録されている情報であって、ネットワーク接続機能を有する機器を介して前記ネットワークから得られる新たな情報である更新情報を読み出す読み出し部と、前記ドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに、前記更新情報を取得するために必要となる機器情報を書き込む書き込み部とを備え、前記ネットワークへの接続機能を有しない電子機器である。
【0010】
前記ネットワーク接続機能を有する機器は、前記ネットワークに接続されている所定のサーバにアクセスし、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに記録されている前記機器情報に基づいて前記サーバから前記更新情報を取得するようにすることができる。
【0011】
前記機器情報は、予め設定された複数の属性および属性値により構成され、前記ネットワーク接続機能を有する機器は、前記複数の属性のうち、予め定められた所定の属性値を抽出することで、前記CE機器に提供すべき更新情報を特定するようにすることができる。
【0012】
前記更新情報として、前記CE機器が実装する基本ソフトの新たなバージョンのファイルが書き込まれるようにすることができる。
【0013】
前記更新情報として、前記ネットワーク上の所定のアドレスに対応するコンテンツであって、更新後のコンテンツが書き込まれるようにすることができる。
【0014】
前記機器情報には、前記ネットワーク接続機能を有する機器が前記ネットワークに接続されたサーバにアクセスするタイミングを指定するパラメータが記述されるようにすることができる。
【0015】
前記機器情報には、前記電子機器の動作状況を表す情報が含まれ、前記ネットワーク接続機能を有する機器が、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに記録されている前記機器情報を読み出すとともに、前記ネットワークに接続されている所定のサーバにアクセスし、前記電子機器の動作状況を表す情報を前記サーバに送信するようにすることができる。
【0016】
本発明の一側面は、読み出し部が、着脱可能な記録媒体であるリムーバブルストレージを装着するドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに記録されている情報であって、ネットワーク接続機能を有する機器を介して前記ネットワークから得られる新たな情報である更新情報を読み出し、書き込み部が、前記ドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに、前記更新情報を取得するために必要となる機器情報を書き込むステップを含む前記ネットワークへの接続機能を有しない電子機器の制御方法である。
【0017】
本発明の一側面は、コンピュータを、着脱可能な記録媒体であるリムーバブルストレージを装着するドライブと、前記ドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに記録されている情報であって、ネットワーク接続機能を有する機器を介して前記ネットワークから得られる新たな情報である更新情報を読み出す読み出し部と、前記ドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに、前記更新情報を取得するために必要となる機器情報を書き込む書き込み部とを備え、前記ネットワークへの接続機能を有しない電子機器として機能させるプログラムである。
【0018】
本発明の一側面においては、着脱可能な記録媒体であるリムーバブルストレージを装着するドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに記録されている情報であって、ネットワーク接続機能を有する機器を介して前記ネットワークから得られる新たな情報である更新情報が読み出され、前記ドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに、前記更新情報を取得するために必要となる機器情報が書き込まれる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ネットワークへの接続インタフェースを有していない機器に対して情報を通知したり、更新して提供したりできる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本技術に係る情報更新システムの一実施の形態に係る構成例を示す図である。
【図2】図1のネットワーク接続機器の構成例を示すブロック図である。
【図3】図1のCE機器の構成例を示すブロック図である。
【図4】CE機器情報の詳細な構成例を示す図である。
【図5】図4の属性「Type」、属性「Key」、および属性「Value」に記述される具体的な情報の例を示す図である。
【図6】図1の情報更新システムにおいて、CE機器に新たな情報を通知または提供する処理の流れを説明するアローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、ここで開示する技術の実施の形態について説明する。
【0022】
図1は、本技術に係る情報更新システムの一実施の形態に係る構成例を示す図である。同図に示される情報更新システム10は、CE機器31、リムーバブルマスストレージ32、ネットワーク接続機器33、およびインターネット20上の配信サーバ34により構成されている。
【0023】
