説明

電源装置

【課題】 直列抵抗がなくとも突入電流を防止でき、コンデンサの電圧バランスをとった電源装置を提供する。
【解決手段】 直流電源と並列に接続され、第1接続点で接続したコンデンサ直列体と、直流電源に並列に接続され、第2接続点で接続したスイッチング素子直列体と、交流入力端子の一端を前記第1接続点を接続し他端を前記第2接続に接続した単相全波ダイオードブリッジと、単相全波ダイオードブリッジの直流出力端子間に接続した第3コンデンサと、第3のコンデンサと並列に接続された抵抗負荷と、スイッチング素子直列体を駆動制御する駆動制御部と、を備えた電源装置において、スイッチング素子にはエミッタ抵抗(12、13)を備え、、駆動制御部は、直流電源の中間電圧と第1接続点との電圧差を検出する電圧検出部(21)と、電圧差と三角波を比較しPWM信号を生成するPWM信号生成部(28)と、スイッチング素子を駆動するゲート駆動部(32、33)と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直列接続したコンデンサを使用した電源装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
直列接続したコンデンサを使用した電源装置は特許文献1に開示されている。図16は特許文献1に開示された従来の電源装置の構成を示すブロック図である。図16 において、101 は入力直流電源、102、103は電解コンデンサ、104は電解コンデンサ102、103を直列に構成したコンデンサ直列体、105、106はIGBTなどのスイッチング素子、107はスイッチング素子105 、106を直列に構成したスイッチング素子直列体、108は電解コンデンサ102と電解コンデンサ103の接続点である中間接続点、109はスイッチング素子105とスイッチング素子106の接続点である中間接続点、110は単相全波ダイオードブリッジ、110A、110B、110C、110Dは単相全波ダイオードブリッジ110を構成するダイオード、111 は単相全波ダイオードブリッジ110の直流出力部に設けられた電解コンデンサ、116は電解コンデンサ111と並列に接続された負荷、Voutは直流電圧降圧回路の出力電圧である。
【0003】
また、図17は、従来の電源装置の補助電源部の構成図である。図17において、113は電源部であり、SW1PSはスイッチング素子105の駆動用の電源、SW2PSはスイッチング素子106の駆動用の電源、VDDは駆動制御回路用の電源、PBは入力直流電源101の正極母線、NBは入力直流電源101の負極母線を示している。また、図18は、スイッチング素子105 、106の駆動部の構成図で、112は駆動制御回路であり、114はスイッチング素子105の駆動回路、115はスイッチング素子106の駆動回路、G1はスイッチング素子105のゲート、G2はスイッチング素子106のゲートである。また、図17は、駆動回路114、115の駆動信号の出力波形である。
【0004】
補助電源部113は、直流母線PB、NB間電圧を入力し、それぞれ絶縁されたスイッチング素子105の駆動回路114の電源SW1PS、スイッチング素子106の駆動回路115の電源SW2PS、および駆動制御回路112の電源VDDを出力する。駆動制御回路112は、駆動回路114、115を介して相補的にスイッチング素子105、106を駆動する。スイッチング素子105がオンし、スイッチング素子106がオフの時の出力側の電解コンデンサ111への充電経路は、電解コンデンサ2の陽極→スイッチング素子105→単相全波ダイオードブリッジ110のダイオード110A→電解コンデンサ111の陽極→電解コンデンサ111の陰極→単相全波ダイオードブリッジ110のダイオード110B→コンデンサ直列体104の中間接続点108を充電経路とし、電解コンデンサ102の電圧値まで出力側の電解コンデンサ111は充電される。
【0005】
スイッチング素子106がオンし、スイッチング素子105がオフの時の出力側の電解コンデンサ111 への充電経路は、コンデンサ直列体4の中間接続点8 108→単相全波ダイオードブリッジ110のダイオード110C→電解コンデンサ111の陽極→電解コンデンサ111の陰極→ 単相全波ダイオードブリッジ110のダイオード110D→スイッチング素子106→ 電解コンデンサ103の陰極を充電経路とし、電解コンデンサ103の電圧値まで出力側の電解コンデンサ111は充電される。こうして、電解コンデンサ111の両端電圧V o u tはシリーズ接続された電解コンデンサ102、103のどちらか電圧の高い方のコンデンサの電圧となる。つまり、直流出力に、電圧バランスを得るためには十分なだけの負荷116があれば、電解コンデンサ102、103の電圧が同一値となる。その結果、電解コンデンサ111の電圧は正確に入力直流電圧値の50%となり従来のバランス抵抗は削除できるというものである。
