電源供給端子、導体部材付き電子部品及び該電源供給端子を備えた構造体
【課題】電子部品の組み込み及び交換が容易なBWB用電源供給端子を提供することである。
【解決手段】電源供給端子であって、一対の第1係合部を有し、少なくとも2つの電源端子を収容する第1端子部材と、前記電源端子の先端側に接続されるパターンを有する基板と、前記第1端子部材と前記基板間に、前記一対の第1係合部に係合する一対の第2係合部を有し、前記電源端子間に弾性変形して電気的に接続される電子部品を備えたことを特徴とする。
【解決手段】電源供給端子であって、一対の第1係合部を有し、少なくとも2つの電源端子を収容する第1端子部材と、前記電源端子の先端側に接続されるパターンを有する基板と、前記第1端子部材と前記基板間に、前記一対の第1係合部に係合する一対の第2係合部を有し、前記電源端子間に弾性変形して電気的に接続される電子部品を備えたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノイズフィルタ部品を具備した電源供給端子、導体部材付き電子部品及び該電源供給端子を備えた構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話、インターネット等の各種通信システムは、多種多様な形態で進歩、発展を遂げ、それに伴い各種通信システムが取り扱う情報量についても、多種多様な形態でその増大化を続けている。
【0003】
このような、各種通信システムには、更なる情報の高密度化、伝送容量の大容量化及び高機能化が要求される傾向にあり、これらを実現するため、各種通信システムを構成する通信装置の消費電力は増加する傾向にある。
【0004】
よって、通信装置は大電流に耐える構成が要求されるようになってきており、同時に高密度、高周波の信号を処理するため、各通信装置が有する、プリント板やバックワイヤリングボード(以下、これらを総称してBWBと称する。)の構成は多層化の一途を辿り、その厚みも益々増加する傾向にある。
【0005】
このような通信装置のBWBに電源供給端子を接続する方法としては、例えば、プレスフィット端子を用いた無半田接続が一般的である。従来の代表的な電源供給端子は、電源を供給する圧着端子、BWBに挿入されるプレスフィット端子、及びプレスフィット端子の一部が収納される端子部材(端子台)を有しており、圧着端子はねじによってプレスフィット端子と電気的に接続されている(例えば、特開2000−251977号公報)。
【0006】
電源供給端子はBWBの片面側から挿入され、その挿入方向に対するBWBの裏面側には、ノイズフィルタ回路を構成する複数のキャパシタが実装されている。
【0007】
ノイズフィルタ回路は耐EMI対策のために設けられている。例えば、電源線へのノイズであれば、同じ電源線に接続されている他の機器に悪影響を及ぼす恐れがある。
【0008】
このような問題に対して、国際規格IECを制定化しており、欧州ではそのままIEC規格を使用しているが、日本ではVCCI,米国ではFCC等のように各国では独自規格に読み替えをしている。
【0009】
しかし、上述した従来の電源供給端子の接続方法では、ノイズフィルタ回路を構成するキャパシタを直接BWBに実装することとしていたため、BWBへのプレスフィット端子の抜き差し、BWBに実装されたコネクタへの電子回路パッケージの抜き差し、或いはBWBの装置の筐体への取り付けの際に、このBWBに反りが生じた場合、このノイズフィルタ回路を構成するキャパシタが破損してしまうという問題がある。
【0010】
また、BWBにはリフロー半田付けに耐えることのできないコネクタ等の部品が搭載されており、BWBへの部品搭載時における作業効率の面から、ノイズフィルタ回路を構成するキャパシタのBWBへの実装は、半田ごてを用いた手半田によって行われることになる。そのため、この半田付け時の熱ストレスによっても、ノイズフィルタ回路を構成するキャパシタが破損してしまう場合があるという問題がある。
【0011】
これらの問題点を克服した電源供給端子が、本出願人の出願に係る国際公開公報WO01/99237に開示されている。この国際公開公報に記載された電源供給端子では、BWBと独立したノイズフィルタ回路基板へキャパシタをリフロー半田付けにより実装し、このノイズフィルタ回路基板をプレスフィット端子へ半田付けし、端子部材へ収納するようにしている。
【特許文献1】国際公開公報WO01/99237号公報
【特許文献2】特開2000−251977号公報
【特許文献3】特開平9−232014号公報
【特許文献4】特開平5−242929号公報
【特許文献5】特開2001−230371号公報
【特許文献6】特開2001−110475号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、上述した国際公開公報に記載された電源供給端子では、ノイズフィルタ回路基板をプレスフィット端子へ半田付けにより取り付けているため、製造性が悪く、また、ノイズフィルタ回路基板を収納するための領域を端子部材に設けなければならないため、電源供給端子のサイズが大きくなるという問題がある。また、その他の従来技術としては、コンデンサを直接端子間に接続するものや、基板上に実装されたものもある。
【0013】
よって、本発明の目的は、製造性が良くコンパクトなBWBに電源を供給する電源供給端子を提供することである。
【0014】
本発明の他の目的は、BWBへ電源供給端子を実装した後でも、電子回路部品の交換や変更などを容易に実施できる電源供給端子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一つの側面によると、一対の第1係合部を有し、少なくとも2つの電源端子を収容する第1端子部材と、前記電源端子の先端側に接続されるパターンを有する基板と、前記第1端子部材と前記基板間に、前記一対の第1係合部に係合する一対の第2係合部を有し、前記電源端子間に弾性変形して電気的に接続される電子部品を備えたことを特徴とする電源供給端子が提供される。
【0016】
好ましくは、前記基板はバックワイヤリングボードから構成され、前記電源端子はプレスフィット端子から構成される。好ましくは、前記第2端子部材は前記電源端子の伸長方向と直交する方向から前記第1端子部材に係合固定される。好ましくは、前記電子部品は表面実装型キャパシタから構成される。
【0017】
本発明の他の側面によると、両側面に設けられた一対の電極を有する表面実装部品と、該各電極に取り付けられ、前記両側面方向への外力に対して弾性力により反発する弾性を有する一対の導体部材と、を備えたことを特徴とする導体部材付き電子部品が提供される。
【0018】
本発明の更に他の側面によると、複数の第1スリットと一対の第1係合部とを有する第1端子部材と、前記第1端子部材の前記第1スリットに挿入された電源端子と、前記電源端子を前記第1端子部材に固定する固定手段と、一対の第2係合部と、切欠と、第2スリットとを有し、該第2係合部を前記第1係合部に係合することにより、前記第1端子部材に取り付けられた第2端子部材と、それぞれ弾性変形部を有する第1及び第2板ばねが両端部に接合され、該第2板ばねを前記第2スリットに挿入することにより前記第2端子部材の前記切欠中に取り付けられ、前記第2端子部材が前記第1端子部材に取り付けられると前記第1板ばねの弾性変形部が前記電源端子に圧接する電子部品と、を具備したことを特徴とする電源供給端子が提供される。
【0019】
本発明の更に他の側面によると、電源供給のための導体パターンと該導体パターンに接続されたスルーホールを有する基板と、該基板の該スルーホールに実装された電源供給端子とを具備し、前記電源供給端子は、複数の第1スリットと一対の第1係合部とを有する第1端子部材と、前記第1端子部材の前記第1スリットに挿入された電源端子と、前記電源端子を前記第1端子部材に固定する固定手段と、一対の第2係合部と、切欠と、第2スリットとを有し、該第2係合部を前記第1係合部に係合することにより、前記第1端子部材に取り付けられた第2端子部材と、それぞれ弾性変形部を有する第1及び第2板ばねが両端部に接合され、該第2板ばねを前記第2スリットに挿入することにより前記第2端子部材の前記切欠中に取り付けられ、前記第2端子部材が前記第1端子部材に取り付けられると前記第1板ばねの弾性変形部が前記電源端子に圧接し、前記第2板ばねの弾性変形部が前記基板の前記導体パターンに圧接する電子部品と、を含んでいることを特徴とする電源供給端子を備えた構造体が提供される。
【発明の効果】
【0020】
本発明の電源供給端子によると、電子部品を端子に直接実装したため、従来必要であったノイズフィルタ回路基板を削除することができ、電源供給端子の構造の簡素化を図ることができる。また、半田付けを使用することなく電子部品を端子に直接実装できるため、電源供給端子の製造性を向上することができる。
【0021】
電子部品を端子に直接実装しているため、電子部品として高周波用のキャパシタを使用することができ、十分なノイズフィルタ特性を発揮することができる。更に、電子部品は端子の横方向からの組み込みのため、取り付けや取り外しが容易となり、BWBへ電源供給端子を実装した後でも電子部品の交換や変更などが容易に実施できる。
【0022】
また、本発明の電源供給端子を備えた構造体によると、基板へ電源供給端子を実装した後でも、ノイズフィルタ回路を構成するキャパシタ等の電子部品を容易に交換することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1を参照すると、本発明第1実施形態の電源供給端子2の断面図が示されている。電源供給端子2は第1端子台(端子部材)4と第1端子台4に嵌合される第2端子台(端子部材)20を有している。
【0024】
これらの第1及び第2端子台4,20は例えばポリブチレンテレフタレイト(PBT)から形成されるが、PBTに限定されるものではなく、絶縁性を有し加工が容易な材質であれば制限なく使用することができる。
【0025】
第1端子台4にはプレスフィット端子12が挿入される複数のスリット6と、インサートモールドされた雌ねじ8が形成されている。更に、図2に示すように、第1端子台4の両側には一対の係合穴(一つのみ図示)10が形成されている。
【0026】
以下、電源端子としてバックワイヤンクボードで一般に使用されるプレスフィット端子の例で説明するが、これに限られるものではなく、同等の機能として使用される端子であれは足りる。
【0027】
第1端子台4のスリット6中にはプレスフィット端子12が挿入される。プレスフィット端子12は、図3に示すように概略U形状に折り曲げられ、一対の側壁12aと、側壁を連結する中間壁12bを有しており、各側壁12の先端には複数のプレスフィットピン14が一体的に形成されている。中間壁12bには固定用の穴15が形成されている。
