電子装置及び通信方法
【課題】マークアップ言語に関する定型書式を使用して作成した文書データを送信する場合において、送信相手に不快感を与えることを防止する。
【解決手段】マークアップ言語に関する定型書式を使用して作成した文書データを送信する機能を有する電子装置であって、複数種類の定型書式を記憶すると共に文書データを送信した送信相手に対する各定型書式毎の使用履歴情報を記憶する記憶手段と、表示手段と、文書データの作成に使用する定型書式と当該文書データの宛先とを指示するための操作手段と、操作手段の操作によって指示された文書データの定型書式及び宛先と、記憶手段に記憶されている使用履歴情報とを基に、宛先に対応する送信相手に対して、今回指示された定型書式と同一の定型書式が過去使用されたことがあると判定した場合、警告メッセージを表示手段に表示させる制御手段とを備える。
【解決手段】マークアップ言語に関する定型書式を使用して作成した文書データを送信する機能を有する電子装置であって、複数種類の定型書式を記憶すると共に文書データを送信した送信相手に対する各定型書式毎の使用履歴情報を記憶する記憶手段と、表示手段と、文書データの作成に使用する定型書式と当該文書データの宛先とを指示するための操作手段と、操作手段の操作によって指示された文書データの定型書式及び宛先と、記憶手段に記憶されている使用履歴情報とを基に、宛先に対応する送信相手に対して、今回指示された定型書式と同一の定型書式が過去使用されたことがあると判定した場合、警告メッセージを表示手段に表示させる制御手段とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、インターネット上で閲覧可能なWebサイト(ホームページやブログ等)は、HTML(Hyper Text Markup Language)等のマークアップ言語を用いて作成されており、Webブラウザを備える機器をインターネットに接続しさえすれば、場所的、時間的な制約を受けることなく、誰でもWebサイトを閲覧することができる。
【0003】
近年では、HTMLについて詳しくない初心者でも容易にWebサイトを作成できるように、テンプレートと呼ばれる、Webサイトの画面構成(使用する文章、記号、図、挿入画像等やこれらの配置位置、さらには文字フォントや文字サイズ、文字色等の装飾種別、背景画像など)に関する定型書式が記述されたHTMLファイルが利用されている。また、このようなテンプレートは、Webサイトの作成だけでなくHTMLメールの作成にも利用されており、様々な装飾を施したメールを容易に作成して相手側に送ることもできる。
【特許文献1】特開平6−259458号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、テンプレートを使用してHTMLメールを作成することができるが、同じ送信相手に過去使用したものと同じテンプレートを用いて作成したHTMLメールを繰り返し送信した場合、送信相手に不快感を与えてしまう恐れがあった。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、マークアップ言語に関する定型書式を使用して作成した文書データを送信する場合において、送信相手に不快感を与えることを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明では、電子装置に係る第1の解決手段として、マークアップ言語に関する定型書式を使用して作成した文書データを送信する機能を有する電子装置であって、複数種類の前記定型書式を記憶すると共に、前記文書データを送信した送信相手に対する各定型書式毎の使用履歴情報を記憶する記憶手段と、表示手段と、前記文書データの作成に使用する定型書式と当該文書データの宛先とを指示するための操作手段と、前記操作手段の操作によって指示された前記文書データの定型書式及び宛先と、前記記憶手段に記憶されている前記使用履歴情報とを基に、前記宛先に対応する送信相手に対して、今回指示された定型書式と同一の定型書式が過去使用されたことがあると判定した場合、警告メッセージを前記表示手段に表示させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、電子装置に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記記憶手段は、受信した文書データの送信元と当該送信元から受信した文書データに使用されていた定型書式との対応関係を表す受信履歴情報を記憶し、前記制御手段は、前記操作手段の操作によって指示された前記文書データの定型書式及び宛先と、前記記憶手段に記憶されている前記使用履歴情報とを基に、前記宛先に対応する送信相手に対して、今回指示された定型書式と同一の定型書式が過去使用されたことがないと判定した場合、前記受信履歴情報に基づいて、前記宛先に対応する送信相手から今回指示された定型書式と同一の定型書式を使用した文書データを受信したことがあるか否かを判定し、受信したことがあると判定した場合に、前記警告メッセージを前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0008】
また、電子装置に係る第3の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、前記制御手段は、前記表示手段の画面において専用ウインドウを開いて前記警告メッセージを表示させ、前記操作手段の操作に応じて当該専用ウインドウを閉じるポップアップ表示モードと、前記表示手段の画面における所定の領域に前記警告メッセージを常時表示させる常時表示モードと、前記警告メッセージの表示を行わず、今回指示された定型書式にて文書データの作成処理を継続するメッセージオフモードとを有し、これら3つのモードの内、前記操作手段の操作によって選択されたモードを使用することを特徴とする。
【0009】
また、電子装置に係る第4の解決手段として、上記第3の解決手段において、前記制御手段は、前記ポップアップ表示モード選択時において、前記専用ウインドウを閉じた後、定型書式の再選択画面を前記表示手段に表示させ、前記操作手段の操作により選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする。
【0010】
また、電子装置に係る第5の解決手段として、上記第3の解決手段において、前記制御手段は、前記常時表示モード選択時において、前記警告メッセージの表示後、前記操作手段にて所定の操作が行われた場合に、定型書式の再選択画面を前記表示手段に表示させ、前記操作手段の操作により選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする。
【0011】
また、電子装置に係る第6の解決手段として、上記第4または第5の解決手段において、前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面として、前記宛先に対応する送信相手に対して過去使用されたことがない定型書式の一覧画面を表示させ、当該一覧画面から前記操作手段の操作により選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする。
【0012】
また、電子装置に係る第7の解決手段として、上記第4または第5の解決手段において、前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面として、定型書式の保存先の一覧画面を表示させ、前記操作手段の操作により前記保存先のいずれかから選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする。
【0013】
また、電子装置に係る第8の解決手段として、上記第4または第5の解決手段において、前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面として、予め登録されている定型書式の配信サイトを表示させ、前記操作手段の操作により前記配信サイトから選択され且つダウンロードされた定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする。
【0014】
また、電子装置に係る第9の解決手段として、上記第4または第5の解決手段において、前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面として、定型書式の配信サイトのアドレスを表すブックマークの一覧画面を表示させると共に前記操作手段の操作により選択されたブックマークに応じた配信サイトを表示させ、当該配信サイトから選択され且つダウンロードされた定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする。
【0015】
また、電子装置に係る第10の解決手段として、上記第4または第5の解決手段において、前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面の表示前に、今回指示された定型書式を使用する第1選択肢と、前記宛先に対応する送信相手に対して過去使用されたことがない定型書式の一覧画面を表示させる第2選択肢と、定型書式の保存先の一覧画面を表示させる第3選択肢と、予め登録されている定型書式の配信サイトを表示させる第4選択肢と、定型書式の配信サイトのアドレスを表すブックマークの一覧画面を表示させる第5選択肢との少なくとも1つを含む選択肢の内、いずれか1つを選択させるための予備選択画面を表示させ、当該予備選択画面から前記操作手段の操作により選択された選択肢に対応する再選択画面を表示させることを特徴とする。
【0016】
また、電子装置に係る第11の解決手段として、上記第10の解決手段において、前記制御手段は、前記第1選択肢が選択された場合には、今回指示された定型書式にて文書データの作成処理を継続し、また、前記第2選択肢が選択された場合には、前記過去使用されたことがない定型書式の一覧画面を表示させ、当該一覧画面から前記操作手段の操作により選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続し、また、前記第3選択肢が選択された場合には、前記定型書式の保存先の一覧画面を表示させ、前記操作手段の操作により前記保存先のいずれかから選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続し、また、前記第4選択肢が選択された場合には、前記登録されている定型書式の配信サイトを表示させ、前記操作手段の操作により前記配信サイトから選択され且つダウンロードされた定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続し、また、前記第5選択肢が選択された場合には、前記ブックマークの一覧画面を表示させると共に前記操作手段の操作により選択されたブックマークに応じた配信サイトを表示させ、当該配信サイトから選択され且つダウンロードされた定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする。
【0017】
また、電子装置に係る第12の解決手段として、上記第4〜11のいずれかの解決手段において、前記制御手段は、前記操作手段の操作によって前記文書データに関する件名及び本文内容が入力された後に、前記文書データに使用する定型書式及び宛先の指示があった場合であって、且つその後の定型書式の再選択によって文書データに使用する定型書式が変更された場合、前記件名、前記本文内容、変更前の定型書式の装飾種別の中から定型書式変更後の文書データの作成に引継ぐ項目を選択させるための引継項目選択画面を表示させ、当該引継項目選択画面から前記操作手段の操作により選択された項目を定型書式変更後の文書データの作成に引継ぐことを特徴とする。
【0018】
さらに、本発明では、通信方法に係る解決手段として、マークアップ言語に関する定型書式を使用して作成した文書データを送信する通信方法であって、複数種類の前記定型書式を記憶すると共に、前記文書データを送信した送信相手に対する各定型書式毎の使用履歴情報を記憶する第1工程と、前記文書データの作成に使用する定型書式と当該文書データの宛先とを指示する第2工程と、前記第2工程にて指示された前記文書データの定型書式及び宛先と、前記第1工程にて記憶された前記使用履歴情報とを基に、前記宛先に対応する送信相手に対して、今回指示された定型書式と同一の定型書式が過去使用されたことがあると判定した場合、警告メッセージを表示する第3工程と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、今回指示された宛先に対応する送信相手に対して、今回指示された定型書式と同一の定型書式が過去使用されたことがあると判定した場合は、警告メッセージを表示するため、ユーザはその警告メッセージを確認して定型書式を変更する等の対応をとることができる。その結果、同じ送信相手に過去使用されたものと同じ定型書式を使用して作成した文書データを繰り返し送信することがなくなり、送信相手に不快感を与えることを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。なお、本実施形態に係る電子装置として、例えば携帯電話機などの無線通信端末を例示して説明する。
