説明

電気コネクタ用ボルト

【解決手段】電気コネクタ用ボルト(10)は、少なくとも第1端(13)で開放し外面で外部ねじ部(16)を区画する中空、筒状の本体(11)を具備する。本体は、第1端で又は第1端に隣接して内面に区画された内部ねじ部(17)を有する。内部ねじ部には、ねじ部を有するコンタクトボルト(18)が螺入される。本体は、互いに離間した位置でコンタクトボルト及び本体に駆動係合され、これらの位置の間で本体に接続されていないドライバ部材(22)を本体の内部に受容する。本体は、1個以上の剪断形成部(29)及び外部ドライバ部(31)を有し、これにより、外部ドライバ部を用いて本体の第1端で開口内に外部ねじ部を螺入すると、外部ドライバ部を使用して本体を連続して螺合することがドライバ部材を介してコンタクトボルトに駆動力を伝達し、コンタクトボルトを開放した第1端から外側に駆動するように、剪断形成部が剪断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気コネクタ用ボルトに関する。
【背景技術】
【0002】
導電ボルトを導電スリーブ又は他のケーブル含有中空ハウジングに螺合させる種々の形態の電気コネクタが、公知である。ボルトは、ケーブルの金属撚り線を圧縮することにより、金属撚り線と導電接続する。この結果、ボルト及びハウジングを介して、例えばコネクタに同様に接続された別のケーブルに電流を流す。
【0003】
周知であるように、電気接続部の電流伝導容量は、コネクタ及びコネクタに固定されたケーブル間に及ぼされる圧力、並びに接触表面積を含む種々のファクタに依存する。
【0004】
従来、上述した種類のコネクタの導電性能を改善しようとする場合、採用された設計原理は、単にハウジングを長くすること、及びより多くのボルトの挿入を可能にするためにボルト用開口の数を増加させ、これによりクランプされたケーブルとの接触面積を大きくすることだった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、このようにコネクタを設計することは、コネクタハウジングを既存の設計よりも長くすることばかりでなく、多くの不利を伴う。これは、完成後のコネクタを覆って安全にするために、他の場合よりも絶縁材料の量を多くする必要がある。長くなったコネクタ用絶縁カバーを製造するコストの他に、追加のクランプボルトを有する長くなった導体を導入することは、絶縁部品が「標準ではない」寸法であることを意味する。これは、取付作業者の側において、正しい絶縁スリーブ又は使用される他の覆いに関して、コネクタキットの準備作業の誤り、混乱を招くおそれがある。
【0006】
また、取付作業者は、一労働日の間、実に多くのコネクタを取り付ける必要があることが多い。コネクタボルトの急増は、多数のコネクタ取付を完了するのに必要な全体時間に著しく長い時間を追加するおそれがある。
【0007】
判明してきた別の問題は、上述したコネクタ内でのボルト材料の応力緩和の問題である。このような応力緩和は、ケーブルの導電金属にボルトを締め付けた直後に生ずることが判ってきた。結果として、ボルトの先端圧力は、電気伝導容量の減少に伴って減少する。
【0008】
本発明は、上述の問題を克服し、上述の問題の少なくとも一つを改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の側面によれば、少なくとも第1端で開放し本体の外面で外部ねじ部を区画する中空、筒状の本体を具備する電気コネクタ用ボルトが提供される。この本体は、第1端で又は第1端に隣接して内面に区画された内部ねじ部を有する。内部ねじ部には、ねじ部を有するコンタクトボルトが螺入される。本体は、互いに離間した位置でコンタクトボルト及び本体に駆動係合され、これらの位置の間で本体に接続されていないドライバ部材を本体の内部に受容する。本体は、1個以上の剪断形成部及び外部ドライバ部を有し、これにより、外部ドライバ部を用いて本体の第1端で開口内に外部ねじ部を螺入すると、外部ドライバ部を使用して本体を連続して螺合することがドライバ部材を介してコンタクトボルトに駆動力を伝達し、コンタクトボルトを開放した第1端から外側に駆動するように、剪断形成部が剪断する。
