説明

電子機器及び電子機器用の外装パネル

【課題】表示部を備える電子機器の防水性を確保する。
【解決手段】電子機器(1)は、表示部(11、15)と、表示部上に配置され、表示部を保護する保護部材(111、121)と、保護部材と同一面上に配置される表面部材(112、122)と、保護部材と表面部材との間の間隙を覆う形状を有しており、且つ保護部材及び表面部材と表示部との間に挟持される防水シート(113、123)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば携帯電話等の電子機器及びこのような電子機器が備える外装パネルの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話等の電子機器は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示部を備えている。表示部を備える携帯電話では、表示部を含む携帯電話本体を1枚の外装パネルによって覆うことで、携帯電話の防水性能を確保する手法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−83263号公報
【特許文献2】特開2009−8703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、1枚の外装パネルを用いるがゆえに、以下に示す技術的な問題が生じかねない。具体的には、携帯電話が表示部を備えているがゆえに、外装パネルは透明材料であることが望ましい。一方で、外装パネルには、何らかの装飾が施されることがある。しかしながら、透明材料を用いて外装パネルを製造する場合には、透明材料の特性によっては、装飾において望まれる発色や形状等を実現することが困難な場合が生じかねない。従って、1枚の外装パネルを用いると、携帯電話の装飾(つまり、デザイン)の自由度が狭くなってしまいかねない。
【0005】
このため、外装パネルのうちの表示部を覆うパネル部分と表示部以外を覆うパネル部分とを組み合わせた外装パネルによって、携帯電話の装飾の自由度を広くする対応策が考えられる。しかしながら、2つのパネル部分の仕様の相違に起因して2つのパネル部分の厚みが異なるものになりかねない。加えて、このような2つのパネル部分を含む外装パネルを受ける筐体フレームの形状が複雑になりかねない。このため、外装パネルないしは筐体フレームの成形時にヒケが発生する可能性がある。ヒケが発生した場合には、外装パネルと筐体フレームとの間の防水性を維持することができないという技術的な問題点が生ずる。
【0006】
更に、外装パネルのうちの表示部を覆うパネル部分と表示部以外を覆うパネル部分とを別個独立の部品として分割する対応策が一例として考えられる。しかしながら、1枚の外装パネルを複数のパネル部分に分割するがゆえに、分割されたパネル部分の境界における防水性を維持することができないという技術的な問題点が生ずる。
【0007】
尚、これらの課題は、携帯電話に限らず、表示部を備える任意の電子機器においても同様に発生し得る。
【0008】
本発明が解決しようとする課題には上記のようなものが一例として挙げられる。本発明は、例えば表示部を備える電子機器の防水性を確保することが可能な電子機器及び電子機器用の外装パネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は、表示部と、保護部材と、表面部材と、防水シートとを備える電子機器によって解決され得る。保護部材は、表示部上に配置され、表示部を保護する。表面部材は、保護部材と同一面上に配置される。防水シートは、少なくとも保護部材と表面部材との間の間隙を覆う形状を有しており、且つ保護部材及び表面部材と表示部との間に挟持される。
【0010】
上記課題は、表示部を備えた電子機器に用いられる外装パネルであって、上述した保護部材と、上述した表面部材と、上述した防水シートとを備える外装パネルによって解決され得る。
【発明の効果】
【0011】
以上説明した電子機器及び外装パネルによれば、保護部材及び表面部材と表示部との間に挟持される防水シートによって、電子機器の防水性(例えば、表示部の防水性)を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】開状態にある場合の、本実施形態の携帯電話のフロント側部分の外観を示す斜視図である。
【図2】開状態にある場合の、本実施形態の携帯電話のリア側部分の外観を示す斜視図である。
【図3】閉状態にある場合の、本実施形態の携帯電話の外観を示す斜視図及び側面図である。
【図4】表示側装置の詳細な構成を示す斜視図である。
【図5】表示側装置のうちのフロント側装置の詳細な構成を、フロント側装置が備える各構造物を分解した状態で示す分解斜視図及び分解断面図である。
【図6】表示側装置のうちのリア側装置の詳細な構成を、リア側装置が備える各構造物を分解した状態で示す分解斜視図及び分解断面図である。
【図7】第1変形例のフロント側装置の詳細な構成を、フロント側装置が備える各構造物を分解した状態で示す分解斜視図及び分解断面図である。
【図8】第1変形例のリア側装置の詳細な構成を、リア側装置が備える各構造物を分解した状態で示す分解斜視図及び分解断面図である。
【図9】第2変形例のフロント側装置の詳細な構成を、フロント側装置が備える各構造物を分解した状態で示す分解斜視図及び分解断面図である。
