説明

電磁超音波センサ

【課題】試験体の一方向に超音波を送信することが可能な電磁超音波センサを提供する。
【解決手段】平面状の磁極を有する磁石11と、磁極の表面に第1の絶縁材12を介して設けられ、平行に配置された直線部13及び直線部13の両端を交互に連結する折り返し部14を備えた第1の蛇行コイル15とを有する電磁超音波センサ10において、第1の蛇行コイル15の表側に第2の絶縁材16を介して配置され、平行に配置された直線部17及び直線部17の両端を交互に連結する折り返し部18を有する第2の蛇行コイル19を設け、しかも、平面視して第1の蛇行コイル15の直線部13の間に、第2の蛇行コイル19の直線部17を位置させ、第1、第2の蛇行コイル15、19にそれぞれ流す交流電流の一方の位相を他方の位相に対して70〜110度ずらして送信センサとして使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試験体の一方向に超音波を送信する(ガイドウェーブを発生させる)電磁超音波センサに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、長期間に渡って稼動している火力発電設備を適切に運用するには、例えば、腐食や減肉等の損傷を受けた蒸気配管等の配管の状況を正確に把握する必要がある。このため、肉厚計を用いて配管のスポット測定検査を実施しているが、配管に生じている減肉部の分布状況を特定するには長時間を要している。このため、稼動中の火力発電設備の配管(例えば、温度が200℃以上となる主蒸気配管)の効率のよい減肉検査を行う方法として、送信用及び受信用の電磁超音波センサを、配管の外周面との間に隙間を設けて(非接触状態で)それぞれ対向させると共に、周方向に並べて配置し、配管内に発生させた超音波のガイドウェーブによる配管検査が行われている。
【0003】
しかし、送信用の電磁超音波センサで発生させた超音波のガイドウェーブは、送信用の電磁超音波センサに対向する配管の部位から配管の長手方向両側に伝搬するため、受信用の電磁超音波センサで得られる超音波の受信信号が、配管の長手方向のどちらの側で反射した超音波であるかの判別が困難となるという問題がある。また、送信用の電磁超音波センサに対向する高温配管の部位を中央にして長手方向の両側の同一距離の場所に欠陥(例えば、傷)が存在すると、2つ存在する欠陥を1つの欠陥と判断するという問題もある。そこで、受信信号が配管の長手方向のどちらの側で反射した超音波によるものであるかを判別する方法として、複数の送信用の電磁超音波センサを用いて、ガイドウェーブを一方側のみに伝搬させることが行われている(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表平10−507530号公報
【特許文献2】特表平11−502020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、複数の電磁超音波センサを用いることは、測定装置が大がかりになるという問題が生じる。更に、複数の電磁超音波センサを用いることは、電磁超音波センサを設置する範囲も広くとる必要があることから、各種設備において、試験の適用範囲に制約が生じるという問題もある。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、試験体の一方向に超音波を送信することが可能な電磁超音波センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的に沿う本発明に係る電磁超音波センサは、平面状の磁極を有する磁石と、前記磁極の表面に第1の絶縁材を介して設けられ、平行に配置された直線部及び該直線部の両端を交互に連結する折り返し部を備えた第1の蛇行コイルとを有する電磁超音波センサにおいて、
前記第1の蛇行コイルの表側に第2の絶縁材を介して配置され、平行に配置された直線部及び該直線部の両端を交互に連結する折り返し部を有する第2の蛇行コイルを設け、しかも、平面視して前記第1の蛇行コイルの直線部の間に、前記第2の蛇行コイルの直線部を位置させている。
