説明

電装ユニット

【課題】ユニット本体へのリアカバーの組付性を保ちつつ、このリアカバーに挿入されるコネクタの周囲に隙間が形成されることを抑制する。
【解決手段】操作ユニットはコネクタ12をもつユニット本体1と、コネクタ挿入用の開口部22を有し、この開口部22を通じてコネクタ12が外部露出するようにユニット本体1に組付けられるリアカバー4とを含む。リアカバー4は、開口部22を有するカバー本体部21と、カバー本体部21における開口部22の周縁部に繋がり、開口部22へのコネクタ12の挿入方向と直交する方向において互いに反対側から開口部22の内側に延びかつコネクタ12にその両側から接触する被覆部24A,24A及び被覆部24B,24Bを備える。これら被覆部24A,24A等は、コネクタ12とカバー本体部21との相対変位を許容しつつコネクタ12に接触することが可能となるように弾性変形が可能な形状を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のインストルメントパネル等に組み込まれる電装ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両のインストルメントパネルには、空調装置やカーオーディオシステム等を操作するための各種操作ユニット(電装ユニット)が組付けられる(例えば特許文献1)。
【0003】
例えば図10に簡略化して示すように、操作ユニット60は、各種操作ボタンや表示窓が設けられるフロントパネル62とその後側に固定される回路基板64とを含むユニット本体61と、このユニット本体61の裏側に固定されるリアカバー70とから構成される。
【0004】
ユニット本体61の裏側(回路基板64)にはコネクタ66が固定されており、当該ユニット本体61へのリアカバー70の固定に際しては、このコネクタ66がリアカバー70に形成される開口部72を通じて操作ユニット60の裏側に露出するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−150936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような構造では、寸法誤差や組付誤差によるリアカバー70とコネクタ66との干渉等を防止するため、リアカバー70の開口部72は比較的大きく形成されている。そのため、この開口部72に挿入されたコネクタ66の周囲にはその全周に亘って隙間が形成されており、この隙間が大きい程、水分や異物がユニット本体61内部に侵入し易い。例えば高湿状態の時などには、リアカバー70の裏側からこの隙間を通じてユニット本体61内部に湿気が侵入し易く、この湿気は、例えば回路基板64上で結露することにより電気回路の性能に影響を及ぼすおそれがある。特に、大型のコネクタ66をもつ操作ユニット60では、コネクタ66の一辺が長くなる分、トータル的な隙間量は多くなり上記のような不都合が発生し易くなる。
【0007】
この場合、コネクタ挿入用の開口部72をできるだけ小さくすることが考えられるが、これでは寸法誤差や組付誤差の吸収が困難となり組立性が悪くなる。また、コネクタ66とリアカバー70との間にシール部材等を介在させて隙間を塞ぐことも考えられるが、この場合には、部品点数が増えるため必ずしも得策ではない。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、リアカバー等に形成される開口を通じてコネクタが外部に露出する電装ユニットにおいて、ユニット本体へのリアカバーの組付性を保ちつつ、コネクタの周囲に隙間が形成されることを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明は、コネクタをもつユニット本体と、コネクタ挿入用の開口部を有するカバー部材とを備え、前記開口部に前記コネクタを挿入して当該コネクタを外部露出させた状態で前記カバー部材が前記ユニット本体に組付けられる電装ユニットであって、前記カバー部材は、前記開口部を有するカバー本体部と、このカバー本体部における前記開口部の周縁部に繋がり、前記開口部へのコネクタの挿入方向と直交する特定方向において互いに反対側から前記開口部の内側に延びかつ当該開口部に挿入される前記コネクタにその両側から接触することが可能な複数の被覆部とを備えており、これら被覆部は、前記特定方向への前記カバー部材と前記コネクタとの相対変位を許容しつつ前記コネクタに接触することが可能となるように前記特定方向への弾性変形が可能な形状を有しており、これら複数の被覆部がそれぞれ前記コネクタに接触する状態で前記カバー部材が前記ユニット本体に組付けられているものである。