【図10】第2変形例のリア側装置の詳細な構成を、リア側装置が備える各構造物を分解した状態で示す分解斜視図及び分解断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づいて説明する。尚、以下の説明では、電子機器の一例としての携帯電話を用いて説明を進める。但し、携帯電話に限らず、その他の各種電子機器(例えば、PDAや、ミニパソコンや、ノートパソコンや、デスクトップパソコン等)に対して、後述する構成が適用されてもよい。
【0014】
(1)携帯電話の外観
図1から図3を参照して、本実施形態の携帯電話1の外観について説明する。図1は、開状態にある場合の、本実施形態の携帯電話1のフロント側部分の外観を示す斜視図である。図2は、開状態にある場合の、本実施形態の携帯電話1のリア側部分の外観を示す斜視図である。図3は、閉状態にある場合の、本実施形態の携帯電話1の外観を示す斜視図及び側面である。
【0015】
尚、以下では、折り畳み式の携帯電話1を用いて説明を進める。しかしながら、その他の形状を有する携帯電話(例えば、ストレート式ないしはスライド式の携帯電話等)に対して、後述する構成が適用されてもよい。また、図1から図3では、本実施形態の携帯電話1の説明に必要な構成を選択的に明示している。従って、本実施形態の携帯電話1は、携帯電話としての機能に必要な不図示の他の構成を適宜備えていてもよい。
【0016】
図1及び図2に示すように、携帯電話1は、表示側装置10と、操作側装置20とを備えている。尚、図1及び図2は、折り畳まれていない状態(つまり、開状態)の携帯電話1を示している。
【0017】
図1に示すように、表示側装置10は、そのフロント側(言い換えれば、内側ないしは表側)に、メインディスプレイ11と、受話口14とを備えている。メインディスプレイ11は、「表示部」の一例であって、任意の情報(例えば、文字や画像や図柄等)を表示することができる。例えば、メインディスプレイ11は、現在の時刻や携帯電話1の充電状況や携帯電話1の電波の受信状態や発着信の履歴やアドレス帳やメール等を表示することができる。尚、メインディスプレイ11は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等である。受話口14は、その内側にスピーカ14aを備えている。携帯電話1のユーザは、スピーカ14aから出力される音声を聞き取ることができる。
【0018】
同様に、図1に示すように、操作側装置20は、そのフロント側に、複数の操作ボタン21と、送話口22とを備えている。複数の操作ボタン21は、ユーザによって操作可能であって、例えば数字ボタンや、電源ボタンや、通話ボタンや、メールボタンや、十字ボタン等を含む。送話口22は、その内側にマイク22aを備えている。携帯電話1のユーザは、マイク22aを介して音声を携帯電話1に入力することができる。
【0019】
一方で、図2に示すように、表示側装置10は、そのリア側(言い換えれば、外側ないしは裏側)に、サブディスプレイ15と、静電センサ16とを備えている。サブディスプレイ15は、「表示部」の一例であって、任意の情報(例えば、文字や画像や図柄等)を表示することができる。例えば、サブディスプレイ15は、現在の時刻や携帯電話1の充電状況や携帯電話1の電波の受信状態等を表示することができる。尚、サブディスプレイ15は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等である。静電センサ16は、静電センサ16が配置されている表示側装置10のリア側の表面をなぞるユーザの操作を検出することで、当該操作に応じた信号を出力する。尚、静電センサ16は、後述する樹脂パネル122(図6参照)に覆われることで表示側装置10の外部に露出していなくともよい。
【0020】
同様に、図2に示すように、操作側装置20は、そのリア側に、例えば画像ないしは動画を撮影するためのカメラ23や、不図示の充電池や、充電池を覆う電池蓋24や、充電池の充電を行うための金属製の充電端子25等を備えている。
【0021】
図1及び図2に示すように、本実施形態の携帯電話1は、図中の矢印の方向に沿って表示側装置10を操作側装置20に対して折り畳むことが可能な折り畳み式の携帯電話1である。その結果、携帯電話1は、図3(a)に示すように、表示側装置10が備えるメインディスプレイ11と操作側装置20が備える操作ボタン21とが対向するように折り畳まれた状態(つまり、閉状態)となる。
【0022】
図3(b)に示すように、閉状態の携帯電話1の表示側装置10は、そのリア側の表面(つまり、サブディスプレイ15及び静電センサ16)を外部に露出させていてもよい。一方で、閉状態の携帯電話1の表示側装置10は、そのフロント側の表面(つまり、メインディスプレイ11及び受話口14)を外部に露出させていなくともよい。但し、閉状態の携帯電話1の表示側装置10は、そのリア側の表面を外部に露出させていなくともよいし、そのフロント側の表面を外部に露出させていてもよい。
【0023】
同様に、図3(c)に示すように、閉状態の携帯電話1の操作側装置20は、そのリア側の表面(つまり、カメラ23、電池蓋24及び充電端子25)を外部に露出させている。一方で、閉状態の携帯電話1の操作側装置20は、そのフロント側の表面(つまり、操作ボタン21及び送話口22)を外部に露出させていなくともよい。但し、閉状態の携帯電話1の操作側装置20は、そのリア側の表面を外部に露出させていなくともよいし、そのフロント側の表面を外部に露出させていてもよい。
【0024】
(2)表示側装置10の構成
図4を参照して、表示側装置10の詳細な構成について説明する。図4は、表示側装置10の詳細な構成を示す斜視図である。
【0025】
