説明

電源制御方式と装置、電源装置、及び電子装置

【課題】複数負荷装置の電源を纏め複数電源装置が供給する装置等において、実装された電源装置の供給電力が実装された負荷装置の消費電力に不足の場合に電源起動或いは電源投入を抑止する機能を、配線、端子数増を少なくして実現する電源制御方式を提供する。
【解決手段】電源制御装置300が、各負荷装置の接続検知抵抗201〜221を接続する信号線720と駆動する回路と、各電源装置の接続検知抵抗101〜121を接続する信号線710と駆動する回路と、信号線710,720の電位を比較し、実装された電源装置の総供給電力が実装された負荷装置の総消費電力に不足すれば予め検知する電力供給検知器320と、電源起動指示装置310から起動指示を受け、検知出力が不足を示していれば、電源装置200〜220への起動指示を抑止する電源起動制御器330を備え、電源装置/負荷装置の接続検知抵抗は供給/消費電力相当のコンダクタンスに設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電源制御方式と装置、電源装置、及び電子装置に関し、特に、筐体に実装された可変個数の電子装置への電源を、筐体に実装された可変個数の電源装置が、纏めて供給するシステムの電源制御方式と装置、電源装置、及び電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来は一つの筐体の中に1つの装置しか実装できない装置や、決まった負荷装置しか搭載できないスタンド・アローンのサーバが使用されてきた。
【0003】
しかし、筐体を収めるラックを標準化し電源等を複数のサーバで共通化することにより、大規模サーバの構築を安価に実現できるブレードサーバや、単一筐体に複数の通信カードが収容される通信装置用筐体が頻繁に使用されることが近年盛んになってきた。
【0004】
単一筐体に実装される負荷装置は負荷装置間の通信手段や実装の有無を検知するための接続検知信号を筐体のバックプレーンなどに配線することが行われている。
【0005】
上記に類似の例として実装されている各負荷装置(基板)の種別を複数の端子で表し、バックプレーンの配線で制御部に集める例が開示されている(特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】特開平9−204240号公報(図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の様なサーバ装置やシステム等においては、複数の負荷装置の動作電源を纏めて複数の電源装置が供給する方式が採用されるので、負荷装置の増設、部分保守のため一部の電源装置や負荷装置の切り離し(未実装)等の構成変更をして運用開始する際に供給電源が不足する実装状態で電源起動が指示されることもある。
【0008】
このため、トラブルを起こすだけでなく装置やシステムにも悪影響を与えるという課題がある。
【0009】
ここで、負荷装置、電源装置の実装状況を把握することが必要になるが従来の接続検知信号の配線では、バックプレーンの配線本数増加や、各負荷装置からのコネクタのサイズが大きくなり、コスト高になるという課題がある。
【0010】
本発明の目的は上記課題を解決する電源制御方式と装置、電源装置、及び電子装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の電源制御方式は、筐体に実装された可変個数の負荷装置への電源を、筐体に実装された可変個数の電源装置が纏めて供給し、各電源装置の供給電力は同じで、負荷装置の実装個数以上の電源装置の実装が要求されるシステムの電源制御方式であって、実装された電源装置の個数に相当する第1の電位を生成する手段と、実装された負荷装置の個数に相当する第2の電位を生成する手段と、第1の電位と第2の電位を比較し、実装された電源装置の個数が実装された負荷装置の個数以上かどうかを予め検知する手段と、電源起動指示を受けると、前記検知結果の以上/未満に応じ、電源装置への起動指示を発行/抑止する起動制御手段とを備える。
【0012】
本発明の第2の電源制御方式は、前記第1の電源制御方式において、前記第1の電位を生成する手段を、前記電源装置に設けその装置がバックプレーンに接続されたことを示す電源装置接続検知抵抗と、バックプレーンでこれらを接続する電源装置接続信号とこれを駆動する手段とで構成し、前記第2の電位を生成する手段を、前記負荷装置に設けその装置がバックプレーンに接続されたことを示す負荷装置接続検知抵抗と、バックプレーンでこれらを接続する負荷装置接続信号と、これを駆動する手段とで構成する。
【0013】
本発明の第3の電源制御方式は、筐体に実装された可変個数の負荷装置への電源を、筐体に実装された可変個数の電源装置が纏めて供給するシステムの電源制御方式であって、実装された電源装置の総供給電力に相当する第1の電位を生成する手段と、実装された負荷装置の総消費電力に相当する第2の電位を生成する手段と、第1の電位と第2の電位を比較し、実装された電源装置の総供給電力が実装された負荷装置の総消費電力を満足するかどうかを予め検知する手段と、電源起動指示を受けると、前記検知結果の満足/不足に応じ、電源装置への起動指示を発行/抑止する起動制御手段とを備える。
