露光装置及び露光印字装置
【課題】投影領域の全てに略均一の輝度の光を投影することができる露光装置及び露光印字装置を提供する。
【解決手段】発光ダイオード12から出射された光は、輝度均一化素子20に入射され、輝度均一化素子20の内部を複数回全反射して、その輝度が均一化される。輝度均一化素子20から出射された光の輝度は、光の中心部から周辺部にかけて略均一化されている。輝度が均一化された光は、投影レンズ22により被印字部材24に投影される。
【解決手段】発光ダイオード12から出射された光は、輝度均一化素子20に入射され、輝度均一化素子20の内部を複数回全反射して、その輝度が均一化される。輝度均一化素子20から出射された光の輝度は、光の中心部から周辺部にかけて略均一化されている。輝度が均一化された光は、投影レンズ22により被印字部材24に投影される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被露光部材を露光する露光装置及び露光により所定の情報を被露光部材に印字する露光印字装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体基板や液晶基板などの被印字部材の製造工程において、その品質管理や歩留まり向上は直接コストや製品単価に反映され、重要な課題を担っている。このため、製造メーカ各社は、半導体基板や液晶基板などに固有の製造番号(例えば16桁の数字もしくは2次元コード)などの情報を印字し、その製品履歴の管理を行っている。
【0003】
ここで、半導体基板や液晶基板などの被印字部材に固有の製造番号などの所定の情報を露光により印字する露光印字装置として、図14に示すように、発光ダイオード102を有する光源部104と、発光ダイオード102の発光タイミング又は発光パターンを制御する制御部106と、発光ダイオード102から出射された光を被印字部材110に投影するための投影レンズ108と、を備えた露光印字装置100が知られている。
【0004】
この露光印字装置100によれば、制御部106からの制御信号に基づいて光源部104の発光ダイオード102から出射された光が投影レンズ108により被印字部材110に投影されることにより、被印字部材110に所定の情報が印字される。
【0005】
【特許文献1】特開2001−313251号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、図15に示すように、従来の露光印字装置100では、発光ダイオード102から出射される光Lは、中心部の輝度がその周辺部の輝度と比較して高くなる性質がある(発光点にガウシアン状の輝度分布がある)。かかる性質の光を被印字部材110に投影すると、図16及び図17に示すように、発光ダイオード102からの光が投影される投影領域Mにおいて、光の中心部が投影される投影中心領域M1の光強度が、光の中心部周辺が投影される投影周辺領域M2の光強度と比較して著しく強くなることがある(光強度にムラが生じる)。この結果、被印字部材110に印字される情報の印字濃度にムラが生じることになり、印字不良が生じる問題がある。
【0007】
特に、2次元コード(例えば、QRコード、マイクロQRコード、ベリコード)を被印字部材110に印字する場合には、上記問題が生じると、2次元コードを正確に印字できない場合があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、投影領域の全てに略均一の輝度の光を投影することができる露光装置及び露光印字装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、被露光部材を露光する露光装置であって、光を出射する発光ダイオード又はEL素子と、前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射された光の輝度を均一化する輝度均一化部材と、前記輝度均一化部材で輝度が均一化された光を前記被露光部材に投影する光投影部材と、前記発光ダイオード又は前記EL素子の発光タイミング又は/及び発光パターンを制御する制御手段と、を含んで構成されたことを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、発光ダイオード又はEL素子の発光タイミング又は/及び発光パターンが制御手段により制御され、発光ダイオード又はEL素子から光が出射される。発光ダイオード又はEL素子から出射された光の輝度は、輝度均一化部材により均一化される。輝度均一化部材により輝度が均一化された光は、光投影部材により被露光部材に投影される。
【0011】
ここで、発光ダイオード又はEL素子から出射された光の輝度が輝度均一化部材により均一化されるため、被露光部材に投影された光の投影領域において光の強度が均一化される。これにより、投影領域の全てに略均一の輝度の光を投影することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の露光装置において、前記輝度均一化部材は、前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射された光を複数回全反射させて輝度を均一化させることを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、輝度均一化部材は発光ダイオード又はEL素子から出射された光を複数回全反射させることにより、光の輝度を容易かつ確実に均一化させることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の露光装置において、前記発光ダイオード又は前記EL素子は複数設けられ、前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射された光又は前記輝度均一化部材により輝度が均一化された光の光量を調整する光量調整部材を設けたことを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、発光ダイオード又はEL素子から出射された光又は輝度均一化部材により輝度が均一化された光の光量は、光量調整部材により調整される。これにより、発光ダイオード又はEL素子を複数設けた場合でも、各発光ダイオード間又は各EL素子間の光の光量のバラツキを無くすことができる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の露光装置において、前記光量調整部材は、前記発光ダイオード又は前記EL素子と前記輝度均一化部材との間に設けられ、前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射された光の光量を前記光量調整部材により調整し、光量が調整された光の輝度を前記輝度均一化部材により均一化させることを特徴とする。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、発光ダイオード又はEL素子から出射された光の光量が光量調整部材により調整され、光量が調整された光の輝度が輝度均一化部材により均一化される。これにより、光量調整部材の材質や使用膜に不具合(例えば、蒸着ムラ)が生じていた場合でも、この光量調整部材により光量が調整された光の輝度が輝度均一化部材により均一化されるため、被露光部材に投影される光の強度を均一化させることができる。
【0018】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の露光装置において、前記輝度均一化部材は、光学ガラス又はアクリル樹脂で構成されていることを特徴とする。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、輝度均一化部材は光学ガラス又はアクリル樹脂で構成されていることにより、既存の部材を用いて光の輝度を容易に均一化させることができる。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項3乃至5のいずれか1項に記載の露光装置において、前記光量調整部材は、減光フィルタで構成されていることを特徴とする。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、光量調整部材は減光フィルタ(NDフィルタ)で構成されていることにより、既存の部材を用いて光の光量を容易に調整することができる。
