説明

電磁石装置及び磁気共鳴イメージング装置

【課題】クエンチの発生を抑えられ、かつ、MRI装置を軽量化可能な電磁石装置を提供する。
【解決手段】均一磁場領域4を挟んで対向する上下一対のコイル11と、引き合う上下一対のコイル11を互いに離して支持する第1支持部材16と、コイル11から離れ、均一磁場領域4を挟んで対向する上下一対の強磁性体部材15と、上下一対の強磁性体部材15の一方を床部から支持する第2支持部材17と、第1支持部材16から離れ、上下一対の強磁性体部材15の他方を、床部3a又は上下一対の強磁性体部材15の一方から支持する第3支持部材18とを有し、上下一対の強磁性体部材15の最外径はコイル11の最内径よりも大きい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁石装置及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置という)に関する。
【背景技術】
【0002】
MRI装置は、核磁気共鳴(以下、NMRという)現象により水素原子核スピンが放出する電磁波を計測し、その信号を演算処理することによって、被検者体内中の水素原子核密度分布を求め、被検者体内を断層像化するものである。計測する際には、強い磁場(0.2T以上)で、高い静磁場均一度(10ppm程度)を有する均一磁場領域を形成し、その均一磁場領域を、被検者を計測(観測)するための観測領域とする必要がある。
【0003】
MRI装置としては、連結柱によって離間された上下一対の円盤状の真空容器を外観とする電磁石装置が用いられた開放型MRI装置が開発されている。開放型MRI装置では、一対の前記真空容器の間に十分なガントリーギャップを設け、このガントリーギャップ内の前記均一磁場領域(観測領域)に被検者が置かれる。このため、被検者の視界が閉ざされず開放感があり、被検者に好評である。また、上下一対の真空容器の間から被検者へのアクセスが容易であるので、検査のセッティングを容易に行え、検査を行う人にも好評である。
【0004】
従来の電磁石装置では、上下一対の真空容器内に、上下一対の超電導主コイルと、上下一対の超電導シールドコイルが収納されている。この超電導シールドコイルはMRI外部への漏れ磁場を低減させる役割を果し、超電導主コイルとは逆向きの電流を流す。そして、均一磁場領域(観測領域)の磁場強度を上げるために、超電導主コイルに流す電流を上げるのと同時に超電導シールドコイルに流す電流も上げている。その結果、超電導臨界電流に対する余裕が無くなり、超電導状態を維持することが難しくなっている。そこで、高い磁場強度を維持したまま電流を低減できるように、上下一対の超電導主コイルと上下一対の超電導シールドコイルを含んだ磁気回路の一部に、上下一対の強磁性体部材を設けている(例えば、特許文献1及び2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−130707号公報
【特許文献2】特開2008−125841号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上下一対の超電導主コイルに電流を流すと、均一磁場領域が生成される一方で、上下一対の超電導主コイルが互いに引き合う。このため、引き合う方向に移動しないように、支持部材が設けられている。しかし、超電導主コイルが引き合う引力は、超電導主コイルに均一に作用するところ、支持部材は、均一磁場領域(観測領域)に被検者を搬入可能にし、被検者が開放感を持てるように、通常、1本か2本の連結柱であるために、超電導主コイルを均一に支持することができず、超電導主コイルが撓んでしまう。撓んだ超電導主コイルには応力が生じクエンチを起こしやすくなるので、超電導主コイルの巻枠は、撓まないよう肉厚にして剛性を高めており、MRI装置の重量が大きくなる傾向があった。
【0007】
