説明

電話機

【課題】 どの電話機を使用するユーザが話した音声が伝達されているのかを容易に認識することを可能とする電話機を提供すること。
【解決手段】 この電話機10は、有権限電話機及び無権限電話機それぞれを特定する電話機情報を受信する受信部102と、当該受信した電話機情報に基づいた所定の情報を表示する表示面100と、受信部102が受信した電話機情報に基づいて所定の情報の内容を特定して表示面100に表示させる表示制御部105と、を備え、表示制御部105は、有権限電話機のユーザを特定するユーザ情報を表示面100の一部領域に固定的に表示させると共に、表示面100の一部領域以外の残部領域に、有権限電話機及び無権限電話機であって当該電話機10以外の電話機のユーザを特定するユーザ情報の少なくとも一部を表示させる、ことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発話権限を付与された一の有権限電話機から送信される音声データを、発話権限を付与されていない複数の無権限電話機に送信する電話システムに用いられる電話機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
三者以上が同時に通話するための電話機として、その三者以上が使用する電話機相互に双方向の音声通話を可能とする電話機が提案されている。
【特許文献1】特開2004−222194号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
三者以上が同時に通話するための電話機として、上記特許文献1に記載の電話機とは異なる態様の電話機が提案されている。この電話機は、発話権限を付与された一の有権限電話機から送信される音声データを、発話権限を付与されていない複数の無権限電話機に送信する電話システムに用いられるものである。
【0004】
この電話システムに用いられる電話機は、発話しようとするユーザが自己の電話機を操作するとその情報をネットワーク側に送信する。ネットワーク側ではこの送信された情報に応じて、送信元の電話機に発話権限を付与して有権限電話機として取り扱う。その後、ネットワーク側では受信側の電話機を受信専用の無権限電話機として取り扱い、有権限電話機から送信される音声データを送信する。従って、有権限電話機のユーザが話した音声が音声データとして複数の無権限電話機に送信されることになり、情報の一斉伝達が可能となる。
【0005】
ところで、このような電話システムに参加する電話機が増えると、音声データが送信されてきたとしても、受信側のユーザとしては誰が話した音声に基づいた音声データなのかを特定することが困難になる場合が想定される。
【0006】
そこで本発明では、発話権限を付与された一の有権限電話機から送信される音声データを、発話権限を付与されていない複数の無権限電話機に送信する電話システムに用いられる電話機であって、どの電話機を使用するユーザが話した音声が伝達されているのかを容易に認識することを可能とする電話機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の電話機は、発話権限を付与された一の有権限電話機から送信される音声データを、発話権限を付与されていない複数の無権限電話機に送信する電話システムに用いられる電話機であって、有権限電話機及び無権限電話機それぞれを特定する電話機情報を受信する受信手段と、当該受信した電話機情報に基づいた所定の情報を表示する表示面と、受信手段が受信した電話機情報に基づいて所定の情報の内容を特定して表示面に表示させる表示制御手段と、を備え、表示制御手段は、有権限電話機のユーザを特定するユーザ情報を表示面の一部領域に固定的に表示させると共に、表示面の一部領域以外の残部領域に、有権限電話機及び無権限電話機であって当該電話機以外の電話機のユーザを特定するユーザ情報の少なくとも一部を表示させる、ことを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、表示制御手段は、有権限電話機及び無権限電話機それぞれを特定する電話機情報に基づくユーザ情報を表示面に表示させる。この際、表示制御手段は表示面の一部領域に有権限電話機のユーザを特定するユーザ情報を固定的に表示させる。このため、受信側のユーザはすでに熟知している固定領域を確認することで、どの電話機を使用するユーザが話した音声が伝達されているのかを容易に認識することが可能となる。また、表示面の一部領域以外の残部領域に、当該電話機以外の電話機のユーザを特定するユーザ情報の少なくとも一部を表示させる。このため、電話機の表示面にはより多くのユーザ情報を表示することができる。
【0009】
また、本発明においては、表示制御手段は、表示面に表示するユーザ情報において、有権限電話機のユーザを特定するユーザ情報を、無権限電話機のユーザを特定するユーザ情報とは異なるように表示させるようにしてもよい。受信側ユーザが表示面を確認する際に、有権限電話機のユーザ情報が受信側ユーザに目立つように、有権限電話機のユーザを特定するユーザ情報を無権限電話機のユーザを特定するユーザ情報とは異なる形で表示させることで、受信側ユーザは音声データを送信している電話機を容易に認識することができる。
