説明

電気コネクタ及び電気コネクタ組立体

【課題】回路基板や嵌合相手の電気コネクタ等を省略することによって電気コネクタの構成を極めて簡易なものとすることを可能とする。
【解決手段】電子機器を構成する製品筐体MFに設けられた連結突部MFaに単体のコネクタを直接的に嵌合させて、連結突部MFaの表裏両面に露出している配線パターンCPの両接点部に導電コンタクト12,13の接点部12d,13cをそれぞれ接触させ、従来から用いられている回路基板や、その回路基板に実装される嵌合相手となる電気コネクタを介在することなく、信号伝送媒体SCの電気的な接続を簡易な構成で行うとともに、導電コンタクト12,13の圧接力を相殺させ、かつ電気コネクタ10の嵌合構造における飛び出し量を低減して薄型化を図り、また反転嵌合を可能として信号伝送媒体SCの端末部の引き回し方向の自由度を増大させるように構成したものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号伝送媒体の端末部を配線パターンに電気的に接続する電気コネクタ及び電気コネクタ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、携帯電話等の種々の電子機器又は電気機器において、細線同軸ケーブルやフレキシブル配線基板、或いは印刷配線基板等からなる各種信号電送媒体の端末部分を、電気コネクタを用いて印刷配線基板側に接続することが広く行われている(例えば下記の特許文献1参照)。このときの電気コネクタは、信号伝送媒体の端末部分を所定の配線パターン(回路)に接続するものであるが、通常は、例えば図10に示されているように、製品筐体1の内部に取り付けられた回路基板2上にリセプタクルコネクタ3を実装しておき、そのリセプタクルコネクタ3に対して、細線同軸ケーブル等からなる信号伝送媒体4の端末部分を連結したプラグコネクタ5を嵌合させる構成になされている。なお、このときに用いられている一対の電気コネクタ3,5は、信号線を通して必要な情報信号の伝送を行うとともに、シールド線を通して接地用のシールド信号をグランド回路に接続させる機能を有している。
【0003】
一方、近年になって電子機器等の小型化・薄型化が急速に進められており、それにともなって電気コネクタの低背化及び低コスト化が図られている。そのため、上述した電気コネクタ3,5の構成を簡易化することが強く要請されている。しかしながら、製品筐体1は、樹脂成形材料で製作されているため、耐熱性が低く製品筐体1に直接半田付けや電子部品の実装が出来ない状況である。従って、通常に用いられているいずれの電気コネクタも、配線パターンを有する印刷配線基板2に一方の電気コネクタ(リセプタクルコネクタ)3を実装し、他方の電気コネクタ(プラグコネクタ)5を嵌合状態とするという基本的な構成を備えたものとなっており、そのような基本的な構成の制約から、大幅な低背化及び低コスト化を図ることは難しくなって来ている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−43939号公報
【特許文献2】特開2002−324636号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明は、簡易な構成によって、低背化及び低コスト化を大幅に図ることができるようにした電気コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため本発明においては、所定の電子回路を有する電子機器の製品筐体を構成する壁部の表面上に配線パターンが形成され、その製品筐体壁部の配線パターンに対して信号伝送媒体の端末部を電気的に接続するものであって、前記配線パターンに弾性的に接触する接点部を有する導電性コンタクトが本体部に取り付けられた電気コネクタにおいて、前記製品筐体を構成する壁部に、板状部材からなる連結突部が片持ち状に突出するように設けられ、その連結突部に対して前記本体部が嵌合可能となるように構成されたものであって、前記配線パターンに、前記連結突部を構成する板状部材の表裏両面の少なくとも一方に露出する接点部が設けられているとともに、前記導電コンタクトが、前記連結突部に対する嵌合方向と略平行な方向に沿って延在するように配置され、その導電コンタクトの接点部は、前記本体部が前記連結突部に嵌合された状態において、前記連結突部を表裏両面から挟み込み前記配線パターンの接点部に接触するように配置された構成が採用されている。
【0007】
また、本発明においては、所定の電子回路を有する電子機器の製品筐体を構成する壁部の表面上に形成された配線パターンと、その配線パターンに接点部が接触することによって信号伝送媒体の端末部を電気的に接続する導電コンタクトが本体部に取り付けられた電気コネクタと、を備えた電気コネクタ組立体において、前記製品筐体を構成する壁部に、板状部材からなる連結突部が片持ち状に突出するように設けられ、その連結突部に対して前記電気コネクタの本体部が嵌合可能となるように構成されたものであって、前記配線パターンに、前記連結突部を構成する板状部材の表裏両面の少なくとも一方に露出する接点部が設けられているとともに、前記導電コンタクトが、前記連結突部に対する嵌合方向と略平行な方向に沿って延在するように配置され、その導電コンタクトの接点部は、前記本体部が前記連結突部に嵌合された状態において、前記連結突部を表裏両面から挟み込み前記配線パターンの接点部に接触するように配置された構成が採用されている。
