説明

電子機器

【課題】ユーザが種々の通知情報を簡単かつ容易に識別して確認できる電子機器を提供する。
【解決手段】タッチ入力を検出するタッチセンサと、前記タッチセンサのタッチ面にタッチしているタッチ対象に対して触感を呈示する触感呈示部と、異なる種別の通知情報を記憶可能な記憶部と、前記記憶部に記憶可能な異なる種別の通知情報毎に異なるタッチ回数を対応づけ、前記記憶部に前記通知情報が記憶されている場合、前記タッチ対象が前記通知情報に対応づけられたタッチの回数前記タッチ面をタッチすると、前記タッチ対象に対して触感を呈示するように前記触感呈示部を制御する制御部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関し、特に触感により通知情報を呈示することが可能な電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子機器には、種々の情報を通知する機能を有するものがあり、ユーザはその情報通知機能により、種々の情報を知ることができる。この電子機器の情報通知機能の一例として、電子機器に未読メールまたは未応答着信が記憶されている場合に、電子機器に備えられた表示部に未読メールまたは未応答着信がある旨の情報を表示してユーザに通知する機能がある。この機能により、ユーザは、ある時間放置していた電子機器に、新規受信メールまたは新規着信があったのか否か、すなわち未読メールまたは未応答着信があるか否かを、表示部に表示される情報により確認することができる。
【0003】
しかし、例えば、携帯電話端末やPDA(Personal Digital Assistants)等のように
携帯されて使用される電子機器は、鞄やポケットに入れて携帯される場合が多い。この場合、電子機器の表示部に表示されている通知情報を確認するには、電子機器を鞄やポケットからいちいち取り出し、さらに機種によっては操作キーを押したり、折り畳み式の場合は機器を開いたりするなどの面倒な操作を行って、表示部に表示される通知情報を視認することになる。このため、ポケットや鞄等の中に収容物が詰まっている等の原因により、電子機器を取り出し難いといった状況においては、通知情報を確認し難く、ユーザにとっては不都合が生じていた。また、通知情報を確認する毎に、ポケット等からいちいち電子機器を取り出し、その後、再びポケット等に電子機器を戻すという一連の操作を行うことは、ユーザにとって手間になっていた。
【0004】
なお、従来の折り畳み式の電子機器として、折り畳んだ状態で露出する部分にサブ表示部を設け、このサブ表示部に日時、着信、新着メール等を表示するようにしたものも提案されている(例えば、特許文献1参照)。この電子機器によれば、機器を開いてメインの表示部を見ることなく、機器を折り畳んだ状態で、サブ表示部を視認することにより、サブ表示部に表示されている通知情報を確認することができる。しかし、この電子機器においても、電子機器がポケット等に入っている場合は、いちいち機器を取り出してサブ表示部を視認することになるため、同様の不都合が生じることになる。
【0005】
また、電子機器は、携帯されて種々の場所で使用されることから、例えば、炎天下や明るいライトの下で表示部に表示されている通知情報を見る場合もある。しかし、このような環境の下では、表示部による外光の反射や、外界の表示部への写りこみ等が生じて、表示部に表示されている通知情報が見づらくなる。
【0006】
一方、従来の電子機器として、キー入力部の所定のキーを、触覚的に相違する2つの状態を表す所定のスイッチとして構成して、電話の着信や電子メールの受信など予め定められた処理が実行された際に、この所定のスイッチを予め定められた状態に遷移させるようにした電子機器も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
特許文献2に開示の電子機器によれば、ユーザは、所定のスイッチに触ることにより、未読メールや未応答着信があるか否かを確認することができる。しかも、ユーザは、所定のスイッチに触れればよいので、電子機器がポケットや鞄にある場合は、ポケット等に入れたままで、所定のスイッチに触ることにより未読メールや未応答着信の有無を確認することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−198676号公報
【特許文献2】特開2001−249759号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献2に開示の電子機器の場合、ユーザは、所定のスイッチを触ることにより、電話の着信や電子メールの受信があったことを知ることはできるが、電話の着信があったのか、電子メールの受信があったのかを判別することはできない。このため、ユーザにおいては、例えば電話待ちや電子メール待ちをしている場合に、どちらの着信があったのかを、表示部を見て確認しなければならないという面倒な操作を要することになる。