【0010】
このような構造を使用すると、ボルトを使用するコネクタにおいて、従来技術のコネクタボルトで利用できる接触圧力よりもかなり高い接触圧力に上げる。これは、部分的には、本体から本体の外側に駆動されるコンタクトボルトへボルト用の駆動トルクを伝達する特徴により、ボルトの取り付け作業者に、上述の応力緩和が生じた直後にケーブルに印加される先端圧力を増大させることができるからである。
【0011】
本発明者は、本発明に従ったボルトは、或る状況下ではケーブル撚り線に従来のコネクタボルトを使用する際に生ずる圧力のほぼ2倍のボルト先端(クランプ)圧力を生ずることができることを見出した。この結果、本発明のボルトは、コネクタ当たりに要するボルト数の著しい節約をもたらし、従来の長さのコネクタハウジングの使用を可能にする。これは、本発明のボルトが、コネクタキットで従来のすなわち「標準的」取付部材を使用することができるのみならず、取付作業者が一労働日の間、多数のコネクタ取付を完了しなければならない場合、著しい時間の節約にもつながる。
【0012】
本発明の実施形態において、本体は複数の剪断形成部を有する。各剪断形成部は、本体の材料内に形成された溝を有する。特に好適な実施形態において、複数の溝の各々は、本体の外部の周りを部分的に延びている。複数の溝がある場合、それらの溝は、本体の長さに沿った縦方向に所定間隔で互いに離間することが好ましい。
【0013】
より詳細には、本体は、本体に剪断を生じさせるのに必要な印加されたトルクがドライバ部から最も遠い弱化部からドライバ部に最も近い弱化部まで徐々に増大するように、軸方向に分離した一連の弱化部を具備するのが好適である。本体における弱化部は、本体の側面に形成された穴、溝又はスリットからなることが好適である。剪断を生じさせるのに必要な印加トルクが徐々に変化することは、弱化部を構成する穴、溝又はスリットの寸法(幅、深さ)を制御することにより達成できる。
【0014】
本発明の好適な一実施形態において、ボルトの本体は、第1端から離れた第2端で開放している。ドライバ部材は、この開放した第2端を介して本体の中空の内部に挿入される。
【0015】
この構造は、本体の一端でのコンタクトボルトの挿入、及び本体の他端を介したドライバ部材の挿入を許容することにより、ボルトの製造を容易にする。ドライバ部材は、コンタクトボルト及び本体の内部と駆動係合するまで、本体の中空内部内での組立中に前進する。
【0016】
好適には、コンタクトボルトは本体の中空内部内にある開放端を有し、ドライバ部材のコンタクトボルト係合部はコンタクトボルトの開放端に受容される。
【0017】
この構造は、ドライバ部材及びコンタクトボルト間の駆動係合を容易にする。
【0018】
より具体的には、ドライバ部材のコンタクトボルト係合部は、この係合部に形成された1個以上のドライバ係合形成部を有し、コンタクトボルトの開放端は、ドライバ係合形成部と相補形状である対応する数のボルト係合形成部を有するのが好適である。任意である本発明の一実施形態において、ドライバ部材及びボルト係合形成部は複数のスプラインを有する。別の一実施形態において、ドライバ部材の一部はコンタクトボルト内での圧入部である。
【0019】
これらの特徴は、ドライバ部材及びコンタクトボルト間の信頼性の高い、駆動伝達接続を保証する。
【0020】
ドライバ部材及びコンタクトボルト間の駆動伝達係合を許容する部品が精密に構成されていることとは関係なく、ドライバ部材のコンタクトボルト係合部は、コンタクトボルトの開放端内での圧入部であることが好適である。
【0021】
このような構造は、ボルトを使用するコネクタが完成した後まで、本体の内部にドライバ部材が保持されていることを保証する。この結果、ドライバ部材は輸送中に紛失しない。
【0022】
好都合なことに、ドライバ部材は、本体の中空内部の内側に本体と駆動係合した本体係合部を有する。
【0023】
本発明の好適な実施形態における本体係合部は、本体の内部の表面にある相補的形状である形成部と駆動係合する複数の形成部を有する。