【0008】
このような構成によれば、所定の電子回路を有する電子機器を構成している製品筐体の壁部に設けられた連結突部に対して単体のコネクタが直接的に嵌合されるようになっており、その単体のコネクタの嵌合状態において、連結突部の表裏両面の少なくとも一方に露出している配線パターンの接点部に対して導電コンタクトの接点部が接触される。そのため、従来から用いられている回路基板や、その回路基板に実装される嵌合相手となる電気コネクタを介在することなく、信号伝送媒体の電気的な接続が簡易な構成で行われるようになっている。
【0009】
特に、本発明では、製品筐体の連結突部の表裏両面の双方において導電コンタクトが圧接された状態で電気コネクタの嵌合が行われるため、導電コンタクトの圧接力を連結突部の表裏両面から相殺させるように付与させることが可能となるとともに、電気コネクタの嵌合構造が製品筐体の表裏両面の双方で構成されることから、製品筐体の壁部の厚さ方向への飛び出し量が低減されることとなって電気コネクタの薄型化が図られる。また、製品筐体の表裏両面に対して電気コネクタを反転させて嵌合させても同様な嵌合構造を得ることが可能となることから、信号伝送媒体の端末部分に関する引き回し方向の自由度が増大する。
【0010】
また、本発明においては、前記導電コンタクトが、信号を伝送するシグナルコンタクトと、そのシグナルコンタクトの両側に配置された接地用のグランドコンタクトと、からなる構成とすることが望ましい。
【0011】
このような構成とすれば、シグナルコンタクトの両側にグランドコンタクトが配置されているため、シグナルコンタクトに対するインピーダンス等の調整が良好に行われる。
【0012】
さらに、本発明においては、前記シグナルコンタクトの両側に配置された接地用のグランドコンタクトどうしを一体的に連結するグランド連結板が設けられたものであって、前記グランド連結板は、前記シグナルコンタクトにおける嵌合方向の前端部分よりも前方側に配置されていることが望ましい。
【0013】
このような構成とすれば、グランドコンタクトの自由端部分がグランド連結板により保持されて剛性が高められるとともに、シグナルコンタクトの自由端部分がグランド連結板により保護されることから、電気コネクタの嵌合時における変形が防止され、良好な嵌合作業が行われる。
【0014】
また、本発明における前記連結突部及び本体部には、嵌合方向において係脱可能となるように構成されたロック部が設けられていることが望ましい。
【0015】
このような構成とすれば、導電コンタクトの電気的な接続状態がロック部により安定的に維持されて耐振動性や耐衝撃性が向上されるとともに、嵌合時における、いわゆるクリック感が得られることから嵌合作業が円滑に行われる。
【0016】
また、本発明においては、前記グランドコンタクトに設けられた接点部が、前記シグナルコンタクトに設けられた接点部よりも、前記嵌合方向において前方側に配置されていることが望ましい。
【0017】
このような構成とすれば、連結突部に対する電気コネクタの嵌合時又は抜去時に発生する荷重が、グランドコンタクトとシグナルコンタクトとの間で分散されることとなり、電気コネクタの嵌合・抜去における作業力が低減されることにより作業性が向上されるとともに、信号回路が形成されるよりも先にグランド回路が形成されるために、グランド回路が信号回路の保護回路として機能して安全性が向上される。
【発明の効果】
【0018】
以上述べたように本発明は、所定の電子回路を有する電子機器を構成する製品筐体の壁部に設けられた連結突部に対して単体のコネクタを直接的に嵌合させることにより、連結突部の表裏両面に露出している配線パターンの両接点部に導電コンタクトの接点部をそれぞれ接触させて、従来から用いられている回路基板や、その回路基板に実装される嵌合相手となる電気コネクタを介在することなく、信号伝送媒体の電気的な接続を簡易な構成で行うとともに、製品筐体の連結突部の表裏両面に対する導電コンタクトの圧接構造によって導電コンタクトの圧接力を相殺させ、かつ電気コネクタの嵌合構造を製品筐体の表裏両面に分散させることにより飛び出し量を低減して電気コネクタの薄型化を図り、また電気コネクタを反転嵌合させても同様な嵌合構造とすることにより信号伝送媒体の端末部の引き回し方向の自由度を増大させるように構成したものであるから、回路基板や嵌合相手の電気コネクタ等を省略することによって電気コネクタの構成を極めて簡易なものとすることができ、電気コネクタの低背化及び低コスト化を大幅に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態にかかる電気コネクタを用いた接続作業の途中状態を表した外観斜視説明図である。
