電話通信のリダイレクトおよびミラーリング
通信の開始が開示される。発呼者が通信したいと望む目的の宛て先と関連する識別子を、発呼者から受信する。コンプライアンス・ノードとの通信が実施される。コンプライアンス・ノードへ識別子が提供される。コンプライアンス・ノードは、コンプライアンス・ノード、目的の宛て先、および発呼者が参加者となる通信セッションを、目的の宛て先と実施するように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
多様な状況下で、ネットワークまたはその他の通信、例えば会社の従業員間の通信、および/またはかかる従業員と会社の顧客や一般の人々など第三者との間の通信上で、企業またはその他の利害関係者を追跡し続けたり支配をすることの需要や希望がある。多数の法律および規制上の要求の中には、証券取引委員会、全米証券業者協会、HIPAA、2002年サーベンス・オクスリー法(Sarbanes-Oxley Act of 2002)、および様々な反ハラスメント法および非差別法の要求が含まれており、会社またはその他の事業体のニーズにあわせて、従業員(またはその他のユーザ)の通信を監視、記録、アーカイブ、索引付け、検索、分析、および/または制御をできるようにすることが提案されている。
【0002】
音声通信を監視および制御するというタスクは従来から困難を伴うものである。音声通信処理技術が昔から制約されていたことに加えて、音声通信は、通常、責任を負うべき企業のコントロールの及ばない通信デバイスやインフラの使用を伴うものである。このため、電話技術による通信を含むがこれに限定されない音声およびその他の通信を、監視および/または制御する効果的な方法が必要とされている。
【0003】
本発明の様々な実施形態が、以下の詳細な説明および添付の図において開示される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0004】
本発明は、数々のやり方で実現することができ、例えば、プロセス、装置、システム、構成物、コンピュータ可読記憶媒体などコンピュータ可読の媒体として、あるいはプログラム命令を光または電子通信リンクで送信するコンピュータ・ネットワークとして、実現できる。本明細書においては、上述の実現形態、または本発明で可能なその他あらゆる形態のことを、本技術と称する。或るタスクを実行するように構成されると説明されているプロセッサまたはメモリなどのコンポーネントには、このタスクを所定時に実行するように一時的に構成された汎用コンポーネント、あるいはこのタスクを実行するように製造された専用コンポーネントの、両方を含む。一般に、開示されているプロセスのステップの順序は、本発明の範囲内で変更することが可能である。
【0005】
本発明の1つ以上の実施形態の詳細な説明が、本発明の原理を図示する添付の図面に沿って以下に記される。本発明は、かかる実施形態に関連して説明されるが、本発明はいかなる実施形態にも限定されるものではない。本発明の範囲は、請求項によってのみ制限されるものであり、本発明は、数々の代替案、変更例、および同等物を含むものである。以下の説明においては、本発明の十分な理解のために数々の具体的な詳細が示される。これらの詳細は、例示を目的として提供されているのであり、本発明は、請求項に従って、上述の具体的な詳細の一部または全てを伴わずに実施することもできる。わかり易くするために、さらに本発明を不必要にあいまいにしないように、本発明に関する当技術分野で周知である技術的事項については詳しく説明していない。
【0006】
電話通信のリダイレクションおよびミラーリングが開示される。一部の実施形態では、対象となる1以上の通信参加者が受けるおよび/または発する呼が、電話/携帯電話サービス・プロバイダ・ネットワークなどの電話ネットワークを介してアクセス可能なコンプライアンス・システムを通じて、リダイレクトされる。通信参加者には、通信に関係しているあらゆるユーザ、システム、および/またはデバイスが含まれる。一部の実施形態では、コンプライアンス・システムが、対象となる通信参加者と関連する呼のリダイレクション・ポイントとして機能するように構成され、それにより、第三者である通信サービス・プロバイダのネットワークまたは機器の変更を必ずしも伴わずに、様々なルーティングおよびコンプライアンス処理を実行することができるようになる。一部の実施形態では、対象となる通信参加者が参加者となっている呼に関連するデータが、例えばポリシーまたは規制上のコンプライアンス処理のために、ミラーリング宛て先ノードへミラーリングされる。
【0007】
図1は、リダイレクション・コンプライアンス(redirection compliance)処理用のシステムの実施形態を図示しているブロック図である。示されている事例では、コンプライアンス・システム102が、ルーティングおよびコンプライアンス処理を実行する。記憶装置104が、コンプライアンス・システムと関連するデータを記憶している。記憶装置104内のデータは、呼のアーカイブ・データ、記録された呼のデータ、および呼と関連するあらゆる情報を含んでいるとよい。コンフィギュレーションならびにポリシー・データおよび/または設定についても、記憶装置104の中に記憶されるとよい。監視対象の呼参加者106は、コンプライアンス・システム102と関連する1以上の通信参加者のうちの1者である。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106が受け且つ発する呼は全て、コンプライアンス・システム102を通じてリダイレクトされる。一実施形態では、呼参加者106の中には、従業員の電話通信のコンプライアンス処理を実行したがっている会社の或る従業員に関連する通信デバイスが含まれる。外部呼参加者108とは、監視対象の呼参加者106と通信する可能性のある1以上の通信参加者のうちの1者である。3以上の呼参加者によるカンファレンス・コールなどのように、2より多くの呼参加者が存在することが可能であり、さらに、1より多い監視対象の呼参加者が、同じ呼に加わってもよい。示された事例では、外部呼参加者108は、この呼参加者がコンプライアンス・システムに直接関連していないため、コンプライアンス・システムの外部にあるが、それは、例えばこの通信参加者が監視対象の呼参加者106のコンプライアンス処理を実行したがっている会社に所属していない場合などである。監視対象の呼参加者を少なくとも1者伴った呼のみが、コンプライアンス・システム102によって処理される。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106が、コンプライアンス・システム102と関連する他の監視対象の呼参加者と通信してもよい。図に示されている通信情報パス・ラインは、単に概略的なものに過ぎない。実施形態をわかり易く図示するために、情報パスを全て示すことはしていない。情報は、任意のパスまたはネットワークを通じて伝えることができ、任意の中継ノードを介して伝えることができる。
【0008】
示されている事例では、監視対象の呼参加者106が、パブリック呼番号と、ノンパブリック呼番号とを有する。呼番号は、呼参加者の識別子として使用される。呼番号は、電話番号、内線番号、IPアドレス、および任意の数字、英字、英数字またはその他の識別子であればよい。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106と関連するパブリック呼番号が、監視対象の呼参加者106に対する呼を発するのに使用されるべく、外部呼参加者108など1以上の外部発呼者またはユーザへ提供されることが考えられる。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106と関連するパブリック呼番号をダイアルすることが、結果的にコンプライアンス・システム102に対して呼を発することになる。コンプライアンス・システムは、この呼が監視対象の呼参加者106と関連するものであると認識し、例えば監視対象の呼参加者106と関連するノンパブリック呼番号を使用して外部呼参加者108とコンプライアンス・システム102との間で終端されている呼へ監視対象の呼参加者106をカンファレンスさせることなどによって、発呼者(例えば、外部呼参加者108)と、監視対象の呼参加者106と、コンプライアンス・システム102との間に三者接続を確立し、それによりコンプライアンス・システム102が、外部呼参加者108と監視対象の呼参加者106との間の通信を監視および/または制御することができるようになる。一部の実施形態では、発呼者には、呼参加者と関連する任意のユーザ、ハードウェア・コンポーネント、またはソフトウェア・コンポーネントが含まれる。
【0009】
一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106と関連するパブリック呼番号をダイアルすることが、結果的に監視対象の呼参加者106へ直接呼を発することになる。コンプライアンス処理は、呼参加者106のコンプライアンス処理モジュールか、または呼参加者106と関連する外部コンプライアンス・システムかのいずれかにおいて実行される。一部の実施形態では、呼参加者106は、例えば外部呼参加者などから着信する呼を受けると、呼参加者106と関連するユーザをこの呼に接続するより先に、例えばユーザには「呼び出し」信号または表示を与えておくなどして、関連しているコンプライアンス・システムにまず最初にカンファレンスする。
【0010】
一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106と関連するデバイスのユーザが、ノンパブリック呼番号に気付かされていない。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106と関連するユーザは、パブリック呼番号を、監視対象の呼参加者106に関連する唯一の呼番号であると考えている。
【0011】
一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106が、発信先の呼番号をダイヤルすると、コンプライアンス・システム102との呼が実施され、発信先の呼番号はコンプライアンス・システムへ渡される。コンプライアンス・システムは、渡された宛て先番号へ新たに呼を終端させ、監視対象の呼参加者106を、渡された宛て先番号へ終端された新しい呼にカンファレンスさせる。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106と関連する通信機器、例えば移動型または据え置き型の電話などが、ノンパブリック番号へのコンプライアンス・システム102からの呼のみ受信し、コンプライアンス・システム102に対してのみ直接呼を発するように構成されている。一部の実施形態では、或る呼において、1者以上の承認された呼参加者のみが監視対象の呼参加者と関連するプライベート番号をダイヤルでき、この呼の間に監視対象の呼参加者と通信することができる。承認されていない発信者が呼においてプライベート番号をダイヤルすることを試みても、結果的に呼が遮断されるか、または呼が応答されないことにすればよい。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106は、承認されている呼参加者と関連する1つ以上の番号に対してのみ、直接ダイヤルして呼を発することができる。コンプライアンス・システムは、承認されている呼参加者となればよい。
【0012】
一部の実施形態では、ハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアを用いて監視対象の呼参加者106と関連する機器を制限して、コンプライアンス・システム102に対してのみ直接呼を発し、および/またはコンプライアンス・システムからのみノンパブリック呼番号にて呼を受信するようにできる。一部の実施形態では、ハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアを用いて監視対象の呼参加者106と関連する機器を制限して、承認されている呼参加者に対してのみ直接呼を発し、および/または承認されている呼参加者にからのみ呼を受信するようにできる。一部の実施形態では、ハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアを用いて、監視対象の呼参加者106と関連する機器が、コンプライアンス・ノードを、自動的にかつユーザに気付かれずに、この機器を使用して発せられた呼へカンファレンスさせて接続するようにできる。一部の実施形態では、ハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアを用いて、監視対象の呼参加者106と関連する機器が、この機器を使用して発せられた呼と関連するデータの少なくとも一部を、自動的にかつユーザに気付かれずに、コンプライアンス・ノードへミラーリングするようにできる。
【0013】
一部の実施形態では、発呼要求者識別子データ(すなわち、発信者識別データ)を変更して、呼参加者に呼のリダイレクションを気付かれないようにすることができる。例えば、外部呼参加者108が監視対象の呼参加者106と関連するパブリック呼番号をダイヤルした結果として、外部呼参加者108とコンプライアンス・システム102との間に最初に呼が終端され、外部呼参加者108に関連する発信者識別データを、コンプライアンス・システム102により打ち切られた監視対象の呼参加者106への呼に関する監視対象の呼参加者106に関連する装置に送り、例えば監視対象の呼参加者106に関連するノンパブリック呼番号を使い、監視対象の呼参加者106をカンファレンスする、という様にする。
【0014】
一部の実施形態においては、コンプライアンス・システム102が、監視対象の呼参加者106に関する着信呼および送信呼の全てをリダイレクトするので、コンプライアンス・システムは、監視対象の呼参加者106と関連する全ての呼についてコンプライアンス処理を実行することができる。別の実施形態では、上述のようなミラーリングおよび/またはカンファレンスによって、呼データの少なくとも一部をコンプライアンス・システム102に受信させるようにしてもよく、コンプライアンス処理は、かかるデータについて実行されるようになる。
