説明

電離真空計用分子シールド

【課題】本発明は、イオンゲージ収集器に到達する汚染物質を削減する方法および装置を提供する。
【解決手段】真空中の気体密度を測定するシステムは、真空計と、真空計を収容するハウジングと、ハウジングの外部表面に固定される磁石とを備える。磁石は可撓性磁気片であり、ハウジングの外部表面の周りに配置される。真空計は、ハウジングの管状部に沿って縦方向に延伸するグリッド絶縁体ポストを含み、磁石は、グリッド絶縁体ポストに隣接するハウジングの外部表面に固定されていて且つグリッド絶縁体ポストに対して横向きにされている。磁石は可撓性磁気片であり、クランプが磁石を、ハウジングの外部表面に固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には電離真空計に関する。より特別には、本発明は、汚染物質を電離真空計から遠ざける方向に変えることに関する。
【背景技術】
【0002】
電離真空計は、気体の低圧を測定するのに使用できる。電離真空計は、気体が電子により衝撃を受けたときに生成される電気イオンを測定することにより間接的に圧力を感知する。
【0003】
電離真空計には下記のタイプが含まれる。(1)熱電子放出真空計。熱陰極真空計とも称せられる。および(2)電界放出真空計。冷陰極真空計とも称される。熱陰極真空計においては、電気的に加熱されたフィラメントが、電子ビームを生成する。電子は真空計を通り、真空計の周りの気体分子をイオン化する。結果としてのイオンは、負電極に収集される。電極を流れる電流は、イオン数によって決まり、イオン数は、真空計内の圧力によって決まる。冷陰極真空計の原理も、電子が高電圧電気放電により生成される放電で生成されることを除けば同じである。
【0004】
熱陰極真空計の代表例は、バヤード・アルパート(Bayard−Alpert)真空計であり、1952年7月29日にバヤード(Bayard)対して発行された米国特許第2605431号に開示されており、その全体は、ここに参考文献として組み込まれる。
【0005】
バヤード・アルパート型電離真空計は、非常に低い圧力を測定するための最も一般的な非磁気真空計であり、世界中で広く使用されてきている。バヤード・アルパート真空計は、真空計容積内の気体分子をイオン化し、それらのイオンを細いイオン収集ワイヤ上に収集して、イオン収集ワイヤにおける結果としての電流を測定する。容積内に存在する気体分子数、または容積内の圧力は、電流測定に基づいて決定される。
【0006】
バヤード・アルパート真空計は、例えば、円筒ワイヤグリッドのような、陽極へ向けて電子を放出する少なくとも1つの加熱されたフィラメントを含むことができる。少なくとも1つのイオン収集電極が、円筒ワイヤグリッド内にその軸に沿って設置される。加熱されたフィラメント(陰極)から放出された負電子は、正に帯電した円筒ワイヤグリッド(陽極)に向けて加速される。電子は、円筒ワイヤグリッドにより囲まれた空間容積内に入り込む。この容積内では、電子は真空チャンバ内の任意の気体分子と衝突し、それにより、正イオンを生成する。これらの正イオンは、円筒ワイヤグリッド内に配置されたイオン収集電極により収集される。
【0007】
イオン収集電極は、ほぼ接地電位であってよく、円筒ワイヤグリッドと比較して負であってよい。一定のフィラメント対グリッド電圧と電子放射電流において、正イオンが形成される率は、約133.3Pa(1×10-3 Torr)未満の圧力に対しては、真空計内の分子密度(圧力)に正比例する。電流の強度は、圧力単位で較正できるメーター上に表示される。
【0008】
非常に低い圧力を必要とする真空チャンバは、多くの異なる工程で使用される。例えば、真空チャンバで行われるある工程では、金属蒸着が引き起こされる。しかし、これらの工程により、チャンバ内の圧力を測定するために使用されるイオンゲージ(電離真空計)が汚染される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、イオンゲージ収集器に到達する汚染物質を削減する方法および装置を提供する。後述するように、汚染物質をイオンゲージ収集器から遠ざける方向に向けることにより、イオンゲージは損傷を受ける可能性がより少なくなり、より正確になり、より長い保守不要の寿命を有するようになり、より正確になる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記および他の要求に応えるために、そしてその目的を考慮して、本発明は、真空中の気体密度を測定するシステム(装置)であって、真空計と、真空計を含むためのハウジングと、ハウジングの外部表面に固定された磁石を備えるシステムを提供する。磁石は可撓性磁気片であり、ハウジングの外部表面の周りに位置している。
