説明

電気自動車

【課題】急速充電が行われた場合でも低コストで電源部を効率よく冷却して、従来に比べてよりバッテリーや冷却手段の耐久性を向上することが可能な電気自動車を提案する。
【解決手段】車輪3を駆動するモータ2の電源部5を冷却する冷却手段15、電源部の温度状態を検出する温度検出手段21、電源部が外部充電器121Aによる急速充電中か否かを検出する充電状況検出手段101、冷却手段を制御する制御手段100とを備え、温度検出手段21と充電状況検出手段101からの検出情報から急速充電時における電源部の温度Tが所定温度T1,T2よりも高い場合には、冷却手段15を作動させるように制御手段100で制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータの電源部を冷却手段で冷却する電気自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車は、駆動源となるモータと、その電源部としてバッテリーを車体に搭載している。電気自動車においてはバッテリーの性能や容量が走行距離に影響を与えることになるので、通常、充電可能な複数のバッテリーをユニット化して搭載し、放電によりバッテリー電圧が低下すると充電できるように構成されている。従来より、電気自動車用のバッテリーは、充電と放電を繰り返すことにより寿命性能が劣化することが知られている。また、温度環境によっては劣化が早まることも知られている。つまり、バッテリーは、充放電の際に発熱するため、充放電時における温度環境の最適化が求められる。
【0003】
そこで、特許文献1では、バッテリーの外部充電時にも冷却装置を作動させてバッテリーの温度上昇を抑えて外部充電によるバッテリーの劣化を抑制する発明が提案されている。
【0004】
【特許文献1】特許第2894427号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電気自動車のバッテリーに対する外部充電には、100ボルトや200ボルトの交流電源を用いて充電する通常充電方式と、交流電源を直流に変換し、通常充電方式これよりも高い電圧と電流により短時間で充電する急速充電方式とがある。通常充電方式の場合、例えば7時間から14時間掛けて充電するため、単位時間当たりの電流はそれほど多くはならない。そのため、通常充電方式での充電による発熱は許容される範囲であることが多い。しかし急速充電方式による充電の場合、単位時間当たりの電流が通常充電方式に比べて何倍にもなるので発熱が大きい。また、急速充電する場合、充電後に走行することが想定されるので、充電により発熱したバッテリーが放熱する前に走行によってさらに発熱することとなる。
【0006】
また、バッテリーを冷却装置によって冷却する場合、ファン等の送風装置の稼動音が生じることが考えられる。例えば家庭用電源を用いて充電する通常充電方式の場合、電気料金が安い夜間電力の利用が想定されるが、深夜に送風装置の稼動音が断続的に発生することは好ましものではない。
【0007】
通常充電時及び急速充電時の両方で冷却装置を稼動させる場合、冷却ファンの使用頻度が多くなるので、冷却ファンに求められる耐久性が高くなり、既存の冷却ファンを流用することが困難となってコストアップにつながってしまう。
【0008】
さらに、電源部の温度が大きく上昇しないと考えられる通常充電時に電源部の冷却が必要になるということは、何かしらの不具合が発生している可能性があるため、電源部を冷却し、充電を続けることが必ずしもよいとはいえない場合もある。
【0009】
特許文献1においては、このような急速充電時のことまでは考慮しておらず、バッテリーの耐久性を考慮すると、改善の余地が残されている。
本発明は、急速充電が行われた場合でも低コストで電源部を効率よく冷却して、従来に比べてよりバッテリーや冷却手段の耐久性を向上することが可能な電気自動車を提案することを、その目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、車輪を駆動するモータと、モータの電源部を冷却する冷却手段と、電源部の温度状態を検出する温度検出手段と、電源部が外部充電器による急速充電中か否かを検出する充電状況検出手段と、冷却手段を制御する制御手段とを備え、温度検出手段と充電状況検出手段からの検出情報から急速充電時における電源部の温度が所定温度よりも高い場合には、冷却手段を作動させるように制御手段で制御することを特徴としている。