説明

電気機械式アクチュエータが取り付けられた航空機ブレーキのための電力供給構造

【課題】電力供給ユニットの故障、航空機電源の故障、又は電力供給ケーブルの断線の場合においても、航空機のための妥当な制動能力を保つ。
【解決手段】少なくとも2つの着陸装置を有する航空機のための航空機ブレーキに電力を供給するための電力供給構造であって、各着陸装置は、一定数の車輪(L1,L2;R1,R2)を有し、各車輪には、一定数の電気機械式制動アクチュエータ(1,2,3,4)を有するブレーキが取り付けられる、電力供給構造に関する。当該構造は、少なくとも4つの電力供給ユニットを有し、これらの電力供給ユニットは、車輪の相補的なグループに取り付けられたアクチュエータのグループに電力を供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機械式アクチュエータが取り付けられた航空機ブレーキのための電力供給構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車輪を有する着陸装置を具備する航空機であって、当該車輪には電気機械式アクチュエータを有するブレーキが取り付けられている、航空機が公知である。一般的に、ブレーキには、アクチュエータに電力を供給する電力供給ユニットによって電力が供給される。電力供給ユニットは、ジェット又は補助動力ユニットによって駆動される電力発生器により発生される電力を伝送する働きをする航空機の少なくとも1つの電源バスから電力を受け取る。
【0003】
航空機製造業者は、以前にも増してさらに、様々な装備品の可用性に、特に制動システムにおいて、注意を払っている。制動システムに関する様々なタイプの故障が考慮されることができる:
1)航空機の作用を妨げず、航空機が離陸するのを妨げない故障であって、飛行中に起こる第2の故障が、制動システムの安全又は性能に対して影響しないであろう、故障。
2)航空機の作用を妨げず、航空機が離陸するのを妨げない故障ではあるが、飛行中に起こる第2の故障が、性能の低下を引き起こすであろう、故障。
3)航空機の作用を妨げる故障ではあるが、この故障は、飛行場での航空機の着陸から離陸するまでの間に修理されることができ、航空機が定時通り又は許容できる遅れ(一般的には数分)を伴って出発することができる、故障。
4)航空機が出発することを妨げる故障であり、しかし、かなりの遅れの後に修理されることができ、ただし、欠航を必要としない、故障。
5)航空機の出発を妨げる故障であって、欠航を必要とする修理による遅れを引き起こすであろう、故障。
【0004】
第1のタイプの故障だけは、欠陥のある装備品が計画された整備の際に修理されることができるので、少しもコストに影響することなく、航空機を作動することができる。第2の故障の場合のみにおいて、制動システムの性能が低下するので、第2のタイプの故障は、これら自体の性能的な制限のみに関するものであり、したがって、航空会社に航空機の営業利益を制限させる(具体的には、航空機の最大重量を制限する)原因となる。第3のタイプの故障には営業上の影響がない。しかし、予定されていない整備を必要とするので、多額の費用がかかる。
【0005】
第4及び第5のタイプの故障は、乗客の補償に関する追加の費用と、航空会社のイメージの損害の可能性との原因となる。
【0006】
したがって、可能な限りにおいて、第1のタイプの故障のみになりやすいように制動システムを編成することが望ましい。したがって、制動システムは、制動システムの装備品の部分のどれかに影響する故障のタイプにかかわらず、利用でき作動し続けることが所望される。
【0007】
この態様において、特許文献1及び特許文献2は、一定数のユニット(EMAC)を含む制動システム構造を開示し、これらのユニットは、主着陸装置の車輪に取り付けられたブレーキのアクチュエータに電力を供給し、各EMACは、着陸装置の各車輪のためのブレーキのアクチュエータのグループを制御する。この提案された構造において、EMACの故障は次いで、すぐに処置されなければ、非常に厄介なものである。航空機は、1つの故障したEMACを有しつつ作動されることができる。制動性能を保証するためには、さらに大きな制動力を供給するための、電力が供給され続けるアクチュエータを呼び出せば十分である。しかしながら、所与の主着陸装置の車輪に取り付けられたアクチュエータの、相補的な部分を制御する他のEMACが故障したならば、次いで、この状況は、その着陸装置によって支持される車輪のブレーキのアクチュエータの全てが全体的に非対称になり、それゆえに、如何なる制動動作をも及ぼすことができないこととなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第6296325号明細書