【0024】
特に好適な実施形態において、これらの形成部は、ドライバ部材の本体係合部の多角形外形の形態をとる。ドライバ部材の本体係合部近傍の本体内部は、形成部に対して相補的な形状をとる。
【0025】
ドライバ部材は、1個以上の剪断形成部を有することが特に望ましい。これは、コネクタハウジング内でケーブルにコンタクトボルトを所定トルクで締め付けた後に、ドライバ部材及び本体の一部がコネクタから除去され廃棄できるようにドライバ部材が剪断する1モードの作業を許容する。その結果、本体の残部は、使用時にコネクタハウジングの外側に短い距離だけ突出するのが典型的であり、この効果は、上述した本体に複数の剪断形成部を設けることにより容易になる。結果として得られる本体の残部の「低背」構造は、結果として得られるコネクタに対してスリーブ又は同様の部材の形態で絶縁コーティングを付加することが容易であることを意味する。また、ドライバ部材の剪断は、本体の外部ドライバ部もまた除去できることを意味する。これは、ボルト形成コネクタを他の方法よりも永久的にする。というのは、外部ドライバ部の除去後、本体が挿入されるコネクタハウジングから本体を回して外すことは極めて困難であるからである。
【0026】
好適な一実施形態において、ドライバ部材の剪断形成部は、ドライバ部材の材料に形成された溝からなる。しかし、本発明の範囲内で、(切欠又は比較的柔軟な材料の領域等の)他の形態の剪断形成部ももちろん可能である。
【0027】
本発明のさらに別の任意である特徴は、使用前に、コンタクトボルトが本体の第1端に対して奥まった位置に配置されることである。これにより、本発明のボルトとコネクタにクランプされたケーブルの撚り線との間に本体を介した初期の接触が生ずる。この結果、上述したボルトの応力緩和の効果が、本体及びケーブル撚り線の間に生ずる。これにより、ボルトを含むコネクタの導電率と妥協するように生ずるコンタクトボルトの応力緩和のリスクを回避する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、添付図面を参照して、限定目的でない例示により、本発明の好適な実施形態を説明する。
【0029】
これら図面を参照すると、上述した種類の電気コネクタに使用するためのボルト10は、黄銅、アルミニウム又は鋼等の導電性材料製であるほぼ筒状で中空の本体11を有する。本体11は、当業界では周知の機械加工技法で容易に製造することができる。
【0030】
本体11は、筒状の形状をなす中空内部12で形成され、図2に示されるように、本体11の長さに沿った位置によっては異なる径を有する。
【0031】
本体11は、図2から明らかなように、第1端13及び第2端14で開放する。
【0032】
第1端13から第2端14に向かって延びる長さの大部分にわたって、本体11の外面は、ほぼ連続した外部ねじ部16として形成される。本体11は、この外部ねじ部16により電気コネクタのハウジングの開口に螺合することができる。
【0033】
第1端13から離れた距離で延びる中空内部において、本体11は、内部にコンタクトボルト18を螺合受容する内部ねじ部17が形成される。コンタクトボルト18は、ほぼ一定の径の筒状部材の形態をなし、長さ方向に沿って外表面にコンタクトボルトねじ部19が形成されている。
【0034】
コンタクトボルト18は、コンタクトボルト18の使用時の自由端21が図2から明らかなように本体11の第1端13に対して奥まった位置に配置されるまで、ボルト10の組立中に第1端13に螺入される。内部ねじ部17の長さは、この程度までコンタクトボルト18の螺入を収容するのに十分である。
【0035】
ドライバ部材22は、再び図2に示されるように、本体11の中空内部に受容される。図示の実施形態において、ドライバ部材22は、使用時のその最前端23が、組立工程中のドライバ部材22の挿入が始まる前にコンタクトボルト18が挿入されたコンタクトボルト18と係合するように、本体11の開放した第2端14を介して挿入されたボルト11に組み込まれる。
【0036】