そこで、本発明の目的は、クエンチの発生を抑えられ、かつ、MRI装置を軽量化可能な電磁石装置及びそれを用いたMRI装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、均一磁場領域を挟んで対向する上下一対の超電導主コイルと、前記均一磁場領域を前記超電導主コイルより外側で挟んで対向し、前記超電導主コイルとは逆向きの電流を流す上下一対の超電導シールドコイルと、前記上下一対の超電導主コイルと上下一対の超電導シールドコイルとを同時に上下に離して支持する第1支持部材と、前記超電導主コイルと超電導シールドコイルから離れ、前記均一磁場領域を挟んで対向する上下一対の強磁性体部材と、前記上下一対の強磁性体部材の一方を床部から支持する第2支持部材と、前記第1支持部材から離れ、前記上下一対の強磁性体部材の他方を、前記上下一対の強磁性体部材の一方から支持する第3支持部材とを有し、前記強磁性体部材の最外径は、前記超電導主コイルの最内径よりも大きい電磁石装置及びそれを用いたMRI装置であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、クエンチの発生を抑えられ、かつ、MRI装置を軽量化可能な電磁石装置及びそれを用いたMRI装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の斜視図である。
【図2】図1のII−II方向の矢視断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の上半分を、図1のII−II方向の矢視断面図に対応させて示した図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の四半分を、図1のII−II方向の矢視断面図に対応させて示した図である。
【図5】本発明の第4の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置を、図1のII−II方向の矢視断面図に対応させて示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態に係るMRI装置(磁気共鳴イメージング装置)1の斜視図を示す。図1に示すように、第1の実施形態に係るMRI装置1は、外側に上下一対の真空容器3を備える電磁石装置2と、上下一対の真空容器3を互いに離間させて支持する連結柱6と、上下一対の真空容器3の間に配置されたベッド8を有している。電磁石装置2及び上下一対の真空容器3は、共通の中心軸(z軸)に対して概ね軸回転対称の円盤形状をしている。この電磁石装置2によれば、上下一対の真空容器3の間の球状の観測領域4に、磁場強度が0.7T以上の強磁場であり、その磁場強度の均一性が数ppmの高い均一度を有し、磁場の方向5がz軸と平行である静磁場(いわゆる均一磁場領域)を生成することができる。また、観測領域(均一磁場領域)4の直下には、高周波照射コイル7が設けられている。なお、MRI装置1の構造の理解を容易にするために、xyz座標を設定している。前記中心軸にz軸を設定し、z軸上の上下一対の真空容器3の中間に、座標原点を設定している。座標原点から連結柱6へ向かう方向に沿ってy軸を設定している。y軸に直角の方向にx軸を設定している。
【0013】
図2に、図1のII−II方向の(xが正の範囲のz軸x軸平面と、yが正の範囲のy軸z軸平面とで切断した)矢視断面図を示す。MRI装置1は、上下一対の真空容器3を外観とする電磁石装置2を有し、電磁石装置2は、上下一対の真空容器3の間に、均一磁場領域4を発生させることができる。上下一対の真空容器3の間の空間において、前記均一磁場領域4を挟むように上下一対の傾斜磁場コイル9と、上下一対の高周波照射コイル7が設けられている。上下一対の傾斜磁場コイル9は、被検者の撮像において空間位置情報を付与する目的で、均一磁場領域4に磁場の空間的な変化(傾斜磁場)を印加する。上下一対の高周波照射コイル7は、NMR現象を引起すための共鳴周波数の電磁波を、均一磁場領域4に印加する。これらで構成されるMRI装置1によれば、ベッド8に搬送された被検者体内の観測領域の断面を画像化することができる。即ち、均一磁場領域4に、傾斜磁場コイル9で傾斜磁場を重畳させることにより、観測領域(通常1mm厚のスライス面)だけを所定の磁場強度に設定する。続いて、高周波照射コイル7を用いてその観測領域に共鳴周波数の電磁波を照射して、スライス面にだけNMR現象を引き起こさせ、水素原子核スピンが放出する電磁波に基づいて画像化する。
【0014】