そして、前記第1、第2の蛇行コイルにそれぞれ流す交流電流の一方の位相を、他方の位相に対して70〜110度ずらして送信センサとして使用することができる。
【0008】
本発明に係る電磁超音波センサにおいて、前記第2の絶縁材は絶縁基板であって、前記第1、第2の蛇行コイルは、それぞれ前記絶縁基板の表裏にプリント配線されていることが好ましい。
【0009】
本発明に係る電磁超音波センサにおいて、前記第1、第2の絶縁材は、セラミックシート又は耐熱性樹脂シートとすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る電磁超音波センサにおいては、平面視して第1の蛇行コイルの直線部の間に、第2の蛇行コイルの直線部が位置しているので、電流密度を高くすることができ、送信センサとして使用する場合は強い電磁超音波を発生させることができ、受信センサとして使用する場合は受信感度を高めることができる。
【0011】
本発明に係る電磁超音波センサにおいて、第1、第2の蛇行コイルにそれぞれ流す交流電流の一方の位相を、他方の位相に対して70〜110度ずらして送信センサとして使用する場合、第2の蛇行コイルの直線部から一方側に送信される電磁超音波の波形と、第2の蛇行コイルの直線部に近接する第1の蛇行コイルの直線部から一方側に送信される電磁超音波の波形とは、位相が90度前後(理想的には、位相が90度)ずれているので、第1の蛇行コイルの直線部から一方側に送信される電磁超音波の波形の位相を70〜110度の範囲でずらすことができ、第2の蛇行コイルの直線部から一方側に送信される電磁超音波の波形の位相と一致させることができる。これにより、第1の蛇行コイルの直線部から一方側に送信される電磁超音波と、第2の蛇行コイルの直線部から一方側に送信される電磁超音波は重なり合って(位相が一致して)電磁超音波の強度が強められた合成波形となる。したがって、電磁超音波センサを試験体に対向配置した場合、電磁超音波センサと対向する試験体の対向部位の一方側(試験体の一方向)に強い電磁超音波が伝搬する。
【0012】
一方、第2の蛇行コイルの直線部から他方側に送信される電磁超音波の波形と、第2の蛇行コイルの直線部に近接する第1の蛇行コイルの直線部から他方側に送信される電磁超音波の波形も、位相が90度前後(理想的には、位相が90度)ずれている。このため、第1の蛇行コイルの流す交流電流の位相を第2の蛇行コイルに流す交流電流の位相より電気的に70〜110度の範囲でずらすことにより、第1の蛇行コイルの直線部から他方側に送信される電磁超音波の波形の位相を70〜110度の範囲でずらすことができ、第2の蛇行コイルの直線部から他方側に送信される電磁超音波の波形の位相と180度ずらすことができる。これにより、第1の蛇行コイルの直線部から他方側に送信される電磁超音波と、第2の蛇行コイルの直線部から他方側に送信される電磁超音波では、位相が180°ずれるため電磁超音波は互いに打ち消しあって電磁超音波の強度が低下した合成波形(理想的には電磁超音波が消失する)が得られる。したがって、電磁超音波センサを試験体に対向配置した場合、電磁超音波センサと対向する試験体の対向部位の他方側(試験体の他方向)には、弱い電磁超音波が伝搬する(理想的には電磁超音波が伝搬しない)。
【0013】
その結果、受信用の電磁超音波センサで得られる超音波の受信信号は、試験体の一方側から反射して帰ってくる超音波が主体となり、試験体の一方側に存在する欠陥を正確に検出することができる。そして、送信用に複数の電磁超音波センサを使用する必要がなくなるため、測定装置をコンパクトにすることができ、電磁超音波センサの設置範囲が狭くなることから、各種設備において試験の適用範囲を拡大できる。
【0014】
本発明に係る電磁超音波センサにおいて、第2の絶縁材は絶縁基板であって、第1、第2の蛇行コイルが、それぞれ絶縁基板の表裏にプリント配線されている場合、第1、第2の蛇行コイルを正確かつ安価に、しかも容易に製造することができる。
【0015】
本発明に係る電磁超音波センサにおいて、第1、第2の絶縁材が、セラミックシート又は耐熱性樹脂シートである場合、表面温度の高い試験体に対しても電磁超音波センサを適用することができ、例えば、稼動中の蒸気配管等の高温配管の試験に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電磁超音波センサの側面図である。