図4(a)及び図4(b)に示すように、表示側装置10は、フロント側の構造物(つまり、上述したメインディスプレイ11及び受話口14)を備えるフロント側装置110と、リア側の構造物(つまり、上述したサブディスプレイ15及び静電センサ16)を備えるリア側装置120とを備えている。尚、図4(a)は、フロント側装置110側から見た表示側装置10を示しており、図4(b)は、リア側装置120側から見た表示側装置10を示している。
【0026】
フロント側装置110とリア側装置120とは、例えば所定の接着部材(例えば、接着剤や、ネジや、ビス等)によって互いに固着される又は貼り合わせられる。このとき、フロント側装置110とリア側装置120とは、図4(a)及び図4(b)に示すように、メインディスプレイ11及びサブディスプレイ15が配置される側とは反対側の面で互いに対向するように固着される又は貼り合わせられる。言い換えれば、フロント側装置110とリア側装置120とは、図4(a)及び図4(b)に示すように、メインディスプレイ11及びサブディスプレイ15が外部から視認できるように互いに固着される又は貼り合わせられる。
【0027】
(3)表示側装置10のうちのフロント側装置110の構成
図5を参照して、表示側装置10のうちのフロント側装置110の詳細な構成について説明する。図5は、表示側装置10のうちのフロント側装置110の詳細な構成を、フロント側装置110が備える各構造物を分解した状態で示す分解斜視図及び分解断面図である。
【0028】
図5(a)及び図5(b)に示すように、フロント側装置110は、樹脂パネル111と、樹脂パネル112と、PET(Polyethylene Terephthalate:ポリエチレンテレフタラート)シート113と、メインディスプレイ11と、フロント側フレーム(フロント側筐体)115とを備えている。尚、図5(b)は、図5(a)のV−V’断面図を示している。
【0029】
樹脂パネル111は、「保護部材」の一例であって、メインディスプレイ11を保護する樹脂製のパネル(言い換えれば、薄板)である。樹脂パネル111は、樹脂パネル111の法線方向に沿ってメインディスプレイ11と重なるように、フロント側装置110中に配置されていることが好ましい。例えば、樹脂パネル111は、樹脂パネル111の一部又は全体がメインディスプレイ11の一部又は全体と重なるように配置されていてもよい。樹脂パネル111は、光透過性を有していることが好ましい。例えば、樹脂パネル111の光透過率が、数十%以上(好ましくは90%以上、より好ましくは99%以上)であることが好ましい。
【0030】
樹脂パネル112は、「表面部材」の一例であって、樹脂パネル111と同一平面上に配置される。樹脂パネル112は、樹脂パネル112の法線に沿ってメインディスプレイ11(或いは、樹脂パネル111)と重ならない位置に配置されることが好ましい。図5(a)及び図5(b)に示す例では、樹脂パネル112は、内部にメインディスプレイ11と同等の又はより大きいサイズ(或いは、樹脂パネル111と同様の又はより大きいサイズ)の空隙を有する枠型の形状を有しており、当該空隙に樹脂パネル111が嵌め込まれる構成を採用している。尚、図5では、ハッチングされた部分が樹脂パネル112を示しており、ハッチングされた部分に囲まれた部分が空隙を示している。但し、樹脂パネル112は、樹脂パネル112の法線に沿ってメインディスプレイ11の一部(或いは、樹脂パネル111の一部)と重なる位置に配置されてもよい。樹脂パネル112の表面ないしは内部には、所定の装飾が施されてもよい。所定の装飾として、例えば、文字、数字若しくは絵柄のプリントないしは刻み込みや、所定の色の色付けや、磨き上げ等の加工処理等が一例としてあげられる。また、樹脂パネル112とフロント側フレーム115との間にLED(Light Emitting Device)等の発光素子が配置される場合には、樹脂パネル112は、発光素子から発生される光を外部に透過させる孔部を所定の装飾として備えていてもよい。尚、樹脂パネル112は、光透過性を有していてもよいし有していなくともよい。
【0031】
尚、樹脂性のパネルに限らず、上述した条件を満たす任意のパネル(例えば、金属製のパネル等)を樹脂パネル111や樹脂パネル112として用いてもよい。加えて、フロント側装置110は、メインディスプレイ11の大きさや形状や数、その他の機能部の大きさや形状や数、及び施すべき装飾の種類や形状や数等に応じて、2つの樹脂パネル111及び112に加えて、更に多くの樹脂パネルを備えていてもよい。
【0032】
PETシート113は、「防水シート」の一例であって、PETを含む薄膜状のシートである。PETシート113は、光透過性を有していることが好ましい。例えば、PETシート113の光透過率が、数十%以上(好ましくは90%以上、より好ましくは99%以上)であることが好ましい。尚、PET以外の任意の材料(例えば、任意の樹脂や、任意の繊維や、任意の金属等)を含む薄膜状のシートないしは薄板状のパネルを、PETシート113として用いてもよい。また、PETシート113の表面ないしは内部には、所定の装飾が施されてもよい。
【0033】
PETシート113の一方の面上には、OCA(Optical Clear Adhesive)114を用いて、樹脂パネル111及び樹脂パネル112が貼り付けられる。但し、OCA114以外の光学のり(或いは、光透過性を有する接着材)を用いて、樹脂パネル111及び樹脂パネル112がPETシート113の一方の面上に貼り付けられてもよい。図5(a)及び図5(b)中の矢印は、PETシート113に対する樹脂パネル111及び樹脂パネル112の貼り付けの態様を示している。従って、PETシート113は、樹脂パネル111及び樹脂パネル112の面方向のサイズと同一の又はより大きい面方向のサイズを有していることが好ましい。但し、後述の第1及び第2変形例で説明するように、PETシート113は、樹脂パネル111及び樹脂パネル112の面方向のサイズよりも小さい面方向のサイズを有していてもよい。尚、図5(a)及び図5(b)では、PETシート113の全面にOCA114が塗布される例が記載されているが、PETシート113と樹脂パネル111の間及びPETシート113と樹脂パネル112の間にOCA114が塗布されてもよい。言い換えれば、樹脂パネル111と樹脂パネル112との間の空隙に対応するPETシート113上にはOCA114が塗布されていなくともよい。
