説明

電磁波シールドメッシュ用フィルム及び電磁波シールドメッシュの製造方法

【課題】搬送ロールで搬送しながら各処理を施しても、プラスチックシート表面に傷(転写痕跡)が発生させない電磁波シールドメッシュ用フィルム、及び電磁波シールドメッシュの製造方法を提供する。
【解決手段】透明なプラスチックシート1上に接着剤2を介して金属箔13が貼り合わせた構成の材料50を、基材フィルム41の両面に粘着層42を設けた剥離フィルム40の両面側に、前記材料のプラスチックシート面を剥離フィルムの粘着層に対向させて貼り合わせたこと。粘着層は、UV照射により粘着性を消失すること。上記電磁波シールドメッシュ用フィルムの両面に各処理を同時に施して、剥離フィルムの両面の粘着層から前記材料50を剥離して電磁波シールドメッシュ10を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PDPなどのディスプレイから発生する電磁波を遮蔽する電磁波シールドメッシュに関するものであり、特に、各製造装置内を搬送ロールで搬送しながら電磁波シールドメッシュ用フィルムに各処理が施しても、プラスチックシート表面に傷(転写痕跡)を発生させない電磁波シールドメッシュ用フィルム、及び電磁波シールドメッシュの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
気体放電による発光を利用したPDP(プラズマディスプレイパネル)は、気体放電に伴う電磁波を遮蔽するために、パネルの前面(観察者側)に電磁波シールドを施している。
PDPに施す電磁波シールドとしては、例えば、片面銅張プラスチックシートの銅箔をメッシュ状に形成した電磁波シールドメッシュが実用されている。この電磁波シールドメッシュは、ディスプレイの輝度の損失が比較的少なく、優れたシールド特性を有するものが得られている。
【0003】
図1は、電磁波シールドメッシュの一例の構成を示す断面図である。図1に示すように、電磁波シールドメッシュ(10)は、透明なプラスチックシート(1)として、例えば、透明なPET(ポリテレフタル酸エチレン)シートの片面上に接着剤(2)を介して銅箔(3)が貼り合わされている。
電磁波を吸収する材料として導電性の高い銅箔が用いられている。銅箔(3)はエッチングにより所定の形状、例えば、メッシュ状に形成されている。
【0004】
図2は、図1に示すシールドメッシュ(10)の上方からの平面図であり、一部分を拡大して示したものである。また、図3は、図2におけるX−X’線での断面図である。
図2、及び図3に示すように、エッチングによってメッシュ状に形成された銅箔(3)は、メッシュ部(3A)と開口部(3B)で構成され、開口部(3B)では接着剤(2)が露出している。また、メッシュ部(3A)には反射防止のために、その表面には黒化処理が施されている。
この開口部(3B)を伴ったメッシュ部(3A)によって電磁波はシールドされる。尚、メッシュ部(3A)の幅(W1)は10μm程度、開口部(3B)の幅(W2)は200μm程度のものである。
【0005】
この電磁波シールドメッシュ(10)を使用する際には、接着剤(2)を介して銅箔(3)が貼り合わされている透明なプラスチックシート(1)をパネルの前面(観察者側)に取り付ける。この取り付けの際には、反射防止フィルム、保護ガラス、Ne発光吸収フィルタなども同時に取り付けられるのが一般的である。尚、透明なプラスチックシート(PETシート)(1)の厚みは100〜125μm、接着剤(2)の厚みは15μm、銅箔(3)の厚みは10μm程度である。
【0006】
図4は、電磁波シールドメッシュ(10)の製造に用いられる電磁波シールドメッシュ用フィルム(30)の一例の構成を示す断面図である。図4に示すように、電磁波シールドメッシュ用フィルム(30)は、透明なプラスチックシート(1)として、例えば、透明なPET(ポリテレフタル酸エチレン)シートの片面上に接着剤(2)を介して一様な層状の銅箔(13)が貼り合わされている。
【0007】
