説明

電気光学装置及び電子機器

【課題】 デスエリアを低減してタブレットの小型化を図ることができるとともに、基板実装工程を低減して製造コストの抑制や電気的信頼性の向上を図ることができる電気光学装置を提供する。
【解決手段】 本発明の電気光学装置10は、電気光学パネル12と、該電気光学パネルと積層して配置されるとともに前記電気光学パネルの表示領域内における位置を検出するタブレットとを有し、タブレット11は、少なくとも電気光学パネル12の表示領域の一部と平面的に重なる領域を有した位置検出領域11Aと、該位置検出領域の端部に設けられるとともに位置検出領域から導出された配線11bを含んだ配線領域11Bとを有したフレキシブル基板11sで構成されてなり、配線領域11Bの少なくとも一部が位置検出領域11Aに対して折り曲げられていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気光学装置及び電子機器に係り、特に、位置検出用のタブレットを有する電気光学装置の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、液晶表示パネル等の電気光学パネルを備えた電気光学装置においては、位置検出用のタブレットを含み、表示画面上にペン等を用いて位置座標を入力することができるように構成されたものが知られている(例えば、以下の特許文献1参照)。
【0003】
このような電気光学装置に搭載されたタブレットは、通常、電気光学パネルの表示面と平面的に重なる位置検出領域をガラスエポキシ基板等のリジッド基板上に形成した位置検出板を備えている。また、位置検出板に所定の配線構造を備えたフレキシブル基板を実装し、このフレキシブル基板を介して外部に接続したり、或いは、位置検出板の位置検出領域の回路構成の一部を補ったりする方法が知られている。
【0004】
上記の位置検出用のタブレットとしては、例えば、位置検出領域にループコイルを構成してなる電磁誘導方式のタブレットが知られている。この電磁誘導方式のタブレットは、コイルを内蔵するペンの位置をループコイルで検出することができるように構成されたものである。この電磁誘導方式のタブレットは電気光学パネルの背後に配置することができるので、表示品位を損ねることがなく、電気光学装置の構造自由度も確保することができるといった利点を備えている。
【特許文献1】特開平6−348992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述の位置検出用のタブレットを備えた電気光学装置では、位置検出板に位置検出領域以外の配線等を含む配線領域を設ける必要があり、この配線領域は電気光学パネルの表示領域の周囲に張り出すデスエリアを構成するため、平面寸法が大きくなり、装置の小型化の障害になるという問題点がある。
【0006】
また、タブレットが位置検出板にフレキシブル基板を接続した構造を有する場合には、平面寸法を小さく構成することが可能になるが、位置検出板にフレキシブル基板を実装するための基板実装工程が必要となるため、製造コストが増大したり、電気的信頼性が低下したりするといった問題点がある。
【0007】
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、デスエリアを低減してタブレットの小型化を図ることができるとともに、基板実装工程を低減して製造コストの抑制や電気的信頼性の向上を図ることができる電気光学装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
斯かる実情に鑑み、本発明の電気光学装置は、電気光学パネルと、該電気光学パネルと積層して配置されるとともに前記電気光学パネルの表示領域内における位置を検出するタブレットとを有する電気光学装置において、前記タブレットは、少なくとも前記電気光学パネルの前記表示領域の一部と平面的に重なる領域を有した位置検出領域と、該位置検出領域の端部に設けられるとともに前記位置検出領域から導出された配線を含んだ配線領域とを有したフレキシブル基板で構成されてなり、前記配線領域の少なくとも一部が前記位置検出領域に対して折り曲げられていることを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、位置検出用のタブレットの位置検出領域及び配線領域が一体のフレキシブル基板に形成され、配線領域の少なくとも一部が位置検出領域に対して折り曲げられていることにより、配線領域における電気光学パネルの表示領域より外側への張り出し量を低減し、或いは、なくすことができるため、装置の小型化を図ることができる。また、他の基板(フレキシブル基板)に対する実装領域を確保する必要もないので、より小型化に適した構造となる。さらに、タブレットの小型化を図るために基板実装工程を増加させる必要がないので、製造コストの低減及び電気的信頼性の向上を図ることができる。