図1(a)は、本実施形態に係る無線通信端末100の外観図であり、図1(b)は、本実施形態に係る無線通信端末100の機能ブロック構成図である。これら図1(a)、(b)に示すように、本実施形態に係る無線通信端末100は、制御部(制御手段)10、無線通信部20、操作部(操作手段)30、表示部(表示手段)40、音声入出力部50及び記憶部(記憶手段)60を備えている。
【0021】
制御部10は、例えばベースバンドプロセッサであり、記憶部60に記憶されている制御プログラムや無線通信部20を介して取得した受信信号、操作部30から入力される操作信号及び音声入出力部50から入力され音声信号に基づいて、本無線通信端末100の動作を統括的に制御する。無線通信部20は、制御部10による制御の下、制御部10から出力される制御信号またはデータ信号の誤り訂正符号化、変調及びRF周波数帯への周波数変換を行った後、送信信号として図示しない基地局に送信する。また、この無線通信部20は、基地局から受信したRF信号の、IF周波数帯への周波数変換、復調、誤り訂正復号化などを行い、受信信号として制御部10に出力する。
【0022】
操作部30は、電源キー、各種ファンクションキー、テンキー等の操作キーから構成されており、これら操作キーによる操作入力に応じた操作信号を制御部10に出力する。表示部40は、例えば液晶モニタまたは有機ELモニタ等であり、制御部10から入力される表示信号に基づいて所定の画像や文字を表示する。音声入出力部50は、マイク50a及びスピーカ50bから構成されており、マイク50aを介して外部から入力された音声を音声信号に変換して制御部10に出力する一方、制御部10から入力される音声信号をスピーカ50bを介して外部に出力する。記憶部60は、例えばフラッシュメモリであり、上記制御部10で使用される制御プログラムや各種データを記憶する。
【0023】
このように構成された本無線通信端末100は、基地局を介して他の無線通信端末と通信可能であると共に、基地局を介してインターネット接続を行うことができ、インターネットに接続されている各種サーバやPC(Personal Computer)等の固定端末とも通信可能である。また、本無線通信端末100は、HTMLに関するテンプレート(マークアップ言語に関する定型書式)を使用して作成したHTMLメール(文書データ)を送信する機能を有しており、記憶部60には複数種類のテンプレートが記憶されていると共に、過去にHTMLメールを送信した送信相手に対する各テンプレート毎の使用履歴情報が記憶されている。さらに、この記憶部60には、基地局を介して受信したHTMLメールの送信元と、この受信したHTMLメールに使用されていたテンプレートとの対応関係を表す受信履歴情報が記憶されている。
【0024】
図2は、記憶部60に記憶されている各種テンプレートの一例を示したものである。この図2に示すように、例えばテンプレートの保存先であるテンプレートフォルダ1には「おはよう01」及び「おはよう02」を表すテンプレートが保存されており、テンプレートフォルダ2には「こんばんは01」を表すテンプレートが保存されており、テンプレートフォルダ3には「お誕生日おめでとう01」を表すテンプレートが保存されており、テンプレートフォルダ4には「ドライブ01」を表すテンプレートが保存されている。
【0025】
図3は、記憶部60に記憶されている、過去にHTMLメールを送信した送信相手に対する各テンプレート毎の使用履歴情報の一例を示したものである。この図3に示すように、例えば、使用履歴情報として、送信相手が「Aさん」(メールアドレス「aaaaaaaa」)に対する各テンプレート毎の使用回数や、送信相手が「Bさん」(メールアドレス「bbbbbbbb」)に対する各テンプレート毎の使用回数や、送信相手が「Cさん」(メールアドレス「cccccccc」)に対する各テンプレート毎の使用回数が保存されている。
【0026】
図4は、記憶部60に記憶されている、基地局を介して受信したHTMLメールの送信元と、この受信したHTMLメールに使用されていたテンプレートとの対応関係を表す受信履歴情報の一例を示したものである。この図4に示すように、例えば、受信履歴情報として、受信メールの送信元「Aさん」(メールアドレス「aaaaaaaa」)と、この「Aさん」から受信したHTMLメールに使用されていたテンプレートとの対応関係や、この受信メールの送信元「Dさん」(メールアドレス「dddddddd」)と、この「Dさん」から受信したHTMLメールに使用されていたテンプレートとの対応関係が保存されている。
なお、上述した記憶部60に記憶されている使用履歴情報や受信履歴情報は、HTMLメールの送受信を行う毎に、制御部10の制御によって逐次更新されている。
【0027】
詳細は後述するが、制御部10は、本実施形態における特徴的な動作として、操作部30の操作によって指示されたテンプレート及びメールアドレス(宛先)と、上記使用履歴情報とを基に、メールアドレスに対応する送信相手に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがあると判定した場合、警告メッセージを表示部40に表示させる。一方、制御部10は、上記使用履歴情報を基に、メールアドレスに対応する送信相手に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがないと判定した場合は、上記受信履歴情報に基づいて、指示されたメールアドレスに対応する送信相手から今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートを使用したHTMLメールを受信したことがあると判定した場合に、警告メッセージを表示部40に表示させる。
【0028】
また、制御部10は、表示部40の画面において専用ウインドウを開いて上記警告メッセージを表示させ、操作部30の操作に応じて当該専用ウインドウを閉じるポップアップ表示モードと、表示部40の画面における所定の領域に上記警告メッセージを常時表示させる常時表示モードと、上記警告メッセージの表示を行わず、今回指示されたテンプレートにてHTMLメールの作成処理を継続するメッセージオフモードとを有し、これら3つのモードの内、操作部30の操作によって選択されたモードを使用する。すなわち、上記3つのモードの内、どれを使用するかが予め操作部30の操作によって選択されており、そのモード選択情報が記憶部60に記憶されている。
【0029】
次に、上記のように構成された本実施形態に係る無線通信端末100の動作、特にHTMLメールの作成処理に関する動作について図5のフローチャートを参照して説明する。
まず、制御部10は、HTMLメール作成画面表示中に、操作部30の操作によって今回のHTMLメールの作成に使用するテンプレートと、HTMLメールの宛先(つまりメールアドレス)とが指示されたことを検知すると(ステップS1)、記憶部60に記憶されているモード選択情報を読み出し、ポップアップ表示モード、常時表示モード、メッセージオフモードのどれが選択されているのかを判定する(ステップS2)。
【0030】
制御部10は、上記ステップS2において、ポップアップ表示モードが選択されていると判定した場合はステップS3の処理に移行し、常時表示モードが選択されていると判定した場合はステップS25の処理に移行し、メッセージオフモードが選択されていると判定した場合はステップS11の処理に移行する。以下では、まず、ポップアップ表示モードが選択されていた場合について説明する。
【0031】
<ポップアップ表示モード>
制御部10は、ステップS1にて指示されたテンプレート及びメールアドレス(宛先)と、記憶部60に記憶されている使用履歴情報とを基に、メールアドレスに対応する送信相手に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがあるか否かを判定する(ステップS3)。例えば、テンプレートとして「おはよう01」が指示され、メールアドレスとして「aaaaaaaa」が指示された場合、図3に示すように、送信相手である「Aさん」に対して「おはよう01」を表すテンプレートの使用回数は0回、つまり過去使用されたことがないと判定することができる。また、例えば、テンプレートとして「おはよう02」が指示され、メールアドレスとして「aaaaaaaa」が指示された場合、図3に示すように、送信相手である「Aさん」に対して「おはよう02」を表すテンプレートの使用回数は1回、つまり過去使用されたことがあると判定することができる。
【0032】
上記ステップS3において、メールアドレスに対応する送信相手に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがあると判定された場合(「Yes」)、制御部10は、図6に示すように、表示部40の画面において専用ウインドウを開いて警告メッセージを表示させる(ステップS4)。図6に示すように、この警告メッセージには今回指示されたテンプレートの使用回数を一緒に表示させても良い。
【0033】
そして、制御部10は、操作部30の操作によって上記専用ウインドウを閉じる指示が入力されたか否かを判定し(ステップS5)、上記専用ウインドウを閉じる指示が入力されたと判定した場合(「Yes」)、上記専用ウインドウを閉じた後、ステップS9の処理に移行する。一方、ステップS5において、上記専用ウインドウを閉じる指示が入力されたと判定されない場合(「No」)、制御部10は、警告メッセージの表示を継続する。
【0034】
また、ステップS3において、メールアドレスに対応する送信相手に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがないと判定された場合(「No」)、制御部10は、記憶部60に記憶されている受信履歴情報に基づいて、指示されたメールアドレスに対応する送信相手から今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートを使用したHTMLメールを受信したことがあるか否かを判定する(ステップS6)。例えば、テンプレートとして「おはよう01」が指示され、メールアドレスとして「aaaaaaaa」が指示された場合、図4に示すように、送信元(送信相手)である「Aさん」から「おはよう01」を表すテンプレートを使用したHTMLメールを受信したことはないと判定することができる。また、例えば、テンプレートとして「おはよう02」が指示され、メールアドレスとして「aaaaaaaa」が指示された場合、図4に示すように、送信元(送信相手)である「Aさん」に対して「おはよう02」を表すテンプレートを使用したHTMLメールを受信したことがあると判定することができる。
【0035】
上記ステップS6において、指示されたメールアドレスに対応する送信相手から今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートを使用したHTMLメールを受信したことがあると判定された場合(「Yes」)、制御部10は、表示部40の画面において専用ウインドウを開いて警告メッセージを表示させる(ステップS7)。そして、制御部10は、操作部30の操作によって上記専用ウインドウを閉じる指示が入力されたか否かを判定し(ステップS8)、上記専用ウインドウを閉じる指示が入力されたと判定した場合(「Yes」)、上記専用ウインドウを閉じた後、ステップS9の処理に移行する。一方、ステップS8において、上記専用ウインドウを閉じる指示が入力されたと判定されない場合(「No」)、制御部10は、警告メッセージの表示を継続する。
【0036】
制御部10は、ステップS5またはステップS8で警告メッセージの専用ウインドウを閉じた後、図7に示すように、今回指示されたテンプレートを使用する第1選択肢と、テンプレートの再選択画面として、メールアドレスに対応する送信相手に対して過去使用されたことがないテンプレートの一覧画面を表示させる第2選択肢と、テンプレートの再選択画面として、テンプレートの保存先の一覧画面を表示させる第3選択肢と、テンプレートの再選択画面として、予め登録されているテンプレートの配信サイトを表示させる第4選択肢と、テンプレートの再選択画面として、テンプレートの配信サイトのアドレスを表すブックマークの一覧画面を表示させる第5選択肢との5つの選択肢の内、いずれか1つを選択させるための予備選択画面を表示部40に表示させる(ステップS9)。
【0037】
そして、制御部10は、上記予備選択画面から操作部30の操作により選択された選択肢が第1選択肢(「今回指示されたテンプレートを使用する」)であるか否かを判定する(ステップS10)。このステップS10において、第1選択肢が選択されたと判定された場合(「Yes」)、制御部10は、今回指示された(つまりステップS1で指示された)テンプレートを使用してHTMLメールの作成処理を継続する(ステップS11)。
