説明

電極カテーテル

【課題】リング状電極の電極間距離が狭くても、リング状電極とリード線との接合部分での破断を発生させず、先端部分を同一平面内で撓ませることができる電極カテーテルを提供することにある。
【解決手段】複数のルーメンが周方向に沿って配置され、先端部分10Aを撓ませることのできるシャフト10と、シャフト10の先端部分10Aを撓ませるための操作用ワイヤ61,62と、シャフト10の先端部分10Aの外周面に離間して接着固定された複数のリング状電極302〜320と、リング状電極302〜320の各々に接続された複数のリード線402〜420とを備え、先端から第n番目のリング状電極に接続されたリード線と、先端から第(n+1)番目のリング状電極に接続されたリード線と、先端から第(n+2)番目のリング状電極に接続されたリード線とがそれぞれ異なるルーメンに延在している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カテーテルシャフトの先端部分の外周面に複数のリング状電極が固定されてなる電極カテーテルに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、心臓の不整脈を診断または治療するための医療器具として、電極カテーテルが用いられている。
そのような電極カテーテルとして、カテーテルシャフトの先端部分を撓ませることができ、この先端部分に複数のリング状電極が固定されてなるものが紹介されている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載された電極カテーテルは、図9に示すように、カテーテルシャフト110と、制御ハンドル116と、先端電極138と、複数(3個)のリング状電極140と、コネクタ118とを備えている。また、この電極カテーテルの内部には、カテーテルシャフト110の先端部分114を撓ませるための引張ワイヤおよびたわみ構造体が配置されている。
【0004】
図10は、図9に示した電極カテーテルを構成するカテーテルシャフト110の先端部分114を示す断面図であり、同図において、120は先端部分114の管壁に形成された側孔、117はたわみ構造体(断面が矩形の板バネ)、130は先端電極138および複数のリング状電極140の各々に接続されたリード線、126および127はカテーテルシャフト110のルーメン、129は注入管である。
【0005】
先端電極138および複数のリング状電極140は、それぞれ、別個のリード線130に接続されている。リング状電極140に接続されているリード線130は、それぞれの先端部においてリング状電極140の内周面に溶接されるとともに、カテーテルシャフト110の先端部分114の管壁(当該リード線130が接続されているリング状電極140の固定位置)に形成された側孔120からルーメン126に進入し、このルーメン126および制御ハンドル116の内孔に延在し、それぞれの後端部分においてコネクタ118に接続されている。
【0006】
ここに、リード線130が接続されたリング状電極140をカテーテルシャフト110の先端部分114に固定する方法としては、先端部分114の管壁に形成された側孔120にリード線130を通した後、リード線130の先端部をリング状電極138の内周面に溶接し、次に、このリング状電極138を、先端部分114の外周に摺動可能に嵌合し、側孔120の開口を塞ぐことのできる位置まで、先端部分114の軸方向に沿って摺動(スライド)させ、当該位置においてポリウレタン接着剤などを用いて固定する方法を挙げることができる(特許文献1の段落0029参照)。
【0007】
図10に示すように、この電極カテーテルにおいて、リード線130を進入させるための複数(3つ)の側孔120は、カテーテルシャフト110の軸方向に沿って、直線状に配列形成されており、複数のリング状電極140の各々に接続されたリード線130は、対応する側孔120から1つのルーメン(ルーメン126)に進入し、このルーメン126において延在している。
【0008】
近年、カテーテルシャフトの先端部分の外周面に多数のリング状電極が固定されてなる電極カテーテルが使用されつつある。
図6は、そのような電極カテーテルの先端部分の形状を示し、図7は、先端部分の断面形状を示している。
また、図8は、図6および図7に示す電極カテーテルのカテーテルシャフトのルーメンに延在するリード線の配置状態を模式的に示している。
【0009】
図6および図7に示す電極カテーテルには、カテーテルシャフト10の先端に先端電極301が固定されているとともに、シャフト10の先端部分の外周面に19個のリング状電極302〜320が固定されている。
【0010】
図7において、101〜106は、カテーテルシャフト10の周方向に沿って配置された当該シャフト10のルーメン(第1ルーメン〜第6ルーメン)である。
また、61,62は、シャフト10の先端部分を両方向に撓ませるためにの引張ワイヤであり、引張ワイヤ61,62は、それぞれ、第5ルーメン105および第6ルーメン106に延在している。50は、撓み構造体としての板バネである。
【0011】
図6および図7に示した電極カテーテルにおいて、先端電極301に接続されたリード線401は、カテーテルシャフト10の第1ルーメン101に延在している(図7(1)〜(4)参照)。
この第1ルーメン101にはリード線401のみが延在し、リング状電極に接続されたリード線402〜420は延在されていない。