【図2】(A)、(B)、(C)はそれぞれ同電磁超音波センサのコイル部の平面図、側面図、断面図である。
【図3】同電磁超音波センサを送信用に、従来の同電磁超音波センサを受信用にそれぞれ使用した際の電磁超音波センサの配置の説明図である。
【図4】(A)、(B)、(C)は同電磁超音波センサにより、試験体の表面の一方側に発生する電磁超音波の説明図である。
【図5】(A)、(B)、(C)は同電磁超音波センサにより、試験体の表面の他方側に発生する電磁超音波の説明図である。
【図6】実施例に係る送信用及び受信用の電磁超音波センサの配置の説明図である。
【図7】(A)は送信用の電磁超音波センサの第1、第2の蛇行コイルに流す交流電流の位相を90°ずらせた場合の波形、(B)は受信用の電磁超音波センサで得られた受信波形の説明図である。
【図8】(A)は送信用の電磁超音波センサの第1、第2の蛇行コイルに流す交流電流の位相をずらせていない場合の波形、(B)は受信用の電磁超音波センサで得られた受信波形の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1、図2(A)〜(C)に示すように、本発明の一実施の形態に係る電磁超音波センサ10は、平面状の磁極を有する磁石11と、磁極(図1ではS極)の表面に第1の絶縁材の一例である耐熱性樹脂シート12(例えば、厚みが0.03〜0.08mmのポリイミドシート)を介して設けられ、平行に配置された直線部13及び直線部13の両端を交互に連結する折り返し部14を備えた第1の蛇行コイル15とを有している。更に、電磁超音波センサ10には、第1の蛇行コイル15の表側に第2の絶縁材の一例である耐熱性樹脂シート16(例えば、厚みが0.03〜0.08mmのポリイミドシート)を介して配置され、平行に配置された直線部17及び直線部17の両端を交互に連結する折り返し部18を有する第2の蛇行コイル19を設け、しかも、平面視して第1の蛇行コイル15の直線部13の間に、第2の蛇行コイル19の直線部17を位置させている。そして、電磁超音波センサ10では、第1、第2の蛇行コイル15、19にそれぞれ流す交流電流の一方の位相を他方の位相に対して70〜110度、例えば、90度ずらして送信センサとして使用している。以下、詳細に説明する。
【0018】
平面視した耐熱性樹脂シート12、16の形状は、平面視した磁石11と同一である。また、耐熱性樹脂シート16の裏側に形成される第1の蛇行コイル15と、耐熱性樹脂シート16の表側に形成される第2の蛇行コイル19は同一形状であり、耐熱性樹脂シート16を絶縁基板として、例えば、アルミニウム、銅、銀等の導電性材料を用いたプリント配線である。なお、耐熱性樹脂シート12、16の代わりに、アルミナシートやガラスシート等のセラミックシートを使用することもできる。
【0019】
磁石11、耐熱性樹脂シート12、16の寸法は、例えば、縦aが30〜50mm、横bが30〜50mmである。また、第1、第2の蛇行コイル15、19の配線幅dは、例えば0.3〜1mm、厚みtは、例えば0.025〜0.1mmである。そして、直線部13、17の長さLは耐熱性樹脂シート16の縦aの、例えば0.6〜0.8倍、直線部13、17の間隔Wは、例えば0.5〜3mmである。なお、第1の蛇行コイル15の両端は、耐熱性樹脂シート16の縁部(横辺側)に距離を有して設けられた端子部20、21と接続し、第2の蛇行コイル19の両端は、端子部20、21とそれぞれ並べて配置された端子部22、23と接続している。
【0020】
続いて、図1、図3に示すように、本発明の一実施の形態に係る電磁超音波センサ10の第1、第2の蛇行コイル15、19にそれぞれ流す交流電流の一方の位相を他方の位相に対して90°ずらせて、例えば、第1の蛇行コイル15の流す交流電流の位相を、第2の蛇行コイル19に流す交流電流の位相より90°ずらせて、試験体の一例である配管24内に超音波を送信する送信センサTとして使用する場合の作用について説明する。なお、送信センサTとして使用する電磁超音波センサ10から配管24内に送信され、配管24内で反射して帰ってくる超音波を受信する受信センサRには、従来の電磁超音波センサ25を使用する。