【0028】
プレスフィット端子12の材料としては、導電性が高くある程度の機械的強度を有する材質であれば使用可能であり、例えばリン青銅にニッケルメッキを施したもの等を使用することができる。
【0029】
図1及び図2に示されるように、プレスフィット端子12は第1端子台4のスリット6中に挿入され、圧着端子18を間に挟んで雄ねじ16を雌ねじ8に螺合することにより、第1端子台4に強固に固定される。圧着端子18は電源又はグラウンドに接続される。
【0030】
図4を参照すると、第2端子台(第2端子部材)20への電子部品30の取付方法が示されている。電子部品30は例えば表面実装型キャパシタから構成されるが、これに限定されるものではない。キャパシタ30はその両側に一対の電極30aを有している。キャパシタ30の両側に配置された電極30aにはそれぞれ弾性変形部36aを有する板ばね36が半田付け等により固定されている。
【0031】
第2端子台20はプレスフィット端子12が部分的に挿入される複数のスリット24(例示は一対)と、キャパシタ30の板ばね36が挿入される複数のスリット28(例示は一対)を有している。この複数のスリット28は必ずしも必要なものではなく、プレスフィット端子の一部を挿入することにより保持強度などを得るときに有効である。
【0032】
更に、第2端子台20の先端部の両側には図2に示した係合穴10に係合可能な係合突起22が形成されている。キャパシタ30の板ばね36を矢印40で示すようにスリット28に挿入することにより、キャパシタ30が第2端子台20に取り付けられる。
【0033】
図5に示すように、キャパシタ30の取り付けられた第2端子台20は、第1端子台4の横方向から矢印42で示すように第1端子台4の下側空間部に挿入され、係合突起22を係合穴10に係合することにより、第1端子台4に取り付けられる。
【0034】
この状態が図1の断面図に示されている。第2端子台20が第1端子台4に取り付けられると、キャパシタ30の板ばね36の弾性変形部36aが隣接するプレスフィット端子12の外面に圧接する。
【0035】
バックワイヤリングボード(BWB)44は電源供給のための導体パターンと、この導体パターンに接続された複数のスルーホールを有している。プレスフィット端子12のプレスフィットピン14をBWB44のスルーホールに挿入することにより、電源供給端子2がBWB44に実装される。キャパシタ30はプレスフィット端子12に圧接しているため、プレスフィット端子12を介してBWB44の電源供給用導体パターンに接続される。
【0036】
本実施形態によれば、キャパシタ30をプレスフィット端子12に接触させて配置することができるため、キャパシタ30を用いてノイズフィルタ回路を構成することができ、十分なノイズフィルタ特性を発揮することができる。
【0037】
図6は本発明第2実施形態の電源供給端子に使用可能な一対のプレスフィット端子46及び表面実装型キャパシタ等の電子部品30を示している。
【0038】
各プレスフィット端子46は概略U形状に折り曲げられ、一対の側壁46aと、側壁46aを連結する中間壁46bを有しており、各側壁46aの先端部には複数のプレスフィットピン48が一体的に形成されている。
【0039】
プレスフィット端子46は例えばリン青銅から形成され、その表面にニッケルメッキが施されている。プレスフィット端子46の中間壁46bには固定用の穴49が形成されており、各側壁46aの外面には係合穴50が形成されている。
【0040】
なお、この各側壁46aの係合穴50は、貫通穴でもかまわない。また、この実施例では、各側壁に係合穴46aを設けているが、電子部品が挿入される側壁の側だけ設けてあってもよい。
【0041】
キャパシタ30の両側に配置された電極30aには概略L形状に折り曲げられた板ばね52が半田付け等により固定されている。各板ばね52の外面には係合突起54が形成されている。
【0042】
特に図示しないが、本実施形態のプレスフィット端子46は図1に示したのと同様な第1端子台4のスリット6に挿入され、プレスフィットピン48がBWB44のスルーホールに圧入される。
【0043】
キャパシタ30はプレスフィット端子46の横方向から隣接するプレスフィット端子46の間に挿入され、係合突起54が係合穴50に係合することにより、隣接するプレスフィット端子の間に46に実装される。
【0044】
本実施形態においても、キャパシタ30が隣接するプレスフィット端子46の間に直接実装されるため、高周波用キャパシタを使用することができ、十分なノイズフィルタ特性を発揮することができる。
【0045】
図7(A)は本発明第3実施形態の電源供給端子に使用するのに適した電子部品の斜視図を示しており、図7(B)は図7(A)の7B−7B線断面図を示している。電子部品30は、例えば表面実装型キャパシタから構成され、本実施形態では表面実装型キャパシタを電子部品30として採用した例について説明する。キャパシタ30はその両側に配置された電極30aを有しており、各電極30aには金属フレーム58が半田付け等により固定されている。
【0046】
各金属フレーム58は矩形状の穴59と、一対の係合片60,62を有している。係合片62はその先端が係合片60に近づくように傾斜して形成されている。係合片60の内面には係合突起64が形成されている。
【0047】
図8は本発明第3実施形態の電源供給端子に使用するのに適したプレスフィット端子66を示している。プレスフィット端子66は概略U形状に折り曲げられ、一対の側壁66aと、側壁66aを連結する中間壁66bを有している。
【0048】
各側壁66aはその先端部に一体的に形成された複数のプレスフィット端子68と、一対の切欠70を有している。各側壁66aの内面には係合穴72が形成されている。中間壁66bは固定用の穴69を有している。
【0049】
本実施形態のプレスフィット端子66も、上述した第1及び第2実施形態のプレスフィット端子と同様に、例えばリン青銅から形成され、その表面にニッケルメッキが施されている。
【0050】
図9を参照すると、本発明第3実施形態の電源供給端子2Aの断面図が示されている。本実施形態の電源供給端子2Aの組み立てには、まず端子台4のスリット6中に一対のプレスフィット端子66を挿入する。次いで、圧着端子18を間に挟みながら雄ねじ16を雌ねじ8に螺合することにより、圧着端子18と共に一対の隣接するプレスフィット端子66を端子台4に固定する。
【0051】
次いで、プレスフィットピン68の先端側からキャパシタ30の両側に配置された金属フレーム58の矩形状穴59がプレスフィットピン68に干渉されないようにキャパシタ30を挿入し、更に一対の切欠70中に金属フレーム58を挿入する。
【0052】
この状態で、金属フレーム58の係合突起64がプレスフィット端子66の内面に形成された係合穴72に押圧されて係合し、キャパシタ30は一対の隣接するプレスフィット端子46の間に実装される。
【0053】
キャパシタ30の一対のプレスフィット端子66の間への実装終了後、プレスフィットピン68をBWB44のスルーホールに圧入すると、電源供給端子2AがBWB44に実装される。
【0054】
図10を参照すると、本発明第4実施形態の電源供給端子に使用する電子部品の斜視図が示されている。電子部品30は表面実装型キャパシタから構成され、その両端部に一対の電極30aを有している。各電極30aにはそれぞれ弾性変形部74a,76aを有す
る板ばね74,76が例えば半田により接合されている。
【0055】
図11に示すように、第2端子台(第2端子部材)20Aは、第2端子台20Aが第1端子台4に取り付けられたとき、プレスフィットピン14を収容する切欠部21を有している。また、第2端子台20Aには、電子部品30を収容する部分に段差を設けてあり、電極30aの弾性変形部74aが第2端子台20Aの上面と水平になるようにしてある。
【0056】
更に、この段差の部分に、キャパシタ30を収容する切欠78と、板ばね76の両端部76bが挿入されるスリット80を有している。なお、この弾性変形部74aが薄い素材で段差を設ける必要がなければ、この段差は省略してもよい。
【0057】
キャパシタ30は図11で上方向から切欠78中に挿入され、板ばね76の両端部76bがスリット80に嵌合することにより、キャパシタ30は第2端子台20Aに取り付けられる。
【0058】
図11に示すように、キャパシタ30の取り付けられた第2端子台20Aは、第1端子台4の横方向から矢印42で示すように第1端子台4の下側空間部に挿入され、係合突起22を係合穴10に係合することにより、第1端子台4に取り付けられる。
【0059】
第2端子台20Aが第1端子台4に取り付けられると、プレスフィットピン14は第2端子台20Aの切欠部21に収容され、キャパシタ30に接合した板ばね74の弾性変形部74aがプレスフィット端子12の内面に圧接する。
【0060】
BWB44は電源供給のための導体パターンと、この導体パターンに接続された複数のスルーホールを有している。プレスフィット端子12のプレスフィットピン14をBWB44のスルーホールに挿入することにより、電源供給端子2BがBWB44に実装される。
【0061】
電源供給端子2BがBWB44に実装されると、キャパシタ30に接合した板ばね74の弾性変形部74aがプレスフィット端子12に圧接し、板ばね76の弾性変形部76aがBWB44の導体パターンに圧接する。
【0062】
本実施形態によれば、キャパシタ30をプレスフィット端子12及びBWB44の導体パターンに接触させて配置することができるため、キャパシタ30を用いてノイズフィルタ回路を構成することができ、十分なノイズフィルタ特性を発揮することできる。
【0063】
図12は本発明第5実施形態の電源供給端子に使用する表面実装部品の斜視図を示している。表面実装部品30はキャパシタから構成され、両端に設けられた電極30aに板ばね82,84が接合されている。
【0064】
図13に示すように、第2端子台20Bはキャパシタ30が挿入される切欠86を有している。切欠86を画成する第2端子台20Bの壁面には一対の突起88が形成されている。
【0065】
図14に示すように、キャパシタ30を第2端子台20Bの切欠86中に挿入すると、一対の突起88がキャパシタ30の側面に圧接することにより、キャパシタ30は第2端子台20Bに取り付けられる。
【0066】
図15は第5実施形態の電源供給端子2CがBWB44に実装された状態の断面図を示している。本実施形態では、キャパシタ30に接合した板ばね82が雌ねじ8の底板8´に圧接し、板ばね84がBWB44に形成された導体パターンに圧接する。
【0067】
図16は本発明第6実施形態の電源供給端子2Dの断面図を示している。この実施形態は第2端子台を使用せずにキャパシタ30をねじ16とBWB44の導体パターンに接続するようにしたものである。図17〜図22に示す各実施形態も同様である。
