説明

電解質組成物および色素増感太陽電池

【課題】電解質層の固体化と電解質層の固体化に伴う光電変換率の低下の軽減を同時に実現することができる電解質組成物およびその電解質組成物を固体電解質層に用いた色素増感太陽電池を提供する。
【解決手段】電解質組成物は、アンモニウム基もしくは含窒素複素環基が結合したナノ粒子、またはアンモニウム基もしくは含窒素複素環基が結合した多孔質無機膜を含む。ナノ粒子および多孔質無機膜は、それぞれ金属酸化物で形成される。含窒素複素環基は、イミダゾリウム基、ピリジニウム基、トリアゾリウム基またはグアニジニウム基であり、対応するアニオン基が、F、Cl、Br、I等である。アンモニウム基もしくは含窒素複素環基は、ナノ粒子または多孔質無機膜を化学修飾する。色素増感太陽電池は、電解質層が電解質組成物を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電解質組成物およびその電解質組成物を固体電解質層に用いた色素増感太陽電池に関する。
【背景技術】
【0002】
色素増感太陽電池は、通常、電解質層に低分子溶媒からなる液体電解質を含んでいるため、液漏れや溶媒の揮発による光電変換率の低下が課題となっている。
この課題を解決するために、電解質層の固体化(ゲル化)が検討されている。
【0003】
電解質層を固体化する方法のひとつとして、電解液(電解質液)にナノ粒子を加えることが提案されている(例えば非特許文献1参照。)。
しかしながら、この方法では、固体化はナノ粒子添加とともに顕著になるものの、光電流あるいは光電変換率がナノ粒子添加とともに大きく減少する問題がある。
【0004】
一方、光電変換率の向上を図ることを目的として、イミダゾリウム塩を含む電解質組成物を電解質液に用いる方法が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
勿論、この方法では、電解質層の固体化は図れない。
【0005】
これらの方法に対して、電解質層の固体化と電解質層の固体化に伴う光電変換率の低下の防止を同時に実現することを目的として、ナノ粒子とイミダゾリウムカチオンを含む電解質組成物を電解質層に用いる方法が提案されている(非特許文献2参照。)。この場合、ナノ粒子の表面にイミダゾリウムカチオンが吸着した形態となっている。
【特許文献1】特開2001−160427号公報
【非特許文献1】J.H.Kim, M-S.Kang,Y.J.Kim, J.Won, N-G.Park and Y.S.Kang, Chem.Comm., 2004, 1662
【非特許文献2】H.Usui,H.Matsui,N.Tanabeand S.Yanagida,J.Photochem.Photobiol.,A:Chem.,164(2004),97.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のナノ粒子の表面にイミダゾリウムカチオンが吸着した形態の電解質組成物を電解質層に用いた色素増感太陽電池は、電解質層の固体化に伴う光電変換率の大幅な低下を十分に改善するものではない。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、電解質層の固体化と電解質層の固体化に伴う光電変換率の低下の軽減を同時に実現することができる電解質組成物およびその電解質組成物を固体電解質層に用いた色素増感太陽電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る電解質組成物は、アンモニウム基もしくは含窒素複素環基が結合したナノ粒子、またはアンモニウム基もしくは含窒素複素環基が結合した多孔質無機膜を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る電解質組成物は、前記ナノ粒子および前記多孔質無機膜がそれぞれ金属酸化物で形成されてなることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る電解質組成物は、前記含窒素複素環基が、下記一般式(1)で示されるイミダゾリウム基、下記一般式(2)で示されるピリジニウム基、下記一般式(3)で示されるトリアゾリウム基、下記一般式(4)で示されるグアニジニウム基からなる群から選ばれる1または2以上であり、対応するアニオン基が、F、Cl、Br、Iおよび下記一般式(5)で示される化合物からなる群から選ばれることを特徴とする。
【化1】

(式中R1〜R4は、水素または炭素数が1〜10のアルキル基であり、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。nは4〜20の整数である。)
【化2】

(式中R5〜R9は、水素または炭素数が1〜10のアルキル基であり、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。nは4〜20の整数である。)
【化3】

(式中R10〜R12は、水素または炭素数が1〜10のアルキル基であり、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。nは4〜20の整数である。)
【化4】

(式中R13〜R17は、水素またはフェニル基であり、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。nは4〜20の整数である。)
【化5】

(式中Yは−SO3または−COOを示し、nは4〜20の整数である。)
【0011】
また、本発明に係る電解質組成物は、前記アンモニウム基が下記一般式(6)で示される化合物であり、対応するアニオン基が、F、Cl、BrまたはIであることを特徴とする。
【化6】