【0015】
呼参加者には、任意の電話機器を関連させることができる。例えば、呼参加者は、移動電話、電話、コンピュータ、および/または電話データを送信および受信可能な任意のデバイスと関連しているとよい。コンプライアンス・システムと呼参加者との間で通信を伝送するには、通信ネットワークの任意の1つまたは組み合わせを使用することができ、これには、直接または間接的な物理接続、電話サービス・プロバイダ・ネットワーク、移動通信ネットワーク、公衆交換電話網(PSTN:public switched telephone network)、BlackBerryネットワーク、PBX(Private Branch Exchange:構内交換機、すなわち企業内部のプライベートな電話ネットワーク)電話ネットワーク、ボイス・オーバー・アイピー・ネットワーク、インターネット、イントラネット、LAN、WAN、および/または2つ以上のシステムを接続するその他あらゆる形式を含むが、これに限定されない。電話サービス・プロバイダ・ネットワークには、移動通信ネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、BlackBerryネットワーク、ボイス・オーバー・アイピー・ネットワーク、および/またはその他あらゆる形式の通信ネットワーク・インフラを含む。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106をコンプライアンス・システム102と通信するように構成するために、監視対象の呼参加者106と関連するファームウェアを、かかる通信を実行するように変更あるいはその他の方法で構成する。一実施形態では、監視対象の呼参加者106と関連する通信機器のハードウェア設計または変更によって、通信ポリシー、すなわち他の呼参加者との通信の実施方法に関するポリシーを、確立および/または実装することができる。一実施形態では、監視対象の呼参加者106と関連するプロセッサ上で実行中のソフトウェアによって、通信ポリシーを決定してもよい。機能付与、決定、構成、および/または強化に関して、適切なあらゆる技術を用いることができる。
【0016】
一部の実施形態では、コンプライアンス・システム102が、リダイレクションおよび/またはコンプライアンス処理を実行するのに必要なあらゆるコンポーネントを含んでいる。電話番号、内線番号、IP番号、および数字、英字または英数字識別子などの、1以上の電話の識別子が、コンプライアンス・システム102と関連付けられるとよい。記憶装置104が、コンプライアンス・システムの一部となっているか、あるいは、接続によってまたはネットワークを通じて、コンプライアンス・システムと結びつけられていてもよい。コンプライアンス・システム、および監視対象の呼参加者と関連するデバイスは、一緒に1つのデバイスとなっていてもよく、すなわち、一実施形態では、監視対象の呼参加者と関連する電話が、このデバイス内で処理を行っている組み込み式のコンプライアンス・システムを含んでいる。一部の実施形態では、コンプライアンス処理が、監視対象の呼参加者の一部となっているコンプライアンス処理モジュールにおいて実行される。一部の実施形態では、コンプライアンス処理が、監視対象の呼参加者と接続している外部コンプライアンス処理モジュールにおいて実行される。外部コンプライアンス・システムは、呼のリダイレクションを実行することはできない。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者は、外部コンプライアンス・システムが呼を承認した場合にのみ、この呼を受け付けるか、または発することになる。
【0017】
コンプライアンス処理には、呼において伝達される情報の少なくとも一部に基づいた処理を含めることができる。呼において伝達される情報としては、音声データ(会話内容、および音声のトーン/特徴/アクセント/性別など)、呼の背景雑音、あらゆる可聴音のデータ、あらゆるバイナリ・データ、呼参加者と関連するデバイスに関するデータ、通信サービス・プロバイダに関するデータ、ルーティング・デバイスに関するデータ、および/またはコンプライアンス・システムと関連するその他のデバイスに関するデータなどを挙げることができる。処理された情報に少なくとも部分的に基づいて、呼を監視、記録、索引付け、検索、分析、制御、遮断、修正、アーカイブしてもよいし、および/またはその他のあらゆる処理を実行することもできる。一部の実施形態では、呼遮断ポリシーに従って呼が遮断されるが、呼を遮断する場合には、例えば、呼参加者のうちの1者が、許可された呼参加者リストに載っていない場合、許可された呼参加者のグループに属していない場合、外部呼参加者である場合、許可されていない呼参加者のリストに載っている場合、あるいは許可されていない呼参加者のグループに属している場合が挙げられる。呼は、呼の最中に遮断または修正することもできる。例えば、一実施形態では、呼の間に交信されている音声データを処理して、キーとなる単語または一連の語句を検知するなど、呼においてポリシーに反する情報が話題にあがるのを検知すると、呼を終了させる。遮断または修正された呼は、アーカイブされ、しかるべき権威者へ報告することができる。音声データ処理については、「音声交信を処理する方法およびシステム(METHOD AND SYSTEM FOR PROCESSSING AUDITORY COMMUNICATIONS)」と題された2004年7月1日出願の米国特許出願第10/884453号にさらに詳細に記載されている。
【0018】
一部の実施形態では、呼の間に伝達された情報の全てまたは一部を、アーカイブすることができる。伝達された情報のどの部分をアーカイブするかという判断は、少なくとも部分的には、事前設定および/または動的設定されるアーカイブ・ポリシーに基づいているとよい。ポリシーは、少なくとも部分的に、伝達された情報のいずれかに基づいているとよい。アーカイブには、ハード・ドライブ、光記憶装置、データ・テープ、オーディオ・テープ、バックアップ・サーバ、およびネットワーク記憶装置(例えば、ストレージ・エリア・ネットワーク、ネットワーク接続記憶装置)など任意の記憶媒体へ、伝達された情報を保存することを含む。一部の実施形態では、記憶装置を、コンプライアンス・システムの一部としてもよいし、および/またはコンプライアンス・システムの外部に置いてもよい。一部の実施形態では、記憶装置を、通信参加者の一部としてもよいし、および/または通信参加者の外部に置いてもよい。情報は、アーカイブされる前に、変換(すなわち、音声デジタル化、音声から文字列への変換、コード化形式変換、データ・フィルタリング)、圧縮、および/または暗号化されるとよい。コンプライアンス・システムは、遮断、修正、アーカイブ以外のコンプライアンス処理を実行してもよい。
【0019】
図2Aは、監視対象の呼参加者へ発せられた呼をリダイレクトするプロセスの一実施形態を図示しているフローチャートである。プロセスは、図1のコンプライアンス・システム102上で実現されるとよい。202で、コンプライアンス・システムと関連付けられた監視対象の呼参加者のパブリック番号に関連する呼を受信する。一部の実施形態では、呼は、パブリック番号と関連するライン上のコンプライアンス・システムにおいて受信されるが、これは例えば、パブリック番号に対して発せられた呼が、コンプライアンス・システムで呼び出しをする場合、および/または電話サービス・プロバイダによりその他の方法でコンプライアンス・システムへ接続される場合などである。204で、監視対象の呼参加者へ呼を終端させるのに使用可能なノンパブリック番号を決定する。206で、ノンパブリック番号を使用して、202で受信した呼に監視対象の呼参加者をカンファレンスさせ、これにより一部の実施形態では、202で受信した呼を開始した発呼局、コンプライアンス・システム、および監視対象の呼参加者の間で三者通話が実施されることとなる。208で、通信中または通信セッション後に、発信者と監視対象の呼参加者との間で伝達された情報に関してコンプライアンス処理を実行する。
【0020】
図2Bは、監視対象の呼参加者から発せられた呼をリダイレクトするプロセスの実施形態を図示しているフローチャートである。プロセスは、図1のコンプライアンス・システム102上で実現されるとよい。209で、監視対象の呼参加者からの発呼要求を受信する。例えば、監視対象の呼参加者が、コンプライアンス・システムとの間に呼を実施させようと、コンプライアンス・システムを呼ぶことがある。監視対象の呼参加者から着信する発呼要求専用の1つ以上の呼番号が、コンプライアンス・システムと関連しているとよい。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者が、コンプライアンス・システムと関連する番号をダイヤルすればよい。一部の実施形態では、ダイヤルされた番号に関わらずコンプライアンス・システムへ接続し、次に、ダイヤルされた数字をコンプライアンス・システムへ、後続処理のために渡すように設定されている電話を監視対象の呼参加者が使用すればよい。後続処理としては、例えば、ダイヤルされた番号を呼へカンファレンスさせ、監視対象の呼参加者とダイヤルされた番号に関連する宛て先との間で交換される情報を監視することなどがある。210で、宛て先呼参加者番号(すなわち、監視対象の呼参加者がダイヤルした番号)を、監視対象の呼参加者から受信する。呼番号は、回転パルス、DTMF(Dual−Tone Multi−Frequency:デュアルトーン・マルチ周波数)、およびバイナリ・データなど、データ・コード化の1つあるいは組み合わせとして渡されるとよい。監視対象の呼参加者とコンプライアンス・システムとの間の接続は、番号がダイヤルされたとき、またはその直後に確立されてもよいし、あるいはそれらの間の接続は、既に存在していてもよい。一部の実施形態では、通信を実施するのに、ハンドシェイク・プロトコルが使用される。212で、ダイヤルされた番号が、コンプライアンス・システムに関連付けられた監視対象の呼参加者と関連するパブリック番号であるかどうかを判断する。ダイヤルされた番号が監視対象の呼参加者と関連するパブリック番号でない場合は、214で、ダイヤルされた番号を使用して、宛て先呼参加者を209で受信した呼にカンファレンスさせる。212で、受信した宛て先番号が監視対象の呼参加者と関連するパブリック番号であると判断されたら、216で、宛て先パブリック番号を、宛て先番号と関連する呼参加者のノンパブリック番号へマッピングする。218で、宛て先番号と関連する呼参加者のノンパブリック番号を使用して、宛て先番号と関連する呼参加者を209で受信した呼にカンファレンスさせる。
【0021】
図2Cは、監視下の呼に関して使用される識別番号を決定するプロセスの実施形態を図示しているフローチャートである。一部の実施形態では、識別番号が、発呼要求者を識別するために宛て先機器へと提供される発信者識別番号となっている。プロセスは、コンプライアンス・システム上で実現されるとよい。220で、呼および関連する発信者識別データを受信する。220で受信した発信者識別番号が監視対象の呼参加者のノンパブリック番号と一致すると222で判断されたら、226で、発信者識別番号を、同じ監視対象の呼参加者と関連するパブリック番号へマッピングし、例えば220で受信した発信者識別番号の代わりにこのパブリック番号を発信者識別番号として提供するなど、このパブリック番号を使用して、220で受信した呼の発信元を識別する。222で、受信した発信者識別番号が監視対象の呼参加者のノンパブリック番号と一致しないと判断されたら、224にすすみ、220で受信した発信者識別番号を、発信者識別番号として渡す。
【0022】
図2Dは、宛て先呼番号へ呼を実施するプロセスの実施形態を図示しているフローチャートである。プロセスは、図1の監視対象の呼参加者106と関連するデバイス上で実現されるとよい。228で、宛て先番号を受信する。一部の実施形態では、宛て先番号を、監視対象の呼参加者と関連するユーザから受信してもよく、例えばユーザによってキーパッドを使用して入力された番号が挙げられる。230で、コンプライアンス・システムと接続する。一部の実施形態では、コンプライアンス・システムと関連する番号を用いて、コンプライアンス・システムに対して呼が発せられる。一部の実施形態では、コンプライアンス・システムに対する呼が、監視対象の呼参加者と関連するユーザからは気付かれないようになっている。232で、228で受信した宛て先番号をコンプライアンス・システムへ渡す。プロセスは、234で、宛て先番号と関連する被呼の参加者が呼へカンファレンスさせられるのを待つ。被呼の呼参加者がカンファレンスさせられると、呼開始者の、宛て先番号に対する呼が実施され、開始者と被呼の呼参加者との間で情報の交換が可能となる。
【0023】
図2Eは、発信者を遮断するプロセスの実施形態を図示しているフローチャートである。プロセスは、監視対象の呼参加者と関連するコンプライアンス・システム、または通信機器上で実現されるとよい。236で、呼を受信する。238で、呼参加者が決定される。通話参加者は、呼開始者および要求対象の宛て先呼参加者の両方である。呼参加者を決定するには、発信者識別データ、要求された宛て先呼番号、呼を受信したライン、および/または呼と関連するその他のデータを使用するとよい。240で、通話参加者が互いの通信を許可されていないと判断されたら、242で呼は遮断される。一部の実施形態では、240における決定は、許可および/または遮断される呼参加者のリストを含んだ遮断ポリシーによって左右される。呼参加者が、以前に通信ポリシーに反していたような場合は、この呼参加者がリストに記載されているとよい。例えば、呼の間に、通信参加者が通信ポリシーに反するキーワードを通信した場合、この呼は終了させられ、この通信参加者は、遮断対象のリストへ載せられる。呼参加者は、変更権限を持つユーザによって、1以上のリストにおいて追加または削除されるとよい。呼の遮断には、呼の接続を切ること、遮断された発呼要求と関連するデータをログすること、および遮断された呼の通知を作成することのうちの1つ以上を含めることができる。240で通話参加者が互いの通信を許可されていると判断されたら、244で、呼が認められる。