電磁波シールドメッシュ(10)を製造する際には、長尺帯状の電磁波シールドメッシュ用フィルム(30)原反を用いる。先ず、電磁波シールドメッシュ用フィルム(30)原反の銅箔(13)上に、例えば、a)カゼインを用いてフォトレジストの塗布膜を形成し、次に、b)フォトマスクを介しての露光、c)現像によるレジストパターンの形成、d)塩化第二鉄を用いての銅箔のエッチング、e)水酸化ナトリウムを用いてのレジストパターンの剥膜、f)銅箔パターンの黒化処理、等の処理を施してメッシュ部(3A)と開口部(3B)で構成される、メッシュ状に形成された銅箔(3)を得る。長尺帯状の電磁波シールドメッシュ原反は、最終的に所定の大きさの枚葉状の電磁波シールドメッシュ(10)に切断する。
【0008】
長尺帯状の電磁波シールドメッシュ原反の幅は、パネルの画面サイズに相応し、例えば、画面42インチ用には650mm、50インチ用には720mm程度である。尚、上記a)カゼインを用いてフォトレジストの塗布膜の形成から始まる各工程内では、電磁波シールドメッシュ用フィルム(30)は長尺帯状で各装置内を、搬送ロール上に保持、搬送されながら各処理が施される。
しかし、各装置内を搬送されながら各処理が施されると、電磁波シールドメッシュ用フィルム(30)のプラスチックシート(1)表面に傷が発生することがある。
【0009】
図5は、各装置内で電磁波シールドメッシュ用フィルム(30)が搬送ロール(29)上を搬送される状態を示す断面図である。図5に示すように、搬送ロール(29)表面に微小な傷(21A)が生じていたり、微小な異物(22A)が付着していたりすると、搬送ロール(29)表面の微小な傷(21A)や異物(22A)の凹凸形状がプラスチックシート(1)表面に転写して、傷(21A)の転写痕跡(21B)や異物(22A)の転写痕跡(22B)が、プラスチックシート(1)表面にはプラスチックシートの傷(20)として残ることがある(プラスチックシートの傷(20)=転写痕跡(21B)+転写痕跡(22B))。
【0010】
このようなプラスチックシート表面の傷(20)が、前記b)フォトマスクを介しての露光前に発生していると、露光の際の電磁波シールドメッシュ用フィルム(30)の真空吸着時に、傷(20)部分の空気が吸引されずに残り、電磁波シールドメッシュ用フィルム(30)は密着不良の状態になる。
その結果、メッシュパターンには、ボケ、線幅の変動が生じて表示画面ではムラとして観視されるようになる。
【0011】
また、電磁波シールドメッシュ(10)には、パネルの前面に取り付けるために、図3に示す電磁波シールドメッシュ(10)のプラスチックシート(1)表面(下面)上に粘着層が形成され、この粘着層上、或いはメッシュ状に形成された銅箔(3)上に保護層が貼り合わされる。
図6は、傷(転写痕跡)が発生したプラスチックシート(1)表面に粘着層(4)が形成された状態を示す断面図である。
【0012】
図6に示すように、粘着層(4)は、異物(22A)の転写痕跡(22B)に入り込み凸状となり、或いは傷(21A)の転写痕跡(21B)により凹状となる。プラスチックシート(1)と粘着層(4)の屈折率の差により、この凸状或いは凹状はレンズの作用を有することになるので、パネルに取り付けられた際に、照射光(L1)は、散乱光(L2)となり、表示画面ではムラとして観視されるようになる。
【0013】
このようなプラスチックシート(1)表面の傷(転写痕跡)(20)は、前記b)フォトマスクを介しての露光前での発生に限らず、各工程において発生するものであるが、特に、前記d)銅箔のエッチング工程での塩化第二鉄液や、前記f)黒化工程での黒化処理
液(例えば、プリント配線板で銅パターンを黒化するのに用いられる、亞塩素酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、燐酸ナトリウム水溶液など)の温度は、例えば、90℃程度の高温であるために、プラスチックシート(1)が軟化した状態になるので、これらの装置内では搬送ロール(29)による同様なプラスチックシート(1)表面の傷(転写痕跡)(20)は発生し易いものである。
【特許文献1】特許第3388682号公報
【特許文献2】特開平11−186785号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、透明なプラスチックシート上に接着剤を介して貼り合わせた金属箔をメッシュ状に形成した電磁波シールドメッシュの製造に用いる電磁波シールドメッシュ用フィルムにおいて、各装置内を搬送ロールで搬送しながら電磁波シールドメッシュ用フィルムに各処理を施しても、プラスチックシート表面に傷(転写痕跡)が発生することのない電磁波シールドメッシュ用フィルムを提供することを課題とするものである。
