説明

電子装置及び電子装置用タッチセンサーフィルム

【課題】製造コストを削減することができる電子装置を提供する。
【解決手段】電子装置は、発光ボード、タッチセンサーフィルム、及び信号連結部を含む。発光ボードは、駆動基板、駆動基板の第1面上に配置された半導体素子、及び駆動基板の第1面上に配置され半導体素子の駆動を制御する駆動素子を含む。タッチセンサーフィルムは、発光ボードの上部に配置されたフィルム、及びフィルム上に形成され外部からのタッチ動作を感知して駆動素子を制御するためのタッチ信号を生成するタッチ導電パターンを含む。信号連結部は、タッチセンサーフィルムと発光ボードとを相互に電気的に接続し、タッチセンサーフィルムからのタッチ信号を駆動素子に伝送する。このように、タッチイベントを感知することができるタッチ導電パターンが別途のフィルムではなく、フィルム上に直接形成されることにより、電子装置を製造するのにかかる費用をより減少させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置及び電子装置用タッチセンサーフィルムに関し、より詳細には、外部のユーザーからのタッチ動作によって動作する電子装置及び電子装置用タッチセンサーフィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
光を発生させる光源として、発光ダイオード(LED)は、発光効率が高く、寿命が長く、消費電力が低く、環境にやさしいなどの多くの長所を有している。これによって、前記発光ダイオードは、様々な産業分野で広範に使用されている。
【0003】
一般に、光を発生させるための電子装置は、前記発光ダイオードを有する光を発生させる発光ボード、前記発光ボードの上部を覆うためのカバーモールド、及び前記カバーモールドの上面に配置され前記カバーモールドの光出射溝を通じて出射された光の特性を向上させるフィルムを具備することができる。例えば、前記フィルムとして光の特性を向上させる拡散フィルムを用いることができる。
【0004】
一方、最近開発された電子装置は、外部のタッチ動作に応答して動作することができる。このために、タッチ機能が内蔵された電子装置は、前記タッチ動作を感知して前記発光ボードを制御するためのタッチセンサーフィルムを更に具備してもよい。
【0005】
一般に、前記拡散フィルムは、両面テープによって前記カバーモールドの上面に貼り付けられ、前記タッチセンサーフィルムも他の両面テープによって前記拡散フィルムの上面に貼り付けられる。
【0006】
従って、上述したような前記タッチ機能が内蔵された従来の電子装置は、光を拡散させるための前記拡散フィルムとタッチ動作を感知するための前記タッチセンサーフィルムとを別個に備え、2枚の両面テープを用いて前記拡散フィルムと前記タッチセンサーフィルムを貼り付けるための個別の処理が要求されるため、電子装置の製造コストが増加し、製造工程が複雑になるという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、製造するのに必要な部材の数を減少させて製造コストを削減することができる電子装置を提供することである。
【0008】
又、本発明が解決しようとする他の課題は、このような電子装置に使用されるタッチセンサーフィルムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態に係る電子装置は、発光ボード、タッチセンサーフィルム、及び信号連結部を含む。
【0010】
前記発光ボードは、駆動基板、及び前記駆動基板の第1面上に配置された半導体素子を含む。前記タッチセンサーフィルムは、前記発光ボードの上部に配置されたフィルム、及び前記フィルム上に形成され外部からのタッチ動作を感知して前記半導体素子を制御するためのタッチ信号を生成するタッチ導電パターンを含む。前記信号連結部は、前記タッチセンサーフィルムと前記発光ボードとを相互に電気的に接続し、前記タッチセンサーフィルムからの前記タッチ信号を前記発光ボードに伝送する。
【0011】
前記タッチセンサーフィルムの前記フィルムとして、前記発光ボードから発生された光の特性を向上させる光特性向上フィルムを使用することができる。例えば、前記フィルムは、前記半導体素子から発生された光を拡散させる性質を有してもよい。
【0012】
前記タッチ導電パターンは、前記発光ボードと向かい合う前記フィルムの下面上に形成されるか、前記発光ボードの反対側に位置する前記フィルムの上面上に形成されてもよい。
【0013】