【0038】
一方、ステップS10において、第1選択肢が選択されたと判定されない場合(「No」)、制御部10は、上記予備選択画面から操作部30の操作により選択された選択肢が第2選択肢(「メールアドレスに対応する送信相手に対して過去使用されたことがないテンプレートの一覧画面を表示させる」)であるか否かを判定する(ステップS12)。このステップS12において、第2選択肢が選択されたと判定された場合(「Yes」)、制御部10は、図8に示すように、記憶部60に記憶されている使用履歴情報及び受信履歴情報を基に、メールアドレスに対応する送信相手に対して過去使用されたことがないテンプレートの一覧画面を表示部40に表示させる(ステップS13)。そして、制御部10は、上記の一覧画面から操作部30の操作により選択されたテンプレートを使用して今回送信する文書データの作成処理を継続する(ステップS14)。
【0039】
一方、ステップS12において、第2選択肢が選択されたと判定されない場合(「No」)、制御部10は、上記予備選択画面から操作部30の操作により選択された選択肢が第3選択肢(「テンプレートの保存先の一覧画面を表示させる」)であるか否かを判定する(ステップS15)。このステップS15において、第3選択肢が選択されたと判定された場合(「Yes」)、制御部10は、図9に示すように、記憶部60におけるテンプレートの保存先(テンプレートフォルダ)の一覧画面を表示部40に表示させる(ステップS16)。ここで、無線通信端末100がメモリカード装着可能機種であり、装着されたメモリカード内にもテンプレートが保存されている場合は、テンプレートの保存先としてメモリカードを表示しても良い。また、テンプレート毎に今回の送信相手に対する使用履歴情報(使用回数)を表示することが好ましい。
そして、制御部10は、上記の一覧画面から操作部30の操作によりテンプレートの保存先のいずれかから選択されたテンプレートを使用して今回送信する文書データの作成処理を継続する(ステップS17)。
【0040】
一方、ステップS15において、第3選択肢が選択されたと判定されない場合(「No」)、制御部10は、上記予備選択画面から操作部30の操作により選択された選択肢が第4選択肢(「予め登録されているテンプレートの配信サイトを表示させる」)であるか否かを判定する(ステップS18)。なお、この時、通信を行うことから、配信サイトに接続するか否かをユーザに問うようにしても良い。このステップS18において、第4選択肢が選択されたと判定された場合(「Yes」)、制御部10は、図10に示すように、記憶部60に予め登録(記憶)されているテンプレートの配信サイトのアドレス(例えばURL)を読み出し、無線通信部20を制御してそのアドレスにアクセスすることで、テンプレートの配信サイトを表示部40に表示させる(ステップS19)。そして、制御部10は、操作部30の操作により上記の配信サイトから選択され且つダウンロードされたテンプレートを使用して今回送信する文書データの作成処理を継続する(ステップS20)。
【0041】
一方、ステップS18において、第4選択肢が選択されたと判定されない場合(「No」)、制御部10は、上記予備選択画面から操作部30の操作により選択された選択肢が第5選択肢(「テンプレートの配信サイトのアドレスを表すブックマークの一覧画面を表示させる」)であるか否かを判定する(ステップS21)。このステップS21において、第5選択肢が選択されたと判定された場合(「Yes」)、制御部10は、図11に示すように、記憶部60に登録(記憶)されている、テンプレートの配信サイトのアドレスを表すブックマークの一覧画面を表示部40に表示させる(ステップS22)。そして、制御部10は、上記一覧画面から操作部30の操作により選択されたブックマークに応じた配信サイトを表示部40に表示させ(ステップS23)、その配信サイトから操作部30の操作により選択され且つダウンロードされたテンプレートを使用して今回送信する文書データの作成処理を継続する(ステップS24)。
なお、上記ステップS21において、第5選択肢が選択されたと判定されない場合(「No」)、制御部10は、ステップS10の処理に戻る。
【0042】
<常時表示モード>
次に、常時表示モードについて説明する。制御部10は、ステップS1にて指示されたテンプレート及びメールアドレス(宛先)と、記憶部60に記憶されている使用履歴情報とを基に、メールアドレスに対応する送信相手に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがあるか否かを判定する(ステップS25)。
このステップS25の処理は、上述したステップS3の処理と同様である。
【0043】
上記ステップS25において、メールアドレスに対応する送信相手に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがあると判定された場合(「Yes」)、制御部10は、図12に示すように、表示部40の画面における所定の領域に警告メッセージを常時表示させる(ステップS26)。ここで、警告メッセージを表示する領域が狭い場合、警告メッセージを領域内でスイング(文字移動)させるようにしても良い。
【0044】
そして、制御部10は、操作部30にて所定の操作(例えば所定のファンクションキーが押されて、図12に示すメニューが選択された)が行われて予備選択画面の表示を指示されたか否かを判定し(ステップS27)、上記予備選択画面の表示を指示されたと判定した場合(「Yes」)、ステップS9の処理に移行する。一方、ステップS27において、上記予備選択画面の表示を指示されたと判定されない場合(「No」)、制御部10は、警告メッセージの常時表示を継続する。
【0045】
また、ステップS25において、メールアドレスに対応する送信相手に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがないと判定された場合(「No」)、制御部10は、記憶部60に記憶されている受信履歴情報に基づいて、指示されたメールアドレスに対応する送信相手から今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートを使用したHTMLメールを受信したことがあるか否かを判定する(ステップS28)。このステップS28の処理は、上述したステップS6の処理と同様である。
【0046】
上記ステップS28において、指示されたメールアドレスに対応する送信相手から今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートを使用したHTMLメールを受信したことがあると判定された場合(「Yes」)、制御部10は、表示部40の画面における所定の領域に警告メッセージを常時表示させ(ステップS29)、その後、ステップS27の処理に移行する。
ステップS9以降の処理は、ポップアップ表示モードと同様なので説明を省略する。
【0047】
<メッセージオフモード>
次に、メッセージオフモードについて説明する。ステップS2においてメッセージオフモードが選択されていると判定された場合、制御部10は、上述したステップS11の処理に移行し、今回指示された(つまりステップS1で指示された)テンプレートを使用してHTMLメールの作成処理を継続する。この場合、警告メッセージの表示は行わない。
【0048】
以上のように、本実施形態に係る無線通信端末100によれば、同じ送信相手に過去使用したものと同じテンプレートを使用する場合に警告メッセージを表示し、さらにテンプレートの変更を促す画面を表示することにより、ユーザはその警告メッセージを確認してテンプレートを変更することができる。その結果、同じ送信相手に過去使用したものと同じテンプレートを使用して作成したHTMLメールを繰り返し送信することがなくなり、送信相手に不快感を与えることを防止することができる。
【0049】
また、ステップS6やS28のように、メールアドレスに対応する送信相手に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがないと判定された場合であっても、受信履歴情報に基づいて、その送信相手から今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートを使用したHTMLメールを受信したことがあるか否かを判定することにより、その送信相手から過去に受信したHTMLメールに使用されていたテンプレートと同一のテンプレートを使用することを防ぐことができ、より確実に送信相手に不快感を与えることを防止することができる。
【0050】
また、警告メッセージの表示モードとして、ポップアップ表示モード、常時表示モード、メッセージオフモードを設けることにより、ユーザは、警告メッセージを強調したい場合にはポップアップ表示モードを選択し、専用ウインドウの表示がわずらわしい場合には常時表示モードを選択し、警告メッセージの表示そのものがわずらわしい場合にはメッセージオフモードを選択することができ、使い勝手の向上を図ることができる。
【0051】
また、ステップS9のように、テンプレートの変更方法に関する第1〜第5選択肢を予備選択画面として表示させることにより、ユーザは好みの変更方法を簡単に選択することができ、使い勝手の向上を図ることができる。さらに、第2または第3選択肢では、メールアドレスに対応する送信相手に対して過去使用されたことがないテンプレートの一覧画面またはテンプレートの保存先の一覧画面を表示させることにより、ユーザは簡単な操作で新たなテンプレートを探し出すことができ、使い勝手の向上に寄与する。また、第4または第5選択肢では、予め登録されているテンプレートの配信サイトまたはテンプレートの配信サイトのアドレスを表すブックマークの一覧画面を表示させることにより、ユーザは簡単な操作でインターネット上から新たなテンプレートを探し出すことができ、使い勝手の向上に寄与する。
【0052】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、図5に示すHTMLメールの作成処理において、HTMLメールに関する件名及び本文内容が入力される前に、HTMLメールに使用するテンプレート及びメールアドレスの指示があった場合を想定して説明した。しかしながら、先に件名及び本文内容が入力された後に、テンプレート及びメールアドレスが指示される場合もある。この場合、指示されたテンプレートで警告メッセージが表示されてテンプレートを変更する際、件名や本文内容を入力しなおす必要があり、ユーザにとって極めて不便である。
【0053】
そこで、操作部30の操作によってHTMLメールに関する件名及び本文内容が入力された後に、今回使用するテンプレート及びメールアドレスの指示があった場合であって、且つその後のテンプレートの再選択によって使用するテンプレートが変更された場合、図13に示すように、上記の件名、本文内容、変更前のテンプレートの装飾種別の中からテンプレート変更後のHTMLメールの作成に引継ぐ項目を選択させるための引継項目選択画面を表示させ、当該引継項目選択画面から操作部30の操作により選択された項目をテンプレート変更後のHTMLメールの作成に引継ぐような機能を制御部10に持たせる。これにより、ユーザはテンプレートを変更する際、件名や本文内容を入力しなおす必要はなく、さらに変更前のテンプレートの装飾種別も引き継ぐことができるので、使い勝手の向上を図ることができる。なお、装飾種別とは、文字色、文字サイズ、フォント、文字スイング(文字の移動)、アンダーライン等の文字装飾に関する設定項目である。
【0054】
(2)上記実施形態では、図5のステップS9においてテンプレートの変更方法に関する第1〜第5選択肢を予備選択画面として表示させたが、この予備選択画面を必ずしも表示させる必要はなく、予め第1〜第5選択肢の内、どの選択肢の再選択画面を表示するか予め設定しておき、ステップS5、S8またはS27の終了後、ステップS9を省略して予め設定した選択肢の再選択画面を表示するようにしても良い。例えば、第2選択肢の再選択画面を表示するように設定した場合、ステップS5、S8またはS27の終了後、メールアドレスに対応する送信相手に対して過去使用されたことがないテンプレートの一覧画面を表示する。
【0055】
(3)上記実施形態では、図5のステップS3及びS4において、送信相手を示す宛先(メールアドレス)が1つだけ入力された場合、つまり送信相手が1人の場合を想定して説明した。しかしながら、HTMLメールを複数の送信相手に一括送信する場合もあり得る。この場合、ステップS1において複数のメールアドレスが指示されることになるので、ステップS3では、それぞれのメールアドレス(つまりそれぞれの送信相手)に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがあるか否かを判定し、ステップS4では警告メッセージを表示する際にどの送信相手が該当するかを表示させれば良い。例えば、警告メッセージに、「テンプレート「おはよう01」は、「Fさん」に3回表示されたことがあります。」という表示を加える。
【0056】