また、本発明は、上記電磁波シールドメッシュ用フィルムを用いた電磁波シールドメッシュの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、透明なプラスチックシート上に接着剤を介して貼り合わせた金属箔を所定のパターンに形成した電磁波シールドメッシュを製造する際に用いる電磁波シールドメッシュ用フィルムにおいて、前記透明なプラスチックシート上に接着剤を介して金属箔が貼り合わされた構成の材料を、基材フィルムの両面に粘着層を設けた剥離フィルムの両面側に、前記材料のプラスチックシート面と前記剥離フィルムの粘着層とが対向するように貼り合わせたことを特徴とする電磁波シールドメッシュ用フィルムである。
【0016】
また、本発明は、上記発明による電磁波シールドメッシュ用フィルムにおいて、前記粘着層は、UV照射により粘着性を消失する粘着層であることを特徴とする電磁波シールドメッシュ用フィルムである。
【0017】
また、本発明は、請求項1又は請求項2記載の電磁波シールドメッシュ用フィルムを用い、パターンを形成する各処理を該電磁波シールドメッシュ用フィルムの両面の金属箔に同時に施して所定のパターンを形成した後に、剥離フィルムの両面の粘着層からパターンが形成された前記材料を剥離して電磁波シールドメッシュを製造することを特徴とする電磁波シールドメッシュの製造方法である。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、透明なプラスチックシート上に接着剤を介して金属箔が貼り合わされた構成の材料を、基材フィルムの両面に粘着層を設けた剥離フィルムの両面側に、前記材料のプラスチックシート面を前記剥離フィルムの粘着層に対向させて貼り合わせた電磁波シールドメッシュ用フィルムであるので、各装置内を搬送ロールで搬送しながら電磁波シールドメッシュ用フィルムに各処理を施して電磁波シールドメッシュを製造しても、プラスチックシート表面に傷(転写痕跡)が発生することのない電磁波シールドメッシュ用フィルムとなる。
【0019】
これにより、プラスチックシート表面の傷(20)による露光時の密着不良はなくなり、メッシュパターンのボケ、線幅の変動は解消する。また、プラスチックシート表面の傷
(20)による粘着層のレンズ作用の散乱光は解消する。従って、表示画面には線幅の変動、及び散乱光に起因するムラはなく、良好な表示画面が得られる。
【0020】
また、本発明は、粘着層がUV照射により粘着性を消失する粘着層であるので、金属箔に所定のパターンを形成した後の、プラスチックシートの剥離は容易なものとなる。
また、本発明は、透明なプラスチックシート上に接着剤を介して金属箔が貼り合わされた構成の材料を、剥離フィルムの両面側に貼り合わせた上記電磁波シールドメッシュ用フィルムを用い、両面の金属箔に各処理を同時に施して所定のパターンを形成した後に、プラスチックシートを剥離して電磁波シールドメッシュを製造する。そのため、一連の処理工程を1回行うことで、電磁波シールドメッシュ用フィルムの表裏から各々電磁波シールドメッシュ、すなわち、2枚の電磁波シールドメッシュを得られることになり、作業時間当たりの生産量は略倍増する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図7は、本発明による電磁波シールドメッシュ用フィルムの構成を示す断面図である。図7に示すように、本発明による電磁波シールドメッシュ用フィルム(60)は、透明なプラスチックシート(1)上に接着剤(2)を介して金属箔(13)が貼り合わされた構成の材料(50)を、基材フィルム(41)の両面に粘着層(42)を設けた剥離フィルム(40)の両面側に、前記構成の材料(50)のプラスチックシート(1)面を前記剥離フィルム(40)の粘着層(42)に対向させて貼り合わせたものである。
【0022】
