電子機器
【課題】本発明は電子機器に関するもので、使い勝手を良くすることを目的とするものである。
【解決手段】前面開口部2を有する本体ケース1と、本体ケース1の前面開口部2を開閉自在に覆った実質的に透明な前面カバー3と、前面カバー3の後方側における本体ケース1の前面開口部2に配置された前面枠14と、本体ケース1内に配置されると共に前面開口部2から本体ケース1の内外に出没自在に設けた携帯情報機器用保持部4と、この携帯情報機器用保持部4の後面側に設けられると共にこの携帯情報機器用保持部4を本体ケース1の内外に出没自在に駆動する駆動体10と、この駆動体10を駆動する駆動モータ17とを備え、駆動体10により、携帯情報機器用保持部4を本体ケース1の前面開口部2外に移動させた状態で、駆動モータ17によりこの駆動体10を前面枠14に付勢させる構成とした。
【解決手段】前面開口部2を有する本体ケース1と、本体ケース1の前面開口部2を開閉自在に覆った実質的に透明な前面カバー3と、前面カバー3の後方側における本体ケース1の前面開口部2に配置された前面枠14と、本体ケース1内に配置されると共に前面開口部2から本体ケース1の内外に出没自在に設けた携帯情報機器用保持部4と、この携帯情報機器用保持部4の後面側に設けられると共にこの携帯情報機器用保持部4を本体ケース1の内外に出没自在に駆動する駆動体10と、この駆動体10を駆動する駆動モータ17とを備え、駆動体10により、携帯情報機器用保持部4を本体ケース1の前面開口部2外に移動させた状態で、駆動モータ17によりこの駆動体10を前面枠14に付勢させる構成とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両などに搭載される電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の携帯情報機器、例えば携帯電話は、ますます、その機能が充実し、電話機能だけでなく、音楽プレーヤ機能や、カーナビゲーション機能までが搭載されている。
【0003】
したがって、この携帯電話を他の電子機器、例えば、車載用の電子機器に接続すれば、携帯電話で再生した音楽を、車両のスピーカから流すこともできるようになる。
【0004】
そこで、このような要望に応えるために車載用の電子機器として、次のような構成のものが提案されている。
【0005】
すなわち、車載用電子機器を構成する本体ケース内に、引出し構造の収納部を設け、この収納部内には、携帯情報機器との電気的接続手段を設けた構成となっていた(例えば下記特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−24259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記従来例における課題は、使い勝手が悪いということであった。
【0008】
すなわち、前記従来例では、携帯情報機器を、前記電子機器の収納部に収納させるとともに、電気的接続手段を介してこの携帯情報機器と電子機器とを接続し、これによって上述したように、携帯情報機器が保有する、音楽プレーヤ機能による再生音を車両のスピーカから流すことが出来るようにしている。
【0009】
しかしながら、このような状況においては、携帯情報機器が保有する音楽プレーヤ機能を使用しているにもかかわらず、この携帯情報機器が電子機器の収納部に収納され、外部からは見ることが出来ないので、携帯情報機器の現動作状態を十分に理解することが出来ず、その結果として極めて使い勝手の悪いものになるのであった。
【0010】
そこで、本発明は、使い勝手を良くすると共に携帯情報機器の表示内容を見やすくすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そしてこの目的を達成するために本発明は、前面開口部を有する本体ケースと、この本体ケースの前記前面開口部を開閉自在に覆った実質的に透明な前面カバーと、この前面カバーの後方側における前記本体ケースの前面開口部に配置された前面枠と、前記本体ケース内に配置されると共に前記前面開口部から本体ケースの内外に出没自在に設けた携帯情報機器用保持部と、この携帯情報機器用保持部の後面側に設けられると共にこの携帯情報機器用保持部を前記本体ケースの内外に出没自在に駆動する駆動体と、この駆動体を駆動する駆動手段とを備え、前記駆動体により、前記携帯情報機器用保持部を前記本体ケースの前面開口部外に移動させた状態で、前記駆動手段によりこの駆動体を前記前面枠に付勢
させる構成とし、これにより所期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0012】
以上のように本発明は、前面開口部を有する本体ケースと、この本体ケースの前記前面開口部を開閉自在に覆った実質的に透明な前面カバーと、この前面カバーの後方側における前記本体ケースの前面開口部に配置された前面枠と、前記本体ケース内に配置されると共に前記前面開口部から本体ケースの内外に出没自在に設けた携帯情報機器用保持部と、この携帯情報機器用保持部の後面側に設けられると共にこの携帯情報機器用保持部を前記本体ケースの内外に出没自在に駆動する駆動体と、この駆動体を駆動する駆動手段とを備え、前記駆動体により、前記携帯情報機器用保持部を前記本体ケースの前面開口部外に移動させた状態で、前記駆動手段によりこの駆動体を前記前面枠に付勢させる構成としたものであるので、使い勝手が良くなると共に携帯情報機器の表示内容を見やすいものとすることができる。
【0013】
すなわち、本発明においては、前面カバーを、実質的に透明な構成とするとともに、前記携帯情報機器用保持部によって、携帯情報機器を保持する構成としたものであるので、前記携帯情報機器用保持部により携帯情報機器が保持された状態では、この携帯情報機器を前面カバーを介して前記本体ケースの前面側から目視することが出来る。
【0014】
このため、携帯情報機器を本体ケース内に収納した状態であるにも関わらず、この携帯情報機器の動作状態を確認することが出来、その結果として極めて使い勝手の良いものとなるのである。