最前端23から離れる方向に延びる短いコンタクトボルト係合領域24にわたって、ドライバ部材22は、コンタクトボルト18と駆動係合可能になるように形成される。図示の実施形態において、これは、中空の筒状内部26を有するコンタクトボルト18により達成される。筒状内部26は、自由端21から離れた位置のコンタクトボルト18の端部27で開放する。ドライバ部材22の領域24が中空内部26に圧入される直径であるので、ボルト10の組立中にドライバ部材は、ドライバ部材の領域24は中空内部26と摩擦係合するように、ハンマー又は押圧工具を使用して強制することができる。
【0037】
この構造は図2に示されている。ドライバ部材22及びコンタクトボルト18を共に固定する他の可能性には、ドライバ部材22の端部及びコンタクトボルト18の中空内部26に形成されたスプラインの使用である。しかし、採用された精密な構造とは関係なく、ドライバ部材22の最前端及びコンタクトボルト18間の接続は、ドライバ部材からコンタクトボルト18に回転駆動を伝達することができることが重要である。
【0038】
ドライバ部材22の最前端23から離れた端部28には、図1に示されるように、端部28の外表面に特に六角形である多角形断面のドライバ部28が形成されている。
【0039】
六角形のドライバ部28は、有効「直径」がドライバ部材22の残部の直径よりも大きくなる寸法である。その結果、ドライバ部材22の長さは本体11の中空内部に沿って通過でき、ボルト10の組立中にコンタクトボルト18と係合する。
【0040】
本体11の開放した第2端14は、その内面に、ドライバ部28に対して相補的な断面が形成される。中空内部12内へのドライバ部材22の押圧、ハンマー叩き、又は他の強制する方法の結果、ドライバ部28は、第2端14の近傍で本体11と駆動係合するようになる。
【0041】
領域24及びドライバ部28間の領域において、ドライバ部材22は、本体11に対して相対的に回転できるように本体11の材料と十分な長さだけ非接続状態にある。これは、この中間の領域で、中空の筒状内部12及びドライバ部材22の相対直径により達成される。
【0042】
コンタクトボルト18は、黄銅、アルミニウム又は鋼等の導電金属を例えば機械加工することにより製造することができる。ドライバ部材22は、好適には導電性である硬い材料を機械加工することができる。
【0043】
第2端14に隣接する本体11の外部において、本体11には、図示された実施形態ではスパナと係合可能な一連の平面として形成された外部ドライバ部31が形成されている。外部ドライバ部の他の形態ももちろん当業界では公知であり、当業者は想起するだろう。
【0044】
本体11の外部には、複数の剪断形成部が形成されている。剪断形成部は、図示の実施形態において、本体11のほぼ中央領域で本体11に沿って離間した外部ねじ部16へ切断された一連の環状の溝29である。
【0045】
本体11は好適には軸方向に離間した一連の弱化部29を有するので、本体11を剪断するために要する印加トルクは、外部ドライバ部31から最も遠い弱化部29から外部ドライバ部31に最も近い弱化部29まで徐々に増大する。本体11の弱化部29は、本体11の側面に形成された穴、溝又はスリットからなるのが好適である。剪断の発生に要する印加トルクが徐々に変化することは、弱化部を構成する穴、溝又はスリットの寸法(幅、深さ)を制御することにより達成することができる。
【0046】
ドライバ部材22はさらに、領域24に隣接するドライバ部材22の周囲に延びる、それ自体は公知である別の剪断溝32を有する。この溝32は、印加トルクが閾値を超えるとドライバ部材22の剪断を引き起こす。溝32の幅、深さ、半径は、このトルクの閾値を決定するために選択することができる。
【0047】
ボルト10は、図2に示された形態、すなわち、コンタクトボルト18の自由端21が本体11の端部に対して奥まった位置に配置されるようにコンタクトボルト18が内部ねじ部17に螺合した状態、且つ領域24がコンタクトボルト18の内部と駆動係合し端部28が第2端14に隣接する本体11と駆動係合するようにドライバ部材22が本体11の中空内部に十分挿入された状態で供給される。
【0048】
