説明

電子機器システム

【課題】 電子機器をクレードルに置くだけで二次電池の充電を行えるという簡便さと、二次電池の充電中でも電子機器を通常通りに使用できるといった利便性とを兼ね備えた電子機器システムを提供する。
【解決手段】 電子機器10には、2個の電池収容部を有した回転ドラム104と、該回転ドラムを回転させる回転ギヤ103とを設ける。また、充電台には、二次電池を台上に載せた状態で保持する電池台201と、この電池台に保持された二次電池の充電を行う充電回路と、回転ギヤ103とかみ合うスティック形状の直線ギヤ205とを設ける。そして、電子機器10を充電台にセットした際に、電池台201上の二次電池が回転ドラム104の1個の電池収容部131に挿入され、さらに直線ギヤ205が回転ギヤ103と噛み合って回転ドラム104を回転させて二次電池の交換が行われる構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、二次電池の電力で動作する携帯型の電子機器と、二次電池の充電用回路を備えた充電台とを有する電子機器システムに関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池で動作する携帯型の電子機器は、一般に、クレードルと呼ばれる充電台が付加され、電子機器をこの充電台に置くことで電子機器内の二次電池を充電できるように構成されるものが多い。また、電子機器から二次電池を取り出して、電池のみの状態で充電を行う形式のものもある。
【0003】
また、本願の発明に関連する従来技術として次のような技術の開示があった。例えば、特許文献1には、携帯電話の二次電池を二次電池のみでクレードルに載置して充電を行えるようにしたアダプターについて開示されている。また、特許文献2には、携帯電話の二次電池を予備電池用ケースに入れたまま充電できるようにした技術が開示されている。
【特許文献1】特開2004−140579号公報
【特許文献2】実登3105622号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
クレードルに電子機器を置いて充電を行う形式のものでは、充電の操作が簡単であるという利点がある一方、充電中は電子機器を携帯して使用することが出来ないという欠点がある。
【0005】
また、電子機器から二次電池を取り出して充電を行う形式のものでは、2組の二次電池を用意して、電子機器の使用中に片方の二次電池を充電しておき、電子機器の二次電池が消耗したら充電器の二次電池と交換することで、電子機器を絶え間なく使用することが出来るという利点があるが、二次電池を電子機器から取り出したりセットしたり蓋を開け閉めしたりと云った煩雑な操作を要するという欠点がある。
【0006】
この発明の目的は、電子機器をクレードルに置くだけで消耗した二次電池の充電を行うことが出来るという簡便さと、二次電池の充電中でも電子機器を通常通りに使用できるといった利便性とを兼ね備えた電子機器システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するため、二次電池の電力で動作する携帯型の電子機器と、前記二次電池の充電を行う充電台と、を有する電子機器システムであって、前記電子機器および前記充電台には、前記電子機器内にある二次電池と充電台にセットされている二次電池とを自動的に交換可能な電池交換機構が設けられ、前記電子機器を前記充電台にセットして前記電池交換機構を動作させることで、充電されていた二次電池が前記電子機器に装着される一方、該電子機器内の二次電池が前記充電台にセットされて充電が開始される構成とした。
【0008】
このような手段によれば、電子機器を充電台に置くことで、電子機器の二次電池を自動的に充電済みの二次電池に交換することが出来る。従って、電子機器の二次電池の充電を行うのに、蓋を開けて二次電池を取り出したり装着したりすると云った煩雑な操作を必要とせず、簡便に充電処理を行うことが出来る。さらに、充電は電子機器から交換され取り外された二次電池に対して行われるので、二次電池の充電中でも電子機器は通常通りに使用することが出来る。
【0009】