【0068】
図16に示した第6実施形態においては、雌ねじ8の底部の第1端子台4に貫通穴9を形成する。この貫通穴9中にキャパシタ30,コイルばね90及び押え板92を入れ、キャパシタ30の一方の電極をコイルばね90及び押え板92を介してねじ16に接続し、他方の電極をBWB44の導体パターンに接続する。
【0069】
本実施形態の電源供給端子2Dを組み立てる際には、まず第1端子台4のプレスフィットピン14をBWB44のスルーホールに圧入する。次いで、穴9中にキャパシタ30,コイルばね90及び押え板92を挿入し、最後に雄ねじ16を雌ねじ8に螺合する。図17〜図20に示す第7〜第9実施形態の組み立て方も同様である。
【0070】
図17は本発明第7実施形態の電源供給端子2Eの断面図を示している。本実施形態においてはキャパシタ30の両側にコイルばね90,94を配置する。キャパシタ30の一方の電極はコイルばね90,押え板92を介してねじ16に接続され、他方の電極はコイルばね94を介してBWB44の導体パターンに接続される。
【0071】
図18は本発明第8実施形態の電源供給端子2Fの断面図を示している。本実施形態においては、図19に示すようなS形状の板ばね96,98を使用する。キャパシタ30の一方の電極は板ばね96を介してねじ16に接続され、キャパシタ30の他方の電極は板ばね98を介してBWB44の導体パターンに接続される。板ばねはS形状に限定されるものではなく、C形状,N形状,U形状,V形状,W形状等の板ばねを使用可能である。
【0072】
図20は本発明第9実施形態の電源供給端子2Gの断面図を示している。本実施形態においては、キャパシタ30の一方の電極を導電性ゴム100を介してねじ16に接続し、他方の電極を導電性ゴム102を介してBWB44の導体パターンに接続する。
【0073】
ここから説明する本発明第10実施形態及び第11実施形態は、第5の実施形態で用いた底部がある雌ねじ8の構造で、コイルばね90又は板ばね96,98とキャパシタ30を適用した場合の構成を示している。
【0074】
図21は本発明第10実施形態の電源供給端子2Hの断面図を示している。本実施形態は、第1端子台44をBWB44に実装する際、係止金具104でコイルばね94を係止し、キャパシタ30が外れないようにしたものである。
【0075】
図22は本発明第11実施形態の電源供給端子2Iの断面図を示している。本実施形態では、第1端子台44に溝106を形成し、この溝106中に板ばね98の端部を横方向から差し込み、板ばね98を仮止めする。このように板ばね98を仮止めすることにより、BWB44に第1端子台44のプレスフィットピン14を圧入する際、キャパシタ30が外れないように保持する。
【0076】
図23は本発明第12実施形態の電源供給端子2Jの断面図を示している。本実施形態では、キャパシタ30の両端部の電極に板ばね108,110を接合する。板ばね110の上端部を第1端子台4に仮止めした状態で、電源供給端子2Jのプレスフィットピン14をBWB44のスルーホールに圧入する。
【0077】
この状態が図23に示されており、キャパシタ30の一方の電極は板ばね108を介してプレスフィットピン14に接続され、他方の電極は板ばね110を介してBWB44の導体パターンに接続される。
【0078】
尚、これら実施形態の説明では、電源端子が2つのものを示したが、これに限らず、さらに多数の電源端子が配列されたものにおいても同様に適用できる。
【0079】
本発明は以下の付記を含むものである。
【0080】
(付記1) 一対の第1係合部を有し、少なくとも2つの電源端子を収容する第1端子部材と、
前記電源端子の先端側に接続されるパターンを有する基板と、
前記第1端子部材と前記基板間に、前記一対の第1係合部に係合する一対の第2係合部を有し、前記電源端子間に弾性変形して電気的に接続される電子部品を備えたことを特徴とする電源供給端子。
【0081】
(付記2) 前記基板は、バックワイヤリングボードであることを特徴とする付記1記載の電源供給端子。
【0082】
(付記3) 前記電源端子は、プレスフィット端子であることを特徴とする付記1記載の電源供給端子。
【0083】
(付記4) 前記第2端子部材は前記電源端子の伸長方向と直交する方向から前記第1端子部材に係合固定される付記1記載の電源供給端子。
【0084】
(付記5) 前記電子部品は表面実装型キャパシタから構成される付記1記載の電源供給端子。
【0085】
(付記6) 複数の第1スリットと一対の第1係合部とを有する第1端子部材と、
それぞれ前記第1端子部材の前記第1スリットに挿入された複数の電源端子と、
前記各電源端子を前記第1端子部材に固定する固定手段と、
前記各電源端子が挿入される複数の第2スリットと、複数の第3スリットと、一対の第2係合部とを有し、該第2係合部を前記第1係合部に係合することにより、前記各電源ト端子の一部が前記第2スリット内に部分的に挿入されて前記第1端子部材に取り付けられた第2端子部材と、
それぞれ弾性変形部を有する一対の板ばねが両端部に接合され、該各板ばねを前記第3スリットに挿入することにより前記第2端子部材に取り付けられ、前記第2端子部材が前記第1端子部材に取り付けられると前記各板ばねの弾性変形部が隣接する前記電源端子に圧接する電子部品と、
を具備したことを特徴とする電源供給端子。
【0086】
(付記7) 前記第1端子部材は複数のねじ穴を有し、前記各電源端子は中間部分に形成された穴を有しており、前記固定手段は前記穴を介して前記ねじ穴に螺合されるねじから構成される付記6記載の電源供給端子。
【0087】
(付記8) 前記各第1係合部は係合穴から構成され、前記各第2係合部は係合突起から構成される付記6記載の電源供給端子。
【0088】
(付記9) 前記第2端子部材は前記電源端子の伸長方向と直交する方向から前記第1端子部材に係合固定される付記6記載の電源供給端子。
【0089】
(付記10) 前記電子部品は表面実装型キャパシタから構成される付記6記載の電源供給端子。
【0090】
(付記11) 複数のスリットを有する端子部材と、
それぞれ前記端子部材の前記スリットに挿入され、先端部分に形成された複数のプレスフィットピンと外面に形成された一対の窪みとを有する概略U形状の複数のプレスフィット端子と、
前記各プレスフィット端子を前記端子部材に固定する固定手段と、
それぞれ外側に向いた突起を有する一対の板ばねが両端部に接合され、該各突起が前記各窪みに嵌合することにより隣接する前記プレスフィット端子に取り付けられた電子部品と、
を具備したことを特徴とする電源供給端子。
【0091】
(付記12) 複数のスリットを有する端子部材と、
それぞれ一対の概略平行に伸長する側壁と、該側壁を連結する中間壁を含んだ概略U形状に形成され、各側壁はその先端に形成された複数のピンと一対の切欠を有しており、該側壁が前記端子部材の前記スリットに挿入された複数の電源端子と、
前記各電源端子を前記端子部材に固定する固定手段と、
それぞれ一対の係合片と穴を有する一対の金属フレームが両端部に接合され、該金属フレームを前記切欠中に挿入すると、前記各一対の係合片が前記各側壁を挟み込むことにより、隣接する前記電源端子に取り付けられる電子部品と、
を具備したことを特徴とする電源供給端子。
【0092】
(付記13) 前記基板は、バックワイヤリングボードであることを特徴とする付記12記載の電源供給端子。
【0093】
(付記14) 前記電源端子は、プレスフィット端子であることを特徴とする付記12記載の電源供給端子。
【0094】
(付記15) バックワイヤリングボードアセンブリであって、
電源供給のための導体パターンと該導体パターンに接続されたスルーホールを有するバックワイヤリングボードと、
該バックワイヤリングボードの該スルーホールにプレスフィット実装された電源供給端子とを具備し、
前記電源供給端子は、複数の第1スリットと一対の第1係合部とを有する第1端子部材と、
それぞれ前記第1端子部材の前記第1スリットに挿入され、先端部分に形成された複数のプレスフィットピンを有する概略U形状の複数のプレスフィット端子と、
前記各プレスフィット端子を前記第1端子部材に固定する固定手段と、
前記各プレスフィット端子が挿入される複数の第2スリットと、複数の第3スリットと、一対の第2係合部とを有し、該第2係合部を前記第1係合部に係合することにより、前記各プレスフィット端子が前記第2スリット内に部分的に挿入されて前記第1端子部材に取り付けられた第2端子部材と、
それぞれ弾性変形部を有する一対の板ばねが両端部に接合され、該各板ばねを前記第3スリットに挿入することにより前記第2端子部材に取り付けられ、前記第2端子部材が前記第1端子部材に取り付けられると前記各板ばねの弾性変形部が隣接する前記プレスフィット端子に圧接する電子部品と、
を含んでいることを特徴とするバックワイヤリングボードアセンブリ。
【0095】
(付記16) 両側面に設けられた一対の電極を有する表面実装部品と、
該各電極に取り付けられ、前記両側面方向への外力に対して弾性力により反発する弾性を有する一対の導体部材と、
を備えたことを特徴とする導体部材付き電子部品。
【0096】
(付記17) 両側面に設けられた一対の電極を有する表面実装部品と、
一部が折り返された弾性を有する一対の導体部材とを備え、
前記各導体部材は、前記折り返されて対向する面の裏面の少なくとも一部が前記電極に取り付けられていることを特徴とする導体部材付き電子部品。
【0097】
(付記18) 両側面に設けられた一対の電極を有する表面実装部品と、
該表面実装部品に対して外側に膨らむように、該各電極に取り付けられた一対の弾性導体部材と、
を備えたことを特徴とする導体部材付き電子部品。
【0098】
(付記19) 前記各弾性導体部材は、前記両側面から少なくとも2方向にはみ出し部分を有することを特徴とする付記18記載の導体部材付き表面実装部品。
【0099】
(付記20) 複数の第1スリットと一対の第1係合部とを有する第1端子部材と、
前記第1端子部材の前記第1スリットに挿入された電源端子と、
前記電源端子を前記第1端子部材に固定する固定手段と、
一対の第2係合部と、切欠と、第2スリットとを有し、該第2係合部を前記第1係合部に係合することにより、前記第1端子部材に取り付けられた第2端子部材と、
それぞれ弾性変形部を有する第1及び第2板ばねが両端部に接合され、該第2板ばねを前記第2スリットに挿入することにより前記第2端子部材の前記切欠中に取り付けられ、前記第2端子部材が前記第1端子部材に取り付けられると前記第1板ばねの弾性変形部が前記電源端子に圧接する電子部品と、
を具備したことを特徴とする電源供給端子。
【0100】
(付記21) 電源供給のための導体パターンと該導体パターンに接続されたスルーホールを有する基板と、
