説明

電波状態表示システム、ユーザ端末、ルーター、電波状態表示方法およびプログラム

【課題】モバイルルータを利用する時の、モバイルルータから先の無線状況の把握の容易化。
【解決手段】電波状態表示システムは、第1の無線通信方式に対応するユーザ端末と、前記第1の無線通信方式とは異なる第2の無線通信方式にて基地局に接続し、前記第1の無線通信方式に対応するユーザ端末の無線アクセスポイントとして機能するルーターと、を含む。前記ユーザ端末は、前記ユーザ端末において測定される前記第1の無線通信方式による第1の無線区間の無線品質と、前記ルーターにおいて測定される前記第2の無線通信方式による第2の無線区間の無線品質と、の双方に基づいた、前記ユーザ端末から基地局までの電波状態を統合表示する電波状態表示部を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電波状態表示システム、ユーザ端末、ルーター、電波状態表示方法およびプログラムに関し、特に、ユーザ端末と無線アクセスポイント間と、無線アクセスポイントと基地局間と、無線通信方式が異なる構成における電波状態表示システム、ユーザ端末、ルーター、電波状態表示方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
タブレット型パーソナルコンピュータやスマートフォンと呼ばれる高機能携帯端末向けに、気軽に持ち歩いて高速モバイルブロードバンド回線を利用可能とするモバイルルータという機器が知られている。近年では、最も普及が進んでいる無線LAN(Local−Area Network)に対応したユーザ端末に、エリア拡大が進んでいるWiMAXの接続環境を提供するモバイルWiMAXルータや3G回線に対応するモバイル3Gルータが注目を集めている。
【0003】
特許文献1に、使用可能な通信サービスや通信システムを、ユーザが即座に確認できるようにした携帯無線端末が開示されている。具体的には、同公報の携帯無線端末は、利用可能な通信システムの提供する通信サービスを解析し、その端末の通信能力の範囲内で、通信サービスをリアルタイムに表示し、さらに、利用可能な通信システムが複数ある場合には、これらの通信システムごとに、通信サービスや電波受信レベルを表示する、と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−44729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以下の分析は、本発明によって与えられたものである。
しかしながら、上記したモバイルWiMAXルータ等に代表されるモバイルルータを用いてインターネット等に快適に接続するには、異なる2つの網の双方の無線状態が良好である必要があるが、ユーザ端末からでは、モバイルルータ−基地局間の電波状態がわかりにくいという問題点がある。
【0006】
例えば、WiMAXや3Gのサービスエリア外であると気付かずに、外出先からインターネットにアクセスしたが、しばらく待たされてエラーということが起こりうる。このとき、ユーザ端末の画面には、無線LAN等によりモバイルルータに接続できていると表示されるため、ユーザとしては、モバイルルータの状態表示ランプ等を確認することではじめて、WiMAXや3Gのサービスエリア外であることに気付かされることになる。
【0007】
この点、特許文献1の携帯無線端末は、自装置が利用可能な通信サービスや電波受信レベルを表示するに止まり、モバイルルータより先の電波状態等を表示する機能は備えていない。
【0008】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、上記のようなモバイルルータを利用する場合における無線状況を容易に把握できるようにした構成および方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の視点によれば、第1の無線通信方式に対応するユーザ端末と、前記第1の無線通信方式とは異なる第2の無線通信方式にて基地局に接続し、前記第1の無線通信方式に対応するユーザ端末の無線アクセスポイントとして機能するルーターと、を含み、前記ユーザ端末は、前記ユーザ端末において測定される前記第1の無線通信方式による第1の無線区間の無線品質と、前記ルーターにおいて測定される前記第2の無線通信方式による第2の無線区間の無線品質と、の双方に基づいた、前記ユーザ端末から基地局までの電波状態を統合表示する電波状態表示部を備える電波状態表示システムが提供される。
