説明

非原核性生物微小藻類を用いる、化合物のバイオトランスフォーメーション

非原核生物微小藻類を用いる、有機化合物のバイオトランスフォーメーションのための方法が開示されている。本方法は、化学前駆体化合物、好ましくはヘテロ環状化合物を、化学的に異なる最終産物へバイオトランスフォームするために有用であり、たとえば薬理学、農業、栄養補助食品、環境保護、有害廃棄物、食品香味料、または食品添加物の適用において有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば薬理学、農薬、栄養補助食品、環境保護、食品香味料、または食品添加物への適用に有用である代謝産物を産生するための、非原核微細藻類を用いた化合物のバイオトランスフォーメーションに関する。
【背景技術】
【0002】
バイオトランスフォーメーションは、化学者が研究室で達成しがたい、または別の生物系において機能的に活性な産物を得ることが望ましい化学反応を、生物を用いて行なう方策である。その生物系に対して、単一の、または多数の前駆体分子が提供され、代謝が起こるまで時間が経った後、単一の、または少数の、前駆体分子の酵素的修飾物からなる産物、または産物群を培地またはバイオマスから単離する。バイオトランスフォーメーション・ステップを利用するための、第1の商用過程のひとつは、1952年のRhizopusによるC21ステロイドのヒドロキシル化である(Murrayら、米国特許第2,602,769号)。このような手法により、50年以上の歴史にわたり、ある分子から他への生物変換の有用性が証明されてきた(例えば、Bombardelliら、米国特許第6,372,458号、Burnsら、同第6,361,979号、Chartrainら、同第5,849,568号、Houら、同第5,852,196号、Lesage―Messenら、同第5,866,380号、およびTakashimaら、同第6,365,399号)。
【0003】
上記参考文献に見られるように、バイオトランスフォーメーションに対する最適な生物は伝統的に細菌または菌類である。この理由は単純である。最も単純な生物についてさえも、全容および可能性は(いまだに少数の場合を除いて)知られておらず、試験有機体の選択は培養物の多様性および容易さの関係で決定された。細菌および菌類は通常研究室で培養するのが非常に容易であり、純培養のように増殖し(純培養増殖)、速やかに分裂し、続いて行なう化学操作を簡単に、したがって費用を少なくするように決められた組成の簡単な培地を用いて培養できる。細菌および菌類はまた、進化的および生態学的に多様性がある。事実上、全ての環境に細菌が存在し、またほとんどの環境に菌類が存在するので、これらの2つの群のメンバーは、天然に存在する有機化合物の全てに遭遇し、それらを作りだす、修飾する、または分解する酵素的機構を生み出すというのがバイオトランスフォーメーションの社会通念となっている。
【0004】
137以上の機能性有機化合物群が自然界で発見されている(University of Minnesota Biocatalysis/Biodegradation Database(UM―BBD)、http://umbbd.ahc.umn.edu、およびWackettら、「生物解析および生物分解(Biocatalysis and Biodegradation)」、Microbial Transfomraation of Organic Compounds、ASM Press、Washington,D.C.(2001))。これらのうちいくつかは非生物学的工程、例えばライトニングまたは発火の結果であるが、ほとんどのこれらの機能的な群は微生物により産生された。したがって、酵素によってそれらの機能的な群が作り出されたに違いない。さらに、環境に存在する生物は、発火などの物理的な工程により産生された化学基だけでなく、酵素により産生された化学基にも遭遇する。結果として、少なくともいくつかの生物が酵素的機構を生み出して生物学的に産生された群と、物理的に産生された群との両方を分解している確率が高い。現在のところ、既知の天然の機能的な有機化合物群の約40%が、細菌または菌類により分解されることが知られている。
【0005】
バイオテクノロジー産業への信頼が高まることにより、細菌および菌類中の有用な酵素を発見しようとする試みが増加した。しかしながら、図1に示すように、付与されたバイオトランスフォーメーション特許の調査によると、付与されたバイオトランスフォーメーション特許は少数であることが明らかである。バイオトランスフォーメーションを含む分野の特許中の、付与された特許数の増加を背景として見ると、傾向はさらに顕著である。バイオテクノロジー特許の数が拡大する中でのバイオトランスフォーメーション特許数の減少は、新規な手法の必要性を示唆している。この結論は、バイオトランスフォーメーションに適用されている新しい方策の数によって支持される。例えば、大腸菌(Esherchia coli)およびサッカロマイセス セルビシエ(Saccharomyces cerviserii)などの少数の単純な細菌および酵母の代謝について、ほぼ完全な情報が入手可能である。一部の研究者はバイオトランスフォーメーションの効果を高めるために、細菌または酵母の代謝を設計している、または特定のバイオトランスフォーメーションを行なうために、さまざまな細胞を他の生物由来の遺伝子で形質転換させている(Grableyら、「天然からのドラックディスカバリー(Drug Discovery from Nature)」、eds.、Springer‐Verlag、Berlin(1999)、およびWardら、Critical Reviews in Biotechnology、18:25〜83 (1998))。しかしながら、代謝および遺伝子設計は従来のバイオトランスフォーメーション方策に比べ非常に時間がかかり、また費用がかかる。さらに、一部の会社(例えば、ディバーサ(Diversa Corp.))は酵素の発見のために、環境DNAライブラリーを使用している。
【0006】
このようなライブラリーは一般に、遺伝子にイントロンが含まれず、オリゴヌクレオチドでプローブする必要がある生物(ほとんどが細菌)に限定されており、そのためそれらは新しい酵素の発見とは対称的に、既知酵素の変異体の発見に最も適している。
【0007】
他の群は、通常の培養条件下では、細胞の潜在代謝反応の一つのサブセットのみしか起こらないという事実を利用してきた。細胞は、特定の酵素を特定の環境条件下でのみ発現させる。このような代謝経路の模範的な例は、大腸菌(Escherichia coli)のlacオペロンである。この細菌はグルコースが存在せず、ラクトース(または類似分子)が存在する条件でなければ、β−ガラクトシドを修飾する酵素を産生しない。したがって、バイオトランスフォーメーションの可能性を高めるためのひとつの手法は、様々な、異なる培養条件下で、所定の実験装置で用いる微生物のそれぞれを増殖させることである(Grableyら、上記、およびSattlerら、「天然からのドラックディスカバリー(Drug Discovery from Nature)」、eds、Grableyら、Springer‐Verlag、Berlin、191〜214ページ (1999))。この手法では、バイオトランスフォーメーションの従来の方策に比べて、スクリーニングする培養液の数が非常に増え、費用も高い。
【0008】
バイオトランスフォーメーションのために使用可能な生化学的反応の数を増加させるための他の方策は、バイオトランスフォーメーションに使用する生物集団の多様性を増加させることである。例えば、哺乳類および植物などの多細胞生物の、様々な組織由来の培養細胞が、バイオトランスフォーメーションに使用されている(Balaniら、米国特許第5,387,512号、Labudaら、同第5,279,950号、およびMangold、Chemistry and Industry、8:260〜267(1989))。これらの手法により多くの有用な結果が得られたが、一方で高等多細胞生物の細胞の培養は設備と培地のどちらについても非常に高価である。さらに、このような細胞は通常複雑な培地を必要とし、それにより続いて行なう修飾前駆体分子の分析がはるかに困難になり、したがって非常に高費用となる。
【0009】
つまり、細菌および菌類を用いたバイオトランスフォーメーションの新しい方策は従来の方法よりも費用が多くかかり、有用な反応の範囲を十分に増加させることができない。したがって、効率よく、適度に低費用な、バイオテクノロジーに使用可能な酵素反応の範囲を増加させるための新規な手法が必要である。本発明は非原核動物微細藻類(以下「微細藻類(microalgae)」と称する)を用いることにより、バイオトランスフォーメーションの有用性および範囲を増加させて、前駆体分子を変換させるための、簡単で費用効率が高い方法を提供する。上記で考察したように、細菌および菌類以外の微生物をバイオトランスフォーメーションに使用することは当技術分野で確立された見解に逆行する。
【0010】
微細藻類は、以下に考察するように、進化的、代謝的、および生態学的に多様性がある。さらに、多くの微細藻類は所定の単純な培地中で増殖することができ、それにより続いて行なう単離が容易になり、修飾された前駆体を低費用で同定することができる。微細藻類は並外れて多様性のある多系統生物群である。微細藻類の分類法はまだ明確になっていないが、当局は微細藻類の起源を4つもの界の12〜14個の門としている(Grahamら、Alage、Prince Hall、NJ(2000)、Saundersら、Proc. Natl. Acad. Sci.、USA、92:244〜248(1995)、およびWainrightら、Science、260:340〜342(1993))。比較のために、菌類は通常ただ1つの界に分類される。微細藻類の多様性の他の証明は、その細胞の特性から得られる。それらは単核、多核、または管状でありうる。微細菌類のいくつかの群は真の真核生物であるが、他の群は中核生物であり(Boldら、「藻類へのイントロダクション(Introduction to Algae)」、Structure and Reproduction、Prentice−Hall,Inc.、Englewood Cliffs、NJ(1985))、原核生物から真核生物への進路における進化的派生である。中核生物は、例えば、真の真核生物の、染色体のヒストンが欠損している。
【0011】
その進化的多様性に加えて、微細藻類は広範囲の生態的多様性も示す。種は海水、淡水および土壌の生息環境に住んでいる。グレートソルトレイク(Lee、Phycology、2ndedn.、Cambridge University Press、Cambridge UK(1989))、砂漠、さらには岩石の中(Friedmannら、Microbial Ecol.、16:271〜289(1988))などの、地球上の最も極端な環境のいくつかにも微細藻類が存在する。一部の種は独立栄養性であって、エネルギー源および有機炭素源として光とCOを利用しており、また一方で他の種は従属栄養性であって、エネルギー経路と合成経路の両方のために環境由来の有機炭素化合物を代謝する。どちらの成長様式も通性的でありえ、必要な場合のみ切り替えられる。一部の藻類は混合栄養性でさえあって、従属栄養による炭素固定を補う一方で光合成をする(Grahamら、上記)。
【0012】
藻類の代謝における広い多様性の別の証明は、それらが他の分類群では合成されない化合物を産生することからも得られる。例えば、ある藻類はエイコサペンタノン酸などの非常に長鎖の多価不飽和脂肪酸を合成する(Pohl、In:Zaborsky,ed.Handbook of Biosolar Resources、CRC Press、Boca Raton、FL.、383〜404ページ(1982)、およびShimodaら、J.Molecular Catalysis b、Enzymatic、8:255〜264(2000))。他の藻類は、パラミロンおよびクリソラミナランなどの珍しい貯蔵分子(Grahamら、上記)ならびに特異な糖分子(単糖類と多糖類の両方)(O’Colla、In:Lewin、R.A.(ed.)、Physiology and Biochemistry of Alagae、Academic Press、NY、337〜356ページ(1962))を合成する。特異な糖類は特に注目すべきである。なぜなら糖類を含有する分子は医薬品においてますます重要になってきているからである(Grableyら、上記およびSattlerら、上記)。
【0013】
以前に、微細藻類中で見られる生化学反応の多様性を利用しようとする試みがいくつかなされてきた。特に、様々なグループが置換芳香族アルデヒドに集中した。芳香族アルデヒド、特に3つ以上の縮合環を有する芳香族は、化石燃料消費を主な理由として蓄積された有害な環境汚染物質の類を含み(Cerniglia、Biodegradation、3:351〜368(1992))、一般に細菌または菌類による生体内分解に対して不応性である。飽和芳香族アルデヒドに対する生物分解系を開発するための第1のステップは、不飽和の芳香族アルデヒドの分解である。ナフタレンから1−ナフトールへの微細藻類による分解が、1970年後半に最初に示された(Cernigliaら、Appl. Env. Microb.、34:363〜370(1977))、Cernigliaら、J. Gen. Microb.、116:495〜500(1980a)、Sotoら、Canadian J. Microb.、53:109〜117(1975a)、Sotoら、Canadian J. Microb.、53:118〜126(1975b)、およびWintersら、Marine Biol.、36:269〜276(1976))。以来多くの同族のアルデヒドの、対応するアルコールへの分解が示されてきた(すなわち、Cerniglia、Biodegradation、3: 351〜368 (1992)、Cernigliaら(1980a)、上記、Cernigliaら、Arch. Microb.、125:203〜207(1980b)、Hookら、Phytochemistry、51:621〜627(1999)、Nomaら、Phytochemistry、31:515〜517(1992a)、Nomaら、Phytochemistry、31:2009〜2011(1922b)Nomaら、Phytochemistry、30:1147〜1151(1990)、Nomaら、Phytochemistry、30:2969〜2972(1991)、Shimodaら、上記、およびWarshawskyら、Chemico‐biological Interactions、97:131〜148(1995))。Kniefelとその同僚は、置換芳香族の1−ナフタレンスルホン酸がシーンデスムス(Scenedesmus)によって1−ヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸に変換されうることを明らかにした(Kneifelら、Arch. Microbiol.、167:32〜37(1997))。Gutenkaufとその同僚は、クラミドモナス(Chlamydomonas)内での4−クロロ−3,5−ジニトロ安息香酸のバイオトランスフォーメーションを研究して、それが部分的に3,5−ジニトロ安息香酸に変換されることを発見した(Gutenkaufら、Biodegradation、9:2359〜2368(1998))。
【0014】
1986年に、Abul‐HajjとQianは、非置換の芳香族アルデヒドを還元させる微細藻類の能力に着目し、同様に芳香族アルデヒドであるステロイドもまた微細藻類によって還元されうると結論付けた(Abul‐Hajjら、J. Nat. Products、49:244〜248(1986)。彼らは一部の藻類が、4‐アンドロステン−3,17−ジオンおよび17−β−ヒドロキシ−4−アンドロステン−3−オンを、17位の酸素を還元することによって、またはそのステロイドを6−βまたは14−αの位置で水酸化することによって修飾できることを実証した。この研究はイタリアのグループ(Della Grecaら、Phytochemistry、41:1527〜1529(1996))、Della Grecaら、Tetrahedron、53:8273(1997)、Grecaら、Biotechnology Letters、19:1123〜1124(1997)、Grecaら、Biotechnology Letters、18:639〜642(1996)、およびPollioら、Phytochemistry、37:1269〜1272(1994)、ならびに米国の営利グループによりさらに研究され、テストステロン5‐αリダクターゼの阻害剤であるテストステロン誘導体の生産に対する特許が付与された(Arisonら、米国特許第5,215,894号)。
【0015】
いくつかの藻類が、他の特異的なバイオトランスフォーメーションにも使用されている。例えば、クロレラ(Chlorella)はシクロヘキサン酢酸をモノヒドロキシシクロヘキサン酢酸へ変換するのに使用されている(Yoshizakoら、J. Fermentation And Bioengineering、72:343〜346(1991))。同様に、セレナストリウム カプリコルナタム(Selenastrum capricornutum)は、テストステロン5‐αレダクターゼの別の阻害剤であるフィナステリドのバイオトランスフォーメーションに使用されている(Venkataramaniら、Ann. N.Y. Acad. Sci.、745:51〜60(1994))。この変換は、ヒドロキシル基の導入が、先のアルデヒドのカルボニルの変換によって行なわれるのではなく、むしろ水素原子の置換によって行なわれることから、特に興味深い。芳香族アルデヒドの還元に加え、微細藻類は新規の長鎖多価不飽和脂肪酸の産生にも使用されている(Certikら、J. Fermentation and Bioengineering、87:1〜14(1999)、およびFauconnotら、Phytochemistry、47:1465〜1471(1998))。
【0016】
このように、微細藻類は未開拓の生化学反応の有用な宝庫を提供する(Radmerら、J. Appl. Phycology、6:93〜98(1994))。それにもかかわらず、微細藻類の能力は一般に十分に活用されておらず、特に、微細藻類のバイオトランスフォーメーションの能力は評価されていない。微細藻類を用いて化学合成のステップを実施する一般的な方策は、特定の藻類における既知の特定の化学反応を調べて、藻類が類似基質をバイオトランスフォーメーションさせることができるかを確かめるものである(すなわち、Della Grecaら(1996)、上記、Della Grecaら(1997)、上記、Fauconnotら、上記、Grecaら(1997)、上記、Grecaら(1996)、上記、Kneifelら、上記、Nomaら(1992a)、上記、Nomaら(1992b)、上記、Nomaら(1990)、上記、Pollioら(1996)、上記、およびShimodaら、上記)。少数の研究で微細藻類のパネルが用いられているが(Abul‐Hajjら、上記、Cernigliaら(1980a)、上記、Hookら、上記、およびPollioら(1994)、上記)、しかしこれらの研究は常に、藻類に広く分布していることが以前から既知の生化学反応である、芳香族アルデヒドの芳香族アルコールへの変換において、変換体を探索している(Cernigliaら(1997)、上記、Sotoら(1975a)、Sotoら(1975b)、上記、およびWintersら、上記)。
【0017】
微細藻類を含む微生物は、新規な化学成分の産生に使用することができ、また使用されているが、微細藻類については十分に探究されていないことが、上記から明らかである。それらが天然産生物、または既知の酵素活性物に関して研究されているが、今日まで、高価値な化学構成要素の産出における、新規の中間体の発見および開発のための微小藻類パネルの、系統的な適用は報告されていない。
【0018】
図2は、天然由来の化合物であって、任意の既知酵素の基質でないものの一部を示す。酵素的変換に対して非常に不応性である天然に存在する化合物には、複素環および非複素環化合物を含む、多くの種類の化合物が含まれる。過去50年間、細菌および菌類の中から、これらの分子を修飾することができる酵素を発見する試みに非常な努力がなされてきた。一部の細菌および菌類は環境中でこれらの化合物と遭遇し、それらを分解するいくつかの方法を発展させるだろうという議論にもかかわらず、このような微生物は現時点で発見されていない。本発明において、微細藻類が、有機分子を修飾する、または分解するための潜在的な酵素の大きな未開拓宝庫を含むことが発見された。微細藻類は他の生物では見られない有機化合物を合成することから(すなわち、O’Collaら、上記)、それらはまた、本発明において、複雑なキラル薬剤の合成を補助する酵素の貴重な資源であると信じられている。微細藻類はまた、特異なポリマーの合成も行なうので(Grahamら、上記、Pohl、上記およびShimodaら、上記)、本発明においてさらに、石油産物、またはある種のプラスチックなどの、長い炭素骨格を有する分子を分解または改変するための酵素の重要な供給源であると信じられている。固有の微細藻類由来の酵素の発見には、微細藻類のパネルを系統的に、および効率的にスクリーニングする方法が必要である。したがって、バイオトランスフォーメーションに微細藻類のパネルを使用することを含む方法は、現在は不可能である様式での医薬品および他の高価値産物の生産に重要であることが分かる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
今日まで、藻類のバイオトランスフォーメーションは限定された、所定の反応および産物が探索されてきた。本発明は無作為を系統的に利用する、異なる、独特の手法をとる。この工程では、微細藻類のパネル(シリーズ)を使用して既知の化合物を、所定でない新規な化合物にバイオトランスフォーメーションする。新規な化合物が続いて同定され、潜在的な応用について試験される。本発明の主要な利点は、微細藻類のパネルを、バイオトランスフォーメーション反応の能力について効率的に、および費用効率よく、ならびに細菌および菌類を含むバイオトランスフォーメーション系を使用することで得られるよりも広い範囲のバイオトランスフォーメーションにわたって、スクリーニングできることである。本発明のさらなる特徴および利点は、下記の詳細な説明で説明され、詳細な説明から明らかになるか、または本発明の実施により確認される。
【0020】
これらの、または他の利点を得るために、および本発明の目的にしたがって、具体的に、および広範に記載したように、本発明は部分的に、微細藻類のパネルがキラルおよび非キラル有機化合物を非常に効率よく効果的にバイオトランスフォーメーションできるという発見に基づいている。本発明は、微細藻類生物内での、前駆体化合物から、例えば薬理学的、農薬、栄養補助食品、環境、食品香味料、および食品添加物への適用に有用である、化学的に異なる最終産物へのバイオトランスフォーメーションのためのプロセスを提供する。本発明はまた、微細藻類生物内での、前駆体化合物のラセミ混合物から、例えば薬理学的、農薬、栄養補助食品、環境保護、食品香味料、および食品添加物への利用において有用である、さらに化学的に純粋な化合物へのバイオトランスフォーメーションのためのプロセスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0021】
一実施形態において、本発明は、
(A)進化的および生態学的に多様である、異なる非原核生物微細藻類のパネルを得ること、
(B)前記非原核生物微細藻類のパネルの、各メンバーを、前駆体化合物に対する溶媒に曝露すること、および前記溶媒の存在下で増殖する非原核生物微細藻類のサブセットを選択すること、
(C)得られたサブセットの各原核生物微細藻類を、前駆体化合物に曝露すること、およびその増殖が、前記前駆体化合物の存在下で、阻害されるか、または増大される、非原核生物微細藻類のさらなるサブセットを選択すること、
(D)前記前駆体化合物の存在下で、得られたさらなる非原核生物微細藻類のサブセットを増殖させ、前記前駆体化合物をトランスフォームして、前記前駆体化合物の代謝物を産出すること、および前記非原核生物微細藻類の細胞バイオマスと培養上清を得ること、
(E)得られた培養上清から、得られた細胞バイオマスを分離すること、および場合により、得られた分離細胞バイオマスを、前記溶媒で抽出して、前記前駆体化合物の前記代謝物を得ること、および場合により、
(F)得られた培養上清または得られたバイオマスの溶媒抽出液から、前記代謝物を精製すること、および前記代謝物を解析して、前記前駆体化合物中の前記代謝物の構造および改変を同定すること、
を含む、前駆体化合物のバイオトランスフォーメーションのための工程に関する。
【0022】
本発明はさらに、前記前駆体化合物の存在下で、非原核生物微細藻類の前記さらなるサブセットのメンバーを培養し、その結果生じた培養物から得られた代謝物を精製することによって、前記代謝物を得るための工程を含む。
【0023】
本発明はまた、さらに、前記工程によって得ることができる、代謝物を含む。
【0024】
本発明はまた、そのようにして得られた代謝物を、哺乳動物と接触させること、および前記哺乳動物内の前記代謝物の毒性に関してアッセイすることを含む方法を提供し、そこで、前記前駆体化合物が医薬品、食物添加物または有害廃棄物である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
用語「バイオトランスフォーメーション(biotransformation)」は、微小生物、具体的には非原核生物微細藻類を、前駆体化合物に曝露することで、そこで前記化合物は、正常の微細藻類増殖基質とは考えられず、また、前記非原核生物微小藻類の増殖の後に、前駆体化合物上での、1つまたは非常に少数の酵素の、活性の結果である、前駆体化合物の改変物である産物、すなわち代謝物を同定することの工程を意味するために、本明細書で使用する。代謝物は、ラセミ前駆体化合物の光学的に純粋な形態であり得る。
【0026】
微小藻類の初期パネルの大きさは、本発明では重要ではない。たとえば、パネルは、7〜50の異なる微小藻類株、好ましくは15〜30の異なる微小藻類株を含みうる。
【0027】
A.非原核生物微小藻類株
パネルのために選択された非原核生物藻類の特定の種は、本発明の性質に重要ではない。微小藻類候補は、進化的多様性および生態学的多様性を考慮することによって選択しうる。たとえば、候補は、広範囲な微小藻類門を提示するように選択可能である。1つの例は、それぞれ門カロフィタ(Charophyta)、クロララクニオフォタ(Chlorarachniophyta)、クロロフィタ(Chlorophyta)、クリプトフィタ(Cryptophyta)、ダイアトムス(Diatoms)、ユーグレノフィタ(Euglenophyta)、ハプトフィタ(Haptophyta)、ヘテロコンタ(Heterokonta)、ロードフィタ(Rhodophyta)から、少なくとも1つの候補を選択しうる。生態学的多様性がまた好ましくは最大化される。したがって、選択される門株には、制限はしないが、淡水底生、着生、プランクトン種(居住、例えば、自噴供給源、アルカリ性小川、富栄養湖および池、または高山湖および池)、海洋藻(熱帯、深海底の温暖および冷水変異体、および着生およびプランクトン生息、沿岸近く、外洋、海洋、好塩基性環境での生息を含む)、および南極藻類、砂漠生息藻類および土壌藻類のような非原核生物微小藻類、ならびに、外部寄生性藻類および温泉、雪および他の極端な環境からの、極所藻類が含まれる。パネルを選択するために使用しうる他の考慮としては、限定はしないが、選択した前駆体化合物と類似の化合物が、藻類内に存在するか、または藻類によって産出されるかの知識、および従属栄養性、自己栄養性または混合栄養性のような、代謝の型があげられる。
【0028】
初期パネルで使用される、特定の非原核生物微小藻類は、本発明では重要ではない。本発明の使用可能な微小藻類の例には、(アクチノタエニウム(Actinotaenium)、アルスロデスムス(Arthrodesmus)、バンブシナ(Bambusina)、クロステリウム(Closterium)、コスマリウム(Cosmarium)、コスモクラジウム(Cosmocladium)、デスミジウム(Desmidium)、ユーアストラム(Euastrum)、ゲニクラリア(Genicularia)、ゴナトザイゴン(Gonatozygon)、ヘイマンシア(Heimansia)、ヒアロセカ(Hyalotheca)、メソタエニウム(Mesotaenium)、ミクラステリアス(Micrasterias)、モウゲオチア(Mougeotia)、ネトリウム(Netrium)、オニコネマ(Onychonema)、ペニウム(Penium)、フィマトドシス(Phymatodocis)、プレウロタエニウム(Pleurotaenium)、ローヤ(Roya)、スファエロゾスマ(Sphaerozosma)、スピロギラ(Spirogyra)、スポンジロシウム(Spondylosium)、スタウラストラム(Staurastrum)、スタウロデスムス(Staurodesmus)、テイリンギア(Teilingia)、トリプロセラス(Triploceras)、キサンチジウム(Xanthidium)、ザイグネマ(Zygnema、ザイゴゴニウム(Zygogonium)、(クロロキバス(Chlorokybus)を含む)クロロキボフィセアエ(Chlorokybophyceae)を含む)ジゲネマトフィセアエ(Zygenematophyceae)、(カエトスファエリジウム(Chaetosphaerifium)およびメソトスチグマ(Mesotstigma)を含む)メソスチグマトフィセアエ(Mesostigmatophyceae)、(クロロキブス(Chlorokybus)を含む)メソスチグマトフィセアエ(Mesostigmatophyceae)、(コレオカエーテ(Coleochaete)を含む)コレオカエトフィセアエ(Coleochaetophyceae)、(クレブソルミジウム(Klebsormidium)を含む)クレブソルミジオフィセアエ(Klebsormidiophyceae)、(アセタブラリア(Acetabularia)、アシキュラリア(Acicularia)、アクチノクロリス(Actinochloris)、アンフィクリコス(Amphikrikos)、アナドヨメン(Anadyomene)、アンキストロデスムス(Ankistrodesmus)、アンキラ(Ankyra)、アファノカエーテ(Aphanochaete)、アスコクロリス(Ascochloris)、アステロコッカス(Asterococcus)、アステロモナス グラシリス(Asteromonas gracilis)、アストレホメネ(Astrephomene)、アトラクトモルファ(Atractomorpha)、アキシロコッカス(Axilococcus)、アキシロスファエラ(Axilosphaera)、バシクラミス(Basichlamys)、バシクラジア(Basicladia)、ビヌクレアリア(Binuclearia)、ビペジノモナス(Bipedinomonas)、ブラストフィサ(Blastophysa)、ボエルゲセニア(Boergesenia)、ボードレア(Boodlea)、ボロジネラ(Borodinella)、ボロジネロプシス(Borodinellopsis)、ボトリオコッカス(Botryococcus)、ブラチオモナス(Brachiomonas)、ブラクテアコッカアス(Bracteacoccus)、ブルボカエーテ(Bulbochaete)、カエスピテラ(Caespitella)、カプソシホン(Capsosiphon)、カルテリア(Carteria)、セントロスファエラ(Centrosphaera)、カエトモルファ(Chaetomorpha)、カエトネマ(Chaetonema)、カエトペルティス(Chaetopeltis)、カエトフォラ(Chaetophora)、カルマシア(Chalmasia)、カマエトリコン(Chamaetrichon)、カラシオクロリス(Chaeciochloris)、カラシオシフォン(Characiosiphon)、カラシウム(Characium)、クラミデラ(Chlamydella)、クラミドボトリス(Chlamydobotrys)、クラミドカプサ(Chlamydocapsa)、クラミドモナス(Chlamydomonas)、クラミドポディウム(Chlamydopodium)、クロラノマラ(Chloranomala)、クロラシドリジオン(Chlorachydridion)、クロロキトリウム(Chlorochytrium)、クロロクラダス(Chlorocladus)、クロロクロステル(Chlorocloster)、クロロコッコプシス(Chlorococcopsis)、クロロコッカム(Chlorococcum)、クロロゴニウム(Chlorogonium)、クロロモナス(Chloromonas)、クロロフィサリス(Chlorophysalis)、クロロサルシナ(Chlorosarcina)、クロロサルシノプシス(Chlorosarcinopsis)、クロロスファエラ(Chlorosphaera)、クロロスファエロプシス(Chlorosphaeropsis)、クロロテトラエドロン(Chlorotetraedron)、クロロセシウム(Chlorothecium)、コダテラ(Chodatella)、コリシスティス(Choricystis)、クラドホラ(Cladophora)、クラドホロプシス(Cladophoropsis),クロニオホラ(Cloniophora)、クロステリオプシス(Closteriopsis)、コッコボトリス(Cocobotrys)、コエラステレラ(Coelastrella)、コエラステロプシス(Coelastropsis)、コエラストラム(Coelastrum)、コエノクロリス(Coenochloris)、コレオクラミス(Coleochlamys)、コロナストラム(Coronastrum)、クルシゲニア(Crucigenia)、クルシゲニエラ(Crucigeniella)、セテノクラダス(Ctenocladus)、シリンドロカプサ(Cylindrocapsa)、シリンドロカプソプシス(Cylindrocapsopsis)、シリンドロシスティス(Cylindrocystis)、シモポリア(Cymopolia)、シストコッカス(Cystococcus)、シストモナス(Cystomonas)、ダクチロコッカス(Dactylococcus)、ダシクラダス(Dasycladus)、デアソニア(Deasonia)、デルベシア(Derbesia)、デスマトラクタム(Desmatractum)、デスモデスムス(Desmodesmus)、デスモテトラ(Desmotetra)、ディアカントス(Diacanthos)、ディセルラ(Dicellula)、ディクロスタ(Dicloster)、ディクラノカエテ(Dicranochaete)、ディクチオクロリス(Dictyochloris)、ディクチオコッカス(Dictyococcus)、ディクチオスファエリア(Dictyosphaeria)、ディクチオスファエリウム(Dictyosphaerium)、ジダイモシスティス(Didymocystis)、ジダイモジーンズ(Didymogenes)、ジラビフィルム(Dilabifilum)、ジモルホコッカス(Dimorphococcus)、ジプロスファエラ(Diplosphaera)、ドラパルンルディア(Draparnaldia)、ダナリエラ(Dunaliella)、ダイスモルホコッカス(Dysmorphococcus)、エチノコレウム(Echinocoleum)、エラカトスリックス(Elakatothrix)、エナラックス(Enallax)、エントクラジア(Entocladia)、エントランシア(Entransia)、エレモスファエラ(Eremosphaera)、エッチリア(Ettlia)、ユードリナ(Eudorina)、ファソシクロクロリス(Fasciculochloris)、フェルナンジネラ(Fernandinella)、ホリクラリア(Follicularia)、ホッテア(Fottea)、フランセイア(Franceia)、フリエドマニア(Friedmannia)、フリチェラ(Fritschiella)、フソーラ(Fusola)、ゲミネラ(Geminella)、グロエオコッカス(Gloeococcus)、グロエオシスティス(Gloeocystis)、グロエオデンドロン(Gloeodendron)、グロエオモナス(Gloeomonas)、グロエオチラ(Gloeotila)、ゴレンキニア(Golenkinia)、ゴングロシラ(Gongrosira)、ゴニウム(Gonium)、グラエシエラ(Graesiella)、グラニュロシスティス(Granulocystis)、ウーシスティス(Oocystis)、グラニュロシストプシス(Granulocystopsis)、ギオルフィアナ(Gyorffiana)、ヘマトコッカス(Haematococcus)、ハゼニア(Hazenia)、ヘリコジクティオン(Helicodictyon)、ヘミクロリス(Hemichloris)、ヘテロクラミドモナス(Heterochlamydomonas)、ヘテロマスティックス(Heteromastix)、ヘテロテトラシスティス(Heterotetracystis)、ホルミジオスポラ(Hormidiospora)、ホルミジウム(Hormidium)、ホルモチラ(Hormotila)、ホルモチロプシス(Hormotilopsis)、ヒアロコッカス(Hyalococcus)、ヒアロジスカス(Hyalodiscus)、ヒアロゴニウム(Hyalogonium)、ヒアロラフィジウム(Hyaloraphidium)、ヒドロジクチオン(Hydrodictyon)、ヒプノモナス(Hypnomonas)、イグナチウス(Ignatius)、インターフィルム(Interfilum)、ケントロスファエラ(Kentrosphaera)、ケラトコッカス(Keratococcus)、ケルマチア(Kermatia)、キルキネリエラ(Kirchneriella)、コリエラ(Koliella)、ラゲルヘイミア(Lagerheimia)、ラウトスファエリア(Lautosphaeria)、レプトシロプシス(Leptosiropsis)、ロボシスティス(Lobocystis)、ロボモナス(Lobomonas)、ローラ(Lola)、マクロクロリス(Macrochloris)、マルバニア(Marvania)、ミクラクチニウム(Micractinium)、ミクロジクチオン(Microdictyon)、ミクロスポラ(Microspora)、モノラフィジウム(Monoraphidium)、ムリエラ(Muriella)、ミコナステス(Mychonastes)、ナノコロラム(Nanochlorum)、ノートコッカス(Nautococcus)、ネグレクテラ(Neglectella)、ネオクロリス(Neochloris)、ネオデスムス(Neodesmus)、ネオメリス(Neomeris)、ネオスポンギオコッカム(Neospongiococcum)、ネフロクラミス(Nephrochlamys)、ネフロシチウム(Nephrocytium)、ネフロジエラ(Nephrodiella)、オエドクラジウム(Oedocladium)、オエドゴニウム(Oedogonium)、ウーシステラ(Oocystella)、オーネフリス(Oonephris)、オウロコッカス(Ourococcu
s)、パチクラデラ(Pachycladella)、パルメラ(Palmella)、パルメロコッカス(Palmellococcus)、パルメロプシス(Palmellopsis)、パルモジクチオン(Palmodictyon)、パンドリナ(Pandorina)、パラドキシア(Paradoxia)、パリエトクロリス(Parietochloris)、パシェリナ(Pascherina)、パウルスクルジア(Paulschulzia)、ペクトジクチオン(Pectodictyon)、ペジアストラム(Pediastrum)、ペジノモナス(Pedinomonas)、ペジノペラ(Pedinopera)、パークルサリア(Percursaria)、ファコトゥス(Phacotus)、ファエオフィラ(Phaeophila)、フィソラチウム(Physocytium)、ピリナ(Pilina)、プランクトネマ(Planctonema)、プランクトスファエリア(Planktosphaeria)、プラチドリナ(Platydorina)、プラチモナス(Platymonas)、プレオドリナ(Pleodorina)、プレウラストラム(Pleurastrum)、プレウロコッカス(Pleurococcus)、プロエオチラ(Ploeotila)、ポリエドリオプシス(Polyedriopsis)、ポリフィサ(Polyphysa)、ポリトーマ(Polytoma)、ポリトメラ(Polytomella)、プラシノクラダス(Prasinocladus)、プラシノコッカス(Prasiococcus)、プロトデルマ(Protoderma)、プロトシフォン(Protosiphon)、シューデンドクロニオプシス(Pseudendocloniopsis)、シュードカラシウム(Pseudocharacium)、シュードクロレラ(Pseudochlorella)、シュードクロロコッカム(Pseudochlorococcum)、シュードコッコミキサ(Pseudococcomyxa)、シュードジクチオスファエリウム(Pseudodictyosphaerium)、シュードジジモシスティス(Pseudodidymocystis)、シュードキルクネリエラ(Pseudokirchneriella)、シュードプレウロコッカス(Pseudopleurococcus)、シュードスキゾメリス(Pseudoschizomeris)、シュードスクロエデリア(Pseudoschroederia)、シュードスチココッカス(Pseudostichococcus)、シュードテトラシスティス(Pseudotetracystis)、シュードテトラエドロン(Pseudotetraedron)、シュードテレボウキシア(Pseudotrebouxia)、プテロモナス(Pteromonas)、プルクラスファエラ(Pulchrasphaera)、ピラミモナス(Pyramimonas)、ピロボトリス(Pyrobotrys)、クアドリグラ(Quadrigula)、ラジオフィルム(Radiofilum)、ラジオスファエラ(Radiosphaera)、ラフィドセリス(Raphidocelis)、ラフィドネマ(Raphidonema)、ラヒドネモプシス(Raphidonemopsis)、リゾコニウム(Rhizoclonium)、ローパロソレン(Rhopalosolen)、サプロカエテ(Saprochaete)、シーンデスムス(Scenedesmus)、スキゾクラミス(Schizochlamys)、スキゾメリス(Schizomeris)、スロエデリア(Schroederia)、スロエデリエラ(Schroederiella)、スコチエロプシス(Scotiellopsis)、シデロシストプシス(Siderocystopsis)、シフォノクラダス(Siphonocladus)、シロゴニウム(Sirogonium)、ソラストラム(Sorastrum)、スペルマトゾプシス(Spermatozopsis)、スファエレラ(Sphaerella)、スファエレロシスティス(Sphaerellocystis)、スファエレロプシス(Sphaerellopsis)、スファエロシスティス(Sphaerocystis)、スファエロプレア(Sphaeroplea)、スピロタエニア(Spirotaenia)、スポンギオクロリス(Spongiochloris)、スポンギオコッカム(Spongiococcum)、ステファノプテラ(Stephanoptera)、ステファノスファエラ(Stephanosphaera)、スチゲオクロニウム(Stigeoclonium)、ストルベア(Struvea)、テトメモルス(Tetmemorus)、テトラバエナ(Tetrabaena)、テトラシスティス(Tetracystis)、テトラデスムス(Tetradesmus)、テトラエドロン(Tetraedron)、テトララントス(Tetrallantos)、テトラセルミス(Tetraselmis)、テトラスポラ(Tetraspora)、テトラストラム(Tetrastrum)、トレウバリア(Treubaria)、トリプロセロス(Triploceros)、トロキスシア(Trochiscia)、トロキスシオプシス(Trochisciopsis)、ウルバ(Ulva)、ウロネマ(Uronema)、バロニア(Valonia)、バロニオプシス(Valoniopsis)、ベントリカリア(Ventricaria)、ビリジエラ(Viridiella)、ビトレオクラミス(Vitreochlamys)、ボルボックス(Volvox)、ボルブリナ(Volvulina)、ウエステラ(Westella)、ウィレア(Willea)、ウイスロウキエラ(Wislouchiella)、ズークロレラ(Zoochlorella)、ザイグネモプシス(Zygnemopsis)、スペルマトゾプシス(Spermatozopsis)、ヒアロセカ(Hyalotheca)、プレウラストラム(Pleurastrum)、クロロコッカム(Chlorococcum)、クロレラ(Chlorella)、シュードプレウロコッカム(Pseudopleurococcum)、コエラストラム(Coelastrum)およびローパロシスティス(Rhopalocystis)を含む)クロロフィセアエ(Chlorophyceae)、(アクロカエテ(Acrochaete)、ブリオプシス(Bryopsis)、セファレウロス(Cephaleuros)、クロロシスティス(Chlorocystis)、エンテロモルファ(Enteromorpha)、グロエオチロプシス(Gloeotilopsis)、ハロクロロコッカム(Halochlorococcum)、オストレオビウム(Ostreobium)、ピルラ(Pirula)、ピソホラ(Pithophora)、プラノフィラ(Planopila)、シューデンドクロニウム(Pseudendoclonium)、トレンテポホリア(Trentepohlia)、トリコサルシナ(Trichosarcina)、ウロスリックス(Ulothrix)、ボルボコレオン(Bolbocoleon)、カエトシフォン(Chaetosiphon)、ユーゴモンチア(Eugomontia)、オルトマンシエロプシス(Oltmannsiellopsis)、プリングシエミエラ(Pringsheimiella)、シュードデンドロクロニウム(Pseudodendroclonium)、シューデュルベラ(Pseudulvella)、スポロクラドプシス(Sporocladopsis)、ウロスポラ(Urospora)、およびウィットロキエラ(Wittrockiella)を含む)ウルボフィセアエ(Ulvophyceae)、(アパトコッカス(Apatococcus)、アステロクロリス(Asterochloris)、アウキセノクロレラ(Auxenochlorella)、クロレラ(Chlorella)、コッコミキシア(Coccomyxa)、デスモコッカス(Desmococcus)、ジクチオクロロプシス(Dictyochloropsis)、エリプトクロリス(Elliptochloris)、ジャーギエラ(Jaagiella)、レプトシラ(Leptosira)、ロボコッカス(Lobococcus)、マキノエラ(Makinoella)、ミクロサムニオン(Microthamnion)、ミルメシア(Myrmecia)、ナノクロリス(Nannochloris)、オーシスティス(Oocystis)、プラシオラ(Prasiola)、プラシオロプシス(Prosiolopsis)、プロトセカ(Prototheca)、スチチオコッカス(Stichococcus)、テトラクロレラ(Tetrachlorella)、トレボウキシア(Trebouxia)、トリコフィルス(Trichophilus)、ワタナベア(Watanabea)およびミルメシア(Myrmecia)を含む)トレボウキシオフィセアエ(Trebouxiophyceae)、(バチコッカス(Bathycoccus)、マントニエラ(Mantoniella)、ミクロモナス(Micromonas)、ネフロセルミス(Nephroselmis)、シュードスコウルフィエルディア(Pseudoscourfieldia)、シェルフェリア(Scherffelia)、ピコシスティス(Picocystis)、ペトロスペルマ(Pterosperma)およびフィシノコッカス(Pycnococcu)を含む)プラシニオフィセアエ(Prasiniophyceae)および(ザイゴゴニウム(Zygogonium)を含む)カロフィセアンズ(Charophyceans)などのクロロフィタ(Chlorophyta)、(ボリドモナス(Bolidomonas)、クリソフィセアエ(Chrysophyceae)、ギラウジオプシス(Giraudyopsis)、グロッソマスティックス(Glossomastix)、クロモフィトン(Chromophyton)、クリサモエバ(Chrysamoeba)、クリソカエテ(Chrysochaete)、クリソジジムス(Chrysodidymus)、クリソルエピドモナス(Chrysolepidomonas)、クリソサッカス(Chrysosaccus)、クリソスファエア(Chrysosphaera)、クリソキシス(Chrysoxys)、シクロネキシス(Cyclonexis)、ジノブリオン(Dinobryon)、エピクリシス(Epichrysis)、エピピキシス(Epipyxis)、ヒベルディア(Hibberdia)、ラギニオン(Lagynion)、レポクロムリナ(Lepochromulina)、モナス(Monas)、モノクリシス(Monochrysis)、パラフィソモナス(Paraphysomonas)、ファエオプラカ(Phaeoplaca)、ファエオスキゾクラミス(Phaeoschizochlamys)、ピコファガス(Picophagus)、プレウロクリシス(Pleurochrysis)、スティコグロエア(Stichogloea)およびウログレナ(Uroglena)を含む)ボリドフィセアエ(Bolidophyceae)、(バクテリアストラム(Bacteriastrum)、ベレロケア(Bellerochea)、ビドルフィア(Biddulphia)、ブロックマニエラ(Brockmanniella)、コレスロン(Corethron)、コスチノジスカス(Coscinodiscus)、エウカンピア(Eucampia)、エキシチューボセルルス(Extubocellulus)、グイナルジア(Guinardia)、ヘリコセカ(Helicotheca)、レプトシリンドラス(Leptocylindrus)、レイアネラ(Leyanella)、リソデスミウム(Lithodesmium)、メロシラ(Melosira)、ミニジスカス(Minidiscus)、オドンテラ(Odontell