【0012】
また、先端から第1番目乃至第7番目のリング状電極302〜308の各々に接続されたリード線402〜408は、それぞれ、シャフト10の管壁において直線状に配列形成されている7つの側孔(図8におけるS1〜S7)の各々から第2ルーメン102に進入し、当該第2ルーメン102に延在している(図7(2)〜(4)および図8参照)。
なお、リード線402〜408を第2ルーメン102に進入させるための7つの側孔は、第2ルーメン102の配置位置(シャフト10の周方向における位置)に対応して形成されている。
【0013】
また、先端から第8番目乃至第13番目のリング状電極309〜314の各々に接続されたリード線409〜414は、それぞれ、シャフト10の管壁において直線状に配列形成されている6つの側孔(図8におけるS8〜S13)の各々から第3ルーメン103に進入し、当該第3ルーメン103に延在している(図7(3)〜(4)および図8参照)。
なお、リード線409〜414を第3ルーメン103に進入させるための6つの側孔(S8〜S13)は、第3ルーメン103の配置位置に対応して、すなわち、リード線402〜408を挿通するための7つの側孔(S1〜S7)とは周方向の位置をずらして形成されている。
【0014】
また、先端から第14番目乃至第19番目のリング状電極315〜320の各々に接続されたリード線415〜420は、それぞれ、シャフト10の管壁において直線状に配列形成されている6つの側孔(図8におけるS14〜S19)の各々から第4ルーメン104に進入し、当該第4ルーメン104に延在している(図7(4)および図8参照)。
なお、リード線415〜420を第4ルーメン104に進入させるための6つの側孔(S14〜S19)は、第4ルーメン104の配置位置に対応して、すなわち、リード線409〜414を挿通するための6つの側孔(S8〜S13)とは周方向の位置をずらして形成されている。
【0015】
上記のように、多数のリング状電極を備えた電極カテーテルにおいては、複数の側孔による配列を、周方向の位置をずらしながら複数形成し(例えば、図8に示したように、S1〜S7による先端側の配列、S8〜S13による中間部の配列、S14〜S19による後端側の配列を形成し)、同じ配列の側孔から進入したリード線を同じルーメンに延在させることが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2006−255401号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
(1)従来の電極カテーテルにおいて、カテーテルシャフトの先端部分を撓ませる(偏向操作する)際に、先端部分に固定されているリング状電極と、これに接続しているリード線とが、これらの接合部分(溶接部分)において破断(断線)することがある。
リング状電極とリード線の接合部分における破断現象は、電極カテーテルの製造工程(シャフトの先端部分にリング状電極を固定する工程)において過剰に使用された接着剤の一部が、直線状に配列されている側孔の各々を通って、カテーテルシャフトのルーメンに進入し、このルーメンに延在しているリード線と接触することにより、当該リード線が、複数箇所(接着剤の進入路となった側孔の位置)において接着固定され、軸方向への移動(伸び)を阻害されて、偏向操作時に受ける引張力を緩和できなくなることによって起こるものと推察される。また、隣り合う側孔から進入した接着剤同士がルーメン内で結合して、リード線を取り囲む接着剤の塊状物を形成することも考えられる。
そして、この破断現象は、隣り合うリング状電極の離間距離(側孔の形成間隔)が狭くなるほど生じやすくなる傾向があり、先端部分に多数のリング状電極を固定する電極カテーテル(例えば、図6に示したような電極カテーテル)では、電極間距離が必然的に狭くなるため、特に問題となりやすい。
【0018】
(2)先端偏向操作可能な電極カテーテルにおいては、カテーテルシャフトの先端部分を同一平面内において撓ませること(形状変化の平面性を確保すること)が必要である。
然るに、図6および図7に示したように、多数のリング状電極が固定された先端部分を備えている電極カテーテルにおいては、図8に示すように、シャフトの先端部分におけるリード線の配線密度が周方向によって異なる。
すなわち、先端部分(特に、先端部分の先端側)において、第2ルーメン102が形成されている部分(周方向の部分)の配線密度は相対的に高く、第4ルーメン104が形成されている部分(周方向の部分)は配線密度は相対的に低いものとなっている。
このように、実質的に金属からなるリード線がシャフトの周方向において遍在している場合には、当該シャフトの撓み剛性が周方向によって異なることになり、この結果、当該シャフトの先端部分を同一平面内で撓ませることが困難となって、例えば、図7(3)において、カテーテルシャフト10の先端部分10Aを矢印Bの方向に撓ませようとして、引張ワイヤ62を引張した場合に、リード線の配線密度(撓み剛性)の低い側に傾いて、矢印B’方向に先端部分10Aが撓んでしまうことがある。
【0019】
本発明は以上のような事情に基いてなされたものである。
本発明の第1の目的は、隣り合うリング状電極における電極間距離が狭い場合であっても、リング状電極とリード線との接合部分における破断を発生させない電極カテーテルを提供することにある。