【0010】
本発明の第2の視点によれば、第1の無線通信方式に対応するとともに、その無線品質を所定の時間間隔で測定する無線品質測定部と、前記第1の無線区間の無線品質と、前記ルーターにおいて測定される前記第2の無線通信方式による第2の無線区間の無線品質と、の双方に基づいた、前記ユーザ端末から基地局までの電波状態を統合表示する電波状態表示部を備えるユーザ端末が提供される。
【0011】
本発明の第3の視点によれば、上記した第2の無線区間の無線品質を測定し、前記ユーザ端末に送信するルーター、または、上記した第1、第2の無線区間の無線品質に基づいて前記ユーザ端末に表示させる内容を決定し、前記ユーザ端末に表示させるルーターが提供される。
【0012】
本発明の第4の視点によれば、第1の無線通信方式に対応するユーザ端末が、所定の時間間隔で前記第1の無線通信方式による第1の無線区間の無線品質を測定するステップと、前記第1の無線通信方式とは異なる第2の無線通信方式にて基地局に接続し、前記第1の無線通信方式に対応するユーザ端末の無線アクセスポイントとして機能するルーターが、前記第2の無線通信方式による第2の無線区間の無線品質を測定するステップと、前記第1の無線区間の無線品質と、前記第2の無線区間の無線品質との双方に基づいて、前記ユーザ端末に、前記ユーザ端末から基地局までの電波状態を統合表示するステップと、を含む、電波状態表示方法が提供される。本方法は、第1の無線通信方式に対応するユーザ端末およびこのユーザ端末の無線アクセスポイントとして機能するルーターという、特定の機械に結びつけられている。
【0013】
本発明の第5の視点によれば、上記したユーザ端末およびルーターの機能を実現するためのプログラムが提供される。なお、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。即ち、本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、上記したモバイルルータを利用する場合において、モバイルルータから先の無線状況を容易に把握することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の概要を説明するための図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態のユーザ端末において統合表示される電波状態を求めるためのテーブルの例である。
【図4】本発明の第1の実施形態のユーザ端末において統合表示される内容の例である。
【図5】本発明の第2の実施形態の概要を説明するための図である。
【図6】本発明の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施形態のユーザ端末において統合表示される電波状態を求めるためのテーブルの例である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
はじめに本発明の概要について図面を参照して説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではない。
【0017】
本発明は、図1に示すように、第1の無線通信方式に対応するユーザ端末10a〜10dと、前記第1の無線通信方式とは異なる第2の無線通信方式にて基地局30に接続し、ユーザ端末10a〜10dの無線アクセスポイントとして機能するルーター20と、を含む構成にて実現できる。
【0018】
ユーザ端末10a〜10dは、第1の無線通信方式による第1の無線区間の無線品質(第1無線品質)を所定の時間間隔で測定し、ルーター20に送信する。
【0019】
他方、ルーター20は、基地局30から受信した信号に基づいて、第2の無線通信方式による第2の無線区間の無線品質(第2無線品質)を測定する。
【0020】
さらに、ルーター20は、ユーザ端末10a〜10dから受信した上記第1の無線通信方式による第1の無線区間の無線品質(第1無線品質)と、上記第2の無線通信方式による第2の無線区間の無線品質(第2無線品質)との双方に基づいて、各ユーザ端末10a〜10dに表示させるべき、ユーザ端末から基地局までの電波状態を表わす内容を決定し、前記ユーザ端末10a〜10dにそれぞれ送信する。
