説明

静電選別装置および静電選別方法

【課題】混合プラスチックに不純物が混入している場合でも、選別対象のプラスチックを高純度でかつ高回収率で回収できるようにすることを目的とする。
【解決手段】回収箱141は、マイナス電極131側の端部に配置されマイナス電極側回収箱141Aに回収される複数のプラスチック片のうち他のプラスチック片よりプラスに強く帯電したプラスチック片を回収する強帯電列品回収部屋141Dを有する。ABSとPSと重PPと微量のPAとが混在する混合プラスチック101は帯電筒121で帯電し、電極間の静電界で静電分離する。プラスに帯電しやすいABSはマイナス電極側回収箱141Aに回収され、マイナスに帯電しやすいPSと重PPはプラス電極側回収箱141Bに回収される。ABSよりプラスに帯電しやすいPAは強帯電列品回収部屋141Dに捕集されるため、ABSを高純度でかつ高回収率でマイナス電極側回収箱141Aに回収することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、混合プラスチックを静電選別する静電選別装置および静電選別方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数種類のプラスチック片を含む被選別材料を摩擦帯電させ、帯電した各プラスチック片を静電界で選別するプラスチック静電選別装置が一般的に知られている。
【0003】
プラスチック片は摩擦帯電序列(以下「帯電列」という。)に従って帯電する。
帯電列とは、異種材料同士を摩擦したときに正に帯電しやすい物質を上位に、負に帯電しやすい物質を下位に並べた序列のことである。
例えば、プラスチックの帯電序列を正に帯電しやすいものから負に帯電しやすいものの順で表すと「PA→ABS→PS→PE→PP→PET→PVC」という序列になる。
【0004】
「PA」はポリアミド(ナイロン)、「ABS」はアクリルニトリルとブタジエンとスチレンとの重合体、「PS」はポリスチレン、「PE」はポリエチレン、「PP」はポリプロピレン、「PET」はポリエチレンテレフタレート、「PVC」はポリ塩化ビニルである。
【0005】
帯電序列を利用することにより、廃棄プラスチックを選別して再利用することができる。
【0006】
特許文献1は、2種類以上のプラスチック片(被選別材料)を選別する静電選別装置を開示している。
この静電選別装置は一般的に、投入ストッカー、乾燥炉、投入ホッパー、投入フィーダー、帯電筒、搬入フィーダー、電極部、並びに、回収箱から構成されている。
【0007】
被選別材料は投入ホッパーに移され、投入ホッパーの下に設けられた投入フィーダーにより帯電筒へ供給される。投入フィーダーは、振動して被選別材料を帯電筒に投入することにより、帯電筒への被選別材料の投入速度を調整する。帯電筒には単位時間に一定量の被選別材料が投入される。
回転する帯電筒内では、被選別材料を構成する複数種のプラスチック片が摩擦し合い、各プラスチック片が帯電列に応じた極性(プラスまたはマイナス)および帯電量で帯電する。帯電した被選別材料はプラスに帯電したプラスチック片とマイナスに帯電したプラスチック片とが静電気力(クーロン力)によってくっ付き合うペアリングを起こす。
帯電筒から出た被選別材料は搬入フィーダーに移される。搬入フィーダーは被選別材料を上下動させながら前方に押し出す上下押し出し振動により被選別材料のペアリングを解消する。
ペアリングを解消した被選別材料は、直流の高電圧が印加された電極間に発生する静電界に落とされる。すると、被選別材料に含まれる各プラスチック片は、自然落下しながら、極性と帯電量とに応じた静電気力でどちらかの電極側に引き寄せられる。そのため、各プラスチック片は放物線の軌道を描きながら落下する。
放物線の軌道を描いて落下したプラスチック片は電極の下に設けられた回収箱に回収される。
【0008】
したがって、回収箱内を適当に仕切れば、プラスチック片を回収箱の各部分に種類ごとに回収することができる。
例えば、被選別材料にABS、PSおよびPPが含まれる場合に回収箱をマイナス電極側とプラス電極側とその中間との3つに仕切れば、マイナス電極側にABSを回収し、プラス電極側にPSとPPとを回収することができる。中間には、ABSとPSとPPとが混合して回収される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2005−138030号公報
【特許文献2】特開2000−342998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
プラスチック用の静電選別装置は、家電製品などを破砕選別して回収した混合破砕プラスチックを湿式比重選別して回収した混合プラスチックを摩擦帯電させ、摩擦帯電した混合プラスチックを直流電界中で2種以上のプラスチック群に選別する。