CE(Consumer Electronics)機器31は、例えば、携帯型音楽プレーヤなどとして構成される。CE機器31は、有線又は無線のネットワーク接続インタフェースを有していない。一方で、CE機器31は、リムーバブルマスストレージ32を着脱するドライブなどのインタフェースを有している。
【0024】
もちろん、CE機器31は、例えば、携帯型音楽プレーヤだけではなく、デジタルカメラなどとして構成されるようにしてもよいし、テレビジョン受像機や他の家電製品として構成されるようにしてもよい。要は、有線又は無線のネットワーク接続インタフェースを有していないが、リムーバブルマスストレージ32を着脱するドライブなどのインタフェースを有している機器であればよい。
【0025】
リムーバブルマスストレージ32は、着脱可能な記録媒体とされる。リムーバブルマスストレージ32は、例えば、USBメモリ、メモリスティック、SDカードなどの記録媒体により構成される。
【0026】
ネットワーク接続機器33は、インターネット20への接続インタフェース、およびリムーバブルマスストレージ32を着脱するドライブなどのインタフェースを有する電子機器とされる。ネットワーク接続機器33は、例えば、パーソナルコンピュータとして構成される。
【0027】
配信サーバ34は、例えば、比較的高い処理能力を有するコンピュータなどにより構成される。なお、実際には、インターネット20上の複数のコンピュータにより、仮想的に配信サーバ34が構成されるようにしてもよい。
【0028】
情報更新システム10においては、ネットワーク接続インタフェースを有していないCE機器31にインターネット20上に存在する新たな情報を通知または提供することができるようになされている。すなわち、CE機器31が、リムーバブルマスストレージ32を介して配信サーバ34から情報を取得できるようになされている。
【0029】
従って、情報更新システム10においては、例えば、CE機器31のOSやファームウェアなどの基本ソフトのバージョンアップを適切なタイミングで行うことができる。
【0030】
リムーバブルマスストレージ32に記録される情報は、所定のディレクトリに対応付けられて記憶されるようになされている。CE機器31は、リムーバブルマスストレージ32が装着された場合、予め定められた所定のディレクトリに記録されている情報を読み込むようになされている。また、CE機器31は、リムーバブルマスストレージ32が装着された場合、予め定められた所定のディレクトリにCE機器情報を書き込むようになされている。
【0031】
CE機器情報には、例えば、CE機器31のID、CE機器31の仕向け情報(例えば、日本向け、米国向け、・・・など)、CE機器31のシリアル番号などの情報が含まれる。また、CE機器情報には、ファームウェア、アプリケーションプログラム、コンテンツなどのバージョンを特定する情報、動作状況(使用頻度、エラー発生状況など)に関する情報などが含まれる。
【0032】
ネットワーク接続機器33は、リムーバブルマスストレージ32が装着されたとき、予め定められた所定のディレクトリにアクセスして上述したCE機器情報を読み込むようになされている。そして、ネットワーク接続機器33は、インターネット20を介して配信サーバ34にアクセスし、CE機器31に通知すべき新たな情報を検索させる。
【0033】
CE機器情報には、後述するように、当該CE機器に提供すべき情報を特定できるように、予め各種の属性および属性値が定められている。ネットワーク接続機器33は、例えば、CE機器情報の所定の属性の属性値を抽出することで、CE機器に提供すべき情報を特定し、それらの情報が更新などされているか否かを、配信サーバ34に検索させる。
【0034】
例えば、CE機器31のファームウェアの新たなバージョンがリリースされていた場合、配信サーバ34は、新たなバージョンのファームウェアのファイルなどを、検索結果としてネットワーク接続機器33に送信する。そしてこれが、ネットワーク接続機器33により、CE機器31に通知または提供すべき新たな情報として取得される。
【0035】
ネットワーク接続機器33は、CE機器31に通知すべき新たな情報を取得した場合、その情報をリムーバブルマスストレージ32の予め定められた所定のディレクトリに書き込む。
【0036】
従って、例えば、ユーザが、CE機器31からリムーバブルマスストレージ32を取り外し、ネットワーク接続機器33に装着すると、上述したように、新たなバージョンのファームウェアがリムーバブルマスストレージ32に記録される。そして、ユーザが、ネットワーク接続機器33からリムーバブルマスストレージ32を取り外し、CE機器31に装着すると、上述したように、新たなバージョンのファームウェアがCE機器31に読み込まれ、ファームウェアのバージョンアップ(更新)が行われる。
【0037】
図2は、図1のネットワーク接続機器33の構成例を示すブロック図である。上述したように、ネットワーク接続機器33は、例えば、パーソナルコンピュータなどとして構成される。
【0038】
図2において、CPU(Central Processing Unit)101は、ROM(Read Only Memory)102に記憶されているプログラム、または記憶部108からRAM(Random Access Memory)103にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM103にはまた、CPU101が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0039】
