説明

電気化学堆積の装置および方法

【課題】電気化学堆積ツール用プラットフォーム上を流れる堆積用液のより大きな流れから堆積用液のより小さな流れを迂回させるシステムを提供する。
【解決手段】より小さな流れは迂回して別のプラットフォーム154上にあってもよい投与装置262へ向かう。一実施例において投与装置は加圧されたフローラインを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、ウエハ又は他の基板の上への金属層の堆積に関する。更に詳しくは、本発明は、基板の上に金属層を形成するための電気化学堆積システムに関する。
【背景技術】
【0002】
4分の1ミクロン以下のマルチレベルの金属化は、次世代型の超大規模集積化(ULSI)の鍵となる技術である。この技術の中心にあるマルチレベルの連結は、縦横比の大きな開口に形成された連結形状体、例えばコンタクト、ビア、ラインその他の形状体の平面化を必要とする。これらの内部連絡形状体を信頼性よく形成することはULSIの成功にとり、また個々の基板及びダイの上の集積密度と品質を向上するのに重要である。
【0003】
回路密度が増加すると、ビア、コンタクト等の形状体の幅が、それらの間に挟まる誘電体材料と共に250ナノメーター未満に小さくなるが、誘電体層の厚さは実質的には変わらず、結果的には形状体の縦横比、即ち高さ÷幅の値は増加する。従来の多くの堆積プロセス、例えば物理蒸着(PVD)及び化学蒸着(CVD)では、縦横比が4:1を越える場合、特に10:1を越える場合にはその構造体を充填することは困難である。そこで空隙の無い、ナノメーターサイズの形状体であって、縦横比が大きく、形状体幅に対する形状体高の比が4:1以上のものを形成することに多大の努力が目下払われている。また形状体幅が小さくなると、素子電流は一定のまま、又は増加するので、形状体の電流密度は増大する。
【0004】
アルミニウム元素(Al)とその合金は、電気抵抗が低く、二酸化珪素(SiO2)への接着に優れ、成形が容易であり、純度の高い形態で取得できるので、半導体プロセッシングでのラインとプラグの生産に従来から使用されている。しかし、アルミニウムは銅のような他の導電性金属に比べれば電気抵抗はより高く、またエレクトロマイグレーションにより導体内に空隙を生ずる問題がある。
【0005】
銅とその合金は、アルミニウムより抵抗は低く、エレクトロマイグレーションに対する抵抗性はアルミニウムに比較すれば有意に高い。これらの特徴は高レベルの集積回路で遭遇する高電流密度を可能にするので重要であり、これによって素子の速度は増大する。銅はまた良好な熱導電性があり、より純度の高い状態で入手可能である。従って、銅は、半導体基板上の、4分の1ミクロン以下の縦横比の高い内部接続形状体を充填するための金属として選択されつつある。
【0006】
しかし、銅を半導体素子の加工に使用したいにもかかわらず、縦横比の非常に高い形状体、例えば幅0.35ミクロン(以下)で比が4:1のビアを構築するために銅を堆積させるとなると、その加工方法は限られる。上記のようにプロセスに制限がある結果、メッキは、以前は回路板上のラインの加工に限定されていたが、現在では半導体素子上のビア及びコンタクトの充填に使用されつつある。
【0007】
金属の電気メッキは公知であり、各種の技術で達成できる。典型的な方法は、形状体表面を覆ってバリアー層を物理蒸着し、このバリアー層を覆って導電性金属のシード層、好ましくは銅を物理蒸着し、次にこのシード層を覆って導電性金属を電気メッキして構造体/形状体を充填することを含む。最終的には、例えば化学機械研磨(CMP)により堆積層と絶縁層が平面化され、導電性内部接続形状体を画成する。
【0008】
図1は、銅又は他の金属をウエハ又は他の基板に堆積する、従来技術による電気化学メッキシステム100の模式的なフロー回路図である。メッキシステム100には、電気メッキ用ツールのプラットフォーム102があり、これには堆積させる金属を含む電解質が循環している一以上の電気メッキ用小室104があり、堆積物質を小室104内に設置したウエハの上に堆積する。堆積材料は、典型的には例えば硫酸銅のような化学組成物の形で電解質に加えられる。堆積化学物質を電解質に加えるプロセスは、しばしば「投与」と呼ばれ、106に示すような電解質補充プラットフォームにより通常は行われる。
【0009】
電解質補充プラットフォーム106は、しばしば「化学キャビネット」とも呼ばれ、典型的には大型タンク108があり、この中で堆積化学物質は電解質と混合される。分析器110は電解質の化学組成を分析し、電解質を所望の組成に維持するためにタンク108の電解質に堆積化学物質又は又は他の化学物質を加えるべきか否かを指示する。
【0010】
電解質補充プラットフォーム106には典型的にはポンプ112があり、電解質を主タンク108から汲み出して、供給ライン114を介して電気メッキ用ツールのプラットフォーム102に送る。電気メッキ用ツールのプラットフォーム102の小室104に電解質を十分に流すために、供給ライン114は比較的に大きい。例えば、電解質補充プラットフォーム106から電気メッキ用ツールのプラットフォーム102に毎分30ガロンを流すには、供給ライン114の内直径は多くのシステムにおいて、しばしば1インチ(25mm)である。更に、電気メッキ用ツールのプラットフォーム102に隣接するクリーンルームの貴重な空間を節約するために、電解質補充プラットフォーム106は、しばしばプラットフォーム102から比較的大きく離れた位置に設置され、例えば工場の別の階に配置される場合がある。そこで、多くのシステムでは第二のブースターポンプ116を電気メッキ用ツールのプラットフォーム102の上に設置し、十分な頭部圧力を電解用小室104に架けている。
【0011】