【特許文献2】米国特許第6402259号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、電力供給ユニットの故障の場合においても、航空機電源の故障の場合においても、又は電力供給ケーブルの断線の場合においても、航空機のための妥当な制動能力を保つ電力供給構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的を達成するために、本発明は、
少なくとも2つの着陸装置を有する航空機のための航空機ブレーキに電力を供給するための電力供給構造であって、
各着陸装置は、一定数の車輪を有し、
各車輪には、一定数の電気機械式制動アクチュエータを有するブレーキが取り付けられる、
電力供給構造において、
この構造が、少なくとも第1、第2、第3及び第4の電力供給ユニットを含み、
第1及び第3の電力供給ユニットには、第1の電力供給源によって電力が供給され、
第2及び第4の電力供給ユニットには、第2の電力供給源によって電力が供給され、
各着陸装置の車輪は、第1及び第2の相補的なグループに分けられ、
電力供給ユニットにより、以下のように、車輪の各グループ内の制動アクチュエータの相補的なグループに電力が供給される:
・ 第1の電力供給ユニットは、第1の着陸装置の車輪の第1のグループに属する各車輪のアクチュエータのグループと、第2の着陸装置の車輪の第1のグループに属する各車輪のアクチュエータのグループとに、電力を供給し、
・ 第2の電力供給ユニットは、第1の着陸装置の車輪の第1のグループに属する各車輪のアクチュエータの相補的なグループと、第2の着陸装置の車輪の第2のグループに属する各車輪のアクチュエータのグループとに、電力を供給し、
・ 第3の電力供給ユニットは、第1の着陸装置の車輪の第2のグループに属する各車輪のアクチュエータのグループと、第2の着陸装置の車輪の第2のグループに属する各車輪のアクチュエータの相補的なグループとに、電力を供給し、
・ 第4の電力供給ユニットは、第1の着陸装置の車輪の第2のグループに属する各車輪のアクチュエータの相補的なグループと、第2の着陸装置の車輪の第1のグループに属する各車輪のアクチュエータの相補的なグループとに、電力を供給する、
電力供給構造を提供する。
【0011】
したがって、1つの電源供給ユニットの喪失は多くても、この電源供給ユニットに関連する車輪の1つのグループのいくつかのアクチュエータの喪失の原因となる。これら喪失したアクチュエータは、両方の着陸装置にわたって分布されているので、各着陸装置は、制動が対称的であることを確保することができるように、電力が未だに供給されることのできる十分な数のアクチュエータを有する。
【0012】
これらアクチュエータの喪失は簡易に、対応する相補的な部分のアクチュエータに、さらに大きな制動力を生成させることによって補填されるので、この故障は航空機の作用に影響しない。
【0013】
他の電力供給ユニットの次の故障は未だに、許容可能に取り扱われることが可能であり、すなわち、最初の故障が第1のタイプの故障であるように、多くても性能を喪失することなく補填されることが未だに可能である、非対称の程度を有する両方の主着陸装置によって、制動作用を供給し続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の制動構造の線図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、単一の図を踏まえて、より良好に理解されることができる。
【0016】
本発明は、4つの制動車輪(ビジネス航空機、地方運送航空機等)を有するA320(登録商標)又はB737(商標)型の航空機又はその他の航空機に関して以下に説明され、当該航空機は2つの主着陸装置を有し、2つの主着陸装置のそれぞれが2つの制動車輪を有し、各制動車輪には、左主着陸装置によって支持される車輪に関して参照記号L1及びL2と、右主着陸装置によって支持される車輪に関して参照記号R1及びR2とが、それぞれ付与される。
【0017】