このようなプラスチック用の静電選別装置は、マイナス電極側の回収箱に選別対象のプラスチックよりも正に帯電しやすい非選別対象のプラスチックも回収してしまう。その結果、マイナス電極側の回収箱に回収される選別対象のプラスチックの純度が低下する。
【0011】
本発明は、例えば、混合プラスチックに不純物が混入している場合でも、選別対象のプラスチックを高純度でかつ高回収率で回収できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の静電選別装置は、
帯電特性が異なる複数の被選別片を帯電させる帯電部と、
プラスの電圧が印加されるプラス電極とマイナスの電圧が印加されるマイナス電極とを有し、前記帯電部で帯電して前記プラス電極と前記マイナス電極との電極間を落下する複数の被選別片を前記プラス電極と前記マイナス電極とのうち一方の電極へ引き寄せる静電分離部と、
前記プラス電極と前記マイナス電極との電極間の下方に配置され複数の被選別片を回収する回収箱であって、前記プラス電極側に配置されマイナスに帯電した複数の被選別片を回収するプラス電極側回収部と、前記マイナス電極側に配置されプラスに帯電した複数の被選別片を回収するマイナス電極側回収部とを有する回収箱と
を備え、
前記回収箱は、前記回収箱の前記マイナス電極側の端部に配置され前記マイナス電極側回収部に回収される複数の被選別片のうち他の被選別片よりプラスに強く帯電した被選別片を回収する強プラス帯電回収部と、前記回収箱の前記プラス電極側の端部に配置され前記プラス電極側回収部に回収される複数の被選別片のうち他の被選別片よりマイナスに強く帯電した被選別片を回収する強マイナス帯電回収部とのうち少なくともいずれかを有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、例えば、混合プラスチックに不純物(プラスに強く帯電する被選別片)が混入している場合でも、選別対象のプラスチック(プラスに帯電する被選別片)を高純度でかつ高回収率で回収できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施の形態1におけるプラスチック選別方法を示す概要図。
【図2】実施の形態1におけるプラスチック静電選別装置100の構造を示す斜視図。
【図3】実施の形態1におけるプラスチック静電選別装置100の回収箱141の構成図。
【図4】実施の形態1におけるプラスチック静電選別装置100のマイナス電極側回収箱141Aの構成図。
【図5】実施の形態2におけるプラスチック静電選別装置100の構造を示す斜視図。
【図6】実施の形態2におけるストック部150の構成図。
【図7】実施の形態2における切り替え弁154を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
実施の形態1.
マイナス電極側の回収箱の上端部に選別対象よりも正に帯電しやすい微量なプラスチックを補足するための強帯電列品回収部屋を設けて、選別対象のプラスチックの回収純度を改善する静電選別装置について説明する。
【0016】
図1は、実施の形態1におけるプラスチック選別方法を示す概要図である。
実施の形態1におけるプラスチック選別方法の概要について、図1に基づいて説明する。
【0017】
家電リサイクルでは、家電製品を手で解体することにより取り外しが容易で単一種からなる大型のプラスチック部材を回収し、回収したプラスチック部材を新製品の材料として再利用している。しかし、手解体で回収できるプラスチックの量は少ない。
手解体で回収できなかった残りのプラスチックは破砕され、破砕混合プラスチックとして図1のように選別される。
【0018】
破砕混合プラスチックは、PP、ABS、PS、PE、PET、PVC、PAなどが混在したものである。
【0019】
まず、破砕混合プラスチックは湿式比重選別処理により選別される。
湿式比重選別処理では、水に対する比重が1.0未満のPPと、比重が1.1以上の重比重プラスチックと、比重が1.0以上1.1未満の混合プラスチックとに選別される(湿式比重選別)。
【0020】
次に、比重が1.0以上1.1未満の混合プラスチックからゴムや磁性体などの異物が除去され、異物を除去された混合プラスチックが静電選別処理により選別される。
静電選別処理される混合プラスチックには、ABS、PS、重PPおよび微量のPAが混在している。重PPとは洗濯機等の部品に使用されるガラス入りのPPである。PAは、携帯電話機のケースや電源コードを結束するバンド等に使用されるものであり使用量は少ない。
混合プラスチックの帯電列は、プラスに帯電しやすいものから順に示すと「PA→ABS→PS→重PP」である。
【0021】
第1段静電選別では、混合プラスチックを摩擦帯電し、プラスに帯電するABSとマイナスに帯電するPSおよび重PPを選別する。同時に、ABSよりも強くプラスに帯電する微量のPAを選別する。これにより、高純度かつ高回収率でABSを回収することができる。
【0022】
