説明

電子部品の電磁シールド構造

【課題】電子部品を電磁シールドする構造を実現する際に当該電子部品が破損しないように実現すること。
【解決手段】電子部品51のGNDリードフレーム51bの先端部が箱型を展開した形状の箱型展開部51b1となっており、この箱型展開部51b1で各電子部品51〜55が、中空配置状態で尚且つ信号リードフレーム51aが外部へ絶縁状態で突き出す様に箱形の箱型展開部51b1に折り曲げられて被覆され、この被覆時に当該折り曲げられた先端部分の面が他の面と所定間隔を隔てて対向状態に配列されるラビリンス構造となるように被覆され、この被覆全面が絶縁性の樹脂60でモールド封止されている構造とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品自体から発生する電波ノイズや他の電子部品からの電波ノイズをシールドする電子部品の電磁シールド構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子部品自体から発生する電波ノイズや他の電子部品からの電波ノイズは、電子部品が搭載された各電子機器の相互で種々の機能を阻害する原因となっている。その電波ノイズをシールドする構造として例えば特許文献1に記載の光素子組立体の構造が有る。
【0003】
この構造は、外部接続端子を具えたリードフレームのデバイス搭載域に少なくとも光素子とその近傍に配置されるICチップとを実装した状態で、該デバイス搭載域の周囲を外部接続端子域を除いて樹脂封止してなる光素子組立体であって、樹脂封止される前のICチップの表面が光不透過性樹脂で被覆されていると共に、樹脂封止後の上記のデバイス搭載域の光信号入出路を除く全周囲をリードフレームの接地用の外部接続端子に繋がるシールド片で被覆して構成してある。この構成によって、光素子組立体としてのノイズ発生の抑制と、確実な電磁シールドとを同時に効率よく実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−288332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1の構造は、デバイス搭載域を透明樹脂体で被覆して封止した後に、この封止透明樹脂体を接地用の外部接続端子に繋がるシールド片で被覆して電磁シールド効果を得ている。しかし、デバイス搭載域を透明樹脂体で被覆する際に、そのデバイス搭載域に実装された電子部品が直接、透明樹脂体での被覆成形圧を受け、これによって電子部品が悪影響を受ける懸念がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、電子部品を電磁シールドする構造を実現する際に当該電子部品が破損しないように実現することができる電子部品の電磁シールド構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、信号用の信号リードフレーム及びアース用のGNDリードフレームを有する電子部品を電磁シールド状に閉じ込める電子部品の電磁シールド構造において、前記電子部品のGNDリードフレームの先端部は面状の拡がり部分を有し、この拡がり部分によって、当該電子部品が、中空配置状態で尚且つ前記信号リードフレームが外部へ絶縁状態で突き出す様に全方向から被覆され、前記拡がり部分の周辺部分の面が他の面と所定間隔を隔てて並列されてラビリンス構造を形成し、前記GNDリードフレームの外表面は絶縁性の樹脂でモールド封止されていることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、電子部品が、このGNDリードフレームの先端部の拡がり部分で中空状態に包み込まれて被覆されているので、電子部品を電磁シールド被覆することができる。また、その電磁シールド被覆する全面をその上から樹脂でモールド封止するので、電磁シールド被覆状態を固定化することができ、機械的な強度を高めることが出来る。更に、樹脂モールド封止を行う際に、樹脂を射出して行うが、この際、電子部品を包み込んで被覆する先端部分がラビリンス構造となっているので、被覆内部へ樹脂が流れ込まない。これによって、被覆内部の電子部品へ樹脂が流れ着くことがないので、従来のように、電子部品が樹脂の被覆成形圧を受けて破損するといったことを抑制できる。