【0021】
ユーザ端末10a〜10dはそれぞれ、画面上のアイコンや、電波状態表示用のランプを用いて、前記ルーター20から受信したユーザ端末から基地局までの電波状態を表示する。
【0022】
例えば、図1に示すように、第1無線品質と第2無線品質のうち、電波状態が悪い方(Min(第1無線品質,第2無線品質))の無線品質を、アンテナの本数等により段階表示することができる。ユーザは、前記表示を見て、現在、現在利用している端末が、ルーター20経由で外部ネットワークに接続可能であるか否かを判別することができる。また、アンテナの本数が少ないなどの電波状態が悪い場合(図1の携帯型ゲーム端末10b参照)には、ルーター20に近づいてみたり、有線による接続に切り替える、ルーター20の位置を変えるなどの対処を行うことが可能となる。
【0023】
なお、図1の例では、ユーザ端末として、パーソナルコンピュータ10a、携帯型ゲーム端末10b、携帯ミュージックプレーヤー10c、タブレット型端末10dを示したが、これらの機器に限定するものではない。
【0024】
[第1の実施形態]
続いて、本発明の第1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図2は、本発明の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。図2を参照すると、ユーザ端末10と、ルーター20と、基地局30とが示されている。
【0025】
ユーザ端末10は、第1の無線通信方式でルーター20にアクセスする第1無線通信部11と、前記第1の無線通信方式による第1の無線区間の無線品質(第1無線品質)を測定し、ルーター20に送信する第1無線品質測定部12と、ルーター20から受信した電波状態を表示する電波状態表示部14と備えている。
【0026】
以下の説明では、第1の無線通信方式は、無線LANであるものとして説明する。従って、ユーザ端末10の第1無線通信部11および第1無線品質測定部12は、無線LAN対応機器に備えられている無線LAN通信機能と、ルーター20からの電波強度(dB)を測定してユーザに無線LAN通信の可否を通知する電波状態測定機能をベースに実現することが可能である。なお、その他第1の無線通信方式として、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信方式を用いることも可能である。
【0027】
また、電波状態表示部14は、ユーザ端末10の画面上の所定位置に、アイコンを用いて、後記する電波状態を表示するプログラムによって実現される。電波状態表示部14は、ユーザ端末10やルーター20のベンダから供給されるユーティリティプログラムのほか、オペレーティングシステムの一機能として実現されていてもよい。
【0028】
ルーター20は、ユーザ端末10からのアクセスを受け付ける第1無線通信部21と、前記第1の無線通信方式とは異なる第2の無線通信方式にて基地局30に接続し、無線アクセスポイントとしての機能を実現するための第2無線通信部22と、所定の時間間隔で、前記第2の無線通信方式による第2の無線区間の無線品質(第2無線品質)を測定する第2無線品質測定部23と、ユーザ端末10から受信した第1の無線区間の無線品質(第1無線品質)と、第2の無線区間の無線品質(第2無線品質)とに基づいて、ユーザ端末10の電波状態表示部14に表示させるべき内容を決定し、ユーザ端末10に送信する表示内容決定部24と備えている。
【0029】
基地局30は、上位装置と通信する上位装置通信部31と、ルーター20の第2無線通信部22と通信する第2無線通信部32とを備えて構成される。
【0030】
以下の説明では、第2の無線通信方式は、IEEE802.16e−2005として規定されているモバイルWiMAXであり、基地局30は、WiMAX網を構成するWiMAX基地局であるものとして説明する。従って、ルーター20の第1無線通信部21、第2無線通信部22および第2無線品質測定部23は、モバイルWiMAXルータに備えられているモバイルWiMAX通信機能と、WiMAX基地局側に報告するためのキャリア対干渉雑音比(CINR)、受信信号強度指標(RSSI)等の無線品質値の測定機能にて実現することが可能である。その他第2の無線通信方式として、モバイルWiMAXの後継方式(WiMAX2等)や、LTE(Long Term Evolution)やHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)等を用いることも可能であり、この場合も第2無線通信部22および第2無線品質測定部23は、これら方式に対するするモバイルルータの該当する機能にて実現することができる。