電磁石装置2は、対向して配置された上下一対の冷却容器13を、対向して配置された上下一対の真空容器3の中に有している。冷却容器13は、真空容器3の中にあって外界から断熱されている。上下一対の冷却容器13は、連結柱6の内側で、連通している。上下一対の冷却容器13の中には、上下一対の超電導主コイル11と、上下一対の超電導シールドコイル12と、超電導主コイル11と超電導シールドコイル12が巻かれた上下一対の巻枠14と、上下一対の巻枠14を離間させて支持する第1支持部材16とが、冷媒の液体ヘリウム(He)と共に収容されている。上下一対の超電導主コイル11は、z軸を共通の中心軸とし、均一磁場領域4を挟んで対向するように配置されている。上下一対の超電導シールドコイル12は、z軸を共通の中心軸とし、均一磁場領域4を挟んで対向するように配置され、超電導主コイル11とは逆方向の磁場を発生するように逆向きの電流が流される。超電導主コイル11と超電導シールドコイル12とは、冷却容器13の中にあって冷媒によって冷却され超電導状態になっている。超電導主コイル11は、z軸方向に対して、超電導シールドコイル12よりも観測領域(均一磁場領域)4に近い位置に配置される。なお、超電導シールドコイル12は、超電導主コイル11がMRI装置1の外部に生成する磁場(漏れ磁場)を抑制する磁場を生成する。
【0015】
上下一対の超電導主コイル11は、通電されると、発生した電磁力が引力として作用し互いに引き合う。また、上下一対の超電導シールドコイル12にも通電されることにより、超電導主コイル11と超電導シールドコイル12との間には、互いに離れようとする斥力が作用する。
【0016】
巻枠14は、これらの上下一対の超電導主コイル11と上下一対の超電導シールドコイル12に作用する力(引力、斥力)によって、形状が歪んで内部応力が生じないように支持している。また、前記斥力によって、超電導主コイル11と超電導シールドコイル12の相対距離が変動しないように、巻枠14で両者を連結して支持している。
【0017】
上下一対の巻枠14の間には、総じて、引力が作用する。このため、引き合う上下一対の巻枠14を互いに離して支持する第1支持部材16が、連結柱6の中の上下一対の冷却容器13の連通管の中に設けられている。第1支持部材16は、上下一対の巻枠14の間に配置され、上下一対の巻枠14それぞれに直接連結している。第1支持部材16は、上下一対の超電導主コイル11と上下一対の超電導シールドコイル12とを同時に上下に離して支持している。第1支持部材16は、柱状であり、上下一対の下側の巻枠14の直上に、柱状の第1支持部材16の下端が設置され、上下一対の上側の巻枠14の直下に、柱状の第1支持部材16の上端が設置されている。第1支持部材16と上下一対の巻枠14は、冷却容器13に支持されており、冷却容器13は、熱抵抗の大きい断熱支持部材19を介して、真空容器3の床部3aに支持されている。
【0018】
電磁石装置2は、z軸を共通の中心軸とする円板状であり、前記均一磁場領域4を挟んで対向する上下一対の強磁性体部材15を有している。強磁性体部材15は、外気温の変化を受けにくいように真空容器3の内部に配置され、冷媒の量を減らすために冷却容器13の外部に設けられている。また、強磁性体部材15は、冷却容器13の径方向の内側に配置されている。強磁性体部材15は、冷却容器13に接しないように離れて配置されている。強磁性体部材15は、超電導主コイル11と超電導シールドコイル12に接しないように離れて配置されている。強磁性体部材15は、成分の調整された鋼材、好ましくは純鉄で構成されている。
【0019】
上下一対の強磁性体部材15の間には、上下一対の超電導主コイル11に通電されると、引力が作用する。このため、引き合う上下一対の強磁性体部材15を互いに離して支持する第3支持部材18が、連結柱6の中に設けられている。第3支持部材18は、第1支持部材16とは冷却容器13の連通管で隔てられ離れている。第3支持部材18は、上下一対の強磁性体部材15の間に配置され、上下一対の強磁性体部材15それぞれに直接連結している。第3支持部材18は、柱状であり、上下一対の下側の強磁性体部材15の直上に、柱状の第3支持部材18の下端が設置され、上下一対の上側の強磁性体部材15の直下に、柱状の第3支持部材18の上端が設置されている。第3支持部材18は、超電導主コイル11や冷却容器13よりも内径側に設けられている。上下一対の下側の強磁性体部材15は、第2支持部材17を介して、真空容器3の床部3aに支持されている。
【0020】
上下一対の上側の強磁性体部材15は、上下一対の上側の超電導主コイル11より高い位置に配置され、上下一対の上側の超電導シールドコイル12より低い位置に配置されている。同様に、上下一対の下側の強磁性体部材15は、上下一対の下側の超電導主コイル11より低い位置に配置され、上下一対の下側の超電導シールドコイル12より高い位置に配置されている。
【0021】