【0022】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の露光装置において、前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射される光の中心波長は、500nm以下であることを特徴とする。
【0023】
請求項7に記載の発明によれば、発光ダイオード又はEL素子から出射される光の中心波長を500nm以下とすることにより、解像力を増大させることができ、被露光部材に複雑な情報を印字させることができる。また、発光ダイオード又はEL素子から出射される光の中心波長を500nm以下とすることにより、被露光部材に所定の情報を印字させる際に使用する部屋を暗室にする必要がない。
【0024】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の露光装置を用いて前記被露光部材に所定の情報を印字する露光印字装置であって、前記被露光部材には感光性材料が塗布されており、前記感光性材料を露光し、前記感光性材料の感光部又は未感光部を除去することにより、前記被露光部材に所定の情報が印字されることを特徴とする。
【0025】
請求項8に記載の発明によれば、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の露光装置を用いて被露光部材に所定の情報を印字する場合、被露光部材には感光性材料(レジスト)が塗布され、その感光性材料(レジスト)を露光して、その後、感光性材料(レジスト)の感光部又は未感光部を除去することにより、被露光部材に所定の情報を印字させることができる。
【0026】
具体的には、露光装置によりレチクルなどに形成されたパターンを介して被露光部材の感光性材料に光が投影された後、感光性材料の未感光の部分(光が照射されていない部分、レチクルに形成されたパターンに相当する部分(レチクルに形成されたパターンの影になる部分))をNiなどでめっきして、被露光部材を現像液に浸す。これにより、感光性材料の感光の部分(光が照射された部分、レチクルに形成されたパターン以外の部分に相当する部分(レチクルに形成されたパターンの影にならない部分))だけが現像液により溶解し、感光性材料の未感光の部分のみが被露光部材の上に残ることになる。これにより、感光性材料の未感光の部分で所定のパターンを形成することができる。この結果、被露光部材に所定の情報を印字することができる。
【0027】
また、露光装置によりレチクルなどに形成されたパターンを介して被露光部材の感光性材料に光が投影された後、感光性材料の感光の部分(光が照射された部分、レチクルに形成されたパターン以外の部分に相当する部分(レチクルに形成されたパターンの影にならない部分))をNiなどでめっきして、被露光部材を現像液に浸す。これにより、感光性材料の未感光の部分(光が照射されていない部分、レチクルに形成されたパターンに相当する部分(レチクルに形成されたパターンの影になる部分))だけが現像液により溶解し、感光性材料の感光の部分のみが被露光部材の上に残ることになる。これにより、感光性材料の感光の部分で所定のパターンを形成することができる。この結果、被露光部材に所定の情報を印字することができる。
【0028】
特に、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の露光装置を用いることにより、発光ダイオード又はEL素子から出射された光の輝度が輝度均一化部材により均一化されるため、被露光部材に投影された光の投影領域において光の強度が均一化される。これにより、投影領域の全てに略均一の輝度の光を投影することができる。この結果、被露光部材への光の投影領域において被露光部材に印字される情報の印字濃度にムラが生じることを防止でき、この結果、印字不良が生じることを防止できる。
【0029】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の露光印字装置において、前記被露光部材に印字される前記所定の情報は、2次元コードであることを特徴とする。
【0030】
請求項9に記載の発明によれば、被露光部材に所定の情報として2次元コード(例えば、QRコード)を印字することにより、被露光部材に印字された所定の情報を別途の読取装置により高速で読み取らせることができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、被露光部材の投影領域の全てに略均一の輝度の光を投影することができる。また、被露光部材への光の投影領域において被露光部材に印字される情報の印字濃度にムラが生じることを防止できる。この結果、印字不良が生じることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
次に、本発明の第1実施形態に係る露光印字装置について、図面を参照して説明する。
【0033】
図1及び図2に示すように、露光印字装置10は、発光ダイオード12を有する光源部14を備えている。この発光ダイオード12として、中心波長が500nm以下の光を出射する青色発光ダイオードが用いられている。この発光ダイオード12は、基板上にm個×n個(m、n:自然数)のマトリックス状となるように配置されている。なお、mとnは、同じ自然数であってもよいし、異なる自然数であってもよい。
【0034】
また、露光印字装置10は、発光ダイオード12の発光タイミング又は発光パターンを制御する制御部(制御手段)16を備えている。また、露光印字装置10は、記憶部(記憶手段)18を備えている。この記憶部18は、例えばRAMで構成されており、発光ダイオード12の発光タイミング又は発光パターンを制御するプログラムが格納されている。
【0035】
特に、本実施形態では、図3乃至図5に示すように、QR(Quick Response)コード26、マイクロQRコード28、ベリコード30などの2次元コードに関するプログラムが記憶部18に記憶されている。このため、制御部16により発光制御された光源部14は、QRコード26、マイクロQRコード28、ベリコード30などの2次元コードを被印字部材24に印字することが可能となる。
【0036】
また、図1及び図6に示すように、露光印字装置10は、発光ダイオード12から出射された光の輝度を均一化させる輝度均一化素子(輝度均一化部材)20を備えている。この輝度均一化素子20は、光学ガラスやアクリル樹脂で構成されている。また、輝度均一化素子20は、直方体形状に形成されている。輝度均一化素子20は、各発光ダイオード12のそれぞれと対応するように、各発光ダイオード12の光の出射面に連結(面接)するように取り付けられている。このため、発光ダイオード12がm個×n個(m、n:自然数)のマトリックス状に配置されていれば、輝度均一化素子20もm個×n個(m、n:自然数)のマトリックス状に配置される。
【0037】
この輝度均一化素子20の長さは、内部に入射した光が複数回(例えば、4回)全反射できる程度の長さに設定されている。
【0038】
さらに、露光印字装置10は、輝度均一化素子20により輝度が均一化された光を被印字部材(例えば、半導体基板や液晶基板など)24に投影するための投影レンズ(光投影部材)22を備えている。なお、被印字部材24の表面には、感光性材料(レジスト)が塗布されている。
【0039】
次に、第1実施形態に係る露光印字装置10の作用である露光印字方法について、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0040】
図7に示すように、制御工程において、記憶部18に予め格納した制御プログラムに基づいて制御部16が発光ダイオード12の発光タイミング又は/及び発光パターンを制御する(ステップ100)。光出射工程において、制御部16により発光ダイオード12の発光タイミング又は/及び発光パターンが制御された光が発光ダイオード12から出射される(ステップ120)。
【0041】
次に、輝度均一化工程において、発光ダイオード12から出射された光は、輝度均一化素子20に入射され、輝度均一化素子20の内部を複数回(例えば、4回)全反射されて、その輝度が均一化される(ステップ140)。すなわち、図8に示すように、輝度均一化素子20から出射された光Lの輝度は、光Lの中心部から周辺部にかけて略均一化されている。