第2段静電選別では、第1段静電選別でマイナスに帯電したPSと重PPとの混合プラスチックを選別する。この混合プラスチックには、PSと重PPとの他に第1段静電選別で正しく選別できなかった微量のABSが混在する。
第2段静電選別において、混合プラスチックは再び摩擦帯電され、プラスに帯電するPSとマイナスに帯電する重PPとに選別される。同時に、PSよりも強くプラスに帯電する微量のABSが選別される。これにより、高純度かつ高回収率でPSを回収することができる。
【0023】
上記のように、混合プラスチックに微量に含まれる不純物(第1段静電選別ではPA)を本来選別すべき対象(第1段静電選別ではABS、PS、PP)と同時に選別することにより、静電選別処理を簡略にすることができる。
【0024】
第1段静電選別について実施の形態1で説明し、第2段静電選別について実施の形態2で説明する。
【0025】
図2は、実施の形態1におけるプラスチック静電選別装置100の構造を示す斜視図である。
実施の形態1におけるプラスチック静電選別装置100の構成および動作について、図2に基づいて説明する。図2において、矢印は混合プラスチック101の経路を示す。
【0026】
まず、プラスチック静電選別装置100の構成について説明する。
【0027】
プラスチック静電選別装置100(静電選別装置の一例)は、摩擦帯電前処理部110、摩擦帯電部120、静電分離部130および回収部140を備える。
【0028】
摩擦帯電前処理部110は、混合プラスチック101(被選別材料の一例)を摩擦帯電部120へ投入する部分である。
摩擦帯電前処理部110は、投入ストッカー111、乾燥機112、投入ホッパー113および投入フィーダー114で構成される。
【0029】
摩擦帯電部120は、摩擦帯電前処理部110から投入された混合プラスチック101に混在する複数のプラスチック片(被選別片の一例)を摩擦して帯電させ、帯電させた複数のプラスチック片を静電分離部130へ搬入する部分である。
摩擦帯電部120は、帯電筒121(帯電部の一例)、搬入フィーダー122およびフィーダー駆動装置123で構成される。
【0030】
静電分離部130は、摩擦帯電部120から搬入された複数のプラスチック片を静電分離させる部分である。
静電分離部130は、マイナスの電圧が印加されるマイナス電極131、プラスの電圧が印加されるプラス電極132および各電極に所定の電圧を印加する電圧制御装置133で構成される。
【0031】
回収部140は、静電分離部130で静電分離した複数のプラスチック片を回収する部分である。
回収部140は、マイナス電極131とプラス電極132との電極間の下方に配置される回収箱141で構成される。
【0032】
回収箱141は、マイナス電極側回収箱141A(マイナス電極側回収部)、プラス電極側回収箱141B(プラス電極側回収部)およびミドル回収箱141C(ミドル回収部)を有する。
マイナス電極側回収箱141Aは、マイナス電極131側に配置されプラスに帯電したプラスチック片を回収する。
プラス電極側回収箱141Bは、プラス電極132側に配置されマイナスに帯電したプラスチック片を回収する。
ミドル回収箱141Cは、マイナス電極側回収箱141Aとプラス電極側回収箱141Bとの間に配置されマイナス電極側回収箱141Aとプラス電極側回収箱141Bとのいずれにも回収されないプラスチック片を回収する。
【0033】
マイナス電極側回収箱141Aは、マイナス電極側回収箱141Aに回収される複数のプラスチック片のうち他のプラスチック片よりプラスに強く帯電したプラスチック片を回収する強帯電列品回収部屋141D(強プラス帯電回収部)を有する。
強帯電列品回収部屋141Dは、回収箱141のマイナス電極131側の端部に位置する。
【0034】
次に、プラスチック静電選別装置100の動作について図2に基づいて説明する。
【0035】
混合プラスチック101は投入ストッカー111に随時または定期的に補充される。
【0036】
混合プラスチック101は投入ストッカー111から乾燥機112に投入され、乾燥機112で乾燥される。
【0037】
乾燥機112で乾燥した混合プラスチック101は投入ホッパー113に移され、投入ホッパー113の下に設けられた投入フィーダー114により帯電筒121へ供給される。
投入フィーダー114は、振動することにより、帯電筒121への混合プラスチック101の投入速度を調整する。帯電筒121には単位時間に一定量の混合プラスチック101が投入される。
【0038】
帯電筒121は、回転して混合プラスチック101を撹拌する。
帯電筒121内では、混合プラスチック101を構成する複数のプラスチック片が摩擦し合い、各プラスチック片が帯電列に応じた極性(プラスまたはマイナス)および帯電量で帯電する。
帯電筒121は特定の帯電特性を有する材料(例えば、ABS)で作られており、帯電筒121自体も帯電列に従って帯電する。
【0039】