【0034】
PETシート113の他方の面(つまり、樹脂パネル111及び樹脂パネル112が貼り付けられる面とは反対側の面)は、両面接着テープ(以下「両面テープ」という)116を用いて、フロント側フレーム115に対して貼り付けられる。但し、PETシート113の他方の面は、両面テープ116以外の任意の接着部材(例えば、接着剤や、ネジや、ビス等)を用いて、フロント側フレーム115に対して貼り付けられてもよい。PETシート113は、フロント側フレーム115との間にメインディスプレイ11の全体を挟み込むことができる程度のサイズを有していることが好ましい。加えて、PETシート113とフロント側フレーム115とを貼り付ける両面テープ116は、両面テープ116の内側にメインディスプレイ11の全体が位置するように、フロント側フレーム115上に(或いは、PETシート113上に)配置されることが好ましい。加えて、両面テープ116は、両面テープ116の内側に位置するメインディスプレイ11の防水性を確保することができるように、フロント側フレーム115上に(或いは、PETシート113上に)閉ループを形成するように配置されることが好ましい。
【0035】
尚、樹脂パネル111及び樹脂パネル112が貼り付けられたPETシート113は、「外装パネル」の一例となる。
【0036】
フロント側フレーム115は、フロント側装置110の外観を構成するフレーム(言い換えれば、筐体)である。フロント側フレーム115のうちメインディスプレイ11が収容される側とは反対側の面が、後述するリア側フレーム125と貼り合わせられる。その結果、表示側装置10が形成される。
【0037】
(4)表示側装置10のうちのリア側装置120の構成
図6を参照して、表示側装置10のうちのリア側装置120の詳細な構成について説明する。図6は、表示側装置10のうちのリア側装置120の詳細な構成を、リア側装置120が備える各構造物を分解した状態で示す分解斜視図及び分解断面図である。
【0038】
図6(a)及び図6(b)に示すように、リア側装置120は、樹脂パネル121と、樹脂パネル122と、PETシート123と、サブディスプレイ15と、静電センサ16と、リア側フレーム(リア側筐体)125とを備えている。尚、図6(b)は、図6(a)のVI−VI’断面図を示している。
【0039】
樹脂パネル121は、「保護部材」の一例であって、サブディスプレイ15を保護する樹脂製のパネル(言い換えれば、薄板)である。樹脂パネル121は、樹脂パネル121の法線方向に沿ってサブディスプレイ15と重なるように、リア側装置120中に配置されていることが好ましい。例えば、樹脂パネル121は、樹脂パネル121の一部又は全体がサブディスプレイ15の一部又は全体と重なるように配置されていてもよい。樹脂パネル121は、光透過性を有していることが好ましい。例えば、樹脂パネル121の光透過率が、数十%以上(好ましくは90%以上、より好ましくは99%以上)であることが好ましい。
【0040】
樹脂パネル122は、「表面部材」の一例であって、樹脂パネル121と同一平面上に配置される。樹脂パネル122は、樹脂パネル122の法線に沿ってサブディスプレイ15(或いは、樹脂パネル121)と重ならない位置に配置されることが好ましい。図6(a)及び図6(b)に示す例では、樹脂パネル122は、樹脂パネル121に隣接する位置に配置されている。但し、樹脂パネル122は、樹脂パネル122の法線に沿ってサブディスプレイ15の一部(或いは、樹脂パネル121の一部)と重なる位置に配置されてもよい。樹脂パネル122の表面には、静電センサ16を利用した操作が可能となるように、加工処理(例えば、タッチパッドの外面を形成する平坦化処理等)が行われていてもよい。或いは、樹脂パネル122の表面ないしは内部には、そのほかの所定の装飾が施されてもよい。また、樹脂パネル122とリア側フレーム125との間にLED等の発光素子が配置されている場合には、樹脂パネル122は、発光素子から発生される光を外部に透過させる孔部を所定の装飾として備えていてもよい。尚、樹脂パネル122は、光透過性を有していてもよいし有していなくともよい。
【0041】
尚、樹脂性のパネルに限らず、上述した条件を満たす任意のパネル(例えば、金属製のパネル等)を樹脂パネル121や樹脂パネル122として用いてもよい。加えて、リア側装置120は、サブディスプレイ15の大きさや形状や数、静電センサ16の大きさや形状や数、その他の機能部の大きさや形状や数、及び施すべき装飾の種類や形状や数等に御応じて、2つの樹脂パネル121及び122に加えて、更に多くの樹脂パネルを備えていてもよい。
【0042】
PETシート123は、「防水シート」の一例であって、PETを含む薄膜状のシートである。PETシート123は、光透過性を有していることが好ましい。例えば、PETシート123の光透過率が、数十%以上(好ましくは90%以上、より好ましくは99%以上)であることが好ましい。尚、PET以外の任意の材料(例えば、任意の樹脂や、任意の繊維や、任意の金属等)を含む薄膜状のシートないしは薄板状のパネルを、PETシート123として用いてもよい。また、PETシート123の表面ないしは内部には、所定の装飾が施されてもよい。