【0010】
また、本発明においては、表示制御手段は、表示面の残部領域に無権限電話機の通信状況を表す情報を表示させるようにしてもよい。ユーザは、表示面の残部領域を確認することにより無権限電話機のユーザに対する情報を取得する際に、無権限電話機のユーザを特定するユーザ情報だけではなく、そのユーザが使用している電話機の通信状況をさらに取得することができる。
【0011】
また、本発明においては、表示制御手段が表示面に所定の情報を表示させた後に受信手段が電話機情報を更に受信した場合に、表示制御手段は当該更に受信した電話機情報に基づいて表示面に表示させる所定の情報を特定するようにしてもよい。例えば、発話権限が一の電話機から他の電話機に移転された際に、受信手段は有権限電話機及び無権限電話機それぞれの電話機情報を更に受信する。そして、表示制御手段は、新しい電話機情報に基づいて内容が特定された所定の情報を表示面に表示させる。このため、音声データの送信元が一の電話機から他の電話機に変わり、異なる送信元からの音声データが連続的に伝達される場合に、受信側ユーザは各時点でどの電話機を使用するユーザが話した音声に基づいた音声データが伝達されているのかを容易に認識することが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、どの電話機を使用するユーザが話した音声が伝達されているのかを容易に認識することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の知見は、例示のみのために示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解することができる。引き続いて、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0014】
まず、本発明の実施形態である電話機10の構成について、図1を参照しながら説明する。電話機10は、上述した電話システムによる複数人通話を行うために各ユーザが使用する通信端末であり、機能的には、表示面100(図4参照)と、送信部101と、受信部(受信手段)102と、表示内容特定部103と、格納部104と、表示制御部(表示制御手段)105と、を含む。
【0015】
一の電話機はネットワークを介して他の電話機と通信可能なように構成されている。ネットワークは、音声通話のための音声通信網と、データ通信のためのパケット通信網又はデータ通信のための回線交換網を含むものであり、機能的な構成要素として、発話権限制御部20を含む。本実施形態では、例えば図2に示すように、複数の電話機10及びネットワークを備えることで、発話権限を付与された一の有権限電話機から送信される音声データを、発話権限を付与されていない複数の無権限電話機にネットワークを介して送信する電話システムを構成する。
【0016】
送信部101は、例えば発話しようとするユーザが自己の電話機の入力装置(図示しない)を操作すると、その発話権限に関する信号をネットワーク側に送信する部分である。このように、電話機10が通信網に送信する発話権限に関する信号としては、例えば、発話権限を取得し音声データの送信を行う際に送信する発話権限取得信号、すでに取得した発話権限を放棄し音声データの送信を中断する際に送信する発話権限放棄信号、または、参加していた通話から脱退する際に送信する通話脱退信号などが挙げられる。
【0017】
受信部102は、送信部101が送信した発話権限に関する信号を受信したネットワーク側が、発話権限に関する制御を行った後に送信する電話機情報を受信する部分である。電話機情報は、発話権限を付与された有権限電話機、及び、発話権を付与されていない無権限電話機それぞれを特定する電話機の固有番号である。また、受信部102は、無権限電話機の通信状況を表す情報をネットワーク側からさらに受信する。無権限電話機の通信状況としては、例えば通話可能、通話範囲離脱、不応答などが挙げられる。そして、受信部102は、受信した電話機情報及び無権限電話機の通信状況を表す情報を表示内容特定部103に出力する。
【0018】
表示内容特定部103は、受信部102から入力された電話機情報及び無権限電話機の通信状況を表す情報に基づいて、表示面に表示させる情報の内容を特定する部分である。より詳細には、表示内容特定部103は、入力された電話機情報に基づいて格納部104を検索することで、当該電話機を使用しているユーザを特定するユーザ情報を得る。格納部104には、音声通話に参加する他ユーザに関する情報が予め格納されており、各ユーザを特定する情報、例えばユーザ名とそのユーザが使用している電話機の固有番号(電話機情報)とが対応づけられている。また、表示内容特定部103は、受信部102から入力された無権限電話機の通信状況を表す情報を無権限電話機のユーザ情報に対応づける。