【図2】図1に示された本発明の一実施形態にかかるプラグコネクタを嵌合させる前の状態を嵌合方向の前方側から表した外観斜視説明図である。
【図3】図1及び図2に示された本発明の一実施形態にかかるプラグコネクタの構造を上方側から表した平面説明図である。
【図4】図3の中の IV − IV 線に沿った縦断面説明図である。
【図5】図3の中の V − V 線に沿った縦断面説明図である。
【図6】図1〜図5に示されたプラグコネクタを各部に分解して後方側から表した外観斜視説明図である。
【図7】図1〜図5に示されたプラグコネクタに対して信号伝送媒体としての細線同軸ケーブルを連結する前の状態を後方側から表した外観斜視説明図である。
【図8】図1〜図5に示されたプラグコネクタに対して信号伝送媒体としての細線同軸ケーブルをセットした状態を後方側から表した外観斜視説明図である。
【図9】図1〜図5に示されたプラグコネクタに対して信号伝送媒体としての細線同軸ケーブルをセットした後に導電性シェルの蓋部を折り曲げて被せた状態を後方側から表した外観斜視説明図である。
【図10】通常用いられている一般の電気コネクタによる接続状態を表した外観斜視説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、信号伝送媒体として細線同軸ケーブルを用いて、電子機器の製品筐体に対して側方から直接的に嵌合するように構成された水平嵌合型の電気コネクタに本発明を適用した場合の実施形態についての説明を図面に基づいて詳細に行う。
【0021】
図1〜図9に示されている本発明の一実施形態にかかるプラグコネクタ10は、所定の電子回路を有する携帯電話等の電子機器を構成している製品筐体MFの壁部に対して直接的に嵌合される構成になされたものであって、その電子機器の製品筐体MFを構成している壁部の内表面又は外表面には、アンテナや種々の回路の一部を構成する配線パターンCPが印刷等により形成されている。そして、この本発明の一実施形態にかかるプラグコネクタ10を介して、製品筐体MFの表面上に形成されている配線パターンCPに、信号伝送媒体として形成された細線同軸ケーブルSCの端末部分が電気的に接続されるようになっている。
【0022】
すなわち、上述した製品筐体MFの壁部に設けられた一端縁部には、当該一端縁部から片持ち状に突出する連結突部MFaが形成されており、その製品筐体MFの壁部に設けられた板状部材からなる連結突部MFaに対してプラグコネクタ10が嵌合されるようになっている。そのプラグコネクタ10には、信号伝送媒体としての細線同軸ケーブルSCの端末部が連結されており、当該細線同軸ケーブルSCが連結された状態のプラグコネクタ10が、まず図1及び図2に示されているように前記連結突部MFaに対して略水平方向に対面するように配置される。その後、製品筐体MFの壁部の表裏両面に対して略平行な方向にプラグコネクタ10が前進するように移動されていき、図3〜図5に示されているように前記連結突部MFaの全体の外方をプラグコネクタ10で覆うようにして嵌合が行われる。
【0023】
このように、製品筐体MFの連結突部MFaに対してプラグコネクタ10が嵌合された状態において、細線同軸ケーブルSCの端末部が配線パターンCPに接続される構成になされているが、以下、そのプラグコネクタ10に関しては、当該プラグコネクタ10を差し込む方向を前方向とし、それとは反対に抜き出す抜去方向を後方向とする。また、連結突部MFaに関しては、プラグコネクタ10側に向かって突出する方向を前方向とし、それとは反対の方向を後方向とする。
【0024】
また、上述したように連結突部MFaは、平面視において略矩形状をなす板状部材から形成されているが、その連結突部MFaを構成している板状部材の厚さ方向における表裏両面に関しては、プラグコネクタ10の嵌合方向に対して直交する方向である板幅方向を左右方向とする。
【0025】
その板状部材からなる連結突部MFaの板厚方向における表裏両面の少なくとも一方には、上述した配線パターンCPの端末部分が、後方側から前方側、つまり当該連結突部MFaの突出方向に向かって延在するように形成されている。そして、その連結突部MFaの左右方向(板幅方向)における中央部分には、信号導電路CPaが配置されているとともに、当該信号導電路CPaに対して同方向に隣接する両側には、グランド導電路CPbが略平行に延出するように形成されている。これらの配線パターンCPを構成する信号導電路CPa、及びグランド導電路CPbは、前記連結突部MFaにおける表裏両面の少なくとも一方の表面に露出するように形成されていて、それらの露出部分に接点部が設けられている。なお、連結突部MFaの表裏表面の双方に信号導電路CPaを形成した場合には、表面と裏面との間で信号導電路CPaのパターンどうしをつなげる工程が増えるだけでなく、表裏2つの信号導電路CPaの特性を合わせることが難しくなるので、表裏面のどちらか一方に信号導電路CPaを設ける方法が一般的に用いられる。