(式中R18〜R20は、水素または炭素数が1〜10のアルキル基であり、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。nは4〜20の整数である。)
【0012】
また、本発明に係る電解質組成物は、末端に官能基を有する非環式炭化水素基直鎖を介して前記アンモニウム基もしくは含窒素複素環基が前記ナノ粒子または前記多孔質無機膜を化学修飾してなることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る色素増感太陽電池は、表面に色素を吸着した半導体電極と、該半導体電極と対向して設けられる対極と、該半導体電極および該対極の間に設けられる電解質層を有する色素増感太陽電池において、該電解質層が上記の電解質組成物を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の電解質組成物は、アンモニウム基もしくは含窒素複素環基が結合したナノ粒子、またはアンモニウム基もしくは含窒素複素環基が結合した多孔質無機膜を含む。このため、この電解質組成物を電解質層に用いた色素増感太陽電池は、電解質層の固体化と電解質層の固体化に伴う光電変換率の低下の軽減を同時に実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の実施の形態について、以下に説明する。
【0016】
まず、本発明の電解質組成物について説明する。
本発明の電解質組成物は、アンモニウム基もしくは含窒素複素環基が結合したナノ粒子、またはアンモニウム基もしくは含窒素複素環基が結合した多孔質無機膜を含むものである。
【0017】
ナノ粒子および多孔質無機膜は、電解質層の固体化を実現しうるものである限り、その種類を特に限定するものではないが、好ましくは、金属酸化物で形成される。ここでいう金属酸化物の金属元素には、Siを含むものとする。金属酸化物としては、TiO、Al、ZnO、ZrO、SiOを挙げることができる。
ナノ粒子の粒径(直径)は、電解質層の固体化の観点からは、特に限定するものではないが、アンモニウム基等の修飾物をナノ粒子等の表面に十分な量結合させる観点から、好ましくは、5〜100nmである。
【0018】
含窒素複素環基は、電解質層の導電率を高める観点からはその種類を特に限定するものではないが、好ましくは、含窒素複素環基が、下記一般式(1)で示されるイミダゾリウム基、下記一般式(2)で示されるピリジニウム基、下記一般式(3)で示されるトリアゾリウム基、下記一般式(4)で示されるグアニジニウム基からなる群から選ばれる1または2以上であり、対応するアニオン基が、F、Cl、Br、Iおよび下記一般式(5)で示される化合物からなる群から選ばれる。
【化7】

(式中R1〜R4は、水素または炭素数が1〜10のアルキル基であり、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。nは4〜20の整数である。)
【化8】

(式中R5〜R9は、水素または炭素数が1〜10のアルキル基であり、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。nは4〜20の整数である。)
【化9】

(式中R10〜R12は、水素または炭素数が1〜10のアルキル基であり、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。nは4〜20の整数である。)
【化10】

(式中R13〜R17は、水素またはフェニル基であり、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。nは4〜20の整数である。)
【化11】

(式中Yは−SO3または−COOを示し、nは4〜20の整数である。)
アンモニウム基についても、電解質層の導電率を高める観点からはその種類を特に限定するものではないが、好ましくは、下記一般式(6)で示される化合物であり、対応するアニオン基が、F、Cl、BrまたはIである。
【化12】

