説明

電気自動車用空調装置

【課題】車室内に設置する室内機を小型化し、車室内の占有スペースを大幅に縮小することができる電気自動車用空調装置を提供する。
【解決手段】ブロワとしてクロスフローファン3が室内機1のケース本体2の送風下流側端部に配置され、クロスフローファン3の直ぐ送風上流側のケース本体2内に熱交換器4が配置される。熱交換器4の直ぐ送風上流側のケース本体2内に空気フィルタ5が配置され、空気フィルタ5の送風上流側に外気を導入するための外気導入口21が設けられる。外気導入口21の内側にカウルルーバ6が配置され、カウルルーバ6と空気フィルタ5との間のケース本体2に内気導入口22が設けられる。ケース本体2が車室内前部のダッシュボード17の下側に収納される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車に好適な電気自動車用空調装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常の自動車の空調装置は、一般に、車両の前部に位置するエンジンルール内に、冷媒を圧縮するコンプレッサがエンジンにより駆動可能な位置に取り付けられ、冷媒を供給するコンデンサがエンジンルーム内に配置され、エバポレータ、ブロワ、エアーミックスダンパ、及びモード切替ダンパなどを設けた室内ユニットが通風ダクトと共に車室内に設けられる。また、エンジン自動車の空調装置は、夏季などの炎天下で駐車した後、使用する場合、車室内を急速に冷房する必要があるため、コンデンサ、エバポレータ、ブロワなどが大型化し、エンジンルーム及び車室内の前下部の多くのスペースを占有して設置されている。
【0003】
一方、モータ駆動により走行する電気自動車用空調装置は、下記特許文献1のように、エンジンに代えてモータ駆動による冷媒用のコンプレッサが設けられ、コンプレッサは、通常、室外機として、車外側熱交換器と共に車室外の電気自動車の前部に設置され、室内機がその室外機の近傍の車室内に設置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−71750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電気自動車は、通常、エンジン自動車に比べ小馬力のモータにより走行駆動されるため、車体をより小型化及び軽量化する必要があり、それに伴い、空調装置自体も小型化、軽量化が必要になり、その設置場所のスペースも制限されるという課題があった。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、車室内に設置する室内機を小型化し、車室内の占有スペースを大幅に縮小することができる電気自動車用空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電気自動車用空調装置は、送風を行うブロワと、送風される空気流と冷媒との間で熱交換を行う熱交換器と、送風される空気流をろ過する空気フィルタと、を具備した室内機が電気自動車の車室内に配される電気自動車用空調装置において、該ブロワとしてクロスフローファンが該室内機のケース本体の送風下流側端部に配置され、該クロスフローファンの送風上流側の該ケース本体内に該熱交換器が配置され、該熱交換器の送風上流側の該ケース本体内に該空気フィルタが配置され、該空気フィルタの送風上流側に外気を導入するための外気導入口が設けられ、該外気導入口の内側にカウルルーバが縦に配置され、該カウルルーバと該空気フィルタとの間の該ケース本体に内気導入口が設けられ、該ケース本体が該車室内前部のダッシュボードの下側に収納されたことを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、室内機をコンパクトに構成して、車室内前部のダッシュボードの下側の狭いスペースに配置することが可能となり、車室内における占有スペースを縮小して、車室内の居住空間を広くすることができる。また、風を送るための通風ダクトが不要となり、空調装置全体を小型化することができる。
【0009】
ここで、上記電気自動車用空調装置において、上記外気導入口は、電気自動車のボディに設けた開口部に形成され、該外気導入口の開閉用に、断熱層を有すると共に外面に意匠面を有した断熱意匠パネルを、開閉可能に縦に取り付けることができる。これによれば、例えば夏季などの日射による断熱意匠パネルの温度上昇を抑え、断熱意匠パネルの温度上昇抑制によって、外気を導入するカウルルーバ内の吸気温度の上昇を抑制し、断熱意匠パネルを開いたときの空気流の温度上昇を大幅に抑えることができる。
