説明

電子機器

【課題】表示装置の大型化や厚みの増加を抑制しつつ、フレキシブルプリント配線板のグランドをシャーシに確実に接続する。
【解決手段】液晶パネルユニット9に接続される液晶FPC14は、ジョグダイヤルユニット10とメインシャーシ11との間に配置される。シャーシ11の、液晶FPC14に対向する面にシャーシ凸部22を形成する。突起20は、センターボタン4を保持する保持部材の一部を熱カシメすることで形成される。液晶FPC14のうちシャーシ11に対向する面におけるシャーシ凸部22に対向する位置に、グランドパターン露出部23を形成する。突起20によって液晶FPC14が押圧されることでグランドパターン露出部23がシャーシ凸部22に接触する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に接続されたフレキシブルプリント配線板のグランド接続構造を改良した電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶表示パネル等の表示装置を備えるデジタルカメラ等の電子機器において、表示装置に接続されたフレキシブルプリント配線板を備えるものが知られている。
【0003】
小型、薄型化が進むデジタルカメラにおいては特に、一般的に最も厚みを取る部分は、液晶表示装置からレンズ鏡筒先端部分までの領域である。この部分の厚みをいかに押えるかがデジタルカメラの薄型化において重要である。
【0004】
従来、デジタルカメラの液晶表示装置のフレキシブルプリント配線板については、その接続先であるメイン基板までの引き回し方法として、液晶表示装置の裏面までフレキシブルプリント配線板を折り返して引き回すことが知られている。しかし、この方法を採用すると、液晶表示装置とフレキシブルプリント配線板が厚み方向で重なってしまうため、電子機器の厚みの増加が避けられなかった。
【0005】
そのため、フレキシブルプリント配線板を液晶表示装置の横へそのまま引き出し、液晶表示装置の横にレイアウトされた操作ユニットとそれを支えるメインシャーシとの間を引き回す方法が提案されている。この引き回し方法では、フレキシブルプリント配線板と液晶表示装置が重ならないため、電子機器の液晶表示部分の厚みが増加することがない。
【0006】
このようなレイアウトを採用し、且つ液晶表示装置の液晶ガラス上に液晶駆動用ドライバが形成されている機器では、液晶駆動用ドライバとメイン基板とはフレキシブルプリント配線板で接続される。すなわち液晶駆動用ドライバのグランドは、フレキシブルプリント配線板上のグランドパターンを介してメイン基板に接続される。そのため、グランドのインピーダンスが高く、ノイズが発生しやすく、不要輻射が増大する問題や、静電気により液晶が誤動作しやすい等の問題が生じ得る。
【0007】
そこで、液晶表示装置の不要輻射の低減や静電気対策として、特許文献1や特許文献2に示すような技術が提案されている。
【0008】
例えば特許文献1では、液晶表示装置のフレキシブルプリント配線板にグランド端子を形成し、液晶表示装置の裏面へ折り返し、グランド端子を液晶表示装置の金属フレームへ接続するようにしている。
【0009】
特許文献2では、液晶表示装置の構成部材のモールド筐体と金属筐体とに挟まれたフレキシブルプリント配線板を、モールド筐体と金属筐体との互いに設けた凹凸形状によって狭持する。これにより、フレキシブルプリント配線板を撓ませて金属筐体に接触させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2006−350243号公報
【特許文献2】特開2005−55512号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献1に開示された従来技術では、フレキシブルプリント配線板を液晶表示装置の裏面に折り曲げて金属フレームに接触させるようにしているので、液晶表示装置とフレキシブルプリント配線板とが重なってしまう。そのため、機器の液晶表示部分の厚みの増加が避けられない。
【0012】
また、フレキシブルプリント配線板に設けられたグランド端子と金属フレームとの接続のために両者を単に重ね合わせるだけでは確実な導通が確保できない。両者間の確実な導通を確保するためには、それらの間にガスケットや導電性両面テープを挟んだり、導電性接着材を介して接続させたり、金属フレームに弾性形状を持たせて接触させたりする等の工夫が必要である。
【0013】
