説明

露光装置、露光方法、及び表示用パネル基板の製造方法

【課題】多量の描画データを空間的光変調器の駆動回路へ高速に供給すると共に、光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる光学部品の歪みによる露光量のばらつきを補正して、描画精度を向上させる。
【解決手段】描画データを、光ビームによる基板の走査方向と直交する方向において、光ビーム照射装置の空間的光変調器の隣接するミラーの中心点間の距離に応じた等間隔の座標毎に分けて、等間隔の座標毎にまとめてメモリ72に記憶する。光ビームによる基板の走査に伴い、描画データを等間隔の座標毎にまとめてメモリ72から読み出し、メモリ72から読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる光学部品の歪みに応じて補正し、補正後の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路(DMD駆動回路27)へ供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶ディスプレイ装置等の表示用パネル基板の製造において、フォトレジストが塗布された基板へ光ビームを照射し、光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光装置、露光方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に係り、特に、複数のミラーを直交する二方向に配列した空間的光変調器を用いて基板へ照射する光ビームを変調し、空間的光変調器により変調した光ビームを、投影レンズ等の光学部品を含む照射光学系から基板へ照射し、空間的光変調器の1つのミラーで反射された光が基板へ照射される領域と、他のミラーで反射された光が基板へ照射される領域が、光ビームによる基板の走査に伴って部分的に重なる多重露光を行う露光装置、露光方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示用パネルとして用いられる液晶ディスプレイ装置のTFT(Thin Film Transistor)基板やカラーフィルタ基板、プラズマディスプレイパネル用基板、有機EL(Electroluminescence)表示パネル用基板等の製造は、露光装置を用いて、フォトリソグラフィー技術により基板上にパターンを形成して行われる。露光装置としては、従来、レンズ又は鏡を用いてマスクのパターンを基板上に投影するプロジェクション方式と、マスクと基板との間に微小な間隙(プロキシミティギャップ)を設けてマスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ方式とがあった。
【0003】
近年、フォトレジストが塗布された基板へ光ビームを照射し、光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光装置が開発されている。光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを直接描画するため、高価なマスクが不要となる。また、描画データ及び走査のプログラムを変更することにより、様々な種類の表示用パネル基板に対応することができる。
【0004】
光ビームにより基板にパターンを描画する際、光ビームの変調には、DMD(Digital Micromirror Device)等の空間的光変調器が用いられる。DMDは、光ビームを反射する複数の微小なミラーを直交する二方向に配列して構成され、駆動回路が描画データに基づいて各ミラーの角度を変更することにより、光源から供給された光ビームを変調する。空間的光変調器により変調された光ビームは、投影レンズ等の光学部品を含む光ビーム照射装置の照射光学系から基板へ照射される。
【0005】
現在市販されているDMDには、DMD1個当たり数十万〜数百万個のミラーが設けられている。各ミラーの寸法は10〜15μm角程度であり、隣接するミラー間には1μm程度の隙間がある。DMDを光ビームによる基板の走査方向と平行に配置すると、各ミラーの配列方向(直交する二方向)が基板の走査方向と平行及び垂直になるので、隣接するミラー間の隙間と基板とが相対的に平行に移動し、この隙間に対応する箇所ではパターンの描画ができない。そのため、DMDは、特許文献1に記載の様に、光ビームによる基板の走査方向に対して傾けて使用される。そして、特許文献2に記載の様に、1つのミラーで反射された光が基板へ照射される領域と、他のミラーで反射された光が基板へ照射される領域が、光ビームによる基板の走査に伴って部分的に重なる多重露光を行うことにより、DMDのミラーのサイズより小さい分解能でパターンの描画を行うことができる。
【0006】
光ビームによる基板の走査は、基板を支持するチャックと、DMDにより変調された光ビームを基板へ照射するヘッド部を有する光ビーム照射装置とを、相対的に移動して行われる。特許文献3には、光ビーム照射装置のヘッド部の位置ずれによる描画品質の低下を防止するため、ヘッド部の位置ずれを検出し、検出結果に基づき、DMDの駆動回路へ供給する描画データの座標を補正し、補正した座標の描画データを、DMDの駆動回路へ供給する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−353927号公報
【特許文献2】特開2004−12899号公報
【特許文献3】特開2010−102084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
描画データは、描画するパターンのCADデータから作られた座標データを元に生成されてメモリに記憶され、チャックと光ビーム照射装置との相対的な移動によりDMDの各ミラーで反射された光が基板へ照射される領域が移動するのに伴い、メモリから読み出されてDMDの駆動回路へ供給される。特許文献2に記載の様に多重露光でパターンの描画を高精細に行う場合、描画データの解像度はDMDのミラーのサイズより小さく、描画データはDMDのミラー数の数倍〜数十倍の膨大な量となる。従来は、描画データをその座標に従って順番にメモリに記憶していたため、DMDの各ミラーの中心点の位置に対応する座標の描画データをメモリから別々に読み出して並び替える必要があり、これらの処理に時間が掛かって、光ビームによる基板の走査速度を速くすることができなかった。特に、特許文献1に記載の様にDMDを光ビームによる基板の走査方向に対して傾けて使用する場合、DMDの傾きに対応してメモリから読み出す描画データの座標を演算する複雑な処理が必要となり、描画データの供給を高速化することが困難であった。
【0009】
また、光ビーム照射装置の照射光学系において、空間的光変調器により変調された光ビームを基板へ照射する投影レンズ等の光学部品に歪みがあると、光学部品を透過した光ビームにより基板へ投影される図形の形状には、例えば樽型や糸巻き型の歪みが発生する。多重露光を行う場合、この図形の歪みにより、基板へ照射される光ビームの光量にばらつきが発生するため、パターンが均一に描画されないという問題がある。この光学部品の歪みにより発生する露光量のばらつきは、光ビームが透過する光学部品内の場所によって変わり、また光学部品毎に異なるため、予め描画データを作成する際に補正を行うことは困難である。
【0010】