【0014】
本発明の第4の電源制御方式は、前記第3の電源制御方式において、前記第1の電位を生成する手段を、前記電源装置に設けその装置がバックプレーンに接続されたことを示す電源装置接続検知抵抗と、これらを前記バックプレーンで接続する電源装置接続信号と、これを駆動する手段とで構成し、前記第2の電位を生成する手段を、前記負荷装置に設けその装置がバックプレーンに接続されたことを示す負荷装置接続検知抵抗と、これらを前記バックプレーンで接続する負荷装置接続信号と、これを駆動する手段とで構成し、前記電源装置接続検知抵抗のコンダクタンスがその装置の供給電力に相当する値に設定され、前記負荷装置接続検知抵抗のコンダクタンスがその装置の消費電力に相当する値に設定される。
【0015】
本発明の第5の電源制御方式は、前記第2、又は第4の電源制御方式において、電源装置接続信号を駆動する手段を、電源制御用電源と電源装置接続信号間の抵抗と、電源装置接続信号とグランド間の抵抗で構成し、負荷装置接続信号を駆動する手段を、電源制御用電源と負荷装置接続信号間の抵抗と、負荷装置接続信号とグランド間の抵抗で構成する。
【0016】
本発明の第6の電源制御方式は、筐体に実装された可変個数の負荷装置への電源を、筐体に実装された可変個数の電源装置が纏めて供給し、各電源装置の供給電力は同じで、負荷装置の実装個数以上の電源装置の実装が要求されるシステムの電源制御方式であって、実装された電源装置の個数に相当する第1の電位を生成する手段と、実装された負荷装置の個数に相当する第2の電位を生成する手段とを備え、前記負荷装置が、第1の電位と第2の電位を比較し、実装された電源装置の個数が実装された負荷装置の個数以上かどうかを予め検知する手段と、自装置の電源起動を指示する手段と、電源起動指示を受けると、前記検知結果の以上/未満に応じ、自装置の負荷部への電源供給指示を発行/抑止する個別の起動制御手段とを備える。
【0017】
本発明の第7の電源制御方式は、前記第6の電源制御方式において、前記第1の電位を生成する手段を、前記各電源装置に設けられその装置がバックプレーンに接続されたことを示す電源装置接続検知抵抗と、バックプレーンに設けられ、前記各電源装置接続検知抵抗を接続する電源装置接続信号とこれを駆動する手段とで構成し、前記第2の電位を生成する手段を、前記各負荷装置に設けられその装置がバックプレーンに接続されたことを示す負荷装置接続検知抵抗と、バックプレーンに設けられ、前記負荷装置接続検知抵抗を接続する負荷装置接続信号と、これを駆動する手段とで構成する。
【0018】
本発明の第8の電源制御方式は、筐体に実装された可変個数の負荷装置への電源を、筐体に実装された可変個数の電源装置が纏めて供給するシステムの電源制御方式であって、実装された電源装置の総供給電力に相当する第1の電位を生成する手段と、実装された負荷装置の総消費電力に相当する第2の電位を生成する手段と、前記負荷装置が、第1の電位と第2の電位を比較し、実装された電源装置の総供給電力が実装された負荷装置の総消費電力を満足するかどうかを予め検知する手段と、自装置の電源起動を指示する手段と、電源起動指示を受けると、前記検知結果の満足/不足に応じ、自装置の負荷部への電源供給指示を発行/抑止する個別の起動制御手段とを備える。
【0019】
本発明の第9の電源制御方式は、前記第8の電源制御方式において、前記第1の電位を生成する手段を、前記各電源装置に設けられその装置がバックプレーンに接続されたことを示す電源装置接続検知抵抗と、バックプレーンに設けられ、前記各電源装置接続検知抵抗を接続する電源装置接続信号とこれを駆動する手段とで構成し、前記第2の電位を生成する手段を、前記各負荷装置に設けられその装置がバックプレーンに接続されたことを示す負荷装置接続検知抵抗と、バックプレーンに設けられ、前記負荷装置接続検知抵抗を接続する負荷装置接続信号と、これを駆動する手段とで構成し、前記電源装置接続検知抵抗のコンダクタンスがその電源装置の供給電力に相当する値に設定され、前記負荷装置接続検知抵抗のコンダクタンスがその負荷装置の消費電力に相当する値に設定される。
【0020】
本発明の第10の電源制御方式は、前記第7、又は第9の電源制御方式において、電源装置接続信号を駆動する手段を、電源制御用電源と電源装置接続信号間の抵抗と、電源装置接続信号とグランド間の抵抗で構成し、負荷装置接続信号を駆動する手段を、電源制御用電源と負荷装置接続信号間の抵抗と、負荷装置接続信号とグランド間の抵抗で構成する。
【0021】
本発明の第1の電源制御装置は、筐体に実装された可変個数の負荷装置への電源を、筐体に実装された可変個数の電源装置が纏めて供給し、前記実装される可変個数の電源装置の各装置の供給電力は同じで、負荷装置の実装個数以上の電源装置の実装が要求されるシステムの電源制御装置であって、実装された電源装置の個数に相当する第1の電位を生成する手段と、実装された負荷装置の個数に相当する第2の電位を生成する手段と、第1の電位と第2の電位を比較し、実装された電源装置の個数が実装された負荷装置の個数以上かどうかを予め検知する手段と、電源起動指示を受けると、前記検知結果の以上/未満に応じ、電源装置への起動指示を発行/抑止する起動制御手段とを備える。
【0022】