各車輪には、電気機械式ブレーキが取り付けられ、この実施例において、各車輪は、ブレーキごとに4つのアクチュエータを具備する(各車輪に対してそれぞれ番号1,2,3及び4が付与される)。
【0018】
構造は、それぞれ参照記号B1,B2,B3及びB4が付与される4つの電力供給ユニットを具備し、これらのユニットは、航空機の電源バスのうちの1つから電力を受け取るように配置される。具体的に言うと、電力供給ユニットB1及び電力供給ユニットB3は、(典型的には、115ボルト、400ヘルツで交流電流(AC)を供給する)第1の電源バスAC1から電力を受け取る一方で、電力供給ユニットB2及び電力供給ユニットB4は、第1の電源バスから独立している(同じ特性を有する)第2の電源バスAC2から電力を受け取る。電力供給ユニットに、整流されていない又は整流されたACを供給してもよい。
【0019】
さらに、4つの電力供給ユニットのそれぞれは、直流電流(DC)源(例えば、航空機のバッテリであり、典型的には、28ボルトDCを供給する)に接続される。
【0020】
電力供給ユニットは、以下の構成においてブレーキのアクチュエータに電力を供給する。
・ ユニットB1は、左主着陸装置によって支持される車輪L1のアクチュエータ1及びアクチュエータ2と、主右着陸装置によって支持される車輪R1のアクチュエータ1及びアクチュエータ2とに、電力を供給する。
・ ユニットB2は、左主着陸装置によって支持される車輪L1のアクチュエータ3及びアクチュエータ4と、主右着陸装置によって支持される車輪R2のアクチュエータ1及びアクチュエータ2とに、電力を供給する。
・ ユニットB3は、左主着陸装置によって支持される車輪L2のアクチュエータ1及びアクチュエータ2と、主右着陸装置によって支持される車輪R2のアクチュエータ3及びアクチュエータ4とに、電力を供給する。
・ ユニットB4は、左主着陸装置によって支持される車輪L2のアクチュエータ3及びアクチュエータ4と、主右着陸装置によって支持される車輪R1のアクチュエータ3及びアクチュエータ4とに、電力を供給する。
【0021】
この構成は、表1によって示される利点を有し、表1は、航空機の制動能力に関する電力供給ユニットのいずれか1つの故障の発生を示す。
【0022】
【表1】

【0023】
このようにして、電力供給ユニットのいずれか1つの故障により、着陸装置のそれぞれが、電源を供給することのできる6つのブレーキのアクチュエータを有し続けるように、一方の着陸装置の1つの車輪で2つのアクチュエータを喪失しており、他方の着陸装置の1つの車輪で2つのアクチュエータを喪失していることが理解される。したがって、完全に対称的である制動をすることが依然として可能なままである。
【0024】
以下に、もう1つのユニットの故障の結果が検証される。以下の表において、1つの故障しているユニット(表のヘッダーに示される)と、相次いでもう1つの故障しているユニットとのために、どのアクチュエータに電源が供給され続けているかが記載されている。
【0025】
【表2】

【0026】
【表3】

【0027】
【表4】

【0028】
【表5】

【0029】
したがって、2つの電力供給ユニットを喪失しても常に、各着陸装置において、4つのアクチュエータに電力が供給され続けることを、理解することができる。事情に応じて、各着陸装置は、車輪につき2つのアクチュエータを含む場合があり、又は同じ車輪において4つのアクチュエータを含み、次いで他の車輪には電力が供給されることのできるアクチュエータをもはや有しない場合がある。したがって、2つのアクチュエータの故障では、1つよりも多い車輪での制動作用の完全な喪失の原因とはならない。具体的には、少なくとも3つの車輪を用いてブレーキをかけることが依然として可能なままである。
【0030】
それにもかかわらず、対称的に行われる制動が依然として可能なままである。単一の故障と同様に、残っているアクチュエータによって、電源が供給されていないアクチュエータの喪失を、少なくとも部分的に補填することが依然として可能なままであり、これらの残っているアクチュエータには、追加の制動力を供給するための電力が供給される。
【0031】
さらに、電源バスAC1又は電源バスAC2のうちの1つの喪失により、DC電源から利用できる電力に関係するユニット(それぞれB1及びB3、又はB2及びB4)に、電力を供給するのに利用できる電力が制限される。それにもかかわらず、このことは、当該電力供給ユニットに接続されるアクチュエータの全体の制動能力の喪失をもたらさない。具体的には、有利には、これらのユニットには、DC電源又はバッテリなどの補助電源によって電力が供給される。