透明なプラスチックシート(1)としては、例えば、透明なPET(ポリテレフタル酸エチレン)シート、金属箔(13)としては、例えば、銅箔があげられる。透明なプラスチックシート(PETシート)(1)の厚みは100〜125μm、接着剤(2)の厚みは15μm、銅箔(13)の厚みは10μm程度である。すなわち、本発明における、透明なプラスチックシート上に接着剤を介して金属箔が貼り合わされた構成の材料(50)は、前記図4に示す電磁波シールドメッシュ用フィルム(30)の一例と同様なものである。
【0023】
上記のように、本発明による電磁波シールドメッシュ用フィルム(60)は、前記構成の材料(50)の透明なプラスチックシート(1)面が剥離フィルム(40)の粘着層(42)に貼り合わされており、電磁波シールドメッシュ用フィルム(60)の外面には露出していない。
この電磁波シールドメッシュ用フィルム(60)の両面の金属箔(13)に各処理を同時に施して所定のパターンを形成した後に、剥離フィルム(40)の両面の粘着層(42)から前記構成の材料(50)を剥離して電磁波シールドメッシュを製造する。従って、プラスチックシート(1)表面に、搬送ロール表面の微小な傷や微小な異物に起因する傷(転写痕跡)が発生することはない。
【0024】
また、本発明における剥離フィルム(40)の両面の粘着層(42)は、金属箔(13)に所定のパターンを形成した後の、前記構成の材料(50)の剥離を容易なものとするために、粘着層(42)は、UV照射により粘着性を消失する粘着層であることが好ましい。
しかし、これに限定されるものではなく、粘着層(42)は、処理中に剥がれず、各処理に耐え、剥離の際に構成の材料(50)に影響を及ぼさない程度に粘着性を有し、各材料に影響を与えないものであれば、適宜選択して構わない。例えば、アクリル系粘着剤が使用可能である。
【0025】
剥離の際に構成の材料(50)に変形等の影響を及ぼさない粘着層(42)の粘力とし
ては、剥離のJIS規格(JIS Z0237;引っ張り速度300mm/min、引き剥がし角度108°、サンプルサイズ25mm×150mm)で、0.05〜0.2N/25mm程度が好ましい。
【0026】
図8は、本発明による電磁波シールドメッシュ用フィルム(60)を用いて電磁波シールドメッシュを製造する工程の説明図である。
図8(a)は、長尺帯状の電磁波シールドメッシュ用フィルム(60)原反の両面の銅箔(13)上に、例えば、a)カゼインを用いてフォトレジストの塗布膜(70)を形成した段階のものである。
この両面の塗布膜(70)に、b)フォトマスクを介しての両面露光を同時に行い、続いて、c)両面現像を同時に行い電磁波シールドメッシュ用フィルム(60)原反の両面にレジストパターンの形成する(図示せず)。
【0027】
続いて、形成した両面のレジストパターン(70’)をマスクとして、d)塩化第二鉄を用いて両面の銅箔(13)のエッチングを行い、両面の銅箔(13)をメッシュ状に形成する。
図8(d)は、銅箔(13)のエッチングが行われた段階のものであり、銅箔のメッシュ部(3A)が表されている。
【0028】
続いて、図8(e)に示すように、e)水酸化ナトリウム水溶液を用いての両面のレジストパターン(70’)の剥膜を行い、f)黒化液を用いての黒化処理を両面のメッシュ部(3A)に施して(図示せず)、メッシュ部(3A)と開口部(3B)で構成される、メッシュ状に形成された銅箔(3)を得る。
続いて、図8(e)に示す剥離フィルム(40)の両面の粘着層(42)から
プラスチックシート(1)を剥離し、電磁波シールドメッシュ(10)を得る(図8(g))。
【0029】
また、電磁波シールドメッシュ(10)には、パネルの前面に取り付けるために、電磁波シールドメッシュ(10)のプラスチックシート(1)表面(下面)上に粘着層が形成され、この粘着層上、或いはメッシュ状に形成された銅箔(3)上に保護層が貼り合わされる(図示せず)。
【0030】
上記のように、本発明による電磁波シールドメッシュの製造方法は、前記構成の材料(50)のプラスチックシート(1)と搬送ロールとは接触せずに電磁波シールドメッシュを製造する方法であるので、プラスチックシート(1)表面に、搬送ロール表面の微小な傷や微小な異物に起因する傷(転写痕跡)が発生することはない。
【0031】
