説明

電子音楽装置及びプログラム

【課題】 ユーザ自身が新規に演奏設定用のレコードを作成することが容易にできるようにした電子音楽装置の提供。
【解決手段】 元レコードの中から1つを特定し、特定した元レコードの属性情報に従って音楽コンテンツを検索する。検索した中から1つを選択することに応じて、特定した元レコードの指定情報に選択した音楽コンテンツを指定する情報を記録する。伴奏スタイルに対応付けられる楽曲に関連する音楽コンテンツを指定する指定情報が記録されていない元レコードを用い、元レコードの指定情報をユーザによる音楽コンテンツの選択に応じて追記することで、自動伴奏のための伴奏スタイルを設定すると共に、該伴奏スタイルに対応付けられた音楽コンテンツを適宜に利用するためのレコードとして新規に生成する。このように、ユーザは元レコードの特定に伴い検索される音楽コンテンツを選択するだけでレコードを用意に作成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、予め用意された演奏設定用のレコードに基づいて、ユーザが演奏したい楽曲に適した演奏設定を簡単かつ迅速に設定できるとともに、該演奏設定に対応付けられた音楽コンテンツを読み出して利用することができる電子音楽装置及びプログラムに関する。特に、ユーザ自身が所望の音楽コンテンツと伴奏スタイルとを対応付けて、新規に演奏設定用のレコードを作成することが容易にできるようにした技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ユーザ所望の楽曲をマニュアル演奏するのに適した演奏設定を当該機器に対して一括設定するための、例えば伴奏スタイル(スタイルデータ)やテンポ、音色、その他演奏に関する各種設定等を規定した設定情報と、該設定情報を検索するための例えば楽曲名,ジャンル等を規定した属性情報とを組み合わせてなる演奏設定用のレコード(以下、MFレコードと呼ぶ)を予め多数用意しておき、前記属性情報に基づいて所望の曲データ(音楽コンテンツ)に対応したMFレコードを検索し、該検索したMFレコードの設定情報に基づいてユーザが演奏したい楽曲に適した演奏設定を簡単かつ迅速に設定することができるようにした、所謂ミュージックファインダー(MF)機能を搭載した電子楽器等の電子音楽装置が知られている。こうした装置に関連するものとしては、例えば下記に示す特許文献1に記載されている装置がその一例である。
【特許文献1】特開2006−276749号公報
【0003】
上述した従来の装置はまた、属性情報と設定情報とを含んでなるMFレコードに、楽曲に関する自動演奏データや楽譜データなどの音楽コンテンツを対応付けてある(具体的には、音楽コンテンツが記憶されている場所を指し示すコンテンツ取得情報を記憶している)。これによると、ユーザは所望のMFレコードを検索して演奏設定を行うことに加えて、さらに該検索されたMFレコードのコンテンツ取得情報に応じた音楽コンテンツが自機又はサーバに記憶されている場合には、該音楽コンテンツを読み出して利用することが可能となる。したがって、ユーザは演奏したい楽曲に関してお手本を聴いてからあるいは画面に表示される楽譜を見ながら、伴奏を含む当該楽曲のマニュアル演奏を楽しむことが簡単にできるようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の装置においては、既存の音楽コンテンツと伴奏スタイルとを対応付けたMFレコードが予めメーカ(コンテンツ提供者)等により提供されており、ユーザはコンテンツ制作者が予め用意したMFレコードを外部記憶媒体やインターネット等の通信ネットワークを介して接続したサーバ等から取得することができるようになっている。しかし、ユーザが取得しうる全ての音楽コンテンツに関して全てのユーザの希望にあったMFレコードをコンテンツ提供者側で予め用意しておくことは、音楽コンテンツの数は膨大であること、また音楽コンテンツと伴奏スタイルとの組み合わせはアレンジ次第でどのような組み合わせもありえ千差万別である(つまり一意には決められない)ことなどから、現実的に不可能である。そのため、ユーザが新たに音楽コンテンツを取得したとしても、該取得した音楽コンテンツに関してコンテンツ提供者からユーザ所望のMFレコードが提供されていないことのほうが一般的である。
【0005】
そこで、MFレコードが提供されていない音楽コンテンツをユーザが新たに取得した場合には、ユーザ自身が該取得した音楽コンテンツに対して所望の伴奏スタイルを対応付けたMFレコードを作成しなければならず、ユーザは膨大な数の既存の伴奏スタイルの中から所望の伴奏スタイルを検索して当該音楽コンテンツと対応付ける必要がある。しかし、ユーザが所望の伴奏スタイルを特定するのには非常に時間がかかる。すなわち、従来の装置において、ユーザは数多く用意されている伴奏スタイルの中から手探りで所望の伴奏スタイルを探し出すしかなく、そのために取得した音楽コンテンツと既存の伴奏スタイルのうちから一つを選択的に対応付けて、そのユーザ自らが必要とするMFレコードを新規に作成することは現実的に困難であった。