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1記載の電気自動車において、冷却手段は、送風ファンを駆動する送風駆動モータとコンプレッサを備え冷却気流を発生させるエアコンユニットと、 エアコンユニットからダクトを介して電源部に供給された冷却気流を車外に排出する排出ファンを駆動する排出駆動モータを備え、温度検出手段と充電状況検出手段からの検出情報から急速充電時における電源部の温度が第1の温度より高い場合には、送風ファンと排気ファンを駆動すべく送風駆動モータと排出駆動モータを作動し、急速充電時における電源部の温度が第1の温度より高い第2の温度の場合には、コンプレッサを追加作動させるように制御手段により制御することを特徴としている。
【0012】
請求項3の発明は、請求項2記載の電気自動車において、電源部の温度が高くなるほど排出ファンの回転が高くなるように排出駆動モータの作動を制御手段で制御することを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、急速充電時における電源部の温度が所定温度よりも高い場合、冷却手段が作動するので、急速充電により発熱した電源部を冷却することができ、従来に比べてより電源部の耐久性を向上することができる。また、電源部の冷却は、急速充電時の短時間のみに行われるので、冷却手段に求められる耐久性が大きく変化せず、既存の冷却手段を流用できるため、大幅なコストアップを防ぐことができるとともに、冷却手段の作動音でユーザの利便を損なうことが少なくなる。さらに、通常充電時には電源部の冷却を行わないので、電源部に何かしらの不具合が生じた場合には、早期に発見することができる。
【0014】
本発明によれば、急速充電時における電源部の温度が第1の温度より高い場合には送風ファンと排気ファンを駆動すべく送風駆動モータと排出駆動モータを作動し、急速充電時における電源部の温度が第1の温度より高い第2の温度の場合にはコンプレッサが追加作動するので、電源部の温度変化に対応させて冷却手段による冷却能力が変更されることになり、過度な使用電力を抑制しながら効果的な電源部の冷却を行なえ、充電効率の向上にもつながる。
【0015】
本発明によれば、電源部の温度が高くなるほど排出ファンの回転が高くなるように排出駆動モータを作動させるので、冷却風の流通効率が向上し、より効果的な電源部の冷却を行なえる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1において、符号1で示す電気自動車は、モータ2の駆動で車輪3を回転させて走行するものである。電気自動車1の車室内20に設けられた座席4の下部には、モータ2の電源部となるバッテリーユニット5が配設されている。バッテリーユニット5は、複数のセルを1つのモジュールとし、これらモジュールを複数備えた電池パックとして構成されている。バッテリーユニット5は、車体を構成するフロアパネル6とフロアパネル6の下方に設けられた遮蔽板7とで構成されたユニット収納部8内に収納されている。
【0017】
電気自動車1は、バッテリー制御部9と、バッテリーユニット5を冷却する冷却手段15と、バッテリーユニット5の温度状態を検出する温度検出手段となる温度検出センサ21と、バッテリーユニット5が図2に示す外部充電器121Aによる急速充電中か否かを検出する充電状況検出手段101と、冷却手段15を制御する冷却制御部10と、バッテリー制御部9と冷却制御部10を制御する制御手段100と、通常充電を行う車載充電器121Aを備えている。
【0018】
冷却手段15は、外気導入路13に配置された送風ファン14とそれを駆動する送風駆動モータ141とコンプレッサ18を備え、符号Sで示す冷却気流となる送風気流とコンプレッサ18の駆動により外気導入路13に配置された熱交換器17との間で冷媒を冷凍サイクル循環させることで外気を冷却し冷却風を発生させるエアコンユニット150と、エアコンユニット150からダクト16を介してユニット収納部8内に供給された冷却気流全般を車外に排出する排出ファン11と、排出ファン11を駆動する排出駆動モータ11を備えている。
【0019】
エアコンユニット150は、車室内20に冷却気流Sを導入する室内冷却噴出口15aと、冷却気流をユニット収納部8へ案内するバッテリー冷却吹出口15bを備え、両者はダンパ19によって切り替えられるように構成されている。