【0019】
図3は、表示内容特定部103によって、電話機情報と、有権限電話機及び無権限電話機それぞれを特定するユーザ情報と、無権限電話機の通信状況と、を対応づけた様子を表す図である。例えば、受信部102がネットワーク側から受信した電話機情報には、発話権限が付与された有権限電話機として「090xxxxxx1」が指定されている。すると、表示内容特定部103は固有番号が「090xxxxxx1」である電話機に対応するユーザ情報を格納部104から検索し、ユーザ名「Aさん」を見つけ出す。無権限電話機に関しても同じように、電話機の固有番号からユーザ名を検索する。また、無権限電話機においては通信状況を表す情報をユーザ情報と対応づける処理をさらに行うようにしており、例えば固有番号が「090xxxxxx2」の無権限電話機はその通信状況として「通話参加中」になっている。表示内容特定部103は、有権限電話機及び無権限電話機のユーザを特定するユーザ情報と、無権限電話機の通信状況を表す情報とを表示制御部105に出力する。
【0020】
表示制御部105は、表示内容特定部103から有権限電話機及び無権限電話機のユーザを特定するユーザ情報と、無権限電話機の通信状況を表す情報とを入力され、表示面の一部領域に有権限電話機のユーザを特定するユーザ情報を固定的に表示させる。そして、表示面の一部領域以外の残部領域には、有権限電話機及び無権限電話機であって当該電話機以外の電話機のユーザを特定するユーザ情報の少なくとも一部を表示させる。また、表示面に表示させる際には、有権限電話機のユーザを特定するユーザ情報を、無権限電話機のユーザを特定するユーザ情報とは異なるように表示させる。
【0021】
図4及び図5は、有権限電話機及び無権限電話機それぞれを特定するユーザ情報及び無権限電話機の通信状況を表す情報が電話機10の表示面100に表示された一例を示す図である。図4は無権限電話機の表示面100を示しており、例えば、発話権限を付与された有権限電話機のユーザが「Aさん」、残りのユーザが発話権限を付与されていない無権限電話機のユーザの場合である。上述したように、本実施形態では、有権限電話機のユーザの「Aさん」を表示するときには、無権限電話機のユーザらとは異なるように表示させている。すなわち、有権限電話機のユーザ情報が受信側ユーザに目立つように、例えば表示面100の上部に大きい文字で有権限電話機のユーザ名「Aさん」を表示している。図5は、当該電話機が有権限電話機の場合、すなわち当該電話機のユーザが「Aさん」自身の場合である。このように、当該電話機が有権限電話機である場合には、ユーザ名を表示する代わりに「自分」と表示するようにしている。
【0022】
電話機の表示面100の面積には限りがある。また、通話に参加するユーザの数はときには例えば20人を超える多数になる場合が想定される。このため、本実施形態においては、無権限電話機のユーザ情報を表示する際に、当該電話機のユーザ情報は表示しないようにすることで、電話機の表示面100の上述した残部領域上により多くの無権限電話機のユーザ情報を表示するようにしている。
【0023】
また、無権限電話機のユーザを表示する際には、ユーザ名だけではなく、そのユーザの使用している無権限電話機の通信状況をさらに表示する。本実施形態では、例えば図4及び図5に示すように、無権限電話機の通信状況として、「通話参加中」、「通話範囲離脱」、「不応答」などをユーザ名の横に表示するようにしている。
【0024】
以上で説明した電話機10はネットワークを介して他の電話機10と音声データの送受信を行う。ネットワークは、複数人通話に参加している電話機側に付与する発話権限を制御する発話権限制御部20を含んで構成されている。より詳細には、発話権限制御部20は、発話権限取得信号、発話権限放棄信号、通話脱退信号などの発話権限に関する信号を電話機側の送信部101から受信する。また、発話権限制御部20は、通話に参加している電話機の通信状況を把握する。そして、発話権限制御部20は、発話権限に関する信号及び電話機の通信状況に関する情報に基づいて、各時点での通信状況に合わせて電話機側に付与する発話権限を制御する。発話権限を制御することによって、例えば発話権限を付与された電話機が変わると、当該電話機を有権限電話機として取り扱うことを表す情報を電話機情報に追加することにより電話機情報を更新する。そして、発話権限制御部20は、更新した電話機情報と、無権限電話機の通信状況を表す情報とを電話機10の受信部102に送信する。
【0025】
続いて、本実施形態にかかる電話機10を用いて連続的な音声データの送受信を行う手順を図6のフローチャートを参照しながら説明する。本実施形態では、Aさんが使用する電話機(元有権限電話機)からBさんが使用する電話機(有権限電話機)に発話権限が移転される状況を一例として説明を行う。例えば20人以上の多数が音声通話に参加する場合も想定されるが、本実施形態では説明を簡略にするために、3つの電話機による音声データの送受信を一例として挙げて説明を行う。