a)、プランクトニエラ(Planktoniella)、ポロシラ(Porosira)、プロボスシア(Proboscia)、リゾソレニア(Rhizosolenia)、ステラリマ(Stellarima)、サラシオネマ(Thalassionema)、ビコソエシド(Bicosoecid)、シムビオモナス(Symbiomonas)、アクチノシクラス(Actinocyclus)、アンホーラ(Amphora)、アルコセルルス(Arcocellulus)、デトヌラ(Detonula)、ディアトーマ(Diatoma)、ジチルム(Ditylum)、フラギルアリオフィセアエ(Fragilariophycease)、アステリオネロプシス(Asterionellopsis)、デルフィネイス(Delphineis)、グラマトホラ(Grammatophora)、ナノフルスタラム(Nanofrustulum)、シネドラ(Synedra)およびタブラリア(Tabularia)を含む)コスシノジスコフィセアエ(Coscinodiscophyceae)、(アデノイデス(Adenoides)、アレキサンドリウム(Alexandrium)、アンフィジニウム(Amphidinium)、セラチウム(Ceratium)、セラトコリス(Ceratocorys)、クーリア(Coolia)、クリプセコジニウム(Crypthecodinium)、エキシウビアエラ(Exuviaella)、ガンビエルジスカス(Gambierdiscus)、ゴニアウラックス(Gonyaulax)、ギムノジニウム(Gymnodinium)、ギロジニウム(Gyrodinium)、ヘテロカプサ(Heterocapsa)、カトジニウム(Katodinium)、リングロジニウム(Lingulodinium)、フィエステリア(Pfiesteria)、ポラレラ(Polarella)、プロトセラチウム(Protoceratium)、フィロシスティス(Pyrocystis)、スクリプシエラ(Scrippsiella)、シンビオジニウム(Symbiodinium)、セカジニウム(Thecadinium)、ソラコスファエラ(Thoracosphaera)およびゾオキサンセラ(Zooxanthella)を含む)ジノフィセアエ(Dinophyceae)、および(シストジニウム(Cystodinium)、グレノジニウム(Glenodinium)、オキシリヒス(Oxyrrhis)、ペリジニウム(Peridinium)、プロロセントリウム(Prorocentrum)およびウォロスジンスキア(Woloszynskia)を含む)アルベオレーテス(Alveolates)などのダイアトムス(Diatoms)、(アクロカエチウム(Acrochaetium)、アガルドヘイラ(Agardhiella)、アンチタムニオン(Antithamnion)、アンチタムニオネラ(Antithamnionella)、アステロシサイティス(Asterocytis)、オウドウイネラ(Audouinella)、バルビアニア(Balbiania)、バンギア(Bangia)、バトラコスペルマム(Batrachospermum)、ボネマイソニア(Bonnemaisonia)、ボストリキア(Bostrychia)、カリサムニオン(Callithamnion)、カログロッサ(Caloglossa)、セラミウム(Ceramium)、チャンピア(Champia)、クロオダクチロン(Chroodactylon)、クロオセセ(Chroothece)、コンプソポゴン(Compsopogon)、コンプソポゴノプシス(Compsopogonopsis)、クマグロイア(Cumagloia)、シアニジウム(Cyanidium)、シストクロニウム(Cystoclonium)、ダスヤ(Dasya)、ジゲニア(Digenia)、ジキソニエラ(Dixoniella)、エリスロクラディア(Erythrocladia)、エリスロロバス(Erythrolobas)、エリスロトリキア(Erythrotrichia)、フリンチエラ(Flintiella)、ガルデイリア(Galdieria)、ゲリジウム(Gelidium)、グラウコスファエラ(Glaucosphaera),ゴニオトリクム(Goniotrichum)、グラシラリア(Gracilaria)、グラテロウピア(Grateloupia)、グリフィスシア(Griffithsia)、ヒルデンブランディア(Hildenbrandia)、ヒメノクラジオプシス(Hymenocladiopsis)、ヒプネア(Hypnea)、ラインギア(Laingia)、メンブラノプテラ(Membranoptera)、ミリオグラム(Myriogramme)、ネマリオン(Nemalion)、ネマリオノプシス(Nemalionopsis)、ネオアガルドヘイラ(Neoagardhiella)、パルマリア(Palmaria)、フィロホラ(Phyllophora)、ポリネウラ(Polyneura)、ポリシホニア(Polysiphonia)、ポルフィラ(Porphyra)、ポルフィリジウム(Porphyridium)、シュードチャントランシア(Pseudochantransia)、プテロクラジア(Pterocladia)、プゲチア(Pugetia)、ローデラ(Rhodella)、ロードカエテ(Rhodpchaete)、ロードコルトン(Rhodochorton)、ロードソルス(Rhodosorus)、ロードスポラ(Rhodospora)、ロージメニア(Rhodymenia)、セイロスポラ(Seirospora)、セレナストラム(Selenastrum)、ポルフィラ(Porphyra)、シロドチア(Sirodotia)、ソリエリア(Solieria)、スペルモタムニオン(Spermothamnion)、スピリジア(Spyridia)、スチロネマ(Stylonema)、トレア(Thorea)、トライリエラ(Trailiella)およびツオメヤ(Tuomeya)を含む)ロードフィセアエ(Rhodophyceae)などのロードフィタ(Rhodophyta)、(カムピロモナス(Campylomonas)、シロモナス(Chilomonas)、クロオモナス(Chroomonas)、クリプトチリシス(Cryptochrysis)、クリプトモナス(Cryptomonas)、ゴニオモナス(Goniomonas)、グイラルディア(Guillardia)、ハヌシア(Hanusia)、ヘミセルミス(Hemiselmis)、プラギオセルミス(Plagioselmis)、プロテオモナス(Proteomonas)、ピレノモナス(Pyrenomonasu)、ロードモナス(Rhodomonas)およびストロレアチュラ(Stroreatula)を含む)クリプトフィセアエ(Cryptophyceae)などのクリプトフィタ(Cryptophyta)、クロララクニオン(Chlorarachnion)、ロタレラ(Lotharella)およびカットネラ(Chattonella)などのクロララクニオフォタ(Chlorarachniophyta)、(アピストネマ(Apistonema)、クリソクロムリナ(Chrysochromulina)、コッコリソホラ(Coccolithophora)、コルコントクリシス(Corcontochrysis)、クリコスファエラ(Cricosphaera)、ジアクロネマ(Diacronema)、エヌイリアナ(Emuiliana)、パブロバ(Pavlova)、およびルッテネラ(Ruttnera)を含む)パブロボフィセアエ(Pavlovophyceae)および(クルシプラコリサス(Cruciplacolithus)、ピルムネシウム(Prymnesium)、イソクリシス(Isochrysis)、カリプトロスファエラ(Calyptrosphaera)、クリソチラ(Chrysotila)、コッコリサス(Coccolithus)、ジクラテリア(Dicrateria)、ヘテロシグマ(Heterosigma)、ヒメノモナス(Hymenomonas)、イマントニア(Imantonia)、ゲフィロカプサ(Gephyrocapsa)、オクロスファエラ(Ochrosphaera)、ファエオシスティス(Phaeocystis)、プラチクリシス(Platychrysis)、シュードイソクリシス(Pseudoisochrysis)、シラコスファエラ(Syracosphaera)およびプレウロクリシス(Pleurochrysis)を含む)ピリムネシオフィセアエ(Prymnesiophyceae)などのハプトフィタ(Haptophyta)、(アスタシア(Astasia)、コラシウム(Colacium)、シクリジオプシス(Cyclidiopsis)、ジスチグマ(Distigma)、ユーグレナ(Euglena)、ユートレプチア(Eutreptia)、ユートレプチエラ(Eutreptiella)、ギロパイグネ(Gyropaigne)、ヒアロファクス(Hyalophacus)、カウキネア アスタシア(Khawkinea Astasia)、レポシンクリス(Lepocinclis)、メノイジウム(Menoidium)、パルミジウム(Parmidium)、ファカス(Phacus)、ラブドモナス(Rhabdomonas)、ラブドスピラ(Rhabdospira)、テトルエトレプチア(Tetruetreptia)およびトラケロモナス(Trachelomonas)を含む)ユーグレノフィセアエ(Euglenophyceae)などのユーグレノフィタ(Euglenophyta)、および(アスコセイラ(Ascoseira)、アステロクラドン(Asterocladon)、ボダネラ(Bodanella)、デスマレスチア(Desmarestia)、ジクチオカ(Dictyocha)、ジクチオタ(Dictyota)、エクトカルプス(Ectocarpus)、ハロプテリス(Halopteris),ヘリバウジエラ(Heribaudiella)、プレウロクラジア(Pleurocladia)、ポロテリネマ(Porterinema)、ピライエラ(Pylaiella)、ソロカルプス(Sorocarpus)、スペルマトクナス(Spermatochnus)、スファセラリア(Sphacelaria)およびワエルニエラ(Waerniella)を含む)ファエオフィセアエ(Phaeophyceae)、(アウレオコッカス(Aureococcus)、アウレオウンブラ(Aureoumbra)、ペラゴコッカス(Pelagococcus)、ペラゴモナス(Pelagomonas)、プルビナリア(Pulvinaria)およびサルシノクリシス(Sarcinochrysis)を含む)ペラゴフィセアエ(Pelagophyceae)、(アステロシフォン(Asterosiphon)、ボトリジオプシス(Botrydiopsis)、ボトリジウム(Botrydium)、ブミレリア(Bumilleria)、ブミレリオプシス(Bumilleriopsis)、キャラシオプシス(Characiopsis)、コレレリジウム(Chlorellidium)、クロロボトリス(Chlorobotrys)、ゴニオコロリス(Goniochloris)、ヘテロコッカス(Heterococcus)、ヘテロスリックス(Heterothrix)、ヘテロトリケラ(Heterotrichella)、ミスココッカス(Mischococcus)、オフィオシチウム(Ophiocytium)、プレウロクロリデラ(Pleurochloridella)、プレウロクロリス(Pleurochloris)、シュードブミレリオプシス(Pseudobumilleriopsis)、スファエロソルス(Sphaerosorus)、トリボネマ(Tribonema)、ヴァウケリア(Vaucheria)およびキサントネマ(Xanthone
ma)を含む)キサントフィセアエ(Xanthophyceae)、(クロリデラ(Chloridella)、エリプソイジオン(Ellipsoidion)、エウスティグマトス(Eustigmatos)、モノドプシス(Monodopsis)、モノダス(Monodus)、ナンノクロロプシス(Nannochloropsis)、ポリエドリエラ(Polyedriella)、シュードキャラシオプシス(Pseudocharaciopsis)、シュードスタウラストラム(Pseudostaurastrum)およびビスチェリア(Vischeria)を含む)エウスチグマトフィセアエ(Eustigmatophyceae)、(マロモナス(Mallomonas)、シヌラ(Synura)およびテッセラリア(Tessellaria)を含む)シアヌロフィセアエ(Syanurophyceae)、(ファエオボトリス(Phaeobotrys)およびファエオサムニオン(Phaeothamnion)を含む)ファエオサムニオフィセアエ(Phaeothamniophyceae)、および(オリスソジスカス(Olisthodiscus)、バキュオラリア(Vacuolaria)およびフィブロカプサ(Fibrocapsa)を含む)ラフィドフィセアエ(Raphidophyceae)などのヘテロコンタ(Heterokonta)が含まれる。
【0029】
パネルはまた、類トレボウキシオフィセアエ(Trebouxiophyceae)、クロロフィセアエ(Chlorophyceae)、クリプトモニデアエ(Cryptomonideae)、ユーグレノフィタ(Euglenophyta)、ラフィドフィセアエ(Raphidophyceae)、ジアトマチデアエ(Diatomatideae)およびプラシノフィセアエ(Prasinophyceae)も含みうる。
【0030】
本技術分野でよく知られている従来の方法によって調製可能である、上記微小藻類から得た、部分的にまたは全体として精製された酵素または細胞抽出物をまた、所望の代謝物を得るために、前駆体化合物と接触させることも可能である(Hellebust and Craigie,eds.,「藻学法のハンドブック:phsiologicalおよび生化学的方法(Handbook of Phycological Methods:Phsiological and Biochemical Methods)」,University Press,New York,1978)」)。
【0031】
B.前駆体化合物
前駆体化合物は、ラセミ混合物を含む、任意の有機分子であり得る。前駆体化合物として本発明で利用される特定の化合物は、重要ではない。
【0032】
好ましい実施形態において、前駆体化合物は、そのヘテロ環状環が、好ましくは3〜10員ヘテロ環状環、より好ましくは、4〜8員ヘテロ環状環、もっとも好ましくは5〜6員ヘテロ環状環を含む、置換または未置換ヘテロ環状化合物である。ヘテロ環状環は好ましくは、ヘテロ原子として窒素、酸素または硫黄原子を持つ。ヘテロ環状環は、脂肪族環、芳香族環または他のヘテロ環状環と縮合しうる。より好ましくは、ヘテロ環状環は、2〜7炭素原子と、それぞれ、酸素、窒素および硫黄からなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子を含む。ヘテロ環状分子上に1以上の置換基が存在しうる。置換基の性質は、本発明では重要ではない。本発明の好ましい実施形態において、ヘテロ環状化合物は、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、場合により置換されたアミノ、場合により置換されたニトロ、場合により置換されたスルホ、場合により置換されたホスホ、場合により置換されたアルキル(好ましくはC1〜20)、場合により置換されたシクロ脂肪族(好ましくはC1〜20)、場合により置換された芳香族(好ましくはC5〜20)および場合により置換されたヘテロ環状(好ましくはC3〜20)基からなる群より選択される、1〜4置換基を持つ。
【0033】
ハロゲン原子置換として、塩素、臭素、ヨウ素またはフッ素が言及されうる。
【0034】
場合により置換されたアミノ基のための置換基として、たとえば、場合により置換されたC1〜20アルキル基、場合により置換されたC7〜20アラルキル基、場合により置換されたC1〜20アシル基、芳香環を持つ場合により置換されたC1〜20アシル基、以上で例示したような、ヘテロ環状基を持つ、場合により置換されたアシル基、および置換カルボニル基が言及されうる。このような置換カルボニル基として、たとえば、場合により置換されたアシル基およびカルボキシル基が言及されうる。場合により置換されたアミノ基の典型的な例には、未置換アミノ基、場合により置換されたC1〜20アルキル基で置換されたアミノ基(たとえばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、t−ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノなど)、場合により置換されたC7〜20アラルキル基、で置換されたアミノ基(たとえば、ベンジルアミノ基など)、場合により置換されたC1〜20アシル基で置換されたアミノ基(たとえば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、バレリルアミノ、イソバレリルアミノ、ピバロイルアミノなど)、芳香族環を持つ場合により置換されたC1〜20アシル基で置換されたアミノ基(たとえば、ベンゾイルアミノ基)、ヘテロ環状環を持つ場合により置換されたアシル基で置換されたアミノ基(たとえばニコチノイルアミノ基など)、置換カルボキシル基で置換されたアミノ基(たとえばアセチルアミノ−メチルカルボニルアミノ、アアセチルアミノエチルカルボニルアミノ、ヒドロキシメチルカルボニルアミノ、ヒドロキシエチルカルボニルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ基など)が言及されうる。
【0035】
場合により置換されたニトロ基の例として、未置換ニトロ、ニトロソ、ニトロソオキシおよびイソチオシアナト基が言及されうる。ニトロ基のための置換基(群)の例として、たとえば、場合により置換されたC1〜20アルキル基、場合により置換されたC7〜20アラルキル基、場合により置換されたC1〜20アシル基、芳香環を持つ場合により置換されたC1〜20アシル基、以上で例示したような、ヘテロ環状基を持つ、場合により置換されたアシル基、および置換カルボニル基が言及されうる。このような置換カルボニル基として、たとえば、場合により置換されたアシル基およびカルボキシル基が言及されうる。好ましい例には、エチル(ヒドロキシ)オキソアンモニウム、1−(3−カルボキシフェニル)トリアザ−1,2−ジエン−2−イウム、3−フリル−N−ニトロソメタンアンモニウムおよび[(2E)−ブチ−2−エニルオキシ](ヒドロキシ)オキソアンモニウムが含まれる。
【0036】
場合により置換されたスルホ基の例として、未置換スルホ、スルフィノ、スルファモイル、スルファトおよびスルホンアミノ基が言及される、スルホ基置換基の例には、たとえば、C1〜20アルコキシ基、C1〜20アルコキシ−C1〜20アルコキシ基、C7〜20アラアルキルオキシ基、ベンゾイル基、C1〜4アルキルチオ基およびハロゲン原子で置換されうる、C1〜20アルキルスルホニル基(たとえばメタンスルホニル、エタンスルホニル、プロパンスルホニル、ブタンスルホニル、トリクロロメタンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニルなど)、ベンゼンスルホニル、m−ニトロベンゼンスルホニル、p−ニトロベンゼンスルホニル、p−クロロベンゼンスルホニル、p−ブロモベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニル、ナフタレン−スルホニルなどのような、たとえばC1〜20アルキル基、ヒドロキシル基、C1〜20アルコキシ基、ニトロ基またはハロゲン原子によって置換されうる、C6〜20アリールスルホニル基を含む、場合により置換されたアリールスルホニル基が含まれる。
【0037】
場合により置換されたホスホ基の例として、未置換ホスファト、ヒスフィノ、ジエチルホスホノおよびペンタフルオロホスファト基が言及される。ホスホ基の任意の置換基には、たとえば、場合により置換されたC1〜20アルキル基、場合により置換されたC7〜20アラルキル基、場合により置換されたC1〜20アシル基、芳香環を持つ場合により置換されたC1〜20アシル基、以上で例示したような、ヘテロ環状基を持つ、場合により置換されたアシル基、および置換カルボニル基が言及されうる。このような置換カルボニル基として、たとえば、場合により置換されたアシル基およびカルボキシル基が言及されうる。好ましい例には、ヒドロキシ(1−メチルブチル)オキソホスホニウム、ヒドロキシ(1H−インデン−1−イルメチル)オキソホスホニウム、{[2−(クロロメチル)−2−メチルブト−3−エチル]オキシ}(ヒドロキシ)オキソホスホニウムまたはアデノシンホスファチジル基が含まれる。
【0038】
1〜20個の炭素原子を持つ場合により置換されたアルキル基として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチルおよびt−ブチル基が言及されうる。C1〜20アルキル基に対する置換基(類)の例には、ヒドロキシル基、C1〜20アルコキシ基、ベンゾイル基、C2〜20アリル基(たとえばブタジエニル基)、置換基(たとえばC1〜20アルコキシ基など)によって置換されうるC6〜12アリール基(たとえばフェニル基)、C1〜20アルキルチオ基およびハロゲン原子が含まれる。このような置換C1〜20アルキル基の例として、ヒドロキシル基(類)によって置換されたC1〜20アルキル基(たとえば、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、1,2−ジヒドロキシエチル、2,2−ジヒドロキシエチル、3,3−ジヒドロキシプロピル基など)、C1〜20アルコキシ−C1〜20アルキル基(たとえば、メトキシメチル、エトキシメチル、t−ブトキシメチル、1−エトキシエチル、2−メトキシエチル基など)、フェナシル基、C1〜20アルキルチオ−C1〜20アルキル基(たとえば、メチルチオメチル、エチルチオメチル基などのようなC1〜20アルキルチオメチル)、クロロメチル、2−クロロエチル、3−クロロプロピル、4−クロロブチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチルなどのような、1以上のハロゲン原子を持つC1〜20ハロアルキル基が言及されうる。
【0039】
場合により置換されたシクロ脂肪族基として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが言及されうる。場合により置換されたシクロ脂肪族基のための置換基の例として、場合により置換されたアルキル基、場合により置換されたアリル基、場合により置換されたシクロアルキル基、場合により置換されたヘテロ環状基、および場合により置換されたアラルキル基が言及されうる。
【0040】
場合により置換されたアルキル基には、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチルおよびt−ブチル基のような、たとえば、1〜20個の炭素原子を持つ場合により置換されたアルキル基が含まれる。C1〜20アルキル基のための置換基には、たとえば、C1〜20アルコキシ基、C1〜20アルコキシ−C1〜20アルコキシ基、およびC7〜20アラアルキルオキシ基が含まれる。
【0041】
アリル基のための置換基には、たとえば、以上で言及したC1〜20アルキル基のための置換基が含まれる。
【0042】
場合により置換されたシクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロベプチル、シクロオクチル、シクロノニルおよびシクロ−デシル基のような、3〜10個の炭素原子を含むシクロアルキル基が含まれる。シクロアルキル基のための置換基(群)には、たとえば、ハロゲン原子、C1〜20アルキル基およびヒドロキシル基が含まれる。
【0043】
場合により置換されたヘテロ環状基として、たとえば、炭素原子以外に、ヘテロ原子(類)として、1〜3個の酸素、硫黄または窒素の原子を持つ、場合により置換された3〜10−員ヘテロ環状環が言及される。場合により置換されたヘテロ環状環は、しばしば、非芳香族ペルヒドロへテロ環状環である。5−または6−員環ヘテロ環状基には、たとえばテトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、テトラヒドロピラニルおよびテトラヒドロチオピラニル基が含まれる。ヘテロ環状環のための置換基の例には、ハロゲン原子、C1〜20アルキル基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシおよびt−ブトキシのようなC1〜20アルコキシ基、アルキル基のために上述したような置換基が含まれる。
【0044】
場合により置換されたヘテロ環状基の好ましい例には、場合により置換されたテトラヒドロピラニル基(たとえば、テトラヒドロピラニル、3−ブロモテトラヒドロピラニル、4−メタンキシテトラヒドロピラニルなど)、場合により置換されたテトラヒドロチオピラニル基(たとえば、テトラヒドロチオピラニル、3−ブロモテトラヒドロチオピラニル、4−エトキシテトラヒドロチオピラニルなど)、場合により置換されたテトラヒドロフラニル基(たとえば、テトラヒドロフラニルなど)、および場合により置換されたテトラヒドロチオフラニル基(たとえば、テトラヒドロチオフラニル)が含まれる。
【0045】
場合により置換されたアラルキル基の例には、7〜20個の炭素原子を持つ場合により置換されたアラルキル基(たとえばベンジルなど)が含まれる。アラルキル基のための置換基には、たとえば、C1〜20アルキル基、フェニル基のようなC6〜12アリール基、ヒドロキシル基、C1〜20アルコキシ基、ニトロ基およびハロゲン原子が含まれる。
【0046】
場合により置換されたアラルキル基には、ベンジル、o−クロロベンジル、o−ニトロベンジル、p−クロロベンジル、p−メトキシベンジル、p−メチルベンジル、p−ニトロベンジル、2,6−ジクロロベンジル、ジフェニルメチル、トリチルなどが含まれる。
【0047】
ヘテロ環状化合物には、市販されている重要な分子の種類が含まれる。多くの薬物、染料類、ビタミン類、さらなる栄養補助食品類は、その構造内にヘテロ環状環を持つ(Wackettら,上記、また、Delgadoら、ら、Wilson and Gisvold’s Textbook of Organic,Medical, and Pharmaceutical Chemistry,Lippincott−Raven,Philadelphia,PA(1998)を参照のこと)。市販されている有用なヘテロ環状化合物の例には、ビタミンであるビオチン、抗新生物剤である8−アザグアニン、抗生物質であるペニシリンおよび産業溶媒であるテトラヒドロフランが含まれる。ヘテロ環状環を産出し、開裂するための改善された方法が、これらの合成、ならびにこれらの生態学的に安全な処分において、有用である。
【0048】
特に好ましいヘテロ環状化合物は、
【化3】