【0020】
ユニット収納部8の前側には導入口8aが形成され、後側8bに形成された排出口には排出ファン11が装着されている。排出ファン11は、ユニット収納部8内に空気を吸引するためのもので、このファンが回転することで、ユニット収納部8内の空気が排出されるように構成されている。
【0021】
導入口8aには、一端16aがバッテリー冷却吹出口15bに連結されてエアコンユニット150からの冷却気流Sをユニット収納部8に案内する流路を内部に形成されたダクト16の他端16bが連結されている。ユニット収納部8内のバッテリーユニット5は、このダクト16を介して案内されて導入される冷却気流Sによって冷却されるように構成されている。本形態において、ダクト16は、助手席4A側のフロア6に配設されている。
【0022】
車載されている通常充電器121Aは、例えば電圧100ボルト/15アンペアで充電するもので、車外に設置されている100V供給のコンセント123に連結されるソケット12Aが充電ケーブル122を介して接続されている。
【0023】
車外に設置されている急速充電器121Bは、例えば三相電圧200ボルト/50KWで充電するもので、ケーブルを介してソケット12Bが延びている。電気自動車1には、このソケット12Bが装着されるコネクター124が設置さている。充電状況検出手段101は、コネクター124に急速充電器121B(ソケット12B)が接続されていることを検出するものであり、例えば電圧計であっても良いし、コネクター124の近傍に設けたメカニカルなスイッチであってもよい。充電状況検出手段101は制御手段100に信号線を介して接続されていて、充電状況の検出情報を出力している。
【0024】
バッテリー制御部9は、バッテリーユニット5への充電や温度を制御するもので、バッテリーユニット5と温度検出センサ21、排出ファン11を作動する排出駆動モータ111が接続されており、充電状況に応じて排出駆動モータ111に作動指令を送信して排出駆動モータ111の作動を制御するように構成されている。
【0025】
冷却制御部10には、コンプレッサ18、送風駆動モータ141、ダンパ19を駆動して冷却気流の吹出口を切り替えるダンパ駆動部191が接続されていて、各駆動部に作動指令を送信することで各駆動部の作動を制御するように構成されている。
【0026】
バッテリー制御部9、冷却制御部10及び制御手段100は、周知のコンピュータで構成されている。制御手段100は、バッテリー制御部9、冷却制御部10、充電状況検出手段101が信号線で接続されていて、バッテリー制御部9から送信される温度検出センサ21からの温度情報と充電状況検出手段101からの検出情報からバッテリーユニット5の温度Tと急速充電状態であるか否かを判定し、バッテリーユニット5の温度Tが所定温度よりも高い場合には、冷却手段15を作動させるように制御する機能を備えている。具体的には、制御手段100は、温度検出センサ21と充電状況検出手段101からの検出情報から急速充電時におけるバッテリーユニット5の温度Tが、予め制御手段100に設定されている第1の温度T1より高い場合には、排気ファン11と送風ファン14を駆動すべく排出駆動モータ111と送風駆動モータ141を作動し、急速充電時におけるバッテリーユニット5の温度Tが第1の温度T1より高い第2の温度T2(T1<T2)の場合には、コンプレッサ18を追加作動させる機能を備えている。
【0027】
このような構成におけるバッテリーユニット5の冷却動作を図3に示すフローチャートに沿って説明する。
【0028】
電気自動車1は、その走行時にはバッテリーユニット5からモータ2へ供給される電力によってモータ2が駆動して車輪3を回転することで走行する。走行時においてバッテリーユニット5は放電するため、電力が消耗するとともに発熱する。
【0029】
ここで、バッテリーユニット5の放電が進んで残量が低下すると、充電の必要が生じる。例えば、充電完了後、走行しないで駐車する場合にはソケット12Aを図2に示す車外のコンセント123に連結する。この場合100ボルト/15アンペアの出力で充電されるので、充電時間を要するが発熱量は抑えられる。
【0030】
一方、充電完了後、再び走行するような場合には、コネクター124に図2に示す急速充電器121Aのソケット12Bを連結する。この場合には、200ボルト/50kwの出力で充電されるので、充電時間は通常充電に比べて短時間で済むが発熱量が大きくなる。