本発明の課題は、複数のミラーを直交する二方向に配列した空間的光変調器を用い、多重露光を行って基板にパターンを描画する際、多量の描画データを空間的光変調器の駆動回路へ高速に供給すると共に、光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる光学部品の歪みによる露光量のばらつきを補正して、描画精度を向上させることである。また、本発明の課題は、高品質な表示用パネル基板を高いスループットで製造することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の露光装置は、フォトレジストが塗布された基板を支持するチャックと、複数のミラーを直交する二方向に配列した空間的光変調器、描画データに基づいて空間的光変調器を駆動する駆動回路、及び空間的光変調器により変調された光ビームを照射する光学部品を含む照射光学系を有する光ビーム照射装置と、チャックと光ビーム照射装置とを相対的に移動する移動手段とを備え、移動手段によりチャックと光ビーム照射装置とを相対的に移動して、光ビーム照射装置からの光ビームにより基板を走査し、光ビーム照射装置の空間的光変調器を光ビームによる基板の走査方向に対して傾けて配置し、光ビーム照射装置の空間的光変調器の1つのミラーで反射された光が基板へ照射される領域と、他のミラーで反射された光が基板へ照射される領域が、光ビームによる基板の走査に伴って部分的に重なる多重露光を行って、基板にパターンを描画する露光装置であって、描画データを記憶するメモリと、描画データを、光ビームによる基板の走査方向と直交する方向において、光ビーム照射装置の空間的光変調器の隣接するミラーの中心点間の距離に応じた等間隔の座標毎に分けて、等間隔の座標毎にまとめてメモリに書き込む制御回路と、メモリから読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる光学部品の歪みに応じて補正する補正手段とを有し、光ビームによる基板の走査に伴い、描画データを等間隔の座標毎にまとめてメモリから読み出し、メモリから読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる光学部品の歪みに応じて補正し、補正後の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給する描画制御手段を備えたものである。
【0012】
また、本発明の露光方法は、フォトレジストが塗布された基板をチャックで支持し、チャックと、複数のミラーを直交する二方向に配列した空間的光変調器、描画データに基づいて空間的光変調器を駆動する駆動回路、及び空間的光変調器により変調された光ビームを照射する光学部品を含む照射光学系を有する光ビーム照射装置とを、相対的に移動して、光ビーム照射装置からの光ビームにより基板を走査し、光ビーム照射装置の空間的光変調器を光ビームによる基板の走査方向に対して傾けて配置し、光ビーム照射装置の空間的光変調器の1つのミラーで反射された光が基板へ照射される領域と、他のミラーで反射された光が基板へ照射される領域が、光ビームによる基板の走査に伴って部分的に重なる多重露光を行って、基板にパターンを描画する露光方法であって、描画データを、光ビームによる基板の走査方向と直交する方向において、光ビーム照射装置の空間的光変調器の隣接するミラーの中心点間の距離に応じた等間隔の座標毎に分けて、等間隔の座標毎にまとめてメモリに記憶し、光ビームによる基板の走査に伴い、描画データを等間隔の座標毎にまとめてメモリから読み出し、メモリから読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる光学部品の歪みに応じて補正し、補正後の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給するものである。
【0013】
描画データを、光ビームによる基板の走査方向と直交する方向において、光ビーム照射装置の空間的光変調器の隣接するミラーの中心点間の距離に応じた等間隔の座標毎に分けて、等間隔の座標毎にまとめてメモリに記憶し、光ビームによる基板の走査に伴い、描画データを等間隔の座標毎にまとめてメモリから読み出すので、従来の様に空間的光変調器の各ミラーの中心点の位置に対応する座標の描画データをメモリから別々に読み出して並び替える必要がなく、描画データがメモリから高速に読み出されて、空間的光変調器の駆動回路へ高速に供給される。そして、メモリから読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる光学部品の歪みに応じて補正し、補正後の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給するので、光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる投影レンズ等の光学部品の歪みによる露光量のばらつきが補正されて、描画精度が向上する。
【0014】
さらに、本発明の露光装置は、メモリが、複数のレイヤを有し、制御回路が、描画データを、等間隔の座標毎にメモリの各レイヤに振り分けて、等間隔の座標毎にまとめてメモリの各レイヤに書き込むものである。また、本発明の露光方法は、メモリに複数のレイヤを設け、描画データを、等間隔の座標毎にメモリの各レイヤに振り分けて、等間隔の座標毎にまとめてメモリの各レイヤに書き込むものである。描画データを、等間隔の座標毎にメモリの各レイヤに振り分けて、等間隔の座標毎にまとめてメモリの各レイヤに書き込むので、描画データの読み出しを行うレイヤを選択するだけで、描画データが等間隔の座標毎にまとめてメモリから読み出される。
【0015】
さらに、本発明の露光装置は、描画制御手段が、制御回路がメモリに書き込む描画データの座標を、光ビーム照射装置の空間的光変調器の傾きに応じて走査方向に補正する第1の補正回路と、メモリから読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置の空間的光変調器の傾きに応じて走査方向と直交する方向に補正する第2の補正回路とを有し、第2の補正回路が、メモリから読み出した描画データの座標を光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる光学部品の歪みに応じて補正する補正手段を兼ねるものである。
【0016】
また、本発明の露光方法は、メモリに書き込む描画データの座標を、光ビーム照射装置の空間的光変調器の傾きに応じて走査方向に補正し、メモリから読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置の空間的光変調器の傾きに応じて走査方向と直交する方向に補正し、メモリから読み出した描画データの座標を走査方向と直交する方向に補正する際に、メモリから読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる光学部品の歪みに応じて補正するものである。
【0017】
メモリに書き込む描画データの座標を、光ビーム照射装置の空間的光変調器の傾きに応じて走査方向に補正し、メモリから読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置の空間的光変調器の傾きに応じて走査方向と直交する方向に補正するので、従来の様に空間的光変調器の傾きに対応してメモリから読み出す描画データの座標を演算する複雑な処理が必要なく、描画データの座標を補正する簡単な処理で、空間的光変調器の傾きに対応した描画データが空間的光変調器の駆動回路へ高速に供給される。そして、メモリから読み出した描画データの座標を走査方向と直交する方向に補正する際に、メモリから読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる光学部品の歪みに応じて補正するので、メモリから読み出した描画データの座標の補正が、共通の少ない処理設備で短時間に行われる。
【0018】