によって表されるオキサゾリジン類であり、式中R、RおよびRはそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、場合により置換されたアミノ、場合により置換されたニトロ、場合により置換されたスルホ、場合により置換されたホスホ、場合により置換されたアルキル(C1〜20)、場合により置換されたシクロ脂肪族(C1〜20)、場合により置換された芳香族(C5〜20)および場合により置換されたヘテロ環状(C3〜20)基である。
【0049】
ハロゲン原子置換基として、塩素、臭素、ヨウ素またはフッ素が言及されうる。
【0050】
場合により置換されたアミノ基のための置換基として、たとえば、場合により置換されたC1〜20アルキル基、場合により置換されたC7〜20アラルキル基、場合により置換されたC1〜20アシル基、芳香環を持つ場合により置換されたC1〜20アシル基、以上で例示したような、ヘテロ環状基を持つ、場合により置換されたアシル基、および置換カルボニル基が言及されうる。このような置換カルボニル基として、たとえば、場合により置換されたアシル基およびカルボキシル基が言及されうる。場合により置換されたアミノ基の典型的な例には、アミノ基、場合により置換されたC1〜20アルキル基にて置換されるアミノ基(たとえば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロポキシアミノ、t−ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノなど)、場合により置換されたC7〜20アラルキル基にて置換されるアミノ基(たとえば、ベンジルアミノ基など)、場合により置換されたC1〜20アシル基にて置換されるアミノ基(たとえば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、バレリルアミノ、イソバレリルアミノ、ピバロイルアミノなど)、芳香環を持つ場合により置換されたC1〜20アシル基によって置換されるアミノ基(たとえばベンゾイルアミノ基など)、ヘテロ環状環を持つ場合により置換されたアシル基によって置換されたアミノ基(たとえばニコチノイルアミノ基など)、置換カルボキシル基によって置換されるアミノ基(たとえば、アセチルアミノ−メチルカルボニルアミノ、アセチルアミノエチルカルボニルアミノ、ヒドロキシメチルカルボニルアミノ、ヒドロキシエチルカルボニルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ基など)が含まれる。
【0051】
場合により置換されたニトロ基の例として、未置換ニトロ、ニトロソ、ニトロソオキシ、およびイソチオシアナト基が言及されうる。ニトロ基のための置換基(類)として、たとえば、場合により置換されたC1〜20アルキル基、場合により置換されたC7〜20アラルキル基、場合により置換されたC1〜20アシル基、芳香環を持つ場合により置換されたC1〜20アシル基、以上で例示したような、ヘテロ環状基を持つ、場合により置換されたアシル基、および置換カルボニル基が言及されうる。このような置換カルボニル基として、たとえば、場合により置換されたアシル基およびカルボキシル基が言及されうる。好ましい例には、エチル(ヒドロキシ)オキソアンモニウム、1−(3−カルボキシフェニル)トリアザ−1,2−ジエン−2−イウム、3−フリル−N−ニトロソメタンアンモニウムおよび[(2E)−ブト−2−エニルオキシ](ヒドロキシ)オキソアンモニウムが含まれる。
【0052】
場合により置換されたスルホ基の例として、スルホ、スルフィノ、スルファモイル、スルファトおよびスルホアミノ基が言及されうる。スルホ基置換基の例には、たとえば、C1〜20アルコキシ基、C1〜20アルコキシ−C1〜20アルコキシ基、C7〜20アラルキルオキシ基、ベンゾイル基、C1〜4アアルキルチオ基およびハロゲン原子で置換されうる、C1〜20アルキルスルホニル基(たとえば、メタンスルホニル、エタンスルホニル、プロパンスルホニル、ブタンスルホニル、トリクロロ、メタンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニルなど)、ベンゼンスルホニル、m−ニトロベンゼンスルホニル、p−ニトロベンゼンスルホニル、p−クロロベンゼンスルホニル、p−ブロモベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニル、ナフタレン−スルホニルなどのような、たとえばC1〜20アルキル基、ヒドロキシル基、C1〜20アルコキシ基、ニトロ基またはハロゲン基によって置換されうるC6〜20アリールスルホニル基を含む、場合により置換されたアリールスルホニル基が含まれる。
【0053】
場合により置換されたホスホ基の例として、ホスホ、ホスファト、ホスフィト、ジエチルホスホノおよびペンタフルオロホスファト基が言及されうる。ホスホ基のための任意の置換基には、たとえば、場合により置換されたC1〜20アルキル基、場合により置換されたC7〜20アラルキル基、場合により置換されたC1〜20アシル基、芳香環を持つ場合により置換されたC1〜20アシル基、以上で例示したような、ヘテロ環状基を持つ場合により置換されたアシル基、および置換されたカルボニル基が含まれる。このような置換されたカルボニル基として、たとえば、場合により置換されたアシル基およびカルボキシル基が言及されうる。好ましい例には、ヒドロキシ(1−メチルブチル)オキソホスホニウム、ヒドロキシ(1H−インデン−1−イルメチル)オキソホスホニウム、{[2−(クロロメチル)−2−メチルブト−3−エニル]オキシ}(ヒドロキシ)オキソホスホニウム、またはアデノシンホスファチジル基が含まれる。
【0054】
1〜20個の炭素原子を持つ、場合により置換されたアルキル基として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチルおよびt−ブチル基が言及されうる。C1〜20アルキル基のための置換基(群)の例には、ヒドロキシル基、C1〜20アルコキシ基、ベンゾイル基、C2〜20アリル基(たとえばブタジエニル基)、置換基(たとえば、C1〜20アルコキシ基など)で置換されうるC6〜12アリール基(たとえばフェニル基)、C1〜20アルキルチオ基およびハロゲン原子が含まれる。このような置換C1〜20アルキル基の例として、ヒドロキシル基(群)によって置換されたC1〜20アルキル基(たとえば、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、1,2−ジヒドロキシエチル、2,2−ジヒドロキシエチル、3,3−ジヒドロキシプロピル基など)、C1〜20アルコキシ−C1〜20アルキル基(たとえば、メトキシメチル、エトキシメチル、t−ブトキシメチル、1−エトキシエチル、2−メトキシエチル基など)、フェナシル基、C1〜20アルキルチオ−C1〜20アルキル基(たとえば、メチルチオメチル、エチルチオメチル基などのようなC1〜20アルキルチオメチル)、クロロメチル、2−クロロエチル、3−クロロプロピル、4−クロロブチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチルなどのような、1以上のハロゲン原子を持つC1〜20ハロアルキル基が含まれる。
【0055】
場合により置換されたシクロ脂肪族基として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが言及されうる。場合により置換されたシクロ脂肪族基のための置換基類の例として、場合により置換されたアルキル基、場合により置換されたアリル基、場合により置換されたシクロアルキル基、場合により置換されたヘテロ環状基、および場合により置換されたアラルキル基が含まれる。
【0056】
場合により置換されたアルキル基には、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチルおよびt−ブチル基のような、1〜20個の炭素原子を持つ場合により置換されたアルキル基が含まれる。C1〜20アルキル基のための置換基類には、たとえば、C1〜20アルコキシ基、C1〜20アルコキシC1〜20アルコキシ基、およびC7〜20アラルキルオキシ基が含まれる。
【0057】
アリル基のための置換基には、たとえば、以上で言及した、C1〜20アルキル基のための置換基が含まれる。
【0058】
場合により置換されたシクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロベプチル、シクロオクチル、シクロノニルおよびシクロデシル基のような、3〜10個の炭素原子を持つシクロアルキル基が含まれる。シクロアルキル基のための置換基(類)には、たとえばハロゲン原子、C1〜20アルキル基およびヒドロキシル基が含まれる。
【0059】
場合により置換されたヘテロ環状基として、たとえば、炭素原子以外に、ヘテロ原子(類)として、1〜3個の、酸素、硫黄または窒素の原子を持つ、場合により置換された3〜10−員ヘテロ環状基が言及されうる。場合により置換されたヘテロ環状基は、非芳香族ペルヒドロヘテロ環状環でありうる。5−または6−員ヘテロ環状基には、たとえば、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、テトラヒドロピラニルおよびテトラヒドロチオピライル基が含まれる。ヘテロ環状基のための置換基類の例には、ハロゲン原子、C1〜20アルキル基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシおよびt−ブトキシのようなC1〜20アルコキシ基、およびアルキル基のために上述したような置換基類が含まれる。
【0060】
場合により置換されたヘテロ環状基の好ましい例には、場合により置換されたテトラヒドロピラニル基(たとえばテトラヒドロピラニル、3−ブロモテトラヒドロピラニル、4−メテニキシテトラヒドロピラニルなど)、場合により置換されたテトラヒドロチオピラニル基(たとえば、テトラヒドロチオピラニル、3−ブロモテトラヒドロチオピラニル、4−メトキシテトラヒドロチオピラニルなど)、場合により置換されたテトラヒドロフラニル基(たとえば、テトラヒドロフラニルなど)、および場合により置換されたテトラヒドロチオフラニル基(たとえばテトラヒドロチオフラニル)が含まれる。
【0061】
場合により置換されたアラルキル基の例には、7〜20個の炭素原子を持つ、場合により置換されたアラルキル基(たとえばベンジルなど)が含まれる。アラルキル基のための置換基には、たとえば、C1〜20アルキル基、フェニル基のようなC6〜12アリール基、ヒドロキシル基、C1〜20アルコキシ基、ニトロ基およびハロゲン原子が含まれる。
【0062】
場合により置換されたアラルキル基の例には、ベンジル、o−クロロベンジル、o−ニトロベンジル、p−クロロベンジル、p−メトキシベンジル、p−メチルベンジル、p−ニトロベンジル、2,6−ジクロロベンジル、ジフェニルメチル、トリチルなどが含まれる。
【0063】
前駆体化合物として本発明で利用可能な、ヘテロ環状化合物の特定の非限定例には、酸素、窒素および硫黄からなる群より選択される2つのヘテロ原子を含む、置換5−員環が含まれ、好ましくは、イミダゾリジン類、オキサゾリジン類またはチアゾリジン類が含まれ、そこで、置換基類は以上で定義されたものである。さらに、酸素および窒素からなる群より選択された1つのヘテロ原子を含む置換3−員環、好ましくは2−置換オキシラニル化合物が、前駆体化合物として利用可能であり、そこで、置換基類は、以上で定義されたものである。
【0064】
他の好ましい実施形態において、前駆体化合物は、その骨格が、4〜12個の炭素原子と、1〜3個のヘテロ鎖、好ましくは窒素、酸素、リンまたは硫黄(本明細書以下では、「ヘテロ鎖(heterochain)」と呼ぶ)を含む、置換または未置換ヘテロ鎖化合物である。ヘテロ鎖は、脂肪族環、芳香族環またはヘテロ環状環と縮合されうる。もっとも好ましくは、ヘテロ鎖は、3〜6個の炭素原子と、酸素、窒素および硫黄からなる群よりそれぞれ選択された1〜4ヘテロ原子類を含む。前駆体分子上に、1以上の置換基が存在しうる。置換基の性質は、本発明に重要ではない。
【0065】
置換基は、独立して、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、場合により置換されたアミノ、場合により置換されたニトロ、場合により置換されたスルホ、場合により置換されたスルホ、場合により置換されたアルキル(好ましくはC1〜20)、場合により置換されたシクロ脂肪族(好ましくはC1〜20)、場合により置換された芳香族(好ましくはC5〜20)、および場合により置換されたヘテロ環状(好ましくはC3〜20)基からなる群より選択される。
【0066】
ハロゲン原子置換基として、塩素、臭素、ヨウ素またはフッ素が言及されうる。
【0067】
場合により置換されたアミノ基のための置換基として、場合により置換されたC1〜20アルキル基、場合により置換されたC7〜20アラルキル基、場合により置換されたC1〜20アシル基、芳香環を持つ場合により置換されたC1〜20アシル基、以上で例示したような、ヘテロ環状基を持つ、場合により置換されたアシル基、および置換カルボニル基が言及されうる。このような置換カルボニル基として、たとえば、場合により置換されたアシル基およびカルボキシル基が言及されうる。場合により置換されたアミノ基の典型的な例には、未置換アミノ基、場合により置換されたC1〜20アルキル基で置換されたアミノ基(たとえばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、t−ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノなど)、場合により置換されたC7〜20アラルキル基、で置換されたアミノ基(たとえば、ベンジルアミノ基など)、場合により置換されたC1〜20アシル基で置換されたアミノ基(たとえば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、バレリルアミノ、イソバレリルアミノ、ピバロイルアミノなど)、芳香族環を持つ場合により置換されたC1〜20アシル基で置換されたアミノ基(たとえば、ベンゾイルアミノ基)、ヘテロ環状環を持つ場合により置換されたアシル基で置換されたアミノ基(たとえばニコチノイルアミノ基など)、置換カルボキシル基で置換されたアミノ基(たとえばアセチルアミノ−メチルカルボニルアミノ、アアセチルアミノエチルカルボニルアミノ、ヒドロキシメチルカルボニルアミノ、ヒドロキシエチルカルボニルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ基など)が言及されうる。
【0068】
場合により置換されたニトロ基の例として、未置換ニトロ、ニトロソ、ニトロソオキシおよびイソチオシアナト基が言及されうる。ニトロ基のための置換基(群)の例として、たとえば、場合により置換されたC1〜20アルキル基、場合により置換されたC7〜20アラルキル基、場合により置換されたC1〜20アシル基、芳香環を持つ場合により置換されたC1〜20アシル基、以上で例示したような、ヘテロ環状基を持つ、場合により置換されたアシル基、および置換カルボニル基が言及されうる。このような置換カルボニル基として、たとえば、場合により置換されたアシル基およびカルボキシル基が言及されうる。好ましい例には、エチル(ヒドロキシ)オキソアンモニウム、1−(3−カルボキシフェニル)トリアザ−1,2−ジエン−2−イウム、3−フリル−N−ニトロソメタンアンモニウムおよび[(2E)−ブト−2−エニルオキシ](ヒドロキシ)オキソアンモニウムが含まれる。
【0069】
場合により置換されたスルホ基の例として、未置換スルホ、スルフィノ、スルファモイル、スルファトおよびスルホンアミノ基が言及される、スルホ基置換基の例には、たとえば、C1〜20アルコキシ基、C1〜20アルコキシ−C1〜20アルコキシ基、C7〜20アラアルキルオキシ基、ベンゾイル基、C1〜4アルキルチオ基およびハロゲン原子で置換されうる、C1〜20アルキルスルホニル基(たとえばメタンスルホニル、エタンスルホニル、プロパンスルホニル、ブタンスルホニル、トリクロロメタンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニルなど)、ベンゼンスルホニル、m−ニトロベンゼンスルホニル、p−ニトロベンゼンスルホニル、p−クロロベンゼンスルホニル、p−ブロモベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニル、ナフタレン−スルホニルなどのような、たとえばC1〜20アルキル基、ヒドロキシル基、C1〜20アルコキシ基、ニトロ基またはハロゲン原子によって置換されうる、C6〜20アリールスルホニル基を含む、場合により置換されたアリールスルホニル基が含まれる。
【0070】
場合により置換されたホスホ基の例として、未置換ホスファト、ヒスフィノ、ジエチルホスホノおよびペンタフルオロホスファト基が言及される。ホスホ基の任意の置換基には、たとえば、場合により置換されたC1〜20アルキル基、場合により置換されたC7〜20アラルキル基、場合により置換されたC1〜20アシル基、芳香環を持つ場合により置換されたC1〜20アシル基、以上で例示したような、ヘテロ環状基を持つ、場合により置換されたアシル基、および置換カルボニル基が言及されうる。このような置換カルボニル基として、たとえば、場合により置換されたアシル基およびカルボキシル基が言及されうる。好ましい例には、ヒドロキシ(1−メチルブチル)オキソホスホニウム、ヒドロキシ(1H−インデン−1−イルメチル)オキソホスホニウム、{[2−(クロロメチル)−2−メチルブト−3−エチル]オキシ}(ヒドロキシ)オキソホスホニウムまたはアデノシンホスファチジル基が含まれる。
【0071】
1〜20個の炭素原子を持つ場合により置換されたアルキル基として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチルおよびt−ブチル基が言及されうる。C1〜20アルキル基に対する置換基(類)の例には、ヒドロキシル基、C1〜20アルコキシ基、ベンゾイル基、C2〜20アリル基(たとえばブタジエニル基)、置換基(たとえばC1〜20アルコキシ基など)によって置換されうるC6〜12アリール基(たとえばフェニル基)、C1〜20アルキルチオ基およびハロゲン原子が含まれる。このような置換C1〜20アルキル基の例として、ヒドロキシル基(類)によって置換されたC1〜20アルキル基(たとえば、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、1,2−ジヒドロキシエチル、2,2−ジヒドロキシエチル、3,3−ジヒドロキシプロピル基など)、C1〜20アルコキシ−C1〜20アルキル基(たとえば、メトキシメチル、エトキシメチル、t−ブトキシメチル、1−エトキシエチル、2−メトキシエチル基など)、フェナシル基、C1〜20アルキルチオ−C1〜20アルキル基(たとえば、メチルチオメチル、エチルチオメチル基などのようなC1〜20アルキルチオメチル)、クロロメチル、2−クロロエチル、3−クロロプロピル、4−クロロブチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチルなどのような、1以上のハロゲン原子を持つC1〜20ハロアルキル基が言及されうる。
【0072】
場合により置換されたシクロ脂肪族基として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが言及されうる。場合により置換されたシクロ脂肪族基のための置換基の例として、場合により置換されたアルキル基、場合により置換されたアリル基、場合により置換されたシクロアルキル基、場合により置換されたヘテロ環状基、および場合により置換されたアラルキル基が言及されうる。
【0073】
場合により置換されたアルキル基には、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチルおよびt−ブチル基のような、たとえば、1〜20個の炭素原子を持つ場合により置換されたアルキル基が含まれる。C1〜20アルキル基のための置換基には、たとえば、C1〜20アルコキシ基、C1〜20アルコキシ−C1〜20アルコキシ基、およびC7〜20アラアルキルオキシ基が含まれる。
【0074】
アリル基のための置換基には、たとえば、以上で言及したC1〜20アルキル基のための置換基が含まれる。
【0075】
場合により置換されたシクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロベプチル、シクロオクチル、シクロノニルおよびシクロ−デシル基のような、3〜10個の炭素原子を含むシクロアルキル基が含まれる。シクロアルキル基のための置換基(群)には、たとえば、ハロゲン原子、C1〜20アルキル基およびヒドロキシル基が含まれる。
【0076】
場合により置換されたヘテロ環状基として、たとえば、炭素原子以外に、ヘテロ原子(類)として、1〜3個の酸素、硫黄または窒素の原子を持つ、場合により置換された3〜10−員ヘテロ環状環が言及される。場合により置換されたヘテロ環状環は、しばしば、非芳香族ペルヒドロへテロ環状環である。5−または6−員環ヘテロ環状基には、たとえばテトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、テトラヒドロピラニルおよびテトラヒドロチオピラニル基が含まれる。ヘテロ環状環のための置換基の例には、ハロゲン原子、C1〜20アルキル基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシおよびt−ブトキシのようなC1〜20アルコキシ基、アルキル基のために上述したような置換基が含まれる。
【0077】
場合により置換されたヘテロ環状基の好ましい例には、場合により置換されたテトラヒドロピラニル基(たとえば、テトラヒドロピラニル、3−ブロモテトラヒドロピラニル、4−メタンキシテトラヒドロピラニルなど)、場合により置換されたテトラヒドロチオピラニル基(たとえば、テトラヒドロチオピラニル、3−ブロモテトラヒドロチオピラニル、4−エトキシテトラヒドロチオピラニルなど)、場合により置換されたテトラヒドロフラニル基(たとえば、テトラヒドロフラニルなど)、および場合により置換されたテトラヒドロチオフラニル基(たとえば、テトラヒドロチオフラニル)が含まれる。
【0078】
場合により置換されたアラルキル基の例には、7〜20個の炭素原子を持つ場合により置換されたアラルキル基(たとえばベンジルなど)が含まれる。アラルキル基のための置換基には、たとえば、C1〜20アルキル基、フェニル基のようなC6〜12アリール基、ヒドロキシル基、C1〜20アルコキシ基、ニトロ基およびハロゲン原子が含まれる。
【0079】
場合により置換されたアラルキル基には、ベンジル、o−クロロベンジル、o−ニトロベンジル、p−クロロベンジル、p−メトキシベンジル、p−メチルベンジル、p−ニトロベンジル、2,6−ジクロロベンジル、ジフェニルメチル、トリチルなどが含まれる。
【0080】
特に好ましいヘテロ鎖化合物は、一般式
【化4】