【0015】
また、本発明においては、前記駆動体により、前記携帯情報機器用保持部を前記本体ケースの前面開口部外に移動させた状態で、前記駆動手段によりこの駆動体を前記前面枠に付勢させる構成としたものであるので、携帯情報機器は、携帯情報機器用保持部によって保持された状態で駆動体を介して前面枠に付勢されることとなり、つまり、前面枠に実質的に固定された状態となるので、車両の運転に伴う振動が加わったとしてもこの携帯情報機器が大きく振動することはなく、その結果として携帯情報機器の表示内容を見やすいものとすることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる電子機器を車両に搭載した状態を示す斜視図
【図2】同電子機器の斜視図
【図3】同電子機器の斜視図
【図4】同電子機器の斜視図
【図5】同電子機器の斜視図
【図6】同電子機器の斜視図
【図7】同電子機器の斜視図
【図8】同電子機器の斜視図
【図9】同電子機器の一部を取り除いた斜視図
【図10】同電子機器の要部斜視図
【図11】同電子機器の要部斜視図
【図12】同電子機器の要部斜視図
【図13】同電子機器の要部斜視図
【図14】同電子機器の要部斜視図
【図15】同電子機器の要部斜視図
【図16】同電子機器の要部斜視図
【図17】同電子機器の要部斜視図
【図18】同電子機器の要部斜視図
【図19】同電子機器の要部分解斜視図
【図20】同電子機器の要部斜視図
【図21】同電子機器の要部斜視図
【図22】同電子機器の要部斜視図
【図23】同電子機器の要部斜視図
【図24】同電子機器の要部斜視図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施の形態を、車載用の電子機器に適用したものを、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、本体ケース1は、直方体形状である。また、図2に示すごとく、この本体ケース1の前面開口部2は、実質的に透明な前面カバー3によって開閉自在に覆われている。
【0018】
この本体ケース1内には、前面開口部2から本体ケース1の内外に、図2から図9のごとく、出没自在に携帯情報機器用保持部4を設けている。
【0019】
すなわち、携帯情報機器用保持部4は、図2のごとく前面カバー3が開放した状態では、横向き状態で、前面開口部2内に収納された状態となっている。
【0020】
また、次の状態では、図3のごとく、携帯情報機器用保持部4が前面開口部2外に突出するとともに、立設状態にされる。その後、図4、図5に示すごとく、携帯情報機器5を携帯情報機器用保持部4の両側に設けた保持爪6によって保持させるとともに、接続端子7によって電気的な接続も行う。
【0021】
このように携帯情報機器5を保持した携帯情報機器用保持部4は、次に図6、図7のごとく横向き状態とされ、その後、図8のごとく前面カバー3の閉成に連動してこの携帯情報機器用保持部4は、前面開口部2から本体ケース1内に収納され、この状態が図1の状態となる。
【0022】
以上の説明で基本的な動作が理解できたところで、各部の動作をさせる構成について詳細に説明する。
【0023】
まず、携帯情報機器用保持部4の後面の縦方向のほぼ中央部分で、横方向に若干偏った部分には、例えば図9から図12から理解されるように大径の駆動軸8の前端側が結合されており、また、この大径の駆動軸8結合部の外周部分2箇所には、小径の駆動軸9の前端側が結合されている。
【0024】
また、これらの大径の駆動軸8の後端側および小径の駆動軸9の後端側は、駆動体10に連結されている。
【0025】
具体的には、まず駆動体10は、図11、図12から理解されるように横方向に長い長方形状の板体ケース11により構成されており、この板体ケース11の上下左右の四隅には、それぞれ駆動軸12が貫通した状態となっている。前記駆動軸12の後端は、本体ケース1に固定された後面板13に回転自在に軸支されており、また、この駆動軸12の前端は、図13、図14に示す前面枠14に回転自在に軸支されている。
【0026】
つまり、板体ケース11は、4本の駆動軸12に支持され、この駆動軸12を回転させることで、本体ケース1内を前後に移動することになっている。ここで、前記前面枠14
について説明すると、この前面枠14は、図9、図13、図14から理解されるように、前面カバー3の後方側における本体ケース1の前面開口部2の後面側に本体ケース1と一体化して設けられたものであるので、上述のごとく駆動軸12を後面板13と前面枠14で回転自在に軸支する構成とした場合に、この駆動軸12を安定して支持することができ、その結果として、駆動体10を構成する板体ケース11の前後移動も安定して行われることとなる。
【0027】
さて、この前面枠14には、上述した大径の駆動軸8が貫通する円形の貫通口15と、小径の駆動軸9が貫通する扇形の2本の貫通口16が設けられている。
【0028】
したがって、駆動軸8、9が図13において、時計方向に回動すれば、携帯情報機器用保持部4は、上述した図2から図3のごとく立設されることとなる。
【0029】
それでは、このような携帯情報機器用保持部4の回動の前に、この携帯情報機器用保持部4の前後の駆動について説明する。
【0030】
上述したように、駆動体10を構成する板体ケース11の前後移動は、駆動軸12を駆動することにより行われるようになっており、この駆動は、図10、図15、図16に示す駆動モータ17によって行われる。駆動モータ17は、後面板13に固定されており、この駆動モータ17には、歯車18、19、歯車19の後面側に一体化された歯車(図示せず)、歯車20a、歯車20aの前面側に一体化された歯車20b、歯車21を介して、歯車22が連結されている。なお、歯車19、20a、20b、21は、後面板13に軸支されている。また、前記歯車22は、本体ケース1と一体となった側面板23に軸支された駆動軸24に固定されている。また、この駆動軸24には、歯車25、26が固定されており、この内歯車25には、歯車27を介して図15の左上の駆動軸12に固定された歯車28が連結されている。さらに、歯車25には、歯車27を介して図15の左下の駆動軸12に固定された歯車29が連結されている。一方、歯車26には、歯車30を介して図16の右上の駆動軸12に固定された歯車31が連結されている。さらに、歯車26には、歯車30を介して図16の右下の駆動軸12に固定された歯車32が連結されている。