(4)上記実施形態では、今回指示されたテンプレートが同じ送信相手に対して過去に1回でも使用されていれば警告メッセージが表示される場合を説明したが、これに限らず、テンプレートの使用回数に関する閾値を設定し、今回指示されたテンプレートが同じ送信相手に対して上記閾値を超えた回数で使用されていれば警告メッセージを表示するようにしても良い。
【0057】
(5)HTMLメールの作成処理中や待ち受け画面中を問わず、操作部30によって所定の操作が行われた場合(例えばテンプレート詳細表示のメニューが選択された場合)、送信相手(送信元)毎に使用履歴情報や受信履歴情報を表示するような機能を制御部10に持たせても良い。または、テンプレート毎に送信相手(送信元)と使用回数との対応関係を表示するようにしても良い。これにより、ユーザは任意のタイミングで、どの送信相手に対してどのテンプレートを何回使用したかを確認することができる。また、記憶部60に過去に送受信したHTMLメールを記憶させ、上記のように表示された使用履歴情報や受信履歴情報から任意のテンプレートと送信相手を選択した場合に、その選択されたテンプレートを使用して送信相手に送信したHTMLメールの内容を表示したり、または送信元から受信したHTMLメールの内容を表示する機能を制御部10に持たせても良い。
【0058】
(6)また、上記のように、テンプレート詳細表示のメニューが選択された場合に、送信相手の名称や、メールアドレスの入力画面を表示させ、操作部30の操作によりその入力画面に入力された送信相手の名称またはメールアドレスに対応する使用テンプレートの一覧や使用回数の一覧を表示するようにしても良い。
【0059】
(7)上記実施形態では、電子装置として、HTMLに関するテンプレートを使用して作成したHTMLメールを送信する機能を有する携帯電話機等の無線通信端末100を例示して説明したが、マークアップ言語に関する定型書式を使用して作成した文書データを送信する機能を有する電子装置であれば本発明を適用することができる。例えば、マークアップ言語としてはXMLやXHTML等を使用しても良く、文書データもメールに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施形態に係る無線通信端末(電子装置)100の外観図及び機能ブロック構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100における記憶部60に記憶される各種テンプレートの一例を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100における記憶部60に記憶される使用履歴情報の一例を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100における記憶部60に記憶される受信履歴情報の一例を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100の動作を示すフローチャート図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100のポップアップ表示モード時において表示部40に表示される警告メッセージの表示例である。
【図7】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100の表示部40に表示される予備選択画面の表示例である。
【図8】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100の表示部40に表示されるテンプレートの再選択画面の第1表示例である。
【図9】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100の表示部40に表示されるテンプレートの再選択画面の第2表示例である。
【図10】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100の表示部40に表示されるテンプレートの再選択画面の第3表示例である。
【図11】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100の表示部40に表示されるテンプレートの再選択画面の第4表示例である。
【図12】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100の常時表示モード時において表示部40に表示される警告メッセージの表示例である。
【図13】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100の表示部40に表示される引継項目選択画面の表示例である。
【符号の説明】
【0061】
100…無線通信端末、10…制御部、20…無線通信部、30…操作部、40…表示部、50…音声入出力部、60…記憶部
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、インターネット上で閲覧可能なWebサイト(ホームページやブログ等)は、HTML(Hyper Text Markup Language)等のマークアップ言語を用いて作成されており、Webブラウザを備える機器をインターネットに接続しさえすれば、場所的、時間的な制約を受けることなく、誰でもWebサイトを閲覧することができる。
【0003】
近年では、HTMLについて詳しくない初心者でも容易にWebサイトを作成できるように、テンプレートと呼ばれる、Webサイトの画面構成(使用する文章、記号、図、挿入画像等やこれらの配置位置、さらには文字フォントや文字サイズ、文字色等の装飾種別、背景画像など)に関する定型書式が記述されたHTMLファイルが利用されている。また、このようなテンプレートは、Webサイトの作成だけでなくHTMLメールの作成にも利用されており、様々な装飾を施したメールを容易に作成して相手側に送ることもできる。
【特許文献1】特開平6−259458号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、テンプレートを使用してHTMLメールを作成することができるが、同じ送信相手に過去使用したものと同じテンプレートを用いて作成したHTMLメールを繰り返し送信した場合、送信相手に不快感を与えてしまう恐れがあった。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、マークアップ言語に関する定型書式を使用して作成した文書データを送信する場合において、送信相手に不快感を与えることを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明では、電子装置に係る第1の解決手段として、マークアップ言語に関する定型書式を使用して作成した文書データを送信する機能を有する電子装置であって、複数種類の前記定型書式を記憶すると共に、前記文書データを送信した送信相手に対する各定型書式毎の使用履歴情報を記憶する記憶手段と、表示手段と、前記文書データの作成に使用する定型書式と当該文書データの宛先とを指示するための操作手段と、前記操作手段の操作によって指示された前記文書データの定型書式及び宛先と、前記記憶手段に記憶されている前記使用履歴情報とを基に、前記宛先に対応する送信相手に対して、今回指示された定型書式と同一の定型書式が過去使用されたことがあると判定した場合、警告メッセージを前記表示手段に表示させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、電子装置に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記記憶手段は、受信した文書データの送信元と当該送信元から受信した文書データに使用されていた定型書式との対応関係を表す受信履歴情報を記憶し、前記制御手段は、前記操作手段の操作によって指示された前記文書データの定型書式及び宛先と、前記記憶手段に記憶されている前記使用履歴情報とを基に、前記宛先に対応する送信相手に対して、今回指示された定型書式と同一の定型書式が過去使用されたことがないと判定した場合、前記受信履歴情報に基づいて、前記宛先に対応する送信相手から今回指示された定型書式と同一の定型書式を使用した文書データを受信したことがあるか否かを判定し、受信したことがあると判定した場合に、前記警告メッセージを前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0008】
また、電子装置に係る第3の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、前記制御手段は、前記表示手段の画面において専用ウインドウを開いて前記警告メッセージを表示させ、前記操作手段の操作に応じて当該専用ウインドウを閉じるポップアップ表示モードと、前記表示手段の画面における所定の領域に前記警告メッセージを常時表示させる常時表示モードと、前記警告メッセージの表示を行わず、今回指示された定型書式にて文書データの作成処理を継続するメッセージオフモードとを有し、これら3つのモードの内、前記操作手段の操作によって選択されたモードを使用することを特徴とする。
【0009】
また、電子装置に係る第4の解決手段として、上記第3の解決手段において、前記制御手段は、前記ポップアップ表示モード選択時において、前記専用ウインドウを閉じた後、定型書式の再選択画面を前記表示手段に表示させ、前記操作手段の操作により選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする。
【0010】
また、電子装置に係る第5の解決手段として、上記第3の解決手段において、前記制御手段は、前記常時表示モード選択時において、前記警告メッセージの表示後、前記操作手段にて所定の操作が行われた場合に、定型書式の再選択画面を前記表示手段に表示させ、前記操作手段の操作により選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする。
【0011】
また、電子装置に係る第6の解決手段として、上記第4または第5の解決手段において、前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面として、前記宛先に対応する送信相手に対して過去使用されたことがない定型書式の一覧画面を表示させ、当該一覧画面から前記操作手段の操作により選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする。
【0012】
また、電子装置に係る第7の解決手段として、上記第4または第5の解決手段において、前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面として、定型書式の保存先の一覧画面を表示させ、前記操作手段の操作により前記保存先のいずれかから選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする。
【0013】
また、電子装置に係る第8の解決手段として、上記第4または第5の解決手段において、前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面として、予め登録されている定型書式の配信サイトを表示させ、前記操作手段の操作により前記配信サイトから選択され且つダウンロードされた定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする。
【0014】
また、電子装置に係る第9の解決手段として、上記第4または第5の解決手段において、前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面として、定型書式の配信サイトのアドレスを表すブックマークの一覧画面を表示させると共に前記操作手段の操作により選択されたブックマークに応じた配信サイトを表示させ、当該配信サイトから選択され且つダウンロードされた定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする。
【0015】
また、電子装置に係る第10の解決手段として、上記第4または第5の解決手段において、前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面の表示前に、今回指示された定型書式を使用する第1選択肢と、前記宛先に対応する送信相手に対して過去使用されたことがない定型書式の一覧画面を表示させる第2選択肢と、定型書式の保存先の一覧画面を表示させる第3選択肢と、予め登録されている定型書式の配信サイトを表示させる第4選択肢と、定型書式の配信サイトのアドレスを表すブックマークの一覧画面を表示させる第5選択肢との少なくとも1つを含む選択肢の内、いずれか1つを選択させるための予備選択画面を表示させ、当該予備選択画面から前記操作手段の操作により選択された選択肢に対応する再選択画面を表示させることを特徴とする。
【0016】