本発明の第2の目的は、多数のリング状電極が固定されたカテーテルシャフトの先端部分を備えているものであっても、シャフトの先端部分を同一平面内において撓ませることができる電極カテーテルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記の目的を達成するために本発明者が鋭意検討を重ねた結果、(a)リード線を複数のルーメンに振り分けて、同一のルーメンに連通する複数の側孔(接着剤の進入路となり得る側孔)の配置間隔を広げることにより、リング状電極とリード線との接合部分における破断の発生を抑制・防止できること、(b)カテーテルシャフトの先端部分に多数のリング状電極が固定されているものであっても、カテーテルシャフトの周方向におけるリード線の遍在状態を緩和することによって、カテーテルシャフトの先端部分を同一平面内において撓ませることができることを見出し、かかる知見に基いて本発明を完成するに至った。
【0021】
(1)本発明の電極カテーテルは、複数のルーメンが周方向に沿って配置され、先端部分を撓ませることのできるカテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの先端部分を撓ませるために、当該カテーテルシャフトの内部に延在し、その後端を引張操作できる操作用ワイヤと、
前記カテーテルシャフトの基端側に接続された制御ハンドルと、
前記カテーテルシャフトの先端部分の外周面において各々が軸方向に離間して接着剤により固定された複数のリング状電極と、
前記複数のリング状電極の各々に接続された複数のリード線とを備えてなり、
前記カテーテルシャフトの管壁には、前記複数のリング状電極の固定位置に対応して、当該カテーテルシャフトの外周面から前記複数のルーメンの何れか1つに至る側孔が形成され、
前記複数のリード線の各々は、その先端部において前記リング状電極の内周面に接合されることにより、当該リング状電極に接続されているとともに、前記カテーテルシャフトの管壁に形成された側孔から、当該カテーテルシャフトの複数のルーメンの何れか1つに進入して、当該ルーメンおよび前記制御ハンドルの内孔に延在してなる電極カテーテルであって、
隣り合うリング状電極の各々に接続された2本のリード線が、前記カテーテルシャフトの異なるルーメンにそれぞれ延在していることを特徴とする。
【0022】
このような構成を備えた電極カテーテルによれば、複数のリード線が少なくとも2つのルーメンに振り分けられるとともに、隣り合うリング状電極の各々に接続された2本のリード線が同一のルーメンに延在していないので、1つのルーメンに連通する側孔(接着剤の進入路となり得る側孔)の配置間隔を、電極間距離が同じである従来の電極カテーテルにおける側孔の配置間隔の少なくとも2倍程度に広げることができ、これによって、当該1つのルーメンにおいて、延在するリード線の移動(伸び)が確保され、リング状電極とリード線との接合部分における破断を防止することができる。
【0023】
また、このような構成を備えた電極カテーテルによれば、カテーテルシャフトの周方向におけるリード線の遍在状態が緩和されるので、形状変化の平面性を確保することが可能となる。
【0024】
(2)本発明の電極カテーテルにおいて、リング状電極の数が4以上であること、特に9以上であることが好ましい。
このように多数のリング状電極(リード線)を有する電極カテーテルにおいて、本発明の構成は、特に効果的である。
【0025】
(3)上記(2)の電極カテーテルにおいて、先端から第n番目(但し、nは1以上の整数である)にあるリング状電極に接続されたリード線と、
先端から第(n+1)番目にあるリング状電極に接続されたリード線と、
先端から第(n+2)番目にあるリング状電極に接続されたリード線とが、前記カテーテルシャフトの異なるルーメンに、それぞれ延在していることが好ましい。
【0026】
このような構成を備えた電極カテーテルによれば、複数のリード線が少なくとも3つのルーメンに振り分けられるとともに、第n番目、第(n+1)番目および第(n+2)番目のリング状電極の各々に接続された3本のリード線が同一のルーメンに延在していないので、1つのルーメンに連通する側孔(接着剤の進入路となり得る側孔)の配置間隔を、電極間距離が同じである従来の電極カテーテルにおける側孔の配置間隔の少なくとも3倍程度に広げることができ、これにより、当該1つのルーメンにおいて延在するリード線の移動(伸び)が十分に確保され、リング状電極とリード線との接合部分における破断を防止することができる。
【0027】
また、このような構成を備えた電極カテーテルによれば、カテーテルシャフトの周方向におけるリード線の遍在状態を更に緩和することができるので、形状変化の平面性を十分に確保することができる。
【0028】
(4)上記(3)の電極カテーテルにおいて、先端から第(n+3)番目にあるリング状電極に接続されたリード線が、先端から第n番目にあるリング状電極に接続されたリード線と同じルーメンに延在していることが好ましい。
【0029】
このような構成の電極カテーテルによれば、1つのルーメンに連通する側孔(接着剤の進入路となり得る側孔)の配置間隔を、電極間距離が同じである従来の電極カテーテルにおける側孔の配置間隔の3倍程度に広げることができる。
【0030】
(5)本発明の電極カテーテルにおいて、カテーテルシャフトの先端に装着された先端電極と、
前記先端電極に接続されたリード線とを備えてなり、