【0024】
図3は、コンプライアンス処理用のシステムの実施形態を図示しているブロック図である。コンプライアンス・システム302が、コンプライアンス処理を実行する。記憶装置304が、コンプライアンス・システムと関連するデータを収容している。監視対象の呼参加者306は、コンプライアンス・システム302と関連する1以上の通信参加者の1者である。監視対象の呼参加者306が受けるおよび/または発する呼と関連する情報が、処理のためにコンプライアンス・システム302へ提供される。外部呼参加者308は、呼参加者306と通信する可能性のある1以上の通信参加者のうちの1者である。例えば3者以上の呼参加者を伴うカンファレンス・コールのように、2者より多い呼参加者が存在することが可能である。外部呼参加者は、この呼参加者がコンプライアンス・システムと直接関連していないために、コンプライアンス・システムの外部にある。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者を少なくとも1者伴った呼と関連する情報のみ、コンプライアンス・システム302によって処理される。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者306が、コンプライアンス・システム302に関連付けられた別の監視対象の呼参加者と通信してもよい。図に示されている通信情報パス・ラインは単に概略的なものに過ぎない。情報は、任意のパスまたはネットワークを通じて伝えることができ、任意の中継ノードを介して伝えることができる。
【0025】
例えば、監視対象の呼参加者306が呼を受ける、あるいは発すると、コンプライアンス・システム302は、その呼について通知される。監視対象の呼参加者306とコンプライアンス・システム302との間にまだ接続がなされていなかったら、監視対象の呼参加者306と関連するユーザが別の呼参加者と通信できるようになる前に、監視対象の呼参加者とコンプライアンス・システムとの間が接続される。一部の実施形態では、何らかのユーザ通信が許可されるより前に、呼が、コンプライアンス・システムに対して発せられ、コンプライアンス・システムの呼が、監視対象の呼参加者の着信呼あるいは送信呼の両方についてカンファレンスさせられる。これにより、コンプライアンス・システム302が、ともすれば呼参加者の間で通信される全ての情報を処理できるようになる。一部の実施形態では、コンプライアンス・システム302は、監視対象の呼参加者306が受ける/発する電話にカンファレンスさせられないが、監視対象の呼参加者306と関連する機器が、自動的にかつユーザに気付かれずに、呼参加者306が受ける/発する呼と関連する呼情報の少なくとも一部をミラーリングするように構成されている。一部の実施形態では、コンプライアンス・システム302が、監視対象の呼参加者306を制御する。例えば、コンプライアンス・システム302は、監視対象の呼参加者306によって要求される通信を、フィルタにかけるか、または遮断するとよい。一部の実施形態では、上述のようなフィルタリングおよび/または遮断を実施するのに、監視対象の通話参加者306と関連する機器上にエージェントを備え、このエージェントが、例えばコンプライアンス・システム302が呼に関して実行したコンプライアンス処理の結果としてコンプライアンス・システム302からエージェントに送信された制御信号に応じて、呼をフィルタリングおよび/または遮断するように、構成されている。
【0026】
図4Aは、呼を実施するプロセスの実施形態を図示しているフローチャートである。プロセスは、例えば図3の監視対象の呼参加者306と関連する、電話機などのデバイス上で実現されるとよい。402で、被呼の番号を受信する。例えば、宛て先呼参加者の呼番号が、監視対象の呼参加者と関連するユーザによってダイアルされる場合がある。404で、コンプライアンス・システムが呼ばれる。406で、被呼の番号と関連する新たな呼が、コンプライアンス・システムとの呼にカンファレンスさせられ、これによりコンプライアンス・システムが呼参加者の間の通信を監視できるようになる。
【0027】
図4Bは、呼を遮断するプロセスを図示しているフローチャートである。プロセスは、図3の監視対象の呼参加者306と関連するデバイス上で実現されるとよい。408で、呼参加者の呼番号を受信する。呼番号は、開始された発呼要求の宛て先番号と関連しているとよく、または着信した発呼要求者の呼番号と関連しているものとすることもできる。410で、コンプライアンス・システムが呼ばれ、受信した呼番号がコンプライアンス・システムへ渡される。412で、呼の承認を判断する。様々な実施形態において、承認の判断は、コンプライアンス・システム上、または監視対象の呼参加者と関連するデバイス上で実行されるとよい。呼の承認には、呼参加者が互いに通信することが許可されているかを、事前設定および/または動的設定が可能な通信ポリシーに従って検証することを含む。承認の判断は、部分的には、受信した呼番号が承認されていることを検証することによって行うことができる。一部の実施形態では、承認の判断が遠隔のコンプライアンス・システムにおいて行われ、412には、遠隔のコンプライアンス・システムから呼が承認されているか否かの表示を受信することが含まれる。412で、呼が承認されていないと判断されたら、呼は414で遮断される。412で、呼が承認されていると判断されれば、416にすすみ、受信した呼番号を、410でコンプライアンス・システムへ発せられた呼にカンファレンスさせ、それによりコンプライアンス・システムが、呼参加者の間の通信を監視できるようになる。
【0028】
図4Cは、監視対象の呼参加者と関連するデバイス上で呼を受信するプロセスの実施形態を図示しているフローチャートである。プロセスは、図3の監視対象の呼参加者306と関連するデバイス上で実現されるとよい。418で、監視対象の呼参加者と関連するデバイス上で呼を受信する。420で呼がコンプライアンス・システムから発せられたものであると判断されれば、424で、監視対象の呼参加者と関連するユーザが、呼を通知される。一部の実施形態では、コンプライアンス・システムが、別の呼参加をデバイスと一緒にカンファレンスさせるためにデバイスを呼んでもよい。420で、呼がコンプライアンス・システムから発せられたものではないと判断されると、422で、コンプライアンス・システムと接続する。一部の実施形態では、コンプライアンス・システムと接続することが、コンプライアンス・システムを呼ぶことを含む。一部の実施形態では、コンプライアンス・システムと接続することが、コンプライアンス・システムを418で受信した呼にカンファレンスさせることを含む。一部の実施形態では、コンプライアンス・システムと接続することが、図4Bのプロセスに見られるように、発呼者番号をコンプライアンス・システムへ渡し、呼が承認されている否かについての表示を受信することを含む。424で、監視対象の呼参加者と関連するユーザが、呼を通知される。
【0029】
図5Aは、PBX環境下でコンプライアンス処理を行うシステムの実施形態を図示しているブロック図である。コンプライアンス・システム502、通話局1(506)、および通話局2(508)は、PBXシステム504と接続している。通話局は、他の通信参加者と通信するのに使用可能なあらゆる端末とすることができる。通話局の数はいくつであってもよい。PBX504は、PBXと関連する全ての通話局に関する全ての呼のルーティングに対応している。PBXと関連する通話局の範囲内における呼が、PBXによってルーティングされ、対応されればよい。PBXは、さらに、例えば公衆電話網など外部ネットワーク接続へ呼をルーティングすることもできる。PBXが通話局に関する全ての呼に対応するので、コンプライアンス・システム502は、PBXによってルーティングおよび対応される呼情報を監視することによって、全ての呼についての監視およびコンプライアンス処理の実行をすることができる。例えば、コンプライアンス・システム502が承認されていない呼を検知したら、コンプライアンス・システム502は、呼を許可しないようPBX504に指示することができる。一部の実施形態では、PBX504が、通話局1(506)および/または通話局2(508)によって開始された、またはこれらに対して発せられた全ての(または選択された)呼へ、コンプライアンス・システムをカンファレンスさせるように構成されている。一部の実施形態では、PBX504は通常のPBXとして動作し、監視対象の通話局1または2のうちの1つと関連するパブリック番号を用いて発せられた呼をコンプライアンス・システム502へルーティングするように構成されており、ひいては、コンプライアンス・システムが、ノンパブリック呼番号(例えば内部内線番号など)をPBX504に提供して、関連する監視対象の呼参加者(示されている事例では、適用可能な場合506または508)とカンファレンスする。一部の実施形態では、PBX504は通常のPBXとして動作し、適用可能な場合局、1または2(506および508)と関連する構内電話機が、関連する監視対象の通話局にて開始あるいは受信される任意の(または選択された)呼へコンプライアンス・システム502をカンファレンスさせるべくPBX504を使用するように構成されている。一部の実施形態では、監視対象の通話局506および508の間で、PBX504上で関連付けられたパブリック内部内線番号を使用して呼が発せられ、PBXは、このような呼を全て、コンプライアンス・システム502へルーティングするように構成されており、ひいては、コンプライアンス・システムが、ダイヤルされたパブリック内線番号と関連するノンパブリック内線番号を使用して、目的とする呼受信者とカンファレンスする。企業が制御している既存の機器を利用すれば、コンプライアンス処理を実施することが容易化され、必ずしも特別な機器またはサービスを、構内、地域、移動またはその他の電話サービス・プロバイダなど、外部のサービス・プロバイダから入手しなくても済むようになる。
【0030】
一部の実施形態では、コンプライアンス処理が、通話局の一部となっているコンプライアンス処理モジュールにおいて実行される。各通話局が、組み込み式のコンプライアンス処理機能を有しているとよい。通話局は、コンプライアンス処理中に使用可能な外部記憶システムに接続されているとよく、あるいは記憶ユニットが通話局の一部となっていてもよい。記憶システムまたはユニットには、あらゆる記憶媒体を含めることができ、これにはハード・ドライブ、光記憶装置、データ・テープ、オーディオ・テープ、バックアップ・サーバ、およびネットワーク記憶装置(例えばストレージ・エリア・ネットワーク、ネットワーク接続記憶装置など)が含まれる。
【0031】
図5Bは、PBX環境下でコンプライアンス処理を行う、ライン・モニタを含んでいるシステムの実施形態を図示しているブロック図である。コンプライアンス・システム514、通話局1(516)、および通話局2(518)は、PBX520に接続されている。PBX520は、ライン・モニタ522を通じて、外部電話ネットワーク524と接続している。外部電話ネットワークは、移動電話ネットワーク、公衆交換電話網、電話網、および/またはボイス・オーバー・アイピー・ネットワークなど、あらゆる電話ネットワークとすることができる。1つ以上の外部電話ネットワークに対していくつの接続があってもよく、一部の実施形態では、このような各接続が、それと関連する1つ以上のライン・モニタであってもよい。コンプライアンス・システム514は、一部の実施形態において、PBXを通過する呼情報を監視することによって、PBXと関連するあらゆる通話局が受ける、または発する全ての(または選択された)呼を監視および処理するように構成されている。一部の実施形態では、ライン・モニタが、コンプライアンス・システムから物理的に遠隔にある。データは、ライン・モニタとコンプライアンス・システムとの間の接続を介してやり取りされる。例えば、ライン・モニタは、ライン状態およびANI情報をコンプライアンス・システムへ中継するとよい。ライン・モニタまたはコンプライアンス・システムのいずれかが監視サービスを提供することができない場合は、フェイル・オープンまたはフェイル・クローズドに設定することにより、ライン・モニタが電話サービスを中断させることができる。ライン・モニタ522は、コンプライアンス・システム514によって制御できる。ライン・モニタは、通信ライン接続上のあらゆる情報を遮断、フィルタリング、および監視することができる。例えば、ライン・モニタによってコンプライアンス・システムから承認されていない呼が検知された場合(例えば、コンプライアンス処理を回避しようとする悪質な企てが原因で通信ラインが「混雑」になっている場合など)、この承認されていない呼情報は、ライン・モニタによって遮断することができる。
【0032】
上述の実施形態は、明確な理解のために詳細に説明されているが、本発明は記された詳述に限定されるものではない。本発明を実現するには多数の代替的な方法がある。開示された実施形態は、一例であり、限定的なものではない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】リダイレクション・コンプライアンス処理用のシステムの一実施の形態を図示するブロック図である。
【図2A】監視対象の呼参加者へ発せられた呼をリダイレクトするプロセスの一実施形態を図示するフローチャートである。
【図2B】監視対象の呼参加者から発せられた呼をリダイレクトするプロセスの一実施形態を図示するフローチャートである。
【図2C】監視対象の呼に関して使用される識別番号を決定するプロセスの一実施形態を図示するフローチャートである。
【図2D】宛て先呼番号への呼を実施するプロセスの一実施形態を図示するフローチャートである。
【図2E】発信者を遮断するプロセスの一実施形態を図示するフローチャートである。
【図3】コンプライアンス処理用のシステムの一実施形態を図示するブロック図である。
【図4A】呼を実施するプロセスの一実施形態を図示するフローチャートである。
【図4B】呼を遮断するプロセスの一実施形態を図示するフローチャートである。
【図4C】監視対象の呼参加者と関連するデバイス上で呼を受信するプロセスの一実施形態を図示するフローチャートである。