【0031】
ここで、ルーター20の表示内容決定部24における表示内容の決定方法について詳説する。図3は、表示内容決定部24が、ユーザ端末に表示させる電波状態を求める際に参照するテーブルの例である。
【0032】
図3の例では、第1無線品質と第2無線品質とのうち、いずれか一方でも、第1無線品質と第2無線品質についてそれぞれ定めた下限しきい値(THx1、THy1)以下である場合、「圏外」表示が決定されるものとなっている。これにより、無線LANまたはWiMAXのいずれか一方が通信不可状態であることをユーザに認識させることができる。なお、図3の例では、第1無線品質が下限しきい値以下である場合、そもそも表示内容決定部24から表示内容を受信できないため、「圏外(表示内容受信不可)」としているが、無線LAN以外を用いて表示内容を送信することとしている場合には、このような区別は不要である。
【0033】
また図3の例では、第1無線品質と第2無線品質との双方が、前記下限しきい値(THx1、THy1)を超えている場合であっても、いずれか一方が、前記下限しきい値(THx1、THy1)より次の段階のしきい値(THx2、THy2)以下である場合、「微弱」表示が決定されるものとなっている。これにより、無線LANまたはWiMAXのいずれか一方が通信しにくい状態であることをユーザに認識させることができる。
【0034】
反面、図3の例では、第1無線品質と第2無線品質との双方が、第1無線品質と第2無線品質についてそれぞれ定めたしきい値(THx4、THy4)を超えているような場合は、「強」表示が決定されるものとなっている。
【0035】
なお、図3の例では、第1無線品質、第2無線品質とも、4つのしきい値との比較を行って、圏外〜強の5段階表示を行うものとしているが、これらの段階数は任意に設定可能である。また、第1無線品質と第2無線品質が異常値を示す場合に「エラー」表示を行うようにしてもよい。また、前記しきい値に代えて、ルーター20側で求めたMCS(Modulation and Coding Scheme)を用いて、無線品質のレベルを決定することも可能である。
【0036】
図4は、ユーザ端末の電波状態表示部14において統合表示される内容の例である。図4の例では、アンテナの背景色にて通信状態を表示し、上記ルーター20の表示内容決定部24にて決定された内容を、総合電波強度として波形マークの本数で表わすようになっている。
【0037】
以上のように、本実施形態によれば、ルーター20を利用してインターネットアクセス等を行うユーザに、ルーター20から先の無線状況を加味した電波状況を、把握させることが可能になる。
【0038】
なお、図2に示したユーザ端末10、ルーター20の各部(処理手段)は、ユーザ端末10、ルーター20を構成するコンピュータに、そのハードウェアを用いて、上記した各処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現することもできる。
【0039】
[第2の実施形態]
続いて、上記第1の実施形態に構成上の変更を加えた第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明を加える。図5は、本発明の第2の実施形態の概要を説明するための図である。第1の実施形態との相違点は、ルーター20Aが、各ユーザ端末10aA〜10dAに、第2の無線区間の無線品質(第2無線品質)を送信し、各ユーザ端末10aA〜10dA側でそれぞれ自装置が測定した第1の無線区間の無線品質(第1無線品質)を用いて、ユーザ端末から基地局までの電波状態を表わす内容を決定、表示するようにした点である。
【0040】
図6は、本発明の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。図2に示した第1の実施形態の構成との相違点は、ユーザ端末10Aに、無線品質受信部13が追加され、ルーター20Aの第2無線品質測定部23Aが、ユーザ端末10Aに第2の無線区間の無線品質(第2無線品質)を送信するよう構成されている点である。また、ユーザ端末10Aの電波状態表示部14Aが、第1無線品質測定部12Aと無線品質受信部13から第1、第2無線品質を受け取り、ルーター20の表示内容決定部24に相当する機能を行うようになっている点である。