【0006】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、ユーザ自身が所望の音楽コンテンツと伴奏スタイルとを対応付けて、新規に演奏設定用のレコード(MFレコード)を作成することが容易にできるようにした電子音楽装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電子音楽装置は、自動伴奏のための伴奏スタイルを設定すると共に、該伴奏スタイルに対応付けられた音楽コンテンツを適宜に利用することができる電子音楽装置であって、所望の楽曲を演奏するのに適した演奏設定を行うための少なくとも伴奏スタイルを含んでなる設定情報と、該伴奏スタイルに対応付けられる前記楽曲に関する属性情報と、前記楽曲に関連する音楽コンテンツを指定する指定情報とを組み合わせてなるレコードであって、該レコードのうち前記指定情報が記録されていない元レコードを1つ特定するレコード特定手段と、前記特定した元レコードの属性情報に従って、該属性情報に対応する楽曲情報を含んでなる音楽コンテンツを検索する検索手段と、前記検索した音楽コンテンツの中から1つを選択する選択手段と、前記特定した元レコードの指定情報に前記選択した音楽コンテンツを指定する情報を記録することによって前記レコードを生成する生成手段と、前記生成したレコードを記憶する記憶手段とを具える。
【0008】
この発明によると、元レコードの中から1つを特定し、該特定した元レコードの属性情報に従って該属性情報に対応する楽曲情報を含んでなる音楽コンテンツを検索する。そして、検索した中から1つの音楽コンテンツを選択することに応じて、前記特定した元レコードの指定情報に前記選択した音楽コンテンツを指定する情報を記録する。すなわち、所望の楽曲を演奏するのに適した演奏設定を行うための少なくとも伴奏スタイルを含んでなる設定情報と、該伴奏スタイルに対応付けられる前記楽曲に関する属性情報と、前記楽曲に関連する音楽コンテンツを指定する指定情報とを組み合わせてなるレコードであって、該レコードのうち前記指定情報が記録されていない元レコードを用い、元レコードの指定情報をユーザが利用したい所望の音楽コンテンツの選択に応じて追記することで、自動伴奏のための伴奏スタイルを設定すると共に、該伴奏スタイルに対応付けられた音楽コンテンツを適宜に利用するためのレコードとして新規に生成する。このようにして、ユーザ自身が所望の音楽コンテンツと伴奏スタイルとを対応付けて新規に演奏設定用のレコードを作成することが、元レコードの特定に伴い検索される音楽コンテンツを選択するだけで容易にできるようになる。
本発明の好ましい実施例として、伴奏スタイルを取得する取得手段と、前記取得した伴奏スタイルを設定情報に含んでなる前記元レコードを検索するレコード検索手段と、前記検索した元レコードの中から1つを選択するレコード選択手段をさらに具えてなり、前記レコード特定手段は、前記選択された元レコードに特定することを特徴とする。これによると、ユーザは伴奏スタイルを取得した際に、所望の音楽コンテンツを対応付けた演奏設定用のレコードを新規に作成することが容易にできるようになる。
【0009】
本発明は、装置の発明として構成し実施することができるのみならず、方法の発明として構成し実施することができる。また、本発明は、コンピュータまたはDSP等のプロセッサのプログラムの形態で実施することができるし、そのようなプログラムを記憶した記憶媒体の形態で実施することもできる。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、ユーザ自身が所望の音楽コンテンツと伴奏スタイルとを対応付けて新規に演奏設定用のレコードを作成することが、元レコードの特定に伴い検索される音楽コンテンツを選択するだけで容易にできるようになる、という効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に従って詳細に説明する。
【0012】
図1は、この発明に係る電子音楽装置の全体構成の一実施例を示したハード構成ブロック図である。本実施例に示す電子音楽装置は例えば電子楽器であって、マイクロプロセッサユニット(CPU)1、リードオンリメモリ(ROM)2、ランダムアクセスメモリ(RAM)3からなるマイクロコンピュータによって制御される。CPU1は、この電子音楽装置全体の動作を制御するものである。このCPU1に対して、データ及びアドレスバス1Dを介してROM2、RAM3、検出回路4,5、表示回路6、音源・効果回路7、記憶装置8、通信インタフェース(I/F)9がそれぞれ接続されている。
【0013】
ROM2は、CPU1により実行あるいは参照される各種制御プログラムや各種データ等を格納する。RAM3は、CPU1が所定のプログラムを実行する際に発生する各種データなどを一時的に記憶するワーキングメモリとして、あるいは現在実行中のプログラムやそれに関連するデータを一時的に記憶するメモリ等として使用される。RAM3の所定のアドレス領域がそれぞれの機能に割り当てられ、レジスタやフラグ、テーブル、テンポラリメモリなどとして利用される。演奏操作子4Aは、楽音の音高を選択するための複数の鍵を備えた例えば鍵盤等のようなものであって、各鍵に対応してキースイッチを有しており、この演奏操作子4A(鍵盤等)はユーザ自身の手弾きによるマニュアル演奏に使用できるのは勿論のこと、MFレコード、曲データや楽譜データなどの音楽コンテンツを指定する手段などとして使用することもできる。検出回路4は、演奏操作子4Aの各鍵の押鍵及び離鍵を検出することによって検出出力を生じる。