【0031】
また、前記駆動軸24の両端には、図16に示す歯車33と図15に示す歯車34が設けられており、このうち歯車33には、図16に示すごとく歯車35が連結されており、この歯車35の回転をセンサ36で検出することにより、駆動軸24の回転量、すなわち駆動軸12の回転量が検出されるようになっている。また、歯車33、34には、図13、14に示すようにラック37が連結されており、このラック37の先端には、前面カバー3を開閉させるレバー38が連結されている。したがって、駆動モータ17を駆動すれば駆動体10によって携帯情報機器用保持部4が前後に移動させられる動作とともに、前面カバー3の開閉が行われるようになっているのである。
【0032】
さて、このような構成において、駆動モータ17を駆動することで駆動体10の板体ケース11を図13、14のごとく最も前方側に移動させた状態、つまり図12に示すごとく携帯情報機器用保持部4が本体ケース1の前面開口部2外に押し出された状態においては、前記板体ケース11は、図13、14に示すごとく前面枠14に押し付けられた状態となっている。
【0033】
この時、板体ケース11の内部で、4本の駆動軸12の貫通部分には、図17、18に示すごとくいずれの部分にも付勢体39が内蔵されている。この付勢体39の前面側と背面側には、ばね40が装着されているので、図14のごとく板体ケース11が前面枠14に押し付けられた状態では、ばね40が圧縮され、その結果として、板体ケース11は、
前面枠14に強く押し付けられた状態で実質的に前面枠14に一体化された状態となる。
【0034】
このため、図7のように携帯情報機器用保持部4に携帯情報機器5が装着された状態において、車両の振動が加わったとしても、携帯情報機器5が大きく振動することがなく、その表示内容が見やすいものとなる。
【0035】
さて、このように、駆動体10が駆動モータ17によって駆動軸12を介して前面枠14に当接するまで移動させられた状態が図2に示す状態であって、この時、歯車34、ラック37を介してレバー38が前方に移動されることで、前面カバー3も開放した状態となっている。
【0036】
この状態になると、次は、図3のごとく携帯情報機器用保持部4を立設させることになるので、以下にこの点について説明する。
【0037】
駆動体10を構成する板体ケース11の前面側には、上述のごとく駆動軸8と駆動軸9が突出配置されている。
【0038】
具体的には、図18、19に示すごとく、2本の駆動軸9は、扇形の駆動板41の外周部分に一体化されており、また、この駆動板41の中心部分には、駆動軸8が一体化されている。また、この構成において、駆動軸8内には、駆動軸42が挿入され、駆動軸42が2重構成となっており、駆動軸8、42は、それぞれ図18に示す歯車43によって回動させられるようになっている。すなわち、駆動軸8には、歯車43に係合する歯車44が設けられ、また、駆動軸42には、歯車43に係合する歯車45が設けられている。ただし、歯車44は、外周の一部に設けられたものであるので、歯車43の回転により途中まで一体となって回転し、それにより、図2から図3のごとく携帯情報機器用保持部4を立設状態とする。このとき、駆動軸8は、前面枠14に設けた貫通口15に軸支され、また、駆動軸9は、貫通口16に支持案内されることによって、携帯情報機器用保持部4を立設状態とする。なお、駆動板41の回動動作を安定化させるために、この駆動板41には、図19に示すごとく、この後面側に案内突起46を設け、図11に示すごとく、この案内突起46を係合案内する貫通口47を板体ケース11の前面側に設けている。
【0039】
なお、駆動軸42の歯車45は、全周に設けられているので、駆動軸8よりも大きな角度でこの駆動軸42は、回動するようになっており、ここでは、詳細に説明しないが、駆動軸42の先端側に設けた突起48が携帯情報機器用保持部4の中で保持爪6を内外に移動させるようになっている。つまり、図3では、携帯情報機器用保持部4が本体ケース1の前面開口部2外に突出させられ、また、立設状態となっているので、この状態から保持爪6を外方に広げ、その状態で図4に示すごとく携帯情報機器5を装着する。
【0040】
それでは、このような動作を行わせる機構について説明する。
【0041】
図17、図20、図21に示すごとく、駆動体10を構成する板体ケース11内には、駆動モータ49が設けられており、この駆動モータ49には、歯車50、歯車51、歯車51の裏側に一体化された歯車52、歯車53、歯車53の表側に一体化された歯車54、歯車55を介して前記歯車43が連結されている。このため、駆動モータ49を駆動すれば、歯車43が回転し、それに伴って駆動軸8、9、42が回動駆動されるようになる。
【0042】
また、これら駆動軸8、9、42の動作は、歯車45に係合させた歯車56の回転量をセンサ57で検出するようになっている。
【0043】
さて、このようにして図5のごとく、携帯情報機器5を携帯情報機器用保持部4で保持した状態で図17、図20の駆動モータ49を反転させると、携帯情報機器用保持部4は図6を経て、図7のごとく横倒し状態となる。そして、この状態になると、図15、図16に示す駆動モータ17を反転させると、駆動軸12も反転し、また、歯車34も反転し、その結果、駆動体10とともに、携帯情報機器用保持部4が図8のごとく本体ケース1の前面開口部2内に収納され始め、また、前面カバー3も閉じ始められることになる。
【0044】
図1は、このようにして、携帯情報機器5を保持した状態の携帯情報機器用保持部4が本体ケース1内に収納され、また本体ケース1の前面開口部2が前面カバー3で覆われた状態を示している。