(式中R18〜R20は、水素または炭素数が1〜10のアルキル基であり、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。nは4〜20の整数である。)
上記一般式(1)で示されるイミダゾリウム基として、以下の化合物を挙げることができる。
カルボキシブチルメチルイミダゾリウム
カルボキシペンチルメチルイミダゾリウム
カルボキシへキシルメチルイミダゾリウム
カルボキシへプチルメチルイミダゾリウム
カルボキシオクチルメチルイミダゾリウム
カルボキシノニルメチルイミダゾリウム
カルボキシデカニルメチルイミダゾリウム
カルボキシインデカニルメチルイミダゾリウム
カルボキシドデカニルメチルイミダゾリウム
カルボキシトリデカニルメチルイミダゾリウム
カルボキシテトラデカニルメチルイミダゾリウム
カルボキシペンダデカニルメチルイミダゾリウム
カルボキシヘキサデカニルメチルイミダゾリウム
カルボキシヘプタデカニルメチルイミダゾリウム
カルボキシオクタデカニルメチルイミダゾリウム
カルボキシノナデカニルメチルイミダゾリウム
カルボキシイコサニルメチルイミダゾリウム
カルボキシブチルイミダゾリウム
カルボキシペンチルイミダゾリウム
カルボキシへキシルイミダゾリウム
カルボキシへプチルイミダゾリウム
カルボキシオクチルイミダゾリウム
カルボキシノニルイミダゾリウム
カルボキシデカニルイミダゾリウム
カルボキシインデカニルイミダゾリウム
カルボキシドデカニルイミダゾリウム
カルボキシトリデカニルイミダゾリウム
カルボキシテトラデカニルイミダゾリウム
カルボキシペンダデカニルイミダゾリウム
カルボキシヘキサデカニルイミダゾリウム
カルボキシヘプタデカニルイミダゾリウム
カルボキシオクタデカニルイミダゾリウム
カルボキシノナデカニルイミダゾリウム
カルボキシイコサニルイミダゾリウム
カルボキシブチルジメチルイミダゾリウム
カルボキシペンチルジメチルイミダゾリウム
カルボキシへキシルジメチルイミダゾリウム
カルボキシへプチルジメチルイミダゾリウム
カルボキシオクチルジメチルイミダゾリウム
カルボキシノニルジメチルイミダゾリウム
カルボキシデカニルジメチルイミダゾリウム
カルボキシインデカニルジメチルイミダゾリウム
カルボキシドデカニルジメチルイミダゾリウム
カルボキシトリデカニルジメチルイミダゾリウム
カルボキシテトラデカニルジメチルイミダゾリウム
カルボキシペンダデカニルジメチルイミダゾリウム
カルボキシヘキサデカニルジメチルイミダゾリウム
カルボキシヘプタデカニルジメチルイミダゾリウム
カルボキシオクタデカニルジメチルイミダゾリウム
カルボキシノナデカニルジメチルイミダゾリウム
カルボキシイコサニルジメチルイミダゾリウム
カルボキシブチルメチルフェニルイミダゾリウム
カルボキシペンチルメチルフェニルイミダゾリウム
カルボキシへキシルメチルフェニルイミダゾリウム
カルボキシへプチルメチルフェニルイミダゾリウム
カルボキシオクチルメチルフェニルイミダゾリウム
カルボキシノニルメチルフェニルイミダゾリウム
カルボキシデカニルメチルフェニルイミダゾリウム
カルボキシインデカニルメチルフェニルイミダゾリウム
カルボキシドデカニルメチルフェニルイミダゾリウム
カルボキシトリデカニルメチルフェニルイミダゾリウム
カルボキシテトラデカニルメチルフェニルイミダゾリウム
カルボキシペンダデカニルメチルフェニルイミダゾリウム
カルボキシヘキサデカニルメチルフェニルイミダゾリウム
カルボキシヘプタデカニルメチルフェニルイミダゾリウム
カルボキシオクタデカニルメチルフェニルイミダゾリウム
カルボキシノナデカニルメチルフェニルイミダゾリウム
カルボキシイコサニルメチルフェニルイミダゾリウム
上記一般式(2)で示されるピリジニウム基として、以下の化合物を挙げることができる。
カルボキシブチルメチルピリジニウム
カルボキシペンチルメチルピリジニウム
カルボキシへキシルメチルピリジニウム
カルボキシへプチルメチルピリジニウム
カルボキシオクチルメチルピリジニウム
カルボキシノニルメチルピリジニウム
カルボキシデカニルメチルピリジニウム
カルボキシインデカニルメチルピリジニウム
カルボキシドデカニルメチルピリジニウム
カルボキシトリデカニルメチルピリジニウム
カルボキシテトラデカニルメチルピリジニウム
カルボキシペンダデカニルメチルピリジニウム
カルボキシヘキサデカニルメチルピリジニウム
カルボキシヘプタデカニルメチルピリジニウム
カルボキシオクタデカニルメチルピリジニウム
カルボキシノナデカニルメチルピリジニウム
カルボキシイコサニルメチルピリジニウム
カルボキシブチルピリジニウム
カルボキシペンチルピリジニウム
カルボキシへキシルピリジニウム
カルボキシへプチルピリジニウム
カルボキシオクチルピリジニウム
カルボキシノニルピリジニウム