【0010】
なお、本明細書において「折り曲げる」とは、屈折させる場合、湾曲させる場合、及び、折り畳む場合を全て包含する用語として用いる。
【0011】
本発明において、前記電気光学パネルは平面視多角形状(例えば平面視矩形状)に構成され、前記フレキシブル基板の折り曲げ線が前記電気光学パネルの少なくとも一つの辺に沿って構成されていることが好ましい。これによれば、折り曲げ線が平面視多角形状に構成された電気光学パネルの外辺に沿って構成されていることにより、フレキシブル基板の折り曲げによってタブレットを有効に小型化できる。
【0012】
本発明において、前記電気光学パネルの複数の前記辺にそれぞれ沿った複数の前記折り曲げ線が設けられていることが望ましい。これによれば、複数の辺にそれぞれ沿った複数の折り曲げ線が設けられることにより、タブレットをさらに小型化できる。
【0013】
本発明において、前記配線領域の少なくとも一部は前記位置検出領域の平面に対して交差する面に沿うように折り曲げられていることが好ましい。これによれば、折り曲げ部分における外側への張り出し量を最小限に留めることができるとともに、折り曲げ部分が位置検出領域と平面的に重なることもなくなるので、折り曲げ部分による電磁気的影響を防止できる。特に、電磁誘導方式のタブレットにおいては折り曲げ部分による位置検出上の障害を招くことがなくなる。この場合、配線領域の少なくとも一部が位置検出領域に対して直交する面に沿うように折り曲げられていることが望ましい。
【0014】
本発明において、前記配線領域の少なくとも一部は前記位置検出領域に対して前記電気光学パネル側に折り曲げられていることが好ましい。これによれば、折り曲げ部分が電気光学パネル側に配置されることで、折り曲げ部分による装置の厚み増加を抑制し、或いは、なくすことができる。
【0015】
本発明において、前記位置検出領域に対してその検出側とは反対側にシールド層が配置され、前記配線領域の少なくとも一部は前記シールド層のさらに前記反対側に折り畳まれていることが好ましい。検出側とは反対側にシールド層を設けることで、位置検出領域の検出感度を高めることができるとともに、折り曲げ部分がシールド層のさらに反対側に配置されることで、折り曲げ部分が位置検出領域と平面的に重なることによる電磁気的影響を防止できる。
【0016】
本発明の電子機器は、上記のいずれかに記載の電気光学装置と、該電気光学装置の制御手段とを有することを特徴とする。電子機器としては、携帯型情報端末、携帯型コンピュータ、各種の表示機器、携帯電話機、電子時計などが挙げられる。特に、タブレットを装備した表示画面を備えた電子機器としては携帯型電子機器であることが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
[第1実施形態]
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は本発明に係る第1実施形態の電気光学装置に搭載され、電気光学パネル12の表示領域内における位置を検出する位置検出用のタブレット11の平面展開図、図2は同タブレット11の底面展開図である。
【0018】
本実施形態のタブレット11は、ポリイミド樹脂等の可撓性素材で構成されるフレキシブル基板11sを有している。フレキシブル基板11sには、位置検出領域11Aと、この位置検出領域11Aの周辺に存在する配線領域(周辺領域)11Bとが設けられている。位置検出領域11Aは、タブレットとしての位置検出機能を奏する平面範囲及びその検出構造である。図示例の場合には、電磁誘導方式のタブレット11が採用されているため、位置検出領域11Aには電極11aによって複数のループコイルが構成されている。図示例の位置検出領域11Aには、平面位置を検出するための構成例として、図示左右方向に配列された複数のループコイルと、図示上下方向に配列された複数のループコイルとが相互に交差し、これによって、各交差点の位置座標を検出(識別)することができるように構成されている。
【0019】
なお、本発明は電磁誘導方式のタブレットに限定されるものではなく、例えば、静電容量方式や抵抗膜方式のタブレットであってもよい。また、図示例では、同一方向に配列された複数のループコイル間が相互に重ならないように構成されているが、複数のループコイルの一部が相互に平面的に重なるように構成されていてもよい。また、図示例では各ループコイルが1回巻き構造を有するが、複数回巻き構造であっても構わない。
【0020】
配線領域11Bには、上記位置検出領域11A内に形成された電極11aに導電接続される複数の配線11bが設けられている。これらの配線11bは、配線領域11B内を伸び、端子部11cに配列された図示しない複数の端子にそれぞれ導電接続されている。
【0021】
なお、上記電極11a及び配線11bは、フレキシブル基板11sの表面上に形成されていてもよく、或いは、フレキシブル配線基板11sの内部に(すなわち、絶縁層で覆われた状態に)形成されていてもよい。