本発明の表示用パネル基板の製造方法は、上記のいずれかの露光装置又は露光方法を用いて基板の露光を行うものである。上記の露光装置又は露光方法を用いることにより、複数のミラーを直交する二方向に配列した空間的光変調器を用い、多重露光を行って基板にパターンを描画する際、多量の描画データが空間的光変調器の駆動回路へ高速に供給されるので、光ビームによる基板の走査速度を速くすることができ、パターンの描画が高精細かつ高速に行われる。また、光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる光学部品の歪みによる露光量のばらつきが補正されて、描画精度が向上する。従って、高品質な表示用パネル基板が高いスループットで製造される。
【発明の効果】
【0019】
本発明の露光装置及び露光方法によれば、描画データを、光ビームによる基板の走査方向と直交する方向において、光ビーム照射装置の空間的光変調器の隣接するミラーの中心点間の距離に応じた等間隔の座標毎に分けて、等間隔の座標毎にまとめてメモリに記憶し、光ビームによる基板の走査に伴い、描画データを等間隔の座標毎にまとめてメモリから読み出すことにより、複数のミラーを直交する二方向に配列した空間的光変調器を用い、多重露光を行って基板にパターンを描画する際、多量の描画データを空間的光変調器の駆動回路へ高速に供給することができる。そして、メモリから読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる光学部品の歪みに応じて補正し、補正後の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給することにより、光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる投影レンズ等の光学部品の歪みによる露光量のばらつきを補正して、描画精度を向上させることができる。
【0020】
さらに、本発明の露光装置及び露光方法によれば、メモリに複数のレイヤを設け、描画データを、等間隔の座標毎にメモリの各レイヤに振り分けて、等間隔の座標毎にまとめてメモリの各レイヤに書き込むことにより、描画データの読み出しを行うレイヤを選択するだけで、描画データを等間隔の座標毎にまとめてメモリから読み出すことができる。
【0021】
さらに、本発明の露光装置及び露光方法によれば、メモリに書き込む描画データの座標を、光ビーム照射装置の空間的光変調器の傾きに応じて走査方向に補正し、メモリから読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置の空間的光変調器の傾きに応じて走査方向と直交する方向に補正することにより、描画データの座標を補正する簡単な処理で、空間的光変調器の傾きに対応した描画データを空間的光変調器の駆動回路へ高速に供給することができる。そして、メモリから読み出した描画データの座標を走査方向と直交する方向に補正する際に、メモリから読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる光学部品の歪みに応じて補正することにより、メモリから読み出した描画データの座標の補正を、共通の少ない処理設備で短時間に行うことができる。
【0022】
本発明の表示用パネル基板の製造方法によれば、複数のミラーを直交する二方向に配列した空間的光変調器を用い、多重露光を行って基板にパターンを描画する際、多量の描画データを空間的光変調器の駆動回路へ高速に供給することができるので、光ビームによる基板の走査速度を速くしてパターンの描画を高精細かつ高速に行うことができる。また、光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる光学部品の歪みによる露光量のばらつきを補正して、描画精度を向上させることができる。従って、高品質な表示用パネル基板を高いスループットで製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施の形態による露光装置の概略構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施の形態による露光装置の側面図である。
【図3】本発明の一実施の形態による露光装置の正面図である。
【図4】光ビーム照射装置の概略構成を示す図である。
【図5】DMDのミラー部の一例を示す図である。
【図6】レーザー測長系の動作を説明する図である。
【図7】描画データ生成部の概略構成を示す図である。
【図8】描画制御部の概略構成を示す図である。
【図9】従来の描画データをメモリから読み出す動作を説明する図である。
【図10】本発明の一実施の形態による露光方法において、描画データをメモリに書き込む動作を説明する図である。
【図11】図11(a)は描画データ生成部で生成された描画データの一例を示す図、図11(b)メモリの各レイヤに記憶された描画データの一例を示す図である。
【図12】図12(a)はDMDを走査方向に平行に配置した場合の描画データの書き込みを説明する図、図12(b),(c)はDMDを走査方向に対して傾けて配置した場合の描画データの書き込みを説明する図である。
【図13】本発明の一実施の形態による露光方法において、描画データの座標を補正する動作を説明する図である。
【図14】図14(a)は本発明を用いない場合に描画されるパターンの一例を示す図、図14(b)は本発明を用いない場合の光ビームの光量を示す図、図14(c)は本発明により描画データを移動した場合の光ビームの光量を示す図である。
【図15】図15(a)は光ビームの強度分布のばらつきの一例を示す図、図15(b)は歪み補正データメモリに記憶されたデータの一例を示す図である。
【図16】光ビームによる基板の走査を説明する図である。
【図17】光ビームによる基板の走査を説明する図である。
【図18】光ビームによる基板の走査を説明する図である。
【図19】光ビームによる基板の走査を説明する図である。
【図20】液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。
【図21】液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、本発明の一実施の形態による露光装置の概略構成を示す図である。また、図2は本発明の一実施の形態による露光装置の側面図、図3は本発明の一実施の形態による露光装置の正面図である。露光装置は、ベース3、Xガイド4、Xステージ5、Yガイド6、Yステージ7、θステージ8、チャック10、ゲート11、光ビーム照射装置20、リニアスケール31,33、エンコーダ32,34、レーザー測長系、レーザー測長系制御装置40、ステージ駆動回路60、及び主制御装置70を含んで構成されている。なお、図2及び図3では、レーザー測長系のレーザー光源41、レーザー測長系制御装置40、ステージ駆動回路60、及び主制御装置70が省略されている。露光装置は、これらの他に、基板1をチャック10へ搬入し、また基板1をチャック10から搬出する基板搬送ロボット、装置内の温度管理を行う温度制御ユニット等を備えている。
【0025】
なお、以下に説明する実施の形態におけるXY方向は例示であって、X方向とY方向とを入れ替えてもよい。
【0026】
図1及び図2において、チャック10は、基板1の受け渡しを行う受け渡し位置にある。受け渡し位置において、図示しない基板搬送ロボットにより基板1がチャック10へ搬入され、また図示しない基板搬送ロボットにより基板1がチャック10から搬出される。チャック10は、基板1の裏面を真空吸着して支持する。基板1の表面には、フォトレジストが塗布されている。
【0027】
基板1の露光を行う露光位置の上空に、ベース3をまたいでゲート11が設けられている。ゲート11には、複数の光ビーム照射装置20が搭載されている。なお、本実施の形態は、8つの光ビーム照射装置20を用いた露光装置の例を示しているが、光ビーム照射装置の数はこれに限らず、本発明は1つ又は2つ以上の光ビーム照射装置を用いた露光装置に適用される。
【0028】