【0026】
まず、現時点で発話権限が付与されているAさんの元有権限電話機の送信部101は、発話権限の放棄を要求する発話権限放棄信号を、ネットワーク側に送信する(ステップS101)。
【0027】
ネットワーク側の発話権限制御部20は、Aさんの元有権限電話機の送信部101から受信した発話権限放棄信号に基づいて、Aさんの元有権限電話機の発話権限を放棄させる。そして、発話権限制御部20は、現時点からはAさんの電話機を無権限電話機として扱うことを表す情報を電話機情報に追加することで電話機情報を更新する(ステップS102)。
【0028】
次に、ネットワーク側は、更新された電話機情報を各電話機10に送信する(ステップS103、ステップ105、ステップ107)。更新された電話機情報を受信した各電話機の表示内容特定部103及び格納部104は、当該受信した電話機情報に基づいて表示面100に表示させる所定の情報を特定し、表示制御部105は、特定した所定の情報を表示面100に表示させる(ステップS104、ステップS106、ステップS108)。これで、現時点ではどの電話機にも発話権限が付与されていないことが、音声データ送受信に参加している全てのユーザに通知される。
【0029】
次に、現時点でどの電話機にも発話権限が付与されていないことを通知されたBさんは、発話権限を取得するための操作を自己の電話機の入力装置(図示しない)を用いて行う。Bさんが使用する電話機の送信部101は発話権限取得信号をネットワーク側に送信する(ステップS109)。
【0030】
ネットワーク側の発話権限制御部20は、Bさんが使用する電話機の送信部101が送信した発話権限取得信号を受信する。発話権限制御部20は、受信した発話権限取得信号に基づいて、Bさんの電話機に発話権限を付与する。付与の際には、発話権限の取得を要求したユーザが使用している電話機の通信状況を考慮して、良好な場合のみ付与するようにしてもよい。そして、発話権限制御部20は、現時点からはBさんの電話機を有権限電話機として取り扱うことを表す情報を電話機情報に追加することで電話機情報を更新する(ステップS110)。
【0031】
ネットワーク側は、更新された電話機情報を各電話機に送信する(ステップS111、ステップS113、ステップS115)。更新された電話機情報を受信した各電話機の表示内容特定部103及び格納部104は、当該受信した電話機情報に基づいて表示面100に表示させる所定の情報を特定し、表示制御部105は、特定した所定の情報を表示面100に表示させる(ステップS112、ステップS114、ステップS116)。これで、現時点からはBさんの電話機に発話権限が付与され、送信される音声データはBさんの発話に基づいた音声データになることが、音声データ送受信に参加している受信側電話機のユーザに通知される。
【0032】
続いて、本実施形態の作用及び効果について説明する。本実施形態の電話機10によれば、表示制御部105は、有権限電話機及び無権限電話機それぞれを特定する電話機情報に基づくユーザ情報を表示面100に表示させる際に、表示面100の一部領域に有権限電話機のユーザを特定するユーザ情報を固定的に表示させる。このため、受信側のユーザはすでに熟知している固定領域を確認することで、どの電話機を使用するユーザが話した音声が伝達されているのかを容易に認識することが可能となる。また、表示面100の一部領域以外の残部領域に、当該電話機以外の電話機のユーザを特定するユーザ情報の少なくとも一部を表示させるので、電話機の表示面100にはより多くのユーザ情報を表示することができる。
【0033】
また、本実施形態においては、表示制御部105は、表示面100にユーザ情報を表示する際に、有権限電話機のユーザを特定するユーザ情報を無権限電話機のユーザを特定するユーザ情報とは異なる形で表示させるようにしている。このため、受信側ユーザが表示面100を確認する際に、有権限電話機のユーザを特定するユーザ情報が目立つようになり、受信側ユーザは音声データを送信している電話機を容易に認識することができる。
【0034】
また、本実施形態においては、表示制御部105は、表示面100の残部領域に無権限電話機の通信状況を表す情報を表示させるようにしている。ユーザは、表示面の残部領域を確認することで無権限電話機のユーザに対する情報を取得する際に、無権限電話機のユーザを特定するユーザ情報だけではなく、そのユーザが使用している電話機の通信状況をさらに取得することができる。
【0035】
また、本実施形態においては、例えば発話権限が一の電話機から他の電話機に移転された際に、受信部102は有権限電話機及び無権限電話機それぞれの電話機情報を更に受信する。そして、表示制御部105は、新しい電話機情報に基づいて内容が特定された所定の情報を表示面100に表示させる。このため、音声データの送信元が一の電話機から他の電話機に変わり、異なる送信元からの音声データが連続的に伝達される場合に、受信側ユーザは各時点でどの電話機を使用するユーザが話した音声に基づいた音声データが伝達されているのかを容易に認識することが可能となる。