【0014】
設定操作子(スイッチ等)5Aは、例えばデータベースに記憶済みの多数のMFレコードを表示させ、その中から使用するレコードを特定するスイッチ、伴奏スタイルに基づく自動伴奏の開始/停止を指示するスイッチ、曲データに基づく自動演奏の開始/停止を指示するスイッチ、楽譜データに基づく楽譜表示を指示するスイッチ等の各種の操作子を含んで構成される。勿論、設定操作子5Aは上記した以外にも音高、音色、効果等を選択・設定・制御するための数値データ入力用のテンキーや文字データ入力用のキーボード、あるいはディスプレイ6Aに表示されたポインタなどを操作するマウス等の各種操作子を含んでいてもよい。検出回路5は、上記設定操作子5Aの操作状態を検出し、その操作状態に応じたスイッチ情報等をデータ及びアドレスバス1Dを介してCPU1に出力する。
【0015】
表示回路6は例えば液晶表示パネル(LCD)やCRT等から構成されるディスプレイ6Aに、各種データの検索結果を表示した画面や楽譜を表示した画面等の各種画面(図示せず)を表示するのは勿論のこと、ROM2や記憶装置8に記憶されている各種データあるいはCPU1の制御状態などを表示する。この実施例において、ユーザはディスプレイ6Aに表示されるデータ検索結果画面において所望のデータを選択することで、伴奏スタイルや曲データなどのロード、さらには伴奏スタイルと曲データとを対応付けたMFレコードの新規作成(詳しくは後述する)などを行うことができるようにしている。なお、ディスプレイ6Aはタッチパネルであってよく、その場合には画面がタッチ操作されたことを検出する手段を具備してなることは言うまでもない。
【0016】
音源・効果回路7は複数のチャンネルで楽音信号の同時発生が可能であり、データ及びアドレスバス1Dを経由して与えられた曲データや伴奏スタイルに基づき生成された演奏情報を入力し、この演奏情報に基づいて楽音を合成し楽音信号を発生する。こうした音源・効果回路7から発生される楽音信号は、アンプやスピーカなどを含むサウンドシステム7Aから発音される。音源・効果回路7とサウンドシステム7Aの構成には、従来のいかなる構成を用いてもよい。例えば、音源・効果回路7はFM、PCM、物理モデル、フォルマント合成等の各種楽音合成方式のいずれを採用してもよく、また専用のハードウェアで構成してもよいし、CPU1によるソフトウェア処理で構成してもよい。
【0017】
記憶装置8は、例えば伴奏スタイルや曲データ、ユーザ所望の楽曲をマニュアル演奏するのに適した演奏設定を行うためのMFレコード等を多数記憶することが可能な内蔵データベースが構成される(後述する図2参照)。また、これらの他に、CPU1が実行する各種制御プログラム等を記憶するようにしてもよい。なお、上述したROM2に制御プログラムが記憶されていない場合、この記憶装置8(例えばハードディスク)に制御プログラムを記憶させておき、それをRAM3に読み込むことにより、ROM2に制御プログラムを記憶している場合と同様の動作をCPU1にさせることができる。このようにすると、制御プログラムの追加やバージョンアップ等が容易に行える。なお、記憶装置8はハードディスク(HD)に限られず、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD‐ROM・CD‐RAM)、光磁気ディスク(MO)、あるいはDVD(Digital Versatile Disk)等の様々な形態の記憶媒体を利用する記憶装置であればどのようなものであってもよい。あるいは、フラッシュメモリなどの半導体メモリであってもよい。
【0018】
通信インタフェース(I/F)9は、当該装置と図示しない外部機器(例えばサーバやMIDI機器など)との間で制御プログラムや伴奏スタイル、曲データ、MFレコードなどの各種情報を送受信するためのインタフェースである。この通信インタフェース9は、例えばMIDIインタフェース,LAN,インターネット,電話回線等であってよく、また有線あるいは無線のものいずれかでなく双方を具えていてよい。
【0019】
なお、上述した電子音楽装置において、演奏操作子4Aは鍵盤楽器の形態に限らず、弦楽器や管楽器、あるいは打楽器等どのようなタイプの形態であってもよい。また、電子音楽装置は演奏操作子4Aやディスプレイ6Aあるいは音源・効果回路7などを1つの装置本体に内蔵したものに限らず、それぞれが別々に構成され、MIDIインタフェースや各種ネットワーク等の通信手段を用いて各装置を接続するように構成されたものであってもよいことは言うまでもない。
【0020】
図2は、この発明に係る電子音楽装置に構成された内蔵データベースに記憶される各種データのデータ構成を示す概念図である。内蔵データベース(記憶装置8)には各種データとして、伴奏スタイル(スタイルデータ)Tや曲データO、MFレコードNを少なくとも記憶することができる。これらのデータは、予め電子音楽装置内に記憶されている(つまり電子音楽装置のメーカが作成した)ものに限らず、ユーザが新規に作成したものを追加記憶する、メーカ(コンテンツ提供者)やその他の利用者が新規に作成しサーバに登録したものを通信ネットワークを介して取得して、既存のデータと差し替えあるいは追加記憶することができる。