【0010】
また、上記カウルルーバには遮水用の固定フィンを設け、固定フィンの下方に水受け用の底板及びドレインを設けることが好ましい。これによれば、外気導入口の開放時の雨水等の浸入を防止することができる。
【0011】
また、上記カウルルーバの送風下流側に、雪入り防止用のネットパネルを設けることが好ましい。これによれば、外気導入口の開放時の雪の浸入を防止することができる。
【0012】
また、上記内気導入口には、内気開閉パネルが開閉可能に設けられ、上記断熱意匠パネルが外気導入口を開放するとき、該内気開閉パネルが内気導入口を閉鎖し、断熱意匠パネルが外気導入口を閉鎖するとき、該内気開閉パネルが内気導入口を開放するように切り替える開閉切替機構を設けることが好ましい。これによれば、開閉切替機構の動作により、断熱意匠パネルによる外気導入口の開閉と、内気開閉パネルによる内気導入口の開閉を連動して容易に行い、簡単な構造の開閉切替機構により空調装置への外気と内気の導入切替を簡便に行うことができる。
【0013】
また、上記クロスフローファンの送風下流側におけるケース本体の上部に、上吹出ダンパ付きの上吹出口を設け、該クロスフローファンの送風下流側における該ケース本体の下部に、下吹出ダンパ付きの下吹出口を設け、該上吹出ダンパまたは該下吹出ダンパの開閉制御により、該上吹出口及び下吹出口からの送風量を任意の割合で調整するように構成ことができる。これによれば、例えば、暖房の際には、下吹出口を開放して暖気を車室の下側に送風して効率よく暖房を行い、冷房の際には、上吹出口を開放して冷気を車室の上方に送風して効率よく車室の冷房を行うことができる。
【0014】
また、上記開閉切替機構は、リニアアクチュエータにより、上記断熱意匠パネルを前後に平行移動させて外気導入口を開閉する動作に連動して、上記内気開閉パネルを前後に平行移動させて内気導入口を開閉するように構成することができる。これによれば、開閉切替機構を簡単に且つ小型に構成することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の電気自動車用空調装置によれば、車室内に設置する室内機を小型化して、車室内の占有スペースを大幅に縮小し、電気自動車の車室内の居住空間を広くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態を示す電気自動車用空調装置の断面図である。
【図2】同空調装置の斜視図である。
【図3】同空調装置の分解斜視図である。
【図4】同空調装置を搭載した電気自動車の部分斜視図である。
【図5】内気導入口を開放し、上吹出口を開放した状態の空調装置の断面図である。
【図6】外気導入口を開放し、下吹出口を開放した状態の空調装置の断面図である。
【図7】外気導入口を開放し、上吹出口を開放した状態の空調装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。この電気自動車用空調装置は、概略的には、送風を行うブロワとしてのクロスフローファン3と、送風される空気流と冷媒との間で熱交換を行う室内側の熱交換器4と、送風される空気流をろ過する空気フィルタ5と、送風上流側端部に配したカウルルーバ6と、を備え、高さの低い箱型のケース本体2内に収納した室内機1を、車室内前部のダッシュボード17の下側に配設して構成される。
【0018】
この空調装置の室内機1は、細長形状のクロスフローファン3を用いることにより、ケース本体2を高さの低い扁平型長方形の箱型に形成可能とし、また、熱交換器4は、図3に示すように、横に細長い形状として、高さの低い扁平型長方形の箱型のケース本体2内に収納している。このため、室内機1のケース本体2を高さの低い扁平型長方形の箱型に形成することにより、ダッシュボード17の下側の狭いスペースに収納可能とし、電気自動車の車室内の室内機1の占有スペースを最小とし、居室空間を広くしている。
【0019】