多くの電気メッキ用ツールプラットフォームでは、一以上のフィルター118が小室104への入口の上流に設置されており、電解質補充プラットフォーム106からの電解質は小室104の中に入る前にろ過される。小室104の下流に、電気メッキ用ツールのプラットフォームには一以上の中間的な収容タンク120が設置されており、小室104からの電解質の流れを集めている。電解質は更に別のポンプ122によって汲み出され、帰還ライン124を介して電解質補充プラットフォーム106の主タンク108に戻り、分析され必要であれば投与を受ける。しばしば、別のフィルター又はフィルターセット126が電解質補充プラットフォーム106の上に設置されており、電解質はろ過されてから電解質補充プラットフォーム106の主タンク108に入る。
【0012】
小室中の基板上への堆積の品質を維持するためには、電解質温度を厳密に制御し所望の化学反応を電解質小室104の中で容易に進展せしめることがしばしば好ましい。図1に示すような多くのシステムでは、典型的には電解質補充プラットフォーム106の主収容タンク108には、そのタンク108の中に冷却装置が搭載されており、電解質を所望の温度に冷却してから小室104に還流している。
【0013】
また、中間収容タンク120と主収容タンクには通常各種の感知器があり、タンク内の電解質の水位を監視している。危険な電解質がタンクから溢れ出る恐れを回避するために、各種ポンプ112、116、122の流量は、あるタンクで電解質が過剰レベルであればそれを低下させるように、過剰分を他のタンクに汲み出すように制御されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0014】
〔図解した実施例の概要〕
本発明の図解した一実施例では半導体基板を電気メッキする方法と装置が提供されており、この方法と装置は、電解質を電解質容器と少なくとも一つの電解メッキ用小室の間に再循環させるにあたり、電気メッキ用ツールのプラットフォームに設置した容器−小室間流体再循環回路を経由させること、及び電解質を電解質容器と投与装置の間に再循環させるにあたり、投与システムプラットフォームを電気メッキ用ツールプラットフォームに結合している容器−投与装置間流体再循環回路を経由させること、を含んでいる。電解質は添加剤と共に投与システムプラットフォームで投与装置を使用して投与される。
【0015】
以下に一実施例で更に詳細に説明すると、大部分の電気化学堆積溶液は、この実施例では電解質だが、電気メッキ用ツールのプラットフォームを局所的に再循環する。比較的に小さな電解質の流れだけが投与システムプラットフォームに迂回して分析され、必要により投与を受けてもよい。また、投与は、加圧されていない容器ないし収容タンクの中でなく、流れが加圧されているラインで達成可能である。以下に述べるいろいろな特徴により、全体システムの複雑さは実質的に軽減しており、信頼性が増加している。
【0016】
了解されるべき事項であるが、前記したものは本発明の一実施例の単なる概要であって、開示した実施例に対する多数の変形が本発明の思想と範囲を離脱することなく開示に基づいて作成可能である。従って、前記概要は本発明の範囲を限定する意図ではない。そうではなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲及びそれの均等事項によって決定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】従来技術による電気化学メッキシステムの模式的な再循環回路図である。
【図2】本発明の一実施例による電気メッキシステムの斜視図である。
【図3】図2の電気メッキシステムにおける模式的な機械構成図である。
【図4】図2及び図3の電気メッキシステムにおける模式的な流体再循環回路図である。
【図5A】模式的な流体再循環回路図であって、図4の電気メッキ用ツールのプラットフォームにおける容器−小室間の再循環回路をより詳細に示す。
【図5B】模式的な流体再循環回路図であって、図4の電気メッキ用ツールのプラットフォームにおける容器−小室間の再循環回路をより詳細に示す。
【図5C】模式的な流体再循環回路図であって、図4の容器−投与システム間の再循環回路をより詳細に示す。
【図6】別の実施例による投与システムプラットフォームの模式的な流体再循環回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
〔図面の詳細な説明〕
図2は、本発明の実施例による電気化学堆積システム150の斜視図である。図3は、図2の電気メッキシステムの模式的な機械構成図である。図2と図3によると、電気化学堆積システム150には電気メッキ用ツールのプラットフォーム152と投与システムプラットフォーム154が存在し、154によって電気化学堆積溶液が電気メッキ用ツールプラットフォーム152用として投与される。以下に一実施例で更に詳細に説明する様に、大部分の電気化学堆積溶液は、この一実施例では電解質だが、電気メッキ用ツールのプラットフォーム152において局所的に再循環する。比較的に小さな電解質の流れだけが投与システムプラットフォーム154に迂回して分析され、必要により投与を受ける。また、投与は、加圧されていない容器ないし収容タンクの中ではなく、流れが加圧されているラインで達成可能である。以下に述べるいろいろな特徴の結果として、全体システムの複雑さは実質的に軽減しており、信頼性が増加している。
【0019】
図解の実施例では、電気メッキ用ツールのプラットフォーム152は通常は搭載用ステーション210、焼きなましチャンバ211、スピン洗浄乾燥(SRD)ステーション212、主フレーム214を構成要素とする。電気メッキ用ツールのプラットフォーム152は、プレキシガラス製パネルのようなパネルを使用して清浄な環境に閉じ込めるのが好ましい。主フレーム214は、通常は、主フレーム転送ステーション216と複数のプロセッシング ステーション218を構成要素とする。プロセッシング ステーション218には一以上のプロセッシング用小室220が存在する。
【0020】
本発明の構成システムと方法は、各種の電気化学堆積システムと電気化学堆積プロセスに応用可能である。従って、この電気化学堆積システムは各種の異なる電気化学堆積小室を利用してよい。噴泉型の好適な電気メッキ用小室の一例は、1999年3月5日出願、名称「その場焼きなまし可能な電気化学堆積銅金属化装置」、本出願の出願人に譲渡された、同時係属出願の出願番号09/263,126号に記載されている。同様に、この電気化学堆積システムは、電解質を含む各種の異なる電気化学堆積溶液を利用してもよい。