【0042】
次に、印字工程において、輝度が均一化された光は、投影レンズ22により被印字部材24に投影される(ステップ160)。これにより、図3乃至図5に示すように、被印字部材24には、QRコード26、マイクロQRコード28、ベリコード30などの2次元コードが印字される。
【0043】
具体的には、レチクルなどに形成されたパターンを介して被印字部材24の感光性材料に光が投影された後、感光性材料の未感光の部分(光が照射されない部分)をNiなどでめっきして、被印字部材24を現像液に浸す。これにより、感光性材料の感光の部分(光が照射された部分)だけが現像液により溶解し、感光性材料の未感光の部分のみが印字部材24の上に残ることになる。これにより、感光性材料の未感光の部分で所定のパターンを形成することができる。この結果、感光性材料の未感光の部分を用いた印字が可能になる。
【0044】
また、レチクルなどに形成されたパターンを介して被印字部材24の感光性材料に光が投影された後、感光性材料の感光の部分(光が照射された部分)をNiなどでめっきして、被印字部材24を現像液に浸す。これにより、感光性材料の未感光の部分(光が照射されない部分)だけが現像液により溶解し、感光性材料の感光の部分のみが印字部材24の上に残ることになる。これにより、感光性材料の感光の部分で所定のパターンを形成することができる。この結果、感光性材料の感光の部分を用いた印字が可能になる。
【0045】
以上のように、発光ダイオード12から出射された光の輝度が輝度均一化素子20により略均一化されるため、図9及び図10に示すように、被印字部材24に投影された光の投影領域Mにおいて光Lの強度が略均一化される(図9及び図10の斜線部分参照)。これにより、被印字部材24への光の投影領域Mにおいて印字される情報の印字濃度にムラが生じることを防止でき、この結果、印字不良が生じることを防止できる。
【0046】
特に、発光ダイオード12から出射された光が輝度均一化素子20により複数回全反射されることにより、光の輝度を容易かつ確実に均一化させることができる。
【0047】
また、輝度均一化素子20は光学ガラス又はアクリル樹脂で構成されていることにより、既存の部材を用いて光の輝度を容易に均一化させることができる。
【0048】
また、被印字部材24に所定の情報として2次元コード(QRコード26など)を印字することにより、被印字部材24に印字された所定の情報を別途の読取装置により高速で読み取らせることができる。発光ダイオード12から出射される光の中心波長が500nm以下とすることにより、解像力を増大させることができ、被印字部材24に複雑な情報を印字させることができる。また、発光ダイオード12から出射される光の中心波長が500nm以下とすることにより、被印字部材24に所定の情報を印字させる際に使用する部屋を暗室にする必要がない。
【0049】
特に、発光ダイオード12がm×n(m、n:自然数)個のマトリックス状となるように配置されているため、例えば,図3のQRコード26などの2次元からなる複雑な情報を被印字部材24に正確に印字させることができる。また、輝度均一化素子20も、発光ダイオード12と同様に、m×n(m、n:自然数)個のマトリックス状となるように配置されているため、各発光ダイオード12と対応させることができる。これにより、全ての発光ダイオード12から出射される光の輝度を均一化させることができる。
【0050】
次に、本発明の第2実施形態に係る露光印字装置について、図面を参照して説明する。なお、第1実施形態の露光印字装置の構成と同様の構成については、同符号を付し、その説明を適宜省略する。
【0051】
図11に示すように、本実施形態の露光印字装置では、光源部14である発光ダイオード12の出射面に、光の光量を一定量に制限する減光フィルタ(例えば、NDフィルタ)32が接続するように配置されている。これにより、発光ダイオード12の出射された光は減光フィルタ32を透過することにより、その光量が一定量に減光される。この結果、各発光ダイオード12から出射された光の光量は全て一定量となり、各発光ダイオード12間の光の光量が調整される。
【0052】
また、減光フィルタ32の光の出射面側には、輝度均一化素子20が配置されている。これにより、減光フィルタ32により光量が制限された光はこの輝度均一化素子20を透過することにより、その輝度が略均一化される。
【0053】
また、輝度均一化素子20の光の出射面側には、投影レンズ22(図1参照)が配置されている。これにより、輝度が略均一化された光は、投影レンズ22により被印字部材24(図1参照)に投影され、被印字部材24に所定の情報が印字される。
【0054】
次に、第2実施形態に係る露光印字装置の作用である露光印字方法について、図12に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、第1実施形態に係る露光印字装置10の作用である露光印字方法と同様の作用及び効果については、その説明を適宜省略する。
【0055】
図12に示すように、制御工程において、記憶部18に予め格納した制御プログラムに基づいて制御部16が発光ダイオード12の発光タイミング又は/及び発光パターンを制御する(ステップ200)。光出射工程において、制御部16により発光ダイオード12の発光タイミング又は/及び発光パターンが制御された光が発光ダイオード12から出射される(ステップ220)。
【0056】
次に、光量調整工程において、発光ダイオード12の出射された光は減光フィルタ32に入射し、その光量が一定量に減光される(ステップ240)。これにより、各発光ダイオード12から出射された光の光量は全て一定量となり、各発光ダイオード12間の光の光量が調整される。この結果、各発光ダイオード12間の光の光量のバラツキを防止できる。
【0057】
次に、輝度均一化工程において、減光フィルタ32から出射された光は、輝度均一化素子20に入射され、輝度均一化素子20の内部を複数回(例えば、4回)全反射されて、その輝度が均一化される(ステップ260)。
【0058】
次に、印字工程において、輝度が均一化された光は、投影レンズ22により被印字部材24に投影される(ステップ280)。これにより、図3乃至図5に示すように、被印字部材24には、QRコード26、マイクロQRコード28、ベリコード30などの2次元コードが印字される。
【0059】
以上のように、本実施形態では、発光ダイオード12から出射された光の光量は、減光フィルタ32により調整され、一定量となる。これにより、発光ダイオード12を複数設けた場合でも、各発光ダイオード12間の光の光量のバラツキを無くすことができる。この結果、被印字部材24に印字される情報の印字濃度にムラが生じることを防止できる。
【0060】
特に、発光ダイオード12から出射された光の光量が減光フィルタ32により調整され、光量が調整された光の輝度が輝度均一化素子20により略均一化される。これにより、減光フィルタ32の材質や使用膜に不具合(例えば、蒸着ムラ)が生じていた場合でも、減光フィルタ32により光量が調整された光の輝度が輝度均一化素子20により略均一化されるため、被印字部材24に投影される光の強度を略均一化させることができる。この結果、減光フィルタ32の材質や使用膜に不具合(例えば、蒸着ムラ)が生じていた場合でも、被印字部材24に印字される所定の情報に濃度ムラが生じることを防止できる。
【0061】
また、光量調整部材として減光フィルタ(NDフィルタ)32を用いることにより、既存の部材を用いて光の光量を容易かつ確実に調整することができる。
【0062】
なお、図13に示すように、減光フィルタ32を輝度均一化素子20の光路下流側に配置させて、輝度均一化素子20により輝度が略均一化された光の光量を一定量に調整するようにしてもよい。
【0063】
また、上記各実施形態では、発光ダイオード12を用いた構成を示したが、この構成に限られることはなく、発光ダイオード12に替えて、例えば、中心波長が500nm以下の光を出射するEL(electro−luminescence)素子(図示省略)を用いるようにしてもよい。この場合も、同様に、EL素子は、m個×n個(m、n:自然数)となるように配置されていることが好ましい。なお、mとnは、同じ自然数であってもよいし、異なる自然数であってもよい。