図4は、光ビーム照射装置の概略構成を示す図である。光ビーム照射装置20は、光ファイバー22、レンズ23、ミラー24、DMD(Digital Micromirror Device)25、投影レンズ26、及びDMD駆動回路27を含んで構成されている。光ファイバー22は、レーザー光源ユニット21から発生された紫外光の光ビームを、光ビーム照射装置20内へ導入する。光ファイバー22から射出された光ビームは、レンズ23及びミラー24を介して、DMD25へ照射される。DMD25は、光ビームを反射する複数の微小なミラーを直交する二方向に配列して構成された空間的光変調器であり、各ミラーの角度を変更して光ビームを変調する。DMD25により変調された光ビームは、投影レンズ26を含む照射光学系のヘッド部20aから照射される。DMD駆動回路27は、主制御装置70から供給された描画データに基づいて、DMD25の各ミラーの角度を変更する。
【0029】
なお、本実施の形態では、投影レンズ26を用いて、DMD25により変調された光ビームを照射しているが、本発明はこれに限らず、プリズムや凹面鏡等の他の光学部品を用いて、DMD25により変調された光ビームを照射してもよい。
【0030】
図2及び図3において、チャック10は、θステージ8に搭載されており、θステージ8の下にはYステージ7及びXステージ5が設けられている。Xステージ5は、ベース3に設けられたXガイド4に搭載され、Xガイド4に沿ってX方向へ移動する。Yステージ7は、Xステージ5に設けられたYガイド6に搭載され、Yガイド6に沿ってY方向へ移動する。θステージ8は、Yステージ7に搭載され、θ方向へ回転する。Xステージ5、Yステージ7、及びθステージ8には、ボールねじ及びモータや、リニアモータ等の図示しない駆動機構が設けられており、各駆動機構は、図1のステージ駆動回路60により駆動される。
【0031】
θステージ8のθ方向への回転により、チャック10に搭載された基板1は、直交する二辺がX方向及びY方向へ向く様に回転される。Xステージ5のX方向への移動により、チャック10は、受け渡し位置と露光位置との間を移動される。露光位置において、Xステージ5のX方向への移動により、各光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射された光ビームが、基板1をX方向へ走査する。また、Yステージ7のY方向への移動により、各光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射された光ビームによる基板1の走査領域が、Y方向へ移動される。図1において、主制御装置70は、ステージ駆動回路60を制御して、θステージ8のθ方向へ回転、Xステージ5のX方向への移動、及びYステージ7のY方向への移動を行う。
【0032】
図5は、DMDのミラー部の一例を示す図である。光ビーム照射装置20のDMD25は、光ビーム照射装置20からの光ビームによる基板1の走査方向(X方向)に対して、所定の角度θだけ傾いて配置されている。DMD25を、走査方向に対して傾けて配置すると、直交する二方向に配列された複数のミラー25aのいずれかが、隣接するミラー25a間の隙間に対応する箇所をカバーするので、パターンの描画を隙間無く行うことができる。
【0033】
なお、本実施の形態では、Xステージ5によりチャック10をX方向へ移動することによって、光ビーム照射装置20からの光ビームによる基板1の走査を行っているが、光ビーム照射装置20を移動することにより、光ビーム照射装置20からの光ビームによる基板1の走査を行ってもよい。また、本実施の形態では、Yステージ7によりチャック10をY方向へ移動することによって、光ビーム照射装置20からの光ビームによる基板1の走査領域を変更しているが、光ビーム照射装置20を移動することにより、光ビーム照射装置20からの光ビームによる基板1の走査領域を変更してもよい。
【0034】
図1及び図2において、ベース3には、X方向へ伸びるリニアスケール31が設置されている。リニアスケール31には、Xステージ5のX方向への移動量を検出するための目盛が付けられている。また、Xステージ5には、Y方向へ伸びるリニアスケール33が設置されている。リニアスケール33には、Yステージ7のY方向への移動量を検出するための目盛が付けられている。
【0035】
図1及び図3において、Xステージ5の一側面には、リニアスケール31に対向して、エンコーダ32が取り付けられている。エンコーダ32は、リニアスケール31の目盛を検出して、パルス信号を主制御装置70へ出力する。また、図1及び図2において、Yステージ7の一側面には、リニアスケール33に対向して、エンコーダ34が取り付けられている。エンコーダ34は、リニアスケール33の目盛を検出して、パルス信号を主制御装置70へ出力する。主制御装置70は、エンコーダ32のパルス信号をカウントして、Xステージ5のX方向への移動量を検出し、エンコーダ34のパルス信号をカウントして、Yステージ7のY方向への移動量を検出する。
【0036】
図6は、レーザー測長系の動作を説明する図である。なお、図6においては、図1に示したゲート11、及び光ビーム照射装置20が省略されている。レーザー測長系は、公知のレーザー干渉式の測長系であって、レーザー光源41、レーザー干渉計42,44、及びバーミラー43,45を含んで構成されている。バーミラー43は、チャック10のY方向へ伸びる一側面に取り付けられている。また、バーミラー45は、チャック10のX方向へ伸びる一側面に取り付けられている。
【0037】
レーザー干渉計42は、レーザー光源41からのレーザー光をバーミラー43へ照射し、バーミラー43により反射されたレーザー光を受光して、レーザー光源41からのレーザー光とバーミラー43により反射されたレーザー光との干渉を測定する。この測定は、Y方向の2箇所で行う。レーザー測長系制御装置40は、主制御装置70の制御により、レーザー干渉計42の測定結果から、チャック10のX方向の位置及び回転を検出する。
【0038】
一方、レーザー干渉計44は、レーザー光源41からのレーザー光をバーミラー45へ照射し、バーミラー45により反射されたレーザー光を受光して、レーザー光源41からのレーザー光とバーミラー45により反射されたレーザー光との干渉を測定する。レーザー測長系制御装置40は、主制御装置70の制御により、レーザー干渉計44の測定結果から、チャック10のY方向の位置を検出する。
【0039】
図4において、主制御装置70は、描画データを生成する描画データ生成部と、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ描画データを供給する描画制御部とを有する。図7は、描画データ生成部の概略構成を示す図である。また、図8は、描画制御部の概略構成を示す図である。図7において、描画データ生成部81は、描画図形座標メモリ82、座標補正回路83、及び描画データ生成回路84を含んで構成されている。図7及び図8において、描画制御部71は、メモリ72、バンド幅設定部73、中心点座標決定部74、座標決定部75、描画データレイヤ制御回路76、傾斜演算・歪み補正部77、データシフト回路78、及び歪み補正データメモリ79を含んで構成されている。なお、図7では、描画制御部71のバンド幅設定部73、中心点座標決定部74、座標決定部75、データシフト回路78、及び歪み補正データメモリ79が省略されている。また、図8では、描画制御部71の描画データレイヤ制御回路76、及び描画データ生成部81が省略されている。
【0040】
図7において、描画データ生成部81の描画図形座標メモリ82には、描画するパターンのCADデータから作られた座標データが格納されている。座標補正回路83は、描画図形座標メモリ82に格納された座標データを、後述する様にDMD25の傾きに対応して補正して、描画データ生成回路84へ出力する。描画データ生成回路84は、座標補正回路83により補正された座標データから、描画データを生成して描画制御部71へ供給する。
【0041】