【0021】
投与システムプラットフォーム154は、流れライン222を介して電気メッキ用ツールのプラットフォーム152から比較的小さな流れの電解質を受入れ、適切な化学物質を投与し、この電解質を電気メッキ用ツールプラットフォーム152に返還する。投与システムプラットフォーム154は、電気メッキ用ツールプラットフォーム152に隣接して、あるいは電気メッキ用ツールプラットフォーム152から相当の距離を置いた位置、例えば工場の別の階に設置されてよい。また電気メッキ用ツールプラットフォーム152には、典型的にはプログラム化可能なマイクロプロセッサを含む制御システム223aが存在している。制御システム223aは、完全な制御器としてあるいは投与システムプラットフォーム154上に設置された他の制御器223bと組になって投与システムプラットフォーム154も同様に制御してもよい。制御器223bは制御器223aの様に典型的にはプログラム化可能なマイクロプロセッサを含む。
【0022】
搭載用ステーション210には、好ましくは一以上のウエハカセット受容エリア224、一以上の搭載用ステーション転送ロボット228、少なくとも一つのウエハオリエンタ230が存在する。搭載用ステーション210に含まれるウエハカセット受容エリア、搭載用ステーション転送ロボット228、ウエハオリエンタの個数と位置は、このシステムの所望の処理能力に応じて設定することができる。図2と3の実施例で示すと、搭載用ステーション210には2個のウエハカセット受容エリア224、2個の搭載用ステーション転送ロボット228、1個のウエハオリエンタ230が含まれている。ウエハ234を含有するウエハカセット232はウエハカセット受容エリア224の上に搭載され、ウエハ234を電気メッキ用ツールのプラットフォームに誘導する。搭載用ステーション転送ロボット228は、ウエハカセット232とウエハオリエンタ230の間にウエハ234を転送する。搭載用ステーション転送ロボット228は、当該技術分野で公知の典型的な転送ロボットを含む。ウエハオリエンタ230は、各ウエハ234を所望の位置に配置し、ウエハが適切なプロセスに供されるのを確実にする。また搭載用ステーション転送ロボット228は、ウエハ234を搭載用ステーション210とスピン洗浄乾燥(SRD)ステーション212の間、及び搭載用ステーション210と焼きなましチャンバ211の間にも転送する。
【0023】
図4は、図2と3の電気化学堆積システム150における模式的な流体フロー回路図である。図2〜4から、電気メッキ用ツールのプラットフォーム152には主容器又は収容タンク250が存在する。主容器250には第一の流体再循環回路252が結合しており、この回路は電解質を容器250から電解質小室220に、また逆に電気メッキ用ツールのプラットフォーム152の主容器250に再循環させる。理解すべき事項であるが、この実施例では電解質は主容器とプロセッシング用小室220の間を再循環しているが、大部分は電気メッキ用ツールのプラットフォーム152に居留している。この容器−小室間再循環回路252の中を局所的に再循環しているに過ぎないので、全システムの複雑さは実質的に軽減されている。
【0024】
以上を達成するために、本発明者らは、比較的に小さな電解質の流れが迂回して電気メッキ用ツールのプラットフォーム152から、第二の流体再循環回路260に沿って投与システムプラットフォーム154に向かい、そこで投与を受けてから電気メッキ用ツールのプラットフォーム152の容器250に帰還可能なことを認知している。この手法では、プロセッシング用小室220を経由して流れる電解質は、大部分が電気メッキ用ツールのプラットフォーム152の容器−小室間再循環回路252に沿って循環する。しかし、比較的に小さな流れだけが迂回して容器−投与システム間再循環回路260に沿って投与システムプラットフォーム154を流れるので、プロセッシング用小室220を経由して流れる電解質は投与システムプラットフォーム154からの補充によって所望の化学組成に維持可能である。
【0025】
図解する実施例の別の機構では、投与システムプラットフォーム154に投与装置262があり、この装置は通常の投与操作の進行中に、投与のための容器を投与システムプラットフォーム154上に必要としない。その代わりに、以下に詳細に説明する通り、図解実施例の投与装置262は主として加圧された流れライン264であって、これに、投与装置262の流れライン264を流れる電解質の流れに添加される各流体化学物質用の複数の入口266がある。この結果、システムの複雑さは実質的に軽減される。
【0026】
例えば、図解の実施例の電気化学堆積システム150にはシングルポンプ280だけがあり、これは電気メッキ用ツールのプラットフォーム152に配置されている。投与システムプラットフォーム154は、投与にあたり、加圧されてない容器を使用しないので、そのような投与用容器から電解質を汲み出すのに使用するポンプは除去してよい。電解質を電気メッキ用ツールのプラットフォーム152の主再循環回路252に沿って再循環させ、かつ電解質の小さな流れを、投与システムプラットフォーム154と電気メッキ用ツールプラットフォーム152に結ぶ二次的再循環回路260に沿って再循環させるのには、電気メッキ用ツールのプラットフォーム152に配置したシングルポンプ280だけで十分である。
【0027】
容器−投与システム間再循環回路260を流れる電解質の流れは比較的に小さくてよい(例えば、毎分0.1−5ガロン(0.38−18.9リットル))ので、再循環回路260の供給と帰還のラインは比較的に小さく造られて良い(例えば、内直径3/4インチ(19mm))。これに比べ、主再循環回路252の供給と帰還のラインは、例えば、毎分30ガロン(113.5リットル)の電解質の流れを得る様に、ツールプラットフォーム152のプロセッシング用小室のサイズと個数に応じて、内直径1/2インチ(38mm)以上のオーダーにあるのがよい。
【0028】