【図5A】PBX環境におけるコンプライアンス処理用のシステムの一実施形態を図示するブロック図である。
【図5B】PBX環境におけるコンプライアンス処理用の、ライン・モニタを含んでいるシステムの一実施形態を図示するブロック図である。
【背景技術】
【0001】
多様な状況下で、ネットワークまたはその他の通信、例えば会社の従業員間の通信、および/またはかかる従業員と会社の顧客や一般の人々など第三者との間の通信上で、企業またはその他の利害関係者を追跡し続けたり支配をすることの需要や希望がある。多数の法律および規制上の要求の中には、証券取引委員会、全米証券業者協会、HIPAA、2002年サーベンス・オクスリー法(Sarbanes-Oxley Act of 2002)、および様々な反ハラスメント法および非差別法の要求が含まれており、会社またはその他の事業体のニーズにあわせて、従業員(またはその他のユーザ)の通信を監視、記録、アーカイブ、索引付け、検索、分析、および/または制御をできるようにすることが提案されている。
【0002】
音声通信を監視および制御するというタスクは従来から困難を伴うものである。音声通信処理技術が昔から制約されていたことに加えて、音声通信は、通常、責任を負うべき企業のコントロールの及ばない通信デバイスやインフラの使用を伴うものである。このため、電話技術による通信を含むがこれに限定されない音声およびその他の通信を、監視および/または制御する効果的な方法が必要とされている。
【0003】
本発明の様々な実施形態が、以下の詳細な説明および添付の図において開示される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0004】
本発明は、数々のやり方で実現することができ、例えば、プロセス、装置、システム、構成物、コンピュータ可読記憶媒体などコンピュータ可読の媒体として、あるいはプログラム命令を光または電子通信リンクで送信するコンピュータ・ネットワークとして、実現できる。本明細書においては、上述の実現形態、または本発明で可能なその他あらゆる形態のことを、本技術と称する。或るタスクを実行するように構成されると説明されているプロセッサまたはメモリなどのコンポーネントには、このタスクを所定時に実行するように一時的に構成された汎用コンポーネント、あるいはこのタスクを実行するように製造された専用コンポーネントの、両方を含む。一般に、開示されているプロセスのステップの順序は、本発明の範囲内で変更することが可能である。
【0005】
本発明の1つ以上の実施形態の詳細な説明が、本発明の原理を図示する添付の図面に沿って以下に記される。本発明は、かかる実施形態に関連して説明されるが、本発明はいかなる実施形態にも限定されるものではない。本発明の範囲は、請求項によってのみ制限されるものであり、本発明は、数々の代替案、変更例、および同等物を含むものである。以下の説明においては、本発明の十分な理解のために数々の具体的な詳細が示される。これらの詳細は、例示を目的として提供されているのであり、本発明は、請求項に従って、上述の具体的な詳細の一部または全てを伴わずに実施することもできる。わかり易くするために、さらに本発明を不必要にあいまいにしないように、本発明に関する当技術分野で周知である技術的事項については詳しく説明していない。
【0006】
電話通信のリダイレクションおよびミラーリングが開示される。一部の実施形態では、対象となる1以上の通信参加者が受けるおよび/または発する呼が、電話/携帯電話サービス・プロバイダ・ネットワークなどの電話ネットワークを介してアクセス可能なコンプライアンス・システムを通じて、リダイレクトされる。通信参加者には、通信に関係しているあらゆるユーザ、システム、および/またはデバイスが含まれる。一部の実施形態では、コンプライアンス・システムが、対象となる通信参加者と関連する呼のリダイレクション・ポイントとして機能するように構成され、それにより、第三者である通信サービス・プロバイダのネットワークまたは機器の変更を必ずしも伴わずに、様々なルーティングおよびコンプライアンス処理を実行することができるようになる。一部の実施形態では、対象となる通信参加者が参加者となっている呼に関連するデータが、例えばポリシーまたは規制上のコンプライアンス処理のために、ミラーリング宛て先ノードへミラーリングされる。
【0007】
図1は、リダイレクション・コンプライアンス(redirection compliance)処理用のシステムの実施形態を図示しているブロック図である。示されている事例では、コンプライアンス・システム102が、ルーティングおよびコンプライアンス処理を実行する。記憶装置104が、コンプライアンス・システムと関連するデータを記憶している。記憶装置104内のデータは、呼のアーカイブ・データ、記録された呼のデータ、および呼と関連するあらゆる情報を含んでいるとよい。コンフィギュレーションならびにポリシー・データおよび/または設定についても、記憶装置104の中に記憶されるとよい。監視対象の呼参加者106は、コンプライアンス・システム102と関連する1以上の通信参加者のうちの1者である。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106が受け且つ発する呼は全て、コンプライアンス・システム102を通じてリダイレクトされる。一実施形態では、呼参加者106の中には、従業員の電話通信のコンプライアンス処理を実行したがっている会社の或る従業員に関連する通信デバイスが含まれる。外部呼参加者108とは、監視対象の呼参加者106と通信する可能性のある1以上の通信参加者のうちの1者である。3以上の呼参加者によるカンファレンス・コールなどのように、2より多くの呼参加者が存在することが可能であり、さらに、1より多い監視対象の呼参加者が、同じ呼に加わってもよい。示された事例では、外部呼参加者108は、この呼参加者がコンプライアンス・システムに直接関連していないため、コンプライアンス・システムの外部にあるが、それは、例えばこの通信参加者が監視対象の呼参加者106のコンプライアンス処理を実行したがっている会社に所属していない場合などである。監視対象の呼参加者を少なくとも1者伴った呼のみが、コンプライアンス・システム102によって処理される。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106が、コンプライアンス・システム102と関連する他の監視対象の呼参加者と通信してもよい。図に示されている通信情報パス・ラインは、単に概略的なものに過ぎない。実施形態をわかり易く図示するために、情報パスを全て示すことはしていない。情報は、任意のパスまたはネットワークを通じて伝えることができ、任意の中継ノードを介して伝えることができる。
【0008】
示されている事例では、監視対象の呼参加者106が、パブリック呼番号と、ノンパブリック呼番号とを有する。呼番号は、呼参加者の識別子として使用される。呼番号は、電話番号、内線番号、IPアドレス、および任意の数字、英字、英数字またはその他の識別子であればよい。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106と関連するパブリック呼番号が、監視対象の呼参加者106に対する呼を発するのに使用されるべく、外部呼参加者108など1以上の外部発呼者またはユーザへ提供されることが考えられる。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106と関連するパブリック呼番号をダイアルすることが、結果的にコンプライアンス・システム102に対して呼を発することになる。コンプライアンス・システムは、この呼が監視対象の呼参加者106と関連するものであると認識し、例えば監視対象の呼参加者106と関連するノンパブリック呼番号を使用して外部呼参加者108とコンプライアンス・システム102との間で終端されている呼へ監視対象の呼参加者106をカンファレンスさせることなどによって、発呼者(例えば、外部呼参加者108)と、監視対象の呼参加者106と、コンプライアンス・システム102との間に三者接続を確立し、それによりコンプライアンス・システム102が、外部呼参加者108と監視対象の呼参加者106との間の通信を監視および/または制御することができるようになる。一部の実施形態では、発呼者には、呼参加者と関連する任意のユーザ、ハードウェア・コンポーネント、またはソフトウェア・コンポーネントが含まれる。
【0009】
一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106と関連するパブリック呼番号をダイアルすることが、結果的に監視対象の呼参加者106へ直接呼を発することになる。コンプライアンス処理は、呼参加者106のコンプライアンス処理モジュールか、または呼参加者106と関連する外部コンプライアンス・システムかのいずれかにおいて実行される。一部の実施形態では、呼参加者106は、例えば外部呼参加者などから着信する呼を受けると、呼参加者106と関連するユーザをこの呼に接続するより先に、例えばユーザには「呼び出し」信号または表示を与えておくなどして、関連しているコンプライアンス・システムにまず最初にカンファレンスする。
【0010】
一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106と関連するデバイスのユーザが、ノンパブリック呼番号に気付かされていない。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106と関連するユーザは、パブリック呼番号を、監視対象の呼参加者106に関連する唯一の呼番号であると考えている。
【0011】
一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106が、発信先の呼番号をダイヤルすると、コンプライアンス・システム102との呼が実施され、発信先の呼番号はコンプライアンス・システムへ渡される。コンプライアンス・システムは、渡された宛て先番号へ新たに呼を終端させ、監視対象の呼参加者106を、渡された宛て先番号へ終端された新しい呼にカンファレンスさせる。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106と関連する通信機器、例えば移動型または据え置き型の電話などが、ノンパブリック番号へのコンプライアンス・システム102からの呼のみ受信し、コンプライアンス・システム102に対してのみ直接呼を発するように構成されている。一部の実施形態では、或る呼において、1者以上の承認された呼参加者のみが監視対象の呼参加者と関連するプライベート番号をダイヤルでき、この呼の間に監視対象の呼参加者と通信することができる。承認されていない発信者が呼においてプライベート番号をダイヤルすることを試みても、結果的に呼が遮断されるか、または呼が応答されないことにすればよい。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106は、承認されている呼参加者と関連する1つ以上の番号に対してのみ、直接ダイヤルして呼を発することができる。コンプライアンス・システムは、承認されている呼参加者となればよい。
【0012】
一部の実施形態では、ハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアを用いて監視対象の呼参加者106と関連する機器を制限して、コンプライアンス・システム102に対してのみ直接呼を発し、および/またはコンプライアンス・システムからのみノンパブリック呼番号にて呼を受信するようにできる。一部の実施形態では、ハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアを用いて監視対象の呼参加者106と関連する機器を制限して、承認されている呼参加者に対してのみ直接呼を発し、および/または承認されている呼参加者にからのみ呼を受信するようにできる。一部の実施形態では、ハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアを用いて、監視対象の呼参加者106と関連する機器が、コンプライアンス・ノードを、自動的にかつユーザに気付かれずに、この機器を使用して発せられた呼へカンファレンスさせて接続するようにできる。一部の実施形態では、ハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアを用いて、監視対象の呼参加者106と関連する機器が、この機器を使用して発せられた呼と関連するデータの少なくとも一部を、自動的にかつユーザに気付かれずに、コンプライアンス・ノードへミラーリングするようにできる。
【0013】
一部の実施形態では、発呼要求者識別子データ(すなわち、発信者識別データ)を変更して、呼参加者に呼のリダイレクションを気付かれないようにすることができる。例えば、外部呼参加者108が監視対象の呼参加者106と関連するパブリック呼番号をダイヤルした結果として、外部呼参加者108とコンプライアンス・システム102との間に最初に呼が終端され、外部呼参加者108に関連する発信者識別データを、コンプライアンス・システム102により打ち切られた監視対象の呼参加者106への呼に関する監視対象の呼参加者106に関連する装置に送り、例えば監視対象の呼参加者106に関連するノンパブリック呼番号を使い、監視対象の呼参加者106をカンファレンスする、という様にする。
【0014】
一部の実施形態においては、コンプライアンス・システム102が、監視対象の呼参加者106に関する着信呼および送信呼の全てをリダイレクトするので、コンプライアンス・システムは、監視対象の呼参加者106と関連する全ての呼についてコンプライアンス処理を実行することができる。別の実施形態では、上述のようなミラーリングおよび/またはカンファレンスによって、呼データの少なくとも一部をコンプライアンス・システム102に受信させるようにしてもよく、コンプライアンス処理は、かかるデータについて実行されるようになる。
【0015】