具体的には、前記電子機器には、回転軸を中心に回転するとともに該回転軸を中心とした対称の位置に複数の電池収容部を有する回転ドラムと、該回転ドラムを回転させる回転手段と、前記回転ドラムが所定の回転角度のときに当該回転ドラムに収容された二次電池の電極に接触して内部回路に電圧を入力する電源入力端子とが設けられ、前記充電台には、二次電池を台上に載せた状態で保持する電池台と、この電池台に保持された二次電池に対して充電を行う充電用回路とが設けられ、前記電子機器を前記充電台にセットしたときに、前記電池台上の二次電池が前記回転ドラムの1個の電池収容部に挿入され、その後、前記回転ドラムが回転して2個の電池収容部の配置が入れ替わることで、前記電池台上の二次電池と前記電子機器内の二次電池とが交互に入れ替えられるように構成すると良い。
このような構成によれば、二次電池の入れ替えを確実に行うことが出来る。
【0010】
さらに具体的には、前記回転手段は前記回転ドラムに連結された駆動ギヤであり、前記充電台には、前記駆動ギヤに噛合可能にされたスティック形状の直線ギヤと、前記電池台を前記直線ギヤに沿った方向に変位可能とする変位機構とが設けられ、前記電子機器を前記充電台にセットして押し込むことで、前記直線ギヤが前記駆動ギヤと噛み合って前記回転ドラムを回転させるとともに、前記変位機構により前記電子機器の押し込みに追従して前記電池台がスライド移動するように構成すると良い。
【0011】
このような構成によれば、手動の力で二次電池の入れ替えを行わせることが出来る。また、ユーザは、電子機器を押し込むか否かで、二次電池の入れ替えを行うか否かを選択することも出来る。
【0012】
また具体的には、前記駆動ギヤと前記直線ギヤとは、前記電子機器を押し込むときだけギヤが噛み合って前記回転ドラムを回転させ、前記電子機器を引き出すときにギヤの噛み合いが解かれるか或いは駆動ギヤが空転して前記回転ドラムを回転させないように構成とすると良い。
【0013】
このような構成により、電子機器を押し込んで二次電池を交換した後に、この押し込んだ分をそのまま元の位置まで引き戻すことが可能になる。元の位置に引き戻しても、回転ドラムは逆回転しないので、入れ替えられた二次電池が再び転換されて元に戻されることがない。
【0014】
好ましくは、前記電子機器には、前記回転ドラムを外部に露出させて二次電池を挿抜させる開口部と、該開口部を塞ぐシャッターと、前記直線ギヤが挿入される挿入溝とが設けられ、前記電子機器を前記充電台にセットして押し込む際に、前記直線ギヤが前記挿入溝に挿入されて前記シャッターの一部に引っかかることで、前記シャッターが開くように構成すると良い。
【0015】
このような構成により、電池を挿抜する開口部が普段はシャッターにより閉じられた状態にされるので、電子機器を携帯して使用している際に開口部が邪魔になることがない。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明に従うと、電子機器の二次電池の充電を簡便に行うことが出来るとともに、二次電池の充電中に電子機器の通常の使用が出来なくなると云った不便さがなく、電子機器をほぼ絶え間なく使用し続けることも出来るという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図7には、この実施形態の電子機器の使用形態の一例を表した説明図を示す。
この実施の形態の電子機器システムは、携帯型の電子機器10と、この電子機器10を挿入することで二次電池の交換や充電を行う充電台20とから構成されるものである。電子機器10は、例えば、図7に示すように、ヘッドフォン15などを挿して音楽を聴くことのできる携帯型のオーディオプレーヤ等である。充電台20は、例えば、その上面側に挿入穴22が設けられ、ここに電子機器10を挿入して二次電池の交換や充電が行えるようになっている。
【0018】
図1は、電子機器側の二次電池の交換機構を示すもので、(a)は電子機器のケース部分を破断させて内部を露呈させた側方図、(b)はケース部分を破断させて内部を露呈させた前方図、(c)は電子機器の底面図である。図2は、電子機器側の交換機構の主要な構成要素を示す分解斜視図である。
【0019】