前記信号連結部は、連結ベースフィルム、及び前記連結ベースフィルム上に形成された接続配線を含んでもよい。前記接続配線は、前記タッチ導電パターンと電気的に接続されて前記タッチ信号を前記発光ボードに伝送する。
【0014】
前記連結ベースフィルムは、前記フィルムの一端から延長されて形成されてもよい。あるいは、前記連結ベースフィルムは、前記フィルムと別個に形成されてもよく、前記連結ベースフィルムの一部は前記フィルムの一部と重なる。前記接続配線と前記タッチ導電パターンは、前記連結ベースフィルムと前記フィルムが互いに重なる領域において相互に電気的に接続されてもよい。
【0015】
前記発光ボードは、前記駆動基板の第1面上に配置され、前記信号連結部の一端部と結合して前記接続配線と電気的に接続される連結コネクターを更に含んでもよい。これと異なり、前記連結ベースフィルムは、前記駆動基板の一部と重なってもよく、前記接続配線は、前記連結ベースフィルムと重なる前記駆動基板の一部上に形成された連結パッドと電気的に接続されてもよい。
【0016】
本発明の電子装置は、前記発光ボードと前記タッチセンサーフィルムとの間に配置され、前記発光ボードを覆うカバーモールドを更に含んでもよい。ここで、前記タッチセンサーフィルムは、前記カバーモールドと向かい合う前記フィルムの下面上に形成され前記フィルムを前記カバーモールドの上面上に貼り付ける接着層を更に含んでもよい。
【0017】
前記タッチセンサーフィルムは、前記発光ボードの反対側に位置する前記フィルムの上面上に形成され前記タッチ動作が感知される領域を表示する表示パターン層を更に含んでもよい。
【0018】
前記発光ボードは、前記駆動基板の第1面上に配置され前記信号連結部からの前記タッチ信号を受信して、前記タッチ信号に応じて前記半導体素子の駆動を制御する駆動素子を更に含んでもよい。
【0019】
前記半導体素子として、発光ダイオード又は有機発光ダイオードを用いることができる。
【0020】
本発明の別の実施形態に係るタッチセンサーフィルムは、光の特性を向上させるフィルム、及び前記フィルム上に形成され外部からのタッチ動作を感知して前記半導体素子を制御するためのタッチ信号を生成するタッチ導電パターンを含む。
【0021】
例えば、前記タッチ導電パターンは、視覚的に透明で電気的に伝導性を有する物質を含んでもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る電子装置によれば、タッチ動作を感知するタッチセンサーフィルムと光特性向上フィルムとを有する従来の電子装置のように、前記導電パターン420が別途のフィルム上に形成されず、タッチ動作を感知することができるタッチ導電パターンが光の特性を改良する拡散機能を有するフィルム上に直接形成される。従って、電子装置(LD)に使用される部材の数を減少させて製造コストを削減することができ、前記電子装置を製造する工程数も減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る電子装置を示す斜視図である。
【図2】図1の線I−I’に沿って切断した断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る電子装置を示す断面図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係る電子装置を示す斜視図である。
【図5】図4の線II−II’に沿って切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。但し、本発明は多様に変更することができ、多様な形態を有することができる。さらにこれは、本発明を特定の開示形態に限定するのではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物、乃至代替物を含むことを理解すべきである。各図面において同一の構成要素には同一の符合を付す。また、図面において、各層や領域のサイズは本発明の明確性のために実際より拡大して表される場合がある。
【0025】
第1、第2等の用語は、多様な構成要素を説明するために使用することができるが、構成要素は用語によって限定されない。用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ使用される。例えば、本発明の権利範囲から逸脱することなしに、第1構成要素は第2構成要素と称されてもよく、同様に第2構成要素も第1構成要素と称されてもよい。単数の表現は、文脈上、明白に相違が示されない限り、複数の表現を含む。
【0026】