前記先端電極に接続されたリード線は、前記カテーテルシャフトの複数のルーメンの何れか1つに進入して、当該ルーメンおよび前記制御ハンドルの内孔に延在してなることが好ましい。
【0031】
(6)上記(5)の電極カテーテルにおいて、前記先端電極に接続されたリード線が延在しているルーメンには、前記リング状電極に接続されたリード線が延在していないことが好ましい。
【0032】
(7)本発明の電極カテーテルにおいて、前記カテーテルシャフトの同一ルーメンに連通する複数の側孔が軸方向に沿って直線状に配列形成され、当該側孔の配置間隔が0.7mm以上であることが好ましい。
【発明の効果】
【0033】
本発明の電極カテーテルによれば、隣り合うリング状電極における離間距離が狭い場合であっても、リング状電極とリード線との接合部分における破断の発生を防止することができる。
また、多数のリング状電極が固定されたカテーテルシャフトの先端部分を備えているものであっても、シャフトの先端部分を同一平面内において撓ませることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施形態に係る電極カテーテルの正面図である。
【図2】図1に示した電極カテーテルの先端部分の形状を示す正面図である。
【図3A】図2に示した先端部分の横断面形状を示す断面図である。
【図3B】図2に示した先端部分の横断面形状を示す断面図である。
【図4】図1に示した電極カテーテルのシャフトに延在するリード線の配置状態を示す模式図である。
【図5】図2に示した先端部分の一部の縦断面形状を示す断面図である。
【図6】比較用の電極カテーテルの先端部分の形状を示す正面図である。
【図7】図6に示した先端部分の横断面形状を示す断面図である。
【図8】図6に示した先端部分を有するシャフトに延在するリード線の配置状態を示す模式図である。
【図9】従来の電極カテーテルの一実施形態を示す斜視図である。
【図10】図9に示した電極カテーテルの先端部分を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の一実施形態に係る電極カテーテル100は、例えば、心臓における不整脈の診断または治療に用いられるものである。
本実施形態の電極カテーテルを示す図1乃至図5において、図6乃至図8に示したものと同一または対応する構成要素には、同一の符号を用いている。
【0036】
本実施形態の電極カテーテル100は、6つのルーメン101〜106が周方向に沿って配置され、先端部分10Aを撓ませることのできるカテーテルシャフト10と、カテーテルシャフト10の先端部分10Aを撓ませるために、当該カテーテルシャフト10の内部(第5ルーメン105,第6ルーメン106)に延在し、その後端を引張操作できる操作用ワイヤ61,62と、カテーテルシャフト10の基端側に接続された制御ハンドル70と、カテーテルシャフト10の先端に装着された先端電極301と、カテーテルシャフト10の先端部分10Aの外周面において各々が軸方向に離間して接着剤により固定された19個のリング状電極302〜320と、先端電極301に接続されたリード線401と、リング状電極302〜320の各々に接続された19本のリード線402〜420と、撓み構造体としての板バネ50とを備えてなり、
カテーテルシャフト10の管壁には、19個のリング状電極302〜320の固定位置に対応して、カテーテルシャフト10の外周面からルーメン102〜104の何れか1つに至る側孔(S1〜S19)が形成され、19本のリード線402〜420の各々は、その先端部においてリング状電極の内周面に溶接されることにより、リング状電極302〜320の各々に接続されているとともに、カテーテルシャフト10の管壁に形成された側孔(S1〜S19)の各々から、カテーテルシャフト10のルーメン102〜104の何れか1つに進入して、当該ルーメンおよび制御ハンドル70の内孔に延在してなり、
先端電極301に接続されたリード線401がカテーテルシャフト10の第1ルーメン101に延在し、
先端から第1番目のリング状電極302に接続されたリード線402、第4番目のリング状電極305に接続されたリード線405、第7番目のリング状電極308に接続されたリード線408、第10番目のリング状電極311に接続されたリード線411、第13番目のリング状電極314に接続されたリード線414、第16番目のリング状電極317に接続されたリード線417、第19番目のリング状電極320に接続されたリード線420が、カテーテルシャフト10の第3ルーメン103に延在し、
先端から第2番目のリング状電極303に接続されたリード線403、第5番目のリング状電極306に接続されたリード線406、第8番目のリング状電極309に接続されたリード線409、第11番目のリング状電極312に接続されたリード線412、第14番目のリング状電極315に接続されたリード線415、第17番目のリング状電極318に接続されたリード線418が、カテーテルシャフト10の第2ルーメン102に延在し、
先端から第3番目のリング状電極304に接続されたリード線404、第6番目のリング状電極307に接続されたリード線407、第9番目のリング状電極310に接続されたリード線410、第12番目のリング状電極313に接続されたリード線413、第15番目のリング状電極316に接続されたリード線416、第18番目のリング状電極319に接続されたリード線419)が、カテーテルシャフト10の第4ルーメン104に延在している。