従って、電子部品を電磁シールドする構造を実現する際に当該電子部品が破損しないように実現することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記拡がり部分は、箱型に組み立て可能な箱型展開形状を有し、前記電子部品を被覆時において、前記ラビリンス構造は前記箱型展開形状の先端部分が他の面と所定間隔隔てて並列されて形成されていることを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、上記請求項1と同様の作用効果を得ることが出来る。更に、電子部品を電磁シールド被覆する際に、箱型展開部を折り曲げて箱型とすればよいので、被覆を容易に行うことができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、前記ラビリンス構造は、前記拡がり部分が前記電子部品を少なくとも2回以上周回して被覆された際の所定間隔隔てた並列面により形成されていることを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、電子部品を被覆する際の拡がり部分又は箱型展開部、即ちGNDリードフレームの周回数を増やすことによって、被覆部分における面の並列距離及び並列数が増えるので、その分、樹脂モールド封止を行う際の樹脂の被覆内部への浸入をより抑制することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、前記ラビリンス構造は、前記拡がり部分の周回した先端部分とその対向面とを、波型、ジグザグ又は湾曲の各形状のいずれかを含む変形形状としたことを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、GNDリードフレームの周回対向面と、信号リードフレームとの対向部位を変形形状とすることによって、樹脂モールド封止時の樹脂がその変形部位を通り難くなるので、被覆内部への樹脂の浸入をより防止することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、前記拡がり部分の前記先端部分とその対向面との間に所定間隔隔てて配置される前記信号リードフレームを波型、ジグザグ又は湾曲の各形状のいずれかを含む変形形状としたことを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、GNDリードフレームの拡がり部分の前記先端部分と、信号リードフレームとの対向部位を変形形状とすることによって、樹脂モールド封止時の樹脂がその変形部位を通り難くなるので、被覆内部への樹脂の浸入をより防止することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、前記ラビリンス構造は、前記拡がり部分を前記電子部品の周囲を周回して被覆する際に、前記信号リードフレームと対向する位置で当該拡がり部分を、その周回方向と反対方向へ折り返して周回し、この周回する先端部分が当該信号リードフレームと対向する位置まで到達する際の並列面により形成されていることを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、GNDリードフレームと信号リードフレームとの対向部位が複数層に並列する構成となるので、樹脂モールド封止時の樹脂が通り難くなり、これによって被覆内部への樹脂の浸入をより防止することができる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、前記ラビリンス構造における前記GNDリードフレームの並列面間に、絶縁部材を嵌合したことを特徴とする。
【0020】
この構成によれば、電子部品を被覆するGNDリードフレームの拡がり部分又は箱型展開部の先端部分の対向面の間に絶縁部材が嵌合されるので、樹脂モールド封止を行う際に樹脂が被覆内部へ浸入することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】(a)本発明の実施形態に係る電子部品の電磁シールド構造の構成を示す斜視図、(b)は(a)のA−A断面図である。
【図2】本実施形態の電子部品の電磁シールド構造を作製する際の展開状態を示す図である。
【図3】本実施形態の電子部品の電磁シールド構造の作製時における第1の状態を示す図である。
【図4】本実施形態の電子部品の電磁シールド構造の作製時における第2の状態を示す図である。
【図5】本実施形態の電子部品の電磁シールド構造の作製時における第3の状態を示す図である。
【図6】本実施形態の電子部品の電磁シールド構造の作製時における第4の状態を示す図である。
【図7】本実施形態の電子部品の電磁シールド構造における第2のラビリンス構造を示す図である。