本体11の第1端13に対してコンタクトボルト18をこのように奥まった位置に配置することは重要である。というのは、本体11が最初にコネクタハウジング内でケーブルと接触し、応力緩和段階に代表される圧縮の損失を補償してその損失を超えるようコンタクトボルト18が配備される前に公知の応力緩和現象を受けることが必要であるからである。
【0049】
ボルト10の使用には、コネクタハウジングに形成された開口内に最初に本体11を螺合させるときにユーザが関わる。これは、このような開口内でねじ部と係合する外部ねじ部16により達成される。ユーザは、この目的のために外部ドライバ部31に対してスパナを使用するであろう。このような作業は、第1端13近傍の本体11に、コネクタハウジングの内部に受容されたケーブルの撚り線との係合及び撚り線の圧縮を生じさせるであろう。
【0050】
外部ドライバ部31を使用して本体11を連続的に回転することは、剪断溝29のうちの1個が本体11の材料の剪断を引き起こすまで、本体に印加されたトルクを増大させる。典型的には、電気コネクタのハウジングに最も近い剪断溝29がこのようなやり方で剪断するであろう。
【0051】
この時点では、ケーブルに印加されたクランプ圧力の減少を生じさせるねじ部16の公知の現象が起こるのが典型的である。
【0052】
ユーザは次に、外部ドライバ部31を使用して、以前と同じ向きにボルト10を回転し続けるであろう。
【0053】
本体11の第2端14とドライバ部材22のドライバ部28との係合により、コンタクトボルト18に対するドライバ部材22の剛性の結果として、このような回転が伝達される。
【0054】
このような駆動の伝達は、コネクタハウジング内でケーブルと係合しケーブルをさらに圧縮するように、コンタクトボルト18に本体11の第1端13から外側に螺合することを生じさせる。これは、外部ドライバ部31を使用した連続的な回転により、単に本体11の螺合を通して可能な圧力よりもケーブルにより大きな圧力を及ぼす、前に印加されたクランプ圧力の再構築を生じさせる。
【0055】
ドライバ部材22に印加されたトルクは、最終的に剪断溝32の剪断閾値を超えるのに十分である。この時点では、ドライバ部材22及び本体11の主な部品がコネクタハウジングの開口内に受容された残部から全く分離できるように、ドライバ部材22は剪断する。
【0056】
このように分離した金属部品は、本体11から前方へ突出する、コンタクトハウジングの開口内に受容されたコンタクトボルト18を有する本体11の比較的短い長さのみを残して棄てることができる。この構造は、絶縁スリーブで覆うことが容易である「低背」構造を有する。他に容易に把持又は係合できる特徴が残っていないので、本体の残部を開口から回して外すことは困難である。
【0057】
本発明のボルト10全体は、これまで可能だったものより電気コネクタのかなり高いクランプ圧力が得られるので、簡単で、小型で、使用が容易なデバイスを提供する。従って、本発明の利点は、上述したやり方で容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】仮組立状態の本発明のボルトの部品を示す斜視図である。
【図2】図1のボルトの組立後の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0059】
10 ボルト
11 本体
13 第1端
14 第2端
16 外部ねじ部
17 内部ねじ部
18 コンタクトボルト
24 コンタクトボルト係合領域(コンタクトボルト係合部)
27 端部(開放端)
28 ドライバ部(本体係合部)
29 溝(剪断形成部)
31 外部ドライバ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1端で開放し本体の外面で外部ねじ部を区画する中空、筒状の前記本体を具備する電気コネクタ用ボルトであって、
前記本体は、前記第1端で又は前記第1端に隣接して内面に区画された内部ねじ部を有し、
該内部ねじ部には、ねじ部を有するコンタクトボルトが螺入され、