【0011】
真空計は、ハウジングの管状部に沿って縦方向に延伸するグリッド絶縁体ポストを含み、磁石は、グリッド絶縁体ポストに隣接してハウジングの外部表面に固定され、グリッド絶縁体ポストに対して横向きにされている。磁石は可撓性磁気片であり、クランプが磁石をハウジングの外部表面に固定している。磁石は高温材料から形成され、クランプはステンレス鋼から形成され、磁石を、ハウジングの管状部の外部表面の周りに圧入するように調整可能である。
【0012】
本発明の別の実施の形態は真空計であって、ハウジングの管状部において縦方向に延伸するイオン収集ワイヤと、イオン収集器に沿って、そこから距離をおいて縦方向に延伸するフィラメントと、イオン収集ワイヤを取り囲むグリッドと、ハウジングの管状部において縦方向に延伸するグリッド絶縁体であって、グリッドに電圧ポテンシャル(電位)を与える電導体を含むグリッド絶縁体と、ハウジングの管状部に対して外部に配置された磁石と、を備える。磁石は可撓性磁気片であり、ハウジングの管状部の外部の周りに位置している。磁石は、ハウジングの管状部の外部上のグリッド絶縁体に対して横向きに固定されている。クランプにより、可撓性磁気片が、ハウジングの管状部の外部の周りに圧入されている。可撓性磁気片はグリッド絶縁体に対して横向きで且つ、隣接している。可撓性磁気片は、ハウジングの管状部の外部の周りで円周方向に向けられている複数の磁化片を含むことができる。
【0013】
本発明の更に別の実施の形態は、グリッド絶縁体ポストを含むバヤード・アルパート真空計の金属汚染を削減する方法である。本方法は、(a)バヤード・アルパート真空計を金属蒸気に接触させるステップ(手順)と、(b)グリッド絶縁体ポストに隣接する磁場を提供するステップ(手順)と、を備える。磁場は、グリッド絶縁体ポスト上の金属堆積物を削減するのに有効である。
【0014】
磁場を提供するステップは、バヤード・アルパート真空計を取り囲むハウジングの外部表面上に可撓性磁気片を取り付けることを含む。可撓性磁気片は、グリッド絶縁体ポストに対して横向きに且つ隣接して取り付けられる。
【0015】
取り付けステップは、可撓性磁気片を、調整可能なステンレス鋼ホースクランプを使用して確実に固定することを含む。磁場を提供することは、少なくとも160ガウスの強度を有する磁場を提供することを含む。
本発明は、下記の詳細な説明を、付随する図面と共に読むことにより最もよく理解される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に従う、分子シールドが取り付けられた直角電離真空計の切取断面上面図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態に従う、分子シールドが取り付けられた、図1に示されている直角電離真空計用ハウジングの側面図である。
【図3】図3は、本発明の一つの典型的実施の形態に係る、図2の直角電離真空計のハウジングの周りに分子シールドを固定するためのクランプを示している。
【図4A】図4Aは、本発明の一つの典型的実施の形態に係る、グリッド絶縁体ポストの周りの異なる磁石構成を有する、図1に示されている電離真空計の断面を示している。
【図4B】図4Bは、本発明の別の典型的実施の形態に係る、グリッド絶縁体ポストの周りの異なる磁石構成を有する、図1に示されている電離真空計の断面を示している。
【発明を実施するための形態】
【0017】
多くの処理方法では、金属物質を基板の表面上に堆積するための真空チャンバを必要とする。処理工程の間、金属蒸気は、真空中の酸素と結合して金属酸化物を形成する。しかし、金属酸化物は、基板が処理されるチャンバの真空圧を測定するために使用される電離真空計を汚染する。電離真空計の内部構成要素は真空に晒され、その結果、金属蒸着により被覆される。
【0018】
下記に記述するように、本発明は、金属蒸気のような汚染物質を、電離真空計の内部構成要素から遠ざける方向に向けるための方法と装置を提供する。
【0019】
