説明

電極形状検査装置

【課題】電極の整形方法に関わらず、死角を生じることなく電極の先端形状の良否を正確に判別する。
【解決手段】電極Wの先端が嵌合する凹部3aを有する着座部材3と、着座部材3に対して可動に取り付けられ、電極の正規の先端形状に対応した形状の受け面4a1を有する受け部材4とを備え、着座部材3の凹部3aに嵌合した電極Wの先端に受け部材4の受け面4a1を当接させ、このときの受け部材4の着座部材3に対する相対的な位置に基づいて、電極Wの先端形状の良否を判別する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スポット溶接に用いられる電極の先端形状の良否を判別する電極形状検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スポット溶接に用いられる電極は、溶接を繰り返し行うことにより摩耗や被溶接物の金属の付着が生じるため、先端が正規の形状とは異なるものとなってしまう。このような形状不良の電極で溶接を行うと、溶接不良が生じる恐れがあるため、所定打点毎に電極を正規の形状に整形する作業が行われている。電極の整形は、電極の先端に研磨や切削等の機械加工、あるいは、塑性加工を施すことにより行われる。
【0003】
電極を整形した後には、電極が正規の形状となっていることを確認する検査が行われる。例えば特許文献1には、光ファイバセンサにより電極先端を撮像し、この撮像した映像から先端形状の良否を判別する装置が示されている。
【0004】
また、特許文献2には、電極先端に検査光線を照射し、このときの反射光量に基づいて電極先端の研磨状態の良否を判定する装置が示されている。この装置は、電極先端の整形を研磨で行う場合に用いられる。すなわち、溶接を繰り返すことで、電極の表面には黒ずんだ酸化皮膜(いわゆる黒皮)が形成される。この電極の先端に研磨を施すと、研磨された部分の黒皮が除去されて金属本来の色が露出する。もし、何らかの不具合により整形後の電極の先端に研磨が施されていない場合は、電極先端は黒ずんだままとなる。従って、電極先端の色を反射光量で識別することにより、電極先端に研磨が施されたか否かを判別することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−81364号公報
【特許文献2】特開2005−28430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に示されている装置では、電極の一方側から撮像した映像から電極形状の良否を判定するため、電極の裏側(光ファイバセンサと反対側)は映像に写らない死角となる。このため、形状不良の電極が良品と判別される恐れがある。
【0007】
また、特許文献2に示されている装置は、電極の整形を研磨により行う場合には適用できるが、電極の整形を塑性加工で行う場合には整形により電極の色はほとんど変わらないため、適用できない。
【0008】
本発明の解決すべき課題は、電極の整形方法に関わらず、死角を生じることなく電極の先端形状の良否を正確に判別することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本発明は、電極の先端形状の良否を判別するための電極形状確認装置であって、電極の先端が嵌合する凹部を有する着座部材と、着座部材に対して可動に取り付けられ、電極の正規の先端形状に対応した形状の受け面を有する受け部材と、着座部材の凹部に嵌合した電極の先端に受け面を当接させ、このときの受け部材の着座部材に対する相対的な位置を検知する検知部と、検知部の検知結果に基づいて電極の先端形状の良否を判別する検査部とを備えたものである。
【0010】