【0043】
PETシート123の一方の面上には、OCA124を用いて、樹脂パネル121及び樹脂パネル122が貼り付けられる。但し、OCA124以外の光学のり(或いは、光透過性を有する接着材)を用いて、樹脂パネル121及び樹脂パネル122がPETシート123の一方の面上に貼り付けられてもよい。図6(a)及び図6(b)中の矢印は、PETシート123に対する樹脂パネル121及び樹脂パネル122の貼り付けの態様を示している。従って、PETシート123は、樹脂パネル121及び樹脂パネル122の面方向のサイズと同一の又はより大きい面方向のサイズを有していることが好ましい。但し、後述の第1及び第2変形例で説明するように、PETシート123は、樹脂パネル121及び樹脂パネル122の面方向のサイズよりも小さい面方向のサイズを有していてもよい。尚、図6(a)及び図6(b)では、PETシート123の全面にOCA124が塗布される例が記載されているが、PETシート123と樹脂パネル121の間及びPETシート123と樹脂パネル122の間にOCA124が塗布されてもよい。言い換えれば、樹脂パネル121と樹脂パネル122との間の空隙に対応するPETシート123上にはOCA114が塗布されていなくともよい。
【0044】
PETシート123の他方の面(つまり、樹脂パネル121及び樹脂パネル122が貼り付けられる面とは反対側の面)は、両面テープ126を用いて、リア側フレーム125に対して貼り付けられる。但し、PETシート123の他方の面は、両面テープ126以外の任意の接着部材(例えば、接着材や、ネジや、ビス等)を用いて、リア側フレーム125に対して貼り付けられてもよい。PETシート123は、リア側フレーム125との間にサブディスプレイ15及び静電センサ16の双方の全体を挟み込むことができる程度のサイズを有していることが好ましい。加えて、PETシート123とリア側フレーム125とを貼り付ける両面テープ126は、両面テープ126の内側にサブディスプレイ15及び静電センサ16の双方の全体が位置するように、リア側フレーム125上に(或いは、PETシート123上に)配置されることが好ましい。加えて、両面テープ126は、両面テープ126の内側に位置するサブディスプレイ15及び静電センサ16の双方の防水性を確保することができるように、リア側フレーム125上に(或いは、PETシート123上に)閉ループを形成するように配置されることが好ましい。
【0045】
尚、樹脂パネル121及び樹脂パネル122が貼り付けられたPETシート123は、「外装パネル」の一例となる。
【0046】
リア側フレーム125は、リア側装置120の外観を構成するフレーム(言い換えれば、筐体)である。リア側フレーム125のうちサブディスプレイ15及び静電センサ16が収容される側とは反対側の面が、上述のフロント側フレーム115のうちメインディスプレイ11が収容される側とは反対側の面と貼り付けられる。その結果、表示側装置10が形成される。
【0047】
以上説明したように、本実施形態の携帯電話1によれば、フロント側装置110上では、2つの別個独立の樹脂パネル111及び112が外装パネルとして機能する。このため、樹脂パネル111及び樹脂パネル112と同様の機能を有する1枚の外装パネルを用いる場合と比較して、携帯電話1の装飾の自由度を広げることができる。つまり、樹脂パネル111は、樹脂パネル112に求められる仕様ないしは特性を殆ど若しくは全く又はそれほど考慮することなく、メインディスプレイ11を覆うために透明材料を用いて、当該透明材料に合った方法で形成される。同様に、樹脂パネル112は、樹脂パネル111に求められる仕様ないしは特性を殆ど若しくは全く又はそれほど考慮することなく、例えば装飾を施しやすい材料を用いて、当該材料に合った方法で形成される。尚、同様の技術的効果は、リア側装置120が備える2つの別個独立の樹脂パネル121及び122についてもあてはまる。
【0048】
更に、本実施形態の携帯電話1によれば、樹脂パネル111と樹脂パネル112とを別個に製造する(例えば、別個に設計し且つ成形する)ことができる。このため、樹脂パネル111及び樹脂パネル112と同様の機能を有する1枚の外装パネルを製造する場合に生じ得るヒケの発生を好適に抑制することができる。尚、同様の技術的効果は、リア側装置120が備える2つの別個独立の樹脂パネル121及び122についてもあてはまる。
【0049】
更に、本実施形態の携帯電話1によれば、樹脂パネル111及び樹脂パネル112に加えて、更に多数の樹脂パネルを配置することができる。つまり、PETシート113に貼り付けられる樹脂パネルの数を任意の数又は所望の数に設定することができる。このため、携帯電話1のユーザ毎に個別の装飾を施すことができると共に、携帯電話1のカスタマイズを容易に行うことができる。
【0050】
更に、本実施形態の携帯電話1によれば、樹脂パネル111及び樹脂パネル112を、樹脂パネル111及び樹脂パネル112の厚み方向に沿って重ね合わせなくともよい。言い換えれば、樹脂パネル111及び樹脂パネル112を、携帯電話1の厚み方向に沿って重ね合わせなくともよい。このため、携帯電話1の薄型化を図ることができる。
【0051】
本実施形態の携帯電話1によれば、樹脂パネル111と樹脂パネル112との間の空隙がPETシート113によって覆われることになる。従って、樹脂パネル111と樹脂パネル112との間の空隙をつたって流れる水滴等は、PETシート113によってフロント側装置110の内部に侵入することができない。このため、携帯電話1の防水性を確保することができる。尚、同様の技術的効果は、リア側装置120が備えるPETシート123についてもあてはまる。