のN−置換アミド類であり、式中RおよびRはそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、場合により置換されたアミノ、場合により置換されたニトロ、場合により置換されたスルホ、場合により置換されたホスホ、場合により置換されたアルキル(C1〜20)、場合により置換されたシクロ脂肪族(C1〜20)、場合により置換された芳香族(C5〜20)、および場合により置換されたヘテロ環状(C3〜20)基からなる群より選択される。
【0081】
以上で言及した置換基類として、同様の基が、オキサゾリジン置換基類のために記述される。
【0082】
ヘテロ鎖化合物は、市販されている重要な化合物の一種類を含む。たとえば、これらには、ジペプチドNutrasweetのようなペプチド、および溶媒エーテルが含まれる。さらに、これらは、工業化学物質および医薬品の合成のための、有用な開始化合物である。これらはしばしば、AIDSプロテアーゼの対称性阻害剤の合成で、開始点として使用される(すなわちKempf ら、,Proc.Natl Acad Sci.,USA,92:2484(1995))。特定の例には、HIVプロテアーゼ阻害剤であるリトナビル、抗腫瘍薬であるミトグアゾン、好ムスカリンレセプターである塩化ベタネコール、および抗トリパノソーマ病特性も持つ(Delgadoら上記)血糖降下薬ガレギンおよびシンタリンが含まれる。
【0083】
C.溶媒
本発明の方法において、藻類を、前駆体化合物のための溶媒を含む培地中でのその増殖特性に基づいて、初期パネルから除去する。
【0084】
各藻類を、後の実験で使用すべき、前駆体化合物のための同量の溶媒の存在する場合、またはしない場合で増殖させる。培養培地中の溶媒の最終濃度は、本発明では重要ではなく、好ましくは、0〜10%の範囲内であり、より好ましくは0〜1.0%である。種々の溶媒およびインキュベーション条件を、微小藻類の増殖を最適化するために、試験可能である。
【0085】
使用される特定の溶媒は、本発明に対して重要ではない。それぞれの溶媒の例には、ジメチルホルムアミド、メタノールおよびベンゼンが含まれる。水およびメタノールが、好ましい溶媒である。
【0086】
D.藻類増殖培地
使用する特定の藻類増殖培地は、本発明に対して重要ではない。このような増殖培地の例には、藻類および原虫の培養コレクション(The Culture Collection of Algae and Protozoa)、www.ife.ac.uk/ccap/mediarecipes(すなわち2ASW(二重強度人工海水(Artificial Seawater))、2SNA(Saline Seawater Nutrient Agar)、AJS(Acidified JM:SE)、ANT(Antia’s Medium)、ASW(Artificial Seawater)、ASW+オオムギ(Artificial Seawater+オオムギ穀物)、ASW:BG、ASW:SES、ASWP(原虫用Artificial Seawater)、BB(Bold’s Basal Medium)、BB:Merds、CH(Chalkley’s Medium)、CHM(Chilomonas Medium)、CMA(Corn Meal Glucose Agar)、DM(Diatom Medium)、E27(E27 Medium)、E31(E31 Medium)、E31:ANT、EG(Euglena Gracilis Medium)、EG:JM、Mineralsを含むEuglena Medium、f/2+Si(f/2 Mefium+メタケイ酸ナトリウム)、HSM(Jones’s Horse Serum Medium)、JM(Jaworski’s Medium)、JM:SE、K Medium、MC(Modified Chang’s Serum−Casein−Glucose−Yeast Extract(1)Medium)、MCH(Modified Chalkley’s Medium)、MErds(Modified Fφyns Erdschreiber Medium)、MErds/MY75S、MP(Chapman−Andresen’s Modified Pringsheim’s Solution)、MW(Mineral Water)、MWC(Modified Woods Hole Medium)、MY75S(Malt & Yeast Extrac−75% Seawater Agar)、NN (Non−Nutrient (Amoeba Saline) Agar)、NSW (Natural Seawater)、PC (Prescott’s and Carrier’s Solution)、PE (Plymouth Erdschreiber Medium)、PER (Peranema Medium)、PJ (Prescott’s & James’s Solution)、PJ/NN、PP (Proteose Peptone Medium)、PPG (Proteose Peptone Glucose Medium)、PPY (Proteose Peptone Yeast Extract Medium)、S/W (Soil/Water Biphasic Medium)、S/W+AMP (Soil/Water Biphasic Medium+ammonium magnesium phosphate)、S/W+Ca (Soil/Water Biphasic Medium+calcium carbonate)、S75S (Sigma Cereal Leaf−75% Seawater)、S75S:NSW、S77+vitamins (S77 Medium+vitamins)、S88+vitamins (S88 Medium+vitamins)、SE (Soil Extract)、SE1 (Soil Extract 1)、SE2 (Soil Extract 2)、SES (Soil Extract with Added Salts)、SES:MP、SNA (Seawater Nutrient Agar)、SNA/5 (Brackish Seawater Nutrient Agar)、SPA (Sigma Cereal Leaf−Prescott Agar)、Spirulina Medium、SPL (Sigma Cereal Leaf−Prescott Liquid)、SPL/0.01% SPA、SPL:MP、SPL:PJ、SPL:PJ/0.01% SPA、UM (Uronema Medium)、Walne’s (Walne’s Medium)およびYEL (Yeast Extract−Liver Digest Medium)、トロント大学培養メンテナンス(Culture Maintenance U Toronto)、www.botany.utoronto/utcc/.ca (すなわち、BBM、CHU−10、ESAW、f/2 VITAMINおよびModified Acid Medium)、UTEX:The Culture Collection of Algae、www.bio.utexas.edu/research/utex/media(すなわち、1/2ES−Enriched seawater、2/3ES−Enriched seawater、2X−seawater、Allen medium、Artificial seawater、AS100、Bold 1NV、Bold 3NV、Bristol−NaCl、Bristol’s Solution/Medium、Chu、Cyanidium、Cyanophycean、Desmid、DYIII、Erdschrieber、ES/10−Enriched seawater、ES/2−Enriched seawater、ES/4−Enriched seawater、ES−Enriched seawater、Euglena、HEPES−volvox、J medium、LDM、Malt、MES−Volvox、NBB、Ochromonas Medium、P49、Pasteurized seawater、Polytomella、Porphyridium Medium、Proteose、Soil extract、Soilwater、Soilwater(BAR)、Soilwater(GR−)上清、Soilwater(GR+)、Soilwater(GR+)上清、Soilwater(PEA)、Soilwater(Peat)、Soilwater(VT)、Soilwater+seawater、Spirulina Medium、TES−Astrephomene、TES−N/20、Trebouxia、Volvocacean、Volvocacean(3N)、Volvox、Volvox−dextrose、Waris、Waris+SE and YT20)、Culture Collection of Algae at the University of Gottingen、www.gwdg/de/〜epsag/Web/einstieg(すなわち、Artificial Seawater Medium with Vitamins、Bacillariophycean Medium、Bacillariophycean Medium with Vitamins、Basal Medium、Basal Medium with 10% Euglena Medium and Vitamins、Basal Medium with Beef Extract、Basal Medium with H2SO4、Basal Medium with Peptone、Beggiatoa Medium、Bold’s Basal Medium with triple Nitrate、Bold’s Basal Medium with Vitamins、Bold’s Basal Medium with Vitamins and triple Nitrate、Brackish Water Medium、Brackish Water Medium with Selenite、Brackish Water Medium with Silicate、Chilomonas Medium、Cyanidium Medium(=Acid Alga Medium)、Cyanidium Medium+B1、Desmidiacean Medium、Desmidiacean Medium with Vitamin B1、Dunaliella acidophila Medium、Dunaliell、Medium、Euglena Medium、Euglena Medium with Minerals、f/2 Medium、Half−strength Euglena Medium with Minerals、Kuhl−Medium for Unicellular Green Algae、Malt Peptone Medium、Modified Bold’s Basal Medium、Modified Bold’s Basal Medium for Heterotrophs、Ochromonas Medium、Polytoma Glucose、Polytoma Medium、Polytomella、Porphyridium Medium、Provasoli’s enriched Seawater、Seawater Medium、Seawater Medium with Selenite、Seawater Medium with Silicate、Soil Water Media、Soil Water Medium with Barley(=GerstE)、Soil Water Medium with CaCO3、Soil Water Medium with NH4MgPO4、Soil Water Medium with Pea、およびLoamy Soil with Sand(=Erbs MS)、Soil Water Medium with Pea(=ErbsE)、Soil Water Medium with Pea and with Sand(=Erbs S)、Soil Water Medium with Wheat、Spirulina Medium、TOM、Volvox Medium、WC Medium、WEES Medium and WeizenE)、および Provasoli−Guillard National Center for the Culture of Marine Phytoplankton、ccmp.bigelow.org(すなわち、Alkaline Soil Extract、CCMP’s L/20 Derivatives、CCMP’s L/20 Medium、CCMP’s L/20/4+Va、DCM Medium、DYIV Medium (Freshwater)、f/2 Medium、f/2 (35% SW)、f/2 (75% SW)、f/2、f/2+Org、f/20−Si、f/20−Si+EDTA、f/2−Si、f/2−Si (75% SW)、f/4 (50% SW)、f/4−Si、f/50−Si、h/2 Medium、K Medium、L1 Medium、L1−Si、L1−Si (80% SW)、Modified SN Medium (CCMP recipe)、PC (Prochlorococcus) Medium、Prov Medium、Prov50、Prov50+Org、SN Medium、TBT Medium、and WCg Medium (Freshwater))から得たものが含まれる。
【0087】
E.培養変量
以下の表1は、藻類の活発な増殖を産出するために、本発明で使用しうるインキュベーション条件を定義する、培養変量の非限定リストを含んでいる。
【表1】