このようなケース本体2には、図1に示す如く、車体のフロントF側の端部に外気導入口21が設けられ、外気導入口21はボディ19に設けた開口部と一体的に形成されると共に、車体の室内R側のケース本体2端部には、上吹出口23及び下吹出口24が設けられる。ボディ19は車体前部に縦に設けられるため、そこに開口する外気導入口21の外側には、外気導入口21を開閉するように、断熱意匠パネル8が縦に取り付けられる。一方、ケース本体2の送風下流側に設けた上吹出口23、下吹出口24には、各々上吹出ダンパ26、下吹出ダンパ28が設けられ、開閉される。さらに、ケース本体2の車体フロントF側の底部には、内気導入口22が設けられ、断熱意匠パネル8と共に開閉動作する内気開閉パネル9により内気導入口22は開閉される。
【0020】
すなわち、ケース本体2の送風下流側端部の室内R側端部には、上吹出口23と下吹出口24が設けられ、その送風下流側端部のケース本体2内に、クロスフローファン3が配設される。クロスフローファン3は、図示しないモータにより図1の反時計方向に回転駆動され、ケース本体2内の車体フロントF側の外気導入口21又は内気導入口22から空気を吸引し、ケース本体2の室内R側端部に設けた上吹出口23又は下吹出口24から車室内に送風する構造である。
【0021】
ケース本体2の送風下流側端部の上部に設けた上吹出口23には、上吹出ダンパ26が開閉可能に設けられ、モータ等のアクチュエータを用いたダンパ開閉機構27により開閉動作する。また、ケース本体2の送風下流側端部の下部に設けた下吹出口24には、下吹出ダンパ28が開閉可能に設けられ、モータ等のアクチュエータを用いたダンパ開閉機構29により開閉動作する。
【0022】
図4に示すように、この電気自動車は小型に形成され、その前面パネルを構成するボディ19とケース本体2の前部に形成される外気導入口21は、そのままボディ19の前部に開口することとなる。このため、外気導入口21の内側には、枯葉、雨水、雪などの異物の侵入を防止するために、カウルルーバ6がケース本体2内のフロントF側の端部に縦に配置され、さらに、外気導入口21の外側には、断熱意匠パネル8が外気導入口21を外側から閉鎖及び開閉可能に、縦(略鉛直)に配設される。
【0023】
断熱意匠パネル8は、図1,3に示すように、金属パネルの内側に断熱層8aを設けると共に、外側の金属パネル面に意匠面を形成して構成され、その内側面の両側に、取付支持部12が平行に固定され、その両側の取付支持部12に、各々、リニアアクチュエータ11の先端が連結される。リニアアクチュエータ11はモータなどによりプランジャを押し出し作動、引き戻し作動するように構成され、断熱意匠パネル8を平行移動させて、外気導入口21を開閉するようになっている。
【0024】
さらに、両側の取付支持部12の下部には、略L形の取付支持部13を介して内気開閉パネル9が取り付けられ、内気開閉パネル9はリニアアクチュエータ11の作動により、ケース本体2底部に設けた内気導入口22を、外気導入口21の開閉とは相反的に開閉する構造となっている。つまり、リニアアクチュエータ11は、断熱意匠パネル8と内気開閉パネル9を同時に平行移動させ、外気導入口21を開放するとき、内気導入口22を閉鎖し、外気導入口21を閉鎖するとき、内気導入口22を開放するように動作する。
【0025】
図1に示す如く、外気導入口21の直ぐ内側のケース本体2内端部に、カウルルーバ6が、枯葉、雨水などの異物の侵入を防止するために、縦に配置される。カウルルーバ6には水入り対策のために遮水格子(固定フィン)が設けられ、且つ枯葉入り対策のために細いL型の固定フィンが設けられている。また、図1のように、カウルルーバ6には底板6aが設けられ、浸入した水を底板6aで受けて排出するように、ドレイン6bが設けられている。なお、ここでは、カウルルーバ6は固定フィン式としているが、可動フィンを設けることもでき、外気導入口21が開放されたとき、可動フィンの開放角度を小さく閉じるようにしてもよい。
【0026】
さらに、カウルルーバ6の送風下流側には、雪入り対策としてネットパネル7が配設され、図3に示すように、ネットパネル7はネット7aを枠体7bに取り付けて形成され、雪の浸入を防止するようになっている。さらに、図1に示すように、ケース本体2内のネットパネル7及び内気導入口22の送風下流側に、空気フィルタ5が配設され、空気フィルタ5の送風下流側には室内機1側の熱交換器4が配設される。
【0027】