【図8】本実施形態の電子部品の電磁シールド構造における第3のラビリンス構造を示す図である。
【図9】本実施形態の電子部品の電磁シールド構造における第4のラビリンス構造を示す図である。
【図10】本実施形態の電子部品の電磁シールド構造におけるラビリンス構造の並列面間に絶縁部材を嵌合した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。但し、本明細書中の全図において相互に対応する部分には同一符号を付し、重複部分においては後述での説明を適時省略する。
【0023】
図1(a)は、本発明の実施形態に係る電子部品の電磁シールド構造の構成を示す斜視図、(b)は(a)のA−A断面図である。
【0024】
図1に示す電子部品51の電磁シールド構造50は、信号用のリードフレームである信号リードフレーム51a(52a,53a,54a)及びアース用のリードフレームであるGNDリードフレーム51bを有する電子部品51を、そのGNDリードフレーム51bの先端部の箱型展開部51b1を箱型に折り畳んで被覆し、この被覆状態となった箱型形状部51b2の内部空間に電子部品51が配置されると共に、箱型形状部51b2から信号リードフレーム51a(52a〜54a)が外部へ突き出た状態とする。更に、その箱型形状部51b2の表面を絶縁性の樹脂を射出して被覆するインサート樹脂モールド60によって封止する。但し、箱型展開部51b1を箱型に折り曲げる際に、この折り曲げ部分が信号リードフレーム51a(52a〜54a)に接触しない状態とすると共に、少なくとも1周を超える状態に折り曲げ、この1周を越えた部分の面が、他の面と所定間隔を隔てて対向状態に配列されるラビリンス構造としてある。
【0025】
このような電子部品51の電磁シールド構造50の作製方法を説明する。図2に示すように、電子部品51の他に各種の電子部品52,53,54,55がリードフレームで接続されており、所定の電子部品51〜54の一列に配列された面から同一方向に信号リードフレーム51a〜54aが突き出ている。また、電子部品51からは、その信号リードフレーム51aと水平で直交する方向にGNDリードフレーム51bが突き出ており、このGNDリードフレーム51bの先端部が箱型展開部51b1となっている。
【0026】
この箱型展開部51b1は、各電子部品51〜55が内部空間に配置される状態に箱形に折り曲げられて当該電子部品51〜55を被覆し、この被覆時の折り曲げられた先端部分がラビリンス構造となる箱型を展開した形状を成す。従って、箱型展開部51b1は、箱型に折り曲げるための各折り曲げ線k1、k2、k3,k4,k5,k6,k7,k8を有する。
【0027】
この形状の箱型展開部51b1を、まず、図3に示すように、電子部品51のGNDリードフレーム51bの付根近傍の折り曲げ線k1で、当該箱型展開部51b1が各電子部品51〜55の上面に対して垂直状態となるように直角に折り曲げる。次に、図4に示すように、その折り曲げ線k1と平行に隣り合わせる折り曲げ線k2で、箱型展開部51b1を直角に折り曲げる。更に、折り曲げ線k2と平行に対向する折り曲げ線k3で側面部分を直角に折り曲げる。更には、折り曲げ線k2,k3に直交な折り曲げ線k4で、図1の斜視図で正面側となる部分を直角に折り曲げる。この正面部分は、各信号リードフレーム51a〜54aに触れない状態となっている。
【0028】
次に、図5に示すように、箱型展開部51b1を折り曲げ線k5で折り曲げ、また、各信号リードフレーム51a〜54aを箱型展開部51b1に触れないように、上方に直角に折り曲げ、この折り曲げ部分を更に箱型展開部51b1の方向へ直角に折り曲げる。
【0029】
次に、図6に示すように、箱型展開部51b1を折り曲げ線k5で下方側へ直角に折り曲げる。この折り曲げた折り曲げ線k5と平行な折り曲げ線k6との間の面は、図1の斜視図で背面側となる。この背面の折り曲げ線k6で更に直角に折り曲げて箱型展開部51b1の折り曲げ線k6よりも先端部分が、各電子部品51〜55の底面側に配置される状態とする。そして、その先端部分の折り曲げ線k7を各信号リードフレーム51a〜54aに触れないように直角に折り曲げ、更に折り曲げ線k8を直角に折り曲げ、これによって箱型展開部51b1を図1に示した箱型とする。
【0030】
但し、図2に示す箱型展開部51b1の互いに対向に位置する折り曲げ線k4側の一辺SD1と、折り曲げ線k8側の他辺SD2との間の面を、図1に示すように、各電子部品51〜55の周囲に少なくとも1周を超える状態に折り曲げるので、この1周を越えた部分の面が、他の面と所定間隔を隔てて対向状態に配列されるラビリンス構造と成る。