【0021】
伴奏スタイルTは、少なくともスタイル属性情報と実体データ(トラックデータ及びノート変換用データ)とを含む。スタイル属性情報はデータベースに登録する情報(各伴奏スタイルがどのような楽曲、音楽ジャンルにおいて利用するのに適するかを検索可能としたもの)であって、スタイル名とその他のスタイル属性情報とを含む。スタイル名は、それぞれの伴奏スタイル固有の名称である。その他のスタイル属性情報は、例えば伴奏スタイルのイメージと合致する実際の楽曲名や伴奏スタイルのイメージを連想することが出来るキーワード、テンポや音色等である。
【0022】
トラックデータは、複数セクション(イントロ、メイン、フィルイン、エンディング等〉の各セクションにつき複数トラック(コードバッキング、べース、リズム等)毎の基本となる伴奏データである。伴奏データは、セクションごとに異なる1〜複数小節の長さであってよい。リズムトラックを除く各トラックの伴奏データは所定のコードに基づいて作成されており、演奏時に指定されるコードに従ってコード変換される。例えば、所定のコードはCメジャーであり、伴奏データ中の音高を演奏時に指定されるコードに合うように変換される。演奏時に指定するコードは可変であってよく、予めノート変換用データに演奏進行順に規定しておいてもよいし、ユーザが伴奏データ再生中に適宜に入力してもよい。なお、ノート変換用データはコード変換の際に用いるテーブル等、コード変換の特性を設定するための情報を記憶していてもよい。
【0023】
曲データO(音楽コンテンツ)は、少なくとも楽曲情報(属性)と実体データ(トラックデータあるいは波形データなど)とを含む。楽曲情報はデータベースに登録する情報(各曲データが誰のどの楽曲であるかなどを検索可能としたもの)であって、例えば曲名,アーティスト名,その他の楽曲情報を含む。曲名やアーティスト名は、それぞれの曲データを特定するための実際の楽曲名や当該曲を作曲、作詞、歌唱等している個人名などである。その他の楽曲情報は、例えば曲データのイメージを連想することが出来るキーワード等である。トラックデータや波形データなどの実体データは、曲データの実体をなすデータである。曲データはSMF形式などの自動演奏データでもよいし、WAV形式やMP3形式のオーディオデータでもよい。
【0024】
MFレコードNはユーザ所望の楽曲をマニュアル演奏するのに適した演奏設定を機器に対して行うためのデータであって、属性情報、設定情報、コンテンツ特定情報とからなる。属性情報は該レコードを検索するための情報であり、例えばMUSIC名(曲名や曲のイメージタイトルなど)、キーワード、音楽ジャンル、ビート(拍子)、アーティスト名などの伴奏スタイルに対応付けられる楽曲に関する属性を示す情報を含む。設定情報は電子音楽装置を用いてユーザが特定の楽曲を演奏するのに適した演奏設定を自動的に行うためのデータであって、伴奏スタイル名、テンポ、スタイルデータ指定情報を含む。コンテンツ特定情報は、曲名、曲データ指定情報を含む。1つのMFレコードNにおいて、属性情報のMUSIC名とコンテンツ特定情報の曲名は同じ場合と異なる場合とがある(ここでは同じ場合を例に示している)。
【0025】
上記スタイルデータ指定情報又は曲データ指定情報には、例えば各データファイルのID又はパス(フルパス)などが記録される。すなわち、伴奏スタイルや曲データは、ROM2やフラッシュメモリなどの記憶装置8に用意された記憶領域等に記憶されることから、各データファイルのIDや記憶場所を特定するパス(フルパス)に従ってデータを指定することができるようになっている。さらに、曲データにおいては必ずしも電子音楽装置側に記憶されている必要がなく、サーバに記憶されている曲データをダウンロードすることなく都度サーバにアクセスして該当の曲データを使用するようにしてよいことから、そうした場合には曲データ指定情報にサーバにおける曲データの記憶位置を指定したURLなどを記録するようにしてよい。
【0026】
ユーザは、内蔵データベースにコンテンツ特定情報が空の(記録されていない)MFレコードを任意に作成して予め記憶させておくことができる。そして、「レコード生成処理」(後述する図4又は図5参照)の実行に伴い、前記予め作成しておいたコンテンツ特定情報が空のMFレコード又はサーバから取得したコンテンツ特定情報が空のMFレコード(図3参照)において、前記コンテンツ特定情報に曲データを特定する情報が自動的に書き込まれて、ユーザ所望の曲と伴奏スタイルとが対応付けられたMFレコードNが新規に作成されるようになっている。詳細については後述する。
【0027】
次に、図1に示した電子音楽装置と通信ネットワークを介して接続されることによって、相互にデータ等を送受信可能になるサーバが記憶するMFレコードのデータ構成を図3に示す。図3は、サーバに構成されたデータベースに含まれるMFレコードのデータ構成を示す概念図である。なお、サーバについてもここに示したMFレコードのみに限らず、伴奏スタイルや曲データを記憶することができ(ここでは図示及び説明を省略する)、通信ネットワークを介して接続された電子音楽装置との間でこれらのデータを相互に送受信できるのは勿論である。