【0037】
図1および図2に示すように、本実施形態の電極カテーテル100は、カテーテルシャフト10と、その先端に固定された先端電極301と、カテーテルシャフト10の先端部分10Aに固定された19個のリング状電極302〜320と、カテーテルシャフト10の基端側に接続された制御ハンドル70とを備えている。
カテーテルシャフト10の先端部分10Aは、操作用ワイヤ(第1操作用ワイヤ61または第2操作用ワイヤ62)を引張操作することにより撓ませる(曲げる)ことができる。
【0038】
カテーテルシャフト10の外径は、通常0.6〜3mmとされ、好ましくは1.3〜2.4mmとされる。
カテーテルシャフト10の長さは、通常400〜1500mmとされ、好ましくは700〜1200mmとされる。
撓むことのできる先端部分10Aの長さは、例えば30〜400mmとされ、好ましくは100〜300mmとされる。
【0039】
カテーテルシャフト10の基端側には制御ハンドル70が装着されている。制御ハンドル70内には、複数の端子を備えたコネクタ(図示省略)が設けられ、このコネクタの端子には、先端電極301およびリング状電極302〜320の各々に接続されたリード線(図1および図2において図示省略)の後端部が接続される。
また、制御ハンドル70には、カテーテルシャフト10の先端部分10Aを曲げる操作を行うための摘み75が装着してある。
【0040】
カテーテルシャフト10は、少なくとも先端部分10Aにおいてマルチルーメン構造を有している。図3Aおよび図3Bに示すように、カテーテルシャフト10の先端部分10Aは、周方向に沿って配置された6つのルーメン101〜106を区画するインナー(コア)部18と、このインナー部18を被覆するアウター(シェル)部19とからなる。
【0041】
先端部分10Aの第5ルーメン105および第6ルーメンには、それぞれ、第1操作用ワイヤ61および第2操作用ワイヤ62が挿通されている。
【0042】
先端部分10Aのアウター部19は、インナー部18を被覆する樹脂材料からなる。
アウター部19は、軸方向に沿って同じ物性のチューブで構成してもよいが、後端側に向かって段階的に剛性(硬度)が高くなっていることが好ましい。
【0043】
アウター部19の肉厚としては、カテーテルシャフト10の外径の3〜15%程度であることが好ましい。
【0044】
図1および図2に示すように、カテーテルシャフト10の先端には、先端電極301が固定されている。
また、カテーテルシャフト10の先端部分10Aの外周面には、19個のリング状電極302〜320が軸方向に離間して固定されている。
【0045】
先端電極301およびリング状電極302〜320は、例えばアルミニウム、銅、ステンレス、金、白金など、電気伝導性の良好な金属で構成される。なお、X線に対する造影性を良好に持たせるためには、白金などで構成されることが好ましい。
【0046】
リング状電極302〜320の電極幅(カテーテルシャフト10の軸方向における長さ)は、電極の目的などによっても異なるが、例えば0.5〜8.0mmとされ、好ましくは0.7〜6.0mmとされる。
【0047】
電極カテーテル100は、カテーテルシャフト10の先端部分10Aを第1方向(矢印Aで示す方向)に撓ませるための第1操作用ワイヤ61と、先端部分10Aを第2方向(矢印Bで示す方向)に撓ませるための第2操作用ワイヤ62を備えている。
【0048】
電極カテーテル100を構成する第1操作用ワイヤ61は、カテーテルシャフト10の内部(第5ルーメン105)において軸方向に移動可能に挿通されている。
第1操作用ワイヤ61の先端は、例えば、はんだにより先端電極301に接続固定されている。また、第1操作用ワイヤ61の後端は、制御ハンドル70の摘み75に接続されることによって引張操作可能になっている。
【0049】
一方、電極カテーテル100を構成する第2操作用ワイヤ62は、カテーテルシャフト10の内部(第6ルーメン106)において軸方向に移動可能に挿通されている。
第2操作用ワイヤ62の先端は、第1操作用ワイヤ61と同様にして、例えば、はんだにより先端電極301に接続固定されている。また、第2操作用ワイヤ62の後端は、制御ハンドル70の摘み75に接続されることによって引張操作可能になっている。
【0050】
これにより、制御ハンドル70の摘み75を図1に示すA1方向に回転させると、第1操作用ワイヤ61は、その後端が引っ張られて基端側に移動し、先端部分10Aが第1方向(図1において矢印Aで示す方向)に撓み、その形状を連続的に変化させることができる。
一方、制御ハンドル70の摘み75を図1に示すB1方向に回転させると、第2操作用ワイヤ62は、その後端が引っ張られて基端側に移動し、先端部分10Aが第2方向(図1において矢印Bで示す方向)に撓み、その形状を連続的に変化させることができる。
そして、制御ハンドル70を軸回りに回転させれば、体腔内に挿入された状態で、カテーテル150に対する第1方向および第2方向の向きを自由に設定することができる。
【0051】
第1操作用ワイヤ61および第2操作用ワイヤ62の構成材料としては、例えばステンレスやNi−Ti系超弾性合金などの金属を挙げることができる。
第1操作用ワイヤ61および第2操作用ワイヤ62の外径としては特に限定されるものではないが、0.10〜0.30mmであることが好ましく、更に好ましくは0.21〜0.28mm、好適な一例を示せば0.26mmである。