カルボキシデカニルピリジニウム
カルボキシインデカニルピリジニウム
カルボキシドデカニルピリジニウム
カルボキシトリデカニルピリジニウム
カルボキシテトラデカニルピリジニウム
カルボキシペンダデカニルピリジニウム
カルボキシヘキサデカニルピリジニウム
カルボキシヘプタデカニルピリジニウム
カルボキシオクタデカニルピリジニウム
カルボキシノナデカニルピリジニウム
カルボキシイコサニルピリジニウム
カルボキシブチルジメチルピリジニウム
カルボキシペンチルジメチルピリジニウム
カルボキシへキシルジメチルピリジニウム
カルボキシへプチルジメチルピリジニウム
カルボキシオクチルジメチルピリジニウム
カルボキシノニルジメチルピリジニウム
カルボキシデカニルジメチルピリジニウム
カルボキシインデカニルジメチルピリジニウム
カルボキシドデカニルジメチルピリジニウム
カルボキシトリデカニルジメチルピリジニウム
カルボキシテトラデカニルジメチルピリジニウム
カルボキシペンダデカニルジメチルピリジニウム
カルボキシヘキサデカニルジメチルピリジニウム
カルボキシヘプタデカニルジメチルピリジニウム
カルボキシオクタデカニルジメチルピリジニウム
カルボキシノナデカニルジメチルピリジニウム
カルボキシイコサニルジメチルピリジニウム
カルボキシブチルメチルフェニルピリジニウム
カルボキシペンチルメチルフェニルピリジニウム
カルボキシへキシルメチルフェニルピリジニウム
カルボキシへプチルメチルフェニルピリジニウム
カルボキシオクチルメチルフェニルピリジニウム
カルボキシノニルメチルフェニルピリジニウム
カルボキシデカニルメチルフェニルピリジニウム
カルボキシインデカニルメチルフェニルピリジニウム
カルボキシドデカニルメチルフェニルピリジニウム
カルボキシトリデカニルメチルフェニルピリジニウム
カルボキシテトラデカニルメチルフェニルピリジニウム
カルボキシペンダデカニルメチルフェニルピリジニウム
カルボキシヘキサデカニルメチルフェニルピリジニウム
カルボキシヘプタデカニルメチルフェニルピリジニウム
カルボキシオクタデカニルメチルフェニルピリジニウム
カルボキシノナデカニルメチルフェニルピリジニウム
カルボキシイコサニルメチルフェニルピリジニウム
上記一般式(3)で示されるトリアゾリウム基として、以下の化合物を挙げることができる。
カルボキシブチルメチルトリアゾリウム
カルボキシペンチルメチルトリアゾリウム
カルボキシへキシルメチルトリアゾリウム
カルボキシへプチルメチルトリアゾリウム
カルボキシオクチルメチルトリアゾリウム
カルボキシノニルメチルトリアゾリウム
カルボキシデカニルメチルトリアゾリウム
カルボキシインデカニルメチルトリアゾリウム
カルボキシドデカニルメチルトリアゾリウム
カルボキシトリデカニルメチルトリアゾリウム
カルボキシテトラデカニルメチルトリアゾリウム
カルボキシペンダデカニルメチルトリアゾリウム
カルボキシヘキサデカニルメチルトリアゾリウム
カルボキシヘプタデカニルメチルトリアゾリウム
カルボキシオクタデカニルメチルトリアゾリウム
カルボキシノナデカニルメチルトリアゾリウム
カルボキシイコサニルメチルトリアゾリウム
カルボキシブチルトリアゾリウム
カルボキシペンチルトリアゾリウム
カルボキシへキシルトリアゾリウム
カルボキシへプチルトリアゾリウム
カルボキシオクチルトリアゾリウム
カルボキシノニルトリアゾリウム
カルボキシデカニルトリアゾリウム
カルボキシインデカニルトリアゾリウム
カルボキシドデカニルトリアゾリウム
カルボキシトリデカニルトリアゾリウム
カルボキシテトラデカニルトリアゾリウム
カルボキシペンダデカニルトリアゾリウム
カルボキシヘキサデカニルトリアゾリウム
カルボキシヘプタデカニルトリアゾリウム
カルボキシオクタデカニルトリアゾリウム
カルボキシノナデカニルトリアゾリウム
カルボキシイコサニルトリアゾリウム
カルボキシブチルジメチルトリアゾリウム
カルボキシペンチルジメチルトリアゾリウム
カルボキシへキシルジメチルトリアゾリウム
カルボキシへプチルジメチルトリアゾリウム
カルボキシオクチルジメチルトリアゾリウム
カルボキシノニルジメチルトリアゾリウム
カルボキシデカニルジメチルトリアゾリウム
カルボキシインデカニルジメチルトリアゾリウム
カルボキシドデカニルジメチルトリアゾリウム
カルボキシトリデカニルジメチルトリアゾリウム
カルボキシテトラデカニルジメチルトリアゾリウム
カルボキシペンダデカニルジメチルトリアゾリウム
カルボキシヘキサデカニルジメチルトリアゾリウム
カルボキシヘプタデカニルジメチルトリアゾリウム
カルボキシオクタデカニルジメチルトリアゾリウム
カルボキシノナデカニルジメチルトリアゾリウム
カルボキシイコサニルジメチルトリアゾリウム
カルボキシブチルメチルフェニルトリアゾリウム
カルボキシペンチルメチルフェニルトリアゾリウム