強磁性体部材15の最外径は、超電導主コイル11や超電導シールドコイル12の最内径よりも大きい。
【0022】
上下一対の超電導主コイル11に通電され電磁力が作用しているときには、上下一対の超電導主コイル11に引力F1が作用する。また、上下一対の超電導主コイル11に通電されているときには、上下一対の強磁性体部材15の間にも引力F3が作用し、超電導主コイルと強磁性体部材の間にも引力F2が作用する。引力F1は、超電導主コイル11全域に均等に作用するところ、上下一対の超電導主コイル11は、巻枠14を介して第1支持部材16で局所的に(2点で)支持されているので、超電導主コイル11と巻枠14には、曲げモーメントが発生し撓もうとする。一方、引力F2は、超電導主コイル11に作用する方向が引力F1とは逆方向であるので、見かけ上、引力F1を小さくでき、超電導主コイル11や巻枠14に生じる曲げモーメントを小さくすることができる。これによれば、超電導主コイル11、超電導シールドコイル12や巻枠14は撓みにくくなり、超電導主コイル11、超電導シールドコイル12には、内部応力が生じにくくなるので、クエンチを生じにくくすることができる。また、撓みにくくなると、不要な誤差磁場の発生を防ぐ事ができ、撮像性能を上げることができる。
【0023】
また、曲げモーメントが小さくなれば、許容される撓み量に応じて、巻枠14の断面二次モーメントを小さくすることができ、巻枠14の断面積を小さくして軽量化することができる。MRI装置1を軽量化できる。
【0024】
また、引力F3は、超電導主コイル11や巻枠14に作用せず、前記曲げモーメントの大きさに影響を与えない。
【0025】
(第2の実施形態)
図3に、本発明の第2の実施形態に係るMRI装置1の上半分の断面図を、図1のII−II方向の矢視断面図に対応させて示す。第2の実施形態のMRI装置1は、第1の実施形態のMRI装置1と比較して、第3支持部材18が、超電導主コイル11の径方向の、内側ではなく、外側に配置されている点が異なっている。この相違点に伴い、巻枠14に貫通孔14aが形成され、冷却容器13に貫通孔14aを貫通するように貫通孔13aが形成されている。そして、貫通孔13aと貫通孔14aとを貫通するように第3支持部材18が設けられている。なお、第3支持部材18は、超電導シールドコイル12よりも内径側に設けられている。第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同じ効果が得られるだけでなく、さらに、均一磁場領域4から第3支持部材18を離すことができるので、被検者に高い開放感を提供することができる。
【0026】
(第3の実施形態)
図4に、本発明の第3の実施形態に係るMRI装置1の四半分(yとzが正の範囲のy軸z軸平面で切断した切断面を示す。第3の実施形態のMRI装置1は、第1の実施形態のMRI装置1と比較して、強磁性体部材15に、非磁性部材21が取り付けられている点が異なっている。強磁性体部材15は、磁場均一度や漏れ磁場を許容値内に設定することができる形状に決められるので、必ずしも、前記引力F2、F3に耐えられる強度が確保できているわけではない。強磁性体部材15に、非磁性部材21が取り付けることで、不足する強度を補うことができる。強磁性体部材15には、最外径より内側の領域に非磁性部材21が取り付けられている。図4に示すように、例えば、強磁性体部材15上に非磁性部材21aを取り付けることで、非磁性部材21aをリブとして機能させることができる。また、強磁性体部材15が、半径方向の内側の円盤形状の強磁性体部材15aと、外側のドーナツ形状の強磁性体部材15bに、分断されている場合には、強磁性体部材15aと強磁性体部材15bの間に非磁性部材21bを設けて、連結材として機能させてもよい。また、強磁性体部材15(15a)に形成された溝に、非磁性部材21cを埋め込んで取り付けることで、非磁性部材21cを補強材として機能させることができる。第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同じ効果が得られるだけでなく、さらに、強磁性体部材15の体積を必要最小限に抑えることができるので、材料費を節約できる。
【0027】
(第4の実施形態)