【0052】
本実施形態の携帯電話1によれば、OCA114を用いて樹脂パネル111及び樹脂パネル112とPETシート113とが貼り合わせられている。このため、樹脂パネル111及び樹脂パネル112とPETシート113とを貼り合わせる接着部材に起因した光学特性の劣化(例えば、メインディスプレイ11から発せられる光の減衰等)を抑制することができる。従って、ユーザは、メインディスプレイ11の表示内容を鮮明に視認することができる。但し、OCA114以外の他の光学のりを用いて樹脂パネル111及び樹脂パネル112とPETシート113とが貼り合わせられている場合であっても、同様の技術的効果を相応に享受することができる。尚、同様の技術的効果は、リア側装置120が備えるOCA124についてもあてはまる。
【0053】
更に、樹脂パネル111が光透過性を有していれば、光学特性の劣化を更に抑制することができる。同様に、PETシート113が光透過性を有していれば、光学特性の劣化を更に抑制できる。従って、ユーザは、メインディスプレイ11の表示内容をより鮮明に視認することができる。このように、本実施形態の携帯電話1によれば、防水性を確保しながら、全面透過型の表示側装置10を実現することができる。尚、同様の技術的効果は、リア側装置120についてもあてはまる。
【0054】
本実施形態の携帯電話1によれば、PETシート113に装飾を加えることもできる。このため、携帯電話1の装飾のバリエーションをより一層増やすことができる。
【0055】
尚、上述したように、樹脂パネル111とPETシート113とは共に光透過性を有していることが好ましい。このため、樹脂パネル111とPETシート113とを一体成形によって製造してもよい。その後、一体成形された樹脂パネル111及びPETシート113に対して、OCA114を用いて樹脂パネル112を貼り合わせることで、上述したフロント側装置110と同等のフロント側装置が製造される。同様に、樹脂パネル121とPETシート123とを一体成形によって製造してもよい。その後、一体成形された樹脂パネル121及びPETシート123に対して、OCA124を用いて樹脂パネル122を貼り合わせることで、上述したリア側装置120と同等のリア側装置が製造される。従って、このように構成しても、上述した技術的効果を好適に享受することができる。
【0056】
(5)第1変形例
図7及び図8を参照して、第1変形例の携帯電話について説明する。第1変形例の携帯電話では、上述の携帯電話1と比較して、フロント側装置110a及びリア側装置120aの構成が異なっている。従って、以下では、説明の簡略化のために、第1変形例のフロント側装置110a及びリア側装置120aに着目して説明を進めると共に、上述した携帯電話1と同一の構成及び動作については、同一の参照符号を付してその詳細な説明については省略する。図7は、第1変形例のフロント側装置110aの詳細な構成を、フロント側装置110aが備える各構造物を分解した状態で示す分解斜視図及び分解断面図である。図8は、第1変形例のリア側装置120aの詳細な構成を、リア側装置120aが備える各構造物を分解した状態で示す分解斜視図及び分解断面図である。
【0057】
図7に示すように、第1変形例のフロント側装置110aは、上述したフロント側装置110と同様に、樹脂パネル111と、樹脂パネル112と、PETシート113aと、メインディスプレイ11と、フロント側フレーム115とを備えている。尚、図7(b)は、図7(a)のVII−VII’断面図を示している。
【0058】
第1変形例では、PETシート113aの形状が、上述したPETシート113の形状とは異なっている。具体的には、PETシート113aは、樹脂パネル111と樹脂パネル112との間の間隙を覆う形状を有している。言い換えれば、PETシート113aは、樹脂パネル111と樹脂パネル112との間の間隙以外の箇所を覆っていなくともよい。このため、PETシート113aは、内部に空隙117aを有する枠型の形状を有している。
【0059】
尚、第1変形例では、樹脂パネル111、樹脂パネル112及びPETシート113aの夫々が、両面テープ116を用いてフロント側フレーム115に貼り付けられてもよい。つまり、第1変形例では、樹脂パネル111、樹脂パネル112及びPETシート113aと、両面テープ116と、フロント側フレーム115とによって形成される空間の防水性が確保されてもよい。従って、第1変形例では、樹脂パネル111、樹脂パネル112及びPETシート113aと、両面テープ116と、フロント側フレーム115とによって形成される空間に、メインディスプレイ11が配置されてもよい。
【0060】
同様に、図8に示すように、第1変形例のリア側装置120aは、上述したリア側装置120と同様に、樹脂パネル121と、樹脂パネル122と、PETシート123aと、サブディスプレイ15と、静電センサ16と、リア側フレーム125とを備えている。尚、図8(b)は、図8(a)のVIII−VIII’断面図を示している。
【0061】
第1変形例では、PETシート123aの形状が、上述したPETシート123の形状とは異なっている。具体的には、PETシート123aは、樹脂パネル121と樹脂パネル122との間の間隙を覆う形状を有している。言い換えれば、PETシート123aは、樹脂パネル121と樹脂パネル122との間の間隙以外の箇所を覆っていなくともよい。
【0062】