例えば、主再循環回路252は、平均流量が容器−投与システム間再循環回路260よりも600−3000%大きくなる様に、平均流れ断面積を容器−投与システム間再循環回路260よりも100−300%大きくするのがよい。再循環回路の相対的なサイズが個別の用途に応じて変わるのは当然であるが、しかし再循環回路260の供給と帰還のサイズを縮減することは、投与システムプラットフォーム154が電気メッキ用ツールのプラットフォーム152から大きな距離(例えば、20フィート(6メータ))離れた場所、あるいは更に別の階に配置されている場合には、特に有利となる。
【0029】
例えば、投与システムプラットフォーム154は、電気メッキ用ツールのプラットフォームから1−50メータ(3.3−164フィート)以上離れていてもよい。投与システムプラットフォーム154と電気メッキ用ツールのプラットフォーム152の間がたとえ大きく離れていても、化学キャビネットから電解質を汲み出すための追加的なブーストポンプ、例えば従来システムのポンプ116は、本発明による電気メッキシステムの多くの用途においては除去してよい。しかし、いくつかの用途、特に二つのプラットフォームが非常に大きく離れているような用途では、ブーストポンプの使用は適切である。
【0030】
また、投与プラットフォームから投与用容器を除去することによって、その投与用容器の電解質水準をツールプラットフォームの容器の電解質水準にバランスさせる複雑な制御の必要が縮減又は消去される。代わりに、所望するならば、電気化学堆積システム150にてメッキ作業中は1個の容器250を利用し、システムの容積を特定の水準に手軽に固定してもよい。この結果、制御は実質的に単純化される。
【0031】
更に、容器−小室間再循環回路252には、電気メッキ用ツールのプラットフォーム152に配置したフィルター又はフィルターセット282及び324がある。電解質をろ過するのにはこれらのフィルターで十分であるので、第二の再循環回路260に沿って流れる電解質をろ過するために投与システムプラットフォーム154に配置された他のフィルターセットは、望むならば取り外してもよいと思われる。
【0032】
図5Aと5Bは電気メッキ用ツールのプラットフォーム152の容器−小室間再循環回路252を更に詳細に示す模式図である。図示の通り、容器−小室間再循環回路252は主供給ライン300(図5A)を含み、このラインは主容器250の廃液出口250aをポンプ280の入口に結び付けており、このポンプは電解質の流れを主容器250から供給ライン300に沿ってプロセッシング用小室220の列に送る。ポンプの速度と活動時間は制御器223a(図2及び3)によって制御され、制御器は供給ライン300に沿う流れを監視する。供給ライン300に結合された圧力感知器302と流量計304は、供給ライン300に沿う電解質の流れの圧力と流量をそれぞれ示す出力信号を制御器223aに供給する。主フィルター282も主供給ラインに設置され、プロセッシング用小室220の列にポンプで送られている電解質をろ過する(図5B)。一般的に306の周辺に示したブリードは、フィルター282から泡を取り出して主容器250の中に吐出する。主供給ライン300は適切な遮断と制御のバルブ310aも含み、このバルブは手動又は制御器223aによって制御してもよい。
【0033】
図5Bによると、図解の実施例において、電気メッキ用ツールのプラットフォーム152の容器−小室間再循環回路252の主供給ライン300は2個の枝分かれした供給ライン300aを含み、それらの各々は2個の枝分かれした供給ライン300bを含む。各供給ライン300aには制御及び/又は遮断のバルブ310bがある。各供給ライン300bは列を成すプロセッシング用小室220の各1個の入口に電解質の流れを供給する。各プロセッシング用小室の入口220aへの電解質の流量を制御するために、各プロセッシング用小室供給ライン300bは制御ループを含み、これは制御バルブ312と流量計314を含んでいる。各プロセッシング用小室220に対する流量制御ループは、望むならば制御器223a又は手動で制御してもよい。
【0034】
容器−小室間再循環回路252は、更に複数の帰還ライン320を含み、それらの各々は関連するプロセッシング用小室220の電解質放出出口220bに結合されている。各帰還ライン320には、関連するプロセッシング用小室220から放出中の電解質をろ過するために、遮断及び/又は制御バルブ310c及びフィルター324があってもよい。各フィルター324の出口は主容器250に結合されている。このようにして、再循環回路252によって、電解質を主容器250からプロセッシング用小室の列に、及び逆に主容器に再循環させるための完全な循環が提供される。図解の実施例では、電解質の流れは、容器−小室間再循環回路252を流れながら、電気メッキ用ツールプラットフォーム152内に居留しており、実質的に局在化している。
【0035】
帰還ライン320に加え、他の帰還ラインも主容器250に供給する。更に具体的には、プロセッシング用小室220の列の各フィルター324には、それぞれ関連する遮断制御バルブ310dを備えているバイパスライン326があり、望ましい場合にはそのバイパスによって電解質の流れはフィルター324を避けて主容器250に帰還することができる。陽極側バイパスライン220bによって新鮮な電解質が小室の陽極面を横断して交換される。各プロセッシング用小室220の供給ライン300bは、それぞれ関連する遮断制御バルブ310eを備えているバイパスライン328に結び付いており、そのバイパスによって電解質の流れは関連するプロセッシング用小室を避けて主容器250に帰還することができる。また、主供給ライン300は、それぞれ関連する圧力降下バルブ310fを備えているバイパスライン330に結び付いており、そのバイパスによって電解質の流れは関連するプロセッシング用小室を避けて主容器250に帰還することができる。
【0036】