また、電子装置に係る第11の解決手段として、上記第10の解決手段において、前記制御手段は、前記第1選択肢が選択された場合には、今回指示された定型書式にて文書データの作成処理を継続し、また、前記第2選択肢が選択された場合には、前記過去使用されたことがない定型書式の一覧画面を表示させ、当該一覧画面から前記操作手段の操作により選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続し、また、前記第3選択肢が選択された場合には、前記定型書式の保存先の一覧画面を表示させ、前記操作手段の操作により前記保存先のいずれかから選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続し、また、前記第4選択肢が選択された場合には、前記登録されている定型書式の配信サイトを表示させ、前記操作手段の操作により前記配信サイトから選択され且つダウンロードされた定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続し、また、前記第5選択肢が選択された場合には、前記ブックマークの一覧画面を表示させると共に前記操作手段の操作により選択されたブックマークに応じた配信サイトを表示させ、当該配信サイトから選択され且つダウンロードされた定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする。
【0017】
また、電子装置に係る第12の解決手段として、上記第4〜11のいずれかの解決手段において、前記制御手段は、前記操作手段の操作によって前記文書データに関する件名及び本文内容が入力された後に、前記文書データに使用する定型書式及び宛先の指示があった場合であって、且つその後の定型書式の再選択によって文書データに使用する定型書式が変更された場合、前記件名、前記本文内容、変更前の定型書式の装飾種別の中から定型書式変更後の文書データの作成に引継ぐ項目を選択させるための引継項目選択画面を表示させ、当該引継項目選択画面から前記操作手段の操作により選択された項目を定型書式変更後の文書データの作成に引継ぐことを特徴とする。
【0018】
さらに、本発明では、通信方法に係る解決手段として、マークアップ言語に関する定型書式を使用して作成した文書データを送信する通信方法であって、複数種類の前記定型書式を記憶すると共に、前記文書データを送信した送信相手に対する各定型書式毎の使用履歴情報を記憶する第1工程と、前記文書データの作成に使用する定型書式と当該文書データの宛先とを指示する第2工程と、前記第2工程にて指示された前記文書データの定型書式及び宛先と、前記第1工程にて記憶された前記使用履歴情報とを基に、前記宛先に対応する送信相手に対して、今回指示された定型書式と同一の定型書式が過去使用されたことがあると判定した場合、警告メッセージを表示する第3工程と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、今回指示された宛先に対応する送信相手に対して、今回指示された定型書式と同一の定型書式が過去使用されたことがあると判定した場合は、警告メッセージを表示するため、ユーザはその警告メッセージを確認して定型書式を変更する等の対応をとることができる。その結果、同じ送信相手に過去使用されたものと同じ定型書式を使用して作成した文書データを繰り返し送信することがなくなり、送信相手に不快感を与えることを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。なお、本実施形態に係る電子装置として、例えば携帯電話機などの無線通信端末を例示して説明する。
図1(a)は、本実施形態に係る無線通信端末100の外観図であり、図1(b)は、本実施形態に係る無線通信端末100の機能ブロック構成図である。これら図1(a)、(b)に示すように、本実施形態に係る無線通信端末100は、制御部(制御手段)10、無線通信部20、操作部(操作手段)30、表示部(表示手段)40、音声入出力部50及び記憶部(記憶手段)60を備えている。
【0021】
制御部10は、例えばベースバンドプロセッサであり、記憶部60に記憶されている制御プログラムや無線通信部20を介して取得した受信信号、操作部30から入力される操作信号及び音声入出力部50から入力され音声信号に基づいて、本無線通信端末100の動作を統括的に制御する。無線通信部20は、制御部10による制御の下、制御部10から出力される制御信号またはデータ信号の誤り訂正符号化、変調及びRF周波数帯への周波数変換を行った後、送信信号として図示しない基地局に送信する。また、この無線通信部20は、基地局から受信したRF信号の、IF周波数帯への周波数変換、復調、誤り訂正復号化などを行い、受信信号として制御部10に出力する。
【0022】
操作部30は、電源キー、各種ファンクションキー、テンキー等の操作キーから構成されており、これら操作キーによる操作入力に応じた操作信号を制御部10に出力する。表示部40は、例えば液晶モニタまたは有機ELモニタ等であり、制御部10から入力される表示信号に基づいて所定の画像や文字を表示する。音声入出力部50は、マイク50a及びスピーカ50bから構成されており、マイク50aを介して外部から入力された音声を音声信号に変換して制御部10に出力する一方、制御部10から入力される音声信号をスピーカ50bを介して外部に出力する。記憶部60は、例えばフラッシュメモリであり、上記制御部10で使用される制御プログラムや各種データを記憶する。
【0023】
このように構成された本無線通信端末100は、基地局を介して他の無線通信端末と通信可能であると共に、基地局を介してインターネット接続を行うことができ、インターネットに接続されている各種サーバやPC(Personal Computer)等の固定端末とも通信可能である。また、本無線通信端末100は、HTMLに関するテンプレート(マークアップ言語に関する定型書式)を使用して作成したHTMLメール(文書データ)を送信する機能を有しており、記憶部60には複数種類のテンプレートが記憶されていると共に、過去にHTMLメールを送信した送信相手に対する各テンプレート毎の使用履歴情報が記憶されている。さらに、この記憶部60には、基地局を介して受信したHTMLメールの送信元と、この受信したHTMLメールに使用されていたテンプレートとの対応関係を表す受信履歴情報が記憶されている。
【0024】
図2は、記憶部60に記憶されている各種テンプレートの一例を示したものである。この図2に示すように、例えばテンプレートの保存先であるテンプレートフォルダ1には「おはよう01」及び「おはよう02」を表すテンプレートが保存されており、テンプレートフォルダ2には「こんばんは01」を表すテンプレートが保存されており、テンプレートフォルダ3には「お誕生日おめでとう01」を表すテンプレートが保存されており、テンプレートフォルダ4には「ドライブ01」を表すテンプレートが保存されている。
【0025】
図3は、記憶部60に記憶されている、過去にHTMLメールを送信した送信相手に対する各テンプレート毎の使用履歴情報の一例を示したものである。この図3に示すように、例えば、使用履歴情報として、送信相手が「Aさん」(メールアドレス「aaaaaaaa」)に対する各テンプレート毎の使用回数や、送信相手が「Bさん」(メールアドレス「bbbbbbbb」)に対する各テンプレート毎の使用回数や、送信相手が「Cさん」(メールアドレス「cccccccc」)に対する各テンプレート毎の使用回数が保存されている。
【0026】
図4は、記憶部60に記憶されている、基地局を介して受信したHTMLメールの送信元と、この受信したHTMLメールに使用されていたテンプレートとの対応関係を表す受信履歴情報の一例を示したものである。この図4に示すように、例えば、受信履歴情報として、受信メールの送信元「Aさん」(メールアドレス「aaaaaaaa」)と、この「Aさん」から受信したHTMLメールに使用されていたテンプレートとの対応関係や、この受信メールの送信元「Dさん」(メールアドレス「dddddddd」)と、この「Dさん」から受信したHTMLメールに使用されていたテンプレートとの対応関係が保存されている。
なお、上述した記憶部60に記憶されている使用履歴情報や受信履歴情報は、HTMLメールの送受信を行う毎に、制御部10の制御によって逐次更新されている。
【0027】
詳細は後述するが、制御部10は、本実施形態における特徴的な動作として、操作部30の操作によって指示されたテンプレート及びメールアドレス(宛先)と、上記使用履歴情報とを基に、メールアドレスに対応する送信相手に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがあると判定した場合、警告メッセージを表示部40に表示させる。一方、制御部10は、上記使用履歴情報を基に、メールアドレスに対応する送信相手に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがないと判定した場合は、上記受信履歴情報に基づいて、指示されたメールアドレスに対応する送信相手から今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートを使用したHTMLメールを受信したことがあると判定した場合に、警告メッセージを表示部40に表示させる。
【0028】
また、制御部10は、表示部40の画面において専用ウインドウを開いて上記警告メッセージを表示させ、操作部30の操作に応じて当該専用ウインドウを閉じるポップアップ表示モードと、表示部40の画面における所定の領域に上記警告メッセージを常時表示させる常時表示モードと、上記警告メッセージの表示を行わず、今回指示されたテンプレートにてHTMLメールの作成処理を継続するメッセージオフモードとを有し、これら3つのモードの内、操作部30の操作によって選択されたモードを使用する。すなわち、上記3つのモードの内、どれを使用するかが予め操作部30の操作によって選択されており、そのモード選択情報が記憶部60に記憶されている。
【0029】
次に、上記のように構成された本実施形態に係る無線通信端末100の動作、特にHTMLメールの作成処理に関する動作について図5のフローチャートを参照して説明する。
まず、制御部10は、HTMLメール作成画面表示中に、操作部30の操作によって今回のHTMLメールの作成に使用するテンプレートと、HTMLメールの宛先(つまりメールアドレス)とが指示されたことを検知すると(ステップS1)、記憶部60に記憶されているモード選択情報を読み出し、ポップアップ表示モード、常時表示モード、メッセージオフモードのどれが選択されているのかを判定する(ステップS2)。
【0030】
制御部10は、上記ステップS2において、ポップアップ表示モードが選択されていると判定した場合はステップS3の処理に移行し、常時表示モードが選択されていると判定した場合はステップS25の処理に移行し、メッセージオフモードが選択されていると判定した場合はステップS11の処理に移行する。以下では、まず、ポップアップ表示モードが選択されていた場合について説明する。
【0031】
<ポップアップ表示モード>
制御部10は、ステップS1にて指示されたテンプレート及びメールアドレス(宛先)と、記憶部60に記憶されている使用履歴情報とを基に、メールアドレスに対応する送信相手に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがあるか否かを判定する(ステップS3)。例えば、テンプレートとして「おはよう01」が指示され、メールアドレスとして「aaaaaaaa」が指示された場合、図3に示すように、送信相手である「Aさん」に対して「おはよう01」を表すテンプレートの使用回数は0回、つまり過去使用されたことがないと判定することができる。また、例えば、テンプレートとして「おはよう02」が指示され、メールアドレスとして「aaaaaaaa」が指示された場合、図3に示すように、送信相手である「Aさん」に対して「おはよう02」を表すテンプレートの使用回数は1回、つまり過去使用されたことがあると判定することができる。
【0032】
上記ステップS3において、メールアドレスに対応する送信相手に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがあると判定された場合(「Yes」)、制御部10は、図6に示すように、表示部40の画面において専用ウインドウを開いて警告メッセージを表示させる(ステップS4)。図6に示すように、この警告メッセージには今回指示されたテンプレートの使用回数を一緒に表示させても良い。
【0033】
そして、制御部10は、操作部30の操作によって上記専用ウインドウを閉じる指示が入力されたか否かを判定し(ステップS5)、上記専用ウインドウを閉じる指示が入力されたと判定した場合(「Yes」)、上記専用ウインドウを閉じた後、ステップS9の処理に移行する。一方、ステップS5において、上記専用ウインドウを閉じる指示が入力されたと判定されない場合(「No」)、制御部10は、警告メッセージの表示を継続する。
【0034】