本発明の第2の電源制御装置は、前記第1の電源制御装置において、前記第1の電位を生成する手段を、各電源装置の接続検知端子を接続する電源装置接続信号と、これを駆動する手段とで構成し、前記第2の電位を生成する手段を、各負荷装置の接続検知端子を接続する負荷装置接続信号と、これを駆動する手段とで構成する。
【0023】
本発明の第3の電源制御装置は、筐体に実装された可変個数の負荷装置への電源を、筐体に実装された可変個数の電源装置が、纏めて供給するシステムの電源制御装置であって、実装された電源装置の総供給電力に相当する第1の電位を生成する手段と、実装された負荷装置の総消費電力に相当する第2の電位を生成する手段と、第1の電位と第2の電位を比較し、実装された電源装置の総供給電力が実装された負荷装置の総消費電力を満足するかどうかを予め検知する手段と、電源起動指示を受けると、前記検知結果の満足/不足に応じ、電源装置への起動指示を発行/抑止する起動制御手段とを備える。
【0024】
本発明の第4の電源制御装置は、前記第3の電源制御装置において、前記第1の電位を生成する手段を、出力電力相当のコンダクタンスを有する各電源装置の接続検知端子を接続する電源装置接続信号と、これを駆動する手段とで構成し、前記第2の電位を生成する手段を、消費電力相当のコンダクタンスを有する各負荷装置の接続検知端子を接続する負荷装置接続信号と、これを駆動する手段とで構成する。
【0025】
本発明の第5の電源制御装置は、前記第2、又は第4の電源制御装置において、電源装置接続信号を駆動する手段を、電源制御用電源と電源装置接続信号間の抵抗と、電源装置接続信号とグランド間の抵抗で構成し、負荷装置接続信号を駆動する手段を、電源制御用電源と負荷装置接続信号間の抵抗と、負荷装置接続信号とグランド間の抵抗で構成する。
【0026】
本発明の電源装置は、グランドに接続された抵抗の他端をバックプレーンへの端子或いはコンタクトの一つに接続し、接続検知端子とし、前記抵抗のコンダクタンスを供給電力に応じた値とする。
【0027】
本発明の第1の電子装置は、動作電源を外部より受け、電源装置の負荷となる電子装置であって、グランドに接続された抵抗の他端をバックプレーンへの端子或いはコンタクトの一つに接続し、接続検知端子とし、前記抵抗のコンダクタンスを消費電力に応じた値とする。
【0028】
本発明の第2の電子装置は、動作電源を外部より受け、電源装置の負荷となる電子装置であって、グランドに接続された抵抗の他端をバックプレーンへの端子或いはコンタクトの一つに接続した接続検知端子と、筐体に実装された電源装置の総供給電力に相当する第1の電位を受け、筐体に実装され負荷となる電子装置の総消費電力に相当する第2の電位を前記接続検知端子を通じて受け、受けた第1の電位と第2の電位を比較し、筐体に実装された電源装置の総供給電力が筐体に実装された前記電子装置の総消費電力を満足するかどうかを予め検知する手段と、自装置の電源起動を指示する手段と、電源起動指示を受け、前記検知結果の満足/不足に応じ、自装置の負荷部への電源供給指示を発行/抑止する個別の起動制御手段とを備え、前記抵抗のコンダクタンスを自装置の消費電力に応じた値とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、実装個数可変の複数の負荷装置の動作電源を纏めて、実装個数可変の複数の電源装置が並列運転で供給するシステムや装置で、構成変更をして運用する際に供給電力が不足する実装状態では電源装置が起動されることを防ぐという第1の効果がある。
【0030】
従来バックプレーン上に各負荷装置および電源装置から接続されていた複数の接続確認信号が、それぞれ単一信号になるのでバックプレーン上の信号の配線本数が大幅に削減されるという第2の効果がある。
【0031】
次に、従来はバックプレーンからの各負荷装置および電源装置の接続検知信号からそれぞれの接続台数を計算し、電源の起動許可・抑止をソフトウェアで実現していたが、本発明ではハードウェアで自動的に負荷装置と電源装置の接続台数を判断し、電源の起動・許可を実現している。
【0032】
ソフトウェアによる処理を削除出来るという第3の効果がある。
【0033】
また、本発明では、前記それぞれ1本の接続信号により消費電力・供給電力を判断することが可能になり、消費電力および供給電力情報入手処理を不要とすることにより、ソフトウェアによる処理を削減でき、不必要な通信信号をバックプレーンなどに実装する必要がなくなるため安価になるという第4の効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0035】
図1を参照し、本発明の第1の実施形態の構成を説明する。
【0036】
負荷装置に電源を供給する複数の電源装置100,110,120と、電源供給を受けて動作する複数の負荷装置200,210,220と、前記電源装置100,110,120からの電源供給の起動と停止を制御する電源制御装置300と、電源装置100,110,120から負荷装置200,210,220へ電力を供給する電源バス400と、電源装置100,110,120および負荷装置200,210,220が接続されるバックプレーンとが搭載される筐体500からシステムが構成される。
【0037】
負荷装置は、電源の供給先であり負荷側の装置である。例えば、処理装置、記憶装置、通信装置、印刷装置等である。
