説明

電気接触と検出回路内に設置された導電性部品との間の電気不連続検出装置

【課題】本発明の電気不連続検出装置(1)は、少なくとも一つのコンデンサを介して二つの接触(2,3)に接続された励振器(6)を備え、二つの接触はその間が導電性部品(4)によって通常は接続されている。励振器の外部の回路は、共振回路を構成し、そのインピーダンスは接触の一つが開くことによって変更される。接触の開閉の二つの状態に対応する二つの値間で変動する検出回路の周波数は、電子処理モジュール(8)によって使用され、接触の一つが開くとき欠陥信号が出力される。本発明は、輸送、運搬、保存などの多数の分野に応用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも二つの別の電気接触を備えており、それらの電気接触は、通常、該電気接触を接続する共通の導体部品に接触しており、これらの電気接触と導体部品との間の電気の不連続を検出することができる検出回路に関するものである。
【0002】
本発明は、また、そのような検出回路を内蔵する検出装置に関するものである。
【0003】
本発明は、さらに詳細には、二つの電気接触が、例えば、陸上交通手段用の走行または案内レールに沿って形成された導体アースに沿って可動である検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0004】
多数の分野、例えば、車両、貨物輸送、運搬、保存の分野で、二つの部品が接触しているかどうかをリアルタイムに知ることは有効である。
【0005】
これらの分野では、互いに接触していなければならないが、互いに固定されておらず、それによって、例えば、移動することができる、すなわち、移動可能である複数の部品が実際には常時接触していることを確実にしなければならない場合がしばしばある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
実際、正常な作動または使用状態で互いに接触していなければならない二つの部品は、異常及び/または予想外の状況から、不意に、または、事故的に離れることがある。そのとき、例えば、安全上の理由から、または、機能不全を回避するために、この状況をリアルタイムに検出して、それによって、遅れることなく、補正動作を開始するか安全手段を始動させることができることは、極めて重要であり、且つ、極めて有効である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による検出装置によって、接触を監視する必要がある二つの部品の導電性質を使用してそのような要求に応えることができる。
【0008】
例として、少なくとも一つの案内レールに沿って滑動する案内手段によって案内される車両の好ましい用途を挙げることができる。特に、乗客の都市公共輸送車両、場合によっては、自動化された産業用ワゴン、さらに、例えば、運搬車両に関することがある。
【0009】
この場合、案内装置が常時案内レールと接触しており、それによって、例えば、案内レールの局所的な中断、案内レール上またはレールに沿った障害物すなわち予期せぬ物体、凍結または案内装置が偶発的にはずれる原因となることがある他のいずれかの原因の存在の場合、脱線のあらゆる危険性を検出し、回避することを確実に可能にすることが絶対的に不可欠である。
【0010】
本発明は、また、案内装置及び案内レール間、さらに詳しく言えば、案内装置の二つの電気接触及びその電気接触を接続する金属案内レール間の接触を監視するために使用することができる。
【0011】
そのような車両は、案内装置の前方に配置された安全装置を備えることがあり、その役割は、案内装置の通過の前に案内レールを触診して、案内レール及びその近隣の環境の申し分のない、障害物のない状態を少々前もって確認することである。したがって、好ましくは、本発明による検出装置をこの位置で使用して、安全装置及び案内レール間の接触を監視することができる。
【0012】
また、本発明による検出装置を使用して、走行レールと接触したままでなければならない部品を監視することを考えることができる。
【0013】
しかしながら、本発明の応用分野は、一つまたは複数の案内または走行レールに沿って可動の車両の場合に限定されるものではなく、多数の別のケースにも応用することができる。
【0014】
したがって、例えば、そのような検出装置は、好ましくは、容器、ケースまたはタンク、その他の脚部と、それらが配置されている支持材との間の接触を監視することができ、それによって、例えば、その輸送、管理または保存を安全化することが可能である。
【0015】