図1、2、および3を参照すると、全体を参照番号10で示されている直角電離真空計が示されている。電離真空計は、図1の上面切取断面図に示されているようなバヤード・アルパート真空計であってよい。バヤード・アルパート真空計は、タングステンフィラメント(陰極)24と、ヘリカルコイルグリッド(陽極)26と、収集ワイヤ(イオン収集器)28を含む。
【0020】
フィラメントに対して共通して使用される材料には2つのタイプがあり、タングステンとイリジウムである。フィラメント上で使用される被覆には2つのタイプがあり、トリア(酸化トリウム)とイットリア(酸化イットリウム)である。
【0021】
一般的に、フィラメントは、イットリア被覆イリジウム、トリア被覆イリジウム、または無被覆タングステンである。最も普遍的な形態は、被覆イリジウムであり、それはタングステンよりも低い温度で作動するからであり、そのため、より反応しにくいという理由による。被覆イリジウムフィラメントはまた、電源が入っている間に大気圧に晒されたときの耐焼損性がより高い。タングステンフィラメントは、それらの電源が入っている間に、1.333kPa(1×10-2 Torr)以上の圧力に晒されると即座に焼損する。しかし、タングステンフィラメントは、真空工程の化学的物質(ハロゲン化合物のような)が被覆イリジウムフィラメントの早期欠陥(又は、故障)を引き起こすときには、使用するのに最適なタイプである。
【0022】
バヤード・アルパート真空計の適切な作動に必要な放出電流量は、フィラメントのタイプ、真空計のサイズまたは様式、真空計が使用される方法、動作の圧力範囲、および指示圧力の所望の感度など多くの要因に依存する。放出電流は、典型的には25μAから10mAの範囲である。
【0023】
図1の切取断面図には、参照番号12aと12bが付けられたグリッド絶縁体ポストも示されており、グリッド導体を支持し且つ絶縁し、同時にフィラメント24に対して正に帯電している。図示しないが、入力/出力(I/O)ピンがグリッド導体に接続されており、ヘリカルコイルグリッド(陽極)28に電圧ポテンシャル(電位)を与える。入力/出力ピンは、図4Aと4Bにおいて、参照番号40aと40bが付けられて、その断面が示されている。
【0024】
図1は、電離真空計の一例を示していることは理解されよう。電離真空計には他に多くのタイプがあり、陽極、陰極、およびイオン収集器は図1に示されている構成とは異なる構成を有している。例えば、超高真空(UHV)ヌード(裸)バヤード・アルパート真空計は、2×10-11Torr(2.666μPa)未満の圧力測定に使用できる。この下限は、標準バヤード・アルパート真空計の2つの構成要素を変形することにより達成される。まず最初に、収集器の直径が減少される。断面積が小さければ、グリッドで生成されたX線が収集器に衝突する確率は低くなる。次に、ヘリカルグリッド構造が、微細ワイヤメッシュグリッド構造に置き換えられ、またグリッドの両端に跨る微細ワイヤ構造がある。微細グリッドワイヤは、より長い電子経路用の透明度のより高いグリッドを提供し、グリッド両端は、イオン収集をより効果的にするために陽イオンを閉じ込める。これらの2つの変形形態により、より高い真空計感度が得られる。
【0025】
図1に戻ると、グリッド絶縁体ポスト12a、12bの末端において、管状ハウジング18は、ハウジング18の管状部を、参照番号16の接続フランジまで継続させる直角湾曲部を含む。接続フランジは、圧力チャンバ(図示せず)に接続してもよく、その中において、金属蒸発が、(例えば)物質の処理の間に生成される。
【0026】
接続フランジ16は、管状ハウジング18内に管状開口部(図示せず)を含む。この管状開口部により、気体が圧力チャンバからハウジング18の内部に導入され、電離真空計10により圧力が測定される。
【0027】
真空計ハウジング18の管状開口部により金属蒸気がイオン化チャンバに入ることができるので、本発明は、バヤード・アルパート型電離真空計の分子シールドを提供する。分子シールドは、電離真空計構成要素(つまり、フィラメント(陰極)、コイルグリッド(陽極)、収集ワイヤ、およびグリッド絶縁体)の金属蒸着による汚染を削減する。
【0028】
分子シールドの1つの典型的な実施の形態が図1、2、3、および4Aに示されており、磁石14を含んでいる。示されているように、磁石14は、薄い、可撓性高温磁石であり、約57.2mm(2.25インチ)の長さと、25.4mm(1.0インチ)の幅と、12.7mm(0.5インチ)の高さの寸法を有している。磁石14は、管状ハウジング18の外部表面周囲の部分の周りに巻き付けられている。
【0029】