本出願において、「含む」または「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを意図するものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたもの等の存在または付加の可能性を予め排除しないことを理解しなければならない。
【0027】
なお、異なるものとして定義しない限り、技術的であるか科学的な用語を含めてここで用いられる全ての用語は、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有している。
【0028】
一般的に用いられる辞典に定義されているような用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈すべきであり、本出願で明白に定義されない限り、理想的な又は過度に形式的な意味に解釈されない。
【0029】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態をより詳細に説明する。
【0030】
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態に係る電子装置を示す斜視図で、図2は図1の線I−I’に沿って切断した断面図である。
【0031】
図1及び図2を参照すると、本実施形態に係る電子装置(LD)は、発光ボード100、カバーモールド200、モールディング部300、タッチセンサーフィルム400、及び信号連結部500を含む。
【0032】
前記発光ボード100は、駆動基板110、少なくとも1つの半導体素子120、駆動素子130、及び連結コネクター140を含むことができる。前記駆動基板110は、一例として、多数の配線を有するプリント回路基板(PCB)であってもよい。前記半導体素子120、前記駆動素子130、及び前記連結コネクター140は、前記駆動基板110の第1面上に搭載される。前記連結コネクター140は、信号連結部500を通じて前記タッチセンサーフィルム400からのタッチ信号を受信して、前記タッチ信号を前記駆動素子130に伝送し、前記駆動素子130は前記タッチ信号に応答して前記半導体素子120の駆動を制御する。
【0033】
例えば、前記半導体素子120は、点光源として動作する発光ダイオード(LED)であってもよい。より詳細には、前記半導体素子120は、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、及び青色発光ダイオードの少なくとも1つを含むか、白色発光ダイオードを含んでもよい。あるいは、前記半導体素子120は有機発光ダイオード(OLED)を含んでもよい。
【0034】
前記カバーモールド200は、前記駆動基板110の第1面を覆うように前記駆動基板110の上部に配置される。より詳細には、前記カバーモールド200は、モールドカバー部210及びモールド側壁部220を含むことができる。前記モールドカバー部210は、前記駆動基板110の上部に配置され前記駆動基板110の第1面を覆う。前記モールドカバー部210には、前記半導体素子120が外部に露出されるように光出射溝212が形成されてもよい。前記モールド側壁部220は、前記駆動基板110と向かい合う前記モールドカバー部210の下面のエッジに沿って形成される。その結果、前記モールドカバー部210及び前記モールド側壁部220は前記発光ボード100を収納することができる収納空間を形成する。
【0035】
前記モールディング部300は、前記発光ボード100と前記カバーモールド200との間に介在され、前記駆動基板110の第1面を覆う。又、前記モールディング部300は、前記発光ボード100と前記カバーモールド200との間の空間を完全に充填し、前記カバーモールド200と前記発光ボード100とを互いに結合させる。ここで、前記モールディング部300は、図2に示すように前記半導体素子120を覆わないことが好ましいが、場合によっては、前記モールディング部300は前記半導体素子120を覆ってもよい。
【0036】
前記タッチセンサーフィルム400は前記カバーモールド200の上部に配置され、前記信号連結部500を通じて前記発光ボード100と電気的に接続される。前記タッチセンサーフィルム400は外部からのタッチ動作を感知してタッチ信号を生成して前記発光ボード100に伝送する。例えば、前記タッチセンサーフィルム400は、フィルム410、タッチ導電パターン420、接着層430、及び表示パターン層440を含んでもよい。
【0037】
