説明

電線皮剥き方法及び電線皮剥き装置

【課題】電線の中間部の皮剥きを簡単且つ確実に行わせる。
【解決手段】周方向切り込みカッタ2〜5で電線1の絶縁被覆1a’に周方向の切り込みを入れた後、長手方向切り込みカッタ8,9で絶縁被覆に長手方向の切り込みを入れて、絶縁被覆を除去する電線皮剥き方法において、一対の長手方向切り込みカッタで絶縁被覆に長手方向の切り込みを入れた際に、一対の長手方向切り込みカッタ8,9の傾斜状の刃部33に交差して続く肩部37に絶縁被覆の長手方向切り込み端部67を突き当てる。肩部33に絶縁被覆の長手方向切り込み端部67を突き当てた状態で、絶縁被覆をエアブローで除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線の長手方向中間部における絶縁被覆の除去を自動的に行うことのできる電線皮剥き方法及び電線皮剥き装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図18〜図21は従来の電線皮剥き方法を示すものである。
【0003】
この電線皮剥き方法は、被覆電線1の長手方向中間部における絶縁被覆1aを除去するためのものであり、先ず、図18の如く、電線1の長手方向の前後において上下ないしは左右各一対の周方向切り込みカッタ55〜58で電線1の絶縁被覆1aに周方向の切り込みを入れる。各周方向切り込みカッタ55〜58は図19の如く略V字状の刃部59,60を有している。絶縁被覆1aは略菱形状に切り込まれ、芯線1bの上下及び左右に未切断部(繋がり部分)40〜43が残存する。
【0004】
次いで、図20(a)(b)の如く、前後の周方向切り込み部61,62の間において絶縁被覆1a’の下側に左右一対の長手方向切り込みカッタ63,64を縦置きに配し、電線1の上から超音波ホーン28で電線1を長手方向切り込みカッタ63,64に向けて超音波振動させながら押圧して、絶縁被覆1a’の両側に縦方向の切り込みを入れる。一対の長手方向切り込みカッタ63,64の間隔は電線1の芯線1bの外径にほぼ等しい。これにより、前後の周方向切り込み部61,62の間において絶縁被覆1a’が上下に分割される。前後の周方向切り込み部61,62においては図19の如く芯線1bの上下左右において絶縁被覆1a,1a’(図20)が切断されずに連続している。
【0005】
最後に、図21の如く、作業者が手作業で上下の絶縁被覆(被覆カス)65,66を電線1から上下に引っ張るようにして除去する。絶縁被覆1a’(図20)を上下に引っ張ることで、図20の周方向切り込み部61,62における絶縁被覆1a,1a’の上下左右の繋がり部分40〜43(図19)が完全に切断される。被覆カス65,66はその場で皮剥き機(図示せず)の底部に落とす等して、後でまとめて作業者が清掃処理する。
【0006】
図21で電線1の中間部に露出した芯線1bには、例えば他の電線(図示せず)の端末部がジョイント端子や溶接等により分岐接続される。あるいは、芯線1bに位置決め用の端子(図示せず)が圧着固定され、図示しないコネクタハウジング内で電線1が長手方向に位置決め固定される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の電線皮剥き方法にあっては、作業者が手作業で電線1から被覆カス65,66を取り除かなければならないために、多くの工数がかかり、生産性が悪いという問題や、被覆カス65,66の取り忘れが起こりやすいという品質上の問題があった。また、絶縁被覆1aを手作業で毟り取るようにして除去するために、絶縁被覆1aの切断面が荒れやすく、品質上問題があった。また、皮剥き機の底部に落下した被覆カス65,66を作業者が清掃する作業は大変面倒であるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記した問題を解消すべく、電線の中間部から絶縁被覆を自動的にしかも簡単且つ確実に取り除く(皮剥きする)ことができて、工数の削減及び生産性の向上及び品質の向上を達成し得る電線皮剥き方法及び電線皮剥き装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係る電線皮剥き方法は、周方向切り込みカッタで電線の絶縁被覆に周方向の切り込みを入れた後、長手方向切り込みカッタで該絶縁被覆に長手方向の切り込みを入れて、該絶縁被覆を除去する電線皮剥き方法において、一対の前記長手方向切り込みカッタで前記絶縁被覆に長手方向の切り込みを入れた際に、該一対の長手方向切り込みカッタの傾斜状の刃部に交差して続く肩部に該絶縁被覆の長手方向切り込み端部を突き当てることを特徴とする(請求項1)。