熱交換器4には冷媒が配管を通して供給され、冷房時には冷媒を蒸発させる蒸発器となって送風を冷却し、暖房時には冷媒を凝縮させる凝縮器として送風を加温するものである。冷房時、暖房時の熱交換器4の切替は、図示しない室外機側の配管に設けられた四方弁により切替えられ、室外機には、モータにより駆動される冷媒の圧縮機、室外機側の熱交換器、膨張弁などが設けられ、室外機は電気自動車の底部などに設置される。
【0028】
ところで、上記構成の室内機1では、クロスフローファン3側からみると、その直ぐ送風上流側のケース本体2内に熱交換器4が配置され、熱交換器4の直ぐ送風上流側のケース本体2内に空気フィルタ5が配置され、ケース本体2内の空気フィルタ5の送風上流側にカウルルーバ6が配設されることとなる。
【0029】
さらに、図1に示すように、クロスフローファン3の吐出側のケース本体内通風路には、上部を開口した隔壁2aが立ち上がるように設けられ、その隔壁2aの室内R側に送風通路が設けられ、その送風通路を通して、下吹出口24に送風を行うようになっている。また、ケース本体2の室内R側の正面には、インストルメントパネルまたはディスプレイパネル用の取付枠25が取り付けられ、ダッシュボード17の車室R側端部に位置するディスプレイや計器などをそのまま簡単に取り付け得る構造となっている。
【0030】
このように、図1、2に示す如く、上記構成の電気自動車用空調装置は、従来の空調装置のように、外気や内気を、通風ダクトを通して取り込むのではなく、送風ダクトを通さずに、扁平形状で小型化されたケース本体2に設けた外気導入口21、内気導入口22、上吹出口23、及び下吹出口24を通して行うことができ、室内機1を非常にコンパクトに構成することができる。コンパクト化された室内機1は、小型電気自動車のダッシュボード下側の最小スペースに設置することができ、車室内の省スペース化を図ることができる。
【0031】
電気自動車は、駐車充電中の充電時間を利用して、空調装置を動作させ、車室内の冷暖房を、使用者が乗車する前に行うことができるが、この場合、図示しない室外機を運転して冷媒を熱交換器4に供給すると共に、開閉切替機構10のリニアアクチュエータ11を動作させて、断熱意匠パネル8及び内気開閉パネル9を動かして、外気導入口21を閉鎖し、内気導入口22を開放し、この状態で、クロスフローファン3を回転駆動して送風を行い、空調を実施する。これにより、車室内の空気が内気導入口22からケース本体2内に吸引され、空気フィルタ5及び熱交換器4を通ることにより、冷房時には空気が冷却され、暖房時には空気が加温され、クロスフローファン3により冷気また暖気が上吹出口23又は下吹出口24或いはその両方から車室内に送風され、車室内の冷房或いは暖房が実施される。
【0032】
このように、駐車中の冷房或いは暖房は、外気導入口21を閉じて行われるので、電気自動車の電池の充電を短時間で行う際にも、効率よく行うことができる。また、外気導入口21は縦方向に配置した断熱意匠パネル8により閉鎖され、断熱意匠パネル8は、電気自動車のフロントガラス18の直下に略鉛直に設けたボディ19の外気導入口21を、縦方向の位置で外側から閉鎖するので、例えば日射の厳しい真夏日であっても、日射による温度上昇が少ない。このため、ケース本体2内の温度上昇を抑制し、効率よく冷房運転を行うことができる。
【0033】
また、外気を導入する場合は、開閉切替機構10のリニアアクチュエータ11を押し出し作動して、断熱意匠パネル8をボディ19の前方に押し出して、外気導入口21を開放させて行うが、その動作に伴い、内気開閉パネル9も摺動して、内気導入口22を閉じるので、内気循環と外気導入の切替動作を簡便に行うことができる。
【0034】
このように、本発明の電気自動車用空調装置によれば、室内機1をコンパクトに構成して、車室内F側のダッシュボード17の下側の最小スペースに配置することが可能となり、車室内における占有スペースを縮小して、車室内の居住空間を広くすることができる。また、風を送るための通風ダクトが不要となり、空調装置全体を小型化することができる。
【0035】
さらに、夏季などの気温上昇時に、断熱意匠パネル8によってボディ19近傍やカウルルーバ6内の温度上昇を抑制することができ、外気を室内に導入する際に、断熱意匠パネル8を開いたときの空気流の温度上昇を大幅に抑えることができる。
【0036】
また、開閉切替機構10のリニアアクチュエータ11の動作により、断熱意匠パネル8による外気導入口21の開閉と、内気開閉パネル9による内気導入口22の開閉を同時に行い、空調装置への外気と内気の導入切替を、簡単な構造で容易に行うことができる。