【0052】
先端電極301に接続されたリード線401は、その先端部が、はんだにより先端電極301に接続固定されるとともに、図3A(1)〜(8)および図3B(9)〜(10)に示すように、カテーテルシャフト10の第1ルーメン101および制御ハンドル70の内孔に延在し、その後端部において制御ハンドル70内のコネクタに接続されている。
【0053】
カテーテルシャフト10の管壁には、リング状電極302〜320の固定位置に対応して、カテーテルシャフト10の外周面からルーメン102〜104の何れか1つに至る側孔(S1〜S19)が形成されている。
なお、カテーテルシャフト10の外周面における側孔の開口は、リング状電極302〜320によって完全に塞がれており、図1および図2には現れない。
【0054】
図4に模式的に示すように、先端から第2番目のリング状電極(303)、第5番目のリング状電極(306)、第8番目のリング状電極(309)、第11番目のリング状電極(312)、第14番目のリング状電極(315)および第17番目のリング状電極(318)の固定位置に対応する側孔S2、S5、S8、S11、S14およびS17は、それぞれ、カテーテルシャフト10の第2ルーメン102に連通するように直線状に配列形成されている。
【0055】
また、先端から第1番目のリング状電極(302)、第4番目のリング状電極(305)、第7番目のリング状電極(308)、第10番目のリング状電極(311)、第13番目のリング状電極(314)、第16番目のリング状電極(317)および第19番目のリング状電極(320)の固定位置に対応する側孔S1、S4、S7、S10、S13、S16およびS19は、それぞれ、カテーテルシャフト10の第3ルーメン103に連通するように直線状に配列形成されている。
【0056】
また、先端から第3番目のリング状電極(304)、第6番目のリング状電極(307)、第9番目のリング状電極(310)、第12番目のリング状電極(313)、第15番目のリング状電極(316)および第18番目のリング状電極(319)の固定位置に対応する側孔S3、S6、S9、S12、S15およびS18は、それぞれ、カテーテルシャフト10の第4ルーメン104に連通するように直線状に配列形成されている。
【0057】
なお、図4に示すように、第1番目のリング状電極(302)から第19番目のリング状電極(320)の固定位置に形成される側孔S1、S2、S3、S4…(中略)…S16、S17、S18、S19は、スパイラル状に配列されている。
【0058】
図3A、図3Bおよび図4に示すリード線402〜420の各々は、その先端部においてリング状電極の内周面に抵抗溶接されることによって、リング状電極302〜320の各々に接続されている。
また、リード線402〜420の各々は、カテーテルシャフト10の管壁に形成された側孔から、カテーテルシャフト10のルーメン102〜104の何れか1つに進入して、当該ルーメンおよび制御ハンドル70の内孔に延在している。
【0059】
ここに、先端から第1番目のリング状電極302に接続されたリード線402は、カテーテルシャフト10の管壁に形成された側孔S1から第3ルーメン103に進入し、当該第3ルーメン103に延在している(図3A(2)〜(8)、図3Bおよび図4参照)。
【0060】
図5は、リード線402の先端部がリング状電極302の内周面に抵抗溶接されることによって、リード線402がリング状電極302に接続されているとともに、このリード線402が、カテーテルシャフト10の管壁に形成された側孔S1から、カテーテルシャフト10の第3ルーメン103に進入している状態を示している(なお、他のリード線403〜420についても同様である。)。
【0061】
図5において、402aはリード線402を構成する金属芯線、402bはリード線402を構成する被覆樹脂、Wは溶接部、351および352は接着剤として機能する硬化樹脂である。
リード線402を構成する金属芯線402aの直径は、例えば0.1mmとされ、例えばポリアミドイミド樹脂からなる被覆樹脂402bの膜厚は、例えば10μmとされる。リード線402は、その先端部において、リング状電極302の内周面に抵抗溶接されているために、リード線402の先端部分における被覆樹脂402bが剥離されて金属芯線402aが露出している。
【0062】
先端から第2番目のリング状電極303に接続されたリード線403は、カテーテルシャフト10の管壁に形成された側孔S2から第2ルーメン102に進入し、当該第2ルーメン102に延在している(図3A(3)〜(8)、図3Bおよび図4参照)。
先端から第3番目のリング状電極304に接続されたリード線404は、カテーテルシャフト10の管壁に形成された側孔S3から第4ルーメン104に進入し、当該第4ルーメン104に延在している(図3A(4)〜(8)、図3Bおよび図4参照)。
【0063】
先端から第4番目のリング状電極305に接続されたリード線405は、カテーテルシャフト10の管壁に形成された側孔S4から第3ルーメン103に進入し、リード線402とともに第3ルーメン103に延在している(図3A(5)〜(8)、図3Bおよび図4参照)。
先端から第5番目のリング状電極306に接続されたリード線406は、カテーテルシャフト10の管壁に形成された側孔S5から第2ルーメン102に進入し、リード線403とともに第2ルーメン102に延在している(図3A(6)〜(8)、図3Bおよび図4参照)。