【0010】
前記肩部に前記絶縁被覆の長手方向切り込み端部を突き当てた状態で、該絶縁被覆をエアブローで除去することも有効である(請求項2)。
【0011】
また、本発明に係る電線皮剥き装置は、電線の絶縁被覆に周方向の切り込みを入れる周方向切り込みカッタと、該絶縁被覆に長手方向の切り込みを入れる長手方向切り込みカッタとを備える電線皮剥き装置において、一対の前記長手方向切り込みカッタが、傾斜状の刃部と、該刃部に交差して続く肩部とを有し、該一対の長手方向切り込みカッタで前記絶縁被覆に長手方向の切り込みを入れた際に、該肩部に該絶縁被覆の長手方向切り込み端部が突き当たることを特徴とする(請求項3)。
【発明の効果】
【0012】
以上の如く、請求項1,3記載の発明によれば、絶縁被覆の長手方向切り込み端部が傾斜状の刃部に沿って肩部に突き当たることで、長手方向切り込み端部が強制的に外側に拡げられ、且つ絶縁被覆が剥離方向に押圧されるから、絶縁被覆の剥離が容易化し、エアブロー等の除去手段で簡単且つ確実に絶縁被覆が吹き飛ばされて除去される。
【0013】
また、請求項2記載の発明によれば、エアブローにより自動的に絶縁被覆が電線から取り除かれるから、従来の手作業による絶縁被覆の取り除きに較べて、工数が大幅に削減されると共に、生産性が向上し、且つ絶縁被覆の取り忘れ等の不具合が防止される。また、被覆カスがバキュームで吸引されるから、従来の被覆カスの清掃作業が不要となり、工数が削減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1〜図17は、本発明に係る電線皮剥き方法及び電線皮剥き装置の一実施例を示すものである。
【0015】
この電線皮剥き方法は、電線1の長手方向中間部において前後各一対の周方向切り込みカッタ2〜5で絶縁被覆1aに周方向の切り込みを入れた後、各一対の周方向切り込みカッタ2〜5を電線長手方向に進退させて、各一対の周方向切り込みカッタ2〜5の間で絶縁被覆1aを母材(絶縁被覆)から完全に分離させ、その後、分離した絶縁被覆1a’(図9)に一対の長手方向切り込みカッタ8,9(図13)で長手方向の切り込みを入れて、エアブローにより電線1から被覆カス10を除去すると共にバキューム12(図15)で吸引するものである。
【0016】
以下に電線皮剥き方法を各過程毎に図面を用いて詳細に説明する。
【0017】
先ず、図1の如く電線長手方向の前後一対の電線セットガイド13,14に電線1を保持させる。一対の電線セットガイド13,14の間隔内において、中間位置に左右一対の周方向切り込みカッタ2〜5が位置し、各周方向切り込みカッタ2〜5の両側に左右各一対の電線クランプ15〜18が位置する。
【0018】
各一対の周方向切り込みカッタ2〜5は各カッタホルダ6,7に固定されている。一方の一対の周方向切り込みカッタ2,3よりも他方の周方向切り込みカッタ4,5の間隔が大きく設定され、一方の周方向切り込みカッタ2,3の外面が他方の周方向切り込みカッタ4,5の内面に接する。各カッタホルダ6,7は図示しない駆動手段で電線径方向に移動可能である。図中の符号sは各カッタホルダ6,7の中心線を示す。
【0019】
各一対の電線クランプ15〜18も図示しない駆動手段で電線径方向に移動(開閉)可能である。電線クランプ15,16と電線クランプ17,18は別々に開閉可能であり、且つカッタホルダ6,7とは独立して電線径方向に移動可能である。
【0020】
図2(図1の矢視A正面図)の如く、電線セットガイド14(電線セットガイド13も同様である)はV字状のガイド溝21と、ガイド溝21に続く円形の保持溝22とを有して、保持溝22内で電線1を抜け出しなく保持可能である。また、周方向切り込みカッタ2,4(周方向切り込みカッタ3,5も同様である)はV字状の刃部23,24を有して、基部側をカッタホルダ6,7にボルトで固定されている。また、図1の如く、各電線クランプ15〜18は先端側に電線押圧面25を有し、一方の電線クランプ16,18はV字状の電線ガイド板19,20を両側に有している。
【0021】
そして、先ず図3の如く、各電線クランプ15〜18を閉じて電線1を把持する。次いで、図4の如く、カッタホルダ6,7を電線径方向に移動させて、各周方向切り込みカッタ2〜5で電線1の径方向両側から絶縁被覆に周方向(円周上)の切り込みを入れる。この状態は従来例の図19で示した状態と同様である。