しかし、ガスケット、導電性両面テープまたは導電性接着材を追加する場合は、部品や組み立て工数が増加するという問題がある。また、液晶表示装置裏に部品を挟みこむと、押された力により液晶パネルが撓み表示画像に不具合が生じるおそれがある。金属フレームに弾性形状を持たせて接触させる場合には、弾性形状を形成することにより空いてしまう金属フレームの穴からの液晶バックライト光が漏れる可能性がある。また、液晶表示装置の裏面に力をかけることで液晶パネルが撓み、それによる表示不具合が発生するおそれもある。
【0014】
また、特許文献2に開示された従来技術では、液晶表示装置のモールド筐体と金属筐体とに、フレキシブルプリント配線板を狭持するための凹凸形状を互いに設けている。そのため、この構造を液晶表示装置の側面に形成した場合は装置の大型化が生じ、裏面に形成した場合は装置の厚みの増大が避けられない。また、裏面にこの構造を形成した場合にはフレキシブルプリント配線板の弾性による力が液晶表示装置の背面側にかかるため、液晶パネルが裏側から押され、撓みによる表示不具合が発生するおそれもある。
【0015】
また、上記したいずれの構成でも、上述した液晶表示装置のフレキシブルプリント配線板を操作部材とそれを支えるメインシャーシとの間を通すように配設して機器の厚みの増大を抑制したものにおいて、グランドを確実に接続できるものではなかった。
【0016】
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、表示装置の大型化や厚みの増加を抑制しつつ、フレキシブルプリント配線板のグランドをシャーシに確実に接続することができる電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するために本発明は、表示装置に接続されるフレキシブルプリント配線板が、操作ユニットと前記操作ユニットを支持するシャーシとの間に配置される電子機器であって、前記シャーシは導電性材料で形成され、前記シャーシの前記フレキシブルプリント配線板に対向する面に、第1の凸部を形成し、前記操作ユニットの前記シャーシに対向する面における前記第1の凸部に対応する領域の外側に、第2の凸部を形成し、前記フレキシブルプリント配線板のうち、前記シャーシに対向する面における少なくとも前記第1の凸部に対応する領域に、グランドパターンが露出されるグランドパターン露出部を形成し、前記第2の凸部が前記フレキシブルプリント配線板を前記シャーシに向けて押圧することで前記グランドパターン露出部を前記第1の凸部に接触させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、表示装置の大型化や厚みの増加を抑制しつつ、フレキシブルプリント配線板のグランドをシャーシに確実に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電子機器の外観斜視図である。
【図2】デジタルカメラの内部構成を示す背面側から見た分解斜視図である。
【図3】デジタルカメラの内部構成を示す正面側から見た分解斜視図である。
【図4】デジタルカメラの内部構成を示す背面側から見た分解斜視図である。
【図5】デジタルカメラの内部構成を示す正面側から見た分解斜視図である。
【図6】ジョグダイヤルユニット、メインシャーシ及び液晶FPCが組み付けられ積層された状態における、センターボタンの中心を通る断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施の形態に係る電子機器の外観斜視図であり、図1(a)は正面側から見た外観斜視図、図1(b)は背面側から見た外観斜視図である。
【0022】
本実施の形態では、電子機器としてデジタルカメラ1を例にとる。図1(b)に示すように、デジタルカメラ1は、背面側に撮影画像や再生画像や各種表示を行うための液晶表示部2を備え、背面から見て液晶表示部2の右隣に、カメラの操作及び各種設定を行うための操作ボタン群からなる操作部3が配設される。
【0023】
操作部3は操作部材としてセンターボタン4を有し、さらにセンターボタン4の周囲に配置されたジョグダイヤル5を有する。センターボタン4は押し込み操作される。また、ジョグダイヤル5を囲むように4つのボタン6a〜6dが配置されている。ジョグダイヤル5は環状形状をなし、その中心を回転中心とした回転による操作と、上下左右の4方向をカメラ背面に対して垂直方向に押し込む操作とが可能に構成されている。
【0024】
図2、図3は、デジタルカメラ1の内部構成を示す分解斜視図であり、図2は背面側から見た分解斜視図、図3は正面側から見た分解斜視図である。これらの図では、デジタルカメラ1のフロントカバーユニット7及びリヤカバーユニット8を外した状態を示している。
【0025】