【0028】
サーバについても、属性情報、設定情報、コンテンツ特定情報が1レコードに集約されたMFレコード(R1〜R3)がデータベース8に複数記憶されている。上記各情報については電子音楽装置側で記憶するMFレコードと同様である。ここで、レコード1(R1)とレコード2(R2)とを比較して理解できるように、それぞれが異なる伴奏スタイル(JazzWaltz1とVienneseWaltz1)を指定しているが同じMUSIC名(Kaiser Walzer)である複数のレコードが予め用意されている(つまりはアレンジが異なる)。また、レコード2(R2)とレコード3(R3)とを比較して理解できるように、それぞれが同じ伴奏スタイル(VienneseWaltz1)を指定しているが異なるMUSIC名(Kaiser WalzerとAn der schonen,blauen...)である複数のレコードも予め用意されている(つまりは曲が異なる)。さらに、これらのMFレコードは曲データ特定情報が空のデータ、つまりは曲データに関して何の情報も記録されていないデータである(図中において曲データ未定と記載)。
【0029】
このように、サーバには伴奏スタイルと曲データとが予め対応付けられておらず、同じ(又は異なる)MUSIC名であっても異なる(又は同じ)伴奏スタイルを指定している複数のMFレコードが多数用意されている。そして、ユーザがこれらのコンテンツ特定情報が空のMFレコード(コンテンツ特定情報に情報が記載されているMFレコードと区別するために便宜的に元レコードと呼ぶ)の中から所望のレコードを選ぶことで、所望の曲データと伴奏スタイルとを対応付けたMFレコードをユーザ自らの手で新規に作成することが容易にできるようにしている(詳しくは後述する)。
【実施例1】
【0030】
次に、本実施例に示す電子音楽装置において、新規にMFレコードを作成する「レコード生成処理」について説明する。まず、ユーザが曲データを特定し、その曲データに所望の伴奏スタイルを対応付けた新規のMFレコードを作成する「レコード生成処理」について説明する。例えば、ユーザは曲データを取得して該取得した曲データを再生して曲を聴いて楽しむなどした後に、この曲を自分が有する電子音楽装置を使って自身の手で演奏してみたいと思うことがある。しかし、ユーザによってはその曲にあった演奏設定をどのように設定すればよいかがわからない。特に初心者は、自動伴奏機能においてどの伴奏スタイルを選択すればよいか、どのくらいのテンポを指定すればよいかなどが全くわからない。そうした場合に、ユーザが演奏したい曲が例えば有名な曲であると、この曲を演奏するのに最適な演奏設定を定義したMFレコード(ただし、元レコード)がコンテンツ提供者あるいは他のユーザによって予めサーバに用意されているかもしれない。あるいは曲データを取得する以前に、ユーザはこの曲に最適な演奏設定を規定したMFレコード(元レコード)を作成したことがあるが、電子音楽装置に記憶されたMFレコードのうちそのMFレコードがどれだったかわからなくなっているだけかもしれない。
【0031】
そこで、図4に示す第1の実施例では、ユーザが自機とサーバの両方において候補となる元レコードを検索し、その検索結果の中から任意に選択した元レコードにおいて前記取得した曲データを対応付けることによって、曲データに適した伴奏スタイルを対応付けたMFレコードを新規に作成することができるようにしている。図4は、「レコード生成処理」の一実施例を示すフローチャートである。以下では、当該処理に関して図4と共に上述した図2及び図3を適宜に参照しながら説明する。
【0032】
ステップS1は、ユーザの指定に応じて曲データを取得(特定)する。この際に、曲データO(図2の曲名Kaiser Walzer)が既に自機に記憶済みである場合には、当該曲データを特定するだけである。他方、自機に記憶済みでない場合には、当該曲データOを他から取得して自機に記憶する必要がある。例えば、ユーザが所望の曲データOをインターネット上のサイト(サーバ)で見つけた場合には、この曲データOをそのサーバから自機にダウンロードする。あるいは、曲データOが自機に接続したUSBメモリなどの可搬記憶メディアに記憶されている場合には、可搬記憶メディアから自機の記憶装置8にコピーする。ステップS2は、取得(特定)した曲データの楽曲情報である曲名(Kaiser Walzer)を読み出す。
【0033】
ステップS3は、内蔵データベースの検索エンジン(ソフトウェアプログラム)、あるいは通信ネットワークを介して接続されているサーバに対し、前記読み出した曲名(Kaiser Walzer)を検索キーとしてレコードを検索するように指示する。つまり、内蔵データベースに記憶されているMFレコードを自機が有する検索エンジンに検索させたり(既にユーザが対応する元レコードを持っている場合)、サーバのデータベースに記憶されている元レコードをサーバが有する検索エンジンに検索させたりする(ユーザが対応する元レコードを持っていない場合)。