描画制御部71は、描画データを記憶するメモリ72を有し、メモリ72には、複数のレイヤ72a〜72nが設けられている。描画データレイヤ制御回路76は、描画データ生成部81の描画データ生成回路84で生成された描画データを、光ビームによる基板1の走査方向と直交する方向において、DMD25の隣接するミラーの中心点間の距離に応じた等間隔の座標毎にメモリ72の各レイヤ72a〜72nに振り分けて、等間隔の座標毎にまとめてメモリ72の各レイヤ72a〜72nに書き込む。
【0042】
図9は、従来の描画データをメモリから読み出す動作を説明する図である。図9は、描画データを所定の面積の各露光領域2aに対応させて模擬的に図示したものであり、図中の灰色で示した部分が、パターンが露光される領域を示している。また、図9では、描画データに対応して、DMD25の各ミラー25aを太枠で示し、各ミラー25aの中心点を黒く塗りつぶした四角形で示している。なお、実際のDMD25では、各ミラー25aの間に1μm程度の隙間が設けられているが、図9では各ミラー25aの隙間が省略されている。そして、図9は、説明を簡単にするため、DMD25を光ビームによる基板の走査方向と平行に配置した場合を示している。
【0043】
従来は、描画データ生成部81で生成された描画データを、その座標に従って順番にメモリ72に記憶していた。そして、後述する座標決定部75で決定された座標に基づき、DMD25の各ミラー25aの中心点の位置に対応する座標の描画データを、メモリ72から読み出していた。そのため、従来は、DMD25の各ミラー25aの中心点の位置に対応する座標の描画データが、メモリ72内に飛び飛びに散在しており、図9に示す様に、DMD25の各ミラーの中心点の位置に対応する座標の描画データをメモリ72から別々に読み出して並び替える必要があった。そのため、これらの処理に時間が掛かって、光ビームによる基板1の走査速度を速くすることができなかった。
【0044】
図10は、本発明の一実施の形態による露光方法において、描画データをメモリに書き込む動作を説明する図である。図10は、図9と同様に、描画データを所定の面積の各露光領域2aに対応させて模擬的に図示したものであり、図中の灰色で示した部分が、パターンが露光される領域を示している。また、図10(a)では、描画データに対応して、DMD25の各ミラー25aを太枠で示している。なお、実際のDMD25では、各ミラー25aの間に1μm程度の隙間が設けられているが、図10(a)では各ミラー25aの隙間が省略されている。そして、図10(a)は、説明を簡単にするため、図9と同様に、DMD25を光ビームによる基板の走査方向と平行に配置した場合を示している。
【0045】
図10(a)において、DMD25の各ミラー25aは、同じピッチPで等間隔に並んでおり、各ミラー25aの中心点の位置に対応する描画データの座標の間隔は等しい。図7の描画データレイヤ制御回路76は、描画データ生成部81の描画データ生成回路84から供給された描画データを、光ビームによる基板1の走査方向と直交する方向において、DMD25の隣接するミラー25aの中心点間の距離を描画分解能で割った数に分けて抽出し、隣接するミラー25aの中心点間の距離に応じた等間隔の座標の描画データが同じ分類となる様に、描画データの並び替えを行う。そして、描画データレイヤ制御回路76は、並び替えた描画データを、等間隔の座標毎にメモリ72の各レイヤ72a〜72nに振り分けて、等間隔の座標毎にまとめてメモリ72の各レイヤ72a〜72nに書き込む。図10(b)は、メモリ72のレイヤ72aに記憶する描画データの抽出及び並び替えを示し、図10(c)は、メモリ72のレイヤ72b及びレイヤ72nに記憶する描画データの抽出及び並び替えを示している。
【0046】
図11(a)は描画データ生成部で生成された描画データの一例を示す図、図11(b)メモリの各レイヤに記憶された描画データの一例を示す図である。図11(a)は、図9と同様に、描画データを所定の面積の各露光領域2aに対応させて模擬的に図示したものであり、図中の灰色で示した部分が、パターンが露光される領域を示している。そして、図11(a),(b)は、説明を簡単にするため、図9及び図10と同様に、DMD25を光ビームによる基板の走査方向と平行に配置した場合を示している。図11(a)に示す描画データ生成部81で生成された描画データは、描画データレイヤ制御回路76により、メモリ72の各レイヤ72a〜72nに、図11(b)に示す描画データに振り分けられて書き込まれる。
【0047】
図8において、描画制御部71のバンド幅設定部73は、メモリ72から読み出す描画データのY座標の範囲を決定することにより、光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射される光ビームのY方向のバンド幅を設定する。
【0048】
レーザー測長系制御装置40は、露光位置における基板1の露光を開始する前のチャック10のXY方向の位置を検出する。中心点座標決定部74は、レーザー測長系制御装置40が検出したチャック10のXY方向の位置から、基板1の露光を開始する前のチャック10の中心点のXY座標を決定する。図1において、光ビーム照射装置20からの光ビームにより基板1の走査を行う際、主制御装置70は、ステージ駆動回路60を制御して、Xステージ5によりチャック10をX方向へ移動させる。基板1の走査領域を移動する際、主制御装置70は、ステージ駆動回路60を制御して、Yステージ7によりチャック10をY方向へ移動させる。図8において、中心点座標決定部74は、エンコーダ32,34からのパルス信号をカウントして、Xステージ5のX方向への移動量及びYステージ7のY方向への移動量を検出し、チャック10の中心点のXY座標を決定する。
【0049】
座標決定部75は、中心点座標決定部74が決定したチャック10の中心点のXY座標に基づき、読み出しを行う描画データの座標の1つを決定し、決定した座標から、描画データの読み出しを行うメモリ72のレイヤ72a〜72nを選択する。描画データを、等間隔の座標毎にメモリ72の各レイヤ72a〜72nに振り分けて、等間隔の座標毎にまとめてメモリ72の各レイヤレイヤ72a〜72nに書き込むので、描画データの読み出しを行うレイヤ72a〜72nを選択するだけで、描画データが等間隔の座標毎にまとめてメモリ72から読み出される。
【0050】
そして、図11(b),(c)に示す様に、メモリ72の各レイヤ72a〜72nに記憶された描画データは、DMD25の各ミラー25aの中心点の位置に対応する座標毎にまとめられているので、従来の様にDMD25の各ミラー25aの中心点の位置に対応する座標の描画データをメモリ72から別々に読み出して並び替える必要がなく、座標決定部75で決定した座標により、DMD駆動回路27へ供給する描画データが、メモリ72の各レイヤ72a〜72nの1つからまとめて高速に読み出されて、DMD駆動回路27へ高速に供給される。
【0051】
図12(a)はDMDを走査方向に平行に配置した場合の描画データの書き込みを説明する図、図12(b),(c)はDMDを走査方向に対して傾けて配置した場合の描画データの書き込みを説明する図である。図12は、描画データを模擬的に図示したものであり、図中の実線で示した部分が、描画されるパターンの輪郭を示している。また、図12では、描画データに対応して、DMD25の各ミラー25a及び各ミラー25aの中心点を破線で示している。なお、実際のDMD25では、各ミラー25aの間に1μm程度の隙間が設けられているが、図12では各ミラー25aの隙間が省略されている。
【0052】