図2に示すように、デジタルカメラ1の内部の背面側には、表示装置である液晶パネルユニット9が配置され、その右側に操作ユニットであるジョグダイヤルユニット10が配置されている。これらはそれぞれ導電性材料で形成されるメインシャーシ11に対して固定されている。液晶パネルユニット9には、液晶パネルユニット9が備える液晶パネル12とメインシャーシ11に取り付けられるメイン基板13(図3)とを接続するための液晶フレキシブルプリント配線板14が接続されている。
【0026】
液晶フレキシブルプリント配線板14(以下、「液晶FPC14」と略記する)は、液晶パネル12の液晶ガラス基板上に形成されたパターンに対して液晶FPC14に形成されたパターンが接続するように異方性導電接着剤により固定されている。
【0027】
図2に示すように、ジョグダイヤルユニット10は、金属製のプレート15に操作フレキシブルプリント配線板16が貼り付け固定されることで構成される。操作フレキシブルプリント配線板16(以下、「操作FPC16」と略記する)は、カメラ背面の各操作ボタンに対応した位置にメタルドームが配置されたシートスイッチ17が貼り付けられているとともに、メイン基板13と接続される。操作FPC16において、シートスイッチ17の各メタルドームが配置された部分に対応する位置には、図示しない接点パターンがそれぞれ形成されている。シートスイッチ17のメタルドームはドーム状に形成された金属製のバネであり、操作ボタンによって押されると、メタルドームが変形して、操作FPC16の表面に形成された接点パターンを短絡させる。これにより、メタルドームがスイッチとして動作する。
【0028】
さらに、金属製のプレート15にはジョグダイヤル5及びセンターボタン4が固定されている。液晶FPC14及び操作FPC16は、それぞれ重なった状態で、カメラ背面からカメラ上部を通り、メイン基板13に実装されたコネクタ18a、18b(図3)にそれぞれ接続されている。メイン基板13はメインシャーシ11に対してビス止め固定されている。メイン基板13のメインシャーシ11へのビス止め部はグランドパターンを露出するようにしてあり、このビス止めにより、メイン基板13のグランドはメインシャーシ11と導通している。
【0029】
次に図4〜図6を用いて、液晶パネルユニット9、液晶FPC14、ジョグダイヤルユニット10及びメインシャーシ11の関係について詳細に説明する。
【0030】
図4、図5は、デジタルカメラ1の内部構成を示すそれぞれ背面側、正面側から見た分解斜視図である。図4、図5では、図2、図3に示す状態に対してさらに液晶パネルユニット9とジョグダイヤルユニット10を取り外して示している。
【0031】
液晶パネルユニット9はメインシャーシ11上の所定の位置に配置されている。液晶FPC14は、カメラ背面側から見て液晶パネルユニット9の右側部に接続されている。液晶パネルユニット9がメインシャーシ11上に配置されることで、液晶FPC14もメインシャーシ11上に配置される。ジョグダイヤルユニット10は、メインシャーシ11上に配置される液晶FPC14と一部が重なるように、メインシャーシ11上に配置される。したがって、液晶FPC14のうち液晶パネルユニット9の右方に延設される部分は、ジョグダイヤルユニット10とメインシャーシ11との間に挟まれる。言い換えると、液晶FPC14は、ジョグダイヤルユニット10とメインシャーシ11との間に配置される。
【0032】
ジョグダイヤルユニット10は、メインシャーシ11に設けられた位置決めボスによって位置決めされつつ、ビス19a、19b(図4参照)によりメインシャーシ11に固定される。したがって、ジョグダイヤルユニット10は、メインシャーシ11との間に液晶FPC14の一部を挟んだ状態で、メインシャーシ11の平面(背面)で支持される構造となっている。以下、ジョグダイヤルユニット10、メインシャーシ11及び液晶FPC14が積層された部分の構成を主に説明する。
【0033】
図6は、ジョグダイヤルユニット10、メインシャーシ11及び液晶FPC14が組み付けられ積層された状態における、センターボタン4の中心を通る断面図である。
【0034】
ジョグダイヤル5及びセンターボタン4は、保持部材によってプレート15に対して保持される。保持部材が、ジョグダイヤルユニット10のプレート15を正面側から貫通してプレート15のメインシャーシ11側の面(被写体側の面)に突出し、該突出した部分が熱カシメされて第2の凸部である突起20となっている(図5、図6参照)。カシメダボである突起20は4つ設けられ、プレート15の裏面(液晶FPC14に対向する面でもある被写体側の面)において、センターボタン4の中心軸を中心とした円周方向4か所に形成されている(図5参照)。突起20を含む保持部材は導電性材料で形成され、且つプレート15に接触している。