【特許文献1】特開2007−151358号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の電源装置は、スイッチング素子に突入電流が流れるため、直列に抵抗を入れなければならず、ロスが大きく大電力用の抵抗が必要であった。また、コンデンサの容量が倍近く異なる場合には、バランスが崩れるという問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、直列抵抗がなくとも突入電流を防止でき、コンデンサにかかる電圧のバランスがとれた電源装置を提供することを目的とする。また、コンデンサの容量が倍近く異なる場合でもコンデンサにかかる電圧のバランスがとれた電源装置を提供することと目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、直流電源と並列に接続され、第1接続点で第1、第2コンデンサを接続したコンデンサ直列体と、前記直流電源に並列に接続され、第2接続点で第1 、第2スイッチング素子を接続したスイッチング素子直列体と、交流入力端子の一端を前記第1接続点を接続し他端を前記第2接続に接続した単相全波ダイオードブリッジと、前記単相全波ダイオードブリッジの直流出力端子間に接続した第3コンデンサと、前記第3のコンデンサと並列に接続された抵抗負荷と、前記スイッチング素子直列体を駆動制御する駆動制御部と、を備えた電源装置において、前記第1スイッチング素子のエミッタと前記第2接続点の間に接続した第1エミッタ抵抗と、前記第2スイッチング素子のエミッタと前記直流電源の負極の間に接続した第2エミッタ抵抗と、を備え、前記駆動制御部は、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子を相補的に駆動するゲート信号を生成するゲート信号生成部と、前記ゲート信号により前記第1、第2スイッチング素子をドライブするゲートドライブ部を備えることを特徴とするものである。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電源装置において、前記駆動制御部は、前記直流電源の中間電圧と第1接続点との電圧差を検出して誤差電圧とする電圧検出部と、前記誤差電圧と三角波を比較しPWM信号を生成するPWM信号生成部と、前記PWM信号を絶縁増幅し前記第1、第2スイッチング素子を駆動するゲートドライブ部と、を備えることを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の電源装置において、前記PWM信号生成部は、前記誤差電圧と零電圧とをヒステリシスコンパレータで比較しPWM信号を生成することを特徴とするものである。
【0009】
請求項4記載の発明は、直流電源と並列に接続され、第1接続点で第1 、第2のコンデンサを接続したコンデンサ直列体と、コレクタを前記直流電源の正極と接続し、エミッタを第3ダイオードのカソードと第2接続点で接続した第3スイッチング素子と、カソードを前記第3スイッチング素子のエミッタと接続した第3ダイオードと、カソードを第3接続点で前記第3ダイオードのアノードと接続し、コレクタを第4スイッチング素子のコレクタと接続した第4ダイオードと、エミッタを前記直流電源の負極に接続した前記第4スイッチング素子と、一端を前記第3ダイオードのカソードと接続し、他端を前記第4ダイオードのアノードと接続した第4コンデンサと、前記第4コンデンサを並列に接続した負荷抵抗と、前記スイッチング素子を駆動制御する駆動制御部と、を備えた電源装置において、前記第3スイッチング素子のエミッタと前記第2接続点の間に接続した第3エミッタ抵抗と、前記第4スイッチング素子のエミッタと前記直流電源の負極の間に接続した第4エミッタ抵抗と、を備え、前記駆動制御部は、前記第3スイッチング素子と前記第4スイッチング素子を相補的に駆動するゲート信号を生成するゲート信号生成部と、前記ゲート信号により前記第3、第4スイッチング素子をドライブするゲートドライブ部を備えることを特徴とするものである。