【0045】
この時、前面カバー3は、実質的に透明なものとしているので、携帯情報機器5の表示内容を前面カバー3を介して、目視確認することができ、使い勝手の良いものとなる。
【0046】
なお、図1に示す状態においては、駆動体10は、図13、図14の状態から後方に移動させられ、この状態においては、前記携帯情報機器用保持部4の後面側が前面枠14に当接した状態となっている。この時、駆動体10と携帯情報機器用保持部4は、駆動軸8、9、42より一体化された状態となっているが、駆動体10を構成する板体ケース11内においては、上述したように、図17の付勢体39が存在しており、この付勢体39の前後面にばね40が装着されているので、ばね40によって、携帯情報機器用保持部4が前面枠14に強く押し付けられた状態となる。
【0047】
このため、車両の運転に伴う振動が加わったとしてもこの携帯情報機器5が大きく振動することはなく、その結果として携帯情報機器5の表示内容を見やすいものとすることができるのである。
【0048】
ここで、駆動軸12の変形例について、図22から図24を用いて説明する。
【0049】
上述したように、図17の付勢体39の前後面にばね40が装着されているので、ばね40によって、携帯情報機器用保持部4が前面枠14に強く押し付けられた状態となる。さらに、この携帯情報機器用保持部4を前面枠14に強く押し付けられた状態を維持するために、以下のように駆動軸12を構成することも可能である。
【0050】
図22に示す駆動軸12は、溝に一部狭い箇所を設ける形状であり、図23に示す駆動軸12は、溝を板体ケース11と平行に形成し、図24に示す駆動軸12は、溝のピッチを可変としたものである。
【0051】
そして、付勢体39が携帯情報機器用保持部4を前面枠14に強く押し付けた状態となる位置において、駆動軸12の溝形状を図22から図24に示すようにすることにより、携帯情報機器用保持部4を前面枠14に強く押し付けた状態をさらに強力に維持することが可能となる。その結果として、車両の運転に伴う振動が加わったとしてもこの携帯情報機器が大きく振動することはなく、その結果として携帯情報機器の表示内容を見やすいものとすることができるのである。
【産業上の利用可能性】
【0052】
以上のように本発明は、前面開口部を有する本体ケースと、この本体ケースの前記前面開口部を開閉自在に覆った実質的に透明な前面カバーと、この前面カバーの後方側における前記本体ケースの前面開口部に配置された前面枠と、前記本体ケース内に配置されると共に前記前面開口部から本体ケースの内外に出没自在に設けた携帯情報機器用保持部と、この携帯情報機器用保持部の後面側に設けられると共にこの携帯情報機器用保持部を前記
本体ケースの内外に出没自在に駆動する駆動体と、この駆動体を駆動する駆動手段とを備え、前記駆動体により、前記携帯情報機器用保持部を前記本体ケースの前面開口部外に移動させた状態で、前記駆動手段によりこの駆動体を前記前面枠に付勢させる構成としたものであるので、使い勝手が良くなると共に携帯情報機器の表示内容を見やすいものとすることができる。
【0053】
すなわち、本発明においては、前面カバーを、実質的に透明な構成とするとともに、前記携帯情報機器用保持部によって、携帯情報機器を保持する構成としたものであるので、前記携帯情報機器用保持部により携帯情報機器が保持された状態では、この携帯情報機器を前面カバーを介して前記本体ケースの前面側から目視することが出来る。
【0054】
このため、携帯情報機器を本体ケース内に収納した状態であるにも関わらず、この携帯情報機器の動作状態を確認することが出来、その結果として極めて使い勝手の良いものとなるのである。
【0055】
また、本発明においては、前記駆動体により、前記携帯情報機器用保持部を前記本体ケースの前面開口部外に移動させた状態で、前記駆動手段によりこの駆動体を前記前面枠に付勢させる構成としたものであるので、携帯情報機器は、携帯情報機器用保持部によって保持された状態で駆動体を介して前面枠に付勢されることとなり、つまり、前面枠に実質的に固定された状態となるので、車両の運転に伴う振動が加わったとしてもこの携帯情報機器が大きく振動することはなく、その結果として携帯情報機器の表示内容を見やすいものとすることができるのである。
【0056】
したがって、本発明の電子機器は、車両用などへの搭載が期待されるものとなる。
【符号の説明】
【0057】
1 本体ケース
2 前面開口部
3 前面カバー
4 携帯情報機器用保持部
5 携帯情報機器
6 保持爪
7 接続端子
8、9、12、24、42 駆動軸
10 駆動体
11 板体ケース
13 後面板
14 前面枠
15 貫通口
16 貫通口
17、49 駆動モータ
18、19、20a、20b、21、22、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、43、44、45、50、51、52、53、54、55、56 歯車
36、57 センサ
37 ラック
38 レバー
39 付勢体
40 ばね
41 駆動板
46 案内突起
47 貫通口
48 突起
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両などに搭載される電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の携帯情報機器、例えば携帯電話は、ますます、その機能が充実し、電話機能だけでなく、音楽プレーヤ機能や、カーナビゲーション機能までが搭載されている。
【0003】
したがって、この携帯電話を他の電子機器、例えば、車載用の電子機器に接続すれば、携帯電話で再生した音楽を、車両のスピーカから流すこともできるようになる。
【0004】
そこで、このような要望に応えるために車載用の電子機器として、次のような構成のものが提案されている。
【0005】