呼参加者には、任意の電話機器を関連させることができる。例えば、呼参加者は、移動電話、電話、コンピュータ、および/または電話データを送信および受信可能な任意のデバイスと関連しているとよい。コンプライアンス・システムと呼参加者との間で通信を伝送するには、通信ネットワークの任意の1つまたは組み合わせを使用することができ、これには、直接または間接的な物理接続、電話サービス・プロバイダ・ネットワーク、移動通信ネットワーク、公衆交換電話網(PSTN:public switched telephone network)、BlackBerryネットワーク、PBX(Private Branch Exchange:構内交換機、すなわち企業内部のプライベートな電話ネットワーク)電話ネットワーク、ボイス・オーバー・アイピー・ネットワーク、インターネット、イントラネット、LAN、WAN、および/または2つ以上のシステムを接続するその他あらゆる形式を含むが、これに限定されない。電話サービス・プロバイダ・ネットワークには、移動通信ネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、BlackBerryネットワーク、ボイス・オーバー・アイピー・ネットワーク、および/またはその他あらゆる形式の通信ネットワーク・インフラを含む。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者106をコンプライアンス・システム102と通信するように構成するために、監視対象の呼参加者106と関連するファームウェアを、かかる通信を実行するように変更あるいはその他の方法で構成する。一実施形態では、監視対象の呼参加者106と関連する通信機器のハードウェア設計または変更によって、通信ポリシー、すなわち他の呼参加者との通信の実施方法に関するポリシーを、確立および/または実装することができる。一実施形態では、監視対象の呼参加者106と関連するプロセッサ上で実行中のソフトウェアによって、通信ポリシーを決定してもよい。機能付与、決定、構成、および/または強化に関して、適切なあらゆる技術を用いることができる。
【0016】
一部の実施形態では、コンプライアンス・システム102が、リダイレクションおよび/またはコンプライアンス処理を実行するのに必要なあらゆるコンポーネントを含んでいる。電話番号、内線番号、IP番号、および数字、英字または英数字識別子などの、1以上の電話の識別子が、コンプライアンス・システム102と関連付けられるとよい。記憶装置104が、コンプライアンス・システムの一部となっているか、あるいは、接続によってまたはネットワークを通じて、コンプライアンス・システムと結びつけられていてもよい。コンプライアンス・システム、および監視対象の呼参加者と関連するデバイスは、一緒に1つのデバイスとなっていてもよく、すなわち、一実施形態では、監視対象の呼参加者と関連する電話が、このデバイス内で処理を行っている組み込み式のコンプライアンス・システムを含んでいる。一部の実施形態では、コンプライアンス処理が、監視対象の呼参加者の一部となっているコンプライアンス処理モジュールにおいて実行される。一部の実施形態では、コンプライアンス処理が、監視対象の呼参加者と接続している外部コンプライアンス処理モジュールにおいて実行される。外部コンプライアンス・システムは、呼のリダイレクションを実行することはできない。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者は、外部コンプライアンス・システムが呼を承認した場合にのみ、この呼を受け付けるか、または発することになる。
【0017】
コンプライアンス処理には、呼において伝達される情報の少なくとも一部に基づいた処理を含めることができる。呼において伝達される情報としては、音声データ(会話内容、および音声のトーン/特徴/アクセント/性別など)、呼の背景雑音、あらゆる可聴音のデータ、あらゆるバイナリ・データ、呼参加者と関連するデバイスに関するデータ、通信サービス・プロバイダに関するデータ、ルーティング・デバイスに関するデータ、および/またはコンプライアンス・システムと関連するその他のデバイスに関するデータなどを挙げることができる。処理された情報に少なくとも部分的に基づいて、呼を監視、記録、索引付け、検索、分析、制御、遮断、修正、アーカイブしてもよいし、および/またはその他のあらゆる処理を実行することもできる。一部の実施形態では、呼遮断ポリシーに従って呼が遮断されるが、呼を遮断する場合には、例えば、呼参加者のうちの1者が、許可された呼参加者リストに載っていない場合、許可された呼参加者のグループに属していない場合、外部呼参加者である場合、許可されていない呼参加者のリストに載っている場合、あるいは許可されていない呼参加者のグループに属している場合が挙げられる。呼は、呼の最中に遮断または修正することもできる。例えば、一実施形態では、呼の間に交信されている音声データを処理して、キーとなる単語または一連の語句を検知するなど、呼においてポリシーに反する情報が話題にあがるのを検知すると、呼を終了させる。遮断または修正された呼は、アーカイブされ、しかるべき権威者へ報告することができる。音声データ処理については、「音声交信を処理する方法およびシステム(METHOD AND SYSTEM FOR PROCESSSING AUDITORY COMMUNICATIONS)」と題された2004年7月1日出願の米国特許出願第10/884453号にさらに詳細に記載されている。
【0018】
一部の実施形態では、呼の間に伝達された情報の全てまたは一部を、アーカイブすることができる。伝達された情報のどの部分をアーカイブするかという判断は、少なくとも部分的には、事前設定および/または動的設定されるアーカイブ・ポリシーに基づいているとよい。ポリシーは、少なくとも部分的に、伝達された情報のいずれかに基づいているとよい。アーカイブには、ハード・ドライブ、光記憶装置、データ・テープ、オーディオ・テープ、バックアップ・サーバ、およびネットワーク記憶装置(例えば、ストレージ・エリア・ネットワーク、ネットワーク接続記憶装置)など任意の記憶媒体へ、伝達された情報を保存することを含む。一部の実施形態では、記憶装置を、コンプライアンス・システムの一部としてもよいし、および/またはコンプライアンス・システムの外部に置いてもよい。一部の実施形態では、記憶装置を、通信参加者の一部としてもよいし、および/または通信参加者の外部に置いてもよい。情報は、アーカイブされる前に、変換(すなわち、音声デジタル化、音声から文字列への変換、コード化形式変換、データ・フィルタリング)、圧縮、および/または暗号化されるとよい。コンプライアンス・システムは、遮断、修正、アーカイブ以外のコンプライアンス処理を実行してもよい。
【0019】
図2Aは、監視対象の呼参加者へ発せられた呼をリダイレクトするプロセスの一実施形態を図示しているフローチャートである。プロセスは、図1のコンプライアンス・システム102上で実現されるとよい。202で、コンプライアンス・システムと関連付けられた監視対象の呼参加者のパブリック番号に関連する呼を受信する。一部の実施形態では、呼は、パブリック番号と関連するライン上のコンプライアンス・システムにおいて受信されるが、これは例えば、パブリック番号に対して発せられた呼が、コンプライアンス・システムで呼び出しをする場合、および/または電話サービス・プロバイダによりその他の方法でコンプライアンス・システムへ接続される場合などである。204で、監視対象の呼参加者へ呼を終端させるのに使用可能なノンパブリック番号を決定する。206で、ノンパブリック番号を使用して、202で受信した呼に監視対象の呼参加者をカンファレンスさせ、これにより一部の実施形態では、202で受信した呼を開始した発呼局、コンプライアンス・システム、および監視対象の呼参加者の間で三者通話が実施されることとなる。208で、通信中または通信セッション後に、発信者と監視対象の呼参加者との間で伝達された情報に関してコンプライアンス処理を実行する。
【0020】
図2Bは、監視対象の呼参加者から発せられた呼をリダイレクトするプロセスの実施形態を図示しているフローチャートである。プロセスは、図1のコンプライアンス・システム102上で実現されるとよい。209で、監視対象の呼参加者からの発呼要求を受信する。例えば、監視対象の呼参加者が、コンプライアンス・システムとの間に呼を実施させようと、コンプライアンス・システムを呼ぶことがある。監視対象の呼参加者から着信する発呼要求専用の1つ以上の呼番号が、コンプライアンス・システムと関連しているとよい。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者が、コンプライアンス・システムと関連する番号をダイヤルすればよい。一部の実施形態では、ダイヤルされた番号に関わらずコンプライアンス・システムへ接続し、次に、ダイヤルされた数字をコンプライアンス・システムへ、後続処理のために渡すように設定されている電話を監視対象の呼参加者が使用すればよい。後続処理としては、例えば、ダイヤルされた番号を呼へカンファレンスさせ、監視対象の呼参加者とダイヤルされた番号に関連する宛て先との間で交換される情報を監視することなどがある。210で、宛て先呼参加者番号(すなわち、監視対象の呼参加者がダイヤルした番号)を、監視対象の呼参加者から受信する。呼番号は、回転パルス、DTMF(Dual−Tone Multi−Frequency:デュアルトーン・マルチ周波数)、およびバイナリ・データなど、データ・コード化の1つあるいは組み合わせとして渡されるとよい。監視対象の呼参加者とコンプライアンス・システムとの間の接続は、番号がダイヤルされたとき、またはその直後に確立されてもよいし、あるいはそれらの間の接続は、既に存在していてもよい。一部の実施形態では、通信を実施するのに、ハンドシェイク・プロトコルが使用される。212で、ダイヤルされた番号が、コンプライアンス・システムに関連付けられた監視対象の呼参加者と関連するパブリック番号であるかどうかを判断する。ダイヤルされた番号が監視対象の呼参加者と関連するパブリック番号でない場合は、214で、ダイヤルされた番号を使用して、宛て先呼参加者を209で受信した呼にカンファレンスさせる。212で、受信した宛て先番号が監視対象の呼参加者と関連するパブリック番号であると判断されたら、216で、宛て先パブリック番号を、宛て先番号と関連する呼参加者のノンパブリック番号へマッピングする。218で、宛て先番号と関連する呼参加者のノンパブリック番号を使用して、宛て先番号と関連する呼参加者を209で受信した呼にカンファレンスさせる。
【0021】
図2Cは、監視下の呼に関して使用される識別番号を決定するプロセスの実施形態を図示しているフローチャートである。一部の実施形態では、識別番号が、発呼要求者を識別するために宛て先機器へと提供される発信者識別番号となっている。プロセスは、コンプライアンス・システム上で実現されるとよい。220で、呼および関連する発信者識別データを受信する。220で受信した発信者識別番号が監視対象の呼参加者のノンパブリック番号と一致すると222で判断されたら、226で、発信者識別番号を、同じ監視対象の呼参加者と関連するパブリック番号へマッピングし、例えば220で受信した発信者識別番号の代わりにこのパブリック番号を発信者識別番号として提供するなど、このパブリック番号を使用して、220で受信した呼の発信元を識別する。222で、受信した発信者識別番号が監視対象の呼参加者のノンパブリック番号と一致しないと判断されたら、224にすすみ、220で受信した発信者識別番号を、発信者識別番号として渡す。
【0022】
図2Dは、宛て先呼番号へ呼を実施するプロセスの実施形態を図示しているフローチャートである。プロセスは、図1の監視対象の呼参加者106と関連するデバイス上で実現されるとよい。228で、宛て先番号を受信する。一部の実施形態では、宛て先番号を、監視対象の呼参加者と関連するユーザから受信してもよく、例えばユーザによってキーパッドを使用して入力された番号が挙げられる。230で、コンプライアンス・システムと接続する。一部の実施形態では、コンプライアンス・システムと関連する番号を用いて、コンプライアンス・システムに対して呼が発せられる。一部の実施形態では、コンプライアンス・システムに対する呼が、監視対象の呼参加者と関連するユーザからは気付かれないようになっている。232で、228で受信した宛て先番号をコンプライアンス・システムへ渡す。プロセスは、234で、宛て先番号と関連する被呼の参加者が呼へカンファレンスさせられるのを待つ。被呼の呼参加者がカンファレンスさせられると、呼開始者の、宛て先番号に対する呼が実施され、開始者と被呼の呼参加者との間で情報の交換が可能となる。
【0023】
図2Eは、発信者を遮断するプロセスの実施形態を図示しているフローチャートである。プロセスは、監視対象の呼参加者と関連するコンプライアンス・システム、または通信機器上で実現されるとよい。236で、呼を受信する。238で、呼参加者が決定される。通話参加者は、呼開始者および要求対象の宛て先呼参加者の両方である。呼参加者を決定するには、発信者識別データ、要求された宛て先呼番号、呼を受信したライン、および/または呼と関連するその他のデータを使用するとよい。240で、通話参加者が互いの通信を許可されていないと判断されたら、242で呼は遮断される。一部の実施形態では、240における決定は、許可および/または遮断される呼参加者のリストを含んだ遮断ポリシーによって左右される。呼参加者が、以前に通信ポリシーに反していたような場合は、この呼参加者がリストに記載されているとよい。例えば、呼の間に、通信参加者が通信ポリシーに反するキーワードを通信した場合、この呼は終了させられ、この通信参加者は、遮断対象のリストへ載せられる。呼参加者は、変更権限を持つユーザによって、1以上のリストにおいて追加または削除されるとよい。呼の遮断には、呼の接続を切ること、遮断された発呼要求と関連するデータをログすること、および遮断された呼の通知を作成することのうちの1つ以上を含めることができる。240で通話参加者が互いの通信を許可されていると判断されたら、244で、呼が認められる。
【0024】