【0088】
培養のインキュベーションは、個々の株に依存して、2〜100℃、好ましくは10〜30℃の範囲の温度で実施しうる。
【0089】
使用した培養培地は、本発明に対して重要ではない。このような培養培地の例については上記に示している。
【0090】
培養のために使用しうるかき混ぜ量は、かき混ぜ無しから、1秒間に4サイクルのような、激しく回転または振動させるシェイキングまで変化可能である。好ましくは、かき混ぜは、緩やか(1秒あたり1サイクル以下)、または行わない。
【0091】
曝気は、空気、純粋な酸素、または酸素と不活性気体の組み合わせを用いて、実施可能である。
【0092】
同様に、COバブリングを、純粋なCOで、またはCOと空気または不活性気体の混合物で、実施可能である。いずれかの場合で、曝気のための好ましい物理的方法は、1分あたり1リットルの気体以下での、穏やかなバブリングである。しかしながら、より迅速なバブリング、スパーギング、または、1分間あたり5リットルの気体までの気体変換の他の方法もまた使用可能である。
【0093】
照明サイクルは、インキュベーションの100%の間暗から、インキュベーションの100%の間明まで選択しうる。
【0094】
好ましくは、照明サイクルは、明暗の期間を12時間変化させることからなる。
【0095】
照明のために使用した光の波長は、たとえば、200ナノメーターから900ナノメーターの範囲でありえ、狭いスペクトルであるか、または天然の太陽光のような混合のいずれかでありうる。好ましくは、照明は、可視範囲、400〜700ナノメーターの波長の混合を含む。この光の強度は、たとえば0〜100M−2−1以上、好ましくは80〜90M−2−1まで、変化可能である。
【0096】
使用した特定の抗生物質は、本発明に対して重要ではない。使用可能な抗生物質の例には、それぞれ100ユニット/mlおよび100μg/mlでの、ペニシリンおよびストレプトマイシンが含まれる。好ましい実施形態において、抗生物質は使用しない。
【0097】
使用した特定の界面活性剤は、本発明に対して重要ではない。使用可能である界面活性剤の例には、0.01%(v/v)以下の濃度での、Tween20またはNonidetのような、穏やかな非イオン性界面活性剤が含まれる。
【0098】
使用した特定の培養容器は、本発明に対して重要ではなく、様々な形状であってよい。たとえば、キャピラリー、シートまたはチューブ配座中の市販されている生物反応器でよい。好ましい培養容器は、可視光に対して透過性の物質でできている、エルレンマイヤー(Ehrlenmeyer)フラスコまたは培養チューブである。
【0099】
F.前駆体化合物との相互作用に基づく、非原核生物微小藻類のさらなるサブ選択
バイオトランスフォーメーションを得る効率を最大化するために、前駆体化合物のための溶媒の存在下で増殖しない藻類をまず除去した後、その代謝物が、前駆体化合物に相互作用しそうにない藻類を次に除去する。特に、各藻類の培養を、たとえば数日から数週間、種々の異なる濃度の前駆体化合物(たとえば、5〜500μg/ml、好ましくは20〜150μg/ml)が存在する場合、および存在しない場合で、増殖させる。定期的に、細胞増殖を決定するために、細胞濃度を測定する。
【0100】
一実施形態において、細胞計数を、死細胞からではなく、生細胞から除外した生株が存在する場合、または存在しない場合で、血球計算板中で計数することによって、日々測定する。コールター(Coulter)計数、光スカッタリング測定、濁度測定、タンパク質、DNAまたはRNA濃度、または当業者がよく知っている他の方法を含むがこれに限定されない、細胞増殖を測定するための他の方法を、本発明で使用可能である。
【0101】
前駆体化合物がある状態で、ない状態よりも、よりゆっくり、またはより速く増殖する株を、さらなる実験のために選択する。その増殖特性が、前駆体化合物の存在にて変化する株を、その増殖が影響を受けないものよりも、前駆体化合物と、細胞の生化学的機構との間の相互作用を持ちうると仮定する。さらに、適切な増殖を可能にする、前駆体化合物のもっとも高い濃度を、好ましくは、次のステップにおける各株に対して選択する。その細胞数が、開始細胞濃度に比べて減少する藻類株であるので、その増殖が影響を受けない藻類をすてる。
【0102】
G.前駆体化合物の存在下での増殖
さらに以上で記述したようにサブ選択したパネルの各藻類を、上記Eで記述したような条件を用いて、前駆体化合物の存在下で増殖させる。さらに、各藻類株を、増殖対照として、前駆体化合物がない状態で増殖させる。前駆体化合物をまた、各培地と同様の濃度で、各培養培地中に溶解し、同様の培養条件下で、藻類なしでインキュベートした(バイオトランスフォーメーション対照)。さらに、細胞をまず、安定期まで増殖させ、ついで、最小細胞部分で、前駆体化合物とともにインキュベートする。2、3日〜数週間、好ましくは4〜10日間の間で変化可能な、2〜100℃、好ましくは10〜30℃でのインキュベーション時間の後、各培養液を、培養上清および細胞バイオマスに分離する。種々の周知の分離方法のいずれかを、培養上清から藻類細胞を分離するために使用可能である。これらの方法は、濾過、遠心分離、および沈降を含むがこれに限らない。
【0103】
H.解析および精製
各細胞マスおよび/または上清を、ベンゼンまたは酢酸エチルのような不混和性溶媒で抽出し、代謝物を含む溶媒抽出物を得ることができる。一実施形態において、上清は抽出せずに、直接使用する。ついで、溶媒抽出物または上清を、当業者によく知られている種々の解析科学の技術によって解析しうる。解析有機化学の適用可能な技術の例には、制限はしないが、高圧液体クロマトグラフィー、低圧液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィーおよび薄層クロマトグラフィーが含まれる。各実験試料からの解析結果を、相当する増殖対照およびバイオインフォーメーション対照と比較して、相当する増殖対照またはバイオトランスフォーメーション対照試料内ではなく、実験試料中で存在する分子からのシグナルを発見可能である。
【0104】
さらに、溶媒抽出物または上清を、多数の解析有機化学の方法によって場合により処置し、部分的または完全に、代謝物を精製しうる。使用する特定の精製方法は、本発明に対して重要ではない。このような精製法の例には、高圧液体クロマトグラフィー、低圧液体クロマトグラフィー、相分離およびガスクロマトグラフィーが、単独または組み合わせのいずれかで含まれる。
【0105】
ついで、好ましい代謝物候補物を、構造解析のための解析有機または生物解析化学の分野の当業者に周知である、質量分析(MS)または核磁気共鳴(NMR)のような、有機化学の方法を用いて同定可能である。
【0106】
以下の実施例は、例示の目的のみに規定され、本発明の範囲を制限する意図はない。
【実施例1】
【0107】
本実施例は、前駆体化合物、(S)−(−)−3−(ベンジルオキシカルボニル)−4−オキサゾリジンカルボン酸の、
【化5】

代謝物、(S)−(−)−3−(ベンジルオキシカルボニル)−1−アミノ−2−ヒドロキシカルボン酸
【化6】

へのバイオトランスフォーメーションを示している。(S)−(−)−3−(ベンジルオキシカルボニル)−4−オキサゾリジンカルボン酸は、β−ラクタム抗生物質の合成のための、有用な構築ブロックであり、同時に、ジアステレオ選択性ミカエル添加およびディース−アルダー反応による、多くのキラル化合物の合成のための有用な開始薬剤である。その代謝物は、保護キラルα−アミノ酸であり、多くの他のキラル合成のための有用な開始点でもある(Ager ら、,Chem.Rev.,96:835(1996))。
【0108】
(A)非原核生物微小藻類株
微小藻類の初期パネルは、以下の表2(2−1,2−2)にて列記した株からなった。これらの株の進化、生態学および代謝の多様性の特性を、以下の表2(2−1,2−2)に示している。パネルには、トレボウキシオフィセアエ、クロロフィセアエ、クリプトモニデアエ、ユーグレモフィタ、ラフィドフィセアエ、ジアトマチアエ、プラシノフィセアエ等の種からの代表を含んでいる。生態学的地位には、限定はしないが、(深海底、着生およびプランクトン、近沿岸および外洋、汽水および好塩基性、熱帯および温暖を含む)海洋、(アルカリ性小川、富栄養湖および池、貧栄養湖および池、または高山湖および池を含む)淡水底生、着生、プランクトン、および非水性(温暖土壌、熱帯土壌、冷土壌および浮遊)が含まれた。代謝の型には、光合成無機栄養生物、従属栄養生物および混合栄養生物が含まれた。
【表2−1】

【表2−2】

【0109】
(B)溶媒の存在下での、増殖特性に基づくサブ選択
以上表2(2−1,2−2)にて示した各藻類の15ml培養液を、前駆体化合物、(S)−(−)−3−(ベンジルオキシカルボニル)−4−オキサゾリジンカルボン酸のための溶媒として、0.4%(v/v)メタノールの存在する状態、またはしない状態で、以下の表3で示した種々の条件下、増殖させた。藻類の複数の株が、溶媒によって強く影響を受け、すなわち、培養の細胞数が、実際に、時間とともに減少し、視覚検査によって、対照と比較して、多数の死細胞、または瀕死の細胞の数が明らかになった。これらの株を、バイオトランスフォーメーションのためには好適でないと判断した。他は、非常にゆっくりな増殖のような好適ではない増殖特性、または共培養細菌の汚染を含んだ。これらの株を捨て、以下の表3で示した株のサブセットを産出した。
【表3】

【0110】
(C)前駆体化合物との各株の相互作用に基づくさらなるサブ選択
以上の表3で列記した各藻類の3つの15ml培養液を、30mlフラスコで増殖させた。増殖対照培養は、藻類と培地のみを含んだ。溶媒の存在下での増殖対照培地は、藻類、培地および0.06mlメタノール、前駆体化合物のために選択した溶媒が含まれた。実験培養液には、藻類、培地および0.06mlの、メタノール中に溶解させた(S)−(−)−3−(ベンジルオキシカルボニル)−4−オキサゾリジンカルボン酸(前駆体化合物)25mg/ml溶液が含まれ、最終濃度100μg/mlであった。この培養液を、以上の表3で示した条件下でインキュベートした。細胞計数を、0、2、4および7日で血球計数板を用いて実施した。結果の選択を図3で示している。
【0111】
いくつかの場合、前駆体化合物が、増殖に強力に影響を与え、したがって、実験の過程の間のいずれかの増殖対照のものよりも、細胞濃度がわずかに増加するか、または実際時間をおって減少し、これは、前駆体化合物が細胞死を引き起こしていたことを示唆している。図3で示したプラチオモナスでの試験は、細胞死を引き起こしている前駆体化合物の例である。増殖対照と比較して増殖の増加を示した(たとえば、図3のクロレラおよびボトリジウム)、または増殖対照と比較して、穏やかではあるが、急激ではない増殖の減少を示した(たとえば、図3のクラミドモナスおよびフェオダクチルム)微小藻類株が、最終パネルのために選択された。以下の表4は、前駆体化合物によって増殖における影響が示された微小藻類を列記している。
【表4】

【0112】
(D)前駆体化合物の存在下での増殖
表5は、最終パネル中の各微小藻類、その開始細胞濃度、増殖培地中の前駆体化合物の濃度、開始および最終細胞数、培養上清からの得られたバイオマスの分離の方法を列記している。藻類株の最終パネルを、得られたバイオマスを培養上清より分離する前に、前駆体化合物の存在下で、上記表3で列記した条件下で、7日間増殖させた。細胞数は、表5で列記した株に関して、すべての場合では測定されなかった。
【表5】

【0113】
(E)精製、解析および同定
本実施例において、培養上清は、有機溶媒で抽出しなかった。しかしながら、たとえば、水に混和しない当量の有機溶媒を添加すること、よく混合して、この混合物を乳化させること、ついで遠心によって、または分液漏斗内で、または他の方法によって、2つの液体相を分離すること、によって上清を抽出可能である。好適な有機溶媒の例には、限定はしないが、ベンゼンおよび酢酸エチルが含まれる。
【0114】
培養上清を、溶媒伝達系、溶媒デガッサー、温度調節カラムコンパートメント、試料自動注入器およびダイオードアレイ検出器を備えた、ヒューレット・パッカード・ハイ・プレッシャー・リキッド・クロマトグラフ(Hewlett Packard High Pressure Liquid Chromatograph(HPLC))、Model1100または1050上で解析した。さらに、Model1100は、質量選択検出器を持つ。使用したカラムは、ヒューレット・パッカード・ゾルバックス・エクリプス(Hewlitt Packard Zorbax Eclipse)XDB−C8、5ミクロン、4.6mm×150mmであった。流速は1.0ml/分であった。抽出分液5.0μlを注入し、カラムを、以下の表6中にて示した勾配で進めた。
【表6】

【0115】
溶出液を、8nmのバンド幅での、210nmで解析した。培養上清の各クロマトグラフを、培養増殖対照の、そしてバイオトランスフォーメーション対照上清の、クロマトグラフと比較した。藻類および前駆体化合物と共にインキュベートした培養液の上清のクロマトグラフではみられ、しかし、対照試料のクロマトグラフでは見られないピークが、改変前駆体化合物(代謝物)に対する考えられる候補であり、さらなる研究のために選択した。試験した16の株のうち、5株、すなわち、アンフィポラ、クリプトチシス、クラミドモナス、シーンデスムスおよびおクリプトモナスそれぞれが、1つの候補ピークを持った。クラミドモナスおよびシーンデスムスからの候補ピークに関する溶出時間はほぼ同一であり、同一の前駆体トランスフォーメーションを示唆していると考えられる。
【0116】
図4Aは、クラミドモナスからの溶媒抽出物を用いた、代表的なHPLCクロマトグラフを示しており、候補ピークを記録している。図4Bは、図4Aでの記録したピーク周辺のHPLCクロマトグラフの領域を示している(解析度を増加させて示した)。
【0117】
図4B中で記録したピークを、さらに質量分析(MS)による解析にかけた。培地を、Phenomenex Luna 3 マイクロ フェニル−ヘキシルカラム、150mm×2.0mmを用いる、混合液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)によって解析した。カラムを、以下の表7で示した溶媒プログラムで、30℃にて、0.40ml/分で進めた。
【表7】