カルボキシへキシルメチルフェニルトリアゾリウム
カルボキシへプチルメチルフェニルトリアゾリウム
カルボキシオクチルメチルフェニルトリアゾリウム
カルボキシノニルメチルフェニルトリアゾリウム
カルボキシデカニルメチルフェニルトリアゾリウム
カルボキシインデカニルメチルフェニルトリアゾリウム
カルボキシドデカニルメチルフェニルトリアゾリウム
カルボキシトリデカニルメチルフェニルトリアゾリウム
カルボキシテトラデカニルメチルフェニルトリアゾリウム
カルボキシペンダデカニルメチルフェニルトリアゾリウム
カルボキシヘキサデカニルメチルフェニルトリアゾリウム
カルボキシヘプタデカニルメチルフェニルトリアゾリウム
カルボキシオクタデカニルメチルフェニルトリアゾリウム
カルボキシノナデカニルメチルフェニルトリアゾリウム
カルボキシイコサニルメチルフェニルトリアゾリウム
上記一般式(4)で示されるグアニジニウム基として、以下の化合物を挙げることができる。
カルボキシブチルメチルグアニジニウム
カルボキシペンチルメチルグアニジニウム
カルボキシへキシルメチルグアニジニウム
カルボキシへプチルメチルグアニジニウム
カルボキシオクチルメチルグアニジニウム
カルボキシノニルメチルグアニジニウム
カルボキシデカニルメチルグアニジニウム
カルボキシインデカニルメチルグアニジニウム
カルボキシドデカニルメチルグアニジニウム
カルボキシトリデカニルメチルグアニジニウム
カルボキシテトラデカニルメチルグアニジニウム
カルボキシペンダデカニルメチルグアニジニウム
カルボキシヘキサデカニルメチルグアニジニウム
カルボキシヘプタデカニルメチルグアニジニウム
カルボキシオクタデカニルメチルグアニジニウム
カルボキシノナデカニルメチルグアニジニウム
カルボキシイコサニルメチルグアニジニウム
カルボキシブチルグアニジニウム
カルボキシペンチルグアニジニウム
カルボキシへキシルグアニジニウム
カルボキシへプチルグアニジニウム
カルボキシオクチルグアニジニウム
カルボキシノニルグアニジニウム
カルボキシデカニルグアニジニウム
カルボキシインデカニルグアニジニウム
カルボキシドデカニルグアニジニウム
カルボキシトリデカニルグアニジニウム
カルボキシテトラデカニルグアニジニウム
カルボキシペンダデカニルグアニジニウム
カルボキシヘキサデカニルグアニジニウム
カルボキシヘプタデカニルグアニジニウム
カルボキシオクタデカニルグアニジニウム
カルボキシノナデカニルグアニジニウム
カルボキシイコサニルグアニジニウム
カルボキシブチルジメチルグアニジニウム
カルボキシペンチルジメチルグアニジニウム
カルボキシへキシルジメチルグアニジニウム
カルボキシへプチルジメチルグアニジニウム
カルボキシオクチルジメチルグアニジニウム
カルボキシノニルジメチルグアニジニウム
カルボキシデカニルジメチルグアニジニウム
カルボキシインデカニルジメチルグアニジニウム
カルボキシドデカニルジメチルグアニジニウム
カルボキシトリデカニルジメチルグアニジニウム
カルボキシテトラデカニルジメチルグアニジニウム
カルボキシペンダデカニルジメチルグアニジニウム
カルボキシヘキサデカニルジメチルグアニジニウム
カルボキシヘプタデカニルジメチルグアニジニウム
カルボキシオクタデカニルジメチルグアニジニウム
カルボキシノナデカニルジメチルグアニジニウム
カルボキシイコサニルジメチルグアニジニウム
カルボキシブチルメチルフェニルグアニジニウム
カルボキシペンチルメチルフェニルグアニジニウム
カルボキシへキシルメチルフェニルグアニジニウム
カルボキシへプチルメチルフェニルグアニジニウム
カルボキシオクチルメチルフェニルグアニジニウム
カルボキシノニルメチルフェニルグアニジニウム
カルボキシデカニルメチルフェニルグアニジニウム
カルボキシインデカニルメチルフェニルグアニジニウム
カルボキシドデカニルメチルフェニルグアニジニウム
カルボキシトリデカニルメチルフェニルグアニジニウム
カルボキシテトラデカニルメチルフェニルグアニジニウム
カルボキシペンダデカニルメチルフェニルグアニジニウム
カルボキシヘキサデカニルメチルフェニルグアニジニウム
カルボキシヘプタデカニルメチルフェニルグアニジニウム
カルボキシオクタデカニルメチルフェニルグアニジニウム
カルボキシノナデカニルメチルフェニルグアニジニウム
カルボキシイコサニルメチルフェニルグアニジニウム
上記一般式(6)で示されるアンモニウム基として、以下の化合物を挙げることができる。
カルボキシブチルトリメチルアンモニウム
カルボキシペンチルトリメチルアンモニウム
カルボキシへキシルトリメチルアンモニウム
カルボキシへプチルトリメチルアンモニウム
カルボキシオクチルトリメチルアンモニウムメチルアンモニウム
カルボキシノニルトリメチルアンモニウム
カルボキシデカニルトリメチルアンモニウム