【0010】
この電装ユニットの構成によれば、コネクタ挿入用の開口部にコネクタが挿入されてカバー部材がユニット本体に組付けられた状態では、前記特定方向における両側から当該コネクタに被覆部が接触し、これによりコネクタ周囲に隙間が形成されることが軽減される。そのため、従来のようにカバー部材に開口部のみが形成されたものと比較すると、コネクタとカバー部材との間の隙間を減らすことが可能となる。しかも、各カバー部材は、前記特定方向へのカバー本体部とコネクタとの相対変位を許容しつつコネクタに接触することが可能な形状を有しているため、ユニット本体に対するカバー部材の組付けに際して、カバー部材等の寸法誤差や組付誤差を吸収しつつ上記作用を享受することができる。
【0011】
特に、前記ユニット本体のコネクタが矩形断面を有するものである場合、すなわち、前記開口部へのコネクタの挿入方向と直交する第1方向に並びかつ同方向に直交する一組の第1側面と、前記第1方向と直交する第2方向に並びかつ同方向と直交する一組の第2側面とを有するコネクタが前記開口部に挿入されるものでは、前記カバー部材は、前記複数の被覆部として、前記第1方向を前記特定方向として前記コネクタの両側から前記第1側面にそれぞれ接触する複数の第1被覆部と、前記第2方向を前記特定方向として前記コネクタの両側から前記第2側面にそれぞれ接触する複数の第2被覆部とを備えるのが好適である。
【0012】
この構成によれば、矩形断面を有するコネクタについて、コネクタとカバー本体部との相対変位を許容しつつコネクタ周囲の大部分に被覆部を接触させて隙間の形成を防止することが可能となる。
【0013】
なお、上記電装ユニットにおいて、カバー部材の前記特定方向に対向する各被覆部は、それぞれ前記開口部へのコネクタの挿入方向に延び、かつこれら被覆部同士の間隔が前記挿入方向における先端側よりも基端側で広くなるように形成されているのが好適である。
【0014】
この構成によれば、開口部にコネクタが挿入されるに伴い両被覆部の間に当該コネクタを誘い込みつつ両カバー部材を接触させることが可能となるため、開口部へのコネクタの挿入操作性を損なうことなく上記作用を享受することが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
以上のような本発明の電装ユニットによれば、カバー部材のコネクタ挿入用の開口部にユニット本体のコネクタが挿入された状態では、カバー部材の被覆部が当該コネクタに接触することによりその周囲における隙間形成が防止される。しかも、各被覆部は、カバー本体部とコネクタとの相対変位を許容しつつ当該コネクタに接触するように弾性変形が可能な形状を有しているため、ユニット本体へのカバー部材の組付誤差等を吸収しながら上記作用効果を享受できる。従って、ユニット本体へのカバー部材の組付性を保ちつつ、コネクタの周囲に隙間が形成されることを効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る電装ユニットである空調装置用の操作ユニットを示す斜視図(正面側から見た斜視図)である。
【図2】操作ユニットを示す斜視図(裏面側から見た斜視図)である。
【図3】操作ユニットの断面図である。
【図4】操作ユニットの分解要部斜視図(ユニット本体(コネクタ部分)とリアカバーとを示す分解斜視図)である。
【図5】操作ユニットの裏面を示す要部平面図である。
【図6】操作ユニットを示す断面図(図5のVI−VI線断面図)であり、(a)はリアカバーを外した状態、(b)はリアカバーを組み付けた状態をそれぞれ示す。
【図7】操作ユニットの他の例を示す要部平面図(図5に対応する図)である。
【図8】操作ユニットを示す断面図(図7のVIII−VIII線断面図)である。
【図9】操作ユニットを示す断面図(図7のIX−IX線断面図)である。
【図10】従来の電装ユニットを示す断面略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳述する。
【0018】
図1〜図3は、本発明に係る電装ユニットを概略的に示している。この電装ユニットは、空調装置の操作ユニットであって車両のインストルメントパネル(インパネと略す)に組み込まれるものである。
【0019】
この操作ユニットは、各種操作ボタン2aや設定温度等の表示部2bが設けられるパネル2及びその後側に固定される回路基板3を備えるユニット本体1と、このユニット本体1の裏側に固定されて前記回路基板3等を外側から被うリアカバー4とからなり、前記リアカバー4の側からインパネに形成される組付用凹部に挿入され、前記パネル2に形成されるフック2cがインパネ側の係合部に係止されることによりインパネに組み込まれる。
