説明

電子機器の筐体

【課題】フロントパネルを容易に取り付けることができるとともに、前記フロントパネルを正確な位置に配置させフロントパネルに無理な力がかからないようにして、確実に固定する。
【解決手段】シャーシと、上側カバーと、フロントパネルとを有し、シャーシの側壁部12は雌ねじが形成されたねじ孔121を有し、上側カバーは側面部22に内側に向けて押し出された押出部221と、貫通孔222とを備え、フロントパネル3は係合凸部311と、中央に貫通部31が形成された凹曲面形状の係合凹孔313とを有し、押出部221が前記係合凹孔と嵌合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の筐体に関するものであり、特に、電子部品が組み込まれたシャーシの正面側に配置されるフロントパネルと、前記シャーシを覆う上側カバーを備えた筐体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
たとえば、DVDレコーダに用いられているこの種の筐体は、各種操作を行うボタンが配置され、DVDメディアを入出する開口を備えたフロントパネルと、DVDレコーダユニット、基板等の部品が配置されたシャーシと、前記シャーシを覆う上側カバーを備えている。
【0003】
前記フロントパネルは、背面側に突出した係合凸部を有しており、前記係合凸部を前記シャーシ及び前記上側カバーの係合部と係合させることで固定されている。前記係合凸部は弾性を有しており、前記係合凸部より突出し弾性変形することができる係止爪を備えている。前記フロントパネルは、前記係止爪を前記シャーシ、前記上側カバーに形成されている係合凹部と係合させることで、取り付けられている(特開2005−294728号公報、特開2002−314259号公報参照)。
【0004】
しかしながら、前記フロントパネルを取り付けるのに、前記係合凸部の係止爪の弾性力のみを利用して係合させる方法では、前記シャーシ、上側カバー又はフロントパネルの形状、大きさによって、強度不足になる場合がある。また、弾性変形を繰り返すことで、部材が疲労してしまい、弾性力が弱まり、係合が甘くなる場合もある。前記係止爪の強度が不十分であったり、前記係止爪と前記シャーシ又は前記上側カバーとの係合が甘かったりすると、前記フロントパネルが脱落する不具合が発生しやすくなる。
【0005】
そこで、特開昭62−281500号公報に記載の発明では、前記カバーは絞り部を有し、前記フロントパネルの突出部は、前記絞り部と嵌合する穴を有し、前記絞り部が前記穴を貫通するとともに、前記シャーシと直接接触するようにしたものが開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開2005−294728号公報
【特許文献2】特開2002−314259号公報
【特許文献3】特開昭62−281500号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特開昭62−281500号公報では、ねじによる締め付け力が直接フロントパネルには働かないように形成されており、ねじを締めることでフロントパネルの正確な位置決めを行うことができず、別途正確な位置決めを行う必要がある。また、絞り形状のため、尖鋭部が形成される可能性があり、その場合、前記尖鋭部に前記フロントパネルがこすれて削れてしまう可能性がある。
【0008】
そこで本発明は、フロントパネルを容易に取り付けることができるとともに、前記フロントパネルを正確な位置に配置させることを目的とする。
【0009】
また本発明は、フロントパネルを容易に取り付けることができるとともに、前記フロントパネルに無理な力がかからないようにして、確実に固定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明は底面部の両側端部より立設された側壁部を備えた金属製のシャーシと、前記シャーシの上部を覆う上面部と前記側壁部を覆う側面部とを備えた門形状の金属製の上側カバーと、前記シャーシ及び前記上側カバーの正面側に係合された樹脂製のフロントパネルとを有する電子機器の筐体において、前記シャーシの側壁部は雌ねじが形成されたねじ孔を有しており、前記上側カバーは側面部に内側に向けて押し出された押出部と、貫通孔とを備えており、前記フロントパネルは背面側に突出しているとともに前記側壁部及び前記側面部の間に配置された係合凸部を備えており、前記係合凸部は少なくとも中央に貫通部が形成され前記押出部と嵌合できる凹曲面形状の係合凹孔とを有し、前記上側カバーは前記押出部の突出部が前記係合凹孔と嵌合されているとともに、中央部が前記係合凹孔の貫通部より突出し前記シャーシと接触されており、前記上側カバーの前記貫通孔にボルトを貫通させ前記ボルトが前記ねじ孔と螺合されていることを特徴とする。