【0031】
最後に、このようなラビリンス構造を有する箱型で各電子部品51〜55を被覆した箱型形状部51b2の全表面を絶縁性樹脂を射出して被覆する。言い換えれば箱型形状部51b2をインサート樹脂モールド60によって封止する。この際、箱型形状部51b2の1周を超える状態に折れ曲がった先端部分はラビリンス構造となっているので、噴射された樹脂がラビリンス構造の途中までしか入り込まない。従って、箱型形状部51b2の内部の各電子部品51〜55に樹脂が付着することは無い。
【0032】
このように本実施形態の電子部品の電磁シールド構造50は、信号リードフレーム51a及びGNDリードフレーム51bを有する各電子部品51〜55を電磁シールド状に閉じ込めるものである。本実施形態の特徴は、GNDリードフレーム51bの先端部が箱型に組み立て可能な形状の箱型展開部(箱型展開形状)51b1となっており、この箱型展開部51b1によって各電子部品51〜55が、中空配置状態で尚且つ信号リードフレーム51aが外部へ絶縁状態で突き出す様に折り曲げられて被覆され、この被覆時に当該折り曲げられた先端部分の面が他の面と所定間隔を隔てて並列に配列されるラビリンス構造となるように被覆され、この被覆全面が絶縁性の樹脂60でモールド封止されている構造としたことにある。
【0033】
この構造によれば、各電子部品51〜55が、これらのGNDリードフレーム51bの先端部の箱型展開部51b1で中空状態に箱形(箱型形状部51b2)に包み込まれて被覆されているので、各電子部品51〜55を電磁シールド被覆することができる。この電磁シールド被覆を行う際に、箱型展開部51b1を折り曲げればよいので、被覆を容易に行うことができる。また、その電磁シールド被覆する箱型形状部51b2の全面をその上からインサート樹脂モールド60で封止するので、電磁シールド被覆状態を固定化することができ、機械的な強度を高めることが出来る。
【0034】
更に、インサート樹脂モールド60を行う際に、樹脂を射出して行うが、この際、箱型形状部51b2の折り曲げられた先端部分がラビリンス構造となっているので、箱型内部へ樹脂が流れ込まない。これによって、内部の各電子部品51〜55へ樹脂が流れ着くことがないので、従来のように、各電子部品51〜55が樹脂の被覆成形圧を受けて破損するといったことを抑制できる。従って、各電子部品51〜55を電磁シールドする構造を実現する際に当該各電子部品51〜55が破損しないように実現することができる。
【0035】
(他の実施形態)
この他、ラビリンス構造を次のように実現しても良い。まず、図7に示す電子部品の電磁シールド構造50−1としても良い。この電磁シールド構造50−1は、GNDリードフレーム51b先端部の箱型展開部51b1による各電子部品51〜55被覆のための周回数を、少なくとも2回以上としたものである。
【0036】
このように各電子部品51〜55を被覆する際の箱型展開部51b1、即ちGNDリードフレーム51bの周回数を増やすことによって、被覆部分における面の並列距離及び並列数が増えるので、その分、インサート樹脂モールド60を行う際の樹脂の被覆内部への浸入をより抑制することができる。
【0037】
次に、図8に示す電子部品の電磁シールド構造50−2としても良い。この電磁シールド構造50−2は、GNDリードフレーム51bの箱型展開部51b1の周回先端部分における対向面と、この対向面の間に所定間隔開けて配置される信号リードフレーム51aとの各対向部位を、各々が接触しない状態で波型に成形したものである。なお、各対向部位の各々が接触しなければ波型以外の複雑な湾曲やジグザグ等の変形形状としても良い。
【0038】
このようにGNDリードフレーム51bの周回対向面と、信号リードフレーム51aとの対向部位を変形形状とすることによって、インサート樹脂モールド60封止時の樹脂がその変形部位を通り難くなるので、被覆内部への樹脂の浸入をより防止することができる。
【0039】
次に、図9に示す電子部品の電磁シールド構造50−3としても良い。この電磁シールド構造50−3は、GNDリードフレーム51b先端部の箱型展開部51b1で各電子部品51〜55を周回して被覆する際に、信号リードフレーム51aと対向する位置で当該箱型展開部51b1をその周回方向と反対方向へ折り返して周回し、この周回する先端部分が信号リードフレーム51aと対向する位置まで到達するようにしたものである。
【0040】