図3は、コンプライアンス処理用のシステムの実施形態を図示しているブロック図である。コンプライアンス・システム302が、コンプライアンス処理を実行する。記憶装置304が、コンプライアンス・システムと関連するデータを収容している。監視対象の呼参加者306は、コンプライアンス・システム302と関連する1以上の通信参加者の1者である。監視対象の呼参加者306が受けるおよび/または発する呼と関連する情報が、処理のためにコンプライアンス・システム302へ提供される。外部呼参加者308は、呼参加者306と通信する可能性のある1以上の通信参加者のうちの1者である。例えば3者以上の呼参加者を伴うカンファレンス・コールのように、2者より多い呼参加者が存在することが可能である。外部呼参加者は、この呼参加者がコンプライアンス・システムと直接関連していないために、コンプライアンス・システムの外部にある。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者を少なくとも1者伴った呼と関連する情報のみ、コンプライアンス・システム302によって処理される。一部の実施形態では、監視対象の呼参加者306が、コンプライアンス・システム302に関連付けられた別の監視対象の呼参加者と通信してもよい。図に示されている通信情報パス・ラインは単に概略的なものに過ぎない。情報は、任意のパスまたはネットワークを通じて伝えることができ、任意の中継ノードを介して伝えることができる。
【0025】
例えば、監視対象の呼参加者306が呼を受ける、あるいは発すると、コンプライアンス・システム302は、その呼について通知される。監視対象の呼参加者306とコンプライアンス・システム302との間にまだ接続がなされていなかったら、監視対象の呼参加者306と関連するユーザが別の呼参加者と通信できるようになる前に、監視対象の呼参加者とコンプライアンス・システムとの間が接続される。一部の実施形態では、何らかのユーザ通信が許可されるより前に、呼が、コンプライアンス・システムに対して発せられ、コンプライアンス・システムの呼が、監視対象の呼参加者の着信呼あるいは送信呼の両方についてカンファレンスさせられる。これにより、コンプライアンス・システム302が、ともすれば呼参加者の間で通信される全ての情報を処理できるようになる。一部の実施形態では、コンプライアンス・システム302は、監視対象の呼参加者306が受ける/発する電話にカンファレンスさせられないが、監視対象の呼参加者306と関連する機器が、自動的にかつユーザに気付かれずに、呼参加者306が受ける/発する呼と関連する呼情報の少なくとも一部をミラーリングするように構成されている。一部の実施形態では、コンプライアンス・システム302が、監視対象の呼参加者306を制御する。例えば、コンプライアンス・システム302は、監視対象の呼参加者306によって要求される通信を、フィルタにかけるか、または遮断するとよい。一部の実施形態では、上述のようなフィルタリングおよび/または遮断を実施するのに、監視対象の通話参加者306と関連する機器上にエージェントを備え、このエージェントが、例えばコンプライアンス・システム302が呼に関して実行したコンプライアンス処理の結果としてコンプライアンス・システム302からエージェントに送信された制御信号に応じて、呼をフィルタリングおよび/または遮断するように、構成されている。
【0026】
図4Aは、呼を実施するプロセスの実施形態を図示しているフローチャートである。プロセスは、例えば図3の監視対象の呼参加者306と関連する、電話機などのデバイス上で実現されるとよい。402で、被呼の番号を受信する。例えば、宛て先呼参加者の呼番号が、監視対象の呼参加者と関連するユーザによってダイアルされる場合がある。404で、コンプライアンス・システムが呼ばれる。406で、被呼の番号と関連する新たな呼が、コンプライアンス・システムとの呼にカンファレンスさせられ、これによりコンプライアンス・システムが呼参加者の間の通信を監視できるようになる。
【0027】
図4Bは、呼を遮断するプロセスを図示しているフローチャートである。プロセスは、図3の監視対象の呼参加者306と関連するデバイス上で実現されるとよい。408で、呼参加者の呼番号を受信する。呼番号は、開始された発呼要求の宛て先番号と関連しているとよく、または着信した発呼要求者の呼番号と関連しているものとすることもできる。410で、コンプライアンス・システムが呼ばれ、受信した呼番号がコンプライアンス・システムへ渡される。412で、呼の承認を判断する。様々な実施形態において、承認の判断は、コンプライアンス・システム上、または監視対象の呼参加者と関連するデバイス上で実行されるとよい。呼の承認には、呼参加者が互いに通信することが許可されているかを、事前設定および/または動的設定が可能な通信ポリシーに従って検証することを含む。承認の判断は、部分的には、受信した呼番号が承認されていることを検証することによって行うことができる。一部の実施形態では、承認の判断が遠隔のコンプライアンス・システムにおいて行われ、412には、遠隔のコンプライアンス・システムから呼が承認されているか否かの表示を受信することが含まれる。412で、呼が承認されていないと判断されたら、呼は414で遮断される。412で、呼が承認されていると判断されれば、416にすすみ、受信した呼番号を、410でコンプライアンス・システムへ発せられた呼にカンファレンスさせ、それによりコンプライアンス・システムが、呼参加者の間の通信を監視できるようになる。
【0028】
図4Cは、監視対象の呼参加者と関連するデバイス上で呼を受信するプロセスの実施形態を図示しているフローチャートである。プロセスは、図3の監視対象の呼参加者306と関連するデバイス上で実現されるとよい。418で、監視対象の呼参加者と関連するデバイス上で呼を受信する。420で呼がコンプライアンス・システムから発せられたものであると判断されれば、424で、監視対象の呼参加者と関連するユーザが、呼を通知される。一部の実施形態では、コンプライアンス・システムが、別の呼参加をデバイスと一緒にカンファレンスさせるためにデバイスを呼んでもよい。420で、呼がコンプライアンス・システムから発せられたものではないと判断されると、422で、コンプライアンス・システムと接続する。一部の実施形態では、コンプライアンス・システムと接続することが、コンプライアンス・システムを呼ぶことを含む。一部の実施形態では、コンプライアンス・システムと接続することが、コンプライアンス・システムを418で受信した呼にカンファレンスさせることを含む。一部の実施形態では、コンプライアンス・システムと接続することが、図4Bのプロセスに見られるように、発呼者番号をコンプライアンス・システムへ渡し、呼が承認されている否かについての表示を受信することを含む。424で、監視対象の呼参加者と関連するユーザが、呼を通知される。
【0029】
図5Aは、PBX環境下でコンプライアンス処理を行うシステムの実施形態を図示しているブロック図である。コンプライアンス・システム502、通話局1(506)、および通話局2(508)は、PBXシステム504と接続している。通話局は、他の通信参加者と通信するのに使用可能なあらゆる端末とすることができる。通話局の数はいくつであってもよい。PBX504は、PBXと関連する全ての通話局に関する全ての呼のルーティングに対応している。PBXと関連する通話局の範囲内における呼が、PBXによってルーティングされ、対応されればよい。PBXは、さらに、例えば公衆電話網など外部ネットワーク接続へ呼をルーティングすることもできる。PBXが通話局に関する全ての呼に対応するので、コンプライアンス・システム502は、PBXによってルーティングおよび対応される呼情報を監視することによって、全ての呼についての監視およびコンプライアンス処理の実行をすることができる。例えば、コンプライアンス・システム502が承認されていない呼を検知したら、コンプライアンス・システム502は、呼を許可しないようPBX504に指示することができる。一部の実施形態では、PBX504が、通話局1(506)および/または通話局2(508)によって開始された、またはこれらに対して発せられた全ての(または選択された)呼へ、コンプライアンス・システムをカンファレンスさせるように構成されている。一部の実施形態では、PBX504は通常のPBXとして動作し、監視対象の通話局1または2のうちの1つと関連するパブリック番号を用いて発せられた呼をコンプライアンス・システム502へルーティングするように構成されており、ひいては、コンプライアンス・システムが、ノンパブリック呼番号(例えば内部内線番号など)をPBX504に提供して、関連する監視対象の呼参加者(示されている事例では、適用可能な場合506または508)とカンファレンスする。一部の実施形態では、PBX504は通常のPBXとして動作し、適用可能な場合局、1または2(506および508)と関連する構内電話機が、関連する監視対象の通話局にて開始あるいは受信される任意の(または選択された)呼へコンプライアンス・システム502をカンファレンスさせるべくPBX504を使用するように構成されている。一部の実施形態では、監視対象の通話局506および508の間で、PBX504上で関連付けられたパブリック内部内線番号を使用して呼が発せられ、PBXは、このような呼を全て、コンプライアンス・システム502へルーティングするように構成されており、ひいては、コンプライアンス・システムが、ダイヤルされたパブリック内線番号と関連するノンパブリック内線番号を使用して、目的とする呼受信者とカンファレンスする。企業が制御している既存の機器を利用すれば、コンプライアンス処理を実施することが容易化され、必ずしも特別な機器またはサービスを、構内、地域、移動またはその他の電話サービス・プロバイダなど、外部のサービス・プロバイダから入手しなくても済むようになる。
【0030】
一部の実施形態では、コンプライアンス処理が、通話局の一部となっているコンプライアンス処理モジュールにおいて実行される。各通話局が、組み込み式のコンプライアンス処理機能を有しているとよい。通話局は、コンプライアンス処理中に使用可能な外部記憶システムに接続されているとよく、あるいは記憶ユニットが通話局の一部となっていてもよい。記憶システムまたはユニットには、あらゆる記憶媒体を含めることができ、これにはハード・ドライブ、光記憶装置、データ・テープ、オーディオ・テープ、バックアップ・サーバ、およびネットワーク記憶装置(例えばストレージ・エリア・ネットワーク、ネットワーク接続記憶装置など)が含まれる。
【0031】
図5Bは、PBX環境下でコンプライアンス処理を行う、ライン・モニタを含んでいるシステムの実施形態を図示しているブロック図である。コンプライアンス・システム514、通話局1(516)、および通話局2(518)は、PBX520に接続されている。PBX520は、ライン・モニタ522を通じて、外部電話ネットワーク524と接続している。外部電話ネットワークは、移動電話ネットワーク、公衆交換電話網、電話網、および/またはボイス・オーバー・アイピー・ネットワークなど、あらゆる電話ネットワークとすることができる。1つ以上の外部電話ネットワークに対していくつの接続があってもよく、一部の実施形態では、このような各接続が、それと関連する1つ以上のライン・モニタであってもよい。コンプライアンス・システム514は、一部の実施形態において、PBXを通過する呼情報を監視することによって、PBXと関連するあらゆる通話局が受ける、または発する全ての(または選択された)呼を監視および処理するように構成されている。一部の実施形態では、ライン・モニタが、コンプライアンス・システムから物理的に遠隔にある。データは、ライン・モニタとコンプライアンス・システムとの間の接続を介してやり取りされる。例えば、ライン・モニタは、ライン状態およびANI情報をコンプライアンス・システムへ中継するとよい。ライン・モニタまたはコンプライアンス・システムのいずれかが監視サービスを提供することができない場合は、フェイル・オープンまたはフェイル・クローズドに設定することにより、ライン・モニタが電話サービスを中断させることができる。ライン・モニタ522は、コンプライアンス・システム514によって制御できる。ライン・モニタは、通信ライン接続上のあらゆる情報を遮断、フィルタリング、および監視することができる。例えば、ライン・モニタによってコンプライアンス・システムから承認されていない呼が検知された場合(例えば、コンプライアンス処理を回避しようとする悪質な企てが原因で通信ラインが「混雑」になっている場合など)、この承認されていない呼情報は、ライン・モニタによって遮断することができる。
【0032】
上述の実施形態は、明確な理解のために詳細に説明されているが、本発明は記された詳述に限定されるものではない。本発明を実現するには多数の代替的な方法がある。開示された実施形態は、一例であり、限定的なものではない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】リダイレクション・コンプライアンス処理用のシステムの一実施の形態を図示するブロック図である。
【図2A】監視対象の呼参加者へ発せられた呼をリダイレクトするプロセスの一実施形態を図示するフローチャートである。
【図2B】監視対象の呼参加者から発せられた呼をリダイレクトするプロセスの一実施形態を図示するフローチャートである。
【図2C】監視対象の呼に関して使用される識別番号を決定するプロセスの一実施形態を図示するフローチャートである。
【図2D】宛て先呼番号への呼を実施するプロセスの一実施形態を図示するフローチャートである。
【図2E】発信者を遮断するプロセスの一実施形態を図示するフローチャートである。
【図3】コンプライアンス処理用のシステムの一実施形態を図示するブロック図である。
【図4A】呼を実施するプロセスの一実施形態を図示するフローチャートである。
【図4B】呼を遮断するプロセスの一実施形態を図示するフローチャートである。
【図4C】監視対象の呼参加者と関連するデバイス上で呼を受信するプロセスの一実施形態を図示するフローチャートである。
【図5A】PBX環境におけるコンプライアンス処理用のシステムの一実施形態を図示するブロック図である。
【図5B】PBX環境におけるコンプライアンス処理用の、ライン・モニタを含んでいるシステムの一実施形態を図示するブロック図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信を開始する方法であって、