電子機器10には、電子機器として機能する電子回路や操作部等が設けられるほか、ケース10A内の下側部分に二次電池の交換機構が設けられている。電子機器10の交換機構には、軸受け101,101に回転可能に支持された回転軸102と、この回転軸102に固着された駆動ギヤ103と、回転軸102に固着された回転ドラム104と、回転軸102に回動可能に支持されたシャッター105と、回転ドラム104が回転して二次電池F1が上端に来たときにこの二次電池F1の電極に接触して内部回路に電圧を入力する電源入力端子110,110等が設けられている。
【0020】
また、電子機器10のケース10Aの底面部には、図1(c)に示すように、二次電池を挿抜するための開口部120と、後述する直線ギヤ205が挿入される挿入溝121とが設けられている。
【0021】
回転ドラム104には、回転軸を挟んで一方の側と他方の側とに、二次電池を収容可能な2個の電池収容部131,131が設けられている。電池収容部131、131は、円筒形の二次電池の片側を覆うように円筒内面の一方の側を開放したような形態され、上記回転軸を中心として対称な位置にそれぞれ形成されている。円筒形の二次電池はその長手方向を回転ドラム104の回転軸に沿った向きにして、回転ドラム104の側面側から電池収容部131,131に収容することが可能になっている。
【0022】
また、回転ドラム104の周囲には、回転ドラム104の回転途中で二次電池が電池収容部131,131から飛び出さないように、回転ドラム104の側面を囲う枠体106が設けられている。なお、この枠体106も、ケース10Aの底面側(開口部120側)は開放されている。
【0023】
シャッター105は、ケース10Aの開口部120を内側から覆う蓋面部141と、回転軸102に回転可能に軸支されて蓋面部141を支持する側壁142,142とから構成される。蓋面部141は、回転ドラム104の外周面に沿って回動するため、この外周面に沿うような曲面形状にされている。また、このシャッター105は、図示略のコイルバネ等により付勢され、且つ、ストッパーにより係止されて、通常時には、蓋面部141が開口部120の位置で停止した状態にされ、回転軸102を中心に一方向(図1(a)の時計回り方向)に押すことで一方向のみに開くようになっている。
【0024】
また、このシャッター105には、図1(b)や図2に示すように、シャッター105を開閉するのに後述の直線ギヤ205が当接するピン143が設けられている。このピン143は一方の側壁142から外側に伸びるように形成されている。
【0025】
電源入力端子110,110は、基部側が図示しない内部の電子基板に接続され、先端側が回転ドラム104の側方で、且つ、電池収容部131が上端位置になった際に該電池収容部131に収容された二次電池F1の電極に接触される位置に固定されている。
電源入力端子110,110の先端側は、二次電池F1を引っかかりなく横方からすべり込ませるようにして電極部分を把持できるように、外周部がせりあがった曲面形状、或いは勾配を有した形状にされている。
【0026】
図3には、充電台側の二次電池の交換機構の図を示す。同図(a)は充電台のケース部分を破断して内部を露呈させた側方図、(b)はケース部分を破断させて内部を露呈させた前方図、(c)は充電台の平面図である。
【0027】
充電台20は、電子機器10が挿入される挿入穴22の内部に二次電池の交換機構が設けられ、また、ケース20Aの内部に二次電池を充電するための図示略の充電用回路が設けられている。充電台20側の交換機構は、二次電池F2を載置して保持する電池台201と、この電池台201を上下方向に変位可能に支持する変位機構としての台座バネ202,202と、電子機器10のシャッター105を開いたり回転ドラムを回転させたりするための直線ギヤ205等を備えている。
【0028】
電池台201は、その上面部に二次電池F2が転がらないように載置可能とする型枠が形成されたブロック体であり、また、その両端部には、二次電池F2の電極部分に当接して二次電池F2を把持する充電用端子211,211が設けられている。充電用端子211,211はケース20A内の充電用回路に電気的に接続されている。また、充電用端子211,211の先端側は、二次電池F1を引っかかりなく横方からすべり込ませるようにして電極部分を把持できるように、外周部がせりあがった曲面形状、或いは勾配を有した形状にされている。
【0029】