尚、第1変形例では、樹脂パネル121、樹脂パネル122及びPETシート123aの夫々がOCA124を用いて貼り付けられ、PETシート123aは両面テープ126を用いてリア側フレーム125に貼り付けられることが好ましい。つまり、第1変形例では、樹脂パネル121、樹脂パネル122及びPETシート123aと、両面テープ126と、リア側フレーム125とによって形成される空間の防水性が確保されることが好ましい。従って、第1変形例では、樹脂パネル121、樹脂パネル122及びPETシート123aと、両面テープ126と、リア側フレーム125とによって形成される空間に、サブディスプレイ15及び静電センサ16が配置されることが好ましい。
【0063】
以上説明したように、第1変形例においても、上述した携帯電話1と同様に、樹脂パネル111と樹脂パネル112との間の空隙がPETシート113aによって覆われることになる。従って、樹脂パネル111と樹脂パネル112との間の空隙をつたって流れる水滴等は、PETシート113aによってフロント側装置110aの内部に侵入することができない。このため、携帯電話1の防水性を確保することができる。尚、同様の技術的効果は、リア側装置120aが備えるPETシート123aについてもあてはまる。
【0064】
もちろん、第1変形例の携帯電話は、上述した携帯電話1が享受するその他の技術的効果を好適に享受することができることは言うまでもない。
【0065】
(6)第2変形例
図9及び図10を参照して、第2変形例の携帯電話について説明する。第2変形例の携帯電話では、上述の携帯電話1と比較して、フロント側装置110b及びリア側装置120bの構成が異なっている。従って、以下では、説明の簡略化のために、第2変形例のフロント側装置110b及びリア側装置120bに着目して説明を進めると共に、上述した携帯電話1と同一の構成及び動作については、同一の参照符号を付してその詳細な説明については省略する。図9は、第2変形例のフロント側装置110bの詳細な構成を、フロント側装置110bが備える各構造物を分解した状態で示す分解斜視図及び分解断面図である。図10は、第2変形例のリア側装置120bの詳細な構成を、リア側装置120bが備える各構造物を分解した状態で示す分解斜視図及び分解断面図である。
【0066】
図9に示すように、第2変形例のフロント側装置110bは、上述したフロント側装置110と同様に、樹脂パネル111と、樹脂パネル112と、PETシート113bと、メインディスプレイ11と、フロント側フレーム115とを備えている。尚、図9(b)は、図9(a)のIX−IX’断面図を示している。
【0067】
第2変形例では、PETシート113bの形状が、上述したPETシート113及びPETシート113aの形状とは異なっている。具体的には、PETシート113bは、樹脂パネル111と樹脂パネル112との間の間隙並びに樹脂パネル111及び樹脂パネル112の夫々の外縁部分を覆う形状を有している。言い換えれば、PETシート113bは、樹脂パネル111と樹脂パネル112との間の間隙並びに樹脂パネル111及び樹脂パネル112の夫々の外縁部分以外の箇所を覆っていなくともよい。このため、PETシート113bは、内部に空隙117bを有する枠型の形状を有している。
【0068】
同様に、図10に示すように、第2変形例のリア側装置120bは、上述したリア側装置120と同様に、樹脂パネル121と、樹脂パネル122と、PETシート123bと、サブディスプレイ15と、静電センサ16と、リア側フレーム125とを備えている。尚、図10(b)は、図10(a)のX−X’断面図を示している。
【0069】
第2変形例では、PETシート123bの形状が、上述したPETシート123及びPETシート123aの形状とは異なっている。具体的には、PETシート123bは、樹脂パネル121と樹脂パネル122との間の間隙並びに樹脂パネル121及び樹脂パネル122の夫々の外縁部分を覆う形状を有している。言い換えれば、PETシート123aは、樹脂パネル121と樹脂パネル122との間の間隙並びに樹脂パネル121及び樹脂パネル122の夫々の外縁部分以外の箇所を覆っていなくともよい。このため、PETシート113bは、内部に空隙127bを有する枠型の形状を有している。
【0070】
以上説明したように、第2変形例においても、上述した携帯電話1と同様に、樹脂パネル111と樹脂パネル112との間の空隙がPETシート113bによって覆われることになる。従って、樹脂パネル111と樹脂パネル112との間の空隙をつたって流れる水滴等は、PETシート113bによってフロント側装置110bの内部に侵入することができない。このため、携帯電話1の防水性を確保することができる。尚、同様の技術的効果は、リア側装置120bが備えるPETシート123bについてもあてはまる。
【0071】
もちろん、第2変形例の携帯電話は、上述した携帯電話1が享受するその他の技術的効果を好適に享受することができることは言うまでもない。
【0072】
以上説明した実施形態に関して、更に以下の付記を開示する。
【0073】
(付記1)
表示部と、
前記表示部上に配置され、前記表示部を保護する保護部材と、
前記保護部材と同一面上に配置される表面部材と、
少なくとも前記保護部材と前記表面部材との間の間隙を覆う形状を有しており、且つ前記保護部材及び前記表面部材と前記表示部との間に挟持される防水シートと
を備えることを特徴とする電子機器。
【0074】
(付記2)
前記防水シートは、少なくとも前記保護部材及び前記表面部材の夫々の外縁部分を覆う形状を有していることを特徴とする付記1に記載の電子機器。
【0075】
(付記3)
前記防水シートは、前記保護部材及び前記表面部材の全体を覆う形状を有していることを特徴とする付記1又は2に記載の電子機器。
【0076】
(付記4)
前記保護部材及び前記表面部材と、前記防水シートとは、光透過性を有する接着部材によって貼り付けられていることを特徴とする付記1から3のいずれか一項に記載の電子機器。