【0041】
なお、図2に示したユーザ端末10A、ルーター20Aの各部(処理手段)は、ユーザ端末10A、ルーター20Aを構成するコンピュータに、そのハードウェアを用いて、上記した各処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現することもできる。
【0042】
図7は、ユーザ端末10Aの電波状態表示部14Aが、ユーザ端末から基地局までの電波状態として表示する内容を求める際に参照するテーブルの例である。
【0043】
図3に示したテーブルとほぼ同様であるが、第1無線品質が下限しきい値以下である場合、第2無線品質測定部23Aから第2無線品質を受信できないため、「圏外(第2無線品質受信不可)」となっている。本実施形態においても、無線LAN以外を用いて第2無線品質を送信することとしている場合には、このような区別は不要である。
【0044】
以上のように本発明は、ユーザ端末10A側で表示内容を決定する構成でも実現することが可能である。
【0045】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で、更なる変形・置換・調整を加えることができる。例えば、上記した各実施形態では、図4に示したアイコン等により、ユーザに電波状態を知らせるものとして説明したが、ユーザ端末やルーター20から、電波状況が変わったこと(接続不可、復旧)やその原因箇所(第1、第2無線区間)などを併せて表示するようにしてもよい。また、必要に応じて、音声等により案内することも可能である。
【0046】
最後に、本発明の好ましい形態を要約する。
[第1の形態]
(上記第1の視点による電波状態表示システム参照)
[第2の形態]
第1の形態において、
前記電波状態表示部は、前記第1の無線区間の無線品質を示す値と、前記第2の無線区間の無線品質を示す値との少なくとも一方が、前記各無線品質毎に定めた第1のしきい値以下である場合、圏外表示を行う電波状態表示システム。
[第3の形態]
第1または第2の形態において、
前記電波状態表示部は、前記第1の無線区間の無線品質を示す値と、前記第2の無線区間の無線品質を示す値との双方が前記第1のしきい値を超えているが、少なくとも一方が、前記第1のしきい値より大きい第2のしきい値以下である場合、電波状態が最も悪い状態であるとの表示を行う電波状態表示システム。
[第4の形態]
第1から第3いずれか一の形態において、
前記ルーターが、複数のユーザ端末から前記第1の無線区間の無線品質情報を受け取って、前記各ユーザ端末の電波状態表示部に表示させる内容を決定する電波状態表示システム。
[第5の形態]
第1から第3いずれか一の形態において、
前記ユーザ端末が、前記ルーターから前記第2の無線区間の無線品質情報を受け取って、表示内容を決定する電波状態表示システム。
[第6の形態]
第1から第5いずれか一の形態において、
前記電波状態表示部は、
前記電波状態を段階的に表示する第1のアイコンと、
前記ユーザ端末の通信状態を色分けで表示する第2のアイコンとを表示する電波状態表示システム。
[第7の形態]
第1から第6いずれか一の形態において、
前記第1の無線通信方式は、無線LANまたはBluetooth(登録商標)であり、前記第2の無線通信方式は、モバイルWiMAX、WiMAX2、LTEおよびHSDPAのいずれか一つである電波状態表示システム。
[第8の形態]
(上記第2の視点によるユーザ端末参照)
[第9の形態]
第8の形態において、
前記電波状態表示部は、前記第1の無線区間の無線品質を示す値と、前記ルーターから受信した前記第2の無線区間の無線品質を示す値との少なくとも一方が、それぞれ所定の第1のしきい値以下である場合、圏外表示を行うユーザ端末。
[第10の形態]
第8または第9の形態において、
前記電波状態表示部は、前記第1の無線区間の無線品質を示す値と、前記第2の無線区間の無線品質を示す値との双方が、前記第1のしきい値を超えているが、少なくとも一方が、前記第1のしきい値より大きい第2のしきい値以下である場合、電波状態が最も悪い状態であるとの表示を行うユーザ端末。