発呼者が通信したいと望む目的の宛て先と関連する識別子を前記発呼者から受信するステップと、
コンプライアンス・ノードとの通信を実施するステップと、
前記コンプライアンス・ノードへ前記識別子を提供するステップとを含み、
前記コンプライアンス・ノードが、前記目的の宛先を相手に、前記コンプライアンス・ノード、前記目的の宛て先、および前記発呼者が参加者である通信セッションを実施するように構成されている前記方法。
【請求項2】
前記発呼者が、監視対象の呼参加者と関連するユーザ、ハードウェア・コンポーネント、またはソフトウェア・コンポーネントを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記識別子が、ユーザ・インターフェースを介してユーザから受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記コンプライアンス・ノードとの通信が自動的に実施され、前記コンプライアンス・ノードの前記通信セッションへの前記参加が、前記発呼者から気付かれない、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
通信を受信する方法であって、
第1通信参加者と関連する機器において、第2通信参加者からの通信の実施を求める要求を受信するステップと、
コンプライアンス・ノードと接続するステップと、
前記第2通信参加者との通信が実施されるようにするステップと、
前記第1および第2通信参加者の間の前記通信の少なくとも一部を前記コンプライアンス・ノードへ提供するステップとを含み、
前記コンプライアンス・ノードが、前記第1および第2通信参加者の間の前記通信の前記少なくとも一部に関してコンプライアンス処理を実行するように構成されており、前記第1および第2通信参加者が互いに通信することが認められるより前に、前記コンプライアンス・ノードとの通信が実施される前記方法。
【請求項6】
前記第1および第2通信参加者間の前記通信の少なくとも一部を前記コンプライアンス・ノードへ提供するステップが、前記コンプライアンス・ノード、前記第1通信参加者、および前記第2通信参加者が参加者である通信セッションを実施するステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1および第2通信参加者間の前記通信の少なくとも一部を前記コンプライアンス・ノードへ提供するステップが、前記第1および第2通信参加者間の前記通信の前記少なくとも一部を前記コンプライアンス・ノードへミラーリングするステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記コンプライアンス・ノードが、前記機器上に実装されたコンプライアンス・モジュールである、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記コンプライアンス・ノードと接続するステップが、外部コンプライアンス・システムへ新たに発呼を実施するステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記コンプライアンス処理が、通信情報の監視、記録、アーカイブ、索引付け、検索、分析、制御、遮断、および修正のうちの1つ以上を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項11】
前記通信が、会話内容および音声のトーン/特徴/アクセント/性別などの音声データ、呼の背景雑音、呼参加者のデバイスに関するデータ、通信サービス・プロバイダに関するデータ、ルーティング・デバイスに関するデータ、コンプライアンス・システムと関連するその他のデバイスに関するデータ、ならびに前記呼に関するあらゆる可聴音またはバイナリ・データのうちの1つ以上を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項12】
前記コンプライアンス処理が、呼遮断ポリシーに従って前記通信を遮断または修正することを含み、前記呼遮断ポリシーが、許可された呼参加者のリスト、許可されていない呼参加者のリスト、許可された呼参加者グループのリスト、および許可されていない呼参加者グループのリストのうちの1つ以上に少なくとも部分的に基づいている、請求項5に記載の方法。
【請求項13】
前記コンプライアンス処理が、アーカイブ・ポリシーに従って前記通信と関連するデータを記憶媒体上へ保存することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項14】
前記記憶媒体が、ハード・ドライブ、光記憶装置、データ・テープ、オーディオ・テープ、バックアップ・サーバ、ネットワーク記憶装置、ストレージ・エリア・ネットワーク、ネットワーク接続記憶装置のうちの1つ以上を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記データの保存が、さらに、情報変換、オーディオ・デジタル化、音声から文字列への変換、コード化形式変換、データ・フィルタリング、データ圧縮、およびデータ暗号化のうちの1つ以上を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記機器が、移動電話、電話、コンピュータ、および電話サービス・プロバイダ・ネットワークを少なくとも部分的に介してデータを送信および受信できる任意のデバイスを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項17】
通信を開始する方法であって、
発呼者から、前記発呼者と関連する機器において、前記発呼者が通信したい目的の宛て先と関連する識別子を受信するステップと、
コンプライアンス・ノードと接続するステップと、
前記目的の宛て先との通信を実施するステップと、
前記発呼者と前記目的の宛て先との間の前記通信の少なくとも一部を前記コンプライアンス・ノードへ提供するステップとを含み、
前記コンプライアンス・ノードが、前記発呼者と前記目的の宛て先との間の前記通信の少なくとも一部に関してコンプライアンス処理を実行するように構成されており、前記発呼者および前記目的の宛て先が互いに通信することが認められるより前に、前記コンプライアンス・ノードとの通信が実施される前記方法。
【請求項18】
前記発呼者と前記目的の宛て先との間の前記通信の少なくとも一部を前記コンプライアンス・ノードへ提供するステップが、前記コンプライアンス・ノード、前記発呼者、および前記目的の宛て先が参加者である通信セッションを実施するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記発呼者と前記目的の宛て先との間の前記通信の少なくとも一部を前記コンプライアンス・ノードへ提供するステップが、前記発呼者と前記目的の宛て先との間の前記通信の少なくとも一部を前記コンプライアンス・ノードへミラーリングするステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
発呼者が通信したいと望む目的の宛て先と関連する識別子を受信するように構成されているユーザ・インターフェースと、
コンプライアンス・ノードと通信して、前記コンプライアンス・ノードへ前記識別子を伝送するように構成されている通信インターフェースとを含み、
前記コンプライアンス・ノードが、前記目的の宛て先を相手に、前記コンプライアンス・ノード、前記目的の宛て先、および前記発呼者が参加者である通信セッションを実施するように構成されている通信機器であって、当該通信機器が、別の通信参加者とは、前記コンプライアンス・ノードを通じて間接的にのみ通信するように構成されている、通信機器。
【請求項21】
通信機器と関連する通信参加者によって発せられる電話呼を開始し前記通信参加者に対して発せられる電話呼を受信するように構成されている通信インターフェースと、
前記通信参加者によってまたは対して発せられた電話呼に関してコンプライアンス処理を実行するように構成されているコンプライアンス・モジュールとを含み、
前記コンプライアンス処理が、通信情報の監視、記録、アーカイブ、索引付け、検索、分析、制御、遮断、および修正のうちの1つ以上を含む、通信機器。
【請求項22】
前記コンプライアンス処理と関連するデータを保存するように構成されているデータ記憶装置をさらに含む、請求項21に記載の機器。
【請求項23】
前記機器が、電話、移動電話、VoIPデバイス、またはその他の電話機器を含む、請求項21に記載の機器。
【請求項24】
コンピュータ可読媒体に組み込まれ、通信を受信するためのコンピュータ・プログラムであって、コンピュータに、
第1通信参加者と関連する機器において、第2通信参加者から、通信の実施を求める要求を受信する手順と、
前記第2通信参加者からの通信を受信する手順と、
前記機器において、前記第1および第2通信参加者との間の前記通信の少なくとも一部に関してコンプライアンス処理を実行する手順と、
を実行させるためのコンピュータ命令を含んだ、コンピュータ・プログラム。
【請求項25】
前記コンプライアンス処理が、通信情報の監視、記録、アーカイブ、索引付け、検索、分析、制御、遮断、および修正のうちの1つ以上を含む、請求項24に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項26】
前記コンプライアンス処理が、呼遮断ポリシーに従って前記通信を遮断または修正することを含み、前記遮断ポリシーが、許可された呼参加者のリスト、許可されていない呼参加者のリスト、許可された呼参加者グループのリスト、および許可されていない呼参加者グループのリストのうちの1つ以上に少なくとも部分的に基づいている、請求項24に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項27】
前記コンプライアンス処理が、アーカイブ・ポリシーに従って前記通信と関連するデータを記憶媒体上へ保存することを含む、請求項24に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項28】
通信を処理する方法であって、
第1通信参加者から通信の実施を求める要求を受信するステップと、
前記要求と関連する第1識別子を第2通信参加者と関連する第2識別子へマッピングするステップと、
前記第1および第2通信参加者間の通信の少なくとも一部が監視されることが可能な形で前記第1通信参加者と前記第2通信参加者との間に前記通信を実施するのに、前記第2識別子を使用するステップと、
第1通信参加者と前記第2通信参加者との間の前記通信の少なくとも一部に少なくとも部分的に関してコンプライアンス処理を実行するステップとを含み、
前記第1通信参加者に前記第1識別子を前記第2通信参加者へ関連付けさせる形で前記第1識別子が前記第1通信参加者に利用可能となっており、前記第1識別子は、前記第2通信参加者に直接到達するのには使用することができず、前記第2識別子が、前記1通信参加者へは提供されない前記方法。
【請求項29】
コンプライアンス処理用のシステムであって、
第1通信参加者から通信の実施を求める要求を受信する通信インターフェースと、
前記要求と関連する第1識別子を第2通信参加者と関連する第2識別子へマッピングし、前記第1および第2通信参加者間の通信の少なくとも一部が監視されることが可能な形で前記第1通信参加者と前記第2通信参加者との間に前記通信を実施するのに前記第2識別子を使用し、第1通信参加者と前記第2通信参加者との間の前記通信の少なくとも一部に少なくとも部分的に関してコンプライアンス処理を実行するように構成されているプロセッサとを含み、
前記第1通信参加者に前記第1識別子を前記第2通信参加者へ関連付けさせる形で前記第1識別子が前記第1通信参加者に利用可能となっており、前記第1識別子は、前記第2通信参加者に直接到達するのには使用することができず、前記第2識別子が、前記1通信参加者へは提供されない前記システム。
【請求項30】
コンプライアンス処理用のシステムであって、
通信参加者から、第1呼に関して、前記通信参加者が通信したい目的の宛て先の識別子を受信するように構成されている第1通信インターフェースと、
前記目的の宛て先へ、第2呼を実施するように構成されている第2通信インターフェースと、
前記第1および第2呼を共にカンファレンスさせ、前記通信参加者と前記目的の宛て先との間の通信の少なくとも一部に関して、前記カンファレンスを介してコンプライアンス処理を実行するように構成されているプロセッサと、
を含む、システム。
【請求項31】
コンピュータ可読媒体に組み込まれ、第1通信参加者によって開始された通信を処理するためのコンピュータ・プログラムであって、コンピュータに、
前記要求と関連する第1識別子を、第2通信参加者と関連する第2識別子へマッピングする手順と、
前記第1および第2通信参加者間の通信の少なくとも一部が監視されることが可能な形で前記第1通信参加者と前記第2通信参加者との間に前記通信を実施するのに前記第2識別子を使用する手順と、
第1通信参加者と前記第2通信参加者との間の前記通信の少なくとも一部に少なくとも部分的に関してコンプライアンス処理を実行する手順と、
を実行させるためのコンピュータ命令を含んでおり、
前記第1通信参加者に前記第1識別子を前記第2通信参加者へ関連付けさせる形で前記第1識別子が前記第1通信参加者に利用可能となっており、前記第1識別子は、前記第2通信参加者に直接到達するのには使用することができず、前記第2識別子が、前記1通信参加者へは提供されない前記コンピュータ・プログラム。
【請求項1】
通信を開始する方法であって、
発呼者が通信したいと望む目的の宛て先と関連する識別子を前記発呼者から受信するステップと、
コンプライアンス・ノードとの通信を実施するステップと、
前記コンプライアンス・ノードへ前記識別子を提供するステップとを含み、
前記コンプライアンス・ノードが、前記目的の宛先を相手に、前記コンプライアンス・ノード、前記目的の宛て先、および前記発呼者が参加者である通信セッションを実施するように構成されている前記方法。
【請求項2】