【0010】
また、所定のスイッチは、キー入力部の一つのキーの大きさで、比較的小さい。このため、電子機器を鞄やポケット等に入れたままの状態で、所定のスイッチを触る場合は、電子機器の収容状態や姿勢が把握し難いことと相俟って、所定のスイッチを探すのに時間がかかる場合がある。
【0011】
このようなことから、未読メールや未応答着信を、表示部を見ることなく、簡単かつ容易に識別して確認できる電子機器の開発が望まれている。特に、近年の電子機器は、上述した未読メールや未応答着信の他にも、スケジュールなどの種々の情報が通知可能となっていることから、ユーザが希望する種々の通知情報を、簡単かつ容易に識別して確認できることが望まれている。
【0012】
本発明は、このような要望に応えるべくなされたもので、ユーザが種々の通知情報を簡単かつ容易に識別して確認できる電子機器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記した課題を解決すべく、第1の発明による電子機器は、タッチ入力を検出するタッチセンサと、前記タッチセンサのタッチ面にタッチしているタッチ対象に対して触感を呈示する触感呈示部と、異なる種別の通知情報を記憶可能な記憶部と、前記記憶部に記憶可能な異なる種別の通知情報毎に異なるタッチ回数を対応づけ、前記記憶部に前記通知情報が記憶されている場合、前記タッチ対象が前記通知情報に対応づけられたタッチ回数前記タッチ面をタッチすると、前記タッチ対象に対して触感を呈示するように前記触感呈示部を制御する制御部と、を備える。
【0014】
また、第2の発明による電子機器は、前記制御部は、前記記憶部に前記通知情報が記憶されている場合、前記タッチ対象が前記タッチ面をタッチする毎に前記タッチ対象に対して触感を呈示し、前記タッチ対象が前記通知情報に対応づけられたタッチ回数前記タッチ面をタッチした際には、前記触感と異なる触感を前記タッチ対象に呈示するように前記触感呈示部を制御する。
【0015】
また、第3の発明による電子機器は、前記制御部は、前記記憶部に記憶可能な異なる種別の通知情報毎に異なる触感を対応づけ、前記記憶部に前記通知情報が記憶されている場合、前記タッチ対象が前記通知情報に対応づけられたタッチ回数前記タッチ面をタッチすると、前記タッチ対象に対して前記通知情報に対応づけられた触感を呈示するように前記触感呈示部を制御する。
【0016】
また、第4の発明による電子機器は、前記制御部は、前記記憶部に記憶されている通知情報に基づき前記タッチ対象に対して触感を呈示し終えた後、前記タッチ対象が前記タッチ面をタッチすると、前記タッチ対象に対して前記触感と異なる触感を呈示するように前記触感呈示部を制御する。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る電子機器によれば、異なる種別の通知情報毎に異なるタッチ回数を対応づけ、記憶部に通知情報が記憶されている場合、タッチ対象が通知情報に対応づけられたタッチ回数タッチ面をタッチすると、タッチ対象に対して触感を呈示する。したがって、ユーザは、タッチ面をタッチすることにより、種々の通知情報を識別して確認することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態に係る携帯電話端末の機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る携帯電話端末の動作を説明するための図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る携帯電話端末が呈示する触感を説明するための図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る携帯電話端末が呈示する触感を説明するための図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る携帯電話端末が呈示する触感を説明するための図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る携帯電話端末の動作を説明するための図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る携帯電話端末の動作を説明するための図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る携帯電話端末による通知情報の触感呈示動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る電子機器の実施の形態について、図を参照して説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態に係る電子機器の機能ブロック図である。この電子機器は、電話機能および電子メールの送受信機能を有する携帯電話端末で、タッチセンサ11、荷重検出部12、触感呈示部13、表示部14、通信部15、記憶部16、および、全体の動作を制御する制御部17を有する。