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の電源装置において、前記駆動制御部は、前記直流電源の中間電圧と第1接続点との電圧差を検出して誤差電圧とする電圧検出部と、前記誤差電圧と三角波を比較しPWM信号を生成するPWM信号生成部と、前記PWM信号を絶縁増幅し前記第3、第4スイッチング素子を駆動するゲートドライブ部と、を備えることを特徴とするものである。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の電源装置において、前記PWM信号生成部は、前記誤差電圧と零電圧とをヒステリシスコンパレータで比較しPWM信号を生成することを特徴とするものである。
請求項7記載の発明は、請求項1又は4記載の電源装置において、前記ゲートドライブ部は、前記第1、第2エミッタ抵抗に基づいてゲート信号電圧を所定電圧に制限することを特徴とするものである。
請求項8記載の発明は、請求項1又は4記載の電源装置において、前記直流電源は、3相全波整流電源であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、直列抵抗がなくとも突入電流を防止でき、かつ、コンデンサの電圧バランスをとった電源装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
【実施例1】
【0013】
図1は本発明の電源装置の構成を示すブロック図である。図1において、1は直流電源、2、3は第1、第2電解コンデンサ、4は第1、第2電解コンデンサを直列に接続したコンデンサ直列体、5、6は第1、第2スイッチング素子、7は第1、第2スイッチング素子を直列に接続したスイッチング直列体、8は第1、第2コンデンサの接続点である第1接続点、9は第1、第2スイッチング素子の接続点である第2接続点である。また、10は単相ダイオードブリッジ、10A、10B、10C、10Dは単相ダイオートブリッジを構成するダイオード、11は第3電解コンデンサ、12、13は第1、第2エミッタ抵抗、14は負荷抵抗である。また、20は駆動制御部、32、33は第1、第2ゲートドライブ部、34はゲート信号生成部である。
【0014】
次に動作について説明する。ゲート信号生成部34は第1、第2スイッチング素子を相補的にドライブする信号である第1、第2ゲート信号を生成する。第1ゲートドライブ部は第1ゲート信号が有効のとき第1スイッチング素子をオンにし無効のときオフにする。第2ゲートドライブは第2ゲート信号が有効ととき第2スイッチング素子をオンにし、無効のときオフにする。第1スイッチング素子がオンのときは、電源→第1スイッチング素子→ダイオード10A→第3コンデンサ→ダイオード10B→第2コンデンサ→電源のルートで電流が流れ第2コンデンサと第3コンデンサを充電する。これは、第1コンデンサと並列に第3コンデンサと負荷抵抗が接続されたと等価である。また、第2スイッチング素子がオンのときは、電源→第1コンデンサ→ダイオード10C→第3コンデンサ→ダイオード10D→第2スイッチング素子→電源のルートで第1コンデンサを第3コンデンサを充電する。これは、第2コンデンサと並列に第3コンデンサと負荷抵抗が接続されたと等価である。この動作を繰り返すことで第1コンデンサ、第2コンデンサ、第3コンデンサは電源の1/2の電圧に充電される。
【実施例2】
【0015】
図2は本発明の電源装置の構成を示すブロック図である。図2において、1は直流電源、2,3は第1、第2コンデンサ、4は第1、第2コンデンサのコンデンサ直列体、5、6は第3、4スイッチング素子、8は第1接続点である。10はダイオード直列体、10A,10Bはダイオード直列体を構成するダイオード、11は第3コンデンサ、12、13はエミッタ抵抗、14は負荷抵抗、15は第3接続点である。駆動制御部20は実施例1と同じである。
【0016】
次に動作について説明する。ゲート信号生成部の動作を実施例1とおなじである。第3スイッチング素子がオンのときは、電源→第3スイッチング素子→第3コンデンサ→ダイオード10D→第2コンデンサ→電源のルートで電流が流れ第2コンデンサと第3コンデンサを充電する。これは、第1コンデンサと並列に第3コンデンサと負荷抵抗が接続されたのと等価である。また、第4スイッチング素子がオンのときは、電源→第1コンデンサ→ダイオード10A→第3コンデンサ→ダイオード10D→第4スイッチング素子→電源のルートで第1コンデンサと第3コンデンサを充電する。これは、第2コンデンサと並列に第3コンデンサと負荷抵抗が接続されたのと等価である。この動作を繰り返すことで第1コンデンサ、第2コンデンサ、第3コンデンサは電源の1/2の電圧に充電される。