[第11の形態]
第8から第10いずれか一の形態において、
前記ルーターに対し、前記第1の無線区間の無線品質情報を送信し、前記ルーターから受信した内容を前記電波状態表示部に表示するユーザ端末。
[第12の形態]
第8から第10いずれか一の形態において、
前記ルーターから前記第2の無線区間の無線品質情報を受け取って、表示内容を決定するユーザ端末。
[第13の形態]
第8から第12いずれか一の形態において、
前記電波状態表示部は、
前記電波状態を段階的に表示する第1のアイコンと、
前記ユーザ端末の通信状態を色分けで表示する第2のアイコンとを表示するユーザ端末。
[第14の形態]
第8から第13いずれか一の形態において、
前記第1の無線通信方式は、無線LANまたはBluetooth(登録商標)であり、前記第2の無線通信方式は、モバイルWiMAX、WiMAX2、LTEおよびHSDPAのいずれか一つであるユーザ端末。
[第15の形態]
第8から第14いずれか一のユーザ端末の無線アクセスポイントとして機能するとともに、前記ユーザ端末に対し、前記第2の無線通信方式にて接続した基地局から受信した信号に基づいて算出した前記第2の無線区間の無線品質情報を送信するルーター。
[第16の形態]
第1の無線通信方式とは異なる第2の無線通信方式にて基地局に接続し、前記第1の無線通信方式に対応するユーザ端末の無線アクセスポイントとして機能するとともに、前記ユーザ端末から受信した前記ユーザ端末において測定された前記第1の無線通信方式による第1の無線区間の無線品質と、前記自装置側で測定した前記第2の無線通信方式による第2の無線区間の無線品質と、の双方に基づいて、電波状態として、前記ユーザ端末に表示させる内容を送信するルーター。
[第17の形態]
(上記第4の視点による電波状態表示方法参照)
[第18の形態]
第1の無線通信方式とは異なる第2の無線通信方式にて基地局に接続し、前記第1の無線通信方式に対応するユーザ端末の無線アクセスポイントとして機能するルーターに搭載されたコンピュータに、
前記ユーザ端末から、前記ユーザ端末において測定された前記第1の無線通信方式による第1の無線区間の無線品質情報を受信する処理と、
前記第2の無線通信方式による第2の無線区間の無線品質を測定する処理と、
前記第1の無線区間の無線品質と、前記第2の無線区間の無線品質との双方に基づいて、前記ユーザ端末に、前記ユーザ端末から基地局までの電波状態として統合表示させる内容を決定し、前記ユーザ端末に送信する処理と、
を実行させるプログラム。
[第19の形態]
第1の無線通信方式に対応するユーザ端末に搭載されたコンピュータに、
所定の時間間隔で前記第1の無線区間の無線品質を測定する処理と、
前記第1の無線通信方式とは異なる第2の無線通信方式にて基地局に接続し、前記第1の無線通信方式に対応するユーザ端末の無線アクセスポイントとして機能するルーターから、前記第2の無線通信方式による第2の無線区間の無線品質情報を受信する処理と、
前記第1の無線区間の無線品質と、前記第2の無線区間の無線品質との双方に基づいて、前記ユーザ端末から基地局までの電波状態を統合表示する処理と、
を実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0047】
10、10A ユーザ端末
10a、10aA パーソナルコンピュータ
10b、10bA 携帯型ゲーム端末
10c、10cA 携帯ミュージックプレーヤー
10d、10dA タブレット型端末
20、20A ルーター
30 基地局
11、21 第1無線通信部
12、12A 第1無線品質測定部
13 無線品質受信部
14、14A 電波状態表示部
22、32 第2無線通信部
23、23A 第2無線品質測定部
24 表示内容決定部
31 上位装置通信部
32 第2無線通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の無線通信方式に対応するユーザ端末と、
前記第1の無線通信方式とは異なる第2の無線通信方式にて基地局に接続し、前記第1の無線通信方式に対応するユーザ端末の無線アクセスポイントとして機能するルーターと、を含み、
前記ユーザ端末は、前記ユーザ端末において測定される前記第1の無線通信方式による第1の無線区間の無線品質と、前記ルーターにおいて測定される前記第2の無線通信方式による第2の無線区間の無線品質と、の双方に基づいた、前記ユーザ端末から基地局までの電波状態を統合表示する電波状態表示部を備えること、