すなわち、車載用電子機器を構成する本体ケース内に、引出し構造の収納部を設け、この収納部内には、携帯情報機器との電気的接続手段を設けた構成となっていた(例えば下記特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−24259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記従来例における課題は、使い勝手が悪いということであった。
【0008】
すなわち、前記従来例では、携帯情報機器を、前記電子機器の収納部に収納させるとともに、電気的接続手段を介してこの携帯情報機器と電子機器とを接続し、これによって上述したように、携帯情報機器が保有する、音楽プレーヤ機能による再生音を車両のスピーカから流すことが出来るようにしている。
【0009】
しかしながら、このような状況においては、携帯情報機器が保有する音楽プレーヤ機能を使用しているにもかかわらず、この携帯情報機器が電子機器の収納部に収納され、外部からは見ることが出来ないので、携帯情報機器の現動作状態を十分に理解することが出来ず、その結果として極めて使い勝手の悪いものになるのであった。
【0010】
そこで、本発明は、使い勝手を良くすると共に携帯情報機器の表示内容を見やすくすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そしてこの目的を達成するために本発明は、前面開口部を有する本体ケースと、この本体ケースの前記前面開口部を開閉自在に覆った実質的に透明な前面カバーと、この前面カバーの後方側における前記本体ケースの前面開口部に配置された前面枠と、前記本体ケース内に配置されると共に前記前面開口部から本体ケースの内外に出没自在に設けた携帯情報機器用保持部と、この携帯情報機器用保持部の後面側に設けられると共にこの携帯情報機器用保持部を前記本体ケースの内外に出没自在に駆動する駆動体と、この駆動体を駆動する駆動手段とを備え、前記駆動体により、前記携帯情報機器用保持部を前記本体ケースの前面開口部外に移動させた状態で、前記駆動手段によりこの駆動体を前記前面枠に付勢
させる構成とし、これにより所期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0012】
以上のように本発明は、前面開口部を有する本体ケースと、この本体ケースの前記前面開口部を開閉自在に覆った実質的に透明な前面カバーと、この前面カバーの後方側における前記本体ケースの前面開口部に配置された前面枠と、前記本体ケース内に配置されると共に前記前面開口部から本体ケースの内外に出没自在に設けた携帯情報機器用保持部と、この携帯情報機器用保持部の後面側に設けられると共にこの携帯情報機器用保持部を前記本体ケースの内外に出没自在に駆動する駆動体と、この駆動体を駆動する駆動手段とを備え、前記駆動体により、前記携帯情報機器用保持部を前記本体ケースの前面開口部外に移動させた状態で、前記駆動手段によりこの駆動体を前記前面枠に付勢させる構成としたものであるので、使い勝手が良くなると共に携帯情報機器の表示内容を見やすいものとすることができる。
【0013】
すなわち、本発明においては、前面カバーを、実質的に透明な構成とするとともに、前記携帯情報機器用保持部によって、携帯情報機器を保持する構成としたものであるので、前記携帯情報機器用保持部により携帯情報機器が保持された状態では、この携帯情報機器を前面カバーを介して前記本体ケースの前面側から目視することが出来る。
【0014】
このため、携帯情報機器を本体ケース内に収納した状態であるにも関わらず、この携帯情報機器の動作状態を確認することが出来、その結果として極めて使い勝手の良いものとなるのである。
【0015】
また、本発明においては、前記駆動体により、前記携帯情報機器用保持部を前記本体ケースの前面開口部外に移動させた状態で、前記駆動手段によりこの駆動体を前記前面枠に付勢させる構成としたものであるので、携帯情報機器は、携帯情報機器用保持部によって保持された状態で駆動体を介して前面枠に付勢されることとなり、つまり、前面枠に実質的に固定された状態となるので、車両の運転に伴う振動が加わったとしてもこの携帯情報機器が大きく振動することはなく、その結果として携帯情報機器の表示内容を見やすいものとすることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる電子機器を車両に搭載した状態を示す斜視図
【図2】同電子機器の斜視図
【図3】同電子機器の斜視図
【図4】同電子機器の斜視図
【図5】同電子機器の斜視図
【図6】同電子機器の斜視図
【図7】同電子機器の斜視図
【図8】同電子機器の斜視図
【図9】同電子機器の一部を取り除いた斜視図
【図10】同電子機器の要部斜視図
【図11】同電子機器の要部斜視図
【図12】同電子機器の要部斜視図
【図13】同電子機器の要部斜視図
【図14】同電子機器の要部斜視図
【図15】同電子機器の要部斜視図
【図16】同電子機器の要部斜視図
【図17】同電子機器の要部斜視図
【図18】同電子機器の要部斜視図
【図19】同電子機器の要部分解斜視図
【図20】同電子機器の要部斜視図
【図21】同電子機器の要部斜視図
【図22】同電子機器の要部斜視図
【図23】同電子機器の要部斜視図
【図24】同電子機器の要部斜視図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施の形態を、車載用の電子機器に適用したものを、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、本体ケース1は、直方体形状である。また、図2に示すごとく、この本体ケース1の前面開口部2は、実質的に透明な前面カバー3によって開閉自在に覆われている。
【0018】
この本体ケース1内には、前面開口部2から本体ケース1の内外に、図2から図9のごとく、出没自在に携帯情報機器用保持部4を設けている。
【0019】
すなわち、携帯情報機器用保持部4は、図2のごとく前面カバー3が開放した状態では、横向き状態で、前面開口部2内に収納された状態となっている。
【0020】