このため、容器は、脚部、すなわち、少なくとも二つの別個の金属の接触区域を備える。同様に、支持材もこれらの二つの接触区域の間が導電性である必要があり、この目的で、全体的に、または、部分的に金属製であるか、導電性コーティングまたは単純な電気接続帯によって被覆されていることがある。
【0016】
本発明による検出装置の他の様々な用途について、当業者は容易に想像できるであろう。
【0017】
本発明は、二つの電気接触または二つの電気接触区域を備え、それらの電気接触がアースまたは導電性あるいは僅かに抵抗性の部品によって接続されている検出装置に関するものである。
【0018】
二つの電気接触の少なくとも一つとその接触と接触しているとみなされている導電性部品との間の接触が存在しないことを検出するためには、導電性部品によって互いに接続されている二つの接触間に電気連続欠陥を検出しようとする。
【0019】
したがって、本発明は、電気接触と導電性部品との間の電気連続欠陥の検出装置であって、この装置は二つの別の電気接触とそれらの電気接触を接続する導電性部品を備え、その導電性部品によって電気接触は常時接触している検出装置を提供するものである。
【0020】
本発明によると、検出装置は、負荷として共振回路を備える励振器を備え、この共振回路は励振器の端子の一つから出発して、もう一つの端子に戻るために、少なくとも一つのコンデンサ、電気接触の一つ、少なくとも一つの電気接触の開または閉状態に応じる可変インピーダンス部分及び第二の電気接触を備える。
【0021】
可変インピーダンス部分は、正常な接触状態で、導体部品によって形成された第一の抵抗性及び自己誘導分岐及び少なくとも一つの第二の抵抗性及び自己誘導分岐を備えており、それらの分岐は並列に設置され、二つの接触を接続する構造的電気接続によって形成されている。第一の分岐は、接触の少なくとも一つが開いているとき回路外に配置されている。
【0022】
検出装置は、また、共振回路の振動数を受け、電気不連続の場合、利用できる欠陥信号に変換する電子処理モジュールを備える。
【0023】
可変インピーダンス部分の二つの並列な分岐に関して、好ましくは、電気抵抗特性、及び、一方では分岐の一つの導体部品に、もう一方ではもう一つの分岐用の接触間に加えられ、導体部品とは無関係に存在するいずれかの性質の電気接続に固有の自己誘導作用を利用する。
【0024】
これらの接続の抵抗及び固有の自己誘導作用があまりに弱く、本発明の検出回路において十分に利用できないとき、補足の抵抗及び/または自己誘導成分を加えて、所望の作用を増幅することができる。
【0025】
同様に、関係する用途において、導体部品を別として、接触間に電気接続が存在しないとき、そのとき、接触は有線の、または、いずれかの適切な種類の電気接続によって接続される。
【0026】
本発明は、検出回路を組み込み、検出回路から生じた変動を検出信号に変換して、監視した接触の電気状態について利用できる情報を出力に提供することができる完全な検出装置を提供する。
【0027】
次に、この情報は音響または視覚警報装置に送られ、または、適切な安全手段を始動させることのできる通常の監視または管理装置によって利用することができる。
【0028】
従来技術には、例えば、特許文献1及び2で公表された回路のように、多数の検出回路が記載されている。しかしながら、これらの回路は本発明の検出装置とは大きく異なり、技術上の問題を解決することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0029】
【特許文献1】ドイツ特許第19735282号
【特許文献2】アメリカ合衆国特許出願第4812752号
【0030】
本発明のその他の特徴及び利点は、例として示され、添付図面を参照して行われる下記の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は、二つの何らかの接触区域に使用された本発明による検出装置の一般的な機能概略図である。
【図2】図2は、本発明による検出回路のブロック概略図である。
【図3】図3は、電気接触の不在から生じる検出回路の周波数変動を図示した波形を示すグラフである。
【図4】図4は、本発明による検出装置の一実施例の電気図である。
【図5】図5は、金属製案内レールを沿って移動する車両の集電靴に利用される応用例の一般的な電気図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
読者がより良く本発明を理解できるように、図1に本発明による検出装置の全体の機能図を示した。
【0033】