【0036】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。発話権限の移転に関する状況として、例えば新しいユーザがすでに行われている音声通話に参加する場合や、既存のユーザが音声通話を中止する場合など、様々な状況が想定される。このような場合にも、電話機10の送信部101は、発話権限に関する信号をネットワーク側に送信し、ネットワーク側の発話権限制御部20は発話権限に関する信号に基づく制御を行い、ネットワーク側は更新された電話機情報を各電話機に送信する。そして、各電話機の表示制御部105は、表示内容特定部103及び格納部104が新しい電話機情報に基づいて特定した所定の内容を、表示面100に表示する。
【0037】
また、上記実施形態においては、図4及び図5に図示したように、有権限電話機のユーザ情報と無権限電話機のユーザ情報を並列して表示するようにしていた。しかし、タグの移動や特定のボタン操作などによる画面の切り替えを行うことで、有権限電話機のユーザ情報と無権限電話機のユーザ情報を別々に表示するようにしてもよい。また、有権限電話機のユーザ情報と無権限電話機のユーザ情報を並列して表示するか、または切り替えして別々に表示するかは、ユーザの嗜好によって事前に設定可能としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施形態である電話機10を説明するための図である。
【図2】本発明の実施形態である電話機10を説明するための図である。
【図3】本発明の実施形態において、電話機情報と、ユーザ情報と、無権限電話機の通信状況を表す情報と、を説明するための図である。
【図4】本発明の実施形態である電話機10の表示面100を説明するための図である。
【図5】本発明の実施形態である電話機10の表示面100を説明するための図である。
【図6】図1の電話機10を用いて、連続的な音声データの送受信を行う手順を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0039】
10…電話機、20…発話権限制御部、100…表示面、101…送信部、102…受信部、103…表示内容特定部、104…格納部、105…表示制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発話権限を付与された一の有権限電話機から送信される音声データを、発話権限を付与されていない複数の無権限電話機に送信する電話システムに用いられる電話機であって、
前記有権限電話機及び前記無権限電話機それぞれを特定する電話機情報を受信する受信手段と、
当該受信した電話機情報に基づいた所定の情報を表示する表示面と、
前記受信手段が受信した電話機情報に基づいて前記所定の情報の内容を特定して前記表示面に表示させる表示制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記有権限電話機のユーザを特定するユーザ情報を前記表示面の一部領域に固定的に表示させると共に、前記表示面の前記一部領域以外の残部領域に、前記有権限電話機及び前記無権限電話機であって当該電話機以外の電話機のユーザを特定するユーザ情報の少なくとも一部を表示させる、
ことを特徴とする電話機。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記表示面に表示するユーザ情報において、前記有権限電話機のユーザを特定するユーザ情報を、前記無権限電話機のユーザを特定するユーザ情報とは異なるように表示させる、ことを特徴とする請求項1に記載の電話機。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記表示面の前記残部領域に前記無権限電話機の通信状況を表す情報を表示させる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電話機。
【請求項4】
前記表示制御手段が前記表示面に前記所定の情報を表示させた後に前記受信手段が前記電話機情報を更に受信した場合に、
前記表示制御手段は当該更に受信した電話機情報に基づいて前記表示面に表示させる前記所定の情報を特定する、ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電話機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−229884(P2006−229884A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−44577(P2005−44577)
【出願日】平成17年2月21日(2005.2.21)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】