【0011】
この構成によると、フロントパネルを容易に取り付けることができる。また、前記押出部が前記係合凹孔と係合し、前記押出部の内面が前記係合凹孔の凹曲面を押さえるので、前記フロントパネルの位置決めを行うことが可能である。
【0012】
このことは、組み立てにかかる手間及び時間を削減することができるとともに、フロントパネルの位置決め調整の手間を削減することができ、それだけ、製造にかかるコストを削減することが可能である。また、前記フロントパネルの弾性力で係合し固定しているものに比べて、前記フロントパネルにかかる応力を低減することができるので、それだけ、前記フロントパネルの疲労を低減し筐体の寿命を延ばすことができる。
【0013】
上記構成において、前記上側カバーの貫通孔は前記押出部の内部に形成されているものとしてもよい。また、前記押出部が円筒形状を有しており、前記係合凹孔は前記押出部と係合可能な円筒形状の孔とすることも可能である。
【0014】
さらに上記構成において、前記押出部は軸方向断面が多角形状の錘台形状を有しており、前記係合凹孔は前記押出部の錘台形状の傾斜部が当接した凹面部を備えているものとしてもよい。また、断面形状は多角形に限定されるものではなく、円形であってもよい。
【0015】
本発明にかかるコネクタ構造は次のようなものであってもよい。すなわち、底面部の両側端部より立設された側壁部を備えた金属製のシャーシと、前記シャーシの上部を覆う上面部と前記側壁部を覆う側面部とを備えた門形状の金属製の上側カバーと、前記シャーシ及び前記上側カバーの正面側に係合された樹脂製のフロントパネルとを有する電子機器の筐体において、前記シャーシの側壁部は雌ねじが形成されたねじ孔と、貫通した矩形状の係合孔とを備えており、前記上側カバーは側面部に内側に向けて球面状に押し出された押出部と、前記押出部の中央に形成された貫通孔とを備えており、前記フロントパネルは背面側に突出しているとともに前記側壁部及び前記側面部の間に配置された係合凸部を備えており、前記係合凸部は内側に突出し弾性変形する係止爪と、中央に貫通部が形成されているとともに周囲が前記押出部の球面形状と嵌合できるすり鉢形状に形成された係合凹孔と備えており、前記フロントパネルは前記係止爪が前記シャーシの前記係合孔と係合するとともに、前記係合凹孔のすり鉢形状部が前記側壁部の反対に位置するように配置されており、前記上側カバーは前記押出部の球面状の部分が前記係合凹孔のすり鉢形状の部分と接触されているとともに、中央部が前記係合凹孔の貫通部より突出し前記シャーシと接触されており、前記係合凸部の中央に形成された貫通孔は前記シャーシのねじ孔と重なるように配置され、前記上側カバーの外側よりボルトが挿入され、且つ、前記ボルトが前記ねじ孔と螺合されていることを特徴とする電子機器の筐体。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、フロントパネルを容易に取り付けることができるとともに、前記フロントパネルを正確な位置に配置させることができる。
【0017】
また本発明は、フロントパネルを容易に取り付けることができるとともに、フロントパネルに無理な力がかからないようにして、確実に固定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明を利用しているハードディスク内蔵DVDレコーダの概略を示す分解斜視図である。図1に示すハードディスク内蔵DVDレコーダAは、少なくともシャーシ1と、上側カバー2と、フロントパネル3と、基板Bpと、ハードディスクユニットHdと、DVDレコーダユニットDrとを備えている。
【0019】
シャーシ1は金属板を折り曲げて形成されたものであり、四角形状の底面部11と、底面部11の両側の端部を折り曲げ立設させて形成された側壁部12と、底面部11の背面側の端部を折り曲げ立設させて形成されたリヤパネル13とを有している。
【0020】