【0022】
また、図示例では、フレキシブル基板11sは、位置検出領域11Aの全てと配線領域11Bの全てを一体に形成したものであるが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、位置検出領域11Aの少なくとも一部と、配線領域11Bの少なくとも一部とを一体に備えたものであればよい。例えば、位置検出領域11Aの一部がフレキシブル基板11sに形成されているが、位置検出領域11Aの残部がフレキシブル基板11sに実装された他の基板に形成されていてもよい。
【0023】
フレキシブル配線基板11sの裏面(電気光学パネル12が配置される側と反対側の表面)上には、銅、アルミニウム等の導電層で構成されるシールド層11eが形成されている。シールド層11eは、少なくとも上記位置検出領域11Aを全て平面的に覆うように構成されている。このシールド層11eは位置検出領域11A内の上記ループコイルよりも裏面側に配置されていて、かつ、上記電極11a及び配線11bに対して絶縁されていればよい。
【0024】
上記のように構成されたタブレット11は、上記配線領域11Bの少なくとも一部(すなわち、一部若しくは全部)が上記位置検出領域11Aに対して折り曲げられた構造を備えている。図示例では、位置検出領域11Aの外側に折り曲げ線11fが設けられ、この折り曲げ線11fでフレキシブル基板11sが折り曲げられることにより、折り曲げ線11fより図示右側の部分が位置決め領域11Aに対して折り曲げられた状態とされている。
【0025】
本実施形態では、折り曲げ線11fは、配線領域11Bに設けられた配線11bと交差している。図示例の場合、折り曲げ線11fは全ての配線11bに対して直交するように構成されている。このようにすると、配線11bに対するダメージを低減することができ、しかも、フレキシブル基板11sを折り曲げやすくなる。
【0026】
図3は本実施形態の電気光学装置10の構造を模式的に示す分解斜視図、図4は電気光学装置10の概略縦断面図である。電気光学装置10は、上述のタブレット11と、電気光学パネル12とを有し、タブレット11の位置検出領域11Aと、電気光学パネル12とが平面的に重なるように構成される。具体的には、電気光学パネル12の駆動領域(表示領域)12Aと、位置検出領域11Aとが平面的にほぼ整合した位置関係とされる。
【0027】
また、電気光学パネル12は平面視矩形(四角形)状であり、上記折り曲げ線11fによって折り曲げられた折り曲げ部分11x(配線領域11Bの少なくとも一部)は、電気光学パネル12の一つの辺に沿って配置される。すなわち、折り曲げ線11xが電気光学パネル12の一つの辺に沿って設けられることにより、折り曲げ部分11xもまた、電気光学パネル12の上記一つの辺に沿って配置される。図示例の場合、フレキシブル基板11sの上記折り曲げ部分11xを除いた部分はほぼ電気光学パネル12の平面範囲内に配置されている。
【0028】
折り曲げ部分11xは、位置検出領域11Aに対して電気光学パネル12側(電気光学パネル12の端面・側面に沿った方向、厚み方向)に折り曲げられた状態とされる。また、折り曲げ部分11xは、位置検出領域11Aに交差する面に沿うように配置されている。具体的には、折り曲げ部分11xは、位置検出領域11Aに対して直交する面に沿う屈折した姿勢となっている。折り曲げ部分11xの高さは任意であるが、装置全体の薄型化を妨げないように構成する上では、電気光学パネル12の厚さ以下であることが望ましい。図示例の場合においても、折り曲げ部分11xは、電気光学装置10の組み立て状態において、電気光学パネル12の表面位置よりも上方に出ないように、好ましくは、電気光学パネル12の表面位置よりも下方に収まるように構成される。
【0029】
折り曲げ部分11xは、電気光学パネル12の側面(パネル枠の側壁)に沿って配置されることが好ましく、特に、側面(側壁)に対して何らかの方法(嵌合、挟み込み、接着など)によって固定されていることが望ましい。これによって、折り曲げ部分11xが他の部材に引っ掛かったり、干渉したりしにくくなるので、電気光学装置10の採り扱い性が向上する。
【0030】
なお、電気光学パネル12は、液晶表示パネル、有機エレクトロルミネッセンス表示パネル、プラズマディスプレイパネル、電界効果型ディスプレイパネル、電気泳動型表示パネル等の各種のパネル構造を有するもので構成することができる。また、液晶表示パネルなどの自発光タイプ以外の表示パネルを有するものは、バックライトなどが内蔵されていてもよい。
【0031】
また、図示例では、タブレット11の位置検出領域11Aは電気光学パネル12の背後(すなわち、視認側とは反対側)に配置されているが、電気光学パネル12の視認性を阻害しなければ、電気光学パネル12の視認側に配置されていてもよく、また、電気光学パネル12の内部に配置されていても構わない。