この検出装置1によって、添付図面では各々接触A及び接触Bとして図示した一対の電気接触2及び3と、それらが接触しているとみなされている導体部品4との接触の存在を監視することができる。
【0034】
電気接触2及び3は、固定されていても可動でもよく、いずれの性質でもよく、また、大きさも任意である。図5に図示した好ましい実施例では、例えば、毎回、金属製の走行または案内レールに沿って滑動する集電靴であってもよい。また、導体支持材または支持材の導体収容区域に配置される必要がある脚部または接触区域の場合もある。
【0035】
導体部品4は、接触A及びBが二つとも導体部品に接触しているとき、接触A及びB間の電気接続を設定する。
【0036】
導体部品4の種類はいずれでもよい。例えば、アース、形鋼または金属製コーティングなどである。また、接触A及びBを収容するための二つの導体収容区域を接続する単純な有線接続、または、本発明による検出装置に考えられる用途に応じて当業者が想像できる適切な導体部品ならば他のいずれのものでも使用することができる。
【0037】
導体部品4に対する接触2及び3の開閉の電気状態を知る、すなわち、それらが導体部品と電気接触しているかどうかを知るために、検出回路を使用する。
【0038】
この検出回路5は、その機能に関しては図2を参照してより詳細に記載するが、検出装置1内で基準ループを形成し、一つまたは複数のコンデンサを介して接触A及びBに接続される、励振器と呼ばれる電気励振装置を備える。
【0039】
励振器6は、共振回路用のエネルギー生成部品である。例えば、電子構成部品または双安定操作増幅器または他のいずれかの発生器を備える装置などである。
【0040】
このループ内で、導体部品4は、電気的視点からの地面を示すことができる。
【0041】
検出装置1の作動に必要な供給エネルギーは、外部から来て、好ましくは地面から、したがって、導体部品4から電気的に絶縁されている。このように、検出装置1は、カルヴァーニ電流絶縁手段7によって絶縁されていることが好ましい。
【0042】
検出装置1は、また、検出回路5から来る振動数の変動を利用可能な欠陥信号に変換する電子処理モジュールを備える。
【0043】
以下の記載から分かるように、検出回路5の振動数は、接触A及びBが導体部品4と電気接続するか、または、この接続が接触A及びBの少なくとも一つが開くかまたははずれることによって、または、二つの接触A及びB間に含まれる導体部品4の部分の欠陥のため、中断されることに応じて、異なる。
【0044】
検出回路5の周波数値の差に応じて、電子処理モジュール8は、接触の少なくとも一つの電気状態を示す利用可能な情報を外部に出力する。
【0045】
次に、この情報は、目的の用途に応じて、様々な方法で使用できる。例えば、音響または視覚警報装置に向かって、または、万一の場合は補正の、または、安全動作を始動させる汎用管理装置に向かって送られる。
【0046】
検出機能は、検出回路5から生じており、その電気作動を図2に概略的に図示した。
【0047】
励振器6は、好ましくは、電気励振装置であり、周期的にエネルギーを供与する構成要素または電気回路の形態であり、その出力端子の各々は、少なくとも一つのコンデンサ10を介して接触AまたはBの一方に接続されている。
【0048】
図示した好ましい実施例では、検出回路5は、励振器6の各端子と対応する電気接触2または3との間に挿し込まれたコンデンサ10を備える。
【0049】
このコンデンサ10によって、場合によっては導体部品4から来ることがある連続した電圧が励振器6と、特に電子処理モジュール8に伝えられることを防ぐことができる。このように、電子処理モジュール8は、接触A及びBの不確定な連続電位から分離されている。
【0050】
正常な作動状態で、接触A及びBは、二つの方法、すなわち、導体部品4を介して、及び、構造的接続11によって、互いに電気的に接続されている。これらの二つの接続は、各々、検出回路5のループを閉じる二つの並列分岐回路の第一の分岐12及び第二の分岐13を形成する。
【0051】
構造的接続11は、電気接続であり、どのような方法で形成することもできる。例えば、シャーシ、フレーム、または、その上に接触2及び3を取り付けることができる他の物体部品による構造的接続にすることができる。また、もっぱら本発明による検出回路5で使用されており、または、一つまたは複数のいずれかの機能を備える有線または他の種類の、特定の接続であることもある。
【0052】
目的とする用途で、そのような電気接続が接触2及び3の間に存在しないとき、特定の構造的接続11を接触間に加えて、検出装置1を確かに良好に作動させる必要がある。