カルボキシインデカニルトリメチルアンモニウム
カルボキシドデカニルトリメチルアンモニウム
カルボキシトリデカニルトリメチルアンモニウム
カルボキシテトラデカニルトリメチルアンモニウム
カルボキシペンダデカニルトリメチルアンモニウム
カルボキシヘキサデカニルトリメチルアンモニウム
カルボキシヘプタデカニルトリメチルアンモニウム
カルボキシオクタデカニルトリメチルアンモニウム
カルボキシノナデカニルトリメチルアンモニウム
カルボキシイコサニルトリメチルアンモニウム
カルボキシブチルトリブチルアンモニウム
カルボキシペンチルトリブチルアンモニウム
カルボキシへキシルトリブチルアンモニウム
カルボキシへプチルトリブチルアンモニウム
カルボキシオクチルトリブチルアンモニウム
カルボキシノニルトリブチルアンモニウム
カルボキシデカニルトリブチルアンモニウム
カルボキシインデカニルトリブチルアンモニウム
カルボキシドデカニルトリブチルアンモニウム
カルボキシトリデカニルトリブチルアンモニウム
カルボキシテトラデカニルトリブチルアンモニウム
カルボキシペンダデカニルトリブチルアンモニウム
カルボキシヘキサデカニルトリブチルアンモニウム
カルボキシヘプタデカニルトリブチルアンモニウム
カルボキシオクタデカニルトリブチルアンモニウム
カルボキシノナデカニルトリブチルアンモニウム
カルボキシイコサニルトリブチルアンモニウム
カルボキシブチルトリエチルアンモニウム
カルボキシペンチルトリエチルアンモニウム
カルボキシへキシルトリエチルアンモニウム
カルボキシへプチルトリエチルアンモニウム
カルボキシオクチルトリエチルアンモニウム
カルボキシノニルトリエチルアンモニウム
カルボキシデカニルトリエチルアンモニウム
カルボキシインデカニルトリエチルアンモニウム
カルボキシドデカニルトリエチルアンモニウム
カルボキシトリデカニルトリエチルアンモニウム
カルボキシテトラデカニルトリエチルアンモニウム
カルボキシペンダデカニルトリエチルアンモニウム
カルボキシヘキサデカニルトリエチルアンモニウム
カルボキシヘプタデカニルトリエチルアンモニウム
カルボキシオクタデカニルトリエチルアンモニウム
カルボキシノナデカニルトリエチルアンモニウム
カルボキシイコサニルトリエチルアンモニウム
カルボキシブチルトリヘキシルアンモニウム
カルボキシペンチルトリヘキシルアンモニウム
カルボキシへキシルトリヘキシルアンモニウム
カルボキシへプチルトリヘキシルアンモニウム
カルボキシオクチルトリヘキシルアンモニウム
カルボキシノニルトリヘキシルアンモニウム
カルボキシデカニルトリヘキシルアンモニウム
カルボキシインデカニルトリヘキシルアンモニウム
カルボキシドデカニルトリヘキシルアンモニウム
カルボキシトリデカニルトリヘキシルアンモニウム
カルボキシテトラデカニルトリヘキシルアンモニウム
カルボキシペンダデカニルトリヘキシルアンモニウム
カルボキシヘキサデカニルトリヘキシルアンモニウム
カルボキシヘプタデカニルトリヘキシルアンモニウム
カルボキシオクタデカニルトリヘキシルアンモニウム
カルボキシノナデカニルトリヘキシルアンモニウム
カルボキシイコサニルトリヘキシルアンモニウム
【0019】
上記それぞれの基とナノ粒子または多孔質無機膜とは、直接結合したものであってもよく、また、末端に官能基を有する非環式炭化水素基直鎖を介して前記アンモニウム基もしくは含窒素複素環基が前記ナノ粒子または前記多孔質無機膜を化学修飾する方法で間接的に結合したものであってもよい。
【0020】
本発明の電解質組成物は、上記した成分のほかに、酸化還元体として、例えばヨウ化物イオンおよびヨウ素の組み合わせからなるものを含む電解液を適量有する。具体的には、LiI、NaI、CaI等の金属ヨウ化物とヨウ素を組み合わせて用いることができる。また、他の組み合わせの例として、臭化物イオン−臭素、タリウムイオン(III)−タリウムイオン(I)、水銀イオン(II)−水銀イオン(I)等を挙げることができる。ここで、電解液を適量有するとは、電解質組成が、固体化(ゲル化)状態を維持するとともに太陽電池効率が大幅に低下しない範囲で電解質を含むことをいう。
上記のように構成される本発明の電解質組成物は、固体化(ゲル化)状態にある。
【0021】
つぎに、上記本発明の電解質組成物を電解質層に用いた本発明の色素増感太陽電池(以下、単に電池ということがある。)の構成の一例を図1に示す。
図1は、電池の概略断面図であり、電池10は、対向する一対の透明基板12a、12bを有する。透明基板12aには、透明導電膜14aが被着され、さらに、金属酸化物半導体層16が被着される。金属酸化物半導体層16には、増感色素層18が担持され、これにより1つの電極(半導体電極)を構成する。透明ガラス板12bには、透明導電膜14bが被着される。透明導電膜14bには、さらに、良導電性金属がスパッタ蒸着され(図示せず。)、これにより他の1つの電極(対極)を構成する。