【0034】
なお、ここでは曲データと元レコードとの間で曲名とMusic名とに従って検索を行うものを例に示したが、曲データの他の楽曲情報を用いてもよい。例えば、アーティスト名(Johann Straus 2世)を用いてもよい。また、検索方法は、検索条件として複数の属性を組み合わせて検索するもの、完全一致でなく部分一致で検索するものなど、一般的に知られた方法であってよい。例えばMUSIC名と曲名とを部分一致で検索する場合、新規に作成されるMFレコードのMUSIC名と曲名とは一部のみが一致したものとなる(例えばWalzerなど)。こうした場合には、より多様なMFレコードを作成しやすくなる。
【0035】
ステップS4は、検索結果を取得しユーザに提示する(例えば画面表示など)。ステップS5は、ユーザに対し提示した検索結果の中から一つの元レコードを選択するように促す。すなわち、検索結果の元レコードは1つに限らず複数であるかもしれない。例えば図3に示した例では、曲名「Kaiser Walzer」で検索すると、Johann Straus 2世作曲によるクラシックの曲を演奏するのに適した元レコード2(R2)のみならず、Johann Straus 8世作曲によるモダンジャズの曲を演奏するのに適した元レコード1(R1)も検索結果として提示される。このように、同じ曲名であっても作曲者やアレンジ等が異なれば曲の印象が変わりうることから、異なる伴奏スタイルが対応付けられたいくつかの元レコード(R1、R2)を候補としてユーザに提示して、ユーザに提示した検索結果の中から所望の元レコードを1つ選択させるようにしている。
【0036】
ステップS6は、選択された元レコードにおける空のコンテンツ特定情報に曲名と曲データ指定情報とを自動的に追記して、該レコードを内蔵データベースに保存(記憶)する。すなわち、前もって取得済みであった元レコードあるいはサーバから新たに受信した元レコードに対して、曲データから読み出した曲名、曲データの記憶先である内蔵ドライブ上のファイルパスを自動的に書き込み、これを新規のMFレコード(N)として内蔵データベースに記憶する。このようにして新規のMFレコード(N)が出来た後、ユーザはこれを利用して曲データを鑑賞や練習のお手本として聴いたり、設定情報に従う演奏設定を適用して演奏を練習したりすることができる。
【0037】
なお、ユーザ自身が予め内蔵データベース内にコンテンツ指定情報のみを記録したMFレコードを生成してある場合に、サーバから受信した元レコードに含まれる属性情報や設定情報をコピーして書き込むようにして、新規のMFレコードを作成するようにしてもよい。また、既にMFレコードが作成されていた(曲名や曲データ指定情報が記録されている)にもかかわらずサーバから元レコードを受信しようとした場合には、上書きしてMFレコードを再作成したり、処理をやめたり(既存のものをそのまま残すことになる)、既に記録済みのレコードと新たに作成したレコードとの2組のMFレコードを記録するようにしてもよい。いずれかをユーザに選択させてもよい。
【0038】
なお、サーバから曲データを取得せずとも(つまりは、内蔵データベースに曲データが記憶されていなくとも)新規にMFレコードを作成することは可能である。すなわち、インターネット上のサイト(サーバ)から曲データを取得することなく、曲名と該曲データを記憶しているサーバの記憶場所を指し示すURLとを取得して、これらをコンテンツ指定情報に書き込み新規のMFレコードを作成するようにしてもよい。
【実施例2】
【0039】
ところで、ユーザはたまたま耳にした曲を自機で演奏したいと思うことがある。そうした場合に、ユーザはその曲にあった演奏設定を規定したMFレコードを新規に作成して残しておけば、以降の演奏時においても該作成したMFレコードを利用することで同じ演奏設定を再現することができ、また後で曲データが手に入るとその曲に関してお手本を聴くなどすることが簡単にできるようになって便利である。そこで、図5に示す第2の実施例では、先にユーザが直接自機とサーバの両方において候補となるMFレコードを検索し、その検索結果の中から任意に選択した元レコードにおいて既存のあるいは新たに取得した曲データを対応付けることによって、新規にMFレコードを作成することができるようにしている。図5は、「レコード生成処理」の別の実施例を示すフローチャートである。
【0040】
ステップS11は、「レコード特定処理」を実行する。ここで、「レコード特定処理」としては、ユーザによる検索条件の入力に応じて検索された元レコードの中からユーザが所望の伴奏スタイルを規定した元レコードを特定する第1の方法と、ユーザにより予め指定された所望の伴奏スタイルに基づき検索された元レコードの中からユーザが所望の曲を規定した元レコードを特定する(つまり、まず伴奏スタイルを取得してからそれに基づき元レコードを特定する)第2の方法とがある。以下、それぞれについて図を分けて説明する。
【0041】