【実施例3】
【0017】
図3は、駆動制御部20が、直流電源の中間電圧と第1接続点との電圧差を検出して誤差電圧とする電圧検出部21と、誤差電圧と三角波を比較しPWM信号を生成するPWM信号生成部28と、PWM信号を絶縁増幅し前記第1、第2スイッチング素子を駆動するゲートドライブ部32、33を備えた例である。図3において、22、23、24、2526は抵抗、27は演算増幅器、29はコンパレータ、30は三角波発生部、31は極性反転インバータである。
【0018】
次に動作について説明する。電圧検出部21は直流電源の中間電圧を抵抗22と抵抗23の分圧で求めて基準電圧とし、基準電圧と第1接続点8の電圧の差を誤差電圧とする。PWM信号生成部28は誤差電圧を三角波と比較しPWM信号を生成する。誤差電圧が三角波よりも大きいときは第1ゲート信号を無効に、第1ゲート信号を有効にする。また、誤差電圧が三角波以下のときは第1ゲート信号を有効にし第2ゲート信号を無効にする。第1ゲートドライブ部は第1ゲート信号が有効のとき第1スイッチング素子をオンにし無効のときオフにする。第2ゲートドライブは第2ゲート信号が有効ととき第2スイッチング素子をオンに無効のときオフにする。第1スイッチング素子がオンのときは、電源→第1スイッチング素子→ダイオード10A→第3コンデンサ→ダイオード10B→第2コンデンサ→電源のルートで電流が流れ第2コンデンサをと第3コンデンサを充電する。また、第2スイッチング素子がオンのときは、電源→第1コンデンサ→ダイオード10C→第3コンデンサ→ダイオード10D→第2スイッチング素子→電源のルートで第1コンデンサをと第3コンデンサを充電する。誤差電圧が基準電圧からみてプラスであれば第1スイッチング素子よりも長い時間第2スイッチング素子をオンにする。結果として第1コンデンサの充電時間を第2コンデンサの充電よりも長くなり、第1接続点の電圧が基準電圧に近づくことになる。
【実施例4】
【0019】
図5は、実施例3の駆動制御部20のPWM信号生成部を誤差電圧と零電圧とをヒステリシスコンパレータで比較しPWM信号を生成するようにしたものである。図5において、22、23、41、42は抵抗、43はコンパレータである。
次に動作について説明する。第1接続点の電圧が基準電圧よりも低い場合は第1スイッチング素子をオンにし電源→第1スイッチング素子→ダイオード10A→第3コンデンサ→ダイオード10B→第2コンデンサ→電源のルートで電流が流れ第2コンデンサと第3コンデンサを充電する。第2コンデンサが充電されると第1接続点電圧は上昇する。第1接続点が抵抗41、42で定められるヒステリシス電圧よりも上昇するとコンパレータ43の出力が反転し、第1スイッチング素子をオフ、第2スイッチング素子をオンにする。第2スイッチング素子がオンになると電源→第1コンデンサ→ダイオード10C→第3コンデンサ→ダイオード10D→第2スイッチング素子→電源のルートで第1コンデンサと第3コンデンサを充電する。第1コンデンサが充電されると第1接続点の電圧は降下する。
【実施例5】
【0020】
図4は、実施例2の駆動制御部が、直流電源の中間電圧と第1接続点との電圧差を検出して誤差電圧とする電圧検出部21と、誤差電圧と三角波を比較しPWM信号を生成するPWM信号生成部28と、PWM信号を絶縁増幅し前記第3、第4スイッチング素子を駆動するゲートドライブ部32、33を備えた例である。動作は、第1接続点電圧が基準電圧になるように第3スイッチング素子と第3スイッチング素子のオン時間を制御する。第3スイッチング素子がオンのときは、電源→第3スイッチング素子→第3コンデンサ→ダイオード10D→第2コンデンサ→電源のルートで電流が流れ第2コンデンサと第3コンデンサを充電する。また、第4スイッチング素子がオンのときは、電源→第1コンデンサ→ダイオード10A→第3コンデンサ→ダイオード10D→第4スイッチング素子→電源のルートで第1コンデンサと第3コンデンサを充電する。
【実施例6】
【0021】
図6は実施例1の駆動制御部20のPWM信号生成部を誤差電圧と零電圧とをヒステリシスコンパレータで比較しPWM信号を生成するようにしたものである。