また、ステップS3において、メールアドレスに対応する送信相手に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがないと判定された場合(「No」)、制御部10は、記憶部60に記憶されている受信履歴情報に基づいて、指示されたメールアドレスに対応する送信相手から今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートを使用したHTMLメールを受信したことがあるか否かを判定する(ステップS6)。例えば、テンプレートとして「おはよう01」が指示され、メールアドレスとして「aaaaaaaa」が指示された場合、図4に示すように、送信元(送信相手)である「Aさん」から「おはよう01」を表すテンプレートを使用したHTMLメールを受信したことはないと判定することができる。また、例えば、テンプレートとして「おはよう02」が指示され、メールアドレスとして「aaaaaaaa」が指示された場合、図4に示すように、送信元(送信相手)である「Aさん」に対して「おはよう02」を表すテンプレートを使用したHTMLメールを受信したことがあると判定することができる。
【0035】
上記ステップS6において、指示されたメールアドレスに対応する送信相手から今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートを使用したHTMLメールを受信したことがあると判定された場合(「Yes」)、制御部10は、表示部40の画面において専用ウインドウを開いて警告メッセージを表示させる(ステップS7)。そして、制御部10は、操作部30の操作によって上記専用ウインドウを閉じる指示が入力されたか否かを判定し(ステップS8)、上記専用ウインドウを閉じる指示が入力されたと判定した場合(「Yes」)、上記専用ウインドウを閉じた後、ステップS9の処理に移行する。一方、ステップS8において、上記専用ウインドウを閉じる指示が入力されたと判定されない場合(「No」)、制御部10は、警告メッセージの表示を継続する。
【0036】
制御部10は、ステップS5またはステップS8で警告メッセージの専用ウインドウを閉じた後、図7に示すように、今回指示されたテンプレートを使用する第1選択肢と、テンプレートの再選択画面として、メールアドレスに対応する送信相手に対して過去使用されたことがないテンプレートの一覧画面を表示させる第2選択肢と、テンプレートの再選択画面として、テンプレートの保存先の一覧画面を表示させる第3選択肢と、テンプレートの再選択画面として、予め登録されているテンプレートの配信サイトを表示させる第4選択肢と、テンプレートの再選択画面として、テンプレートの配信サイトのアドレスを表すブックマークの一覧画面を表示させる第5選択肢との5つの選択肢の内、いずれか1つを選択させるための予備選択画面を表示部40に表示させる(ステップS9)。
【0037】
そして、制御部10は、上記予備選択画面から操作部30の操作により選択された選択肢が第1選択肢(「今回指示されたテンプレートを使用する」)であるか否かを判定する(ステップS10)。このステップS10において、第1選択肢が選択されたと判定された場合(「Yes」)、制御部10は、今回指示された(つまりステップS1で指示された)テンプレートを使用してHTMLメールの作成処理を継続する(ステップS11)。
【0038】
一方、ステップS10において、第1選択肢が選択されたと判定されない場合(「No」)、制御部10は、上記予備選択画面から操作部30の操作により選択された選択肢が第2選択肢(「メールアドレスに対応する送信相手に対して過去使用されたことがないテンプレートの一覧画面を表示させる」)であるか否かを判定する(ステップS12)。このステップS12において、第2選択肢が選択されたと判定された場合(「Yes」)、制御部10は、図8に示すように、記憶部60に記憶されている使用履歴情報及び受信履歴情報を基に、メールアドレスに対応する送信相手に対して過去使用されたことがないテンプレートの一覧画面を表示部40に表示させる(ステップS13)。そして、制御部10は、上記の一覧画面から操作部30の操作により選択されたテンプレートを使用して今回送信する文書データの作成処理を継続する(ステップS14)。
【0039】
一方、ステップS12において、第2選択肢が選択されたと判定されない場合(「No」)、制御部10は、上記予備選択画面から操作部30の操作により選択された選択肢が第3選択肢(「テンプレートの保存先の一覧画面を表示させる」)であるか否かを判定する(ステップS15)。このステップS15において、第3選択肢が選択されたと判定された場合(「Yes」)、制御部10は、図9に示すように、記憶部60におけるテンプレートの保存先(テンプレートフォルダ)の一覧画面を表示部40に表示させる(ステップS16)。ここで、無線通信端末100がメモリカード装着可能機種であり、装着されたメモリカード内にもテンプレートが保存されている場合は、テンプレートの保存先としてメモリカードを表示しても良い。また、テンプレート毎に今回の送信相手に対する使用履歴情報(使用回数)を表示することが好ましい。
そして、制御部10は、上記の一覧画面から操作部30の操作によりテンプレートの保存先のいずれかから選択されたテンプレートを使用して今回送信する文書データの作成処理を継続する(ステップS17)。
【0040】
一方、ステップS15において、第3選択肢が選択されたと判定されない場合(「No」)、制御部10は、上記予備選択画面から操作部30の操作により選択された選択肢が第4選択肢(「予め登録されているテンプレートの配信サイトを表示させる」)であるか否かを判定する(ステップS18)。なお、この時、通信を行うことから、配信サイトに接続するか否かをユーザに問うようにしても良い。このステップS18において、第4選択肢が選択されたと判定された場合(「Yes」)、制御部10は、図10に示すように、記憶部60に予め登録(記憶)されているテンプレートの配信サイトのアドレス(例えばURL)を読み出し、無線通信部20を制御してそのアドレスにアクセスすることで、テンプレートの配信サイトを表示部40に表示させる(ステップS19)。そして、制御部10は、操作部30の操作により上記の配信サイトから選択され且つダウンロードされたテンプレートを使用して今回送信する文書データの作成処理を継続する(ステップS20)。
【0041】
一方、ステップS18において、第4選択肢が選択されたと判定されない場合(「No」)、制御部10は、上記予備選択画面から操作部30の操作により選択された選択肢が第5選択肢(「テンプレートの配信サイトのアドレスを表すブックマークの一覧画面を表示させる」)であるか否かを判定する(ステップS21)。このステップS21において、第5選択肢が選択されたと判定された場合(「Yes」)、制御部10は、図11に示すように、記憶部60に登録(記憶)されている、テンプレートの配信サイトのアドレスを表すブックマークの一覧画面を表示部40に表示させる(ステップS22)。そして、制御部10は、上記一覧画面から操作部30の操作により選択されたブックマークに応じた配信サイトを表示部40に表示させ(ステップS23)、その配信サイトから操作部30の操作により選択され且つダウンロードされたテンプレートを使用して今回送信する文書データの作成処理を継続する(ステップS24)。
なお、上記ステップS21において、第5選択肢が選択されたと判定されない場合(「No」)、制御部10は、ステップS10の処理に戻る。
【0042】
<常時表示モード>
次に、常時表示モードについて説明する。制御部10は、ステップS1にて指示されたテンプレート及びメールアドレス(宛先)と、記憶部60に記憶されている使用履歴情報とを基に、メールアドレスに対応する送信相手に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがあるか否かを判定する(ステップS25)。
このステップS25の処理は、上述したステップS3の処理と同様である。
【0043】
上記ステップS25において、メールアドレスに対応する送信相手に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがあると判定された場合(「Yes」)、制御部10は、図12に示すように、表示部40の画面における所定の領域に警告メッセージを常時表示させる(ステップS26)。ここで、警告メッセージを表示する領域が狭い場合、警告メッセージを領域内でスイング(文字移動)させるようにしても良い。
【0044】
そして、制御部10は、操作部30にて所定の操作(例えば所定のファンクションキーが押されて、図12に示すメニューが選択された)が行われて予備選択画面の表示を指示されたか否かを判定し(ステップS27)、上記予備選択画面の表示を指示されたと判定した場合(「Yes」)、ステップS9の処理に移行する。一方、ステップS27において、上記予備選択画面の表示を指示されたと判定されない場合(「No」)、制御部10は、警告メッセージの常時表示を継続する。
【0045】
また、ステップS25において、メールアドレスに対応する送信相手に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがないと判定された場合(「No」)、制御部10は、記憶部60に記憶されている受信履歴情報に基づいて、指示されたメールアドレスに対応する送信相手から今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートを使用したHTMLメールを受信したことがあるか否かを判定する(ステップS28)。このステップS28の処理は、上述したステップS6の処理と同様である。
【0046】
上記ステップS28において、指示されたメールアドレスに対応する送信相手から今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートを使用したHTMLメールを受信したことがあると判定された場合(「Yes」)、制御部10は、表示部40の画面における所定の領域に警告メッセージを常時表示させ(ステップS29)、その後、ステップS27の処理に移行する。
ステップS9以降の処理は、ポップアップ表示モードと同様なので説明を省略する。
【0047】
<メッセージオフモード>
次に、メッセージオフモードについて説明する。ステップS2においてメッセージオフモードが選択されていると判定された場合、制御部10は、上述したステップS11の処理に移行し、今回指示された(つまりステップS1で指示された)テンプレートを使用してHTMLメールの作成処理を継続する。この場合、警告メッセージの表示は行わない。
【0048】
以上のように、本実施形態に係る無線通信端末100によれば、同じ送信相手に過去使用したものと同じテンプレートを使用する場合に警告メッセージを表示し、さらにテンプレートの変更を促す画面を表示することにより、ユーザはその警告メッセージを確認してテンプレートを変更することができる。その結果、同じ送信相手に過去使用したものと同じテンプレートを使用して作成したHTMLメールを繰り返し送信することがなくなり、送信相手に不快感を与えることを防止することができる。
【0049】
また、ステップS6やS28のように、メールアドレスに対応する送信相手に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがないと判定された場合であっても、受信履歴情報に基づいて、その送信相手から今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートを使用したHTMLメールを受信したことがあるか否かを判定することにより、その送信相手から過去に受信したHTMLメールに使用されていたテンプレートと同一のテンプレートを使用することを防ぐことができ、より確実に送信相手に不快感を与えることを防止することができる。
【0050】
また、警告メッセージの表示モードとして、ポップアップ表示モード、常時表示モード、メッセージオフモードを設けることにより、ユーザは、警告メッセージを強調したい場合にはポップアップ表示モードを選択し、専用ウインドウの表示がわずらわしい場合には常時表示モードを選択し、警告メッセージの表示そのものがわずらわしい場合にはメッセージオフモードを選択することができ、使い勝手の向上を図ることができる。
【0051】
また、ステップS9のように、テンプレートの変更方法に関する第1〜第5選択肢を予備選択画面として表示させることにより、ユーザは好みの変更方法を簡単に選択することができ、使い勝手の向上を図ることができる。さらに、第2または第3選択肢では、メールアドレスに対応する送信相手に対して過去使用されたことがないテンプレートの一覧画面またはテンプレートの保存先の一覧画面を表示させることにより、ユーザは簡単な操作で新たなテンプレートを探し出すことができ、使い勝手の向上に寄与する。また、第4または第5選択肢では、予め登録されているテンプレートの配信サイトまたはテンプレートの配信サイトのアドレスを表すブックマークの一覧画面を表示させることにより、ユーザは簡単な操作でインターネット上から新たなテンプレートを探し出すことができ、使い勝手の向上に寄与する。