前記本体は、互いに離間した位置で前記コンタクトボルト及び前記本体に駆動係合され、前記両位置の間で前記本体に接続されていないドライバ部材を前記本体の内部に受容し、
前記本体は、1個以上の剪断形成部及び外部ドライバ部を有し、これにより、該外部ドライバ部を用いて前記本体の前記第1端で開口内に前記外部ねじ部を螺入すると、前記外部ドライバ部を使用して前記本体を連続して螺合することが前記ドライバ部材を介して前記コンタクトボルトに駆動力を伝達し、前記コンタクトボルトを、開放した前記第1端から外側に駆動するように、前記剪断形成部が剪断することを特徴とするボルト。
【請求項2】
前記本体は複数の前記剪断形成部を有することを特徴とする請求項1記載のボルト。
【請求項3】
前記剪断形成部の各々は、前記本体の材料内に形成された溝を有することを特徴とする請求項2記載のボルト。
【請求項4】
前記本体は、前記第1端から離れた第2端で開放しており、
前記ドライバ部材は、開放した前記第2端を介して前記本体の中空の内部に挿入されることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項記載のボルト。
【請求項5】
前記コンタクトボルトは、前記本体の中空内部内にある開放端を有し、
前記ドライバ部材のコンタクトボルト係合部は、前記コンタクトボルトの前記開放端に受容されていることを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1項記載のボルト。
【請求項6】
前記ドライバ部材の前記コンタクトボルト係合部は、該コンタクトボルト係合部に形成された1個以上のドライバ係合形成部を有し、
前記コンタクトボルトの前記開放端は、前記ドライバ係合形成部と相補形状である対応する数のボルト係合形成部を有することを特徴とする請求項5記載のボルト。
【請求項7】
前記ドライバ部材及び前記ボルト係合形成部は複数のスプラインを有することを特徴とする請求項6記載のボルト。
【請求項8】
前記ドライバ部材は、前記コンタクトボルト内での圧入部であることを特徴とする請求項6記載のボルト。
【請求項9】
前記ドライバ部材の前記コンタクトボルト係合部は、前記コンタクトボルトの前記開放端内での圧入部であることを特徴とする請求項5ないし8のうちいずれか1項記載のボルト。
【請求項10】
前記ドライバ部材は、前記本体の中空内部の内側に前記本体と駆動係合した本体係合部を有することを特徴とする請求項1ないし9のうちいずれか1項記載のボルト。
【請求項11】
前記本体係合部は、前記本体の内部の表面にある相補的形状である形成部と駆動係合する複数の形成部を有することを特徴とする請求項10記載のボルト。
【請求項12】
前記本体係合部の前記形成部は、前記本体係合部の多角形の外形の形態として区画されていることを特徴とする請求項11記載のボルト。
【請求項13】
前記ドライバ部材は、1個以上の剪断形成部を有することを特徴とする請求項1ないし12のうちいずれか1項記載のボルト。
【請求項14】
前記ドライバ部材の前記剪断形成部は、前記ドライバ部材の材料に形成された溝からなることを特徴とする請求項13記載のボルト。
【請求項15】
前記コンタクトボルトは、前記本体の前記第1端に対して奥まった位置に配置されることを特徴とする請求項1ないし14のうちいずれか1項記載のボルト。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−507879(P2010−507879A)
【公表日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−532892(P2009−532892)
【出願日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際出願番号】PCT/GB2007/003965
【国際公開番号】WO2008/047119
【国際公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【出願人】(502165089)タイコ エレクトロニクス ユーケー リミテッド (15)
【Fターム(参考)】