【0064】
次に、本発明の露光印字装置を用いた露光実験について説明する。
【0065】
先ず、洗浄処理において、被印字部材(シリコンウエハ)を洗浄液(tetra methylammonium hydrooxide (濃度3%))で120秒間洗浄した後、純水で60秒間だけ濯ぐ。
【0066】
次に、反射防止膜形成処理において、被印字部材の表面に反射防止膜を形成する。この反射防止膜形成処理では、モータ(図示省略)により回転駆動される回転体(図示省略)に被印字部材を載せ、回転体を回転数3000rpmで60秒間だけ回転させることにより被印字部材を回転体と共に回転させる。そして、被印字部材の表面の略中央に反射防止膜形成材料(SWK−T5DBDFPM)を塗布させることにより、この反射防止膜形成材料が遠心力により表面全体に広がっていく。その後、被印字部材をホットプレート(図示省略)に載せ、183℃で120秒間だけ加熱する。これにより、被印字部材の表面に反射防止膜を形成させる。
【0067】
次に、レジスト塗布処理において、被印字部材の表面に形成された反射防止膜の上面にレジストを塗布する。このレジスト塗布処理では、モータ(図示省略)により回転駆動される回転体(図示省略)に反射防止膜が形成された被印字部材を載せ、回転体を回転数5000rpmで60秒間だけ回転させることにより被印字部材を回転体と共に回転させる。そして、被印字部材の反射防止膜の略中央にレジスト材料(THMRip3300(45%希釈))を塗布させることにより、このレジスト材料が遠心力により反射防止膜表面の全体に広がっていく。その後、被印字部材をホットプレート(図示省略)に載せ、93℃で120秒間だけ加熱する。これにより、被印字部材にレジストを塗布させる。
【0068】
次に、露光処理において、被印字部材に向けて青色発光ダイオードから光を出射させ、被印字部材に投影させる。
【0069】
次に、現像処理において、被印字部材を現像する。現像処理では、光が投影された被印字部材を現像液(NMD−W2.83%)に15秒間だけ浸す。その後、被印字部材を純水で1回当り7秒間の濯ぎを2回行う。これにより、被印字部材の表面に所定の情報が現れる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置の斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置の制御システムのブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置で印字されるQRコードを示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置で印字されるマイクロQRコードを示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置で印字されるベリコードを示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置に用いられる輝度均一化部材の単体を示す斜視図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置を用いた露光印字方法を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置を構成する輝度均一化部材により光の輝度が均一化された状態を示す概念図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置を構成する単一の発光ダイオードから光が投影された状態を示す概念図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置を構成する複数の発光ダイオードから被印字部材に光が投影された状態を示す概念図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る露光印字装置の要部の概念図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る露光印字装置を用いた露光印字方法を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第2実施形態に係る露光印字装置の変形例の要部の概念図である。
【図14】従来技術となる露光印字装置の斜視図である。
【図15】従来技術となる露光印字装置を構成する発光ダイオードから照射された光の輝度を示す概念図である。
【図16】従来技術となる露光印字装置を構成する単一の発光ダイオードから光が投影された状態を示す概念図である。
【図17】従来技術となる露光印字装置を構成する複数の発光ダイオードから被印字部材に光が投影された状態を示す概念図である。
【符号の説明】
【0071】
10 露光印字装置
12 発光ダイオード
14 光源部
16 制御部
20 輝度均一化素子(輝度均一化部材)
22 投影レンズ(光投影部材)
24 被印字部材(被露光部材)
26 QRコード(2次元コード)
28 マイクロQRコード(2次元コード)
30 ベリコード(2次元コード)
32 減光フィルタ(光量調整部材)
【技術分野】
【0001】
本発明は、被露光部材を露光する露光装置及び露光により所定の情報を被露光部材に印字する露光印字装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体基板や液晶基板などの被印字部材の製造工程において、その品質管理や歩留まり向上は直接コストや製品単価に反映され、重要な課題を担っている。このため、製造メーカ各社は、半導体基板や液晶基板などに固有の製造番号(例えば16桁の数字もしくは2次元コード)などの情報を印字し、その製品履歴の管理を行っている。
【0003】
ここで、半導体基板や液晶基板などの被印字部材に固有の製造番号などの所定の情報を露光により印字する露光印字装置として、図14に示すように、発光ダイオード102を有する光源部104と、発光ダイオード102の発光タイミング又は発光パターンを制御する制御部106と、発光ダイオード102から出射された光を被印字部材110に投影するための投影レンズ108と、を備えた露光印字装置100が知られている。
【0004】
この露光印字装置100によれば、制御部106からの制御信号に基づいて光源部104の発光ダイオード102から出射された光が投影レンズ108により被印字部材110に投影されることにより、被印字部材110に所定の情報が印字される。
【0005】
【特許文献1】特開2001−313251号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、図15に示すように、従来の露光印字装置100では、発光ダイオード102から出射される光Lは、中心部の輝度がその周辺部の輝度と比較して高くなる性質がある(発光点にガウシアン状の輝度分布がある)。かかる性質の光を被印字部材110に投影すると、図16及び図17に示すように、発光ダイオード102からの光が投影される投影領域Mにおいて、光の中心部が投影される投影中心領域M1の光強度が、光の中心部周辺が投影される投影周辺領域M2の光強度と比較して著しく強くなることがある(光強度にムラが生じる)。この結果、被印字部材110に印字される情報の印字濃度にムラが生じることになり、印字不良が生じる問題がある。
【0007】
特に、2次元コード(例えば、QRコード、マイクロQRコード、ベリコード)を被印字部材110に印字する場合には、上記問題が生じると、2次元コードを正確に印字できない場合があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、投影領域の全てに略均一の輝度の光を投影することができる露光装置及び露光印字装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、被露光部材を露光する露光装置であって、光を出射する発光ダイオード又はEL素子と、前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射された光の輝度を均一化する輝度均一化部材と、前記輝度均一化部材で輝度が均一化された光を前記被露光部材に投影する光投影部材と、前記発光ダイオード又は前記EL素子の発光タイミング又は/及び発光パターンを制御する制御手段と、を含んで構成されたことを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、発光ダイオード又はEL素子の発光タイミング又は/及び発光パターンが制御手段により制御され、発光ダイオード又はEL素子から光が出射される。発光ダイオード又はEL素子から出射された光の輝度は、輝度均一化部材により均一化される。輝度均一化部材により輝度が均一化された光は、光投影部材により被露光部材に投影される。