【0032】
本実施形態では、電気光学パネル12の背後に配置された電磁誘導方式のタブレット11によって、コイルを内蔵したペンの位置を検出できる。例えば、LC回路を内蔵したペンを用いることで、位置検出領域11Aに構成されたループコイルとLC回路の電磁相互作用による共振周波数の変化を配線11bに接続された検出回路が検出し、ペンの位置座標が求められる。ここで、シールド層11eはタブレット11の裏面側をシールドし、検出感度を向上させる。
【0033】
本実施形態では、折り曲げ部分11xを電気光学パネル12に対して図示しない構造(嵌合、挟み込み、接着など)によって固定することにより、位置検出領域11Aを駆動領域12Aに対して平面方向により確実に位置決めすることができる。
【0034】
図5は、上記実施形態の変形例を示す概略縦断面図である。この変形例では、基本的に上記と同様のタブレット11及び電気光学パネル12を備えているが、タブレット11の折り曲げ部分11xが位置検出領域11Aのさらに背後に折り畳まれている点で上記実施形態とは異なる。このとき、位置検出領域11Aと折り曲げ部分11xとは平面的に重なるが、両者の間にはシールド層11eが配置されているので、電磁気的な影響が遮断されることになり、位置検出領域11Aの検出感度が折り曲げ部分11xによって阻害されることはない。
【0035】
この場合においても、折り曲げ部分11xは、シールド層11eの底面に対して、何らかの方法(嵌合、挟み込み、接着など)によって固定されていることが好ましい。これによって、折り曲げ部分11xが他の部材に引っ掛かったり、干渉したりしにくくなるので、電気光学装置10の採り扱い性が向上する。
【0036】
[第2実施形態]
次に、図6乃至図10を参照して、本発明に係る第2実施形態について説明する。図6はタブレット21の平面展開図、図7はタブレット21の底面展開図、図8は本実施形態の縦断面図、図9は本実施形態の変形例の縦断面図、図10は本実施形態の分解斜視図である。この実施形態において、タブレット21以外は上記第1実施形態と同様に構成されているので、同一部分には同一符号を付し、それらの説明は省略する。
【0037】
第1実施形態のタブレット11は、位置検出領域11Aの片側(一方側)にのみ折り曲げ部分11xが設けられていたが、タブレット21では、位置検出領域21Aの両側(複数の側)に折り曲げ部分21x、21yが設けられている。これらの複数の折り曲げ部分21x、21yには、それぞれ位置検出領域21A内の電極21aに導電接続された配線21bが形成されている。タブレット21では、位置検出領域21Aの図示左右両側にほぼ等しい幅の配線領域21Bがそれぞれ設けられ、これらの配線領域21Bの少なくとも一部(一部若しくは全部)が上記折り曲げ部分21x、21yとなっている。
【0038】
本実施形態の場合、折り曲げ部分21x、21yが位置検出領域21Aの両側にそれぞれ設けられているので、折り曲げ部分21x、21yのそれぞれの幅を小さくすることができる。したがって、図8に示すように、折り曲げ部分21x、21yを位置検出領域21Aに交差する面に沿うように(位置検出領域21Aに対してほぼ直交するように)折り曲げた場合においては、それぞれの折り曲げ部分21x、21yの厚み方向の占有範囲が小さくなり、その結果、より薄い電気光学パネル12においても、装置の薄型化に支障をきたすことがなくなるという利点がある。
【0039】
また、本実施形態では、折り曲げ部分21x、21yを電気光学パネル12に対して図示しない構造(嵌合、挟み込み、接着など)によって固定することにより、位置検出領域21Aを駆動領域12Aに対して平面方向により確実に位置決めすることができる。特に、折り曲げ部分21x、21yが位置検出領域21Aの両側に設けられていることで、位置決め作用をより高めることができる。特に、本実施形態とは異なるが、複数の折り曲げ部分を電気光学パネル12の異なる方向に伸びる辺(図示例の矩形状の電気光学パネル12の場合には、隣接し、相互に直交する辺)に設けることで、平面的な位置決めをより確実に行うことが可能になる。
【0040】
本実施形態においても、図9に示すように、位置検出領域21Aから見てシールド層21eの反対側に折り曲げ部分21x、21yを折り畳むように配置することができる。
【0041】
[電子機器]
最後に、上述した各実施形態に係る電気光学装置を電子機器に搭載した場合について説明する。図11は、本発明に係る電子機器の一実施形態であるノート型パーソナルコンピュータを示している。このパーソナルコンピュータ200は、複数の操作ボタン201aや他の操作装置201bを備えた本体部201と、この本体部201に接続され、表示画面202aを備えた表示部202とを備えている。図示例の場合、本体部201と表示部202は開閉可能に構成されている。表示部202の内部には上述の電気光学装置(液晶装置)10が内蔵されており、表示画面202aに所望の表示画像が表示されるようになっている。この場合、パーソナルコンピュータ200の内部には、上記電気光学装置10を制御する表示制御回路が設けられる。この表示制御回路は、電気光学装置10に対して映像信号その他の入力データや所定の制御信号を送り、その動作態様を決定するように構成されている。