【0026】
一方、プラグコネクタ10は、前述したように製品筐体MFの連結突部MFaに対して略水平に嵌合される水平嵌合型コネクタから構成されているが、そのプラグコネクタ10の後方側の端縁部には、信号伝送媒体の一例としての細線同軸ケーブルSCの端末部分が連結されている。この細線同軸ケーブルSCは、プラグコネクタ10の後方側端縁部から上述した嵌合方向と直交する方向である左右方向に略沿うようにして延出している。
【0027】
その信号伝送媒体としての細線同軸ケーブルSCの端末部分は、外周被覆材が皮剥きされることによってケーブル中心導体(信号線)SCa及びケーブル外部導体(シールド線)SCbが同軸状をなすように露出されており、当該細線同軸ケーブルSCの中心軸線に沿うようにして配置されたケーブル中心導体SCaが、本体部としての絶縁ハウジング11に取り付けられた信号用導電端子(シグナルコンタクト)12に接続されることにより信号回路が構成される。また、上記ケーブル中心導体SCaの外周側を取り囲むように配置されたケーブル外部導体SCbは、後述する導電性シェル14に一体的に設けられたグランド用導電端子(グランドコンタクト)13に接続され、それによってグランド回路が構成される。
【0028】
このプラグコネクタ10の本体部を構成している絶縁ハウジング11は、嵌合方向と直交する略左右方向に延在するブロック状部材から構成されており、上述したように細線同軸ケーブルSC、信号用導電端子(シグナルコンタクト)12及びグランド用導電端子(グランドコンタクト)13が取り付けられて保持されている。これらの細線同軸ケーブルSC、信号用導電端子(シグナルコンタクト)12及びグランド用導電端子(グランドコンタクト)13の取付保持構造については後述することとするが、これらが取り付けられる絶縁ハウジング11は、上述した製品筐体MFの連結突部MFaに対してプラグコネクタ10が嵌合された際に、当該絶縁ハウジング11の一端面(前端面)が、連結突部MFaの先端縁に突き当てられる配置関係になされている。
【0029】
また、その絶縁ハウジング11の外側表面は、薄板金属状部材からなる導電性シェル14によって覆われている。この導電性シェル14は、特に図6〜図9に示されているように、前記絶縁ハウジング11の外周側面を環状に覆うシェル本体部14aと、絶縁ハウジング11の後端側部分を覆うシェル蓋部14bと、前記シェル本体部14aから前方側に突出するように配置されたシェル嵌合部14cと、から構成されている。
【0030】
このうちのシェル本体部14aは、前方又は後方から見たときに略矩形状の開口部を有する中空の環状体をなすように形成されていて、前後方向に連通する前端開口部及び後端開口部を有していることによって、上述したように絶縁ハウジング11の側壁部を外周側から取り囲むように装着されている。また、このシェル本体部14aの前端開口部における左右両側からは、横断面略「コ」の字形状をなすシェル嵌合部14cが前方に向かって突出するように設けられている。これらの左右両側に配置された一対のシェル嵌合部14c,14cは、上述した絶縁ハウジング11と同様に本体部の一部を構成するものであって、略「コ」の字形状の中空部分が左右方向において互いに対向するように配置されている。そして、それらの両シェル嵌合部14c,14cが前後方向に沿って延在するように設けられていることによって、当該シェル嵌合部14cの前端側部分に、上述した板状部材からなる連結突部MFaを内方側に受け入れる挿入嵌合口が形成されている。
【0031】
また、上述したシェル本体部14aの後端開口部においては、左右方向における一端部分(図8の下端部分)に、後方側に向かって開口する断面略半円形状をなすケーブル支持部14eが設けられている。このケーブル支持部14eは、シェル本体部14aから左右方向(図8の下方向)に向かって略水平に突出するように設けられており、当該ケーブル支持部14eの内壁面に対して、上述した細線同軸ケーブルSCの端末部分が載置されて受けられるようになっている。
【0032】
さらに、前述した導電性シェル14のシェル蓋部14bは、細線同軸ケーブルSCの端末部分を連結する前の状態、つまり初期状態においては、図6〜図8に示されているような開放状態になされている。そして、その初期状態におけるシェル蓋部14bは、上述したケーブル支持部14eの反対側に位置する端部(図8の上端部)に、細幅状をなすシェル連結板14fを介して後方側に向かって突出するように形成されている。そのシェル連結板14fの内表面側には、前記絶縁ハウジング11から、同じく後方側に向かって突出するように設けられた絶縁押圧板11aが沿うように配置されている。
【0033】