【0053】
検出回路5の並列分岐12及び13は、各々、図2に象徴化されているように、直列に接続された電気抵抗及び自己誘導コイル、第一の分岐では、各々、電気抵抗14及び自己誘導コイル15、第二の分岐では電気抵抗16及び自己誘導コイル17に匹敵する、固有の抵抗及び自己誘導特性を示す。
【0054】
この二つの並列分岐を備える回路は、正常な作動状態で、すなわち、接触A及びBがどちらも導体部品4と接触しているとき、励振器の負荷の一部分を構成する。負荷の他の部分は、場合によってはコンデンサ10を含む二つの接続によって構成される。そのとき、励振器6と共に振動回路が形成される。その振動回路は、接触周波数Fと呼ばれる固有の振動数を示す共振部分RLCを備える。
【0055】
接触AまたはBの少なくとも一つは、導体部品4と接触しなくなる時、回路の第一の分岐12は、回路外にある。そのとき、接触A及びBは、もはや、回路の第二の分岐13を形成する構造的接続11によってしか接続されていない。
【0056】
励振器6の負荷は、抵抗及び自己誘導の値が異なる共振回路RCLに合わせて変更され、等しくなる。共振回路の振動数は、変化し、はずれ周波数と呼ばれる、より低い周波数になる。
【0057】
そのような振動数の変動の例を図3に示した。
【0058】
共振回路の振動数F及びFの値は、二つの分岐12及び13の抵抗値及び自己誘導値によって変動する。
【0059】
導体レール上を自動案内される車両に本発明による検出装置を利用する場合、例として、周波数Fを好ましくは5MHzにほぼ等しく、周波数Fを好ましくは4MHzにほぼ等しくした。
【0060】
分岐12及び13を形成する電気接続の自然の抵抗及び自己誘導作用が小さく、本発明の検出回路5内で十分に利用することができないとき、所望の作用を増大するために、一つまたは複数の、補足の抵抗及び/または自己誘導電気構成要素を付け加えることができる。
【0061】
単一の抵抗または単一の自己誘導コイルまたは直列接続された二つの構成要素を備える補足の分岐は、そのとき、第一の分岐12及び/または第二の分岐13に並列に取り付けることができる。
【0062】
好ましくは、本発明による検出回路5によって、接触2または3が、各々、もう一方の状態とは関係なく、はずれたことを検出することができる。したがって、回路の欠陥を検出するために二つの接触がはずれる必要はない。また、検出回路5は、二つの接触2及び3の間の電気回路遮断、すなわち、これらの接触間に配置された導体部品4の一部の欠陥を検出することができる。
【0063】
共振回路の振動数のこの変動は、電子処理モジュール8によって利用され、例えば、監視、管理または警報装置によって次に使用できる欠陥信号Sに変換される。
【0064】
電子処理モジュール8の好ましい一実施態様は、図4の電気概略図に記載したが、ここで、以下に説明する。
【0065】
この図面では、検出回路5は、等価な回路RCLによって示されており、励振器6の端子に、固定されたコンデンサ18、可変の自己誘導コイル19及び直列に取り付けられた、同様に可変の抵抗20を備える。
【0066】
自己誘導コイル19及び抵抗20は、上記のように、検出回路5が一つの分岐13、または、並列の二つの分岐12及び13を備えるかによって、すなわち、接触A及びBが導体部品4と両方とも接触しているか、または、接触していないかによって、二つの異なる値をとることができるので、可変であるとした。
【0067】
従って、検出回路5は、出力で、場合によって接触値Fまたははずれ値Fをとることができる振動数を示す。
【0068】
接触周波数Fまたははずれ周波数Fの励振器の出力は、OR素子21に供給され、そのもう一方の入力は基準周波数Fを受け、そこから、より低い出力周波数Fの周期信号が出力される。その周期信号は、二つの入力周波数の差を示す。
【0069】
また、OR素子の入力周波数をあらかじめ、または、続いて、大きな数(例えば1000)で分割することができ、それによって、市販の従来の構成要素を使用することができる。
【0070】
出力示差周波数Fの正弦曲線信号は、次に、周波数/電圧変換器22に向かい、出力周波数Fは出力電圧Tに変換される。
【0071】
出力電圧Tは、電圧比較器23において基準電圧Tに比較され、その比較器から欠陥信号Sが出力され、続いて、例えば、外部監視装置内で使用できる。
【0072】
正常な接触状態の共振回路の振動数Fと電気不連続の場合の共振回路の振動周波数Fとの差は、大きい。その差は、好ましくは、少なくとも20%で、それによって、混合、電圧への変換及び比較後、はっきりとした、有効な欠陥信号Sを得ることができ、後段で使用することができる。