【0021】
タッチセンサ11は、そのタッチ面11aに対する指やスタイラスペンなどのタッチ対象によるタッチ入力を検出するもので、抵抗膜方式、静電容量方式、光学式等で構成して、表示部14上に配置する。荷重検出部12は、タッチセンサ11のタッチ面11aに対する押圧荷重を検出するもので、例えば、歪みゲージセンサや圧電素子等の荷重に対して反応する素子を用いて構成する。触感呈示部13は、タッチセンサ11を振動させるもので、例えば、圧電素子を用いて構成する。
【0022】
表示部14は、押しボタンスイッチ(プッシュ式ボタンスイッチ)のような入力ボタン等の入力用オブジェクトを表示するもので、例えば、液晶表示パネルや有機EL表示パネル等を用いて構成する。この表示部14に表示された入力用オブジェクトに対するタッチ入力は、タッチセンサ11から出力される位置情報に基づいて制御部17により検出される。通信部15は、公知のセルラー網等のネットワークを介して電話や電子メール等の無線通信を行うように構成する。
【0023】
記憶部16には、無線通信プログラムを含む各種の動作プログラム、未読メールや未応答電話の着信情報(通知情報)あるいはユーザ入力によるスケジュール等の種々の通知情報、触感呈示部13の駆動信号情報、タッチ対象がタッチ面をタッチしている回数等を記憶する。また、記憶部16には、通信相手毎に、名前、メールアドレス、電話番号などの情報を記憶する。これらの情報は、ユーザの任意の設定等により、特定通信相手毎にグループに分けて記憶することが可能である。なお、記憶部16には異なる種別の通知情報が記憶可能であるが、ここでいう、種別には、メール、電話、スケジュール等の種別のみならず、グループA、グループB等の種別や通信相手A、通信相手B等の種別など、ユーザに分類して通知可能な情報の種別を含む。
【0024】
制御部17は、例えばCPU等からなり、タッチセンサ11からの位置情報、荷重検出部12からの押圧荷重情報に基づいて各部の動作を制御する。
【0025】
次に、本実施の形態に係る携帯電話端末による触覚呈示動作について、図2を参照して説明する。図2において、縦軸は荷重検出部12が検出する押圧荷重を示し、横軸は時間を示す。指等のタッチ対象がタッチ面11aをタッチし、そのままタッチ面11aに押圧力を加えることにより、荷重検出部12が検出する押圧荷重は増加していく。そして、タッチ対象が押圧力を加えることにより、荷重検出部12が検出する押圧荷重が荷重基準F1を満たすと、制御部17は、タッチ面11aを振動させることによって指等のタッチ対象に触感を呈示するように触感呈示部13を制御する。
【0026】
触感呈示部13がタッチ面11aを振動させる態様としては、図3に示すように、指等のタッチ対象に「ブルブルッ」という触感を呈示するために、時間Tで2周期分タッチ面を振動させる態様や、図4に示すように、指等のタッチ対象に「ブルブルブルッ」という触感を呈示するために、時間Tで4周期分タッチ面を振動させる態様や、図5に示すように、指等のタッチ対象に「ブルッ」という触感を呈示するために、時間Tで1周期分タッチ面を振動させる態様がある。このように、タッチ面11aを異なる周波数で振動させることによって、指等のタッチ対象に異なる触感を呈示することができる。
【0027】
次に、本実施の形態に係る携帯電話端末による通知情報の触感呈示動作について、図6を参照して説明する。図6において、縦軸は荷重検出部12が検出する押圧荷重を示し、横軸は時間を示す。
【0028】
本実施の形態では、記憶部16に、通信相手に係る電話番号やメールアドレス等の情報が記憶されており、この通信相手の情報がグループ1からグループ4までのいずれか一つのグループに分類されている。そして、制御部17は、グループ1に分類された通信相手からの未応答電話(未応答着信)の着信情報(通知情報)がある場合、グループ1に係る通知情報として、タッチ回数1回が対応づけられる。同様に、グループ2にタッチ回数2回、グループ3にタッチ回数3回、グループ4にタッチ回数4回が対応づけられる。ここで、タッチ回数とは、指等のタッチ対象がタッチ面11aをタッチする回数に関連づけられるものである。
【0029】
ここで、グループ3に分類されている通信相手からの未応答着信又は未読メール(通知情報)がある場合について説明する。まず、指等のタッチ対象によりタッチ面11aに、通知情報確認モード開始用の操作としてダブルクリックのような短時間に連続したタッチがされると(図6:「起動」)、制御部17は、通知情報の確認モードを開始する。