【0022】
次いで、図5の如く一方の電線クランプ17,18を閉じた状態で、他方の電線クランプ15,16を開く。そして、図6の如く、周方向切り込みカッタ2〜5を閉じた状態で一対のカッタホルダ6,7を周方向切り込みカッタ2〜5と一体で同時に他方の電線クランプ15,16側に少し移動させる。この移動量L1 は2〜5mm程度と僅かなものである。
【0023】
この動作により、一方の電線クランプ17,18寄りの周方向切り込みカッタ3,5の外側において電線1の絶縁被覆1aの周方向切り込み部49が完全に切断される。すなわち、一方の電線クランプ17,18で電線1の絶縁被覆1aを把持しているから、他方の電線クランプ15,16側へ周方向切り込みカッタ2〜5で絶縁被覆1a’を移動させることで、絶縁被覆1aが一方の電線クランプ17,18と周方向切り込みカッタ3,5との間で引っ張られて切断される。他方のクランプ15,16側に絶縁被覆1a’が移動量の分だけ圧縮されるが、他方の電線クランプ15,16が開いているから、圧縮された絶縁被覆1a’が長手方向に吸収され、絶縁被覆1a’が弛むことがない。
【0024】
次いで、図7の如く他方の電線クランプ15,16を閉じる。カッタホルダ6,7はL1 だけ移動した状態のままである。図6の工程で絶縁被覆1a’の弛みが吸収された状態で、図7の工程で電線1が電線クランプ15,16で把持されるから、電線1に弛みが生じることがない。
【0025】
次いで、図8の如く、一方の電線クランプ17,18を開く。そして、図9の如く、周方向切り込みカッタ2〜5を閉じた状態で、カッタホルダ6,7を周方向切り込みカッタ2〜5と一体で一方の電線クランプ17,18側に先程よりも大きな距離で移動させる。この移動量L2 は先の移動量L1 の二倍であり、4〜10mm程度である。L2 −L1 すなわちカッタホルダの中心線sからの移動量は2〜5mm程度と第一の移動量L1 と同一である。周方向切り込みカッタ2,4の内側で絶縁被覆1a’が母材(絶縁被覆1a)から離間する距離も図6の場合と同一である。
【0026】
この動作により、他方の電線クランプ15,16寄りの周方向切り込みカッタ2,4の外側において電線1の絶縁被覆1aの周方向切り込み部50が完全に切断される。すなわち、他方の電線クランプ15,16で電線1の絶縁被覆1aを把持しているから、一方の電線クランプ17,18側へ周方向切り込みカッタ2,4で絶縁被覆1a’を移動させることで、絶縁被覆1a’が他方の電線クランプ15,16と周方向切り込みカッタ2,4との間で引っ張られて切断される。それと同時に、図19における電線の上下左右の繋ぎ部分における芯線1bと絶縁被覆1a’との密着が解除される。
【0027】
一方の電線クランプ17,18側に絶縁被覆1aが移動量L2 −L1 の分だけ圧縮されるが、一方の電線クランプ17,18が開いているから、絶縁被覆1aが弛むことがない。これは図6の場合と同様である。
【0028】
次いで、図10の如く、一方の電線クランプ17,18を閉じる。図9の工程で絶縁被覆1aの弛みが起こらないから、図10の工程で電線1をクランプした際に、電線1に弛みが生じず、電線1がピンと張った状態に保たれる。これにより、後工程における絶縁被覆1a’の長手方向の切り込みを容易に且つ正確に行うことができる。
【0029】
次いで、図11の如く、カッタホルダ6,7を中央位置(原位置)に復帰させる。すなわち他方の電線クランプ15,16側にL3 すなわちL2 −L1 の距離(2〜5mm程度)移動させる。そして、図12の如く各カッタホルダ6,7を電線径方向に外向きに移動させて、周方向切り込みカッタ2〜5を開き方向に離間させ、原位置に復帰させる。
【0030】
さらに、この状態で、図13〜図16に示す如く、長手方向切り込みカッタ8,9と超音波ホーン28とにより電線1の絶縁被覆1a’に長手方向の切り込みを入れて、エアブローと自動落下により被覆カス10,11を電線1から自動的に取り除く。図13〜図16は、本発明に係る電線皮剥き方法及び電線皮剥き装置の主要部を示すものである。
【0031】