【0032】
各電力供給ユニットは、少なくとも2つの異なる取出口を有することが確認されるべきであり、各取出口は対のアクチュエータのそれぞれに電力を供給する。したがって、ユニットと当該アクチュエータとの間の電気的な接続の喪失は、ユニットから電力が供給される2つのみのアクチュエータの喪失をもたらし、4つ全てのアクチュエータの喪失をもたらさない。
【0033】
当然のことながら、図1において、電力接続部は、電力供給ユニットとアクチュエータとの間に直接に延びるように図示されている。必要に応じて、電力接続部が電源供給ユニットに組み込まれないと仮定すれば、電力供給ユニットと各車輪上のアクチュエータの各対との間にアクチュエータ制御ユニットを設置することが可能となり、ここで、(上述の文献のEMACsに相当する)そのようなアクチュエータ制御ユニットが、制動コンピュータによって生成される制動目標値に応じて、制御ユニットに接続される2つのアクチュエータに校正されたやり方で電力を供給するように、電力供給ユニットから受け取る電力を形づくる。
【0034】
好ましくは、制動の際に、乾燥滑走路に着陸中の対応する車輪をロック限界(locking limit)にするように、全てのアクチュエータに電力が供給される場合に、ブレーキの2つのアクチュエータによって生成される力に相当する制動力を、各アクチュエータが、少なくとも時々は生成することができるように寸法設定される。
【0035】
そのような制動作用のために、電力が供給される全てのアクチュエータを有するブレーキのアクチュエータによって生成される最大の力は、名目上の力の66%のオーダである。したがって、アクチュエータが名目上の力の132%に等しい力を供給することが時々は可能であるように、アクチュエータを寸法設定することが適切である。
【0036】
したがって、4つではなく2つのみのアクチュエータでもって、当該車輪において、名目上の制動力である132/2=66%に等しい制動力を生成することが可能であり、この制動力は、乾燥滑走路に着陸したときに、車輪がロックされる状態になる前に、電力が供給される全てのブレーキのアクチュエータを有するブレーキによって生成される力に相当する。結果として、乾燥滑走路上での名目上の制動性能を確保することができる。
【0037】
本発明は、上の記載に制限されることはないが、それとは逆に、特許請求の範囲によって定義される範囲内に含まれる任意の変形を含む。
【0038】
具体的には、偶数のアクチュエータを有するブレーキと、1つのユニットにより電力が供給される第1のクループのアクチュエータ(アクチュエータ1及びアクチュエータ2)と他のユニットにより電力が供給されるアクチュエータの相補的な組とに区分されているアクチュエータ(アクチュエータ3及びアクチュエータ4)と、互いに等しい数のアクチュエータを有するグループと、が取り付けられた車輪が、実施例において示されたが、さらに一般的に、例えアクチュエータの数が奇数であっても、2つのグループにアクチュエータを区分することができる。そのような状況下ある、各車輪に関して、1つのアクチュエータだけ違うアクチュエータの2つのグループを有すると、有利である。
【0039】
本発明は、2つの主着陸装置を有する航空機であって、各主着陸装置が2つの制動車輪を有する航空機に関して示されたのではあるが、本発明は、2つの主着陸装置を有する航空機であって、各主着陸装置が2つよりも多い制動車輪、例えば4つ又は6つの制動車輪を有する航空機に、直ちに一般化されることができる。各着陸装置において、車輪の2つのグループを定義すれば十分である(例えば、車輪の各グループが着陸装置の所与の側に格納される車輪を具備する。)。このように定義されるような車輪の(ひいてはブレーキの)各グループにおいて、アクチュエータの第1のグループには、1つのユニットによって電力が供給され、本発明の構成において、相補的な第2のグループには、他のユニットにより電力が供給される。本発明はさらに、2つよりも多い主着陸装置を有する航空機にも一般化されることができる。例えば、(A340(登録商標)−600の場合のように)航空機が、その翼の下に2つの主着陸装置と、制動車輪を有する1つの中央主着陸装置とを有するならば、翼の下の主着陸装置の車輪によって形成される車輪のグループのどれかに、中央主着陸装置によって支持される車輪を割り当てれば十分である。