容器−投与システム間再循環回路260は、容器−小室間再循環回路252の主供給ライン300の出口352に結合された入口を持つ投与システム供給ライン350(図5A)を含む。図5Cに示す通り、投与システム供給ライン350は電解質の小さな流れを供給ライン300から投与装置262の投与システムライン264の入口264aに迂回させ、その結果電解質は投与システムライン264に沿う加圧された流れとなる。投与装置262は、複数の添加剤供給ライン360が存在し、それらの各々は投与システムライン264の複数の入口266の一つに結合されている。各添加剤供給ライン360は複数の供給源タンク364(図3)の一つに結合されており、所望の電解質の各種構成化学物質を投与システムライン264に与える。図解した実施例では、添加剤供給ライン360は、構成物質である硫酸銅CuSO4、硫酸H2SO4、塩酸HClの各々に対して用意されている。特定の添加剤は所望する電気化学溶液及び所望する電気化学堆積プロセスに応じて変化してよい。
【0037】
容器−投与システム間再循環回路260は、更に、投与システムフローライン265の出口264bに結合された入口を持つ投与システム帰還ライン380を含む。図5Aに示す通り、投与システム帰還ライン380は、電気メッキ用ツールのプラットフォーム102の主容器250に結合さている。このようにして、再循環回路260によって、電解質を主容器250から投与システムプラットフォーム154の投与装置262に、及び逆に主容器に再循環させるための完全な回路が得られる。図解の実施例では、電解質は、投与装置262を流れながら投与システムプラットフォーム154内に加圧されて留まっている。電解質は、電気メッキ用ツールのプラットフォーム102の加圧されない主容器250に還流して初めて加圧を解かれる。容器−投与システム間再循環回路260内の電解質は、容器−小室間再循環回路252と共有するポンプ280によってを加圧される。
【0038】
図5Cに示す通り、容器−投与システム間再循環回路260に沿って流れる電解質の化学組成は、投与システムプラットフォーム154に配置した分析器400によって分析される。容器−投与システム間再循環回路260は、制御器403を介して供給ライン350に結合された分析試料供給ライン402を含み、このラインは電解質試料の小さな流れを化学分析のために供給ライン350から分析器400に迂回させる。分析試料帰還ライン404によって電解質試料の流れは投与装置262の下流地点で帰還ライン380に帰還する。図解の実施例では、電解質試料の流れは、試料供給ライン402、分析器400、及び試料帰還ラインに沿って流れる間は加圧されたままである。
【0039】
供給ライン300には降圧器406があり、特定の値(例えば、毎分1ガロン(3.8リットル))に設定することにより、試料供給ライン402への所望の流れが得られる。加圧された電解質は、バイパスライン408により試料帰還ライン404に継続的に流れる。
【0040】
図解した実施例の分析器400は、滴定法によるCBS型分析器(「バンタム」モデル)で、パーカーテクノロジー製である。他の市販の分析器も同様に使用可能である。分析器400には試料の流れから分析用試料を採取する注射器がある。分析器400は一以上の制御器223a及び223bに電気的に結合されており、適切な制御器に電気信号が与えられる。分析器を通して流れる電解質から採取した試料の化学分析結果がその信号によって表示される。それに応じて、制御器は必要により適切な制御バルブ410(図3)を開く。このバルブは添加剤入口266に結合されているので、適切な量の添加剤が、投与装置262の投与ライン264に沿って流れる電解質の流れに混合され、システム150において電解質の所望の化学組成が達成される。制御バルブ410に適切な流量計を設けて関連する添加剤入口での添加剤の流量を測定し、添加剤入口266毎に適切な流量制御ループが得られるようにしてもよい。
【0041】
投与を行うには、大きな容器よりも加圧されたフローラインを使用するので、投与システムプラットフォーム154の大きさ又は占有面積は、従来の多数の化学キャビネットに比較すると実質的に縮減してよい。また、単一の投与システムプラットフォーム154’を使用して、比較的に小さな占有面積を維持しながら、図6に示す複数の電気メッキ用ツールのプラットフォーム152a−152cからの電解質への投与及び/又はその分析を行うことができる。投与システムプラットフォーム154’では添加剤供給源364(図3)の一セットを使用してプラットフォーム154’の投与装置毎に添加剤を供給することができる。単一の分析器400を使用して各ツールプラットフォームからの電解質を分析してもよいし、あるいはフローラインのより完全な分離を望む場合にはそれぞれの分析器をプラットフォーム154’の上に設置して、各ツールからの電解質に使用してもよい。
【0042】
ツールプラットフォーム152の容器250には、更に、供給及び帰還ライン502によって冷却装置504に結合された熱交換機500がある。電解質に好ましくない加熱が生ずる主原因はシステムのポンプ又は複数のポンプだと思われる。本発明のシステムでは、大部分の電解質は電気メッキ用ツールのプラットフォーム152の上を局所的に循環しているので、ポンプのサイズと個数は減らしてよい。大部分の又は全てのシステム内電解質が遠隔の化学キャビネットを往復することによって生ずる大きなヘッドロスを克服する必要は、縮減又は除去することができる。結果的には、システムが必要とするポンプの馬力を下げることにより、同時に、システムを冷却する必要を減らすことができる。また、熱交換器はプロセッシング用小室への運搬地点の近くに配置されているので、多くの事例では電解質温度を更に効果的に制御できると考えられる。一実施例では、容器250(及び関連する熱交換器500)はプロセッシング用小室220に直接に隣接していてよい。また、容器250をプロセッシング用小室から1又は2メートル(3.3又は6.6フィート)未満間隔を空ける、好ましくはプロセッシング用小室から5メートル(16.4フィート)未満間隔を空けることにより、ポンプの必要性を減らし温度制御の精度を増大することができる。もちろん実際の距離は個別の事例に応じて変化してよい。
【0043】