【0118】
質量分析に関して、イオン化モードは、ESPポジティブであり、25ボルトのコーン電圧であった。質量領域は、60〜500amuであり、供給源温度は150℃であり、時間ウインドは、0〜15分であった。ESIネブライザー気体は、20l/時間で、窒素であり、バス気体もまた窒素であったが、350l/時間であった。質量分析器は、Fisons VG Quattroであった。
【0119】
前駆体化合物は、7.63分で溶出され、252の質量を持った。候補ピークは、7.58分で溶出され、240の質量を持った。
【0120】
推定代謝物の構造を決定するために、2−次元質量分析に連結した液体クロマトグラフィー(LC/MS/MS)を、図4Bにて記録したHPLCピークからの物質、ならびに親分子にて実施し、前駆体および候補代謝物の娘断片を解析した。LC/MS/MSを、検出器波長を210nmに、衝突気体をアルゴン、衝突エネルギーを7eVとした以外、LC/MSと同様の条件下で実施した。結果を、MassLynx Version3.4(マイクロマス(Micromass))ソフトウェアを用いて解析した。結果を、図5A〜5Dに示す。
【0121】
図5Aおよび5Cに示すように、親分子は、252のプロトン化重量、および293のプロトン化親およびアセトニトリル間の付加化合物重量を持つ。これは91と208の質量の主要断片である。図5Bおよび5Dに示すように、240のプロトン化重量は未知であり、親から12の質量差である。これは91と196の質量の主要な断片を持つ。196での未知の断片は、12少ない質量であり、質量208の親中の主要な断片であり、これは、この断片が、トランスフォーメーションを含むことを示唆している。質量91の断片が、両方に存在し、このことは、これが、未知中で改変されなかった分子の一部分から由来することを示唆している。
【0122】
図6Aは、前駆体化合物の構造を示しており、図6Bは、図5中で示した断片化パターンから推定した代謝物の予測構造を示している。この特定のバイオトランスフォーメーションにおいて、1つの炭素断片が、オキサゾリン環より切断され、環が開裂し、結果としてアルコールとなることが明らかである。
【実施例2】
【0123】
本実施例は、第二前駆体化合物、tert−ブチル[S−(R−R)]−(−)−(1−オキシラニル−2−フェニルエチルカルバメート)
【化7】

のバイオトランスフォーメーションを示している。
【0124】
tert−ブチル[S−(R−R)]−(−)−(1−オキシラニル−2−フェニルエチルカルバメート)、本明細書では以下、前駆体2と呼ぶものは、その種類に、限定はしないが多くのHIVプロテアーゼ阻害剤を含む、ヒドロキシエチルアミンジペプチド等量式の合成のための、きわめて重要な構築ブロックである。
【0125】
前駆体2は、システイン部位を、2つの可能性ある位置の1つに添加することによってバイオトランスフォーメーションされ、仮定される代謝物、N1−(tert−ブトキシカルボニル)−N1−[1−フェニル(2,3−ジヒドロキシプロピル)メチル]システインアミド
【化8】

または仮定される代謝物、S−{2−ヒドロキシ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−フェニルブチル}システイン
【化9】

のいずれかが産出される。
【0126】
誘導されたシステインアミド代謝物は、同一の窒素原子を共有している2つの鏡面イメージペプチド結合を含み、したがって、ホモ二量体タンパク質の可能性のある対照阻害剤のための、優れた合成経路である。アミノジオール種の非常に関連した化合物が、抗−HIV活性を持つことが示された(Chen ら、,J.Med.Chem.,39(10):1991−2007(1996))。
【0127】
S−{2−ヒドロキシ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−フェニルブチル}システインは、非タンパク質性アミノ酸であり、タンパク質を合成するために天然で使用されないアミノ酸である。非タンパク質性アミノ酸は、特定のタンパク質−タンパク質相互作用の阻害剤の合成のために有用である。このような相互作用を阻害するための共通の方策には、非タンパク質性アミノ酸を含むもののような、基質結合部位を模倣するが、同一ではないペプチドの設計が含まれる。また、システインの非タンパク質性誘導体が、システインプロテアーゼの阻害剤として有用であると考えられる(Albeck ら、,Biochem.J.,346:71−76(2000))。これらの阻害化合物種の両方が、医薬業界および農業界で有用である。一般的に、このような化合物は、複雑な工程によって、より最近では、大腸菌(E.coli)の遺伝的に改変した株を用いる発酵によって合成される(米国特許公開第2002/0039767号)。
【0128】
S−{2−ヒドロキシ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−フェニルブチル}システインは、システイニルロイコトリエン(LTs)、C、D、EおよびFによって共有されるモチーフを含む。システイニルロイコトリエン類は、アナフィラキシーの遅延反応基質の成分であり(Hammarstrom ら、,J.Biochem.Biophys.Res.Commun.,92:946(1980))、喘息の原因に強く関与してきた(Lam ら、,Am.J.Respir.Criy.Care Med.,161(2):S16−S19(2000))。LTsはまた、組織傷害の部位への、細胞性走化性を促進すると考えられている(Delgado ら、,上記)。
【0129】
システイニルLTを以下に示す。RはHまたはグリシンであり、R’はHまたはγ−グルタミン酸のいずれかでありうる。
【0130】
共有モチーフを以下に示している。RおよびR’は、以上で記述したとおりであり、
【化10】

R’’およびR’’’は、未特定化学基である。
【化11】

【0131】
システイニルロイコトリエン類は、ロイコトリエンA上のグルタチオンとエポキシド環間の縮合によって、天然に合成される(Delgado ら、,上記、およびLamら,Am.J.Respir.Crit.Care Med.,161(2):S16−S19(2000))。本反応に関連する酵素、LTCシンターゼは、グルタチオンS−トランスフェラーゼ(GSHトランスフェラーゼ)の一例である。LTCシンターゼは、その基質親和性が、非常に特異的であって、LTCを産出するために、グルタチオンのみを認識する。他のシステイニルロイコトリエン類は、LTCのグルタチオン部位の選択的開裂によって産出される(前章)。さらに、LTCシンターゼは、その基質が、反応の間に開裂されるエポキシド部位である、他の既知のグルタチオンS−トランスフェラーゼとは異なる。LTAに対して、グルタチオンの代わりにシステインを直接結合させることができる酵素が、3段階(グルタチオンとの結合と、それに続く2回の加水分解開裂)とは対称的に、1段階で、LTEを産出しうる。さらに、このような酵素は、たとえば喘息ならびに他の疾患および疾病の治療において、使用すべき、可能性のあるLT膜レセプター阻害物としての、システイニルロイコトリエン類似体の合成に有用であり得る。
【0132】
(A)微小藻類株
微細藻類株の初期パネルは、上記表2(2−1,2−2)で列記した株からなった。これらの株の分類的および生態学的多様性の特徴も、表2(2−1,2−2)で示している。パネルは、種トレボウキシオフィセアエ、クロロフィセアエ、クリプトモニデアエ、ユーグレノフィタ、ラフィドフィセアエ、ジアトマチアエ、プラシノフィセアエなどからの代表を含んだ。生態学的地位には、限定はしないが、(深海底、着生およびプランクトン、近沿岸および外洋、汽水および好塩基性、熱帯および温暖を含む)海洋、(アルカリ性小川、富栄養湖および池、貧栄養湖および池、または高山湖および池を含む)淡水底生、着生、プランクトン、および非水性(温暖土壌、熱帯土壌、冷土壌および浮遊)が含まれた。代謝の型には、光合成無機栄養生物、従属栄養生物および混合栄養生物が含まれた。
【0133】
(B)溶媒の存在下での、増殖特性に基づくサブ選択
上記表2(2−1,2−2)にて示した各藻類の15ml培養液を、前駆体2、tert−ブチル[S−(R−R)]−(−)−(1−オキシラニル−2−フェニルエチルカルバメート)のための溶媒として、0.4%(v/v)メタノールの存在する状態、または存在しない状態で、上記の表3で示した種々の条件下、増殖させた。藻類の複数の株が、溶媒によって強く影響を受け、すなわち、培養の細胞数が、実際に、時間とともに減少し、視覚検査によって、対照と比較して、多数の死細胞、または瀕死の細胞の数が明らかになった。これらの株を、バイオトランスフォーメーションのためには好適でないと判断した。他は、非常にゆっくりな増殖のような好適ではない増殖特性、または共培養細菌の汚染を含んだ。これらの株を捨て、以下表8で示した株のサブセットを産出した。
【表8】

【0134】
(C)前駆体2との各株の相互作用に基づくさらなるサブ選択
上記の表8で列記した各藻類の3つの15ml培養液を、30mlフラスコで増殖させた。増殖対照培養は、藻類と培地のみを含んだ。溶媒の存在下での増殖対照培地には、藻類、培地および0.06mlメタノール、前駆体2のために選択した溶媒が含まれた。実験培養液には、藻類、培地および0.06mlの、メタノール中に溶解させたtert−ブチル[S−(R−R)]−(−)−(1−オキシラニル−2−フェニルエチルカルバメート)(前駆体化合物)25mg/ml溶液が含まれ、最終濃度100μg/mlであった。この培養液を、以上の表3で示した条件下でインキュベートした。細胞計数を、0、2、4および7日で血球計数板を用いて実施した。結果の選択を図7で示している。
【0135】
いくつかの場合、前駆体2が、増殖にほとんどわずかにしか影響を与えなかった。たとえば、図7は、オリストジスカス(Olisthodiscus)の増殖は、前駆体2によって、有意に影響を受けなかったことを示している。他の場合、前駆体2は、細胞の増殖率を減少させた。図7は、たとえばプラシノクラダス(Prasinocladus)、ファエオダクチラム(Phaeodactylum)およびクロロサルシノプシス(Chlorosarcinopsis)が、存在しない場合と比較して、前駆体が存在する場合に、よりゆっくりと増殖したことを示している。2,3の場合で、藻類の増殖速度が、実際に、対照と比較して、前駆体の存在する場合に増加した。図7において、クロレラ(Chlorella)の増殖は、対照培養中よりも、この前駆体が存在する場合により速い。比較の方法によって、図4で示されたように、クロレラの増殖は、実施例1で使用した前駆体2によって陰性に影響を受けたと言及しうる(上記を参照のこと)。増殖速度の変化を示している藻類株(増殖対照と比較して、増殖が非常に減少したもの以外)を、最終パネルのために選択した。表9は、最終パネル中のこれらの藻類を列記している。
【表9】

【0136】
(D)前駆体化合物の存在下での増殖
表10は、最終パネル中の各微小藻類、その開始細胞濃度、増殖培地中の前駆体化合物の濃度、開始および最終細胞数、培養上清からの得られたバイオマスの分離の方法を列記している。藻類株の最終パネルを、得られたバイオマスを培養上清より分離する前に、前駆体2の存在下で、上記表8で列記した条件下で、7日間増殖させた。細胞数は、表10で列記した株に関して、すべての場合では測定されなかった。
【表10】

【0137】
(E)精製、解析および同定
(1)安定性研究
前駆体2の解析のためのクロマトグラフィー条件は、溶媒伝達系、溶媒デガッサー、温度調節カラムコンパートメント、試料自動注入器およびダイオードアレイ検出器を備えた、ヒューレット・パッカード・ハイ・プレッシャー・リキッド・クロマトグラフ(Hewlett Packard High Pressure Liquid Chromatograph(HPLC))、Model1100または1050上で実施した。さらに、Model1100は、質量選択検出器を持つ。使用したカラムは、Hewlitt Packard Zorbax Eclipse XDB−C8、5ミクロン、4.6mm×150mmであった。流速は1.0ml/分であり、カラムを、以下表11で示した勾配で実施した。
【表11】

【0138】
溶出液を、8nmのバンド幅での、210nmで解析した。
【0139】
初期実験を、前駆体2の安定性を試験するために実施した。前駆体2を、水および2つの異なる培養培地、ユーグレナ(Euglena)培地、およびカルツおよびマイヤー培地(Kratz and Meyers Medium)中に溶解し、100μg/mlの溶液を作製した。この溶液を、室温にて3日間インキュベートし、それぞれ5μlをカラムに注入し、新鮮に調製した、水中に溶解させた前駆体2の試料と比較した。前駆体2が、10.3分で溶出された。前駆体の回収は、水中で事実上定量的に、カルツおよびマイヤー培地中で93.1%であったが、ユーグレナ培地中では31.1%であった。後者の場合、単一の新たなピークが2.0分で観察された。さらに、同様の安定性試験を、pH4およびpH9にて、水中の前駆体2で実施した。前駆体の回収は、pH4で低下したが、pH9ではしなかった。
【0140】
前駆体2とその推定分解物の両方を含む5.0μlの溶液を、電子噴霧インターフェース(API)を備える1100HPLC内に注入し、親および未知のピークの質量スペクトルを測定した。この実験で使用した条件を表12で列記している。
【表12】

【0141】
図8Aは、典型的な実験からの、HPLC−MSクロマトグラフィーを示しており、図8Bは、2.1分の時点で溶出されているピークの、ポジティブモード質量スペクトルを示している。推定分解物の質量およびその断片の質量は、本来の親分子のエステル結合の酸触媒加水分解と互換性があり、四級ブタノールおよび(オキシラニル−2−フェニルエチル)カルバミン酸が産出される。本解釈と一致して、10.3および2分ピークからの総UV吸収の合計が、開始前駆体2の濃度に関して直線であったことが発見された。加水分解工程が、単一の反応であり、四級ブタノールおよび(オキシラニル−2−フェニルエチル)カルバミン酸が産出されると結論づけられる。バイオトランスフォーメーション実験からのHPLC結果の解析が、エステル結合の可能性のある非生物学的加水分解を考慮に入れて解釈される。
【0142】
(2)精製
本実施例において、培養上清は、有機溶媒で抽出されなかった。しかしながら、たとえば、水に混和しない当量の有機溶媒を添加すること、よく混合して、この混合物を乳化させること、ついで遠心によって、または分液漏斗内で、または他の方法によって、2つの液体相を分離すること、によって上清を抽出可能である。好適な有機溶媒の例には、限定はしないが、ベンゼンおよび酢酸エチルが含まれる。
【0143】
(3)解析
培養上清を、溶媒伝達系、溶媒デガッサー、温度調節カラムコンパートメント、試料自動注入器およびダイオードアレイ検出器を備えた、ヒューレット・パッカード・ハイ・プレッシャー・リキッド・クロマトグラフ(Hewlett Packard High Pressure Liquid Chromatograph(HPLC))、Model1100または1050上で解析した。さらに、Model1100は、質量選択検出器を持つ。使用したカラムは、Hewlitt Packard Zorbax Eclipse XDB−C8、5ミクロン、4.6mm×150mmであった。流速は1.0ml/分であった。抽出分液5.0μlを注入し、カラムを、以下の表13中にて示した勾配で進めた。
【表13】

【0144】
溶出液を、8nmのバンド幅での、210nmで解析した。培養上清の各クロマトグラフを、培養増殖対照の、そしてバイオトランスフォーメーション対照上清の、クロマトグラフと比較した。藻類および前駆体化合物と共にインキュベートした培養液の上でのクロマトグラフではみられ、しかし、対照試料のクロマトグラフでは見られないピークが、改変前駆体2(代謝物)に対する考えられる候補であり、さらなる研究のために選択した。試験した12の株のうち、株ブラクテアコッカス シンニバリナス(Bracteacoccus cinnibarinus)は、2つの候補ピークを持ち、クリトモナス オヴァタ(Crytomonas ovata)は、3つの推測代謝物ピークを示した。ブラクテアコッカス シンニバリナス培養液からの、より大きな候補ピークに関する溶出時間は、クリトモナス オヴァタでの候補ピークの1つとほぼ同一であり、おそらく、前駆体の同一のトランスフォーメーションを示している。
【0145】
図9Aは、クリトモナス オヴァタからの溶媒抽出物を用いた、代表的なHPLCクロマトグラフを示しており、候補ピークを記録している。図9Bは、図9Aでの記録したピークの1つの周辺のHPLCクロマトグラフの領域を示している(解析度を増加させて示した)。
【0146】
図9B中で、約2.4分にて記録したピークを、さらに、Phenomenex Luna 3マイクロフェニル−ヘキシルカラム、150mm×2.0mmを用いる、混合液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)によって解析した。カラムを、以下の表14で示した溶媒プログラムで、30℃にて、0.40ml/分で進めた。
【表14】

【0147】
質量分析に関して、イオン化モードは、ESPポジティブであり、15または28ボルトのコーン電圧であった。質量領域は、60〜500amuであり、供給源温度は130℃であり、時間ウインドは、0〜12分であった。ESIネブライザー気体は、15l/時間で、窒素であり、バス気体もまた窒素であったが、350l/時間であった。質量分析器は、ESP Z−スプレー源を備えるMicromass Quattro IIであった。
【0148】
前駆体化合物は、10.11分にて、LCカラムより溶出された。図10Aは、そのピークの質量スペクトルグラフを示している。親分子は、264のプロトン化質量を持ち、305の、プロトン化親とアセトニトリル間の付加に対する質量を持つ。281にて主要なピークがあり、これは、エポキシド間の加水分解と一致する。さらに、208での主要なピークが、プロトン化と、t−ブチル基の欠損と一致し、249での主要なピークが、208ピークの分子とのアセトニトリル付加と一致する。LC/MS/MS解析(図10B)は、図11で示した断片化スキームと一致する。
【0149】
図12は、7.09分で溶出される、候補ピークに関するLC/MSスキャンを示している。候補ピークは、2つの質量成分を持ち、385の質量による主要なピーク、および592の質量のマイナーなピークである。後者のピークは、質量385の種と、質量207の分子間の重合化産物と一致する。親化合物は、以上で示したように、その四級ブチル基の欠損を介して、207の分子量へ分解することが予想される。
【0150】
MW385の種の構造を決定するために、2−次元質量分析を伴う液体クロマトグラフィー(LC/MS/MS)を実施した。LC/MS/MSは、衝突気体をアルゴン、衝突エネルギーを15または25eVとした以外、LC/MSと同様の条件下で実施した。結果を、MassLynx Version3.4(マイクロマス(Micromass)ソフトウェアを用いて解析した。図13は、m/z 385に対する、LC/MS/MSスキャンを示している。
【0151】
385のプロトン化質量を持つ、384の分子量を持つものが未知として現れている。m/z 385、386および387間のプロトン化分子イオンの分布は、1つの硫黄原子の存在と一致する。C12、C13、S32およびS34の本来の度数に基づく分子モデリングが、m/z385の22%であるm/z 386に対して、およびm/z 385の8.72%であるm/z387に対してのピーク高を予測する。21%および8.9%の実際の値は、本モデルに非常に一致する。さらに、m/z329と285におけるイオンが、t−ブチル基が存在し、カルボキシル基に接着することを示唆している。さらに、等しい分子量が、等しい数の窒素原子が存在することを示唆している。さらに、等しい分子量が、等しい数の窒素原子が存在することを示唆している。親分子は、1つの窒素を持ち、クリプトモナス藻類が、親分子と1つの硫黄を持ち、121の質量、奇数の窒素の基間の付加物を構築し、おそらく、質量制限によるものである。もっともありうる候補はシステインである。断片化パターンによって、親分子中のエポキシド環が開裂し、ヒドロキシル基が加わることが示唆されている。エポキシド環でのヒドロキシルの添加によって、システインと前駆体2間の付加が、脱水反応であることを示唆している。
【0152】
代謝物の構造をさらに解明するために、定量的飛行時間質量分析を行い、Q−Tof micro(商標)システム(マイクロマス(Micromass)を用いて実施した。電子噴霧LC/MSを、Phenomenex 3ミクロン フェニル−ヘキシルカラム、100mm×4.6mmを用いて実施した。カラムを、以下の表15で示した溶媒プログラムにて、流速0.35ml/分で実施した。
【表15】

【0153】
質量分析に関して、イオン化モードは陽イオンであり、15Vのコーン電圧である。供給源温度は135℃であり、脱溶媒温度は325℃であり、ネブライザー気体は、17psiにてアルゴンであった。385MW代謝物は、11.8分にてカラムより溶出され、385.1788のより正確な質量を持ち、分子式C1829Sの0.9ミリダルトン内に相当することが測定された。これは、以上で議論したように、クワドロポールLC/MSの解釈と一致する。
【0154】
385MW代謝物をさらに、Q−Tof micro(商標)システムを用いて、LC/MS/MSにかけた。条件は、衝突エネルギーが15Vまたは25Vのいずれかであったことを除いて、Q−Tof LC/MSのために使用したものと同一であった。385MW代謝物から産出された主要な断片の分子量および可能性ある式を、以下の表16で列記している。全ての場合で、2つの異なる衝突エネルギーによって、同様の実際の質量および可能性のある式が産出される。
【表16】