を特徴とする電波状態表示システム。
【請求項2】
前記電波状態表示部は、前記第1の無線区間の無線品質を示す値と、前記第2の無線区間の無線品質を示す値との少なくとも一方が、前記各無線品質毎に定めた第1のしきい値以下である場合、圏外表示を行う請求項1の電波状態表示システム。
【請求項3】
前記電波状態表示部は、前記第1の無線区間の無線品質を示す値と、前記第2の無線区間の無線品質を示す値との双方が前記第1のしきい値を超えているが、少なくとも一方が、前記第1のしきい値より大きい第2のしきい値以下である場合、電波状態が最も悪い状態であるとの表示を行う請求項1または2の電波状態表示システム。
【請求項4】
前記ルーターが、複数のユーザ端末から前記第1の無線区間の無線品質情報を受け取って、前記各ユーザ端末の電波状態表示部に表示させる内容を決定する請求項1から3いずれか一の電波状態表示システム。
【請求項5】
前記ユーザ端末が、前記ルーターから前記第2の無線区間の無線品質情報を受け取って、表示内容を決定する請求項1から3いずれか一の電波状態表示システム。
【請求項6】
第1の無線通信方式に対応するとともに、その無線品質を所定の時間間隔で測定する無線品質測定部と、
前記第1の無線区間の無線品質と、前記ルーターにおいて測定される前記第2の無線通信方式による第2の無線区間の無線品質と、の双方に基づいた、前記ユーザ端末から基地局までの電波状態を統合表示する電波状態表示部を備えること、
を特徴とするユーザ端末。
【請求項7】
請求項6のユーザ端末の無線アクセスポイントとして機能するとともに、前記ユーザ端末に対し、前記第2の無線通信方式にて接続した基地局から受信した信号に基づいて算出した前記第2の無線区間の無線品質情報を送信するルーター。
【請求項8】
第1の無線通信方式とは異なる第2の無線通信方式にて基地局に接続し、前記第1の無線通信方式に対応するユーザ端末の無線アクセスポイントとして機能するとともに、前記ユーザ端末から受信した前記ユーザ端末において測定された前記第1の無線通信方式による第1の無線区間の無線品質と、前記自装置側で測定した前記第2の無線通信方式による第2の無線区間の無線品質と、の双方に基づいて、電波状態として、前記ユーザ端末に表示させる内容を送信するルーター。
【請求項9】
第1の無線通信方式に対応するユーザ端末が、所定の時間間隔で前記第1の無線通信方式による第1の無線区間の無線品質を測定するステップと、
前記第1の無線通信方式とは異なる第2の無線通信方式にて基地局に接続し、前記第1の無線通信方式に対応するユーザ端末の無線アクセスポイントとして機能するルーターが、前記第2の無線通信方式による第2の無線区間の無線品質を測定するステップと、
前記第1の無線区間の無線品質と、前記第2の無線区間の無線品質との双方に基づいて、前記ユーザ端末に、前記ユーザ端末から基地局までの電波状態を統合表示するステップと、
を含む、電波状態表示方法。
【請求項10】
第1の無線通信方式とは異なる第2の無線通信方式にて基地局に接続し、前記第1の無線通信方式に対応するユーザ端末の無線アクセスポイントとして機能するルーターに搭載されたコンピュータに、
前記ユーザ端末から、前記ユーザ端末において測定された前記第1の無線通信方式による第1の無線区間の無線品質を受信する処理と、
前記第2の無線通信方式による第2の無線区間の無線品質を測定する処理と、
前記第1の無線区間の無線品質と、前記第2の無線区間の無線品質との双方に基づいて、前記ユーザ端末に、前記ユーザ端末から基地局までの電波状態として統合表示させる内容を決定し、前記ユーザ端末に送信する処理と、
を実行させるプログラム。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図1】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−156671(P2012−156671A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−12671(P2011−12671)
【出願日】平成23年1月25日(2011.1.25)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】