【0038】
電源装置100,110,120は負荷装置200,210,220へ電源バス400を通して電力を供給する機能と、それぞれがバックプレーン600へ接続されたこと(実装されたこと)を示す電源装置接続検知抵抗101,111,121を含み構成される。
【0039】
負荷装置200,210,220は各種の処理等の機能と、負荷装置がバックプレーン600に接続されたことを示す負荷装置接続検知抵抗201,211,221を含み構成される。
【0040】
バックプレーン600は、前記電源装置接続検知抵抗101,111,121を、電源制御装置300に接続する電源装置接続信号線710と、前記負荷装置200,210,220の接続検知抵抗201,211,221に電源制御装置300を接続する負荷装置接続信号線720を含む。
【0041】
実装された電源装置を並列運転し、実装された負荷装置へ電源を供給する。
【0042】
電源制御装置300は、電源装置接続信号線710用の基準電圧を決めるための分圧抵抗RpH341とRpL342と、負荷装置接続信号線720用の基準電圧を決めるための分圧抵抗RcH351とRcL352と、電源装置接続信号線710と負荷装置接続信号線720の電位を比較し、電源装置100,110,120の起動の許可・抑止を決定する電力供給検知器320を含む。
【0043】
また、電源起動を指示する電源起動指示装置310と、電源起動指示装置310からの起動指示と電力供給検知器320からの起動許可・抑止通知から電源装置100,110,120への起動指示を発行する電源起動制御器330も含む。
【0044】
電源起動指示装置310と電源起動制御器330の構成例を図2に示す。電源起動指示装置310は、インバータ313の入力を抵抗312を通じてプルアップしておき、ボタン311が押し下げられたときに前記入力を”0”とし、電源起動制御器330への出力が”1”となる様に構成する。
【0045】
或いは、図示しない別の制御装置から電源起動指示時に出力が”1”となる装置として構成することができる。
【0046】
電源起動制御器330は、電源起動指示装置310からの出力が”1”、かつ電力供給検知器320からの出力が”1”の時に各電源装置100,110,120へ”1”を出力するANDゲートにより構成することができる。
【0047】
次に、本発明を実施するための第1の実施形態の動作について図面を参照して説明する。
【0048】
図1を用いて本発明の動作を説明する。
【0049】
筐体500には最大実装個数以内のそれぞれ前記電源装置と負荷装置が実装される。
【0050】
電源装置は1個当たりの供給可能電力PSUPが決まっており、負荷装置は1個あたりの消費電力PCONSUMEが決まっており十分な電力を供給するために、下記の(式1)を満たす必要がある。
電源装置数 × PSUP > 負荷装置数 × PCONSUME(式1)
電源制御装置300は実装された電源装置100,110,120の個数と、負荷装置200,210,220の個数を認識し、(式1)を満たす場合には、電源装置の起動を許可し、(式1)を満たさない場合には電源装置の起動を禁止する。
【0051】
電源制御装置300内の電力供給検知器320は、電源装置接続検知抵抗101,111,121に接続された電源装置接続信号線710から、実装された電源装置個数に相当する電位Vsupplyを”−“入力として受け取る。
【0052】
又、負荷装置接続検知抵抗201,211,221に接続された負荷装置接続信号線720から、実装された負荷装置数に相当する電位Vconsumeを”+“入力として受け取る。
【0053】
(式1)を満たす時にVsupply < Vconsume、
(式1)を満たさない時にVsupply > Vconsumeとなる様に前記電源装置接続検知抵抗101,111,121と前記負荷装置接続検知抵抗201,211,221と、分圧抵抗RcH351,RcL352、RpH341、RpL342が設定されている。
【0054】
電力供給検知器320は、”−”入力のVsupplyと、”+”入力のVconsumeを比較し、
Vsupply > Vconsume(式2)
の場合には、電源起動制御器330に”0”を出力することにより電源起動の抑止を通知し、逆に
Vsupply < Vconsume(式3)
の場合には、電源起動制御器330に”1”を出力することにより電源起動許可を通知する。
【0055】
電源起動制御器330は、電源起動指示装置310から電源起動が指示されると、電力供給検知器320が起動許可を通知している場合は、電源装置100,110,120を起動し、電力供給検知器320が起動抑止を通知している場合は電源装置の起動を行わない。
【0056】
電源装置接続検知抵抗101,111,121と分圧抵抗RpH,RpLから生成されるVsupply、負荷装置接続検知抵抗201,211,221とRcH,RcLから生成されるVconsumeが(式1)を満たす抵抗値を設定する方法を以下に示す。
【0057】
電源装置100,110,120のいずれもバックプレーン600に接続されていない場合、Vccが分圧抵抗RpH341、RpL342により分圧され、
電位Vcc×RpL/(RpH+RpL)を電力供給検知器320の“―”入力が受け取る。
【0058】