CPU101、ROM102、およびRAM103は、バス104を介して相互に接続されている。このバス104にはまた、入出力インタフェース105も接続されている。
【0040】
入出力インタフェース105には、キーボード、マウスなどよりなる入力部106、LCD(Liquid Crystal display)などよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部107、ハードディスクなどより構成される記憶部108、モデム、LANカードなどのネットワークインタフェースカードなどより構成される通信部109が接続されている。通信部109は、インターネット20を含むネットワークを介しての通信処理を行う。
【0041】
入出力インタフェース105にはまた、ドライブ110が接続され、上述したリムーバブルマスストレージ32が装着される。また、ドライブ110には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディアが適宜装着されるようにしてもよい。
【0042】
ネットワーク接続機器33において、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、インターネット20などのネットワークや、リムーバブルメディアなどからなる記録媒体からインストールされる。
【0043】
なお、図1の配信サーバ34の構成も、ネットワーク接続機器33の場合と同様なので、必要に応じて同図を適用することとする。
【0044】
図3は、図1のCE機器31の構成例を示すブロック図である。同図におけるCPU131乃至記憶部138は、図2におけるCPU101乃至記憶部108と同様なので、詳細な説明は省略する。
【0045】
図3の構成においては、図2の場合と異なり、通信部が設けられていない。上述したように、CE機器31は、ネットワーク接続インタフェースを有していないからである。
【0046】
また、図3の構成におけるドライブ140には、上述したリムーバブルマスストレージ32が装着される。
【0047】
なお、CE機器31が、例えば、携帯型音楽プレーヤなどとして構成される場合、図3の構成において、例えば、リムーバブルマスストレージ32や記憶部138から読み出された楽曲のデータが、CPU131により実行されるプログラムなどの処理により復号されて再生される。
【0048】
また、CE機器31が、例えば、デジタルカメラなどとして構成される場合、図3の構成に、レンズやアクチュエータなどが付加され、CPU131により実行されるプログラムなどの処理により画像の撮影が制御される。そして、撮影された画像がリムーバブルマスストレージ32や記憶部138に記録される。
【0049】
図4は、上述したCE機器情報の詳細な構成例を示す図である。同図には、CE機器情報が、「要素」、「属性名」、「属性値/フォーマット」、「説明」の欄を有する表として記載されている。
【0050】
図4に示されるようにCE機器情報は、「ClientInformationFile」と称されるファイルとしてリムーバブルマスストレージ32に記録される。「ClientInformationFile」は、「ControlCondition」と称される要素と「ClientInfo」と称される要素により構成されている。
【0051】
要素「ControlCondition」は、属性「Variance」と属性「ServiceStatus」により構成される。
【0052】
属性「Variance」として、所定の数値が記述され、例えば、ネットワーク接続機器33が配信サーバ34にアクセスするタイミングを指定するパラメータとして用いられる。例えば、属性「Variance」として記述された数値により時間が特定され、前回の書き込み時からその時間が経過するまでは、ネットワーク接続機器33が配信サーバ34にアクセスして新たな情報を検索する処理が行われないようにすることができる。
【0053】
属性「ServiceStatus」として、固定値が記述され、例えば、製品モデルごとのステータス設定のパラメータとして用いられる。例えば、属性「ServiceStatus」として記述された数値により3種類の日時が特定され、当該CE機器のサービス開始、サービス停止、サービス終了日時が特定される。
【0054】
また、属性「ServiceStatus」として、固定値以外の英数字や記号などが記述されるようにしてもよい。例えば、属性「ServiceStatus」として、動作状況(使用頻度、エラー発生状況、CE機器31の操作に係るログなど)の情報などを含めるようにしてもよい。例えば、ネットワーク接続機器33が動作状況(使用頻度、エラー発生状況など)やCE機器31の操作に係るログの情報を読み出し、配信サーバ34にアクセスした際に、上述した動作状況(ログ)の情報を配信サーバ34に送信するようにする。そして、配信サーバ34は、ネットワーク接続機器33から送信された動作状況(ログ)の情報を、CE機器毎に蓄積するようにする。
【0055】
このようにすることで、本来、インターネット20への接続機能を有していないCE機器31について、配信サーバ34によるログ収集とログ解析が可能となる。
【0056】
要素「ClientInfo」は、属性「Type」、属性「Key」、および属性「Value」により構成されている。
【0057】
属性「Type」、属性「Key」、および属性「Value」には、それぞれ1乃至128文字の半角英数字および半角記号が記述される。属性「Type」、属性「Key」、および属性「Value」に記述される具体的な情報の例は、図5に示されている。
【0058】