帯電筒121から出た混合プラスチック101は、シューターを通って搬入フィーダー122に移される。このとき、混合プラスチック101は、プラスに帯電したプラスチック片とマイナスに帯電したプラスチック片とが静電気力によってくっ付き合うペアリングを起こす。
搬入フィーダー122は、混合プラスチック101を上下動させながら前方に押し出す上下押し出し振動により混合プラスチック101のペアリングを解消する。
フィーダー駆動装置123は搬入フィーダー122を上下押し出し振動させる。
【0040】
電圧制御装置133は、マイナス電極131とプラス電極132とに直流の高電圧を印加して電極間に静電界を作る。
搬入フィーダー122でペアリングを解消した混合プラスチック101は、電極間(静電界)に落とされる。すると、混合プラスチック101を構成する各プラスチック片は、極性と帯電量とに応じた静電気力でどちらかの電極側に引き寄せられながら自然落下する。
つまり、各プラスチック片は、極性と帯電量とに応じた放物線の軌道を描き、異なる位置に落下する。
【0041】
マイナス電極131とプラス電極132との下方には、マイナス電極側回収箱141Aとプラス電極側回収箱141Bとミドル回収箱141Cとに区分けされた回収箱141が設置される。
マイナス電極側回収箱141Aは、強帯電列品回収部屋141Dを有する。
【0042】
各プラスチック片は落下位置に応じてマイナス電極側回収箱141A、プラス電極側回収箱141B、ミドル回収箱141Cまたはマイナス電極側回収箱141A内に設けられた強帯電列品回収部屋141Dに回収される。
【0043】
図1で説明したように、混合プラスチック101にはプラスチック片としてABS、PS、重PPの他に微量のPAが不純物として含まれる。ABS、PS、重PP、PAそれぞれの重量比は平均でおおよそ50%、40%、8%、2%である。
これらプラスチック片の帯電列は、プラスに帯電しやすいものから順に「PA→ABS→PS→重PP」である。
【0044】
PAとABSはプラスに帯電しやすいためマイナス電極側回収箱141Aに回収され、PSと重PPはマイナスに帯電しやすいためプラス電極側回収箱141Bに回収され、十分に帯電しなかったPA、ABS、PSおよび重PPがミドル回収箱141Cに回収される。
但し、PAは、ABSよりもプラスに帯電しやすいためABSよりも大きくマイナス電極131に引き寄せられ、マイナス電極側回収箱141Aに設けた強帯電列品回収部屋141Dに選択的に捕集される。
【0045】
これにより、ABSを高純度でかつ高回収率で回収することができる。
【0046】
純度とは、回収箱に回収されたプラスチック片のうち目的のプラスチック片が占める割合である。
例えば、マイナス電極側回収箱141A(強帯電列品回収部屋141Dを含む)に50kgのABSと2kgのPAとが回収された場合、ABSの純度は96%(=50kg/(50kg+2kg))である。
ここで、強帯電列品回収部屋141Dに1.5kgのPAを捕集していれば、マイナス電極側回収箱141A(強帯電列品回収部屋141Dを除く)には50kgのABSと0.5kg(=2.0kg−1.5kg)のPAとが回収されたことになる。
つまり、強帯電列品回収部屋141Dを設けることにより、ABSを99%(=50kg/(50kg+0.5kg))というより高い純度で回収することができる。
【0047】
回収率とは、混合プラスチックに含まれる目的のプラスチック片の量に対して回収箱に回収された目的のプラスチック片の量の割合である。
例えば、混合プラスチック101に50kgのABSが含まれ、マイナス電極側回収箱141Aに40kgのABSが回収された場合、ABSの回収率は80%(=40kg/50kg)である。
【0048】
強帯電列品回収部屋141Dに回収されたPAは廃棄され、マイナス電極側回収箱141Aに回収されたABSは資源として再利用される。
【0049】
ミドル回収箱141Cに回収されたPAとABSとPSと重PPとの混合プラスチックは、プラスチック静電選別装置100によって再び処理される。このとき、混合プラスチックを構成する各プラスチック片が帯電筒121で十分に帯電すれば、各プラスチック片は電極間で静電分離し、回収箱141に選別して回収される。
【0050】
プラス電極側回収箱141Bに回収されたPSと重PPとの混合プラスチックには、正しく選別できなかった微量のABSが混じっている可能性がある。そのため、プラス電極側回収箱141Bに回収されたPSと重PPと微量のABSとの混合プラスチックは、プラスチック静電選別装置100によって再び処理される。
混合プラスチックの再処理については実施の形態2で説明する。
【0051】
図3は、実施の形態1におけるプラスチック静電選別装置100の回収箱141の構成図である。
実施の形態1におけるプラスチック静電選別装置100の回収箱141の構成について、図3に基づいて以下に説明する。
【0052】
説明の簡略化のため、マイナス電極131とプラス電極132とは、同じ大きさの略鉛直面を成し、互いに平行に正対しているものとする。電極間の電場Ef(静電界)には、ほぼ水平方向にクーロン力E(電気力)が生じる。