磁石14は、内部グリッド絶縁体ポスト12a、12bの直上に、グリッド絶縁体ポストの縦方向を横切る方向に位置している。磁石14は、任意の留め具を使用して、管状ハウジング18の外部表面の周りに固定できる。図3に示されているように、可撓性磁気片は、参照番号20で示されている57.2mm(2.25インチ)のステンレスホースクランプを使用して、ハウジング18に固定されている。磁石14は、示されているように、グリッド絶縁体ポストに最も近い周囲の部分上で、ハウジング18に固定されている。
【0030】
本発明の発明者は、磁石14により生成された結果としての磁場が、収集器およびグリッド絶縁体ポストを取り囲むシールドとして作用することを発見した。金属蒸気の分子が磁場に近づくと、分子は、金属蒸気がグリッド絶縁体に接着して、電流の接地への漏洩による早期真空計欠陥を引き起こす前に、グリッド絶縁体から遠ざかる方向に変えられる。
【0031】
磁石は、有効磁気ガウス強度と極方位が類似である限り、任意の材料から製造できることは理解されよう。磁石は、磁気片の曲率が、ハウジング18の管状断面の周囲曲率に適合するように製造されるのであれば、剛性磁気材料から製造できる。
【0032】
更に、磁気片の強度は、典型的にはステンレス鋼から製造されるハウジング18の厚さに依存する。磁石14により生成される磁場の強度は、ハウジング18の内部に入り込むために十分な程度でなければならない。磁石の最小強度は160ガウスである。
【0033】
磁石は、フェライト粉とゴムポリマー樹脂の乾燥混合物であってもよく、混合され、艶出し仕上げされ、研磨される。研磨された混合物は、細片を形成する。そして磁化される。
【0034】
磁石は、高温構成要素型でなければならず、それにより、磁石は71.1℃(160°F)に耐えられる。更に、クランプ20は、腐食または溶融することなく、上記温度に耐えられなければならない。ステンレス鋼は、クランプ20には良好な選択である。
【0035】
本発明の別の実施の形態においては、磁石14を、管状ハウジング18の周囲表面全体に巻き付けることもできる。別の実施の形態として、磁石14は、ハウジング18の周囲外部管状表面に沿って横に並んで向けられている複数の小片磁石から構成することもできる。そのような実施の形態は、図4Bに示されており、4つの磁気小片34a、34b、34c、および34dが、ハウジング18の外部管状表面の周りに適合するように向けられている。
【0036】
磁気小片34a−34dの極方位は、北、南、北、南、などの順になっているのは理解されよう。より少ない、またはより多い磁気片34を本発明で使用することもできる。更に、磁気片は、長さ、幅において任意の寸法、および任意の厚さの寸法で製造することもできる。
【0037】
本発明は、真空システム内の金属蒸着が、イオンゲージ収集器またはグリッド絶縁体上に累積する任意の高真空システムにおいて使用できる。
【0038】
本発明は、ここで具体的な実施の形態を参照して例示され記載されたが、本発明は示された詳細に限定されない。種々の変形が、請求項の等価な範囲において、本発明から逸脱することなくその詳細において可能である。
【符号の説明】
【0039】
10 (直角)電離真空計
12a グリッド絶縁体ポスト
12b グリッド絶縁体ポスト
14 磁石
16 接続フランジ
18 (管状)ハウジング
20 ホースクランプ
24 フィラメント
26 ヘリカルコイルグリッド
28 収集ワイヤ(イオン収集器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空中の気体密度を測定するシステムであって、
計器と、
前記計器を収容するハウジングと、
前記ハウジングの外部表面に固定される磁石と、を備えることを特徴としてシステム。
【請求項2】
前記磁石は可撓性磁気片であり、
前記ハウジングの前記外部表面の周りに配置されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記計器は、前記ハウジングの管状部に沿って縦方向に延伸するグリッド絶縁体ポストを含み、
前記磁石は、前記グリッド絶縁体ポストに隣接する前記ハウジングの前記外部表面に固定されていて且つ前記グリッド絶縁体ポストに対して横向きにされていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記磁石は可撓性磁気片であり、