【0052】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、図5に示すHTMLメールの作成処理において、HTMLメールに関する件名及び本文内容が入力される前に、HTMLメールに使用するテンプレート及びメールアドレスの指示があった場合を想定して説明した。しかしながら、先に件名及び本文内容が入力された後に、テンプレート及びメールアドレスが指示される場合もある。この場合、指示されたテンプレートで警告メッセージが表示されてテンプレートを変更する際、件名や本文内容を入力しなおす必要があり、ユーザにとって極めて不便である。
【0053】
そこで、操作部30の操作によってHTMLメールに関する件名及び本文内容が入力された後に、今回使用するテンプレート及びメールアドレスの指示があった場合であって、且つその後のテンプレートの再選択によって使用するテンプレートが変更された場合、図13に示すように、上記の件名、本文内容、変更前のテンプレートの装飾種別の中からテンプレート変更後のHTMLメールの作成に引継ぐ項目を選択させるための引継項目選択画面を表示させ、当該引継項目選択画面から操作部30の操作により選択された項目をテンプレート変更後のHTMLメールの作成に引継ぐような機能を制御部10に持たせる。これにより、ユーザはテンプレートを変更する際、件名や本文内容を入力しなおす必要はなく、さらに変更前のテンプレートの装飾種別も引き継ぐことができるので、使い勝手の向上を図ることができる。なお、装飾種別とは、文字色、文字サイズ、フォント、文字スイング(文字の移動)、アンダーライン等の文字装飾に関する設定項目である。
【0054】
(2)上記実施形態では、図5のステップS9においてテンプレートの変更方法に関する第1〜第5選択肢を予備選択画面として表示させたが、この予備選択画面を必ずしも表示させる必要はなく、予め第1〜第5選択肢の内、どの選択肢の再選択画面を表示するか予め設定しておき、ステップS5、S8またはS27の終了後、ステップS9を省略して予め設定した選択肢の再選択画面を表示するようにしても良い。例えば、第2選択肢の再選択画面を表示するように設定した場合、ステップS5、S8またはS27の終了後、メールアドレスに対応する送信相手に対して過去使用されたことがないテンプレートの一覧画面を表示する。
【0055】
(3)上記実施形態では、図5のステップS3及びS4において、送信相手を示す宛先(メールアドレス)が1つだけ入力された場合、つまり送信相手が1人の場合を想定して説明した。しかしながら、HTMLメールを複数の送信相手に一括送信する場合もあり得る。この場合、ステップS1において複数のメールアドレスが指示されることになるので、ステップS3では、それぞれのメールアドレス(つまりそれぞれの送信相手)に対して、今回指示されたテンプレートと同一のテンプレートが過去使用されたことがあるか否かを判定し、ステップS4では警告メッセージを表示する際にどの送信相手が該当するかを表示させれば良い。例えば、警告メッセージに、「テンプレート「おはよう01」は、「Fさん」に3回表示されたことがあります。」という表示を加える。
【0056】
(4)上記実施形態では、今回指示されたテンプレートが同じ送信相手に対して過去に1回でも使用されていれば警告メッセージが表示される場合を説明したが、これに限らず、テンプレートの使用回数に関する閾値を設定し、今回指示されたテンプレートが同じ送信相手に対して上記閾値を超えた回数で使用されていれば警告メッセージを表示するようにしても良い。
【0057】
(5)HTMLメールの作成処理中や待ち受け画面中を問わず、操作部30によって所定の操作が行われた場合(例えばテンプレート詳細表示のメニューが選択された場合)、送信相手(送信元)毎に使用履歴情報や受信履歴情報を表示するような機能を制御部10に持たせても良い。または、テンプレート毎に送信相手(送信元)と使用回数との対応関係を表示するようにしても良い。これにより、ユーザは任意のタイミングで、どの送信相手に対してどのテンプレートを何回使用したかを確認することができる。また、記憶部60に過去に送受信したHTMLメールを記憶させ、上記のように表示された使用履歴情報や受信履歴情報から任意のテンプレートと送信相手を選択した場合に、その選択されたテンプレートを使用して送信相手に送信したHTMLメールの内容を表示したり、または送信元から受信したHTMLメールの内容を表示する機能を制御部10に持たせても良い。
【0058】
(6)また、上記のように、テンプレート詳細表示のメニューが選択された場合に、送信相手の名称や、メールアドレスの入力画面を表示させ、操作部30の操作によりその入力画面に入力された送信相手の名称またはメールアドレスに対応する使用テンプレートの一覧や使用回数の一覧を表示するようにしても良い。
【0059】
(7)上記実施形態では、電子装置として、HTMLに関するテンプレートを使用して作成したHTMLメールを送信する機能を有する携帯電話機等の無線通信端末100を例示して説明したが、マークアップ言語に関する定型書式を使用して作成した文書データを送信する機能を有する電子装置であれば本発明を適用することができる。例えば、マークアップ言語としてはXMLやXHTML等を使用しても良く、文書データもメールに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施形態に係る無線通信端末(電子装置)100の外観図及び機能ブロック構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100における記憶部60に記憶される各種テンプレートの一例を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100における記憶部60に記憶される使用履歴情報の一例を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100における記憶部60に記憶される受信履歴情報の一例を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100の動作を示すフローチャート図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100のポップアップ表示モード時において表示部40に表示される警告メッセージの表示例である。
【図7】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100の表示部40に表示される予備選択画面の表示例である。
【図8】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100の表示部40に表示されるテンプレートの再選択画面の第1表示例である。
【図9】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100の表示部40に表示されるテンプレートの再選択画面の第2表示例である。
【図10】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100の表示部40に表示されるテンプレートの再選択画面の第3表示例である。
【図11】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100の表示部40に表示されるテンプレートの再選択画面の第4表示例である。
【図12】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100の常時表示モード時において表示部40に表示される警告メッセージの表示例である。
【図13】本発明の一実施形態に係る無線通信端末100の表示部40に表示される引継項目選択画面の表示例である。
【符号の説明】
【0061】
100…無線通信端末、10…制御部、20…無線通信部、30…操作部、40…表示部、50…音声入出力部、60…記憶部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マークアップ言語に関する定型書式を使用して作成した文書データを送信する機能を有する電子装置であって、
複数種類の前記定型書式を記憶すると共に、前記文書データを送信した送信相手に対する各定型書式毎の使用履歴情報を記憶する記憶手段と、
表示手段と、
前記文書データの作成に使用する定型書式と当該文書データの宛先とを指示するための操作手段と、
前記操作手段の操作によって指示された前記文書データの定型書式及び宛先と、前記記憶手段に記憶されている前記使用履歴情報とを基に、前記宛先に対応する送信相手に対して、今回指示された定型書式と同一の定型書式が過去使用されたことがあると判定した場合、警告メッセージを前記表示手段に表示させる制御手段と、
を備えることを特徴とする電子装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、受信した文書データの送信元と当該送信元から受信した文書データに使用されていた定型書式との対応関係を表す受信履歴情報を記憶し、
前記制御手段は、前記操作手段の操作によって指示された前記文書データの定型書式及び宛先と、前記記憶手段に記憶されている前記使用履歴情報とを基に、前記宛先に対応する送信相手に対して、今回指示された定型書式と同一の定型書式が過去使用されたことがないと判定した場合、前記受信履歴情報に基づいて、前記宛先に対応する送信相手から今回指示された定型書式と同一の定型書式を使用した文書データを受信したことがあるか否かを判定し、受信したことがあると判定した場合に、前記警告メッセージを前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1記載の電子装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記表示手段の画面において専用ウインドウを開いて前記警告メッセージを表示させ、前記操作手段の操作に応じて当該専用ウインドウを閉じるポップアップ表示モードと、前記表示手段の画面における所定の領域に前記警告メッセージを常時表示させる常時表示モードと、前記警告メッセージの表示を行わず、今回指示された定型書式にて文書データの作成処理を継続するメッセージオフモードとを有し、これら3つのモードの内、前記操作手段の操作によって選択されたモードを使用することを特徴とする請求項1または2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記ポップアップ表示モード選択時において、前記専用ウインドウを閉じた後、定型書式の再選択画面を前記表示手段に表示させ、前記操作手段の操作により選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする請求項3記載の電子装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記常時表示モード選択時において、前記警告メッセージの表示後、前記操作手段にて所定の操作が行われた場合に、定型書式の再選択画面を前記表示手段に表示させ、前記操作手段の操作により選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする請求項3記載の電子装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面として、前記宛先に対応する送信相手に対して過去使用されたことがない定型書式の一覧画面を表示させ、当該一覧画面から前記操作手段の操作により選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする請求項4または5に記載の電子装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面として、定型書式の保存先の一覧画面を表示させ、前記操作手段の操作により前記保存先のいずれかから選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする請求項4または5に記載の電子装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面として、予め登録されている定型書式の配信サイトを表示させ、前記操作手段の操作により前記配信サイトから選択され且つダウンロードされた定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする請求項4または5に記載の電子装置。
【請求項9】
前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面として、定型書式の配信サイトのアドレスを表すブックマークの一覧画面を表示させると共に前記操作手段の操作により選択されたブックマークに応じた配信サイトを表示させ、当該配信サイトから選択され且つダウンロードされた定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする請求項4または5に記載の電子装置。