すなわち、先ず図13の如く、電線1の上側に超音波ホーン28を配置し、電線1の下側に一対の長手方向切り込みカッタ8,9を配置し、長手方向切り込みカッタ8,9の横にエア吹き出しチューブ29を配置する。図12の如く電線1は各一対の電線クランプ15〜18で把持されたままである。超音波ホーン28と長手方向切り込みカッタ8,9とは、先に周方向切り込みカッタ2〜5で切断した絶縁被覆1a’に対向して配置される。長手方向切り込みカッタ8,9は垂直に(縦に)配置される。
【0032】
超音波ホーン28は電線1の外径よりもかなり大径な円柱状の電線押圧部30を有する。また、各長手方向切り込みカッタ8,9は対称に形成され、柱状の本体31と、本体31の上部で内向きにやや突出した部分(突出部)32と、突出部32の上部に立設された略くさび状(傾斜状)の刃部33とを備えている。刃部33の長さ(電線長手方向の幅)は先の一対の周方向切り込みカッタ4,5の内側間隔にほぼ等しい。
【0033】
突出部32の内面と刃部33の内面とで平坦な垂直面34を構成している。垂直面34の下側には段部35が構成され、対向する垂直面34の間隔よりも段部35から下側の本体31の内側面36の間隔が広く形成されている。また、刃部33の傾斜状の外側面33aは本体31の肩部37の水平な上端面に交差して続いている。肩部37の外寄りにはテーパ面取り38が施され、一方の長手方向切り込みカッタ8の肩部37の横にエア吹き出しチューブ29の先端29aが位置している。
【0034】
図14の如く、一対の長手方向切り込みカッタ8,9の上に電線1をセットした状態で、従来と同様に電線1の上から超音波ホーン28を超音波振動(微振動)させながら加圧する。これにより、電線1の絶縁被覆1a’に長手方向の切り込みが入れられ、図19における芯線1bの上下又は左右における絶縁被覆1aの繋がり部分40,41又は繋がり部分42,43が切断されて、図14の絶縁被覆1a’が上下に分割される。
【0035】
先の工程(図9)で絶縁被覆1a’は電線長手方向の前後で母材(絶縁被覆1a)から完全に分離されているから、長手方向の切り込みが入れられた時点で、絶縁被覆1a’は上下に完全に分離している。
【0036】
さらに図14の如く、絶縁被覆1a’の長手方向切り込み端部37が長手方向切り込みカッタ8,9の刃部33の傾斜状の外側面33a(図13)に沿って肩部37に突き当たることで、絶縁被覆1a’が外側に強制的に拡げられる共に、芯線1bに対して上向き(剥離方向)に押圧される。これにより絶縁被覆1a′が芯線1bから容易に剥離可能となる。長手方向切り込み端部37が十分に肩部に当接した時点で長手方向の切り込みが停止される。
【0037】
そして、図15の如く、エア吹き出しチューブ(エアブロー手段)29から空気44を強く吹き出すことで、上側の被覆カス10が簡単に飛ばされて、バキューム12に吸引される。被覆カス10は長手方向切り込み端部67側が大きく外側に広がっているから、圧縮空気44を受けやすく、エアブローで確実に吹き飛ばされてバキューム12で確実に吸引される。
【0038】
図16の如く、下側の被覆カス11は一対の長手方向切り込みカッタ8,9の刃部33,33の間で突出部32の各垂直面34に挟まれて残り、図16の如く、自重で、あるいは次に加工した電線1の被覆カス11に押されて本体31,31の間の幅広な空間45を経て落下する。
【0039】
バキューム12(図15)は幅広な開口部46と、開口部46に続く筒状部47とを有する。上側の被覆カス10はバキューム12によって自動的に収集される。下側の被覆カス11(図16)は長手方向切り込みカッタ8,9の下側に配置された図示しないボックス内に確実に収集される。
【0040】
そして、図17の如く、電線1の長手方向の中間部に芯線1bが露出される。絶縁被覆1aの切断面48は、従来の作業者が手指で上下方向に毟り取るようにして除去した場合よりも綺麗に仕上がる。これは先の工程(図6,図9)で絶縁被覆1aを斜めにではなく電線長手方向に正確に引っ張るからに他ならない。
【0041】
なお、先に長手方向切り込みカッタ8,9で絶縁被覆1aに長手方向の切り込みを入れ、次いで長手方向の切り込み部の前後端において周方向切り込みカッタ2〜5で絶縁被覆1aに周方向の切り込みを入れることも可能である。また、長手方向切り込みカッタ8,9を一対ではなく一枚だけ用い、絶縁被覆1aの一箇所のみを長手方向に切断することも可能であり、この場合は長手方向の切り込み部を直接エアブローすることで、被覆カスを除去可能である。
【0042】