【0031】
このとき、制御手段100は、ステップA1において急速充電中であるか否かを、充電状況検出手段101からの検出情報から判定し、急速充電の場合にはステップA2に進む。ステップAでは、温度検出センサ21からの温度情報(バッテリ温度T)が、設定されている第1の温度T1を超えているか否かを判定し、第1の温度T1を超えていない場合には冷却の必要はないものとする。
【0032】
一方、第1の温度T1を超えている場合には、冷却の必要があるものとしてステップA3に進み、空調システム作動指令を発する。この指令が発せられると、ステップA4において空調システムを構成する送風駆動モータ141とダンパ駆動部191と排出駆動モータ111が作動する。これらが作動すると、ダンパ19がバッテリー冷却吹出口15bへ切り替えられ、送風ファン14と排気ファン11が回転するので、外気導入路13から外気が送風気流としてバッテリー冷却吹出口15b、ダクト16を介してバッテリー収納部8へ供給される。供給された送風気流はバッテリー収納部8でバッテリーユニット5の熱を奪い、排気ファン11によって車外へ排出される。このような送風気流がバッテリー収納部8内を流通するとこで、バッテリーユニット5が冷却されることになる。
【0033】
ステップA5では、第1の冷却動作後のバッテリー温度Tと第2の温度T2を比較してバッテリー温度Tが第2の温度T2を超えているか否かを判定する。つまり第1の冷却動作による冷却風量と冷却温度で十分な冷却が成されたか否かを判定する。ここでバッテリー温度Tが第2の温度T2を超えていなければ、第1の冷却動作だけでバッテリーユニット5の十分な冷却ができているものとする。
【0034】
一方、バッテリー温度Tが第2の温度T2を超える場合には、第1の冷却動作だけで十分な冷却ができないものとしてステップA6に進み、コンプレッサ作動指令を出力する。すると、ステップA7においてコンプレッサ18が作動する。コンプレッサ18が作動すると、熱交換器17とコンプレッサ18の間で冷媒が循環し、周知の冷凍サイクルの作用により、外気導入路13からの外気が熱交換器17によって冷却される。このため、バッテリー冷却吹出口15b、ダクト16を介してバッテリー収納部8へ供給される気流は、送風気流よりも温度の低い冷却気流となり、バッテリー収納部8でバッテリーユニット5の熱を奪い、排気ファン11によって車外へ排出される。このような冷却気流がバッテリー収納部8内を流通するとこで、送風気流が流通する場合よりもバッテリーユニット5が冷却されることになる。
【0035】
このような構成によると、急速充電時におけるバッテリーユニット5の温度Tが所定温度よりも高い場合には、冷却手段15が作動するので、急速充電により発熱したバッテリーユニット5の冷却することができ、従来に比べてよりバッテリーユニット5の耐久性を向上することができる。
【0036】
本形態では、所定温度として第1の温度T1と第2の温度T2(T1<T2)を設定し、急速充電時におけるバッテリーユニット5の温度Tが第1の温度T1より高い場合には送風ファン14と排気ファン11を駆動すべく送風駆動モータ141と排出駆動モータ111を作動し、これら駆動モータの作動による第1の冷却動作の実行後におけるバッテリーユニット5の温度Tが第2の温度T2の超える場合にはコンプレッサ18を追加作動するので、バッテリーユニット5の温度変化に対応させて冷却手段15による冷却能力が変更されることになり、過度な使用電力を抑制しながら効果的なバッテリーユニット5の冷却を行うことができ、充電効率の向上にもつながる。
【0037】
また、ステップA4において排出駆動モータ111を駆動して排気ファン11を作動させるに際し、排気ファン11による風量(回転数)一定であってもよいが、図4に示すように、バッテリー温度Tが高くなるほど排出ファン11の風量(回転数)回転が高くなるように排出駆動モータ111の作動を制御するようにしてもよい。このように排出ファン11の可変制御を行うと、冷却気流の流通効率が向上し、より効果的なバッテリーユニット5の冷却を行なえるとともに、排出駆動モータ111を作動直後から高回転で回転させなくて済むので、排出駆動モータ111の耐久性の向上につながる。
【0038】