そして、上述したような導電性シェル14の開放状態において、細線同軸ケーブルSCの端末部分が、図7の状態から図8のようにしてケーブル支持部14eに受けられるように載置されセットされた後に、図9に示されているようにシェル連結板14fが、前記絶縁押圧板11cとともに略直角に折り曲げられる。これにより、前後方向に延在していた初期状態における導電性シェル14のシェル蓋部14bが、左右方向に延在する組立て状態まで倒されるように押し曲げられ、これによって絶縁ハウジング11の後端面、及びシェル本体部14aの後端開口部が、シェル蓋部14bにより後方側から覆われて導電性シェル14が閉塞状態になされる。
【0034】
このように閉塞状態になされたシェル蓋部14bは、シェル本体部14aを後方外方側から覆うように被せられているとともに、上述したケーブル支持部14e及び細線同軸ケーブルSCを後方外方側から覆う構成になされている。すなわち、当該シェル蓋部14bには、上述したケーブル支持部14e及び細線同軸ケーブルSCに相当する位置に、第1保持部14g及び第2保持部14hが、横断面コの字形状をなすように設けられている。それらの第1保持部14g及び第2保持部14hは、横断面コの字形状の開放側部分がケーブル支持部14e及び細線同軸ケーブルSCに対面するように形成されていて、前述したようにシェル蓋部14bが略左右方向に延在するように押し曲げられた際に、ケーブル支持部14e及び細線同軸ケーブルSCを縦断面コの字形状に覆うように構成されている。それらの第1保持部14g及び第2保持部14hは、開放部分を構成している両側板状部材の先端部分が、例えば図9の矢印Aで示されているようにして内方側に折り曲げられ、カシメが行われることによって固定状態になされる。その結果、ケーブル外部導体SCbがケーブル支持部14eと第1保持部14gとに接触し、それによって導電性シェル14によるグランド回路が構成される。
【0035】
ここで、グランド用導電端子(グランドコンタクト)13は、上述した導電性シェル14のシェル本体部14aと一体的に設けられた構成になされていて、そのシェル本体部14aの前端側開口縁部から当該グランド用導電端子13が前方側に突出するように形成されている。このグランド用導電端子13は、上述した板状部材からなる連結突部MFaの板厚方向の表裏両面に対応して設けられており、連結突部MFaの表裏両面の一方に対応したグランド用導電端子13と、他方に対応したグランド用導電端子13とは、連結突部MFaの板厚方向において対称的な構成になされている。従って、以下においては、主として一方のグランド用導電端子13について説明することとする。
【0036】
すなわち、連結突部MFaの表裏両面の一方に対応して設けられたグランド用導電端子13は、上述したシェル本体部14aの左右両側部分に設けられた一対のシェル嵌合部14c,14cの内方領域に沿って一対のものが設けられている。それらの各グランド用導電端子13は、上述したようにシェル本体部14aの前端側開口縁部から前方側、つまり連結突部MFaに対する嵌合方向と略平行な方向に向かって片持ち状をなすようして延出しており、その延出側の先端部分が、連結突部MFaの板圧方向(上下方向)に弾性変位可能な自由端部分になされている。
【0037】
これら一対のグランド用導電端子13,13の延出側先端部分である自由端部分は、前記連結突部MFaの表面に設けられた配線パターンCPに向かって断面略「V」字形状をなすように折り曲げ成形されており、その折り曲げ成形部分の頂点部に、配線パターンCPに接触するグランド接点部13aがそれぞれ設けられている。これらの各グランド接点部13aは、上述したように片持ちビーム状をなすグランド用導電端子13の上下方向の弾性変位作用によってグランド導電路CPbの表面上に圧接されるように構成されており、その弾性的な接触によって電気的な接続が行われてグランド回路が構成されるようになっている。
【0038】
さらに、これら一対のグランド用導電端子(グランドコンタクト)13,13における自由端部分どうしは、左右方向に沿って延在するグランド連結板13bにより一体的に連結されている。このグランド連結板13bは、前記連結突部MFaの表裏両面から斜めに跳ね上げられた形状になされている。
【0039】
なお、前述したようにシェル嵌合部14cは、連結突部MFaを受け入れる挿入嵌合口を形成しているが、その挿入嵌合口を通して連結突部MFaが嵌合された時のシェル嵌合部14cには、上記グランド用導電端子13の弾性変位作用が連結突部MFaを介して受けられる。そのため、当該グランド用導電端子13による弾性変位力が、連結突部MFaを挟んでシェル嵌合部14cにより相殺されることとなる。
【0040】
また、シェル嵌合部14cを構成している左右両側の立壁板には、前記連結突部MFaの側壁面に向かって突出するロック係合部15が凸形状をなすように設けられているとともに、そのシェル本体部14a側のロック係合部15に対応して、前記連結突部MFaの側壁面には、凹形状をなすロック係止部MFbが形成されている。これらのロック部を構成しているロック係合部15及びロック係止部MFbは、嵌合方向において係脱可能となるように構成されており、連結突部MFaに対してプラグコネクタ10が嵌合された際に、シェル本体部14a側のロック部15が、連結突部MFa側の係止部MFbに凹凸状に嵌合してプラグコネクタ10の固定が行われるようになっている。