図5に、本発明の第4の実施形態に係るMRI装置1の断面図を、図1のII−II方向の矢視断面図に対応させて示す。第4の実施形態のMRI装置1は、第1の実施形態のMRI装置1と比較して、上下一対の下側の強磁性体部材15に支持する第3支持部材18に替えて、真空容器3の床部3aに支持する第3支持部材18aが設けられている点が異なっている。ただ、第3支持部材18aも、第3支持部材18と同様に、上下一対の上側の強磁性体部材15を支持している。第3支持部材18aによっても、引き合う上下一対の強磁性体部材15を互いに離して保持(支持)することができる。第3支持部材18aは、連結柱6の中に設けられ、第1支持部材16とは冷却容器13の連通管で隔てられ離れている。第3支持部材18aは、上下一対の上側の強磁性体部材15を吊っている形態になっている。第3支持部材18aは、冷却容器13や超電導主コイル11さらに超電導シールドコイル12の半径方向の外側に設けられている。第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同じ効果が得られるだけでなく、さらに、均一磁場領域4から第3支持部材18aを離すことができるので、被検者に高い開放感を提供することができる。
【符号の説明】
【0028】
1 磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)
2 電磁石装置
3 真空容器
3a 床部
4 観測領域(均一磁場領域)
5 静磁場の方向
6 連結柱
7 高周波照射コイル
8 ベッド
9 傾斜磁場コイル
11 超伝導主コイル
12 超伝導シールドコイル
13 冷却容器
13a 冷却容器に開けた貫通穴
14 巻枠
14a 巻枠に開けた貫通穴
15、15a、15b 強磁性体部材
16 第1支持部材
17 第2支持部材
18、18a 第3支持部材
19 断熱支持部材
21、21a、21b、21c 非磁性部材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
均一磁場領域を挟んで対向する上下一対の超電導主コイルと、
前記均一磁場領域を前記超電導主コイルより外側で挟んで対向し、前記超電導主コイルとは逆向きの電流を流す上下一対の超電導シールドコイルと、
前記上下一対の超電導主コイルと上下一対の超電導シールドコイルとを同時に上下に離して支持する第1支持部材と、
前記超電導主コイルと超電導シールドコイルから離れ、前記均一磁場領域を挟んで対向する上下一対の強磁性体部材と、
前記上下一対の強磁性体部材の一方を床部から支持する第2支持部材と、
前記第1支持部材から離れ、前記上下一対の強磁性体部材の他方を、前記上下一対の強磁性体部材の一方から支持する第3支持部材とを有し、
前記強磁性体部材の最外径は、前記超電導主コイルの最内径よりも大きいことを特徴とする電磁石装置。
【請求項2】
前記第3支持部材は、前記超電導主コイルよりも内径側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電磁石装置。
【請求項3】
前記第3支持部材は、前記超電導主コイルよりも外径側でかつ前記超電導シールドコイルよりも内径側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電磁石装置。
【請求項4】
前記第3支持部材は、前記超電導シールドコイルの径方向外側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電磁石装置。
【請求項5】
前記一対の強磁性体部材には、非磁性部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電磁石装置。
【請求項6】
前記一対の強磁性体部材は、該強磁性体部材の最外径より内側の領域に非磁性部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の電磁石装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の電磁石装置を用いた磁気共鳴イメージング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−233736(P2010−233736A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−83659(P2009−83659)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【出願人】(000153498)株式会社日立メディコ (1,613)
【Fターム(参考)】