該基板の該スルーホールに実装された電源供給端子とを具備し、
前記電源供給端子は、複数の第1スリットと一対の第1係合部とを有する第1端子部材と、
前記第1端子部材の前記第1スリットに挿入された電源端子と、
前記電源端子を前記第1端子部材に固定する固定手段と、
一対の第2係合部と、切欠と、第2スリットとを有し、該第2係合部を前記第1係合部に係合することにより、前記第1端子部材に取り付けられた第2端子部材と、
それぞれ弾性変形部を有する第1及び第2板ばねが両端部に接合され、該第2板ばねを前記第2スリットに挿入することにより前記第2端子部材の前記切欠中に取り付けられ、前記第2端子部材が前記第1端子部材に取り付けられると前記第1板ばねの弾性変形部が前記電源端子に圧接し、前記第2板ばねの弾性変形部が前記基板の前記導体パターンに圧接する電子部品と、
を含んでいることを特徴とする電源供給端子を備えた構造体。
【0101】
(付記22) 前記基板は、バックワイヤリングボードであることを特徴とする付記21記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0102】
(付記23) 前記電源端子は、プレスフィット端子であることを特徴とする付記21記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0103】
(付記24) 前記第2端子部材は前記電源端子の伸長方向と直交する方向から前記第1端子部材に係合固定される付記21記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0104】
(付記25) 前記電子部品は表面実装型キャパシタから構成される付記21記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0105】
(付記26) 前記各第1係合部は係合穴から構成され、前記各第2係合部は係合突起から構成される付記21記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0106】
(付記27) 前記電子部品は表面実装型キャパシタから構成される付記21記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0107】
(付記28) 電源供給のための導体パターンと該導体パターンに接続されたスルーホールを有する基板と、
該基板の該スルーホールにプレスフィット実装された電源供給端子とを具備し、
前記電源供給端子は、複数の第1スリットと、貫通したねじ穴と、一対の第1係合部とを有する第1端子部材と、
前記第1端子部材の前記第1スリットに挿入され、電源端子と、
前記ねじ穴に螺合され、前記電源端子を前記第1端子部材に固定するねじと、
一対の第2係合部と、切欠と、該切欠を画成する壁面に形成された一対の突起とを有し、該第2係合部を前記第1係合部に係合することにより、前記第1端子部材に取り付けられる第2端子部材と、
両端部に接合された第1及び第2板ばねを有し、前記切欠中に挿入されると前記突起が側面に圧接することにより前記第2端子部材に取り付けられ、前記第2端子部材が前記第1端子部材に取り付けられると前記第1板ばねが前記ねじに圧接し、前記第2板ばねが前記基板の前記導体パターンに圧接する電子部品と、
を含んでいることを特徴とする電源供給端子を備えた構造体。
【0108】
(付記29) 電源供給のための導体パターンと該導体パターンが接続されたスルーホールを有する基板と、
該基板の該スルーホールにプレスフィット実装された電源供給端子とを具備し、
前記電源供給端子は、複数のスリットと貫通したねじ穴を有する端子部材と、
前記端子部材の前記スリットに挿入された電源端子と、
前記ねじ穴に螺合されて前記電源端子を前記端子部材に固定するねじと、
両端に第1及び第2電極を有し、前記ねじ穴中に挿入された電子部品と、
前記ねじと前記電子部品との間又は前記電子部品と前記基板との間に介装され、前記第1電極を前記ねじに導通し前記第2電極を前記基板の前記導体パターンに導通する導電性弾性部材と、
を含んでいることを特徴とする電源供給端子を備えた構造体。
【0109】
(付記30) 前記導電性弾性部材はコイルばねから構成される付記29記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0110】
(付記31) 前記導電性弾性部材は板ばねから構成される付記29記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0111】
(付記32) 電源供給のための導体パターンと該導体パターンに接続されたスルーホールを有する基板と、
該基板の該スルーホールにプレスフィット実装された電源供給端子とを具備し、
前記電源供給端子は、複数のスリットと貫通したねじ穴を有する端子部材と、
前記端子部材の前記スリットに挿入された電源端子と、
前記ねじ穴に螺合されて前記電源端子を前記端子部材に固定するねじと、
両端に第1及び第2電極を有し、前記ねじ穴中に挿入された電子部品と、
前記第1電極と前記ねじとの間に介装され前記第1電極を前記ねじに導通する第1導電性弾性部材と、
前記第2電極と前記基板との間に介装され、前記第2電極を前記基板の前記導体パターンに導通する第2導電性弾性部材と、
を含んでいることを特徴とする電源供給端子を備えた構造体。
【0112】
(付記33) 前記第1及び第2導電性弾性部材はそれぞれコイルばねから構成される付記32記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0113】
(付記34) 前記第1及び第2導電性弾性部材はそれぞれ板ばねから構成される付記32記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0114】
(付記35) 前記第1及び第2導電性弾性部材はそれぞれ導電性ゴムから構成される付記32記載の電源供給端子を備えた構造体。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明第1実施形態の電源供給端子の断面図である。
【図2】プレスフィット端子が取り付けられた第1端子台の斜視図である。
【図3】プレスフィット端子の斜視図である。
【図4】第2端子台への電子部品の取付状態を示す図である。
【図5】第1端子台への第2端子台の装着状態を示す図である。
【図6】本発明第2実施形態の電源供給端子に使用するのに適したプレスフィット端子及び電子部品を示す図である。
【図7】図7(A)は本発明第3実施形態の電源供給端子に使用するのに適した電子部品の斜視図、図7(B)は図7(A)の7B−7B線断面図である。
【図8】本発明第3実施形態の電源供給端子に使用するのに適したプレスフィット端子の斜視図である。
【図9】本発明第3実施形態の断面図である。
【図10】本発明第4実施形態の電源供給端子に使用するのに適した電子部品の斜視図である。
【図11】本発明第4実施形態の電源供給端子における第1端子部材への第2端子部材の装着状態を示す図である。
【図12】本発明第5実施形態の電源供給端子に使用するのに適した電子部品の斜視図である。
【図13】第5実施形態の電子部品装着部の正面図である。
【図14】電子部品が装着された第2端子部材の斜視図である。
【図15】本発明第5実施形態の電源供給端子の断面図である。
【図16】本発明第6実施形態の電源供給端子の断面図である。
【図17】本発明第7実施形態の電源供給端子の断面図である。
【図18】本発明第8実施形態の電源供給端子の断面図である。
【図19】S形状板ばねの斜視図である。
【図20】本発明第9実施形態の電源供給端子の断面図である。
【図21】本発明第10実施形態の電源供給端子の断面図である。
【図22】本発明第11実施形態の電源供給端子の断面図である。
【図23】本発明第12実施形態の電源供給端子の断面図である。
【符号の説明】
【0116】
2 電源供給端子
4 第1端子台(第1端子部材)
6 スリット
8 雌ねじ
10 係合穴
12 プレスフィット端子
14 プレスフィットピン
16 雄ねじ
18 圧着端子
20 第2端子台(第2端子部材)
22 係合突起
24,26,28 スリット
30 キャパシタ
30a 電極
74,76 板ばね
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノイズフィルタ部品を具備した電源供給端子、導体部材付き電子部品及び該電源供給端子を備えた構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話、インターネット等の各種通信システムは、多種多様な形態で進歩、発展を遂げ、それに伴い各種通信システムが取り扱う情報量についても、多種多様な形態でその増大化を続けている。
【0003】
このような、各種通信システムには、更なる情報の高密度化、伝送容量の大容量化及び高機能化が要求される傾向にあり、これらを実現するため、各種通信システムを構成する通信装置の消費電力は増加する傾向にある。
【0004】
よって、通信装置は大電流に耐える構成が要求されるようになってきており、同時に高密度、高周波の信号を処理するため、各通信装置が有する、プリント板やバックワイヤリングボード(以下、これらを総称してBWBと称する。)の構成は多層化の一途を辿り、その厚みも益々増加する傾向にある。
【0005】
このような通信装置のBWBに電源供給端子を接続する方法としては、例えば、プレスフィット端子を用いた無半田接続が一般的である。従来の代表的な電源供給端子は、電源を供給する圧着端子、BWBに挿入されるプレスフィット端子、及びプレスフィット端子の一部が収納される端子部材(端子台)を有しており、圧着端子はねじによってプレスフィット端子と電気的に接続されている(例えば、特開2000−251977号公報)。
【0006】
電源供給端子はBWBの片面側から挿入され、その挿入方向に対するBWBの裏面側には、ノイズフィルタ回路を構成する複数のキャパシタが実装されている。
【0007】
ノイズフィルタ回路は耐EMI対策のために設けられている。例えば、電源線へのノイズであれば、同じ電源線に接続されている他の機器に悪影響を及ぼす恐れがある。
【0008】
このような問題に対して、国際規格IECを制定化しており、欧州ではそのままIEC規格を使用しているが、日本ではVCCI,米国ではFCC等のように各国では独自規格に読み替えをしている。
【0009】
しかし、上述した従来の電源供給端子の接続方法では、ノイズフィルタ回路を構成するキャパシタを直接BWBに実装することとしていたため、BWBへのプレスフィット端子の抜き差し、BWBに実装されたコネクタへの電子回路パッケージの抜き差し、或いはBWBの装置の筐体への取り付けの際に、このBWBに反りが生じた場合、このノイズフィルタ回路を構成するキャパシタが破損してしまうという問題がある。