上記のように、本発明の電極形状検査装置は、受け部材の受け面が、電極の正規の先端形状に対応した形状を成している。この受け面を電極の先端に当接させると、電極の先端が正規の形状である場合とそうでない場合とで、受け部材の着座部材に対する相対的な位置(以下、単に「相対位置」とも言う。)が変化するため、受け部材の相対位置に基づいて電極の先端形状の良否を判別することができる。すなわち、電極の先端に受け面を当接させたときの受け部材の相対位置が、正規形状の電極に当接させたときと同じであれば、その電極は良品であると判別できる。一方、電極の先端に受け面を当接させたときの受け部材の相対位置が、正規形状の電極に当接させたときと異なる場合は、その電極は形状が不良であると判別できる。この電極形状確認装置によれば、電極の先端形状がどの方向に歪んでいる場合でも受け部材の相対位置に異常が生じるため、死角を生じることなく電極の先端形状の検知することができる。また、受け部材の相対位置で電極の形状の良否を判別することにより、塑性加工による整形のように電極表面の色が変わらない場合であっても、電極の形状の良否を正確に判別できる。
【0011】
上記の検知部は、例えば、受け部材に光を照射する照射部と、反射した光を受光する受光部とを備えた構成とすることができる。この場合、検査部に、受光部による受光量を計測する計測部を設ければ、この計測部で計測した受光量に基づいて電極の先端形状の良否を判別することができる。
【0012】
上記の電極形状確認装置は、例えば、正規の形状の電極と同一の先端形状を成した検査部材を備え、着座部材の凹部に嵌合した検査部材の先端に受け部材の受け面を当接させ、このときの受け部材の着座部材に対する相対的な位置に基づいて、装置の異常の有無を判別する構成とすることができる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明の電極形状確認装置によれば、受け部材の受け面を電極の先端に当接させ、このときの受け部材の相対位置に基づいて電極先端の形状の良否を判別することにより、正確な判別結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係る電極形状検査装置の断面図である。
【図2】図1の拡大図である。
【図3】図2の拡大図であり、電極を着座部材の凹部に嵌合される直前の様子を示す。
【図4】上記の電極形状検査装置を用いた検査方法の手順を示す図である。
【図5】図2の拡大図であり、正規の形状の電極を着座部材の凹部に嵌合させた様子を示す。
【図6】図2の拡大図であり、異形の電極を着座部材の凹部に嵌合させた様子を示す。
【図7】図2の拡大図であり、異形の電極を着座部材の凹部に嵌合させた様子を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1に、本発明の一実施形態に係る電極形状検査装置1を示す。この電極形状検査装置1は、スポット溶接装置により溶接を所定回数行った後、電極整形装置(図示省略)により削り加工あるいは塑性加工を施して整形した電極が、正規の形状となっているか否かを検査するものである。本実施形態では、図2に示すように、ダイレクトスポット溶接に用いられる一対の電極Wの形状を同時に検査する場合について説明する。図示例の電極Wは、先端に球面部W1を有する。尚、以下の説明では、一対の電極Wの軸心方向(図1及び図2の上下方向)を「上下方向」と言うが、これは電極形状検査装置1の使用態様を限定する趣旨ではない。また、以下では、一対の電極Wのうち、主に上側の電極Wを検査する機構について説明するが、下側の電極Wを検査する機構も同様であるため重複説明は省略する。
【0017】
電極形状検査装置1は、ハウジング2と、着座部材3と、受け部材4と、検知部としての光センサ5と、カバー部6とを備える(図1参照)。着座部材3の上面及び下面には、電極Wの先端の球面部W1が嵌合する凹部3aが設けられる(図2参照)。凹部3aは、図3に示すように、第1球面部3a1と、第1球面部3a1の内径側に設けられた第2球面部3a2とからなる。第1球面部3a1は、電極の正規の先端形状に対応して形成され、図示例では、正規の形状の電極Wの球面部W1と同一形状を成している。第2球面部3a2は、第1球面部3a1よりも曲率半径が小さく、第1球面部3a1からさらに凹んで設けられる。第2球面部3a2の中心には、上下方向の貫通孔3cが設けられる。
【0018】