図6は「レコード特定処理」の一実施例を示すフローチャートであって、前記第1の方法を実現するための処理である。ステップS21は、元レコードを検索するための検索条件(Music名など適宜の条件であってよい)をユーザに入力させるよう画面上に表示するなどして促す。ステップS22は、内蔵データベースの検索エンジン、あるいは通信ネットワークを介して接続されているサーバに対し、入力された検索条件に合致する元レコードを検索するように指示する。ステップS23は、検索結果を取得する。ステップS24は、検索結果から元レコードを一つユーザに選択(特定)させる。ステップS25は、選択された元レコードがサーバに記憶されている元レコードである場合に、サーバから該レコードを取得して内蔵データベースに登録(記憶)する。例えば図3に示した例では、Music名「Kaiser Walzer」で検索すると、元レコード(R1、R2)が検索結果として提示されるので、ユーザはその中からいずれかを選択(特定)することができる。
【0042】
他方、図7は「レコード特定処理」の別の実施例を示すフローチャートであって、前記第2の方法を実現するための処理である。この処理は、例えばユーザがある伴奏スタイルをサーバからあるいは可搬記憶メディアから入手し、その伴奏スタイルが使える曲を検索して、弾いたり聴いたりしたいと思っているような場合、あるいはユーザが既に電子音楽装置内に記憶してある伴奏スタイルを利用できる曲で、内蔵データベースに登録されていない新しい曲を検索して、その曲を弾いたり聴いたりしたいと思っているような場合に特に有用である。
【0043】
ステップS31は、ユーザが指定した伴奏スタイルを取得(特定)する。ステップS32は、伴奏スタイルからスタイル名を読み出す。ステップS33は、サーバに対し読み出したスタイル名と同じ伴奏スタイルを使っている元レコードを検索するよう指示する。ステップS34は、検索結果を取得する。ステップS35は、検索結果から元レコードを一つユーザに選択(特定)させる。ステップS36は、サーバから選択された元レコードを取得して内蔵データベースに登録(記憶)する。例えば、図2の伴奏スタイルTを取得(特定)した場合には、該伴奏スタイルTのスタイル名「VienneseWaltz1」であることから、これに基づき元レコードを検索すると、元レコード(R2、R3)が検索結果として提示されるので、ユーザはその中からいずれかを選択(特定)することができる。
【0044】
図5の説明に戻って、上記のようにして特定した元レコード(R1〜R3のいずれか)には曲データ指定情報が記録されていない。そうした元レコードを用いると演奏設定を行うことはできるが、ユーザは必要に応じてすぐに手本を聴くなどができずに困る。ところが、手本とする曲データは以前ダウンロードしたけどどこに保存したかを忘れてしまったり、あるいはそもそもサーバにしか記憶されていないかもしれない。そこで、特定した元レコードの属性情報の一つであるMusic名(Kaiser Walzer又はAn der schonen,blauen...)を元にして、曲データを検索する必要がある。ステップS12は、内蔵データベースの検索エンジン、あるいは通信ネットワークを介して接続されているサーバに対し、元レコードのMusic名に対応する曲名を持つ曲データを検索するように指示する。ステップS13は、検索結果を取得する。ステップS14は、ユーザに検索結果から曲データを一つ選択(特定)させる。例えば、ユーザが元レコードR2(Music名「Kaiser Walzer」)を特定すると、図2に示すような曲データO(曲名「Kaiser Walzer」)が検索されて、ユーザは該曲データOを選択することができる。
【0045】
ステップS15は、特定された曲データが内蔵データベースに記憶されておらず、サーバにしか記憶されていない場合、サーバから当該曲データをダウンロードして記憶する。これによってユーザはネットワーク接続なしで曲データを聴くことができる。あるいは、曲データをダウンロードせずにサーバに記憶されている曲データをユーザが聴きたい都度配信してもらうようにしてもよい。また、特定した元レコード(R1〜R3のいずれか)で使用している伴奏スタイルが内蔵データベースに記憶されていない場合には、伴奏スタイルも曲データと同様にダウンロードするとよい。ステップS16は、曲データ指定情報を特定した元レコード(R1〜R3のいずれかであって、図2のNである)に追記することによって、新規のMFレコード(N)を作成する。追記する際に、もしも曲データが内蔵データベースに記憶されていたら曲データ指定情報はそのファイルパスとなり、サーバに記憶されていたらその記憶場所を指定するURIとなることは既に述べたとおりである。ステップS17は、曲データから楽曲情報を取得して元レコード(R1〜R3のいずれか)に必要に応じて追記する。
【0046】
以上のように、音楽コンテンツの特定に応じて検索された元レコードの中から1つを選択し、該選択した元レコードの指定情報に前記特定した音楽コンテンツを指定する情報を記録することで、自動伴奏のための伴奏スタイルを設定すると共に、該伴奏スタイルに対応付けられた音楽コンテンツを適宜に利用するためのMFレコードを新規に生成するようにした。これにより、ユーザ自身が所望の音楽コンテンツと伴奏スタイルとを対応付けて新規に演奏設定用のレコード(MFレコード)を作成することが、音楽コンテンツの特定に応じて検索された元レコードを選択するだけで容易にできるようになる。