【0010】
また、BWBにはリフロー半田付けに耐えることのできないコネクタ等の部品が搭載されており、BWBへの部品搭載時における作業効率の面から、ノイズフィルタ回路を構成するキャパシタのBWBへの実装は、半田ごてを用いた手半田によって行われることになる。そのため、この半田付け時の熱ストレスによっても、ノイズフィルタ回路を構成するキャパシタが破損してしまう場合があるという問題がある。
【0011】
これらの問題点を克服した電源供給端子が、本出願人の出願に係る国際公開公報WO01/99237に開示されている。この国際公開公報に記載された電源供給端子では、BWBと独立したノイズフィルタ回路基板へキャパシタをリフロー半田付けにより実装し、このノイズフィルタ回路基板をプレスフィット端子へ半田付けし、端子部材へ収納するようにしている。
【特許文献1】国際公開公報WO01/99237号公報
【特許文献2】特開2000−251977号公報
【特許文献3】特開平9−232014号公報
【特許文献4】特開平5−242929号公報
【特許文献5】特開2001−230371号公報
【特許文献6】特開2001−110475号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、上述した国際公開公報に記載された電源供給端子では、ノイズフィルタ回路基板をプレスフィット端子へ半田付けにより取り付けているため、製造性が悪く、また、ノイズフィルタ回路基板を収納するための領域を端子部材に設けなければならないため、電源供給端子のサイズが大きくなるという問題がある。また、その他の従来技術としては、コンデンサを直接端子間に接続するものや、基板上に実装されたものもある。
【0013】
よって、本発明の目的は、製造性が良くコンパクトなBWBに電源を供給する電源供給端子を提供することである。
【0014】
本発明の他の目的は、BWBへ電源供給端子を実装した後でも、電子回路部品の交換や変更などを容易に実施できる電源供給端子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一つの側面によると、一対の第1係合部を有し、少なくとも2つの電源端子を収容する第1端子部材と、前記電源端子の先端側に接続されるパターンを有する基板と、前記第1端子部材と前記基板間に、前記一対の第1係合部に係合する一対の第2係合部を有し、前記電源端子間に弾性変形して電気的に接続される電子部品を備えたことを特徴とする電源供給端子が提供される。
【0016】
好ましくは、前記基板はバックワイヤリングボードから構成され、前記電源端子はプレスフィット端子から構成される。好ましくは、前記第2端子部材は前記電源端子の伸長方向と直交する方向から前記第1端子部材に係合固定される。好ましくは、前記電子部品は表面実装型キャパシタから構成される。
【0017】
本発明の他の側面によると、両側面に設けられた一対の電極を有する表面実装部品と、該各電極に取り付けられ、前記両側面方向への外力に対して弾性力により反発する弾性を有する一対の導体部材と、を備えたことを特徴とする導体部材付き電子部品が提供される。
【0018】
本発明の更に他の側面によると、複数の第1スリットと一対の第1係合部とを有する第1端子部材と、前記第1端子部材の前記第1スリットに挿入された電源端子と、前記電源端子を前記第1端子部材に固定する固定手段と、一対の第2係合部と、切欠と、第2スリットとを有し、該第2係合部を前記第1係合部に係合することにより、前記第1端子部材に取り付けられた第2端子部材と、それぞれ弾性変形部を有する第1及び第2板ばねが両端部に接合され、該第2板ばねを前記第2スリットに挿入することにより前記第2端子部材の前記切欠中に取り付けられ、前記第2端子部材が前記第1端子部材に取り付けられると前記第1板ばねの弾性変形部が前記電源端子に圧接する電子部品と、を具備したことを特徴とする電源供給端子が提供される。
【0019】
本発明の更に他の側面によると、電源供給のための導体パターンと該導体パターンに接続されたスルーホールを有する基板と、該基板の該スルーホールに実装された電源供給端子とを具備し、前記電源供給端子は、複数の第1スリットと一対の第1係合部とを有する第1端子部材と、前記第1端子部材の前記第1スリットに挿入された電源端子と、前記電源端子を前記第1端子部材に固定する固定手段と、一対の第2係合部と、切欠と、第2スリットとを有し、該第2係合部を前記第1係合部に係合することにより、前記第1端子部材に取り付けられた第2端子部材と、それぞれ弾性変形部を有する第1及び第2板ばねが両端部に接合され、該第2板ばねを前記第2スリットに挿入することにより前記第2端子部材の前記切欠中に取り付けられ、前記第2端子部材が前記第1端子部材に取り付けられると前記第1板ばねの弾性変形部が前記電源端子に圧接し、前記第2板ばねの弾性変形部が前記基板の前記導体パターンに圧接する電子部品と、を含んでいることを特徴とする電源供給端子を備えた構造体が提供される。
【発明の効果】
【0020】
本発明の電源供給端子によると、電子部品を端子に直接実装したため、従来必要であったノイズフィルタ回路基板を削除することができ、電源供給端子の構造の簡素化を図ることができる。また、半田付けを使用することなく電子部品を端子に直接実装できるため、電源供給端子の製造性を向上することができる。
【0021】
電子部品を端子に直接実装しているため、電子部品として高周波用のキャパシタを使用することができ、十分なノイズフィルタ特性を発揮することができる。更に、電子部品は端子の横方向からの組み込みのため、取り付けや取り外しが容易となり、BWBへ電源供給端子を実装した後でも電子部品の交換や変更などが容易に実施できる。
【0022】
また、本発明の電源供給端子を備えた構造体によると、基板へ電源供給端子を実装した後でも、ノイズフィルタ回路を構成するキャパシタ等の電子部品を容易に交換することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1を参照すると、本発明第1実施形態の電源供給端子2の断面図が示されている。電源供給端子2は第1端子台(端子部材)4と第1端子台4に嵌合される第2端子台(端子部材)20を有している。
【0024】
これらの第1及び第2端子台4,20は例えばポリブチレンテレフタレイト(PBT)から形成されるが、PBTに限定されるものではなく、絶縁性を有し加工が容易な材質であれば制限なく使用することができる。
【0025】
第1端子台4にはプレスフィット端子12が挿入される複数のスリット6と、インサートモールドされた雌ねじ8が形成されている。更に、図2に示すように、第1端子台4の両側には一対の係合穴(一つのみ図示)10が形成されている。
【0026】
以下、電源端子としてバックワイヤンクボードで一般に使用されるプレスフィット端子の例で説明するが、これに限られるものではなく、同等の機能として使用される端子であれは足りる。
【0027】
第1端子台4のスリット6中にはプレスフィット端子12が挿入される。プレスフィット端子12は、図3に示すように概略U形状に折り曲げられ、一対の側壁12aと、側壁を連結する中間壁12bを有しており、各側壁12の先端には複数のプレスフィットピン14が一体的に形成されている。中間壁12bには固定用の穴15が形成されている。
【0028】
プレスフィット端子12の材料としては、導電性が高くある程度の機械的強度を有する材質であれば使用可能であり、例えばリン青銅にニッケルメッキを施したもの等を使用することができる。
【0029】
図1及び図2に示されるように、プレスフィット端子12は第1端子台4のスリット6中に挿入され、圧着端子18を間に挟んで雄ねじ16を雌ねじ8に螺合することにより、第1端子台4に強固に固定される。圧着端子18は電源又はグラウンドに接続される。
【0030】
図4を参照すると、第2端子台(第2端子部材)20への電子部品30の取付方法が示されている。電子部品30は例えば表面実装型キャパシタから構成されるが、これに限定されるものではない。キャパシタ30はその両側に一対の電極30aを有している。キャパシタ30の両側に配置された電極30aにはそれぞれ弾性変形部36aを有する板ばね36が半田付け等により固定されている。
【0031】
第2端子台20はプレスフィット端子12が部分的に挿入される複数のスリット24(例示は一対)と、キャパシタ30の板ばね36が挿入される複数のスリット28(例示は一対)を有している。この複数のスリット28は必ずしも必要なものではなく、プレスフィット端子の一部を挿入することにより保持強度などを得るときに有効である。
【0032】
更に、第2端子台20の先端部の両側には図2に示した係合穴10に係合可能な係合突起22が形成されている。キャパシタ30の板ばね36を矢印40で示すようにスリット28に挿入することにより、キャパシタ30が第2端子台20に取り付けられる。
【0033】
図5に示すように、キャパシタ30の取り付けられた第2端子台20は、第1端子台4の横方向から矢印42で示すように第1端子台4の下側空間部に挿入され、係合突起22を係合穴10に係合することにより、第1端子台4に取り付けられる。
【0034】
この状態が図1の断面図に示されている。第2端子台20が第1端子台4に取り付けられると、キャパシタ30の板ばね36の弾性変形部36aが隣接するプレスフィット端子12の外面に圧接する。
【0035】
バックワイヤリングボード(BWB)44は電源供給のための導体パターンと、この導体パターンに接続された複数のスルーホールを有している。プレスフィット端子12のプレスフィットピン14をBWB44のスルーホールに挿入することにより、電源供給端子2がBWB44に実装される。キャパシタ30はプレスフィット端子12に圧接しているため、プレスフィット端子12を介してBWB44の電源供給用導体パターンに接続される。
【0036】
本実施形態によれば、キャパシタ30をプレスフィット端子12に接触させて配置することができるため、キャパシタ30を用いてノイズフィルタ回路を構成することができ、十分なノイズフィルタ特性を発揮することができる。
【0037】
図6は本発明第2実施形態の電源供給端子に使用可能な一対のプレスフィット端子46及び表面実装型キャパシタ等の電子部品30を示している。
【0038】
各プレスフィット端子46は概略U形状に折り曲げられ、一対の側壁46aと、側壁46aを連結する中間壁46bを有しており、各側壁46aの先端部には複数のプレスフィットピン48が一体的に形成されている。
【0039】
プレスフィット端子46は例えばリン青銅から形成され、その表面にニッケルメッキが施されている。プレスフィット端子46の中間壁46bには固定用の穴49が形成されており、各側壁46aの外面には係合穴50が形成されている。