【0041】
一方、信号を伝送するための信号用導電端子(シグナルコンタクト)12は、絶縁ハウジング11に対して圧入又はインサート成形等により取り付けられているが、上述した連結突部MFaの板厚方向における表裏両面を両側から挟み込むように形成されている。この信号用導電端子12は、特に図4及び図6に示されているように、上述した細線同軸ケーブルSCのケーブル中心導体(信号線)SCaに接続されるケーブル挟持部12aと、そのケーブル挟持部12aから前方側に向かって片持ち状をなすように延出して前記配線パターンCPの信号導電路CPaに接触する一対の弾性バネ部12b,12bと、を有している。
【0042】
そのうちのケーブル挟持部12aは、平面視において略「く」の字形状をなすように折り曲げ形成されたクリップビーム構造になされており、細線同軸ケーブルSCのケーブル中心導体(信号線)SCaを前後方向からクリップ状に挟むように形成されている。このケーブル挟持部12aを構成している後方側ビーム部12cの途中部分には、前記ケーブル中心導体(信号線)SCaを後方側から押圧する凹部が設けられている。
【0043】
このケーブル挟持部12aを構成している後方側ビーム部12cは、上述した細線同軸ケーブルSCの端末部分を連結する前の初期状態において、例えば図7及び図8に示されているような開放状態になされている。すなわち、その初期状態における後方側ビーム部12cは、斜め後方に向かって板状をなして延出する形状を有しており、細線同軸ケーブルSCの端末部分が図8のようにケーブル支持部14e内に受けられるようにしてセットされた状態から、図9に示されているように導電性シェル14のシェル蓋部14bが絶縁押圧板11aとともに略左右方向(図3の上下方向)に延在する方向に押し曲げられると、当該ケーブル挟持部12aの後方側ビーム部12cが、絶縁押圧板11aによって同じく略左右方向(図3の上下方向)に延在する方向に押し曲げられ、それによってケーブル中心導体(信号線)SCaを後方側から押圧するように構成されている。
【0044】
このようにケーブル中心導体(信号線)SCaは、絶縁押圧板11aの押圧作用によってケーブル挟持部12aにおいて例えば図4に示されているように楕円状に潰された形状で挟持されることとなるが、本実施形態においては、上述した絶縁押圧板11aの肉厚が拡大されており、それによってインピーダンスのマッチングが良好に行われ、コネクタ特性の向上が図られるようになっている。
【0045】
また、信号用導電端子(シグナルコンタクト)12を構成している一対の弾性バネ部12b,12bは、前記連結突部MFaの表裏両面に対応して一対をなすように構成されており、その連結突部MFaの表裏両面の一方に対応した信号用導電端子12と、他方に対応した信号用導電端子12とは、前記連結突部MFaの厚さ方向において対称的な構成になされている。以下においては、一方の信号用導電端子12について説明する。
【0046】
すなわち、前記連結突部MFaの表裏両面の一方に対応した弾性バネ部12bは、上述した一対のグランド用導電端子(グランドコンタクト)13,13どうしの間部分において、前記連結突部MFaに対する嵌合方向である前後方向と略平行な方向に沿うように延在しており、当該信号用導電端子12の弾性バネ部12bに対して、嵌合方向と直交する方向の両側に隣接して、上述した接地用のグランド用導電端子(グランドコンタクト)13,13が配置された構成になされている。
【0047】
また、上述した信号用導電端子(シグナルコンタクト)12を構成している弾性バネ部12bは、上述したケーブル挟持部12aにおける上下両端縁部から前方に向かって片持ちビーム状をなすように延在しており、当該弾性バネ部12bにおける延出側前端部分である自由端部分が、前記連結突部MFaの表面に向かって湾曲状に張り出すように折り曲げ成形されている。そして、その湾曲状突出部分の頂点部が信号接点部12dになされている。この弾性バネ部12bに設けられた信号接点部12dは、前述したようにして連結突部MFa上の信号導電路CPaに設けられた信号接点部に対応する位置に設けられており、上述した片持ちビーム状をなす弾性バネ部12bの弾性変位作用によって信号導電路CPa上の信号接点部に圧接され、それによって電気的な接続が行われる構成になされている。
【0048】
このとき、前述したように一対のグランド用導電端子(グランドコンタクト)13,13どうしを連結しているグランド連結板13bは、前記信号用導電端子(シグナルコンタクト)12の嵌合方向における前端部分(自由端部分)よりも前方側に配置されている。すなわち、その信号用導電端子12の周囲をグランド用導電端子13が取り囲む配置関係になされていて、グランド用導電端子13に設けられたグランド接点部13aが、信号用導電端子12に設けられた信号接点部12dよりも、嵌合方向において前方側に配置されている。それにより、信号用導電端子12の信号接点部12dをグランド用導電端子13の間から視認することができる。