【0030】
ユーザは通知情報を確認するため、タッチ面11aをタッチ対象によりタッチしていく。確認モードを開始した後、タッチ面11aに対して1回目のタッチがなされるとグループ1を確認することになる。この場合グループ1に分類されている通信相手からの通知情報はないため、制御部17は、図3に示した「ブルブルッ」というような触感(「なし」判定の触感)をタッチ面11aにタッチしているタッチ対象に呈示するように触感呈示部13を制御する(図6:「グループ1」)。なお、ユーザは、予め「ブルブルッ」というような触感が呈示された場合には、通知情報がないということを認識していることが好適である。その後、タッチ面11aに対して2回目のタッチがなされるとグループ2を確認することになる。この場合もグループ2に分類されている通信相手からの通知情報はないため、制御部17は、図3に示した「ブルブルッ」というような触感(「なし」判定の触感)をタッチ面11aにタッチしているタッチ対象に呈示するように触感呈示部13を制御する (図6:「グループ2」)。
【0031】
タッチ面11aに対して3回目のタッチがなされるとグループ3を確認することになる。この場合グループ3に分類されている通信相手からの通知情報があることから、制御部17は、図4に示した「ブルブルブルッ」というような触感(「あり」判定の触感)をタッチ面11aにタッチしているタッチ対象に呈示するように触感呈示部13を制御する(図6:「グループ3」)。なお、ユーザは、予め「ブルブルブルッ」というような触感が呈示された場合には、通知情報があるということを認識していることが好適である。これによりユーザはグループ3に分類されている通信相手からの通知情報があったことを知ることができる。その後、タッチ面11aに対して4回目のタッチがなされるとグループ4を確認することになり、グループ4に分類されている通信相手からの通知情報はないことから、制御部17は、図3に示した「ブルブルッ」というような触感(「なし」判定の触感)をタッチ面11aにタッチしているタッチ対象呈示するように触感呈示部13を制御する(図6:「グループ4」)。タッチ面11aに対して5回目のタッチがなされると、これ以上確認するグループが無いことから、通知情報の確認モードを終了させる旨を通知するために、制御部17は、図5のような「ブルッ」という触感をタッチ面11aにタッチしているタッチ対象に呈示するように触感呈示部13を制御する(図6:「終了」)。ユーザは、予め「ブルッ」というような触感が呈示された場合には、通知情報の確認モードが終了したということ認識していることが好適である。これにより、ユーザは通知情報の確認モードが終了したことを認識することができる。
【0032】
上述のように、ユーザがすべてのグループを確認した後に、通知情報の確認モードを終了させる態様では、ユーザが確認したいグループ以外のグループも必ず確認しなければならなかった。そこで、通知情報の確認モードを全てのグループを確認する前に終了させる態様について、図7を参照して説明する。タッチ面11aに対して3回目のタッチがなされ、グループ3を確認するまでの説明は、図6の説明と同様であるために割愛する。タッチ面11aに対して3回目のタッチがなされ、制御部17が、図4に示した「ブルブルブルッ」というような触感(「あり」判定の触感)をタッチ面11aにタッチしているタッチ対象に呈示するように触感呈示部13を制御することにより、ユーザは、グループ3に分類されている通信相手からの通知情報があること確認ができる。その後、ユーザが、グループ4の確認は必要ないと判断した場合、通知情報の確認モードを終了させるために、タッチ面11aに対してタッチ対象にダブルクリックのような短時間に連続したタッチが行われると(図7:「終了」)通知情報の確認モードを終了し、通常のモードに移行する。
【0033】
次に、本実施の形態に係る携帯電話端末による通知情報の触感呈示動作について、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
【0034】
先ず、制御部17は、タッチセンサ11が指等のタッチ対象によるタッチ入力を検出し、さらに、荷重検出部12により検出されるタッチ入力に係る押圧荷重が所定の荷重基準を満たしているか否か判断する(ステップS101)。検出されたタッチ入力に係る押圧荷重が所定の荷重基準を満たしている場合、そのタッチ入力が通知情報の確認モードを開始するための入力であるか否かを判定する(ステップS102)。なお、以下本フローにおいては、タッチ対象によるタッチ入力を検出した場合、そのタッチ入力に係る押圧荷重は、所定の荷重基準を満たすものとする。
【0035】