【0011】
ここで、発光ダイオード又はEL素子から出射された光の輝度が輝度均一化部材により均一化されるため、被露光部材に投影された光の投影領域において光の強度が均一化される。これにより、投影領域の全てに略均一の輝度の光を投影することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の露光装置において、前記輝度均一化部材は、前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射された光を複数回全反射させて輝度を均一化させることを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、輝度均一化部材は発光ダイオード又はEL素子から出射された光を複数回全反射させることにより、光の輝度を容易かつ確実に均一化させることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の露光装置において、前記発光ダイオード又は前記EL素子は複数設けられ、前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射された光又は前記輝度均一化部材により輝度が均一化された光の光量を調整する光量調整部材を設けたことを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、発光ダイオード又はEL素子から出射された光又は輝度均一化部材により輝度が均一化された光の光量は、光量調整部材により調整される。これにより、発光ダイオード又はEL素子を複数設けた場合でも、各発光ダイオード間又は各EL素子間の光の光量のバラツキを無くすことができる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の露光装置において、前記光量調整部材は、前記発光ダイオード又は前記EL素子と前記輝度均一化部材との間に設けられ、前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射された光の光量を前記光量調整部材により調整し、光量が調整された光の輝度を前記輝度均一化部材により均一化させることを特徴とする。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、発光ダイオード又はEL素子から出射された光の光量が光量調整部材により調整され、光量が調整された光の輝度が輝度均一化部材により均一化される。これにより、光量調整部材の材質や使用膜に不具合(例えば、蒸着ムラ)が生じていた場合でも、この光量調整部材により光量が調整された光の輝度が輝度均一化部材により均一化されるため、被露光部材に投影される光の強度を均一化させることができる。
【0018】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の露光装置において、前記輝度均一化部材は、光学ガラス又はアクリル樹脂で構成されていることを特徴とする。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、輝度均一化部材は光学ガラス又はアクリル樹脂で構成されていることにより、既存の部材を用いて光の輝度を容易に均一化させることができる。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項3乃至5のいずれか1項に記載の露光装置において、前記光量調整部材は、減光フィルタで構成されていることを特徴とする。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、光量調整部材は減光フィルタ(NDフィルタ)で構成されていることにより、既存の部材を用いて光の光量を容易に調整することができる。
【0022】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の露光装置において、前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射される光の中心波長は、500nm以下であることを特徴とする。
【0023】
請求項7に記載の発明によれば、発光ダイオード又はEL素子から出射される光の中心波長を500nm以下とすることにより、解像力を増大させることができ、被露光部材に複雑な情報を印字させることができる。また、発光ダイオード又はEL素子から出射される光の中心波長を500nm以下とすることにより、被露光部材に所定の情報を印字させる際に使用する部屋を暗室にする必要がない。
【0024】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の露光装置を用いて前記被露光部材に所定の情報を印字する露光印字装置であって、前記被露光部材には感光性材料が塗布されており、前記感光性材料を露光し、前記感光性材料の感光部又は未感光部を除去することにより、前記被露光部材に所定の情報が印字されることを特徴とする。
【0025】
請求項8に記載の発明によれば、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の露光装置を用いて被露光部材に所定の情報を印字する場合、被露光部材には感光性材料(レジスト)が塗布され、その感光性材料(レジスト)を露光して、その後、感光性材料(レジスト)の感光部又は未感光部を除去することにより、被露光部材に所定の情報を印字させることができる。
【0026】
具体的には、露光装置によりレチクルなどに形成されたパターンを介して被露光部材の感光性材料に光が投影された後、感光性材料の未感光の部分(光が照射されていない部分、レチクルに形成されたパターンに相当する部分(レチクルに形成されたパターンの影になる部分))をNiなどでめっきして、被露光部材を現像液に浸す。これにより、感光性材料の感光の部分(光が照射された部分、レチクルに形成されたパターン以外の部分に相当する部分(レチクルに形成されたパターンの影にならない部分))だけが現像液により溶解し、感光性材料の未感光の部分のみが被露光部材の上に残ることになる。これにより、感光性材料の未感光の部分で所定のパターンを形成することができる。この結果、被露光部材に所定の情報を印字することができる。
【0027】
また、露光装置によりレチクルなどに形成されたパターンを介して被露光部材の感光性材料に光が投影された後、感光性材料の感光の部分(光が照射された部分、レチクルに形成されたパターン以外の部分に相当する部分(レチクルに形成されたパターンの影にならない部分))をNiなどでめっきして、被露光部材を現像液に浸す。これにより、感光性材料の未感光の部分(光が照射されていない部分、レチクルに形成されたパターンに相当する部分(レチクルに形成されたパターンの影になる部分))だけが現像液により溶解し、感光性材料の感光の部分のみが被露光部材の上に残ることになる。これにより、感光性材料の感光の部分で所定のパターンを形成することができる。この結果、被露光部材に所定の情報を印字することができる。
【0028】
特に、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の露光装置を用いることにより、発光ダイオード又はEL素子から出射された光の輝度が輝度均一化部材により均一化されるため、被露光部材に投影された光の投影領域において光の強度が均一化される。これにより、投影領域の全てに略均一の輝度の光を投影することができる。この結果、被露光部材への光の投影領域において被露光部材に印字される情報の印字濃度にムラが生じることを防止でき、この結果、印字不良が生じることを防止できる。