前記発呼者が、監視対象の呼参加者と関連するユーザ、ハードウェア・コンポーネント、またはソフトウェア・コンポーネントを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記識別子が、ユーザ・インターフェースを介してユーザから受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記コンプライアンス・ノードとの通信が自動的に実施され、前記コンプライアンス・ノードの前記通信セッションへの前記参加が、前記発呼者から気付かれない、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
通信を受信する方法であって、
第1通信参加者と関連する機器において、第2通信参加者からの通信の実施を求める要求を受信するステップと、
コンプライアンス・ノードと接続するステップと、
前記第2通信参加者との通信が実施されるようにするステップと、
前記第1および第2通信参加者の間の前記通信の少なくとも一部を前記コンプライアンス・ノードへ提供するステップとを含み、
前記コンプライアンス・ノードが、前記第1および第2通信参加者の間の前記通信の前記少なくとも一部に関してコンプライアンス処理を実行するように構成されており、前記第1および第2通信参加者が互いに通信することが認められるより前に、前記コンプライアンス・ノードとの通信が実施される前記方法。
【請求項6】
前記第1および第2通信参加者間の前記通信の少なくとも一部を前記コンプライアンス・ノードへ提供するステップが、前記コンプライアンス・ノード、前記第1通信参加者、および前記第2通信参加者が参加者である通信セッションを実施するステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1および第2通信参加者間の前記通信の少なくとも一部を前記コンプライアンス・ノードへ提供するステップが、前記第1および第2通信参加者間の前記通信の前記少なくとも一部を前記コンプライアンス・ノードへミラーリングするステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記コンプライアンス・ノードが、前記機器上に実装されたコンプライアンス・モジュールである、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記コンプライアンス・ノードと接続するステップが、外部コンプライアンス・システムへ新たに発呼を実施するステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記コンプライアンス処理が、通信情報の監視、記録、アーカイブ、索引付け、検索、分析、制御、遮断、および修正のうちの1つ以上を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項11】
前記通信が、会話内容および音声のトーン/特徴/アクセント/性別などの音声データ、呼の背景雑音、呼参加者のデバイスに関するデータ、通信サービス・プロバイダに関するデータ、ルーティング・デバイスに関するデータ、コンプライアンス・システムと関連するその他のデバイスに関するデータ、ならびに前記呼に関するあらゆる可聴音またはバイナリ・データのうちの1つ以上を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項12】
前記コンプライアンス処理が、呼遮断ポリシーに従って前記通信を遮断または修正することを含み、前記呼遮断ポリシーが、許可された呼参加者のリスト、許可されていない呼参加者のリスト、許可された呼参加者グループのリスト、および許可されていない呼参加者グループのリストのうちの1つ以上に少なくとも部分的に基づいている、請求項5に記載の方法。
【請求項13】
前記コンプライアンス処理が、アーカイブ・ポリシーに従って前記通信と関連するデータを記憶媒体上へ保存することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項14】
前記記憶媒体が、ハード・ドライブ、光記憶装置、データ・テープ、オーディオ・テープ、バックアップ・サーバ、ネットワーク記憶装置、ストレージ・エリア・ネットワーク、ネットワーク接続記憶装置のうちの1つ以上を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記データの保存が、さらに、情報変換、オーディオ・デジタル化、音声から文字列への変換、コード化形式変換、データ・フィルタリング、データ圧縮、およびデータ暗号化のうちの1つ以上を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記機器が、移動電話、電話、コンピュータ、および電話サービス・プロバイダ・ネットワークを少なくとも部分的に介してデータを送信および受信できる任意のデバイスを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項17】
通信を開始する方法であって、
発呼者から、前記発呼者と関連する機器において、前記発呼者が通信したい目的の宛て先と関連する識別子を受信するステップと、
コンプライアンス・ノードと接続するステップと、
前記目的の宛て先との通信を実施するステップと、
前記発呼者と前記目的の宛て先との間の前記通信の少なくとも一部を前記コンプライアンス・ノードへ提供するステップとを含み、
前記コンプライアンス・ノードが、前記発呼者と前記目的の宛て先との間の前記通信の少なくとも一部に関してコンプライアンス処理を実行するように構成されており、前記発呼者および前記目的の宛て先が互いに通信することが認められるより前に、前記コンプライアンス・ノードとの通信が実施される前記方法。
【請求項18】
前記発呼者と前記目的の宛て先との間の前記通信の少なくとも一部を前記コンプライアンス・ノードへ提供するステップが、前記コンプライアンス・ノード、前記発呼者、および前記目的の宛て先が参加者である通信セッションを実施するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記発呼者と前記目的の宛て先との間の前記通信の少なくとも一部を前記コンプライアンス・ノードへ提供するステップが、前記発呼者と前記目的の宛て先との間の前記通信の少なくとも一部を前記コンプライアンス・ノードへミラーリングするステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
発呼者が通信したいと望む目的の宛て先と関連する識別子を受信するように構成されているユーザ・インターフェースと、
コンプライアンス・ノードと通信して、前記コンプライアンス・ノードへ前記識別子を伝送するように構成されている通信インターフェースとを含み、
前記コンプライアンス・ノードが、前記目的の宛て先を相手に、前記コンプライアンス・ノード、前記目的の宛て先、および前記発呼者が参加者である通信セッションを実施するように構成されている通信機器であって、当該通信機器が、別の通信参加者とは、前記コンプライアンス・ノードを通じて間接的にのみ通信するように構成されている、通信機器。
【請求項21】
通信機器と関連する通信参加者によって発せられる電話呼を開始し前記通信参加者に対して発せられる電話呼を受信するように構成されている通信インターフェースと、
前記通信参加者によってまたは対して発せられた電話呼に関してコンプライアンス処理を実行するように構成されているコンプライアンス・モジュールとを含み、
前記コンプライアンス処理が、通信情報の監視、記録、アーカイブ、索引付け、検索、分析、制御、遮断、および修正のうちの1つ以上を含む、通信機器。
【請求項22】
前記コンプライアンス処理と関連するデータを保存するように構成されているデータ記憶装置をさらに含む、請求項21に記載の機器。
【請求項23】
前記機器が、電話、移動電話、VoIPデバイス、またはその他の電話機器を含む、請求項21に記載の機器。
【請求項24】
コンピュータ可読媒体に組み込まれ、通信を受信するためのコンピュータ・プログラムであって、コンピュータに、
第1通信参加者と関連する機器において、第2通信参加者から、通信の実施を求める要求を受信する手順と、
前記第2通信参加者からの通信を受信する手順と、
前記機器において、前記第1および第2通信参加者との間の前記通信の少なくとも一部に関してコンプライアンス処理を実行する手順と、
を実行させるためのコンピュータ命令を含んだ、コンピュータ・プログラム。
【請求項25】
前記コンプライアンス処理が、通信情報の監視、記録、アーカイブ、索引付け、検索、分析、制御、遮断、および修正のうちの1つ以上を含む、請求項24に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項26】
前記コンプライアンス処理が、呼遮断ポリシーに従って前記通信を遮断または修正することを含み、前記遮断ポリシーが、許可された呼参加者のリスト、許可されていない呼参加者のリスト、許可された呼参加者グループのリスト、および許可されていない呼参加者グループのリストのうちの1つ以上に少なくとも部分的に基づいている、請求項24に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項27】
前記コンプライアンス処理が、アーカイブ・ポリシーに従って前記通信と関連するデータを記憶媒体上へ保存することを含む、請求項24に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項28】
通信を処理する方法であって、
第1通信参加者から通信の実施を求める要求を受信するステップと、
前記要求と関連する第1識別子を第2通信参加者と関連する第2識別子へマッピングするステップと、
前記第1および第2通信参加者間の通信の少なくとも一部が監視されることが可能な形で前記第1通信参加者と前記第2通信参加者との間に前記通信を実施するのに、前記第2識別子を使用するステップと、
第1通信参加者と前記第2通信参加者との間の前記通信の少なくとも一部に少なくとも部分的に関してコンプライアンス処理を実行するステップとを含み、
前記第1通信参加者に前記第1識別子を前記第2通信参加者へ関連付けさせる形で前記第1識別子が前記第1通信参加者に利用可能となっており、前記第1識別子は、前記第2通信参加者に直接到達するのには使用することができず、前記第2識別子が、前記1通信参加者へは提供されない前記方法。
【請求項29】
コンプライアンス処理用のシステムであって、
第1通信参加者から通信の実施を求める要求を受信する通信インターフェースと、
前記要求と関連する第1識別子を第2通信参加者と関連する第2識別子へマッピングし、前記第1および第2通信参加者間の通信の少なくとも一部が監視されることが可能な形で前記第1通信参加者と前記第2通信参加者との間に前記通信を実施するのに前記第2識別子を使用し、第1通信参加者と前記第2通信参加者との間の前記通信の少なくとも一部に少なくとも部分的に関してコンプライアンス処理を実行するように構成されているプロセッサとを含み、
前記第1通信参加者に前記第1識別子を前記第2通信参加者へ関連付けさせる形で前記第1識別子が前記第1通信参加者に利用可能となっており、前記第1識別子は、前記第2通信参加者に直接到達するのには使用することができず、前記第2識別子が、前記1通信参加者へは提供されない前記システム。
【請求項30】
コンプライアンス処理用のシステムであって、
通信参加者から、第1呼に関して、前記通信参加者が通信したい目的の宛て先の識別子を受信するように構成されている第1通信インターフェースと、
前記目的の宛て先へ、第2呼を実施するように構成されている第2通信インターフェースと、
前記第1および第2呼を共にカンファレンスさせ、前記通信参加者と前記目的の宛て先との間の通信の少なくとも一部に関して、前記カンファレンスを介してコンプライアンス処理を実行するように構成されているプロセッサと、
を含む、システム。
【請求項31】
コンピュータ可読媒体に組み込まれ、第1通信参加者によって開始された通信を処理するためのコンピュータ・プログラムであって、コンピュータに、
前記要求と関連する第1識別子を、第2通信参加者と関連する第2識別子へマッピングする手順と、
前記第1および第2通信参加者間の通信の少なくとも一部が監視されることが可能な形で前記第1通信参加者と前記第2通信参加者との間に前記通信を実施するのに前記第2識別子を使用する手順と、
第1通信参加者と前記第2通信参加者との間の前記通信の少なくとも一部に少なくとも部分的に関してコンプライアンス処理を実行する手順と、
を実行させるためのコンピュータ命令を含んでおり、
前記第1通信参加者に前記第1識別子を前記第2通信参加者へ関連付けさせる形で前記第1識別子が前記第1通信参加者に利用可能となっており、前記第1識別子は、前記第2通信参加者に直接到達するのには使用することができず、前記第2識別子が、前記1通信参加者へは提供されない前記コンピュータ・プログラム。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【公表番号】特表2008−545345(P2008−545345A)
【公表日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519578(P2008−519578)
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際出願番号】PCT/US2006/025435
【国際公開番号】WO2007/005543
【国際公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願人】(507024769)イーエムシー コーポレイション (13)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際出願番号】PCT/US2006/025435
【国際公開番号】WO2007/005543
【国際公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願人】(507024769)イーエムシー コーポレイション (13)
【Fターム(参考)】
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