上側カバー2は金属板を曲げることで形成されたものであり、シャーシ1の底面部11と対向する上面部21と、上面部21の両側端部を折り曲げて形成された側面部22とを有している。フロントパネル3は樹脂の一体成型にて形成されたものであり、開閉可能なドアが取り付けられた開口部30と、背面側に突出しシャーシ1の側壁部12及び上側カバー2の側面部22と係合する係合凸部31と、上面カバー2の上面部21と係合する係合部32とを有している。
【0021】
シャーシ1の上面には基板Bpが配置されている。基板Bpはシャーシ1に対して絶縁された状態で配置されている。基板Bpの上部にはメモリ、マイコン等の電子部品(図示省略)が実装ており、ハードディスクユニットHdは基板Bpに固定されている。また、DVDレコーダユニットDrはシャーシ1に固定具Stを介して固定されている。ハードディスクユニットHdとDVDレコーダユニットDrは基板Bpに実装されたコネクタ(図示省略)と平形ケーブル等の変形自在なケーブル(図示省略)を介して接続されている。
【0022】
図2は図1に示すハードディスク内蔵DVDレコーダのフロントパネル取り付け部を拡大した分解斜視図であり、図3は図1に示すハードディスク内蔵DVDレコーダのフロントパネル取り付け部を拡大した側面図であり、図4は図3に示すフロントパネル取り付け部のX−X線で切断した拡大断面図である。図2、図4に示すように、シャーシ1の側壁部12の正面側には雌ねじが形成された第1ねじ孔121と、第1ねじ孔121の上部に形成された矩形状の係合孔122とを有している。また、図1に示すように背面側には第2ねじ孔120が形成されている。
【0023】
上側カバー2の側面部22の正面側には、内側に押し出された押出部221と、押出部221の中央に外側から内側に貫通する第1貫通孔222とが形成されている。また、側面部22の背面側には、第2貫通孔220が形成されている。また、図示を省略しているがフロントパネル3の係合部32が係合される被係合部が備えられている。押出部221は側面部22を押し出すことで形成されるものであり、内側221aは球面状を有している。
【0024】
フロントパネル3の係合凸部31は、内側に突出し弾性変形する係止爪311と、中央に貫通部313が形成された係合凹孔312とを有している。係合凹孔312は外側にすり鉢状の凹面312aが形成されており、凹面312aは押出部221の内側221aの球面と同じ曲率の球面で形成されている。貫通孔313は、係合凹孔312に押出部221が係合したときに、押出部221の先端部が突出する大きさを有している。
【0025】
以下に、ハードディスク内蔵DVDレコーダAのフロントパネル3を組み付ける手順を説明する。シャーシ1に基板Bp、ハードディスクユニットHd、DVDレコーダユニットDrとを組み付けた後、上部より上側カバー2を係合させる。このとき、上側カバー2の側面部22がシャーシ1の側壁部12の外側になるように配置する。また、側壁部12の第1ねじ孔121と上側カバー2の第1貫通孔222及び側壁部12の第2ねじ孔120と上側カバー2の第2貫通孔220とがそれぞれ重なるように配置する。
【0026】
その後、フロントパネル3は正面側より、係合凸部31が側壁部12と側面部22との間に挿入されるように取り付けられる。詳しく説明すると、係合凸部31に形成されている係止爪311が弾性的に変形された状態で正面側より挿入し、側壁部12に形成された係合孔122に挿入される。このとき、係合凸部31に形成されている係合凹孔312に上側カバー2の側面部22に形成された押出部221が係合される。係合凹孔312と押出部221は同じ曲率を備えているので、用意に係合凹孔312の凹面312aが押出部221の内面221aが精度よく配置される。また、押出部221の内面221aが球面で形成されており、尖鋭部を備えていないので樹脂製の係合凸部31の傷がつくのを抑制して挿入することが可能である。
【0027】
この状態のとき、係合凸部312の係合凹孔312の中央に形成された貫通部313より側面部22の押出部221の内面221aの先端部が突出しており、側壁部12と当接している。また、押出部221の中央に形成されている第1貫通孔222と側壁部12の第1ねじ孔121とが重なるように配置されている。この状態で、側面部22の外側よりボルトBtを挿入するとともに、ボルトBtをねじ孔122に螺合させる。同様に、第2ねじ孔120と第2貫通孔220とも重なっており、第2貫通孔220よりボルトBtを挿入し第2ねじ孔120と螺合させる(図1参照)。