【0049】
このように本実施形態においては、製品筐体MFの壁部に対して単体のプラグコネクタ10が直接的に嵌合されるようになっており、その単体のプラグコネクタ10の嵌合状態において、連結突部MFaの表裏両面に露出している配線パターンCPの両接点部、すなわち信号導電路CPa及びグランド導電路CPbに対して、信号用導電端子(シグナルコンタクト)12の信号接点部12d、及びグランド用導電端子(グランドコンタクト)13のグランド接点部13aがそれぞれ接触される。そのため、従来から用いられている回路基板や、その回路基板に実装される嵌合相手となる電気コネクタを介在することなく、信号伝送媒体の電気的な接続が簡易な構成で行われるようになっている。
【0050】
特に、本実施形態では、製品筐体MFの連結突部MFaの表裏両面の双方に、グランド用導電端子(グランドコンタクト)13及び信号用導電端子(シグナルコンタクト)12が圧接された状態で電気コネクタ10の嵌合が行われるため、それら両導電コンタクト13,12の圧接力を、連結突部MFaの表裏両面で相殺させるように付与させることが可能となる。また、電気コネクタ10の嵌合構造が製品筐体MFの表裏両面の双方で構成されることから、製品筐体の壁部の厚さ方向への飛び出し量が低減されることとなって電気コネクタ10の薄型化が図られる。また、製品筐体MFの表裏両面に対して電気コネクタ10を反転させて嵌合させても同様な嵌合構造を得ることが可能となることから、信号伝送媒体である細線同軸ケーブルSCの端末部分に関する引き回し方向の自由度が増大することとなる。
【0051】
また、本実施形態では、信号用導電端子(シグナルコンタクト)12の両側に、接地用のグランド用導電端子(グランドコンタクト)13,13が配置された構成になされていることから、信号用導電端子12に対するインピーダンス調整が良好に行われるようになっている。
【0052】
さらに、本実施形態においては、信号用導電端子(シグナルコンタクト)12の両側に配置された接地用のグランド用導電端子(グランドコンタクト)13,13どうしを一体的に連結するグランド連結板13bが、信号用導電端子12における嵌合方向の前端部分よりも前方側に配置されていることから、グランド用導電端子13の自由端部分がグランド連結板13bにより保持されて剛性が高められるとともに、信号用導電端子12の自由端部分がグランド連結板13bにより保護され、電気コネクタ10の嵌合時における変形が防止され、良好な嵌合作業が行われるだけでなく、信号用導電端子12の自由端部分の変形を嵌合前に確認することができる。
【0053】
さらに、本実施形態においては、連結突部MFa及び本体部としてシェル嵌合部14cに、嵌合方向において係脱可能となるように構成されたロック部MFb及び15が設けられていることから、信号用導電端子(シグナルコンタクト)12及びグランド用導電端子(グランドコンタクト)13の電気的な接続状態が安定的に維持されるとともに、嵌合時における、いわゆるクリック感が得られることから嵌合作業が円滑に行われる。
【0054】
このとき、ロック係合部15とグランド用導電端子13とが一体的に形成されているため、ロック係合部15をグランド部材として用いることが可能であり、当該ロック係合部15とロック係止部MFbの外周面との接触位置にもグランド導電路を設けることでグランド回路を増加させることができ、EMI効果や伝送特性の向上を図ることができる。
【0055】
また、本実施形態においては、グランド用導電端子(グランドコンタクト)13に設けられたグランド接点部13aが、信号用導電端子(シグナルコンタクト)12の信号接点部12dよりも嵌合方向において前方側に配置されていることから、連結突部MFaに対する電気コネクタ10の嵌合時又は抜去時に発生する荷重が、グランド用導電端子13と信号用導電端子12との間で分散されることとなり、電気コネクタ10の嵌合・抜去における作業力が低減されることにより作業性が向上されるとともに、信号回路が形成されるよりも先にグランド回路が形成されるために、グランド回路が信号回路の保護回路として機能して安全性が向上される。
【0056】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0057】
例えば、上述した実施形態は、水平嵌合型の電気コネクタに本発明を適用したものであるが、垂直嵌合型の電気コネクタに対しても同様に適用することができる。
【0058】
さらに本発明は、上述した実施形態のような単体の細線同軸ケーブル用コネクタに限定されることはなく、多極状に配置された細線同軸ケーブル用コネクタや、細線同軸ケーブルと絶縁ケーブルとが複数混合したタイプの電気コネクタや、フレキシブル配線基板等が連結される電気コネクタ等についても同様に適用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0059】