図5においては、属性「Type」、属性「Key」、および属性「Value」に記述される情報の組み合わせが示されている。例えば、属性「Type」に「Software」と記述した場合、属性「Key」には、「ソフトウェア識別子」が記述され、属性「Value」には、「ソフトウェア識別子に対応するソフトウェアのバージョン番号」が記述される。
【0059】
また、属性「Type」に「System」と記述した場合、例えば、属性「Key」には、Category(カテゴリの名称)が記述され、属性「Value」には、カテゴリIDが記述される。なお、カテゴリIDは、例えば、CE機器31のファームウェアに係るカテゴリの識別子とされる。
【0060】
また、属性「Type」に「content」と記述した場合、属性「Key」には、URLが記述され、属性「Value」には、前回更新日時が記述される。これにより、例えば、所定のURLで特定されるコンテンツ(例えば、所定のアーティストのコンサート情報)が更新される都度、CE機器31に通知することが可能となる。
【0061】
同様に、図5においては、その他の属性「Type」、属性「Key」、および属性「Value」に記述される情報の組み合わせが示されている。
【0062】
なお、図4の要素「ClientInfo」には、属性「Type」、属性「Key」、および属性「Value」の組み合わせが複数記述されるようにしてもよい。このようにすることで、CE機器に応じた情報の取得が可能となる。
【0063】
例えば、要素「ClientInfo」の属性「Type」に「system」と記述し、属性「Key」に「FirmWareVersion」と記述し、属性「Value」に現在CE機器31に実装されているファームウェアのバージョン番号を記述しておく。このようにすることで、ファームウェアのバージョンが更新された場合、更新後のファームウェアのファイルがCE機器31に提供されるようにすることができる。
【0064】
また、例えば、要素「ClientInfo」の属性「Type」に「content」と記述し、属性「Key」にURLを記述し、属性「Value」に前回更新日時を記述しておく。このようにすることで、コンテンツが更新された場合、更新後のコンテンツがCE機器31に提供されるようにすることができる。
【0065】
さらに、例えば、あるCE機器に対しては、ファームウェアのバージョンが更新された場合、更新後のファームウェアが提供されるようにすることができ、別のCE機器に対しては、ファームウェアだけでなく更新後のOSが提供されるようにすることができる。あるいはまた、別のCE機器に対しては、例えば、所定のURLにアクセスすることで取得可能なコンテンツが更新された場合、更新後のコンテンツが提供されるようにすることができる。
【0066】
上述したCE機器情報は、例えば、リムーバブルマスストレージ32の中の<製造メーカ識別番号>/<CE機器識別番号>/<機器情報>からなるディレクトリに記録される。また、配信サーバ34から取得された情報は、例えば、リムーバブルマスストレージ32の中の<製造メーカ識別番号>/<CE機器識別番号>/<更新情報>からなるディレクトリに記録される。
【0067】
なお、図4と図5に示したものは、CE機器情報の構成の一例であり、これとは異なる構成のCE機器情報が用いられるようにしてもよい。また、CE機器情報に含められる情報として、図4と図5を参照して上述した以外の情報が含められるようにしてもよいし、図4と図5を参照して上述した情報の一部は含まれないようにしてもよい。
【0068】
次に、図1の情報更新システム10において、ネットワーク接続インタフェースを有していないCE機器31にインターネット20上に存在する新たな情報を通知または提供する処理の流れを説明する。図6は、上述した処理の流れを説明するアローチャートである。
【0069】
ステップS11において、例えば、ユーザによりCE機器31にリムーバブルマスストレージ32が装着される。ステップS12において、CE機器31は、例えば、リムーバブルマスストレージ32の中の<製造メーカ識別番号>/<CE機器識別番号>/<更新情報>からなるディレクトリにアクセスし、記録されている情報をチェックし、新たな更新情報が記録されている場合、更新情報を読み出す。
【0070】
ステップS13において、CE機器31は、例えば、リムーバブルマスストレージ32の中の<製造メーカ識別番号>/<CE機器識別番号>/<機器情報>からなるディレクトリにアクセスする。ステップS14において、CE機器情報は、このディレクトリにCE機器情報を書き込む。
【0071】
ステップS15において、ユーザにより、CE機器31からリムーバブルマスストレージ32が取り外される。取り外されたリムーバブルマスストレージ32は、ステップS51でネットワーク接続機器33に装着される。
【0072】
ステップS52において、ネットワーク接続機器33は、例えば、リムーバブルマスストレージ32の中の<製造メーカ識別番号>/<CE機器識別番号>/<機器情報>からなるディレクトリにアクセスする。ステップS53において、ネットワーク接続機器33は、CE機器31の機器情報を取得する。
【0073】
ステップS54において、ネットワーク接続機器33は、インターネット20を介して配信サーバ34にアクセスする。そして、ネットワーク接続機器33は、ステップS53の処理で取得したCE機器情報に基づいて、CE機器31に通知すべき新たな情報を配信サーバ34に検索させる。
【0074】