【0028】
これにより、側面部22は側壁部12にすなわち、上側カバー2がシャーシ1に強固に固定される。また、係止爪311と係合孔122とが係合していることで、フロントパネル3も抜け止めされる。
【0029】
また、押出部221の内面221aが係合凹孔312の凹面312aを凹圧するので、係合凹孔312の押出部221に対する位置を正確な位置に移動させることができ、これにより、フロントパネル3全体も正確な位置に移動されて固定される。
【0030】
さらに、押出部221の内面221aが係合凹孔312の凹面312aと接触しているので、凹面312aにかかる圧力を低減することができ、それだけ、係合凹孔312及びフロントパネル3の全体に無理な応力を低減し、破損や変形を抑制することができる。
【0031】
本発明の他の例を図を参照して説明する。図5は本発明にかかるハードディスク内蔵DVDレコーダのフロントパネル取り付け部の断面図である。図5に示すように側面部22は押出部223と第1貫通孔224とが異なる位置に形成されている。すなわち、押出部223は係合凹孔312と当接し、側壁部12と当接するとともに、第1貫通孔224と第1ねじ孔121が係合凹孔312をはずして形成されており、第1ねじ孔121に第1貫通孔224を貫通したボルトBtを用いて螺合することで固定されている。
【0032】
これにより、押出部223に第1貫通孔224を形成しなくてもよく、押出部223の形状が第1貫通孔224を形成するときにゆがむのを抑制することができる。また、貫通孔224、貫通部313及び第1ねじ孔121を重ねて形成する必要がなく、それだけ、加工及び設計の自由度をあげることができる。
【0033】
本発明のさらに他の例を図を参照して説明する。図6は本発明にかかる電子機器の筐体の他の例の押出部の2面図を示す。図6の(A)は押出部225が円筒形状のものである。この場合、内部に貫通孔を形成しやすい。また、この場合、内面225aの曲面部225bと係合凹孔314とが密接するように形成されている。この形状の場合、内面225aが係合凹孔314の曲面部314aを押さえないので、係合凸部31にかかる応力を低減することが可能である。また、図6の(B)に示すように、押出部225が円錐台形状に形成されているものであってもよい。
【0034】
さらに、図6の(C)に示すように、押出部226が2段の段差を有するように形成されていてもよい。押出部226は先端の第1段部226aと後段の第2段部226bとが形成されている。係合凹孔315は、断面円形のすり鉢状の凹面315aを有している。第1段部226aが貫通部313を貫通し側壁部12と当接したときに、第2段部226bの外周部が凹面315aと当接するように形成されているものである。この構成によると、押出部226と係合凹孔315の当接面を小さくすることができる。
【0035】
上記各実施例においては便宜上、押出部の断面形状が円形であるものを説明しているが、多角形状のものとしてもよい。また、一実施例としてハードディスク内蔵DVDレコーダを例に説明しているがそれに限定されるものではなく、シャーシ、上側カバー及びフロントパネルを備え、各部の少なくとも一部を重ねて固定する機器に広く採用することが可能である。
【0036】
以上、発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、DVDプレーヤ、DVDレコーダ、CDプレーヤ、VTR等の筐体のフロントパネルに採用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明を利用しているハードディスク内蔵DVDレコーダの概略を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示すハードディスク内蔵DVDレコーダのフロントパネル取り付け部を拡大した分解である。
【図3】図1に示すハードディスク内蔵DVDレコーダのフロントパネル取り付け部を拡大した側面図である。
【図4】図3に示すX−X線で切断した断面図である。
【図5】図5は本発明にかかるハードディスク内蔵DVDレコーダのフロントパネル取り付け部の断面図である。
【図6】本発明にかかる電子機器の筐体のさらに他の例の押出部の2面図である。