投与システムプラットフォーム154には保守用容器600(図5C)と602の周辺に示す関連する保守用鉛管がある。容器600の目的は、投与中での使用ではなく廃液受器の提供であり、投与システムの修理又は動作していない時の保守が可能になる。同様にメッキ用ツールのプラットフォーム152には604、606、608の周辺に示す保守用鉛管があり、これは通常はメッキ中に使用されず、廃液システムを提供しており、動作していない時のメッキ用プラットフォームを保守する。
【0044】
本発明の技術を援用している各種実施例をここに詳細に記述したが、これら技術を援用した他の変形した実施例を当業者が多数工夫することは容易である。
【符号の説明】
【0045】
150:電気化学堆積システム、152:電気メッキ用ツールのプラットフォーム、154:投与システムプラットフォーム、210:搭載用ステーション、211:焼きなましチャンバ、212:スピン洗浄乾燥ステーション、214:メインフレーム、216:メインフレーム転送ステーション、218:プロセッシング ステーション、220:プロセッシング用小室、220b:陽極側バイパスライン、222:流れライン、223a:制御システム、制御器223b:制御器223b、224:ウエハカセット受容エリア、228:搭載用ステーション転送ロボット、230:ウエハオリエンタ、234:ウエハ、232:ウエハカセット、250:主容器または収容タンク、250a:廃液出口、252:流体再循環回路、260:第二の流体再循環回路、262:投与装置、264:流れライン、264a:入口、264b:出口、265:投与システムフローライン、266:添加剤入口、280:シングルポンプ、282及び324:フィルターまたはフィルターセット、300:主供給ライン、300a及び300b:枝分かれした供給ライン、302:圧力感知器、304:流量計、310a、310b、310c、310d及び310e:バルブ、312:制御バルブ、314:流量計、320:帰還ライン、324:フィルター、326、328及び330:バイパスライン、350:投与システム供給ライン、352:出口、360:添加剤供給ライン、364:供給源タンク、380:投与システム帰還ライン、400:分析器、402:分析試料供給ライン、403:制御器、404:分析試料帰還ライン、406:降圧器、408:バイパスライン、410:制御バルブ、500:熱交換機、502:供給及び帰還ライン、504:冷却装置、600:保守用容器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板を電気メッキする、複数の添加剤の供給源と共に使用される電気メッキシステムであって:
少なくとも一つの電解メッキ用小室と;
電解質容器と;
前記容器及び前記小室に流体的に結合され、前記容器と前記小室の間に電解質を再循環するように構成された、容器−小室間流体再循環回路と;
前記複数の供給源に結合され、電解質に前記添加剤を投与するように構成された投与装置と;
前記容器及び前記投与装置に流体的に結合され、前記容器と前記投与装置の間に電解質を再循環するように構成された、容器−投与装置間流体再循環回路と、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記投与装置が、前記容器−投与装置間流体再循環回路に結合され、圧力下で電解質の流れを提供するように構成された流体ラインを備え、前記投与装置の流体ラインは複数の入口を有し、各入口は添加剤の供給源に結合されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記容器−小室間流体再循環回路は、前記容器を流体的に前記小室に結合し、前記容器から前記小室に電解質の流れを提供するように構成された容器−小室間供給ラインを含み、前記容器−小室間流体再循環回路は、前記小室を流体的に前記容器に結合し、前記小室から前記容器に電解質の流れを提供するように構成された容器−小室間帰還ラインを更に含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記容器−投与装置間流体再循環回路は、前記容器を流体的に前記投与装置に結合し、前記容器から前記投与装置に電解質の流れを提供するように構成された容器−投与装置間供給ラインを含み、前記容器−投与装置間流体再循環回路は、前記投与装置を流体的に前記容器に結合し、前記投与装置から前記容器に電解質の流れを提供するように構成された投与装置−容器間帰還ラインを更に含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記容器−小室間供給ラインは流体的に前記小室に結合された第一の出口を有し、前記容器−小室間供給ラインは流体的に前記容器−投与装置間流体再循環回路の容器−投与装置間供給ラインに接続された第二の出口を有する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
更に、前記容器に結合して前記電解質の化学組成を分析するように構成された分析装置と;前記容器及び前記分析装置に流体的に結合し、前記容器と前記分析装置の間に電解質が再循環するように構成された容器分析装置間流体再循環回路とを備える、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記容器−分析装置間流体再循環回路は、前記容器を流体的に前記分析装置に結合し、前記容器から前記分析装置に電解質の流れを提供するように構成された供給ラインを含み、前記容器−分析装置間流体再循環回路は、前記分析装置を流体的に前記容器に結合し、前記分析装置から前記容器に電解質の流れを提供するように構成された帰還ラインを含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記容器−投与装置間流体再循環回路の前記容器−投与装置間供給ラインは、前記投与装置に結合する第一の出口と、前記容器−分析器間流体再循環回路の前記供給ラインに結合する第二の出口とを有し、前記容器−投与装置間流体再循環回路の前記容器−投与装置間帰還ラインは、前記容器−分析装置間流体再循環回路の前記帰還ラインに結合する入口を有する、