【0035】
一方、メインシャーシ11の、液晶FPC14に対向する側(カメラ背面側)の面には、シャーシ凹部21が形成されている(図4、図6参照)。シャーシ凹部21は、プレート15の側とは反対側に窪んでいる。突起20の位置はシャーシ凹部21に対応しており、シャーシ凹部21は突起20の逃げ部でもある。メインシャーシ11の、液晶FPC14に対向する側(カメラ背面側)の面において、第1の凸部であるシャーシ凸部22が形成される(図4、図6参照)。
【0036】
図4に図示するように、シャーシ凸部22の周囲にシャーシ凹部21が位置する。図6に図示するように、シャーシ凹部21の周囲はシャーシ凸部22と同じ高さの平面となっていて、ジョグダイヤルユニット10の静圧受けの役割を果たす。
【0037】
シャーシ凸部22は、ジョグダイヤルユニット10のセンターボタン4に対応する位置に形成される。具体的には、センターボタン4の投影面上にシャーシ凸部22が位置する。これによりシャーシ凸部22は、センターボタン4の操作荷重に対する静圧受けの役割を果たす。
【0038】
ジョグダイヤルユニット10をメインシャーシ11に固定すると、4つの突起20は、シャーシ凸部22に対応する領域にそれぞれ位置し、シャーシ凸部22に対応する領域を囲むように位置している。4つの突起20及びシャーシ凸部22をカメラ背面側から投影させると、シャーシ凸部22の縁に突起20の縁がそれぞれ隣接するような位置関係となる。
【0039】
液晶パネルユニット9をメインシャーシ11に固定すると、液晶FPC14のうち、メインシャーシ11に対向する面におけるシャーシ凸部22に対向する位置には、グランドパターンを露出させたグランドパターン露出部23が形成されている。グランドパターン露出部23は、液晶FPC14のカバーレイが開口されることで形成される。グランドパターン露出部23の面積は、少なくともシャーシ凸部22に対応する領域以上の面積を有する。
【0040】
液晶FPC14のグランドパターンは、液晶パネルユニット9の液晶ガラス基板上に形成された液晶のドライバ回路(液晶駆動用ドライバ24として図2に図示)のグランドに接続されている。それと同時に、液晶FPC14のグランドパターンは、以下に説明するようなシャーシ凸部22との接触を通じてメイン基板13へもコネクタ18a(図3)を介して接続されている。
【0041】
図6に示すように、ジョグダイヤルユニット10は、液晶FPC14を介して、メインシャーシ11のうちシャーシ凹部21以外の部分の平面によって支えられている。このとき、ジョグダイヤルユニット10に形成された4か所の突起20は、シャーシ凹部21に対応する領域の外側にそれぞれ位置する。図6に示すように、シャーシ凸部22の先端位置は、4か所の突起20の先端位置よりも、ジョグダイヤルユニット10の側に位置し、4か所の突起20の先端位置は、シャーシ凸部22の先端位置よりも、メインシャーシ11の側に位置する。したがって、4か所の突起20は、液晶FPC14のシャーシ凸部22に対応する領域の外側をシャーシ凹部21に向けて押し込む。これにより、液晶FPC14は、4か所の突起20によって押圧されてメインシャーシ11の側に弾性変形するので、グランドパターン露出部23がシャーシ凸部22に接触する。
【0042】
このようにして、シャーシ凸部22とグランドパターン露出部23とは、液晶FPC14の弾性による接触圧を持って接触することになり、確実な導通が維持できる。この観点から、突起20の突出高さは、液晶FPC14を十分に弾性変形させることができる程度に設定するのが望ましい。特に、突起20の突出高さは、シャーシ凹部21に十分に入り込むような高さに設定されれば、突起20の縁とシャーシ凸部22の縁との距離が多少離れていても上記の導通は確保できる。一方、突起20の縁とシャーシ凸部22の縁とが僅かに干渉するような位置関係となっていたとしても、液晶FPC14は、突起20とシャーシ凸部22との間に確実に挟み込まれることになるので、導通確保の機能は果たされる。
【0043】
本実施の形態によれば、液晶パネルユニット9の大型化や厚みの増加を抑制しつつ、液晶FPC14のグランドをメインシャーシ11に確実に接続することができる。
【0044】
すなわち、上記説明した構成により、液晶パネル12の液晶ガラス基板上の液晶駆動用ドライバ24のグランドとメイン基板13のグランドとは、メインシャーシ11を経由して低インピーダンスで接続することができる。これにより、液晶パネルユニット9とメイン基板13との接続に起因する不要輻射の軽減が可能になると共に、液晶が静電気により誤動作することを防止することができる。