この構造においても、GNDリードフレーム51bと信号リードフレーム51aとの対向部位が複数層に並列する構成となるので、インサート樹脂モールド60封止時の樹脂が通り難くなり、これによって被覆内部への樹脂の浸入をより防止することができる。
【0041】
更に、この他、ラビリンス構造における並列面間に図10に示すように絶縁部材62a,62bを嵌合した構造としても良い。この電子部品の電磁シールド構造50−4は、GNDリードフレーム51bの箱型展開部51b1の周回先端部分における対向面の間に所定間隔開けて配置される信号リードフレーム51aと、それら対向面との間に、絶縁部材62a,62bを挟み込んだものである。その絶縁部材62a,62bの挟み込みは密閉状態に行うのが好ましい。
【0042】
この構造によれば、各電子部品51〜55を被覆する箱型展開部51b1の先端部分の対向面の間に絶縁部材62a,62bが挟みこまれているので、インサート樹脂モールド60を行う際に樹脂が被覆内部へ浸入することを防止することができる。なお、この絶縁部材62a,62bを嵌合する構成は、図7〜図9に示す構造に施しても良い。
【符号の説明】
【0043】
50,50−1〜50−4 電磁シールド構造
51〜55 電子部品
51a〜54a 信号リードフレーム
51b GNDリードフレーム
51b1 箱型展開部
51b2 箱型形状部
60 インサート樹脂モールド(樹脂)
62a,62b 絶縁部材
k1〜k8 折り曲げ線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号用の信号リードフレーム及びアース用のGNDリードフレームを有する電子部品を電磁シールド状に閉じ込める電子部品の電磁シールド構造において、
前記電子部品のGNDリードフレームの先端部は面状の拡がり部分を有し、この拡がり部分によって、当該電子部品が、中空配置状態で尚且つ前記信号リードフレームが外部へ絶縁状態で突き出す様に全方向から被覆され、前記拡がり部分の周辺部分の面が他の面と所定間隔を隔てて並列されてラビリンス構造を形成し、前記GNDリードフレームの外表面は絶縁性の樹脂でモールド封止されていることを特徴とする電子部品の電磁シールド構造。
【請求項2】
前記拡がり部分は、箱型に組み立て可能な箱型展開形状を有し、前記電子部品を被覆時において、前記ラビリンス構造は前記箱型展開形状の先端部分が他の面と所定間隔隔てて並列されて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子部品の電磁シールド構造。
【請求項3】
前記ラビリンス構造は、前記拡がり部分が前記電子部品を少なくとも2回以上周回して被覆された際の所定間隔隔てた並列面により形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品の電磁シールド構造。
【請求項4】
前記ラビリンス構造は、前記拡がり部分の周回した先端部分とその対向面とを、波型、ジグザグ又は湾曲の各形状のいずれかを含む変形形状としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品の電磁シールド構造。
【請求項5】
前記拡がり部分の前記先端部分とその対向面との間に所定間隔隔てて配置される前記信号リードフレームを波型、ジグザグ又は湾曲の各形状のいずれかを含む変形形状としたことを特徴とする請求項4に記載の電子部品の電磁シールド構造。
【請求項6】
前記ラビリンス構造は、前記拡がり部分を前記電子部品の周囲を周回して被覆する際に、前記信号リードフレームと対向する位置で当該拡がり部分を、その周回方向と反対方向へ折り返して周回し、この周回する先端部分が当該信号リードフレームと対向する位置まで到達する際の並列面により形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品の電磁シールド構造。
【請求項7】
前記ラビリンス構造における前記GNDリードフレームの並列面間に、絶縁部材を嵌合したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子部品の電磁シールド構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−69870(P2012−69870A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−215338(P2010−215338)
【出願日】平成22年9月27日(2010.9.27)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】