【符号の説明】
【0039】
1 シャーシ
11 底面部
12 側壁部
121 第1ねじ孔
120 第2ねじ孔
122 係合孔
2 上側カバー
21 上面部
22 側面部
220 第2貫通孔
221 押出部
222 第1貫通孔
3 フロントパネル
30 開口部
31 係合凸部
311 係止爪
312 係合凹孔
313 貫通部
32 係合部
Bp 基板
Hd ハードディスクユニット
Dr DVDレコーダユニット
Rp リヤパネル
St 固定具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面部の両側端部より立設された側壁部を備えた金属製のシャーシと、
前記シャーシの上部を覆う上面部と前記側壁部を覆う側面部とを備えた門形状の金属製の上側カバーと、
前記シャーシ及び前記上側カバーの正面側に係合された樹脂製のフロントパネルとを有する電子機器の筐体において、
前記シャーシの側壁部は雌ねじが形成されたねじ孔と、貫通した矩形状の係合孔とを備えており、
前記上側カバーは側面部に内側に向けて球面状に押し出された押出部と、前記押出部の中央に形成された貫通孔とを備えており、
前記フロントパネルは背面側に突出しているとともに前記側壁部及び前記側面部の間に配置された係合凸部を備えており、前記係合凸部は内側に突出し弾性変形する係止爪と、中央に貫通部が形成されているとともに周囲が前記押出部の球面形状と嵌合できるすり鉢形状に形成された係合凹孔と備えており、
前記フロントパネルは前記係止爪が前記シャーシの前記係合孔と係合するとともに、前記係合凹孔のすり鉢形状部が前記側壁部の反対に位置するように配置されており、前記上側カバーは前記押出部の球面状の部分が前記係合凹孔のすり鉢形状の部分と接触されているとともに、中央部が前記係合凹孔の貫通部より突出し前記シャーシと接触されており、前記係合凸部の中央に形成された貫通孔は前記シャーシのねじ孔と重なるように配置され、前記上側カバーの外側よりボルトが挿入され、且つ、前記ボルトが前記ねじ孔と螺合されていることを特徴とする電子機器の筐体。
【請求項2】
底面部の両側端部より立設された側壁部を備えた金属製のシャーシと、
前記シャーシの上部を覆う上面部と前記側壁部を覆う側面部とを備えた門形状の金属製の上側カバーと、
前記シャーシ及び前記上側カバーの正面側に係合された樹脂製のフロントパネルとを有する電子機器の筐体において、
前記シャーシの側壁部は雌ねじが形成されたねじ孔を有しており、
前記上側カバーは側面部に内側に向けて押し出された押出部と、貫通孔とを備えており、
前記フロントパネルは背面側に突出しているとともに前記側壁部及び前記側面部の間に配置された係合凸部を備えており、前記係合凸部は少なくとも中央に貫通部が形成され前記押出部と嵌合できる凹曲面形状の係合凹孔とを有し、
前記上側カバーは前記押出部の突出部が前記係合凹孔と嵌合されているとともに、中央部が前記係合凹孔の貫通部より突出し前記シャーシと接触されており、前記上側カバーの前記貫通孔にボルトを貫通させ前記ボルトが前記ねじ孔と螺合されていることを特徴とする電子機器の筐体。
【請求項3】
前記上側カバーの貫通孔は前記押出部の内部に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電子機器の筐体。
【請求項4】
前記押出部は円筒形状を有しており、
前記係合凹孔は前記押出部と係合可能な円筒形状の孔であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の電子機器の筐体。
【請求項5】
前記押出部は軸方向断面が多角形状の錘台形状を有しており、
前記係合凹孔は前記押出部の錘台形状の傾斜部が当接した凹面部を備えていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の電子機器の筐体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−147305(P2008−147305A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−330933(P2006−330933)
【出願日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】