【0021】
電磁超音波センサ10は、第1、第2の蛇行コイル15、19の直線部13、17に直交する方向(センサ幅方向)が配管24の長手方向に沿うようにして、配管24の外周面と隙間(例えば、0.01〜1mm)を設けて(非接触状態で)対向配置されている。また、電磁超音波センサ25は、配管24の外周面と隙間(例えば、0.01〜1mm)を設けて対向させると共に、電磁超音波センサ10に対して周方向に0〜100mmの距離を設けて並べて配置されている。
【0022】
図2(A)、(C)に示すように、平面視して第1の蛇行コイル15の直線部13の間に、第2の蛇行コイル19の直線部17が位置しているので、図4(A)に示すように、第2の蛇行コイル19の直線部17から一方側に送信される電磁超音波の第2の波形26と、第2の蛇行コイル19の直線部17に近接する第1の蛇行コイル15の直線部13から一方側に送信される電磁超音波の第1の波形27とは、位相が90°ずれている。したがって、第1の蛇行コイル15の流す交流電流の位相を第2の蛇行コイル19に流す交流電流の位相より電気的に90°ずらせた際に、第1の蛇行コイル15の直線部13から送信される電磁超音波の第1の位相修正波形28は、図4(B)に示すように、第2の波形26と位相が一致する。
【0023】
また、図5(A)に示すように、第2の蛇行コイル19の直線部17から他方側に送信される電磁超音波の第2の波形29と、第2の蛇行コイル19の直線部17に近接する第1の蛇行コイル15の直線部13から他方側に送信される電磁超音波の第1の波形30とは、位相が90°ずれている。したがって、第1の蛇行コイル15の流す交流電流の位相を第2の蛇行コイル19に流す交流電流の位相より電気的に90°ずらせた際に、第1の蛇行コイル15の直線部13から送信される電磁超音波の第1の位相修正波形31は、図5(B)に示すように、第1の波形29に対して位相が180°ずれている。
【0024】
このため、図4(C)に示すように、第1の蛇行コイル15の直線部13から一方側に送信される電磁超音波と、第2の蛇行コイル19の直線部17から一方側に送信される電磁超音波は重なり合って(位相が一致して)電磁超音波の強度が強めらた合成波形32となる。その結果、配管24の一方向には強い電磁超音波が伝搬する。これに対して、図5(C)に示すように、第1の蛇行コイル15の直線部13から他方側に送信される電磁超音波と、第2の蛇行コイル19の直線部17から他方側に送信される電磁超音波では、位相が180°ずれるため電磁超音波は互いに打ち消しあって電磁超音波の強度が低下した合成波形33(理想的には電磁超音波が消失する)が得られる。その結果、配管24の他方向には弱い電磁超音波が伝搬する(理想的には電磁超音波が伝搬しない)。
【0025】
したがって、図3に示すように、配管24の電磁超音波センサ10と対向する部分を起点として、強い電磁超音波が伝搬する配管24の一方側が試験の対象側となり、弱い電磁超音波が伝搬する(理想的には電磁超音波が伝搬しない)配管24の他方側が試験の非対象側となる。また、送信用に複数の電磁超音波センサを使用しないため、測定装置をコンパクトにでき、電磁超音波センサの設置範囲が狭くできる。
【実施例】
【0026】
図6に示すように、本発明の電磁超音波センサを送信センサTに、従来の電磁超音波センサを受信センサRにそれぞれ使用し、平板試験体(長さ1500mm、幅300mm、板厚9mm)の一方側の端部Aから600mmの位置に、平板試験体の幅方向に沿って送信センサTを配置し、端部Aから600mmの位置に、送信センサTと20mmの距離を設けて受信センサRを並べて配置した。そして、送信センサTから平板試験体の他方側の端部Bに向けて電磁超音波を送信すると共に、端部Aに向けて送信する電磁超音波を抑制できるか否かを判定した。
【0027】
図7(A)に示すように、送信センサTの第1、第2の蛇行コイルに流す交流電流の位相を90°ずらした場合、図7(B)に示すように、受信センサRで受信される受信信号では、端部Aからの反射波の受信信号Pが端部Bからの反射波の受信信号Qに比較して小さくなった。このため、送信センサTから端部Bに向けて送信する電磁超音波に対して、端部Aに向けて送信する電磁超音波を抑制できることが確認できた。なお、図7(B)に示される受信信号Uは、送信センサTから電磁超音波が送信された際の発信パルス、受信信号Sは、送信センサTにより平板試験体内に発生した電磁超音波が、端部Bで反射して端部Aに向かって進み、端部Aで反射して受信センサRに到達した際の受信信号である。