また、次の状態では、図3のごとく、携帯情報機器用保持部4が前面開口部2外に突出するとともに、立設状態にされる。その後、図4、図5に示すごとく、携帯情報機器5を携帯情報機器用保持部4の両側に設けた保持爪6によって保持させるとともに、接続端子7によって電気的な接続も行う。
【0021】
このように携帯情報機器5を保持した携帯情報機器用保持部4は、次に図6、図7のごとく横向き状態とされ、その後、図8のごとく前面カバー3の閉成に連動してこの携帯情報機器用保持部4は、前面開口部2から本体ケース1内に収納され、この状態が図1の状態となる。
【0022】
以上の説明で基本的な動作が理解できたところで、各部の動作をさせる構成について詳細に説明する。
【0023】
まず、携帯情報機器用保持部4の後面の縦方向のほぼ中央部分で、横方向に若干偏った部分には、例えば図9から図12から理解されるように大径の駆動軸8の前端側が結合されており、また、この大径の駆動軸8結合部の外周部分2箇所には、小径の駆動軸9の前端側が結合されている。
【0024】
また、これらの大径の駆動軸8の後端側および小径の駆動軸9の後端側は、駆動体10に連結されている。
【0025】
具体的には、まず駆動体10は、図11、図12から理解されるように横方向に長い長方形状の板体ケース11により構成されており、この板体ケース11の上下左右の四隅には、それぞれ駆動軸12が貫通した状態となっている。前記駆動軸12の後端は、本体ケース1に固定された後面板13に回転自在に軸支されており、また、この駆動軸12の前端は、図13、図14に示す前面枠14に回転自在に軸支されている。
【0026】
つまり、板体ケース11は、4本の駆動軸12に支持され、この駆動軸12を回転させることで、本体ケース1内を前後に移動することになっている。ここで、前記前面枠14
について説明すると、この前面枠14は、図9、図13、図14から理解されるように、前面カバー3の後方側における本体ケース1の前面開口部2の後面側に本体ケース1と一体化して設けられたものであるので、上述のごとく駆動軸12を後面板13と前面枠14で回転自在に軸支する構成とした場合に、この駆動軸12を安定して支持することができ、その結果として、駆動体10を構成する板体ケース11の前後移動も安定して行われることとなる。
【0027】
さて、この前面枠14には、上述した大径の駆動軸8が貫通する円形の貫通口15と、小径の駆動軸9が貫通する扇形の2本の貫通口16が設けられている。
【0028】
したがって、駆動軸8、9が図13において、時計方向に回動すれば、携帯情報機器用保持部4は、上述した図2から図3のごとく立設されることとなる。
【0029】
それでは、このような携帯情報機器用保持部4の回動の前に、この携帯情報機器用保持部4の前後の駆動について説明する。
【0030】
上述したように、駆動体10を構成する板体ケース11の前後移動は、駆動軸12を駆動することにより行われるようになっており、この駆動は、図10、図15、図16に示す駆動モータ17によって行われる。駆動モータ17は、後面板13に固定されており、この駆動モータ17には、歯車18、19、歯車19の後面側に一体化された歯車(図示せず)、歯車20a、歯車20aの前面側に一体化された歯車20b、歯車21を介して、歯車22が連結されている。なお、歯車19、20a、20b、21は、後面板13に軸支されている。また、前記歯車22は、本体ケース1と一体となった側面板23に軸支された駆動軸24に固定されている。また、この駆動軸24には、歯車25、26が固定されており、この内歯車25には、歯車27を介して図15の左上の駆動軸12に固定された歯車28が連結されている。さらに、歯車25には、歯車27を介して図15の左下の駆動軸12に固定された歯車29が連結されている。一方、歯車26には、歯車30を介して図16の右上の駆動軸12に固定された歯車31が連結されている。さらに、歯車26には、歯車30を介して図16の右下の駆動軸12に固定された歯車32が連結されている。
【0031】
また、前記駆動軸24の両端には、図16に示す歯車33と図15に示す歯車34が設けられており、このうち歯車33には、図16に示すごとく歯車35が連結されており、この歯車35の回転をセンサ36で検出することにより、駆動軸24の回転量、すなわち駆動軸12の回転量が検出されるようになっている。また、歯車33、34には、図13、14に示すようにラック37が連結されており、このラック37の先端には、前面カバー3を開閉させるレバー38が連結されている。したがって、駆動モータ17を駆動すれば駆動体10によって携帯情報機器用保持部4が前後に移動させられる動作とともに、前面カバー3の開閉が行われるようになっているのである。
【0032】
さて、このような構成において、駆動モータ17を駆動することで駆動体10の板体ケース11を図13、14のごとく最も前方側に移動させた状態、つまり図12に示すごとく携帯情報機器用保持部4が本体ケース1の前面開口部2外に押し出された状態においては、前記板体ケース11は、図13、14に示すごとく前面枠14に押し付けられた状態となっている。
【0033】
この時、板体ケース11の内部で、4本の駆動軸12の貫通部分には、図17、18に示すごとくいずれの部分にも付勢体39が内蔵されている。この付勢体39の前面側と背面側には、ばね40が装着されているので、図14のごとく板体ケース11が前面枠14に押し付けられた状態では、ばね40が圧縮され、その結果として、板体ケース11は、
前面枠14に強く押し付けられた状態で実質的に前面枠14に一体化された状態となる。
【0034】
このため、図7のように携帯情報機器用保持部4に携帯情報機器5が装着された状態において、車両の振動が加わったとしても、携帯情報機器5が大きく振動することがなく、その表示内容が見やすいものとなる。
【0035】
さて、このように、駆動体10が駆動モータ17によって駆動軸12を介して前面枠14に当接するまで移動させられた状態が図2に示す状態であって、この時、歯車34、ラック37を介してレバー38が前方に移動されることで、前面カバー3も開放した状態となっている。