図12(a)に示す様に、DMD25を走査方向に平行に配置した場合、例えば、図中に黒い丸で示された位置と、黒い三角形で示された位置は、走査方向と直交する方向において同じ座標にあるので、描画データをそのまま同じレイヤに振り分けることができる。一方、図12(b)に示す様に、DMD25を走査方向に対して傾けて配置した場合、描画データの座標をDMD25の傾きに対応して補正して、図12(c)に示す様に、描画データのパターンを傾斜させる必要がある。しかしながら、描画データのパターンを図12(c)に示す様に傾斜させると、例えば、図中に黒い丸で示された位置と、黒い三角形で示された位置は、走査方向と直交する方向において異なる座標にあるので、描画データをそのまま同じレイヤに振り分けることができない。また、傾斜により、パターンが設定したバンド幅からはみ出してしまい、描画が困難となる。
【0053】
そこで、本実施の形態では、メモリ72に書き込む描画データの座標を、DMD25の傾きに応じて走査方向に補正し、メモリ72から読み出した描画データの座標を、DMD25の傾きに応じて走査方向と直交する方向に補正して、DMD駆動回路27へ供給する。図7において、描画制御部71の傾斜演算・歪み補正部77は、DMD25の傾きに応じて、描画データを走査方向に補正する補正量を計算する。描画データ生成部81の座標補正回路83は、描画図形座標メモリ82に格納された座標データを、傾斜演算・歪み補正部77が計算した補正量だけ走査方向に補正して描画データ生成回路84へ出力することにより、描画データ生成回路84で生成されてメモリ72に書き込まれる描画データの座標を、DMD25の傾きに応じて走査方向に補正する。
【0054】
図13は、本発明の一実施の形態による露光方法において、描画データの座標を補正する動作を説明する図である。図13(a)は座標を補正してない描画データの一例を示し、図13(b)は座標を走査方向に補正した描画データの一例を示している。図13(a),(b)は、描画データを所定の面積の各露光領域2aに対応させて模擬的に図示したものであり、図中の灰色で示した部分が、パターンが露光される領域を示している。座標データを座標補正回路83により走査方向(X方向)に補正した結果、描画データ生成回路84で生成される描画データのパターンは、図13(b)に示す様に、走査方向(X方向)と直交する方向(Y方向)において複数に分割されて、走査方向(X方向)へ順次移動される。図13(c)は、図13(b)に示す描画データをそのまま使用した場合に描画されるパターンを示す。図13(b)に示す描画データをそのまま使用すると、描画されるパターンは、図13(c)に示す様に、描画データの座標を走査方向に補正した分だけ変形したパターンとなる。
【0055】
図8において、描画制御部71の傾斜演算・歪み補正部77は、DMD25の傾きに応じて、描画データを走査方向と直交する方向に補正する補正量を計算する。データシフト回路78は、メモリ72から読み出した描画データの座標を、傾斜演算・歪み補正部77が計算した補正量だけ走査方向と直交する方向に補正して、各DMD駆動回路27へ供給する。図13(d)は図13(b)に示す描画データの座標を走査方向と直交する方向に補正した場合に描画されるパターンを示す図である。描画データの座標をデータシフト回路78により走査方向(X方向)と直交する方向(Y方向)に補正した結果、描画されるパターンは、図13(d)に示す様に、図13(c)に示すパターンが走査方向(X方向)と直交する方向(Y方向)に補正量だけシフトされたものとなる。従来の様にDMD25の傾きに対応してメモリ72から読み出す描画データの座標を演算する複雑な処理が必要なく、描画データの座標を補正する簡単な処理で、DMD25の傾きに対応した描画データがDMD駆動回路27へ高速に供給される。
【0056】
図14(a)は本発明を用いない場合に描画されるパターンの一例を示す図、図14(b)は本発明を用いない場合の光ビームの光量を示す図である。図14(a)では、パターン2の輪郭が実線で示されている。本発明を用いない場合、パターン2は、本来、破線で示す四角形であるものが、光ビーム照射装置20の照射光学系に含まれる投影レンズ26等の光学部品の歪みにより、光ビームに歪みが生じた結果、図14(a)に示す変形した図形となっている。
【0057】
図14(b)は、本発明を用いない場合に、図14(a)の符号A,B,Cを付した各点を描画するときの光ビームの光量を示している。図14(a)のA点付近では、光ビームの歪みが比較的小さく、光ビームの光量は、図14(b)に示す様に、急峻で左右対称なものとなっている。一方、図14(a)のB点及びC点付近では、光ビームの歪みが大きく、光ビームの光量は、図14(b)に示す様に、外側にずれて横に広がったものとなっている。
【0058】
図8において、描画制御部71の歪み補正データメモリ79には、光ビームの歪みを補正するための歪み補正データが記憶されている。図15(a)は光ビームの強度分布のばらつきの一例を示す図、図15(b)は歪み補正データメモリに記憶されたデータの一例を示す図である。図15(a)は、照射光学系に含まれる投影レンズ26等の光学部品から基板1へ照射される光ビームの全照射領域26a内における、投影レンズ26等の光学部品の歪みによる光ビームの強度分布のばらつきを灰色の濃淡で示しており、灰色の濃い部分が光ビームの強度分布のばらつきが大きいことを表している。
【0059】
図15(b)は、歪み補正データメモリ79に記憶されたデータを、図15(a)に示した光ビームの全照射領域26aの座標に対応させて二次元的に配置したものであり、破線で囲まれた四角は、光ビームの全照射領域26aを複数の領域に分割した各領域を示している。そして、「0」のデータは、その位置の光ビームの歪み補正を行わないことを示し、「−3」,「−2」,「−1」,「+1」,「+2」,「+3」の各データは、その位置の描画データを、走査方向と直交する方向へ、分割した領域−3個分,−2個分,−1個分,+1個分,+2個分,+3個分だけそれぞれ移動して、光ビームの歪みを補正することを示している。
【0060】
図15(b)に示した例では、図15(a)に示した光ビームの全照射領域26aの内、投影レンズ26等の光学部品の歪みによる光ビームの強度分布のばらつきが大きい左右の周辺部付近に、「−3」,「−2」,「−1」,「+1」,「+2」,「+3」の各データが多く配置されている。これらのデータは、歪み補正データメモリ79内において、メモリ72の各レイヤ72a〜72nに対応して、各レイヤ72a〜72用にまとめて格納されている。図15(b)に示した例では、縦方向に並んだ各列のデータ群が、メモリ72の各レイヤ72a〜72nから読み出した描画データを走査方向と直交する方向に補正する際にそれぞれ使用される。
【0061】
図8において、描画制御部71の傾斜演算・歪み補正部77は、メモリ72から各レイヤ72a〜72nの描画データを読み出す度に、歪み補正データメモリ79から各レイヤ72a〜72n用の各データを読み出し、DMD25の傾きに応じて計算した補正量と、歪み補正データメモリ79から読み出した各データで示された移動量とを合算して、描画データを走査方向と直交する方向に補正する補正量を決定する。データシフト回路78は、メモリ72から読み出した描画データの座標を、傾斜演算・歪み補正部77が決定した補正量だけ走査方向と直交する方向に補正して、各DMD駆動回路27へ供給する。
【0062】
図14(c)は本発明により描画データを移動した場合の光ビームの光量を示す図である。図14(c)は、本発明により描画データを移動した場合に、図14(a)の符号A,B,Cを付した各点を描画するときの光ビームの光量を示している。本実施の形態では、DMD25の傾きに応じて、メモリ72から読み出した描画データを走査方向と直交する方向に補正する際に、光ビーム照射装置20の照射光学系に含まれる投影レンズ26等の光学部品の歪みに応じて、描画データを走査方向と直交する方向へ移動することにより、図14(a)のB点及びC点付近では、図14(b)に示す光ビームの光量が矢印で示す外側方向へ移動される。その結果、図14(c)に示す様に、移動後の各点の光量がほぼ均一になる。
【0063】