【0028】
図8(A)に示すように、送信センサTの第1、第2の蛇行コイルに流す交流電流の位相をずらさない場合、図8(B)に示すように、受信センサRで受信される受信信号では、端部Aからの反射波の受信信号Pが端部Bからの反射波の受信信号Qに比較して大きくなった。これは、送信センサTを用いて、平板試験体の端部A、Bに向けて均等に電磁超音波が送信されるので、端部A、Bでそれぞれ反射して受信センサRに到達した場合、受信センサRに近い端部Aからの反射波の受信信号が、端部Bからの反射波の受信信号より強くなるためである。
【0029】
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載した構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。
例えば、本発明の電磁超音波センサにおいて、第1、第2の蛇行コイルにそれぞれ流す交流電流の位相を一致させて送信センサとして使用することができる。なお、送信センサとして使用する場合は、複数の電磁超音波センサを用いて、ガイドウェーブを一方側のみに伝搬させる必要がある。
また、本発明の電磁超音波センサを、受信センサとして使用することもできる。この場合、電流密度を高くできるので、従来の電磁超音波センサと比較して受信感度が高くなって、正確な検査を行うことができる。
【符号の説明】
【0030】
10:電磁超音波センサ、11:磁石、12:耐熱性樹脂シート、13:直線部、14:折り返し部、15:第1の蛇行コイル、16:耐熱性樹脂シート、17:直線部、18:折り返し部、19:第2の蛇行コイル、20、21、22、23:端子部、24:配管、25:電磁超音波センサ、26:第2の波形、27:第1の波形、28:第1の位相修正波形、29:第2の波形、30:第1の波形、31:第1の位相修正波形、32、33:合成波形

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面状の磁極を有する磁石と、前記磁極の表面に第1の絶縁材を介して設けられ、平行に配置された直線部及び該直線部の両端を交互に連結する折り返し部を備えた第1の蛇行コイルとを有する電磁超音波センサにおいて、
前記第1の蛇行コイルの表側に第2の絶縁材を介して配置され、平行に配置された直線部及び該直線部の両端を交互に連結する折り返し部を有する第2の蛇行コイルを設け、しかも、平面視して前記第1の蛇行コイルの直線部の間に、前記第2の蛇行コイルの直線部を位置させたことを特徴とする電磁超音波センサ。
【請求項2】
請求項1記載の電磁超音波センサにおいて、前記第1、第2の蛇行コイルにそれぞれ流す交流電流の一方の位相を、他方の位相に対して70〜110度ずらして送信センサとして使用することを特徴とする電磁超音波センサ。
【請求項3】
請求項1又は2記載の電磁超音波センサにおいて、前記第2の絶縁材は絶縁基板であって、前記第1、第2の蛇行コイルは、それぞれ前記絶縁基板の表裏にプリント配線されていることを特徴とする電磁超音波センサ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の電磁超音波センサにおいて、前記第1、第2の絶縁材は、セラミックシート又は耐熱性樹脂シートであることを特徴とする電磁超音波センサ。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−220972(P2011−220972A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−93280(P2010−93280)
【出願日】平成22年4月14日(2010.4.14)
【出願人】(000164438)九州電力株式会社 (245)
【出願人】(591053856)新日本非破壊検査株式会社 (29)
【Fターム(参考)】