電源装置100を挿入すると、接続検知抵抗101がバックプレーンに接続され、電源装置接続信号線710が前記接続検知抵抗101を経由してグランドに接続される。
【0059】
電源装置接続信号線710は電源制御装置300内で、電位Vccを抵抗RpH310,RpL342で分圧している。
【0060】
前記接続検知抵抗101(以後Rp101)が接続されることにより、電力供給検知器320の“―”入力の電位が Vcc×RpL/(RpH+RpL)から低下する。
【0061】
RpLとRp101を合わせた抵抗値RX101は
RX101 = 1/(1/RpL+1/Rp101) = (RpL×Rp101) / (RpL+Rp101) (式4)
となる。
【0062】
前記電力供給検知器320の“−”入力の電位Vsupply(1)は
Vsupply(1) = Vcc × RX101 / (RpH + RX101)(式5)
となる。
【0063】
前記接続検知抵抗101,111,120の中からN個が接続された場合、それぞれの抵抗をRp(1), Rp(2),..,Rp(i),...Rp(n)とすると、接続検知抵抗RpLとの合成抵抗RX(n)は
RX(n) = 1 / ( 1 / RpL + Σ( 1 / Rp(i) ) ) (式6)
となる。
【0064】
ここで、Σ(1/Rp(i))は接続された接続検知抵抗の抵抗値の逆数の総和を示す。
【0065】
電源装置がN台接続された場合の前記電力供給検知器320の“−”入力電位Vsupply
(n)は、
Vsupply(n) = Vcc × RX(n) / (RX(n) + RpH)(式7)となる。
【0066】
式(6,7)を用い、Vcc=5V, RpH=20Ω, RpL=10kΩ, Rp(i)の抵抗値を全て100Ωとした場合における、電源装置の台数と、前記合成抵抗RX(n)と、前記電力供給検知器320の“−”入力電位Vsupply(n)の値を図3に示す。
【0067】
負荷装置200,210,220の接続時に電力供給検知器320の“+”に入力される電位Vconsumeも同様にして計算される。
【0068】
(第一の電源制約を満たす実現例)
電源装置1台に対して負荷装置1台の電力を供給可能である電源制約である場合、i台の電源装置が接続された場合のVsupplyをVsupply(i),j台の負荷装置が接続された場合のVconsumeをVconsume(j)とすると、(式1)を満たすためには(式2)と(式3)の条件から任意のnに対して、
Vconsume(n+1) < Vsupply(n) < Vconsume(n) (式8)
を満たせばよい。
【0069】
RpH=120Ω、RpL=10kΩ、電源装置接続検知抵抗101,111,121=300Ω、RcH=100Ω,RcL=10kΩ、負荷装置接続検知抵抗201,211,221=300Ωとした場合の電源装置100,110,120と、負荷装置200,210,220の台数と、Vsupply,Vconsumeの値を図4に示す。
【0070】
また、図4をグラフにしたものを図5に示す。
【0071】
図5の横軸は負荷装置の台数を示し、縦軸はVconsumeあるいはVsupplyの電位を示す。
【0072】
電源装置が1,2,3,4台の場合のVsupplyの電位を図中の水平線が示し、右下がり
の線が負荷装置台数が1,2,3,4台の場合のVconsumeの電位を示す。
Vsupply(n)は電源装置n台のときのVsupplyを示す。電源装置が2台の場合は、Vconsume > Vsupply(2) である台数の負荷装置を使用可能であり、図5から負荷装置2台までを起動可能であることを示す。
【0073】
即ち、図5からn台の電源装置が接続されている場合のVsupplyをVsupply(n)と表現すると、n=1,2,3,4に対して
Vconsume(n+1) < Vsupply(n) < Vconsume(n)(式9)
であり、電源制約である(式8)を満たす。
【0074】
(第二の電源制約を満たす実現例)
次に、1台の電源装置が2個の負荷装置への電源を供給可能な場合の実施例を図6を用いて以下に説明する。
【0075】
1台の電源装置が2個の負荷装置への電源供給が可能であることは、第二の電源制約における電源装置は、(第一の電源制約を満たす実現例)における2個の電源装置と等価の電源供給能力を持つ。
【0076】
つまり、第二の電源制約における電源装置の電源接続検知抵抗の抵抗値をRR2とし、第一の電源制約における電源装置接続検知抵抗の抵抗値をRR1とすると、RR1二個を並列接続した抵抗値をRR2とすれば実現可能となる。
即ち、
RR2 = 1 / (1/RR1 + 1/RR1) = RR1 / 2 (式10)
となる。
【0077】
以上は、電力供給力の異なる複数の電源装置を使用した場合にも適用可能である。1台の負荷装置に電力を供給可能な電源装置A1と2台の負荷装置に電力を供給可能な電源装置A2が混在する場合、電源装置A1に使用する接続検知抵抗の抵抗値をRR1とし、二台の負荷装置に電力を供給可能な電源装置A2に使用する接続検知抵抗の抵抗値をRR2とすることにより、電源装置A1,A2を混在させることが可能になる。
【0078】
さらに、K台の負荷装置に電源を供給可能な電源装置を使用した場合は、RR1をK個並列接続した接続検知抵抗の抵抗値を設定することにより実現する。