【0022】
2つの電極の間、より厳密には、金属酸化物半導体層16と透明導電膜12bとの間にセパレータ20が間挿され、密閉空間が画成される。密閉空間内に電解質層22が配置される。
【0023】
電池10の電解質層22を除く他の構成要素については、それらの種類を特に限定するものではなく、通常使用されるもののなかから適宜選定して用いることができる。また、膜厚等も適宜選択することができる。
【0024】
透明基板12a、12bは、例えば、ガラス板であってもよくあるいはプラスチック板であってもよい。
透明導電膜14a、14bは、例えば、ITOであってもよくあるいはSnO等であってもよい。
【0025】
金属酸化物半導体層16は、金属として、例えば、チタン、スズ、ジルコニウム、亜鉛、インジウム、タングステン、鉄、ニッケルあるいは銀等を用いることができる。
【0026】
増感色素層18の色素は、例えば、ルテニウム等の遷移金属錯体やフタロシアニン、ポルフィン等の金属あるいは非金属を用いることができる。
【0027】
スパッタ蒸着される良導電性金属として、例えば、白金、導電性高分子、カーボン等のヨウ素で腐食されない物質や金を用いることができる。
【0028】
電解質層22は、予めゲル化した本発明の電解質組成物を、塗布法あるいは印刷法等により、金属酸化物半導体層16と透明導電膜12bとの間に形成する。このため、電解質層22の形成が容易であり、色素増感太陽電池の大量生産や大面積化が期待できる。
【0029】
本発明の色素増感太陽電池は、電解質層に低分子溶媒からなる液体電解質を含んでいる場合に問題とされる液漏れや溶媒の揮発による光電変換率の低下を来たすことがなく、かつ、電解質層の固体化の際に問題となる光電変換率の低下が軽減される。
【実施例】
【0030】
実施例および比較例を挙げて、本発明をさらに説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではない。
【0031】
(実施例1)
SnOからなる透明導電膜が真空蒸着された透明基板(日本板ガラス社製、30オーム/□)に、ソラロニクス社製Dペースト(商品名Ti−Nanoxide D)を、塗布し、450℃で30分ベークすることにより、9μmの厚みのチタニア極(二酸化チタン半導体層)を作製した。ついで、チタニア極を形成した透明基板を、シス−ジ(チオシアネート)−N,N’ビス2,2’−ビピリジル−4,4’−ジカルボキシレート)ルテニウム(II)(cis-di(thiocyanato)-N,N’-bis(2,2’-bipyridyl-4,4’-dicarboxylato)ruthenium(II))(コジマ化学社製)を0.1質量%溶解したエタノール溶液中に浸漬した。
これとは別に、白金を含む透明導電膜がスパッタリングされた透明基板を対極として作製した。
電解質組成物は、以下の方法で得た。
すなわち、TiOナノ粒子(商品名P25:日本アエロジル社製、粒子直径21nm)を8−ブロモオクタン酸(8-bromooctanoic acid)を溶解したアセトニトリル溶液に加え、室温の暗室で一昼夜攪拌した。得られた混合物をろ過して得た固体をアセトニトリルで洗浄して8−ブロモオクタン酸残存物を除去し、さらに、乾燥して、8−ブロモオクタン酸が結合したTiOナノ粒子を得た。この8−ブロモオクタン酸が結合したTiOナノ粒子をメチルイミダゾールを溶解したアセトニトリルに添加し、、室温の暗室で一昼夜攪拌した。得られた混合物をろ過し得た固体をアセトニトリルで洗浄して、減圧下(真空下)で乾燥して、メチルイミダゾール(メチルイミダゾール基)と8−ブロモオクタン酸(8−ブロモオクタン酸基)の結合物(結合溶融塩分子A)で化学修飾されたTiOナノ粒子を得た。I2:300mM, LiI:500mM, t−ブチルピリジン(t-butylpyridine): 580mMを含むメチルプロピルイミダゾリウムヨウ化物(Methylpropylimidazoliumiodide)(含水5質量%)からなる電解液に上記修飾粒子を表1に示した割合(粒子/電解液=1)で加え、ゲル状の電解質組成物を得た。
そして、チタニア極を形成した透明基板のチタニア極上に電解質組成物を塗布し、50ミクロンのハイミラン(登録商標:三井デュポンケミカル社製樹脂)をスペーサーおよび接着剤として、電解質組成物を介してチタニア極を形成した透明基板に対極を重ねてセルを作製した。
作製したセルの面積は0.25cmであり、ソーラーシミュレータ(YSS-50A:山下電装社製、AM1.5、100mW/cm)で太陽電池効率(光電変換効率)を測定した。
電解質組成物の調製条件および太陽電池効率をそれぞれ表1に示す。
【0032】
【表1】