メモリ72から読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置20の照射光学系に含まれる投影レンズ26等の光学部品の歪みに応じて補正し、補正後の描画データを、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給するので、光ビーム照射装置20の照射光学系に含まれる投影レンズ26等の光学部品の歪みによる露光量のばらつきが補正されて、描画精度が向上する。
【0064】
図16〜図19は、光ビームによる基板の走査を説明する図である。図16〜図19は、8つの光ビーム照射装置20からの8本の光ビームにより、基板1のX方向の走査を4回行って、基板1全体を走査する例を示している。図16〜図19においては、各光ビーム照射装置20のヘッド部20aが破線で示されている。各光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射された光ビームは、Y方向にバンド幅Wを有し、Xステージ5のX方向への移動によって、基板1を矢印で示す方向へ走査する。
【0065】
図16は、1回目の走査を示し、X方向への1回目の走査により、図16に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われる。1回目の走査が終了すると、Yステージ7のY方向への移動により、基板1がY方向へバンド幅Wと同じ距離だけ移動される。図17は、2回目の走査を示し、X方向への2回目の走査により、図17に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われる。2回目の走査が終了すると、Yステージ7のY方向への移動により、基板1がY方向へバンド幅Wと同じ距離だけ移動される。図18は、3回目の走査を示し、X方向への3回目の走査により、図18に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われる。3回目の走査が終了すると、Yステージ7のY方向への移動により、基板1がY方向へバンド幅Wと同じ距離だけ移動される。図19は、4回目の走査を示し、X方向への4回目の走査により、図19に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われ、基板1全体の走査が終了する。
【0066】
複数の光ビーム照射装置20からの複数の光ビームにより基板1の走査を並行して行うことにより、基板1全体の走査に掛かる時間を短くすることができ、タクトタイムを短縮することができる。
【0067】
なお、図16〜図19では、基板1のX方向の走査を4回行って、基板1全体を走査する例を示したが、走査の回数はこれに限らず、基板1のX方向の走査を3回以下又は5回以上行って、基板1全体を走査してもよい。
【0068】
以上説明した実施の形態によれば、描画データを、光ビームによる基板1の走査方向と直交する方向において、光ビーム照射装置20のDMD25の隣接するミラー25aの中心点間の距離に応じた等間隔の座標毎に分けて、等間隔の座標毎にまとめてメモリ72に記憶し、光ビームによる基板1の走査に伴い、描画データを等間隔の座標毎にまとめてメモリ72から読み出すことにより、複数のミラー25aを直交する二方向に配列したDMD25を用い、多重露光を行って基板1にパターンを描画する際、多量の描画データをDMD駆動回路27へ高速に供給することができる。そして、メモリ72から読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置20の照射光学系に含まれる投影レンズ26等の光学部品の歪みに応じて補正し、補正後の描画データを、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給することにより、光ビーム照射装置20の照射光学系に含まれる投影レンズ26等の光学部品の歪みによる露光量のばらつきを補正して、描画精度を向上させることができる。
【0069】
さらに、メモリ72に複数のレイヤ72a〜72nを設け、描画データを、等間隔の座標毎にメモリ72の各レイヤ72a〜72nに振り分けて、等間隔の座標毎にまとめてメモリ72の各レイヤ72a〜72nに書き込むことにより、描画データの読み出しを行うレイヤ72a〜72nを選択するだけで、描画データを等間隔の座標毎にまとめてメモリ72から読み出すことができる。
【0070】
さらに、メモリ72に書き込む描画データの座標を、DMD25の傾きに応じて走査方向に補正し、メモリ72から読み出した描画データの座標を、DMD25の傾きに応じて走査方向と直交する方向に補正することにより、描画データの座標を補正する簡単な処理で、DMD25の傾きに対応した描画データをDMD駆動回路27へ高速に供給することができる。そして、メモリ72から読み出した描画データの座標を走査方向と直交する方向に補正する際に、メモリ72から読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置20の照射光学系に含まれる投影レンズ26等の光学部品の歪みに応じて補正することにより、メモリ72から読み出した描画データの座標の補正を、共通の少ない処理設備で短時間に行うことができる。
【0071】
本発明の露光装置又は露光方法を用いて基板の露光を行うことにより、複数のミラー25aを直交する二方向に配列したDMD25を用い、多重露光を行って基板1にパターンを描画する際、多量の描画データをDMD駆動回路27へ高速に供給することができるので、光ビームによる基板1の走査速度を速くしてパターンの描画を高精細かつ高速に行うことができる。また、光ビーム照射装置20の照射光学系に含まれる光学部品の歪みによる露光量のばらつきを補正して、描画精度を向上させることができる。従って、高品質な表示用パネル基板を高いスループットで製造することができる。
【0072】
例えば、図20は、液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。薄膜形成工程(ステップ101)では、スパッタ法やプラズマ化学気相成長(CVD)法等により、基板上に液晶駆動用の透明電極となる導電体膜や絶縁体膜等の薄膜を形成する。レジスト塗布工程(ステップ102)では、ロール塗布法等によりフォトレジストを塗布して、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜上にフォトレジスト膜を形成する。露光工程(ステップ103)では、露光装置を用いて、フォトレジスト膜にパターンを形成する。現像工程(ステップ104)では、シャワー現像法等により現像液をフォトレジスト膜上に供給して、フォトレジスト膜の不要部分を除去する。エッチング工程(ステップ105)では、ウエットエッチングにより、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜の内、フォトレジスト膜でマスクされていない部分を除去する。剥離工程(ステップ106)では、エッチング工程(ステップ105)でのマスクの役目を終えたフォトレジスト膜を、剥離液によって剥離する。これらの各工程の前又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。これらの工程を数回繰り返して、基板上にTFTアレイが形成される。
【0073】
また、図21は、液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)では、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、剥離等の処理により、基板上にブラックマトリクスを形成する。着色パターン形成工程(ステップ202)では、染色法や顔料分散法等により、基板上に着色パターンを形成する。この工程を、R、G、Bの着色パターンについて繰り返す。保護膜形成工程(ステップ203)では、着色パターンの上に保護膜を形成し、透明電極膜形成工程(ステップ204)では、保護膜の上に透明電極膜を形成する。これらの各工程の前、途中又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。