【0020】
ユニット本体1の裏側(つまり、回路基板3の裏側)にはコネクタ12が実装されており、このコネクタ12がリアカバー4の開口部22を通じて操作ユニットの裏側に露出している。つまり、インパネへの操作ユニットの組込時には、このコネクタ12に車両側ワイヤーハーネスの相手側コネクタが接続されることにより当該操作ユニットが車両側回路に電気的に接続される。
【0021】
図4〜図6に示すように、前記コネクタ12は、相手側コネクタのハウジングが嵌合する嵌合用凹部14aを有するコネクタハウジング14にピン状の接触片をもつ複数の雄型端子15が保持されたものである。このコネクタ12は、前記各端子15が回路基板3に半田付けされることにより当該回路基板3に固定されている。なお、図示の例ではコネクタ12の断面形状は略正方形(矩形)である。
【0022】
前記リアカバー4は、ユニット本体1の前記コネクタ12を挿入するための開口部22を備えたカバー本体部21と、前記開口部22の内側に延びて当該開口部22に挿入されるコネクタ12に接触する複数の被覆部とを備えており、これらカバー本体部21と被覆部とが樹脂材料等により一体成型された構造を有する。
【0023】
被覆部は、開口部22に挿入されるコネクタ12に接触することにより当該コネクタ12の周囲に隙間が形成されることを抑制するためのものであり、当例では、図4及び図5に示すように、上下方向(本発明の第1方向に相当)両側から開口部22の内側に延びる一対の被覆部24A,24A(本発明の第1被覆部に相当)と、左右方向(本発明の第2方向に相当)両側から開口部22の内側に延びる一対の被覆部24B,24B(本発明の第2被覆部に相当)とを備えており、開口部22に前記コネクタ12が挿入されると、上下の各被覆部24A,24Aがコネクタ12(コネクタハウジング14)の上下各側面(本発明の第1側面に相当)に接触するとともに、左右の被覆部24B,24Bがコネクタ12の左右側面(本発明の第2側面に相当)に接触するように形成されている。
【0024】
被覆部24A,24A、24B,24Bは、それぞれ、図6(a),(b)に示すように、開口部22へのコネクタ12の挿入方向(以下、単にコネクタ挿入方向という)に延び、かつ基端側から先端側に向かってその幅が小さくなる台形かつ薄板状を成す。上下に対向する被覆部24A,24Aは、それらの間隔がコネクタ挿入方向における先端側よりも基端側で広くなるように形成されており、左右に対向する被覆部24B,24Bも同様に形成されている。これにより、開口部22にコネクタ12が挿入されるに伴い各被覆部24A,24A、24B,24Bの間にコネクタ12が円滑に誘い込まれるようになっている。
【0025】
各被覆部24A,24A(24B,24B)は、図6(a),(b)に示すように、コネクタ挿入方向に延びてコネクタ12の側面に面接触する接触部25aとこの接触部25aをカバー本体部21に連結する連結部25bとからなる。
【0026】
互いに対向する被覆部24A,24A(24B,24B)の各接触部25aの間隔は、コネクタ12の幅よりも若干狭くなるように形成されている。また、各被覆部24A,24A(24B,24B)の連結部25bは、コネクタ挿入方向と直交する方向へのコネクタ12とカバー本体部21との相対変位を許容しつつ前記接触部25aがコネクタ12に接触し得るように弾性変形が可能な形状を有している。当例では、図6(a)に示すように、連結部25bは、接触部25aとカバー本体部21との間でコネクタ挿入方向に屈曲した形状を有しており、これにより上下に並ぶ一対の被覆部24A,24Aについては上下方向へのコネクタ12の変位を許容しつつ接触部25aが当該コネクタ12に接触可能となっており、他方、左右に並ぶ一対の被覆部24B,24Bについては、左右方向へのコネクタ12の変位を許容しつつ接触部25aが当該コネクタ12に接触可能となっている。
【0027】
そして、図4及び図6(a)に示すように、前記開口部22にユニット本体1の前記コネクタ12が挿入されるように、詳しくは各被覆部24A,24A(24B,24B)の内側にコネクタ12が挿入されるようにリアカバー4がユニット本体1の裏面に重ねられた上で、ユニット本体1(パネル2)に設けられる被係止部にリアカバー4の係止部が係止されることにより当該リアカバー4がユニット本体1に組付けられている。
【0028】