図7は、Nチャンネル電界効果トランジスタ(以下FETと称す)を用いた定電流スイッチング回路を示す。FETのドレイン−ソース間に一体電圧を印加し、ソース−ゲート間に電圧をかけるとドレイン電流が流れる。このときソース−ゲート間電圧は図9の特性例に示すようにドレイン電流にかかわらずほぼ一定の電圧(この場合3.5V)になり、印加したゲート電圧からソース−ドレイン間電圧の差を抵抗値で除した電流に制限される。
【0022】
図8は、NPN形バイポーラトランジスタ(以下トランジスタと示す)を用いた定電流スイッチング回路を示す。エミッタ−コレクタ間に一定の電圧を印加し、ベース−エミッタ間に電圧をかけるとコレクタ電流が流れる。このとき、ベース−エミッタ間電圧は図9の特性例に示すようにコレクタ電流にかかわらずほぼ一定の電圧(この場合0.7V)になり、印加したベース電圧からベースエミッタ電圧の差を抵抗値で除した電流に制限される。
【0023】
図11は実施例1の直流電源を3相400Vの交流整流電源としたときのシミュレーション結果である。シミュレーションの条件は、第1、第2エミッタ抵抗0.5Ω、ゲート電圧制限値10V、第1コンデンサ800μF、第2コンデンサ1200μF、第3コンデンサ100μF、抵抗負荷500Ω、電圧検出部の検出ゲイン100倍、三角波電圧±2.5V、三角波周波数5kHzである。コンデンサの容量が異なる場合でも電圧を半分に分担できる。
【0024】
図12は実施例3の直流電源を3相400Vの交流整流電源としたときのシミュレーション結果である。シミュレーションの条件は、第1、第2エミッタ抵抗0.5Ω、ゲート電圧制限値10V、第1コンデンサ800μF、第2コンデンサ1200μF、第3コンデンサ100μF、抵抗負荷500Ω、電圧検出部の検出ゲイン100倍、三角波電圧±2.5V、三角波周波数5kHzである。コンデンサの容量が異なる場合でも電圧を半分に分担できる。
【0025】
図13は実施例2の直流電源を3相400Vの交流整流電源としたときのシミュレーション結果である。シミュレーションの条件は、第1、第2エミッタ抵抗0.5Ω、ゲート電圧制限値10V、第1コンデンサ800μF、第2コンデンサ1200μF、第3コンデンサ100μF、抵抗負荷500Ω、電圧検出部の検出ゲイン100倍、コンパレータのヒステリシス電圧2Vである。コンデンサの容量が異なる場合でも電圧を半分に分担できる。
【0026】
図14は実施例4の直流電源を3相400Vの交流整流電源としたときのシミュレーション結果である。シミュレーションの条件は、第1、第2エミッタ抵抗0.5Ω、ゲート電圧制限値10V、第1コンデンサ800μF、第2コンデンサ1200μF、第3コンデンサ100μF、抵抗負荷500Ω、電圧検出部の検出ゲイン100倍、コンパレータのヒステリシス電圧2Vである。コンデンサの容量が異なる場合でも電圧を半分に分担できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の電源装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の電源装置の構成を示すブロック図
【図3】本発明の電源装置の構成を示すブロック図
【図4】本発明の電源装置の構成を示すブロック図
【図5】本発明の電源装置の構成を示すブロック図
【図6】本発明の電源装置の構成を示すブロック図
【図7】定電流スイッチングを説明する図
【図8】定電流スイッチングを説明する図
【図9】定電流スイッチングを説明する図
【図10】定電流スイッチングを説明する図
【図11】従来技術のシミュレーション
【図12】実施例1のシミュレーション
【図13】実施例2のシミュレーション
【図14】実施例3のシミュレーション
【図15】実施例4のシミュレーション
【図16】従来の電源装置の構成を示すブロック図
【図17】従来の電源装置の補助電源部の構成を示すブロック図
【図18】従来の電源装置の駆動部の構成を示すブロック図
【図19】従来の電源装置の駆動波形
【符号の説明】
【0028】
1 直流電源
2、3 第1、第2電解コンデンサ
4、5 コンデンサ直列体
5、6 第1、第2スイッチング素子
7 スイッチング素子直列体
8 第1接続点
9 第2接続点
10 単相ダイオードブリッジ
10A、10B、10C、10D ダイオード
11 第3電解コンデンサ
12、13 第1、第2エミッタ抵抗
14 負荷抵抗
15 第3接続点
20 駆動制御部
21 電圧検出部
22〜26 抵抗
27 演算増幅器