以上のように本実施形態は、各種電気機器に使用される多種多様な電気コネクタに対して広く適用することが可能である。
【符号の説明】
【0060】
10 プラグコネクタ
11 絶縁ハウジング(本体部)
11a 絶縁押圧板
12 信号用導電端子(シグナルコンタクト)
12a ケーブル挟持部
12b 弾性バネ部
12c 後方側ビーム部
12d 信号接点部
13 グランド用導電端子(グランドコンタクト)
13a グランド接点部
13b グランド連結板
14 導電性シェル
14a シェル本体部
14b シェル蓋部
14c シェル嵌合部(本体部)
14e ケーブル支持部
14f シェル連結板
14g 第1保持部
14h 第2保持部
15 ロック係合部(ロック部)
SC 細線同軸ケーブル(信号伝送媒体)
SCa ケーブル中心導体(信号線)
SCb ケーブル外部導体(シールド線)
MF 製品筐体
MFa 連結突部
MFb ロック係止部(ロック部)
CP 配線パターン
CPa 信号導電路
CPb グランド導電路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の電子回路を有する電子機器の製品筐体を構成する壁部の表面上に配線パターンが形成され、その製品筐体壁部の配線パターンに対して信号伝送媒体の端末部を電気的に接続するものであって、
前記配線パターンに弾性的に接触する接点部を有する導電性コンタクトが本体部に取り付けられた電気コネクタにおいて、
前記製品筐体を構成する壁部に、板状部材からなる連結突部が片持ち状に突出するように設けられ、その連結突部に対して前記本体部が嵌合可能となるように構成されたものであって、
前記配線パターンに、前記連結突部を構成する板状部材の表裏両面の少なくとも一方に露出する接点部が設けられているとともに、
前記導電コンタクトが、前記連結突部に対する嵌合方向と略平行な方向に沿って延在するように配置され、
その導電コンタクトの接点部は、前記本体部が前記連結突部に嵌合された状態において、前記連結突部を表裏両面から挟み込み前記配線パターンの接点部に接触するように配置されていることを特徴とする電気コネクタ。
【請求項2】
所定の電子回路を有する電子機器の製品筐体を構成する壁部の表面上に形成された配線パターンと、
その配線パターンに接点部が接触することによって信号伝送媒体の端末部を電気的に接続する導電コンタクトが本体部に取り付けられた電気コネクタと、
を備えた電気コネクタ組立体において、
前記製品筐体を構成する壁部に、板状部材からなる連結突部が片持ち状に突出するように設けられ、その連結突部に対して前記電気コネクタの本体部が嵌合可能となるように構成されたものであって、
前記配線パターンに、前記連結突部を構成する板状部材の表裏両面の少なくとも一方に露出する接点部が設けられているとともに、
前記導電コンタクトが、前記連結突部に対する嵌合方向と略平行な方向に沿って延在するように配置され、
その導電コンタクトの接点部は、前記本体部が前記連結突部に嵌合された状態において、前記連結突部を表裏両面から挟み込み前記配線パターンの接点部に接触するように配置されていることを特徴とする電気コネクタ組立体。
【請求項3】
前記導電コンタクトが、信号を伝送するシグナルコンタクトと、そのシグナルコンタクトの両側に配置された接地用のグランドコンタクトと、からなることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ又は請求項2の電気コネクタ組立体。
【請求項4】
前記シグナルコンタクトの両側に配置された接地用のグランドコンタクトどうしを一体的に連結するグランド連結板が設けられたものであって、
前記グランド連結板は、前記シグナルコンタクトにおける嵌合方向の前端部分よりも前方側に配置されていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ又は請求項2に記載の電気コネクタ組立体。
【請求項5】
前記連結突部及び本体部には、嵌合方向において係脱可能となるように構成されたロック部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ又は請求項2のいずれかに記載の電気コネクタ組立体。
【請求項6】
前記グランドコンタクトに設けられた接点部が、前記シグナルコンタクトに設けられた接点部よりも、前記嵌合方向において前方側に配置されていることを特徴とする請求項3記載の電気コネクタ又は電気コネクタ組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−171129(P2011−171129A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−34176(P2010−34176)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【出願人】(394009278)株式会社アイペックス (148)
【Fターム(参考)】