【0040】
なお、この各側壁46aの係合穴50は、貫通穴でもかまわない。また、この実施例では、各側壁に係合穴46aを設けているが、電子部品が挿入される側壁の側だけ設けてあってもよい。
【0041】
キャパシタ30の両側に配置された電極30aには概略L形状に折り曲げられた板ばね52が半田付け等により固定されている。各板ばね52の外面には係合突起54が形成されている。
【0042】
特に図示しないが、本実施形態のプレスフィット端子46は図1に示したのと同様な第1端子台4のスリット6に挿入され、プレスフィットピン48がBWB44のスルーホールに圧入される。
【0043】
キャパシタ30はプレスフィット端子46の横方向から隣接するプレスフィット端子46の間に挿入され、係合突起54が係合穴50に係合することにより、隣接するプレスフィット端子の間に46に実装される。
【0044】
本実施形態においても、キャパシタ30が隣接するプレスフィット端子46の間に直接実装されるため、高周波用キャパシタを使用することができ、十分なノイズフィルタ特性を発揮することができる。
【0045】
図7(A)は本発明第3実施形態の電源供給端子に使用するのに適した電子部品の斜視図を示しており、図7(B)は図7(A)の7B−7B線断面図を示している。電子部品30は、例えば表面実装型キャパシタから構成され、本実施形態では表面実装型キャパシタを電子部品30として採用した例について説明する。キャパシタ30はその両側に配置された電極30aを有しており、各電極30aには金属フレーム58が半田付け等により固定されている。
【0046】
各金属フレーム58は矩形状の穴59と、一対の係合片60,62を有している。係合片62はその先端が係合片60に近づくように傾斜して形成されている。係合片60の内面には係合突起64が形成されている。
【0047】
図8は本発明第3実施形態の電源供給端子に使用するのに適したプレスフィット端子66を示している。プレスフィット端子66は概略U形状に折り曲げられ、一対の側壁66aと、側壁66aを連結する中間壁66bを有している。
【0048】
各側壁66aはその先端部に一体的に形成された複数のプレスフィット端子68と、一対の切欠70を有している。各側壁66aの内面には係合穴72が形成されている。中間壁66bは固定用の穴69を有している。
【0049】
本実施形態のプレスフィット端子66も、上述した第1及び第2実施形態のプレスフィット端子と同様に、例えばリン青銅から形成され、その表面にニッケルメッキが施されている。
【0050】
図9を参照すると、本発明第3実施形態の電源供給端子2Aの断面図が示されている。本実施形態の電源供給端子2Aの組み立てには、まず端子台4のスリット6中に一対のプレスフィット端子66を挿入する。次いで、圧着端子18を間に挟みながら雄ねじ16を雌ねじ8に螺合することにより、圧着端子18と共に一対の隣接するプレスフィット端子66を端子台4に固定する。
【0051】
次いで、プレスフィットピン68の先端側からキャパシタ30の両側に配置された金属フレーム58の矩形状穴59がプレスフィットピン68に干渉されないようにキャパシタ30を挿入し、更に一対の切欠70中に金属フレーム58を挿入する。
【0052】
この状態で、金属フレーム58の係合突起64がプレスフィット端子66の内面に形成された係合穴72に押圧されて係合し、キャパシタ30は一対の隣接するプレスフィット端子46の間に実装される。
【0053】
キャパシタ30の一対のプレスフィット端子66の間への実装終了後、プレスフィットピン68をBWB44のスルーホールに圧入すると、電源供給端子2AがBWB44に実装される。
【0054】
図10を参照すると、本発明第4実施形態の電源供給端子に使用する電子部品の斜視図が示されている。電子部品30は表面実装型キャパシタから構成され、その両端部に一対の電極30aを有している。各電極30aにはそれぞれ弾性変形部74a,76aを有す
る板ばね74,76が例えば半田により接合されている。
【0055】
図11に示すように、第2端子台(第2端子部材)20Aは、第2端子台20Aが第1端子台4に取り付けられたとき、プレスフィットピン14を収容する切欠部21を有している。また、第2端子台20Aには、電子部品30を収容する部分に段差を設けてあり、電極30aの弾性変形部74aが第2端子台20Aの上面と水平になるようにしてある。
【0056】
更に、この段差の部分に、キャパシタ30を収容する切欠78と、板ばね76の両端部76bが挿入されるスリット80を有している。なお、この弾性変形部74aが薄い素材で段差を設ける必要がなければ、この段差は省略してもよい。
【0057】
キャパシタ30は図11で上方向から切欠78中に挿入され、板ばね76の両端部76bがスリット80に嵌合することにより、キャパシタ30は第2端子台20Aに取り付けられる。
【0058】
図11に示すように、キャパシタ30の取り付けられた第2端子台20Aは、第1端子台4の横方向から矢印42で示すように第1端子台4の下側空間部に挿入され、係合突起22を係合穴10に係合することにより、第1端子台4に取り付けられる。
【0059】
第2端子台20Aが第1端子台4に取り付けられると、プレスフィットピン14は第2端子台20Aの切欠部21に収容され、キャパシタ30に接合した板ばね74の弾性変形部74aがプレスフィット端子12の内面に圧接する。
【0060】
BWB44は電源供給のための導体パターンと、この導体パターンに接続された複数のスルーホールを有している。プレスフィット端子12のプレスフィットピン14をBWB44のスルーホールに挿入することにより、電源供給端子2BがBWB44に実装される。
【0061】
電源供給端子2BがBWB44に実装されると、キャパシタ30に接合した板ばね74の弾性変形部74aがプレスフィット端子12に圧接し、板ばね76の弾性変形部76aがBWB44の導体パターンに圧接する。
【0062】
本実施形態によれば、キャパシタ30をプレスフィット端子12及びBWB44の導体パターンに接触させて配置することができるため、キャパシタ30を用いてノイズフィルタ回路を構成することができ、十分なノイズフィルタ特性を発揮することできる。
【0063】
図12は本発明第5実施形態の電源供給端子に使用する表面実装部品の斜視図を示している。表面実装部品30はキャパシタから構成され、両端に設けられた電極30aに板ばね82,84が接合されている。
【0064】
図13に示すように、第2端子台20Bはキャパシタ30が挿入される切欠86を有している。切欠86を画成する第2端子台20Bの壁面には一対の突起88が形成されている。
【0065】
図14に示すように、キャパシタ30を第2端子台20Bの切欠86中に挿入すると、一対の突起88がキャパシタ30の側面に圧接することにより、キャパシタ30は第2端子台20Bに取り付けられる。
【0066】
図15は第5実施形態の電源供給端子2CがBWB44に実装された状態の断面図を示している。本実施形態では、キャパシタ30に接合した板ばね82が雌ねじ8の底板8´に圧接し、板ばね84がBWB44に形成された導体パターンに圧接する。
【0067】
図16は本発明第6実施形態の電源供給端子2Dの断面図を示している。この実施形態は第2端子台を使用せずにキャパシタ30をねじ16とBWB44の導体パターンに接続するようにしたものである。図17〜図22に示す各実施形態も同様である。
【0068】
図16に示した第6実施形態においては、雌ねじ8の底部の第1端子台4に貫通穴9を形成する。この貫通穴9中にキャパシタ30,コイルばね90及び押え板92を入れ、キャパシタ30の一方の電極をコイルばね90及び押え板92を介してねじ16に接続し、他方の電極をBWB44の導体パターンに接続する。
【0069】
本実施形態の電源供給端子2Dを組み立てる際には、まず第1端子台4のプレスフィットピン14をBWB44のスルーホールに圧入する。次いで、穴9中にキャパシタ30,コイルばね90及び押え板92を挿入し、最後に雄ねじ16を雌ねじ8に螺合する。図17〜図20に示す第7〜第9実施形態の組み立て方も同様である。
【0070】
図17は本発明第7実施形態の電源供給端子2Eの断面図を示している。本実施形態においてはキャパシタ30の両側にコイルばね90,94を配置する。キャパシタ30の一方の電極はコイルばね90,押え板92を介してねじ16に接続され、他方の電極はコイルばね94を介してBWB44の導体パターンに接続される。
【0071】
図18は本発明第8実施形態の電源供給端子2Fの断面図を示している。本実施形態においては、図19に示すようなS形状の板ばね96,98を使用する。キャパシタ30の一方の電極は板ばね96を介してねじ16に接続され、キャパシタ30の他方の電極は板ばね98を介してBWB44の導体パターンに接続される。板ばねはS形状に限定されるものではなく、C形状,N形状,U形状,V形状,W形状等の板ばねを使用可能である。
【0072】
図20は本発明第9実施形態の電源供給端子2Gの断面図を示している。本実施形態においては、キャパシタ30の一方の電極を導電性ゴム100を介してねじ16に接続し、他方の電極を導電性ゴム102を介してBWB44の導体パターンに接続する。
【0073】
ここから説明する本発明第10実施形態及び第11実施形態は、第5の実施形態で用いた底部がある雌ねじ8の構造で、コイルばね90又は板ばね96,98とキャパシタ30を適用した場合の構成を示している。
【0074】
図21は本発明第10実施形態の電源供給端子2Hの断面図を示している。本実施形態は、第1端子台44をBWB44に実装する際、係止金具104でコイルばね94を係止し、キャパシタ30が外れないようにしたものである。
【0075】
図22は本発明第11実施形態の電源供給端子2Iの断面図を示している。本実施形態では、第1端子台44に溝106を形成し、この溝106中に板ばね98の端部を横方向から差し込み、板ばね98を仮止めする。このように板ばね98を仮止めすることにより、BWB44に第1端子台44のプレスフィットピン14を圧入する際、キャパシタ30が外れないように保持する。
【0076】
図23は本発明第12実施形態の電源供給端子2Jの断面図を示している。本実施形態では、キャパシタ30の両端部の電極に板ばね108,110を接合する。板ばね110の上端部を第1端子台4に仮止めした状態で、電源供給端子2Jのプレスフィットピン14をBWB44のスルーホールに圧入する。
【0077】
この状態が図23に示されており、キャパシタ30の一方の電極は板ばね108を介してプレスフィットピン14に接続され、他方の電極は板ばね110を介してBWB44の導体パターンに接続される。
【0078】