前記フィルム410は、前記カバーモールド200の上部に配置され光の特性を改善する。言い換えれば、前記フィルム410は光特性向上フィルムであってもよい。このようなフィルムとして、例えば、前記半導体素子120から発生され前記モールドカバー部210の光出射溝212を通過した光を拡散させる拡散フィルムを用いることができる。即ち、前記フィルム410は、光を拡散させることができる拡散フィルムであってもよい。
【0038】
前記タッチ導電パターン420は、前記モールドカバー200と向かい合う前記フィルム410の下面上に形成される。前記タッチ導電パターン420は、外部のタッチ動作を感知してタッチ信号を生成することができる。より詳細には、前記タッチ導電パターン420は、タッチセンサーパターン422及びタッチ配線424を含む。
【0039】
前記タッチセンサーパターン422は、前記タッチ動作を感知して前記タッチ信号を生成する。ここで、前記タッチ動作は、外部からの圧力、磁力、電気力、電磁波、光などであってもよい。例えば、前記タッチセンサーパターン422は、使用者の指10に形成された微細な電荷を感知して前記タッチ信号を生成することができる。前記タッチ配線424は、前記タッチセンサーパターン422から前記フィルム410の下面の一端まで延長され、前記信号連結部500と電気的に接続される。その結果、前記タッチ配線424は前記タッチ信号を前記信号連結部500に伝送することができる。
【0040】
前記タッチ導電パターン420は視覚的に透明で電気的に伝導性を有する物質を含むことが好ましい。例えば、前記タッチ導電パターン420は、ITO(Indium_Tin_Oxide:酸化インジウムスズ)又はIZO(Indium_Zinc_Oxide:酸化インジウム亜鉛)からなってもよい。
【0041】
前記接着層430は、前記タッチ導電パターン420を覆うように前記フィルム410の下面上に形成される。前記接着層430は、前記フィルム410を前記カバーモールド200の上面に貼り付ける役割を果たす。ここで、前記接着層430は、光が容易に該接着層430を透過するように視覚的に透明な性質を有することが好ましい。
【0042】
前記表示パターン層440は、前記カバーモールド200の反対側に位置する前記フィルム410の上面上に形成される。前記表示パターン層440は、前記タッチ動作が感知される領域を外部に表示することができる。又、前記表示パターン層440は、状態やメニューなどを表示する様々な文字、画像などを有してもよい。
【0043】
例えば、前記表示パターン層440は、前記タッチセンサーパターン422に対応する位置に形成され前記タッチ動作を感知する領域を表示するタッチ表示部442、及び光を遮断し、あるいは光の色を変更するカバー表示部442を含んでもよい。
【0044】
前記信号連結部500は、前記タッチセンサーフィルム400と前記発光ボード100とを電気的に接続し、前記タッチ導電パターン420で生成された前記タッチ信号を前記発光ボード100に伝送する。
【0045】
本実施形態において、信号連結部500は、前記タッチセンサーフィルム400と一体的に形成され、その一端部が前記発光ボード100の連結コネクター140に挿入されて前記連結コネクター140と電気的に接続される。より詳細には、前記信号連結部500は連結ベースフィルム510及び接続配線520を含む。
【0046】
前記連結ベースフィルム510は、前記フィルム410の一端から前記フィルム410と平行に延長されて形成され、一端部が前記連結コネクター140の内に挿入できるように、その中央部分が曲げられる。前記接続配線520は、前記カバーモールド200と向かい合う前記連結ベースフィルム510の下面上に形成される。前記接続配線520は、前記タッチ導電パターン420の前記タッチ配線424と接続され、その一端部が前記連結コネクター140と電気的に接続される。
【0047】
このように本実施形態によれば、タッチ動作を感知するタッチセンサーフィルムと光特性向上フィルムとを有する従来の電子装置のように、前記導電パターン420が別個のフィルム上に形成されず、前記タッチ動作を感知することができる前記タッチ導電パターン420は、光を拡散させる特性を改善する前記フィルム410の下面上に直接形成される。これによって、前記電子装置(LD)で使用される従来の多数の部材の数を減少させて製造コストをより削減することができ、前記電子装置(LD)を製造する工程数も減少させることができる。
【0048】
[第2の実施形態]
図3は、本発明の第2の実施形態に係る電子装置を示す断面図である。
【0049】
本実施形態に係る電子装置は、タッチ導電パターン420の位置及びこれに関連する要素を除いて、図1及び図2を通じて説明した第1の実施形態に係る電子装置と実質的に同じなので、同じ構成要素には同じ参照番号を付し、説明は省略する。