直線ギヤ205は、電子機器10の駆動ギヤ103と噛合可能なギヤが直線状に設けられたスティック形状のギヤである。そのギヤ形状は、駆動ギヤ103が降下する際に駆動ギヤ103と当接する側のギヤ面の勾配はきつく、駆動ギヤ103が上昇する際に駆動ギヤ103と当接する側のギヤ面の勾配はなだらかにされており、駆動ギヤ103が降下する際には駆動ギヤ103と強く噛み合って駆動ギヤ103を回転させる一方、駆動ギヤ103が上昇する際には駆動ギヤ103と直線ギヤ205とが滑るようにして噛合が解かれるように構成されている。
【0030】
この直線ギヤ205は、その下縁部が固定ピン207によりケース20Aの張出部206に固定され、この固定ピン207を中心に回動可能にされている。すなわち、固定ピン207を中心に回動して、ギヤ部分を前後に変位させることが可能になっている。また、この直線ギヤ205には、ギヤ部分を前方に押し出すように付勢するバネ208が当接され、また、このバネ208の付勢力によっても直線ギヤ205がほぼ垂直な状態から前方に倒れないようにするストッパー(図示略)が付加されている。
【0031】
また、直線ギヤ205の上側先端部分には、電子機器10のシャッター105のピン143と当接してピン143を横方に誘導するためのカム面221が設けられている。
【0032】
次に、上記のように構成された交換機構の動作について説明する。
図4〜図6には、電池交換の際の交換機構の動作の流れを表した説明図を示す。これらの図中(a)〜(g)の順番で交換機構が動作していく過程を示している。
【0033】
例えば、電子機器10の二次電池F1が消耗してきて充電済みの二次電池F2と交換を行う場合、ユーザは電子機器10を充電台20の挿入穴22に挿入する。すると、図4(a),(b)に示すように、直線ギヤ205が電子機器10の底面から挿入溝121を介して電子機器10の内部に挿入され、先ず、直線ギヤ205の先端のカム面221がシャッター105のピン143に当接する。そして、そのまま電子機器10が降下することで、直線ギヤ205のカム面221がピン143を押し上げ横方に誘導することで、シャッター105が回動して開口部120が開かれる。
【0034】
さらに、このとき、図4(c)に示すように、電池台201上の二次電池F2が開口部120から挿入されて回転ドラム104の下側の電池収容部131に収容された状態にされる。また、直線ギヤ205のギヤ先端が駆動ギヤ103に差し掛かった状態にされる。
【0035】
ここで、ユーザは電子機器10を充電台20の中にさらに押し込む。すると、図5(d)に示すように、直線ギヤ205と駆動ギヤ103とが噛み合って駆動ギヤ103を回転させる。そして、この回転に伴って回転ドラム104も回転し、回転ドラム104の電池収容部131,131に収容されていた二次電池F1,F2は、電源入力端子110,110と電池台201の充電用端子211,211とから外されて回転ドラム104に伴って移動する。
【0036】
そして、電子機器10を最後まで押し込むことで、図5(e)に示すように、電池台201上にあった二次電池F2が上端位置に、電子機器10内にあった二次電池F1が下端位置まで移動される。このとき、上側の二次電池F2は、電源入力端子110,110の間に横からすべり込むようにして、その電極部分が電源入力端子110,110に把持・接続された状態にされる。また、下側の二次電池F1も同様に充電用端子211,211の間に横からすべり込むようにして、その電極部分が充電用端子211,211に把持・接続された状態にされる。
【0037】
また、上記の電子機器10を押し込こむ際には、電池台201は台座バネ202,202により上下方向に変位して電子機器10の移動を妨げないようになっている。
【0038】
ついで、ユーザは電子機器10を充電台20の中から引き上げる。すると、図6(f)に示すように、直線ギヤ205は、固定ピン207を中心にカタカタと前後に変位して駆動ギヤ103と滑りあうようにして抜かれていく。そのため、ここで回転ドラム104は回転することなく、二次電池F1,F2の配置も変更しない。
【0039】
そして、図6(g)に示すように、電子機器10が充電台20から引き抜かれると、元々電池台201上にあった充電済みの二次電池F2と、元々電子機器10内にあって消耗された二次電池F1とが、互い違いに入れ替えられ、さらに、図示略のコイルバネとストッパーの作用によりシャッター105も閉じた状態にされる。