尚、これら実施形態の説明では、電源端子が2つのものを示したが、これに限らず、さらに多数の電源端子が配列されたものにおいても同様に適用できる。
【0079】
本発明は以下の付記を含むものである。
【0080】
(付記1) 一対の第1係合部を有し、少なくとも2つの電源端子を収容する第1端子部材と、
前記電源端子の先端側に接続されるパターンを有する基板と、
前記第1端子部材と前記基板間に、前記一対の第1係合部に係合する一対の第2係合部を有し、前記電源端子間に弾性変形して電気的に接続される電子部品を備えたことを特徴とする電源供給端子。
【0081】
(付記2) 前記基板は、バックワイヤリングボードであることを特徴とする付記1記載の電源供給端子。
【0082】
(付記3) 前記電源端子は、プレスフィット端子であることを特徴とする付記1記載の電源供給端子。
【0083】
(付記4) 前記第2端子部材は前記電源端子の伸長方向と直交する方向から前記第1端子部材に係合固定される付記1記載の電源供給端子。
【0084】
(付記5) 前記電子部品は表面実装型キャパシタから構成される付記1記載の電源供給端子。
【0085】
(付記6) 複数の第1スリットと一対の第1係合部とを有する第1端子部材と、
それぞれ前記第1端子部材の前記第1スリットに挿入された複数の電源端子と、
前記各電源端子を前記第1端子部材に固定する固定手段と、
前記各電源端子が挿入される複数の第2スリットと、複数の第3スリットと、一対の第2係合部とを有し、該第2係合部を前記第1係合部に係合することにより、前記各電源ト端子の一部が前記第2スリット内に部分的に挿入されて前記第1端子部材に取り付けられた第2端子部材と、
それぞれ弾性変形部を有する一対の板ばねが両端部に接合され、該各板ばねを前記第3スリットに挿入することにより前記第2端子部材に取り付けられ、前記第2端子部材が前記第1端子部材に取り付けられると前記各板ばねの弾性変形部が隣接する前記電源端子に圧接する電子部品と、
を具備したことを特徴とする電源供給端子。
【0086】
(付記7) 前記第1端子部材は複数のねじ穴を有し、前記各電源端子は中間部分に形成された穴を有しており、前記固定手段は前記穴を介して前記ねじ穴に螺合されるねじから構成される付記6記載の電源供給端子。
【0087】
(付記8) 前記各第1係合部は係合穴から構成され、前記各第2係合部は係合突起から構成される付記6記載の電源供給端子。
【0088】
(付記9) 前記第2端子部材は前記電源端子の伸長方向と直交する方向から前記第1端子部材に係合固定される付記6記載の電源供給端子。
【0089】
(付記10) 前記電子部品は表面実装型キャパシタから構成される付記6記載の電源供給端子。
【0090】
(付記11) 複数のスリットを有する端子部材と、
それぞれ前記端子部材の前記スリットに挿入され、先端部分に形成された複数のプレスフィットピンと外面に形成された一対の窪みとを有する概略U形状の複数のプレスフィット端子と、
前記各プレスフィット端子を前記端子部材に固定する固定手段と、
それぞれ外側に向いた突起を有する一対の板ばねが両端部に接合され、該各突起が前記各窪みに嵌合することにより隣接する前記プレスフィット端子に取り付けられた電子部品と、
を具備したことを特徴とする電源供給端子。
【0091】
(付記12) 複数のスリットを有する端子部材と、
それぞれ一対の概略平行に伸長する側壁と、該側壁を連結する中間壁を含んだ概略U形状に形成され、各側壁はその先端に形成された複数のピンと一対の切欠を有しており、該側壁が前記端子部材の前記スリットに挿入された複数の電源端子と、
前記各電源端子を前記端子部材に固定する固定手段と、
それぞれ一対の係合片と穴を有する一対の金属フレームが両端部に接合され、該金属フレームを前記切欠中に挿入すると、前記各一対の係合片が前記各側壁を挟み込むことにより、隣接する前記電源端子に取り付けられる電子部品と、
を具備したことを特徴とする電源供給端子。
【0092】
(付記13) 前記基板は、バックワイヤリングボードであることを特徴とする付記12記載の電源供給端子。
【0093】
(付記14) 前記電源端子は、プレスフィット端子であることを特徴とする付記12記載の電源供給端子。
【0094】
(付記15) バックワイヤリングボードアセンブリであって、
電源供給のための導体パターンと該導体パターンに接続されたスルーホールを有するバックワイヤリングボードと、
該バックワイヤリングボードの該スルーホールにプレスフィット実装された電源供給端子とを具備し、
前記電源供給端子は、複数の第1スリットと一対の第1係合部とを有する第1端子部材と、
それぞれ前記第1端子部材の前記第1スリットに挿入され、先端部分に形成された複数のプレスフィットピンを有する概略U形状の複数のプレスフィット端子と、
前記各プレスフィット端子を前記第1端子部材に固定する固定手段と、
前記各プレスフィット端子が挿入される複数の第2スリットと、複数の第3スリットと、一対の第2係合部とを有し、該第2係合部を前記第1係合部に係合することにより、前記各プレスフィット端子が前記第2スリット内に部分的に挿入されて前記第1端子部材に取り付けられた第2端子部材と、
それぞれ弾性変形部を有する一対の板ばねが両端部に接合され、該各板ばねを前記第3スリットに挿入することにより前記第2端子部材に取り付けられ、前記第2端子部材が前記第1端子部材に取り付けられると前記各板ばねの弾性変形部が隣接する前記プレスフィット端子に圧接する電子部品と、
を含んでいることを特徴とするバックワイヤリングボードアセンブリ。
【0095】
(付記16) 両側面に設けられた一対の電極を有する表面実装部品と、
該各電極に取り付けられ、前記両側面方向への外力に対して弾性力により反発する弾性を有する一対の導体部材と、
を備えたことを特徴とする導体部材付き電子部品。
【0096】
(付記17) 両側面に設けられた一対の電極を有する表面実装部品と、
一部が折り返された弾性を有する一対の導体部材とを備え、
前記各導体部材は、前記折り返されて対向する面の裏面の少なくとも一部が前記電極に取り付けられていることを特徴とする導体部材付き電子部品。
【0097】
(付記18) 両側面に設けられた一対の電極を有する表面実装部品と、
該表面実装部品に対して外側に膨らむように、該各電極に取り付けられた一対の弾性導体部材と、
を備えたことを特徴とする導体部材付き電子部品。
【0098】
(付記19) 前記各弾性導体部材は、前記両側面から少なくとも2方向にはみ出し部分を有することを特徴とする付記18記載の導体部材付き表面実装部品。
【0099】
(付記20) 複数の第1スリットと一対の第1係合部とを有する第1端子部材と、
前記第1端子部材の前記第1スリットに挿入された電源端子と、
前記電源端子を前記第1端子部材に固定する固定手段と、
一対の第2係合部と、切欠と、第2スリットとを有し、該第2係合部を前記第1係合部に係合することにより、前記第1端子部材に取り付けられた第2端子部材と、
それぞれ弾性変形部を有する第1及び第2板ばねが両端部に接合され、該第2板ばねを前記第2スリットに挿入することにより前記第2端子部材の前記切欠中に取り付けられ、前記第2端子部材が前記第1端子部材に取り付けられると前記第1板ばねの弾性変形部が前記電源端子に圧接する電子部品と、
を具備したことを特徴とする電源供給端子。
【0100】
(付記21) 電源供給のための導体パターンと該導体パターンに接続されたスルーホールを有する基板と、
該基板の該スルーホールに実装された電源供給端子とを具備し、
前記電源供給端子は、複数の第1スリットと一対の第1係合部とを有する第1端子部材と、
前記第1端子部材の前記第1スリットに挿入された電源端子と、
前記電源端子を前記第1端子部材に固定する固定手段と、
一対の第2係合部と、切欠と、第2スリットとを有し、該第2係合部を前記第1係合部に係合することにより、前記第1端子部材に取り付けられた第2端子部材と、
それぞれ弾性変形部を有する第1及び第2板ばねが両端部に接合され、該第2板ばねを前記第2スリットに挿入することにより前記第2端子部材の前記切欠中に取り付けられ、前記第2端子部材が前記第1端子部材に取り付けられると前記第1板ばねの弾性変形部が前記電源端子に圧接し、前記第2板ばねの弾性変形部が前記基板の前記導体パターンに圧接する電子部品と、
を含んでいることを特徴とする電源供給端子を備えた構造体。
【0101】
(付記22) 前記基板は、バックワイヤリングボードであることを特徴とする付記21記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0102】
(付記23) 前記電源端子は、プレスフィット端子であることを特徴とする付記21記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0103】
(付記24) 前記第2端子部材は前記電源端子の伸長方向と直交する方向から前記第1端子部材に係合固定される付記21記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0104】
(付記25) 前記電子部品は表面実装型キャパシタから構成される付記21記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0105】
(付記26) 前記各第1係合部は係合穴から構成され、前記各第2係合部は係合突起から構成される付記21記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0106】
(付記27) 前記電子部品は表面実装型キャパシタから構成される付記21記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0107】
(付記28) 電源供給のための導体パターンと該導体パターンに接続されたスルーホールを有する基板と、
該基板の該スルーホールにプレスフィット実装された電源供給端子とを具備し、
前記電源供給端子は、複数の第1スリットと、貫通したねじ穴と、一対の第1係合部とを有する第1端子部材と、
前記第1端子部材の前記第1スリットに挿入され、電源端子と、
前記ねじ穴に螺合され、前記電源端子を前記第1端子部材に固定するねじと、
一対の第2係合部と、切欠と、該切欠を画成する壁面に形成された一対の突起とを有し、該第2係合部を前記第1係合部に係合することにより、前記第1端子部材に取り付けられる第2端子部材と、
両端部に接合された第1及び第2板ばねを有し、前記切欠中に挿入されると前記突起が側面に圧接することにより前記第2端子部材に取り付けられ、前記第2端子部材が前記第1端子部材に取り付けられると前記第1板ばねが前記ねじに圧接し、前記第2板ばねが前記基板の前記導体パターンに圧接する電子部品と、
を含んでいることを特徴とする電源供給端子を備えた構造体。