受け部材4は、正規の形状の電極Wの球面部W1に対応した球面状の受け面4a1を有する。本実施形態では、図3に示すように、上面に受け面4a1を有する皿状の受け部4aと、受け部4aの中心から下方に突出し、着座部材3の貫通孔3cの内周に配された円柱状の軸部4bとで、受け部材4が構成される。受け部4aの下面4a2は、着座部材3の第2球面部3a2と同一の球面形状を成している。軸部4bの外径は、着座部材3の貫通孔3cの内径よりも小さい。受け部材4は、着座部材3の凹部3aの中心に配され、着座部材3に対して可動に取り付けられる。具体的には、受け部材4が、付勢手段を介して着座部材3に取り付けられ、着座部材3に対して上下方向に移動可能、且つ、凹部3a及び貫通孔3cの中心軸に対して全方向に傾斜可能に設けられる。本実施形態では、着座部材3と受け部材4とが複数のバネ7で構成され、受け部材4が着座部材3から浮き上がる方向(すなわち、受け部4aの下面4a2が着座部材3の第2球面部3a2から浮き上がる方向)に付勢される。
【0019】
着座部材3の内部には検査空間8が形成される(図2参照)。図示例では、着座部材3とハウジング2とで検査空間8が密閉され、着座部材3に設けられた遮蔽部3bにより検査空間8が上下に区画されている。区画された各検査空間8a,8bには、それぞれ受け部材4の軸部4bの先端が突出している。各検査空間8a,8bの内壁面は、なるべく光を反射しない素材で形成されることが好ましい。
【0020】
各検査空間8a,8bには光センサ5が設けられる。光センサ5は、照射部5a及び受光部5bを有する(図3参照)。照射部5aは、ケーブル9を介して光源10に接続され(図2参照)、検査空間8に突出した受け部材4の軸部4bに光を照射するものである。図示例では、検査空間8に突出した受け部材4の軸部4bに軸直交方向(図中で水平方向)から光を照射できる位置に、光センサ5が配される。受光部5bは、光を電気信号に変える光電素子からなり、ケーブル9を介して、計測部11a、比較判別部11b、記憶部11c、及び表示部11dからなる検査部11に接続される。
【0021】
カバー部6は、図1に示すように、ハウジング2の上面及び下面に設けられ、それぞれ着座部材3の上方の凹部3a及び下方の凹部3aと密着して、装置内部への異物の侵入を防止するものである。カバー部6は、正規の形状の電極Wの球面部W1と同一形状の球面部6a1を先端に有するカバー部材6a(検査部材)と、カバー部材6aを着座部材3の凹部3aに嵌合する位置(図1の点線参照)と凹部3aから退避した位置(図1の実線参照)との間で移動させる移動手段とを有する。図示例では、シリンダ6b及びヒンジ6cとで移動手段が構成される。
【0022】
上記構成の電極形状検査装置1を用いて、電極Wの形状を検査する方法を説明する。この検査方法は、図4に示すように、基準受光量を記憶する第1ステップと、検査対象電極を電極形状検査装置1にセットする第2ステップと、受け部材4の着座部材3に対する相対的な位置を検知する第3ステップと、受光量を比較して電極形状の良否を判別する第4ステップとを経て行われる。
【0023】
第1ステップでは、検査部11の記憶部11cに基準受光量を記憶させる。基準受光量とは、正規の形状の電極を着座部材3の凹部3aに嵌合させたときの受光部5bによる受光量である。本実施形態では、まず、カバー部6のシリンダ6bを伸ばして、正規の形状の電極と同一形状を成したカバー部材6aの球面部6a1を着座部材3の凹部3aに嵌合させる(図1の点線参照)。これにより、図5に示すように、カバー部材6aの球面部6a1が着座部材3の第1球面部3a1に当接し、両者の芯出しが行われる。これと同時に、受け部材4の受け面4a1にカバー部材6aの球面部6a1が当接すると共に、受け部材4の受け部4aの下面4a2に着座部材3の第2球面部3a2が当接する。すなわち、受け部材4の受け部4aが、カバー部材6aの球面部6a1と着座部材3の第2球面部3a2とで上下から挟持され、これにより着座部材3に対する受け部材4の相対位置(姿勢)が決定される。具体的には、受け部材4の受け部4aの下面4a2と着座部材3の第2球面部3a2とが面接触し、且つ、受け部4aの受け面4a1とカバー部材6aの球面部6a1とが面接触することで、受け部材4の相対位置が決定される。図示例では、受け部材4の軸部4bの軸心L1とカバー部材6aの軸心L2とが一致すると共に、受け部材4の軸部4bが検査空間8に所定量δだけ突出している。
【0024】