先端から第6番目のリング状電極307に接続されたリード線407は、カテーテルシャフト10の管壁に形成された側孔S6から第4ルーメン104に進入し、リード線404とともに第4ルーメン104に延在している(図3A(7)〜(8)、図3Bおよび図4参照)。
【0064】
先端から第7番目のリング状電極308に接続されたリード線408は、カテーテルシャフト10の管壁に形成された側孔S7から第3ルーメン103に進入し、リード線402、リード線405とともに第3ルーメン103に延在している(図3A(8)、図3Bおよび図4参照)。
【0065】
また、先端から第10番目のリング状電極311、第13番目のリング状電極314、第16番目のリング状電極317、第19番目のリング状電極320の各々に接続されたリード線411、リード線414、リード線417およびリード線420は、側孔S10、S13、S16およびS19の各々から第3ルーメン103に進入し、リード線402、リード線405、リード線408とともに第3ルーメン103に延在している(図3Bおよび図4参照)。
【0066】
また、先端から第8番目のリング状電極309、第11番目のリング状電極312、第14番目のリング状電極315、第17番目のリング状電極318の各々に接続されたリード線409、リード線412、リード線415およびリード線418は、側孔S8、S11、S14およびS17の各々から第2ルーメン102に進入し、リード線403、リード線406とともに第3ルーメン103に延在している(図3Bおよび図4参照)。
【0067】
また、先端から第9番目のリング状電極310、第12番目のリング状電極313、第15番目のリング状電極316、第18番目のリング状電極319の各々に接続されたリード線410、リード線413、リード線416およびリード線419は、側孔S9、S12、S15およびS18の各々から第4ルーメン104に進入し、リード線404、リード線407とともに第4ルーメン104に延在している(図3Bおよび図4参照)。
【0068】
以上のように、本実施形態の電極カテーテル100において、カテーテルシャフト10の第1ルーメン101には、先端電極301に接続されたリード線401が延在し、第2ルーメン102には、リード線403、リード線406、リード線409、リード線412、リード線415およびリード線418が延在し、第3ルーメン103には、リード線402、リード線405、リード線408、リード線411、リード線414、リード線417およびリード線420が延在し、4ルーメン104には、リード線404、リード線407、リード線410、リード線413、リード線416およびリード線419が延在している。
【0069】
このような構成を有する本実施形態の電極カテーテル100によれば、19本のリード線が3つのルーメン(第2ルーメン102、第3ルーメン103および第4ルーメン104)に振り分けられるとともに、第n番目、第(n+1)番目および第(n+2)番目のリング状電極の各々に接続された3本のリード線が同一のルーメンに延在していないので、リード線が延在される3つのルーメン(第2ルーメン102、第3ルーメン103および第4ルーメン104)の各々に連通する側孔の配置間隔〔例えば、図4において、第4ルーメン104に連通する側孔S6と側孔S9との配置間隔(D1 )〕を、図6乃至図8に示した電極カテーテルにおける側孔の配置間隔〔例えば、図8において、第2ルーメン102に連通する側孔S6と側孔S7との配置間隔(D2 )〕の3倍程度に広げることができる。
【0070】
これにより、電極カテーテル100の製造工程において過剰に使用された接着剤の一部が、カテーテルシャフト10の何れかのルーメンに進入し、このルーメンに延在しているリード線が、複数箇所(接着剤の進入路となった側孔の位置)において接着固定されたとしても、側孔の配置間隔が広く(従来の3倍程度)確保されているので、当該ルーメンにおいて延在するリード線の移動(伸び)を十分に確保することができる。
この結果、カテーテルシャフト10の先端部分10Aに多数(19個)のリング状電極302〜320を有し、リング状電極の離間距離を十分に確保することができない場合であっても、リング状電極301〜320とリード線402〜420との接合部分(溶接部W)における破断を確実に防止することができる。
【0071】
ここに、カテーテルシャフト10の3つのルーメン(第2ルーメン102、第3ルーメン103および第4ルーメン104)の各々に連通する側孔の配置間隔〔前記(D1 )〕としては、0.7mm以上であることが好ましく、更に好ましくは1.0mm以上である。
側孔の間隔が0.7mm以上であることにより、リング状電極とリード線との接合部分における破断の発生を確実に防止することができる。
【0072】
また、本実施形態の電極カテーテル100にあっては、カテーテルシャフト10の先端部分10Aの先端側においても、第4ルーメン104および第3ルーメン103にリード線が延在しており(図3A参照)、図3A、図3Bおよび図4に示すリード線の配線密度と、図7および図8に示すリード線の配線密度との対比からも明らかなように、本実施形態の電極カテーテル100によれば、先端部分10Aにおけるリード線402〜420の周方向における遍在状態を十分に緩和することができる。