【0073】
回路全体は、二つの接触2及び3による同時電気接触の場合、共振回路の周波数Fが検出チェーン内を通過後、利用できる欠陥信号Sの生成を引き起こすには不十分な電圧に対応するように合わせられていることが好ましい。
【0074】
本発明をより完全に説明するために、図5に好ましい実施例を示したが、この実施例は本発明の応用を限定するものではない。
【0075】
この実施例では、金属案内レール26に沿って滑動する一つまたは二つの集電靴24及び25は、そのレールに接触していなければならないが、持ち上がったときを検出することに関する。
【0076】
この集電靴24及び25は、公共輸送用自己案内車両の案内装置に属している。電気アース集電靴または帰線集電靴でもよい。
【0077】
本発明による検出装置1は、これらの集電靴24、25に取り付けることも車両に搭載することもできる。
【0078】
検出装置1の好ましい一実施態様によると、案内レールを滑動する本体内の集電靴24及び25上に取り付けることのできるコンパクトなケース内に収容できる。
【0079】
本発明による検出装置1は、前記と同様に作動し、集電靴24及び25は各々接触A及びBとして働き、金属案内レール26は導体部品4の役割を果たす。
【0080】
車両は、検出装置1の作動に必要なエネルギーを供給するが、しかしながら、検出装置1はガルヴァーニ絶縁手段7によって車両から絶縁されている。
【0081】
検出回路5の第二の分岐を形成する構造的接続11は、電気アース集電靴の場合は車両ケースを介して、または、帰線集電靴の場合は屋根組みの相互接続によって確実にされる。
【0082】
電子処理モジュール8は、リアルタイムに検出装置1の状態に関する情報を車両の中央管理と輸送の安全性を確実にする汎用装置に伝え、もしもの場合には、欠陥が信号化されたとき、安全予防作動を始動することができ、例えば、緊急ブレーキなどである。
【0083】
本発明による検出装置1によって、好ましくは、集電靴24または25の各々が、もう一方の状態には無関係に、はずれたことを検出できる。したがって、装置が欠陥を検出するために二つの集電靴をはずす必要がない。同様に、検出装置は、二つの集電靴24及び25間の電気回路の中断、すなわち、その間に配置されている案内レール26の部分の欠陥を検出することができる。
【0084】
案内装置の一部分である各集電靴は、好ましくは、本発明による検出回路5内に二つずつ配置することができる。そのとき、生成する欠陥信号は、接触していない一対の集電靴によって異なるようになり、それによって、問題を自動的且つ即座に特定することができる。
【0085】
本発明が上記で説明し、複数の図面に図示した好ましい実施態様に限定されるものではないことは明らかであり、当業者は請求の範囲内で本発明に様々な明白な変更を加えることができる。
【符号の説明】
【0086】
1 検出装置
2 電気接触
3 電気接触
4 導電性部品
5 検出回路
6 励振器
7 ガルヴァーニ絶縁手段
8 電子処理モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気接触(2、3)と導電性部品(4)との間の電気不連続検出装置(1)であって、該装置は二つの異なる電気接触(2、3)とそれらの電気接触を接続する導電性部品(4)を備え、該導電性部品によって電気接触は常時接触している検出装置において、
前記検出装置は、負荷として共振回路を備える励振器(6)を備え、この共振回路は該励振器(6)の端子の一つから出発して、もう一つの端子に戻るために、少なくとも一つのコンデンサ(10)、電気接触(2、3)の一つ、少なくとも一つの電気接触(2、3)の開または閉状態に応じた可変インピーダンス部分及び第二の電気接触(2、3)を備え、
前記可変インピーダンス部分は、正常な接触状態で、前記導体部品(4)によって形成された第一の抵抗及び自己誘導分岐(12)及び少なくとも一つの第二の抵抗及び自己誘導分岐(13)を備えており、それらの分岐は並列に設置され、二つの接触(2、3)を接続する構造的電気接続(11)によって形成されており、第一の分岐(12)は、接触(2、3)の少なくとも一つが開いているとき回路外に配置されており、
また、前記共振回路の振動数を受け、電気不連続の場合、利用可能な欠陥信号に変換する電子処理モジュール(8)を備える
ことを特徴とする検出装置(1)。
【請求項2】
前記励振器(6)の各端子及び対応する電気接触(2、3)に間に挿入されたコンデンサ(10)を備えることを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