また、超音波ホーン28を用いずに、図示しないプレス等で電線1を下向きに押圧した状態で長手方向切り込みカッタ8,9で絶縁被覆1a’に切り込みを入れることも可能である。また、電線1を固定した状態で、長手方向切り込みカッタ8,9を上向きに移動させて絶縁被覆1a’に切り込みを入れることも可能である。また、図13〜図15に示した電線皮剥き方法においては、絶縁被覆1aの周方向に切り込みを入れる方法は図1〜図12に示す方法に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明における電線皮剥き方法及び電線皮剥き装置の第一工程(電線セット工程)を示す平面図である。
【図2】図1の矢視A−A正面図である。
【図3】同じく第二工程(電線クランプ工程)を示す平面図である。
【図4】同じく第三工程(周方向切り込み工程)を示す平面図である。
【図5】同じく第四工程(一方の電線クランプ解除工程)を示す平面図である。
【図6】同じく第五工程(周方向切り込みカッタ移動工程)を示す平面図である。
【図7】同じく第六工程(電線クランプ工程)を示す平面図である。
【図8】同じく第七工程(他方の電線クランプ解除工程)を示す平面図である。
【図9】同じく第八工程(周方向切り込みカッタ移動工程)を示す平面図である。
【図10】同じく第九工程(電線クランプ工程)を示す平面図である。
【図11】同じく第十工程(周方向切り込みカッタ戻し工程)を示す平面図である。
【図12】同じく第十一工程(周方向切り込みカッタ開き工程)を示す平面図である。
【図13】本発明に係る電線皮剥き方法及び電線皮剥き装置の主要部である超音波ホーンと長手方向切り込みカッタの配置を示す正面図である。
【図14】同じく第十二工程(長手方向切り込み工程)を示す正面図である。
【図15】同じく第十三工程(エアブロー工程)を示す一部を断面した正面図である。
【図16】下側の被覆カスの落下状態を示す正面図である。
【図17】電線の中剥きを完了した状態を示す平面図である。
【図18】従来の電線皮剥き方法における周方向切り込み工程を示す平面図である。
【図19】同じく周方向切り込み状態を示す縦断面図である。
【図20】(a)は従来の長手方向切り込み工程を示す側面図、(b)は同じく正面図である。
【図21】従来の被覆カス除去工程を示す側面図である。
【符号の説明】
【0044】
1 電線
1a,1a’ 絶縁被覆
2〜5 周方向切り込みカッタ
8,9 長手方向切り込みカッタ
10,11 被覆カス
12 バキューム
15〜18 電線クランプ
29 エア吹き出しチューブ(エアブロー手段)
33 刃部
37 肩部
49,50 周方向切り込み部
67 長手方向切り込み端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周方向切り込みカッタで電線の絶縁被覆に周方向の切り込みを入れた後、長手方向切り込みカッタで該絶縁被覆に長手方向の切り込みを入れて、該絶縁被覆を除去する電線皮剥き方法において、
一対の前記長手方向切り込みカッタで前記絶縁被覆に長手方向の切り込みを入れた際に、該一対の長手方向切り込みカッタの傾斜状の刃部に交差して続く肩部に該絶縁被覆の長手方向切り込み端部を突き当てることを特徴とする電線皮剥き方法。
【請求項2】
前記肩部に前記絶縁被覆の長手方向切り込み端部を突き当てた状態で、該絶縁被覆をエアブローで除去することを特徴とする請求項1記載の電線皮剥き方法。
【請求項3】
電線の絶縁被覆に周方向の切り込みを入れる周方向切り込みカッタと、該絶縁被覆に長手方向の切り込みを入れる長手方向切り込みカッタとを備える電線皮剥き装置において、
一対の前記長手方向切り込みカッタが、傾斜状の刃部と、該刃部に交差して続く肩部とを有し、該一対の長手方向切り込みカッタで前記絶縁被覆に長手方向の切り込みを入れた際に、該肩部に該絶縁被覆の長手方向切り込み端部が突き当たることを特徴とする電線皮剥き装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2006−34097(P2006−34097A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−239493(P2005−239493)
【出願日】平成17年8月22日(2005.8.22)
【分割の表示】特願平11−287912の分割
【原出願日】平成11年10月8日(1999.10.8)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】