【0079】
(第三の電源制約を満たす実現例)
負荷装置COLDを前記負荷装置の2倍の電力を消費する新しい負荷装置CNEWに置き換える場合の実施例を図7を用いて以下に説明する。
CNEWは従来の負荷装置の2枚分の消費電力であることから、従来の負荷装置に使用していた接続検知抵抗値をRC1とし、CNEW用の接続検知抵抗値をRC2とすると、RC2はRC1を2個並列接続した値と等価にすることにより実現できる。
【0080】
即ち、
RC2 = 1 / (1/RC1 + 1/RC1) = RC1 / 2 (式11)
となる。
【0081】
纏めると、負荷装置の接続検知抵抗は消費電力相当のコンダクタンス(抵抗値の逆数)となる様に設定し、電源装置の接続検知抵抗は供給電力(供給できる電力)相当のコンダクタンスとなる様に設定する。
【0082】
従来は異なる消費電力の負荷装置、あるいは異なる供給電力の電源装置を搭載する場合、各負荷装置の消費電力などを入手し複雑な処理をする必要があったが、上記のように負荷装置、電源装置の接続検知抵抗を設定することで、異なる消費電力の負荷装置、異なる供給電力の電源装置が接続されたシステムにおいても、電源の起動許可・停止を判断するための情報を前記接続検知信号により入手することができる。
【0083】
従って、異なる複数の負荷装置、電源装置の混在時においてもソフトウェアの介在なしに電源の起動許可・抑止を自動的に実現できる。
【0084】
図1の例では、電源装置と負荷装置は同じバックプレーンに接続しているが、それぞれのバックプレーンに接続してもよい。
【0085】
また電源装置はケーブル等でディジー接続してもよい。
【0086】
また電源装置と電源制御装置が、筐体500でなく別筐体であっても本発明は適用できる。
【0087】
次に図8を参照し、本発明の第2の実施形態の構成を説明する。
【0088】
本実施形態では、負荷装置個別に電源起動を可能にし、かつ、専用の電源制御装置300を必要とせず、確実にかつ簡素な構成で電源供給量を検知し、電源供給量が充足された場合のみ負荷装置の負荷部に電力を供給する構成を示す。
【0089】
負荷装置200A、210A、220Aの各装置が電源起動指示装置310、電力供給検知器320、電源起動制御器330を備え、さらに、電源供給器360を備える。
【0090】
電源供給器360は、電源バス400からの供給電力を負荷部202へ供給するかどうかを制御する。
【0091】
また、電力供給検知器320への入力電位を生成する分圧抵抗341,342,351,352をバックプレーン600Aに備える。
【0092】
電源装置100、110、120の各装置は実装された後、制御なしに電源バス400に電力を供給する。
【0093】
実装された負荷装置の、電源起動指示装置310、電力供給検知器320、電源起動制御器330、電源供給器360には、電源バス400から動作電源が供給される。
【0094】
電源供給器360、および、電源装置100、110、120以外の各装置の動作は第1の実施形態と同様である。
【0095】
電源供給器360は、電源起動制御器330から電源供給を要求された場合、すなわち、電源起動制御器330の出力が“1”である場合に負荷部202に電力を供給する。
【0096】
電源起動制御器の出力が“0”の場合は負荷部202に電力を供給しない。
【0097】
本実施形態では、負荷装置個別に電源起動が可能であり、かつ、専用の電源制御装置300を負荷装置の外部に備える必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の第1の実施形態における電源制御方式を含む装置やシステムの構成を示す図。
【図2】図1の電源起動指示装置310と電源起動制御器330の構成例を示す図。
【図3】電源装置の台数(n)を1〜4にした場合の合成抵抗RXとVsupplyの値を示す図。
【図4】負荷装置の台数(n)を1〜4にした場合のVconsumeを示し、対比させるため電源装置台数を1〜4にした場合のVsupplyの値も示した図。
【図5】図4をグラフ表示した図。
【図6】1台の電源装置が2個の負荷装置への電源を供給可能な場合の電源の接続検知抵抗RR2を説明する為の図。
【図7】負荷装置を2倍の電力を消費する負荷装置に置き換える場合の新負荷装置の接続検知抵抗RC2を説明する為の図。
【図8】本発明の第2の実施形態における電源制御方式を含む装置やシステムの構成を示す図。
【符号の説明】
【0099】
100、110、120 電源装置
101、111、121 電源装置接続検知抵抗
200、200A、210、210A、220、220A 負荷装置
201、211、221 負荷装置接続検知抵抗
300 電源制御装置
310 電源起動指示装置
320 電力供給検知器
330 電源起動制御器
360 電源供給器
400 電源バス
500 筐体
600、600A バックプレーン
710 電源装置接続信号線
720 負荷装置接続信号線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体に実装された可変個数の負荷装置への電源を、筐体に実装された可変個数の電源装置が纏めて供給し、各電源装置の供給電力は同じで、負荷装置の実装個数以上の電源装置の実装が要求されるシステムの電源制御方式であって、