また、電極間以外の空間に発生する電場は電極間の電場Efに比べてクーロン力が非常に小さいため考慮しない。
また、プラスチック片102は粒状体を成し、プラスチック片102にかかる空気抵抗は小さいものとし、空気抵抗は考慮しない。
【0053】
自然落下するプラスチック片102は、電場Ef内でクーロン力Eを受けて加速しながら水平方向に移動し、電場Efを抜けると回収箱141内に回収されるまで等速で水平方向に移動する。
【0054】
電場Ef内でプラスチック片102にかかる水平方向の加速度aは、電場Efのクーロン力Eとプラスチック片102の質量あたりの帯電量q/m(m:質量、q:帯電量)を用いて以下の式(1a)で表すことができる。
また、電場Efのクーロン力Eは、電極にかかる電圧Vと電極間の距離dとを用いて以下の式(1b)で表すことができる。
【0055】
【数1】

【0056】
電場Ef内でプラスチック片102が移動する水平方向の距離y(t)は、加速度aを2回積分して以下の式(2a)で表すことができる。
また、電場Efを抜けるときのプラスチック片102の水平方向の速度v(t)は、加速度aを1回積分して以下の式(2b)で表すことができる。
そして、プラスチック片102が電場Efを抜けてから回収箱141に到達するまでに移動する水平方向の距離y(t−t)は、プラスチック片102が電場Efを抜けてから回収箱141に到達するまでの時間「t−t」を速度vに乗算して以下の式(2c)で表すことができる。
【0057】
但し、プラスチック片102が電場Efの上端に位置しているときの時刻(落下開始時刻とする)を「0」とし、プラスチック片102が電場Efの下端に到達したときの時刻を「t」とし、プラスチック片102が回収箱141の上端に到達したときの時刻を「t」とする。
【0058】
【数2】

【0059】
つまり、プラスチック片102の水平方向の移動距離y(t)は、電場Ef内での移動距離y(t)と電場Efを抜けた後の移動距離y(t−t)とを合計して以下の式(3)で表すことができる。
【0060】
【数3】

【0061】
上記の式(3)において、プラスチック片102が電場Efの下端に到達したときの時刻tと、プラスチック片102が回収箱141の上端に到達したときの時刻tは、以下のように求まる。
【0062】
プラスチック片102は、垂直方向に重力を受けて加速しながら落下する。
プラスチック片102の落下距離x(垂直方向の移動距離)は重力加速度gを2回積分して以下の式(4a)で表すことができる。
そして、プラスチック片102が距離xだけ落下したときの時刻tは式(4a)に基づいて以下の式(4b)で表すことができる。
但し、プラスチック片102の落下開始時刻を「0」とし、落下開始時刻におけるプラスチック片102の落下速度(垂直方向の速度)を「0」とする。
【0063】
【数4】

【0064】
ここで、時刻tにおけるプラスチック片102の落下距離xは、電場Efの高さhに等しい。
また、時刻tにおけるプラスチック片102の落下距離xは、電場Efの高さhと電場Efの下端から回収箱141の上端までの高さhとを合計した「h+h」である。
これらの落下距離xを上記の式(4b)に代入すると、時刻tは以下の式(5a)で表すことができ、時刻tは以下の式(5b)で表すことができる。
【0065】
【数5】

【0066】
そして、プラスチック片102の水平方向の移動距離y(t)は、上記の式(3)の時刻tおよび時刻tに上記の式(5a)(5b)を代入して、以下の式(6)で表すことができる。
【0067】
【数6】

【0068】
強帯電列品回収部屋141Dの大きさは、上記の式(6)により求まるプラスチック片102の水平方向の移動距離y(t)に基づいて以下のように決めることができる。
【0069】
図4は、実施の形態1におけるプラスチック静電選別装置100のマイナス電極側回収箱141Aの構成図である。
図4において、マイナス電極側回収箱141Aの端部に設ける強帯電列品回収部屋141Dは、マイナス電極側回収箱141Aの中心線Lからずれ量Δyだけずれた位置を含む大きさを有する。特に、中心線Lからずれ量Δyだけずれた位置が強帯電列品回収部屋141Dの中心(または中心近傍)にあるとよい。
中心線Lとは、プラスチック片102が最も多く落下する位置を含んだ垂線である。但し、プラスチック片102の落下位置は正規分布するものとする。
ずれ量Δyとは、マイナス電極側回収箱141Aに回収するプラスチック片102(ABS)の中心線Lと強帯電列品回収部屋141Dに回収するプラスチック片102(PA)の中心線Lとの距離である。
ずれ量Δyは、上記の式(6)を用いて以下のように求める。
【0070】
例えば、PAとABSとの質量あたりの帯電量の差q/mが10[nc/g]であるとする。また、E=300[kV/m]、g=9.8[m/s]、h=20[cm]、h=100[cm]とする。