抵抗、自己誘導コイルまたは二つの直列に装着された構成要素を備えるさらに少なくとも一つの分岐が、第一の分岐(12)または第二の分岐(13)に並列に取り付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の検出装置。
【請求項4】
ガルヴァーニ絶縁手段(7)によって絶縁されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の検出装置。
【請求項5】
正常な接触状態の共振回路の振動数F及び電気不連続の場合の共振回路の振動数Fの間の差が20%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の検出装置。
【請求項6】
前記共振回路の振動数は、正常な接触状態で5MHz、電気不連続の場合4MHzにほぼ等しいことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の検出装置。
【請求項7】
前記電子処理モジュール(8)は、前記共振回路の振動数及び基準周波数Fを受けるOR素子(21)を備え、該OR素子(21)は周波数/電圧変換器(22)に接続されており、その出力は電気不連続の場合、基準電圧Tを受け、欠陥信号Sを生成する比較器(23)に分岐されており、その電気不連続は共振回路の振動数の変動として表れることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の検出装置。
【請求項8】
前記OR素子(21)の入力周波数を分割して、従来の市販の構成要素を使用することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の検出装置。
【請求項9】
前記回路全体は、正常な接触状態では、共振回路の振動数Fが電子処理モジュール(8)を通過後、使用できる欠陥信号Sの生成を引き起こすには不十分な電圧に変換されるように調整されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の検出装置。
【請求項10】
前記導電性部品(4)は、アース、形鋼または金属コーティング、または接触(2、3)を収容するための二つの導体収容区域を接続する有線接続であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の検出装置。
【請求項11】
前記構造的接続(11)は、構造的電気接続または特定の電気接続であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の検出装置。
【請求項12】
前記接触(2、3)は、導電性部品(4)上を可動であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の検出装置。
【請求項13】
前記導電性部品(4)は、金属製の案内または走行レール(26)であり、前記接触(2、3)は該金属製の案内または走行レール(26)に沿って滑動する集電靴(24、25)であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一つに記載の検出装置。
【請求項14】
前記案内レール(26)に沿って滑動する本体内の集電靴(24、25)上に取り付けられたコンパクトなケース内に収容されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一つに記載の検出装置。
【請求項15】
前記集電靴(24、25)は、電気アース集電靴または帰線集電靴であることを特徴とする請求項13または14に記載の検出装置。
【請求項16】
車両によって給電される自己案内公共輸送車両に搭載されることを特徴とする請求項13〜15のいずれか一つに記載の検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−505547(P2011−505547A)
【公表日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−534514(P2010−534514)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【国際出願番号】PCT/FR2008/001603
【国際公開番号】WO2009/098373
【国際公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【出願人】(508160381)ロール インダストリー (11)
【Fターム(参考)】