【請求項10】
前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面の表示前に、今回指示された定型書式を使用する第1選択肢と、前記宛先に対応する送信相手に対して過去使用されたことがない定型書式の一覧画面を表示させる第2選択肢と、定型書式の保存先の一覧画面を表示させる第3選択肢と、予め登録されている定型書式の配信サイトを表示させる第4選択肢と、定型書式の配信サイトのアドレスを表すブックマークの一覧画面を表示させる第5選択肢との少なくとも1つを含む選択肢の内、いずれか1つを選択させるための予備選択画面を表示させ、当該予備選択画面から前記操作手段の操作により選択された選択肢に対応する再選択画面を表示させることを特徴とする請求項4または5に記載の電子装置。
【請求項11】
前記制御手段は、前記第1選択肢が選択された場合には、今回指示された定型書式にて文書データの作成処理を継続し、
また、前記第2選択肢が選択された場合には、前記過去使用されたことがない定型書式の一覧画面を表示させ、当該一覧画面から前記操作手段の操作により選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続し、
また、前記第3選択肢が選択された場合には、前記定型書式の保存先の一覧画面を表示させ、前記操作手段の操作により前記保存先のいずれかから選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続し、
また、前記第4選択肢が選択された場合には、前記登録されている定型書式の配信サイトを表示させ、前記操作手段の操作により前記配信サイトから選択され且つダウンロードされた定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続し、
また、前記第5選択肢が選択された場合には、前記ブックマークの一覧画面を表示させると共に前記操作手段の操作により選択されたブックマークに応じた配信サイトを表示させ、当該配信サイトから選択され且つダウンロードされた定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする請求項10記載の電子装置。
【請求項12】
前記制御手段は、前記操作手段の操作によって前記文書データに関する件名及び本文内容が入力された後に、前記文書データに使用する定型書式及び宛先の指示があった場合であって、且つその後の定型書式の再選択によって文書データに使用する定型書式が変更された場合、前記件名、前記本文内容、変更前の定型書式の装飾種別の中から定型書式変更後の文書データの作成に引継ぐ項目を選択させるための引継項目選択画面を表示させ、当該引継項目選択画面から前記操作手段の操作により選択された項目を定型書式変更後の文書データの作成に引継ぐことを特徴とする請求項4〜11のいずれか一項に記載の電子装置。
【請求項13】
マークアップ言語に関する定型書式を使用して作成した文書データを送信する通信方法であって、
複数種類の前記定型書式を記憶すると共に、前記文書データを送信した送信相手に対する各定型書式毎の使用履歴情報を記憶する第1工程と、
前記文書データの作成に使用する定型書式と当該文書データの宛先とを指示する第2工程と、
前記第2工程にて指示された前記文書データの定型書式及び宛先と、前記第1工程にて記憶された前記使用履歴情報とを基に、前記宛先に対応する送信相手に対して、今回指示された定型書式と同一の定型書式が過去使用されたことがあると判定した場合、警告メッセージを表示する第3工程と、
を有することを特徴とする通信方法。
【請求項1】
マークアップ言語に関する定型書式を使用して作成した文書データを送信する機能を有する電子装置であって、
複数種類の前記定型書式を記憶すると共に、前記文書データを送信した送信相手に対する各定型書式毎の使用履歴情報を記憶する記憶手段と、
表示手段と、
前記文書データの作成に使用する定型書式と当該文書データの宛先とを指示するための操作手段と、
前記操作手段の操作によって指示された前記文書データの定型書式及び宛先と、前記記憶手段に記憶されている前記使用履歴情報とを基に、前記宛先に対応する送信相手に対して、今回指示された定型書式と同一の定型書式が過去使用されたことがあると判定した場合、警告メッセージを前記表示手段に表示させる制御手段と、
を備えることを特徴とする電子装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、受信した文書データの送信元と当該送信元から受信した文書データに使用されていた定型書式との対応関係を表す受信履歴情報を記憶し、
前記制御手段は、前記操作手段の操作によって指示された前記文書データの定型書式及び宛先と、前記記憶手段に記憶されている前記使用履歴情報とを基に、前記宛先に対応する送信相手に対して、今回指示された定型書式と同一の定型書式が過去使用されたことがないと判定した場合、前記受信履歴情報に基づいて、前記宛先に対応する送信相手から今回指示された定型書式と同一の定型書式を使用した文書データを受信したことがあるか否かを判定し、受信したことがあると判定した場合に、前記警告メッセージを前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1記載の電子装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記表示手段の画面において専用ウインドウを開いて前記警告メッセージを表示させ、前記操作手段の操作に応じて当該専用ウインドウを閉じるポップアップ表示モードと、前記表示手段の画面における所定の領域に前記警告メッセージを常時表示させる常時表示モードと、前記警告メッセージの表示を行わず、今回指示された定型書式にて文書データの作成処理を継続するメッセージオフモードとを有し、これら3つのモードの内、前記操作手段の操作によって選択されたモードを使用することを特徴とする請求項1または2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記ポップアップ表示モード選択時において、前記専用ウインドウを閉じた後、定型書式の再選択画面を前記表示手段に表示させ、前記操作手段の操作により選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする請求項3記載の電子装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記常時表示モード選択時において、前記警告メッセージの表示後、前記操作手段にて所定の操作が行われた場合に、定型書式の再選択画面を前記表示手段に表示させ、前記操作手段の操作により選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする請求項3記載の電子装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面として、前記宛先に対応する送信相手に対して過去使用されたことがない定型書式の一覧画面を表示させ、当該一覧画面から前記操作手段の操作により選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする請求項4または5に記載の電子装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面として、定型書式の保存先の一覧画面を表示させ、前記操作手段の操作により前記保存先のいずれかから選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする請求項4または5に記載の電子装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面として、予め登録されている定型書式の配信サイトを表示させ、前記操作手段の操作により前記配信サイトから選択され且つダウンロードされた定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする請求項4または5に記載の電子装置。
【請求項9】
前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面として、定型書式の配信サイトのアドレスを表すブックマークの一覧画面を表示させると共に前記操作手段の操作により選択されたブックマークに応じた配信サイトを表示させ、当該配信サイトから選択され且つダウンロードされた定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする請求項4または5に記載の電子装置。
【請求項10】
前記制御手段は、前記定型書式の再選択画面の表示前に、今回指示された定型書式を使用する第1選択肢と、前記宛先に対応する送信相手に対して過去使用されたことがない定型書式の一覧画面を表示させる第2選択肢と、定型書式の保存先の一覧画面を表示させる第3選択肢と、予め登録されている定型書式の配信サイトを表示させる第4選択肢と、定型書式の配信サイトのアドレスを表すブックマークの一覧画面を表示させる第5選択肢との少なくとも1つを含む選択肢の内、いずれか1つを選択させるための予備選択画面を表示させ、当該予備選択画面から前記操作手段の操作により選択された選択肢に対応する再選択画面を表示させることを特徴とする請求項4または5に記載の電子装置。
【請求項11】
前記制御手段は、前記第1選択肢が選択された場合には、今回指示された定型書式にて文書データの作成処理を継続し、
また、前記第2選択肢が選択された場合には、前記過去使用されたことがない定型書式の一覧画面を表示させ、当該一覧画面から前記操作手段の操作により選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続し、
また、前記第3選択肢が選択された場合には、前記定型書式の保存先の一覧画面を表示させ、前記操作手段の操作により前記保存先のいずれかから選択された定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続し、
また、前記第4選択肢が選択された場合には、前記登録されている定型書式の配信サイトを表示させ、前記操作手段の操作により前記配信サイトから選択され且つダウンロードされた定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続し、
また、前記第5選択肢が選択された場合には、前記ブックマークの一覧画面を表示させると共に前記操作手段の操作により選択されたブックマークに応じた配信サイトを表示させ、当該配信サイトから選択され且つダウンロードされた定型書式を使用して今回送信する文書データの作成処理を継続することを特徴とする請求項10記載の電子装置。
【請求項12】
前記制御手段は、前記操作手段の操作によって前記文書データに関する件名及び本文内容が入力された後に、前記文書データに使用する定型書式及び宛先の指示があった場合であって、且つその後の定型書式の再選択によって文書データに使用する定型書式が変更された場合、前記件名、前記本文内容、変更前の定型書式の装飾種別の中から定型書式変更後の文書データの作成に引継ぐ項目を選択させるための引継項目選択画面を表示させ、当該引継項目選択画面から前記操作手段の操作により選択された項目を定型書式変更後の文書データの作成に引継ぐことを特徴とする請求項4〜11のいずれか一項に記載の電子装置。
【請求項13】
マークアップ言語に関する定型書式を使用して作成した文書データを送信する通信方法であって、
複数種類の前記定型書式を記憶すると共に、前記文書データを送信した送信相手に対する各定型書式毎の使用履歴情報を記憶する第1工程と、
前記文書データの作成に使用する定型書式と当該文書データの宛先とを指示する第2工程と、
前記第2工程にて指示された前記文書データの定型書式及び宛先と、前記第1工程にて記憶された前記使用履歴情報とを基に、前記宛先に対応する送信相手に対して、今回指示された定型書式と同一の定型書式が過去使用されたことがあると判定した場合、警告メッセージを表示する第3工程と、
を有することを特徴とする通信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−159088(P2009−159088A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−332766(P2007−332766)
【出願日】平成19年12月25日(2007.12.25)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月25日(2007.12.25)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
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