【0040】
以上のように、この実施の形態の電子機器システムによれば、電子機器10を充電台20の挿入穴22に挿入して押し込むことで、電子機器10内の二次電池F1と充電台20内の二次電池F2とを自動的に入れ替えることが出来る。そして、使用済みの二次電池F1は充電台20にセットされて充電が開始されることとなる。
【0041】
つまり、電子機器10の二次電池F1を充電するのに蓋を開け閉めして電池を取り出したりする必要がなく、簡便な操作で充電を行うことが出来るとともに、二次電池は充電中のものと交換して使用する形式なので、二次電池の充電中でも電子機器10を通常通りに使用することが出来るという効果が得られる。
【0042】
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、二次電池を円筒形状としたが、例えば、角型のものであっても、回転ドラムの電池収容部の形状をその形状に合わせることで、同様の処理で電池交換を行うことが出来る。また、回転ドラムを直線ギヤと駆動ギヤの噛み合わせにより回転させる構成としたが、例えば、充電台の電池が回転ドラムに入ったことをセンサで検知し、この検知出力に基づいて電動で回転させる構成とするなど、種々の構成を適用可能である。
【0043】
また、上記の実施形態では、駆動ギヤ103と回転ドラム104とを回転軸102に固着してこの回転軸102により駆動力を伝達する構成としたが、その他、駆動ギヤと回転ドラムを同軸に固定せずに、タイミングベルト等で両者間を連結して駆動ギヤの駆動力が回転ドラムに伝達される構成としても良い。
【0044】
また、上記実施形態では、電子機器10を引き抜く際に、直線ギヤ205と駆動ギヤ103の噛み合わせが解かれて駆動ギヤ103を回転させないようにしているが、駆動ギヤ103に一方向の回転時のみ駆動力を回転軸102に伝達し、逆方向の回転時には空転して駆動力を回転軸102に伝達しない一方向クラッチを付加することで、電子機器10を引き抜く際に回転ドラム104が回転しないように構成することも出来る。
【0045】
また、上記実施形態では、電子機器としてポータブルオーディオプレーヤを適用した構成を例示したが、これらは一例に過ぎず、様々な携帯型の電子機器に適用することが出来る。さらに、実施の形態で示した細部構造等は発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】電子機器側の二次電池の交換機構を示すもので、(a)はその側方図、(b)は前方図、(c)は電子機器の底面図である。
【図2】電子機器側の交換機構の主要な構成要素を示した分解斜視図である。
【図3】充電台側の二次電池の交換機構を示すもので、(a)はその側方図、(b)は前方図、(c)は充電台の平面図である。
【図4】電池交換の際の交換機構の動作の流れを表したものでその第1工程〜第3工程を示す説明図である。
【図5】電池交換の際の交換機構の動作の流れを表したものでその第4工程と第5工程とを示す説明図である。
【図6】電池交換の際の交換機構の動作の流れを表したものでその第6工程と第7工程とを示す説明図である。
【図7】実施形態に係る電子機器の使用形態の一例を表した説明図である。
【符号の説明】
【0047】
10 電子機器
10A ケース
102 回転軸
103 駆動ギヤ
104 回転ドラム
105 シャッター
110 電源入力端子
120 開口部
121 挿入溝
131 電池収容部
143 シャッターのピン
20 充電台
22 挿入穴
201 電池台
202 台座バネ(変位機構)
205 直線ギヤ
207 ピン
208 バネ
211 充電用端子
221 カム面
F1,F2 二次電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池の電力で動作する携帯型の電子機器と、前記二次電池の充電を行う充電台と、を有する電子機器システムであって、
前記電子機器には、
回転軸を中心に回転するとともに該回転軸を中心とした対称の位置に2つの電池収容部を有した回転ドラムと、
前記回転ドラムを回転駆動させる駆動ギヤと、
前記回転ドラムが所定の回転角度のときに当該回転ドラムに収容された二次電池の電極に接触して内部回路に電圧を入力する電源入力端子と、