28 PWM信号生成部
29 コンパレータ
30 三角波生成部
31 インバータ
32、33 第1、第2ゲートドライブ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電源と並列に接続され、第1接続点で第1、第2コンデンサを接続したコンデンサ直列体と、前記直流電源に並列に接続され、第2接続点で第1 、第2スイッチング素子を接続したスイッチング素子直列体と、交流入力端子の一端を前記第1接続点を接続し他端を前記第2接続点に接続した単相全波ダイオードブリッジと、前記単相全波ダイオードブリッジの直流出力端子間に接続した第3コンデンサと、前記第3のコンデンサと並列に接続された抵抗負荷と、前記スイッチング素子直列体を駆動制御する駆動制御部と、を備えた電源装置において、
前記第1スイッチング素子のエミッタと前記第2接続点の間に接続した第1エミッタ抵抗と、
前記第2スイッチング素子のエミッタと前記直流電源の負極の間に接続した第2エミッタ抵抗と、
を備え、
前記駆動制御部は、前記第1、第2スイッチング素子を相補的に駆動するゲート信号を生成するゲート信号生成部と、前記ゲート信号により第1、第2スイッチング素子をドライブするゲートドライブ部を備えることを特徴とする電源装置。
【請求項2】
前記駆動制御部は、前記直流電源の中間電圧と第1接続点との電圧差を検出して誤差電圧とする電圧検出部と、前記誤差電圧と三角波を比較しPWM信号を生成するPWM信号生成部と、前記PWM信号を絶縁増幅し前記第1、第2スイッチング素子を駆動するゲートドライブ部と、を備えることを特徴とする請求項1記載の電源装置。
【請求項3】
前記PWM信号生成部は、前記誤差電圧と零電圧とをヒステリシスコンパレータで比較しPWM信号を生成することを特徴とする請求項2記載の電源装置。
【請求項4】
直流電源と並列に接続され、第1接続点で第1 、第2のコンデンサを接続したコンデンサ直列体と、コレクタを前記直流電源の正極と接続し、エミッタを第3ダイオードのカソードと第2接続点で接続した第3スイッチング素子と、カソードを前記第3スイッチング素子のエミッタと接続した第3ダイオードと、カソードを第3接続点で前記第3ダイオードのアノードと接続し、アノードを第4スイッチング素子のコレクタと接続した第4ダイオードと、エミッタを前記直流電源の負極に接続した前記第4スイッチング素子と、一端を前記第3ダイオードのカソードと接続し、他端を前記第4ダイオードのアノードと接続した第4コンデンサと、前記第4コンデンサを並列に接続した負荷抵抗と、前記スイッチング素子を駆動制御する駆動制御部と、を備えた電源装置において、
前記第3スイッチング素子のエミッタと前記第2接続点の間に接続した第3エミッタ抵抗と、
前記第4スイッチング素子のエミッタと前記直流電源の負極の間に接続した第4エミッタ抵抗と、
を備え、
前記駆動制御部は、前記第3、第4スイッチング素子を相補的に駆動するゲート信号を生成するゲート信号生成部と、前記ゲート信号により前記第3、第4スイッチング素子をドライブするゲートドライブ部を備えることを特徴とする電源装置。
【請求項5】
前記駆動制御部は、前記直流電源の中間電圧と第1接続点との電圧差を検出して誤差電圧とする電圧検出部と、前記誤差電圧と三角波を比較しPWM信号を生成するPWM信号生成部と、前記PWM信号を絶縁増幅し前記第3、第4スイッチング素子を駆動するゲートドライブ部と、を備えることを特徴とする請求項4記載の電源装置。
【請求項6】
前記PWM信号生成部は、前記誤差電圧と零電圧とをヒステリシスコンパレータで比較しPWM信号を生成することを特徴とする請求項5記載の電源装置。
【請求項7】
前記ゲートドライブ部は、前記第1、第2エミッタ抵抗に基づいてゲート信号電圧を所定電圧に制限することを特徴とする請求項1又は4記載の電源装置。
【請求項8】
前記直流電源は、3相全波整流電源であることを特徴とする請求項1又は4記載の電源装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−165322(P2009−165322A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−2891(P2008−2891)
【出願日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(000006622)株式会社安川電機 (2,482)
【Fターム(参考)】