このような操作ユニットによると、開口部22にコネクタ12が挿入されると、各被覆部24A,24A、24B,24Bが外側に弾性変形してその弾発力でコネクタ12の各側面に接触する。具体的には、コネクタ12の上下の各側面に対して上下の被覆部24A,24Aが、左右の各側面に対して左右の被覆部24B,24Bがそれぞれ接触し、これによりコネクタ12とカバー本体部21との間の隙間形成が防止される。そのため、コネクタ12の四隅部分において隣接する被覆部24A,24A、24B,24B同士の間に多少の隙間は形成されるものの、従来のようにコネクタの全周に亘って隙間が形成されるものと比較すると、コネクタ12周囲に形成される隙間が軽減する。
【0029】
従って、コネクタ12周囲の隙間を通じて操作ユニット内に湿気や異物が侵入することを効果的に抑制することが可能であり、例えば湿気の侵入に起因して操作ユニットの性能に影響を及ぼすといった不都合を回避することが可能となる。
【0030】
しかも、各被覆部24A,24A、24B,24Bは、上記の通りコネクタ12の上下方向及び左右方向への変位を許容しつつ当該コネクタ12に接触し得るように形成されているため、ユニット本体1に対するリアカバー4の組付誤差等を吸収しながら上記の作用効果を享受することができる。また、上下に対向する被覆部24A,24A同士及び左右に対向する被覆部24B,24B同士は、それらの間隔がコネクタ挿入方向における先端側よりも基端側で広くなるように形成されているので、開口部22にカバー本体部21を挿入する際には、被覆部24A,24の間、及び被覆部24B,24Bの間にコネクタ12を誘い込みつつ円滑に当該各被覆部24A,24A、24B,24Bをコネクタ12に接触させることが可能となる。
【0031】
従って、上記のような操作ユニットによれば、ユニット本体1へのリアカバー4の組付性を保つことができる一方で、湿気の侵入に起因して操作ユニットの性能に影響を及ぼすといった不都合を未然に防止することが可能となる。
【0032】
なお、この操作ユニットでは、上記の通り隣接する被覆部24A,24A、24B,24Bの間に隙間が形成されるが、例えば一辺の長さが長い比較的大型のコネクタ12を想定した場合、当該隙間は、従来のようにコネクタの全周に亘って隙間が形成される場合のものと比べると遙かに小さい。従って、このようなパネル装置の構成は、一辺の長さが比較的長い大型のコネクタ12を備える操作ユニットに特に有用なものとなる。
【0033】
ところで、上記の操作ユニットでは、リアカバー4は、上下一対の被覆部24A,24Aと左右一対の被覆部24B,24Bとを備えているが、例えば、リアカバー4がユニット本体1に対して上下、又は左右の何れかの方向に厳格に位置決めされるような構造を有する場合には、当該位置決め方向に並ぶ被覆部24A,24A、又は被覆部24B,24Bについてはこれを省略した構成としてもよい。
【0034】
具体的には、例えばユニット本体1に対してリアカバー4が上下方向に厳格に位置決めされる場合の操作ユニットの構成として、図7〜図9に示すようなものが考えられる。
【0035】
同図に示す操作ユニットは、リアカバー4に上下の被覆部24A,24Aは設けられておらず、その代わり、開口部22の上下両側にコネクタ挿入方向に互いに平行に延びる一対の側壁部26,26が設けられている。これら側壁部26,26は、開口部22に挿入されるコネクタ12とその両側の被覆部24B,24Bに近接する位置に設けられており、被覆部24B,24B全体を上下両側から被うことが可能な形状を有している。
【0036】
また、左右の被覆部24B,24Bは、基端側から先端部に亘って一定の幅寸法を有しており、図示の例では開口部22に挿入されるコネクタ12の幅寸法(上下方向の幅寸法)と略等しい幅寸法を有している。これ以外のリアカバー4及びユニット本体1の構成は、図1〜図6を用いて説明した操作ユニットのものと共通している。
【0037】
このような図7〜図9に示すパネル装置では、リアカバー4の開口部22にユニット本体1のコネクタ12が挿入されると、左右の被覆部24B,24Bがコネクタ12の左右側面に接触し、これによりコネクタ12の左右両側における隙間形成が防止される。この構成では、コネクタ12の上下両外側にコネクタ12に沿って隙間が形成されるが、従来のようにコネクタの全周に亘って隙間が形成されるものと比べると、コネクタ12の左右両側に隙間が形成されることがない分、コネクタ12とカバー本体部21との間の隙間を減らすことができる。従って、図1〜図6に示したものと同様に、湿気の侵入に起因して操作ユニットの性能に影響を及ぼすといった不都合を防止する上で有効なものとなる。
【0038】