前記回転ドラムを外部に露出させて二次電池を挿抜させる開口部と、
該開口部を塞ぐシャッターと、
平板状の部材を内部に挿入可能な挿入溝と、
が設けられ、
前記充電台には、
二次電池を台上に載せた状態で保持する電池台と、
この電池台上の二次電池に対して充電を行う充電用回路と、
前記駆動ギヤと噛合可能なスティック形状の直線ギヤと、
前記電池台を前記直線ギヤに沿った方向に変位可能とする変位機構と、
が設けられ、
前記電子機器を前記充電台にセットしたときに、前記直線ギヤが前記挿入溝に入り込んで前記シャッターを開けるとともに、前記電池台上の二次電池が前記開口部から前記回転ドラムの1個の電池収容部に挿入され、さらに前記電子機器を押し込むことで、前記直線ギヤが前記駆動ギヤと噛み合って前記回転ドラムを回転させ、この回転により、前記電池収容部の配置が入れ替わって前記電池台上の二次電池と前記電子機器内の二次電池とが入れ替えられるように構成されていることを特徴とする電子機器システム。
【請求項2】
二次電池の電力で動作する携帯型の電子機器と、前記二次電池の充電を行う充電台と、を有する電子機器システムであって、
前記電子機器および前記充電台には、前記電子機器内にある二次電池と充電台にセットされている二次電池とを自動的に交換可能な電池交換機構が設けられ、
前記電子機器を前記充電台にセットして前記電池交換機構を動作させることで、充電されていた二次電池が前記電子機器に装着される一方、該電子機器内の二次電池が前記充電台にセットされて充電が開始されることを特徴とする電子機器システム。
【請求項3】
前記電子機器には、
回転軸を中心に回転するとともに該回転軸を中心とした対称の位置に複数の電池収容部を有する回転ドラムと、
該回転ドラムを回転させる回転手段と、
前記回転ドラムが所定の回転角度のときに当該回転ドラムに収容された二次電池の電極に接触して内部回路に電圧を入力する電源入力端子と、
が設けられ、
前記充電台には、
二次電池を台上に載せた状態で保持する電池台と、
この電池台に保持された二次電池に対して充電を行う充電用回路と、
が設けられ、
前記電子機器を前記充電台にセットしたときに、前記電池台上の二次電池が前記回転ドラムの1個の電池収容部に挿入され、その後、前記回転ドラムが回転して2個の電池収容部の配置が入れ替わることで、前記電池台上の二次電池と前記電子機器内の二次電池とが入れ替えられるように構成されていることを特徴とする請求項2記載の電子機器システム。
【請求項4】
前記回転手段は前記回転ドラムに連結された駆動ギヤであり、
前記充電台には、
前記駆動ギヤに噛合可能にされたスティック形状の直線ギヤと、
前記電池台を前記直線ギヤに沿った方向に変位可能とする変位機構と、
が設けられ、
前記電子機器を前記充電台にセットして押し込むことで、前記直線ギヤが前記駆動ギヤと噛み合って前記回転ドラムを回転させるとともに、前記変位機構により前記電子機器の押し込みに追従して前記電池台がスライド移動するように構成されていることを特長とする請求項2記載の電子機器システム。
【請求項5】
前記駆動ギヤと前記直線ギヤとは、前記電子機器を押し込むときだけギヤが噛み合って前記回転ドラムを回転させ、前記電子機器を引き出すときにギヤの噛み合いが解かれるか或いは駆動ギヤが空転して前記回転ドラムを回転させないように構成されていることを特徴とする請求項4記載の電子機器システム。
【請求項6】
前記電子機器には、
前記回転ドラムを外部に露出させて二次電池を挿抜させる開口部と、
該開口部を塞ぐシャッターと、
前記直線ギヤが挿入される挿入溝とが設けられ、
前記電子機器を前記充電台にセットして押し込む際に、前記直線ギヤが前記挿入溝に挿入されて前記シャッターの一部に引っかかることで、前記シャッターが開くように構成されていることを特徴とする請求項4又は5の何れかに記載の電子機器システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−171671(P2008−171671A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−3471(P2007−3471)
【出願日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】