ステップS101において配信サーバ34は、ネットワーク接続機器33からのアクセスに係るデータを受信し、CE機器31に通知すべき新たな情報の検索を実行する。例えば、CE機器31のファームウェアの新たなバージョンがリリースされていた場合、CE機器31に通知または提供すべき新たな情報として取得される。
【0075】
ステップS102において、配信サーバ34は、CE機器31に通知すべき新たな情報(例えば、新たなバージョンのファームウェアのファイルなど)を、ネットワーク接続機器33に送信する。そして、ステップS55でネットワーク接続機器33により、これが受信される。
【0076】
ステップS56において、ネットワーク接続機器33は、例えば、リムーバブルマスストレージ32の中の<製造メーカ識別番号>/<CE機器識別番号>/<更新情報>からなるディレクトリにアクセスする。ステップS57において、ネットワーク接続機器33は、そのディレクトリに、ステップS55で受信した情報を書き込む。
【0077】
ステップS58において、ユーザにより、ネットワーク接続機器33からリムーバブルマスストレージ32が取り外される。取り外されたリムーバブルマスストレージ32は、ステップS16でCE機器31に装着される。
【0078】
ステップS17において、CE機器31は、例えば、リムーバブルマスストレージ32の中の<製造メーカ識別番号>/<CE機器識別番号>/<更新情報>からなるディレクトリにアクセスする。そして、ステップS18において、CE機器31は、このディレクトリに記録されている情報(例えば、新たなバージョンのファームウェアのファイルなど)を読み出す。これにより、例えば、CE機器31において、自動的にファームウェアがバージョンアップされる。
【0079】
なお、上述の処理において、CE機器31が実行する処理は、実際には、CE機器31のCPU131がプログラムなどのソフトウェアを実行することにより実行される。同様に、上述の処理において、ネットワーク接続機器33、または配信サーバ34が実行する処理は、実際には、ネットワーク接続機器33、または配信サーバのCPU101がプログラムなどのソフトウェアを実行することにより実行される。
【0080】
このようにして、ネットワーク接続インタフェースを有していないCE機器31にインターネット20上に存在する新たな情報が通知または提供される。
【0081】
なお、本明細書において上述した一連の処理は、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0082】
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0083】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
【0084】
(1)リムーバブルストレージを装着するドライブと、
前記ドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに記録されている情報であって、ネットワーク接続機能を有する機器を介して前記ネットワークから得られる更新情報を読み出す読み出し部と、
前記ドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに、前記更新情報を取得するために必要となる機器情報を書き込む書き込み部とを備え、
前記ネットワークへの接続機能を有しない
電子機器。
(2)前記ネットワーク接続機能を有する機器は、前記ネットワークに接続されている所定のサーバにアクセスし、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに記録されている前記機器情報に基づいて前記サーバから前記更新情報を取得する
(1)に記載の電子機器。
(3)前記機器情報は、予め設定された複数の属性および属性値により構成され、
前記ネットワーク接続機能を有する機器は、前記複数の属性のうち、予め定められた所定の属性値を抽出することで、前記電子機器に提供すべき更新情報を特定する
(1)または(2)に記載の電子機器。
(4)前記更新情報として、前記電子機器が実装する基本ソフトの新たなバージョンのファイルが書き込まれる
(1)乃至(3)のいずれかに記載の電子機器。
(5)前記更新情報として、前記ネットワーク上の所定のアドレスに対応するコンテンツであって、更新後のコンテンツが書き込まれる
(1)乃至(3)のいずれかに記載の電子機器。
(6)前記機器情報には、
前記ネットワーク接続機能を有する機器が前記ネットワークに接続されたサーバにアクセスするタイミングを指定するパラメータが記述される
(1)乃至(5)のいずれかに記載の電子機器。
(7)前記機器情報には、
前記電子機器の動作状況を表す情報が含まれ、前記ネットワーク接続機能を有する機器が、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに記録されている前記機器情報を読み出すとともに、前記ネットワークに接続されている所定のサーバにアクセスし、前記電子機器の動作状況を表す情報を前記サーバに送信する
(1)乃至(8)のいずれかに記載の電子機器。
(8)読み出し部が、リムーバブルストレージを装着するドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに記録されている情報であって、ネットワーク接続機能を有する機器を介して前記ネットワークから得られる更新情報を読み出し、
書き込み部が、前記ドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに、前記更新情報を取得するために必要となる機器情報を書き込むステップを含む