【0077】
(付記5)
前記接着部材は、OCA(Optical Clear Adhensive)を含むことを特徴とする付記4に記載の電子機器。
【0078】
(付記6)
前記保護部材及び前記防水シートの少なくとも一方は、光透過性を有していることを特徴とする付記1から5のいずれか一項に記載の電子機器。
【0079】
(付記7)
前記防水シートと前記保護部材とが一体成形されており、
前記表面部材は、前記保護部材と一体成形されている前記防水シート上に配置されることを特徴とする付記1から6のいずれか一項に記載の電子機器。
【0080】
(付記8)
前記電子機器は、前記表示部が有する表示機能とは異なる機能を有する機能部を、前記表示部を備える位置とは異なる位置に更に備えており、
前記表面部材は、前記機能部上に配置されることを特徴とする付記1から7のいずれか一項に記載の電子機器。
【0081】
(付記9)
前記表面部材は、前記電子機器に対する装飾を行う装飾部材を含むことを特徴とする付記1から8のいずれか一項に記載の電子機器。
【0082】
(付記10)
電子機器の第1部分上に配置され、前記第1部分を保護する保護部材と、
前記電子機器の前記第1部分とは異なる第2部分上に配置され、前記第2部分を保護する表面部材と、
少なくとも前記保護部材と前記表面部材との間の間隙を覆う形状を有しており、且つ前記保護部材及び前記表面部材と前記第1及び第2部分との間に挟持される防水シートと
を備えることを特徴とする電子機器。
【0083】
(付記11)
表示部を備えた電子機器に取り付けられる外装パネルであって、
前記表示部上に配置され、前記表示部を保護する保護部材と、
前記保護部材と同一面上に配置される表面部材と、
少なくとも前記保護部材と前記表面部材との間の間隙を覆う形状を有しており、且つ前記保護部材及び前記表面部材と前記表示部との間に挟持される防水シートと
を備えることを特徴とする外装パネル。
【0084】
(付記12)
電子機器に取り付けられる外装パネルであって、
前記電子機器の第1部分上に配置され、前記第1部分を保護する保護部材と、
前記電子機器の前記第1部分とは異なる第2部分上に配置され、前記第2部分を保護する表面部材と、
少なくとも前記保護部材と前記表面部材との間の間隙を覆う形状を有しており、且つ前記保護部材及び前記表面部材と前記第1及び第2部分との間に挟持される防水シートと
を備えることを特徴とする外装パネル。
【0085】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう電子機器及び外装パネルもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0086】
1 携帯電話
10 表示側装置
11 メインディスプレイ
15 サブディスプレイ
16 静電センサ
110 フロント側装置
111 樹脂パネル
112 樹脂パネル
113 PETシート
114 OCA
115 フロント側フレーム
120 リア側装置
121 樹脂パネル
122 樹脂パネル
123 PETシート
124 OCA
125 フロント側フレーム
20 操作側装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
前記表示部上に配置され、前記表示部を保護する保護部材と、
前記保護部材と同一面上に配置される表面部材と、
少なくとも前記保護部材と前記表面部材との間の間隙を覆う形状を有しており、且つ前記保護部材及び前記表面部材と前記表示部との間に挟持される防水シートと
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記防水シートは、少なくとも前記保護部材及び前記表面部材の夫々の外縁部分を覆う形状を有していることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記防水シートは、前記保護部材及び前記表面部材の全体を覆う形状を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記保護部材及び前記表面部材と、前記防水シートとは、光透過性を有する接着部材によって貼り付けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項5】
前記接着部材は、OCA(Optical Clear Adhesive)を含むことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記保護部材及び前記防水シートの少なくとも一方は、光透過性を有していることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項7】
表示部を備えた電子機器に取り付けられる外装パネルであって、
前記表示部上に配置され、前記表示部を保護する保護部材と、
前記保護部材と同一面上に配置される表面部材と、
少なくとも前記保護部材と前記表面部材との間の間隙を覆う形状を有しており、且つ前記保護部材及び前記表面部材と前記表示部との間に挟持される防水シートと
を備えることを特徴とする外装パネル。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−42550(P2012−42550A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−181583(P2010−181583)
【出願日】平成22年8月16日(2010.8.16)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】