これらの値を上記の式(6)に代入して求まる値y(t)=24[cm]がΔyである。
つまり、マイナス電極側回収箱141Aの中心線Lから24cmずれた位置を含むように強帯電列品回収部屋141Dを設ければ、微量のPAを効率良く捕集することができる。
【0071】
また、PAとABSとの質量あたりの帯電量q/mの差ではなく、PAの質量あたりの帯電量q/mを上記の式(6)に代入して求めたy(t)だけ、PAの落下線Lから離れた場所を含むように強帯電列品回収部屋141Dを設けてもよい。
PAの落下線Lとは、PAの落下開始位置を含んだ垂線(例えば、搬入フィーダー122の先端を含んだ垂線)である。
【0072】
実施の形態1において、例えば、以下のようなプラスチック静電選別装置100について説明した。
プラスチック静電選別装置100は、マイナス電極側回収箱141Aにおいてマイナス電極131から最も遠い上部に強帯電列品回収部屋141Dを有する。
帯電列においてPAはABSよりもプラス側に位置するので、PAはABSよりもマイナス電極131側に引かれて回収箱141ではマイナス電極131から離れた位置に落下する。従って、PAは強帯電列品回収部屋141Dに選択的に捕集される。
一方、ABSは強帯電列品回収部屋141Dの手前に落下してマイナス電極側回収箱141Aに回収される。
この結果、マイナス電極側回収箱141AにはPAが混入せず、高い純度でABSを回収することができる。
【0073】
実施の形態1において、混合プラスチック101に混在するプラスチック片の組み合わせは、ABSとPSと重PPと微量のPAとの組み合わせに限られない。
つまり、その他のプラスチック片(PE、PET、PVCなど)を選別しても構わない。さらに、プラスチック片以外のものを選別対象にしても構わない。
【0074】
また、プラス電極側回収箱141Bに強帯電列品回収部屋を設けて、プラス電極側回収箱141Bに回収するプラスチック片(例えば、PS、PP)よりもマイナスに強く帯電するプラスチック片を捕集しても構わない。
【0075】
また、静電分離部130の一対の電極(マイナス電極131、プラス電極132)は、どのような構成であっても構わない。
例えば、平行に配置しても、ハの字型(山型)に配置しても、特許文献2に開示されているように一方をドラム電極にしても構わない。
【0076】
また、混合プラスチック101を摩擦帯電する方法は帯電筒121を用いる方法に限らない。
【0077】
実施の形態2.
第2段静電選別(図1参照)について説明する。
以下、実施の形態1と異なる事項について主に説明する。説明を省略する事項については実施の形態1と同様である。
【0078】
図5は、実施の形態2におけるプラスチック静電選別装置100の構造を示す斜視図である。
実施の形態2におけるプラスチック静電選別装置100の構成および動作について、図5に基づいて説明する。
【0079】
プラスチック静電選別装置100は、実施の形態1で説明した構成(図2参照)に加えて、ストック部150(循環部)を有する。また、実施の形態1で説明した乾燥機112は不要である。
【0080】
ストック部150は、第1段静電選別(図1参照)の終了時にマイナス電極側回収箱141Aに回収されたABSを袋詰めにし、ミドル回収箱141Cに回収された混合プラスチックを袋詰めにする。
そして、ストック部150は、プラス電極側回収箱141Bに回収されたPSと重PPとの混合プラスチック103を投入ストッカー111に循環させる。
但し、混合プラスチック103にはPSと重PPの他に第1段静電選別で正しく選別できなかった微量のABSが含まれる。
また、混合プラスチック103を投入ストッカー111に循環させる際、投入ストッカー111は空であるものとする。つまり、混合プラスチック103だけが再び静電選別されるものとする。
また、第1段静電選別で強帯電列品回収部屋141Dに捕集された微量のPAは除去されているものとする。
【0081】
投入ストッカー111に循環した混合プラスチック103は、実施の形態1(図2参照)と同様に帯電筒121で帯電し、電極間の静電界で静電分離し、回収箱141で選別される。
混合プラスチック103にはPSと重PPと微量のABSが含まれる。PS、重PP、PAの重量比は平均でおおよそ60%、38%、2%である。また、各プラスチック片の帯電列は、プラスに帯電しやすい順で表すと「ABS→PS→重PP」である。
したがって、微量のABSは強帯電列品回収部屋141Dに捕集され、PSはマイナス電極側回収箱141Aに回収され、重PPはプラス電極側回収箱141Bに回収される。また、ミドル回収箱141CにはPSと重PPと微量のABSとが混じって回収される。
これにより、PSを高純度でかつ高回収率でマイナス電極側回収箱141Aに回収することができる。
【0082】
強帯電列品回収部屋141Dに捕集されたABSとプラス電極側回収箱141Bに回収された重PPは廃棄され、マイナス電極側回収箱141Aに回収されたPSは資源として再利用される。
【0083】