そして、光センサ5の照射部5aから光を照射し、検査空間8に突出した受け部材4の軸部4bに反射した反射光を受光部5bで受光する(図5の点線矢印参照)。受光部5bからの信号が計測部11a(図2参照)に伝達されて受光量が計測され、この受光量が基準受光量として記憶部11cに記憶される。
【0025】
第2ステップでは、一対の電極Wを電極形状検査装置1にセットする。具体的には、一対の電極Wで着座部材3を上下からクランプし、電極W先端の球面部W1を着座部材3の上面及び下面に設けられた凹部3aに嵌合させる。このとき、図3に示すように、着座部材3の凹部3aから受け部材4の受け面4a1が電極W側(図3では上方)に浮き上がっているため、電極Wの球面部W1は受け部材4の受け面4a1に最初に当接する。さらに電極Wを押し込むと、図5に示すように、電極Wの球面部W1が着座部材3の第1球面部3a1に当接して芯出しされると共に、受け部材4の受け部4aが電極Wの球面部W1と着座部材3の第2球面部3a2とで挟持される。
【0026】
このとき、図5に示すように、電極Wの球面部W1が正規の形状であれば、カバー部材6aを嵌合させた場合と同様に、受け部材4の受け部4aが、カバー部材6aの球面部6a1と着座部材3の第2球面部3a2とで上下から挟持され、着座部材3に対する受け部材4の相対位置が決定される。すなわち、受け部材4の軸部4bの軸心と電極Wの軸心とが一致すると共に、受け部材4の軸部4bが検査空間8に所定量δだけ突出する。
【0027】
一方、電極Wの球面部W1が正規の形状でない場合は、電極Wの球面部W1を着座部材3の凹部3aに嵌合させたとき、受け部材4が正規の位置(図5参照)とは異なる位置に配される。例えば図6に示すように、電極Wの球面部W1の軸方向断面が非対称な形状となっている場合、電極Wの球面部W1と受け部材4の受け面4a1との間の円周方向一部に隙間Cが形成される。このため、着座部材3に対して受け部材4が回転して、受け部材4の軸部4bの軸心L1が電極Wの軸心L2に対して傾斜した状態となる。この状態で、光センサ5の照射部5aから光を照射すると、図5に示す状態と光の反射方向が変わるため(図6の点線参照)、受光部5bによる受光量が小さくなる。
【0028】
また、図7に示すように、電極Wの球面部W1の先端が若干平坦化された場合、バネ7で上向きに付勢された受け部材4が電極Wの球面部W1に当接し、着座部材3から浮き上がった状態となる。このため、受け部材4の軸部4bの検査空間8への突出量δ’が、図5に示す正規の状態における突出量δよりも小さくなる(δ’<δ)。この状態で、光センサ5の照射部5aから光を照射すると、正規の状態よりも反射光量が少なくなるため、受光部5bによる受光量が小さくなる。
【0029】
以上のように、電極Wの球面部W1の形状によって受け部材4の相対位置が変化することを利用して、受光部5bによる受光量を、予め記憶部11cに記憶した正規の状態における基準受光量と比較することで、電極Wの先端形状の良否を判別する。具体的には、電極Wの球面部W1を着座部材3の凹部3aに嵌合させた状態で、光センサ5の照射部5aから光を照射すると共に、受け部材4の軸部4bに反射した光を受光部5bで受光し、このときの受光量を計測部11a(図2参照)で計測する(第3ステップ)。そして、比較判別部11bで、計測部11aで計測した受光量(計測受光量)と、記憶部11cに予め記憶した基準受光量とを比較する。計測受光量が基準受光量以上である場合は、比較判別部11bが「センサーON」と判定し、その電極Wは正規の形状を成した良品であると判別される。一方、計測受光量が基準受光量未満である場合は、比較判別部11bが「センサーOFF」と判定し、その電極Wは正規の形状ではない不良品であると判別される(第4ステップ)。この判別結果が、表示部11dに表示される。
【0030】
上記のように、受け部材4の相対位置を検知することで、死角を生じることなく電極Wの先端形状の良否を正確に判別することができる。また、電極Wの先端形状の変化が僅かである場合、受け部4aの正規の状態からの回転量は非常に小さいため、この回転量に基づいて電極Wの形状を評価することは難しいが、上記のように、受け部4aから下方に軸部4bを突出させることにより、受け部4aの回転量が軸部4bの下端で増幅されて現れるため、電極Wの先端形状の評価が容易化される。
【0031】