【0074】
図20に示したTFT基板の製造工程では、露光工程(ステップ103)において、図21に示したカラーフィルタ基板の製造工程では、ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)及び着色パターン形成工程(ステップ202)の露光処理において、本発明の露光装置又は露光方法を適用することができる。
【符号の説明】
【0075】
1 基板
3 ベース
4 Xガイド
5 Xステージ
6 Yガイド
7 Yステージ
8 θステージ
10 チャック
11 ゲート
20 光ビーム照射装置
20a ヘッド部
21 レーザー光源ユニット
22 光ファイバー
23 レンズ
24 ミラー
25 DMD(Digital Micromirror Device)
26 投影レンズ
27 DMD駆動回路
31,33 リニアスケール
32,34 エンコーダ
40 レーザー測長系制御装置
41 レーザー光源
42,44 レーザー干渉計
43,45 バーミラー
60 ステージ駆動回路
70 主制御装置
71 描画制御部
72 メモリ
73 バンド幅設定部
74 中心点座標決定部
75 座標決定部
76 描画データレイヤ制御回路
77 傾斜演算・歪み補正部
78 データシフト回路
79 歪み補正データメモリ
81 描画データ生成部
82 描画図形座標メモリ
83 座標補正回路
84 描画データ生成回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォトレジストが塗布された基板を支持するチャックと、
複数のミラーを直交する二方向に配列した空間的光変調器、描画データに基づいて空間的光変調器を駆動する駆動回路、及び空間的光変調器により変調された光ビームを照射する光学部品を含む照射光学系を有する光ビーム照射装置と、
前記チャックと前記光ビーム照射装置とを相対的に移動する移動手段とを備え、
前記移動手段により前記チャックと前記光ビーム照射装置とを相対的に移動して、前記光ビーム照射装置からの光ビームにより基板を走査し、
前記光ビーム照射装置の空間的光変調器を光ビームによる基板の走査方向に対して傾けて配置し、前記光ビーム照射装置の空間的光変調器の1つのミラーで反射された光が基板へ照射される領域と、他のミラーで反射された光が基板へ照射される領域が、光ビームによる基板の走査に伴って部分的に重なる多重露光を行って、基板にパターンを描画する露光装置であって、
描画データを記憶するメモリと、描画データを、光ビームによる基板の走査方向と直交する方向において、前記光ビーム照射装置の空間的光変調器の隣接するミラーの中心点間の距離に応じた等間隔の座標毎に分けて、等間隔の座標毎にまとめて前記メモリに書き込む制御回路と、前記メモリから読み出した描画データの座標を、前記光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる光学部品の歪みに応じて補正する補正手段とを有し、光ビームによる基板の走査に伴い、描画データを等間隔の座標毎にまとめて前記メモリから読み出し、前記メモリから読み出した描画データの座標を、前記光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる光学部品の歪みに応じて補正し、補正後の描画データを、前記光ビーム照射装置の駆動回路へ供給する描画制御手段を備えたことを特徴とする露光装置。
【請求項2】
前記メモリは、複数のレイヤを有し、
前記制御回路は、描画データを、等間隔の座標毎に前記メモリの各レイヤに振り分けて、等間隔の座標毎にまとめて前記メモリの各レイヤに書き込むことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項3】
前記描画制御手段は、前記制御回路が前記メモリに書き込む描画データの座標を、前記光ビーム照射装置の空間的光変調器の傾きに応じて走査方向に補正する第1の補正回路と、前記メモリから読み出した描画データの座標を、前記光ビーム照射装置の空間的光変調器の傾きに応じて走査方向と直交する方向に補正する第2の補正回路とを有し、該第2の補正回路は、前記補正手段を兼ねることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の露光装置。
【請求項4】
フォトレジストが塗布された基板をチャックで支持し、
チャックと、複数のミラーを直交する二方向に配列した空間的光変調器、描画データに基づいて空間的光変調器を駆動する駆動回路、及び空間的光変調器により変調された光ビームを照射する光学部品を含む照射光学系を有する光ビーム照射装置とを、相対的に移動して、光ビーム照射装置からの光ビームにより基板を走査し、
光ビーム照射装置の空間的光変調器を光ビームによる基板の走査方向に対して傾けて配置し、光ビーム照射装置の空間的光変調器の1つのミラーで反射された光が基板へ照射される領域と、他のミラーで反射された光が基板へ照射される領域が、光ビームによる基板の走査に伴って部分的に重なる多重露光を行って、基板にパターンを描画する露光方法であって、
描画データを、光ビームによる基板の走査方向と直交する方向において、光ビーム照射装置の空間的光変調器の隣接するミラーの中心点間の距離に応じた等間隔の座標毎に分けて、等間隔の座標毎にまとめてメモリに記憶し、
光ビームによる基板の走査に伴い、描画データを等間隔の座標毎にまとめてメモリから読み出し、
メモリから読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる光学部品の歪みに応じて補正し、補正後の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給することを特徴とする露光方法。
【請求項5】
メモリに複数のレイヤを設け、
描画データを、等間隔の座標毎にメモリの各レイヤに振り分けて、等間隔の座標毎にまとめてメモリの各レイヤに書き込むことを特徴とする請求項4に記載の露光方法。
【請求項6】
メモリに書き込む描画データの座標を、光ビーム照射装置の空間的光変調器の傾きに応じて走査方向に補正し、
メモリから読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置の空間的光変調器の傾きに応じて走査方向と直交する方向に補正し、
メモリから読み出した描画データの座標を走査方向と直交する方向に補正する際に、メモリから読み出した描画データの座標を、光ビーム照射装置の照射光学系に含まれる光学部品の歪みに応じて補正することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の露光方法。
【請求項7】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の露光装置を用いて基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
【請求項8】
請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の露光方法を用いて基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate


【公開番号】特開2013−65729(P2013−65729A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−203911(P2011−203911)
【出願日】平成23年9月19日(2011.9.19)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】