ミドル回収箱141Cに回収されたABSとPSと重PPとの混合プラスチックは、プラスチック静電選別装置100によって再び処理される。このとき、混合プラスチックを構成する各プラスチック片が帯電筒121で十分に帯電すれば、各プラスチック片は電極間で静電分離し、回収箱141に選別して回収される。
【0084】
強帯電列品回収部屋141Dは、第2段静電選別の開始時に取り換えて、ABSの単位当たりの質量q/mに応じた位置に設置するとよい。
【0085】
例えば、ABSとPSの質量あたりの帯電量の差q/mが=20[nc/g]であるとする。また、図3においてE=300[kV/m]、g=9.8[m/s]、h=20[cm]、h=100[cm]とする。
これらの値を実施の形態1で説明した式(6)に代入するとy(t)=Δy=48[cm]となる。
つまり、マイナス電極側回収箱141Aの中心線Lから48cmずれた位置を含むように強帯電列品回収部屋141Dを設ければ、微量のABSを効率良く捕集することができる。
【0086】
図6は、実施の形態2におけるストック部150の構成図である。
実施の形態2におけるストック部150の構成について、図6に基づいて以下に説明する。
【0087】
ストック部150は、搬送機151(例えば、ベルトコンベア)、ホッパー152、フレコン153(フレキシブルコンテナバック)、切り替え弁154および循環搬送機155(例えば、ベルトコンベア)を備える。
搬送機151、ホッパー152およびフレコン153は、マイナス電極側回収箱141Aとミドル回収箱141Cとプラス電極側回収箱141Bとのそれぞれラインに設けられている。
切り替え弁154と循環搬送機155とは、プラス電極側回収箱141B用のラインにのみ設けられている。
【0088】
切り替え弁154は、プラス電極側回収箱141Bのライン上のホッパー152Bとフレコン153Bとの間に設けられている。
循環搬送機155は、切り替え弁154と投入ストッカー111との間に設けられている。
【0089】
第1段静電選別の終了時(図1参照)、搬送機151Aはマイナス電極側回収箱141Aに回収されたABSを搬送してホッパー152Aに投入し、ホッパー152Aは投入されたABSを放出してフレコン153Aに袋詰めする。
搬送機151Cはミドル回収箱141Cに回収された混合プラスチックを搬送してホッパー152Cに投入し、ホッパー152Cは投入された混合プラスチックを放出してフレコン153Cに袋詰めする。
また、搬送機151Bはプラス電極側回収箱141Bに回収された混合プラスチック103を搬送してホッパー152Bに投入する。
【0090】
第2段静電選別の開始時(図1参照)、切り替え弁154は閉じ(図7(a)参照)、ホッパー152Bは混合プラスチック103を放出し、循環搬送機155は混合プラスチックを投入ストッカー111へ搬送する。
【0091】
第2段静電選別の終了時、搬送機151Aはマイナス電極側回収箱141Aに回収されたPSを搬送してホッパー152Aに投入し、ホッパー152Aは投入されたPSを放出してフレコン153Aに袋詰めする。
第2段静電選別の終了時、切り替え弁154は開く(図7(b))。そして、搬送機151Bはプラス電極側回収箱141Bに回収された重PPを搬送してホッパー152Bに投入し、ホッパー152Bは投入された重PPを放出してフレコン153Bに袋詰めする。
搬送機151Cはミドル回収箱141Cに回収された混合プラスチックを搬送してホッパー152Cに投入し、ホッパー152Cは投入された混合プラスチックを放出してフレコン153Cに袋詰めする。
【0092】
図7は、実施の形態2における切り替え弁154を示す図である。
実施の形態2における切り替え弁154について、図7に基づいて以下に説明する。
【0093】
切り替え弁154は断面L字型の回転体である。切り替え弁154の位置はホッパー152Bの下方で且つフレコン153Bの上方である。
【0094】
切り替え弁154は、(a)第2段静電選別の開始時に下方を閉塞し、(b)第2段静電選別の終了時に下方を開放する。
【0095】
切り替え弁154は、例えばスイッチによって(a)閉塞状態と(b)解放状態とを切り替えられる。
【0096】
実施の形態2において、例えば、以下のようなプラスチック静電選別装置100について説明した。
プラスチック静電選別装置100は、マイナス電極側回収箱141Aにおいてマイナス電極131から最も遠い上部に強帯電列品回収部屋141Dを有する。
帯電列においてABSはPSよりもプラス側に位置するので、ABSはPSよりもマイナス電極131側に引かれて回収箱141ではマイナス電極131から離れた位置に落下する。従って、ABSは強帯電列品回収部屋141Dに選択的に捕集される。
一方、PSは強帯電列品回収部屋141Dの手前に落下してマイナス電極側回収箱141Aに回収される。
この結果、マイナス電極側回収箱141AにはABSが混入せず、高い純度でPSを回収することができる。
【0097】