特に、この操作ユニットでは、左右の被覆部24B,24Bを上下両側から被う側壁部26,26が設けられているため、被覆部24B,24Bの形状に起因した湿気の侵入等を効果的に抑制できる。すなわち、各被覆部24B,24Bは、それらの間隔がコネクタ挿入方向における先端側から基端側に向かって広くなるように形成されているため、開口部22にコネクタ12が挿入された状態では、図9に示すように接触部25aのみがコネクタ12に接触し、連結部25bとコネクタ12との間には隙間が形成される。そのため、側壁部26,26が設けられていない場合には、当該隙間を通じて操作ユニット内に湿気が侵入し易くなることが予想されるが、上記の通り側壁部26,26が設けられて連結部25bとコネクタ12との隙間が外側から被われている結果、当該隙間への湿気の侵入が抑制される。従って、上記のような被覆部24B,24Bの形状に起因した操作ユニット内への湿気の侵入を効果的に抑制できる。
【0039】
なお、上述した実施形態の操作ユニットは、本発明に係る電装ユニットである操作ユニットの好ましい実施形態の例示であって、その具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、実施形態の操作ユニットでは、ユニット本体1に設けられるコネクタ12は断面矩形であるが、コネクタ12は断面円形のものであってもよい。
【0040】
また、上記実施形態では、本発明の適用例として空調装置の操作ユニットについて説明した、本発明はこれ以外の、例えばカーオーディオシステムやナビゲーションシステム等の電装ユニットについても適用可能である。
【符号の説明】
【0041】
1 ユニット本体
2 パネル
3 回路基板
4 リアカバー(カバー部材)
12 コネクタ
14 コネクタハウジング
15 端子
22 開口部
24A、24B 被覆部
25a 接触部
25b 連結部
26 側壁部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタをもつユニット本体と、コネクタ挿入用の開口部を有するカバー部材とを備え、前記開口部に前記コネクタを挿入して当該コネクタを外部露出させた状態で前記カバー部材が前記ユニット本体に組付けられる電装ユニットであって、
前記カバー部材は、前記開口部を有するカバー本体部と、このカバー本体部における前記開口部の周縁部に繋がり、前記開口部へのコネクタの挿入方向と直交する特定方向において互いに反対側から前記開口部の内側に延びかつ当該開口部に挿入される前記コネクタにその両側から接触することが可能な複数の被覆部とを備えており、
これら被覆部は、前記特定方向への前記カバー本体部と前記コネクタとの相対変位を許容しつつ前記コネクタに接触することが可能となるように前記特定方向への弾性変形が可能な形状を有しており、
これら複数の被覆部がそれぞれ前記コネクタに接触する状態で前記カバー部材が前記ユニット本体に組付けられていることを特徴とする電装ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の電装ユニットにおいて、
前記ユニット本体のコネクタは、前記開口部へのコネクタの挿入方向と直交する第1方向に並びかつ同方向に直交する一組の第1側面と、前記第1方向と直交する第2方向に並びかつ同方向と直交する一組の第2側面とを有するものであり、
前記カバー部材は、前記複数の被覆部として、前記第1方向を前記特定方向として前記コネクタの両側から前記第1側面にそれぞれ接触する複数の第1被覆部と、前記第2方向を前記特定方向として前記コネクタの両側から前記第2側面にそれぞれ接触する複数の第2被覆部とを備えることを特徴とする電装ユニット。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電装ユニットにおいて、
前記カバー部材の前記特定方向に対向する各被覆部は、それぞれ前記開口部へのコネクタの挿入方向に延び、かつこれら被覆部同士の間隔が前記挿入方向における先端側よりも基端側で広くなるように形成されていることを特徴とする電装ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−249029(P2011−249029A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−118183(P2010−118183)
【出願日】平成22年5月24日(2010.5.24)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】