ステップS102において、タッチ入力が通知情報の確認モードを開始するための入力であると判定されると、制御部17は、通知情報の確認モードを開始する(ステップS103)。通知情報の確認モード開始後、制御部17は、タッチセンサ11が新たなタッチ入力を検出したか否か判定する(ステップS104)。ステップS104にて新たなタッチ入力が検出されると、制御部17は、通知情報の確認モード開始後に、指等のタッチ対象がタッチ面11aをタッチした回数が1回であることを、記憶部16に記憶する(ステップS105)。ここで、新たなタッチ入力として、タッチ対象がタッチ面11aと非接触状態になった後、新たにタッチ面11aをタッチ(接触)したものを新たなタッチ入力としてもいいし、タッチ対象がタッチ面11aにタッチしている状態で、荷重検出部12が検出する押圧荷重が所定の荷重基準を満たしている状態から満たさない状態に変化したのち、再び所定の荷重基準を満たしたものを新たなタッチ入力としてもよい。
【0036】
続いて、制御部17は、予め1回のタッチ回数に対応づけられているグループを特定する(ステップS106)。そして、そのグループに分類されている通信相手の通知情報が記憶部16に記憶されているか否か判定する(ステップS107)。ここで、制御部17は、通知情報が記憶されていると判定すると、図4に示した「ブルブルブルッ」という触感(「あり」判定の触感)をタッチ面11aにタッチしているタッチ対象に対して呈示するように触感呈示部13の制御し(ステップS108)、通知情報が記憶されていないと判定すると、図3に示した「ブルブルッ」という触感(「なし」判定の触感)をタッチ面11aにタッチしているタッチ対象に対して呈示するように触感呈示部13の制御する(ステップS109)。
【0037】
ステップS108又はステップS109の後、制御部17は、タッチセンサ11が新たなタッチ入力を検出したか否か判定する(ステップS110)。ステップS110にて、新たなタッチ入力を検出したと判定した場合、ステップS111にて、記憶部16に記憶されているタッチ回数を1回分加算して新たに記憶し、新たなタッチ入力を検出しない場合は本処理を終了する。ステップS111の後、ステップS106にて特定されたグループ以外のグループ(他のグループ)があるか否かを判定する。ステップS112にて、他のグループがないと判定された場合、制御部17は、図5で示した「ブルッ」という確認モードを終了する触感をタッチ面11aをタッチしているタッチ対象に対して呈示するように触感呈示部13を制御し(ステップS113)、本処理を終了する。
【0038】
一方、ステップS112にて他のグループがあると判定された場合、ステップS110にて検出したタッチ入力が確認モードを終了させるための入力であるか否かを判定する(ステップS114)。ここで、確認モードを終了させるための入力である場合は本処理を終了し、確認モードを終了させるための入力でない場合は、ステップS111で新たに記憶したタッチ回数に対応するグループを特定し、ステップS106で特定したグループを更新する(ステップS115)。ステップS115にてグループを更新した後、ステップS107に移行し、本処理を継続する。なお、ステップS102にて、確認モードを開始するための入力でないと判定された場合は、ステップS116にて通常のタッチ入力として検出し、その通常のタッチ入力に対応する所定の処理を実行する(ステップS117)。
【0039】
本実施の形態に係る携帯電話端末によれば、記憶部16に予め設定されているグループに分類された通信相手からの未応答電話(未応答着信)の着信情報(通知情報)がある場合は、そのグループに対応づけられたタッチ回数、指等のタッチ対象がタッチセンサ11のタッチ面11aをタッチすると、タッチ対象に対して触感を呈示するように触感呈示部13が制御される。したがって、ユーザは、タッチ回数と、そのタッチ回数に対応づけられているグループを予め把握しておくことにより、タッチ面11aをそのタッチ回数タッチした際に、触感呈示部13により「あり」判定の触感が呈示されるか否かにより、タッチ回数に対応づけられたグループから未応答電話があったか否かを把握することができる。
【0040】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲内に含まれることに留意されたい。
【0041】
本実施の形態では、荷重検出部が検出する押圧荷重が所定の荷重基準を満たすと、触感呈示部によりタッチ対象に対して触感を呈示する等の各種処理を行っているが、本発明はこれに限定されず、荷重検出部を有することなく、タッチセンサがタッチ入力を検出すると、触感呈示部によりタッチ対象に対して触感を呈示する等の各種処理を行ってもよい。
【0042】