実施の形態2において、切り替え弁154と循環搬送機155とをミドル回収箱141Cのラインに設けてもよい。
そして、第1段静電選別でミドル回収箱141Cに回収された混合プラスチック(ABS、PS、重PP、PA)や第2段静電選別でミドル回収箱141Cに回収あされた混合プラスチック(PS、重PP、ABS)を投入ストッカーに循環する。循環した混合プラスチックは、帯電筒121で十分に帯電すれば、電極間の静電界で静電分離し、回収箱141に選別される。これにより、回収率を向上させることができる。
【符号の説明】
【0098】
100 プラスチック静電選別装置、101 混合プラスチック、102 プラスチック片、103 混合プラスチック、110 摩擦帯電前処理部、111 投入ストッカー、112 乾燥機、113 投入ホッパー、114 投入フィーダー、120 摩擦帯電部、121 帯電筒、122 搬入フィーダー、123 フィーダー駆動装置、130 静電分離部、131 マイナス電極、132 プラス電極、133 電圧制御装置、140 回収部、141 回収箱、141A マイナス電極側回収箱、141B プラス電極側回収箱、141C ミドル回収箱、141D 強帯電列品回収部屋、150 ストック部、151,151A,151B,151C 搬送機、152,152A,152B,152C ホッパー、153,153A,153B,153C フレコン、154 切り替え弁、155 循環搬送機。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯電特性が異なる複数の被選別片を帯電させる帯電部と、
プラスの電圧が印加されるプラス電極とマイナスの電圧が印加されるマイナス電極とを有し、前記帯電部で帯電して前記プラス電極と前記マイナス電極との電極間を落下する複数の被選別片を前記プラス電極と前記マイナス電極とのうち一方の電極へ引き寄せる静電分離部と、
前記プラス電極と前記マイナス電極との電極間の下方に配置され複数の被選別片を回収する回収箱であって、前記プラス電極側に配置されマイナスに帯電した複数の被選別片を回収するプラス電極側回収部と、前記マイナス電極側に配置されプラスに帯電した複数の被選別片を回収するマイナス電極側回収部とを有する回収箱と
を備え、
前記回収箱は、前記回収箱の前記マイナス電極側の端部に配置され前記マイナス電極側回収部に回収される複数の被選別片のうち他の被選別片よりプラスに強く帯電した被選別片を回収する強プラス帯電回収部と、前記回収箱の前記プラス電極側の端部に配置され前記プラス電極側回収部に回収される複数の被選別片のうち他の被選別片よりマイナスに強く帯電した被選別片を回収する強マイナス帯電回収部とのうち少なくともいずれかを有する
ことを特徴とする静電選別装置。
【請求項2】
前記回収箱は、前記プラス電極側回収部と前記マイナス電極側回収部との間に配置され前記プラス電極側回収部と前記マイナス電極側回収部とのいずれにも回収されない複数の被選別片を回収するミドル回収部を有する
ことを特徴とする請求項1記載の静電選別装置。
【請求項3】
前記回収箱は、前記マイナス電極側回収部に前記強プラス帯電部を有し、
前記静電選別装置は、さらに、
前記回収箱の前記プラス電極側回収部に回収された複数の被選別片を前記帯電部へ循環する循環部を備える
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の静電選別装置。
【請求項4】
帯電部が、帯電特性が異なる複数の被選別片を帯電させ、
静電分離部が、プラスの電圧が印加されるプラス電極とマイナスの電圧が印加されるマイナス電極とを有し、前記帯電部で帯電して前記プラス電極と前記マイナス電極との電極間を落下する複数の被選別片を前記プラス電極と前記マイナス電極とのうち一方の電極へ引き寄せ、
回収箱が、前記プラス電極と前記マイナス電極との電極間の下方に配置され、前記プラス電極側に配置されるプラス電極側回収部と前記マイナス電極側に配置されるマイナス電極側回収部とを有し、マイナスに帯電した複数の被選別片を前記プラス電極側回収部に回収し、プラスに帯電した複数の被選別片を前記マイナス電極側回収部に回収し、
前記回収箱が、前記回収箱の前記マイナス電極側の端部に強プラス帯電回収部を有し、プラスに帯電した複数の被選別片を前記マイナス電極側回収部に回収するときに前記マイナス電極側回収部に回収される複数の被選別片のうち他の被選別片よりプラスに強く帯電した被選別片を前記強プラス帯電回収部に回収する
ことを特徴とする静電選別方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−245451(P2011−245451A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−123304(P2010−123304)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】