【0045】
さらに、液晶FPC14は液晶パネルユニット9の背面に回り込むことなく、液晶パネルユニット9に隣り合うジョグダイヤルユニット10とメインシャーシ11との間でグランドの接続が実現されている。そのため、液晶パネルユニット9の厚みを増大させることがなく、液晶パネル12の裏面に力が加わることもないので液晶表示に不具合を生じさせるおそれがない。
【0046】
ところで、本実施の形態では、突起20を4か所設けたが、突起20は1か所以上であれば、液晶FPC14のグランドをメインシャーシ11に電気的に接続するという作用効果を奏することができる。
【0047】
また、本実施の形態では、ジョグダイヤルユニット10に設けられる突起20は、ジョグダイヤル5及びセンターボタン4を保持する保持部材の一部を熱カシメすることで形成している。これに代えて、突起20を、金属製のプレート15に係合する爪形状としても、単なる位置決めのボス等で形成しても、本実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。また、突起20を、金属製のプレート15から絞りや曲げ加工により直接形成した凸形状で形成しても、本実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0048】
また、上記したようなフレキシブルプリント配線板のグランド接続構造を適用する電子機器は、デジタルカメラに限られない。すなわち、表示装置を有する各種の機器に適用が可能である。
【0049】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0050】
4 センターボタン
9 液晶パネルユニット
10 ジョグダイヤルユニット
11 メインシャーシ
14 フレキシブルプリント配線板
15 プレート
20 突起
22 シャーシ凸部
23 グランドパターン露出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置に接続されるフレキシブルプリント配線板が、操作ユニットと前記操作ユニットを支持するシャーシとの間に配置される電子機器であって、
前記シャーシは導電性材料で形成され、
前記シャーシの前記フレキシブルプリント配線板に対向する面に、第1の凸部を形成し、
前記操作ユニットの前記シャーシに対向する面における前記第1の凸部に対応する領域の外側に、第2の凸部を形成し、
前記フレキシブルプリント配線板のうち、前記シャーシに対向する面における少なくとも前記第1の凸部に対応する領域に、グランドパターンが露出されるグランドパターン露出部を形成し、
前記第2の凸部が前記フレキシブルプリント配線板を前記シャーシに向けて押圧することで前記グランドパターン露出部を前記第1の凸部に接触させることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記操作ユニットには、押し込み操作される操作部材が設けられ、前記第1の凸部は、前記操作部材の投影面上に設けられることを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記操作ユニットは、前記操作部材を保持する金属製のプレートを有し、前記第2の凸部は、前記操作部材を前記プレートに保持させる保持部材の一部を前記プレートから突出させることで形成することを特徴とする請求項2記載の電子機器。
【請求項4】
前記第2の凸部は、前記プレートから突出させた前記保持部材の一部を熱カシメすることで形成することを特徴とする請求項3記載の電子機器。
【請求項5】
前記フレキシブルプリント配線板の前記グランドパターン露出部は、前記表示装置の液晶ガラス基板に形成された液晶駆動用ドライバのグランドに接続されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記第1の凸部の先端位置は、前記第2の凸部の先端位置よりも、前記操作ユニットの側に位置し、前記第2の凸部の先端位置は、前記第1の凸部の先端位置よりも、前記シャーシの側に位置することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−61395(P2013−61395A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198235(P2011−198235)
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】