【0037】
また、ケース本体2の送風下流側上部に上吹出口23を設け、その下部に下吹出口24を設けているので、暖房の際には、下吹出口24を開放して暖気を車室の下側に送風して効率よく暖房を行い、冷房の際には、上吹出口23を開放して冷気を車室の上方に送風して効率よく車室の冷房を行うことができる。
【0038】
さらに、開閉切替機構10は、リニアアクチュエータ11により、断熱意匠パネル8を前後に平行移動させて外気導入口21を開閉する動作に連動して、内気開閉パネル9を前後に平行移動させ、内気導入口22を開閉するので、開閉切替機構10を簡単に且つ小型に構成することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 室内機
2 ケース本体
3 クロスフローファン
4 熱交換器
5 空気フィルタ
6 カウルルーバ
6a 底板
6b ドレイン
7 ネットパネル
8 断熱意匠パネル
8a 断熱層
9 内気開閉パネル
10 開閉切替機構
11 リニアアクチュエータ
17 ダッシュボード
18 フロントガラス
19 ボディ
21 外気導入口
22 内気導入口
23 上吹出口
24 下吹出口
26 上吹出ダンパ
27 ダンパ開閉機構
28 下吹出ダンパ
29 ダンパ開閉機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送風を行うブロワと、
送風される空気流と冷媒との間で熱交換を行う熱交換器と、
送風される空気流をろ過する空気フィルタと、
を具備した室内機が電気自動車の車室内に配される電気自動車用空調装置において、
該ブロワとしてクロスフローファンが該室内機のケース本体の送風下流側端部に配置され、
該クロスフローファンの直ぐ送風上流側の該ケース本体内に該熱交換器が配置され、
該熱交換器の直ぐ送風上流側の該ケース本体内に該空気フィルタが配置され、
該空気フィルタの送風上流側の該ケース本体に、外気を導入するための外気導入口が設けられ、
該外気導入口の内側にカウルルーバが縦に配置され、
該カウルルーバと該空気フィルタとの間の該ケース本体に、内気導入口が設けられ、
該ケース本体が該車室内前部のダッシュボードの下側に収納されたことを特徴とする電気自動車用空調装置。
【請求項2】
前記外気導入口には、断熱層を有すると共に外面に意匠面を有した断熱意匠パネルが、開閉可能に縦に取り付けられたことを特徴とする請求項1記載の電気自動車用空調装置。
【請求項3】
前記カウルルーバには遮水用の固定フィンが設けられ、該固定フィンの下方に水受け用の底板及びドレインが設けられたことを特徴とする請求項1または2記載の電気自動車用空調装置。
【請求項4】
前記カウルルーバの送風下流側に、雪入り防止用のネットパネルが設けられたことを特徴とする請求項1乃至3記載の電気自動車用空調装置。
【請求項5】
前記内気導入口には、内気開閉パネルが開閉可能に設けられ、
前記断熱意匠パネルが外気導入口を開放するとき、該内気開閉パネルが内気導入口を閉鎖し、断熱意匠パネルが外気導入口を閉鎖するとき、該内気開閉パネルが内気導入口を開放するように、該内気開閉パネルと該断熱意匠パネルの開閉を切り替える開閉切替機構が設けられたことを特徴とする請求項1乃至4記載の電気自動車用空調装置。
【請求項6】
前記クロスフローファンの送風下流側における前記ケース本体の上部に、上吹出ダンパ付きの上吹出口が設けられ、該クロスフローファンの送風下流側における該ケース本体の下部に、下吹出ダンパ付きの下吹出口が設けられ、該上吹出ダンパと該下吹出ダンパの開閉制御により、該上吹出口と下吹出口間で送風を切り替え、風量を調整することを特徴とする請求項1乃至5記載の電気自動車用空調装置。
【請求項7】
前記開閉切替機構は、リニアアクチュエータにより、前記断熱意匠パネルを前後に平行移動させて前記外気導入口を開閉する動作に連動して、前記内気開閉パネルを前後に平行移動させて前記内気導入口を開閉するように構成されたことを特徴とする請求項5記載の電気自動車用空調装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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