前記ネットワークへの接続機能を有しない電子機器の制御方法。
(9)コンピュータを、
リムーバブルストレージを装着するドライブと、
前記ドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに記録されている情報であって、ネットワーク接続機能を有する機器を介して前記ネットワークから得られる更新情報を読み出す読み出し部と、
前記ドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに、前記更新情報を取得するために必要となる機器情報を書き込む書き込み部とを備え、
前記ネットワークへの接続機能を有しない電子機器として機能させる
プログラム。
(10)(9)に記載のプログラムが記録されている記録媒体。
【符号の説明】
【0085】
10 情報更新システム, 20 インターネット 31 CE機器, 32 リムーバブルマスストレージ, 33 ネットワーク接続機器, 34 配信サーバ, 131 CPU, 132 ROM, 133 RAM, 140 ドライブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リムーバブルストレージを装着するドライブと、
前記ドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに記録されている情報であって、ネットワーク接続機能を有する機器を介して前記ネットワークから得られる更新情報を読み出す読み出し部と、
前記ドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに、前記更新情報を取得するために必要となる機器情報を書き込む書き込み部とを備え、
前記ネットワークへの接続機能を有しない
電子機器。
【請求項2】
前記ネットワーク接続機能を有する機器は、前記ネットワークに接続されている所定のサーバにアクセスし、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに記録されている前記機器情報に基づいて前記サーバから前記更新情報を取得する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記機器情報は、予め設定された複数の属性および属性値により構成され、
前記ネットワーク接続機能を有する機器は、前記複数の属性のうち、予め定められた所定の属性値を抽出することで、前記電子機器に提供すべき更新情報を特定する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記更新情報として、前記電子機器が実装する基本ソフトの新たなバージョンのファイルが書き込まれる
請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記更新情報として、前記ネットワーク上の所定のアドレスに対応するコンテンツであって、更新後のコンテンツが書き込まれる
請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
前記機器情報には、
前記ネットワーク接続機能を有する機器が前記ネットワークに接続されたサーバにアクセスするタイミングを指定するパラメータが記述される
請求項1に記載の電子機器。
【請求項7】
前記機器情報には、
前記電子機器の動作状況を表す情報が含まれ、前記ネットワーク接続機能を有する機器が、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに記録されている前記機器情報を読み出すとともに、前記ネットワークに接続されている所定のサーバにアクセスし、前記電子機器の動作状況を表す情報を前記サーバに送信する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項8】
読み出し部が、リムーバブルストレージを装着するドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに記録されている情報であって、ネットワーク接続機能を有する機器を介して前記ネットワークから得られる更新情報を読み出し、
書き込み部が、前記ドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに、前記更新情報を取得するために必要となる機器情報を書き込むステップを含む
前記ネットワークへの接続機能を有しない電子機器の制御方法。
【請求項9】
コンピュータを、
リムーバブルストレージを装着するドライブと、
前記ドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに記録されている情報であって、ネットワーク接続機能を有する機器を介して前記ネットワークから得られる更新情報を読み出す読み出し部と、
前記ドライブに前記リムーバブルストレージが装着されたとき、前記リムーバブルストレージの所定のディレクトリに、前記更新情報を取得するために必要となる機器情報を書き込む書き込み部とを備え、
前記ネットワークへの接続機能を有しない電子機器として機能させる
プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムが記録されている記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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