【0029】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の露光印字装置において、前記被露光部材に印字される前記所定の情報は、2次元コードであることを特徴とする。
【0030】
請求項9に記載の発明によれば、被露光部材に所定の情報として2次元コード(例えば、QRコード)を印字することにより、被露光部材に印字された所定の情報を別途の読取装置により高速で読み取らせることができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、被露光部材の投影領域の全てに略均一の輝度の光を投影することができる。また、被露光部材への光の投影領域において被露光部材に印字される情報の印字濃度にムラが生じることを防止できる。この結果、印字不良が生じることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
次に、本発明の第1実施形態に係る露光印字装置について、図面を参照して説明する。
【0033】
図1及び図2に示すように、露光印字装置10は、発光ダイオード12を有する光源部14を備えている。この発光ダイオード12として、中心波長が500nm以下の光を出射する青色発光ダイオードが用いられている。この発光ダイオード12は、基板上にm個×n個(m、n:自然数)のマトリックス状となるように配置されている。なお、mとnは、同じ自然数であってもよいし、異なる自然数であってもよい。
【0034】
また、露光印字装置10は、発光ダイオード12の発光タイミング又は発光パターンを制御する制御部(制御手段)16を備えている。また、露光印字装置10は、記憶部(記憶手段)18を備えている。この記憶部18は、例えばRAMで構成されており、発光ダイオード12の発光タイミング又は発光パターンを制御するプログラムが格納されている。
【0035】
特に、本実施形態では、図3乃至図5に示すように、QR(Quick Response)コード26、マイクロQRコード28、ベリコード30などの2次元コードに関するプログラムが記憶部18に記憶されている。このため、制御部16により発光制御された光源部14は、QRコード26、マイクロQRコード28、ベリコード30などの2次元コードを被印字部材24に印字することが可能となる。
【0036】
また、図1及び図6に示すように、露光印字装置10は、発光ダイオード12から出射された光の輝度を均一化させる輝度均一化素子(輝度均一化部材)20を備えている。この輝度均一化素子20は、光学ガラスやアクリル樹脂で構成されている。また、輝度均一化素子20は、直方体形状に形成されている。輝度均一化素子20は、各発光ダイオード12のそれぞれと対応するように、各発光ダイオード12の光の出射面に連結(面接)するように取り付けられている。このため、発光ダイオード12がm個×n個(m、n:自然数)のマトリックス状に配置されていれば、輝度均一化素子20もm個×n個(m、n:自然数)のマトリックス状に配置される。
【0037】
この輝度均一化素子20の長さは、内部に入射した光が複数回(例えば、4回)全反射できる程度の長さに設定されている。
【0038】
さらに、露光印字装置10は、輝度均一化素子20により輝度が均一化された光を被印字部材(例えば、半導体基板や液晶基板など)24に投影するための投影レンズ(光投影部材)22を備えている。なお、被印字部材24の表面には、感光性材料(レジスト)が塗布されている。
【0039】
次に、第1実施形態に係る露光印字装置10の作用である露光印字方法について、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0040】
図7に示すように、制御工程において、記憶部18に予め格納した制御プログラムに基づいて制御部16が発光ダイオード12の発光タイミング又は/及び発光パターンを制御する(ステップ100)。光出射工程において、制御部16により発光ダイオード12の発光タイミング又は/及び発光パターンが制御された光が発光ダイオード12から出射される(ステップ120)。
【0041】
次に、輝度均一化工程において、発光ダイオード12から出射された光は、輝度均一化素子20に入射され、輝度均一化素子20の内部を複数回(例えば、4回)全反射されて、その輝度が均一化される(ステップ140)。すなわち、図8に示すように、輝度均一化素子20から出射された光Lの輝度は、光Lの中心部から周辺部にかけて略均一化されている。
【0042】
次に、印字工程において、輝度が均一化された光は、投影レンズ22により被印字部材24に投影される(ステップ160)。これにより、図3乃至図5に示すように、被印字部材24には、QRコード26、マイクロQRコード28、ベリコード30などの2次元コードが印字される。
【0043】
具体的には、レチクルなどに形成されたパターンを介して被印字部材24の感光性材料に光が投影された後、感光性材料の未感光の部分(光が照射されない部分)をNiなどでめっきして、被印字部材24を現像液に浸す。これにより、感光性材料の感光の部分(光が照射された部分)だけが現像液により溶解し、感光性材料の未感光の部分のみが印字部材24の上に残ることになる。これにより、感光性材料の未感光の部分で所定のパターンを形成することができる。この結果、感光性材料の未感光の部分を用いた印字が可能になる。
【0044】
また、レチクルなどに形成されたパターンを介して被印字部材24の感光性材料に光が投影された後、感光性材料の感光の部分(光が照射された部分)をNiなどでめっきして、被印字部材24を現像液に浸す。これにより、感光性材料の未感光の部分(光が照射されない部分)だけが現像液により溶解し、感光性材料の感光の部分のみが印字部材24の上に残ることになる。これにより、感光性材料の感光の部分で所定のパターンを形成することができる。この結果、感光性材料の感光の部分を用いた印字が可能になる。
【0045】
以上のように、発光ダイオード12から出射された光の輝度が輝度均一化素子20により略均一化されるため、図9及び図10に示すように、被印字部材24に投影された光の投影領域Mにおいて光Lの強度が略均一化される(図9及び図10の斜線部分参照)。これにより、被印字部材24への光の投影領域Mにおいて印字される情報の印字濃度にムラが生じることを防止でき、この結果、印字不良が生じることを防止できる。
【0046】
特に、発光ダイオード12から出射された光が輝度均一化素子20により複数回全反射されることにより、光の輝度を容易かつ確実に均一化させることができる。
【0047】
また、輝度均一化素子20は光学ガラス又はアクリル樹脂で構成されていることにより、既存の部材を用いて光の輝度を容易に均一化させることができる。
【0048】
また、被印字部材24に所定の情報として2次元コード(QRコード26など)を印字することにより、被印字部材24に印字された所定の情報を別途の読取装置により高速で読み取らせることができる。発光ダイオード12から出射される光の中心波長が500nm以下とすることにより、解像力を増大させることができ、被印字部材24に複雑な情報を印字させることができる。また、発光ダイオード12から出射される光の中心波長が500nm以下とすることにより、被印字部材24に所定の情報を印字させる際に使用する部屋を暗室にする必要がない。
【0049】
特に、発光ダイオード12がm×n(m、n:自然数)個のマトリックス状となるように配置されているため、例えば,図3のQRコード26などの2次元からなる複雑な情報を被印字部材24に正確に印字させることができる。また、輝度均一化素子20も、発光ダイオード12と同様に、m×n(m、n:自然数)個のマトリックス状となるように配置されているため、各発光ダイオード12と対応させることができる。これにより、全ての発光ダイオード12から出射される光の輝度を均一化させることができる。
【0050】
次に、本発明の第2実施形態に係る露光印字装置について、図面を参照して説明する。なお、第1実施形態の露光印字装置の構成と同様の構成については、同符号を付し、その説明を適宜省略する。
【0051】