【0036】
この状態になると、次は、図3のごとく携帯情報機器用保持部4を立設させることになるので、以下にこの点について説明する。
【0037】
駆動体10を構成する板体ケース11の前面側には、上述のごとく駆動軸8と駆動軸9が突出配置されている。
【0038】
具体的には、図18、19に示すごとく、2本の駆動軸9は、扇形の駆動板41の外周部分に一体化されており、また、この駆動板41の中心部分には、駆動軸8が一体化されている。また、この構成において、駆動軸8内には、駆動軸42が挿入され、駆動軸42が2重構成となっており、駆動軸8、42は、それぞれ図18に示す歯車43によって回動させられるようになっている。すなわち、駆動軸8には、歯車43に係合する歯車44が設けられ、また、駆動軸42には、歯車43に係合する歯車45が設けられている。ただし、歯車44は、外周の一部に設けられたものであるので、歯車43の回転により途中まで一体となって回転し、それにより、図2から図3のごとく携帯情報機器用保持部4を立設状態とする。このとき、駆動軸8は、前面枠14に設けた貫通口15に軸支され、また、駆動軸9は、貫通口16に支持案内されることによって、携帯情報機器用保持部4を立設状態とする。なお、駆動板41の回動動作を安定化させるために、この駆動板41には、図19に示すごとく、この後面側に案内突起46を設け、図11に示すごとく、この案内突起46を係合案内する貫通口47を板体ケース11の前面側に設けている。
【0039】
なお、駆動軸42の歯車45は、全周に設けられているので、駆動軸8よりも大きな角度でこの駆動軸42は、回動するようになっており、ここでは、詳細に説明しないが、駆動軸42の先端側に設けた突起48が携帯情報機器用保持部4の中で保持爪6を内外に移動させるようになっている。つまり、図3では、携帯情報機器用保持部4が本体ケース1の前面開口部2外に突出させられ、また、立設状態となっているので、この状態から保持爪6を外方に広げ、その状態で図4に示すごとく携帯情報機器5を装着する。
【0040】
それでは、このような動作を行わせる機構について説明する。
【0041】
図17、図20、図21に示すごとく、駆動体10を構成する板体ケース11内には、駆動モータ49が設けられており、この駆動モータ49には、歯車50、歯車51、歯車51の裏側に一体化された歯車52、歯車53、歯車53の表側に一体化された歯車54、歯車55を介して前記歯車43が連結されている。このため、駆動モータ49を駆動すれば、歯車43が回転し、それに伴って駆動軸8、9、42が回動駆動されるようになる。
【0042】
また、これら駆動軸8、9、42の動作は、歯車45に係合させた歯車56の回転量をセンサ57で検出するようになっている。
【0043】
さて、このようにして図5のごとく、携帯情報機器5を携帯情報機器用保持部4で保持した状態で図17、図20の駆動モータ49を反転させると、携帯情報機器用保持部4は図6を経て、図7のごとく横倒し状態となる。そして、この状態になると、図15、図16に示す駆動モータ17を反転させると、駆動軸12も反転し、また、歯車34も反転し、その結果、駆動体10とともに、携帯情報機器用保持部4が図8のごとく本体ケース1の前面開口部2内に収納され始め、また、前面カバー3も閉じ始められることになる。
【0044】
図1は、このようにして、携帯情報機器5を保持した状態の携帯情報機器用保持部4が本体ケース1内に収納され、また本体ケース1の前面開口部2が前面カバー3で覆われた状態を示している。
【0045】
この時、前面カバー3は、実質的に透明なものとしているので、携帯情報機器5の表示内容を前面カバー3を介して、目視確認することができ、使い勝手の良いものとなる。
【0046】
なお、図1に示す状態においては、駆動体10は、図13、図14の状態から後方に移動させられ、この状態においては、前記携帯情報機器用保持部4の後面側が前面枠14に当接した状態となっている。この時、駆動体10と携帯情報機器用保持部4は、駆動軸8、9、42より一体化された状態となっているが、駆動体10を構成する板体ケース11内においては、上述したように、図17の付勢体39が存在しており、この付勢体39の前後面にばね40が装着されているので、ばね40によって、携帯情報機器用保持部4が前面枠14に強く押し付けられた状態となる。
【0047】
このため、車両の運転に伴う振動が加わったとしてもこの携帯情報機器5が大きく振動することはなく、その結果として携帯情報機器5の表示内容を見やすいものとすることができるのである。
【0048】
ここで、駆動軸12の変形例について、図22から図24を用いて説明する。
【0049】
上述したように、図17の付勢体39の前後面にばね40が装着されているので、ばね40によって、携帯情報機器用保持部4が前面枠14に強く押し付けられた状態となる。さらに、この携帯情報機器用保持部4を前面枠14に強く押し付けられた状態を維持するために、以下のように駆動軸12を構成することも可能である。
【0050】
図22に示す駆動軸12は、溝に一部狭い箇所を設ける形状であり、図23に示す駆動軸12は、溝を板体ケース11と平行に形成し、図24に示す駆動軸12は、溝のピッチを可変としたものである。
【0051】
そして、付勢体39が携帯情報機器用保持部4を前面枠14に強く押し付けた状態となる位置において、駆動軸12の溝形状を図22から図24に示すようにすることにより、携帯情報機器用保持部4を前面枠14に強く押し付けた状態をさらに強力に維持することが可能となる。その結果として、車両の運転に伴う振動が加わったとしてもこの携帯情報機器が大きく振動することはなく、その結果として携帯情報機器の表示内容を見やすいものとすることができるのである。
【産業上の利用可能性】
【0052】