実装された電源装置の個数に相当する第1の電位を生成する手段と、
実装された負荷装置の個数に相当する第2の電位を生成する手段と、
第1の電位と第2の電位を比較し、実装された電源装置の個数が実装された負荷装置の個数以上かどうかを予め検知する手段と、
電源起動指示を受けると、前記検知結果の以上/未満に応じ、電源装置への起動指示を発行/抑止する起動制御手段とを備えることを特徴とする電源制御方式。
【請求項2】
前記第1の電位を生成する手段を、前記電源装置に設けその装置がバックプレーンに接続されたことを示す電源装置接続検知抵抗と、
バックプレーンでこれらを接続する電源装置接続信号と
これを駆動する手段とで構成し、
前記第2の電位を生成する手段を、前記負荷装置に設けその装置がバックプレーンに接続されたことを示す負荷装置接続検知抵抗と、
バックプレーンでこれらを接続する負荷装置接続信号と、
これを駆動する手段とで構成することを特徴とする請求項1記載の電源制御方式。
【請求項3】
筐体に実装された可変個数の負荷装置への電源を、筐体に実装された可変個数の電源装置が纏めて供給するシステムの電源制御方式であって、
実装された電源装置の総供給電力に相当する第1の電位を生成する手段と、
実装された負荷装置の総消費電力に相当する第2の電位を生成する手段と、
第1の電位と第2の電位を比較し、実装された電源装置の総供給電力が実装された負荷装置の総消費電力を満足するかどうかを予め検知する手段と、
電源起動指示を受けると、前記検知結果の満足/不足に応じ、電源装置への起動指示を発行/抑止する起動制御手段とを備えることを特徴とする電源制御方式。
【請求項4】
前記第1の電位を生成する手段を、前記電源装置に設けその装置がバックプレーンに接続されたことを示す電源装置接続検知抵抗と、
これらを前記バックプレーンで接続する電源装置接続信号と、
これを駆動する手段とで構成し、
前記第2の電位を生成する手段を、前記負荷装置に設けその装置がバックプレーンに接続されたことを示す負荷装置接続検知抵抗と、
これらを前記バックプレーンで接続する負荷装置接続信号と、
これを駆動する手段とで構成し、
前記電源装置接続検知抵抗のコンダクタンスがその装置の供給電力に相当する値に設定され、
前記負荷装置接続検知抵抗のコンダクタンスがその装置の消費電力に相当する値に設定されたことを特徴とする請求項3記載の電源制御方式。
【請求項5】
電源装置接続信号を駆動する手段を、電源制御用電源と電源装置接続信号間の抵抗と、電源装置接続信号とグランド間の抵抗で構成し、
負荷装置接続信号を駆動する手段を、電源制御用電源と負荷装置接続信号間の抵抗と、負荷装置接続信号とグランド間の抵抗で構成することを特徴とする請求項2、又は4に記載の電源制御方式。
【請求項6】
筐体に実装された可変個数の負荷装置への電源を、筐体に実装された可変個数の電源装置が纏めて供給し、各電源装置の供給電力は同じで、負荷装置の実装個数以上の電源装置の実装が要求されるシステムの電源制御方式であって、
実装された電源装置の個数に相当する第1の電位を生成する手段と、
実装された負荷装置の個数に相当する第2の電位を生成する手段とを備え、
前記負荷装置が、
第1の電位と第2の電位を比較し、実装された電源装置の個数が実装された負荷装置の個数以上かどうかを予め検知する手段と、
自装置の電源起動を指示する手段と、
電源起動指示を受けると、前記検知結果の以上/未満に応じ、自装置の負荷部への電源供給指示を発行/抑止する個別の起動制御手段とを備えることを特徴とする電源制御方式。
【請求項7】
前記第1の電位を生成する手段を、前記各電源装置に設けられその装置がバックプレーンに接続されたことを示す電源装置接続検知抵抗と、
バックプレーンに設けられ、前記各電源装置接続検知抵抗を接続する電源装置接続信号とこれを駆動する手段とで構成し、
前記第2の電位を生成する手段を、前記各負荷装置に設けられその装置がバックプレーンに接続されたことを示す負荷装置接続検知抵抗と、
バックプレーンに設けられ、前記負荷装置接続検知抵抗を接続する負荷装置接続信号と、これを駆動する手段とで構成することを特徴とする請求項6記載の電源制御方式。
【請求項8】
筐体に実装された可変個数の負荷装置への電源を、筐体に実装された可変個数の電源装置が纏めて供給するシステムの電源制御方式であって、
実装された電源装置の総供給電力に相当する第1の電位を生成する手段と、
実装された負荷装置の総消費電力に相当する第2の電位を生成する手段と、
前記負荷装置が、
第1の電位と第2の電位を比較し、実装された電源装置の総供給電力が実装された負荷装置の総消費電力を満足するかどうかを予め検知する手段と、
自装置の電源起動を指示する手段と、
電源起動指示を受けると、前記検知結果の満足/不足に応じ、自装置の負荷部への電源供給指示を発行/抑止する個別の起動制御手段とを備えることを特徴とする電源制御方式。
【請求項9】
前記第1の電位を生成する手段を、前記各電源装置に設けられその装置がバックプレーンに接続されたことを示す電源装置接続検知抵抗と、
バックプレーンに設けられ、前記各電源装置接続検知抵抗を接続する電源装置接続信号とこれを駆動する手段とで構成し、