図11に示すように、本実施形態の露光印字装置では、光源部14である発光ダイオード12の出射面に、光の光量を一定量に制限する減光フィルタ(例えば、NDフィルタ)32が接続するように配置されている。これにより、発光ダイオード12の出射された光は減光フィルタ32を透過することにより、その光量が一定量に減光される。この結果、各発光ダイオード12から出射された光の光量は全て一定量となり、各発光ダイオード12間の光の光量が調整される。
【0052】
また、減光フィルタ32の光の出射面側には、輝度均一化素子20が配置されている。これにより、減光フィルタ32により光量が制限された光はこの輝度均一化素子20を透過することにより、その輝度が略均一化される。
【0053】
また、輝度均一化素子20の光の出射面側には、投影レンズ22(図1参照)が配置されている。これにより、輝度が略均一化された光は、投影レンズ22により被印字部材24(図1参照)に投影され、被印字部材24に所定の情報が印字される。
【0054】
次に、第2実施形態に係る露光印字装置の作用である露光印字方法について、図12に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、第1実施形態に係る露光印字装置10の作用である露光印字方法と同様の作用及び効果については、その説明を適宜省略する。
【0055】
図12に示すように、制御工程において、記憶部18に予め格納した制御プログラムに基づいて制御部16が発光ダイオード12の発光タイミング又は/及び発光パターンを制御する(ステップ200)。光出射工程において、制御部16により発光ダイオード12の発光タイミング又は/及び発光パターンが制御された光が発光ダイオード12から出射される(ステップ220)。
【0056】
次に、光量調整工程において、発光ダイオード12の出射された光は減光フィルタ32に入射し、その光量が一定量に減光される(ステップ240)。これにより、各発光ダイオード12から出射された光の光量は全て一定量となり、各発光ダイオード12間の光の光量が調整される。この結果、各発光ダイオード12間の光の光量のバラツキを防止できる。
【0057】
次に、輝度均一化工程において、減光フィルタ32から出射された光は、輝度均一化素子20に入射され、輝度均一化素子20の内部を複数回(例えば、4回)全反射されて、その輝度が均一化される(ステップ260)。
【0058】
次に、印字工程において、輝度が均一化された光は、投影レンズ22により被印字部材24に投影される(ステップ280)。これにより、図3乃至図5に示すように、被印字部材24には、QRコード26、マイクロQRコード28、ベリコード30などの2次元コードが印字される。
【0059】
以上のように、本実施形態では、発光ダイオード12から出射された光の光量は、減光フィルタ32により調整され、一定量となる。これにより、発光ダイオード12を複数設けた場合でも、各発光ダイオード12間の光の光量のバラツキを無くすことができる。この結果、被印字部材24に印字される情報の印字濃度にムラが生じることを防止できる。
【0060】
特に、発光ダイオード12から出射された光の光量が減光フィルタ32により調整され、光量が調整された光の輝度が輝度均一化素子20により略均一化される。これにより、減光フィルタ32の材質や使用膜に不具合(例えば、蒸着ムラ)が生じていた場合でも、減光フィルタ32により光量が調整された光の輝度が輝度均一化素子20により略均一化されるため、被印字部材24に投影される光の強度を略均一化させることができる。この結果、減光フィルタ32の材質や使用膜に不具合(例えば、蒸着ムラ)が生じていた場合でも、被印字部材24に印字される所定の情報に濃度ムラが生じることを防止できる。
【0061】
また、光量調整部材として減光フィルタ(NDフィルタ)32を用いることにより、既存の部材を用いて光の光量を容易かつ確実に調整することができる。
【0062】
なお、図13に示すように、減光フィルタ32を輝度均一化素子20の光路下流側に配置させて、輝度均一化素子20により輝度が略均一化された光の光量を一定量に調整するようにしてもよい。
【0063】
また、上記各実施形態では、発光ダイオード12を用いた構成を示したが、この構成に限られることはなく、発光ダイオード12に替えて、例えば、中心波長が500nm以下の光を出射するEL(electro−luminescence)素子(図示省略)を用いるようにしてもよい。この場合も、同様に、EL素子は、m個×n個(m、n:自然数)となるように配置されていることが好ましい。なお、mとnは、同じ自然数であってもよいし、異なる自然数であってもよい。
【0064】
次に、本発明の露光印字装置を用いた露光実験について説明する。
【0065】
先ず、洗浄処理において、被印字部材(シリコンウエハ)を洗浄液(tetra methylammonium hydrooxide (濃度3%))で120秒間洗浄した後、純水で60秒間だけ濯ぐ。
【0066】
次に、反射防止膜形成処理において、被印字部材の表面に反射防止膜を形成する。この反射防止膜形成処理では、モータ(図示省略)により回転駆動される回転体(図示省略)に被印字部材を載せ、回転体を回転数3000rpmで60秒間だけ回転させることにより被印字部材を回転体と共に回転させる。そして、被印字部材の表面の略中央に反射防止膜形成材料(SWK−T5DBDFPM)を塗布させることにより、この反射防止膜形成材料が遠心力により表面全体に広がっていく。その後、被印字部材をホットプレート(図示省略)に載せ、183℃で120秒間だけ加熱する。これにより、被印字部材の表面に反射防止膜を形成させる。
【0067】
次に、レジスト塗布処理において、被印字部材の表面に形成された反射防止膜の上面にレジストを塗布する。このレジスト塗布処理では、モータ(図示省略)により回転駆動される回転体(図示省略)に反射防止膜が形成された被印字部材を載せ、回転体を回転数5000rpmで60秒間だけ回転させることにより被印字部材を回転体と共に回転させる。そして、被印字部材の反射防止膜の略中央にレジスト材料(THMRip3300(45%希釈))を塗布させることにより、このレジスト材料が遠心力により反射防止膜表面の全体に広がっていく。その後、被印字部材をホットプレート(図示省略)に載せ、93℃で120秒間だけ加熱する。これにより、被印字部材にレジストを塗布させる。
【0068】
次に、露光処理において、被印字部材に向けて青色発光ダイオードから光を出射させ、被印字部材に投影させる。
【0069】
次に、現像処理において、被印字部材を現像する。現像処理では、光が投影された被印字部材を現像液(NMD−W2.83%)に15秒間だけ浸す。その後、被印字部材を純水で1回当り7秒間の濯ぎを2回行う。これにより、被印字部材の表面に所定の情報が現れる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置の斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置の制御システムのブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置で印字されるQRコードを示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置で印字されるマイクロQRコードを示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置で印字されるベリコードを示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置に用いられる輝度均一化部材の単体を示す斜視図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置を用いた露光印字方法を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置を構成する輝度均一化部材により光の輝度が均一化された状態を示す概念図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置を構成する単一の発光ダイオードから光が投影された状態を示す概念図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係る露光印字装置を構成する複数の発光ダイオードから被印字部材に光が投影された状態を示す概念図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る露光印字装置の要部の概念図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る露光印字装置を用いた露光印字方法を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第2実施形態に係る露光印字装置の変形例の要部の概念図である。