【0155】
2つの陽性の構造、N1−(tert−ブトキシカルボニル)−N1−[1−フェニル(2,3−ジヒドロキシプロピル)メチル]システインアミド、およびS−{2−ヒドロキシ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−フェニルブチル}システイン、が結果と一致した。
【0156】
娘ピークが、それぞれ図14および図15で示した、仮定される分子の断片パターンと一致した。
【0157】
本発明は、詳細に記述され、その特定の実施形態に関連して記述されたが、当業者には、種々の変更および改変を、本発明の目的および範囲を逸脱することなしに、実施可能であることが明白である。
【図面の簡単な説明】
【0158】
【図1】図1は、最近5年間の間に付与されたバイオトランスフォーメーション特許における傾向を示している。米国特許商標局のデータベースを、バイオトランスフォーメーション特許に関して、ならびにそれらのサブクラスの全ての特許に関して、クラス435、サブクラス43〜67での特許に関して検索した。1つ以上のサブカテゴリーにて表示される特許に関して訂正をした。バイオトランスフォーメーション特許を、手動で調査し、装置設計に関する特許など的外れな結果を削除した。
【図2】図2は、細菌および真菌によって改変されるとは知られていない、天然に見られる、化学基の例を示している。
【図3】図3は、時間経過における、100μg/mlの(S)−(−)−3−(ベンジルオキシカルボニル)−4−オキサゾリジンカルボン酸の存在下で増殖した、種々の藻類の増殖(細胞数)を示している。
【図4】図4A〜4Bは、100μg/mlの(S)−(−)−3−(ベンジルオキシカルボニル)−4−オキサゾリジンカルボン酸の存在する場合、またはしない場合でインキュベートした、クラミドモナス レインハルディティ(Chlamydomonas reinhardtii)の細胞上清の溶媒抽出物の、HPLC解析を示している。図4Aは、実験試料および対照試料のHPLC結果を示している。実験試料では存在するが、対照培養上清では存在しない新たなピークを記録している。図4Bは、図4Aで記録したピーク周辺のクロマトグラムの面積である(解析度を上げて示している)。さらに、図4Bにおいて、細胞と共にインキュベートしなかった培養培地のHPLC解析を示している。
【図5】図5A〜5Dは、図4Bで記録したHPLCピークからの、(S)−(−)−3−(ベンジルオキシカルボニル)−4−オキサゾリジンカルボン酸(前駆体化合物)および物質の、LC/MSおよびLC/MS/MSを示している。図5Aは、前駆体化合物のLC/MSを示している。図5Bは、図4Aで記録したピークからの物質のLC/MSを示している。図5Cは、前駆体化合物のLC/MS/MSを示している。図5Dは、図4Bで記録したピークからの物質のLC/MS/MSを示している。
【図6】図6A〜6Bは、前記対化合物(S)−(−)−3−(ベンジルオキシカルボニル)−4−オキサゾリジンカルボン酸(図6A)およびその代謝物、すなわち(S)−(−)−3−(ベンゾイルカルボニル)−1−アミノ−2−ヒドロキシカルボン酸(図6B)の構造を示している。
【図7】図7は、時間経過における、100μg/mlのtert−ブチル[S−(R−R)]−(−)−(1−オキシラニル−2−フェニルエチルカルバメート)の存在下で増殖した、種々の藻類の増殖(細胞数)を示している。
【図8】図8A〜8Bは、tert−ブチル[S−(R−R)]−(−)−(1−オキシラニル−2−フェニルエチルカルバメート)の自己分解の、LC(図8A)およびMS(図8B)を示している。
【図9】図9A〜9Bは、tert−ブチル[S−(R−R)]−(−)−(1−オキシラニル−2−フェニルエチルカルバメート)の存在する場合、およびしない場合で増殖させた、クリプトモナス オバタ(Cryptomonas ovata)の細胞上清の溶媒抽出物の、HPLCの解析を示している。図9Aは、実験試料および対照試料のHPLC結果を示している。実験試料では存在するが、対照培養上清では存在しない新たなピークを記録している。図9Bは、図9Aで記録したピーク周辺のクロマトグラムの面積である(解析度を上げて示している)。さらに、図9Bにおいて、細胞と共にインキュベートしなかった培養培地のHPLC解析を示している。
【図10】図10A〜10Bは、tert−ブチル[S−(R−R)]−(−)−(1−オキシラニル−2−フェニルエチルカルバメート)(前駆体化合物)のLC/MSおよびLC/MS/MSを示している。図10Aは、前駆体化合物のLC/MSを示している。図10Bは、前駆体化合物のLC/MS/MSを示している。
【図11】図11は、tert−ブチル[S−(R−R)]−(−)−(1−オキシラニル−2−フェニルエチルカルバメート)の提案された断片化パターンを示している。
【図12】図12は、tert−ブチル[S−(R−R)]−(−)−(1−オキシラニル−2−フェニルエチルカルバメート)の代謝物のLC/MSを示している。
【図13】図13は、m/z 385代謝物のLC/MS/MSを示している。
【図14】図14は、仮定代謝物、N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[1−フェニル(2,3−ジヒドロキシプロピル)メチル]システインアミドの提案された断片化パターンを示している。
【図15】図15は、他の仮定代謝物、S−{2−ヒドロキシ−3−[〔tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−フェニルブチル}システインの提案された断片化パターンを示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前駆体化合物のバイオトランスフォーメーションのための工程であって、
(A)進化的および生態学的に多様である、異なる非原核生物微細藻類のパネルを得ること、
(B)前記非原核生物微細藻類のパネルの、各メンバーを、前駆体化合物に対する溶媒に曝露すること、および前記溶媒の存在下で増殖する非原核生物微細藻類のサブセットを選択すること、
(C)得られたサブセットの各原核生物微細藻類を、前駆体化合物に曝露すること、およびその増殖が、前記前駆体化合物の存在下で、阻害されるか、または増大される、非原核生物微細藻類のさらなるサブセットを選択すること、
(D)前記前駆体化合物の存在下で、得られたさらなる非原核生物微細藻類のサブセットを増殖させ、前記前駆体化合物をトランスフォームして、前記前駆体化合物の代謝物を産出すること、および前記非原核生物微細藻類の細胞バイオマスと培養上清を得ること、
(E)得られた培養上清から、得られた細胞バイオマスを分離すること、および場合により、得られた分離細胞バイオマスを、前記溶媒で抽出して、前記前駆体化合物の前記代謝物を得ること、および場合により、
(F)得られた培養上清または得られたバイオマスの溶媒抽出液から、前記代謝物を精製すること、および前記代謝物を解析して、前記前駆体化合物中の前記代謝物の構造および改変を同定すること、
を含む工程。
【請求項2】
前記パネルが、カロフィタ(Charophyta)、クロロフィタ(Chlorophyta)、ダイアトムス(Diatoms)、ロードフィタ(Rhodophyta)、クリプトフィタ(Cryptophyta)、クロララクニオフォタ(Chlorarachniophyta)、ハプトフィタ(Haptophyta)、ユーグレノフィタ(Euglenophyta)およびヘテロコンタ(Heterokonta)からなる群の少なくとも1つのメンバーから選択された、非原核生物微細藻類からなる、請求項1に記載の工程。
【請求項3】
前記カロフィタが、ジゲネマトフィセアエ(Zygenematophyceae)、メソスチグマトフィセアエ(Mesostigmatophyceae)、クロロキボフィセアエ(Chlorokybophyceae)、コレオカエトフィセアエ(Coleochaetophyceae)、およびクレブソルミジオフィセアエ(Klebsormidiophyceae)からなる群の少なくとも1つのメンバーから選択される、請求項2に記載の工程。
【請求項4】
前記ジゲネマトフィセアエが、アクチノタエニウム(Actinotaenium)、アルスロデスムス(Arthrodesmus)、バンブシナ(Bambusina)、クロステリウム(Closterium)、コスマリウム(Cosmarium)、コスモクラジウム(Cosmocladium)、デスミジウム(Desmidium)、ユーアストラム(Euastrum)、ゲニクラリア(Genicularia)、ゴナトザイゴン(Gonatozygon)、ヘイマンシア(Heimansia)、ヒアロセカ(Hyalotheca)、メソタエニウム(Mesotaenium)、ミクラステリアス(Micrasterias)、モウゲオチア(Mougeotia)、ネトリウム(Netrium)、オニコネマ(Onychonema)、ペニウム(Penium)、フィマトドシス(Phymatodocis)、プレウロタエニウム(Pleurotaenium)、ローヤ(Roya)、スファエロゾスマ(Sphaerozosma)、スピロギラ(Spirogyra)、スポンジロシウム(Spondylosium)、スタウラストラム(Staurastrum)、スタウロデスムス(Staurodesmus)、テイリンギア(Teilingia)、トリプロセラス(Triploceras)、キサンチジウム(Xanthidium)、ザイグネマ(Zygnema)およびザイゴゴニウム(Zygogonium)からなる群の少なくとも1つのメンバーから選択される、請求項3に記載の工程。
【請求項5】
前記メソスチグマトフィセアエが、カエトスファエリジウム(Chaetosphaeridium)およびメソトスチグマ(Mesotstigma)からなる群の少なくとも1つのメンバーから選択される、請求項3に記載の工程。
【請求項6】
前記クロロキボフィセアエが、クロロキブス(Chlorokybus)である、請求項3に記載の工程。
【請求項7】
前記コレオカエトフィセアエが、コレオカエーテ(Coleochaete)である、請求項3に記載の工程。
【請求項8】
前記クレブソルミジオフィセアエが、クレブソルミジウム(Klebsormidium)である、請求項3に記載の工程。
【請求項9】
前記クロロフィタが、クロロフィセアエ(Chlorophyceae)、ウルボフィセアエ(Ulvophyceae)、トレボウキシオフィセアエ(Trebouxiophyceae)、プラシニオフィセアエ(Prasiniophyceae)、およびカロフィセアンズ(Charophyceans)からなる群の、少なくとも1つのメンバーから選択される、請求項2に記載の工程。
【請求項10】
前記クロロフィセアエが、アセタブラリア(Acetabularia)、アシキュラリア(Acicularia)、アクチノクロリス(Actinochloris)、アンフィクリコス(Amphikrikos)、アナドヨメン(Anadyomene)、アンキストロデスムス(Ankistrodesmus)、アンキラ(Ankyra)、アファノカエーテ(Aphanochaete)、アスコクロリス(Ascochloris)、アステロコッカス(Asterococcus)、アステロモナス(Asteromonas)、アストレホメネ(Astrephomene)、アトラクトモルファ(Atractomorpha)、アキシロコッカス(Axilococcus)、アキシロスファエラ(Axilosphaera)、バシクラミス(Basichlamys)、バシクラジア(Basicladia)、ビヌクレアリア(Binuclearia)、ビペジノモナス(Bipedinomonas)、ブラストフィサ(Blastophysa)、ボエルゲセニア(Boergesenia)、ボードレア(Boodlea)、ボロジネラ(Borodinella)、ボロジネロプシス(Borodinellopsis)、ボトリオコッカス(Botryococcus)、ブラチオモナス(Brachiomonas)、ブラクテアコッカス(Bracteacoccus)、ブルボカエーテ(Bulbochaete)、カエスピテラ(Caespitella)、カプソシホン(Capsosiphon)、カルテリア(Carteria)、セントロスファエラ(Centrosphaera)、カエトモルファ(Chaetomorpha)、カエトネマ(Chaetonema)、カエトペルティス(Chaetopeltis)、カエトフォラ(Chaetophora)、カルマシア(Chalmasia)、カマエトリコン(Chamaetrichon)、カラシオクロリス(Chaeciochloris)、カラシオシフォン(Characiosiphon)、カラシウム(Characium)、クラミデラ(Chlamydella)、クラミドボトリス(Chlamydobotrys)、クラミドカプサ(Chlamydocapsa)、クラミドモナス(Chlamydomonas)、クラミドポディウム(Chlamydopodium)、クロラノマラ(Chloranomala)、クロラシドリジオン(Chlorachydridion)、クロロキトリウム(Chlorochytrium)、クロロクラダス(Chlorocladus)、クロロクロステル(Chlorocloster)、クロロコッコプシス(Chlorococcopsis)、クロロコッカム(Chlorococcum)、クロロゴニウム(Chlorogonium)、クロロモナス(Chloromonas)、クロロフィサリス(Chlorophysalis)、クロロサルシナ(Chlorosarcina)、クロロサルシノプシス(Chlorosarcinopsis)、クロロスファエラ(Chlorosphaera)、クロロスファエロプシス(Chlorosphaeropsis)、クロロテトラエドロン(Chlorotetraedron)、クロロセシウム(Chlorothecium)、コダテラ(Chodatella)、コリシスティス(Choricystis)、クラドホラ(Cladophora)、クラドホロプシス(Cladophoropsis),クロニオホラ(Cloniophora)、クロステリオプシス(Closteriopsis)、コッコボトリス(Cocobotrys)、コエラステレラ(Coelastrella)、コエラステロプシス(Coelastropsis)、コエラストラム(Coelastrum)、コエノクロリス(Coenochloris)、コレオクラミス(Coleochlamys)、コロナストラム(Coronastrum)、クルシゲニア(Crucigenia)、クルシゲニエラ(Crucigeniella)、セテノクラダス(Ctenocladus)、シリンドロカプサ(Cylindrocapsa)、シリンドロカプソプシス(Cylindrocapsopsis)、シリンドロシスティス(Cylindrocystis)、シモポリア(Cymopolia)、シストコッカス(Cystococcus)、シストモナス(Cystomonas)、ダクチロコッカス(Dactylococcus)、ダシクラダス(Dasycladus)、デアソニア(Deasonia)、デルベシア(Derbesia)、デスマトラクタム(Desmatractum)、デスモデスムス(Desmodesmus)、デスモテトラ(Desmotetra)、ディアカントス(Diacnthos)、ディセルラ(Dicellula)、ディクロスタ(Dicloster)、ディクラノカエテ(Dicranochaete)、ディクチオクロリス(Dictyochloris)、ディクチオコッカス(Dictyococcus)、ディクチオスファエリア(Dictyosphaeria)、ディクチオスファエリウム(Dictyosphaerium)、ジダイモシスティス(Didymocystis)、ジダイモジーンズ(Didymogenes)、ジラビフィルム(Dilabifilum)、ジモルホコッカス(Dimorphococcus)、ジプロスファエラ(Diplosphaera)、ドラパルンルディア(Draparnaldia)、ダナリエラ(Dunaliella)、ダイスモルホコッカス(Dysmorphococcus)、エチノコレウム(Echinocoleum)、エラカトスリックス(Elakatothrix)、エナラックス(Enallax)、エントクラジア(Entocladia)、エントランシア(Entransia)、エレモスファエラ(Eremosphaera)、エッチリア(Ettlia)、ユードリナ(Eudorina)、ファソシクロクロリス(Fasciculochloris)、フェルナンジネラ(Fernandinella)、ホリクラリア(Follicularia)、ホッテア(Fottea)、フランセイア(Franceia)、フリエドマニア(Friedmannia)、フリチェラ(Fritschiella)、フソーラ(Fusola)、ゲミネラ(Geminella)、グロエオコッカス(Gloeococcus)、グロエオシスティス(Gloeocystis)、グロエオデンドロン(Gloeodendron)、グロエオモナス(Gloeomonas)、グロエオチラ(Gloeotila)、ゴレンキニア(Golenkinia)、ゴングロシラ(Gongrosira)、ゴニウム(Gonium)、グラエシエラ(Graesiella)、グラニュロシスティス(Granulocystis)、ギオルフィアナ(Gyorffiana)、ヘマトコッカス(Haematococcus)、ハゼニア(Hazenia)、ヘリコジクティオン(Helicodictyon)、ヘミクロリス(Hemichloris)、ヘテロクラミドモナス(Heterochlamydomonas)、ヘテロマスティックス(Heteromastix)、ヘテロテトラシスティス(Heterotetracystis)、ホルミジオスポラ(Hormidiospora)、ホルミジウム(Hormidium)、ホルモチラ(Hormotila)、ホルモチロプシス(Hormotilopsis)、ヒアロコッカス(Hyalococcus)、ヒアロジスカス(Hyalodiscus)、ヒアロゴニウム(Hyalogonium)、ヒアロラフィジウム(Hyaloraphidium)、ヒドロジクチオン(Hydrodictyon)、ヒプノモナス(Hypnomonas)、イグナチウス(Ignatius)、インターフィルム(Interfilum)、ケントロスファエラ(Kentrosphaera)、ケラトコッカス(Keratococcus)、ケルマチア(Kermatia)、キルキネリエラ(Kirchneriella)、コリエラ(Koliella)、ラゲルヘイミア(Lagerheimia)、ラウトスファエリア(Lautosphaeria)、レプトシロプシス(Leptosiropsis)、ロボシスティス(Lobocystis)、ロボモナス(Lobomonas)、ローラ(Lola)、マクロクロリス(Macrochloris)、マルバニア(Marvania)、ミクラクチニウム(Micractinium)、ミクロジクチオン(Microdictyon)、ミクロスポラ(Microspora)、モノラフィジウム(Monoraphidium)、ムリエラ(Muriella)、ミコナステス(Mychonastes)、ナノコロラム(Nanochlorum)、ノートコッカス(Nautococcus)、ネグレクテラ(Neglectella)、ネオクロリス(Neochloris)、ネオデスムス(Neodesmus)、ネオメリス(Neomeris)、ネオスポンギオコッカム(Neospongiococcum)、ネフロクラミス(Nephrochlamys)、ネフロシチウム(Nephrocytium)、ネフロジエラ(Nephrodiella)、オエドクラジウム(Oedocladium)、オエドゴニウム(Oedogonium)、ウーシステラ(Oocystella)、ウーシスティス(Oocystis)、オーネフリス(Oonephris)、オウロコッカス(Ourococcus)、パチクラデラ(Pachycladella)、パルメラ(Palmella)、パルメロコッカス(Palmellococcus)、パルメロプシス(Palmellopsis)、パルモジクチオン(Palmodictyon)、パンドリナ(Pandorina)、パラドキシア(Paradoxia)、パリエトクロリス(Parietochloris)、パシェリナ(Pascherina)、パウルスクルジア(Paulschulzia)、ペクトジクチオン(Pectodictyon)、ペジアストラム(Pediastrum)、ペジノモナス(Pedinomonas)、ペジノペラ(Pedinopera)、パークルサリア(Percursaria)、ファコトゥス(Phacotus)、ファエオフィラ(Phaeophila)、フィソラチウム(Physocytium)、ピリナ(Pilina)、プランクトネマ(Planctonema)、プランクトスファエリア(Planktosphaeria)、プラチドリナ(Platydorina)、プラチモナス(Platymonas)、プレオドリナ(Pleodorina)、プレウラストラム(Pleurastrum)、プレウロコッカス(Pleurococcus)、プロエオチラ(Ploeotila)、ポリエドリオプシス(Polyedriopsis)、ポリフィサ(Polyphysa)、ポリトーマ(Polytoma)、ポリトメラ(Polytomella)、プラシノクラダス(Prasinocladus)、プラシノコッカス(Prasinococcus)、プロトデルマ(Protoderma)、プロトシフォン(Protosiphon)、シューデンドクロニオプシス(Pseudendocloniopsis)、シュードカラシウム(Pseudocharacium)、シュードクロレラ(Pseudochlorella)、シュードクロロコッカム(Pseudochlorococcum)、シュードコッコミキサ(Pseudococcomyxa)、シュードジクチオスファエリウム(Pseudodictyosphaerium)、シュードジジモシスティス(Pseudodidymocystis)、シュードキルクネリエラ(Pseudokirchneriella)、シュードプレウロコッカス(Pseudopleurococcus)、シュードスキゾメリス(Pseudoschizomeris)、シュードスクロエデリア(Pseudosch
roederia)、シュードスチココッカス(Pseudostichococcus)、シュードテトラシスティス(Pseudotetracystis)、シュードテトラエドロン(Pseudotetraedron)、シュードテレボウキシア(Pseudotrebouxia)、プテロモナス(Pteromonas)、プルクラスファエラ(Pulchrasphaera)、ピラミモナス(Pyramimonas)、ピロボトリス(Pyrobotrys)、クアドリグラ(Quadrigula)、ラジオフィルム(Radiofilum)、ラジオスファエラ(Radiosphaera)、ラフィドセリス(Raphidocelis)、ラフィドネマ(Raphidonema)、ラフィドネモプシス(Raphidonemopsis)、リゾクロニウム(Rhizoclonium)、ローパロソレン(Rhopalosolen)、サプロカエテ(Saprochaete)、シーンデスムス(Scenedesmus)、スキゾクラミス(Schizochlamys)、スキゾメリス(Schizomeris)、スロエデリア(Schroederia)、スロエデリエラ(Schroederiella)、スコチエロプシス(Scotiellopsis)、シデロシストプシス(Siderocystopsis)、シフォノクラダス(Siphonocladus)、シロゴニウム(Sirogonium)、ソラストラム(Sorastrum)、スペルマトゾプシス(Spermatozopsis)、スファエレラ(Sphaerella)、スファエレロシスティス(Sphaerellocystis)、スファエレロプシス(Sphaerellopsis)、スファエロシスティス(Sphaerocystis)、スファエロプレア(Sphaeroplea)、スピロタエニア(Spirotaenia)、スポンギオクロリス(Spongiochloris)、スポンギオコッカム(Spongiococcum)、ステファノプテラ(Stephanoptera)、ステファノスファエラ(Stephanosphaera)、スチゲオクロニウム(Stigeoclonium)、ストルベア(Struvea)、テトメモルス(Tetmemorus)、テトラバエナ(Tetrabaena)、テトラシスティス(Tetracystis)、テトラデスムス(Tetradesmus)、テトラエドロン(Tetraedron)、テトララントス(Tetrallantos)、テトラセルミス(Tetoraselmis)、テトラスポラ(Tetraspora)、テトラストラム(Tetrastrum)、トレウバリア(Treubaria)、トリプロセロス(Triploceros)、トロキスシア(Trochiscia)、トロキスシオプシス(Trochisciopsis)、ウルバ(Ulva)、ウロネマ(Uronema)、バロニア(Valonia)、バロニオプシス(Valoniopsis)、ベントリカリア(Ventricaria)、ビリジエラ(Viridiella)、ビトレオクラミス(Vitreochlamys)、ボルボックス(Volvox)、ボルブリナ(Volvulina)、ウエステラ(Westella)、ウィレア(Willea)、ウイスロウキエラ(Wislouchiella)、ズークロレラ(Zoochlorella)、ザイグネモプシス(Zygnemopsis)、ヒアロセカ(Hyalotheca)、クロレラ(Chlorella)、シュードプレウロコッカム(Pseudopleurococcum)およびローパロシスティス(Rhopalocystis)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項9に記載の工程。
【請求項11】
前記ウルボフィセアエが、アクロカエテ(Acrochaete)、ブリオプシス(Bryopsis)、セファレウロス(Cephaleuros)、クロロシスティス(Chlorocystis)、エンテロモルファ(Enteromorpha)、グロエオチロプシス(Gloeotilopsis)、ハロクロロコッカム(Halochlorococcum)、オストレオビウム(Ostreobium)、ピルラ(Pirula)、ピソホラ(Pithophora)、プラノフィラ(Planophila)、シューデンドクロニウム(Pseudendoclonium)、トレンテポホリア(Trentepohlia)、トリコサルシナ(Trichosarcina)、ウロスリックス(Ulothrix)、ボルボコレオン(Bolbocoleon)、カエトシフォン(Chaetosiphon)、ユーゴモンチア(Eugomontia)、オルトマンシエロプシス(Oltmannsiellopsis)、プリングシエミエラ(Pringsheimiella)、シュードデンドロクロニウム(Pseudodendroclonium)、シューデュルベラ(Pseudulvella)、スポロクラドプシス(Sporocladopsis)、ウロスポラ(Urospora)、およびウィットロキエラ(Wittrockiella)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項9に記載の工程。
【請求項12】
前記トレボウキシオフィセアエが、アパトコッカス(Apatococcus)、アステロクロリス(Asterochloris)、アウキセノクロレラ(Auxenochlorella)、クロレラ(Chlorella)、コッコミキシア(Coccomyxa)、デスモコッカス(Desmococcus)、ジクチオクロロプシス(Dictyochloropsis)、エリプトクロリス(Elliptochloris)、ジャーギエラ(Jaagiella)、レプトシラ(Leptosira)、ロボコッカス(Lobococcus)、マキノエラ(Makinoella)、ミクロサムニオン(Microthamnion)、ミルメシア(Myrmecia)、ナノクロリス(Nannochloris)、オーシスティス(Oocystis)、プラシオラ(Prasiola)、プラシオロプシス(Prasiolopsis)、プロトセカ(Prototheca)、スチチオコッカス(Stichococcus)、テトラクロレラ(Tetrachlorella)、トレボウキシア(Trebouxia)、トリコフィルス(Trichophilus)、ワタナベア(Watanabea)およびミルメシア(Myrmecia)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項9に記載の工程。
【請求項13】
前記プラシニオフィセアエが、バチコッカス(Bathycoccus)、マントニエラ(Mantoniella)、ミクロモナス(Micromonas)、ネフロセルミス(Nephroselmis)、シュードスコウルフィエルディア(Pseudoscourfieldia)、シェルフェリア(Scherffelia)、ピコシスティス(Picocystis)、ペトロスペルマ(Pterosperma)およびフィシノコッカス(Pycnococcus)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項9に記載の工程。
【請求項14】
前記カロフィセアンズが、ザイゴゴニウム(Zygogonium)である、請求項9に記載の工程。
【請求項15】
前記ダイアトムスが、ボリドフィセアエ(Bolidophyceae)、コスシノジスコフィセアエ(Coscinodiscophyceae)、ジノフィセアエ(Dinophyceae)およびアルベオラテス(Alveolates)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項2に記載の工程。
【請求項16】
前記ボリドフィセアエが、ボリドモナス(Bolidomonas)、クリソフィセアエ(Chrysophyceae)、ギラウジオプシス(Giraudyopsis)、グロッソマスティックス(Glossomastix)、クロモフィトン(Chromophyton)、クリサモエバ(Chrysamoeba)、クリソカエテ(Chrysochaete)、クリソジジムス(Chrysodidymus)、クリソルエピドモナス(Chrysolepidomonas)、クリソサッカス(Chrysosaccus)、クリソスファエラ(Chrysosphaera)、クリソキシス(Chrysoxys)、シクロネキシス(Cyclonexis)、ジノブリオン(Dinobryon)、エピクリシス(Epichrysis)、エピピキシス(Epipyxis)、ヒベルディア(Hibberdia)、ラギニオン(Lagynion)、レポクロムリナ(Lepochromulina)、モナス(Monas)、モノクリシス(Monochrysis)、パラフィソモナス(Paraphysomonas)、ファエオプラカ(Phaeoplaca)、ファエオスキゾクラミス(Phaeoschizochlamys)、ピコファガス(Picophagus)、プレウロクリシス(Pleurochrysis)、スティコグロエア(Stichogloea)およびウログレナ(Uroglena)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項15に記載の工程。
【請求項17】
前記コスシノジスコフィセアエが、バクテリアストラム(Bacteriastrum)、ベレロケア(Bellerochea)、ビドルフィア(Biddulphia)、ブロックマニエラ(Brockmanniella)、コレスロン(Corethron)、コスチノジスカス(Coscinodiscus)、エウカンピア(Eucampia)、エキシチューボセルルス(Extubocellulus)、グイナルジア(Guinardia)、ヘリコセカ(Helicotheca)、レプトシリンドラス(Leptocylindrus)、レイアネラ(Leyanella)、リソデスミウム(Lithodesmium)、メロシラ(Melosira)、ミニジスカス(Minidiscus)、オドンテラ(Odontella)、プランクトニエラ(Planktoniella)、ポロシラ(Porosira)、プロボスシア(Proboscia)、リゾソレニア(Rhizosolenia)、ステラリマ(Stellarima)、サラシオネマ(Thalassionema)、ビコソエシド(Bicosoecid)、シムビオモナス(Symbiomonas)、アクチノシクラス(Actinocyclus)、アンホーラ(Amphora)、アルコセルルス(Arcocellulus)、デトヌラ(Detonula)、ディアトーマ(Diatoma)、ジチルム(Ditylum)、フラギルアリオフィセアエ(Fragilariophycease)、アステリオネロプシス(Asterionellopsis)、デルフィネイス(Delphineis)、グラマトホラ(Grammatophora)、ナノフルスタラム(Nanofrustulum)、シネドラ(Synedra)およびタブラリア(Tabularia)からなる群より選択される、請求項15に記載の工程。
【請求項18】
前記ジノフィセアエが、アデノイデス(Adenoides)、アレキサンドリウム(Alexandrium)、アンフィジニウム(Amphidinium)、セラチウム(Ceratium)、セラトコリス(Ceratocorys)、クーリア(Coolia)、クリプセコジニウム(Crypthecodinium)、エキシウビアエラ(Exuviaella)、ガンビエルジスカス(Gambierdiscus)、ゴニアウラックス(Gonyaulax)、ギムノジニウム(Gymnodinium)、ギロジニウム(Gyrodinium)、ヘテロカプサ(Heterocapsa)、カトジニウム(Katodinium)、リングロジニウム(Lingulodinium)、フィエステリア(Pfiesteria)、ポラレラ(Polarella)、プロトセラチウム(Protoceratium)、フィロシスティス(Pyrocystis)、スクリプシエラ(Scrippsiella)、シンビオジニウム(Symbiodinium)、セカジニウム(Thecadinium)、ソラコスファエラ(Thoracosphaera)およびゾオキサンセラ(Zooxanthella)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項15に記載の工程。
【請求項19】
前記アルベオラテスが、シストジニウム(Cystodinium)、グレノジニウム(Glenodinium)、オキシルヒス(Oxyrrhis)、ペリジニウム(Peridinium)、プロロセントリラム(Prorocentrum)およびウォロスジンスキア(Woloszynskia)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項15に記載の工程。
【請求項20】
前記ロードフィタが、アクロカエチウム(Acrochaetium)、アガルドヘイラ(Agardhiella)、アンチタムニオン(Antithamnion)、アンチタムニオネラ(Antithamnionella)、アステロシサイティス(Asterocytis)、オウドウイネラ(Audouinella)、バルビアニア(Balbiania)、バンギア(Bangia)、バトラコスペルマム(Batrachospermum)、ボネマイソニア(Bonnemaisonia)、ボストリキア(Bostrychia)、カリサムニオン(Callithamnion)、カログロッサ(Caloglossa)、セラミウム(Ceramium)、チャンピア(Champia)、クロオダクチロン(Chroodactylon)、クロオセセ(Chroothece)、コンプソポゴン(Compsopogon)、コンプソポゴノプシス(Compsopogonopsis)、クマグロイア(Cumagloia)、シアニジウム(Cyanidium)、シストクロニウム(Cystoclonium)、ダスヤ(Dasya)、ジゲニア(Digenia)、ジキソニエラ(Dixoniella)、エリスロクラディア(Erythrocladia)、エリスロロバス(Erythrolobas)、エリスロトリキア(Erythrotrichia)、フリンチエラ(Flintiella)、ガルデイリア(Galdieria)、ゲリジウム(Gelidium)、グラウコスファエラ(Glaucosphaera),ゴニオトリクム(Goniotrichum)、グラシラリア(Gracilaria)、グラテロウピア(Grateloupia)、グリフィスシア(Griffithsia)、ヒルデンブランディア(Hildenbrandia)、ヒメノクラジオプシス(Hymenocladiopsis)、ヒプネア(Hypnea)、ラインギア(Laingia)、メンブラノプテラ(Membranoptera)、ミリオグラム(Myriogramme)、ネマリオン(Nemalion)、ネマリオノプシス(Nemalionopsis)、ネオアガルドヘイラ(Neoagardhiella)、パルマリア(Palmaria)、フィロホラ(Phyllophora)、ポリネウラ(Polyneura)、ポリシホニア(Polysiphonia)、ポルフィラ(Porphyra)、ポルフィリジウム(Porphyridium)、シュードチャントランシア(Pseudochantransia)、プテロクラジア(Pterocladia)、プゲチア(Pugetia)、ローデラ(Rhodella)、ロードカエテ(Rhodochaete)、ロードコルトン(Rhodochorton)、ロードソルス(Rhodosorus)、ロードスポラ(Rhodospora)、ロージメニア(Rhodymenia)、セイロスポラ(Seirospora)、セレナストラム(Selenastrum)、シロドチア(Sirodotia)、ソリエリア(Solieria)、スペルモタムニオン(Spermothamnion)、スピリジア(Spyridia)、スチロネマ(Stylonema)、トレア(Thorea)、トライリエラ(Trailiella)およびツオメヤ(Tyomeya)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項2に記載の工程。
【請求項21】
前記クリプトフィタが、カムピロモナス(Campylomonas)、シロモナス(Chilomonas)、クロオモナス(Chroomonas)、クリプトチリシス(Cryptochrysis)、クリプトモナス(Cryptomonas)、ゴニオモナス(Goniomonas)、グイラルディア(Guillardia)、ハヌシア(Hanusia)、ヘミセルミス(Hemiselmis)、プラギオセルミス(Plagioselmis)、プロテオモナス(Proteomonas)、ピレノモナス(Pyrenomonas)、ロードモナス(Rhodomonas)およびストロレアチュラ(Stroreatula)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項2に記載の工程。
【請求項22】
前記クロララクニオフォタが、クロララクニオン(Chlorarachnion)、ロタレラ(Lotharella)およびカットネラ(Chattonella)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項2に記載の工程。
【請求項23】
前記ハプトフィタが、パブロボフィセアエ(Pavlovophyceae)およびピリムネシオフィセアエ(Prymnesiophyceae)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項2に記載の工程。
【請求項24】
前記パブロボフィセアエが、アピストネマ(Apistonema)、クリソクロムリナ(Chrysochromulina)、コッコリソホラ(Coccolithophora)、コルコントクリシス(Corcontochrysis)、クリコスファエラ(Cricosphaera)、ジアクロネマ(Diacronema)、エヌイリアナ(Emiliana)、パブロバ(Pavlova)、およびルッテネラ(Ruttnera)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項21に記載の工程。
【請求項25】
前記ピリムネシオフィセアエが、クルシプラコリサス(Cruciplacolithus)、ピルムネシウム(Prymnesium)、イソクリシス(Isochrysis)、カリプトロスファエラ(Calyptrosphaera)、クリソチラ(Chrysotila)、コッコリサス(Coccolithus)、ジクラテリア(Dicrateria)、ヘテロシグマ(Heterosigma)、ヒメノモナス(Hymenomonas)、イマントニア(Imantonia)、ゲフィロカプサ(Gephyrocapsa)、オクロスファエラ(Ochrosphaera)、ファエオシスティス(Phaeocystis)、プラチクリシス(Platychrysis)、シュードイソクリシス(Pseudoisochrysis)、シラコスファエラ(Syracosphaera)およびプレウロクリシス(Pleurochrysis)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項21に記載の工程。
【請求項26】
前記ユーグレノフィタが、アスタシア(Astasia)、コラシウム(Colacium)、シクリジオプシス(Cyclidiopsis)、ジスチグマ(Distigma)、ユーグレナ(Euglena)、ユートレプチア(Eutreptia)、ユートレプチエラ(Eutreptiella)、ギロパイグネ(Gyropaigne)、ヒアロファクス(Hyalophacus)、カウキネア アスタシア(Khawkinea Astasia)、レポシンクリス(Lepocinclis)、メノイジウム(Menoidium)、パルミジウム(Parmidium)、ファカス(Phacus)、ラブドモナス(Rhabdomonas)、ラブドスピラ(Rhabdospira)、テトルエトレプチア(Tetruetreptia)およびトラケロモナス(Trachelomonas)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項2に記載の工程。
【請求項27】
前記ヘテロコンタが、ファエオフィセアエ(Phaeophyceae)、ペラゴフィセアエ(Pelagophyceae)、キサントフィセアエ(Xanthophyceae)、エウスチグマトフィセアエ(Eustigmatophyceae)、シアヌロフィセアエ(Syanurophyceae)、ファエオサムニオフィセアエ(Phaeothamniophyceae)、およびラフィドフィセアエ(Raphidophyceae)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項2に記載の工程。
【請求項28】
前記ファエオフィセアエが、アスコセイラ(Ascoseira)、アステロクラドン(Asterocladon)、ボダネラ(Bodanella)、デスマレスチア(Desmarestia)、ジクチオカ(Dictyocha)、ジクチオタ(Dictyota)、エクトカルプス(Ectocarpus)、ハロプテリス(Halopteris),ヘリバウジエラ(Heribaudiella)、プレウロクラジア(Pleurocladia)、ポロテリネマ(Porterinema)、ピライエラ(Pylaiella)、ソロカルプス(Sorocarpus)、スペルマトクナス(Spermatochnus)、スファセラリア(Sphacelaria)およびワエルニエラ(Waerniella)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項27に記載の工程。
【請求項29】
前記ペラゴフィセアエが、アウレオコッカス(Aureococcus)、アウレオウンブラ(Aureoumbra)、ペラゴコッカス(Pelagococcus)、ペラゴモナス(Pelagomonas)、プルビナリア(Pulvinaria)およびサルシノクリシス(Sarcinochrysis)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項27に記載の工程。
【請求項30】
前記キサントフィセアエが、アステロシフォン(Asterosiphon)、ボトリジオプシス(Botrydiopsis)、ボトリジウム(Botrydium)、ブミレリア(Bumilleria)、ブミレリオプシス(Bumilleriopsis)、キャラシオプシス(Characiopsis)、コレレリジウム(Chlorellidium)、クロロボトリス(Chlorobotrys)、ゴニオコロリス(Goniochloris)、ヘテロコッカス(Heterococcus)、ヘテロスリックス(Heterothrix)、ヘテロトリケラ(Heterotrichella)、ミスココッカス(Mischococcus)、オフィオシチウム(Ophiocytium)、プレウロクロリデラ(Pleurochloridella)、プレウロクロリス(Pleurochloris)、シュードブミレリオプシス(Pseudobumilleriopsis)、スファエロソルス(Sphaerosorus)、トリボネマ(Tribonema)、ヴァウケリア(Vaucheria)およびキサントネマ(Xanthonema)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項27に記載の工程。
【請求項31】
前記エウスチグマトフィセアエが、クロリデラ(Chloridella)、エリプソイジオン(Ellipsoidion)、エウスティグマトス(Eustigmatos)、モノドプシス(Monodopsis)、モノダス(Monodus)、ナンノクロロプシス(Nannochloropsis)、ポリエドリエラ(Polyedriella)、シュードキャラシオプシス(Pseudocharaciopsis)、シュードスタウラストラム(Pseudostaurastrum)およびビスチェリア(Vischeria)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項27に記載の工程。
【請求項32】
前記シアヌロフィセアエが、マロモナス(Mallomonas)、シヌラ(Synura)およびテッセラリア(Tessellaria)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項27に記載の工程。
【請求項33】
前記ファエオサムニオフィセアエが、ファエオボトリス(Phaeobotrys)およびファエオサムニオン(Phaeothamnion)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項27に記載の工程。
【請求項34】
前記ラフィドフィセアエが、オリスソジスカス(Olisthodiscus)、バキュオラリア(Vacuolaria)およびフィブロカプサ(Fibrocapsa)からなる群の少なくとも1つのメンバーより選択される、請求項27に記載の工程。
【請求項35】
前記前駆体化合物が、ラセミ混合体であり、前記代謝物が、前記前駆体化合物の1つのエナンチオマーの、光学的に純粋な誘導体である、請求項1に記載の工程。
【請求項36】
前駆体化合物の代謝物を得るための方法であって、
(A)前記前駆体化合物の存在下での、請求項1のステップ(C)にて得られた、非原核生物微小藻類のさらなるサブセットのメンバーを培養すること、
(B)前記メンバーの細胞抽出物またはそこより精製された酵素を、前記前駆体化合物と接触させること、および培養上清またはバイオマスから、または前記細胞抽出物または酵素から得られた代謝物を精製すること、
を含む方法。
【請求項37】
哺乳動物を、請求項36の工程によって得られた代謝物と接触させること、および前記哺乳動物での、前記代謝物の毒性に関してアッセイすることを含む方法であって、前記前駆体化合物が、医薬品、食物添加物または有害廃棄物である、方法。
【請求項38】
前記前駆体化合物が、そのヘテロ環状環が、2〜7個の炭素原子と、それぞれが酸素、硫黄および窒素からなる群より選択された1〜3個のヘテロ原子を含む、ヘテロ環状化合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項39】
前記前駆体化合物が、そのヘテロ環状環が、2個の炭素原子と、酸素および窒素からなる群より選択される1個のヘテロ原子を含む、ヘテロ環状化合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項40】
前記ヘテロ環状化合物が、
【化1】