【0050】
図3を参照すると、本実施形態に係るタッチ導電パターン420は、前記モールドカバー200の反対側に位置する前記フィルム410の上面上に形成される。前記タッチ導電パターン420は、外部のタッチ動作を感知してタッチ信号を生成することができる。
【0051】
前記表示パターン層440は、前記タッチ導電パターン420を覆うように前記フィルム410の上面上に形成される。又、前記信号連結部500の接続配線520は、前記カバーモールド200の反対側に位置する前記連結ベースフィルム510の上面上に形成され、前記タッチ導電パターン420のタッチ配線424と電気的に接続され、一端部が前記連結コネクター140と電気的に接続される。
【0052】
[第3の実施形態]
図4は本発明の第3の実施形態に係る電子装置を示す斜視図で、図5は図4の線II−II’に沿って切断した断面図である。
【0053】
本実施形態に係る電子装置は、信号連結部500及びこれ関連する要素を除いて、図1及び図2を通じて説明した第1の実施形態に係る電子装置と実質的に同じなので、同じ構成要素には同じ参照番号を付し、説明は省略する。
【0054】
図4及び図5を参照すると、本実施形態に係る信号連結部500は、前記タッチセンサーフィルム400と前記発光ボード100とを相互に電気的に接続し、前記タッチ導電パターン420で生成された前記タッチ信号を前記発光ボード100に伝送する。
【0055】
本実施形態に係る信号連結部500は、前記タッチセンサーフィルム400と別個に形成され、前記タッチセンサーフィルム400と前記発光ボード100とを相互に電気的に接続する。より詳細には、前記信号連結部500は連結ベースフィルム510及び接続配線520を含む。
【0056】
前記連結ベースフィルム510は、前記フィルム410と別個に形成され、前記連結ベースフィルム510の第1端部は前記フィルム410の下面の端部と重なる。又、前記第1端部と対向する前記連結ベースフィルム510の第2端部が前記駆動基板110の一部と重なるように、前記連結ベースフィルム510の中央部分は曲げられる。ここで、前記駆動基板110は、図1及び図2の連結コネクター140の代わりに、該駆動基板110の第1面上に形成された連結パッド140を有してもよい。前記連結パッド140は、前記駆動素子130と電気的に接続される。
【0057】
前記接続配線520の第1端部は、前記連結ベースフィルム510と前記フィルム410が互いに重なる領域において前記タッチ配線424と電気的に接続され、前記接続配線520の第2端部は、前記連結ベースフィルム510と前記駆動基板110が互いに重なる領域において前記連結パッド140と電気的に接続される。
【0058】
ここで、前記連結配線520と前記タッチ配線424を電気的に接続するとき、または前記連結配線520と前記連結パッド150を電気的に接続するとき、接着層内に多数の導電ボールが内蔵された異方性導電フィルム(ACF_図示せず)を使用して両者を接続することもできる。
【0059】
一方、図1乃至図5に示したフレキシブルな性質を有するフレキシブルプリント回路基板を用いる方式を除く他の方式で、前記タッチセンサーフィルム400と前記発光ボード100とを電気的に接続してもよい。例えば、連結ピンとソケットを介して接続する方式で前記タッチセンサーフィルム400と前記発光ボード100とを電気的に接続してもよい。
【0060】
本発明によると、タッチ動作を感知するタッチセンサーフィルムと光特性向上フィルムとを有する従来の電子装置のように、前記導電パターン420が別個のフィルム上に形成されず、前記タッチ動作を感知することができる前記タッチ導電パターン420は、光を拡散させる特性を改善するフィルムの下面上または上面上に直接形成される。従って、電子装置で使用されてきた従来の多数の部材の数を減少させて製造コストをより削減することができ、電子装置を製造する工程数もより減少させることができる。
【0061】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特徴請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0062】
LD 電子装置
100 発光ボード
110 駆動基板
120 ピンソケット
130 駆動素子
140 連結コネクター
150 連結パッド
200 カバーモールド
210 モールドカバー部
212 光出射溝
220 モールド側壁部
300 モールディング部
400 タッチセンサーフィルム
410 フィルム