【図14】従来技術となる露光印字装置の斜視図である。
【図15】従来技術となる露光印字装置を構成する発光ダイオードから照射された光の輝度を示す概念図である。
【図16】従来技術となる露光印字装置を構成する単一の発光ダイオードから光が投影された状態を示す概念図である。
【図17】従来技術となる露光印字装置を構成する複数の発光ダイオードから被印字部材に光が投影された状態を示す概念図である。
【符号の説明】
【0071】
10 露光印字装置
12 発光ダイオード
14 光源部
16 制御部
20 輝度均一化素子(輝度均一化部材)
22 投影レンズ(光投影部材)
24 被印字部材(被露光部材)
26 QRコード(2次元コード)
28 マイクロQRコード(2次元コード)
30 ベリコード(2次元コード)
32 減光フィルタ(光量調整部材)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被露光部材を露光する露光装置であって、
光を出射する発光ダイオード又はEL素子と、
前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射された光の輝度を均一化する輝度均一化部材と、
前記輝度均一化部材で輝度が均一化された光を前記被露光部材に投影する光投影部材と、
前記発光ダイオード又は前記EL素子の発光タイミング又は/及び発光パターンを制御する制御手段と、
を含んで構成されたことを特徴とする露光装置。
【請求項2】
前記輝度均一化部材は、前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射された光を複数回全反射させて輝度を均一化させることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項3】
前記発光ダイオード又は前記EL素子は複数設けられ、
前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射された光又は前記輝度均一化部材により輝度が均一化された光の光量を調整する光量調整部材を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の露光装置。
【請求項4】
前記光量調整部材は、前記発光ダイオード又は前記EL素子と前記輝度均一化部材との間に設けられ、
前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射された光の光量を前記光量調整部材により調整し、光量が調整された光の輝度を前記輝度均一化部材により均一化させることを特徴とする請求項3に記載の露光装置。
【請求項5】
前記輝度均一化部材は、光学ガラス又はアクリル樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項6】
前記光量調整部材は、減光フィルタで構成されていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項7】
前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射される光の中心波長は、500nm以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の露光装置を用いて前記被露光部材に所定の情報を印字する露光印字装置であって、
前記被露光部材には、感光性材料が塗布されており、
前記感光性材料を露光し、前記感光性材料の感光部又は未感光部を除去することにより、前記被露光部材に所定の情報を印字させることを特徴とする露光印字装置。
【請求項9】
前記被露光部材に印字される前記所定の情報は、2次元コードであることを特徴とする請求項8に記載の露光印字装置。
【請求項1】
被露光部材を露光する露光装置であって、
光を出射する発光ダイオード又はEL素子と、
前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射された光の輝度を均一化する輝度均一化部材と、
前記輝度均一化部材で輝度が均一化された光を前記被露光部材に投影する光投影部材と、
前記発光ダイオード又は前記EL素子の発光タイミング又は/及び発光パターンを制御する制御手段と、
を含んで構成されたことを特徴とする露光装置。
【請求項2】
前記輝度均一化部材は、前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射された光を複数回全反射させて輝度を均一化させることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項3】
前記発光ダイオード又は前記EL素子は複数設けられ、
前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射された光又は前記輝度均一化部材により輝度が均一化された光の光量を調整する光量調整部材を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の露光装置。
【請求項4】
前記光量調整部材は、前記発光ダイオード又は前記EL素子と前記輝度均一化部材との間に設けられ、
前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射された光の光量を前記光量調整部材により調整し、光量が調整された光の輝度を前記輝度均一化部材により均一化させることを特徴とする請求項3に記載の露光装置。
【請求項5】
前記輝度均一化部材は、光学ガラス又はアクリル樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項6】
前記光量調整部材は、減光フィルタで構成されていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項7】
前記発光ダイオード又は前記EL素子から出射される光の中心波長は、500nm以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の露光装置を用いて前記被露光部材に所定の情報を印字する露光印字装置であって、
前記被露光部材には、感光性材料が塗布されており、
前記感光性材料を露光し、前記感光性材料の感光部又は未感光部を除去することにより、前記被露光部材に所定の情報を印字させることを特徴とする露光印字装置。
【請求項9】
前記被露光部材に印字される前記所定の情報は、2次元コードであることを特徴とする請求項8に記載の露光印字装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
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【図10】
【図11】
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【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2007−281413(P2007−281413A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−256393(P2006−256393)
【出願日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(505075983)有限会社ジェイアイエンジニアリング (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(505075983)有限会社ジェイアイエンジニアリング (7)
【Fターム(参考)】
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