クランプが前記磁石を、前記ハウジングの前記外部表面に固定することを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記磁石は、高温材料から形成され、
前記クランプは、ステンレス鋼から形成されていて且つ前記磁石を、前記ハウジングの前記管状部の前記外部表面の周りに圧入するように調整可能であることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記可撓性磁気片は、前記計器の前記グリッド絶縁体ポストに隣接して配置される、少なくとも1つの磁気片を含むことを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
真空計であって、
ハウジングの管状部において縦方向に延伸するイオン収集ワイヤと、
前記イオン収集ワイヤに沿って且つ前記収集器から距離を置いて縦方向に延伸するフィラメントと、
前記イオン収集ワイヤを取り囲むグリッドと、
前記ハウジングの前記管状部において縦方向に延伸していて且つ前記グリッドに電位を提供する電気コネクタを含むグリッド絶縁体と、
前記ハウジングの前記管状部に対して外部に配置される磁石と、を備えることを特徴とする真空計。
【請求項8】
前記磁石は可撓性磁気片であり、
前記ハウジングの前記管状部の前記外部の周りに配置されることを特徴とする請求項7に記載の真空計。
【請求項9】
前記磁石は、前記ハウジングの前記管状部の前記外部上の前記グリッド絶縁体に対して横向きに固定されていることを特徴とする請求項8に記載の真空計。
【請求項10】
クランプにより、前記ハウジングの前記管状部の前記外部の周りに、前記可撓性磁気片が圧入されることを特徴とする請求項9に記載の真空計。
【請求項11】
前記ハウジングの前記管状部の内部が、バヤード・アルパート電離真空計を取り囲み、
前記磁石は可撓性磁気片であり、前記バヤード・アルパート電離真空計を取り囲むように固定されていることを特徴とする請求項7に記載の真空計。
【請求項12】
前記可撓性磁気片は横向にされていて且つ前記グリッド絶縁体に隣接していることを特徴とする請求項11に記載の真空計。
【請求項13】
前記可撓性磁気片は、前記ハウジングの前記管状部の前記外部の周りで円周方向に向けられている複数の磁化片を含むことを特徴とする請求項12に記載の真空計。
【請求項14】
前記磁石は、少なくとも160ガウスの磁気強度を有することを特徴とする請求項11に記載の真空計。
【請求項15】
前記磁石は、前記磁石と前記ハウジングの前記管状部の間に圧入できるように調整可能なステンレス鋼ホースクランプにより、前記ハウジングの前記管状部に固定されることを特徴とする請求項11に記載の真空計。
【請求項16】
グリッド絶縁体ポストを含むバヤード・アルパート真空計の金属汚染を減少する方法であって、
前記バヤード・アルパート真空計を金属蒸気に晒す手順と、
前記グリッド絶縁体ポストに隣接して磁場を提供する手順と、を含む方法において、
前記磁場は、前記グリッド絶縁体ポスト上で金属堆積を減少することにおいて有効であることを特徴とする方法。
【請求項17】
前記磁場を提供する手順は、可撓性磁気片を、前記バヤード・アルパート真空計を取り囲むハウジングの外部表面上に取り付ける段階を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記可撓性磁気片は、前記グリッド絶縁体ポストに対して横向きにされていて且つ隣接して取り付けられることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記取り付け段階は、調整可能なステンレス鋼ホースクランプを使用して前記可撓性磁気片を確実に固定することを含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記磁気を提供する手順は、少なくとも160ガウスの強度を有する磁場を提供することを含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【公開番号】特開2010−96763(P2010−96763A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−237178(P2009−237178)
【出願日】平成21年10月14日(2009.10.14)
【出願人】(505194077)アイティーティー マニュファクチャリング エンタープライジーズ, インコーポレイテッド (114)
【Fターム(参考)】