これにより、カテーテルシャフト10の先端部分10Aを撓ませる際の形状変化の平面性を十分に確保することができる。この結果、カテーテルシャフト10の先端部分10Aに多数(19個)のリング状電極302〜320を有し、カテーテルシャフト10の内部に多数のリード線を延在させるものであっても、カテーテルシャフト10の先端部分10Aを同一平面内において撓ませることができる。
【0073】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく種々の変更が可能である。
例えば、カテーテルシャフトの先端部分に固定されるリング状電極の数は適宜変更することができる。なお、本発明の効果を十分に奏する観点からは、リング状電極の数はある程度多いことが好ましい。具体的には4〜47個であることが好ましく、更に好ましくは9〜19個である。
また、リード線(先端電極およびリング状電極の各々に接続されるリード線)が延在するルーメンの数も4個に限定されるものではなく、例えば2〜12個、好ましくは4〜8個のルーメンにリード線を振り分けることができる。
また、本発明の電極カテーテルは、カテーテルシャフトのシャフトの先端部分が一方向に撓むタイプ(シングルディレクションタイプ)のものであってもよい。
【符号の説明】
【0074】
10 カテーテルシャフト
10A 先端部分
18 インナー部
19 アウター部
101 第1ルーメン
102 第2ルーメン
103 第3ルーメン
104 第4ルーメン
105 第5ルーメン
106 第6ルーメン
S1〜S19 側孔
301 先端電極
302〜320 リング状電極
402〜420 リード線
50 板バネ
61 引張ワイヤ
62 引張ワイヤ
70 制御ハンドル
75 摘み

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のルーメンが周方向に沿って配置され、先端部分を撓ませることのできるカテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの先端部分を撓ませるために、当該カテーテルシャフトの内部に延在し、その後端を引張操作できる操作用ワイヤと、
前記カテーテルシャフトの基端側に接続された制御ハンドルと、
前記カテーテルシャフトの先端部分の外周面において各々が軸方向に離間して固定された複数のリング状電極と、
前記複数のリング状電極の各々に接続された複数のリード線とを備えてなり、
前記カテーテルシャフトの管壁には、前記複数のリング状電極の固定位置に対応して、当該カテーテルシャフトの外周面から前記複数のルーメンの何れか1つに至る側孔が形成され、
前記複数のリード線の各々は、その先端部において前記リング状電極の内周面に接合されることにより、当該リング状電極に接続されているとともに、前記カテーテルシャフトの管壁に形成された側孔から、当該カテーテルシャフトの複数のルーメンの何れか1つに進入して、当該ルーメンおよび前記制御ハンドルの内孔に延在してなる電極カテーテルであって、
隣り合うリング状電極の各々に接続された2本のリード線が、前記カテーテルシャフトの異なるルーメンにそれぞれ延在していることを特徴とする電極カテーテル。
【請求項2】
リング状電極の数が4以上であることを特徴とする請求項1に記載の電極カテーテル。
【請求項3】
先端から第n番目(但し、nは1以上の整数である)にあるリング状電極に接続されたリード線と、
先端から第(n+1)番目にあるリング状電極に接続されたリード線と、
先端から第(n+2)番目にあるリング状電極に接続されたリード線とが、
前記カテーテルシャフトの異なるルーメンに、それぞれ延在していることを特徴とする請求項2に記載の電極カテーテル。
【請求項4】
先端から第(n+3)番目にあるリング状電極に接続されたリード線が、先端から第n番目にあるリング状電極に接続されたリード線と同じルーメンに延在していることを特徴とする請求項3に記載の電極カテーテル。
【請求項5】
カテーテルシャフトの先端に装着された先端電極と、
前記先端電極に接続されたリード線とを備えてなり、
前記先端電極に接続されたリード線は、前記カテーテルシャフトの複数のルーメンの何れか1つに進入して、当該ルーメンおよび前記制御ハンドルの内孔に延在してなることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の電極カテーテル。
【請求項6】
前記先端電極に接続されたリード線が延在しているルーメンには、前記リング状電極に接続されたリード線が延在していないことを特徴とする請求項5に記載の電極カテーテル。
【請求項7】
前記カテーテルシャフトの同一ルーメンに連通する複数の側孔が軸方向に沿って直線状に配列形成され、当該側孔の配置間隔が0.7mm以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の電極カテーテル。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−85885(P2013−85885A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−231966(P2011−231966)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(594170727)日本ライフライン株式会社 (83)
【Fターム(参考)】