また、検索条件に従って抽出された中からユーザが選択して特定されたあるいは伴奏スタイルを取得するのに伴い特定された元レコードの指定情報に、前記特定された元レコードの属性情報(例えばMUSIC名)に基づき検索され選択された音楽コンテンツを指定する情報を記録することで、MFレコードを新規に生成するようにした。これによっても、ユーザ自身が所望の音楽コンテンツと伴奏スタイルとを対応付けて新規に演奏設定用のレコード(MFレコード)を作成することが、ユーザが元レコードを直接選択するあるいは伴奏スタイルを取得するだけで容易にできるようになる。
さらに、個々のユーザが任意の音楽コンテンツと伴奏スタイルとを対応付けて作成したレコードを、サーバ等にアップロードして他のユーザに対して広く提供するなどして、多彩な楽しみ方ができるようにもなる。
【0047】
なお、MFレコードにおいて伴奏スタイルと対応付けうる音楽コンテンツの種類は曲データに限られず、例えば楽譜データ、運指データ、音楽ビデオデータなど適宜のデータであってよい。また、こうした音楽コンテンツを2以上組み合わせて対応付けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】この発明に係る電子音楽装置の全体構成の一実施例を示したハード構成ブロック図である。
【図2】この発明に係る電子音楽装置に構成された内蔵データベースに記憶される各種データのデータ構成を示す概念図である。
【図3】サーバに構成されたデータベースに含まれるMFレコードのデータ構成を示す概念図である。
【図4】レコード生成処理の一実施例を示すフローチャートである。
【図5】レコード生成処理の別の実施例を示すフローチャートである。
【図6】レコード特定処理の一実施例を示すフローチャートである。
【図7】レコード特定処理の別の実施例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0049】
1…CPU、2…ROM、3…RAM、4,5…検出回路、4A…演奏操作子、5A…設定操作子、6…表示回路、6A…ディスプレイ、7…音源・効果回路、7A…サウンドシステム、8…記憶装置、9…通信インタフェース、1D…データ及びアドレスバス、N…MFレコード、O…曲データ、T…伴奏スタイル(スタイルデータ)、R1(R2,R3)…MFレコード(元レコード)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動伴奏のための伴奏スタイルを設定すると共に、該伴奏スタイルに対応付けられた音楽コンテンツを適宜に利用することができる電子音楽装置であって、
所望の楽曲を演奏するのに適した演奏設定を行うための少なくとも伴奏スタイルを含んでなる設定情報と、該伴奏スタイルに対応付けられる前記楽曲に関する属性情報と、前記楽曲に関連する音楽コンテンツを指定する指定情報とを組み合わせてなるレコードであって、該レコードのうち前記指定情報が記録されていない元レコードを1つ特定するレコード特定手段と、
前記特定した元レコードの属性情報に従って、該属性情報に対応する楽曲情報を含んでなる音楽コンテンツを検索する検索手段と、
前記検索した音楽コンテンツの中から1つを選択する選択手段と、
前記特定した元レコードの指定情報に前記選択した音楽コンテンツを指定する情報を記録することによって前記レコードを生成する生成手段と、
前記生成したレコードを記憶する記憶手段と
を具えた電子音楽装置。
【請求項2】
伴奏スタイルを取得する取得手段と、
前記取得した伴奏スタイルを設定情報に含んでなる前記元レコードを検索するレコード検索手段と、
前記検索した元レコードの中から1つを選択するレコード選択手段をさらに具えてなり、
前記レコード特定手段は、前記選択された元レコードに特定することを特徴とする請求項1に記載の電子音楽装置。
【請求項3】
コンピュータに、
所望の楽曲を演奏するのに適した演奏設定を行うための少なくとも伴奏スタイルを含んでなる設定情報と、該伴奏スタイルに対応付けられる前記楽曲に関する属性情報と、前記楽曲に関連する音楽コンテンツを指定する指定情報とを組み合わせてなるレコードであって、該レコードのうち前記指定情報が記録されていない元レコードを1つ特定する手順と、
前記特定した元レコードの属性情報に従って、該属性情報に対応する楽曲情報を含んでなる音楽コンテンツを検索する手順と、
前記検索した音楽コンテンツの中から1つを選択する手順と、
前記特定した元レコードの指定情報に前記選択した音楽コンテンツを指定する情報を記録することによって前記レコードを生成する手順と、
前記生成したレコードを所定の記憶手段に記憶する手順と
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−190952(P2010−190952A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−32530(P2009−32530)
【出願日】平成21年2月16日(2009.2.16)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】