【0040】
拡張して、及び特許請求の範囲にあるのと同じ語彙を使用するために、1つのグループが当該実施例において1つだけの車輪を具備するとしても、複数の車輪からなる所与のグループを参照することができる。
【符号の説明】
【0041】
AC1,AC2 電源バス
B1,B2,B3,B4 電力供給ユニット
L1,L2,R1,R2 車輪
1,2,3,4 アクチュエータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの着陸装置を有する航空機のための航空機ブレーキに電力を供給するための電力供給構造であって、
各着陸装置は、一定数の車輪(L1,L2;R1,R2)を有し、
各車輪には、一定数の電気機械式制動アクチュエータ(1,2,3,4)を有するブレーキが取り付けられる、
電力供給構造において、
この構造が、少なくとも第1、第2、第3及び第4の電力供給ユニットを含み、
第1及び第3の電力供給ユニット(B1,B3)には、第1の電力供給源(AC1)によって電力が供給され、
第2及び第4の電力供給ユニット(B2,B4)には、第2の電力供給源(AC2)によって電力が供給され、
各着陸装置の車輪は、第1及び第2の相補的なグループ(L1;R1;L2;R2)に分けられ、
電力供給ユニットにより、以下のように、車輪の各グループにおいて制動アクチュエータの相補的なグループに電力が供給される:
・ 第1の電力供給ユニット(B1)は、第1の着陸装置の第1のグループの車輪(L1)のアクチュエータのグループ(1,2)と、第2の着陸装置の第1のグループの車輪(R1)のアクチュエータのグループ(1,2)とに、電力を供給し、
・ 第2の電力供給ユニット(B2)は、第1の着陸装置の第1のグループの車輪(L1)のアクチュエータの相補的なグループ(3,4)と、第2の着陸装置の第2のグループの車輪(R2)のアクチュエータのグループ(1,2)とに、電力を供給し、
・ 第3の電力供給ユニット(B3)は、第1の着陸装置の第2のグループの車輪(L2)のアクチュエータのグループ(1,2)と、第2の着陸装置の第2のグループの車輪(R2)のアクチュエータの相補的なグループ(3,4)とに、電力を供給し、
・ 第4の電力供給ユニット(B4)は、第1の着陸装置の第2のグループの車輪(L2)のアクチュエータの相補的なグループ(3,4)と、第2の着陸装置の第1のグループの車輪(R1)のアクチュエータの相補的なグループ(3,4、)とに、電力を供給する、
電力供給構造。
【請求項2】
2つの主着陸装置を有する、航空機に適用され、
各着陸装置において、車輪の各グループが着陸装置によって支持される1つの車輪によって構成されるように、各着陸装置に、2つの制動車輪(L1,L2:R1,R2)が設けられる、
請求項1に記載の電力供給構造。
【請求項3】
車輪の所与のグループに属するアクチュエータの各グループが、アクチュエータの相補的なグループに属するアクチュエータの数に等しい数のアクチュエータ、又はアクチュエータの相補的なグループに属するアクチュエータの数から1つだけ違う数のアクチュエータを有する、
請求項1に記載の電力供給構造。
【請求項4】
所与のユニットによって電力が供給されるアクチュエータの2つのグループのそれぞれに、異なるケーブルにより電力が供給される、
請求項1に記載の電力供給構造。
【請求項5】
制動の際に、乾燥滑走路に着陸中の対応する車輪をロック限界にするように、全てのアクチュエータに電力が供給される場合に、ブレーキの2つのアクチュエータによって生成される力に相当する制動力を、各アクチュエータが、少なくとも時々は生成するように寸法設定される。
請求項1に記載の電力供給構造。

【図1】
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【公開番号】特開2011−93523(P2011−93523A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−243743(P2010−243743)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(591131361)メシエ−ブガッティ (64)
【氏名又は名称原語表記】MESSIER BUGATTI
【Fターム(参考)】