また、本実施の形態では、記憶部に通知情報がある場合とない場合で、それぞれ図4に示した「ブルブルブルッ」という触感(「あり」判定の触感)、図3に示した「ブルブルッ」という触感(「なし」判定の触感)をタッチ面にタッチしているタッチ対象に対して呈示するように触感呈示部の制御をしているが、本発明は、これに限定されず、記憶部に通知情報がある場合のみ、又はない場合のみ、制御部はタッチ面にタッチしているタッチ対象に対して触感を呈示するように触感呈示部を制御してもよい。
【0043】
また、本実施の形態では、通知情報を有するグループ毎に異なるタッチ回数を対応づけていたが、本発明はこれに限定されずに、未着信応答や未読メール等の異なる種別毎に異なるタッチ回数を対応づけることができることはいうまでもない。たとえば、未着信応答に対してタッチ回数1回が、未読メールにはタッチ回数2回が対応づけられてもよい。
【0044】
また、本実施の形態では、通知情報がある場合に「ブルブルブルッ」という触感を呈示し、通知情報がない場合に「ブルブルッ」という触感を呈示しているが、本発明はこれに限定されず、未着信応答の通知情報が記憶されている場合は、「ブルッ」という触感を呈示し、未読メールの通知情報が記憶されている場合は、「ブルブルッ」という触感を呈示してもよい。
【0045】
また、本実施の形態では、呈示する触感として「ブルッ」という触感、「ブルブルッ」という触感、「ブルブルブルッ」という触感を呈示しているが、呈示している触感はこれらに限定されないことはいうまでもない。
【0046】
また、本実施の形態では、荷重検出部が所定の荷重基準を満たす押圧荷重を検出すると、各種処理を行うようにしているが、本発明はこれに限定されず、荷重基準を2つ設定し、2つのうち低い荷重基準を満たした際に、本実施の形態で説明した各種の処理を行い、高い荷重基準を満たした際に、新たな処理を割り当てることができる。割り当てる新たな処理として、荷重検出部が低い荷重基準を満たす押圧荷重を満たした際に、「ブルブルブルッ」という触感(「あり」判定の触感)が呈示され、通知情報として未読メールがあることが通知された場合、ユーザは、そのまま押圧力を大きくし、荷重検出部により高い荷重基準を満たす押圧荷重が検出されると、その未読メールを読むために、メールアプリを起動してもよい。ここで、メールアプリの起動は一例であり、低い荷重基準を満たした際に呈示された通知情報に関連するアプリを、高い荷重基準を満たした際に起動してもよい。
【符号の説明】
【0047】
11 タッチセンサ
11a タッチ面
12 荷重検出部
13 触感呈示部
14 表示部
15 通信部
16 記憶部
17 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ入力を検出するタッチセンサと、
前記タッチセンサのタッチ面にタッチしているタッチ対象に対して触感を呈示する触感呈示部と、
異なる種別の通知情報を記憶可能な記憶部と、
前記記憶部に記憶可能な異なる種別の通知情報毎に異なるタッチ回数を対応づけ、前記記憶部に前記通知情報が記憶されている場合、前記タッチ対象が前記通知情報に対応づけられたタッチ回数前記タッチ面をタッチすると、前記タッチ対象に対して触感を呈示するように前記触感呈示部を制御する制御部と、
を備える電子機器。
【請求項2】
前記制御部は、前記記憶部に前記通知情報が記憶されている場合、前記タッチ対象が前記タッチ面をタッチする毎に前記タッチ対象に対して触感を呈示し、前記タッチ対象が前記通知情報に対応づけられたタッチ回数前記タッチ面をタッチした際には、前記触感と異なる触感を前記タッチ対象に呈示するように前記触感呈示部を制御することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記制御部は、前記記憶部に記憶可能な異なる種別の通知情報毎に異なる触感を対応づけ、前記記憶部に前記通知情報が記憶されている場合、前記タッチ対象が前記通知情報に対応づけられたタッチ回数前記タッチ面をタッチすると、前記タッチ対象に対して前記通知情報に対応づけられた触感を呈示するように前記触感呈示部を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記制御部は、前記記憶部に記憶されている通知情報に基づき前記タッチ対象に対して触感を呈示し終えた後、前記タッチ対象が前記タッチ面をタッチすると、前記タッチ対象に対して前記触感と異なる触感を呈示するように前記触感呈示部を制御する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−95887(P2011−95887A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−247441(P2009−247441)
【出願日】平成21年10月28日(2009.10.28)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】