によって表されるオキサゾリジンであって、
式中R、RおよびRはそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、場合により置換されたアミノ、場合により置換されたニトロ、場合により置換されたスルホ、場合により置換されたホスホ、場合により置換されたアルキル(C1〜20)、場合により置換されたシクロ脂肪族(C1〜20)、場合により置換された芳香族(C5〜20)および場合により置換されたヘテロ環状(C3〜20)基からなる群より選択される、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記前駆体化合物が、その骨格が、4〜12個の炭素原子、および窒素、酸素、リンまたは硫黄からなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子からなる、ヘテロ鎖化合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項42】
前記ヘテロ鎖化合物が、
【化2】

によって表されるN−置換アミニドであって、
式中RおよびRがそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、場合により置換されたアミノ、場合により置換されたニトロ、場合により置換されたスルホ、場合により置換されたホスホ、場合により置換されたアルキル(C1〜20)、場合により置換されたシクロ脂肪族(C1〜20)、場合により置換された芳香族(C5〜20)および場合により置換されたヘテロ環状(C3〜20)基からなる群より選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
N1−(tert−ブトキシカルボニル)−N1−[1−フェニル(2,3−ジヒドロキシプロピル)メチル]システインアミド
【請求項44】
S−{2−ヒドロキシ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−フェニルブチル}システイン
【請求項45】
N1−(tert−ブトキシカルボニル)−N1−[1−フェニル(2,3−ジヒドロキシプロピル)メチル]システインアミドを調製するための方法であって、
(A)tert−ブチル[S−(R−R)]−(−)−(1−オキシラニル−2−フェニルエチルカルバメート)の存在下で、クリプトモナス(Cryptomonas)を培養すること、または
(B)クリプトモナスの細胞抽出物、またはそこより精製した酵素を、tert−ブチル[S−(R−R)]−(−)−(1−オキシラニル−2−フェニルエチルカルバメート)と接触させることを含み、それによってN1−(tert−ブトキシカルボニル)−N1−[1−フェニル(2,3−ジヒドロキシプロピル)メチル]システインアミドを産出するための方法。
【請求項46】
前記クリプトモナスが、クリプトモナス オバタ(Cryptomonas ovata)である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
S−{2−ヒドロキシ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−フェニルブチル}システインを調製するための方法であって、
(A)tert−ブチル[S−(R−R)]−(−)−(1−オキシラニル−2−フェニルエチルカルバメート)の存在下で、クリプトモナス(Cryptomonas)を培養すること、または
(B)クリプトモナスの細胞抽出物、またはそこより精製した酵素を、tert−ブチル[S−(R−R)]−(−)−(1−オキシラニル−2−フェニルエチルカルバメート)と接触させることを含み、それによってS−{2−ヒドロキシ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−フェニルブチル}システインを産出するための方法。
【請求項48】
前記クリプトモナスが、クリプトモナス オバタ(Cryptomonas ovata)である、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
(S)−(−)−3−(ベンジルオキシカルボニル)−1−アミノ−2−ヒドロキシカルボン酸を調製するための方法であって、
(A)(S)−(−)−3−(ベンジルオキシカルボニル)−4−オキサゾリジンカルボン酸の存在下で、クラミドモナス(Chlamydomonas)を培養すること、または
(B)クラミドモナスの細胞抽出物またはそこから精製した酵素を、(S)−(−)−3−(ベンジルオキシカルボニル)−4−オキサゾリジンカルボン酸と接触させること
を含む、(S)−(−)−3−(ベンジルオキシカルボニル)−4−オキサゾリジンカルボン酸を産出するための方法。
【請求項50】
前記クラミドモナスが、クラミドモナス レインハルディティ(Chlamydomonas reinhardtii)である、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
S−(2−ヒドロキシエチル)システイン、またはエチル基に置換基を含むその誘導体を調製するための方法であって、
(A)オキシランまたはその2−置換誘導体の存在下で、クリプトモナス(Cryptomonas)を培養すること、または
(B)クリプトモナスの細胞抽出物、またはそこから精製した酵素を、2−オキシランまたはその2−置換誘導体と接触させること、
を含む、S−(2−ヒドロキシエチル)システイン、またはエチル基に置換基を含むその誘導体を産出するための方法。
【請求項52】
前記クリプトモナスが、クリプトモナス オバタ(Cryptomonas ovata)である、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
N1−(tert−ブトキシカルボニル)−N1−[1−フェニル(2,3−ジヒドロキシプロピル)メチル]システインアミドを調製するための方法であって、
(A)tert−ブチル[S−(R−R)]−(−)−(1−オキシラニル−2−フェニルエチルカルバメート)の存在下で、ブラクテアコッカス(Bracteacoccus)を培養すること、または
(B)ブラクテアコッカスの細胞抽出物、またはそこより精製した酵素を、tert−ブチル[S−(R−R)]−(−)−(1−オキシラニル−2−フェニルエチルカルバメート)と接触させることを含み、それによってN1−(tert−ブトキシカルボニル)−N1−[1−フェニル(2,3−ジヒドロキシプロピル)メチル]システインアミドを産出するための方法。
【請求項54】
前記ブラクテアコッカスが、ブラクテアコッカス シンニバリナス(Bracteacoccus cinnibarinus)である、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
S−{2−ヒドロキシ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−フェニルブチル}システインを調製するための方法であって、
(A)tert−ブチル[S−(R−R)]−(−)−(1−オキシラニル−2−フェニルエチルカルバメート)の存在下で、ブラクテアコッカス(Bracteacoccus)を培養すること、または
(B)ブラクテアコッカスの細胞抽出物、またはそこより精製した酵素を、tert−ブチル[S−(R−R)]−(−)−(1−オキシラニル−2−フェニルエチルカルバメート)と接触させること、を含み、それによってS−{2−ヒドロキシ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−フェニルブチル}システインを産出するための方法。
【請求項56】
前記ブラクテアコッカスが、ブラクテアコッカス シンニバリナス(Bracteacoccus cinnibarinus)である、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
S−(2−ヒドロキシエチル)システイン、またはエチル基に置換基を含むその誘導体を調製するための方法であって、
(A)オキシランまたはその2−置換誘導体の存在下で、ブラクテアコッカス(Bracteacoccus)を培養すること、または
(B)ブラクテアコッカスの細胞抽出物またはそこから精製した酵素を、2−オキシランまたはその2−置換誘導体と接触させること、
を含む、S−(2−ヒドロキシエチル)システイン、またはエチル基に置換基を含むその誘導体を産出するための方法。
【請求項58】
前記ブラクテアコッカスが、ブラクテアコッカス シンニバリナス(Bracteacoccus cinnibarinus)である、請求項57に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2006−519615(P2006−519615A)
【公表日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−508672(P2006−508672)
【出願日】平成16年2月18日(2004.2.18)
【国際出願番号】PCT/US2004/003353
【国際公開番号】WO2004/081176
【国際公開日】平成16年9月23日(2004.9.23)
【出願人】(505335751)テティス リサーチ リミテッド ライアビリティー カンパニー (1)
【氏名又は名称原語表記】TETHYS RESEARCH LLC
【Fターム(参考)】