ところで、図示は省略するが、受け部材4と着座部材3との間に異物が挟まったり、受け部材4の先端に異物が付着した場合には、比較判別部11bが誤作動し、検査対象の電極Wの先端が正規の形状であっても「センサーOFF」と判定して不良品と判別したり、検査対象の電極Wの先端が正規の形状と異なっていても「センサーON」と判定して良品と判別する恐れがある。かかる不具合を回避するために、例えば、第1ステップと第2ステップとの間に、電極形状検査装置1の異常の有無を確認する装置良否確認ステップを設けても良い。
【0032】
具体的には、まず、上記の第1ステップの後、対象電極Wをセットする前に、第1ステップと同様にカバー部材6a(検査部材)を着座部材3の凹部3aに嵌合させ、このときの着座部材3に対する受け部材4の相対位置を確認する。すなわち、カバー部材6aを着座部材3の凹部3aに嵌合させた状態で、照射部5aから光を照射して受け部材4の軸部4bに反射した反射光を受光部5bで受光し、このときに比較判別部11bが「センサーON」と判定するか否か(すなわち測定した受光量が基準受光量以上となるか否か)を確認する。次に、カバー部材6aを凹部3aから離脱させて受け部材4を着座部材3から浮上させ、このときの着座部材3に対する受け部材4の相対位置を確認する。すなわち、カバー部材6aを着座部材3の凹部3aに嵌合させた状態で、照射部5aから光を照射して受け部材4の軸部4bに反射した反射光を受光部5bで受光し、このときに比較判別部11bが「センサーOFF」と判定するか否か(すなわち測定した受光量が基準受光量未満となるか否か)を確認する。以上により、電極形状検査装置1の検査開始前の初期状態における異常の有無を確認することができる。このような装置良否確認ステップは、電極Wの検査一回ごとに行うことが好ましい。すなわち、第1ステップを行った後は、装置良否確認ステップ、及び、第2〜4ステップを繰り返し行えばよい。
【符号の説明】
【0033】
1 電極形状検査装置
2 ハウジング
3 着座部材
3a 凹部
3a1 第1球面部
3a2 第2球面部
4 受け部材
4a 受け部
4a1 受け面
4b 軸部
5 光センサ
5a 照射部
5b 受光部
6 カバー部
6a カバー部材(検査部材)
7 バネ
8 検査空間
9 ケーブル
10 光源
11 検査部
11a 計測部
11b 比較判別部
11c 記憶部
11d 表示部
L1 受け部材の軸心
L2 電極の軸心
W 電極
W1 球面部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スポット溶接に用いられる電極の先端形状の良否を判別する電極形状検査装置であって、
電極の先端が嵌合する凹部を有する着座部材と、前記着座部材に対して可動に取り付けられ、電極の正規の先端形状に対応した形状の受け面を有する受け部材と、前記着座部材の凹部に嵌合した電極の先端に前記受け部材の受け面を当接させ、このときの前記受け部材の前記着座部材に対する相対的な位置を検知する検知部と、前記検知部の検知結果に基づいて電極の先端形状の良否を判別する検査部とを備えた電極形状検査装置。
【請求項2】
前記検知部が、前記受け部材に光を照射する照射部と、前記受け部材で反射した光を受光する受光部とを備え、
前記検査部が、前記受光部による受光量を計測する計測部を備え、前記計測部で計測した受光量に基づいて電極の先端形状の良否を判別するものである請求項1の電極形状検査装置。
【請求項3】
正規の形状の電極と同一の先端形状を成した検査部材を備え、前記着座部材の凹部に嵌合した前記検査部材の先端に前記受け部材の受け面を当接させ、このときの前記受け部材の前記着座部材に対する相対的な位置に基づいて、装置の異常の有無を判別する請求項1又は2の電極形状検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−157879(P2012−157879A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−18871(P2011−18871)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000002967)ダイハツ工業株式会社 (2,560)
【Fターム(参考)】