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記投与装置に結合する前記容器−投与装置間供給ラインの第一の出口は、前記容器−分析装置間流体再循環回路の前記供給ラインに結合する前記容器−投与装置間供給ラインの出口の下流にあり、また前記容器−分析装置間流体再循環回路の前記帰還ラインに結合する前記容器−投与装置間複路ラインの入口は、前記投与装置に結合する前記容器−投与装置間供給ラインの出口の上流にある、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記容器に熱的に結合し、前記容器内の電解質を冷却するように構成された熱交換器を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記熱交換器が前記容器内に設置され、前記容器内で前記電解質に接触する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記容器−小室間流体再循環回路は、第一の平均流れ断面積を画成し、前記容器−投与装置間流体再循環回路は、前記第一の平均流れ断面積より小さい第二の平均流れ断面積を画成する、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記第一の平均流れ断面積が前記第二の平均流れ断面積よりも100−300%大きい、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記容器−小室間流体再循環回路は、第一の平均流量を流し、前記容器−投与装置間流体再循環回路は、前記第一の平均流量より小さい第二の平均流量を流すようにされている、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記第一の平均流量が前記第二の平均流量よりも600−3000%大きくなるようにされている、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記容器は電解質出口を有し、前記小室は電解質入口を有し、前記容器−小室間流体再循環回路は、前記容器出口を流体的に前記小室入口に連結し、前記容器出口から前記小室入口に電解質の流れを提供するように構成された容器−小室間供給ラインを含み、前記容器−小室間供給ラインが5メートルを越えない、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記容器−小室間供給ラインが2メートルを越えない、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記容器は出口を有し、前記投与装置は入口を有し、前記容器−投与装置間流体再循環回路は、前記容器出口を流体的に前記投与装置入口に連結し、前記容器出口から前記投与装置入口に電解質の流れを提供するように構成された容器−投与装置間供給ラインを含み、前記容器−投与装置間供給ラインが1メートルを越える、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
前記容器−投与装置間供給ラインが50メートルを越える、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記容器−小室間流体再循環回路及び前記容器−投与装置間流体再循環回路が共有するシングルポンプを更に含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項21】
前記電解メッキ用小室、前記電解質容器、及び前記容器−小室間流体再循環回路はツールプラットフォームに配置され、前記投与装置は遠隔の投与プラットフォームに配置され、前記容器−投与装置間流体再循環回路が前記遠隔のプラットフォームを流体的に前記第一のプラットフォームに結合し、
前記システムは第二のツールプラットフォームを更に含み、前記遠隔のプラットフォームは第二の投与装置を有し、前記システムは、前記遠隔の投与プラットフォームにある前記第二の投与装置を流体的に前記第二のツールプラットフォームの容器に結合する第二の容器−投与装置間流体回路を更に備える、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
半導体基板を電気メッキする方法であって:
電解質容器と少なくとも一つの電解メッキ小室に流体的に結合される容器−小室間流体再循環回路を介して、前記容器と前記小室の間で電解質を再循環させるステップと;
前記容器と投与装置に流体的に結合される容器−投与装置間流体再循環回路を介して、前記容器と前記投与装置の間で電解質を再循環させるステップと;
前記投与装置を用いて前記容器−投与装置間流体再循環回路の電解質に添加剤を投与するステップと;
を含む方法。
【請求項23】
前記投与ステップが、前記容器−投与装置間流体再循環回路に結合している加圧流体ラインを介して電解質を流動させるステップと、複数の入口を介して前記投与装置流体ラインに添加剤を加えるステップ、とを備える、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記容器−小室間流体再循環ステップが、容器−小室間供給ラインを介して前記容器から前記小室に電解質を流動させるステップを含み、前記容器−小室間流体再循環ステップが、前記小室から小室−容器間帰還ラインを介して前記容器に電解質を流動させるステップを更に含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記容器−投与装置間流体再循環ステップが、容器−投与装置間供給ラインを介して前記容器から前記投与装置に電解質を流動させるステップを含み、前記容器−投与装置間流体再循環ステップが、前記投与装置から投与装置−容器間帰還ラインを介して前記容器に電解質を流動させるステップを更に含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記容器−投与装置間流体再循環ステップが、電解質の流れを前記容器−小室間供給ラインから、前記容器−投与装置間流体再循環回路の前記容器−投与装置間供給ラインに迂回させるステップを更に含み、