さらに大きく発熱しないはずの通常充電時において、バッテリーユニット5の温度Tが所定温度、例えば第1の温度T1よりも高い場合は、車両に故障が発生している可能性があるため、通常充電時には冷却を実行しないことで故障の早期発見となる。
【0039】
また、本形態において、バッテリーユニット5の冷却は、急速充電時の短時間のみに行われるので、冷却手段15、特に排出駆動モータ111に求められる耐久性が大きく変化せず、既存のファンを流用できるため、大幅なコストアップを防ぐことができるとともに、冷却手段15を構成するコンプレッサ18や排出駆動モータ11の作動音でユーザの利便を損なうことが少なくなる。
【0040】
図5は、第1および第2の温度と、冷却システムの作動タイミングを示す特性図を示す。空調システムを構成する排出駆動モータ111と排気ファン11は、バッテリー温度Tが第1の温度T1を超えると作動し、バッテリー温度Tが第2の温度T2を超えるとコンプレッサ18が作動する。しかし、排出駆動モータ111と排気ファン11の停止とコンプレッサ18の停止はそれぞれバッテリー温度Tが第1の温度T1および第2の温度T2よりも低い温度になるまでは作動状態となる。これは作動と停止の温度を同一温度とすると、温度検出センサ21の取り付け位置による温度ムラやセンサ不感体などによる誤差により、過度に各駆動モータやコンプレッサの作動/停止が頻繁に起こり耐久性に影響が出るためである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施形態である電気自動車の概略構成図である。
【図2】本発明の制御系の構成を示すブロック図である。
【図3】制御手段によるバッテリー冷却制御の一形態を示すフローチャートである。
【図4】排気ファンの風量可変制御による作動特性を占め線図である。
【図5】空調システムとコンプレッサの作動タイミングを示す図である。
【符号の説明】
【0042】
1 電気自動車
2 モータ
3 車輪
5 電源部
11 排出ファン
14 送風ファン
15 エアコンユニット
16 ダクト
15 冷却手段
18 コンプレッサ
21 温度検出手段
101 充電状況検出手段
100 制御手段
111 排出駆動モータ
121A 外部充電器
141 送風駆動モータ
S 冷却気流
T 電源部の温度
T1 第1の温度
T2 第2の温度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪を駆動するモータと、前記モータの電源部を冷却する冷却手段と、前記電源部の温度状態を検出する温度検出手段と、前記電源部が外部充電器による急速充電中か否かを検出する充電状況検出手段と、前記冷却手段を制御する制御手段とを備えた電気自動車において、
前記制御手段は、前記温度検出手段と前記充電状況検出手段からの検出情報から急速充電時における前記電源部の温度が所定温度よりも高い場合には、前記冷却手段を作動させることを特徴とする電気自動車。
【請求項2】
前記冷却手段は、送風ファンを駆動する送風駆動モータとコンプレッサを備え冷却気流を発生させるエアコンユニットと、前記エアコンユニットからダクトを介して前記電源部に供給された冷却気流を車外に排出する排出ファンを駆動する排出駆動モータを備え、
前記制御手段は、前記温度検出手段と前記充電状況検出手段からの検出情報から急速充電時における前記電源部の温度が第1の温度より高い場合には、前記送風ファンと排気ファンを駆動すべく前記送風駆動モータと前記排出駆動モータを作動し、前記急速充電時における電源部の温度が第1の温度より高い第2の温度の場合には、前記コンプレッサを追加作動させることを特徴とする請求項1記載の電気自動車。
【請求項3】
前記制御手段は、前記電源部の温度が高くなるほど前記排出ファンの回転が高くなるように前記排出駆動モータの作動を制御することを特徴とする請求項2記載の電気自動車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−83670(P2009−83670A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−256432(P2007−256432)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)
【出願人】(000176811)三菱自動車エンジニアリング株式会社 (402)
【Fターム(参考)】