【0042】
図12は、本発明に係る電子機器の他の実施形態である携帯電話機を示している。ここに示す携帯電話機300は、複数の操作ボタン301a,301b及び送話口などを備えた操作部301と、表示画面302aや受話口などを備えた表示部302とを有し、表示部302の内部に上記の電気光学装置10が組み込まれてなる。そして表示部302の表示画面302aにおいて電気光学装置10により形成された表示画像を視認することができるようになっている。この場合、携帯電話機300の内部には、上記電気光学装置10を制御する表示制御回路が設けられる。この表示制御回路は、電気光学装置10に対して映像信号その他の入力データや所定の制御信号を送り、その動作態様を決定するように構成されている。
【0043】
なお、本発明に係る電子機器としては、図11や図12に示す電子機器の他に、液晶テレビ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワークステーション、テレビ電話、POS端末機などが挙げられる。そして、これらの各種電子機器の表示部として本発明に係る電気光学装置を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】第1実施形態のタブレットの平面展開図。
【図2】第1実施形態のタブレットの底面展開図。
【図3】第1実施形態の全体構成を示す分解斜視図。
【図4】第1実施形態の縦断面図。
【図5】第1実施形態の変形例の縦断面図。
【図6】第2実施形態のタブレットの平面展開図。
【図7】第2実施形態のタブレットの底面展開図。
【図8】第2実施形態の縦断面図。
【図9】第2実施形態の変形例の縦断面図。
【図10】第2実施形態の全体構成を示す分解斜視図。
【図11】電子機器の概略斜視図。
【図12】異なる電子機器の概略斜視図。
【符号の説明】
【0045】
10…電気光学装置、11…タブレット、11s…フレキシブル基板、11A…位置検出領域、11B…配線領域、11x…折り曲げ部分、11f…折り曲げ線、11e…シールド層、12…電気光学パネル、12A…駆動領域(表示領域)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気光学パネルと、該電気光学パネルと積層して配置されるとともに前記電気光学パネルの表示領域内における位置を検出するタブレットとを有する電気光学装置において、
前記タブレットは、少なくとも前記電気光学パネルの前記表示領域の一部と平面的に重なる領域を有した位置検出領域と、該位置検出領域の端部に設けられるとともに前記位置検出領域から導出された配線を含んだ配線領域とを有したフレキシブル基板で構成されてなり、前記配線領域の少なくとも一部が前記位置検出領域に対して折り曲げられていることを特徴とする電気光学装置。
【請求項2】
前記電気光学パネルは平面視多角形状に構成され、前記フレキシブル基板の折り曲げ線が前記電気光学パネルの少なくとも一つの辺に沿って構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項3】
前記電気光学パネルの複数の前記辺にそれぞれ沿った複数の前記折り曲げ線が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
【請求項4】
前記配線領域の少なくとも一部は前記位置検出領域の平面に対して交差する面に沿うように折り曲げられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項5】
前記配線領域の少なくとも一部は前記位置検出領域に対して前記電気光学パネル側に折り曲げられていることを特徴とする請求項4に記載の電気光学装置。
【請求項6】
前記位置検出領域に対してその検出側とは反対側にシールド層が配置され、前記配線領域の少なくとも一部は前記シールド層のさらに前記反対側に折り畳まれていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電気光学装置と、該電気光学装置の制御手段とを有する電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−47961(P2007−47961A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−230382(P2005−230382)
【出願日】平成17年8月9日(2005.8.9)
【出願人】(304053854)三洋エプソンイメージングデバイス株式会社 (2,386)
【Fターム(参考)】