以上のように本発明は、前面開口部を有する本体ケースと、この本体ケースの前記前面開口部を開閉自在に覆った実質的に透明な前面カバーと、この前面カバーの後方側における前記本体ケースの前面開口部に配置された前面枠と、前記本体ケース内に配置されると共に前記前面開口部から本体ケースの内外に出没自在に設けた携帯情報機器用保持部と、この携帯情報機器用保持部の後面側に設けられると共にこの携帯情報機器用保持部を前記
本体ケースの内外に出没自在に駆動する駆動体と、この駆動体を駆動する駆動手段とを備え、前記駆動体により、前記携帯情報機器用保持部を前記本体ケースの前面開口部外に移動させた状態で、前記駆動手段によりこの駆動体を前記前面枠に付勢させる構成としたものであるので、使い勝手が良くなると共に携帯情報機器の表示内容を見やすいものとすることができる。
【0053】
すなわち、本発明においては、前面カバーを、実質的に透明な構成とするとともに、前記携帯情報機器用保持部によって、携帯情報機器を保持する構成としたものであるので、前記携帯情報機器用保持部により携帯情報機器が保持された状態では、この携帯情報機器を前面カバーを介して前記本体ケースの前面側から目視することが出来る。
【0054】
このため、携帯情報機器を本体ケース内に収納した状態であるにも関わらず、この携帯情報機器の動作状態を確認することが出来、その結果として極めて使い勝手の良いものとなるのである。
【0055】
また、本発明においては、前記駆動体により、前記携帯情報機器用保持部を前記本体ケースの前面開口部外に移動させた状態で、前記駆動手段によりこの駆動体を前記前面枠に付勢させる構成としたものであるので、携帯情報機器は、携帯情報機器用保持部によって保持された状態で駆動体を介して前面枠に付勢されることとなり、つまり、前面枠に実質的に固定された状態となるので、車両の運転に伴う振動が加わったとしてもこの携帯情報機器が大きく振動することはなく、その結果として携帯情報機器の表示内容を見やすいものとすることができるのである。
【0056】
したがって、本発明の電子機器は、車両用などへの搭載が期待されるものとなる。
【符号の説明】
【0057】
1 本体ケース
2 前面開口部
3 前面カバー
4 携帯情報機器用保持部
5 携帯情報機器
6 保持爪
7 接続端子
8、9、12、24、42 駆動軸
10 駆動体
11 板体ケース
13 後面板
14 前面枠
15 貫通口
16 貫通口
17、49 駆動モータ
18、19、20a、20b、21、22、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、43、44、45、50、51、52、53、54、55、56 歯車
36、57 センサ
37 ラック
38 レバー
39 付勢体
40 ばね
41 駆動板
46 案内突起
47 貫通口
48 突起
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面開口部を有する本体ケースと、この本体ケースの前記前面開口部を開閉自在に覆った実質的に透明な前面カバーと、この前面カバーの後方側における前記本体ケースの前面開口部に配置された前面枠と、前記本体ケース内に配置されると共に前記前面開口部から本体ケースの内外に出没自在に設けた携帯情報機器用保持部と、この携帯情報機器用保持部の後面側に設けられると共にこの携帯情報機器用保持部を前記本体ケースの内外に出没自在に駆動する駆動体と、この駆動体を駆動する駆動手段とを備え、前記駆動体により、前記携帯情報機器用保持部を前記本体ケースの前面開口部外に移動させた状態で、前記駆動手段によりこの駆動体を前記前面枠に付勢させる構成とした電子機器。
【請求項2】
前記駆動手段は、前記駆動体を駆動する第1のモータを有する請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記駆動手段は、前記駆動体を貫通した駆動軸と、この駆動軸を駆動する第1のモータを有する請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記駆動体の前面枠側には、第1のバネを設けた請求項1から3のいずれか一つに記載の電子機器。
【請求項5】
前記駆動体の前面枠とは反対側には、第2のバネを設けた請求項4に記載の電子機器。
【請求項1】
前面開口部を有する本体ケースと、この本体ケースの前記前面開口部を開閉自在に覆った実質的に透明な前面カバーと、この前面カバーの後方側における前記本体ケースの前面開口部に配置された前面枠と、前記本体ケース内に配置されると共に前記前面開口部から本体ケースの内外に出没自在に設けた携帯情報機器用保持部と、この携帯情報機器用保持部の後面側に設けられると共にこの携帯情報機器用保持部を前記本体ケースの内外に出没自在に駆動する駆動体と、この駆動体を駆動する駆動手段とを備え、前記駆動体により、前記携帯情報機器用保持部を前記本体ケースの前面開口部外に移動させた状態で、前記駆動手段によりこの駆動体を前記前面枠に付勢させる構成とした電子機器。
【請求項2】
前記駆動手段は、前記駆動体を駆動する第1のモータを有する請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記駆動手段は、前記駆動体を貫通した駆動軸と、この駆動軸を駆動する第1のモータを有する請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記駆動体の前面枠側には、第1のバネを設けた請求項1から3のいずれか一つに記載の電子機器。
【請求項5】
前記駆動体の前面枠とは反対側には、第2のバネを設けた請求項4に記載の電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2013−71705(P2013−71705A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−213953(P2011−213953)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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