前記投与ステップが、前記容器−投与装置間流体再循環回路に結合している加圧流体ラインを介して電解質を流動させるステップと、複数の入口を介して前記投与装置流体ラインに添加剤を加えるステップ、とを備える、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
電解質試料の流れを、試料供給ラインを介して前記容器−投与装置供給ラインから分析装置に迂回させるステップと、前記分析装置を使用して前記電解質試料の流れから試料の化学組成を分析するステップと、前記電解質試料の流れを、前記分析装置から試料帰還ラインを介して前記容器−投与装置帰還ラインに帰還させるステップとを更に備える、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記試料の流れを迂回させるステップは、前記試料の流れを前記投与装置の上流の前記容器−投与装置間供給ラインから迂回させ、前記試料の流れを帰還させるステップは、前記試料の流れを前記投与装置の下流の前記投与装置−容器帰還ラインに帰還させる、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記容器に熱的に結合した熱交換器を用いて前記容器内の前記電解質を冷却するステップを更に備える、請求項22に記載の方法。
【請求項30】
前記熱交換器が前記容器内に配置され、前記容器内の前記電解質に接触する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記容器−小室間流体再循環回路は第一の平均流れ断面積を画成し、また前記容器−投与装置間流体再循環回路は、第一の平均流れ断面積より小さい第二の平均流れ断面積を画成す、請求項22に記載の方法。
【請求項32】
前記第一の平均流れ断面積が前記第二の平均流れ断面積よりも100−300%大きい、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記容器−小室間流体再循環が第一の平均流量で循環し、前記容器−投与装置間流体再循環が前記第一の平均流量より小さい第二の平均流量で循環する、請求項22に記載の方法。
【請求項34】
前記第一の平均流量が前記第二の平均流量よりも600−3000%大きい、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記容器−小室間流体再循環ステップが5メートルを越えない距離で電解質を再循環する、請求項22に記載の方法。
【請求項36】
前記容器−小室間供給ラインが2メートルを越えない、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記容器−投与装置間流体再循環ステップが1メートルを越える距離で電解質を再循環する、請求項22に記載の方法。
【請求項38】
前記容器−投与装置間供給ラインが50メートルを越える、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記容器−小室間流体再循環及び前記容器−投与装置間流体再循環ステップが、前記容器−小室間流体再循環回路及び前記容器−投与装置間流体再循環回路が共有するシングルポンプを利用する、請求項22に記載の方法。
【請求項40】
前記容器が電気メッキ及び投与操作中に使用される唯一の容器である、請求項22に記載の方法。
【請求項41】
複数の添加剤の供給源に連結して使用され、少なくとも一つの電解メッキ用小室と電解質容器とを有する電気メッキシステムにおいて電解質を投与する投与システムであって、前記システムは:
前記容器に結合し、圧力下で電解質の流れを提供するように構成された流体ラインであって、前記流体ラインは複数の入口を有し、各入口は添加剤の供給源に結合し、添加剤は前記流体ラインを介して前記電解質の流れに加えられる、流体ライン
を備えるシステム。
【請求項42】
前記容器に結合し、電解質の化学組成を分析するように構成された分析装置と;複数の制御バルブとを更に備え、各制御バルブは、前記分析装置に応答して、流体ライン入口を介して前記電解質の流れへの添加剤の流れを制御するように構成された、請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
半導体基板を電気メッキする電解質投与方法であって、前記方法は:
電解質容器に結合した加圧された流れラインを介して、加圧された電解質の流れを方向付けるステップと;
前記加圧された流れラインに結合した複数の入口を介して、前記加圧された流れライン中の電解質の加圧された流れに添加剤を投与するステップと、
を含む方法。
【請求項44】
電解質試料の流れを電解質の前記加圧された流れから分析装置に迂回させるステップと、前記分析装置を使用して前記電解質試料の流れの化学組成を分析するステップと、前記電解質試料の流れを前記分析装置から電解質の前記加圧された流れに戻すステップとを更に含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記投与ステップが、前記分析装置に応答して、流れラインの入口に結合する入口バルブを制御して添加剤を通過させるステップを備える、請求項44に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−177203(P2012−177203A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−110559(P2012−110559)
【出願日】平成24年5月14日(2012.5.14)
【分割の表示】特願2002−505660(P2002−505660)の分割
【原出願日】平成13年6月8日(2001.6.8)
【出願人】(390040660)アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド (1,346)
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】