また、上記のように、図8(a)〜(d)の間、すなわち、a)フォトレジストの塗布膜(70)を形成した後〜e)レジストパターン(70’)の剥膜前の工程においては、金属箔(13)或いはメッシュ部(3A)上にレジストが設けられているので、搬送ロールによって金属箔(13)或いはメッシュ部(3A)に、搬送ロール表面の微小な傷や微小な異物に起因する傷(転写痕跡)が発生することはない。
【0032】
a)フォトレジストの塗布膜(70)を形成する前、及びe)レジストパターン(70’)の剥膜後には、金属箔(13)或いはメッシュ部(3A)に傷(転写痕跡)が発生することはあるものの、前記従来の方法におけるプラスチックシート(1)表面の傷(転写痕跡)に比較すれば僅少なものといえる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】電磁波シールドメッシュの一例の構成を示す断面図である。
【図2】図1に示すシールドメッシュの上方からの平面図であり、一部分を拡大して示したものである
【図3】図2におけるX−X’線での断面図である。
【図4】電磁波シールドメッシュの製造に用いられる電磁波シールドメッシュ用フィルムの一例の構成を示す断面図である。
【図5】各装置内で電磁波シールドメッシュ用フィルムが搬送ロール上を搬送される状態を示す断面図である。
【図6】傷(転写痕跡)が発生したプラスチックシート表面に粘着層が形成された状態を示す断面図である。
【図7】本発明による電磁波シールドメッシュ用フィルムの構成を示す断面図である。
【図8】本発明による電磁波シールドメッシュ用フィルムを用いて電磁波シールドメッシュを製造する工程の説明図である。
【符号の説明】
【0034】
1・・・プラスチックシート
2・・・接着剤
3・・・メッシュ状に形成された銅箔
3A・・・メッシュ部
3B・・・開口部
4・・・粘着層
10・・・電磁波シールドメッシュ
13・・・金属箔(銅箔)
20・・・プラスチックシート表面の傷
21A・・・搬送ロール表面の微小な傷
21B・・・プラスチックシート表面に転写した傷の転写痕跡
22A・・・搬送ロール表面の微小な異物
22B・・・プラスチックシート表面に転写した異物の転写痕跡
29・・・搬送ロール
30・・・電磁波シールドメッシュ用フィルム
40・・・剥離フィルム
41・・・基材フィルム
42・・・粘着層
50・・・プラスチックシートに接着剤を介して金属箔が貼り合わされた構成の材料
60・・・電磁波シールドメッシュ用フィルム
70・・・フォトレジストの塗布膜
70’・・・レジストパターン
L1・・・照射光
L2・・・散乱光
W1・・・メッシュ部の幅
W2・・・開口部の幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明なプラスチックシート上に接着剤を介して貼り合わせた金属箔を所定のパターンに形成した電磁波シールドメッシュを製造する際に用いる電磁波シールドメッシュ用フィルムにおいて、前記透明なプラスチックシート上に接着剤を介して金属箔が貼り合わされた構成の材料を、基材フィルムの両面に粘着層を設けた剥離フィルムの両面側に、前記材料のプラスチックシート面と前記剥離フィルムの粘着層とが対向するように貼り合わせたことを特徴とする電磁波シールドメッシュ用フィルム。
【請求項2】
前記粘着層は、UV照射により粘着性を消失する粘着層であることを特徴とする請求項1記載の電磁波シールドメッシュ用フィルム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の電磁波シールドメッシュ用フィルムを用い、パターンを形成する各処理を該電磁波シールドメッシュ用フィルムの両面の金属箔に同時に施して所定のパターンを形成した後に、剥離フィルムの両面の粘着層からパターンが形成された前記材料を剥離して電磁波シールドメッシュを製造することを特徴とする電磁波シールドメッシュの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−201222(P2007−201222A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−18626(P2006−18626)
【出願日】平成18年1月27日(2006.1.27)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】