【0108】
(付記29) 電源供給のための導体パターンと該導体パターンが接続されたスルーホールを有する基板と、
該基板の該スルーホールにプレスフィット実装された電源供給端子とを具備し、
前記電源供給端子は、複数のスリットと貫通したねじ穴を有する端子部材と、
前記端子部材の前記スリットに挿入された電源端子と、
前記ねじ穴に螺合されて前記電源端子を前記端子部材に固定するねじと、
両端に第1及び第2電極を有し、前記ねじ穴中に挿入された電子部品と、
前記ねじと前記電子部品との間又は前記電子部品と前記基板との間に介装され、前記第1電極を前記ねじに導通し前記第2電極を前記基板の前記導体パターンに導通する導電性弾性部材と、
を含んでいることを特徴とする電源供給端子を備えた構造体。
【0109】
(付記30) 前記導電性弾性部材はコイルばねから構成される付記29記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0110】
(付記31) 前記導電性弾性部材は板ばねから構成される付記29記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0111】
(付記32) 電源供給のための導体パターンと該導体パターンに接続されたスルーホールを有する基板と、
該基板の該スルーホールにプレスフィット実装された電源供給端子とを具備し、
前記電源供給端子は、複数のスリットと貫通したねじ穴を有する端子部材と、
前記端子部材の前記スリットに挿入された電源端子と、
前記ねじ穴に螺合されて前記電源端子を前記端子部材に固定するねじと、
両端に第1及び第2電極を有し、前記ねじ穴中に挿入された電子部品と、
前記第1電極と前記ねじとの間に介装され前記第1電極を前記ねじに導通する第1導電性弾性部材と、
前記第2電極と前記基板との間に介装され、前記第2電極を前記基板の前記導体パターンに導通する第2導電性弾性部材と、
を含んでいることを特徴とする電源供給端子を備えた構造体。
【0112】
(付記33) 前記第1及び第2導電性弾性部材はそれぞれコイルばねから構成される付記32記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0113】
(付記34) 前記第1及び第2導電性弾性部材はそれぞれ板ばねから構成される付記32記載の電源供給端子を備えた構造体。
【0114】
(付記35) 前記第1及び第2導電性弾性部材はそれぞれ導電性ゴムから構成される付記32記載の電源供給端子を備えた構造体。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明第1実施形態の電源供給端子の断面図である。
【図2】プレスフィット端子が取り付けられた第1端子台の斜視図である。
【図3】プレスフィット端子の斜視図である。
【図4】第2端子台への電子部品の取付状態を示す図である。
【図5】第1端子台への第2端子台の装着状態を示す図である。
【図6】本発明第2実施形態の電源供給端子に使用するのに適したプレスフィット端子及び電子部品を示す図である。
【図7】図7(A)は本発明第3実施形態の電源供給端子に使用するのに適した電子部品の斜視図、図7(B)は図7(A)の7B−7B線断面図である。
【図8】本発明第3実施形態の電源供給端子に使用するのに適したプレスフィット端子の斜視図である。
【図9】本発明第3実施形態の断面図である。
【図10】本発明第4実施形態の電源供給端子に使用するのに適した電子部品の斜視図である。
【図11】本発明第4実施形態の電源供給端子における第1端子部材への第2端子部材の装着状態を示す図である。
【図12】本発明第5実施形態の電源供給端子に使用するのに適した電子部品の斜視図である。
【図13】第5実施形態の電子部品装着部の正面図である。
【図14】電子部品が装着された第2端子部材の斜視図である。
【図15】本発明第5実施形態の電源供給端子の断面図である。
【図16】本発明第6実施形態の電源供給端子の断面図である。
【図17】本発明第7実施形態の電源供給端子の断面図である。
【図18】本発明第8実施形態の電源供給端子の断面図である。
【図19】S形状板ばねの斜視図である。
【図20】本発明第9実施形態の電源供給端子の断面図である。
【図21】本発明第10実施形態の電源供給端子の断面図である。
【図22】本発明第11実施形態の電源供給端子の断面図である。
【図23】本発明第12実施形態の電源供給端子の断面図である。
【符号の説明】
【0116】
2 電源供給端子
4 第1端子台(第1端子部材)
6 スリット
8 雌ねじ
10 係合穴
12 プレスフィット端子
14 プレスフィットピン
16 雄ねじ
18 圧着端子
20 第2端子台(第2端子部材)
22 係合突起
24,26,28 スリット
30 キャパシタ
30a 電極
74,76 板ばね
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の第1係合部を有し、少なくとも2つの電源端子を収容する第1端子部材と、
前記電源端子の先端側に接続されるパターンを有する基板と、
前記第1端子部材と前記基板間に、前記一対の第1係合部に係合する一対の第2係合部を有し、前記電源端子間に弾性変形して電気的に接続される電子部品を備えたことを特徴とする電源供給端子。
【請求項2】
両側面に設けられた一対の電極を有する表面実装部品と、
該各電極に取り付けられ、前記両側面方向への外力に対して弾性力により反発する弾性を有する一対の導体部材と、
を備えたことを特徴とする導体部材付き電子部品。
【請求項3】
複数の第1スリットと一対の第1係合部とを有する第1端子部材と、
前記第1端子部材の前記第1スリットに挿入された電源端子と、
前記電源端子を前記第1端子部材に固定する固定手段と、
一対の第2係合部と、切欠と、第2スリットとを有し、該第2係合部を前記第1係合部に係合することにより、前記第1端子部材に取り付けられた第2端子部材と、
それぞれ弾性変形部を有する第1及び第2板ばねが両端部に接合され、該第2板ばねを前記第2スリットに挿入することにより前記第2端子部材の前記切欠中に取り付けられ、前記第2端子部材が前記第1端子部材に取り付けられると前記第1板ばねの弾性変形部が前記電源端子に圧接する電子部品と、
を具備したことを特徴とする電源供給端子。
【請求項4】
電源供給のための導体パターンと該導体パターンに接続されたスルーホールを有する基板と、
該基板の該スルーホールに実装された電源供給端子とを具備し、
前記電源供給端子は、複数の第1スリットと一対の第1係合部とを有する第1端子部材と、
前記第1端子部材の前記第1スリットに挿入された電源端子と、
前記電源端子を前記第1端子部材に固定する固定手段と、
一対の第2係合部と、切欠と、第2スリットとを有し、該第2係合部を前記第1係合部に係合することにより、前記第1端子部材に取り付けられた第2端子部材と、
それぞれ弾性変形部を有する第1及び第2板ばねが両端部に接合され、該第2板ばねを前記第2スリットに挿入することにより前記第2端子部材の前記切欠中に取り付けられ、前記第2端子部材が前記第1端子部材に取り付けられると前記第1板ばねの弾性変形部が前記電源端子に圧接し、前記第2板ばねの弾性変形部が前記基板の前記導体パターンに圧接する電子部品と、
を含んでいることを特徴とする電源供給端子を備えた構造体。
【請求項1】
一対の第1係合部を有し、少なくとも2つの電源端子を収容する第1端子部材と、
前記電源端子の先端側に接続されるパターンを有する基板と、
前記第1端子部材と前記基板間に、前記一対の第1係合部に係合する一対の第2係合部を有し、前記電源端子間に弾性変形して電気的に接続される電子部品を備えたことを特徴とする電源供給端子。
【請求項2】
両側面に設けられた一対の電極を有する表面実装部品と、
該各電極に取り付けられ、前記両側面方向への外力に対して弾性力により反発する弾性を有する一対の導体部材と、
を備えたことを特徴とする導体部材付き電子部品。
【請求項3】
複数の第1スリットと一対の第1係合部とを有する第1端子部材と、
前記第1端子部材の前記第1スリットに挿入された電源端子と、
前記電源端子を前記第1端子部材に固定する固定手段と、
一対の第2係合部と、切欠と、第2スリットとを有し、該第2係合部を前記第1係合部に係合することにより、前記第1端子部材に取り付けられた第2端子部材と、
それぞれ弾性変形部を有する第1及び第2板ばねが両端部に接合され、該第2板ばねを前記第2スリットに挿入することにより前記第2端子部材の前記切欠中に取り付けられ、前記第2端子部材が前記第1端子部材に取り付けられると前記第1板ばねの弾性変形部が前記電源端子に圧接する電子部品と、
を具備したことを特徴とする電源供給端子。
【請求項4】
電源供給のための導体パターンと該導体パターンに接続されたスルーホールを有する基板と、
該基板の該スルーホールに実装された電源供給端子とを具備し、
前記電源供給端子は、複数の第1スリットと一対の第1係合部とを有する第1端子部材と、
前記第1端子部材の前記第1スリットに挿入された電源端子と、
前記電源端子を前記第1端子部材に固定する固定手段と、
一対の第2係合部と、切欠と、第2スリットとを有し、該第2係合部を前記第1係合部に係合することにより、前記第1端子部材に取り付けられた第2端子部材と、
それぞれ弾性変形部を有する第1及び第2板ばねが両端部に接合され、該第2板ばねを前記第2スリットに挿入することにより前記第2端子部材の前記切欠中に取り付けられ、前記第2端子部材が前記第1端子部材に取り付けられると前記第1板ばねの弾性変形部が前記電源端子に圧接し、前記第2板ばねの弾性変形部が前記基板の前記導体パターンに圧接する電子部品と、
を含んでいることを特徴とする電源供給端子を備えた構造体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2009−43730(P2009−43730A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−224979(P2008−224979)
【出願日】平成20年9月2日(2008.9.2)
【分割の表示】特願2004−6330(P2004−6330)の分割
【原出願日】平成16年1月14日(2004.1.14)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月2日(2008.9.2)
【分割の表示】特願2004−6330(P2004−6330)の分割
【原出願日】平成16年1月14日(2004.1.14)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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