【0033】
(実施例2〜実施例18)
ナノ粒子、結合溶融塩分子の種類を表1に示すものに変えたほかは実施例1と同様の方法でセルを作成し、太陽電池効率を測定した。電解質組成物の調製条件および太陽電池効率をそれぞれ表1および表2〜表3に示す。
【0034】
【表2】

【0035】
【表3】

ここで、各表中、結合溶融塩分子A〜Eは、それぞれ下記構造式をもつ化合物であり、Aはイミダゾリウム基化合物であり、BおよびEはピリジニウム基化合物であり、Cはアンモニウム基を含む化合物であり、Dはグアニジウム化合物である。なお、Dにおいて、Phはフェニル基を示す。
各実施例の粒子修飾分子が結合したナノ粒子は、図2に模式的に示したように、ナノ粒子(M1)の表面が官能基を末端に有する無数の長鎖化合物(M2)で覆われ、それぞれの長鎖化合物(M2)の反対側の末端に結合溶融塩分子(M3)が結合した形態を有する。
【0036】
【化13】

【0037】
【化14】

【0038】
【化15】

【0039】
【化16】

【0040】
【化17】

【0041】
(比較例1、比較例2)
比較例1として、ナノ粒子としてTiOを、および溶融塩イオンとしてメチルイミダゾールイオンを含むゲル状固形物を含む電解質組成物を用いたほかは、実施例1と同様の方法でセルを作成した。また、比較例2として、実施例の電解液のみを含む電解質組成物を用いたほかは、実施例1と同様の方法でセルを作成した。各比較例の電解質組成物の調製条件および太陽電池効率を表1に示す。
【0042】
表1〜表3より、各実施例は、溶融塩がナノ粒子と結合していない比較例1に比べて太陽電池効率が大幅に大きいことがわかる。
また、Cの数(炭化水素鎖の長さ)を大きくするほど太陽電池効率が向上することがわかる。
また、ナノ粒子および結合溶融塩分子のいずれも含まない電解液のみを用いた比較例2に比べて、比較例1では太陽電池効率が大きく低下しているのに対して、各実施例では太陽電池効率の低下が大幅に軽減されていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の色素増感太陽電池の概略断面図である。
【図2】本発明の電解質層を構成する、化学修飾ナノ粒子を模式的に示す図である。
【符号の説明】
【0044】
10 色素増感太陽電池
12a、12b 透明基板
14a、14b 透明導電膜
16 金属酸化物半導体層
18 増感色素層
20 セパレータ
22 電解質層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンモニウム基もしくは含窒素複素環基が結合したナノ粒子、またはアンモニウム基もしくは含窒素複素環基が結合した多孔質無機膜を含むことを特徴とする電解質組成物。
【請求項2】
前記ナノ粒子および前記多孔質無機膜がそれぞれ金属酸化物で形成されてなることを特徴とする請求項1記載の電解質組成物。
【請求項3】
前記含窒素複素環基が、下記一般式(1)で示されるイミダゾリウム基、下記一般式(2)で示されるピリジニウム基、下記一般式(3)で示されるトリアゾリウム基、下記一般式(4)で示されるグアニジニウム基からなる群から選ばれる1または2以上であり、対応するアニオン基が、F、Cl、Br、Iおよび下記一般式(5)で示される化合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の電解質組成物。
【化1】

(式中R1〜R4は、水素または炭素数が1〜10のアルキル基であり、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。nは4〜20の整数である。)
【化2】

(式中R5〜R9は、水素または炭素数が1〜10のアルキル基であり、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。nは4〜20の整数である。)
【化3】

(式中R10〜R12は、水素または炭素数が1〜10のアルキル基であり、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。nは4〜20の整数である。)
【化4】

(式中R13〜R17は、水素またはフェニル基であり、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。nは4〜20の整数である。)
【化5】

(式中Yは−SO3または−COOを示し、nは4〜20の整数である。)
【請求項4】
前記アンモニウム基が下記一般式(6)で示される化合物であり、対応するアニオン基が、F、Cl、BrまたはIであることを特徴とする請求項1記載の電解質組成物。
【化6】

(式中R18〜R20は、水素または炭素数が1〜10のアルキル基であり、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。nは4〜20の整数である。)
【請求項5】
末端に官能基を有する非環式炭化水素基直鎖を介して前記アンモニウム基もしくは含窒素複素環基が前記ナノ粒子または前記多孔質無機膜を化学修飾してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解質組成物。
【請求項6】
表面に色素を吸着した半導体電極と、該半導体電極と対向して設けられる対極と、該半導体電極および該対極の間に設けられる電解質層を有する色素増感太陽電池において、
該電解質層が請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解質組成物を有することを特徴とする色素増感太陽電池。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−66704(P2007−66704A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−251348(P2005−251348)
【出願日】平成17年8月31日(2005.8.31)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成17年3月11日 社団法人日本化学会発行の「日本化学会第85春季年会 講演予稿集 1」に発表
【出願人】(504174135)国立大学法人九州工業大学 (489)
【出願人】(000113780)マナック株式会社 (40)
【Fターム(参考)】