前記第2の電位を生成する手段を、前記各負荷装置に設けられその装置がバックプレーンに接続されたことを示す負荷装置接続検知抵抗と、
バックプレーンに設けられ、前記負荷装置接続検知抵抗を接続する負荷装置接続信号と、これを駆動する手段とで構成し、
前記電源装置接続検知抵抗のコンダクタンスがその電源装置の供給電力に相当する値に設定され、
前記負荷装置接続検知抵抗のコンダクタンスがその負荷装置の消費電力に相当する値に設定されたことを特徴とする請求項8記載の電源制御方式。
【請求項10】
電源装置接続信号を駆動する手段を、電源制御用電源と電源装置接続信号間の抵抗と、電源装置接続信号とグランド間の抵抗で構成し、
負荷装置接続信号を駆動する手段を、電源制御用電源と負荷装置接続信号間の抵抗と、負荷装置接続信号とグランド間の抵抗で構成することを特徴とする請求項7、又は9に記載の電源制御方式。
【請求項11】
筐体に実装された可変個数の負荷装置への電源を、筐体に実装された可変個数の電源装置が纏めて供給し、前記実装される可変個数の電源装置の各装置の供給電力は同じで、負荷装置の実装個数以上の電源装置の実装が要求されるシステムの電源制御装置であって、
実装された電源装置の個数に相当する第1の電位を生成する手段と、
実装された負荷装置の個数に相当する第2の電位を生成する手段と、
第1の電位と第2の電位を比較し、実装された電源装置の個数が実装された負荷装置の個数以上かどうかを予め検知する手段と、
電源起動指示を受けると、前記検知結果の以上/未満に応じ、電源装置への起動指示を発行/抑止する起動制御手段とを備えることを特徴とする電源制御装置。
【請求項12】
前記第1の電位を生成する手段を、各電源装置の接続検知端子を接続する電源装置接続信号と、
これを駆動する手段とで構成し、
前記第2の電位を生成する手段を、各負荷装置の接続検知端子を接続する負荷装置接続信号と、
これを駆動する手段とで構成することを特徴とする請求項11記載の電源制御装置。
【請求項13】
筐体に実装された可変個数の負荷装置への電源を、筐体に実装された可変個数の電源装置が、纏めて供給するシステムの電源制御装置であって、
実装された電源装置の総供給電力に相当する第1の電位を生成する手段と、
実装された負荷装置の総消費電力に相当する第2の電位を生成する手段と、
第1の電位と第2の電位を比較し、実装された電源装置の総供給電力が実装された負荷装置の総消費電力を満足するかどうかを予め検知する手段と、
電源起動指示を受けると、前記検知結果の満足/不足に応じ、電源装置への起動指示を発行/抑止する起動制御手段とを備えることを特徴とする電源制御装置。
【請求項14】
前記第1の電位を生成する手段を、
出力電力相当のコンダクタンスを有する各電源装置の接続検知端子を接続する電源装置接続信号と、
これを駆動する手段とで構成し、
前記第2の電位を生成する手段を、
消費電力相当のコンダクタンスを有する各負荷装置の接続検知端子を接続する負荷装置接続信号と、
これを駆動する手段とで構成することを特徴とする請求項13記載の電源制御装置。
【請求項15】
電源装置接続信号を駆動する手段を、電源制御用電源と電源装置接続信号間の抵抗と、電源装置接続信号とグランド間の抵抗で構成し、
負荷装置接続信号を駆動する手段を、電源制御用電源と負荷装置接続信号間の抵抗と、負荷装置接続信号とグランド間の抵抗で構成することを特徴とする請求項12、又は14に記載の電源制御装置。
【請求項16】
グランドに接続された抵抗の他端をバックプレーンへの端子或いはコンタクトの一つに接続し、接続検知端子とし、前記抵抗のコンダクタンスを供給電力に応じた値とすることを特徴とする電源装置。
【請求項17】
動作電源を外部より受け、電源装置の負荷となる電子装置であって、グランドに接続された抵抗の他端をバックプレーンへの端子或いはコンタクトの一つに接続し、接続検知端子とし、前記抵抗のコンダクタンスを消費電力に応じた値とすることを特徴とする電子装置。
【請求項18】
動作電源を外部より受け、電源装置の負荷となる電子装置であって、
グランドに接続された抵抗の他端をバックプレーンへの端子或いはコンタクトの一つに接続した接続検知端子と、
筐体に実装された電源装置の総供給電力に相当する第1の電位を受け、筐体に実装され負荷となる電子装置の総消費電力に相当する第2の電位を前記接続検知端子を通じて受け、受けた第1の電位と第2の電位を比較し、筐体に実装された電源装置の総供給電力が筐体に実装された前記電子装置の総消費電力を満足するかどうかを予め検知する手段と、
自装置の電源起動を指示する手段と、
電源起動指示を受け、前記検知結果の満足/不足に応じ、自装置の負荷部への電源供給指示を発行/抑止する個別の起動制御手段とを備え、
前記抵抗のコンダクタンスを自装置の消費電力に応じた値とすることを特徴とする電子装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−195663(P2006−195663A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−5605(P2005−5605)
【出願日】平成17年1月12日(2005.1.12)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】