420 タッチ導電パターン
422 タッチセンサーパターン
424 タッチ配線
430 接着層
440 表示パターン層
500 信号連結部
510 連結ベースフィルム
520 接続配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動基板、及び前記駆動基板の第1面上に配置された半導体素子を具備する発光ボードと、
前記発光ボードの上部に配置されたフィルム、及び前記フィルム上に形成され外部からのタッチ動作を感知して前記半導体素子を制御するためのタッチ信号を生成するタッチ導電パターンを具備するタッチセンサーフィルムと、
前記タッチセンサーフィルムと前記発光ボードとを相互に電気的に接続し、前記タッチセンサーフィルムからの前記タッチ信号を前記発光ボードに伝送する信号連結部と、を含むことを特徴とする電子装置。
【請求項2】
前記タッチセンサーフィルムの前記フィルムは、前記発光ボードから発生された光の特性を向上させる光特性向上フィルムであることを特徴とする請求項1記載の電子装置。
【請求項3】
前記フィルムは、
前記半導体素子から発生された光を拡散させる性質を有することを特徴とする請求項2記載の電子装置。
【請求項4】
前記タッチ導電パターンは、
前記発光ボードと向かい合う前記フィルムの下面上に、または前記発光ボードの反対側に位置する前記フィルムの上面上に形成されることを特徴とする請求項1記載の電子装置。
【請求項5】
前記信号連結部は、
連結ベースフィルムと、
前記連結ベースフィルム上に形成され、前記タッチ導電パターンと電気的に接続されて前記タッチ信号を前記発光ボードに伝送する接続配線と、を具備することを特徴とする請求項1記載の電子装置。
【請求項6】
前記連結ベースフィルムは、
前記フィルムの一端から延長されて形成されることを特徴とする請求項5記載の電子装置。
【請求項7】
前記連結ベースフィルムは、前記フィルムと別個に形成されて前記連結ベースフィルムの一部が前記フィルムの一部と重なり、
前記接続配線と前記タッチ導電パターンは、前記連結ベースフィルムと前記フィルムが互いに重なる領域において相互に電気的に接続されることを特徴とする請求項5記載の電子装置。
【請求項8】
前記発光ボードは、
前記駆動基板の第1面上に配置され、前記信号連結部の一端部と結合して前記接続配線と電気的に接続される連結コネクターを更に具備することを特徴とする請求項5記載の電子装置。
【請求項9】
前記連結ベースフィルムは、前記駆動基板の一部と重なり、
前記接続配線は、前記連結ベースフィルムと重なる前記駆動基板の一部上に形成された連結パッドと電気的に接続されることを特徴とする請求項5記載の電子装置。
【請求項10】
前記発光ボードと前記タッチセンサーフィルムとの間に配置され、前記発光ボードを覆うカバーモールドを更に具備することを特徴とする請求項1記載の電子装置。
【請求項11】
前記タッチセンサーフィルムは、
前記カバーモールドと向かい合う前記フィルムの下面上に形成され、前記フィルムを前記カバーモールドの上面上に貼り付ける接着層を更に具備することを特徴とする請求項10記載の電子装置。
【請求項12】
前記タッチセンサーフィルムは、
前記発光ボードの反対側に位置する前記フィルムの上面上に形成され、前記タッチ動作が感知される領域を表示する表示パターン層を更に具備することを特徴とする請求項1記載の電子装置。
【請求項13】
前記発光ボードは、
前記駆動基板の第1面上に配置され、前記信号連結部からの前記タッチ信号を受信して前記タッチ信号に応答して前記半導体素子の駆動を制御する駆動素子を更に具備することを特徴とする請求項1記載の電子装置。
【請求項14】
前記半導体素子は、発光ダイオードまたは有機発光ダイオードであることを特徴とする請求項1記載の電子装置。
【請求項15】
光の特性を向上させるフィルムと、
前記フィルム上に形成され、外部からのタッチ動作を感知するタッチ導電パターンと、を具備するタッチセンサーフィルム。
【請求項16】
前記タッチ導電パターンは、視覚的に透明で電気的に伝導性を有する物質を含むことを特徴とする請求項15記載のタッチセンサーフィルム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−15557(P2010−15557A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−146172(P2009−146172)
【出願日】平成21年6月19日(2009.6.19)
【出願人】(504016983)ソウル半導体株式会社 (11)
【Fターム(参考)】